JP5017769B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解質二次電池に関し、さらに詳しくは、本発明は、非水電解質二次電池の充放電サイクル特性の改善に関する。
近年、電子機器のコードレス化、ポータブル化が急速に進んでおり、これらの駆動用電源として、高電圧及び高エネルギー密度を有する非水電解質二次電池の実用化が進んでいる。非水電解質二次電池の正極には、一般に酸化還元電位の高い、遷移金属とリチウムとの複合酸化物が用いられる。前記複合酸化物には、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムなどが用いられるが、複数の遷移金属を含む酸化物も用いられる。負極には、一般に炭素材料が用いられている。正極と負極を隔てるセパレータには、一般にポリオレフィン樹脂製の微多孔膜或いは不織布が用いられる。また、性質の異なる複数の膜を積層することにより、それらの性質を併せ持たせたものもある。例えば、融点が約120℃と比較的低融点であるポリエチレンと、融点が高く機械的強度が強いポリプロピレンやポリイミド等を組み合わせることにより、異常高温時のシャットダウン性と耐ショート性を高いレベルで両立させる等が提案されている。
このように、安全性を向上させることを目的として性質の異なるセパレータを積層させる提案は数多くあるにも関わらず、充放電特性を向上させる提案は極めて少ない。
非水電解質二次電池には、充放電サイクルを繰り返すと、電池の容量が徐々に低下するという問題がある。この問題の原因は様々であるが、セパレータが関与している原因として以下の現象が考えられる。正極及び負極は充電時に膨張、放電時に収縮する。この膨張・収縮の繰り返しは様々なサイクル劣化要因を生じている。例えば、正極、負極、セパレータを捲回或いは積層して構成されている極板群から、充電時に電解液が押出され、放電時に極板群に戻る。これを繰り返すと極板群内部で電解液の不足する箇所が生じ、充放電特性が低下する。このため、セパレータ及び、正極、負極には良好な電解液吸液性が求められている。また、正極、負極に比して厚さ方向の弾性率がはるかに小さいセパレータは、正極、負極の膨張・収縮の繰り返しにより収縮・膨張を繰り返す。このとき負極上にある電解液分解生成物が、セパレータ内部の空隙に吸い込まれていく。すると負極上には新たに電解液との反応物が生成する。この繰り返しによりセパレータは目詰まりを生じリチウムイオン伝導性が低下し、さらに極板中の充放電状態の不均一が生じ、充放電特性が低下する。また、電解液分解生成物と同時に正極、負極の活物質や導電剤、結着剤(以下これらを総称して、正極合剤、負極合剤と記述する)もセパレータに食い込んでいくため、セパレータの目詰まりを生じてしまう。
このように、厚さ方向の膨張・収縮が充放電特性に対して大きな影響を及ぼすにも関わらず、厚さ方向の物性値、及び極板群の構成についての検討はなされていない。
そこで、重量平均分子量が100万以上の超高分子量ポリエチレン微多孔質膜と、空孔率が45%以上の高空孔率ポリエチレン微多孔質膜とを積層し、かつ正極板側に超高分子量ポリエチレン微多孔質膜層を、負極板側に高空孔率ポリエチレン微多孔質膜層を当接して配することにより高温サイクル特性を向上するという提案がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−15720号公報
しかしながら、この提案では、正極によるセパレータの酸化を超高分子量ポリエチレンにより抑制し、負極での電解液分解生成物によるセパレータの目詰まりを高空孔率セパレータにより抑制するとしている。本発明とは負極皮膜のセパレータの目詰まりを抑制することでは一致するが、本発明では目詰まりのきっかけとなるセパレータの収縮・膨張を制御する点で全く異なった発想をしている。本発明ではサイクル特性を向上させることを目的とする。
本発明は、厚み方向の弾性率の異なるセパレータを積層し、厚み方向の弾性率の大きい層を負極と接することにより、セパレータの収縮・膨張に起因する、負極上の電解液分解生成物及び負極合剤のセパレータへの吸収を抑制できるという発見に基づいている。
負極上に存在する皮膜、合剤がセパレータに吸収されるメカニズムは、正極、負極が充電時に膨張すると、セパレータ圧縮される。このとき、負極とセパレータの界面では、負極表面上の電解液反応生成物及び負極合剤は多孔質であるセパレータ内部に押し込まれる。その後、放電状態では正極、負極は元の状態に収縮するため、セパレータは元の状態に戻る。このとき、セパレータ内部に押し込まれた電解液反応生成物及び負極合剤の一部はセパレータ内部の孔の壁面との摩擦力等により負極上に戻ることできず、セパレータ内部に残る。この量は、負極と接しているセパレータの厚み方向の収縮度が大きい程、多いと考えられる。
以上のことから本発明は、正極板と、負極板とを、多孔質樹脂の2層以上からなるセパレータを介して捲回してなる極板群、非水電解質、ならびに前記極板群と非水電解質とを収容する外装体からなる非水電解質二次電池であって、(1)前記セパレータは厚み方向の弾性率の異なる2層以上のセパレータを積層して成り、(2)負極と接する層の厚み方向の弾性率をK−、厚み方向の弾性率の最も小さい層の厚み方向の弾性率をKとした時、(K−/K)>1.1であり、厚み方向の弾性率が異なる2層以上を積層した前記セパレータは、負極と接する層と厚み方向の弾性率が最も小さい層とで少なくとも空孔率を変えることにより作製されることを特徴とする非水電解質二次電池に関するものである。
本発明によれば、厚み方向の弾性率の異なる2層以上の積層セパレータを用い、厚み方向の弾性率の小さい層を負極と接しないように構成することで、充放電サイクル特性に優れた非水電解質二次電池を得ることができる。
本発明では、厚み方向の弾性率の異なる2層以上の積層セパレータを最も厚み方向の弾性率の小さい層が負極と接しないように正極、負極と捲回し極板群を構成するが、2種類以上の単層セパレータを捲回時に重ね合わせることによって前記の構成を実現してもよい。
積層セパレータの負極と接する層の厚み方向の弾性率をK-、厚み方向の弾性率が最も小さい層の弾性率をKとした場合、これらの比K-/Kは1.1以上あれば本発明の効果は得られるが、この値が大きいほうが効果は大きい。好ましくは1.3以上である。
厚み方向の弾性率の最も小さい層は、充電時の正極、負極の膨張により収縮するため、収縮したときもリチウムイオンの伝導性を確保するために、空孔率は30%〜80%であることが好ましく、厚みは3μm〜47μmであることが好ましい。さらに好ましい厚みは5μm〜47μmである。
3層以上の積層セパレータを用いて、厚み方向の弾性率の最も小さい層が負極とも正極とも接しないよう極板群を構成すると、正極合剤のセパレータへの食い込みが抑制され、さらに好ましい。
厚み方向の弾性率の異なるセパレータを作製する方法としては、材質、空孔率、孔径、製法、層の種類(微多孔膜、不織布等)等の少なくとも1つ以上の因子を制御することにより作製可能であるが、特に限定しない。
ところで、正極は、例えば集電体の片側または両面に、正極活物質と結着剤及び必要に応じて導電剤、増粘剤等を溶剤に混練分散させたスラリー状の合剤を塗着、乾燥、圧延して活物質層を形成し、活物質層のない集電体の無地部に正極リードを溶接したものである。
正極の集電体としては、アルミニウム製の箔やラス加工やエッチング処理された厚さ10μm〜60μmの箔が好ましい。
正極活物質としては、特に限定されるものではないが、例えば、リチウムイオンをゲストとして受け入れ得るリチウム含有遷移金属化合物が使用される。例えば、コバルト、マンガン、ニッケル、クロム、鉄及びバナジウムから選ばれる少なくとも一種の金属とリチウムとの複合金属酸化物、LiCoO2、LiMnO2、LiNiO2、LiCoxNi(1−x)2(0<x<1)、LiCrO2、αLiFeO2、LiVO2等が好ましい。
結着剤としては、溶剤に溶解または分散できるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、フッ素系結着剤やアクリルゴム、変性アクリルゴム、スチレンーブタジエンゴム(SBR)、アクリル系重合体、ビニル系重合体等を単独、或いは二種類以上を組み合わせて用いることができる。フッ素系結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンと六フッ化プロピレンとの共重合体や、ポリテトラフルオロエチレン樹脂のディスパージョンが好ましい。
必要に応じて加えることができる導電剤としては、アセチレンブラック、グラファイト、炭素繊維等を単独、或いは二種類以上を組み合わせて用いることが好ましく、増粘剤としてはエチレン−ビニルアルコール共重合体、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどが好ましい。
溶剤としては、結着剤が溶解または分散可能な溶剤が適切である。有機溶剤に溶解または分散可能な結着剤を用いる場合は、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルスルホルアミド、テトラメチル尿素、アセトン、メチルエチルケトン等の有機溶剤を単独またはこれらを混合して用いることが好ましく、水溶性結着剤を用いる場合は、水や温水が好ましい。
また、上記スラリー状合剤の混練分散時に、各種分散剤、界面活性剤、安定剤等を必要に応じて添加することも可能である。
塗着の方法は、特に限定されるものではなく、上記のように混錬分散させたスラリー状合剤を、例えば、スリットダイコーター、リバースロールコーター、リップコーター、ブレードコーター、ナイフコーター、グラビアコーター、ディップコーター等を用いて、容易に集電体に塗着することができる。乾燥の方法は、自然乾燥に近い乾燥が好ましいが、生産性を考慮すると70℃〜300℃の温度で1分間〜5時間合剤を乾燥させるのが好ましい。
圧延は、ロールプレス機によって所定の厚みになるまで、線圧1000kg/cm〜2000kg/cmで数回を行うか、線圧を変えて圧延するのが好ましい。
負極は、例えば集電体の一面に、負極活物質、結着剤及び必要に応じて導電助剤を有機溶剤に混練分散させたスラリー状の合剤を塗着、乾燥し、集電体の他面にも塗着、乾燥した後、圧延して活物質層を形成し、活物質層のない集電体の無地部に負極リードを溶接したものである。
負極の集電体としては、銅製の箔、ラス加工やエッチング処理された厚さ5μm〜50μmの箔が好ましい。
負極活物質としては、特に限定されるものではないが、例えば、有機高分子化合物(フェノール樹脂、ポリアクリロニトリル、セルロース等)を焼成することにより得られる炭素材料、コークスやピッチを焼成することにより得られる炭素材料、或いは人造グラファイト、天然グラファイト等を用いることができる。その形状としては、球状、鱗片状、塊状のものを用いることができる。
結着剤、必要に応じて加えることができる増粘剤としては、正極と同様の結着剤、増粘剤を用いることができ、導電助剤としては正極と同様の導電剤を用いることができる。
非水電解質は、非水溶媒に溶質を溶解することにより、調製することができる。前記非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジクロロエタン、1,3−ジメトキシプロパン、4−メチル−2−ペンタノン、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、バレロニトリル、ベンゾニトリル、スルホラン、3−メチル−スルホラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル等を用いることができる。これらの非水溶媒は、単独或いは二種類以上の混合溶媒として使用することができる。
非水電解質に含まれる溶質としては、例えば、電子吸引性の強いリチウム塩を使用する。例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(SO2CF32、LiN(SO2252、LiC(SO2CF33等が挙げられる。これらの溶質は、一種類で使用しても良く、二種類以上組み合わせて使用しても良い。これらの溶質は、前記非水溶媒中に0.5〜1.5M(モル/リットル)の濃度で溶解させることが好ましい。
非水電解質には、添加剤としてC=C不飽和結合を有する環状化合物であるビニレンカーボネート及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種を0.01〜5.0重量%添加することが好ましい。ビニレンカーボネートは、負極上に非水電解質の分解を抑制する緻密な皮膜を形成するため、電池の充放電サイクル特性をさらに向上させる効果がある。
参考例1》
図1に示すような円筒形18650(直径18mm、高さ65mm)の非水電解質二次電池を作製した。
(i)正極の作製
正極活物質であるLiCoO2を100重量部と、導電剤であるカーボンブラックを3.5重量部と、結着剤であるポリテトラフルオロエチレンのディスパージョン(固形分60重量%)を7重量部と、増粘剤であるカルボキシメチルセルロースの水溶液(固形分1重量%)を80重量部とを混練分散して、ペースト状の正極合剤を得た。この正極合剤を、厚さ20μmのアルミニウム箔からなる集電体の両面に塗布し、圧延し、ドライエアー(露点:−50℃以下)中200℃で5時間乾燥後、所定の寸法に切断して正極11を得た。正極11には、アルミニウム製のリード14を接続した。
(ii)負極の作製
負極活物質である人造黒鉛を100重量部と、結着剤であるスチレンブタジエンゴムのディスパージョン(固形分48重量%)を5重量部と、増粘剤であるカルボキシメチルセルロースの水溶液(固形分1重量%)140重量部とを混練分散して、負極合剤を得た。この負極合剤を、厚さ14μmの銅箔からなる集電体の両面に塗布し、圧延し、ドライエアー(露点:−50℃以下)中110℃で5時間乾燥後、所定の寸法に切断して負極12を得た。負極12には、ニッケル製リード15を接続した。
(iii)非水電解質の調製
エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの体積比1:2の混合溶媒に、LiPF6を1.2モル/リットルの割合で溶解、ビニレンカーボネートを2.0重量部添加して、非水電解質を得た。
(iv)セパレータの構成
ポリプロピレン樹脂からなる空孔率42%、厚み方向の弾性率35N/m2、厚さ10μmの層と、ポリエチレン樹脂からなる空孔率42%、厚み方向の弾性率20N/m2、厚さ10μmの層からなる2層セパレータ13を用いた。
厚み方向の弾性率の測定は、株式会社オリエンテック製RTC−1150Aの試験装置を用いた。圧縮試験端子はφ30mm、サンプルは適当枚数積み重ねて試験を行った。試験で得られた歪−応力曲線から厚み方向の弾性率を求めた。
(v)電池の組み立て
ドライエアー中で以下の操作を行った。まず、正極11と負極12とを、それらの間にセパレータ13を配して積層し、捲回して、円筒形の極板群を得た。この際、厚み方向の弾性率の大きい層を負極と接するように構成した(K-/K=1.75)。得られた極板群は、内部にニッケルメッキを施した円筒形の鉄製電池ケース18に収容した。極板群の上下にはそれぞれ上部絶縁板16及び下部絶縁板17を配した。負極のニッケル製リード15はケース18の内底面に接続し、ケース18の上部に溝部を形成し、次いで正極のアルミニウム製リード14を封口体19の金属部と溶接した。さらに、ケース18に非水電解質を注入した後、ケース18の開口部に正極端子20を有する封口体19をあてがい、ケース18の開口端部を封口体19の上部周縁部にかしめ、電池を密封した。このようにして、図1に示すような円筒形電池An(n=1〜5)を完成した。電池Anの電池容量は2000mAhであった。
(vi)電池の評価
[充放電サイクル特性]
仕上げ工程を経た電池An(n=1〜5)を、20℃環境下で2000mAの定電流で端子間電圧が3Vになるまで放電し、上限電圧4.2V、上限電流2000mAで2時間充電する充放電サイクルを500サイクル繰り返した。1サイクル目の放電容量をC1、500サイクル目の放電容量をC2とし、容量維持率X1を
X(%)=(C2/C1)×100
により求めた。その結果の平均値を表1に示す。
《比較例1》
ポリエチレン樹脂からなる空孔率42%、厚み方向の弾性率K=20N/m、厚さ20μmの層からなる単層セパレータを用いたこと以外は参考例1と同様にして、電池R1n(n=1〜5)を作製した。電池R1nは参考例1と同様に評価した。その結果の平均値を表1に示す。
《実施例2》
ポリエチレン樹脂からなる空孔率42%、厚み方向の弾性率20N/m、厚さ10μmの層と、ポリエチレン樹脂からなる空孔率36%、厚み方向の弾性率23N/m、厚さ10μmの層からなる2層セパレータを用い、厚み方向の弾性率の大きい層を負極と接するように構成(K−/K=1.15)したこと以外は参考例1と同様にして、電池Bn(n=1〜5)を作製した。電池Bnは参考例1と同様に評価した。その結果の平均値を表1に示す。
《比較例2》
実施例2と同じセパレータを用い、厚み方向の弾性率の小さい層を負極と接するように構成(K−/K=1.00)したこと以外は参考例1と同様にして、電池R2n(n=1〜5)を作製した。電池R2nは参考例1と同様に評価した。その結果の平均値を表1に示す。
《実施例3》
ポリエチレン樹脂からなる空孔率50%、厚み方向の弾性率17N/m、厚さ10μmの層と、ポリエチレン樹脂からなる空孔率36%、厚み方向の弾性率23N/m、厚さ10μmの層からなる2層セパレータを用い、厚み方向の弾性率の大きい層を負極と接するように構成(K−/K=1.35)したこと以外は参考例1と同様にして、電池Cn(n=1〜5)を作製した。電池Cnは参考例1と同様に評価した。その結果の平均値を表1に示す。
《比較例3》
実施例3と同じセパレータを用い、厚み方向の弾性率の小さい層を負極と接するように構成(K−/K=1.00)したこと以外は実施例3と同様にして、電池R3n(n=1〜5)を作製した。電池R3nは参考例1と同様に評価した。その結果の平均値を表1に示す。
参考例4》
ポリプロピレン樹脂からなる空孔率42%、厚み方向の弾性率35N/m、厚さ6μmの層と、ポリエチレン樹脂からなる空孔率42%、厚み方向の弾性率20N/m、厚さ8μmの層をポリプロピレン層/ポリエチレン層/ポリプロピレン層の順で積層してなる厚さ20μmの3層セパレータ(K−/K=1.75)を用いたこと以外は参考例1と同様にして、電池Dn(n=1〜5)を作製した。電池Dnは参考例1と同様に評価した。その結果の平均値を表1に示す。
表1から明らかなように、比較例1に対して、実施例はサイクル特性が向上していることがわかる。比較例2と実施例2の比較、比較例3と実施例3の比較から、同じセパレータを用いても、負極と接するセパレータの厚み方向の弾性率が小さい場合、サイクル特性は向上せず、むしろ低下している。これらのことからK−/K比が大きい程サイクル特性が向上することがわかる。これは充放電時のセパレータの収縮・膨張によって負極上の電解液分解生成物及び負極合剤がセパレータ中に吸収されていくことを、K−/K比を大きくすることにより負極と接しているセパレータの収縮・膨張を抑制している効果と推測される。また、参考例1と参考例4はK−/K比は同じだが、参考例4の方がサイクル特性がよい。これは正極と接するセパレータも厚み方向の弾性率が高いことにより正極合剤のセパレータへの食い込みが抑制されているためと考えられる。
本発明によれば、充放電サイクル特性に優れた非水電解質二次電池を得ることができ、ポータブル化機器の駆動用電源として有用である。
本発明の非水電解質二次電池の一例の縦断面図
符号の説明
11 正極
12 負極
13 セパレータ
14 正極リード
15 負極リード
16 上部絶縁板
17 下部絶縁板
18 電池ケース
19 封口体
20 正極端子

Claims (6)

  1. 正極板と負極板とを多孔質樹脂の2層以上からなるセパレータを介して捲回してなる極板群、非水電解質、ならびに前記極板群と非水電解質とを収容する外装体からなる非水電解質二次電池であって、(1)前記セパレータは厚み方向の弾性率が異なる2層以上のセパレータを積層して成り、(2)負極と接する層の厚み方向の弾性率をK−、厚み方向の弾性率が最も小さい層のその弾性率をKとした時、(K−/K)>1.1であり、厚み方向の弾性率が異なる2層以上を積層した前記セパレータは、負極と接する層と厚み方向の弾性率が最も小さい層とで少なくとも空孔率を変えることにより作製される非水電解質二次電池。
  2. 請求項1記載の厚み方向の弾性率の比が(K−/K)>1.3である非水電解質二次電池。
  3. 全体の厚みが5μm〜50μm、厚み方向の弾性率の最も小さい層の厚みが3μm〜47μmである請求項1記載の非水電解質二次電池。
  4. 厚み方向の弾性率の最も小さい層の空孔率が30%〜80%である請求項1記載の非水電解質二次電池。
  5. セパレータがポリオレフィン樹脂からなる請求項1記載の非水電解質二次電池。
  6. 厚み方向の弾性率が異なる層を積層したセパレータは、3層以上のセパレータを積層して成り、厚み方向の弾性率の最も小さい層が負極とも正極とも接しないように構成する請求項1記載の非水電解質二次電池。
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