JP5055652B2 - 含フッ素界面活性剤の回収方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、含フッ素界面活性剤の回収に関し、詳しくは、逆浸透膜を用いる濾過処理による、含フッ素化合物、例えば乳化剤として用いられる、含フッ素界面活性剤の回収に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、含フッ素単量体(例えばテトラフルオロエチレン(TFE)、ビニリデンフルオライド(VdF)等)を単独重合または共重合してフッ素ポリマー(例えばフッ素ゴム、フッ素樹脂等)を製造するプロセスにおいて、含フッ素界面活性剤(例えばC715COONH4等)が乳化剤として使用されている。これらの含フッ素界面活性剤は、一般に高価であることおよび環境への影響を考慮すれば、通常回収するのが望ましい。
【0003】
そのようなフッ素ポリマーを製造するプロセスの工程を、図2に模式的に示す。含フッ素単量体は、重合工程1において乳化重合され、その後、凝析工程3において、塩または酸を加えて重合により生成したフッ素ポリマーの粒子を凝集させ、この凝集したフッ素ポリマーを重合工程からの流出物から分離除去するが、この時、残りの凝析排液を水溶液Aとして得る。この凝析排液Aは、含フッ素界面活性剤を含む水溶液であるが、例えば、分離しきれないフッ素ポリマーの粒子等の不可避的に混入する成分を追加的に含んでいてよい。また、凝析工程3の後で、分離して得られる凝集フッ素ポリマーを洗浄液としての水または水性媒体により洗浄してよく、フッ素ポリマーを分離除去して生じる排液としての洗浄液(即ち、洗浄排液)も含フッ素界面活性剤を含む水溶液A1’である。別の態様では、また、凝析工程3の後で、分離して得られる凝集フッ素ポリマーを機械的に脱水する脱水工程4にて、脱水された凝集フッ素ポリマーを得、同時に、脱水排液として、含フッ素界面活性剤を含む水溶液A2’が生成する。更に、必要に応じて、脱水された凝集フッ素ポリマーを洗浄液としての水または水性媒体により洗浄してよく、フッ素ポリマーを分離除去して生じる排液としての洗浄液(即ち、洗浄排液)も含フッ素界面活性剤を含む水溶液である(図2においてA3’として図示)。
【0004】
いずれの場合でも、凝析工程3で分離除去した凝集したフッ素ポリマーは、乾燥工程9に移送して、残留する水分を加熱によって除去して、粉末製品としてのフッ素ポリマーを得る。この時、乾燥工程9からの排ガスには、水蒸気に加えて、凝集フッ素ポリマーに同伴された含フッ素界面活性剤が気化して含まれている。この排ガスを水または適当なアルカリ水溶液のような洗浄液により洗浄することにより、含フッ素界面活性剤を含む洗浄液(水溶液B)が生成する。
【0005】
更に、フッ素ポリマーが溶融フッ素ポリマーである場合には、乾燥したフッ素ポリマーを熱処理工程35にて熱処理して最終のペレット製品に仕上げる際、乾燥ポリマーに同伴して熱処理工程35に入った含フッ素界面活性剤が加熱されて気化し、熱処理工程からの排ガスに同伴されて排出される。この排ガスを水または適当なアルカリ水溶液のような洗浄液により洗浄することにより、含フッ素界面活性剤を含む洗浄液(水溶液C)が生成する。
【0006】
尚、含フッ素界面活性剤は、通常塩(特にアンモニウム塩)の形態で重合工程1に供給されるが、重合工程およびその後の工程の条件に応じて、塩の少なくとも一部分が酸の形態に転換しており、従って、上述の界面活性剤を含む水溶液は、いずれも塩および酸の形態の含フッ素界面活性剤を含む。一般的には、大部分が酸の形態に転換している。また、乾燥工程9からの排ガスおよび熱処理工程35からの排ガスを一緒に洗浄して含フッ素界面活性剤を含む単一の水溶液を得ることも可能である。
【0007】
このような種々の水溶液(A、A1’、A2’、A3’、Bおよび/またはC)から、含フッ素界面活性剤を回収するのが好ましい。これらの水溶液中の含フッ素界面活性剤の濃度は、水溶液が得られる工程に応じて異なるが、一般的に相当低く、例えば0.1〜0.3質量%(または重量%)またはそれ以下であり、以下に説明する方法を用いてこのような水溶液から含フッ素界面活性剤を除去する回収処理または排水処理がなされている。
【0008】
1つの処理方法では、含フッ素界面活性剤を含む水溶液の多段蒸発操作により、含フッ素界面活性剤の濃度を10質量%以上、通常10〜30質量%まで濃縮できる(蒸発法)。これは、含フッ素界面活性剤の濃度を約50〜100倍程度まで濃縮することになるが、分離除去する(即ち、蒸発させる)対象が水であるために非常に大量のエネルギーが必要となり、また、含フッ素界面活性剤のロスも大きい。
【0009】
別の処理方法として、含フッ素界面活性剤を含む水溶液をイオン交換樹脂と接触させることにより、含フッ素界面活性剤をイオン交換樹脂に吸着させて分離除去する方法を実施できる(イオン交換法)。この処理方法は、前述の蒸発法と比べてエネルギー的には有利であるものの、必ずしも十分な処理方法とは言えない。例えば、イオン交換樹脂の破砕、吸着した界面活性剤の脱着が満足すべきほど効率的に実施できない等の問題点があり、また、脱着液として別の化学物質を用いる必要性が生じる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
含フッ素界面活性剤は、上述のように一般に高価な物質であり、フッ素ポリマーの製造コストを考慮すると、可能な限り回収することが望ましい。また、一般的に含フッ素界面活性剤は、生分解性がないので地球環境保護の観点から可能な限り回収して、系外に排出することを極力避ける必要がある。従って、含フッ素界面活性剤を含む水溶液から含フッ素界面活性剤を回収するに際し、上述のような蒸発法またはイオン交換法よりも効率的に含フッ素界面活性剤をそれを含む水溶液から回収する方法を提供することが本発明の課題である。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の課題は、含フッ素単量体を重合してフッ素ポリマーを製造するプロセスにおいて生じる、含フッ素界面活性剤を含む水溶液(「含フッ素界面活性剤含有水溶液」とも呼ぶ。)を逆浸透膜を用いる濾過処理工程に付して、前記水溶液から含フッ素界面活性剤が濃縮された水溶液を得ることによって含フッ素界面活性剤を回収する方法により解決されることが見出された。換言すれば、本発明は、上述のような含フッ素界面活性剤を回収する方法を特徴とするフッ素ポリマーの製造方法を提供する。
【0012】
本発明の方法において、「含フッ素単量体」とは、フッ素ポリマーを製造するために重合可能であると知られているフッ素原子を含む単量体であれば特に限定されるものではない。例えば、例えばテトラフルオロエチレン(TFE)、ビニリデンフルオライド(VdF)、フッ化ビニル(VF)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、フルオロビニルエーテル類(FVE)等を例示できる。
【0013】
尚、フッ素ポリマーとは、上述の含フッ素単量体を重合されることによって得られる重合体であり、それには、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレンコポリマー)等が含まれる。
【0014】
本発明の方法において、「含フッ素単量体を重合してフッ素ポリマーを製造するプロセス」とは、上述の含フッ素単量体の少なくとも1種を水または水性媒体(水およびそれに可溶な有機溶媒(例えばメタノール)を含む混合媒体)中で乳化重合する公知のプロセスであれば特に限定されるものではなく、重合には、含フッ素単量体の単独重合および共重合が含まれる。このプロセスは、重合工程に加えて、重合前の前処理の工程(例えば所定濃度の乳化剤の調製等)および/または重合後の後処理の工程(例えば乾燥工程、熱処理工程等)を含んでいてもよい。具体的には、図2を参照して従来の技術の欄において説明したものと同様のプロセスであってよい。
【0015】
本発明の方法において、「含フッ素界面活性剤を含む水溶液(含フッ素界面活性剤含有水溶液)」とは、フッ素ポリマーを製造する上述のプロセスから生じる水溶液であって、含フッ素界面活性剤を含む(例えば乳化剤として含む)水溶液であれば特に限定されるものではない。例えば、この水溶液は、通常、重合により得られたフッ素ポリマーを含む乳化液を、重合後に水または塩または酸によって凝析させた後に、目的物であるフッ素ポリマーを分離した後に残る凝析排液であってよく、分離したフッ素ポリマーを洗浄した時に生じる洗浄排液であってよく、分離したフッ素ポリマーを脱水した時に生じる脱水排液であってよく、脱水後にフッ素ポリマーを洗浄した時に生じる洗浄排液であってよく、あるいはフッ素ポリマーの乾燥工程および/または熱処理工程から生じる排ガスを洗浄した場合に生じる洗浄液であってよい。具体的には、そのような水溶液は、従来の技術の欄において説明したものと同様の水溶液(水溶液A、A1’、A2’、A3’、BまたはC)であってよい。勿論、これらをいずれかの組み合わせ(全部混合する場合も含む)で混合した水溶液であってもよい。
【0016】
尚、含フッ素界面活性剤含有水溶液は、いずれのソースから生じる場合であっても、含フッ素界面活性剤に加えて、例えば分離できなかったフッ素ポリマー(特に微小のフッ素ポリマー粒子および/またはフッ素ポリマー凝集物)等の不可避的に混入する成分を含んでいてもよい。また、含フッ素界面活性剤含有水溶液は、含フッ素界面活性剤に加えて、溶媒として水または水性媒体を含むものであれば特に限定されるものではなく、水性溶媒は、水と相互に溶解する有機物(例えばメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール、酢酸メチル等のエステル、アセトン等のケトン、ジメチルエーテル等のエーテル等)と水との混合溶媒であってよい。また、含フッ素界面活性剤含有水溶液は、本発明の方法に悪影響を与えない場合には、追加的な成分(例えば重合開始剤、その分解生成物等)を更に含んでよい。
【0017】
本発明の方法において、「含フッ素界面活性剤」とは、上述の含フッ素単量体を重合してフッ素ポリマーを製造するプロセスにおいて乳化剤として使用される公知の界面活性剤であって、フッ素原子を含むものであれば特に限定されるものではない。
【0018】
本発明の方法が特に好適であるのは、一般式(1):X−R−COOH(式中、Xは水素原子、塩素原子またはフッ素原子であり、Rは炭素数2〜10、好ましくは炭素数5〜9のパーフルオロアルキレン基である。)で表されるフルオロアルカン酸ならびにそのアンモニウム塩およびアルカリ金属塩(特にナトリウム塩)の1種またはそれ以上を乳化剤として用いて重合するプロセスから生じる、含フッ素界面活性剤含有水溶液を逆浸透膜を用いて濾過処理する場合である。好ましい態様では、乳化剤は、C715COONH4またはC817COONH4等である。
【0019】
本発明の方法において、「逆浸透膜を用いる濾過処理工程」とは、膜分離を利用する単位操作を用いて含フッ素界面活性剤含有水溶液を濾過処理する工程であって、膜として逆浸透膜を用いる公知の工程である。一般的には、逆浸透膜の一方側に「含フッ素界面活性剤含有水溶液」を供給してこれに圧力(通常高圧)を加えると、膜を透過してその反対側(即ち、低圧側)に含フッ素界面活性剤の濃度が元の水溶液中の濃度よりも低下した透過液が出てくる。これは、水および含フッ素界面活性剤の逆浸透膜の透過に関して、透過する水の量が透過する含フッ素界面活性剤の量より大きい、即ち、含フッ素界面活性剤よりも水が優先的に(または選択的に)逆浸透膜を通過することを意味する。その結果、逆浸透膜を透過しないで処理工程から出てくる非透過液中に含まれる含フッ素界面活性剤の濃度は、処理すべき含フッ素界面活性剤含有水溶液中の濃度より大きく、従って、含フッ素界面活性剤が濃縮された水溶液を濃縮液として得ることができる。
【0020】
本発明の方法において使用できる逆浸透膜は、公知の逆浸透膜であってよい。例えば、市販されているポリスルホン系膜、ポリアミド系膜、ポリイミド系膜および酢酸セルロース系膜等を単独で、あるいはいずれかの適当な組み合わせで使用できる。この組み合わせには、単膜を直列に配置する場合、予め複数層の膜が積層されたいわゆる複合膜が含まれる。膜の形態は、特に限定されず、例えば、平膜であっても、スパイラル状であっても、あるいは管状であってもよい。
【0021】
尚、本発明の方法において、「含フッ素界面活性剤を回収する」とは、上述のように含フッ素界面活性剤の濃度が増加した水溶液、即ち、濃縮液を、次に実施する何らかの操作において使用できること、そして、そのために濃縮液を得ることを意味し、最終的に含フッ素界面活性剤そのものを得ることを必ずしも意味するものではない。従って、含フッ素界面活性剤含有水溶液中の含フッ素界面活性剤の元の濃度(即ち、濾過処理前の濃度)より増加した濃度を有する含フッ素界面活性剤含有水溶液(即ち、濃縮液)を得る場合は、「含フッ素界面活性剤を回収する」ことになる。次に実施する操作は、いずれの適当な操作であってもよく、例えば、そのような濃縮液をそのまま保持することも含まれる。具体的には、1つの好ましい態様では、濃縮液中の含フッ素界面活性剤の濃度を更に高める処理を次の操作として実施する。また、別の態様では、必要に応じて含フッ素界面活性剤を新たに濃縮液に加えて、回収した含フッ素界面活性剤の濃縮液を含フッ素単量体の重合に乳化剤として再使用する。この場合、次に実施する操作は、回収した含フッ素界面活性剤の乳化剤としての再使用である。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して本発明を更に詳細に説明する。
図1は、含フッ素単量体を重合してフッ素ポリマーを製造するプロセスにおいて生じる含フッ素界面活性剤含有水溶液から含フッ素界面活性剤が濃縮された水溶液を濃縮液として回収する、本発明の方法を実施するプロセスを模式的に示すフローシートである。
【0023】
重合工程1において、乳化剤としての含フッ素界面活性剤の存在下、含フッ素単量体の乳化重合が水(または水性媒体)中で実施され、微細な粒状のフッ素ポリマーを得る。重合後、フッ素ポリマーは、凝析工程3にて凝集したフッ素ポリマーの形態となり、固液分離操作によって、含フッ素界面活性剤を含む水溶液(即ち、凝析排液)5(水溶液Aに対応)とフッ素ポリマー7に分離される。
【0024】
フッ素ポリマーは、乾燥工程9にて乾燥され、フッ素ポリマーに同伴した水分が乾燥工程からの排ガス11中に除去される。この時、同伴してきた含フッ素界面活性剤も排ガス11中に含まれる。この排ガス11は、排ガス洗浄工程13にて洗浄液としての水、好ましくはアルカリ水溶液(例えば水酸化ナトリウム水溶液(後述のように透過液も使用できる))により洗浄され、排ガス中に含まれる含フッ素界面活性剤および水分が洗浄液中に取り込まれ、この洗浄液(水溶液Bに対応)は回収貯槽15に溜められる。また、凝析工程3にて分離された凝析排液5も回収貯槽15に溜められる。尚、図示しないが、凝析工程3と乾燥工程9との間に、フッ素ポリマー7を洗浄液としての水によって洗浄してもよく、洗浄排液17としての洗浄液は含フッ素界面活性剤を含む(水溶液A1’に対応)が、これも回収貯槽15に溜めてよい。更に、凝析工程にて分離されたフッ素ポリマー7を脱水工程4にて例えば機械的に脱水してよく、この時に生じる脱水排液16は含フッ素界面活性剤を含む(水溶液A2’に対応)が、これも回収貯槽15に溜めてよい。更に、必要に応じて、脱水された凝集フッ素ポリマーを洗浄液としての水または水性媒体により洗浄してよく、この時にフッ素ポリマーを分離除去して生じる排液としての洗浄排液18も含フッ素界面活性剤を含む水溶液(水溶液A3’に対応)であり、これも回収貯槽15に溜めてよい。このように回収貯槽15に溜まった液は、含フッ素界面活性剤を含有する水溶液である。
【0025】
図示した態様では、乾燥されたフッ素ポリマー10は、熱処理工程35に送られ、そこで熱処理されて目的製品であるペレット製品を得る。この熱処理の際に生じる熱処理工程からの排ガス12は、含フッ素界面活性剤を含むので、乾燥工程9からの排ガス11と一緒に排ガス洗浄工程13にて洗浄して、含フッ素界面活性剤は洗浄液に取り込まれ(水溶液Cに対応)、最終的に回収貯槽15に送られる。
【0026】
尚、排ガス洗浄工程13は、洗浄液と排ガス(11および/または12)が接触して、排ガス中の含フッ素界面活性剤が洗浄液中に取り込まれる操作であれば、いずれの適当な操作を実施する工程であってもよい。例えば、予め溜めた洗浄液中に排ガスをバブリングすることによって実施してもよく、別の態様では、洗浄液と排ガスを向流で接触させて実施してもよい。洗浄液は、アルカリ水溶液であるのが好ましく、酸の形態の含フッ素界面活性剤が排ガス中に含まれる場合に、溶解度の大きい塩の形態で含フッ素界面活性剤を洗浄液中へ取り込めるので次の逆浸透膜による濾過処理に好都合である。
【0027】
次に、回収貯槽15の含フッ素界面活性剤含有水溶液を逆浸透膜を用いる処理工程に供する。ここでは、含フッ素界面活性剤含有水溶液を逆浸透膜により濾過処理して、含フッ素界面活性剤の濃度が低下した水溶液、即ち、透過液を得、また、逆に含フッ素界面活性剤の濃度が増加した(従って、濃縮された)含フッ素界面活性剤含有水溶液、即ち、濃縮液を得る。
【0028】
具体的には、回収貯槽15に溜めた水溶液の少なくとも一部分を別の保持タンク19に移し、このタンクからポンプ20を用いて逆浸透膜の濾過モジュールを有する濾過処理工程21に供給して、透過液23および濃縮液25を得る。1つの態様では、濃縮液25は、導管27を経由して保持タンク19に戻し、再び、処理工程21に供給する。このように、濃縮液25を繰り返し処理工程21に供給する、即ち、循環濃縮することによって、濃縮液25中の含フッ素界面活性剤の濃度は徐々に上昇する。
【0029】
一般的には、含フッ素界面活性剤含有水溶液中の含フッ素界面活性剤の濃度がいずれであっても、本発明の回収方法を適用できる。しかしながら、逆浸透膜を用いる濾過処理の利点を生かす1つの態様では、処理すべき含フッ素界面活性剤含有水溶液中の含フッ素界面活性剤の初期濃度(即ち、初めて濾過処理に付す時の濃度)は、1質量%以下、例えば0.1〜0.3質量%またはそれ以下である。0.1〜0.3質量%またはそれ以下の含フッ素界面活性剤の初期濃度を例えば30〜100倍に濃縮することができ、具体的には、5質量%またはそれ以上の高い濃度まで濃縮した濃縮液を得ることができる。
【0030】
本発明の方法に利用できる逆浸透膜は、通常は処理すべき、含フッ素界面活性剤含有水溶液の性質(例えば温度、pH、場合により存在する他の物質による影響)、逆浸透膜を用いる濾過処理の操作条件(例えば操作圧力、操作温度など)、濃縮液の中の含フッ素界面活性剤の濃度、透過液の中の含フッ素界面活性剤の濃度等に応じていずれの適当な逆浸透膜を選択してもよい。
【0031】
一般的には、例えば酢酸セルロース系膜、ポリアミド系膜、ポリスルホン系膜またはポリイミド系膜と称して市販されている逆浸透膜を使用するのが好ましい。本発明の方法において、これらの膜を使用して、上述のように含フッ素界面活性剤含有水溶液を繰り返し逆浸透膜を用いて濾過処理する場合、濃縮液中の含フッ素界面活性剤の濃度が徐々に上昇するが、この時、フラックス(flux)と呼ばれる透過液量(透過液流束)の減少は僅かであるか、あるいは実質的に認められず、場合によっては、増加するという傾向を示すことが見出された。このような傾向は、約1〜7質量%までの濃縮液中の含フッ素界面活性剤濃度を達成する場合に特に顕著であった。このような傾向は、ある特定の成分の濃縮のために一般的に実施されている逆浸透膜を用いる濾過処理では認められない、本発明の方法に特有の効果である。とりわけ、ポリアミド系膜を用いる場合にそのような傾向が一層顕著である。
【0032】
本発明の方法において、逆浸透膜による濾過処理の操作圧力は、使用する膜の強度、濃縮液中の含フッ素界面活性剤濃度、透過液中の含フッ素界面活性剤濃度等に応じて適当に選択されるが、通常、5〜100kgf/cm2(約5×105〜107Pa)、特に10〜50kgf/cm2(約106〜5×106Pa)程度の範囲内で操作するのが好ましい。
【0033】
本発明の方法において、逆浸透膜による濾過処理の温度は、膜の耐久性、濃縮すべき含フッ素界面活性剤含有水溶液の温度、含フッ素界面活性剤の水への溶解度、透過液中の含フッ素界面活性剤濃度等に応じて適当に選択されるが、膜の寿命を考慮すると、通常90℃以下、特に50℃以下で、一般的には室温(約20℃)以上の温度で操作するのが好ましい。
【0034】
本発明の方法において用いる含フッ素界面活性剤含有水溶液は、逆浸透膜を有する濾過モジュールに供給する際、膜の寿命が過度に短くならないように、過度の強塩基性または強酸性でないのが好ましく、使用する膜の種類によっては、使用可能なpHの範囲が規定されることがある。また、一般的に、濾過モジュールに供給する際、含フッ素界面活性剤含有水溶液のpHは、約2〜11、好ましくは約5〜11、より好ましくは7〜9の範囲にコントロールする。
【0035】
1つの好ましい態様では、逆浸透膜の濃縮に伴って、濃縮液中の含フッ素界面活性剤の濃度が上昇して飽和溶解度を上回ることによって含フッ素界面活性剤が水溶液中で析出するのを防止するために、含フッ素界面活性剤が酸の形態である場合には、処理すべき含フッ素界面活性剤含有水溶液にアルカリ、例えば水酸化ナトリウムを加えて塩の形態に転換しておくと、含フッ素界面活性剤の水における飽和溶解度が溶解度が大きくなるので好都合であることが見出された。例えばナトリウム塩(例えばC715COONa)またはアンモニウム塩(例えばC715COONH4)の形態とするのが好ましい。
【0036】
具体的には、ナトリウム塩(例えばC715COONa)とする場合、濾過モジュールに供給する際、含フッ素界面活性剤含有水溶液のpHは、水酸化ナトリウム水溶液を加えることによって約7〜11、好ましくは、約8〜9とするのが好ましく、この場合、濃縮液中の含フッ素界面活性剤の飽和濃度は約12質量%(20℃)となる。また、アンモニウム塩(例えばC715COONH4)とする場合、濾過モジュールに供給する際、含フッ素界面活性剤含有水溶液のpHは、アンモニア水を加えることによって約5〜9、好ましくは、約5〜6とするのが好ましく、この場合、濃縮液中の含フッ素界面活性剤の飽和濃度は約30質量%(20℃)となる。尚、透過液23がアルカリ性であり、水酸化ナトリウムまたは水酸化アンモニウムを含む場合には、導管26を経由して回収貯槽15に透過液23を戻してpHを調節することができる。
【0037】
本発明の方法において、上述のように、逆浸透膜による濾過処理では、含フッ素界面活性剤が徐々に濃縮された場合でも、透過液量(FLUX値;L/m2・hr)は低下傾向を殆ど示さず、ほぼ一定値を維持する。一般的に、逆浸透膜による濾過処理では、濃縮に伴なって生じる濃度分極の影響のために透過液量は低下するので、本発明の方法のように、含フッ素界面活性剤を含む水溶液を逆浸透膜により濾過処理する間、透過液量の低下が極めて少ないことは非常に特異的である。これは、含フッ素界面活性剤という特定の界面活性剤を含む水溶液を処理する場合に特有の傾向であり、含フッ素界面活性剤含有水溶液からの含フッ素界面活性剤の回収に逆浸透膜を用いることが工業的に極めて有利である。
【0038】
逆浸透膜による濾過処理に際して、処理すべき水溶液に含まれる金属イオンが含フッ素界面活性剤と難水溶性の塩を形成することがあり、これが濾過処理に悪影響を及ぼすことがあることが見出された。本発明の方法において回収する含フッ素界面活性剤の場合、特に、カルシウム、カリウム、鉄等は難水溶性の塩を形成し易い。従って、処理すべき水溶液は、そのような金属イオンが少ない、例えばそれぞれの金属イオンを10質量ppm以下で含むのが好ましい。従って、フッ素ポリマーの製造プロセスにおいて使用する水、例えば、含フッ素単量体の重合に媒体として用いる水、排ガスの洗浄に用いる水は、そのように少ない金属イオンを含むのが好ましい。従って、フッ素ポリマーの製造プロセスにおいて使用する水としては、そのような金属イオンを10質量ppm以下まで積極的に除去した水、例えば脱イオン水を使用することが望ましい。
【0039】
尚、上述のように、重合に使用された含フッ素界面活性剤の一部分はポリマーに同伴され、ポリマーの乾燥工程9およびその後の熱処理工程35にて排ガスと共に排出される。この排ガスは、洗浄工程13で用いる洗浄液によって含フッ素界面活性剤含有水溶液として回収されるが、含フッ素界面活性剤が酸の形態である場合、濃縮による含フッ素界面活性剤の相対的な濃度上昇によって含フッ素界面活性剤の析出を防止するために、塩の形態として回収するのが好ましい。具体的には、先に説明した含フッ素界面活性剤含有水溶液の塩への転換の場合と同様に、例えば、アルカリ(例えば水酸化ナトリウム)水溶液を洗浄液として使用し、含フッ素界面活性剤を飽和溶解度のより大きい塩の形態に転換して回収して、洗浄工程の操作性を改善するのが好ましい。尚、透過液23がアルカリ性であり、水酸化ナトリウムまたは水酸化アンモニウムを含む場合には、導管24を経由して排ガス洗浄工程13に透過液23を戻して酸の形態の含フッ素界面活性剤を塩の形態に転換することができる。
【0040】
このように、含フッ素界面活性剤の形態を酸から塩に転換することによって水における飽和溶解度を大きくして水溶液中での析出を防止することは、析出が望ましくないずれの適当な工程(例えば排ガス洗浄工程、逆浸透膜の濾過処理等)において使用してもよい。逆に、含フッ素界面活性剤の形態を塩から酸に転換することによって水における飽和溶解度を小さくして析出させることは、析出物自体の純度が高いものであるので、そのような析出が望ましいいずれの適当な工程(例えば後述の精製工程等)において使用してもよい。
【0041】
尚、処理すべき、含フッ素界面活性剤含有水溶液が、逆浸透膜による処理に悪影響を与えるものを含む場合、例えば逆浸透膜の表面に付着して濾過を阻害するような微小なフッ素ポリマーを含む場合、逆浸透膜による処理の前に、そのような悪影響を与えるものを予め除去する前処理を施すのが好ましい。例えば、凝析排液、洗浄排液中にそのような粒子が微量含有される場合は、必要に応じて凝集剤(例えばPAC(ポリ塩化アルミニウム))を添加して微小ポリマーを凝集させた後、逆浸透膜による濾過処理の前に、プレフィルター、限外濾過膜、精密濾過膜等によって凝集物を除去するのが有効である。
【0042】
逆浸透膜による濾過処理により得られる、透過液中の含フッ素界面活性剤の濃度は、使用する膜材質の分離能によって異なる。一般的には、ポリイミド系膜の場合、60質量ppm(または重量ppm)以下、好ましくは30質量ppm以下、より好ましくは10質量ppm以下にすることができる;ポリアミド系膜の場合、40質量ppm以下、好ましくは20質量ppm以下、より好ましくは10質量ppm以下にすることができる;ポリスルホン系膜の場合、40質量ppm以下、好ましくは20質量ppm以下、より好ましくは10質量ppm以下にすることができる。
【0043】
上述のような濃度で微量の含フッ素界面活性剤を含む水溶液(場合により、アルカリ性の水溶液)である透過液は、逆浸透法膜による濾過処理に対して悪影響を与える成分を含んでいない。従って、本発明の方法において、含フッ素界面活性剤含有水溶液をもたらす水として、濾過処理により得られる透過液を再使用できる。
【0044】
例えば、フッ素ポリマーの乾燥工程9からの排ガスを洗浄する排ガス洗浄工程13で使用する洗浄水として、必要に応じて例えば水酸化ナトリウムを加えた後、導管24を経由して透過液を使用できる。1つの態様では、透過液がアルカリ性水溶液である場合、酸の形態の含フッ素界面活性剤を含む凝析排液および/または洗浄排液に混合して塩の形態の含フッ素界面活性剤に転換するために、あるいはpHを調節するために使用してもよい。別の態様では、導管26を経て透過液を回収貯槽15に加えて、同様の目的で使用できる。このように、透過液は、種々の工程において利用可能であるので、そのような工程にリサイクルすることによって、透過液に関して、本発明の含フッ素界面活性剤の回収方法(またはフッ素ポリマーの製造方法)をクローズドシステムとできる利点がある。
【0045】
上述のような本発明の含フッ素界面活性剤の回収方法は、具体的には、従来から採用されている蒸発法またはイオン交換法によって含フッ素界面活性剤含有水溶液を濃縮する代わりに、あるいはそのような従来法により得られる濃縮された含フッ素界面活性剤含有水溶液を更に濃縮するために、使用することができる。別法では、本発明の方法を使用して得られる濃縮された含フッ素界面活性剤含有水溶液を上述のような従来の方法により更に濃縮してよい。
【0046】
別の態様では、活性炭による含フッ素界面活性剤の吸着処理と本発明の方法を組み合わせてよい。具体的には、1つの態様では、含フッ素界面活性剤を含む水溶液を活性炭により吸着処理して、ある程度の含フッ素界面活性剤を水溶液から除去した後に、本発明の方法によって残留する含フッ素界面活性剤を水溶液から回収でき、もう1つの態様では、本発明の方法によって含フッ素界面活性剤を水溶液から回収した後、透過液中に残留する含フッ素界面活性剤を活性炭による吸着によって減らすことができる。特に、透過液を系外に廃棄する場合に、活性炭による吸着処理を透過液に施した後に廃棄するのが有効である。
【0047】
本発明の方法において、1つの態様では、逆浸透膜による濾過処理によって得られた濃縮液を精製処理工程に付して純度の高い含フッ素界面活性剤を得る。例えば、含フッ素界面活性剤が塩の形態で存在し、その濃度を例えば10質量%まで濃縮した濃縮液に、例えば酸(例えば硫酸)を加えて塩を酸の形態に転換することによって水における含フッ素界面活性剤の溶解度を小さくして水中に析出させてそれを分離して回収し、高純度、例えば85質量%の含フッ素界面活性剤を含む析出物(残りは実質的に水)を得ることができる。この析出物を加熱して(好ましくは減圧下で)蒸留し、最初に水を蒸発させて除去し、更に加熱を続けて含フッ素界面活性剤を酸の形態で留出させることによって、含フッ素界面活性剤(純度約99%以上)を回収することができる。このように、濃縮液を硫酸添加、析出物の分離およびその加熱蒸留から成る精製処理工程31に付してよい。
【0048】
このように回収した含フッ素界面活性剤は、そのままで、あるいは追加の処理の後で、いずれの適当な用途に使用してもよい。例えば、図示するように、アンモニア水によりアンモニウム塩の形態に転換する調製工程33の後、重合工程1に供給し、再び含フッ素単量体の重合に乳化剤として再使用できる。
【0049】
本発明の回収方法における濾過処理工程は、図1に示すように、含フッ素界面活性剤含有水溶液の保持タンク19、高圧ポンプ20および逆浸透膜の濾過モジュール21を用いて実施できる。含フッ素界面活性剤含有水溶液は回収貯槽15から保持タンク19に供給され、保持タンク19から高圧ポンプ(例えばプランジャーポンプ、ダイヤフラムポンプなど)20により逆浸透モジュール21に供給される。逆浸透モジュール21からの濃縮液25は導管28から次の精製工程31に送られるか、あるいは、更に濃縮する必要がある場合は導管27を介して保持タンク19にリサイクルする。逆浸透膜からの透過液23は導管24を経由して、乾燥工程9または熱処理工程35からの排ガスの洗浄工程13の洗浄水として、あるいは導管26を経由して回収貯槽15にて凝析排液5、脱水排液16および/または洗浄排液(17および/または18)と混合してpHを調節するためにリサイクル可能であり、閉ループを構成できる。
【0050】
本発明の回収方法において濾過処理は、回分式でも、あるいは連続式でも操作することができる。回分式で操作する場合、透過液23のみを濾過処理より上流の工程(例えば排ガス洗浄工程13、回収貯槽15等)で再利用し、濃縮液25は保持タンク19にリサイクルして濃縮を繰り返し、濃縮液中の含フッ素界面活性剤濃度が所定値になるまで濃縮液を循環する。連続式で操作する場合でも、所望の濃縮倍率に応じて濃縮液の一部分または大部分を保持タンク19にリサイクルして操作することも可能である。
【0051】
尚、上述のように、含フッ素界面活性剤含有水溶液を逆浸透膜を用いる濾過処理では、特異的な傾向が見出された。従って、これに基づけば、本発明は、上記一般式(1)で示される含フッ素化合物(これは、上述の含フッ素界面活性剤であってもよい)を含む水溶液(「含フッ素化合物含有水溶液」とも呼ぶ)を逆浸透膜による濾過処理に付して元より増加した濃度で含フッ素化合物を含む水溶液を得る、即ち、含フッ素化合物が濃縮された、含フッ素化合物含有水溶液を得る方法を提供する。尚、本発明の回収方法に関する上述の種々の説明が、フッ素ポリマーの製造に関して特有の説明を除いて、含フッ素化合物が濃縮された、含フッ素化合物含有水溶液を得る、この本発明の方法においても当て嵌まる。
【0052】
この方法においては、含フッ素化合物含有水溶液は、フッ素ポリマーを製造するプロセスから生じるものであってもよいが、その他のいずれのソース(例えば含フッ素界面活性剤自体を製造するプロセス)から生じるものであってもよい。即ち、含フッ素化合物含有水溶液のソースは全く限定されない。
【0053】
尚、含フッ素化合物は、一般式(1)で示されるものであれば特に限定されるものはなく、フッ素ポリマーの製造プロセスの乳化重合に使用されるか否かは問題ではない。この方法において、特に好ましい逆浸透膜は、ポリアミド系膜、ポリスルホン系膜またはポリイミド系膜、特にポリアミド系膜およびポリスルホン系膜である。この方法は、一般式(1)において、Rが炭素数5〜9、特に炭素数7であるフッ素化合物、特にこれらのナトリウム塩またはアンモニウム塩の場合に有用であり、含フッ素化合物が酸の形態で水溶液に含まれる場合は、それをナトリウム塩の形態に転換した後に、濾過処理を実施するのが好ましい。
【0054】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
実施例1
含フッ素単量体であるTFEを乳化重合するフッ素ポリマー製造プロセスの乾燥工程からの排ガスの洗浄工程から回収されたpH値8の含フッ素界面活性剤含有水溶液(C715COONa濃度:0.2質量%、上述の水溶液Bに相当)を原料液として逆浸透膜による濾過処理を実施した。逆浸透膜による濾過処理においては、ポリアミド膜(FILMTEC社製、商品名:TW)の濾過モジュールを使用し、濾過処理における操作温度は25〜35℃、操作圧力30kgf/cm2であった。濾過処理中、濾過モジュールに供給される水溶液のpHは8〜9であった。原料液の35倍の循環濃縮操作により含フッ素界面活性剤水溶液濃度7質量%の水溶液を濃縮液として得た。濾過処理の間、膜透過液量(Flux)は、実質的に減少せず、70〜80(l/m2・hr)の範囲で安定であった。
【0055】
得られた濃縮液に硫酸を加えて含フッ素界面活性剤を酸の形態で析出させて回収し、析出物を加熱して水を留去したのち、減圧蒸留操作により実質的に純粋なC715COOHを回収した。これにアンモニア水を加えて10質量%に調整したC715COONH4水溶液を得、この水溶液は、乳化重合工程に問題なく再使用可能であった。
【0056】
また、濾過処理操作中に測定した逆浸透膜からの透過液のpHは8〜10であり、透過液中の含フッ素界面活性剤含有水溶液濃度は10質量ppm以下であった。この微量の含フッ素界面活性剤を含む透過液であるアルカリ性の排液は、ポリマーの乾燥工程からの排ガスの洗浄工程の洗浄水として、更に、凝析工程からの凝析排液およびフッ素ポリマーの洗浄工程からの洗浄排液等を溜める回収貯槽のpHを調整するために、再利用可能であった。
【0057】
実施例2
ポリスルホン膜(FILMTEC社製、商品名:FT−30)を用いて逆浸透膜による濾過処理を実施した以外は、実施例1と同様に含フッ素界面活性剤含有水溶液の濾過処理を実施した。原料液の50倍の循環濃縮操作により含フッ素界面活性剤水溶液濃度約10質量%の水溶液を得た。濾過処理中、濾過モジュールに供給される水溶液のpHは8〜9であった。濾過処理の間、透過液量は、80〜60(l/m2・hr)の範囲で僅かであるが、徐々に低下傾向を示す程度の良好な結果を示した。濾過処理操作中に測定した透過液のpHは8〜10であり、逆浸透膜からの透過液中の含フッ素界面活性剤含有水溶液濃度は10質量ppm以下であった。
【0058】
実施例3
ポリイミド膜(Desalination Systems社製、商品名:SG)を用いて、pHが6の含フッ素界面活性剤含有水溶液(C715COONH4濃度:0.2質量%)を原料液として逆浸透膜による濾過処理を実施した。原料液の35倍の循環濃縮操作により含フッ素界面活性剤水溶液濃度約7質量%の水溶液を得た。濾過処理中、濾過モジュールに供給される水溶液のpHは6〜8であった。濾過処理の間、透過液量は、50〜30(l/m2・hr)の範囲で僅かであるが、徐々に低下傾向を示す程度の良好な結果を示した。濾過処理操作中に測定した透過液のpHは6〜8であり、逆浸透膜からの透過液中の含フッ素界面活性剤含有水溶液濃度は30質量ppm以下であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、含フッ素単量体を重合する場合に生じる含フッ素界面活性剤を含む水溶液から含フッ素界面活性剤を回収する本発明の方法を実施するプロセスを模式的に示すフローシートを示す。
【図2】 図2は、フッ素ポリマーの製造工程を模式的に表すフローシートを示す。
【符号の説明】
1…重合工程、3…凝析工程、4…脱水工程、
5…凝析排液、7…フッ素ポリマー、9…乾燥工程、10…フッ素ポリマー、
11,12…排ガス、13…排ガス洗浄工程、15…回収貯槽、
16…脱水排液、17,18…洗浄排液、19…保持タンク、20…ポンプ、
21…逆浸透膜モジュール、23…透過液、24…導管、25…濃縮液、
27,28…導管、31…精製工程、33…調製工程、35…熱処理工程。

Claims (17)

  1. 含フッ素単量体を重合してフッ素ポリマーを製造するプロセスにおいて生じる、含フッ素界面活性剤を含む水溶液を逆浸透膜を用いる濾過処理工程に付して、前記水溶液から含フッ素界面活性剤が濃縮された水溶液を得ることによって含フッ素界面活性剤を回収する方法であって、
    逆浸透膜を用いる濾過処理工程に付す水溶液中の含フッ素界面活性剤はその少なくとも一部が酸の形態であり、それを塩の形態に転換した後に、濾過処理工程を実施する方法
  2. 含フッ素界面活性剤が、一般式:X−R−COOH(式中、Xは水素原子、塩素原子またはフッ素原子であり、Rは炭素数2〜10のパーフルオロアルキレン基である。)で表されるフルオロアルカン酸少なくとも1種である請求項1に記載の回収方法。
  3. 濾過処理工程に付す水溶液は、該フルオロアルカン酸のアンモニウム塩およびアルカリ金属塩の少なくとも1種を含む請求項2に記載の回収方法。
  4. Rは炭素数5〜9であるパーフルオロアルキレン基である請求項1〜3のいずれかに記載の回収方法。
  5. 含フッ素単量体を重合してフッ素ポリマーを製造するプロセスは、乳化剤としてC715COONH4を用いる請求項1〜4のいずれかに記載の回収方法。
  6. ナトリウム塩またはアンモニウム塩の形態に転換する請求項1〜5のいずれかに記載の回収方法。
  7. 逆浸透膜は、ポリアミド系膜、ポリスルホン系膜およびポリイミド系膜から選択される少なくとも1種、またはこれらの複合膜である請求項1〜6のいずれかに記載の回収方法。
  8. 含フッ素界面活性剤を含む水溶液は、フッ素ポリマーを製造するプロセスにおいて生じる凝析排液、脱水排液、洗浄排液および/または排ガス洗浄液である請求項1〜7のいずれかに記載の回収方法。
  9. 得られた、含フッ素界面活性剤が濃縮された水溶液から含フッ素界面活性剤を分離して、それを再利用する請求項1〜8のいずれかに記載の回収方法。
  10. 分離した含フッ素界面活性剤をフッ素ポリマーの製造の乳化剤として再利用する請求項9に記載の回収方法。
  11. 逆浸透膜を用いる濾過処理により生じる透過液を、フッ素ポリマーを製造するプロセスにおいて生じる、含フッ素界面活性剤を含む排ガスの洗浄液として使用する請求項1〜10のいずれかに記載の回収方法。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の含フッ素界面活性剤を回収する方法を特徴とするフッ素ポリマーの製造方法。
  13. 含フッ素単量体は、テトラフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、フッ化ビニル、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンおよびフルオロビニルエーテル類から選択される少なくとも1種である請求項12に記載の製造方法。
  14. 一般式:X−R−COOH(式中、Xは水素原子、塩素原子またはフッ素原子であり、Rは炭素数2〜10のパーフルオロアルキレン基である。)で表される含フッ素化合物であるフルオロアルカン酸少なくとも1種を含む水溶液から逆浸透膜を用いる濾過処理により、含フッ素化合物が濃縮された水溶液を得る方法であって、
    逆浸透膜を用いる濾過処理工程に付す水溶液中の含フッ素化合物はその少なくとも一部が酸の形態であり、それを塩の形態に転換した後に、濾過処理を実施する方法
  15. Rは炭素数5〜9であるパーフルオロアルキレン基である請求項14に記載の方法。
  16. 塩は、ナトリウム塩またはアンモニウム塩である請求項15に記載の方法。
  17. 逆浸透膜は、ポリアミド系膜、ポリスルホン系膜およびポリイミド系膜から選択される少なくとも1種、またはこれらの複合膜である請求項14〜16のいずれかに記載の方法。
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