JP5039373B2 - オレフィン重合用触媒成分の製造方法、オレフィン重合用触媒及びオレフィンの重合方法 - Google Patents

オレフィン重合用触媒成分の製造方法、オレフィン重合用触媒及びオレフィンの重合方法 Download PDF

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Description

本発明は、シングルサイト触媒における触媒成分の製造方法、その触媒成分を用いたオレフィン重合用触媒およびその触媒を用いたオレフィン重合方法に関し、更に詳しくは、特に脂肪族系の溶媒に対して、溶解度が低いイオン性有機ホウ素化合物の溶解度を向上させることにより、芳香族系の溶媒の使用を回避しようとする技術に係るオレフィン重合用触媒成分の製造方法、オレフィン重合用触媒及びオレフィンの重合方法に関する。
オレフィン重合用触媒成分として、メタロセン錯体化合物などの遷移金属錯体とN,N−ジメチルアニリニウム・テトラキスペンタフルオロフェニルボレートに代表される特定のイオン性有機ホウ素化合物とを組み合わせたメタロセン触媒を使用することについては、既に数多くの報告がある。ここで用いられるイオン性有機ホウ素化合物は、炭化水素溶媒に対する溶解度が低く、通常は、トルエン等の芳香族溶媒に溶解させて使用されている。
従って、触媒成分を溶解させるために使用した溶媒が、重合により得られたオレフィンポリマー中に残存する可能性があった。トルエン等の芳香族溶媒は、臭気や毒性等の観点から、近年では、芳香族系以外の脂肪族炭化水素溶媒等への切り替えが要望されている。
この課題を克服するために、種々の試みが提案されている。
一つの試みは、イオン性有機ホウ素化合物の溶解度を向上させることであり、このために、イオン性ホウ素化合物に嵩高い置換基を導入する技術、即ち、イオン性有機ホウ素化合物のアニオン分子側に嵩高い置換基を入れる技術(例えば、特許文献1〜4参照。)、イオン性ホウ素化合物のカチオン分子側に嵩高い置換基を入れる技術(例えば、特許文献5、6参照。)が、また、イオン性有機ホウ素化合物自体の構造を改良する技術(例えば、特許文献7参照。)が提案されているが、イオン性有機ホウ素化合物が複雑となるので、工業的に有利なものではない。
また、イオン性有機ホウ素化合物の改良技術のほかに、触媒調整時に特定量のα―オレフィンを共存させて、イオン性有機ホウ素化合物の溶解度を改善する技術(例えば、特許文献8、9参照。)が開示されている。
しかしながら、この技術は、脂肪族系溶媒でも溶解可能な程度にまでは、溶解度が改善されていないという問題点があった。
さらに、イオン性有機ホウ素化合物の溶解度改良とは別に、重合活性の向上を中心とした触媒性能の改良検討として、シングルサイト触媒系に、電子供与性化合物やルイス塩基化合物を添加する試みが行われている(例えば、特許文献10〜14参照。)。
しかしながら、これらの技術では、電子供与性化合物やルイス塩基化合物は、シングルサイト触媒へ添加する一成分としての記載のみであり、イオン性有機ホウ素化合物の溶解度に対する改良効果については、特許文献10〜14には、記載されていない。
特表2002−505353号公報(請求項1) 国際公開WO 03/051892号公報(claim1) 米国公開2004/0254065号公報(claim1) 米国特許第5502017号公報(claim1) 特表2000−507157号公報(請求項1) 特表2003−512515号公報(請求項1) 特表2004−513193号公報(請求項1) 特表2001−525002号公報(請求項1) 特表2001−514271号公報(請求項1) 特開平7−90009号公報(請求項1) 特開平7−157509号公報(請求項1) 特開平9−291107号公報(請求項1) 特開平11−152306号公報(請求項1) 特開2000−281707号公報(請求項1)
本発明の目的は、前述した従来技術の問題点に鑑みて、オレフィン重合用メタロセン触媒の調製において、環境負荷が大きい芳香族溶媒を用いる必要が無く、代わりに飽和脂肪族炭化水素溶媒を用いても均一な触媒溶液となるような、オレフィン重合用触媒成分の製造方法を提供し、また、良好な重合性能を有するオレフィン重合用触媒成分、およびオレフィン重合方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、優れた溶解度が達成でき且つ良好な重合性能が得られる成分を得ることを目指し、種々の考察と試行を重ね、鋭意検討した結果、特定構造のアミン化合物とイオン性有機ホウ素化合物とを混合することにより、脂肪族炭化水素溶媒にも可溶であり、良好なオレフィン重合活性を有するオレフィン重合用触媒成分が製造可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明に係る効果的な上記アミン化合物は、炭素数が多い置換基を有している。イオン性有機ホウ素化合物は、イオン対からなる化合物であるため、極性に乏しい脂肪族溶媒に対しては、ほとんど溶解しない。
しかしながら、本発明で用いる上記アミン化合物の作用効果や作用機構については、本発明者らは、以下のことを考察している。
先ず、アミン化合物は、ルイス塩基性を有するため、イオン性有機ホウ素化合物のカチオン部位に対して相互作用を有すると考えられる。このような相互作用は、一般的には溶媒の極性が低いほど強くなる。これは、溶媒和によるイオン対解離の促進作用が無いためである。イオン性有機ホウ素化合物と相互作用を持ったアミン化合物は、そのまま配位子として存在するか、イオン性有機ホウ素化合物のカチオン部位から置換基などを引き抜き、新たなカチオン成分として存在することが考えられる。このような相互作用または化学変化の結果、イオン性有機ホウ素化合物の電子的な分極が中和され、炭化水素溶媒に対する溶解度が向上したものと考察される。
また、本発明では、長鎖の炭化水素基を有するアミン化合物を使用している。この長鎖の炭化水素基は、脂肪族炭化水素溶媒に対する溶解度向上に寄与する。これらの効果の結果として、炭化水素溶媒に対する溶解度を向上させることができたものと考えている。
本発明において性能が優れるアミン化合物は、必ずしも、炭素数が多いだけではないことから、単純に存在していれば良いというものではなく、イオン性有機ホウ素化合物と相互作用した後の状態が重要であると考えられる。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、イオン性有機ホウ素化合物と下記一般式(1)で表されるアミン化合物を接触させることを特徴とするオレフィン重合用触媒成分の製造方法が提供される。
N(R)・・・(1)
(式中、R,R,Rは、それぞれ同一でも異なっていても良く、水素、又は炭素数1〜40の炭化水素基、ハロゲン含有炭化水素基、ハロゲン化アルキル基含有炭化水素基、アルコキシ基含有炭化水素基、フェノキシ基含有炭化水素基、シリル基含有炭化水素基、シロキシ基含有炭化水素基若しくはアミノ基含有炭化水素基を示し、該アミン化合物が1級アミン化合物または2級アミン化合物であるとき、,R,Rに含まれる炭素数の合計が10〜100であり、該アミン化合物が3級アミン化合物であるとき、R ,R ,R に含まれる炭素数の合計が25〜80である。)
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、前記イオン性有機ホウ素化合物は、下記一般式(2)で表されることを特徴とするオレフィン重合用触媒成分の製造方法が提供される。
[A][B(R)]n・・・(2)
(式中、Aは、アルキル置換アンモニウム、アリール置換ホスホニウム、又はカルボカチオン、フェロセニウムカチオン若しくは価数+1〜+4の金属カチオンであり、R〜Rは、それぞれ同一でも異なっていても良く、炭素数1〜14のハロゲン化アリール基又はハロゲン化アルキル基を含む炭化水素基を示し、nは、1〜4の整数を示す。)
さらに、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、前記イオン性有機ホウ素化合物とアミン化合物のうち少なくともどちらか一方を、予め炭化水素溶媒で希釈してから、接触させることを特徴とするオレフィン重合用触媒成分の製造方法が提供される。
一方、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明の製造方法より得られることを特徴とするオレフィン重合用触媒成分が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第4の発明において、ノルマルヘプタンに対する飽和溶解度が0.1mmol/Lより大きいことを特徴とするオレフィン重合用触媒成分が提供される。
さらに、本発明の第6の発明によれば、下記の成分(A)、(B)及び(C)を用いることを特徴とするオレフィン重合用触媒が提供される。
成分(A):メタロセン錯体
成分(B):有機アルミニウム化合物
成分(C):第4又は5の発明に係るオレフィン重合用触媒成分
また、本発明の第7の発明によれば、第6の発明に係るオレフィン重合用触媒を用いることを特徴とするオレフィンの重合方法が提供される。
さらに、本発明の第8の発明によれば、第7の発明において、前記成分(C)を脂肪族炭化水素溶媒に溶解させて用いることを特徴とするオレフィンの重合方法が提供される。
本発明は、上記した如く、イオン性有機ホウ素化合物と特定のアミン化合物を接触させることを特徴とするオレフィン重合用触媒成分などに係るものであるが、その好ましい態様としては、次のものが包含される。
(1)イオン性有機ホウ素化合物は、陽イオンと陰イオンがイオン対を形成している化合物であって、陰イオンがテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートであることを特徴とする上記のオレフィン重合用触媒成分の製造方法。
)アミン化合物は、イオン性有機ホウ素化合物1モルに対して、0.1モル〜100モルの割合で接触させることを特徴とする上記のオレフィン重合用触媒成分の製造方法。
)成分(A)、(B)及び(C)の使用量は、成分(A)1モルに対し、成分(B)が0.1〜10000モル及び成分(C)が0.1〜100モルであることを特徴とする上記のオレフィン重合用触媒。
本発明によれば、特定構造のアミン化合物とイオン性有機ホウ素化合物を混合することにより、脂肪族炭化水素溶媒にも可溶であり、保存しても安定であり、良好なオレフィン重合活性を有するオレフィン重合用触媒成分が製造可能である。したがって、トルエン等に代表される芳香族系溶媒を用いることなく、メタロセン触媒の均一溶液が得られ、重合プロセス内への芳香族系溶媒の混入を回避でき、芳香族溶媒フリーのポリオレフィンを得ることができる。
本発明のオレフィン重合用触媒成分の製造方法は、イオン性有機ホウ素化合物と特定のアミン化合物を接触させることを特徴とするものである。
以下、本発明について、項目毎に詳細に説明する。
1.イオン性有機ホウ素化合物
イオン性有機ホウ素化合物は、後述するメタロセン錯体化合物[成分(A)]をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物であり、このようなイオン性化合物としては、金属カチオン、カルボニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオンなどの陽イオンと、テトラフェニルボレート[B(C ]、テトラキス(3,5−ジフルオロフェニル)ボレート[B(C ]、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート[B(C ]等の陰イオンがイオン対を形成している化合物が挙げられる。
有機ホウ素化合物には、イオン対の一部として有機ホウ素化合物が存在しているイオン性化合物も含む。
有機ホウ素化合物の具体例としては、下記一般式(2)で示される化合物が挙げられる。
[A][B(R)]n・・・(2)
(式中、Aは、アルキル置換アンモニウム、アリール置換ホスホニウム、又はカルボカチオン、フェロセニウムカチオン若しくは価数+1〜+4の金属カチオンであり、R〜Rは、それぞれ同一でも異なっていても良く、炭素数1〜14のハロゲン化アリール基又はハロゲン化アルキル基を含む炭化水素基を示し、nは、1〜4の整数を示す。)
一般式(2)のR〜R炭化水素基としては、ペンタフルオロフェニル基、テトラフルオロフェニル基、トリフルオロフェニル基、ビストリフルオロメチルフェニル基が挙げられる。
また、Aとしては、トリアルキル置換アンモニウム、N,N−ジアルキルアニリニウム、ジアルキルアンモニウム、トリアリールホスホニウム、トリフェニルカルボニウム、フェロセニウム、アルキル置換フェロセニウム、銀イオン、リチウムイオン、ナトリウムイオンなどが挙げられる。
好ましいイオン性有機ホウ素化合物として、陰イオン側がテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート[B(C ]であって、その例示される化合物は、以下のとおりである。
(1)トリエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
(2)トリプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
(3)トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
(4)N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
(5)N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
(6)ジヘキシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
(7)トリフェニルホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
(8)トリ(メチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
(9)トリ(3,5−ジメチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
(10)トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
(11)フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
(12)1,1’―ジメチルフェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
(13)銀テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
(14)リチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
(15)ナトリウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
が挙げられる。
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート[B(C ]は、テトラキス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)ボレート[B(CHF ]、テトラキス(2,4,6−トリフルオロフェニル)ボレート[B(C ]、テトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレート[B((CF ]に、変更することができる。
これらの化合物の中で、さらに好ましい組み合わせは、アンモニウムおよびトリフェニルカルボニウムとテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが組み合わされたイオン対であり、最も好ましいのは、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートである。
2.アミン化合物
イオン性有機ホウ素化合物と接触させるアミン化合物は、下記一般式(1)で表される化合物である。
N(R)・・・(1)
(式中、R,R,Rは、それぞれ同一でも異なっていても良く、水素、又は炭素数1〜40の炭化水素基、ハロゲン含有炭化水素基、ハロゲン化アルキル基含有炭化水素基、アルコキシ基含有炭化水素基、フェノキシ基含有炭化水素基、シリル基含有炭化水素基、シロキシ基含有炭化水素基若しくはアミノ基含有炭化水素基を示し、R,R,Rに含まれる炭素数の合計が10〜100である。)
炭化水素基は、直鎖状、分岐状、環状などいずれの形態の炭化水素基も用いることができる。分岐を有する場合、分岐鎖側の炭素数は、1〜20であり、好ましくは1〜10である。また、炭化水素基の末端または内部に、二重結合および三重結合のような不飽和炭化水素結合を有していてもよい。
また、炭化水素基に含有される分岐や不飽和結合の位置は、特に限定されるものではないが、アミン化合物の反応性への影響を少なくする必要があるため、窒素に結合した炭素を1位とした場合、2位以降の炭素上に導入されていることが好ましく、さらには4位以降の炭素上に導入されていることが好ましい。
直鎖状の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、ステアリル基、n−オクタデシル基などが挙げられる。また、分岐状の炭化水素基としては、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、2−エチルヘキシル基、2−エチルデシル基などが挙げられる。さらに、不飽和炭化水素結合を有する炭化水素基としては、アリル基、2−ブテニル基、4−オクテニル基、4−デセニル基、オレイル基、エチニル基、4−オクチニル基などが挙げられる。環状の炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、2−メチルシクロヘキシル基、2,6−ジメチルシクロヘキシル基、シクロオクチル基、2−シクロヘキセニル基、2−シクロオクテニル基などが挙げられる。
不飽和結合を含有する炭化水素基および分岐を有する炭化水素基は、脂肪族溶媒に対する溶解度を向上させる効果がある。しかしながら、重合活性への影響が少ないという観点からは、直鎖の飽和炭化水素基が好ましい。
アミン化合物は、R、R、Rのうち水素を2つ有する1級アミン化合物、R、R、Rのうち水素を1つ有する2級アミン化合物、R、R、Rに水素を含まない3級アミン化合物のいずれも使用可能である。
1級アミンおよび2級アミンを用いる場合、アミン化合物に含まれる炭素数の合計は、10〜100個、好ましくは15〜80個、さらに好ましくは18〜60個である。3級アミンを用いる場合、アミン化合物に含まれる炭素数の合計は、好ましくは25〜80個、さらに好ましくは30〜60個である。1級アミンおよび2級アミン化合物の方が好ましく、さらに好ましいのは、2級アミン化合物である。
1級アミン化合物や2級アミン化合物は、3級アミン化合物に比べ、イオン性有機ホウ素化合物の溶解促進効果が大きい。この理由は、明確でないが、窒素−水素結合部位の方が、窒素−炭素結合部位よりも立体障害が小さく、イオン性有機ホウ素化合物に対する窒素部位の配位力が向上していることが考えられる。このことにより、イオン性有機ホウ素化合物を溶解しやすい状態に変化させているものと、考えられる。
1級アミン化合物の好ましい具体例としては、n−デシルアミン、n−ドデシルアミン、n−ヘキシルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、2−エチルデシルアミン等が挙げられる。
また、2級アミン化合物の具体例としては、N−エチル−n−オクチルアミン、N−メチル−n−デシルアミン、N−メチル−n−ドデシルアミン、N−メチル−n−オクタデシルアミン、ジ−n−ドデシルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、N−イソブチル−デシルアミン、ジ(1,2−ジメチルプロピル)アミン、N−アリル−n−ドデシルアミン等が挙げられる。
さらに、3級アミン化合物の具体例としては、N,N−ジーデシル−n−ヘキシルアミン、N,N−ジ(n−デシル)−2−ヘキシルアミン、N,N−ジ−ドデシル−エチルアミン、N,N−ジ(n−オクタデシル)―メチルアミン、トリドデシルアミン、トリオクタデシルアミン、N−アリル−ジ(n−ドデシル)アミン等が挙げられる。
炭化水素基に含有されても良い置換基としては、ハロゲン、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、フェノキシ基、シリル基、シロキシ基、アミノ基が挙げられる。ハロゲンの具体例としては、塩素、臭素、フッ素が挙げられる。好ましくは、フッ素である。ハロゲンをフッ素としたハロゲン化アルキル基の具体例としては、トリフルオロメチル基、1,2−ジフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ペンタフルオロフェニル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基などが挙げられる。ハロゲン部位が、塩素でも臭素でも使用できるが、フッ素化アルキル基が好ましい。アルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基などが挙げられる。フェノキシ基の具体例としては、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、2,4−ジメチルフェノキシ基、4−t−ブチルフェノキシ基、2,6−ジメチル−4−t−ブチルフェノキシ基などが挙げられる。シリル基の具体例としては、ジメチルシリル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ジメチル−t−ブチルシリル基、ジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基などが挙げられる。シロキシ基の具体例としては、トリメチルシロキシ基、t−ブチル−ジメチルシロキシ基、トリフェニルシロキシ基などが挙げられる。アミノ基の具体例としては、N,N−ジメチルアミノ基、N−メチル−N−アリルアミノ基、N,N−ジアリルアミノ基、N−メチル−N−イソプロピルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基などが挙げられる。これらの中で、炭化水素基に含有されても良い置換基として好ましいのは、フッ素、フッ素化アルキル基、シリル基、アミノ基であり、さらに好ましくは、フッ素、フッ素化アルキル基、シリル基である。しかしながら、最も好ましいのは、これらの置換基を含有しない炭化水素基である。
3.イオン性有機ホウ素化合物とアミン化合物の接触方法(成分(C)の製造方法)
イオン性有機ホウ素化合物とアミン化合物の接触は、任意の方法で行うことができるが、混合による急激な反応を抑制するという観点から、通常は、少なくとも一方を有機溶媒でスラリー状または均一溶液状に希釈して用いられる。
スラリー状で希釈する場合、安定したフィードが可能な範囲であれば任意の濃度に希釈することが可能であるが、通常は0.01g/L〜1000g/L、好ましくは、0.1g/L〜100g/Lの範囲で希釈したものが使用される。有機溶媒での希釈により、均一溶液として使用する場合についても、安定したフィードが可能であれば任意の濃度で希釈することが可能であるが、通常は、0.01g/L〜飽和溶液、好ましくは0.1g/L〜飽和溶液で用いられる。
希釈に用いる有機溶媒は、不活性炭化水素溶媒が用いられる。不活性炭化水素溶媒として、イソブタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素溶媒およびベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒が使用可能であるが、環境への負荷の観点から、脂肪族炭化水素溶媒を用いることが好ましく、さらに好ましくは、飽和脂肪族炭化水素である。具体的には、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等が用いられる。
イオン性有機ホウ素化合物またはその希釈物と、アミン化合物またはその希釈物を混合する場合、反応器中で接触させる方法や配管中で接触させる方法など、任意の方法をとりうるが、好ましくは、撹拌翼等の混合設備が設置してある反応器中で行われる。
アミン化合物は、イオン性有機ホウ素化合物1モルに対して0.1モル〜100モル、好ましくは0.5モル〜20モル、さらに好ましくは0.7モル〜5モルの範囲で使用される。
接触させるときの温度は、化合物が分解しない範囲で任意の温度で実施可能であるが、通常、−50℃〜200℃、好ましくは−20℃〜150℃、さらに好ましくは−10℃〜100℃の範囲で行われる。
イオン性有機ホウ素化合物とアミン化合物の接触物は、保存して使用することができる。保存は、水分が100重量ppm以下に保たれた雰囲気下であれば、長期にわたり可能であるが、好ましくは、水分は10重量ppm以下の雰囲気である。保存は、化合物が反応しない限り、空気、窒素、アルゴンなどの種々の気体雰囲気下で行うことができるが、オレフィン重合触媒として用いる場合は、他の成分への影響が少ない、窒素およびアルゴン雰囲気下で保存することが好ましい。
また、保存に適した温度は、−50℃〜100℃、好ましくは、−20℃〜50℃である。保存期間は、通常、接触直後〜1年、好ましくは、接触後30分〜3ヶ月、さらに好ましくは、接触後1時間〜1ヶ月程度である。
上述の方法により得られる成分(C)は、主に、炭化水素溶媒へ溶解させて使用される。中でも、ヘキサンやヘプタン等の飽和炭化水素溶媒が用いられる。従って、これらの溶媒に対する溶解度が一定濃度以上あることが重要である。成分(C)のノルマルヘプタンに対する飽和溶解度は、ホウ素原子を基準にして0.1mmol/L以上であり、好ましくは,1.0mmol/L以上であり、さらに好ましくは、2mmol/L以上である。
4.メタロセン錯体[成分(A)]
メタロセン錯体化合物は、例えば特開昭58−19309号、同59−95292号、同59−23011号、同60−35006号、同60−35007号、同60−35008号、同60−35009号、同61−130314号、特開平3−163088号公報等で公知である。これらメタロセン錯体化合物は、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートにより、活性化が可能であり、よく知られている。
本発明は、助触媒性能を有することが公知であるイオン性有機ホウ素化合物の溶解性を改良したものであるので、オレフィン重合用触媒として公知である全てのメタロセン錯体化合物に対して適用できる。
本発明では、広くメタロセン錯体化合物に適用できるが、好ましくは、メタロセン錯体化合物[成分(A)]は、共役五員環配位子を有する周期表第4〜6族の遷移金属化合物であり、下記一般式(3)、(4)、(5)又は(6)で表される化合物である。
Figure 0005039373
(式中、A及びA’は、同一又は異なる共役五員環構造を有する配位子を、Qは、2つの共役五員環配位子を任意の位置で架橋する結合性基を、Mは、周期表第4〜6族の遷移金属原子を、Zは、Mと結合している窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、リン原子またはイオウ原子を含む配位子、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基を、Q’は、共役五員環配位子の任意の位置とZを架橋する結合性基を、そしてXおよびYは、Mと結合した水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アルコキシ基、アミノ基、リン含有炭化水素基またはケイ素含有炭化水素基を、それぞれ示す。)
A及びA’は、共役五員環配位子であり、これらは、同一化合物内において同一でも異なっていてもよいことは前記したとおりである。この共役五員環配位子の典型例としては、共役炭素五員環配位子、すなわちシクロペンタジエニル基を挙げることができる。このシクロペンタジエニル基は、水素原子を4個有するものであってもよく、また、その誘導体、すなわちその水素原子のいくつかが置換基で置換されているものであってもよい。
この置換基の一つの具体例は、炭素数1〜20、好ましくは1〜12の炭化水素基であるが、この炭化水素基は、一価の基としてシクロペンタジエニル基と結合していてもよく、また、これが複数存在するときにそのうちの2個がそれぞれ他端(ω−端)で結合してシクロペンタジエニル基の一部とともに環を形成していてもよい。後者の代表例として、2個の置換基がそれぞれのω−端で結合して当該シクロペンタジエニル基中の隣接した2個の炭素原子を共有して縮合六員環を形成しているもの、すなわちインデニル基が挙げられる。また、縮合六員環がシクロペンタジエニル基の共役位置に2個結合したフルオレニル基、及び縮合七員環を形成しているアズレニル基が挙げられる。
従って、共役五員環配位子の典型例は、置換又は非置換のシクロペンタジエニル基、インデニル基またはフルオレニル基、アズレニル基ということができる。
これらシクロペンタジエニル基の置換基としては、前記の炭素数1〜20、好ましくは1〜12の炭化水素基の他に、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素)、アルコキシ基(例えばC〜C12のもの)、ケイ素含有炭化水素基(例えばケイ素原子を−Si(R)(R)(R10)の形で含む炭素数1〜24程度の基)、リン含有炭化水素基(例えば、リン原子を−P(R)(R)の形で含む炭素数1〜18程度の基)、窒素含有炭化水素基(例えば、窒素原子を−N(R)(R)の形で含む炭素数1〜18程度の基)あるいはホウ素含有炭化水素基(例えば、ホウ素原子を−B(R)(R)の形で含む炭素数1〜18程度の基)である。これらの置換基が複数ある場合、それぞれの置換基は、同一であっても異なっていてもよい。
Qは、二つの共役五員環配位子間を任意の位置で架橋する結合性基を、Q’は共役五員環配位子の任意の位置とZ基を架橋する結合性基を表す。
詳しくは、QおよびQ’は、
(イ)メチレン基、エチレン基、イソプロピレン基、フェニルメチルメチレン基、ジフェニルメチレン基、シクロヘキシレン基等の炭素数1〜20のアルキレン基、
(ロ)シリレン基、ジメチルシリレン基、フェニルメチルシリレン基、ジフェニルシリレン基、ジシリレン基、テトラメチルジシリレン基等のシリレン基、
(ハ)ゲルマニウム、リン、窒素、ホウ素あるいはアルミニウムを含む炭化水素基、具体的には(CHGe基、(CGe基、(CH)P基、(C)P基、(C)N基、(C)N基、(CH)B基、(C)B基、(C)B基、(C)Al基、(CHO)Al基等である。好ましいものは、アルキレン基およびシリレン基である。
Zは、Mと結合している窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、リン原子またはイオウ原子を含む配位子、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基である。Zとして好ましいものの具体例としては、酸素(−O−)、イオウ(−S−)、炭素数1〜20、好ましくは1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜20、好ましくは1〜12のチオアルコキシ基、炭素数1〜40、好ましくは1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜40、好ましくは1〜18の窒素含有炭化水素基、炭素数1〜40、好ましくは1〜18のリン含有炭化水素基、水素原子、塩素、臭素、炭素数1〜20の炭化水素基である。
XおよびYは、各々水素、ハロゲン原子、炭素数1〜20、好ましくは1〜10の炭化水素基、炭素数1〜20、好ましくは1〜10のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜20、好ましくは1〜12のリン含有炭化水素基(具体的には、例えばジフェニルホスフィン基)、あるいは炭素数1〜20、好ましくは1〜12のケイ素含有炭化水素基(具体的には、例えばトリメチルシリル基、ビス(トリメチルシリル)メチル基)である。XとYとは同一であっても異なってもよい。これらのうちハロゲン原子、炭化水素基(特に炭素数1〜8のもの)およびアミノ基が好ましい。
従って、本発明によるオレフィン重合用触媒において、成分(A)として好ましい一般式(3)、(4)、(5)又は(6)で表される化合物のうち、特に好ましいものは、下記内容のそれぞれの置換基を有するものである。
A、A’=シクロペンタジエニル、n−ブチル−シクロペンタジエニル、ジメチル−シクロペンタジエニル、ジエチル−シクロペンタジエニル、エチル−n−ブチル−シクロペンタジエニル、エチル−メチル−シクロペンタジエニル、n−ブチル−メチル−シクロペンタジエニル、インデニル、2−メチル−インデニル、2−メチル−4−フェニルインデニル、テトラヒドロインデニル、2−メチル−テトラヒドロインデニル、2−メチル−ベンゾインデニル、4−ヒドロアズレニル、2,4−ジメチルヘキサヒドロアズレニル、2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル、2−メチル−4−フェニル−ヘキサヒドロアズレニル(上記において、置換基の位置としては、1位及び又は3位が好ましい。)、
Q、Q’=エチレン、ジメチルシリレン、イソプロピリデン、
Z=t−ブチルアミド、フェニルアミド、シクロヘキシルアミド、
X、Y=塩素原子、メチル、ジエチルアミノ。
以下、Mがジルコニウム原子の場合について、具体的に好ましい化合物を例示(ジルコニウムは、Zrと略記、以下同じ)する。
(イ)一般式(3)で表される化合物、すなわち結合性基Qを有せず、共役五員環配位子を2個有するジルコニウム化合物:
(1)ビス(シクロペンタジエニル)Zrジクロリド、
(2)ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)Zrジクロリド、
(3)ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)Zrジクロリド、
(4)ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)Zrジクロリド、
(5)ビス(エチル−n−ブチルシクロペンタジエニル)Zrジクロリド、
(6)(シクロペンタジエニル)(n−ブチルシクロペンタジエニル)Zrジクロリド、
(7)ビス(インデニル)Zrジクロリド、
(8)ビス(テトラヒドロインデニル)Zrジクロリド、
(9)ビス(2−メチルインデニル)Zrジクロリド、
(10)ビス(2−メチルテトラヒドロインデニル)Zrジクロリド、
(11)ビス(フルオレニル)Zrジクロリド、
(12)ビス(シクロペンタジエニル)Zrモノクロリドモノハイドライド、
(13)ビス(シクロペンタジエニル)メチルZrモノクロリド、
(14)ビス(シクロペンタジエニル)エチルZrモノクロリド、
(15)ビス(シクロペンタジエニル)フェニルZrモノクロリド、
(16)ビス(シクロペンタジエニル)Zrジメチル、
(17)ビス(シクロペンタジエニル)Zrジフェニル、
(18)ビス(シクロペンタジエニル)Zrジネオペンチル、
(19)ビス(シクロペンタジエニル)Zrジハイドライド、
(20)(シクロペンタジエニル)(インデニル)Zrジクロリド、
(21)(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)Zrジクロリド、
(22)(シクロペンタジエニル)(アズレニル)Zrジクロリド等、
が好ましく例示される。
(ロ)一般式(4)で表される化合物、すなわち結合性基Q、例えば(ロ−1)Q=アルキレン基のジルコニウム化合物:
(1)メチレンビス(インデニル)Zrジクロリド、
(2)エチレンビス(インデニル)Zrジクロリド、
(3)エチレンビス(インデニル)Zrモノメトキシドモノクロリド、
(4)エチレンビス(インデニル)Zrジエトキシド、
(5)エチレンビス(インデニル)Zrジメチル、
(6)エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)Zrジクロリド、
(7)エチレンビス(2−エチルインデニル)Zrジクロリド、
(8)エチレンビス(2,4−ジメチルインデニル)Zrジクロリド、
(9)エチレン(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,5’−ジメチルシクロペンタジエニル)Zrジクロリド、
(10)エチレンビス(4−インデニル)Zrジクロリド、
(11)エチレンビス(4−フェニルインデニル)Zrジクロリド、
(12)イソプロピリデンビス(インデニル)Zrジクロリド、
(13)イソプロピリデン(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,5’−ジメチルペンタジエニル)Zrジクロリド、
(14)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)Zrジクロリド、
(15)イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)Zrジクロリド、
(16)イソプロピリデン(2−メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)Zrジクロリド、
(17)イソプロピリデン(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)Zrジクロリド、
(18)エチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)Zrジクロリド、
(19)ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジエチルシクロペンタジエニル)Zrジクロリド、
(20)シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)Zrジクロリド、
(21)ジメチルメチレンビス[2−メチル−4−(4−ビフェニリル)−4H−アズレニル]Zrジクロリド、
(22)トリメチレンビス[2−メチル−4−(4−ビフェニリル)−4H−アズレニル]Zrジクロリド、
が好ましく例示される。
(ロ−2)Q=シリレン基の化合物:
(1)ジメチルシリレンビス(インデニル)Zrジクロリド、
(2)ジメチルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)Zrジクロリド、
(3)ジメチルシリレンビス(2,4−ジメチルインデニル)Zrジクロリド、
(4)ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)Zrジクロリド、
(5)ジメチルシリレン(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,5’−ジメチルシクロペンタジエニル)Zrジクロリド、
(6)ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)Zrジクロリド、
(7)ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)Zrジクロリド、
(8)ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,4−ジメチル−5,6,7−トリヒドロ−4−シラインデニル)Zrジクロリド、
(9)ジメチルシリレンビス[4−(2−フェニルインデニル)]Zrジクロリド、
(10)ジメチルシリレンビス[4−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)]Zrジクロリド、
(11)フェニルメチルシリレンビス(インデニル)Zrジクロリド、
(12)フェニルメチルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)Zrジクロリド、
(13)フェニルメチルシリレン(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,5’−ジメチルシクロペンタジエニル)Zrジクロリド、
(14)テトラメチルジシリレンビス(インデニル)Zrジクロリド、
(15)テトラメチルジシリレン(3−メチルシクロペンタジエニル)(インデニル)Zrジクロリド、
(16)ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)Zrジクロリド、
(17)ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチルフルオレニル)Zrジクロリド、
(18)ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)Zrジクロリド、
(19)ジメチルシリレン(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)Zrジクロリド、
(20)ジエチルシリレン(2−メチルシクロペンタジエニル)(2’,7’−ジ−t−ブチルフルオレニル)Zrジクロリド、
(21)ジメチルシリレン(ジエチルシクロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)Zrジクロリド、
(22)ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]Zrジクロリド、
(23)ジメチルシリレンビス[2−i−プロピル−4−(4−ビフェニリル)−4H−アズレニル]Zrジクロリド、
(24)ジメチルシリレンビス[2−メチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニリル)−4H−アズレニル]Zrジクロリド、
(25)ジメチルシリレンビス[2−エチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニリル)−4H−アズレニル]Zrジクロリド、
(26)ジメチルシリレンビス[2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル]Zrジクロリド、
(27)ジメチルシリレンビス[2−メチル−4−(2’,6’−ジメチル−4−ビフェニリル)−4H−アズレニル]}Zrジクロリド、
(28)ジメチルシリレンビス[2−メチル−4−(1−ナフチル)−4H−アズレニル]Zrジクロリド、
(29)ジメチルシリレンビス[2−i−プロピル−4−(1−ナフチル)−4H−アズレニル]Zrジクロリド、
(30)ジメチルシリレンビス[2−エチル−4−(2−ナフチル)−4H−アズレニル]Zrジクロリド、
(31)ジメチルシリレンビス[2−i−プロピル−4−(4−t−ブチルフェニル)−4H−アズレニル]Zrジクロリド、
(32)ジメチルシリレンビス[2−エチル−4−(9−アントリル)−4H−アズレニル]Zrジクロリド、
(33)ジメチルシリレン[2−メチル−4−(4−ビフェニリル)−4H−アズレニル][2−メチル−4−(4−ビフェニリル)インデニル]Zrジクロリド、
(34)ジメチルシリレンビス[2−メチル−4−(4−ビフェニリル)−4H−5,6,7,8−テトラヒドロアズレニル]Zrジクロリド等、
が好ましく例示される。
(ロ−3)Q=ゲルマニウム、リン、窒素、ホウ素あるいはアルミニウムを含む炭化水素基の化合物:
(1)ジメチルゲルミレンビス(インデニル)Zrジクロリド、
(2)ジメチルゲルミレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)Zrジクロリド、
(3)メチルアルミニウムビス(インデニル)Zrジクロリド、
(4)フェニルアルミニウムビス(インデニル)Zrジクロリド、
(5)フェニルホスフィノビス(インデニル)Zrジクロリド、
(6)エチルホラノビス(インデニル)Zrジクロリド、
(7)フェニルアミノビス(インデニル)Zrジクロリド、
(8)フェニルアミノ(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)Zrジクロリド、
(9)ジメチルゲルミレンビス[2−メチル−4−(4−ビフェニリル)−4H−アズレニル]Zrジクロリド、
が好ましく例示される。
(ハ)一般式(5)で表される化合物、すなわち結合性基Q’を有せず、共役五員環配位子を1個有するジルコニウム化合物:
(1)ペンタメチルシクロペンタジエニル−ビス(フェニル)アミドZrジクロリド、
(2)インデニル−ビス(フェニル)アミドZrジクロリド、
(3)ペンタメチルシクロペンタジエニル−ビス(トリメチルシリル)アミドZrジクロリド、
(4)ペンタメチルシクロペンタジエニルフェノキシZrジクロリド、
(5)シクロペンタジエニルZrトリクロリド、
(6)ペンタメチルシクロペンタジエニルZrトリクロリド、
(7)シクロペンタジエニルZrベンジルジクロリド、
(8)シクロペンタジエニルZrジクロロハイドライド
(9)シクロペンタジエニルZrトリエトキシド等、
が好ましく例示される。
(ニ)一般式(6)で表される化合物、すなわち結合性基Q’で架橋した共役五員環配位子を一個有するジルコニウム化合物:
(1)ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)フェニルアミドZrジクロリド、
(2)ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)−t−ブチルアミドZrジクロリド、
(3)ジメチルシリレン(インデニル)シクロヘキシルアミドZrジクロリド、
(4)ジメチルシリレン(テトラヒドロインデニル)デシルアミドZrジクロリド、
(5)ジメチルシリレン(テトラヒドロインデニル)(トリメチルシリルアミド)Zrジクロリド、
(6)ジメチルゲルミレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(フェニル)アミドZrジクロリド等、
が好ましく例示される。
以下例示は省略するが、Mがハフニウム、チタニウム、クロミウム等周期律表第4〜6族の遷移金属である場合も、同様に好ましいメタロセン錯体化合物として挙げられる。特に好ましいのは、Mがチタニウム、ジルコニウム、ハフニウムの場合である。
5.有機アルミニウム化合物[成分(B)]
有機アルミニウム化合物としては、通常オレフィン重合に使われる公知のものが広く使用できる。
有機アルミニウムは、下記一般式(7)〜(10)で示される。
Figure 0005039373
(式(7)中、R11は、炭素数1〜20の炭化水素基、Xは、水素、ハロゲン、アルコキシ基、フェノキシ基、シロキシ基あるいはアミノ基、iは、0≦i<3の数を示す。但し、Xが水素の場合は、iは0<i<3である。また、式(8)、(9)及び(10)中、R12、R13、R14、R15、R16は、水素原子または炭素数1〜20、好ましくは1〜10、特に好ましくは炭素数1〜6の炭化水素基を示す。また、pは0〜40、好ましくは2〜30の整数を示す。式(10)中、R17は、水素、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン置換炭化水素基、ハロゲン、アルコキシ基、フェノキシ基、シロキシ基あるいはアミノ基を示す。)
一般式(7)の具体例は、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、またはジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウムジクロリド等のハロゲン化アルミニウム、またはジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウムメトキシド、ジイソブチルアルミニウムメトキシド、ジイソブチルアルミニウムエトキシド等のアルコキシ基含有アルキルアルミニウム、またはジメチルアルミニウムフェノキシド等のフェノキシ基含有アルミニウム、または、ジメチルアルミニウムトリメチルシロキシド、ジメチルアルミニウムトリフェニルシロキシド等のシロキシ基含有アルミニウム、または(ジエチルアミノ)ジエチルアルミニウム、ジ(ジエチルアミノ)エチルアルミニウム等のアミノ基含有アルキルアルミニウム、またはジエチルアルミニウムハライドなどのハライド含有アルキルアルミニウムである。
これらのうち、特にトリアルキルアルミニウムが好ましい。さらに好ましくは、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムである。
一般式(8)線上のアルミノキサン、一般式(9)環状のアルミノキサン、一般式(10)ボロン酸アルミニウム化合物のR12、R13,R14,R15、R16の好ましい具体例としては、それぞれ、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基,イソブチル基、ノルマルヘキシル基等のアルキル基が挙げられる。さらに好ましくは、メチル基、エチル基、イソブチル基である。
一般式(10)ボロン酸アルミニウム化合物のR17の好ましい具体例としては、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基,イソブチル基、ノルマルヘキシル基、フェニル基等のアルキル基、トリフルオロメチル基等のハロゲン化アルキル基、クロロ基、ブロム基、フルオロ基等のハロゲン基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基が挙げられるが、好ましくは、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、フェニル基、トリフルオロメチル基、フルオロ基である。
6.触媒成分の使用量その他
成分(A)と成分(B)の使用量は、成分(A)1モルに対し、成分(B)が0.1〜10000モル、好ましくは1〜1000、さらに好ましくは10〜500である。
また、成分(A)と成分(C)の使用量は、成分(A)1モルに対し、成分(C)が0.1〜100モル、好ましくは0.5〜10モル、さらに好ましくは0.5〜2モルの範囲である。
触媒の各成分の接触は、任意の順序で実施することができる。各成分の接触は、滞留時間が短いプロセス中の配管での接触でも、滞留時間が任意にとれる容器中での接触でも良い。各触媒成分は、そのまま用いてもよいし、溶媒に希釈して用いても良い。
各成分を混合する方法としては、例えば、成分(A)、成分(B)、成分(C)を溶媒中で同時に添加する方法や、成分(A)、成分(B)、成分(C)を任意の順番で添加する方法などが挙げられる。これらの中で、溶媒に成分(B)を添加した後、他の触媒成分を添加する方法が好ましい。成分(A)と成分(C)の反応により、重合活性種が形成されるが、生成した活性種は、変質しやすい性質の化合物もある。その活性種の変質を抑制するために、成分(A)と成分(C)が接触する前に、成分(B)を存在させておくことが好ましい。
触媒成分の希釈は、炭化水素溶媒が用いられ、好ましくは、脂肪族炭化水素溶媒が用いられ、さらに好ましくは飽和炭化水素溶媒が用いられる。具体的には、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等が用いられる。
各成分の接触は、任意の温度で行うことが可能であるが、通常は0℃から溶媒の沸点の間で行われる。
各成分は、混合後、触媒性能が低下しない限り、任意の時間、接触させておいても良いが、通常は、30分〜1ヶ月、好ましくは1時間から15日、さらに好ましくは、1時間〜10日の間で使用する。
成分(A)、成分(B)、成分(C)からなるオレフィン重合触媒を、オレフィン重合用(本重合)として使用する前に必要に応じて、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、ビニルシクロアルカン、スチレン等のオレフィンを予備的に少量重合する予備重合処理を施してもよい。これらの中で、ポリマーとして析出しないという観点から、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテンが好ましい。予備重合方法は、公知の方法を使用できる。
重合に用いられるオレフィンとしては、α−オレフィン、環状オレフィン、ジエン、トリエン及びスチレン類似体が包含され、具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、ビニルシクロアルカン、スチレンあるいはこれらの誘導体等が挙げられる。
また、重合は単独重合の他通常公知のランダム共重合やブロック共重合にも好適に適用できる。
また、重合は、単独重合の他、通常公知のランダム共重合やブロック共重合などの重合方法に適用できる。
重合反応は、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、シクロヘキサン等の不活性炭化水素溶媒存在下に行うスラリー重合及び溶液重合、液化α−オレフィン等の溶媒の存在下に行うバルク重合、α―オレフィンの臨界条件下で行う高圧イオン重合、あるいは実質的に溶媒や単量体の液相が存在しない状態で気相重合により行うことができるが、生成するポリマーが粒子化する必要がないことから溶液重合、高圧イオン重合へ適用することが好ましい。
重合温度、重合圧力等の条件は、特に限定されないが、重合温度は、一般に、−50〜350℃、好ましくは0〜300℃であり、また、重合圧力は、通常、常圧〜約200MPa、好ましくは常圧〜150MPa、さらに好ましくは常圧〜130MPaの範囲である。また、重合系内に分子量調節剤として水素を存在させてもよい。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
触媒成分の取扱いは、全て、窒素雰囲気下で行った。また、特に断りのない限り、実施例で使用したヘプタン、トルエン、エチレン、1−ヘキセンは、モレキュラ−シ−ブ(MS)が充填されたカラムを通し水分を除去したものを指す。
不飽和炭化水素結合含有化合物は、窒素バブリング及びMSによる脱水を行ったものを用いた。
検討に用いた各種アミン化合物は、東京化成工業(株)製の試薬を用いた。
また、プロセス適応性の評価として、イオン性有機ホウ素化合物を含有する希釈液の移送実験を実施し、移送する前と後で、希釈液中に含まれるホウ素成分の量を比較した。具体的には、各実施例で示されるイオン性有機ホウ素化合物とアミン化合物の混合物の希釈液、または、イオン性有機ホウ素化合物のみの希釈液1リットルを、高低差を1m有する内径3mmのステンレス製管内を下方から上方へ通過させ、20ml/分の速度で、30分間、連続移送を行った。移送された液を回収し、その中に含まれるホウ素原子の濃度を、プラズマ発光分析により測定した。
[実施例1]
1−1.成分(C)の製造(イオン性有機ホウ素化合物とアミン化合物の接触)
窒素置換したフラスコに、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのヘプタン希釈液(0.6mmol/L)を9.5ml添加した。
次いで、ジ−n−ドデシルアミンのヘプタン溶液(5.7mmol/L)を1ml添加し、室温で5時間撹拌した。N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのヘプタン希釈液(0.6mmol/L)は、白色のスラリー状態であったが、ジ−n−ドデシルアミンのヘプタン溶液を添加することにより、無色透明な均一溶液が得られた。
1−2.エチレン重合評価
誘導撹拌機付きの内容積2Lのオートクレーブに、トルエン1000ml、1−ヘキセン20ml、トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(0.1mol/L)3.5ml、および実施例1−1で調製した成分(C)のヘプタン溶液を全量添加した。
一方、破裂板側には、ジメチルシリレンビス(4,5,6,7―テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液(2.0mmol/L)を、2.8ml添加した。その後、オートクレーブを85℃に昇温し、破裂板をエチレン圧で破損させた後、オートクレーブ内のエチレン分圧が0.1MPaとなるように制御して、85℃で30分間重合を行った。その結果、40gのポリマーを得た。メタロセン錯体1g当りの活性は、15700gポリマーであった。
1−3.成分(C)の希釈液を用いた移送実験
実施例1−1と同様の方法で調製した成分(C)の均一溶液を1リットル準備し、移送実験を実施した。移送により回収された溶液中の有機ホウ素化合物濃度は、0.54mmol/Lであり、移送による濃度変化はなかった。
[実施例2]
2−1.成分(C)の製造(イオン性有機ホウ素化合物とアミン化合物の接触)
実施例1−1において、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのヘプタン希釈液の代わりに、トルエン希釈液(3.6mmol/L)1.6mlとした以外は、実施例1−1と同様に行なった。N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン希釈液(3.6mmol/L)は、白色のスラリー状態であったが、ジ−n−ドデシルアミンのヘプタン溶液を添加することにより、無色透明な均一溶液が得られた。
2−2.エチレン重合評価
実施例1−2において、成分(C)として、実施例2−1で調製したものを用いた以外は、実施例1−2と同様に行った。その結果、42gのポリマーを得た。メタロセン錯体1g当りの活性は、16500gポリマーであった。
2−3.成分(C)の希釈液を用いた移送実験
実施例2−1と同様の方法で調製した成分(C)の均一溶液を1リットル準備し、移送実験を実施した。移送により回収された溶液中の有機ホウ素化合物濃度は、2.2mmol/lであり、移送による濃度変化はなかった。
[実施例3]
3−1.成分(C)の製造(イオン性有機ホウ素化合物とアミン化合物の接触)
実施例1−1において、ジ−n−ドデシルアミンのヘプタン溶液(5.7mmol/L)を0.75ml添加した以外は、実施例1−1と同様に行なった。N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのヘプタン希釈液(0.6mmol/L)は、白色のスラリー状態であったが、ジ−n−ドデシルアミンのヘプタン溶液を添加することにより、無色透明な均一溶液が得られた。
3−2.エチレン重合評価
実施例1−2において、成分(C)として、実施例3−1で調製したものを用いた以外は、実施例1−2と同様に行った。その結果、45gのポリマーを得た。メタロセン錯体1g当りの活性は、17400gポリマーであった。
3−3.成分(C)の希釈液を用いた移送実験
実施例3−1と同様の方法で調製した成分(C)の均一溶液を1リットル準備し、移送実験を実施した。移送により回収された溶液中の有機ホウ素化合物濃度は、0.56mmol/Lであり、移送による濃度変化はなかった。
[実施例4]
4−1.成分(C)の製造(イオン性有機ホウ素化合物とアミン化合物の接触)
実施例1−1において、ジ−n−ドデシルアミンのヘプタン溶液(5.7mmol/L)を2ml添加した以外は、実施例1−1と同様に行なった。N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのヘプタン希釈液(0.6mmol/L)は、白色のスラリー状態であったが、ジ−n−ドデシルアミンのヘプタン溶液を添加することにより、無色透明な均一溶液が得られた。
4−2.エチレン重合評価
実施例1−2において、成分(C)として、実施例4−1で調製したものを用いた以外は、実施例1−2と同様に行った。その結果、24gのポリマーを得た。メタロセン錯体1g当りの活性は、9400gポリマーであった。
4−3.成分(C)の希釈液を用いた移送実験
実施例4−1と同様の方法で調製した成分(C)の均一溶液を1リットル準備し、移送実験を実施した。移送により回収された溶液中の有機ホウ素化合物濃度は、0.50mmol/Lであり、移送による濃度変化はなかった。
[実施例5]
5−1.成分(C)の製造(イオン性有機ホウ素化合物とアミン化合物の接触)
窒素置換したフラスコに、トリフェニルカルボニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのヘプタン希釈液(0.6mmol/L)を9.5ml添加した。
次いで、ジ−n−ドデシルアミンのヘプタン溶液(5.7mmol/L)を1ml添加し、室温で5時間撹拌した。トリフェニルカルボニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのヘプタン希釈液(0.6mmol/L)は、黄色のスラリー状態であったが、ジ−n−ドデシルアミンのヘプタン溶液を添加することにより、淡黄色透明な均一溶液が得られた。
5−2.エチレン重合評価
実施例1−2において、成分(C)として、実施例5−1で調製したものを用いた以外は、実施例1−2と同様に行った。その結果、32gのポリマーを得た。メタロセン錯体1g当りの活性は、12500gポリマーであった。
5−3.成分(C)の希釈液を用いた移送実験
実施例5−1と同様の方法で調製した成分(C)の均一溶液を1リットル準備し、移送実験を実施した。移送により回収された溶液中の有機ホウ素化合物濃度は、0.54mmol/Lであり、移送による濃度変化はなかった。
[実施例6]
6−1.成分(C)の製造(イオン性有機ホウ素化合物とアミン化合物の接触)
実施例1−1において、ジ−n−ドデシルアミンのヘプタン溶液の代わりに、トリドデシルアミンのヘプタン溶液(5.7mmol/L)を1ml添加した以外は、実施例1−1と同様に行なった。N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのヘプタン希釈液(0.6mmol/L)は、白色のスラリー状態であったが、トリドデシルアミンのヘプタン溶液を添加することにより、無色透明な均一溶液が得られた。
6−2.エチレン重合評価
実施例1−2において、成分(C)として、実施例6−1で調製したものを用いた以外は、実施例1−2と同様に行った。その結果、20gのポリマーを得た。メタロセン錯体1g当りの活性は、7800gポリマーであった。
6−3.成分(C)の希釈液を用いた移送実験
実施例6−1と同様の方法で調製した成分(C)の均一溶液を1リットル準備し、移送実験を実施した。移送により回収された溶液中の有機ホウ素化合物濃度は、0.54mmol/Lであり、移送による濃度変化はなかった。
[実施例7]
7−1.成分(C)の製造(イオン性有機ホウ素化合物とアミン化合物の接触)
実施例1−1において、ジ−n−ドデシルアミンのヘプタン溶液の代わりに、N,N−ジ−n−オクタデシルメチルアミンのヘプタン溶液(5.7mmol/L)を1ml添加した以外は、実施例1−1と同様に行なった。N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのヘプタン希釈液(0.6mmol/L)は、白色のスラリー状態であったが、N,N−ジ−n−オクタデシルメチルアミンのヘプタン溶液を添加することにより、無色透明な均一溶液が得られた。
7−2.エチレン重合評価
実施例1−2において、成分(C)として、実施例7−1で調製したものを用いた以外は、実施例1−2と同様に行った。その結果、22gのポリマーを得た。メタロセン錯体1g当りの活性は、8600gポリマーであった。
7−3.成分(C)の希釈液を用いた移送実験
実施例7−1と同様の方法で調製した成分(C)の均一溶液を1リットル準備し、移送実験を実施した。移送により回収された溶液中の有機ホウ素化合物濃度は、0.54mmol/Lであり、移送による濃度変化はなかった。
[実施例8]
8−1.成分(C)の製造(イオン性有機ホウ素化合物とアミン化合物の接触)
実施例1−1において、ジ−n−ドデシルアミンのヘプタン溶液の代わりに、ステアリルアミン(1級アミン)のヘプタン溶液(5.7mmol/L)を2ml添加した以外は、実施例1−1と同様に行なった。N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのヘプタン希釈液(0.6mmol/L)は、白色のスラリー状態であったが、ステアリルアミンのヘプタン溶液を添加することにより、無色透明な均一溶液が得られた。
8−2.エチレン重合評価
実施例1−2において、成分(C)として、実施例8−1で調製したものを用いた以外は、実施例1−2と同様に行った。その結果、25gのポリマーを得た。メタロセン錯体1g当りの活性は、9800gポリマーであった。
8−3.成分(C)の希釈液を用いた移送実験
実施例8−1と同様の方法で調製した成分(C)の均一溶液を1リットル準備し、移送実験を実施した。移送により回収された溶液中の有機ホウ素化合物濃度は、0.50mmol/Lであり、移送による濃度変化はなかった。
[実施例9]
9−1.成分(C)の製造(イオン性有機ホウ素化合物とアミン化合物の接触)
実施例1−1において、ジ−n−ドデシルアミンのヘプタン溶液の代わりに、N−メチル−n−オクタデシルアミンのヘプタン溶液(5.7mmol/L)を2ml添加した以外は、実施例1−1と同様に行なった。N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのヘプタン希釈液(0.6mmol/L)は、白色のスラリー状態であったが、N−メチル−n−オクタデシルアミンのヘプタン溶液を添加することにより、無色透明な均一溶液が得られた。
9−2.エチレン重合評価
実施例1−2において、成分(C)として、実施例9−1で調製したものを用いた以外は、実施例1−2と同様に行った。その結果、19gのポリマーを得た。メタロセン錯体1g当りの活性は、7500gポリマーであった。
9−3.成分(C)の希釈液を用いた移送実験
実施例9−1と同様の方法で調製した成分(C)の均一溶液を1リットル準備し、移送実験を実施した。移送により回収された溶液中の有機ホウ素化合物濃度は、0.50mmol/Lであり、移送による濃度変化はなかった。
[実施例10]
10−1.成分(C)の製造(イオン性有機ホウ素化合物とアミン化合物の接触)
実施例1−1において、ジ−n−ドデシルアミンのヘプタン溶液の代わりに、オレイルアミン(1級アミン)のヘプタン溶液(5.7mmol/L)を2ml添加した以外は、実施例1−1と同様に行なった。N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのヘプタン希釈液(0.6mmol/L)は、白色のスラリー状態であったが、オレイルアミンのヘプタン溶液を添加することにより、無色透明な均一溶液が得られた。
10−2.エチレン重合評価
実施例1−2において、成分(C)として、実施例10−1で調製したものを用いた以外は、実施例1−2と同様に行った。その結果、10gのポリマーを得た。メタロセン錯体1g当りの活性は、3900gポリマーであった。
10−3.成分(C)の希釈液を用いた移送実験
実施例10−1と同様の方法で調製した成分(C)の均一溶液を1リットル準備し、移送実験を実施した。移送により回収された溶液中の有機ホウ素化合物濃度は、0.50mmol/Lであり、移送による濃度変化はなかった。
[実施例11]
11−1.成分(C)の製造(イオン性有機ホウ素化合物とアミン化合物の接触)
実施例1−1において、ジ−n−ドデシルアミンのヘプタン溶液の代わりに、ジ(2−エチルヘキシル)アミンのヘプタン溶液(5.7mmol/L)を1ml添加した以外は、実施例1−1と同様に行なった。N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのヘプタン希釈液(0.6mmol/L)は、白色のスラリー状態であったが、ジ(2−エチルヘキシル)アミンのヘプタン溶液を添加することにより、無色透明な均一溶液が得られた。
11−2.エチレン重合評価
実施例1−2において、成分(C)として、実施例11−1で調製したものを用いた以外は、実施例1−2と同様に行った。その結果、14gのポリマーを得た。メタロセン錯体1g当りの活性は、5500gポリマーであった。
11−3.成分(C)の希釈液を用いた移送実験
実施例11−1と同様の方法で調製した成分(C)の均一溶液を1リットル準備し、移送実験を実施した。移送により回収された溶液中の有機ホウ素化合物濃度は、0.54mmol/Lであり、移送による濃度変化はなかった。
[比較例1]
窒素置換したフラスコに、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのヘプタン希釈液(0.6mmol/L)を調製した。室温で、5時間撹拌したが、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロボレートは、不溶物として残存していた。
また、移送実験を実施した結果、移送後の上澄み液中の有機ホウ素化合物濃度は、0.06mmol/L以下であり、不溶物と合わせても0.3mmol/L程度と有機ホウ素化合物濃度の著しい低下が見られた。これは、有機ホウ素化合物がステンレス管中に沈降等したためと、推定される。
[比較例2]
窒素置換したフラスコに、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン希釈液(3.6mmol/L)を調製した。室温で、5時間撹拌したが、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロボレートは、不溶物として残存していた。
また、移送実験を実施した結果、移送後の上澄み液中の有機ホウ素化合物濃度は、1.3mmol/Lであり、不溶物と合わせても、1.5mmol/L程度と有機ホウ素化合物濃度の著しい低下が見られた。これは、有機ホウ素化合物がステンレス管中に沈降等したためと推定される。
[比較例3]
窒素置換したフラスコに、トリフェニルカルボニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのヘプタン希釈液(0.6mmol/L)を調製した。室温で、5時間撹拌したが、トリフェニルカルボニウムテトラキスペンタフルオロボレートは、不溶物として残存していた。
また、移送実験を実施した結果、移送後の上澄み液中の有機ホウ素化合物濃度は、0.06mmol/L以下であり、不溶物と合わせても、0.3mmol/L程度と有機ホウ素化合物濃度の著しい低下が見られた。これは、有機ホウ素化合物がステンレス管中に沈降等したためと推定される。
[参考例1]
1.成分(C)の製造(イオン性有機ホウ素化合物とアミン化合物の接触)
窒素置換したフラスコに、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのヘプタン希釈液(0.6mmol/L)を9.5ml添加した。
次いで、トリ−n−オクチルアミンのヘプタン溶液(5.7mmol/L)を2ml添加し、室温で5時間撹拌した。トリ−n−オクチルアミンのヘプタン溶液を添加することにより、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート由来の白色沈殿は、油状物に変化したが、溶媒のヘプタンとは、分離した状態となった。
上澄み液中の有機ホウ素化合物濃度は、0.08mmol/lであり、比較例1に比べ、上澄み液中の有機ホウ素化合物の濃度は、高かった。
上記の実施例1〜11、比較例1〜3及び参考例1の評価結果などを表1に示す。
Figure 0005039373
表1に示されるように、本発明の実施例1〜11におけるオレフィン重合用触媒成分(C)の製造方法では、脂肪族炭化水素溶媒にも可溶であり、無色透明な均一溶液が得られることが判り、また、それを用いて、良好なオレフィン重合活性を有するオレフィン重合用触媒を製造できることも、明らかである。一方、特定のアミン化合物が用いられていない比較例1〜3では、無色透明な均一溶液が得られずに、不溶物が残存しているることが判った。また、特定のアミン化合物が用いられていても、第3級アミンの参考例1では、アミン化合物に含まれる炭素数の合計が25未満のため、分離した油状物がある状態であった。
本発明のオレフィン重合用触媒成分の製造方法は、トルエン等に代表される芳香族系溶媒を用いることなく、メタロセン触媒の均一溶液が得られ、重合プロセス内への芳香族系溶媒の混入を回避でき、芳香族溶媒フリーのポリオレフィンを得ることができる。
そのため、ポリエチレン系樹脂ばかりでなく、メタロセン触媒を用いる種々のポリオレフィンなどの重合に用いることができる。

Claims (8)

  1. イオン性有機ホウ素化合物と下記一般式(1)で表されるアミン化合物を接触させることを特徴とするオレフィン重合用触媒成分の製造方法。
    N(R)・・・(1)
    (式中、R,R,Rは、それぞれ同一でも異なっていても良く、水素、又は炭素数1〜40の炭化水素基、ハロゲン含有炭化水素基、ハロゲン化アルキル基含有炭化水素基、アルコキシ基含有炭化水素基、フェノキシ基含有炭化水素基、シリル基含有炭化水素基、シロキシ基含有炭化水素基若しくはアミノ基含有炭化水素基を示し、該アミン化合物が1級アミン化合物または2級アミン化合物であるとき、,R,Rに含まれる炭素数の合計が10〜100であり、該アミン化合物が3級アミン化合物であるとき、R ,R ,R に含まれる炭素数の合計が25〜80である。)
  2. 前記イオン性有機ホウ素化合物は、下記一般式(2)で表されることを特徴とする請求項1に記載のオレフィン重合用触媒成分の製造方法。
    [A][B(R)]n・・・(2)
    (式中、Aは、アルキル置換アンモニウム、アリール置換ホスホニウム、又はカルボカチオン、フェロセニウムカチオン若しくは価数+1〜+4の金属カチオンであり、R〜Rは、それぞれ同一でも異なっていても良く、炭素数1〜14のハロゲン化アリール基又はハロゲン化アルキル基を含む炭化水素基を示し、nは、1〜4の整数を示す。)
  3. 前記イオン性有機ホウ素化合物とアミン化合物のうち少なくともどちらか一方を、予め炭化水素溶媒で希釈してから、接触させることを特徴とする請求項1又は2に記載のオレフィン重合用触媒成分の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法により得られることを特徴とするオレフィン重合用触媒成分。
  5. ノルマルヘプタンに対する飽和溶解度が0.1mmol/Lより大きいことを特徴とする請求項4に記載のオレフィン重合用触媒成分。
  6. 下記の成分(A)、(B)及び(C)を用いることを特徴とするオレフィン重合用触媒。
    成分(A):メタロセン錯体
    成分(B):有機アルミニウム化合物
    成分(C):請求項4又は5に記載のオレフィン重合用触媒成分
  7. 請求項6に記載のオレフィン重合用触媒を用いることを特徴とするオレフィンの重合方法。
  8. 前記成分(C)を脂肪族炭化水素溶媒に溶解させて用いることを特徴とする請求項7に記載のオレフィンの重合方法。
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