JP5021287B2 - 蛍光撮像方法及び蛍光撮像装置 - Google Patents
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Description
図14の構成では、液浸対物レンズに液体を注入する注液手段としての供給器51が、液浸対物レンズ52に固定されるとともに、供給器51の先端に設けられた供給管51aが、液浸対物レンズ52の側方から液浸対物レンズ52の先端レンズ52aの近傍に延びている。そして、供給管51aを経由して液浸対物レンズ52の先端レンズ52aと試料支持具53に支持されている試料54との間に自動的に注液することができるようになっている。
また、図14の構成では、排出手段としてのトラフ状の吸収手段55が、液浸対物レンズ52の周囲に設けられるとともに、吸収手段55には排出用の管56が接続されている。そして、液浸対物レンズ52の先端レンズ52aから溢れた液体を吸収手段55に溜め、溜まった液体を排出用の管56を介して排出することができるようになっている。
しかし、特許文献1に記載の構成は、長期間の観察における液体の蒸発に対しては何ら配慮されたものとなっていない。
このため、特許文献1に記載の構成の注液手段を用いても、倒立型顕微鏡を用いてタイムラプス観察等、長期間の観察により蛍光像を撮像するような場合には、ある程度の期間が経過すると液浸対物レンズと試料との間が充填されない状態となり、観察に支障を来たすようになってしまう。
図1は本発明の参考発明としての第1実施形態にかかる蛍光撮像方法の撮像手順を示すフローチャートである。
第1実施形態の蛍光撮像方法は、液浸対物レンズを備えた倒立型の蛍光撮像装置を用いて、蛍光観察体を一定期間撮像する蛍光撮像方法において、撮像位置配置ステップS1と、注液ステップS2と、撮像ステップS3と、繰り返し制御ステップS4を備えている。
撮像位置配置ステップS1では、蛍光観察体を収納したウェルを複数有する容器における所定のウェルを蛍光撮像装置のステージにおける撮像位置に配置する。
注液ステップS2では、蛍光撮像装置内の液浸対物レンズの先端部と蛍光観察体を収納した所定のウェルとの間に所定量の液体を注液して充填状態にする。
撮像ステップS3では、液浸対物レンズの先端部との間に液体が充填されている所定のウェル内の蛍光観察体を撮像する。
繰り返し制御ステップS4では、所定の時間的間隔をもって、1回の注液ステップS2と1回の注液ステップS2の後に行う所定回数の撮像ステップS3とからなる一連の操作を繰り返す、繰り返し制御ステップS4を備えるようにしている。
図2は本発明の第2実施形態にかかる蛍光撮像方法の撮像手順を示すフローチャートである。
第2実施形態の蛍光撮像方法は、撮像位置配置ステップS11と、移動ステップS12と、注液ステップS13と、照準ステップS14と、撮像ステップS15と、繰り返し制御ステップS16を備えている。
撮像位置配置ステップS11では、第1実施形態の蛍光撮像方法における撮像位置配置ステップS1と同様に、蛍光観察体を収納したウェルを複数有する容器における所定のウェルを蛍光撮像装置のステージにおける撮像位置に配置する。
移動ステップS12では、液浸対物レンズと所定のウェルとが少なくとも液浸対物レンズの光軸に対して垂直方向に離れるように、液浸対物レンズと所定のウェルとの相対的位置を変位させる。
注液ステップS13では、液浸対物レンズとは別個に移動可能な注液手段を移動させて、注液手段の先端部が液浸対物レンズの先端部の上方に位置するように、注液手段と液浸対物レンズとの相対的位置を調整した後、注液手段の先端部より、蛍光撮像装置内の液浸対物レンズの先端部に対し、ステージにおける撮像位置から離れた位置において液浸対物レンズの上方から所定量の液体を注液し、注液後に、注液手段を移動させ、液浸対物レンズと所定のウェルとの相対的位置を変位させて、液浸対物レンズの先端部と所定のウェルとの間を充填状態にする。
照準ステップS14では、液浸対物レンズが所定のウェル内の蛍光観察体に照準するように、液浸対物レンズと所定のウェルとの相対的位置を変位させる。
撮像ステップS15では、第1実施形態の蛍光撮像方法における撮像ステップS3と同様に、液浸対物レンズの先端部との間に液体が充填されている所定のウェル内の蛍光観察体を撮像する。
繰り返し制御ステップS16では、所定の時間的間隔をもって、1回の移動ステップS12と1回の移動ステップS12の後に行う1回の注液ステップS13と1回の注液ステップS13の後に行う1回の照準ステップS14と1回の照準ステップS14の後に行う所定回数の撮像ステップS15とからなる一連の操作を繰り返す。
図3は本発明の参考発明としての第3実施形態にかかる蛍光撮像方法の撮像手順を示すフローチャートである。
第3実施形態の蛍光撮像方法は、液浸対物レンズを備えた倒立型の蛍光撮像装置を用いて、蛍光観察体を一定期間撮像する蛍光撮像方法において、撮像位置配置ステップS21と、注液ステップS22と、撮像ステップS23と、検知ステップS24と、繰り返し制御ステップS25を備えている。
撮像位置配置ステップS21では、第1実施形態の蛍光撮像方法における撮像位置配置ステップS1と同様に、蛍光観察体を収納したウェルを複数有する容器における所定のウェルを蛍光撮像装置のステージにおける撮像位置に配置する。
注液ステップS22では、第1実施形態の蛍光撮像方法における注液ステップS2と同様に、蛍光撮像装置内の液浸対物レンズの先端部と蛍光観察体を収納した所定のウェルとの間に所定量の液体を注液して充填状態にする。
撮像ステップS23では、第1実施形態の蛍光撮像方法における撮像ステップS3と同様に、液浸対物レンズの先端部との間に液体が充填されている所定のウェル内の蛍光観察体を撮像する。
検知ステップS24では、注液ステップS22により注液された液浸対物レンズの先端部と所定のウェルとの間の液体の充填状態の変化を検知する。
繰り返し制御ステップS25では、検知ステップS24を介して液浸対物レンズの先端部と所定のウェルとの間の液体が蒸発して非充填状態となったことを検知したときに、1回の注液ステップS22と1回の注液ステップS22の後に行う所定回数の撮像ステップS23とからなる一連の操作を繰り返す。
図4は本発明の第4実施形態にかかる蛍光撮像方法の撮像手順を示すフローチャートである。
第4実施形態の蛍光撮像方法は、撮像位置配置ステップS31と、移動ステップS32と、注液ステップS33と、照準ステップS34と、撮像ステップS35と、検知ステップS36と、繰り返し制御ステップS37を備えている。
撮像位置配置ステップS31では、第1実施形態の蛍光撮像方法における撮像位置配置ステップS1と同様に、蛍光観察体を収納したウェルを複数有する容器における所定のウェルを蛍光撮像装置のステージにおける撮像位置に配置する。
移動ステップS32では、第2実施形態の蛍光撮像方法における移動ステップS12と同様に、液浸対物レンズと所定のウェルとが少なくとも液浸対物レンズの光軸に対して垂直方向に離れるように、液浸対物レンズと所定のウェルとの相対的位置を変位させる。
注液ステップS33では、液浸対物レンズとは別個に移動可能な注液手段を移動させて、注液手段の先端部が液浸対物レンズの先端部の上方に位置するように、注液手段と液浸対物レンズとの相対的位置を調整した後、注液手段の先端部より、蛍光撮像装置内の液浸対物レンズの先端部に対し、ステージにおける撮像位置から離れた位置において液浸対物レンズの上方から所定量の液体を注液し、注液後に、注液手段を移動させ、液浸対物レンズと所定のウェルとの相対的位置を変位させて、液浸対物レンズの先端部と所定のウェルとの間を充填状態にする。
照準ステップS34では、第2実施形態の蛍光撮像方法における照準ステップS14と同様に、液浸対物レンズが所定のウェル内の蛍光観察体に照準するように、液浸対物レンズと所定のウェルとの相対的位置を変位させる。
撮像ステップS35では、第1実施形態の蛍光撮像方法における撮像ステップS3と同様に、液浸対物レンズの先端部との間に液体が充填されている所定のウェル内の蛍光観察体を撮像する。
検知ステップS36では、第3実施形態の蛍光撮像方法における検知ステップS24と同様に、注液ステップS33により注液された液浸対物レンズの先端部と所定のウェルとの間の液体の充填状態の変化を検知する。
繰り返し制御ステップS37では、検知ステップS36を介して液浸対物レンズの先端部と所定のウェルとの間の液体が蒸発して非充填状態となったことを検知したときに、1回の移動ステップS32と1回の移動ステップS32の後に行う1回の注液ステップS33と1回の注液ステップS33の後に行う1回の照準ステップS34と1回の照準ステップS34の後に行う所定回数の撮像ステップS35とからなる一連の操作を繰り返す。
図5は本発明の参考発明としての第5実施形態にかかる蛍光撮像装置の要部の構成を示すブロック図である。
第5実施形態の蛍光撮像装置は、蛍光観察体を一定期間観察する、液浸対物レンズ(図示省略)を備えた倒立型の蛍光顕微鏡として構成されており、注液手段1と、撮像手段2と、繰り返し制御手段3を有している。
注液手段1は、液浸対物レンズの先端部と蛍光観察体(図示省略)を収納したウェルを複数有する容器における所定のウェルとの間に所定量の液体を注液するように構成されている。
撮像手段2は、液浸対物レンズの先端部と所定のウェルとの間に液体を充填した状態で所定のウェル内の蛍光観察体を撮像するように構成されている。
繰り返し制御手段3は、所定の時間的間隔をもって、注液手段1による液浸対物レンズの先端部と所定のウェルとの間の液体の注液を1回行いその後に撮像手段2による蛍光観察体の撮像を所定回数行ってなる一連の操作を繰り返すように、注液手段1及び撮像手段2を制御するように構成されている。
図6は本発明の第6実施形態にかかる蛍光撮像装置の要部の構成を示すブロック図である。
第6実施形態の蛍光撮像装置は、蛍光観察体を一定期間観察する、液浸対物レンズ(図示省略)を備えた倒立型の蛍光顕微鏡として構成されており、移動手段1’と、注液手段1と、照準手段2’と、撮像手段2と、繰り返し制御手段3を有している。
注液手段1は、図2にフローチャートで示した第2実施形態の蛍光撮像方法を実施することができ、第2実施形態の蛍光撮像方法と同様の効果が得られるようにするために、液浸対物レンズとは別個に移動可能であって、その先端部が液浸対物レンズの先端部の上方に位置するように移動させられて、液浸対物レンズとの相対的位置が調整された状態で、蛍光撮像装置のステージにおける撮像位置から離れた位置において液浸対物レンズの上方から液浸対物レンズの先端部に対し所定量の液体を注液するように構成されている。
撮像手段2は、第5実施形態の蛍光撮像装置における撮像手段2と同様に構成されている。
移動手段1’は、液浸対物レンズと蛍光観察体(図示省略)を収納した所定のウェルとが少なくとも液浸対物レンズの光軸に対して垂直方向に離れるように、液浸対物レンズと所定のウェルとの相対的位置を変位させるように構成されている。
照準手段2’は、液浸対物レンズが所定のウェル内の蛍光観察体に照準するように、液浸対物レンズと所定のウェルとの相対的位置を変位させるように構成されている。
繰り返し制御手段3は、所定の時間的間隔をもって、移動手段1’による液浸対物レンズと所定のウェルとの相対的位置の変位を1回行い次いで注液手段1による液浸対物レンズの先端部と所定のウェルとの間の液体の注液を1回行い次いで照準手段2’による液浸対物レンズの所定のウェル内の蛍光観察体への照準を1回行いその後に撮像手段2による蛍光観察体の撮像を所定回数行ってなる一連の操作を繰り返すように、移動手段1’、注液手段1、照準手段2’及び撮像手段2を制御するように構成されている。
図7は本発明の参考発明としての第7実施形態にかかる蛍光撮像装置の要部の構成を示すブロック図である。
第7実施形態の蛍光撮像装置は、蛍光観察体を一定期間観察する、液浸対物レンズ(図示省略)を備えた倒立型の蛍光顕微鏡として構成されており、注液手段1と、撮像手段2と、検知手段4と、繰り返し制御手段3を有している。
注液手段1と撮像手段2は、夫々第5実施形態の蛍光撮像装置における注液手段1及び撮像手段2と同様に構成されている。
検知手段4は、液浸対物レンズの先端部と蛍光観察体(図示省略)を収納した所定のウェルとの間の液体の充填状態の変化を検知するように構成されている。
繰り返し制御手段3は、検知手段4を介して液浸対物レンズの先端部と所定のウェルとの間の液体が蒸発して非充填状態となったことを検知したときに、注液手段1による液浸対物レンズの先端部と所定のウェルとの間の液体の注液を1回行いその後に撮像手段2による蛍光観察体の撮像を所定回数行ってなる一連の操作を繰り返すように、注液手段1及び撮像手段2を制御するように構成されている。
図8は本発明の第8実施形態にかかる蛍光撮像装置の要部の構成を示すブロック図である。
第8実施形態の蛍光撮像装置は、蛍光観察体を一定期間観察する、液浸対物レンズ(図示省略)を備えた倒立型の蛍光顕微鏡として構成されており、移動手段1’と、注液手段1と、照準手段2’と、撮像手段2と、検知手段4と、繰り返し制御手段3を有している。
注液手段1は、図4にフローチャートで示した第4実施形態の蛍光撮像方法を実施することができ、第4実施形態の蛍光撮像方法と同様の効果が得られるようにするために、液浸対物レンズとは別個に移動可能であって、その先端部が液浸対物レンズの先端部の上方に位置するように移動させられて、液浸対物レンズとの相対的位置が調整された状態で、蛍光撮像装置のステージにおける撮像位置から離れた位置において液浸対物レンズの上方から液浸対物レンズの先端部に対し所定量の液体を注液するように構成されている。
撮像手段2は、第5実施形態の蛍光撮像装置における撮像手段2と同様に構成されている。
移動手段1’と照準手段2’は、夫々第6実施形態の蛍光撮像装置における移動手段1’及び照準手段2’と同様に構成されている。
検知手段3は、検知手段4を介して液浸対物レンズの先端部と蛍光観察体(図示省略)を収納した所定のウェルとの間の液体が蒸発して非充填状態となったことを検知したときに、移動手段1’による液浸対物レンズと所定のウェルとの相対的位置の変位を1回行い次いで注液手段1による液浸対物レンズの先端部と所定のウェルとの間の液体の注液を1回行い次いで照準手段2’による液浸対物レンズの所定のウェル内の蛍光観察体への照準を1回行いその後に撮像手段2による蛍光観察体の撮像を所定回数行ってなる一連の操作を繰り返すように、移動手段1’、注液手段1、照準手段2’及び撮像手段2を制御するように構成されている。
なお、上記各実施形態においては、蛍光観察体を収納した容器として、複数のウェルを有する容器(マルチプレート)における所定のウェルを用いて説明したが、蛍光観察体を収納して観察することができる容器であれば、例えば培養容器を用いてもよい。
実施例1
図9は本発明の参考例としての実施例1にかかる蛍光撮像装置の全体構成を示す概念図、図10は図9の部分拡大図、図11は図9で示した蛍光撮像装置に用いられている試料容器の外観を示す説明図である。
倒立型顕微鏡は、観察位置に被観察物を載置するステージ21と、ステージ21の下方に配置された液浸対物レンズ22と、被観察物に所定の励起波長の光を照射する照明手段23と、照明された被観察物からの所望の蛍光を撮像する撮像手段24と、撮像手段24で撮像された蛍光を処理する処理手段(データ処理装置)25と、処理手段25で処理された情報に基いて画像を形成する画像形成手段(画像形成装置)26と、画像形成手段26で形成された画像を表示する画像表示手段(表示装置)27と、液浸対物レンズ22に注液する注液手段28と、液浸対物レンズ22に注液された液体を排出する排出手段29と、所定の制御を行う制御手段30を備えている。
照明手段23は、夫々異なる励起波長を出射する照明光源23a,23b及び励起フィルタ23c,23dと、光路合成部材23eと、照明レンズ23fと、ダイクロイックミラー23gと、液浸対物レンズ22を有して構成されている。
撮像手段24は、液浸対物レンズ22と、ダイクロイックミラー23gと、バンドパスフィルタ24aと、結像レンズ24bと、共焦点アパーチャ24cと、撮像素子24dを有して構成されている。撮像素子24dは、例えば、CCDなどを用いることができる。
注液手段28は、試料32と液浸対物レンズ22との間の媒質として注液対象となる液体を入れた容器28aと、容器28aに入っている液体を注液方向に送り出すポンプ28bと、液体の温度を制御する温度制御装置28cと、注液される液体が通る注液管28dを有している。なお、注液手段28は、温度制御装置28cを有しない構成でも良い。
排出手段29は、液浸対物レンズ22の液体受け部22bに溜められた液体を排出方向に送り出すポンプ29aと、排出された液体を溜める容器29bと、排出される液体が通る排出管29cを有している。
制御手段30は、データ処理装置25と、ポンプ28bと、温度制御装置28cと、ポンプ29aと接続されている。そして、データ処理装置25に対しては撮像素子24dで撮像した観察情報に対する所定処理を行うための制御信号を、ポンプ28bに対しては容器28aに入っている液体を所定量吸い上げるための所定の制御信号を、温度制御装置28cに対しては液体の温度を所定の温度に調整するための制御信号を、ポンプ29aに対しては液体を所定量排出するための制御信号をそれぞれ送信するように構成されている。
なお、所定の時間的間隔としては、注液手段28を介して注液された液浸対物レンズ22の先端レンズ面22aと所定のウェル31aとの間の液体が蒸発して非充填状態となるまでの所定時間が予め設定されている。
また、排出手段29の排出管29cの先端部29c’は、液浸対物レンズ22の液体受け部22bの排出口22b’に固定されていて、液浸対物レンズ22の液体受け部22bに溜まった液体が排出口22b’を経由して排出管29cの先端部29c’を流れて排出されるように構成されている。
また、撮像手段14は、液浸対物レンズ22の先端レンズ面22aと蛍光観察体である試料32を収納した所定のウェル31aとの間に液体を充填した状態で所定のウェル31a内の蛍光観察体を撮像することができれば、どのような構成でも適用可能である。
さらに、実施例1の蛍光撮像装置は、照明手段23、撮像手段24、処理手段25、画像形成手段26、画像表示手段27を有して構成されているが、第5実施形態の蛍光撮像装置と同様の構成を備えて、図1にフローチャートで示した第1実施形態の蛍光撮像方法と同様のステップを実施することができ、且つ液浸型対物レンズ22を備えた倒立型顕微鏡としての機能を備えていれば、どのような構成でも適用可能である。
なお、検知手段は、液浸対物レンズ22の先端レンズ面22aと所定のウェル31aとの間の液体の充填状態の変化を検知することができれば、どのような構成でもよい。
実施例1の変形例の蛍光撮像装置によれば、実施例1の蛍光撮像装置と同様に、長期間の観察において、観察者が液体の注液状態を監視しなくても、自動的に良好な注液状態を維持して良好な蛍光像を得ることができる。
図12は本発明の実施例2にかかる蛍光撮像装置の全体構成を示す概念図、図13は図12の部分拡大図である。なお、図9に示した実施例1の蛍光撮像装置と同様の構成は同じ符号を付し詳細な説明は省略する。
まず、実施例2の蛍光撮像装置によれば、制御装置30が位置制御手段として注液手段28の注液位置(即ち、注液管28dの先端部28d’の先端位置)と液浸対物レンズ22(より詳しくは、先端レンズ面22a)との相対的位置を自動的に位置合わせするとともに、注液手段28により注液された液浸対物レンズ22とステージ21における所望の観察位置との相対的位置を自動的に位置合わせすることができるようになっているので、操作者の手を煩わせることなく常に正確な注液位置及び観察位置に位置合わせをすることができ、所望の試料に対して高精度な観察を行うことができる。
清掃部材33は、例えば、不織布など、先端レンズ面22aに摺接したときに先端レンズ面22aを傷つけずに先端レンズ面22aに付着した汚れ等を除去することができる程度の所定の弾性を持った部材を用いて構成されている。
さらに、注液手段28の注液管28dの先端部28d’を、ステージ21とは別体の支持部材(図示省略)に固定し、ステージ21とは別個に移動するように構成する場合には、注液管28dの先端部28d’を水平方向、又は垂直方向に移動させてもよい。
このようにすれば、液浸対物レンズ22への注液と液浸対物レンズ22からこぼれた液体の排出とを同時に行うことができ、作動効率が良い。
なお、注液管28の先端部28d’の注液位置の位置合わせと排出管29bの先端部29b’の挿入位置の位置合わせを別個に行うように構成してもよい。
また、図12に示した実施例2の蛍光撮像装置において、液浸対物レンズ22は交換可能でも、支持部材(図示省略)に交換不能に固定された構成のいずれでもよい。交換不能な液浸対物レンズを備えた倒立型顕微鏡に実施例2の構成を適用しても、上述した注水手段28や排出手段29との干渉を防いで高精度な観察を行うことができるという効果が得られる。
なお、検知手段は、液浸対物レンズ22の先端レンズ面22aと所定のウェル31aとの間の液体の充填状態の変化を検知することができれば、どのような構成でもよい。
実施例2の変形例の蛍光撮像装置によれば、実施例2の蛍光撮像装置と同様に、長期間の観察において、観察者が液体の注液状態を監視しなくても、自動的に良好な注液状態を維持して良好な蛍光像を得ることができる。
1’ 移動手段
2 撮像手段
2’ 照準手段
3 繰り返し制御手段
4 検知手段
21 ステージ
21a 下端部
21a’ 開口
22 液浸対物レンズ
22a 先端レンズ面
22b 液体受け部
22b’ 排出口
23 照明手段
23a,23b 照明光源
23c,23c 励起フィルタ
23e 光路合成部材
23f 照明レンズ
23g ダイクロイックミラー
24 観察手段
24a バンドパスフィルタ
24b 結像レンズ
24c 共焦点アパーチャ
24d 受光素子
25 処理手段(データ処理装置)
26 画像形成手段(画像形成装置)
27 画像表示手段(画像表示装置)
28 注液手段
28a 容器
28b ポンプ
28c 温度制御装置
28d 注液管
28d’ 注液管の先端部
29 排出手段
29a ポンプ
29b 容器
29c 排出管
29c’ 排出管の先端部
30 制御手段
31 プレート
31a ウェル
32 試料
33 清掃部材
Claims (8)
- 液浸対物レンズを備えた倒立型の蛍光撮像装置を用いて、蛍光観察体を一定期間撮像する蛍光撮像方法において、
前記蛍光観察体を収納した容器を前記蛍光撮像装置のステージにおける撮像位置に配置する撮像位置配置ステップと、
前記液浸対物レンズとは別個に移動可能な注液手段を移動させて、前記注液手段の先端部が該液浸対物レンズの先端部の上方に位置するように、該注液手段と該液浸対物レンズとの相対的位置を調整した後、該注液手段の先端部より、前記蛍光撮像装置内の該液浸対物レンズの先端部に対し、前記ステージにおける前記撮像位置から離れた位置において該液浸対物レンズの上方から所定量の液体を注液し、注液後に、該注液手段を移動させ、該液浸対物レンズと前記蛍光観察体を収納した容器との相対的位置を変位させて、該液浸対物レンズの先端部と該容器との間を充填状態にする注液ステップと、
前記液浸対物レンズの先端部との間に液体が充填されている前記容器内の蛍光観察体を撮像する撮像ステップを備えるとともに、
時間的間隔をもって、1回の前記注液ステップと該1回の注液ステップの後に行う所定回数の前記撮像ステップとからなる一連の操作を繰り返す、繰り返し制御ステップを備えるようにし、
前記注液ステップの前に、前記液浸対物レンズと前記容器とが少なくとも該液浸対物レンズの光軸に対して垂直方向に離れるように、該液浸対物レンズと該容器との相対的位置を変位させる移動ステップを備え、
前記注液ステップと前記撮像ステップの間に、前記液浸対物レンズが前記容器内の前記蛍光観察体に照準するように、該液浸対物レンズと該容器との相対的位置を変位させる照準ステップを備えるとともに、
前記繰り返し制御ステップにおいて、前記時間的間隔をもって、1回の前記移動ステップと該1回の移動ステップの後に行う1回の前記注液ステップと該1回の注液ステップの後に行う1回の前記照準ステップと該1回の照準ステップの後に行う所定回数の前記撮像ステップとからなる一連の操作を繰り返すようにしたことを特徴とする蛍光撮像方法。 - 前記時間的間隔として、前記注液ステップにより注液された前記液浸対物レンズの先端部と前記容器との間の液体が蒸発して非充填状態となるまでの所定の時間的間隔を予め設定しておくことを特徴とする請求項1に記載の蛍光撮像方法。
- さらに、前記注液ステップにより注液された前記液浸対物レンズの先端部と前記容器との間の液体の充填状態の変化を検知する検知ステップを備え、
前記時間的間隔が、前記検知ステップを介して、前記注液ステップにより注液された前記液浸対物レンズの先端部と前記容器との間の液体が蒸発して非充填状態となったことを検知するまでの時間的間隔であることを特徴とする請求項1に記載の蛍光撮像方法。 - 蛍光観察体を一定期間観察する、液浸対物レンズを備えた倒立型の蛍光撮像装置において、
前記液浸対物レンズとは別個に移動可能であって、その先端部が該液浸対物レンズの先端部の上方に位置するように移動させられて該液浸対物レンズとの相対的位置が調整された状態で、前記蛍光撮像装置のステージにおける前記撮像位置から離れた位置において該液浸対物レンズの上方から該液浸対物レンズの先端部に対し所定量の液体を注液する注液手段と、
前記液浸対物レンズの先端部と前記容器との間に液体が充填された状態における該容器内の蛍光観察体を撮像する撮像手段と、
時間的間隔をもって、前記注液手段による前記液浸対物レンズの先端部と前記容器との間の液体の注液を1回行いその後に前記撮像手段による前記蛍光観察体の撮像を所定回数行ってなる一連の操作を繰り返すように、該注液手段及び該撮像手段を制御する、繰り返し制御手段とを有し、
さらに、前記液浸対物レンズと前記容器とが、少なくとも該液浸対物レンズの光軸に対して垂直方向に離れるように、該液浸対物レンズと該容器との相対的位置を変位させる移動手段と、
前記液浸対物レンズが前記容器内の前記蛍光観察体に照準するように、該液浸対物レンズと該容器との相対的位置を変位させる照準手段を備えるとともに、
前記繰り返し制御手段が、前記時間的間隔をもって、前記移動手段による前記液浸対物レンズと前記容器との相対的位置の変位を1回行い次いで前記注液手段による該液浸対物レンズの先端部と該容器との間の液体の注液を1回行い次いで前記照準手段による該液浸対物レンズの該容器内の前記蛍光観察体への照準を1回行いその後に前記撮像手段による該蛍光観察体の撮像を所定回数行ってなる一連の操作を繰り返すように、該移動手段、該注液手段、該照準手段及び該撮像手段を制御するように構成されていることを特徴とする蛍光撮像装置。 - 前記時間的間隔が、前記注液手段により注液された前記液浸対物レンズの先端部と前記容器との間の液体が蒸発して非充填状態となるまでの予め設定された所定の時間的間隔であることを特徴とする請求項4に記載の蛍光撮像装置。
- さらに、前記注液手段により注液された前記液浸対物レンズの先端部と前記容器との間の液体の充填状態の変化を検知する検知手段を備え、
前記時間的間隔が、前記検知手段を介して、前記注液手段により注液された前記液浸対物レンズの先端部と前記容器との間の液体が蒸発して非充填状態となったことを検知するまでの時間的間隔であることを特徴とする請求項4に記載の蛍光撮像装置。 - 前記容器が、複数のウェルを有するマルチプレートにおける所定のウェルであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の蛍光撮像方法。
- 前記容器が、複数のウェルを有するマルチプレートにおける所定のウェルであることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の蛍光撮像装置。
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