JP5051363B2 - 鉄道車両用振動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車両の左右方向の振動を抑制する鉄道車両用振動制御装置に関するものである。
鉄道車両は、軌道の不整、空力加振による外乱等によって車体の上下、左右に様々な振動を生じるが、近年、高速運行化に伴い、これらの振動の抑制の要求が高まっており、特に、車体と台車との左右方向の振動の抑制は、乗り心地及び走行安定性の両面から重要な課題の1つとなっている。
車体の左右方向の振動を抑制する一般的な鉄道車両用振動制御装置の一例について説明する。鉄道車両用振動制御装置は、輪軸が装着された台車によって車体が左右方向に変位可能に支持され、車体と台車との間に減衰係数を調整可能な減衰力可変ダンパ及びアクチュエータが連結されている。また、車体の左右方向の加速度を検出する横加速度センサ及び台車と車体との変位を検出する変位センサ等の走行中の車両状態を検出する各種センサを設け、これらのセンサの検出に基づいて、コントローラによって減衰力可変ダンパの減衰力及びアクチュエータの推力を制御することによって車体の振動を抑制する。
また、鉄道車両用振動制御装置は、車両運行上、アクチュエータ、減衰力可変ダンパ、加速度センサ、変位センサ等のシステム構成要素の健全性すなわち正常な作動を随時診断可能な自己診断機能を備えることが望まれている。そこで、従来、例えば特許文献1には、車両停止状態において、コントローラによってアクチュエータを作動させて車体を強制的に変位させ、これによって車体に生じる加速度を加速度センサによって検出し、アクチュエータの作動と、加速度センサによる検出を比較することにより、これらの健全性を診断する技術が開示されている。
特許第2783030号公報
しかしながら、従来の鉄道車両用振動制御装置では、システム構成要素の健全性の診断を実行する場合、車体と台車との間には、車体支持装置、懸架バネ(空気バネ等)の摩擦等によって車体と台車との相対変位にはヒステリシスが伴うことになる。このため、アクチュエータの一定の推力に対して、車体と台車との相対変位が必ずしも一定とはならず、このことがシステム構成要素の健全性の診断の精度及び信頼性を低下させる原因となっている。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、システム構成要素の健全性の自己診断の精度及び信頼性を高めることができる鉄道車両用振動制御装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明は、車体と、該車体の前部及び後部に配置されて該車体を左右方向に変位可能に支持する第1及び第2台車と、前記車体と前記第1及び前記第2台車との間にそれぞれ連結された第1及び第2アクチュエータと、前記車体と前記第1及び第2台車との変位をそれぞれ検出する第1及び第2変位検出手段と、前記車体の前部及び後部の左右方向の加速度をそれぞれ検出する第1及び第2加速度検出手段と、少なくとも前記第1及び第2加速度検出手段の検出に基づいて前記第1及び第2アクチュエータの作動を制御して前記車体の前部及び後部の左右方向の振動を抑制するコントローラとを備えた鉄道車両用振動制御装置において、
前記コントローラは、停車中に、前記第1又は第2アクチュエータによって前記車体を加振して、その変位又は加速度を前記第1又は第2変位検出手段、若しくは、前記第1又は第2加速度検出手段によって検出し、検出した変位又は加速度を所定の基準値と比較することによって各要素の健全性を診断する自己診断モードを有し、該自己診断モードにおいて、前記第1又は第2アクチュエータによって前記車体を加振して、その変位又は加速度を検出する前に、前記第1又は第2アクチュエータを健全性診断のための加振方向とは反対方向に作動させて前記車体を予備加振することを特徴とする。
請求項2の発明に係る鉄道車両用振動制御装置は、上記請求項1の構成において、前記コントローラは、予備加振した後、前記車体と前記台車との相対変位を所定位置に戻し、その後、前記第1又は第2アクチュエータによって前記車体を加振して、その変位又は加速度を検出することを特徴する。
本発明に係る鉄道車両用振動制御装置によれば、予備加振を実行することにより、車体と台車との相対変位に伴うヒステリシスを解消することができ、健全性の診断の精度及び信頼性を高めることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、本発明に係る鉄道車両用振動制御装置が適用された鉄道車両1は、車体2の前部及び後部に、輪軸3が装着された台車4(第1及び第2台車)が取付けられている。なお、図2において、車体2の前部に設けられた各要素については、その符号の末尾に符号Fを付し、車体2の後部に設けられた各要素については、その符号を末尾にRを付して、適宜これらを区別して説明する。
台車4は、車体2に対して、鉛直軸回りに回動可能であり、また、上下方向及び左右方向に一定の変位が可能なように連結されており、空気バネ5によって車体2を支持している。車体2と台車4との間には、アクチュエータ6(第1及び第2アクチュエータ)及び減衰力可変ダンパ7(第1及び第2減衰力可変ダンパ)が連結されている。アクチュエータ6及び減衰力可変ダンパ7は、車体2に固定された中心ピン8と台車4に固定された支柱9、10との間にそれぞれ結合されており、車体2と台車4との左右方向の変位に対して、アクチュエータ6の推力及び減衰力可変ダンパ7の減衰力が作用するようになっている。アクチュエータ6には、車体2と台車4間の左右方向の変位を検出するストロークセンサ11(第1及び第2変位検出手段)が設けられている。更に、車体2には、車体2の前部及び後部それぞれの左右方向の加速度を検出する加速度センサ12(第1及び第2加速度検出手段)が設けられ、また、ストロークセンサ11及び加速度センサ12からの入力信号に基づいてアクチュエータ6及び減衰力可変ダンパ7を制御するコントローラ13が設けられている。
アクチュエータ6は、通電電流に応じて推力を発生する電磁アクチュエータであり、コントローラ13からの駆動信号に応じて推力を発生する。また、減衰力可変ダンパ7は、ソレノイドバルブ等の減衰力切換弁を有し、通電電流によって減衰力を少なくとも2段階に切換可能な油圧ダンパであり、コントローラ13からの制御信号によって減衰力を切換えることができる。なお、アクチュエータ6は、油圧、空気圧等の他の形式のアクチュエータとしてもよく、また、減衰力可変ダンパ7は、油圧ダンパ以外の形式のダンパとしてもよい。
コントローラ13は、車載の車速センサ(図示せず)及び加速度センサ12、その他の車両の走行状態を検出する各種センサの検出に基づいて、アクチュエータ6及び減衰力可変ダンパ7の作動を制御する。低速走行時には、いわゆるパッシブ(制御なし)とし、すなわち、アクチュエータ6を作動させず、減衰力可変ダンパ7の減衰力を高減衰力側に切換え、減衰力可変ダンパ7の減衰力によって車体2の左右方向の振動を減衰する。
高速走行時には、いわゆるアクティブ制御を実行し、すなわち、減衰力可変ダンパ7の減衰力を低減衰力側に切換え、車体2の前後の台車4F、4Rに対して、加速度センサ12F、12Rが検出する左右方向の加速度に基づいて、台車4F、4Rの左右方向の振動を吸収し、また、車体2の左右方向の振動を抑制するようにアクチュエータ6F、6Rの推力を制御する。これにより、軌道の不整による台車4F、4Rへの外乱の入力及び空力加振による車体2への外乱の入力に対して、車体2の左右方向の振動を抑制して、乗り心地及び走行安定性を高め、高速走行を可能にする。
また、コントローラ13は、アクチュエータ6、減衰力可変ダンパ7、ストロークセンサ11及び加速度センサ12を含む制御システムの各要素の健全性を診断する自己診断モードを備えている。自己診断モードは、車両の停止状態において、(1)アクチュエータ6の駆動信号に対する推力極性(推力の方向)の健全性を診断するアクチュエータ推力極性診断、(2)アクチュエータ6の駆動信号に対する動作状態(推力等)の健全性を診断するアクチュエータ動作診断、(3)減衰力可変ダンパ7の発生減衰力の健全性を診断する減衰力診断及び(4)コントローラ13によるアクティブ制御の健全性を診断する振動制御極性診断を実行する。
自己診断モードの全体フローについて図3を参照して説明する。車両が停止状態であり、かつ、アクチュエータ6によって車体2を加振可能な状態(加振によって車体2が周囲の構造物に接触することがない状態等)にあるとき、ステップS1で(1)アクチュエータ推力極性診断の実行の指令の有無を判断し、ステップS2で(2)アクチュエータ動作診断の実行の指令の有無を判断し、ステップS3で(3)減衰力可変ダンパ減衰力診断の実行の指令の有無を判断し、ステップS4で(4)振動制御極性診断の指令の有無を判断し、これらの実行の指令に従って(1)〜(4)の診断を実行する。
上記(1)〜(4)の診断を実行する際、アクチュエータ6によって車体2を加振して車体2の加速度及び変位を検出する前に、アクチュエータ6によって予備加振を実行する。予備加振は、健全性診断するためのアクチュエータ6による加振方向とは反対方向にアクチュエータ6を作動させることによって行う。このとき、アクチュエータ6を一旦、反対方向に一定量だけ作動させた後、作動方向を反転して、ストロークセンサ11の検出に基づいて、所定位置、例えば、ストローク中心(車体2と台車4との中心が一致する相対変位のゼロ点)まで戻してもよい。
次に、(1)〜(4)の各診断の実行処理について説明する。
(1)アクチュエータ推力極性診断
アクチュエータ推力極性診断は、車体2の前後の台車4F、4Rの一方に対して、アクチュエータ6を停止し、減衰力可変ダンパ7を高減衰力側に切換えた状態で、他方に対して、減衰力可変ダンパ7を低減衰力側に切換え、アクチュエータ6に駆動信号を供給してアクチュエータ6を作動させる。このとき、アクチュエータ6を一旦、健全性診断のための加振方向とは反対方向(ここでは、健全性診断のための+方向に対して−方向とする)に作動させて車体2を予備加振する(さらに、作動方向を反転してストローク中心に戻してもよい)。その後、アクチュエータ6を健全性診断のための方向(ここでは+方向)に作動させて車体2を加振し、ストロークセンサ11によって、その車体2と台車4との相対変位を検出し、相対変位を所定の基準値と比較することにより、アクチュエータ6の駆動信号に対する推力極性(推力の方向)の健全性を診断する。そして、この診断を車体2の前後の台車4F、4Rについて順次実行する。
次に、アクチュエータ推力極性診断の処理フローについて図4及び図5を参照して説明する。図4を参照して、ステップS1で、車体2の前後の減衰力可変ダンパ7F、7Rを高減衰力側に切換える。ステップS2で、車体前部の台車4F側のアクチュエータ6F及び減衰力可変ダンパ7Fへの制御信号の供給を選択する。ステップS3でタイマをカウントし(1秒間)、その間、ステップS4で、ストロークセンサ11Fによって車体前部の台車4Fと車体2との相対ストロークを検出し、これを平均化して平均ストローク値StAを計算する。ステップS5で平均ストローク値StAを所定の基準値と比較して、平均ストローク値StAが基準値以上であれば、アクチュエータが過大にストロークしている。ストロークセンサが断線・短絡している等の異常と判断して、ステップS6でエラー処理を実行し、基準値未満であれば、ステップS3に戻ってタイマのカウントを続行する。
ステップS3でのタイマのカウントアップ後、ステップS7で前部の減衰力可変ダンパ7Fを低減衰力側に切換える。そして、ステップS8で予備加振を実行する。
予備加振の処理フローについて、図5を参照して説明する。図5を参照して、ステップS8−1で、アクチュエータ6Fに一定方向(ここでは、−方向)の推力を指令して、一旦、健全性診断の加振方向とは反対方向に車体2を加振する。ステップS8−2で、タイマをカウントし(1秒間)、その間、ステップS8−3で、ストロークセンサ11Fによって車体前部の台車4Fと車体2との相対ストロークStを検出する。ステップS8−4で、相対ストロークStを所定の基準値と比較して、相対ストロークStが基準値以上であれば、アクチュエータが過大にストロークしている。ストロークセンサが断線・短絡している等の異常と判断して、ステップS8−5でエラー処理を実行し、基準値未満であれば、ステップS8−2に戻ってタイマのカウントを続行する。ステップS8−2でのタイマのカウントアップ後、ステップS8−7でアクチュエータ6Fの作動を停止し、図4のメインルーチンに戻ってステップS9へ進む。
図4を参照して、ステップS9で、アクチュエータ6Fに一定方向(+方向)への推力を指令して、車体2を一定方向に加振する。このとき、アクチュエータ6Fの推力が急激に立ち上がると衝撃を伴うので、駆動信号を台形波、正弦波等として推力が急激に立ち上がらないようにするとよい。(S8−1も同様に)ステップS10で、タイマをカウントし(1秒間)、その間、ステップS11でストロークセンサ11Fによって車体前部の台車4Fと車体2との相対ストロークStBを検出する。ステップS12で、相対ストロークStBを所定の基準値と比較して、相対ストロークStBが基準値以上であれば、アクチュエータが過大にストロークしている。ストロークセンサが断線・短絡している等の異常と判断して、ステップS14でエラー処理を実行し、基準値未満であれば、ステップS13で相対ストロークStBを平均化して平均ストローク値StCを計算し、ステップS10に戻ってタイマのカウントを続行する。
ステップS10でのタイマのカウントアップ後、ステップS15で、アクチュエータ6Fの作動を停止し、ステップS16で減衰力可変ダンパ7Fを高減衰力側に切換える。ステップ17で、平均ストローク値StCを所定の基準値と比較し、基準値以内であれば、ステップS18で、アクチュエータ推力極性(+方向)正常とし、基準値以下であれば、アクチュエータ推力極性(+方向)異常とする。
その後、ステップS20でタイマをカウントし(1秒間)、その間、ステップS21で、ストロークセンサ11Fによって車体前部の台車4Fと車体2との相対ストロークを検出し、これを平均化して平均ストローク値StAを計算する。
ステップS20でのタイマのカウントアップ後、ステップS22で減衰力可変ダンパ7Fを低減衰力側に切換える。ステップS23で、アクチュエータ6FにステップS9とは反対方向(−方向)への推力を指令して、車体2を一定方向に加振する。ステップS24で、タイマをカウントし(1秒間)、その間、ステップS25でストロークセンサ11Fによって車体前部の台車4Fと車体2との相対ストロークStBを検出する。ステップS26で、相対ストロークStBを所定の基準値と比較して、相対ストロークStBが基準値以上であれば、アクチュエータが過大にストロークしている。ストロークセンサが断線・短絡している等の異常と判断して、ステップS28でエラー処理を実行し、基準値未満であれば、ステップS27で相対ストロークStBを平均化して平均ストローク値StCを計算し、ステップS24に戻ってタイマのカウントを続行する。
ステップS24でのタイマのカウントアップ後、ステップS29で、アクチュエータ6Fの作動を停止し、ステップS30で減衰力可変ダンパ7Fを高減衰力側に切換える。ステップ31で、平均ストローク値StCを所定の基準値と比較し、基準値以内であれば、ステップS32で、アクチュエータ推力極性(−方向)正常とし、基準値外であれば、ステップS33でアクチュエータ推力極性(−方向)異常とする。
そして、ステップS34で、後部のアクチュエータ6Rの診断の終了を判断し、終了している場合には、診断フローを完了し、終了していない場合には、ステップS35で、車体後部の台車4R側のアクチュエータ6R及び減衰力可変ダンパ7Rへの制御信号の供給を選択し、後部のアクチュエータ6Rについて、上述のステップS3からステップS33と同様の処理を実行する。
このようにして、車体前後のアクチュエータ6F、6Rについて、アクチュエータ推力極性の健全性を診断することができる。このとき、アクチュエータ6によって健全性診断のための加振を行う前に、アクチュエータ6を一旦、反対方向に作動させて車体2を予備加振することにより、車体2と台車4と支持部及び空気バネ5の摩擦等による車体2と台車4との相対変位のヒステリシスを解消することができ、健全性の診断の精度及び信頼性を高めることができる。なお、予備加振を実行する際、図4及び図5に示す処理フローでは、車体前後のアクチュエータ6F、6Rは、車体2の前後の診断に対して、順次作動させることになるが、両方のアクチュエータ6F、6Rを同時に作動させてもよい。
そして、一方のアクチュエータ6によって車体2の一方を加振し、他方をほぼ停止した状態とすることにより、変位及び加速度の検出を効率よく行うことができ、診断の精度及び信頼性を高めることができる。そして、加振しない側の減衰力可変ダンパ7を高減衰力側に切換えて車体2の変位を抑制することにより、車体2をより効率的に加振することができる。減衰力可変ダンパ7を高減衰力側に切換える代りに、加振しない側のアクチュエータ6によって車体2を左右方向に固定してもよい。
なお、上記の処理フローにおいて、車体2と台車4との左右方向の相対変位に加えて、加速度センサ12による車体2の左右方向の加速度を所定の基準値と比較することによって、健全性を診断するようにしてもよい。
(2)アクチュエータ動作診断
アクチュエータ動作診断は、車体2の前後の台車4F、4Rの一方に対して、アクチュエータ6を停止し、減衰力可変ダンパ7を高減衰力側に切換えた状態で、他方に対して、減衰力可変ダンパ7を低減衰力側に切換え、アクチュエータ6に正弦波状の駆動信号を供給して、車体2を加振し、ストロークセンサ11によって、その車体2と台車4との相対ストロークを検出し、加速度センサ12によって車体2の左右方向の加速度を検出し、最大相対ストローク及び最大加速度を所定の基準値と比較することにより、アクチュエータ6の駆動信号に対する動作状態(推力等)の健全性を診断する。そして、この診断を車体2の前後の台車4F、4Rについて順次実行する。
このとき、一方のアクチュエータ6によって車体2の一方を加振し、他方をほぼ停止した状態とすることにより、変位及び加速度の検出を効率よく行うことができ、診断の精度及び信頼性を高めることができる。そして、加振しない側の減衰力可変ダンパ7を高減衰力側に切換えて車体2の変位を抑制することにより、車体2をより効率的に加振することができる。減衰力可変ダンパ7を高減衰力側に切換える代りに、加振しない側のアクチュエータ6によって車体2を左右方向に固定してもよい。なお、上記のアクチュエータ動作診断において、アクチュエータ6に供給する正弦波状の駆動信号による加振周波数を車体2のヨーの固有振動数付近とすることにより、車体2の振幅及び横加速度が増幅されるので、診断精度を高めることができる。
(3)減衰力診断
減衰力診断は、車体2の前後の台車4F、4Rの一方に対して、アクチュエータ6を停止し、減衰力可変ダンパ7を高減衰力側に切換えた状態で、他方に対して、アクチュエータ6に正弦波状の駆動信号を供給して、車体2を加振し、この状態で減衰力可変ダンパ7の減衰力を切換え、ストロークセンサ11によって、その車体2と台車4との相対ストロークを検出し、減衰力可変ダンパ7の減衰力の切換え前後の最大相対ストロークを比較することにより、減衰力可変ダンパの減衰力の健全性を診断する。そして、この診断を車体2の前後の台車4F、4Rについて順次実行する。
上記の減衰力診断において、アクチュエータ6に供給する正弦波状の駆動信号による加振周波数を車体2のヨーの固有振動数付近とすることにより、車体2の振幅及び横加速度が増幅されるので、診断精度高めることができる。なお、上記の減衰力診断処理において、車体と台車との相対ストロークに加えて、減衰力切換前後の加速度センサ12による車体の加速度を比較することによって、健全性を診断してもよい。
(4)振動制御極性診断
制振制御極性診断は、車体2の前後の台車4F、4Rの一方に対して、減衰力可変ダンパ7を低減衰力に切換え、アクチュエータ6に正弦波状の駆動信号を供給して、車体2を加振し、他方に対して、減衰力可変ダンパ7を低減衰力側に切換え、加速度センサ12の検出等に基づいてアクチュエータ6に制御信号を供給してアクティブ制御を実行した場合と、実行しない場合とで、ストロークセンサ11によって、その車体2と台車4との相対ストロークを検出し、それぞれの場合の最大相対ストロークを比較することにより、振動制御極性の健全性を診断する。そして、この診断を車体2の前後の台車4F、4Rについて順次実行する。
本発明の一実施形態に係る鉄道車両用振動制御装置の概略構成を示すブロック図である。 図1に示す装置の車体の前後に設けられた台車の平面図である。 図1に示す装置のコントローラによる自己診断診断モードの処理全体を示すフローチャートである。 図3に示す自己診断モードのアクチュエータ極性診断処理を示すフローチャートである。 図4に示す処理フローにおいて予備加振を実行するためのサブルーチンの処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 鉄道車両、2 車体、 4 台車(第1及び第2台車)、6 アクチュエータ(第1及び第2アクチュエータ)、7 減衰力可変ダンパ(第1及び第2減衰力可変ダンパ)、11 ストロークセンサ(第1及び第2変位検出手段)、12 加速度センサ(第1及び第2加速度検出手段)、13 コントローラ

Claims (2)

  1. 車体と、該車体の前部及び後部に配置されて該車体を左右方向に変位可能に支持する第1及び第2台車と、前記車体と前記第1及び前記第2台車との間にそれぞれ連結された第1及び第2アクチュエータと、前記車体と前記第1及び第2台車との変位をそれぞれ検出する第1及び第2変位検出手段と、前記車体の前部及び後部の左右方向の加速度をそれぞれ検出する第1及び第2加速度検出手段と、少なくとも前記第1及び第2加速度検出手段の検出に基づいて前記第1及び第2アクチュエータの作動を制御して前記車体の前部及び後部の左右方向の振動を抑制するコントローラとを備えた鉄道車両用振動制御装置において、
    前記コントローラは、停車中に、前記第1又は第2アクチュエータによって前記車体を加振して、その変位又は加速度を前記第1又は第2変位検出手段、若しくは、前記第1又は第2加速度検出手段によって検出し、検出した変位又は加速度を所定の基準値と比較することによって各要素の健全性を診断する自己診断モードを有し、該自己診断モードにおいて、前記第1又は第2アクチュエータによって前記車体を加振して、その変位又は加速度を検出する前に、前記第1又は第2アクチュエータを健全性診断のための加振方向とは反対方向に作動させて前記車体を予備加振することを特徴とする鉄道車両用振動制御装置。
  2. 前記コントローラは、予備加振した後、前記車体と前記台車との相対変位を所定位置に戻し、その後、前記第1又は第2アクチュエータによって前記車体を加振して、その変位又は加速度を検出することを特徴する請求項1に記載の鉄道車両用振動制御装置。
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