JP5058039B2 - 着色層形成用感光性樹脂組成物 - Google Patents

着色層形成用感光性樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、密着性、硬化性および表面粗度が良好で、かつ、色再現性が高い着色層を形成することができ、現像残渣が少ない着色層形成用感光性樹脂組成物に関するものである。
一般に、液晶表示装置等に用いられるカラーフィルタは、透明基板と、上記透明基板上に形成されたブラックマトリクスと、上記ブラックマトリクスの開口部に形成された着色層とを備えるものである。ここで、カラーフィルタにおける着色層は、各色の顔料を含む着色層形成用感光性樹脂組成物を用い、フォトリソグラフィー法等によりパターン状に形成されることが知られている。具体的には、各色の顔料、バインダー樹脂、多官能性モノマー、光重合開始剤、および分散剤を、溶剤に分散させた着色層形成用感光性樹脂組成物を透明基板上に塗布し、得られた塗膜を所定のパターン状に露光して硬化させ、アルカリ性現像液で現像することによって、パターン状の着色層を形成する方法が用いられる。
ここで、カラーフィルタの色特性としては、高輝度、高コントラスト、高色再現性が要求される。なかでもテレビ用途に用いられるカラーフィルタとしては、高色再現性が特に要求される。このような高色再現性を達成するためには、着色層形成用感光性樹脂組成物中の顔料濃度を高くする必要がある。しかしながら、顔料濃度を高くした場合には、硬化させるための露光光に対する遮蔽性が高くなり、上記光重合開始剤が、十分に作用することができないといった問題があった。その結果、上記着色層形成用感光性樹脂組成物の密着性および硬化性が低く、パターン形成が極めて困難であり、高精細な着色層を形成することができないといった問題があった。さらに、上記顔料濃度の増加に伴い、相対的に他成分の含有量が低下することにより、密着性および硬化性が低下すると共に、現像性が低下するといった問題があった。その結果、表面粗度の悪化が生じたり、現像残渣が増加するといった問題があった。
このような問題に対して、特許文献1では、着色層用感光性樹脂組成物に含まれるバインダ樹脂および分散剤を特定の構造を有するものとすることで、残渣の発生を抑制する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示されるような方法であっても、現像時の残渣の発生を十分に抑制することができず、さらに、密着性、硬化性、および表面粗度の悪化等を改善することができないといった問題があった。
特開2006−58821号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、密着性、硬化性および表面粗度が良好で、かつ、色再現性が高い着色層を形成することができ、現像残渣が少ない着色層形成用感光性樹脂組成物を提供することを主目的とするものである。
本発明は、有彩色顔料、バインダー樹脂、多官能性モノマー、光重合開始剤、分散剤、および溶剤を少なくとも有する着色層形成用感光性樹脂組成物であって、上記光重合開始剤が、下記式(1)および下記式(2)の光重合開始剤を含むことを特徴とする着色層形成用感光性樹脂組成物を提供する。
Figure 0005058039
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(式(1)中、Xは、塩素原子、水素原子、または、ビニル基であり、塩素原子、水素原子、および、ビニル基のそれぞれの結合数が、塩素原子が4〜6、水素原子が22〜25、ビニル基が1〜2である。
また、式(2)中、Etはエチル基を表す。)
本発明によれば、光重合開始剤が、上記式(1)および上記式(2)の光重合開始剤を含むことにより、有彩色顔料の濃度が高い場合であっても、密着性、硬化性、および現像性に優れたものとすることができる。また、十分な光硬化性が得られるため、現像時の膜あれが減少し表面粗度が小さいものとすることができる。さらに、現像性に優れることから、現像残渣が少ないものとすることができる。その結果、高精細なパターンを有する着色層を形成することができる。
さらに、このようなことから、上記有彩色顔料の濃度を高いものとすることが容易となり、色再現性が高い着色層を形成することができる。
本発明においては、上記式(1)および式(2)の光重合開始剤の合計量が、本発明の着色層形成用感光性樹脂組成物の固形分100重量部当り、0.1重量部〜30重量部の範囲内であることが好ましい。上記範囲内であることにより、より密着性、硬化性および現像性に優れたものとすることができるからである。
本発明においては、上記バインダー樹脂が、含窒素複素環構造含有モノマーまたは含酸素複素環構造含有モノマー、および、(メタ)アクリル酸エステルを構成単位として少なくとも有する共重合樹脂であることが好ましい。上記バインダー樹脂が、上述した共重合樹脂であることにより、現像性に優れ、現像残渣が少なく、高輝度なものとすることができるからである。
本発明は、上述した着色層形成用感光性樹脂組成物を用いて形成された着色層を有することを特徴とするカラーフィルタを提供する。
本発明によれば、上記着色層が、上述した着色層形成用感光性樹脂組成物を用いて形成されたものであることから、色再現性に優れたものとすることができる。
本発明は、密着性、硬化性および表面粗度が良好で、かつ、色再現性が高い着色層を形成することができ、現像残渣が少ない着色層形成用感光性樹脂組成物を提供できるといった効果を奏する。
本発明は、着色層形成用感光性樹脂組成物、および、それを用いたカラーフィルタに関するものである。以下、本発明の着色層形成用感光性樹脂組成物、および、カラーフィルタについて説明する。
A.着色層形成用感光性樹脂組成物
まず、本発明の着色層形成用感光性樹脂組成物について説明する。本発明の着色層形成用感光性樹脂組成物は、有彩色顔料、バインダー樹脂、多官能性モノマー、光重合開始剤、分散剤、および溶剤を少なくとも有する着色層形成用感光性樹脂組成物であって、上記光重合開始剤が、下記式(1)および下記式(2)の光重合開始剤を含むことを特徴とする着色層形成用感光性樹脂組成物を含むことを特徴とするものである。
Figure 0005058039
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(式(1)中、Xは、塩素原子、水素原子、または、ビニル基であり、塩素原子、水素原子、および、ビニル基のそれぞれの結合数が、塩素原子が4〜6、水素原子が22〜25、ビニル基が1〜2である。
また、式(2)中、Etはエチル基を表す。)
本発明によれば、光重合開始剤が、上記式(1)および上記式(2)の光重合開始剤を含むことにより、有彩色顔料の濃度が高い場合であっても、密着性、硬化性、および現像性に優れたものとすることができる。また、十分な光硬化性が得られるため、現像時の膜あれが減少し表面粗度が小さいものとすることができる。さらに、現像性に優れることから、現像残渣が少ないものとすることができる。その結果、高精細なパターンを有する着色層を形成することができる。
さらに、このようなことから、上記有彩色顔料の濃度を高いものとすることが容易となり、色再現性が高い着色層を形成することができる。
ここで、上記光重合開始剤が、上記式(1)および上記式(2)の光重合開始剤を含むことにより、上述した効果が得られる理由については、以下のように推察される。
すなわち、従来、上記式(1)の光重合開始剤のうち、置換基としてビニル基を含まない光重合開始剤について知られていた。このような光重合開始剤は、溶剤への溶解性が低いため、十分な量を添加することができず、上記着色層形成用感光性樹脂組成物を十分に硬化させることはできなかった。
一方、上述したように、上記式(1)の光重合開始剤には、置換基としてビニル基を有することにより、溶剤への溶解性に優れたものとすることができる。このため、感光性に優れ、かつ、十分な量を含むことができ、上記着色層形成用感光性樹脂組成物を硬化性に優れたものとすることができる。また、式(1)の光重合開始剤に含まれるビイミダゾールのような複素環芳香族の構造は、露光され、光重合開始剤としての機能を発揮した後に、反応残基が、上記着色層形成用感光性樹脂組成物と、ガラス基板の表面の官能基とに相互作用し、密着性を大きく向上させることができる。さらに、非露光部の未反応の上記光重合開始剤は、上述した相互作用が比較的弱く、かつ、上記置換基が現像液中の界面活性剤と相互作用し易いことから、現像液側に比較的分散しやすいという性質を有する。このため、現像性を向上することができるのである。
また、上記式(2)の光重合開始剤は、感光性および溶剤への溶解性に優れるものであるため、硬化性に優れたものとすることができる。また、現像液への分散性が非常に優れるものであるため、現像性を大きく向上させることができる。
このため、上記式(1)および式(2)の光重合開始剤を同時に含むことで、硬化性に優れたものとすると同時に、上記式(1)の光重合開始剤が有する露光箇所での密着性を大きく向上させる効果、および、上記式(2)の光重合開始剤が有する現像性を大きく向上させる効果を発揮することができるものとすることができる。
また、このようなことにより、上記式(1)または式(2)の光重合開始剤を単独で使用した場合と比較し、高精細なパターンを有し、かつ、色再現性に優れた着色層を形成することができる。
本発明の着色層形成用感光性樹脂組成物は、有彩色顔料、バインダー樹脂、多官能性モノマー、光重合開始剤、分散剤、および溶剤を少なくとも有するものである。以下、本発明の着色層形成用感光性樹脂組成物の各成分について詳細に説明する。
1.光重合開始剤
本発明に用いられる光重合開始剤は、上記式(1)および上記式(2)の光重合開始剤を含むものであり、必要に応じて、上記式(1)および上記式(2)の他に、他の光重合開始剤を含んでも良い。このような他の光重合開始剤としては、着色層の形成において、光重合開始剤として一般的に用いられるものを用いることができる。
本発明において、上記式(1)における塩素原子、水素原子、および、ビニル基の結合位置としては、塩素原子、水素原子、および、ビニル基が、上述した結合数で結合できる位置であれば良い。
本発明に用いられる上記式(1)および式(2)の光重合開始剤の合計量としては、精度良く着色層を形成することができるものであれば良いが、本発明の着色層形成用感光性樹脂組成物の固形分100重量部当り、0.1重量部〜30重量部の範囲内であることが好ましく、なかでも、1重量部〜25重量部の範囲内であることが好ましく、特に、5重量部〜20重量部の範囲内であることが好ましい。上記範囲より少ないと、ラジカル重合を十分に進行させることができず、硬化が不十分となり、硬化性が低下する恐れがあるからである。また、上記範囲より多いと副反応が起こりやすく経時安定性を損なう恐れがあるからである。
なお、着色層形成用感光性樹脂組成物の固形分とは、着色層形成用感光性樹脂組成物のうち、溶剤以外の全ての構成材料をいうものである。
本発明における、上記式(1)および式(2)の光重合開始剤の合計量に占める上記式(1)の光重合開始剤の割合(式(1)の光重合開始剤/(式(1)の光重合開始剤+式(2)の光重合開始剤))としては、0.3〜0.9の範囲内であることが好ましく、なかでも、0.4〜0.8の範囲内であることが好ましく、特に0.45〜0.75の範囲内であることが好ましい。上記式(1)が、上記範囲にあることで、密着性および硬化性が最も発揮されるからである。すなわち、上記式(1)の含有割合が、上記範囲より大きくなると現像性が悪化し、パターニングの形成が困難になるからであり、上記範囲より小さくなると、密着性および硬化性が低下する可能性があるからである。
2.有彩色顔料
本発明に用いられる有彩色顔料としては、本発明の着色層形成用感光性樹脂組成物の固化物が、所望の発色を有するものとすることができるものであれば特に限定されるものではない。
なお、有彩色とは、赤色、青色、緑色等の色みを持つ色を指し、黒・白・灰色以外の色である。
このような有彩色顔料としては、具体的には、C.I.ピグメントイエロー12,13,14,17,20,24,31,55,83,93,109,110,137,138,139,150,153,154,166,168,173;C.I.ピグメントレッド9,97,122,123,149,176,177,180,215,224,242,254;C.I.ピグメントグリーン7,36,58;ピグメントオレンジ36,43,51,71;C.I.ピグメントブラウン23,25;C.I.ピグメントバイオレット14,19,23,29,32,33,36,37等が挙げられる。
本発明に用いられる有彩色顔料の含有量としては、本発明の着色層形成用感光性樹脂組成物を用いて形成される着色層が所望の発色を有するものにすることができるものであれば良く、具体的には、上記着色層形成用感光性樹脂組成物の固形分100重量部当り、15重量部〜55重量部の範囲内であることが好ましく、なかでも、20重量部〜45重量部の範囲内であることが好ましく、特に、25重量部〜35重量部の範囲内であることが好ましい。上記範囲内であることにより、上記着色層形成用感光性樹脂組成物を用いて形成された着色層が色再現性に優れたものとすることができるからである。
3.バインダー樹脂
本発明に用いられるバインダー樹脂としては、カラーフィルタにおける着色層の製造に用いられることから、耐熱性および、製造工程において使用される有機溶剤への耐性を有する樹脂であることが好ましい。具体的には、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などの感光性または非感光性の樹脂を挙げることができる。また、含窒素複素環構造含有モノマーまたは含酸素複素環構造含有モノマー、および、(メタ)アクリル酸エステルを構成単位として少なくとも有する共重合樹脂を挙げることができる。
本発明においては、なかでも、上記共重合樹脂であることが好ましい。現像性に優れ、現像残渣が少なく、高輝度なものとすることができるからである。
上記共重合樹脂は、含窒素複素環構造含有モノマーまたは含酸素複素環構造含有モノマーの複素環構造含有モノマー、および、(メタ)アクリル酸エステルを構成単位として少なくとも有するものである。
(a)複素環構造含有モノマー
本発明に用いられる共重合樹脂は、上記含窒素複素環構造含有モノマーおよび含酸素複素環構造含有モノマーのうち、上記含窒素複素環構造含有モノマーを構成単位として含むものであることが好ましい。密着性に優れたものとすることができるからである。
上記含窒素複素環構造含有モノマーとしては、具体的には、N−ベンジルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−(n−ブチル)マレイミド、N−ラウリルマレイミド等のN−置換マレイミド等を挙げることができる。本発明においては、なかでも、N−ベンジルマレイミドが好ましい。密着性に優れたものとすることができるからである。
上記含酸素複素環構造含有モノマーとしては、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2-テトラヒドロピラニルメチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフリルエチル(メタ)アクリレート、2-テトラヒドロピラニルエチル(メタ)アクリレート、(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4-イル)メチルアクリレート、(2−メチル−2−イソブチル−1,3−ジオキソラン−4-イル)メチルアクリレート、(シクロヘキサンスピロ−2−(1,3−ジオキソラン−4-イル))メチルアクリレート、等を挙げることができる。本発明においては、なかでも、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2-テトラヒドロピラニルメチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフリルエチル(メタ)アクリレート、2-テトラヒドロピラニルエチル(メタ)アクリレート、を好ましく用いることができる。密着性に優れたものとすることができるからである。
本発明においては、上記共重合樹脂を構成する全構成単位のうち、上記含窒素複素環構造含有モノマーまたは含酸素複素環構造含有モノマーの複素環構造含有モノマーの割合が、5%〜90%の範囲内であることが好ましく、10%〜80%の範囲内であることが好ましい。上記範囲内であることにより、密着性に優れたものとすることができるからである。
(b)(メタ)アクリル酸エステル類
上記(メタ)アクリル酸エステル類としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロ〔5.2.1.02.6〕デカン−8−イル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシー3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。本発明においては、なかでも、メチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートを好ましく用いることができる。現像性に優れたものとすることができるからである。
本発明においては、上記共重合樹脂を構成する全構成単位のうち、(メタ)アクリル酸エステル類の割合が、5%〜90%の範囲内であることが好ましく、10%〜80%の範囲内であることが好ましい。上記範囲内であることにより、現像性に優れたものとすることができるからである。
(c)共重合樹脂
本発明に用いられる共重合樹脂は、含窒素複素環構造含有モノマーまたは含酸素複素環構造含有モノマー、および、(メタ)アクリル酸エステルを構成単位として含むものであるが、必要に応じてその他のモノマーを構成単位として含むものであっても良い。
このようなその他のモノマーとしては、具体的には、カルボキシル基含有不飽和単量体、芳香族ビニル化合物、脂肪族共役ジエン類、インデン類等を挙げることができる。
本発明に用いられる共重合樹脂における、含窒素複素環構造含有モノマーまたは含酸素複素環構造含有モノマー、および、(メタ)アクリル酸エステルの結合順は、所望の耐熱性および耐現像性を有するものであれば良いが、同一モノマーが連続して結合したブロック共重合樹脂であっても良く、ランダムに結合したランダム共重合樹脂であっても良い。
上記共重合樹脂の分子量としては、所望の耐熱性および耐現像性を有するものであれば良いが、3000〜25000の範囲内であることが好ましく、なかでも5000〜15000の範囲内であることが好ましい。上記範囲内であることにより、現像性に優れたものとすることができるからである。
なお、分子量とは重量平均分子量のことであり、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定した際の、ポリスチレン換算の値である。
上記バインダー樹脂の含有量としては、上記着色層形成用感光性樹脂組成物の固形分100重量部当り、通常、10重量部〜30重量部の範囲内であることが好ましく、なかでも15重量部〜25重量部の範囲内であることが好ましい。上記範囲より少ないと上記着色層形成用感光性樹脂組成物を十分に硬化させることができず、現像時に、露光部分が溶出したり、上記着色層形成用感光性樹脂組成物の硬化物が剥離しやすくなる等、密着性が低下する恐れがあるからである。また、上記範囲より多いと、未露光箇所分でも現像できなくなる等の現像不良が生じたり、熱収縮が顕著になり表面全体に微小なシワが発生する恐れがあるからである。
4.多官能性モノマー
本発明に用いられる多官能性モノマーは、複数の重合性の官能基を有し、光照射により、上記多官能性モノマー同士が重合し、上記多官能性モノマーを含む本発明の着色層形成用感光性樹脂組成物を硬化させるものである。
このような多官能性モノマーとしては、通常、エチレン性不飽和二重結合を少なくとも2つ以上有する多官能(メタ)アクリレートが用いられる。
具体的には、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、3−ブチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジ(メタ)アクリレート、シクロヘキシレングリコールジ(メタ)アクリレート等の二官能(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、三官能以上の(メタ)アクリレートとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カルボン酸変性ジペンタエリストールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明においては、なかでも、三官能以上の(メタ)アクリレートが好ましく、特に、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、コハク酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が好ましく、なかでも特に、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、コハク酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが好ましい。着色層の強度および表面平滑性に優れ、かつ未露光部の基板上およびブラックマトリクス上に地汚れおよび残渣を少ないものとすることができるからである。
これらの多官能(メタ)アクリレートは、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明に用いられる多官能性モノマーの含有量としては、本発明の着色層形成用感光性樹脂組成物に含まれる固形分100重量部当り、5重量部〜21重量部の範囲内であることが好ましく、なかでも、8重量部〜17重量部の範囲内であることが好ましい。上記範囲より少ないと上記着色層形成用感光性樹脂組成物を十分に硬化させることができず、現像時に、露光部分が溶出したり、上記着色層形成用感光性樹脂組成物の硬化物が剥離しやすくなる等、密着性が低下する恐れがあるからである。また、上記範囲より多いと、未露光箇所分でも現像できなくなる等の現像不良が生じたり、熱収縮が顕著になり表面全体に微小なシワが発生する恐れがあるからである。
5.分散剤
本発明に用いられる分散剤としては、上記有彩色顔料を均一に分散することができるものであれば良く、公知の分散剤を使用することができる。具体的には、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、変性ポリエステル、変性ポリアミド等の高分子分散剤、リン酸エステル、アルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等の界面活性剤や顔料誘導体を挙げることができる。本発明においては、これらの中でも、高分子分散剤が好ましく、具体的な商品名としては、EFKA−4046、EFKA−4047、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー4300、EFKAポリマー4330、(以上、チバスペシャリティーケミカルズ社製)、Disperbyk111、Disperbyk161、Disperbyk165、Disperbyk182、Disperbyk2000、Disperbyk2001(以上、ビックケミー社製)、SOLSPERSE24000、SOLSPERSE27000、SOLSPERSE28000(以上、ルーブリゾール社製)、アジスパーPB821、PB822(味の素ファインテクノ(株)製)等を挙げることができる。
本発明に用いられる分散剤の含有量としては、上記有彩色顔料を均一に分散することができるものであれば特に限定されるものではないが、本発明の着色層形成用感光性樹脂組成物の固形分100重量部当り、0.1重量部〜10重量部の範囲内であることが好ましく、なかでも2重量部〜8重量部の範囲内であることが好ましい。上記範囲より小さいと、上記有彩色顔料を均一に分散することが困難になり、上記範囲より大きいと、上記着色層形成用感光性樹脂組成物における、バインダー樹脂および多官能性モノマー等の硬化成分の含有量が相対的に低下し、硬化性や密着性が低下する恐れがあるからである。
6.溶剤
本発明に用いられる溶剤としては、本発明の着色層形成用感光性樹脂組成物の各成分とは反応せず、これらを溶解もしくは均一に分散可能な有機溶剤であれば良い。具体的には、メタノール、エタノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン等のエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のジエチレングリコール類;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン等のケトン類;および、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル等のエステル類; などが挙げられる。
また、他の溶剤としては、下記式(3)で示されるシクロヘキシル基を有するアセテート類を用いることができる。
Figure 0005058039
(式中、RおよびRは独立して炭素数1〜10のアルキル基,−H,−Y,−CHO,−CN,−OAc,−CY,−(CH)−Phを示す。Yはハロゲン原子を示し、Phはフェニル基を示し、Acはアセチル基を示す。また、nは0〜10の整数を示す。)
上記式(3)で表されるシクロヘキシル基を有するアセテート類としては、具体的には、下記式(4)〜(15)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 0005058039
本発明においては、上記溶剤を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
本発明に用いられる溶剤の含有量としては、本発明の着色層形成用感光性樹脂組成物を均一な膜厚で塗工し、カラーフィルタの着色層を形成することができるものであれば特に限定されるものではないが、通常、上記着色層形成用感光性樹脂組成物に、70質量%〜95質量%の範囲内であることが好ましく、なかでも75質量%〜90質量%の範囲内であることが好ましい。
7.着色層形成用感光性樹脂組成物
本発明の着色層形成用感光性樹脂組成物は、上記有彩色顔料、バインダー樹脂、多官能性モノマー、光重合開始剤、分散剤、および溶剤を少なくとも含むものであり、必要に応じて、他の添加剤を含むものであっても良い。
このような他の添加剤としては、増感剤、重合停止剤、連鎖移動剤、レベリング剤、可塑剤、界面活性剤、消泡剤、シランカップリング剤等が挙げられる。
上記増感剤としては、カラーフィルタの着色層の形成に一般的に用いられるものを使用することができ、例えば脂肪族あるいは芳香族の単官能、多官能チオール化合物や芳香族アミン系化合物等を挙げることができる。このような増感剤の含有量としては、上記着色層形成用感光性樹脂組成物の固形分100重量部当り、0.01重量部〜2重量部の範囲内であることが好ましく、なかでも0.7重量部〜1.2重量部の範囲内であることが好ましい。
本発明の着色層形成用感光性樹脂組成物の製造方法としては、上述した有彩色顔料、バインダー樹脂、多官能性モノマー、光重合開始剤、分散剤、および溶剤を均一に混合することができる方法であれば特に限定されるものではなく、公知の混合手段を用いることができる。
本発明の着色層形成用感光性樹脂組成物の用途としては、カラーフィルタの着色層をフォトリソグラフィー法を用いて形成する際に用いられる着色層用感光性樹脂組成物を挙げることができる。なかでも、着色層を形成した際に、高精細で、かつ、色再現性に優れるものとすることが要求される着色層用感光性樹脂組成物に好適に用いられる。
B.カラーフィルタ
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。本発明のカラーフィルタは、上述した着色層形成用感光性樹脂組成物を用いて形成された着色層を有することを特徴とするものである。
このような本発明のカラーフィルタを図を参照して説明する。図1は、本発明のカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。図1に例示するように、本発明のカラーフィルタ10は、透明基板1と、上記透明基板1上に形成され、開口部を備えるブラックマトリクス2と、上記開口部に形成された着色層3とを有するものである。
ここで、上記着色層3は、上述した着色層形成用感光性樹脂組成物を用いて形成されたものである。
本発明によれば、上記着色層が、上述した着色層形成用感光性樹脂組成物を用いて形成されたものであることから、高精細で、かつ、色再現性に優れたものとすることができる。
本発明のカラーフィルタは、少なくとも着色層を有するものである。
以下、このような本発明のカラーフィルタの各構成について詳細に説明する。
1.着色層
本発明に用いられる着色層は、上述した着色層形成用感光性樹脂組成物を用いて形成されるものである。
このような本発明に用いられる着色層の配列としては、一般的なカラーフィルタの着色層が有するものとすることができ、例えば、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の配列とすることができる。また、着色層の幅、面積等は任意に設定することができる。
上記着色層の厚みとしては、通常、1μm〜5μmの範囲内であることが好ましい。
上記着色層の形成方法としては、上記着色層形成用感光性樹脂組成物を用いたフォトリソグラフィー法により形成する方法であれば特に限定されるものではなく、カラーフィルタの一般的な製造方法を用いることができる。
2.カラーフィルタ
本発明のカラーフィルタは、上記着色層以外に、通常、透明基板と、開口部を備えるブラックマトリクスとを少なくとも有するものである。このような透明基板およびブラックマトリクスとしては、一般的なカラーフィルタに使用されるものを用いることができる。
本発明のカラーフィルタの製造方法としては、上記着色層形成用感光性樹脂組成物を用いたフォトリソグラフィー法によって、上記着色層を形成するものであれば特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタの製造方法を用いることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1〜3、比較例1〜6]
1.バインダー樹脂の作製
30Lの重合槽に、溶媒としてジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)40.0重量部を仕込み、窒素雰囲気下に90℃に昇温した後、滴下系1としてベンジルマレイミド(BzMI)6.16重量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)6.16重量部、メチルメタクリレート(MMA)12.12重量部、メタクリル酸(MAA)12.55重量部、滴下系2として、パーブチルO(PBO)(商品名、日本油脂社製)0.62重量部、滴下系3としてn‐ドデシルメルカプタン(n‐DM)1.23重量部を、それぞれ3時間かけて連続的に供給した。その後、30分90℃を保持した後、温度を105℃に昇温し、3時間重合を継続した。ガスクロクロマトグラフィー(GC)測定による未反応モノマーは、BzMIが0.1%、MMAが0.2%、MAAが0.3%であった。
次いで、この反応液にメタクリル酸グリシジル(GMA)12.73重量部、触媒としてトリエチルアミン0.13重量部、重合禁止剤として2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)(商品名「アンテージW400」、川口化学工業社製)0.07重量部を追加し、5%酸素濃度に調整した空気、窒素混合ガスを200ml/分の流量でバブリングしながら8時間反応を継続した。反応液をGCで測定したところ未反応のGMAは検出されなかった。DMDG7.5重量部を加えて希釈した後、冷却し、ベンジルマレイミド樹脂溶液(バインダー樹脂)を得た。
2.着色層形成用感光性樹脂組成物の調製
有彩色顔料、分散剤、上記バインダー樹脂、多官能性モノマー、光重合開始剤、添加剤および溶剤を下記表1に示すように配合する着色層形成用感光性樹脂組成物を調製した。なお、表1中の数値は、配合の割合を重量部で表したものである。
この際、バインダー樹脂として、上記「1.バインダー樹脂の作製」の項で作製した上記バインダー樹脂を用いた。また、多官能性モノマーとして、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)を用いた。光重合開始剤として、日本シーベルヘグナー製、1311A(上記式(1)を含む光重合開始剤)(開始剤1)、ADEKA製、N−1919(上記式(2)を含む光重合開始剤)(開始剤2)、ジ−N,N−ジメチルアミノベンゾフェノン(開始剤3)、チバスペシャリティーケミカルズ社製、イルガキュア907(開始剤4)を用いた。有彩色顔料として、ピグメントレッド177(P.R.177)、254(P.R.254)、ピグメントイエロー139(P.Y.139)、138(P.Y.138)、150(P.Y.150)、ピグメントグリーン36(P.G.36)、ピグメントブルー15:6(P.B.15:6)を用いた。分散剤として、ビックケミー社製、ディスパービック161(Disperbyk161)を用いた。添加剤として、オルガノシラン系シランカップリング剤(添加剤1)、フッ素系界面活性剤(添加剤2)を用いた。なお、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMA)(溶剤A)と、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート(MMBA)(溶剤B)を用いた。
Figure 0005058039
[評価]
実施例1〜3および比較例1〜6で得られた着色層形成用感光性樹脂組成物を用いて、着色層の形成を行い、現像残渣、密着性、表面粗度ついて評価を行った。
1.着色層の形成
ガラス基板(100mm×100mm)に上記着色層形成用感光性樹脂組成物をスピンコーターを用いて塗布した後、真空度が0.2torrに到達するまで真空ベークを行なって、膜厚2.3μmの塗膜を形成した。
次いで、乾燥後の上記着色層形成用層を、超高圧水銀灯を用いて100mJ/cmでマスク露光し硬化させた。
次いで、スピン現像し0.05wt%水酸化カリウム(KOH)からなる現像液に60秒間接液させた後に純水で洗浄することで現像処理を行い、さらにパターン形成された基板を230℃のオーブン内で30分間ポストベイクした。
2.評価
形成された着色層について、現像残渣、密着性、表面粗度の評価を行なった。
(1)現像残渣
上記着色層の形成後のガラス基板の表面から投光器により光を照射した状態で、目視観察し、未露光箇所における残渣の有無(投光器による目視)を確認した。結果を、下記表2に示す。ここで、上記ガラス基板上に白化が全く見られない場合には残渣がないと判断し○とし、上記ガラス基板表面に白化が見られた場合には残渣があると判断し△とした。
(2)密着性
1μm〜100μmの線幅のラインパターンを露光し、現像後に溶解されずに密着しているラインパターンの最小線幅を測定し、下記基準で評価した。なお、観察には、半導体顕微鏡(OLYMPUS製、MX50)を用いた。結果を表2に示す。
・○:10μm以下の線幅のラインが密着している。
・△:10μmより大きく、20μm以下の線幅のラインが密着している。
・×:20μm以下の線幅のラインが密着しない。
(3)表面粗度
ポストベイク後の塗膜表面を走査型プローブ顕微鏡(タカノ(株)製 AS−7B)にて、JISB0601−1994に規定される表面粗度(Ra、塗膜表面の平滑性)を測定し、下記の基準に従って評価した。結果を表2に示す。
・◎(極めて平滑):50Å以下
・○(平滑):50Åより大きく、100Å以下
・×(表面に荒れが見られる。):100Åより大きい
Figure 0005058039
表2より、実施例では、密着性、表面粗度が良好な着色層を形成することができ、さらに現像残渣が少ないことが確認できた。
本発明のカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。
符号の説明
1…透明基板
2…ブラックマトリクス
3…着色層
10…カラーフィルタ

Claims (4)

  1. 有彩色顔料、バインダー樹脂、多官能性モノマー、光重合開始剤、分散剤、および溶剤を少なくとも有する着色層形成用感光性樹脂組成物であって、
    前記光重合開始剤が、下記式(1)および下記式(2)の光重合開始剤を含むことを特徴とする着色層形成用感光性樹脂組成物。
    Figure 0005058039
    Figure 0005058039
    (式(1)中、Xは、塩素原子、水素原子、または、ビニル基であり、塩素原子、水素原子、および、ビニル基のそれぞれの結合数が、塩素原子が4〜6、水素原子が22〜25、ビニル基が1〜2である。
    また、式(2)中、Etはエチル基を表す。)
  2. 前記式(1)および式(2)の光重合開始剤の合計量が、固形分100重量部当り、0.1重量部〜30重量部の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の着色層形成用感光性樹脂組成物。
  3. 前記バインダー樹脂が、含窒素複素環構造含有モノマーまたは含酸素複素環構造含有モノマー、および、(メタ)アクリル酸エステルを構成単位として少なくとも有する共重合樹脂であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の着色層形成用感光性樹脂組成物。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の着色層形成用感光性樹脂組成物を用いて形成された着色層を有することを特徴とするカラーフィルタ。
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