JP5039017B2 - ノイズレベル検出装置 - Google Patents
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Description
しかし、近年、デジタル映像信号において、高精細化されたカメラから出力される信号に重畳されるノイズ(カメラノイズ)が問題となってきている。従来、伝送路上で混入するノイズが、カメラノイズを凌駕していたため、当該ノイズはあまり問題にはならなかった。しかし、スーパーハイビジョンのように、高精細度化した固体撮像素子(CCD、CMOSセンサ等)の小面積化により、単位受光体当たりに得られる光エネルギが低下するため、出力画像にノイズが混入してしまい、特に夜間に撮影された映像には、多くのノイズが重畳されているのが現状である。
このノイズは、砂粒状の細かい粒子を持ち画面上で動くため、映像の画質を劣化させている。また、粒子が細かいということは高周波成分であることを意味し、このノイズは、符号化の際に情報量を増大させてしまう。このため、ノイズが多く含まれる映像を符号化すると、ノイズを伝送するために伝送ビットが占有され、復号された映像は、当初の映像よりもさらに劣化した映像となってしまうという問題がある。
また、デジタル映像信号には、アナログ映像信号のようにブランキング期間が存在しないため、従来のノイズリデューサでは、ノイズを検出することができないという問題がある。
そして、ノイズレベル検出装置は、ノイズレベル判定手段によって、高周波成分検出手段で検出された高周波成分のレベルの低レベル値または当該低レベル値から所定数分の平均値を、ノイズレベルと判定し出力する。これによって、ノイズレベル検出装置は、平坦なブロックの高周波成分を精度よく検出することができ、ノイズレベルを判定することができる。
かかる構成において、ノイズレベル検出装置は、人間がノイズを認識する視覚精度が落ちる高輝度の輝度レンジを大きくすることで、代表輝度の数を制限しつつ、視覚精度に応じたノイズレベルの検出が可能になる。
そして、ノイズレベル検出装置は、直交変換手段によって、ブロック選択手段で選択されたブロックについて直交変換を行う。これによって、ノイズレベル検出装置は、画面内で画素値の変化が少ない平坦な部分を少なくとも含んだブロックを選択することができ、ノイズレベルを検出するためのブロックとして利用することができる。
かかる構成において、ノイズレベル検出装置は、一画面のみならず複数の画面によって、ノイズレベルが判定されることになる。これによって、一画面で判定する場合の誤差を分散させることができる。
請求項1,5に記載の発明によれば、ブランキング期間が存在しないデジタル映像信号であっても、デジタル映像信号に重畳されたノイズレベルを検出することができる。これによって、本発明をノイズリデューサに適用することで、デジタル映像信号から精度よくノイズを除去することができる。
本発明に係るノイズレベル検出装置は、デジタル映像信号(以下、単に映像信号という)に重畳されたノイズ成分のレベルであるノイズレベルを検出するものである。
通常、映像の画面(画像)には、画素値の変化が少ない平坦な部分、例えば、空のような無限遠の領域や、カメラのピントが合っていない領域等が存在する。これらの領域は、画像の周波数成分において、高周波成分の少ない領域である。一方、ノイズは、粒子が細かい高周波成分である。すなわち、画面内において、高周波成分の少ない領域における高周波成分は、ノイズによって重畳されたものとみなすことができる。
[ノイズレベル検出装置の構成]
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るノイズレベル検出装置の構成について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るノイズレベル検出装置の構成を示すブロック構成図である。ここでは、ノイズレベル検出装置1は、ブロック化手段10と、直交変換手段20と、高周波成分検出手段30と、高周波成分累計手段40と、ノイズレベル判定手段50と、を備えている。
このとき、高周波成分検出手段30は、直流成分および直流成分の近傍の係数として、直流成分と直流成分を含んだ水平周波数成分および垂直周波数成分との係数を“0”とみなし(図4(b)参照)、他の係数を高周波成分の係数として抽出する。すなわち、係数x11,x12,x13,x14,x21,x31,x41を“0”とみなし、他の係数x22,x23,x24,x32,x33,x34,x42,x43,x44を高周波成分の係数として抽出する。
図1に戻って、ノイズレベル検出装置の構成について説明を続ける。
そこで、ノイズレベル判定手段50は、グラフ左側端の数本のヒストグラムに対応する累計値から平均値を算出し、ノイズレベルとして決定する。
次に、図8を参照(構成については適宜図1参照)して、ノイズレベル検出装置1の動作について説明する。図8は、本発明の第1実施形態に係るノイズレベル検出装置の動作を示すフローチャートである。
さらに、ノイズレベル検出装置1は、ブロック化手段10のブロック選択手段12によって、ステップS1で分割されたブロックを、画面内において画面全体に対して予め定めた割合(例えば、70%)以上となるように部分的に選択する(ステップS2)。このように選択されたブロックには、画面内で画素値の変化が少ない平坦な部分を含んだブロックが含まれている。
これによって、ノイズレベル検出装置1は、映像信号に重畳されたノイズレベルを映像そのものから検出することができる。
[ノイズレベル検出装置の構成]
次に、図9を参照して、本発明の第2実施形態に係るノイズレベル検出装置の構成について説明する。図9は、本発明の第2実施形態に係るノイズレベル検出装置の構成を示すブロック構成図である。
図9に戻って、ノイズレベル検出装置1Bの構成について説明を続ける。
次に、図11を参照(構成については適宜図9参照)ノイズレベル検出装置1Bの動作について説明する。図11は、本発明の第2実施形態に係るノイズレベル検出装置の動作を示すフローチャートである。なお、ステップS11〜S14の動作については、図8で説明したステップS1〜S4の動作と同一であるため説明を省略する。
これによって、ノイズレベル検出装置1Bは、映像の明るさに適応させて、映像信号に重畳されたノイズレベルを映像そのものから検出することができる。
次に、図12を参照して、図9で説明した第2実施形態に係るノイズレベル検出装置1Bの変形例について説明する。図12は、本発明の第2実施形態に係るノイズレベル検出装置の変形例(その1)の構成を示すブロック図である。
次に、図14を参照して、図9で説明した第2実施形態に係るノイズレベル検出装置1Bの他の変形例について説明する。図14は、本発明の第2実施形態に係るノイズレベル検出装置の変形例(その2)の構成を示すブロック図である。
10 ブロック化手段
11 ブロック分割手段
12 ブロック選択手段
20 直交変換手段
25 輝度検出手段
30 高周波成分検出手段
40 高周波成分累計手段
40B、40C 代表輝度別高周波成分累計手段(高周波成分累計手段)
50 ノイズレベル判定手段
50B、50C 輝度別ノイズレベル判定手段(ノイズレベル判定手段)
51 代表輝度ノイズ判定手段
52 輝度別ノイズ演算手段
53 輝度別ノイズ決定手段
Claims (11)
- デジタル映像信号に重畳されたノイズ成分のレベルであるノイズレベルを検出するノイズレベル検出装置であって、
前記デジタル映像信号を画面ごとに予め定めた大きさのブロックに分割するブロック分割手段と、
このブロック分割手段で分割されたブロックを、ブロックごとに直交変換する直交変換手段と、
この直交変換手段で変換されたブロックの直流成分と予め定めた当該直流成分近傍とを除く高周波成分の係数を当該ブロック内で平均化し、当該ブロックの高周波成分のレベルとして検出する高周波成分検出手段と、
この高周波成分検出手段で検出された高周波成分のレベルに対応するブロック数を当該レベルごとに累計する高周波成分累計手段と、
この高周波成分累計手段で累計された高周波成分のレベルの低レベル値から所定数分のブロック数に応じた平均値を、前記ノイズレベルと判定し出力するノイズレベル判定手段と、
を備えることを特徴とするノイズレベル検出装置。 - 前記ブロックごとに輝度を検出する輝度検出手段をさらに備え、
前記高周波成分累計手段が、前記高周波成分のレベルに対応するブロック数を、前記輝度ごと、かつ、前記レベルごとに累計し、
前記ノイズレベル判定手段が、前記高周波成分累計手段で累計された輝度ごとの高周波成分のレベルの低レベル値から所定数分のブロック数に応じた平均値を、前記輝度ごとのノイズレベルと判定し出力することを特徴とする請求項1に記載のノイズレベル検出装置。 - 前記高周波成分累計手段が、前記輝度検出手段で検出された輝度の予め定めた輝度レンジごとの代表輝度について、前記高周波成分のレベルごとのブロック数を累計し、
前記ノイズレベル判定手段は、
前記代表輝度ごとに累計された前記高周波成分のレベルの低レベル値から所定数分のブロック数に応じた平均値を、前記代表輝度ごとのノイズレベルと判定する代表輝度ノイズ判定手段と、
この代表輝度ノイズ判定手段で判定された代表輝度に対するノイズレベルから、直線内挿により、前記輝度ごとのノイズレベルを演算する輝度別ノイズ演算手段と、
を備えることを特徴とする請求項2に記載のノイズレベル検出装置。 - 前記高周波成分累計手段が、前記輝度検出手段で検出された輝度の予め定めた輝度レンジごとの代表輝度について、前記高周波成分のレベルごとのブロック数を累計し、
前記ノイズレベル判定手段は、
前記代表輝度ごとに累計された前記高周波成分のレベルの低レベル値から所定数分のブロック数に応じた平均値を、前記代表輝度ごとのノイズレベルと判定する代表輝度ノイズ判定手段と、
この代表輝度ノイズ判定手段で判定された代表輝度に対するノイズレベルを、当該代表輝度が属する前記輝度区分に対応する輝度のノイズレベルとする輝度別ノイズ決定手段と、
を備えることを特徴とする請求項2に記載のノイズレベル検出装置。 - デジタル映像信号に重畳されたノイズ成分のレベルであるノイズレベルを検出するノイズレベル検出装置であって、
前記デジタル映像信号を画面ごとに予め定めた大きさのブロックに分割するブロック分割手段と、
このブロック分割手段で分割されたブロックを、ブロックごとに直交変換する直交変換手段と、
この直交変換手段で変換されたブロックの直流成分と予め定めた当該直流成分近傍とを除く高周波成分の係数を当該ブロック内で平均化し、当該ブロックの高周波成分のレベルとして検出する高周波成分検出手段と、
この高周波成分検出手段で検出された高周波成分のレベルの低レベル値または当該低レベル値から所定数分の平均値を、前記ノイズレベルと判定し出力するノイズレベル判定手段と、
を備えることを特徴とするノイズレベル検出装置。 - 前記ブロックごとに輝度を検出する輝度検出手段をさらに備え、
前記ノイズレベル判定手段が、前記輝度検出手段で検出された輝度ごとに前記高周波成分のレベルの低レベル値または当該低レベル値から所定数分の平均値を、前記輝度ごとのノイズレベルと判定し出力することを特徴とする請求項5に記載のノイズレベル検出装置。 - 前記ノイズレベル判定手段は、
前記輝度検出手段で検出された輝度の予め定めた輝度レンジの代表輝度ごとに、前記高周波成分のレベルの低レベル値または当該低レベル値から所定数分の平均値を、前記代表輝度ごとのノイズレベルと判定する代表輝度ノイズ判定手段と、
この代表輝度ノイズ判定手段で判定された代表輝度に対するノイズレベルから、直線内挿により、前記輝度ごとのノイズレベルを演算する輝度別ノイズ演算手段と、
を備えることを特徴とする請求項6に記載のノイズレベル検出装置。 - 前記ノイズレベル判定手段は、
前記輝度検出手段で検出された輝度の予め定めた輝度レンジの代表輝度ごとに、前記高周波成分のレベルの低レベル値または当該低レベル値から所定数分の平均値を、前記代表輝度ごとのノイズレベルと判定する代表輝度ノイズ判定手段と、
この代表輝度ノイズ判定手段で判定された代表輝度に対するノイズレベルを、当該代表輝度が属する前記輝度区分に対応する輝度のノイズレベルとする輝度別ノイズ決定手段と、
を備えることを特徴とする請求項6に記載のノイズレベル検出装置。 - 輝度が明るいほど前記輝度レンジを大きく設定したことを特徴とする請求項3、請求項4、請求項7、請求項8のいずれか一項に記載のノイズレベル検出装置。
- 前記ブロック分割手段で分割されたブロックを、前記画面内において画面全体に対して予め定めた割合以上となるように部分的に選択するブロック選択手段をさらに備え、
前記直交変換手段が、前記ブロック選択手段で選択されたブロックについて直交変換を行うことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のノイズレベル検出装置。 - 前記ノイズレベル判定手段は、前記デジタル映像信号のフィールドまたはフレームにおいて予め定めた時間分のレベルに基づいて、前記ノイズレベルを判定することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のノイズレベル検出装置。
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