JP5023931B2 - 車輪支持用軸受ユニットの製造方法 - Google Patents
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Description
と上記等速ジョイント用外輪25との間に挟持している。
これと共に、車両の走行時に、上記円筒部の外周面のラジアル振れを抑えられる。この結果、この円筒部に外嵌する制動用回転部材のラジアル振れを抑える事ができ、この制動用回転部材の回転アンバランスに基づく振動が発生する事を抑えられる。
図1〜2は、本発明に関連する参考例の第1例を示している。尚、本参考例の特徴は、ハブ本体13aの加工方法にある。このハブ本体13aを含んで構成する車輪支持用軸受ユニットの全体構造等、その他の部分の構造及び作用は、前述の図6に示した従来構造の場合とほぼ同様である。この為、同等部分に関する図示並びに説明は省略若しくは簡略にし、以下、本参考例の特徴部分を中心に説明する。
図3は、本発明に関連する参考例の第2例を示している。上述した参考例の第1例の場合には、図1に示す様に、同一の基準面(嵌合用円筒面部20)を基準として、取付フランジ15の軸方向外側面及び円筒部16の外周面に旋削作業を施す作業と、旋削加工により基準円筒面部32を形成する作業とを、それぞれ行う方法を採用した。これに対し、本参考例の場合には、先に(例えば上述の図1に示す様に、嵌合用円筒面部20を基準として)、旋削加工により基準円筒面部32を形成する作業を行う。その後、図3に示す様に、この基準円筒面部32をチャック31aにより掴んだ状態で(この基準円筒面部32を基準面として)、このチャック31aと共にハブ本体13aを回転させる。そして、この状態で、取付フランジ15の軸方向外側面及び円筒部16の外周面に旋削加工を施す。そして、この様な順番で各旋削加工を施す事により、上記基準円筒面部32の面精度を良好にし、且つ、上記取付フランジ15の軸方向外側面及び上記円筒部16の外周面の面精度を改善する。これと共に、上記基準円筒面部32の中心軸に対する上記取付フランジ15の軸方向外側面の直角度と、上記基準円筒面部32に対する上記円筒部16の外周面の同心度とを、それぞれ良好にする。その他の構成及び作用は、上述した参考例の第1例の場合と同様である。
図4は、本発明に関連する参考例の第3例を示している。前述の図1〜2に示した参考例の第1例の場合には、図1に示す様に、同一の基準面(嵌合用円筒面部20)を基準として、取付フランジ15の軸方向外側面及び円筒部16の外周面に旋削作業を施す作業と、旋削加工により基準円筒面部32を形成する作業とを、それぞれ行う方法を採用した。これに対し、本参考例の場合には、先に(例えば図1に示す様に、嵌合用円筒面部20を基準として)、取付フランジ15の軸方向外側面及び円筒部16の外周面に旋削加工を施す。その後、図4に示す様に、チャック31bの先端面を上記取付フランジ15の軸方向外側面に密接させつつ、このチャック31bにより上記円筒部16の外周面を掴んだ状態で(これら軸方向外側面及び外周面を基準面として)、このチャック31bと共にハブ本体13aを回転させる。そして、この状態で、旋削加工により基準円筒面部32を形成する。そして、この様な順番で各旋削加工を行う事により、上記取付フランジ15の軸方向外側面及び上記円筒部16の外周面の面精度を改善し、且つ、上記基準円筒面部32の面精度を良好にする。これと共に、この基準円筒面部32の中心軸に対する上記取付フランジ15の軸方向外側面の直角度と、この基準円筒面部32に対する上記円筒部16の外周面の同心度とを、それぞれ良好にする。その他の構成及び作用は、前述した参考例の第1例の場合と同様である。
図5は、本発明の実施の形態の1例を示している。本例の対象となる、車輪支持用軸受ユニット5aは、軸方向外側の軌道(外輪軌道11a、内輪軌道19a)の直径を、軸方向内側の軌道(外輪軌道11b、内輪軌道19b)の直径よりも大きくしている。これにより、上記軸方向外側の外輪軌道11aと内輪軌道19aとの間に設けた各転動体22、22のピッチ円直径を、上記軸方向内側の外輪軌道11bと内輪軌道19bとの間に設けた各転動体22、22のピッチ円直径よりも大きくしている。そして、この様な構成を採用する事により、上記車輪支持用軸受ユニット5aの剛性を高めている。又、図示の例は、従動輪(FF車の後輪、FR車及びRR車の前輪)用の車輪支持用軸受ユニット5aである為、ハブ8aの中心部にスプライン孔を形成していない。又、図示の例では、内輪14の軸方向内端面を、上記ハブ8aの軸方向内端部に形成したかしめ部34により抑え付けている。この様な構造を有する本例の対象となる車輪支持用軸受ユニット5aの場合も、ハブ本体13bの外周面のうち、嵌合用円筒面部20の段差面21の軸方向外側に隣接する部分に、基準円筒面部32を形成している。上記ハブ本体13bの製造過程で、このハブ本体13bの外周面のうち、高周波焼入れ処理に基づいて変形した、取付フランジ15の軸方向内側の根元部分及び上記軸方向外側の内輪軌道19aと、上記嵌合用円筒面部20及びその段差面21とに、それぞれ研削加工を施す際に、上記基準円筒面部32には研削加工を施さない点を含めて、その他の構成及び作用は、上述した参考例の第1〜3例の場合とほぼ同様である。この為、同等部分には同一符号を付して、重複する説明を省略する。
2 ロータ
3 ナックル
4 支持孔
5、5a 車輪支持用軸受ユニット
6、6a 外輪
7 ボルト
8、8a ハブ
9 スタッド
10 ナット
11a、11b 外輪軌道
12 結合フランジ
13、13a、13b ハブ本体
14 内輪
15 取付フランジ
16 円筒部
17 取付孔
18 セレーション部
19a、19b 内輪軌道
20 嵌合用円筒面部
21 段差面
22 転動体
23a、23b シールリング
24 スプライン孔
25 等速ジョイント用外輪
26 スプライン軸
27 ナット
28 円筒面部
29 シュー
30 バッキングプレート
31a、31b チャック
32 基準円筒面部
33 センター抑え
34 かしめ部
Claims (3)
- 外周面に軸方向内側の内輪軌道を形成した内輪と、外周面の軸方向外端寄り部分に車輪及び制動用回転部材を取り付ける為の取付フランジを、同じく軸方向中間部に軸方向外側の内輪軌道を、同じく軸方向内端部に上記内輪を外嵌固定する為の嵌合用円筒面部を、軸方向外端部に上記車輪及び制動用回転部材を外嵌する為の円筒部を、それぞれ形成すると共に、外周面のうちで上記取付フランジの軸方向内側の根元部分から上記嵌合用円筒面部までの連続した部分の全周に熱処理硬化層を形成しているハブ本体とを備え、且つ、上記軸方向内側の内輪軌道の直径を上記軸方向外側の内輪軌道の直径よりも小さくしている車輪支持用軸受ユニットの製造方法であって、上記ハブ本体を造る際に、上記熱処理硬化層を形成した後、このハブ本体の一部を基準面として、上記取付フランジの軸方向外側面及び上記円筒部の外周面に旋削加工を施すと共に、上記ハブ本体の外周面のうちで上記軸方向外側の内輪軌道と上記嵌合用円筒面部との間部分に旋削加工を施して当該部分に基準円筒面部を形成し、その後、この基準円筒面部にシューを摺接させる事により上記ハブ本体の径方向の位置決めを図りつつ、上記取付フランジの軸方向外側面にバッキングプレートを吸着させた状態でこのバッキングプレートと共に上記ハブ本体を、上記取付フランジの軸方向外側面と直交する軸を中心として回転させながら、上記軸方向外側の内輪軌道と上記嵌合用円筒面部とに、それぞれ研削加工を施し、且つ、この研削加工の際に上記基準円筒面部には研削加工を施さない事を特徴とする車輪支持用軸受ユニットの製造方法。
- 外周面に軸方向内側の内輪軌道を形成した内輪と、外周面の軸方向外端寄り部分に車輪及び制動用回転部材を取り付ける為の取付フランジを、同じく軸方向中間部に軸方向外側の内輪軌道を、同じく軸方向内端部に上記内輪を外嵌固定する為の嵌合用円筒面部を、軸方向外端部に上記車輪及び制動用回転部材を外嵌する為の円筒部を、それぞれ形成すると共に、外周面のうちで上記取付フランジの軸方向内側の根元部分から上記嵌合用円筒面部までの連続した部分の全周に熱処理硬化層を形成しているハブ本体とを備え、且つ、上記軸方向内側の内輪軌道の直径を上記軸方向外側の内輪軌道の直径よりも小さくしている車輪支持用軸受ユニットの製造方法であって、上記ハブ本体を造る際に、上記熱処理硬化層を形成した後、このハブ本体の一部を基準面として上記取付フランジの軸方向外側面及び上記円筒部の外周面に旋削加工を施す作業と、上記ハブ本体の一部を基準面として上記ハブ本体の外周面のうちで上記軸方向外側の内輪軌道と上記嵌合用円筒面部との間部分に旋削加工を施して当該部分に基準円筒面部を形成する作業とのうちの、何れか一方の作業を行い、その後、この一方の作業により旋削加工を施された面を上記基準面として他方の作業を行い、その後、上記基準円筒面部にシューを摺接させる事により上記ハブ本体の径方向の位置決めを図りつつ、上記取付フランジの軸方向外側面にバッキングプレートを吸着させた状態でこのバッキングプレートと共に上記ハブ本体を、上記取付フランジの軸方向外側面と直交する軸を中心として回転させながら、上記軸方向外側の内輪軌道と上記嵌合用円筒面部とに、それぞれ研削加工を施し、且つ、この研削加工の際に上記基準円筒面部には研削加工を施さない事を特徴とする車輪支持用軸受ユニットの製造方法。
- 熱処理硬化層を形成した後、ハブ本体の一部を基準面として取付フランジの軸方向外側面に旋削加工を施す前に、この取付フランジの円周方向複数個所に形成された取付孔にそれぞれ軸方向内側からスタッドのセレーション部を圧入する作業を行う、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した車輪支持用軸受ユニットの製造方法。
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