JP5045288B2 - 作業車両 - Google Patents

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Description

本発明は、圃場での走行性に優れた作業車両に関する。
農業用、建築用、運搬用等の作業車両は、左右の走行車軸と、この走行車軸の駆動力を変速する変速装置を備えており、この種の変速装置としては、エンジン動力の入切りを行う主クラッチとエンジン動力を変速する主変速装置と副変速装置を含む動力伝達機構を設けた構成が知られている。
特開2005−212665号公報
前記特許文献1の構成において、副変速装置の変速位置によって主変速装置の切換タイミングがどのように設定されるのか不明である。そのため、副変速位置によっては主変速装置の切換時に変速ショックが生じる可能性がある。
そこで、本発明の課題は、副変速レバーで速度段を変更できる構成にした場合における変速制御性を改善した作業車両を提供することである。
本発明の上記課題は、次の解決手段で解決される。
請求項1記載の発明は、アクセルペダル(9)の踏み込み量に応じて変速する静油式無段変速装置(7)を備えた作業車両において、エンジン(3)と、該エンジン(3)の動力を電子制御による油圧式主変速装置と手動操作によるギアスライド式副変速装置を含む動力伝達機構と、前記副変速装置を中立位置、高速側位置又は低速側位置にそれぞれ操作可能な手動式の副変速レバー(12)と、前記主変速装置を高速側と低速側にそれぞれ切り換える油圧クラッチ(51,52)とを設け、主変速装置は、高速側と低速側にそれぞれ切り換えの指示をする高速用のスイッチ(62a)と低速用のスイッチ(62b)を備え、高速用の主変速スイッチ(62a)を押すと高速側油圧クラッチ(51)が接続し、低速用の主変速スイッチ(62b)を押すと低速側油圧クラッチ(52)が接続する構成とし、副変速レバー(12)が低速側位置にあるときには、副変速レバー(12)が高速側位置にあるときと比較し、高速用のスイッチ(62a)又は低速用のスイッチ(62b)のいずれを押しても、高速側油圧クラッチ(51)又は低速側油圧クラッチ(52)の接続に要する時間を長く設定する制御構成と、副変速レバー(12)が高速側又は低速側のいずれにあっても、車速が所定値以下ならば、高速側油圧クラッチ(51)又は低速側油圧クラッチ(52)の切り換え時間を車速が所定値を超えたときに比べて短くする制御構成を有する制御装置(100)を備えたことを特徴とする作業車である。
請求項1記載の発明によれば、副変速レバー12が低速側位置にあるときには副変速レバー12が高速側位置にある時に比べて、高速用のスイッチ(62a)又は低速用のスイッチ(62b)のいずれを押しても、高速側油圧クラッチ(51)又は低速側油圧クラッチ(52)の接続に要する時間が長く設定されており、また前記副変速レバー(12)が高速側又は低速側のいずれにあっても、車速が所定値以下ならば、高速側油圧クラッチ(51)又は低速側油圧クラッチ(52)の切り換え時間を車速が所定値を超えたときに比べて短くなるので、高速側油圧クラッチ(51)又は低速側油圧クラッチ(52)の切り換えがショックなくスムーズに行える。
また、登り坂で車速が遅くなっても、シフトダウンするときに短時間で切り換えができるので、その切換時に機体の後退を最小限に抑えることができる
本発明の実施の形態について以下図面と共に説明する。
図1(a)は作業車両の一例である多目的作業を行う作業車両の左側面図、図1(b)はブレーキペダル、アクセルペダル及び前後進レバーの配置を示す斜視図を示す。
乗用四輪駆動の走行形態を有する作業車両の車体は、ステアリングハンドル1で前輪2を操舵しながら運転するか、前後輪2、6を操舵して運転する。機体の後部にディーゼルエンジン3を搭載し、このディーゼルエンジン3の前側にミッションケース14等を一体的に連結し、このミッションケース14の最後部にリヤアクスルハウジング(図示せず)を設けて、左右両側部に後輪6を軸装する。また、アクセルペダル9の踏み込み量に応じて図2に示す静油圧式無段変速装置(HST)7の出力軸27の回転数が変速される。このとき、低回転数だとHST7が破損するおそれがあるので、アクセルレバー(図示せず)でエンジン3の回転数は所定回転数以上の一定回転数に保持しておく。
図2は本実施例の作業車両のトランスミッション内の動力伝動系統図、図3は図2の動力伝動系統図の部分拡大図を示す。
ミッションケース14は、前ケース15、繋ぎケース16、中間ケース17(図2)及び後ケース18(図3)の4つの中空ケースを連結した構成であり、後ケース18に軸支した入力軸19(図3)にエンジン3の動力が入力され、この入力軸19の回転がインプットケース20内の増速ギヤ21、22で第一中継軸23へ伝動し、更に第一中継軸23上のギヤ24から増速ギヤ25で増速され、該ギヤ25に静油圧式無段変速装置(HST)7の可変容量油圧ポンプ7aの油圧入力軸7cをスプライン係合している。
上記インプットケース20は、ディーゼルエンジン3の出力回転を増速して高速走行を可能にするために設けてあり、従来の作業車両のミッションケースを利用して、その内部に取り付けた。このように、インプットケース20で増速する構成としているので、高速走行時にエンジン回転数を上昇させて対応する必要がなくなり、これにより従来の伝動装置より騒音低減、燃費向上が図れる。
また、アクセルペダル9に連動している可変容量油圧ポンプ7aの斜板(トラニオン軸)により定容量油圧モータ7bの出力軸27の回転数が変速される。
一方、PTO駆動軸26は、HST7の可変容量油圧ポンプ7aの内部で前記油圧入力軸7cと直結しているので、一定回転数、すなわちHST可変容量油圧ポンプ7aの油圧入力軸7cと同じ回転数で回転する。
PTO駆動軸26はギヤ29を備えた駆動軸28と直結しており、該ギヤ29に噛合するギヤ31の動力はPTO後カウンタ軸32上のカウンタギヤ33に伝達され、次いでPTOクラッチ34を介してPTO前カウンタ軸35に伝達され、該PTO前カウンタ軸35は前ケース15を貫通し、PTO前カウンタ軸35と一体化された図示しないPTOカウンタ軸とPTOカウンタギヤに伝動し、該カウンタギヤから図示しないPTO出力軸上のPTO入切ギヤに動力が出力される。
また、HST7の走行出力軸27の駆動力は、伝動軸40のギヤ40aからギヤ40b及びギヤ40cを順次経由して、主変速軸41上の大ギヤ42と中ギヤ43にそれぞれ伝達可能な構成である。さらに主変速軸41上の中ギヤ43の隣接位置には副変速高速用小ギヤ44aと副変速低速用大ギヤ44bが設けられ、さらに主変速軸41上の副変速低速用ギヤ44bの隣接位置には前輪駆動ギヤ37が設けられている。
主変速軸41に並行して設けられたクラッチ軸45上には、前記大ギヤ42と中ギヤ43にそれぞれ常時噛合している変速クラッチギヤ46とギヤ47が設けられ、該ギヤ46とギヤ47の間のクラッチ軸45上に油圧クラッチ51と油圧クラッチ52が設けられており、さらにクラッチ軸45の出力側には差動装置53が連結しており、該差動装置53から前輪出力軸(図示せず)に動力が伝達され、前輪2が駆動する。
油圧クラッチ51と油圧クラッチ52の接続は図4に示す副変速レバー12の頂部に設けた主変速スイッチ62aと62bをそれぞれ押すことで行われる。
また、主変速スイッチ62a(「+」符号側)と主変速スイッチ62b(「−」符号側)がそれぞれ押されると図5に示す高速用ソレノイド69と低速用ソレノイド68がそれぞれ作動して油圧クラッチ51と油圧クラッチ52がそれぞれ接続される。
なお、図4に示すようにレバーガイド64内の高速側又は低速側に副変速レバ−12が操作されると、それぞれ高速側の副変速レバーセンサ65Hと低速側の副変速レバーセンサ65Lとが副変速レバー12のシフト位置を検知することができる。
エンジン3が始動するときには、前後進レバー10または副変速レバー12のいずれか一方、または両方を中立位置にする。中立位置以外では始動(スタータが回転)しない。
前進走行時(1速と2速)には、まず前後進レバー10を前進側にする。ついで、1速(作業速低速)と2速(作業速高速)を選択することができる。1速は、特に除雪機を付けての除雪作業に使用する。しかし、その他の作業でも使用することができる。また2速で除雪作業を行うこともある。2速は特に芝刈り機を付けての芝刈り作業に適しているが、その他の作業でも使用でき、また1速で芝刈り作業を行うこともある。また、路上清掃機(回転ブラシ)を装着しての作業も1速又は2速で行うこともある。
副変速レバー12を低速側にすると、副変速ギヤ48bがギヤ44bに噛み合って動力伝達の準備ができる。
1速の場合は、スイッチ62bを入りにして、主変速の油圧クラッチ52を接続させ、ギヤ43からギヤ47への動力伝達の準備ができる。2速の場合は、スイッチ62aを入りにして主変速の油圧クラッチ51を接続させ、ギヤ42からギヤ46への駆動力の伝達準備ができる。このスイッチ62b,62aは副変速レバー12が中立であっても機能するので、先にスイッチ62b又は62aを入り状態にしておいて、後で副変速レバー12を低速又は高速に操作することもある。
また、アクセルペダル9を踏むことで走行を開始する。アクセルペダル9の踏み込み量(ポジションセンサ71で検出)に対応して油圧式無段変速装置(HST)7の可変油圧ポンプ7aのトラニオン軸をモータ66で回動させる。
トラニオン軸が回動することで、エンジン3の回転動力は油圧式無段変速装置(HST)7の定容量油圧モータ7bの出力軸27から出力され、得られた動力は出力軸27、伝動軸40、ギヤ40a、ギヤ40b、ギヤ40cおよび主変速軸41へと伝達されていく。
主変速軸41の動力は、油圧クラッチ52が接続していると1速が出力され、ギヤ43、ギヤ47、油圧クラッチ52、軸45に順次動力が伝達されていく。油圧クラッチ51が接続される2速の場合はギヤ42、ギヤ46、油圧クラッチ51、軸45に順に動力伝達されていく。
軸45の動力は、ギヤ48b、ギヤ44b、ギヤ37、ギヤ56へと順に伝達される。そして、差動装置53を通過して左右の前輪2が回転する。
また、HST7の可変油圧ポンプ7aのPTO駆動軸26は、アクセルペダル9の踏み込みの有無にかかわらず、エンジン3が回転することで常時回転する(エンジン回転数に対応する)。PTO駆動軸26の動力はギヤ29、ギヤ31、ギヤ33、軸32と伝達される。軸32までは常時回転している。
PTO油圧クラッチ34を接続すると、軸32の動力は軸35に伝達されて作業機を駆動する。一方、四輪駆動を選択する場合は、四輪駆動レバー(図示せず)を操作して、ギヤ60をギヤ58に噛み合わせる。すると、前記ギヤ56の動力がギヤ57、ギヤ58、ギヤ60、軸61と伝達され、さらに差動装置53を通過して後輪6を駆動する。
前記副変速レバー12による変速はギヤスライド式であるため、走行しながらの変速はできない。ただし、ギヤスライド式であってもシンクロが構成されていると走行しながらの変速も可能である。
前記主変速装置の出力は油圧クラッチ52,51による接続で行われるため、走行しながらの変速が可能である。そこで、作業走行中において、スイッチ62b,62aを交互に入り切りすると、1速(作業低速)と2速(作業高速)の切換えができる。
また後進走行時には、前後進レバー10を後進側に切り換え、アクセルペダル9を踏むことで、後進走行を開始する。ただし、前進中でアクセルペダル9を踏んでいる状態で前後進レバー10を後進操作しても問題なく後進走行できる。これは、後進レバー10を後進側に操作するとトラニオン軸が逆方向に回転するので機体は減速停止して、その後、後進走行する。このときの後進速度はアクセルペダル9の踏み込み量により調整される。すなわち、アクセルペダル9の踏み込み量(ポジションセンサ71で検出)に対応して油圧式無段変速装置(HST)7の可変油圧ポンプ7aのトラニオン軸を前進とは逆方向に回動し、エンジン3の回転動力は油圧式無段変速装置(HST)7の定量油圧モータ7bの出力軸27から前進時とは逆回転で出力される。
ブレーキペダル8のみを踏むと、前輪2と後輪6のディスクブレーキ(図示せず)が作動し、さらにトラニオン軸が中立になる。ブレーキペダル8とアクセルペダル9の両方を踏むと、ブレーキペダル8の機能が作動し、CPU100はアクセルペダル9からの信号を無視する。また、前後進レバー10が中立位置のときにアクセルペダル9を踏んでも、トラニオン軸は動かさない制御にしている。これは無駄な動力や電力を使用しないためである。
前進走行時(3速と4速)が選択されると、次のような走行制御が行われる。
すなわち3速(低速走行)と4速(高速走行)は、いずれも走行時の低速と高速であり、基本的には作業機を用いる作業はしないが、条件によっては3速で作業機を用いる作業を行う場合もある。副変速レバー12を高速側にすると、副変速装置のギヤ48aがギヤ44aに噛み合って動力伝達の準備ができる。
3速の場合はスイッチ62bを入りにすると、主変速装置の油圧クラッチ52が接続して、ギヤ43からギヤ47への動力伝達の準備がなされる。4速の場合はスイッチ62aを入りにする。すると、主変速装置の油圧クラッチ51が接続して、ギヤ42からギヤ46への動力伝達の準備がなされる。
本実施例ではアクセルペダル9の踏み込み量に応じてHST7のトラニオン軸の回動量が変化する構成である。これは図5のHST制御ブロック図に示すように、アクセルペダル9の踏み込み量に対応してアクセルペダルポジションセンサ71の検出値が変化し、該変化量に応じてパルス的に正転切換リレーR1(踏み込み時)又は逆転切換リレーR2(戻し時)が作動し、モータ駆動回路を経由して電動モータ66によりトラニオン軸の回動角を調整する方式である。また、前後進レバー10を後進側にして、アクセルペダル9を踏み込むと、逆転切換リレーR2が作動し、アクセルペダル9を戻すと、正転切換リレーR1が作動する。
このとき、副変速レバー12が低速(L)側位置にあるときには副変速レバー12が高速(H)側位置にある時に比べて、高速側切換スイッチ62aと低速側切換スイッチ62bのいずれが押されても、高速側油圧クラッチ51又は低速側油圧クラッチ52の接続に要する時間を長くする。
また、副変速レバー12が低速側選択時又は高速側選択時のいずれであっても、車速センサ74により検出した車速が一定以下であれば、高速側切換スイッチ62aと低速側切換スイッチ62bのいずれが押されても、油圧クラッチ51,52の接続に要する時間を最も短くする構成とする。この場合、前記油圧クラッチ51,52の接続に要する時間は、少なくとも副変速レバー12が高速側にある時と略同じ時間とするか、または副変速レバー12が高速側にある時よりも早くする。
こうして、高速側油圧クラッチ51又は低速側油圧クラッチ52の切り換えがショックなくスムーズに行え、また、登り坂でシフトダウンするときに短期間で切り換えができるので、その切換時に機体の後退を最小限に抑えることができる。
なお、作業車両の前後進の切換は、図1(b)に示す前後進レバー10の操作によりHST7のトラニオン軸(図示せず)の回転方向を切り換えて行う。また図示しないPTO出力軸には路上清掃機を付けて路上清掃を行ったり、雪掻き機を付けて除雪を行うなどの作業を行うことができる。
本実施例ではHST7のトラニオン軸の回動角度を検出するポジションセンサ70により、HST7の出力が適正に行われているかどうかを検知してフィードバックしている。従来は車両の走行中にトラニオン軸ポジションセンサ70の断線、ショートを検出した場合には停車していたが、この場合にはトラニオン軸ポジションセンサ70を修理又は交換するまで車両を移動させることができず、非常に不便であった。
そこで、本実施例の装置について、図5に制御ブロック図を示し、図6(a)に作動部材の作動タイミングチャートを示し、図6(b)にはアクセルペダル9のポジションとトラニオン軸ポジションと車速の時間的変化を示す。図6(a)、図6(b)に示すように、アクセルペダル9の踏み込み位置を検出して対応するHST7の所定位置にトラニオン軸を位置付ける制御を行う場合に、走行中にトラニオン軸ポジションセンサ70の断線、ショートを検出した場合には、車速センサ74で検出した車速が所定の低速側の車速値になるようトラニオン軸を位置付ける構成とする。但し、アクセルペダル9が中立位置にあれば、トラニオン軸を中立に位置付ける構成とする。
こうして、トラニオン軸ポジションセンサ70の異常時に低速走行で安全性を確保しながら停車しないことにより故障時の車両の取扱性を保つことができる。
また、車両の走行中にトラニオン軸ポジションセンサ70の断線、ショートを検出した場合には、前後進切換用の前後進レバー10(又は前後進レバー10の基部に設ける前後進切換用のスイッチ73でもよい。)が中立位置にあるか、又は副変速レバー12が中立位置にあると車速がゼロとなるようトラニオン軸を位置付ける構成とすると、トラニオン軸ポジションセンサ70の異常時に車両を停車させることができるので安全性を保つことができる。
また、トラニオン軸ポジションセンサ70が断線したり、ショートしていることを検出して停車している場合、副変速レバー12が中立位置になく、前後進レバー10が中立位置でなくなった時、アクセルペダル9を踏み込んで中立位置から外れていれば、前後進レバー10で指定した前進方向又は後進方向に低速で動かすよう車速を検知しながらトラニオン軸を位置付ける構成とする。
こうしてトラニオン軸ポジションセンサ70の異常時も前後進レバー10とアクセルペダル9の操作により車両を前後進させることができ、例えば修理工場などへ車両を運搬できるので取扱性が向上する。
また、このときトラニオン軸を低速位置に位置付けるときには、油圧クラッチ51(高速側)が作動している状態であっても、油圧クラッチ52(低速側)に切り換える構成とすることで安全性を保つことができる。
また、図7にはアクセルペダルポジションセンサ71の異常時における他の実施例の説明図を示す。図7(a)は作動部材の作動タイミングチャートを示し、図7(b)はアクセルペダルポジションとトラニオン軸ポジションと車速の時間的変化を示す図である。
図7(a)、図7(b)に示すように、アクセルペダル9の踏み込み位置を検出して対応するHST7の所定位置にトラニオン軸を位置付ける制御を行う場合に、走行中にアクセルペダルポジションセンサ71の断線又はショートを検出した場合に、トラニオン軸の位置を低速位置(例えば、全ストロークの1/10の位置)に位置付ける構成とすることもできる。
こうしてアクセルペダルポジションセンサ71の異常時に低速走行を可能にして、安全性を確保すると共に停車しないことにより故障時の車両の取扱性の向上を図ることができる。
また、停車時に前記異常を検出した時は停車のままとする。
さらに、アクセルペダルポジションセンサ71の異常時に前後進レバー10が中立位置又は副変速レバー12が中立位置に移動するとトラニオン軸を中立位置に付ける構成として、アクセルペダルポジションセンサ71の異常時に停車させることで安全性を向上させる構成とすることもできる。
アクセルペダルポジションセンサ71の断線又はショートを検出して停車している場合に、副変速レバー12が中立位置になく、前後進レバー10も中立位置にない場合であってトラニオン軸ポジションセンサ70が正常である場合には、前後進レバー10で指定した前進方向又は後進方向に低速で車両を動かすことができるようにトラニオン軸を位置付ける制御を行うか、又はトラニオン軸を低速位置に付けて、高速、低速の油圧クラッチ51,52を低速側に切り換える制御を行う構成とすることができる。
これらの場合にもアクセルペダルポジションセンサ71の異常時に低速走行だけを可能にして安全性を確保すると共に、停車しないことにより故障時の車両の取扱性の向上を図ることができる。
また、本実施例ではトラニオン軸の回動角度を電動モータ66(図5)で設定する構成を備えているので、HST出力軸27と油圧クラッチ51,52の間にHST出力軸27の回転数を検出する光センサなどからなるHST出力軸回転センサ75をギア40cの近傍に設け、トラニオン軸が中立位置にある時にHST出力軸27の回転数が一定値を超えると回転数が一定値以下になるようトラニオン軸を電動モータ66で動かす。従来は車速センサ74で車速を検出していたが、特に副変速装置が低速で作動するときには、微速過ぎて車速センサ74では車速を検出できなかった。しかし前記HST出力軸回転センサ75で人間が動いているときには止まってると感じる程度の回転数をHST出力軸27の動きで検出してトラニオン軸の中立位置での微速を止めることができるようになった。
上記したトラニオン軸駆動用電動モータ66を備えている場合には、次のような方法で自動でHSTトラニオン軸の中立位置を決めることができる。
すなわち、トラニオン軸中立位置調整モードになると自動でトラニオン軸駆動用の電動モータ66を作動させ、HST出力軸27の前進側への動き始め位置と後進側の動き始め位置を前記センサ75で検出し、その中間位置をトラニオン軸中立位置として不揮発メモリに記憶する構成である。
こうして、トラニオン軸の中立位置が常時正確に設定できるので、走行安全性が高い車両が得られる。
本発明は、トラクタなどの作業車両の走行制御が従来以上に精度良く行えるので操作性の良い車両が得られる。
本発明の実施例の作業車両の左側面図である。 図1の作業車両のトランスミッション内の動力伝動系統図である。 図2の動力伝動系統図の部分拡大図である。 図1の作業車両の副変速レバーの操作部の斜視図である。 図1の作業車両のHST制御ブロック図である。 図1の作業車両の作動部材の作動タイミングチャートを示し(図6(a))、図6(b)にはぺダルポジションとトラニオン軸ポジションと車速の時間的変化を示す図である。 図1の作業車両の作動部材の作動タイミングチャートを示し(図7(a))、図7(b)にはぺダルポジションとトラニオン軸ポジションと車速の時間的変化を示す図である。
符号の説明
1 ステアリングハンドル 2 前輪
3 ディーゼルエンジン 6 後輪
7 静油圧式無段変速装置(HST)
7a 可変容量油圧ポンプ 7b 定容量油圧モータ
7c 油圧入力軸 8 ブレーキペダル
9 アクセルペダル 10 前後進レバー
12 副変速レバー 14 ミッションケース
15 前ケース 16 繋ぎケース
17 中間ケース 18 後ケース
19 入力軸 20 インプットケース
21、22、24、25 ギヤ
23 第一中継軸 26 PTO駆動軸
27 出力軸 28 駆動軸
29、31 ギヤ 32 PTO後カウンタ軸
33 カウンタギヤ 34 PTOクラッチ
35 PTO前カウンタ軸 37 前輪駆動ギヤ
40 伝動軸 40a、40b、40c ギヤ
41 主変速軸(クラッチ軸) 42 大ギヤ
43 中ギヤ 44a 副変速高速用小ギヤ
44b 副変速低速用大ギヤ 45 クラッチ軸
46、47 変速クラッチギヤ
48a 副変速高速用大ギヤ 48b 副変速低速用小ギヤ
51 高速側油圧クラッチ 52 低速側油圧クラッチ
53 差動装置 56 後輪駆動ギヤ
57 カウンタギヤ 58 ギヤ
60 後輪出力ギヤ 61 後輪駆動軸
62a,62b 主変速(高・低切換)スイッチ
64 レバーガイド 65H、65L 副変速レバーセンサ
66 電動モータ 68 低速用ソレノイド
69 高速用ソレノイド
70 トラニオン軸ポジションセンサ
71 アクセルペダルポジションセンサ
73 前後進切換用スイッチ 74 車速センサ
75 HST出力軸回転センサ
100 コントローラ R1 正転切換リレー
R2 逆転切換リレー

Claims (1)

  1. アクセルペダル(9)の踏み込み量に応じて変速する静油式無段変速装置(7)を備えた作業車両において、
    エンジン(3)と、
    該エンジン(3)の動力を電子制御による油圧式主変速装置と手動操作によるギアスライド式副変速装置を含む動力伝達機構と、
    前記副変速装置を中立位置、高速側位置又は低速側位置にそれぞれ操作可能な手動式の副変速レバー(12)と、
    前記主変速装置を高速側と低速側にそれぞれ切り換える油圧クラッチ(51,52)とを設け、
    主変速装置は、高速側と低速側にそれぞれ切り換えの指示をする高速用のスイッチ(62a)と低速用のスイッチ(62b)を備え、
    高速用の主変速スイッチ(62a)を押すと高速側油圧クラッチ(51)が接続し、低速用の主変速スイッチ(62b)を押すと低速側油圧クラッチ(52)が接続する構成とし、
    副変速レバー(12)が低速側位置にあるときには、副変速レバー(12)が高速側位置にあるときと比較し、高速用のスイッチ(62a)又は低速用のスイッチ(62b)のいずれを押しても、高速側油圧クラッチ(51)又は低速側油圧クラッチ(52)の接続に要する時間を長く設定する制御構成と、
    副変速レバー(12)が高速側又は低速側のいずれにあっても、車速が所定値以下ならば、高速側油圧クラッチ(51)又は低速側油圧クラッチ(52)の切り換え時間を車速が所定値を超えたときに比べて短くする制御構成を有する制御装置(100)
    を備えたことを特徴とする作業車両。
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