JP5018361B2 - 電動式パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

この発明に係る電動式パワーステアリング装置は、自動車の操舵装置として利用するもので、電動モータを補助動力として利用する事により、運転者がステアリングホイールを操作する為に要する力の軽減を図るものである。本発明は、この様な電動式パワーステアリング装置を構成するウォーム式減速機部分で、歯打ち音と呼ばれる不快な異音が発生する事を抑えられ、しかも、ステアリングホイールの操作感を良好にできる構造の実現を意図して発明したものである。
操舵輪(フォークリフト等の特殊車両を除き、通常は前輪)に舵角を付与する際に運転者がステアリングホイールを操作する為に要する力の軽減を図る為の装置として、パワーステアリング装置が広く使用されている。又、この様なパワーステアリング装置で、補助動力源として電動モータを使用する電動式パワーステアリング装置も、近年普及し始めている。電動式パワーステアリング装置は、油圧式のパワーステアリング装置に比べて小型・軽量にでき、補助動力の大きさ(トルク)の制御が容易で、しかもエンジンの動力損失が少ない等の利点がある。
電動式パワーステアリング装置の構造は、各種知られているが、何れの構造の場合でも、ステアリングホイールの操作によって回転させられ、回転に伴って操舵輪に舵角を付与する回転軸に電動モータの補助動力を、減速機を介して付与する。この減速機として一般的には、ウォーム減速機が使用されている。ウォーム減速機を使用した電動式パワーステアリング装置の場合、上記電動モータにより回転駆動されるウォームと、上記回転軸と共に回転するウォームホイールとを噛合させて、上記電動モータの補助動力をこの回転軸に伝達自在とする。但し、ウォーム減速機の場合、何らの対策も施さないと、上記ウォームと上記ウォームホイールとの噛合部に存在するバックラッシュに基づき、上記回転軸の回転方向を変える際に、歯打ち音と呼ばれる不快な異音が発生する場合がある。
この様な歯打ち音の発生を抑えられる構造として従来から、特許文献1〜3に記載されている様に、ばね等の弾性部材によりウォームをウォームホイールに向け弾性的に押圧する事が考えられている。図7〜10は、このうちの特許文献2に記載された電動式パワーステアリング装置の1例を示している。ステアリングホイール1により所定方向に回転させられる、回転軸であるステアリングシャフト2の前端部は、ハウジング3の内側に回転自在に支持しており、この部分にウォームホイール4を固定している。このウォームホイール4と噛合し、電動モータ5により回転駆動されるウォーム歯6を軸方向中間部に設けたウォーム軸7の両端部は、深溝型玉軸受等の1対の転がり軸受8a、8bにより、上記ハウジング3内に回転自在に支持されている。更に、上記ウォーム軸7の先端部で上記転がり軸受8aよりも突出した部分に押圧部材9を外嵌し、この押圧部材9と上記ハウジング3との間に、弾性部材であるコイルばね10を設けている。具体的には、このハウジング3内に、上記転がり軸受8aを保持する為のホルダ11を内嵌固定し、このホルダ11の側面に突設した1対の係止部12、12に、上記コイルばね10の両端部に設けた折り曲げ部13、13を係止している。そして、このコイルばね10により、上記押圧部材9を介して、上記ウォーム歯6を上記ウォームホイール4に向け径方向に押圧している。この様な構成により、これらウォーム歯6とウォームホイール4との間のバックラッシュを抑え、上記歯打ち音の発生を抑えている。
上述した様な、特許文献2に記載された従来構造の場合には、図9の左端部に示す様に、上記ウォーム軸7の先端部を上記ウォームホイール4に対する遠近動を可能に支持する為に、このウォーム軸7の先端部に弾性材製のブッシュ14を外嵌し、このブッシュ14を、上記転がり軸受8aにより、上記ハウジング3に対し回転自在に支持している。上記バックラッシュを抑える際には、上記ブッシュ14を弾性変形させる。ところが、この様な従来構造の場合には、上記ブッシュ14が弾性変形する事に基づいて、上記ウォーム軸7の先端部が、上記バックラッシュを解消する為に変位させる必要がある、上記遠近動する方向だけでなく、このバックラッシュ解消の面からは変位させる事が不要である、上記ウォームホイール4の軸方向にも変位可能になる。そして、この軸方向の変位に基づいて、上記ウォーム歯6と上記ウォームホイール4との噛合状態が不適正になったり、或いは、これらウォーム歯6とウォームホイール4との噛合部で、歯打ち音の如き不快な異音や振動が発生したりする可能性がある。
例えば、上記ウォーム軸7の中心軸が、このウォームホイール4の中心軸に対し直交する仮想平面上(図8〜9に表われた面上)に存在した状態で、このウォームホイール4と上記ウォーム歯6との噛合状態が適正になる場合、上記ウォーム軸7の先端部が上記ブッシュ14の弾性変形分、上記ウォームホイール4の軸方向に変位すると、上記噛合状態が不適正になる。この弾性変形分の変位は僅かであり、この噛合状態が不適正になる程度は僅かであるが、不適正になる事で、上記ウォームホイール4と上記ウォーム歯6との噛合部の摩擦損失が大きくなる。そして、この摩擦損失が大きくなる分、前記電動モータ5から前記ステアリングシャフト2に付加される補助動力の大きさ(トルク)が変化(低減)する。又、変化する程度は、上記噛合状態が不適正の程度が大きくなる程著しくなる。
一方、上記ウォーム軸7の先端部を上記ウォームホイール4の軸方向に変位させる力は、上記噛合部から、上記補助動力を伝達する事に伴う反力として加わる。従って、上記ウォーム軸7の先端部が上記軸方向に変位する方向は、補助動力の伝達方向、即ち、上記ステアリングシャフト2の回転方向が逆転すれば、逆転する。そして、このステアリングシャフト2が所定方向に回転する状態での上記動力損失の大きさと、同じく逆方向に回転する状態での動力損失の大きさとが異なると、前記ステアリングホイール1の操作に要する力(操舵力)が、このステアリングホイール1の回転方向により互いに異なる状態が発生する可能性がある。この様な状態は、ステアリングホイール1を操作する運転者に違和感を与える為、好ましくない。
特開2000−43739号公報 特開2004−306898号公報 特表2006−513906号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、ウォーム歯とウォームホイールとの噛合状態が、動力の伝達方向によって変化する事を抑制できて、運転者がステアリングホイールに加える必要がある操舵力が、このステアリングホイールの回転方向により変化する事を抑制できる、電動式パワーステアリング装置を実現すべく発明したものである。
本発明の電動式パワーステアリング装置は、前述した従来から知られている電動式パワーステアリング装置と同様に、ハウジングと、回転軸と、ウォームホイールと、ウォームと、電動モータと、付勢手段とを備える。
このうちのハウジングは、車体等の固定の部分に支持されて、操舵時にも回転する事はない。
又、上記回転軸は、上記ハウジングに対し回転自在に設けられて、ステアリングホイールの操作によって回転させられ、回転に伴って操舵輪に舵角を付与する。この様な回転軸としては、例えば前述の図7に示した構造でのステアリングシャフト2、或いは、中間シャフト15、更には、ステアリングギヤユニット16の入力軸(ピニオン軸)が採用可能である。
又、上記ウォームホイールは、上記ハウジングの内部で上記回転軸の一部に、この回転軸と同心に(締り嵌めによる外嵌固定、キー係合、スプライン係合等により相対回転を阻止された状態で)支持されて、この回転軸と共に回転する。
又、上記ウォームは、ウォーム軸の軸方向中間部にウォーム歯を設けて成る。そして、このウォーム歯を上記ウォームホイールと噛合させた状態で、上記ウォーム軸の軸方向両端部をそれぞれ軸受により、上記ハウジングに対し回転自在に支持している。これら各軸受としては、例えば、内輪の外周面に設けた内輪軌道と外輪の内周面に設けた外輪軌道との間に複数個の玉を設けた、単列のラジアル玉軸受が採用可能である。
又、上記電動モータは、その出力軸を上記ウォーム軸の基端部に対し、回転力の伝達を自在に係合させて、このウォーム軸を両方向に回転駆動自在としている。
更に、上記付勢手段は、上記ウォーム軸の先端部に対し、上記ウォーム歯を上記ウォームホイールに向け径方向に押し付ける向きの弾力を付与する。
特に、本発明の電動式パワーステアリング装置に於いては、上記ウォーム軸の先端部を上記ハウジングに対し回転自在に支持する為の先端側軸受の外周面と、このハウジングの内面との間に、変位規制部材を、このハウジングに固定した状態で設けている。
この変位規制部材は、弾性板製で、基部と、1対の弾性腕部とを備える。
このうちの基部は、上記先端側軸受よりも上記ウォーム軸の先端側に配置されている。
又、上記1対の弾性腕部は、上記基部のうちで上記ウォームホイールの軸方向に関する両端部からそれぞれ、上記ウォーム軸の軸方向基端側に向け延出する状態で設けられている。そして、互いの先端部内側面をそれぞれ、上記先端側軸受の外周面のうちで上記ウォームホイールの軸方向両端部に弾性的に押し付けている。
この様な特徴を有する本発明(請求項1に記載した発明)を実施する場合に、好ましくは、請求項2に記載した様に、上記変位規制部材の構成要素として、上記基部及び1対の弾性腕部に、抑え板部を付加する。この抑え板部は、上記基部のうちで上記ウォームホイールと反対側の端部から上記ウォーム軸の軸方向基端側に向け延出する状態で設ける。そして、この抑え板部の先端部の内側面を、上記先端側軸受の外周面のうちで上記ウォームホイールと反対側の端部に近接対向させる。この場合に、より好ましくは、上記抑え板部の変形防止若しくは変位防止を図るべく、この抑え板部の断面形状を上記先端側軸受の外周面に沿う円弧形状として、この抑え板部の剛性を高めたり、或いはこの抑え板部の先端部外側面を上記ハウジングの内面に接触させる。
但し、本発明を実施する場合で、上記抑え板部を設けない場合に、好ましくは、上記ハウジングの内面を、上記先端側軸受の外周面のうちで上記ウォームホイールと反対側の端部に近接対向させる。
又、上述の請求項1〜2に記載した発明を実施する場合に、好ましくは、請求項3に記載した様に、上記変位規制部材を構成する弾性板を、銅又は銅系合金製とする。
上述の様に、本発明の電動式パワーステアリング装置の場合には、ハウジングに固定した変位規制部材を構成する1対の弾性腕部の先端部内側面を、先端側軸受の外周面のうちでウォームホイールの軸方向両端部に、それぞれ弾性的に押し付けている。この為、上記両弾性腕部の弾力によって、電動モータによる補助動力の伝達時に、上記先端側軸受(ウォーム軸の先端部)が上記ウォームホイールの軸方向に変位する事を抑制できる。従って、このウォームホイールとウォーム歯との噛合状態が、上記補助動力の伝達方向によって変化する事を抑制できる。この結果、運転者がステアリングホイールに加える必要がある操舵力が、このステアリングホイールの回転方向によって異なる事を抑制できる。この様な抑制効果は、上記補助動力が小さい場合(低トルク時)程、即ち、上記先端側軸受(上記ウォーム軸の先端部)を上記ウォームホイールの軸方向に変位させる力が小さい場合程、十分に発揮される。
尚、本発明の場合、上記両弾性腕部の先端部内側面と上記先端側軸受の外周面との間に作用する摩擦力は、この先端側軸受(上記ウォーム軸の先端部)が上記ウォームホイールに対し遠近動する事に対する抵抗となる。但し、上記摩擦力は上記弾力に比べて十分に小さい為、この摩擦力によって上記遠近動が妨げられる事は殆どない。従って、付勢手段により上記ウォーム軸の先端部を上記ウォームホイールに向け径方向に変位させる(上記ウォーム歯をこのウォームホイールに向け径方向に押し付ける)事に基づく、これらウォーム歯とウォームホイールとの噛合部のバックラッシュを解消する(この噛合部での歯打ち音の発生を抑制する)効果が低下する事は、殆どない。
又、本発明を実施する場合に、請求項2に記載した構成を採用すれば、上記変位規制部材を構成する抑え板部の先端部内側面が、上記先端側軸受の外周面のうちで上記ウォームホイールと反対側の端部に近接対向した状態となる。この為、このウォームホイールと上記ウォーム歯との噛合部で発生する、上記補助動力の伝達に伴う反力により、上記先端側軸受が上記ウォームホイールから遠ざかる方向に変位した場合に、上記抑え板部の先端部内側面によって上記先端側軸受の外周面を抑え付け、この先端側軸受がそれ以上、上記遠ざかる方向に変位する事を抑制できる。従って、上記補助動力の伝達時に、上記ウォームホイールと上記ウォーム歯との噛み合いを正常に保つ事ができる。この結果、噛み合い不良によってウォーム式減速機の各構成部材に損傷が発生したり、或いは異音が発生する事を防止できる。尚、この様な効果は、上記抑え板部を設けずに、上記ハウジングの内面を、上記先端側軸受の外周面のうちで上記ウォームホイールと反対側の端部に近接対向させる事によっても奏する事ができる。但し、請求項2に記載した構成を採用し、且つ、請求項3に記載した構成を採用すれば、次述する様な、有利な効果を奏する事ができる。
即ち、請求項3に記載した様に、上記変位規制部材を、ばね鋼等に比べて軟らかい燐青銅の如き銅系合金製とすれば、この変位規制部材の加工を容易に行える他、この変位規制部材と相手部材(ハウジング及び先端側軸受)との衝突に伴って異音や振動が発生する事を防止できる。又、自己潤滑性を有する銅系合金を使用する事で、上記両弾性腕部の先端部内側面と上記先端側軸受の外周面との擦れ合い部の摩耗を抑えられる。
[実施の形態の第1例]
図1〜5は、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の電動式パワーステアリング装置の特徴は、電動モータ5の回転力をステアリングシャフト2(図7参照)等の回転軸に伝達する為のウォーム減速機17を構成する、ウォーム歯6とウォームホイール4との噛合部のバックラッシュを解消できる構造で、しかも、この噛合部の噛合状態が、上記ウォーム減速機17部分での補助動力の伝達方向によって変化する事を抑制できる構造にある。その他、電動式パワーステアリング装置全体の構造及び作用に就いては、前述の特許文献2に記載された従来構造と同様であるから、この従来構造と同等部分に関する図示並びに説明は、省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
ウォーム18は、ウォーム軸7aの軸方向中間部に上記ウォーム歯6を設けて成る。そして、このウォーム歯6を上記ウォームホイール4と噛合させた状態で、上記ウォーム軸7aの軸方向両端部を、それぞれが単列深溝型の玉軸受である1対の転がり軸受8a、8b(基端側の転がり軸受8bに関しては、図8〜9参照)により、ハウジング3aに対し回転自在に支持している。これら両転がり軸受8a、8bのうち、上記基端側の転がり軸受8bは、前述した特許文献1〜3に記載された従来構造と同様に、上記ハウジング3aに対し上記ウォーム軸7aを、若干の揺動変位を可能に支持している。この揺動変位の角度は僅少であるから、単列深溝型の玉軸受のモーメント剛性が低い事により、容易に吸収できる。この点は、上記各従来構造の場合と同様であるから、図示並びに詳しい説明は省略する。
これに対して、上記ウォーム軸7aの先端部を支持する転がり軸受8aは、本発明特有の構造により、上記ハウジング3aの一部に設けた保持円筒部19の内側に、回転及び上記ウォームホイール4に対する若干の遠近動(図1〜2の上下方向の変位)を可能に、且つ、このウォームホイール4の軸方向(図1の表裏方向、図2の左右方向)の変位を抑制した状態で支持している。この為に、上記保持円筒部19の内径を、上記転がり軸受8aの外輪20の外径よりも少しだけ大きくしている。そして、この転がり軸受8aの内輪21を上記ウォーム軸7aの先端部に締り嵌めで外嵌固定すると共に、上記外輪20を、上記保持円筒部19に内嵌固定した変位規制部材22を構成する1対の弾性腕部24、24により、上記ウォームホイール4の軸方向両側から挟持している。
上記変位規制部材22は、燐青銅板等の弾性板に打ち抜き加工及び曲げ加工等のプレス加工を施す事により形成したもので、基部23と、上記1対の弾性腕部24、24と、抑え板部25とを備える。このうちの基部23は、断面L字形で全体を円環状に形成しており、上記保持円筒部19の奥端部に締り嵌めで内嵌固定している。又、上記1対の弾性腕部24、24はそれぞれ、先細の平板状に形成しており、上記基部23のうちで上記ウォームホイール4の軸方向に関する両端部から、上記ウォーム軸7aの軸方向基端側に向け延出している。そして、これら両弾性腕部24、24の先端部内側面をそれぞれ、上記外輪20の外周面のうちで上記ウォームホイール4の軸方向両端部に、弾性的に押し付けている。又、この状態で、上記両弾性腕部24、24の外側面と上記保持円筒部19の内周面との間に、それぞれ小さい隙間を設けている。即ち、本例の場合には、上記両弾性腕部24、24の先端部同士の間に上記外輪20を弾性的に挟持する事で、この外輪20を支持している。又、上記抑え板部25は、円弧板状に形成しており、上記基部23のうちで上記ウォームホイール4と反対側の端部から、上記ウォーム軸7aの軸方向基端側に向け延出している。そして、上記抑え板部25の外側面(外周面)を上記保持円筒部19の内周面に密接させると共に、内側面(内周面)の先半部を、上記外輪20のうちで上記ウォームホイール4と反対側の部分に近接対向させている。即ち、外力が加わらない状態で、仮に上記外輪20が上記ウォームホイール4から離れる方向に変位したとしても、ウォーム減速機17の噛合状態に悪影響を及ぼさない程度の微小隙間を介して、対向させている。
尚、本例の場合、図3〜4に示す、上記変位規制部材22の自由状態で、この変位規制部材22のうち、円周方向に関して上記両腕部24、24を配置した部分を除く部分の外径を、軸方向に関して上記抑え板部25の先端側に向かう程、緩い勾配で大きくしている。これにより、上記保持円筒部19の内側に上記変位規制部材22を押し込んだ状態で、この保持円筒部19に上記基部23を締り嵌めで内嵌固定し、且つ、この保持円筒部19の内周面に上記抑え板部25の外側面を弾性的に密接させられる様にしている。
又、本例の場合、上記ウォーム軸7aの先端部で、上記転がり軸受8aを構成する内輪21よりも突出した部分の外周面と、上記変位規制部材22を構成する基部23の内周面との間に、付勢手段を構成する、押圧部材9aとコイルばね10aとを設けている。このうちの押圧部材9aは、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリアセタール等の合成樹脂を射出成形して成るもので、円板部26と、この円板部26の中心部に設けた中心円筒部27と、この中心円筒部27の周囲の径方向反対側2個所位置に設けられた1対の受部28、28と、中心孔29と、上記円板部26の外周縁部に設けた円弧壁部30とを備える。このうちの中心孔29は、上記ウォーム軸7aの先端部で上記内輪21よりも突出した部分をがたつきなく、且つ、回転自在に挿入可能な内径を有する。又、上記両受部28、28は、上記ウォームホイール4と反対側に向いている。又、上記円弧壁部30の外周面は、上記保持円筒部19の内周面のうち、上記ウォームホイール4側部分に当接させている。
又、上記コイルばね10aは、ばね鋼の如き弾性を有する1本の金属製線材を巻回する事により構成したもので、コイル部31と、1対の係止部32、32とを備える。これら両係止部32、32は、このコイル部31の径方向に関してほぼ反対側から径方向内方に突出している。但し、上記コイルばね10aの自由状態で、上記両係止部32、32の位置は、少し円周方向片側(ウォームホイール4側)に偏っている。この様なコイルばね10aは、上記押圧部材9aを介して、上記基部23の内周面と上記ウォーム軸7aの先端部で上記内輪21よりも突出した部分との間に、この先端部を上記ウォームホイール4に向け弾性的に押圧する状態で設けている。この為に、上記コイルばね10aのコイル部31を上記押圧部材9aの中心円筒部27の周囲に配置した状態で、上記両係止部32、32を上記受部28、28に係止している。これら両係止部32、32をこれら受部28、28に係止し、外力が加わらない状態では、上記コイル部31の一部が、図5に示す様に、上記押圧部材9aの円板部26の外周縁よりも上記ウォームホイール4と反対側に大きく突出する。この様に、本例の場合には、上述の様な押圧部材9aとコイルばね10aとを、上記基部23の内周面と上記ウォーム軸7aの先端部で上記内輪21よりも突出した部分との間に組み付ける事により、上記ウォーム軸7aの先端部を上記保持円筒部19内に、上記ウォームホイール4に近づく方向の弾力を付与した状態で支持している。
上述の様に、本例の電動式パワーステアリング装置の場合には、ハウジング3a内に固定した変位規制部材22を構成する1対の弾性腕部24、24の先端部内側面を、ウォーム軸7aの先端部を支持する転がり軸受8aの外輪20の外周面のうちで、ウォームホイール4の軸方向両端部に、それぞれ弾性的に押し付けている。この為、上記両弾性腕部24、24の弾力によって、電動モータ5(図8参照)による補助動力の伝達時に、上記転がり軸受8a(上記ウォーム軸7aの先端部)が上記ウォームホイール4の軸方向に変位する事を抑制できる。従って、このウォームホイール4とウォーム歯6との噛合状態が、上記補助動力の伝達方向によって変化する事を抑制できる。この結果、運転者がステアリングホイール1(図7参照)に加える必要がある操舵力が、このステアリングホイール1の回転方向によって異なる事を抑制できる。この様な抑制効果は、上記補助動力が小さい場合(低トルク時)程、即ち、上記転がり軸受8a(上記ウォーム軸7aの先端部)を上記ウォームホイール4の軸方向に変位させる力が小さい場合程、十分に発揮される。操舵力の大小は、上記補助動力が小さい場合程、運転者に分かり易いが、本例の構造によれば、この様な状況で、上記ステアリングホイール1の回転方向によって操舵力が異なる事を抑えられて、運転者に与える違和感を低減乃至解消できる。
尚、本例の場合、上記両弾性腕部24、24の先端部内側面と上記外輪20の外周面との間に作用する摩擦力は、上記転がり軸受8a(上記ウォーム軸7aの先端部)が上記ウォームホイール4に対し遠近動する事に対する抵抗となる。但し、上記摩擦力は上記弾力に比べて十分に小さい為、この摩擦力によって上記遠近動が妨げられる事は殆どない。従って、押圧部材9a及びコイルばね10aにより上記ウォーム軸7aの先端部を上記ウォームホイール4に向け径方向に変位させる(上記ウォーム歯6をこのウォームホイール4に向け径方向に押し付ける)事に基づく、これらウォーム歯6とウォームホイール4との噛合部のバックラッシュを解消する(この噛合部での歯打ち音の発生を抑制する)効果が低下する事は殆どない。
又、本例の場合には、上記変位規制部材22を構成する抑え板部25の先端部内側面を、上記外輪20の外周面のうちで上記ウォームホイール4と反対側の部分に近接対向させている。この為、このウォームホイール4と上記ウォーム歯6との噛合部で発生する、上記補助動力の伝達に伴う反力により、上記転がり軸受8aが上記ウォームホイール4から遠ざかる方向に変位した場合に、上記抑え板部25の先端部内側面によって上記外輪20の外周面を抑え付け、上記転がり軸受8aがそれ以上、上記遠ざかる方向に変位する事を防止できる。従って、上記補助動力の伝達時に、上記ウォームホイール4と上記ウォーム歯6との噛み合いを正常に保つ事ができる。この結果、噛み合い不良によってウォーム減速機17の各構成部材に損傷が発生したり、或いは異音が発生する事を防止できる。更に、本例の場合、上記変位規制部材22を、ばね鋼等に比べて軟らかい燐青銅の如き銅系合金製とすれば、この変位規制部材22の加工を容易に行える他、この変位規制部材22と相手部材(上記ハウジング3a及び上記外輪20)との衝突に伴って異音や振動が発生する事を防止できる。又、前記両弾性腕部24、24の先端部内側面と前記外輪20の外周面との擦れ合い部の摩耗を抑えられる。
[実施の形態の第2例]
図6は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、ウォーム軸7aの先端部で、転がり軸受8aを構成する内輪21よりも突出した部分の外周面と、変位規制部材22を構成する基部23の内周面との間に設置する、付勢手段の構造が、上述した実施の形態の第1例の場合と異なる。即ち、上述した実施の形態の第1例の場合には、コイルばね10aと共に上記付与手段を構成する、押圧部材9aを、一体成形品としていた。これに対して本例の場合には、コイルばね10bと共に上記付与手段を構成する、押圧部材9bを、1対の素子33a、33bを組み合わせる事により構成している。
これら両素子33a、33bのうちの一方の素子33aは、上記ウォーム軸7aの先端部で上記内輪21よりも突出した部分の外周面と上記基部23の内周面との間に存在する、上記付勢手段の設置空間のうち、ウォームホイール4側(図6の下側)に寄せて設置している。この様な一方の素子33aは、上記ウォーム軸7aの先端部で上記内輪21よりも突出した部分にがたつきなく、且つ、回転自在に外嵌している。これと共に、外周面を上記基部23の内周面に対し非接触な状態にしている。これに対し、他方の素子33bは、上記付勢手段の設置空間のうち、上記ウォーム4と反対側(図6の上側)に寄せて設置している。この様な他方の素子33bは、上記一方の素子33aに、上記ウォームホイール4に対し遠近動する方向(図6の上下方向)の相対変位を可能に組み合わせている。これと共に、外周面を、上記基部23の内周面のうちで、上記ウォームホイール4と反対側の部分に接触させている。そして、この状態で、上記両素子33a、33b同士の間に掛け渡す状態で組み付けた、上記コイルばね10bの弾力により、上記ウォーム軸7aの先端部を上記ウォームホイール4に向け径方向に変位させる事で、このウォームホイール4にウォーム歯6を押し付けている。その他の部分の構造及び作用は、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
本発明の実施の形態の第1例を示す、要部切断面図。 図1のA−A断面図。 変位規制部材を示しており、(a)は図1の右方から見た図、(b)は(a)の左方から見た図、(c)は(a)の上方から見た図。 図3の(a)のB−B断面図。 押圧部材及びコイルばねを使用個所に組み付ける以前の状態で示す、図1の左側から見た図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、要部切断面図。 従来構造の1例を示す、部分切断側面図。 図7の拡大C−C断面図。 図8の左上部拡大図。 図9のD−D断面図。
符号の説明
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3、3a ハウジング
4 ウォームホイール
5 電動モータ
6 ウォーム歯
7、7a ウォーム軸
8a、8b 転がり軸受
9、9a、9b 押圧部材
10、10a、10b コイルばね
11 ホルダ
12 係止部
13 折り曲げ部
14 ブッシュ
15 中間シャフト
16 ステアリングギヤユニット
17 ウォーム減速機
18 ウォーム
19 保持円筒部
20 外輪
21 内輪
22 変位規制部材
23 基部
24 弾性腕部
25 抑え板部
26 円板部
27 中心円筒部
28 受部
29 中心孔
30 円弧壁部
31 コイル部
32 係止部
33a、33b 素子

Claims (3)

  1. 固定の部分に支持されて回転しないハウジングと、このハウジングに対し回転自在に設けられて、ステアリングホイールの操作によって回転させられ、回転に伴って操舵輪に舵角を付与する回転軸と、上記ハウジングの内部でこの回転軸の一部に、この回転軸と同心に支持されて、この回転軸と共に回転するウォームホイールと、ウォーム軸の軸方向中間部にウォーム歯を設けて成り、このウォーム歯を上記ウォームホイールと噛合させた状態で、上記ウォーム軸の軸方向両端部をそれぞれ軸受により上記ハウジングに対し回転自在に支持されたウォームと、その出力軸を上記ウォーム軸の基端部に対し、回転力の伝達を自在に係合させた電動モータと、上記ウォーム軸の先端部に対し、上記ウォーム歯を上記ウォームホイールに向け径方向に押し付ける向きの弾力を付与する付勢手段とを備えた電動式パワーステアリング装置に於いて、上記ウォーム軸の先端部を上記ハウジングに対し回転自在に支持する為の先端側軸受の外周面とこのハウジングの内面との間に弾性板製の変位規制部材を、このハウジングに固定した状態で設けており、この変位規制部材は、上記先端側軸受よりも上記ウォーム軸の先端側に配置された基部と、この基部のうちで上記ウォームホイールの軸方向に関する両端部からそれぞれ上記ウォーム軸の軸方向基端側に向け延出する状態で設けられて、互いの先端部内側面をそれぞれ、上記先端側軸受の外周面のうちで上記ウォームホイールの軸方向両端部に弾性的に押し付けている1対の弾性腕部とを備えている事を特徴とする電動式パワーステアリング装置。
  2. 変位規制部材が、基部及び1対の弾性腕部に加え、この基部のうちでウォームホイールと反対側の端部からウォーム軸の軸方向基端側に向け延出する状態で設けられて、その先端部の内側面を先端側軸受の外周面のうちで上記ウォームホイールと反対側の端部に近接対向させている抑え板部を備えている、請求項1に記載した電動式パワーステアリング装置。
  3. 変位規制部材を構成する弾性板が銅又は銅系合金製である、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した電動式パワーステアリング装置。
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