JP5040172B2 - 薄膜圧電共振器と薄膜圧電フィルタ - Google Patents

薄膜圧電共振器と薄膜圧電フィルタ Download PDF

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Description

本発明は、通信機器の技術分野に属するものであり、薄膜圧電共振器とそれを用いた薄膜圧電フィルタに関するもので、特にスプリアスモードによるノイズを抑制した共振器の構造に関するものである。
セルラ電話機のRF回路部には常に小型化が求められる。最近では、セルラ電話機に多様な機能を付与することが要望されており、その実現のためにはできるだけ多くのコンポーネントを組み込むことが好ましく、一方でセルラ電話機の大きさには制約があるので、結局、機器における専有面積(実装面積)及び高さの低減の要求が厳しく、従ってRF回路部を構成するコンポーネントについても専有面積が小さく、高さの低いものが求められている。
このような事情から、RF回路に使用される帯域通過フィルタとして、小型でかつ軽量化が可能である薄膜圧電共振器を用いた薄膜圧電フィルタが利用されるようになっている。前記のような薄膜圧電フィルタは、文献に示されているように半導体基板上に上下の電極で挟まれるように窒化アルミニウム(AlN)や酸化亜鉛(ZnO)等の圧電薄膜を形成し、且つ弾性波エネルギーが半導体基板中に漏洩しないように、その直下に空洞を設けた薄膜圧電共振器(Thin Film Bulk Acoustic Resonator:FBAR)からなるRFフィルタである。
図24は、従来の薄膜圧電共振器の一実施形態を示し、図24(a)は、その模式的平面図であり、図24(b)は図24(a)のX−X断面図である。図24の薄膜圧電共振器は、圧電薄膜と、該圧電薄膜を挟むように形成された下部電極8および上部電極10とを有する。薄膜圧電共振器は、エアーギャップ4を有する基板6と、該基板6の上面上の端縁に周縁部が支持されて吊られた形態の圧電スタック12とを有する。該圧電共振器スタック12は、圧電薄膜(圧電体層)2と該圧電薄膜を挟むように形成された下部電極(下部電極層)8および上部電極(上部電極層)10とからなる。
圧電層2と電極層8、10との積層体から構成される圧電共振器スタック12は、その周縁部で吊られており、その主表面が両方とも空気その他の周囲ガス叉は真空と接している。この場合、圧電共振器スタック12はQの高い音波共振器を形成する。電極層8,10に加えられる交流信号は、圧電共振器スタック12における音速を該スタック12の重み付き厚さの2倍で割った値に等しい周波数を持つものである。即ち、fr=v/2t(ここで、frは共振周波数であり、vはスタック12内の音速であり、tはスタック12の重み付き厚さである)の場合、その交流信号によって、圧電共振器スタック12が共振する。スタック12を構成する層内における音速が各層を構成する材料ごとに異なるため、圧電共振器スタック12の共振周波数は、物理的厚さではなく、圧電層2や電極層8,10内の音速とそれらの物理的厚みを考慮した重み付き厚さにより決まる。図24の形態では、上部電極10と下部電極8とが厚み方向で互いに重なる部分の外形が四角形となっている(以後、この形態の圧電薄膜共振器を四角形の圧電薄膜共振器という)。
図25は、図24の薄膜圧電共振器とは、上部電極、下部電極および圧電薄膜の形のみが異なる形態の従来の薄膜圧電共振器の模式的平面図である。図25の実施形態では、上部電極10と下部電極8とが厚み方向で互いに重なる部分の外形が円形となっている(以後、この形態の圧電薄膜共振器を円形の圧電薄膜共振器という)。
図26は、図24および図25に示した薄膜圧電共振器とは基板の構造が異なる従来の薄膜圧電共振器の一実施形態を示す模式的断面図である。この例は、エアーギャップ4を基板6の表面側からでなく裏面側から形成していること以外は、図24及び図25のものとは同様である。
図27は、図24(b)に示した薄膜圧電共振器の構造とは異なる従来の薄膜圧電共振器の構造の一実施形態を示す模式的断面図である。この構造の薄膜圧電共振器は、エアーギャップ4の代わりに、音響インピーダンス変換器22を用いていること以外は、図24及び図26のものと同様である。
図24から図27に示したような従来の四角形及び円形の薄膜圧電共振器においては、横音響モードによる特性劣化が起こることが知られている。図28は、図24から27に示した四角形及び円形の薄膜圧電共振器において、一方から発生した横方向に伝搬する弾性波が他辺で反射して互いに重複する様子を模式的に示している。このようにして横方向に伝搬する弾性波が重複して増幅されると、極めて小さな振幅の弾性波でも厚み振動波の振動特性に影響を及ぼすことになる。同様に、その他のいくつかの形状の薄膜圧電共振器においても、横音響モードによる特性劣化が起こることが知られている。
前記のFBARは、厚み方向に伝搬する弾性波(縦音響モード)を用いた共振器である。しかし、電極と平行方向に伝搬する弾性波(横音響モード)も存在する。この横音響モードは縦音響モードと干渉して、フィルタの挿入損失の増加や位相特性の劣化を引き起こす。これらの特性の劣化がFBARのRFデバイスとしての適用を妨げてきた。
従来、前述の不要な横音響モードによる特性劣化を防ぐため、特許文献1には、上部電極周辺にフレームを形成することが、また特許文献2には、平行な辺を持たない多角形の共振器が示されている。
図29に特許文献1に記載の薄膜圧電共振器を示す。図29に示したように上部電極端部にフレームを設けることにより、横音響モードによるノイズの発生を抑制している。
図30には特許文献2に記載の薄膜圧電共振器を示す。図30に示したように上部電極と下部電極に挟まれた圧電層が平行な辺を持たない多角形であることにより、横音響モードによるノイズの発生を抑制している。
米国特許第6,788,170号公報 米国特許第6,215,375号公報
特許文献1に記載の手法は、前記フレームを形成する工程を必要とするとともに、フレーム幅がμmオーダーの線幅を必要とすることから、上部電極との位置精度等を考慮すると、非常に高い加工精度が必要とされ、その製造は非常に困難なものとなる。従って製造コストの増大を招く。
特許文献2に記載の平行な辺を持たない多角形の共振器は、共振器を多数配置してフィルタを構成する場合、共振器を規則的に配置することが難しくフィルタの小型化が図れないという問題点がある。また、***振周波数でのQ値の低下が起こり、特性が劣化する。これらの問題を解決する共振器としては、円形、または四角形の薄膜圧電共振器があるが、これらは不要な横音響モードによる特性劣化が起こる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、円形または四角形の薄膜圧電共振器において不要な横音響モードの発生を抑制した高いQ値を有する薄膜圧電共振器を提供するとともに、優れた特性を有する薄膜圧電共振器フィルタを容易に提供することを目的としたものである。
本発明は、圧電層と、該圧電層を挟んで対向するように形成された上部電極と下部電極とを有する薄膜圧電共振器であって、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の外形が円形であり、該円形の中心を通りかつ長さが直径の1/50の直線を含む領域には、前記上部電極を形成しておらず、該上部電極を形成していない領域の輪郭線と前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の輪郭線とが平行でないことを特徴とする薄膜圧電共振器に関する。好ましくは、本発明は、圧電層と、該圧電層を挟んで対向するように形成された上部電極と下部電極とを有する薄膜圧電共振器であって、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の外形が円形であり、該円形の中心を通りかつ長さが直径の1/10の直線を含む領域には、前記上部電極を形成しておらず、該上部電極を形成していない領域の輪郭線と前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の輪郭線とが平行でないことを特徴とする薄膜圧電共振器に関する。
また、本発明は、圧電層と、該圧電層を挟んで対向するように形成された上部電極と下部電極とを有する薄膜圧電共振器であって、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の外形が楕円形であり、該楕円形に内接する円形の中心を通りかつ長さが該円の直径の1/50の直線を含む領域には、前記上部電極、下部電極、および圧電層を形成しておらず、該上部電極、下部電極、および圧電層を形成していない領域の輪郭線と前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の輪郭線とが平行でないことを特徴とする薄膜圧電共振器に関する。好ましくは、本発明は、圧電層と、該圧電層を挟んで対向するように形成された上部電極と下部電極とを有する薄膜圧電共振器であって、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の外形が楕円形であり、該楕円形に内接する円形の中心を通りかつ長さが該円の直径の1/10の直線を含む領域には、前記上部電極、下部電極、および圧電層を形成しておらず、該上部電極、下部電極、および圧電層を形成していない領域の輪郭線と前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の輪郭線とが平行でないことを特徴とする薄膜圧電共振器に関する。
前記薄膜圧電共振器の一実施形態として、前記楕円形が、長軸径の長さaと短軸径の長さbとの比、a/bが、1<a/b<1.9となる楕円形であり、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分である振動部の厚みをt、前記振動部の厚み振動のモードの次数をnとした場合、b>40t/nであることを特徴とする前記薄膜圧電共振器に関する。
また、本発明は、前記薄膜圧電共振器を用いた薄膜圧電フィルタに関する。
本発明の薄膜圧電共振器によれば、圧電層と、該圧電層を挟んで対向するように形成された上部電極と下部電極とを有する薄膜圧電共振器であって、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の外形が円形であり、該円形の中心を通りかつ長さが直径の1/50好ましくは1/20の直線を含む領域には、前記上部電極を形成しておらず、該上部電極を形成していない領域の輪郭線と前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の輪郭線とが平行でないことで、横音響モードによる特性劣化を招くことなく高いQ値を有する薄膜圧電共振器を実現することができる。また、これらの薄膜圧電共振器を用いた、優れた特性を有する薄膜圧電フィルタを提供することができる。
また、本発明の薄膜圧電共振器によれば、圧電層と、該圧電層を挟んで対向するように形成された上部電極と下部電極とを有する薄膜圧電共振器であって、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の外形が楕円形であり、該楕円形に内接する円形の中心を通りかつ長さが該円の直径の1/50好ましくは1/10の直線を含む領域には、前記上部電極、下部電極、および圧電層を形成しておらず、該上部電極、下部電極、および圧電層を形成していない領域の輪郭線と前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の輪郭線とが平行でないことで、横音響モードによる特性劣化を招くことなく高いQ値を有する薄膜圧電共振器を実現することができる。また、特定の楕円形状において、その効果は顕著である。
さらに本発明は、これらの薄膜圧電共振器を用いた、優れた特性を有する薄膜圧電フィルタを提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
本発明は、不要な横音響モードによる共振器の特性劣化を抑制するとともに、高いQ値を有し、且つフィルタを構成する場合に共振器の配置が容易となる薄膜圧電共振器を提供することを目的としている。
本発明の薄膜圧電共振器は、圧電層と、該圧電層を挟んで対向するように形成された上部電極と下部電極とを有する薄膜圧電共振器であって、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の外形が円形であり、該円形の中心を通る直径の1/50の長さの直線を含む領域には、前記上部電極を形成していないことを特徴とする。
図1は本発明の薄膜圧電共振器の一実施形態を示し、図1(a)はその模式的平面図であり、図1(b)は図1(a)のX−X断面図である。本発明の薄膜圧電共振器は、圧電薄膜(圧電層)2と、該圧電薄膜を挟むように形成された下部電極8および上部電極10とからなる。前記圧電薄膜2の前記下部電極8と前記上部電極10に挟まれた部分の外形が円形である。ただし、上部電極および下部電極を外部回路に接続するために形成されている導電性の薄膜(接続導体という)は、これらの形状には含めないものとする。また、接続導体と上部電極または下部電極との境界は、上部電極または下部電極の他の部分の外形の線を延長することにより求められる。
本発明の薄膜圧電共振器では、特に、該円形の中心を通りかつ長さが直径の1/50の直線を含む領域40には、前記上部電極が形成されていないことを特徴とする。図2に該円形の中心を通りかつ長さが直径の1/50の直線を含む領域40のいくつかの実施形態を示す。図2において、直線の長さや領域40の大きさは、わかりやすくするために模式的に示してあり、実際の長さや大きさを示したものではない。直線50は、前記圧電薄膜2の前記下部電極8と前記上部電極10に挟まれた部分の外形形状である円の中心を通り、かつ長さが直径の1/50である。領域40は、この直線50を含む領域であり、任意に決定することができ、その大きさや形は特に限定されるものではない。ただ、この領域40が大きすぎると、振動領域が狭くなり、薄膜圧電共振器のインピーダンスに影響を与える。圧電共振器を用いてフィルタを構成する場合、接続するシステムとのマッチングから共振器には最適なインピーダンスが存在する。しかし、振動領域を狭くした場合、共振器のインピーダンスが大きくなり、所望のインピーダンスにするためには、共振器の外形寸法を大きくしなければならないので、領域40の大きさは設計に応じて適切な大きさとすればよい。また、領域40の形も特に限定されるものではない。図2に示したように様々な形とすることができる。
本発明の薄膜圧電共振器の構成および材料は、従来の薄膜圧電共振器と同様な構成および材料を適用することができる。例えば、基板6はシリコン基板、ガリウム砒素基板、ガラス基板などからなるものでよく、エアーギャップ4は異方性湿式エッチング、RIE(Reactive Ion Etching)などの従来技術により形成することができる。圧電薄膜(圧電層)2は、例えば、酸化亜鉛(ZnO)や窒化アルミニウム(AlN)のような薄膜として製造できる圧電材料からなるものでよい。
本発明では、このように、上部電極の内側に領域40を形成することにより、高いQ値を損なうことなく横音響モードによるノイズの発生を抑制した、優れた薄膜圧電共振器が得られる。
上記のような薄膜圧電共振器は次のようにして作製することができる。シリコンウェハなどの基板6上に湿式エッティング等の技術によりピット部を形成した後、CVD法等の成膜技術により犠牲層を形成する。その後、CMP法などの平坦化技術により基板表面を平坦化し、ピット内部にのみ犠牲層が堆積された基板とする。スパッタリング法、蒸着法などの成膜方法で下部電極8、圧電層2、上部電極10を成膜するとともに、湿式エッチング、RIE、リフトオフ法などのパターニング技術を用いて各層をパターニングする。この際、上部電極の中心部に上部電極を形成しない領域40を形成する。更に、前記パターニング技術を用いて、基板上面から犠牲層まで達する貫通孔30を形成した後、エッティング液にて犠牲層を除去する。これにより、ピット部はエアーギャップ4となる。
また、本発明において、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の外形が円形であり、該円の中心を通りかつ長さが直径の1/50の直線を含む領域40に上部電極が形成されていない形態として、図1(b)に示した実施形態以外に、図3に示すような実施形態もある。図3は、本発明の他の実施形態を示す薄膜圧電共振器の断面図である。図1(b)の実施形態では、上部電極の一部が形成されていない実施形態であったが、図3の実施形態では、さらに、領域40に相当する圧電層も除去する、あるいは、形成しない形態となっている。さらに、図4に示す実施形態もある。図4の実施形態では、前記領域40に相当する下部電極まで除去あるいは、形成しないようにした形態である。図3、図4の実施形態においても、高いQ値を損なうことなく横音響モードによるノイズの発生を抑制した、優れた薄膜圧電共振器が得られる。
図3に示した薄膜圧電共振器は、例えば次のようにして作製することができる。図1に示した薄膜圧電共振器と同様の方法にて、各層を形成した後、RIE等のパターニング技術を用いて、基板上面から、上部電極から犠牲層まで達する貫通孔30と上部電極および圧電層を除去した領域42を形成する。その後、エッティング液にて犠牲層を除去する。
図4に示した薄膜圧電共振器は、例えば次のようにして作製することができる。図1に示した薄膜圧電共振器と同様の方法にて、各層を形成した後、RIE等のパターニング技術を用いて、基板上面から、上部電極から犠牲層まで達する貫通孔30と上部電極、下部電極、および圧電層を除去した領域44を形成する。その後、エッティング液にて犠牲層を除去する。
図5は本発明の薄膜圧電共振器の他の一実施形態を示す。図5で示す薄膜圧電共振器は、エアーギャップ4の形成方法が、図1から図4に示した薄膜圧電共振器とは異なり、基板6の裏面より形成している。また、図6で示したように、本発明の薄膜圧電共振器は、エアーギャップ4の代わりに、音響反射層22を設けた形態としてもよい。
本発明における薄膜圧電共振器は、図7に示すように、下部電極の下側に誘電体層18を、上部電極の上面に誘電体層20を有した薄膜圧電共振器であっても、図1から図6に示した薄膜圧電共振器と同様に、横音響モードによる特性劣化を招くことなく、高いQ値を有した薄膜圧電共振器を得ることができる。図8は本発明の薄膜圧電共振における、横方向に伝搬する弾性波の様子を模式的に示したものである。横方向に伝搬する弾性波の多くは中心部に設けられた上部電極を形成していない領域40で反射され重複しない。従って、横音響モードによるノイズの発生が抑制される。
また、本発明の他の薄膜圧電共振器は、圧電層と、該圧電層を挟んで対向するように形成された上部電極と下部電極とを有する薄膜圧電共振器であって、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の外形が四角形であり、該四角形の2つの対角線の交点を含み、かつ、少なくとも一方の対角線の1/10を含む領域には、前記上部電極を形成していないことを特徴とする。
図9は本発明の薄膜圧電共振器の一実施形態を示す。薄膜圧電共振器は、圧電薄膜(圧電層)2と、該圧電薄膜を挟むように形成された下部電極8および上部電極10とからなる。前記圧電薄膜2の前記下部電極8と前記上部電極10に挟まれた領域の外形が四角形である。ただし、上部電極および下部電極を外部回路に接続するために形成されている導電性の薄膜(接続導体という)は、これらの形状には含めないものとする。また、接続導体と上部電極または下部電極との境界は、上部電極または下部電極の外形線を延長することで求められる。
本発明の薄膜圧電共振器は、前記下部電極8と前記上部電極10に挟まれた前記圧電薄膜の四角形の2つの対角線の交点を含み、かつ、少なくとも一方の対角線上の1/10を含む領域40で、前記上部電極8を形成していないことを特徴とする。図10に四角形の2つの対角線の交点を含み、かつ、少なくとも一方の対角線上の1/10の直線60を含む領域40のいくつかの実施形態を示す。図10において、直線の長さや領域40の大きさは、わかりやすくするために模式的に示してあり、実際の長さや大きさを示したものではない。領域40は、この直線60を含む領域であり、任意に決定することができる。その大きさや形は特に限定されるものではない。ただ、この領域40が大きすぎると、振動領域が狭くなり、薄膜圧電共振器のインピーダンスに影響を与える。圧電共振器を用いてフィルタを構成する場合、接続するシステムとのマッチングから共振器には最適なインピーダンスが存在する。しかし、振動領域を狭くした場合、共振器のインピーダンスが大きくなり、所望のインピーダンスにするためには、共振器の外形寸法を大きくしなければならないので、領域40の大きさは設計に応じて適切な大きさとすればよい。また、領域40の形も特に限定されるものではない。図10に示したように様々な形とすることができる。
本発明の薄膜圧電共振器の構成および材料は、従来の薄膜圧電共振器と同様な構成および材料を適用することができる。例えば、基板6はシリコン基板、ガリウム砒素基板、ガラス基板などからなるものでよく、エアーギャップ4は異方性湿式エッチング、RIE(Reactive Ion Etching)などの従来技術により形成することができる。圧電薄膜(圧電層)2は、例えば、酸化亜鉛(ZnO)や窒化アルミニウム(AlN)のような薄膜として製造できる圧電材料からなるものでよい。
本発明の薄膜圧電共振器では、このように、上部電極の内側に領域40を形成することにより、高いQ値を損なうことなく横音響モードによるノイズの発生を抑制した、優れた薄膜圧電共振器が得られる。さらに、***振周波数における負荷Q値が大きい薄膜圧電共振器を得ることができるので好ましい。
上記のような薄膜圧電共振器は図1に示した薄膜圧電共振器と同様の方法にて作製することができる。
また、本発明の薄膜圧電共振器において、四角形の2つの対角線の交点を含み、かつ、少なくとも一方の対角線上の1/10を含む領域40で、前記上部電極8を形成していない形態として、図9(b)に示した実施形態以外に、図3と同様な断面図を有する実施形態もある。図3は、本発明の他の実施形態を示す薄膜圧電共振器の断面図でもある。図9(b)の実施形態では、上部電極の一部が形成されていない実施形態であったが、図3に示した断面図を有する本発明の実施形態では、さらに、領域40に相当する圧電層も除去する、あるいは、形成しない形態となっている。さらに、図4のような断面図を有する実施形態もある。図4の断面図を有する実施形態では、前記領域40に相当する下部電極まで除去あるいは、形成しないようにした形態である。図3、図4の断面図を有する実施形態においても、高いQ値を損なうことなく横音響モードによるノイズの発生を抑制した、優れた薄膜圧電共振器が得られる。
図11は本発明の薄膜圧電共振器における、横方向に伝搬する弾性波の様子を模式的に示したものである。横方向に伝搬する弾性波の多くは中心部に設けられた上部電極を形成していない領域40で反射され重複しない。従って、横音響モードによるノイズの発生が抑制される。圧電薄膜の下部電極と上部電極に挟まれた部分の輪郭線と上部電極を形成していない領域40の輪郭線とが平行でないほうが、横音響モードの抑制効果が大きく好ましい。
図12は本発明の薄膜圧電共振器の他の一実施形態を示し、図12(a)はその模式的平面図、図12(b)は図12(a)のX−X断面図である。図12で示す薄膜圧電共振器は、圧電薄膜(圧電層)2と、該圧電薄膜を挟むように形成された下部電極8および上部電極10とからなる。前記圧電薄膜2の前記下部電極8と前記上部電極10に挟まれた部分が平行四辺形である。このように、下部電極と上部電極とが厚み方向で互いに重なる部分が、平行四辺形である場合にも、図9および図10に示した本実施例と同様に、平行四辺形の2つの対角線の交点を含み、かつ、少なくとも一方の対角線上の1/10を含む領域で、前記上部電極を形成しない領域を設けることにより、高いQ値を損なうことなく横音響モードによるノイズの発生を抑制した、優れた薄膜圧電共振器が得られる。
本発明の薄膜圧電共振器に係る、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の外形である四角形としては、特に限定されるものではないが、特に、前記、正方形、長方形、台形、平行四辺形などが、横音響モードによるノイズの発生を抑制する効果が大きく好ましい。さらに、正方形、長方形は、***振周波数における負荷Q値が大きい薄膜圧電共振器を得ることができるので好ましい。
図13は本発明の薄膜圧電共振器の他の一実施形態を示し、図13(a)はその模式的平面図、図13(b)は図13(a)のX−X断面図である。図13で示す薄膜圧電共振器は、圧電薄膜(圧電層)2と、該圧電薄膜を挟むように形成された下部電極8および上部電極10とからなる。前記上部電極10と下部電極8とが厚み方向で互いに重なる部分の外形が楕円形である。ただし、上部電極および下部電極を外部回路に接続するために形成されている導電性の薄膜(接続導体という)は、これらの形状には含めないものとする。また、接続導体と上部電極または下部電極との境界は、上部電極または下部電極の外形線を延長することで求められる。
本発明の薄膜圧電共振器では、該楕円形に内接する円形の中心を通りかつ長さが該円の直径の1/50の直線を含む領域には、前記上部電極を形成していない。図14に、該楕円形に内接する円形の中心を通りかつ長さが該円の直径の1/50の直線50を含む領域40のいくつかの実施形態を示す。
図14において、直線の長さや領域40の大きさは、わかりやすくするために模式的に示してあり、実際の長さや大きさを示したものではない。領域40は、この直線60を含む領域であり、任意に決定することができる。その大きさや形は特に限定されるものではない。ただ、この領域40が大きすぎると、振動領域が狭くなり、薄膜圧電共振器のインピーダンスに影響を与える。圧電共振器を用いてフィルタを構成する場合、接続するシステムとのマッチングから共振器には最適なインピーダンスが存在する。しかし、振動領域を狭くした場合、共振器のインピーダンスが大きくなり、所望のインピーダンスにするためには、共振器の外形寸法を大きくしなければならないので、領域40の大きさは設計に応じて適切な大きさとすればよい。また、領域40の形も特に限定されるものではない。図14に示したように様々な形とすることができる。
前記楕円形としては、長軸径の長さaと短軸径の長さbとの比、a/bが、1<a/b<1.9となる楕円形が好ましく、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分である振動部の厚みをt、前記振動部の厚み振動のモードの次数をnとした場合、b>40t/nであることが好ましい。本発明の電極を形成しない領域40を形成していない、従来の長軸径の長さaと短軸径の長さbとの比、a/bが、1<a/b<1.9となる楕円形の振動部を有する薄膜圧電共振器では、特に横音響モードによるノイズの発生が大きく、上記条件においては、本発明の領域40に電極を形成しないことによるノイズ抑制効果が著しく顕著である。
本発明の薄膜圧電共振器の構成および材料は、従来の薄膜圧電共振器と同様な構成および材料を適用することができる。例えば、基板6はシリコン基板、ガリウム砒素基板、ガラス基板などからなるものでよく、エアーギャップ4は異方性湿式エッチング、RIE(Reactive Ion Etching)などの従来技術により形成することができる。圧電薄膜(圧電層)2は、例えば、酸化亜鉛(ZnO)や窒化アルミニウム(AlN)のような薄膜として製造できる圧電材料からなるものでよい。
本発明の薄膜圧電共振器では、このように、上部電極の内側に領域40を形成することにより、高いQ値を損なうことなく横音響モードによるノイズの発生を抑制した、優れた薄膜圧電共振器が得られる。さらに、***振周波数における負荷Q値が大きい薄膜圧電共振器を得ることができるので好ましい。
上記のような薄膜圧電共振器は図1に示した薄膜圧電共振器と同様の方法にて作製することができる。
また、本発明の薄膜圧電共振器において、該楕円形に内接する円形の中心を通りかつ長さが該円の直径の1/50の直線を含む領域40で、前記上部電極8を形成していない形態として、図13(b)に示した実施形態以外に、図3と同様な断面図を有する実施形態もある。図3は、本発明の他の実施形態を示す薄膜圧電共振器の断面図でもある。図9(b)の実施形態では、上部電極の一部が形成されていない実施形態であったが、図3に示した断面図を有する本発明の実施形態では、さらに、領域40に相当する圧電層も除去する、あるいは、形成しない形態となっている。さらに、図4のような断面図を有する実施形態もある。図4の断面図を有する実施形態では、前記領域40に相当する下部電極まで除去あるいは、形成しないようにした形態である。図3、図4の断面図を有する実施形態においても、高いQ値を損なうことなく横音響モードによるノイズの発生を抑制した、優れた薄膜圧電共振器が得られる。
本発明の薄膜圧電共振器を複数使用することによって、横音響モードによるノイズの発生を抑制した薄膜圧電フィルタを構成することができる。薄膜圧電フィルタの実施形態としては、図15に示すように、薄膜圧電共振器を梯子型に配置したフィルタがあるが、これに限定されるものではない。
(実施例1)
上部電極の半径が100μmの円形で、中央部に一辺10μmの上部電極を除去した正方形部分が存在する図1に記載の薄膜圧電共振器を作製した。本実施例での各構成層の厚みは次のように設定した。下部電極をMoで厚み300nm、圧電層をAlNで厚み1700nm、上部電極をMoで厚み200nmとした。
図16(a)にこのようにして形成した共振器のインピーダンスおよび位相特性を示す。横音響モードによるノイズの発生が抑制されており、良好な薄膜圧電共振器が得られている。また、得られた薄膜圧電共振器の***振周波数における負荷Q値は、550であり高い値を示した。さらに、図15に示した梯子型回路にて形成したフィルタの通過特性を図16(b)に示す。後述する図17に示す従来技術により作製した薄膜圧電共振器で形成したフィルタの通過特性に比べ、帯域内および帯域外におけるスパイクノイズの発生が抑制され、良好なフィルタ特性を示すことがわかる。
(比較例1)
上部電極の中央部に正方形部分を形成しないで、中央部まで上部電極が形成されている以外は、実施例1と同じ薄膜圧電共振器を作製した。即ち、上部電極、圧電層、下部電極の一部を除去する工程は行っていない。得られた薄膜圧電共振器のインピーダンス、位相特性を図17(a)に示す。図17(a)より明らかなように、横音響モードによるノイズが発生しており、実施例1においてノイズが抑制されていることがわかる。また、図15に示した梯子型回路にて形成したフィルタの通過特性を図17(b)に示す。通過帯域内および通過帯域外に多数のノイズが発生しており、横音響モードによるフィルタ特性の劣化が起こっていることが分かる。
(実施例2)
上部電極の半径が100μmの円形で、中央部に一辺10μmの上部電極、下部電極、および圧電層を同一箇所で除去した正方形部分が存在する断面が図4の形態の薄膜圧電共振器を作製した。本実施例での各構成層の厚みは実施例1と同一とした。
図18(a)にこのようにして形成した共振器のインピーダンスおよび位相特性を示す。図17(a)に示した従来技術により作製した薄膜圧電共振器の特性と比較すると、横音響モードによるノイズの発生が大きく抑制されており、良好な薄膜圧電共振器が得られている。また、得られた薄膜圧電共振器の***振周波数における負荷Q値は、520であり高い値を示した。さらに、図15に示す梯子型回路にて形成した帯域通過フィルタの通過特性を図18(b)に示す。図17(b)に示した従来技術により作製した薄膜圧電共振器で形成したフィルタの通過特性に比べ、帯域内および帯域外におけるスパイクノイズの発生が抑制され、良好なフィルタ特性を示すことがわかる。
(実施例3)
上部電極が一辺180μmの矩形で、中央部に一辺10μmと一辺30μmの矩形形状にて上部電極を除去した矩形部分が存在する図9に記載の薄膜圧電共振器を作製した。本実施例での各構成層の厚みは実施例1と同一とした。図19にこのようにして形成した共振器のインピーダンスおよび位相特性を示す。横音響モードによるノイズの発生が抑制されており、良好な薄膜圧電共振器が得られていることがわかる。また、得られた薄膜圧電共振器の***振周波数における負荷Q値は、470であり高い値を示した。
(比較例2)
上部電極、圧電層、下部電極の一部を除去する工程を行わない以外は実施例3と同様な方法で、上部電極の中央部に矩形部分がなく、中央部まで上部電極が形成されている以外は実施例3と同じ薄膜圧電共振器を作製した。得られた薄膜圧電共振器のインピーダンス、位相特性を図20に示す。図20より明らかなように、横音響モードによるノイズが発生しており、実施例3において、横音響モードによるノイズの発生が抑制されていることがわかる。
(実施例4)
上部電極の一辺が180μmの矩形で、中央部に一辺10μmと一辺30μmの矩形形状にて上部電極、下部電極、および圧電層を同一箇所で除去した矩形部分が存在する断面が図4の形態の薄膜圧電共振器を作製した。本実施例での各構成層の厚みは実施例1と同一とした。
図21にこのようにして形成した共振器のインピーダンスおよび位相特性を示す。図20に示した従来技術により作製した薄膜圧電共振器の特性と比較すると、横音響モードによるノイズの発生が抑制されており、良好な薄膜圧電共振器が得られている。また、得られた薄膜圧電共振器の***振周波数における負荷Q値は、440であり高い値を示した。
(比較例3)
特許文献2に示されている平行な辺を持たない多角形で、共振器面積を実施例1と同一となるようにして薄膜圧電共振器を作製した。得られた薄膜圧電共振器の横音響モードによるノイズは抑制されていたものの、***振周波数における負荷Qは320と低い値を示した。電極形状としては、平行な辺を持たない多角形より、円形または矩形が好ましいことがわかる。
(実施例5)
上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の外形が楕円形の共振器で、上部電極が短軸径100μm、長軸径140μmの楕円形で、中央部に一辺10μmの上部電極、下部電極、および圧電層を同一箇所で除去した正方形部分が存在する断面が図4の形態の薄膜圧電共振器を作製した。本実施例での各構成層の厚みは実施例1と同一とした。
図22にこのようにして形成した共振器のインピーダンスおよび位相特性を示す。図17(a)に示した従来技術により作製した薄膜圧電共振器の特性と比較すると、横音響モードによるノイズの発生が大きく抑制されており、良好な薄膜圧電共振器が得られている。また、得られた薄膜圧電共振器の***振周波数における負荷Q値は、500であり高い値を示した。
(比較例4)
上部電極、圧電層、下部電極の一部を除去する工程を行わない以外は実施例5と同様な方法で、上部電極の中央部に矩形部分がなく、中央部まで上部電極が形成されている以外は実施例3と同じ薄膜圧電共振器を作製した。得られた薄膜圧電共振器のインピーダンス、位相特性を図23に示す。図22より明らかなように、横音響モードによるノイズが発生しており、実施例5において、横音響モードによるノイズの発生が抑制されていることがわかる。
本発明の薄膜圧電共振器の一実施形態を示す、(a)模式的平面図および(b)断面図である。 本発明の薄膜圧電共振器の上部電極を形成しない領域40の他の実施形態を示す模式図である。 本発明の薄膜圧電共振器の上部電極を形成しない領域の他の実施形態を示す模式的断面図である。 本発明の薄膜圧電共振器の上部電極を形成しない領域の他の実施形態を示す模式的断面図である。 本発明の薄膜圧電共振器の他の一実施形態を示す、(a)模式的平面図および(b)断面図である。 本発明の薄膜圧電共振器の他の一実施形態を示す、(a)模式的平面図および(b)断面図である。 本発明の薄膜圧電共振器の他の一実施形態を示す、(a)模式的平面図および(b)断面図である。 本発明の薄膜圧電共振器で横音響モードを抑制する作用を示す模式的説明図である。 本発明の薄膜圧電共振器の一実施形態を示す、(a)模式的平面図および(b)断面図である。 本発明の薄膜圧電共振器の上部電極を形成しない領域の他の実施形態を示す模式図である。 本発明の薄膜圧電共振器で横音響モードを抑制する作用を示す模式的説明図である。 本発明の薄膜圧電共振器の他の一実施形態を示す、(a)模式的平面図および(b)断面図である。 本発明の薄膜圧電共振器の他の一実施形態を示す、(a)模式的平面図および(b)断面図である。 本発明の薄膜圧電共振器の上部電極を形成しない領域の他の実施形態を示す模式図である。 本発明の薄膜圧電共振器を用いたフィルタの一実施形態である梯子型回路を示す図である。 実施例1で得られた本発明の(a)薄膜圧電共振器のインピーダンス特性および(b)薄膜圧電共振器を用いたフィルタのフィルタ特性を示す図である。 比較例1で得られた(a)薄膜圧電共振器のインピーダンス特性および(b)薄膜圧電共振器を用いたフィルタのフィルタ特性を示す図である。 実施例2で得られた本発明の(a)薄膜圧電共振器のインピーダンス特性および(b)薄膜圧電共振器を用いたフィルタのフィルタ特性を示す図である。 実施例3で得られた本発明の薄膜圧電共振器のインピーダンス特性を示す図である。 比較例2で得られた薄膜圧電共振器のインピーダンス特性を示す図である。 実施例4で得られた本発明の薄膜圧電共振器のインピーダンス特性を示す図である。 実施例5で得られた本発明の薄膜圧電共振器のインピーダンス特性を示す図である。 比較例4で得られた薄膜圧電共振器のインピーダンス特性を示す図である。 従来の薄膜圧電共振器の(a)模式的平面図、及び(b)断面図である。 従来の薄膜圧電共振器の構成を示す模式的平面図である。 従来の薄膜圧電共振器の構成を示す模式的断面図である。 従来の薄膜圧電共振器の構成を示す模式的断面図である。 従来の薄膜圧電共振器で横音響モード発生の作用を示す模式図である。 従来の薄膜圧電共振器の(a)模式的平面図、及び(b)断面図である。 従来の薄膜圧電共振器の模式的平面図である。
符号の説明
2 圧電層
4 エアーギャップ
6 基板
8 下部電極
10 上部電極
12 圧電共振器スタック
14 接続導体
16 フレーム層
18 下部誘電体層
20 上部誘電体層
22 音響インピーダンス変換器
30 犠牲層エッティング用貫通孔
40 上部電極を形成しない領域(上部電極層除去部)
42 上部電極を形成しない領域(上部電極および圧電層除去部)
44 上部電極を形成しない領域(上部電極、下部電極および圧電層除去部)
50 上記外形形状50の中心を通り、且つ直径の1/50の長さの直線
60 四角形の外形形状の2つの対角線の交点を通り、対角線の1/10の長さの直線
100 薄膜圧電フィルタ
101、102 入出力ポート
111、113、115 薄膜圧電フィルタの直列共振素子
112、114、116 薄膜圧電フィルタの分路共振素子

Claims (6)

  1. 圧電層と、該圧電層を挟んで対向するように形成された上部電極と下部電極とを有する薄膜圧電共振器であって、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の外形が円形であり、該円形の中心を通りかつ長さが直径の1/50の直線を含む領域には、前記上部電極を形成しておらず、該上部電極を形成していない領域の輪郭線と前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の輪郭線とが平行でないことを特徴とする薄膜圧電共振器。
  2. 圧電層と、該圧電層を挟んで対向するように形成された上部電極と下部電極とを有する薄膜圧電共振器であって、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の外形が円形であり、該円形の中心を通りかつ長さが直径の1/20の直線を含む領域には、前記上部電極を形成しておらず、該上部電極を形成していない領域の輪郭線と前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の輪郭線とが平行でないことを特徴とする薄膜圧電共振器。
  3. 圧電層と、該圧電層を挟んで対向するように形成された上部電極と下部電極とを有する薄膜圧電共振器であって、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の外形が楕円形であり、該楕円形に内接する円形の中心を通りかつ長さが該円の直径の1/50の直線を含む領域には、前記上部電極、下部電極、および圧電層を形成しておらず、該上部電極、下部電極、および圧電層を形成していない領域の輪郭線と前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の輪郭線とが平行でないことを特徴とする薄膜圧電共振器。
  4. 圧電層と、該圧電層を挟んで対向するように形成された上部電極と下部電極とを有する薄膜圧電共振器であって、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の外形が楕円形であり、該楕円形に内接する円形の中心を通りかつ長さが該円の直径の1/10の直線を含む領域には、前記上部電極、下部電極、および圧電層を形成しておらず、該上部電極、下部電極、および圧電層を形成していない領域の輪郭線と前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分の輪郭線とが平行でないことを特徴とする薄膜圧電共振器。
  5. 前記楕円形が、長軸径の長さaと短軸径の長さbとの比、a/bが、1<a/b<1.9となる楕円形であり、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる部分である振動部の厚みをt、前記振動部の厚み振動モードの次数をnとした場合、b>40t/nであることを特徴とする請求項3または4記載の薄膜圧電共振器。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載された薄膜圧電共振器を用いた薄膜圧電フィルタ。
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