JP5062172B2 - 潜熱輸送装置用作動液および潜熱輸送装置の作動方法 - Google Patents

潜熱輸送装置用作動液および潜熱輸送装置の作動方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5062172B2
JP5062172B2 JP2008508723A JP2008508723A JP5062172B2 JP 5062172 B2 JP5062172 B2 JP 5062172B2 JP 2008508723 A JP2008508723 A JP 2008508723A JP 2008508723 A JP2008508723 A JP 2008508723A JP 5062172 B2 JP5062172 B2 JP 5062172B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
latent heat
heat transport
transport device
hydraulic fluid
working fluid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008508723A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2007114497A1 (ja
Inventor
正人 福島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP2008508723A priority Critical patent/JP5062172B2/ja
Publication of JPWO2007114497A1 publication Critical patent/JPWO2007114497A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5062172B2 publication Critical patent/JP5062172B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K5/00Heat-transfer, heat-exchange or heat-storage materials, e.g. refrigerants; Materials for the production of heat or cold by chemical reactions other than by combustion
    • C09K5/08Materials not undergoing a change of physical state when used
    • C09K5/10Liquid materials
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F23/00Features relating to the use of intermediate heat-exchange materials, e.g. selection of compositions
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L23/00Details of semiconductor or other solid state devices
    • H01L23/34Arrangements for cooling, heating, ventilating or temperature compensation ; Temperature sensing arrangements
    • H01L23/42Fillings or auxiliary members in containers or encapsulations selected or arranged to facilitate heating or cooling
    • H01L23/427Cooling by change of state, e.g. use of heat pipes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Lubricants (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

本発明は、潜熱輸送装置用の作動液、およびそれを用いた潜熱輸送装置の作動方法に関する。
従来、装置内に封入された作動液の蒸発、沸騰、凝縮等の現象を利用して潜熱輸送を行う潜熱輸送装置が知られている。潜熱輸送装置としては、例えば、ヒートパイプおよび二相密閉型熱サイフォン装置が挙げられる。ヒートパイプは内部に設けたウィッグ(毛細管構造体)による毛細管力を利用して熱を伝達し、二相密閉型熱サイフォンは重力、遠心力を利用して熱を伝達する装置であり、何れもポンプ等の外部動力を使わずに作動液を循環できる点が大きな特徴である。
ヒートパイプは、半導体素子や電子機器の発熱部の冷却装置等、比較的小型の冷却装置に適用され、二相密閉型熱サイフォンは、ウィッグを必要とせず構造が簡単であることから、ガス−ガス型熱交換器、道路の融雪促進および凍結防止等に広く利用されている。
以下、ヒートパイプを例に作動液として要求される性能について説明する。
ヒートパイプはパイプ状容器の一端を蒸発部とし、他端を凝縮部として熱を伝える伝熱素子である。一般にヒートパイプの伝熱特性は、ヒートパイプ本体に封入されている作動液に左右される。一般に、常圧下での沸点付近で使用するときに良い特性を示すと言われている。
ヒートパイプの原理は簡単である。パイプの一端が温められると、そこで作動液が蒸発して熱を吸収する。蒸発した気体はパイプの中を拡散し、他端(低温部)で潜熱を放出して凝縮する。液体は重力や毛管力で再びパイプの一端(高温部)へ戻り、高温部から低温部へ熱が輸送される。
ヒートパイプは、主に(1)作動液、(2)ウィッグまたは毛管構造、および(3)容器またはコンテナの3要素より構成される。作動液として要求される必要条件は以下の通りであるが、まず考えなければならないのは、作動蒸気温度範囲である。
(1)ウィッグおよびコンテナ材料に対する適合性がある。
(2)熱安定性がよい。
(3)ウィッグおよびコンテナ材料に対する濡れ性がよい(接触角が0または非常に小さい。)。
(4)作動温度範囲内で蒸気圧が高すぎたり低すぎたりしない。
(5)蒸発潜熱が大きい。
(6)熱伝導率が大きい。
(7)気液両相において粘性率が小さい。
(8)表面張力が大きい。
(9)凝固点、または融解点が適正である。
一般に、最大熱輸送量を決定する作動液の特性値としては、下式2で表されるメリット数M(kJ/(m・s))が使用される。メリット数Mが大きいほど作動液の最大熱輸送量が大きくなる。
M=ρσL/μ ・・・式2
ただし、ρは作動液の密度(kg/m)、σは作動液の表面張力(N/m)、Lは作動液の蒸発潜熱(kJ/kg)、μは作動液の粘度(Pa・s)である。
メリット数は温度によって変化する。
従来、ヒートパイプの作動液としては、水、アンモニア、メタノール、クロロフルオロカーボン類(CFC類)、ヒドロクロロフルオロカーボン類(HCFC類)等が用いられている。しかし、水は寒冷地では凍結する問題がある。また、アンモニアはヒートパイプ容器の材質との適合性を考慮する必要があるだけでなく、悪臭、毒性の点でも取扱いが煩雑である。メタノールについても、アルミニウムおよびステンレス容器を腐食させる問題がある。また、CFC類やHCFC類は、オゾン層破壊の原因となることから規制対象となっている化合物である。
これらの課題を解決する目的から、以下の方法が提案されている。
例えば、特許文献1においては、ヒートパイプや熱サイフォンの作動流体としてn−パーフルオロヘキサンを使用することが提案されている。また、特許文献2においては、C14等のパーフルオロカーボンを95%以上含有し、該パーフルオロカーボンよりも低沸点のフッ化炭素化合物の含量を1%以下にしたヒートパイプ用作動液が提案されている。しかし、これらの作動液は熱伝達効率が悪く、地球温暖化効果が大きいという問題がある。
特開昭59−12288号公報(特許請求の範囲) 特許第2726542号公報(特許請求の範囲)
本発明は、オゾン層の破壊、地球温暖化といった環境への影響を引き起こすおそれがなく、−50〜200℃の作動温度で安定して高い性能を示す潜熱輸送装置用作動液の提供を目的とする。
本発明は、以下の要旨を有する。
1.下記の式1で表される化合物を含有することを特徴とする潜熱輸送装置用作動液。
2n+1−C2m+1 ・・・式1
(式1において、nは2〜8の整数であって、mは1〜3の整数である。)
2.式1で表される化合物の含有割合が50質量%以上である上記1に記載の潜熱輸送装置用作動液。
3.式1で表される化合物が、C(1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロヘキサン)またはC13(1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロオクタン)である上記1または2に記載の潜熱輸送装置用作動液。
4.さらに、炭素数1〜4のアルコールを含有する上記1、2または3に記載の潜熱輸送装置用作動液。
5.式1で表される化合物と炭素数1〜4のアルコールとからなる組成物であって、式1で表される化合物の含有割合が90〜99質量%であり、上記アルコールの含有割合が1〜10質量%である組成物からなる上記4に記載の潜熱輸送装置用作動液。
6.炭素数1〜4のアルコールが、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールおよびn−ブタノールからなる群から選ばれる一種以上である上記4または5に記載の潜熱輸送装置用作動液。
7.さらに、耐酸化性向上剤、耐熱性向上剤、および金属不活性剤からなる群から選ばれる一種以上の安定剤を含有する上記1〜6のいずれかに記載の潜熱輸送装置用作動液。
8.上記1〜7のいずれかに記載の作動液を用いた潜熱輸送装置を、作動温度が−50〜200℃で作動させる潜熱輸送装置の作動方法。
9.潜熱輸送装置がヒートパイプである上記8に記載の潜熱輸送装置の作動方法。
本発明の潜熱輸送装置用作動液は、従来の作動液に比較してメリット数が大きく、熱伝達効率が非常に優れる。また、潜熱輸送装置の部材として用いられるステンレスやアルミニウムに対して、高い耐酸化性および耐腐蝕性を有する。さらに、従来のシステムにそのままの形態で使用できるという利点も有する。そして、オゾン層の破壊、地球温暖化といった環境への影響を引き起こすおそれがない。
各作動液のメリット数と作動温度との相関を示すグラフ
本発明は潜熱輸送装置用の作動液である。潜熱輸送装置とは、装置内に封入された作動液の蒸発、沸騰、凝縮等の現象を利用して潜熱輸送を行う装置であって、代表的な装置としては、ヒートパイプおよび二相密閉型熱サイフォン装置が挙げられる。
本発明の作動液は、下記の式1で表される化合物を含有する。式1において、nは2〜8の整数であって、mは1〜3の整数である。

2n+1−C2m+1 ・・・式1

上記式1で表される化合物は、熱輸送量が大きい、粘度が低い、凝固点が低い、適度な蒸気圧を有する、不燃性である、安定性が高い、一般的な材料との適合性に優れる、接触する物品を腐食させにくい等の点で作動液として優れる。
式1で表される化合物の構造は直鎖または分岐状のどちらであってもよいが、直鎖である化合物がより好ましい。
式1で表される化合物としては、nが4〜6の整数であり、mが2である化合物が好ましく、具体的には、CおよびC13が好ましい。
本発明の作動液において、式1で表される化合物の含有割合は50質量%以上であるのが好ましく、特には80質量%以上、さらには90質量%以上であるのが好ましい。
また、本発明の作動液において、式1で表される化合物が100質量%に満たない場合に含まれるその他の成分としては、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類(ただし、式1で表される化合物を除く。)、アルコール類、含フッ素アルコール類、ケトン類、および含フッ素エーテル類からなる群から選ばれる1種以上が好ましい。なかでも、炭化水素類またはアルコール類を含有する場合は、作動液のメリット数を大きくできる点で好ましい。
本発明の作動液が上記その他の成分を含有する場合、作動液の蒸発、凝縮時の温度変化、ならびに気液両相の組成変化を最小にし、安定した作動状態を確保する目的から、当該作動液の組成は共沸組成または共沸様組成とするのが好ましい。
ここで、共沸様組成とは、露点と沸点の温度差が0.5℃以内である組成比をいう。なかでも、蒸気温度差が0.1℃以内であるものは特に好ましい。
上記炭化水素類としては、炭素数6〜8の鎖状(直鎖状もしくは分枝状)または環状の飽和炭化水素類が好ましい。また、炭化水素類としては、具体的にはn−ペンタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタンなどが挙げられる。
本発明の作動液が炭化水素類を含有する場合は、作動液のメリット数を大きくするという観点から、その含有割合は0.5〜50質量%、特には1〜10質量%が好ましい。
上記ハロゲン化炭化水素類としては、炭素数1〜4の飽和塩素化炭化水素類、炭素数2または3の不飽和塩素化炭化水素類が好ましい。ハロゲン化炭化水素類としては、具体的には、1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン等のヒドロクロロフルオロカーボン類(以下、HCFC類という。);ジフルオロメタン、1,1,1,2,2−ペンタフルオロエタン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1,1−トリフルオロエタン、1,1−ジフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン、1,1,1,2,2,3,3−ヘプタフルオロプロパン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5−デカフルオロペンタン、1,1,2,2,3,3,4−へプタフルオロシクロペンタン等のヒドロフルオロカーボン類(以下、HFC類という。);塩化メチレン、トリクロロエチレン等のクロロカーボン類(以下、CC類という。);1−ブロモプロパンが挙げられる。
上記ハロゲン化炭化水素類は、凝固点の降下やメリット数を大きくする目的から含有させることができ、その含有割合は0.1〜50質量%、特には0.5〜20質量%が好ましい。
上記アルコール類としては、炭素数1〜4、好ましくは1〜3のアルコール類が好ましく、具体的にはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールおよびn−ブタノールからなる群から選ばれる一種以上のアルコールが挙げられる。
本発明の作動液がアルコール類を含有する場合は、少量の含有割合でメリット数を著しく大きくできる、不燃性である等の利点を有する。アルコール類の含有割合は0.5〜15質量%、特には1〜10質量%が好ましい。
本発明の作動液としては、特には、式2で表される化合物と炭素数1〜4、好ましくは炭素数1〜3のアルコールとからなる組成物が好適であり、式1で表される化合物の含有割合が85〜99.5量%、好ましく90〜99質量%であり、上記アルコールの含有割合が0.5〜15質量%、好ましく1〜10質量%である組成物が好適である。
なかでも、炭素数1〜4のアルコールが、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールおよびn−ブタノールからなる群から選ばれる一種以上である場合は特に好ましい。
次に、上記含フッ素アルコール類としては、炭素数が2〜4、好ましくは炭素数が3〜4の部分フッ素化アルコールが好適であり、具体的には2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等が挙げられる。
含フッ素アルコール類の含有割合は0.5〜20質量%、特には1〜15質量%が好ましい。
また、上記ケトン類としては、炭素数が3であるものが好ましく、具体的にはアセトンが挙げられる。
また、上記含フッ素エーテル類としては、一般式C2a+1−O−C2b+1(aは1〜6、好ましくは2〜4の整数であり、bは1〜4、好ましくは1〜3の整数である。)で表される化合物が好ましい。COCH、COCHまたはCOCは特に好ましい。この他、CFCHOCHF(HFE−245mf)、CFCFCHOCHF(HFE−347mcf)、CHFCFOCHCF(HFE−347pc−f)、CFCHFCFOCHCF(HFE−449mec−f)、CFCHFCFOCHCFCHF(HFE−55―10mec−fc)なども使用できる。
上記含フッ素エーテル類の含有割合は0.1〜50質量%、特には1〜20質量%が好ましい。
本発明の潜熱輸送装置用作動液は、そのままでも熱や酸化物に対する安定性は高いが、耐酸化性向上剤、耐熱性向上剤、金属不活性剤等の安定剤を含有する場合は、各安定性が顕著に高くなる。上記安定剤は、必要に応じて含有させるのが好ましい。
通常、上記安定剤の含有割合は、ヒートパイプ用作動液の性能を低下させない範囲で添加可能であるが、作動液中において5質量%以下であり、1質量%以下であるのが好ましい。
耐酸化性向上剤および耐熱性向上剤としては、具体的には、N,N’−ジフェニルフェニレンジアミン、p−オクチルジフェニルアミン、p,p‘−ジオクチルジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、N−(p−ドデシル)フェニル−2−ナフチルアミン、ジ−1−ナフチルアミン、ジ−2−ナフチルアミン、N−アルキルフェノチアジン、6−(t−ブチル)フェノール、2,6−ジ−(t−ブチル)フェノール、4−メチル−2,6−ジ−(t−ブチル)フェノール、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)等が挙げられ、さらにこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
金属不活性剤としては、具体的には、イミダゾール、ベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズチアゾール、2,5−ジメチルカプトチアジアゾール、サリシリジン−プロピレンジアミン、ピラゾール、ベンゾトリアゾール、トルトリアゾール、2−メチルベンゾイミダゾール、3,5−イメチルピラゾ−ルおよびメチレンビス−ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
本発明の作動液を用いた潜熱輸送装置は、作動温度が−50〜200℃で作動させることができる。本発明の作動液を用いた場合は、上記温度範囲で安定して高い性能を発現する。作動温度が0〜150℃である場合は、より高い性能を発現することから特に好ましい。
以下、本発明を、実施例により説明するが、これらに限定して解釈されるものではない。
<−50〜200℃におけるメリット数の算出>
以下の作動液について、式1にしたがい−50〜200℃におけるメリット数を算出した。結果を図1に示す。
例1(参考例):作動液がC
例2(実施例):作動液がC13
例3(比較例):作動液がC14(n−パーフルオロヘキサン)。
例4(比較例):作動液がC13H。
図1より、C は、全ての作動温度範囲にわたり、比較例であるC14(n−パーフルオロヘキサン)およびC13Hよりも大きなメリット数を有することがわかる。一方、C13は、50℃以上の作動温度範囲にわたり、比較例であるn−パーフルオロヘキサンおよびC13Hよりも大きなメリット数を有しており、特に、約110℃以上の高温度域においては最も大きなメリット数を有している。
すなわち、Cおよび/またはC13を作動液として用いた場合は、優れた熱伝達効率を発現すると考えられる。
<25℃および標準沸点におけるメリット数の算出>
表1に示す作動液について、25℃におけるメリット数および標準沸点におけるメリット数を算出した。
例5および7〜9は参考例、6および10は実施例、例11〜14は比較例である。なお、例7、例8、例13および例14の作動液は共沸様組成物である。
なお、例9および例10の標準沸点は推算値である。
例5および例6に記載の作動液はいずれも大きなメリット数を有しており、従来の作動液である例11および12に比べて極めて大きな熱輸送量を有していることがわかる。
また、例7、例8および例10のようにアルコール類を添加した場合、または例9のように炭化水素類を添加した場合は、メリット数がさらに大きくなることがわかる。特に例7、例8および例10は比較例である例13および例14と比べてメリット数の増加が顕著であり、標準沸点においては何れの条件においても比較例を大きく上まっており、極めて大きな熱輸送量を有していることがわかる。

Figure 0005062172
<ノート型パソコンの冷却への適用>
本発明の作動液を小型ヒートパイプの形態でノート型パソコンの冷却に応用した具体的態様について説明する。
直径1.5mm、長さ20cmの銅製パイプの内面にステンレスのメッシュ構造物を配設し、その内部に作動液としてC(例1)を封入する。そのパイプの一端を蒸発部分として、ノートパソコンの発熱部分であるCPU(Central Processing Unit)に接触させる。他端を凝縮部分として放熱板を溶接し、その放熱板を液晶パネル裏側の放熱板に接触させる。
以上の構成により、ノートパソコンのCPUで発生した熱は、作動液Cの気化により凝縮部分に伝達される。その熱は放熱板を介して外部に放散され、同時に気化された作動液は凝縮液化される。液化したCは、メッシュ構造のウィッグを毛細管作用で移動して、蒸発部に循環される。
以上の構成により、ノート型パソコンは非常にコンパクトに構成され、しかも従来のものに比べて放熱効果も優れている。更に、寒冷地および高温地での耐用性に優れたパソコンを提供できる。
本発明の作動液は、コンピュータ、通信機器、整流装置或いは電動機等に用いられる半導体素子、電子機器、電力機器等の冷却、および旋盤やボール盤等の工作機械の軸受け等の冷却、または空調用熱交換器等に用いられる。

なお、2006年4月6日に出願された日本特許出願2006−105312号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (8)

  1. 13 で表される化合物を含有することを特徴とする潜熱輸送装置用作動液。
  2. 前記化合物の含有割合が50質量%以上である請求項1に記載の潜熱輸送装置用作動液。
  3. さらに、炭素数1〜4のアルコールを含有する請求項1または2に記載の潜熱輸送装置用作動液。
  4. 前記化合物の含有割合が90〜99質量%であり、前記アルコールの含有割合が1〜10質量%である組成物からなる請求項に記載の潜熱輸送装置用作動液。
  5. 炭素数1〜4のアルコールが、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールおよびn−ブタノールからなる群から選ばれる一種以上である請求項3または4に記載の潜熱輸送装置用作動液。
  6. さらに、耐酸化性向上剤、耐熱性向上剤、および金属不活性剤からなる群から選ばれる一種以上の安定剤を含有する請求項1〜のいずれかに記載の潜熱輸送装置用作動液。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の作動液を用いた潜熱輸送装置を、作動温度が−50〜200℃で作動させる潜熱輸送装置の作動方法。
  8. 潜熱輸送装置がヒートパイプである請求項に記載の潜熱輸送装置の作動方法。
JP2008508723A 2006-04-06 2007-04-05 潜熱輸送装置用作動液および潜熱輸送装置の作動方法 Expired - Fee Related JP5062172B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008508723A JP5062172B2 (ja) 2006-04-06 2007-04-05 潜熱輸送装置用作動液および潜熱輸送装置の作動方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006105312 2006-04-06
JP2006105312 2006-04-06
PCT/JP2007/057683 WO2007114497A1 (ja) 2006-04-06 2007-04-05 潜熱輸送装置用作動液および潜熱輸送装置の作動方法
JP2008508723A JP5062172B2 (ja) 2006-04-06 2007-04-05 潜熱輸送装置用作動液および潜熱輸送装置の作動方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2007114497A1 JPWO2007114497A1 (ja) 2009-08-20
JP5062172B2 true JP5062172B2 (ja) 2012-10-31

Family

ID=38563756

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008508723A Expired - Fee Related JP5062172B2 (ja) 2006-04-06 2007-04-05 潜熱輸送装置用作動液および潜熱輸送装置の作動方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8329057B2 (ja)
JP (1) JP5062172B2 (ja)
CN (1) CN101415794A (ja)
WO (1) WO2007114497A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5471438B2 (ja) * 2007-02-26 2014-04-16 旭硝子株式会社 ランキンサイクルシステム、ヒートポンプサイクルシステムまたは冷凍サイクルシステム用作動媒体

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5087504B2 (ja) * 2008-09-09 2012-12-05 昭和電工株式会社 ヒートパイプ
JP4801797B1 (ja) 2010-03-10 2011-10-26 パナソニック株式会社 半導体装置及びその製造方法
JP2012172866A (ja) * 2011-02-18 2012-09-10 Showa Denko Kk 沸騰冷却装置
JP2012247102A (ja) * 2011-05-26 2012-12-13 Ihi Corp ヒートポンプ
WO2015083256A1 (ja) * 2013-12-04 2015-06-11 富士通株式会社 混合作動液を用いた冷却装置及び電子装置の冷却装置
US10619940B2 (en) * 2015-07-28 2020-04-14 The Boeing Company Heat exchanger systems and methods
TWI819163B (zh) * 2018-12-26 2023-10-21 日商巴川製紙所股份有限公司 溫度控制單元、溫度控制裝置
KR102620257B1 (ko) * 2021-07-20 2024-01-03 주식회사 씨지아이 베이퍼 챔버 및 그에 사용되는 작동 유체

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02272086A (ja) * 1989-04-14 1990-11-06 Asahi Glass Co Ltd 作動媒体

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2490764A (en) * 1945-07-04 1949-12-13 Kinetic Chemicals Inc Fluorinated organic compounds
JPS5912288A (ja) 1982-07-14 1984-01-21 Sanyo Electric Co Ltd 熱移動装置
JP2841430B2 (ja) * 1989-03-14 1998-12-24 旭硝子株式会社 作動媒体混合物
JP2726542B2 (ja) 1990-03-14 1998-03-11 古河電気工業株式会社 ヒートパイプ用作動液
US5277834A (en) * 1990-07-26 1994-01-11 E. I. Du Pont De Nemours And Company Near-azeotropic blends for use as refrigerants
JPH06145081A (ja) 1992-07-15 1994-05-24 Asahi Glass Co Ltd 洗浄に用いる溶剤組成物
US5387357A (en) * 1992-09-25 1995-02-07 E. I. Du Pont De Nemours And Company Azeotropic or azeotrope-like compositions of ammonia and hydrofluorocarbons
JPH0718296A (ja) 1993-07-02 1995-01-20 Asahi Glass Co Ltd 混合溶剤組成物
FR2733242B1 (fr) 1995-04-20 1997-06-13 Atochem Elf Sa Melanges pseudo-azeotropiques a base de difluoromethane et de pentafluoroethane, et leurs applications comme fluides frigorigenes
US5800729A (en) * 1995-07-26 1998-09-01 Electric Power Research Mixtures of pentafluoropropane and a hydrofluorocarbon having 3 to 6 carbon atoms
JP2002509179A (ja) * 1998-01-16 2002-03-26 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 重合体オイル戻し剤を含有するハロゲン化炭化水素冷媒組成物
US6852684B1 (en) * 1998-09-21 2005-02-08 E. I. Du Pont De Nemours And Company Non-flammable, high-solvency compositions comprising trans-1,2-dichloroethylene, solvent, and inerting agent
CN1302839A (zh) 1999-12-31 2001-07-11 中国科学院广州能源研究所 一种用于蓄热或蓄冷***的储热介质
WO2005007771A1 (en) * 2003-07-23 2005-01-27 Dupont Canada Inc. Coolant liquids having a low dielectric constant and high resistivity for use in fuel cells & other electrochemical reactor stacks
WO2005008819A2 (en) * 2003-07-23 2005-01-27 Dupont Canada Inc. Evaporative coolants having low dielectric constant for use in fuel cells & other electrochemical reactor stacks
EP1925659A4 (en) * 2005-09-13 2010-07-28 Asahi Glass Co Ltd AZEOTROPE SOLVENT COMPOSITION AND SOLVENT MIXED COMPOSITION
JP5471438B2 (ja) * 2007-02-26 2014-04-16 旭硝子株式会社 ランキンサイクルシステム、ヒートポンプサイクルシステムまたは冷凍サイクルシステム用作動媒体

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02272086A (ja) * 1989-04-14 1990-11-06 Asahi Glass Co Ltd 作動媒体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5471438B2 (ja) * 2007-02-26 2014-04-16 旭硝子株式会社 ランキンサイクルシステム、ヒートポンプサイクルシステムまたは冷凍サイクルシステム用作動媒体

Also Published As

Publication number Publication date
WO2007114497A1 (ja) 2007-10-11
US8329057B2 (en) 2012-12-11
JPWO2007114497A1 (ja) 2009-08-20
US20090020267A1 (en) 2009-01-22
CN101415794A (zh) 2009-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5062172B2 (ja) 潜熱輸送装置用作動液および潜熱輸送装置の作動方法
JP4894307B2 (ja) 潜熱輸送装置用作動液および潜熱輸送装置の作動方法
JP5903998B2 (ja) 沸騰冷却器用媒体及びその使用方法
JP6432341B2 (ja) 共沸混合物様の組成物、熱伝達組成物、洗浄剤、高温ヒートポンプ装置、冷凍サイクルシステム及び熱伝達方法
WO2011015738A1 (fr) Procede de transfert de chaleur
JP5190199B2 (ja) 二次循環冷却システム
JP2016505882A (ja) Euv用途向けの光学系の少なくとも1つのシステムコンポーネントのための冷却システム、並びにこの種のシステムコンポーネント及びこの種の光学系
JP2008519113A (ja) 熱伝達のための作動流体
TW201920589A (zh) 熱管,用熱管傳遞熱的方法及用於熱管中的熱傳流體
JP2005126480A (ja) フッ化ケトンを含む熱伝達作動液
WO2000070289A1 (en) Two-phase heat transfer without de-gassing
JP2014094978A (ja) 潜熱輸送装置用作動液および潜熱輸送装置の作動方法
US20180346677A1 (en) Azeotrope-like composition comprising z-1,1,1,4,4,4-hexafluoro-2-butene
WO2017014998A9 (en) Energy-efficient process for purifying volatile compounds and degreasing
JP2022169554A (ja) 液浸冷却装置
JP2007162986A (ja) 二次循環冷却システム
JP2007192427A (ja) 二次循環冷却システム
JP4843939B2 (ja) 二次循環冷却システム
JP2726542B2 (ja) ヒートパイプ用作動液
JP4043655B2 (ja) ヒートパイプ用作動液およびヒートパイプ
WO2023164125A2 (en) Compositions and methods for making hfo-153-10mzz and hfo-153-10mczz

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120424

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120618

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20120618

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120710

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120723

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5062172

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150817

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees