JP5049912B2 - ナノカーボン生成炉 - Google Patents

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本発明は、カーボンナノチューブ、カーボンファイバー、カーボンナノコイル等の有用性の高い繊維状のナノカーボンを効率的に製造するナノカーボン生成炉に関する。
カーボンナノチューブの生成法としては、例えばアーク放電法、レーザー蒸着法、化学気相成長法(CVD法)が挙げられる。
アーク放電法は、正負のグラファイト電極間にアーク放電を起こすことでグラファイトが蒸発し、陰極先端に凝縮したカーボンの堆積物の中にカーボンナノチューブが生成される方法である(例えば、特許文献1参照)。レーザー蒸着法は、高温に過熱した不活性ガス中に金属触媒を混合したグラファイト試料を入れ、レーザー照射することによりカーボンナノチューブを生成する方法である(例えば、特許文献2参照)。
一般に、アーク放電法やレーザー蒸発法では結晶性の良いカーボンナノチューブが生成できるが、生成するカーボンナノチューブの量が少なく大量生成に難しいとされる。
CVD法には、反応炉の中に入れた基板にカーボンナノチューブを生成させる基板法(例えば、特許文献1参照)と、触媒金属と炭素源を一緒に高温の炉に流動させカーボンナノチューブを生成する流動気相法(例えば、特許文献4参照)の二つの方法がある。
気相成長法について、図10を参照して説明する。図中の符番1は、内部に触媒2を担持する触媒担持基板3が配置された反応管を示す。反応管1の外周外側部には電気ヒータ4が配置されている。こうした構成の反応管1内に、該反応管1の一方側から原料(炭化水素)5を流し、反応管1の他方側から排気するようにすると、反応管1内部で炭化水素ガス6が発生し、カーボンナノチューブ7が形成される。なお、図10中の符番8は炭化水素ガスを示す。
次に、流動気相法について、図11を参照して説明する。但し、図10と同部材は同符番を付して説明を省略する。図11では、反応管1の一方側から原料である炭化水素5と共にキャリアガス8を流すことを特徴とする。これにより、電気ヒータ4が配置された部位に相当する反応管1内で炭化水素ガス6が発生し、カーボンナノチューブ7が形成される。
しかし、上記気相成長法は、バッジ処理であるので大量生産が難しい。また、流動気相法は、温度の均一性が低く結晶性の良いカーボンナノチューブを生成するのが難しいとされている。さらに、流動気相法の発展型として、高温の炉の中に、触媒兼用流動材で流動層を形成し、炭素原料を供給して繊維状のナノカーボンを生成する方法も提案されている。しかし、炉内の温度の均一性が低く結晶性の良いカーボンナノチューブを生成するのが難しいと考えられる。
しかして、純度及び安定性の高いカーボンナノチューブ、カーボンファイバー、カーボンナノコイル等の有用性の高い繊維状のナノカーボンを低コストで効率よく量産することができるようになれば、ナノカーボンの特性を生かしたナノテクノロジー製品を低コストで大量に供給することが可能になる。
特開2000−95509号公報 特開平10−273308号公報 特開2000−86217号公報 特開2003−342840号公報
本発明はこうした事情を考慮してなされたもので、特に触媒用金属粉が混入することなく、純度及び安定性の高い高品質のカーボンナノチューブ、カーボンファイバー、カーボンナノコイル等の有用性の高い繊維状のナノカーボンを低コストで効率よく量産することができるナノカーボン生成炉を提供することを目的とする。
本発明に係るナノカーボン生成炉は、還元雰囲気の加熱炉容器と、この加熱炉容器の外周部に配置された加熱源と、前記加熱炉容器の上流側に配置され,加熱炉容器内に炭化水素を噴霧する炭化水素注入ノズルと、前記加熱炉容器の下流側に配置された生成ナノカーボン排出ノズルとを具備し、加熱炉容器の内面に金属基板を配置して、炭化水素注入ノズルより炭化水素を連続的に噴霧することにより金属基板上で反応させてナノカーボンを成長させ、成長した生成ナノカーボンを金属基板から剥離させ、生成ナノカーボンを前記排出ノズルにより排出することを特徴とする。
本発明によれば、純度及び安定性の高い高品質のカーボンナノチューブ、カーボンファイバー、カーボンナノコイル等の有用性の高い繊維状のナノカーボンを低コストで効率よく量産することができる。
以下、本発明のナノカーボン生成炉について更に詳しく説明する。
(1)本発明のナノカーボン生成炉は、上述したように、加熱炉容器と、加熱源と、炭化水素注入ノズルと、生成ナノカーボン排出ノズルとを具備し、加熱炉容器の内面に金属基板を配置して、炭化水素注入ノズルより炭化水素を連続的に噴霧することにより金属基板上で反応させてナノカーボンを成長させ、成長した生成ナノカーボンを金属基板から剥離させ、生成ナノカーボンを前記排出ノズルにより排出することを特徴とする。こうした構成により、金属基板からある一定厚さ以上に成長しその自重で金属基板から剥離、自然落下したナノカーボンは生成炉の下部に流下し、生成ナノカーボン排出ノズルから排出することができる。
(2)上記(1)において、金属基板表面に生成されたナノカーボンを掻き取る掻取り機構を加熱炉容器に配置し、この掻取り機構により金属基板の表面に成長したナノカーボンを掻き落とすことが好ましい。こうした構成により、金属基板上から或る一定厚さ以上に成長してその自重で金属基板から剥離しきれないナノカーボンを定期的でかつ強制的に生成炉の下部に流下させ、生成炉の下流から安定的に排出することができ、ナノカーボンを連続的に製造することができる。
(3)上記(1)又は(2)において、金属基板の材質は鉄であり、この金属基板の表面温度は、炭化水素を連続的に均一に噴霧する状態で550〜700℃の範囲に設定されていることが好ましい。こうした構成により、金属基板を安価な鉄でナノカーボンを生成できる。また、金属基板上から或る一定厚さ以上に成長しその自重で金属基板から剥離、或いは、生成ナノカーボンを掻取り機構により掻き落とすことにより、自然落下したナノカーボンは生成炉の下部に流下し、生成炉の下流から排出することにより、ナノカーボンを連続的に製造することができる。
(4)上記(1)乃至(3)において、金属基板表面に噴霧する炭化水素は加熱炉容器内で加熱してガス状態とし、金属基板表面の温度を下げずに均一に噴霧することが好ましい。こうした構成により、金属基板表面の温度が下がることなく、金属基板表面でのナノカーボン生成反応が促進され、ナノカーボンの生成速度が速まり、生成効率が高まる。また、加熱源の設定温度を低めに設定しても金属基板表面を最適な範囲に保持することができ、生成炉の加熱温度も下げることができ、ナノカーボン生成効率を高めた状態でナノカーボンを連続的に安定的に生成、回収することができる。
(5)上記(1)乃至(4)において、金属基板表面に噴霧する炭化水素は、ガス状態で噴霧するだけでなく、液体状態で噴霧して加熱炉容器内で気化させることにより金属基板表面で反応させることが好ましい。こうした構成により、金属基板表面の温度が下がることなく、金属基板表面でのナノカーボン生成反応が促進され、ナノカーボンの生成速度が速まり、生成効率が高まる。
(6)上記(5)において、金属基板表面に噴霧する炭化水素を液体状態で加熱炉容器内に噴霧するようにし、その液体の炭化水素には酸成分を含み、金属基板表面から金属の微粒子が腐食して剥離しやすくすることで、金属基板表面での反応を促進させることが好ましい。こうした構成により、金属基板表面の温度が下がることなく、金属基板表面でのナノカーボン生成反応が促進され、ナノカーボンの生成効率が高まる。
(7)上記(1)乃至(6)において、金属基板表面に炭化水素を噴霧するだけでなく、水素も噴霧することで金属基板表面を活性化させることが好ましい。こうした構成により、金属基板上では該金属基板を構成する触媒粒子が核となり炭化水素だけでなく水素も噴霧され高温状態で反応することで、炭化水素だけ噴霧され高温状態で反応する場合と比べて、気相成長法によってより効率的にナノカーボンが生成、成長する。また、金属基板表面は均一に加熱されるとともに、炭化水素と水素が均一に噴霧されることで、金属基板表面で斑なく均一にナノカーボンが生成、成長し、ナノカーボンを連続的に製造することができる。
(8)上記(1)乃至(6)において、金属基板表面に噴霧する炭化水素を噴霧するだけでなく、水蒸気も噴霧することで金属基板表面を活性化させることが好ましい。こうした構成により、上記(7)と同様、炭化水素だけ噴霧され高温状態で反応する場合と比べて、気相成長法によってより効率的にナノカーボンが生成、成長するとともに、ナノカーボンを連続的に製造することができる。
(9)上記(2)において、掻取り機構は、加熱炉容器内の金属基板の表面の中心軸を中心に掻取り羽根などの掻取り部材を回転させ、かつ金属基板の表面と掻取り部材との隙間距離を調整できるような構成であることが好ましい。こうした構成により、金属基板表面の金属微粒子を掻き取ることなく、金属基板上から或る一定厚さ以上に成長してその自重で金属基板から剥離しきれないナノカーボンを定期的に強制的に生成炉の下部に流下させ、生成炉の下流から安定的に排出することができ、ナノカーボンを連続的に製造することができる。
(10)上記(1)乃至(9)において、金属基板の表面温度は、炭化水素を連続的に均一に噴霧する状態で550〜700℃の範囲に正確に設定できるように、金属基板の表面を計測する温度計測手段が設置されていることが好ましい。こうした構成により、生成炉内の金属基板の表面温度を正確に計測し、生成炉内の外側のヒータ温度を厳密に制御することで、ナノカーボンの生成効率、生成純度を高めることができる。従って、良質で純度の高いナノカーボンを連続的に製造することができる。
(11)上記(1)乃至(10)において、加熱炉容器のナノカーボン排出部にはナノカーボン排出用の上下2段のダブルダンパーが設置され、加熱炉容器内の温度が一定で還元雰囲気にしたままナノカーボンを加熱炉容器外に払い落とすことができる構成であることが好ましい。こうした構成により、生成炉のナノカーボン払出しを安定的に確実に行うことができるコンパクトな生成炉が得られる。
(12)上記(1)乃至(11)において、金属基板は、鉄の純度の高い鉄板もしくは鉄を含んだ炭素鋼であることが好ましい。こうした構成より、低コストで手軽に高品質のナノカーボンを生成することができる。また、鉄の純度の高い鉄板もしくは鉄を含んだ炭素鋼の製品規格は画一であるので、常に安定した純度および安定性の高い高品質のナノカーボンを低コストで手軽に効率よく量産することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明するが、本発明はここに説明する実施の形態に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による縦型方式のナノカーボン生成炉の概略図である。
図中の符番11は、還元雰囲気の縦型の加熱炉容器(内筒)を示す。この加熱炉容器11の内面には、円筒状の金属基板12が密着して配置されている。前記加熱炉容器11の外周部には加熱源としての電気ヒータ13が配置され、この電気ヒータ13により金属基板12が加熱されるようになっている。ここで、金属基板12の上下方向の長さは電気ヒータ13の上下方向の長さより短く、かつ金属基板12の位置は電気ヒータ13の位置の略中央に位置している。前記加熱炉容器11及び電気ヒータ13の外側には保温材14が配置され、加熱炉容器11の内部を保温するように構成されている。前記加熱炉容器11の上部側(上流側)には、加熱炉容器11の内部に炭化水素を注入するための炭化水素注入ノズル15が配置されている。ここで、炭化水素注入ノズル15の先端位置は、金属基板12より上側に位置している。この炭化水素注入ノズル15の先端には炭化水素分散メッシュ16が取り付けられ、ここで炭化水素が加熱炉容器内に噴霧されるようになっている。加熱炉容器11の下部側(下流側)には、金属基板12上で生成し、分離したナノカーボン17を排出する生成ナノカーボン排出ノズル(以下、単に排出ノズルと呼ぶ)18が設けられている。
次に、上記構成のナノカーボン生成炉10の動作について作用する。
ナノカーボン生成炉10内の上流から炭化水素を炭化水素注入ノズル15から炭化水素分散メッシュ16を経由して連続的に噴霧することにより、ナノカーボン生成炉10内の加熱炉容器11内面に密着して配置した金属基板12上で反応させてナノカーボン17を成長させる。ナノカーボン生成炉10内の上部で噴霧された炭化水素は、ナノカーボン生成炉10内の加熱炉容器11内面に配置した金属基板12上で反応させてナノカーボン17が成長する。
金属基板12上で成長した生成ナノカーボン17は、その自重で金属基板12から剥離し、剥離したナノカーボン17’は自然落下する。微視的なナノカーボンの生成形態としては、最適温度において金属基板12の表面の金属微粒子と炭化水素とが反応してナノカーボン17が生成し、成長するとともに、ナノカーボンの成長につれて反応する金属微粒子が空間に剥離し、僅かに剥離した金属微粒子が分離し、分離した金属微粒子から新たにナノカーボンが生成、成長することを繰り返すことで加速度的にナノカーボンが生成、成長し、純度の高いナノカーボンが大量に合成できる。
ナノカーボンが短時間で大量合成するため、金属基板上から或る一定厚さ以上に成長したナノカーボンの束がその自重で金属基板から剥離、自然落下する。その際、金属基板上から剥離する金属微粒子はほんの僅かであり、ナノカーボンの剥離後も金属基板上の金属微粒子と炭化水素とが反応してナノカーボンが生成、成長を連続的に繰り返す。これにより、ナノカーボン生成炉10の上部に炭化水素を炭化水素注入ノズル15から炭化水素分散メッシュ16を経由して連続的に噴霧し続けることで、ナノカーボン生成炉内の内筒内面に配置した金属基板上で反応を繰り返しナノカーボンが連続的に生成、成長を連続的に繰り返す。
即ち、金属基板上では基板を構成する触媒粒子が核となり噴霧された炭化水素と高温状態で反応し、気相成長法によりナノカーボンが生成、成長する。基板表面は均一に加熱されるとともに、炭化水素も均一に噴霧されることで、基板表面で斑なく均一にナノカーボンが生成、成長できる。これにより、ナノカーボンを連続的に製造することができることになる。
上記したように、第1の実施形態によれば、加熱炉容器11と、この加熱炉容器11の外周部に配置された電気ヒータ13と、加熱炉容器11の上部側に配置され,加熱炉容器11内に炭化水素を噴霧する炭化水素注入ノズル15と、加熱炉容器11の下流側に配置された生成ナノカーボン排出ノズル18とを具備し、加熱炉容器11の内面に金属基板12を配置して、炭化水素注入ノズル15より炭化水素を連続的に噴霧することにより金属基板上で反応させてナノカーボンを成長させ、成長した生成ナノカーボンを金属基板12から剥離させ、生成ナノカーボンを前記排出ノズル18により排出する構成となっている。従って、純度及び安定性の高い高品質のナノカーボンを低コストで効率よく量産することができる。また、金属基板12の上下方向の長さが電気ヒータ13の上下方向の長さより短く、かつ金属基板12の位置が電気ヒータ13の位置の略中央に位置しているので、金属基板12の表面温度を最適に維持でき、より高品質のナノカーボンを量産することができる。
なお、第1の実施形態では、加熱源として電気ヒータを用いた場合について述べたが、これに限らず、装置、プラント等の排熱を利用する熱風等を利用し、ナノカーボン製造装置全体の効率、システム全体の効率化を図るようにしてもよい。
また、設計上、炭化水素注入ノズルから噴霧する流量がナノカーボンの生成に最適となるように、炭化水素の噴霧流量を制御する為に炭化水素ヘッダーへの炭化水素供給配管に流量計、流量調整バルブを設置したりすることは適宜実施する。
更に、図1においては、ナノカーボン生成炉は縦型方式とし、炭化水素注入ノズルを上部に、生成ナノカーボン排出ノズルを下部に設置しているが、横型方式、或いは、斜め設置方式とし、電気ヒータから加熱する還元雰囲気のナノカーボン生成炉内に同心円状の内筒内面に金属基板を密着して配置するようにし、生成ナノカーボンの排出方式等を工夫することで、効率的にナノカーボンを連続的に製造するようにしてもよい。
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態による縦型方式のナノカーボン生成炉の概略図である。なお、図1と同部材は同符番を付して説明を省略する。
図中の符番21は、駆動軸回転モータ22より回転する回転駆動軸である。この回転駆動軸22には、金属基板12の表面に生成された生成ナノカーボン17を掻き取る板状の掻取り羽根23a,及び掻き落としたナノカーボン17を更に排出ノズル18から確実に下部側に落とすための掻取り羽根23bが夫々加熱炉容器11と同心円状に取り付けられている。ここで、回転駆動軸21,駆動軸回転モータ22及び掻取り羽根23a,23bを総称して掻取り機構24と呼ぶ。掻取り羽根23a,23bは、その最外側寄りの縁が円筒状の金属基板12の表面から僅かに均一な距離を離して回転するように構成されている。従って、掻取り羽根23a,23bは、金属表面12の表面に生成したナノカーボン17のみを掻き落とすようになっている。
次に、こうした構成のナノカーボン生成炉10の動作について作用する。
金属基板12上では該金属基板12を構成する金属触媒粒子が核となり噴霧された炭化水素と高温状態で反応し、気相成長法によりナノカーボン17が生成、成長する。掻き取り機構24は常時回転させることも可能であるが、生成、成長したナノカーボン17を頻繁に掻き取ると、ナノカーボンの回収量が低下し、金属表面を掻き取ることで、金属触媒粒子も同伴するようになりナノカーボンの含有金属量も増加する。この為、掻き取り機構24は常時駆動させず、金属基板上にある程度ナノカーボン17が成長した段階で回転させるようにするのが効果的である。
更に、ナノカーボンの嵩比重は非常に低いため、加熱炉容器11の下部のナノカーボン排出ノズル18が細く狭まっていると、掻き取られ流下したナノカーボンが加熱炉容器11の下部でブリッジして排出されなくなることもある。このようなブリッジ防止の為に、ナノカーボン生成炉10の下部側に位置する回転駆動軸21に掻取り羽根23bを設け、ブリッジしやすいナノカーボン生成炉10下部の生成ナノカーボン排出ノズル18近傍表面を掻き取ることができるようにもすることで、生成ナノカーボンの掻き取り、掻き落としと同時に生成ナノカーボンの排出ブリッジ防止も効果的に行うことができる。
第2の実施形態のナノカーボン生成炉によれば、回転駆動軸21,駆動軸回転モータ22及び掻取り羽根23a,23bからなる掻取り機構24を加熱炉容器11に配置し、掻取り羽根23aにより金属基板表面の生成ナノカーボンを掻き取る構成になっているため、金属基板上から或る一定厚さ以上に成長してその自重で金属基板12から剥離しきれないナノカーボン17を定期的に強制的にナノカーボン生成炉10の下部に流下させ、ナノカーボン生成炉10の下流から安定的に排出することができ、ナノカーボンを連続的に製造することができる。
また、ナノカーボン生成炉10の下部側に位置する回転駆動軸21に掻取り羽根23bを設けるため、ブリッジしやすいナノカーボン生成炉10下部の生成ナノカーボン排出ノズル18近傍表面を掻き取ることができるようにもすることで、生成ナノカーボンの掻き取り、掻き落としと同時に生成ナノカーボンの排出ブリッジ防止も効果的に行うことができる。
なお、第2の実施形態において、生成ナノカーボンの掻き取り、掻き落としと同時に生成ナノカーボンの排出ブリッジ防止機構としては、上述した生成ナノカーボン掻き取り棒、掻き取り羽根の方式に限らず、両者を最適に実施できるよう、生成ナノカーボンの排出ブリッジ防止用にブラシを設置する等、ナノカーボンの安定的排出が行える方式を設計することもできることは言うまでもない。また、加熱源として電気ヒータを用いた場合について述べたが、これに限らず、装置、プラント等の排熱を利用する熱風等を利用し、ナノカーボン製造装置全体の効率、システム全体の効率化を図るようにしてもよい。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態による縦型方式のナノカーボン生成炉は、図2の生成炉と比較して基本的な構成は同じであるので、図2を利用して説明する。
第3の実施形態に係るナノカーボン生成炉は、金属基板12の材質を鉄とし、鉄製の金属基板12の表面温度を炭化水素を連続的に均一に噴霧する状態で550〜700℃の範囲に設定したことを特徴とする。
金属基板表面温度をなるべく低くし、ナノカーボン生成炉全体の効率を高めることができるのが良いが、我々のこれまでの試験研究より、金属基板12を鉄とし、その基板表面温度を800℃以上に高めなくても、550〜700℃の範囲に設定することで、最も効率的に高純度のカーボンナノチューブを生成できることを検証している。
第3の実施形態のナノカーボン生成炉によれば、金属基板12を安価な鉄でナノカーボンを生成できるだけでなく、金属基板上から或る一定厚さ以上に成長しその自重で金属基板12から剥離、或いは、生成ナノカーボンを掻取り機構24により掻き落とすことにより、自然落下したナノカーボン17はナノカーボン生成炉の下部に流下し、ナノカーボン生成炉の下流から排出することにより、ナノカーボンを連続的に製造することができる。
(第4の実施形態)
図3は、本発明の第4の実施形態に係る縦型方式のナノカーボン生成炉の概略図である。なお、図1,2と同部材は同符番を付して説明を省略する。
図中の符番31は、液体又は気体の状態の炭化水素を生成炉内に噴霧する為の炭化水素注入ノズルを示す。また、符番32は、液体又は気体の状態の炭化水素を通す為の炭化水素分散メッシュを示す。
第4の実施形態では、加熱炉容器内面に設置する金属基板12表面に噴霧する炭化水素を液体或いは気体の状態でナノカーボン生成炉10内に注入し、この炭化水素を加熱しガス状態とし、金属基板12表面の温度を下げずに均一に噴霧するようにしている。
ナノカーボン生成炉10の構造は、基本的に図2と同じであるが、還元雰囲気のナノカーボン生成炉内の上部の炭化水素の注入部を炭化水素注入ノズル31から炭化水素分散メッシュ32を経由して連続的に噴霧し続けるようにし、炭化水素分散メッシュ32をナノカーボン生成炉内の電気ヒータ13の直近まで下げて、注入される液体或いは気体の状態の炭化水素がナノカーボン生成炉内の電気ヒータ13で加熱され、ガス状態となり、金属基板12表面の温度を下げずに均一に噴霧するようにした。
この場合、ナノカーボン生成炉は縦型とし、金属基板表面の温度をナノカーボンの生成に最適な温度(500〜700℃)の範囲にとなるようにしているが、ナノカーボン生成炉内の上部は上昇気流により高温雰囲気になっている。この高温雰囲気に液体或いは気体の状態の炭化水素を噴霧することで加熱されガス状態となり、ガス状態の炭化水素が金属基板表面に均一に噴霧して反応することで、金属基板表面の温度を下げずに効率的にナノカーボン17を生成することができる。
第4の実施形態のナノカーボン生成炉によれば、炭化水素注入ノズル31に連結した炭化水素分散メッシュ32をナノカーボン生成炉内の電気ヒータ13の直近まで下げ、金属基板表面に噴霧する炭化水素を予めナノカーボン生成炉内で加熱し、ガス状態として金属基板表面に連続的に噴霧する構成にすることにより、各金属基板表面の温度が下がることなく、金属基板表面でのナノカーボン生成反応が促進され、ナノカーボンの生成速度が速まり、生成効率が高まるだけでなく、電気ヒータ13の設定温度を低めに設定しても金属基板表面を最適な範囲に保持することができ、ナノカーボン生成炉10の加熱温度も下げることができ、ナノカーボン生成効率を高めた状態でナノカーボンを連続的に安定的に生成、回収することができる。
(第5の実施形態)
図4は、本発明の第5の実施形態に係る縦型方式のナノカーボン生成炉の概略図である。なお、図1,2と同部材は同符番を付して説明を省略する。
図中の符番33は、液体の状態の炭化水素を生成炉内に噴霧する為の炭化水素注入ノズルを示す。また、符番34は、電気ヒータ13の直近まで下げられた、液体の状態の炭化水素を通す為の炭化水素分散メッシュを示す。
図4のナノカーボン生成炉10は、図2,図3のナノカーボン生成炉と基本的な構成は同様であるが、還元雰囲気のナノカーボン生成炉内の同心円状の内筒内面に設置する金属基板表面に噴霧する液体の炭化水素は、加熱してガス状態で噴霧するだけでなく、液体状態のまま噴霧してナノカーボン生成炉内で噴霧した液体の炭化水素を気化させることにより金属基板表面で反応させるようにした構成となっている。
即ち、還元雰囲気のCNT生成炉10内の同心円状の加熱炉容器11内面に設置する金属基板12の表面に噴霧する炭化水素は、エタノール、メタノール、バイオエタノール、各種アルコール、灯油等の炭化水素油等を液体状態で噴霧してナノカーボン生成炉10内で気化させることにより、金属基板12の表面に気化した炭化水素を連続的に均一に噴霧して反応させ、ナノカーボン17を生成できるようにするものである。
図4のナノカーボン生成炉10において、金属基板表面上では該金属基板12を構成する触媒粒子が核となり気化した炭化水素が高温状態で反応することで気相成長法により、効率的にナノカーボン17が生成、成長する。
第5の実施形態のナノカーボン生成炉によれば、炭化水素注入ノズル33に連結した炭化水素分散メッシュ34をナノカーボン生成炉内の電気ヒータ13の直近まで下げ、金属基板表面に噴霧するエタノール、メタノール、バイオエタノール、各種アルコール、灯油等の炭化水素油等の液体状態の炭化水素を予めナノカーボン生成炉内で加熱し、ガス状態として金属基板表面に連続的に噴霧する構成になっている。従って、金属基板表面の温度が下がることなく、金属基板表面でのナノカーボン生成反応が促進され、ナノカーボンの生成速度が速まり、生成効率が高まるだけでなく、電気ヒータ13の設定温度を低めに設定しても金属基板表面を550〜700℃の範囲に保持することができるため、ナノカーボン生成炉10の加熱温度を下げることができ、ナノカーボン生成効率を高めた状態でナノカーボンを連続的に安定的に生成、回収することができる。
(第6の実施形態)
図5は、本発明の第6の実施形態に係る縦型方式のナノカーボン生成炉の概略図である。なお、図1,2と同部材は同符番を付して説明を省略する。
図中の符番35は、酸成分を含む炭化水素を生成炉内に噴霧する為の炭化水素注入ノズルを示す。また、符番36は、電気ヒータ13の直近まで下げられた、酸成分を含む炭化水素を通す為の炭化水素分散メッシュを示す。
図6のナノカーボン生成炉10は、図2,図3,図4のナノカーボン生成炉と基本的な構成は同様であるが、還元雰囲気のナノカーボン生成炉10内の金属基板12の表面に噴霧する酸成分を含む炭化水素を液体状態でナノカーボン生成炉内に噴霧するようにし、金属基板12の表面から金属の微粒子が腐食して剥離しやすくすることで、金属基板12の表面での反応を促進させるようにしたことを特徴とする。
酸成分を含む炭化水素としては、エタノール、メタノール、バイオエタノール、各種アルコール、灯油等の炭化水素油等に酢酸、塩酸等の酸を微量混ぜることで酸性にした炭化水素液、バイオマスオイル等の酸性の炭化水素液が挙げられる、こうした酸成分を含む炭化水素を液体状態で噴霧してナノカーボン生成炉内で気化させることにより、金属基板表面に炭化水素を連続的に均一に噴霧して反応させ、ナノカーボンを生成できるようにするものである。
図5のナノカーボン生成炉10において、金属基板表面上では基板を構成する触媒粒子が核となり気化した炭化水素が高温状態で反応することで気相成長法により、効率的にナノカーボンが生成、成長する。
第6の実施形態のナノカーボン生成炉によれば、炭化水素注入ノズル35に連結した炭化水素分散メッシュ36をナノカーボン生成炉内の電気ヒータ13の直近まで下げ、金属基板表面に噴霧する酸成分を含む液体状態の炭化水素を予めナノカーボン生成炉内で加熱し、ガス状態として金属基板表面に連続的に噴霧する構成になっている。従って、金属基板表面の温度が下がることなく、金属基板表面でのナノカーボン生成反応が促進され、ナノカーボン17の生成効率が高まるだけでなく、電気ヒータ13の設定温度を低めに設定しても金属基板表面を500〜700℃の範囲に保持することができるため、ナノカーボン生成炉10の加熱温度を下げることができ、ナノカーボン生成効率を高めた状態でナノカーボンを連続的に安定的に生成、回収することができる。
(第7の実施形態)
図6は、本発明の第7の実施形態に係る縦型方式のナノカーボン生成炉の概略図である。なお、図1,2と同部材は同符番を付して説明を省略する。
図中の符番37は、ナノカーボン生成炉内に水素を連続的に注入するための水素注入ノズルを示し、炭化水素注入ノズル15の近くに配置されている。
図6のナノカーボン生成炉は、還元雰囲気のナノカーボン生成炉10内の金属基板12の表面に噴霧する炭化水素を炭化水素注入ノズル15から噴霧するだけでなく、水素も水素注入ノズル37から噴霧することで金属基板表面を活性化させることを特徴とする。
炭化水素注入ノズル15と水素注入ノズル37の位置は、ナノカーボン生成炉10の設計形状によるが、ナノカーボン生成炉内の内筒内面に配置した金属基板12より上側とし、ナノカーボン生成炉内の上部で噴霧された炭化水素、水素がナノカーボン生成炉内の加熱炉容器内面に配置した金属基板12上で炭化水素、水素がそれぞれ単独で注入しても金属基板12上で反応してナノカーボンを成長させるに最適な位置を調整できるようにするとよい。
第7の実施形態のナノカーボン生成炉によれば、金属基板12上では該金属基板12を構成する触媒粒子が核となり炭化水素だけでなく水素も噴霧され高温状態で反応することで、炭化水素だけ噴霧され高温状態で反応する場合と比べて、気相成長法によってより効率的にナノカーボン17が生成、成長する。金属基板表面は均一に加熱されるとともに、炭化水素と水素が均一に噴霧されることで、金属基板表面で斑なく均一にナノカーボン17が生成、成長できる。これにより、ナノカーボン17を連続的に製造することができる。
(第8の実施形態)
図7は、本発明の第7の実施形態に係る縦型方式のナノカーボン生成炉の概略図である。なお、図1,2と同部材は同符番を付して説明を省略する。
図中の符番38は、ナノカーボン生成炉内に水素を連続的に注入するための水蒸気注入ノズルを示し、炭化水素注入ノズル15の近くに配置されている。
図7のナノカーボン生成炉10は、還元雰囲気のナノカーボン生成炉10内の金属基板12の表面に噴霧する炭化水素を炭化水素注入ノズル15から噴霧するだけでなく、水蒸気も水蒸気注入ノズル38から噴霧することで金属基板表面を活性化させることを特徴とする。
図7において、炭化水素注入ノズル15と水蒸気注入ノズル38の位置は、ナノカーボン生成炉の設計形状によるが、ナノカーボン生成炉内の内筒内面に配置した金属基板12より上側とし、ナノカーボン生成炉内の上部で噴霧された炭化水素、水蒸気がナノカーボン生成炉内の加熱炉容器11の内面に配置した金属基板12上で炭化水素、水蒸気がそれぞれ単独で注入しても金属基板12上で反応してナノカーボンを成長させるに最適な位置を調整できるようにするとよい。また、水蒸気を連続的に均一に噴霧できる水蒸気注入ノズル38から水蒸気に切り替えて水素も注入できるようにしてもよい。
第8の実施形態のナノカーボン生成炉によれば、金属基板12上では該金属基板12を構成する触媒粒子が核となり炭化水素だけでなく水蒸気も噴霧され高温状態で反応することで、炭化水素だけ噴霧され高温状態で反応する場合と比べて、気相成長法によってより効率的にナノカーボン17が生成、成長する。金属基板表面は均一に加熱されるとともに、炭化水素と水素が均一に噴霧されることで、金属基板表面で斑なく均一にナノカーボン17が生成、成長できる。これにより、ナノカーボン17を連続的に製造することができる。
(第9の実施形態)
本発明の第9の実施形態に係る縦型方式のナノカーボン生成炉は、基本的に図6と略同じであるので、図6を参照して説明する。なお、図1,2と同部材は同符番を付して説明を省略する。
第9の実施形態に係るナノカーボン生成炉は、図6に示すように、金属基板12の表面と掻き落とし機構24の一構成である掻取り羽根23aの縁部との隙間距離Δaを調整可能としたことを特徴とする。
掻き落とし機構24は、前述したように、ナノカーボン生成炉10内の金属基板12の表面に直接接触せず、金属基板12から成長したナノカーボン17のみを掻き落とすことができるように設計したものである。ここで、掻き落とし機構24の掻取り羽根23aは金属基板12の表面には直接接触させず、金属基板12から成長したナノカーボン17のみを掻き落とすようにしないと、金属基板12の金属微粒子も掻き落とすことになり、生成したナノカーボン17中に金属不純物が混入しナノカーボン17の純度が低下するだけでなく、金属基板12の表面の金属がそぎ落とされ、ナノカーボン17の連続生成速度の低下を招き、ナノカーボン17の生成効率が低下する。
金属基板12の表面と掻き落とし機構24の一構成である掻取り羽根23aの縁部との隙間距離Δaを調整する構造としては、ナノカーボン生成炉10の設計に合わせて以下に示すような様々な構造、方式が考えられる。
1)加熱炉容器11の内面を均一に掻き取る構造に合わせて、掻き落とし機構24は掻取り羽根23aの根元を回転駆動軸21にねじを取り付け、このねじを回転させることでアーム長さH(回転駆動軸21の中心と掻取り羽根23aの縁部間の距離)を微調整する方法。
2)掻き落とし機構24の掻取り羽根23aの回転駆動軸21側に掻取り羽根23a取り付け冶具を設置し、その取り付け冶具の設置高さhを調整することでアーム長さHを微調整する方法。なお、図6では取り付け治具は図示されていないが、掻き取り羽根は取り付け治具を介して例えばねじにより回転駆動軸21に図中の左右方向に移動可能となるように取り付けられ、ねじにより設置高さhが調整できるようになっている。
3)掻取り羽根23aのアームの角度を微調整することでアーム長さHを微調整する方法。
4)掻取り羽根23aの先端の角度を微調整することで金属基板の表面と掻き落とし棒との隙間距離Δaを微調整する方法。
第9の実施形態のナノカーボン生成炉によれば、金属基板表面の金属微粒子を掻き取ることなく、金属基板上から或る一定厚さ以上に成長してその自重で金属基板12から剥離しきれないナノカーボン17を定期的に強制的にナノカーボン生成炉10の下部に流下させ、ナノカーボン生成炉10の下流から安定的に排出することができ、ナノカーボン17を連続的に製造することができる。
また、この図6に示すように、掻き落とし機構24の回転駆動軸21の下側(金属基板12を設置させている箇所より下側)の部分に落下してくる生成ナノカーボンが堆積・ブリッジするのを防止するために掻き落とし羽根23bを設置することにより、回転駆動軸21が回転することで、落下してブリッジしやすい生成ナノカーボンを掻き落とし羽根23bでナノカーボン生成炉10下部の生成ナノカーボン排出ノズル18近傍表面を掻き取ることができ、これにより、生成ナノカーボンの掻き取り、掻き落としと同時に生成ナノカーボンの排出ブリッジ防止も効果的に行うことができる。
なお、上記ナノカーボン生成炉は、縦型方式とし、電気ヒータから加熱する還元雰囲気のナノカーボン生成炉内の加熱炉容器の内面に金属基板を密着して配置している。しかし、加熱源は電気ヒータに限らず、装置、プラント等の排熱を利用する熱風等を利用し、ナノカーボン生成炉全体の効率、システム全体の効率化を図るようにしてもよい。
(第10の実施形態)
図8は、本発明の第10の実施形態に係る縦型方式のナノカーボン生成炉の概略図である。なお、図1,2,7と同部材は同符番を付して説明を省略する。
図中の符番39は、ナノカーボン生成炉10内の金属基板12の表面温度Tを計測する第1の表面温度計であり、符番40は掻取り機構24の一構成である掻取り羽根23aの縁部の温度Tを計測する第2の表面温度計である。なお、図中の符番44は熱電対を示す。図8のナノカーボン生成炉10は、こうした表面温度計39,40によりCNT生成炉内の金属基板12の表面温度を、炭化水素を連続的に均一に噴霧する状態で550〜700℃の範囲に正確に設定できるようにすることを特徴とする。
ナノカーボン生成炉10内の加熱炉容器11の内面表面を均一に加熱し、ナノカーボン生成に最適な温度を常時キープすることが重要である。それには、ナノカーボン生成炉10内の外側のヒータ温度を計測するだけでは不十分で、ナノカーボン生成炉10内の金属基板12の表面温度を正確に計測し、それによりナノカーボン生成炉10内の外側のヒータ温度を厳密に制御することが重要となる。ナノカーボン生成炉10内の金属基板12の表面温度が、炭化水素を連続的に均一に噴霧する状態で550〜700℃の範囲よりも低いとナノカーボンは生成せず、一方、550〜700℃の範囲よりも高いとカーボンの煤が生成しナノカーボンは生成しなくなる。この為、ナノカーボン生成炉10内の金属基板12の表面温度が炭化水素を連続的に均一に噴霧する状態で550〜700℃の範囲に正確に設定することがナノカーボンの生成効率、生成純度を高める決め手となる。ナノカーボン生成炉10内の金属基板12の表面温度を正確に計測し、それによりナノカーボン生成炉10内の外側のヒータ温度を厳密に制御することで、ナノカーボンの生成効率、生成純度を高めることができる。これにより、良質で純度の高いナノカーボンを連続的に製造することができる。
第10の実施形態のナノカーボン生成炉によれば、ナノカーボン生成炉10内の金属基板12の表面温度Tを計測する第1の表面温度計39、及び掻取り機構24の一構成である掻取り羽根23aの縁部の温度Tを計測する第2の表面温度計40を設けることにより、ナノカーボン生成炉10内の金属基板12の表面温度を正確に計測し、ナノカーボン生成炉10内の外側のヒータ温度を厳密に制御することで、ナノカーボンの生成効率、生成純度を高めることができる。従って、良質で純度の高いナノカーボンを連続的に製造することができる。
(第11の実施形態)
図9は、本発明の第11の実施形態に係る縦型方式のナノカーボン生成炉の概略図である。なお、図1,2と同部材は同符番を付して説明を省略する。
図中の符番41,42は、生成ナノカーボン排出ノズル18の下部に夫々設けられた上部ダンパー、下部ダンパーを示す。下部ダンパー42の下部には、生成ナノカーボンを収容するナノカーボン回収容器43が配置されている。
上部ダンパー41及び下部ダンパー42の動作は、まず上部ダンパー41、下部ダンパー42を全閉とした後、上部ダンパー41を開にし、上部ダンパー41と下部ダンパー42の間に生成ナノカーボンを溜める。更に、上部ダンパー41を全閉、下部ダンパー42を開にすることにより、ナノカーボン生成炉10内部とCNT回収容器43とを縁を切った状態で生成ナノカーボンを回収する。また、ナノカーボン回収容器43内の空気がナノカーボン生成炉10内に混入しないよう、上部ダンパー41と下部ダンパー42の間に不活性ガスを間欠的に注入するようなことも、設計・運用上逐次行い、安定的なナノカーボン払出しが行えるようにする。
第11の実施形態のナノカーボン生成炉によれば、生成ナノカーボン排出ノズル18の下部に上部ダンパー41、下部ダンパー42を夫々設けるとともに、下部ダンパー42の下部にCNT回収容器43を設けることにより、ナノカーボン生成炉10のナノカーボン払出しを安定的に確実に行うことができるコンパクトなナノカーボン生成炉が得られる。
なお、図9ではロータリーバルブの設置を省略しているが、上下2段のダブルダンパー(上部ダンパー41、下部ダンパー42)の上側、或いは下側にロータリーバルブを設置することも可能である。
また、ナノカーボン生成炉の内部は運転中、還元雰囲気を確保しなくてはならず、外部との気密性を十分確保する為のシール構造等について考慮すべきことは言うまでもない。 更に、ナノカーボン生成炉の下部にはロータリーバルブ等を設置することで下部に落ちた生成ナノカーボンを安定的に払い出すことも可能であるが、その場合も、外部とのシール性能を高める為に、下部に上下2段のダブルダンパー(上部ダンパー、下部ダンパー)を設置し、その下部にナノカーボン回収容器等を設置して回収するようにする。
(第12の実施形態)
第12の実施形態に係る縦型方式のナノカーボン生成炉は、図9のナノカーボン生成炉と基本的に同じ構成であるので、図9を参照して説明する。なお、図1,2,9と同部材は同符番を付して説明を省略する。
第12の実施形態では、金属基板12は、鉄の純度の高い(99.5%以上)鉄板もしくは鉄を含んだ炭素鋼を用いることを特徴とする。
第11の実施形態のナノカーボン生成炉によれば、金属基板12として鉄の純度の高い鉄板もしくは鉄を含んだ炭素鋼を用いることにより、ニッケル合金、プラチナ等の貴金属を使用することなく、低コストで手軽に高品質のナノカーボンを生成することができる。また、鉄の純度の高い鉄板もしくは鉄を含んだ炭素鋼の製品規格は画一であるので、常に安定した純度および安定性の高い高品質のナノカーボンを低コストで手軽に効率よく量産することができる。
なお、上述したような掻取り機構を取り付ければ、金属基板上から或る一定厚さ以上に成長してその自重で鉄基板から剥離しきれないナノカーボンを定期的に強制的にナノカーボン生成炉の下部に流下させ、ナノカーボン生成炉の下流から安定的に排出することができ、ナノカーボンを連続的に製造することができる。
以上に説明したように、金属基板上から或る一定厚さ以上に成長しその自重で金属基板から剥離、自然落下したカーボンナノチューブ等のナノカーボンは生成炉の下部に流下し、生成炉の下流から排出することにより、ナノカーボンを連続的に製造できる。また、金属基板上から或る一定厚さ以上に成長してその自重で金属基板から剥離しきれないナノカーボンを定期的に強制的に生成炉の下部に流下させ、生成炉の下流から安定的に排出することができ、ナノカーボンを連続的に製造することができるので、純度および安定性の高い高品質のナノカーボンを低コストで手軽に効率よく量産することができる。
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。具体的には、上記実施形態では、掻取り機構の掻取り羽根は板状であるが、軽いナノカーボンを掻き取るので針金状の掻取り部材であってもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
本発明の第1の実施形態に係るナノカーボン生成炉の概略図。 本発明の第2の実施形態に係るナノカーボン生成炉の概略図。 本発明の第4の実施形態に係るナノカーボン生成炉の概略図。 本発明の第5の実施形態に係るナノカーボン生成炉の概略図。 本発明の第6の実施形態に係るナノカーボン生成炉の概略図。 本発明の第7,第9の実施形態に係るナノカーボン生成炉の概略図。 本発明の第8の実施形態に係るナノカーボン生成炉の概略図。 本発明の第10の実施形態に係るナノカーボン生成炉の概略図。 本発明の第11の実施形態に係るナノカーボン生成炉の概略図。 従来のCVD法によるナノカーボン製造方法の説明図。 従来の基板法によるナノカーボン製造方法の説明図。
符号の説明
10…ナノカーボン生成炉、11…加熱炉容器、12…金属基板、13…電気ヒータ(加熱源)、14…保温材、15,31,33,35…炭化水素注入ノズル、16,32,34,36…炭化水素分散メッシュ、17…生成ナノカーボン、18…生成ナノカーボン排出ノズル、21…回転駆動軸、22…駆動軸回転モータ、23a,23b…掻取り羽根、24…掻取り機構、37…水素注入ノズル、38…水蒸気注入ノズル、39,40…表面温度計、41…上部ダンパー、42…下部ダンパー、43…生成ナノカーボン回収容器。

Claims (12)

  1. 還元雰囲気の加熱炉容器と、この加熱炉容器の外周部に配置された加熱源と、前記加熱炉容器の上流側に配置され,加熱炉容器内に炭化水素を噴霧する炭化水素注入ノズルと、前記加熱炉容器の下流側に配置された生成ナノカーボン排出ノズルとを具備し、加熱炉容器の内面に金属基板を配置して、炭化水素注入ノズルより炭化水素を連続的に噴霧することにより金属基板上で反応させてナノカーボンを成長させ、成長した生成ナノカーボンを金属基板から剥離させ、生成ナノカーボンを前記排出ノズルにより排出することを特徴とするナノカーボン生成炉。
  2. 前記金属基板表面に生成されたナノカーボンを掻き取る掻取り機構は前記加熱炉容器に配置され、この掻取り機構により金属基板の表面に成長したナノカーボンを掻き落とすことを特徴とする請求項1記載のナノカーボン生成炉。
  3. 前記金属基板の材質は鉄であり、この金属基板の表面温度は、炭化水素を連続的に均一に噴霧する状態で550〜700℃の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1若しくは2に記載のナノカーボン生成炉。
  4. 前記金属基板表面に噴霧する炭化水素は加熱炉容器内で加熱してガス状態とし、金属基板表面の温度を下げずに均一に噴霧されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載のナノカーボン生成炉。
  5. 前記金属基板表面に噴霧する炭化水素は、ガス状態で噴霧するだけでなく、液体状態で噴霧して加熱炉容器内で気化させることにより金属基板表面で反応させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載のナノカーボン生成炉。
  6. 前記金属基板表面に噴霧する炭化水素を液体状態で加熱炉容器内に噴霧するようにし、その液体の炭化水素には酸成分を含み、金属基板表面から金属の微粒子が腐食して剥離しやすくすることで、金属基板表面での反応を促進させることを特徴とする請求項5に記載のナノカーボン生成炉。
  7. 前記金属基板表面に炭化水素を噴霧するだけでなく、水素も噴霧することで金属基板表面を活性化させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一に記載のナノカーボン生成炉。
  8. 前記金属基板表面に噴霧する炭化水素を噴霧するだけでなく、水蒸気も噴霧することで金属基板表面を活性化させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一に記載のナノカーボン生成炉。
  9. 前記掻取り機構は、加熱炉容器内の金属基板の表面の中心軸を中心に掻取り部材を回転させ、かつ金属基板の表面と掻取り部材との隙間距離を調整できるような構成であることを特徴とする請求項2に記載のナノカーボン生成炉。
  10. 前記金属基板の表面温度は、炭化水素を連続的に均一に噴霧する状態で550〜700℃の範囲に正確に設定できるように、金属基板の表面を計測する温度計測手段が設置されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一に記載のナノカーボン生成炉。
  11. 前記加熱炉容器のナノカーボン排出部にはナノカーボン排出用の上下2段のダブルダンパーが設置され、加熱炉容器内の温度が一定で還元雰囲気にしたままナノカーボンを加熱炉容器外に払い落とすことができる構成であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一に記載のナノカーボン生成炉。
  12. 金属基板は、鉄の純度の高い鉄板もしくは鉄を含んだ炭素鋼であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一に記載のナノカーボン生成炉。
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