JP5035094B2 - 感光性樹脂組成物、絶縁膜、保護膜および電子機器 - Google Patents
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Description
また、従来の絶縁膜等を低温で硬化すると、半田ボール等を載せる際に使用されるフラックス等による処理の際に表面に皺やクラック等の外観の異常が発生してしまう場合があった。
(1)ポリアミド樹脂(A)と、感光剤(B)と、を含む感光性樹脂組成物であって、
前記ポリアミド樹脂(A)が下記一般式(1)で示されるポリベンゾオキサゾール前駆体構造を有し、かつ、前記ポリアミド樹脂(A)の側鎖および末端に少なくとも1つ窒素含有環状化合物を有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
NHCO−、単結合、−C(CF3)2−から選ばれる有機基であり、Bは有機基である。R1はアルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、シクロアルキル基のいずれかであり
、同一でも異なっても良い。R2は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ
基、シクロアルキル基のいずれかであり、同一でも異なっても良い。nは、2〜500である。)
(2)前記窒素含有環状化合物は、テトラゾール基を含むものである、(1)に記載の感光性樹脂組成物。
(3)前記テトラゾール基を有する窒素含有環状化合物は、式(2−1)および式(2−2)で示される化合物の少なくとも一方を含むものである、(2)に記載の感光性樹脂組成物。
(5)前記ポリアミド樹脂(A)の末端のいずれか一方が、三重結合を有する有機基である(1)ないし(4)のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
(6)前記ポリアミド樹脂(A)のR1が、アルキル基、又はアルコキシ基であり、かつ
、R2がアルキル基、又はアルコキシ基である、(1)ないし(5)のいずれかに記載の
感光性樹脂組成物。
(7)(1)ないし(6)のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の硬化物で構成されていることを特徴とする絶縁膜。
(8)(1)ないし(6)のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の硬化物で構成されていることを特徴とする保護膜。
(9)半導体素子または液晶表示素子の保護膜として用いられるものである(8)に記載
の保護膜。
(10)(8)または(9)に記載の保護膜を有することを特徴とする電子機器。
(11)(7)に記載の絶縁膜を有することを特徴とする電子機器。
本発明の感光性樹脂組成物は、ポリアミド樹脂(A)と、感光剤(B)と、を含む感光性樹脂組成物であって、前記ポリアミド樹脂(A)が一般式(1)で示されるポリベンゾオキサゾール前駆体構造を有し、かつ、前記ポリアミド樹脂(A)の側鎖および末端に少なくとも1つ窒素含有環状化合物を有することを特徴とする。
また、本発明の絶縁膜は、上記に記載の感光性樹脂組成物の硬化物で構成されていることを特徴とする。
また、本発明の保護膜は、上記に記載の感光性樹脂組成物の硬化物で構成されていることを特徴とする。
また、本発明の電子機器は、上記に記載の保護膜を有することを特徴とする。
また、本発明の電子機器は、上記に記載の絶縁膜を有することを特徴とする。
NHCO−、単結合、−C(CF3)2−から選ばれる有機基であり、Bは有機基である。R1はアルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、シクロアルキル基のいずれかであり
、同一でも異なっても良い。R2は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ
基、シクロアルキル基のいずれかであり、同一でも異なっても良い。nは、2〜500である。)
図1に示すように、半導体装置10は、シリコンウエハー1と、シリコンウエハー1上(図1中の上側)の一部に設けられたアルミパッド2と、アルミパッド2を除くシリコンウエハー1の上部を覆うように設けられた保護膜3と、保護膜3の上側に形成された導体部4と、導体部4に接合されたバリアメタル5を残して導体部4を覆うように設けられた絶縁膜6と、バリアメタル5の上に設けられ外部電極との電気的接続を図るための半田バンプ7とを有している。
保護膜3は、パッシベーション膜31と、バッファーコート膜32とで構成されており、パッシベーション膜31がシリコンウエハー1に接合されている。パッシベーション膜31と、バッファーコート膜32とは、アルミパッド2が露出するように凹部33を有している。
導体部4は、バッファーコート膜32の上面および凹部33の内面に設けられる金属膜41と、凹部33を埋め込み、かつ半田バンプ7と電気的に接続するパッド部42とで構成されている。
バリアメタル5の下側は、パッド部42と接合されている。
NHCO−、単結合、−C(CF3)2−から選ばれる有機基であり、Bは有機基である。R1はアルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、シクロアルキル基のいずれかであり
、同一でも異なっても良い。R2は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ
基、シクロアルキル基のいずれかであり、同一でも異なっても良い。nは、2〜500である。)
次に、ベースとなるポリアミド樹脂(A)について説明する。
従来のポリベンゾオキサゾール誘導体構造を有するポリアミド樹脂では、i線に対する透過性と低温で硬化した際の環化率と、両方とも向上するものは無かった。これに対し本発明では、ポリアミド樹脂が、一般式(1)で示されるポリベンゾオキサゾール前駆体構造を有するため、i線に対する透過性と低温で硬化した際の環化率と、両方とも向上することが可能となった。
i線に対する透過性が向上した理由は、芳香環上のアミノ基の隣接する部位(オルソ位)に置換基を有するため、置換基同士の立体障害によりR1を介した芳香環同士が折れ曲が
ることで平面構造が取り難くなり、電荷移動が起こり難くなったためと考えられる。また、低温で硬化した際に環化率が向上した理由は、アミノ基のオルソ位にある置換基(R1
)が立体的にポリアミド樹脂中のアミド結合を押しやり、アミド結合のカルボニル炭素とフェノール性水酸基の距離を接近させるためと考えられる。
NHCO−、単結合、−C(CF3)2−から選ばれる有機基であり、Bは有機基である。R1はアルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、シクロアルキル基のいずれかであり
、同一でも異なっても良い。R2は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ
基、シクロアルキル基のいずれかであり、同一でも異なっても良い。nは、2〜500である。)
同一でも異なっても良い。R8は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ基
、シクロアルキル基のいずれかであり、同一でも異なっても良い。)
換基を有するビス(アミノフェノール)を用いることが、アミド結合のカルボニル炭素と水酸基の距離をより接近させると考えられ、さらに好ましい。
シ基であり、かつ、R8がアルキル基、又はアルコキシ基であるビス(アミノフェノール
)を用いることが、特に好ましい。これにより、i線に対する透過性と低温で硬化した際の環化率向上を両立した状態で、さらに、アルカリ水溶液に対して十分な溶解性を持つ、よりバランスに優れるポリアミド樹脂を得ることが可能となる。
ンの具体的な例としては、−CH2−、−CH(CH3)−、−C(CH3)2−、−CH(CH2CH3)−、−C(CH3)(CH2CH3)−、−C(CH2CH3)(CH2CH3)
−、−CH(CH2CH2CH3)−、−C(CH3)(CH2CH2CH3)−、−CH(C
H(CH3)2)−、−C(CH3)(CH(CH3)2)−、−CH(CH2CH2CH2CH3)−、−C(CH3)(CH2CH2CH2CH3)−、−CH(CH2CH(CH3)2)−
、−C(CH3)(CH2CH(CH3)2)−、−CH(CH2CH2CH2CH2CH3)−
、−C(CH3)(CH2CH2CH2CH2CH3)−、−CH(CH2CH2CH2CH2CH2CH3)−、−C(CH3)(CH2CH2CH2CH2CH2CH3)−等が挙げられる。こ
れらの中でも−CH2−、−CH(CH3)−、−C(CH3)2−が、i線に対する透過性と低温で硬化した際の環化率を両立した状態で、さらに、アルカリ水溶液に対して十分な溶解性を持つ、よりバランスに優れるポリアミド樹脂を得ることが可能となる。
挙げられ、具体的には下記式(14)および式(15)のカルボン酸が例示される。
前記窒素含有環状化合物としては、例えばピロール、3−ピロリン、ピロリジン、ピラゾール、2−ピラゾリン、ピラゾリジン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、1,2,3−オキサジアゾール、トリアゾール、テトラゾル、1,3,4−チアジアゾール、ピリジン、ピペリジン、モルホリン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペラジン、1,3,5−トリアジン、インドール、ベンズイミダゾール、ベンゾチアゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キノキサリン、カルバゾール、アクリジン、フェノチアジン等の構造を含む基が挙げられ、その中でもピラゾール、トリアゾール、テトラゾル構造を有する基が好ましい。具体的には1−(5−1H−トリアゾイル)メチルアミノ基、3−(1H−ピラゾイル)アミノ基、4−(1H−ピラゾイル)アミノ基、5−(1H−ピラゾイル)アミノ基、1−(3−1H−ピラゾイル)メチルアミノ基、1−(4−1H−ピラゾイル)メチルアミノ基、1−(5−1H−ピラゾイル)メチルアミノ基、(1H−テトラゾル−5−イル)アミノ基、1−(1H−テトラゾル−5−イル)メチルアミノ基、3−(1H−テトラゾル−5−イル)ベンズアミノ基等が挙げられる。これらの中でも式(2−1)および式(2−2)で示される化合物が好ましい。これにより、特に銅および銅合金の金属配線との密着性をより向上することができる。
その理由としては、ポリアミド樹脂(A)の側鎖および末端に少なくとも1つ窒素含有環状化合物を有するため、その窒素含有環状化合物が銅および銅合金の金属配線と反応するためである。
これに対して、単純に窒素含有化合物を感光性樹脂組成物に添加する方法では、ポリアミド樹脂(A)自身が銅および銅合金の金属配線と反応しないので十分な密着性を得ることが困難となる。つまり、窒素含有化合物を添加した場合に銅および銅合金の金属配線と十分な密着性を得る為には、窒素含有化合物の銅および銅合金の金属配線との反応と、窒素含有化合物とポリアミド樹脂(A)との両方の反応が十分に行われなければならないが、通常、窒素含有化合物を単純に添加する方法では、窒素含有化合物とポリアミド樹脂(
A)との反応が不十分となるものである。
本発明のポリアミド樹脂(A)では、側鎖および末端に少なくとも1つ窒素含有環状化合物を有する(すなわち、樹脂骨格に窒素含有化合物を有する)ので、窒素含有環状化合物と銅および銅合金の金属配線が反応し優れた密着性を得ることが可能となるものである。
次に、感光剤(B)について説明する。前記感光性樹脂組成物は、感光剤(B)を含む。これにより、紫外線等の照射により化学反応を生じアルカリ水溶液に溶解しやすくなり
、溶解度の差異を設けることができる。
前記感光剤(B)としては、例えばフェノール化合物と1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸または1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸とのエステルが挙げられる。具体的には、式(21)〜式(24)に示すエステル化合物を挙げることができる。これらは2種以上用いても良い。なお、式(21)〜(24)中のQは、水素原子または1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニル基または1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホニル基を示す。
前記感光剤(B)の含有量は、前記感光性樹脂組成物全体の1〜50重量%が好ましく、特に5〜30重量%が好ましい。含有量が前記範囲内であると、特に感度に優れる。
このような、フェノール性水酸基を有する化合物としては、例えば、式(27)〜式(3 3)で示されるものを挙げることができる。
本発明の絶縁膜および保護膜は、例えば下記の工程を経て得ることができる。
上述した感光性樹脂組成物を支持体(例えばシリコンウエハー、セラミック基板、アルミ基板等)に塗布する(塗布工程)。塗布量は、半導体素子上に塗布する場合、硬化後の膜の厚さが、例えば0.1〜30μmになるよう塗布する。膜の厚さが前記下限値を下回ると半導体素子の保護(表面)膜としての機能を十分に発揮することが困難となる場合があり、前記上限値を越えると微細な加工パターンを得ることが困難となる場合がある。塗布方法としては、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング等を挙げることができる。
リウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第1アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の第2アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第3アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウム塩等といったアルカリ類の水溶液およびこれにメタノール、エタノール等のアルコール類の水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加した水溶液を好適に使用することができる。現像方法としては、例えばスプレー、パドル、浸漬、超音波等の方式が可能である。
加熱処理温度は、特に限定されないが、150〜400℃が好ましく、特に200〜300℃が好ましい。
(実施例1)
1.ポリアミド樹脂(A−1)の合成
ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸17.8g(77.8ミリモル)と、1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール23.3g(155.6ミリモル)とを反応させて得られたジカルボン酸誘導体の混合物38.3g(77.8ミリモル)と、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−2、5−ジメチルフェニル)メタン18.0g(62.9ミリモル)と5−アミノ−1H−テトラゾール3.2g(37.5ミリモル)を温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン(以下NMP)315.0gを加えて溶解させ、室温にて2時間攪拌を行った。その後、オイルバスを用いて75℃にて12時間反応させた。反応混合物を濾過した後、反応混合物を水/メタノール=3/1(容積比)の溶液に投入、沈殿物を濾集し水で充分洗浄した後、真空下で乾燥し、ポリアミド樹脂(A−1)を得た(窒素含有環状化合物の含有量5.4重量%)。
1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン51g(120ミリモル)と1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸クロライド72.5g(270ミリモル)をテトラヒドロフラン450mlに溶解し、トリエチルアミン28.3g(280ミリモル)を滴下する。室温で20時間反応させた後、析出したトリエチルアミンの塩酸塩を濾別除去し、イオン交換水10Lに投入し、沈殿物を得た。この沈殿物を凝集し、室温で48時間真空乾燥させた。これを感光剤(B−1)とする。
合成したポリアミド樹脂(A−1)100gと、感光性ジアゾキノン(B−1)17gとを、γ−ブチロラクトン300gに溶解した後、0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。
ポリアミド樹脂として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
ポリアミド樹脂(A−2)の合成
実施例1において、5−アミノ−1H−テトラゾール3.2g(37.5ミリモル)の代わりに3−(1H−テトラゾル−5−イル)アニリン6.0g(37.5ミリモル)とした以外は全て実施例1と同様の処理を行いポリアミド樹脂(A−2)を得た(窒素含有環状化合物の含有量9.6重量%)。
ポリアミド樹脂として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
ポリアミド樹脂(A−3)の合成
実施例1において5−アミノ−1H−テトラゾールを1.6g(18.7ミリモル)とした以外は同様にして、75℃で12時間反応させた後次に、NMP11.5gに溶解させた5−エチニル−イソベンゾフラン−1,3−ジオン3.2g(18.7ミリモル)を加え2時間攪拌して反応を終了した。反応混合物を濾過した後、反応混合物を水/メタノール=3/1(容積比)の溶液に投入、沈殿物を濾集し水で充分洗浄した後、真空下で乾燥し、ポリアミド樹脂(A−3)を得た(窒素含有環状化合物の含有量2.6重量%)。
ポリアミド樹脂として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
ポリアミド樹脂(A−4)の合成
実施例3のポリアミド樹脂の合成において、5−アミノ−1H−テトラゾールを0.6g(7.5ミリモル)、5−エチニル−イソベンゾフラン−1,3−ジオンを5.2g(
30.0ミリモル)とした以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂(A−4)を得た(窒素含有環状化合物の含有量1.0重量%)。
ポリアミド樹脂として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
ポリアミド樹脂(A−5)の合成
実施例3のポリアミド樹脂の合成において、5−アミノ−1H−テトラゾールを4.0g(30.0ミリモル)、5−エチニル−イソベンゾフラン−1,3−ジオンを0.5g(7.5ミリモル)とした以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂(A−5)を得た(窒素含有環状化合物の含有量6.6重量%)。
ポリアミド樹脂として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
ポリアミド樹脂(A−6)の合成
実施例1のポリアミドの合成において、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−2、5−ジメチルフェニル)メタン18.0g(62.9ミリモル)を11.8g(41.3ミリモル)とし、更にビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル5.0g(21.5ミリモル)とした以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂(A−6)を得た(窒素含有環状化合物の含有量1.5重量%)。
ポリアミド樹脂として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
ポリアミド樹脂(A−7)の合成
実施例6のポリアミドの合成において、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル5.0g(21.5ミリモル)をビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン5.0g(21.5ミリモル)とした以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂(A−7)を得た(窒素含有環状化合物の含有量3.1重量%)。
ポリアミド樹脂として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
ポリアミド樹脂(a−1)の合成
実施例1において、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−2、5−ジメチルフェニル)メタン18.0g(62.9ミリモル)をヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン16.2g(62.9ミリモル)、5−アミノ−1H−テトラゾールを1.2g(37.5ミリモル)をとした以外は実施例1と同様にして、ポリアミド樹脂(a−1)を得た(窒素含有環状化合物の含有量2.2重量%)。
ポリアミド樹脂として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
ポリアミド樹脂(a−2)の合成
ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸14.7g(64.4ミリモル)と、1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール19.2g(128.8ミリモル)とを反応させて得られたジカルボン酸誘導体の混合物31.7g(64.4ミリモル)と、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−2、5−ジメチルフェニル)メタン22.4g(78.2ミリモル)を温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン(以下NMP)185.5gを加えて溶解させ、室温にて2時間攪拌を行った。その後、オイルバスを用いて75℃にて12時間反応させた。次に、NMP11.5gに溶解させた5−エチニル−イソベンゾフラン−1,3−ジオン5.9g(34.6ミリモル)を加え2時間攪拌して反応を終了した。反応混合物を濾過した後、反応混合物を水/メタノール=3/1(容積比)の溶液に投
入、沈殿物を濾集し水で充分洗浄した後、真空下で乾燥し、ポリアミド樹脂(a−2)を
得た(窒素含有環状化合物の含有量0.0重量%)。
シリコンウエハー上にTiを500Åの厚みでスパッタ膜を形成し、続いてCuを3,000Åの厚さでスパッタ膜を形成した。各実施例および各比較例で得られたポジ型感光性樹脂組成物を上記のCu上に硬化後5μmになるようにスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で4分間乾燥し、次にクリーンオーブンを用いて酸素濃度1,000ppm以下で、250℃/90分で硬化を行い、硬化膜(保護膜)を得た。この硬化膜にカッターナイフにて1×1(mm)サイズの正方形が縦横10列ずつ計100個の碁盤目になるように作成した。このサンプルをPCT(プレッシャークッカー)試験;125℃100%0.2MPaの条件下500時間連続処理した後、先の碁盤目を粘着テープで密着させ、一気に引き上げその剥がれた数を数えた。
各実施例および各比較例で得られたポジ型感光性樹脂組成物を硬化後10μmになるように6インチシリコンウエハー上にスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で4分間乾燥し、次にクリーンオーブンを用いて酸素濃度1,000ppm以下で、250℃/90分で硬化を行い、硬化膜を得た。得られた硬化膜をウェハーごとにダイシングソーで10mmの短冊状にカットした後、2%のフッ化水素水に浸漬することによって、ウェハーから剥離した短冊状のフィルムを得た。次に引っ張り試験器にて短冊状のフィルムを、引張り測定機にて5mm/分の速度にて引張り測定を行い、引っ張り伸び率を評価した。
各実施例および各比較例で得られたポジ型感光性樹脂組成物をシリコンウエハー上にスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で4分間乾燥し、膜の厚さ約5μmの保護膜を得た。この保護膜に凸版印刷(株)製マスク(テストチャートNo.1:幅0.88〜50μmの残しパターン及び抜きパターンが描かれている)を通して高圧水銀灯を用いて紫外光線を、露光量を変化させて照射した。
次に、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に80秒間浸漬することによって露光部を溶解除去した後、純水で30秒間リンスした後、50μm幅の抜きパターンを観察した(評価は、n=10で行った)。各符号は、以下の通りである。
◎:全てのサンプルが、スカム無くパターン加工されていた。
○:7〜9個のサンプルが、スカム無くパターン加工されていた。
△:開口部周辺に若干スカムが見られるが、パターン加工はされていた。
×:スカムが非常に多い、またはパターン加工されていなかった。
上記パターン加工したシリコンウエハーをクリーンオーブンにて酸素濃度1,000ppm以下で、250℃/90分で硬化を行った。次に、このウエハーにタムラ化研(株)製フラックス、BF−30をスピンナーで500rpm/5秒+1,000rpm/30秒間の条件で塗布した。リフロー炉で140〜160℃/100秒(プレヒート)、250℃/10秒の条件で立て続けに連続2回通した。次に、40℃に加熱したキシレンで10分洗浄した後、イソプロピルアルコールでリンスして乾燥させた。フラックスを除去した膜表面を金属顕微鏡で観察した(評価は、n=10で行った)。各符号は、以下の通りである。
◎:全てのサンプルが、全面にシワが無かった。
○:7〜9個のサンプルにおいて、全面にシワが無かった。
△:シワが一部に有った。
×:シワが全面に有った。
また、実施例1〜7は、引っ張り伸び率にも優れており、膜物性にも優れていた。
また、実施例1〜7は、現像性にも特に優れていた。
また、実施例1〜7は、フラックス耐性にも優れており、低温250℃の低温で硬化させても保護膜にシワ等の発生が無く、低温硬化性に優れていることが示された。
このようにして得られた半導体装置を搭載した電子機器は、正常に動作した。
2 アルミパッド
3 保護膜
31 パッシベーション膜
32 バッファーコート膜
33 凹部
4 導体部
41 金属膜
42 パッド部
5 バリアメタル
6 絶縁膜
7 半田バンプ
10 半導体装置
Claims (11)
- ポリアミド樹脂(A)と、感光剤(B)と、を含む感光性樹脂組成物であって、
前記ポリアミド樹脂(A)が下記一般式(1)で示されるポリベンゾオキサゾール前駆体構造を有し、かつ、前記ポリアミド樹脂(A)の側鎖および末端に少なくとも1つ窒素含有環状化合物を有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
NHCO−、単結合、−C(CF3)2−から選ばれる有機基であり、Bは有機基である。R1はアルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、シクロアルキル基のいずれかであり
、同一でも異なっても良い。R2は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ
基、シクロアルキル基のいずれかであり、同一でも異なっても良い。nは、2〜500である。) - 前記窒素含有環状化合物は、テトラゾール基を含むものである、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記窒素含有化合物の含有量は、前記ポリアミド樹脂(A)全体の1.0〜10.0重量%である、請求項1ないし3のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 前記ポリアミド樹脂(A)の末端のいずれか一方が、三重結合を有する有機基である請求項1ないし4のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 前記ポリアミド樹脂(A)のR1がアルキル基、又はアルコキシ基であり、かつ、R2がアルキル基、又はアルコキシ基である、請求項1ないし5のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1ないし6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の硬化物で構成されていることを特徴とする絶縁膜。
- 請求項1ないし6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の硬化物で構成されていることを特徴とする保護膜。
- 半導体素子または液晶表示素子の保護膜として用いられるものである請求項8に記載の保護膜。
- 請求項8または9に記載の保護膜を有することを特徴とする電子機器。
- 請求項7に記載の絶縁膜を有することを特徴とする電子機器。
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