JP5014367B2 - 気液分離器とそれを搭載した冷凍サイクル装置 - Google Patents

気液分離器とそれを搭載した冷凍サイクル装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5014367B2
JP5014367B2 JP2009056621A JP2009056621A JP5014367B2 JP 5014367 B2 JP5014367 B2 JP 5014367B2 JP 2009056621 A JP2009056621 A JP 2009056621A JP 2009056621 A JP2009056621 A JP 2009056621A JP 5014367 B2 JP5014367 B2 JP 5014367B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
liquid separator
outflow
inflow
flow path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009056621A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010210145A (ja
Inventor
泰城 村上
浩招 牧野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2009056621A priority Critical patent/JP5014367B2/ja
Publication of JP2010210145A publication Critical patent/JP2010210145A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5014367B2 publication Critical patent/JP5014367B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Description

この発明は、気液分離器とそれを搭載した空気調和機等の冷凍サイクル装置に関する。
圧縮機、四方弁、室外熱交換器、第1の膨張弁、気液分離器、第2の膨張弁、室内熱交換器を順次配管によって接続した冷凍サイクルにおいて、気液分離器で分離した冷媒蒸気を圧縮機の吸入配管に戻す発明が公知である(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の図2に記載された気液分離器は、第1配管が接続された第1容器と、第2配管が接続された第2容器を備えており、第1容器の上部と第2容器の上部には、冷媒蒸気を連通させるための配管が設けられ、第1容器の下部と第2容器の下部には、冷媒液を連通させるための配管が設けられ、冷媒蒸気を連通させるための配管の中央に冷媒蒸気を流出させるためのガス出口管が設けられている。ここで、気液二相状態の冷媒は、冷房運転時には第1配管より、暖房運転時には第2配管より、気液分離器に流入する。これにより、冷房運転時においては、第1配管を通過した気液二相の冷媒が流入する第1容器で、冷媒液の液面が波立ったり、泡立ったりしても、第2容器内では冷媒液の液面の波立ちおよび泡立ちが抑制されるようにして、冷媒液を第2配管から、冷媒蒸気をガス出口管から流出させるようにしている。また、暖房運転時においては、第2配管を通過した気液二相の冷媒が流入する第2容器で、冷媒液の液面が波立ったり、泡立ったりしても、第1容器内では冷媒液の液面の波立ちおよび泡立ちが抑制されるようにして、冷媒液を第1配管から、冷媒蒸気をガス出口管から流出させるようにしている。
特開2008−75894号公報(図1、図2等)
上記特許文献1に示す気液分離器においては、冷房運転時において、気液二相状態の冷媒が第1容器に流入した場合、第1容器で波立ちや泡立ちが発生するため、たとえ第2容器を備えたとしても、第1容器で飛散した液滴が、冷媒蒸気とともにガス出口管から流出するため、気液分離効率が低下するという問題があった。
また、第1容器および第2容器において、流入した気液二相状態の冷媒速度を低下させて気液分離するか、又は、泡立った状態の気液二相の冷媒から気泡状態の冷媒蒸気を浮上させて気液分離するため、流入配管の径に比べて各容器の直径をかなり大きくする必要があり、気液分離器が大型化するという問題があった。
この発明は上記課題に対応したものであり、高い気液分離効率を有する小型の気液分離器を提供すること、またそのような気液分離器を搭載した冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
この発明の気液分離器は、第1の流路と第2の流路とを有し、前記第1の流路の鉛直方向における上端部と前記第2の流路の鉛直方向における上端部とが上部連結部で接続され、前記第1の流路の鉛直方向における下端部と前記第2の流路の鉛直方向における下端部とが下部連結部で接続されて、前記第1の流路、前記第2の流路、前記上部連結部、及び前記下部連結部によりループ状の流路が形成されており、
前記第1の流路の途中に流体が流入又は流出する第1流出入流路が接続され、前記第2の流路の途中に流体が流出又は流入する第2流出入流路が接続され、前記ループ状の流路の上部に気相流体の流出流路が接続されており、
前記第1の流路における前記第1流出入流路との接続開口部と対向する側面、または前記第2の流路における前記第2流出入流路との接続開口部と対向する側面の少なくともいずれか一方に、内側から外側に突出した形状の流路の突出部が設けられている。
この発明により、高い気液分離効率を有する小型の気液分離器を得ることができる。また、この発明の冷凍サイクル装置により、成績係数を向上することができる。
本発明の実施の形態1による気液分離器を搭載した冷凍サイクル装置の構成図である。 図1に示す気液分離器の構造と冷房運転時における状態を示す図である。 図1に示す気液分離器の構造と暖房運転時における状態を示す図である。 図1の冷凍サイクル装置の冷房運転時における冷凍サイクルの圧力とエンタルピの変化を示す図である。 気液分離器を搭載していない従来の冷凍サイクル装置の構成図である。 図1の冷凍サイクル装置の暖房運転時における冷凍サイクルの圧力とエンタルピの変化を示す図である。 本発明の実施の形態1による気液分離器を搭載した冷凍サイクル装置の第1変形例を示す構成図である。 本発明の実施の形態1による気液分離器を搭載した冷凍サイクル装置の第2変形例を示す構成図である。 本発明の実施の形態1による気液分離器を搭載した冷凍サイクル装置の第3変形例を示す構成図である。 本発明の実施の形態1による気液分離器を搭載した冷凍サイクル装置の第4変形例を示す構成図である。 本発明の実施の形態1による気液分離器を搭載した冷凍サイクル装置の第5変形例を示す構成図である。 本発明の実施の形態1による気液分離器の変形例を示す図である。 本発明の実施の形態1による気液分離器の変形例を示す図である。 本発明の実施の形態2による気液分離器を示す図である。 本発明の実施の形態2による気液分離器の変形例を示す図である。 本発明の実施の形態3による気液分離器を示す図である。 本発明の実施の形態3による気液分離器の変形例を示す図である。 本発明の実施の形態4による気液分離器を示す図である。 本発明の実施の形態4による気液分離器の上部2分岐材を示す図である。 本発明の実施の形態4による気液分離器の下部接続材を示す図である。 本発明の実施の形態4による気液分離器の変形例を示す図である。 本発明の実施の形態5による気液分離器を示す図である。 本発明の実施の形態6による気液分離器を示す図である。 本発明の実施の形態7による気液分離器を示す図である。 本発明の実施の形態1から7による気液分離器の変形例を示す図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る気液分離器を用いたインジェクション可能な冷凍サイクル装置の構成を示したものである。冷凍サイクル装置の主冷凍サイクル回路(主冷媒回路)は、インジェクション可能な圧縮機1、流れる冷媒の方向を変更し冷房運転と暖房運転を切り替える四方弁2、熱源側の第1熱交換器3、第1減圧器としての電動膨張弁4、気液分離器5、第2減圧器としての電動膨張弁6、及び利用側の第2熱交換器7が順次配管によって接続されて構成される。また、インジェクション回路が、気液分離器5から流量調整弁8を介して、圧縮機1のインジェクションポート10に接続されている。
またここでは、第1熱交換器3と気液分離器5の間を接続する配管を第1冷媒配管35、第2熱交換器7と気液分離器5を接続する配管を第2冷媒配管36、インジェクションポート10と気液分離器5を接続する配管をバイパス配管9と称する。
図2及び図3に気液分離器5の構造を示す。気液分離器5は、第1の流路としての第1縦配管11、第2の流路としての第2縦配管12、上部連結部としての上部配管13、上部連結部としての下部配管14で、ループ状配管30に形成されている。このループ状配管30の最上点と最下点を高さ方向にH1:H2の比に内分する位置に、第1縦配管11と直交するように第1流出入流路としての第1流出入配管15が設けられ、第2縦配管12と直交するように第2流出入流路としての第2流出入配管17が設けられている。そして、第1流出入配管15と対面する第1縦配管11の側面に、突出した流路形状をもつ第1突出部18が形成されるともに、第2流出入配管17と対面する第2縦配管12の側面に、突出した流路形状をもつ第2突出部33が形成されている。
また、ループ状配管30の最上点に位置する上部配管13の中間に、気相流体の流出流路としての蒸気流出配管16が設けられている。
図1の冷凍サイクル回路において、第1流出入配管15は第1冷媒配管35に、第2流出入配管17は第2冷媒配管36に、蒸気流出配管16はバイパス配管9に接続されている。
なお、突出部は、気液二相冷媒が流入する流出入配管が設けられている縦配管に形成されていればよく、したがって、必ずしも第1突出部18と第2突出部33の両方を備えている必要はない。
また、H1:H2の比は特に限定されるものではないが、例えば2:1〜3:1程度とすることができる。
図2は図1の冷凍サイクル装置の冷房運転時における冷媒の流れ方向、図3は暖房運転時における冷媒の流れ方向も示しており、実線矢印が冷媒液21の流れを、点線矢印が冷媒蒸気20の流れを示す。
次に、図1の冷凍サイクル装置が冷房運転する場合の動作について説明する。図1において、冷房運転時に冷媒が流れる方向は黒矢印で示される。また、図4は、図1の冷凍サイクル装置の冷房運転時における圧力P−エンタルピhの線図を示しており、図4中のアルファベットA〜Kが、図1中に示すアルファベットの各点に対応する。
圧縮機1によって圧縮された高温高圧の冷媒蒸気は四方弁2を介して、凝縮器となる第1熱交換器3に至る(E点)。高温高圧の冷媒蒸気は、第1熱交換器3によって凝縮されて冷媒液となり(B点)、第1減圧器4にて圧縮機1の吸入圧力と吐出圧力の間の中間圧に減圧されて(F点)気液二相状態の冷媒となって、第1冷媒配管35から第1流出入配管15を通って気液分離器5内に入る。
図2に示すように、第1流出入配管15を介して第1縦配管11に流入した気液二相状態の冷媒19は、第1縦配管11を横切って、第1突出部18に進入して衝突する。このとき、流入した気液二相状態のうち、密度の大きな冷媒液21aは、慣性力を強く受けて第1突出部18に溜まるようになり、反対に密度の小さな冷媒蒸気20aは第1突出部18に入り込むことなく、冷媒液21aと分離されるようになる。これにより、第1流出入配管15を介して第1縦配管11に流入した気液二相状態の冷媒は、第1突出部18で効果的に気液分離され、第1突出部18における冷媒液の波立ちや泡立ちが抑制される。
その後、冷媒液21aは重力を受けて、冷媒液21bとなり、第1縦配管11の下部から下部配管14、第2縦配管12の下部、第2突出部33にかけて溜まり、第2流出入配管17を介して流出するようになる。
冷媒液21bが第1縦配管11の下部に溜まることで、第1突出部18で分離された冷媒蒸気20aが第1縦配管11の下部を通過しようとするときの流動抵抗が大きくなるため、冷媒蒸気20aは第1縦配管11の上部へ向かい、上部配管13を通って、蒸気流出配管16から流出するようになる。なお、冷媒蒸気20aが第1縦配管11を上昇する際、冷媒蒸気20aが冷媒液21aの一部である冷媒液21cを引っ張り上げるため、冷媒液21cが第1縦配管を上昇するようになる。このとき、第1流出入配管15の中心からループ状配管30の最上点に至るまでの距離H1を大きくとることにより、冷媒液21cを重力落下させて、冷媒液21cが蒸気流出配管16から冷媒蒸気20aとともに流出しないようにしている。また、冷媒液21cが上部配管13に到達した場合であっても、冷媒液21cの密度が大きいため、冷媒液21cは上部配管13の底を通過するようになり、冷媒液21dとなって第2縦配管12を介して重力落下し、第2流出入配管17から流出するようになる。
また、第1突出部18で分離された冷媒液21aが重力落下する際、冷媒蒸気20aの一部である冷媒蒸気20bを巻き込む場合もあるが、巻き込まれた冷媒蒸気20bは浮力を受けて下部配管14を通過し、第2縦配管12を介して蒸気流出管16から流出するようになる。
このように、気液分離器5を用いることで、高い気液分離効率で気液二相状態の冷媒を分離することができる。
気液分離器5で気液分離された後、第2流出入配管17から第2冷媒配管36を通過した冷媒液15(G点)は、第2減圧器6にて中間圧から低圧まで減圧されて、低温低圧の気液二相状態の冷媒となって、蒸発器となる第2熱交換器7に至る(H点)。その後、低温低圧の気液二相状態の冷媒は、第2熱交換器7によって蒸発されて冷媒蒸気となり(D点)、四方弁2を介して圧縮機1に戻り、圧縮機1によって中間圧力まで圧縮される(I点)。
一方、蒸気流出管16からバイパス配管9を通過した冷媒蒸気20d(K点)は、流量調整弁8で流量を調整されて、インジェクションポート10から、中間圧において圧縮機1にインジェクションされ、I点の冷媒蒸気と混合する(J点)。さらに、混合した中間圧の冷媒蒸気は圧縮機1により吐出圧力まで圧縮され、再び同じ動作を繰り返す。
図5に、気液分離器を搭載しない従来の冷凍サイクル装置の構成を示す。図5中、冷房運転時に冷媒が流れる方向は黒矢印で示され、アルファベットA'〜D'は、図4中のアルファベットに対応する。図5の冷凍サイクル装置では、圧縮機1によって圧縮された高温高圧の冷媒蒸気は四方弁2を介して、凝縮器となる第1熱交換器3に至る(A'点)。第1熱交換器3によって凝縮された液冷媒は(B'点)、第1減圧器4にて低圧まで減圧されて、蒸発器となる第2熱交換器7に至る(C'点)。第2熱交換器7によって蒸発された低温低圧の冷媒蒸気は(D'点)、四方弁2を介して圧縮機1に戻り、圧縮機1によって吐出圧力まで圧縮され、再び同じ動作を繰り返す。
図4に示すように、気液分離器5を用いた2段圧縮サイクルでは、圧縮機1の出入口におけるエンタルピ差(h4−h3)が、気液分離器5を用いない通常の冷凍サイクル装置における圧縮機1の出入口のエンタルピ差(h5−h3)に比べて小さくなるため、圧縮機1の入力を小さくすることができる。また、これにより、圧縮機1の入力を含む電気入力と、冷房能力の比で表される冷房の成績係数を大きくすることができる。さらに、気液分離器5を用いた2段圧縮サイクルでは、通常の冷凍サイクルに比べて圧縮機1の吐出温度を小さくすることができるため、圧縮機1の高信頼性、高寿命化を実現することができる。
次に、図1の冷凍サイクル装置が暖房運転する場合の動作について説明する。図1において、暖房運転時に冷媒が流れる方向は白矢印で示される。また、図6は、暖房運転時における圧力P−エンタルピhの線図を示しており、図6中のアルファベットA〜Kが図1中に示すアルファベットの各点に対応する。
暖房運転では、四方弁2が切り替えられ、圧縮機1によって圧縮された高温高圧の冷媒蒸気は四方弁2を介して、凝縮器となる第2熱交換器7に至る(D点)。高温高圧の冷媒蒸気は、第2熱交換器7によって凝縮されて液冷媒となり(H点)、第2減圧器6にて圧縮機1の吸入圧力と吐出圧力の間の中間圧に減圧されて(G点)、気液二相状態の冷媒となって、第2冷媒配管36から第2流出入配管17を通って気液分離器5内に入る。
図3に示すように、気液分離器5が蒸気流出管16の中心軸を中心に線対称な形状となっていることから、気液分離器5に流入した気液二相状態の冷媒19は、冷房運転と同様にして、高い気液分離効率で分離され、冷媒蒸気は蒸気流出管16を通って、冷媒液は第1流出入配管15を通って、気液分離器5から流出するようになる。
第1流出入配管15から第1冷媒配管35を通過した冷媒液15(F点)は、第1減圧器4にて中間圧から低圧まで減圧されて、低温低圧の気液二相状態の冷媒となって、蒸発器となる第1熱交換器3に至る(B点)。その後、低温低圧の気液二相状態の冷媒は、第1熱交換器3によって蒸発されて冷媒蒸気となり(E点)、四方弁2を介して圧縮機1に戻り、圧縮機1によって中間圧力まで圧縮される(I点)。
一方、蒸気流出管16からバイパス配管9を通過した冷媒蒸気20d(K点)は、流量調整弁8で流量を調整されて、インジェクションポート10から、中間圧において圧縮機1にインジェクションされ、I点の冷媒蒸気と混合する(J点)。さらに、混合した中間圧の冷媒蒸気は圧縮機1により吐出圧力まで圧縮され、再び同じ動作を繰り返す。
図5に示した、気液分離器を搭載しない冷凍サイクル装置においても、暖房運転時に冷媒が流れる方向は白矢印で示されており、図5中のアルファベットA'〜D'が、図6中のアルファベットA'〜D'に対応する。図5の冷凍サイクルでは、圧縮機1によって圧縮された高温高圧の冷媒蒸気は四方弁2を介して、凝縮器となる第2熱交換器7に至る(D'点)。第2熱交換器7によって凝縮された液冷媒は(C'点)、第1減圧器4にて低圧まで減圧されて、蒸発器となる第1熱交換器3に至る(B'点)。第1熱交換器3によって蒸発された低温低圧の冷媒蒸気は(A'点)、四方弁2を介して圧縮機1に戻り、圧縮機1によって吐出圧力まで圧縮され、再び同じ動作を繰り返す。
図6に示すように、気液分離器5を用いた2段圧縮サイクルでは、圧縮機1の出入口におけるエンタルピ差(h4−h3)が、気液分離器5を用いない通常の冷凍サイクル装置における圧縮機1の出入口のエンタルピ差(h5−h3)に比べて小さくなるため、圧縮機1の入力を小さくすることができる。これにより、圧縮機1の入力を含む電気入力と、暖房能力の比で表される暖房の成績係数を大きくすることができる。さらに、気液分離器5を用いた2段圧縮サイクルでは、通常の冷凍サイクルに比べて圧縮機1の吐出温度を小さくすることができるため、圧縮機1の高信頼性、高寿命化を実現することができる。
以上のように、気液分離器5は、冷房運転時と暖房運転時で、冷凍サイクル回路を流れる冷媒の方向が変わった場合であっても、高い気液分離効率を実現することができる。
また、気液分離器5は、容器をもたない配管で構成されているため、コストが大幅に低減されるとともに、小型化、薄型化を実現することができる。これにより、気液分離器5を搭載した冷凍サイクル装置全体をコンパクト化することもできる。さらに、気液分離器5は容器をもたない配管で構成されているため、気液分離器5を搭載したことによる冷媒量の増加も抑制することができる。
また、気液分離器5を搭載した2段圧縮サイクルは、通常の冷凍サイクルに比べて、冷房運転時と暖房運転時の両方で、圧縮機入力を小さくできる。また、冷房と暖房の成績係数を大きくすることができる。さらに、冷房運転時と暖房運転時の両方で、通常の冷凍サイクルに比べて圧縮機1の吐出温度を小さくすることができるため、圧縮機1の高信頼性、高寿命化を実現することができる。
ここでは、冷房運転時と暖房運転時で冷媒の流れ方向が異なる場合に、実施の形態1に示す気液分離器5を使用する例を示したが、冷房運転時のみの場合や、暖房運転時のみの場合に適用することもできる。すなわち、気液分離器5を第1流出入配管15または第2流出入配管17のいずれか一方のみから気液二相状態の冷媒が流入するような冷凍サイクル装置に用いた場合にも、高い気液分離効率を有し、冷房または暖房の成績係数を向上させることができる。
なお、気液分離器5を搭載する冷凍サイクルは、2段圧縮サイクルである必要はなく、1段の圧縮サイクルに搭載してもよい。例えば、図7に、1段の圧縮サイクルに気液分離器5を搭載して冷房運転を行う場合の冷凍サイクル装置の構成図を示す。このとき、1段の圧縮サイクルでは、図1の2段圧縮サイクルのようなインジェクションポート10を圧縮機1に備えないため、圧縮機1の吸入側にバイパス配管9を接続する。また、中間圧力を設定する必要がないため、第2減圧器6が不要となる。この場合、気液分離器5で分離された冷媒液21のみが第2熱交換器7に流れるようになる。このため、気液二相状態の冷媒が第2熱交換器7を流れる図5に示す冷凍サイクル装置に比べて、第2熱交換器7を通過する冷媒の圧力損失が低減される。これにより、圧縮機1の吸入圧力が上昇し、圧縮機1の入力が低下するため、冷房の成績係数を増加できる。
また、図8に、1段の圧縮サイクルに気液分離器5を搭載して暖房運転を行う場合の冷凍サイクル装置の構成図を示す。図7と同様に、1段の圧縮サイクルでは、図1の2段圧縮サイクルのようなインジェクションポート10を圧縮機1に備えないため、圧縮機1の吸入側に、バイパス配管9を接続する。また、中間圧力を設定する必要がないため、第1減圧器4が不要となる。この場合、気液分離器5で分離された冷媒液21のみが第1熱交換器3に流れるようになる。このため、気液二相状態の冷媒が第1熱交換器3を流れる通常のサイクルに比べて、第1熱交換器3を通過する冷媒の圧力損失が低減される。これにより、圧縮機1の吸入圧力が上昇し、圧縮機1の入力が低下するため、暖房の成績係数を増加できる。
図9に、1段の圧縮サイクルに気液分離器5を搭載して、冷房運転と暖房運転を行う場合の冷凍サイクル装置の構成図を示す。冷房運転では第2減圧器6における圧損を小さくし、暖房運転では第1減圧器4における圧損を小さくすることで、図7と図8の両方の回路を実現することができる。これにより、冷房運転と暖房運転で、圧縮機1の吸入圧力が上昇し、圧縮機1の入力が低下するため、冷房と暖房の成績係数を増加できる。
図10に、1段の圧縮サイクルに気液分離器5及びブリッジ回路31を搭載して、冷房運転と暖房運転を行う場合の冷凍サイクル装置の構成図を示す。ここでは、第2減圧器6は不要となる。この場合、ブリッジ回路31により、冷房運転時と暖房運転時ともに、第1流出入配管15を通って気液二相状態の冷媒が気液分離器5に流入し、分離された冷媒液が第2流出入配管17を通って流出するようになる。このため、冷房運転と暖房運転で、圧縮機1の吸入圧力が上昇し、圧縮機1の入力が低下するため、冷房と暖房の成績係数を増加できる。
なお、圧縮機1としては、インジェクションポート10を設けたレシプロ、ロータリ、スクロール等の各圧縮機が利用できる。また、図11に示すように、2段圧縮機116を用いて、2段圧縮サイクルを構成し、低段側の圧縮機117から高段側の圧縮機118へつながる中間冷媒回路119の途中にインジェクションポート10を設け、気液分離器5で分離された冷媒蒸気20dをインジェクションするようにしてもよい。この場合、インジェクションポート10の穴径を大きくすることが可能となり、適正なインジェクション量を調整することができるため、気液分離器5による2段圧縮サイクルにおいて、冷房および暖房の成績係数をさらに向上することができる。
また、第1縦配管11、上部配管13、第2縦配管12、下部配管14を一体の配管で形成し、第1縦配管11に第1流出入配管15と第1突出部18を形成し、第2縦配管12に第2流出入配管17と第2突出部33を形成し、上部配管13に蒸気流出配管16を形成するようにしてもよい。この場合、部品点数を減少できるとともに、接合箇所を削減することができ、製造コストを削減するとともに、製造効率を向上できる。
また、本実施の形態1では、上部配管13と下部配管14に曲げを持たせるように構成したが、図12に示すように、それらを水平に配置してもかまわない。
また、ループ状配管30の最上点に位置する上部配管13の中間に、蒸気流出配管16を設けたが、蒸気流出配管16は、ループ状配管30の上部に接続されていればよい。
また、第1突出部18の流路形状や構造は任意であるが、その流路断面積を第1流出入配管15の断面積と同等以上に設定することが好ましい。これにより、第1流出入配管15を通過して第1縦配管11の側面から吹出した気液二相状態の冷媒19は、第1突出部18で一端衝突して気液分離されるようになるため、気液分離器5の気液分離効率が向上する。
同様に、第2突出部33の流路形状や構造は任意であるが、その断面積を第2流出入配管17の断面積と同等以上に設定することで、第2流出入配管17を通過して第2縦配管12の側面から吹出した気液二相状態の冷媒19は、第2突出部33で一端衝突して気液分離されるようになるため、気液分離器5の気液分離効率が向上する。
また、第1突出部18の流路突出長さを、第1流出入配管15を通過する流体の進行方向と直交する第2突出部の流路断面の直径以上に設定するのが好ましい。これにより、第1突出部18に冷媒液21aを保持し易くなり、第1流出入配管15から流入する気液二相状態の冷媒15の衝突による衝撃が干渉され、第1突出部18での気液分離が向上し、気液分離器5の気液分離効率が向上する。
同様に、第2突出部33の流路突出長さを、第2流出入配管17を通過する流体の進行方向と直交する第2突出部33の流路断面の直径以上に設定するのが好ましい。これにより、第2突出部33に冷媒液21aを保持し易くなり、第2流出入配管17から流入する気液二相状態の冷媒15の衝突による衝撃が干渉され、第2突出部33での気液分離が向上し、気液分離器5の気液分離効率が向上する。
なお、各突出部18,33の流路断面形状が円でない場合、(1)式による等価直径を用いて直径dとすることができる。
d=4×A/l (1)
ここで、Aは各突出部18,33の流路断面積であり、lは各突出部18,33の流路断面の周長を示す。
また、図13に示すように、第1突出部18および第2突出部33に、毛管力を有する構造32を設けることで、冷媒液の保持力を高めてもよい。これにより、第1突出部18または第2突出部33における冷媒液21aの保持力が向上し、第1流出入配管15または第2流出入配管17から流入した気液二相状態の冷媒19が第1突出部18または第2突出部33に衝突する際の衝撃力をより緩和することができる。したがって、冷媒液の乱れが抑制されて、気液分離効率をさらに向上することができる。
なお、毛管力を有する構造32としては、多孔質体やメッシュを追加してもよいし、突出部18に内面溝つき管を採用することで毛管力構造32の機能を持たせるようにしてもよい。内面溝つき管を採用する場合は、毛管力を有する構造32として追加構造が必要なくなるため、部品点数を削減することができる。
また、冷凍サイクルに使用する冷媒としては、R410A等のフロン系冷媒の他に、自然冷媒である二酸化炭素や炭化水素等を用いてもよい。また、地球温暖化係数(GWP:温室効果ガスである物質に対して地球の温暖化をもたらす程度を、二酸化炭素に係る当該程度に対する比を示す数値として国際的に認められた知見に基づき定められた係数)が低い冷媒であるテトラフルオロプロペンを用いてもよい。
なお、一般に、高圧冷媒である二酸化炭素を用いる場合、圧縮比が大きく、圧縮時の漏れにともない体積効率が低下する。このため、2段圧縮機を備え、実施の形態1に示した気液分離器5を搭載した2段圧縮冷凍サイクルを用いることにより、低段側と高段側の各圧縮機における圧縮比を小さくする。これにより、体積効率を改善することが可能となるため、冷房運転および暖房運転の成績係数を大幅に向上することができる。
また、可燃性のある炭化水素や、テトラフルオロプロペンを本実施の形態1で使用しても、冷凍サイクル回路に充填する冷媒量を抑えることができるため、冷媒漏洩時における燃焼を抑制することができる。
また、バイパス配管9には、流量調整弁8を設けるようにしたが、流量調整弁8の代わりにキャピラリチューブなどの固定絞りを用いてもよい。
また、第1減圧器4および第2減圧装置6に電動膨張弁を用いたが、電動膨張弁ではなくキャピラリチューブなどの固定絞りを用いてもよい。
実施の形態2.
実施の形態2に示す気液分離器5は、図14のように、第1突出部18と第2突出部33とを一体の配管で構成し、第1突出部18と第2突出部33とを仕切る仕切り部材37を設けたものである。ここで、仕切り部材37は、たとえば円柱で形成し、それを第1突出部18と第2突出部33を形成する一体の配管に挿入し、配管をかしめて固定してもよい。この場合、ロウ付けが不要となるため、製造コストを低減することができる。
この構成によれば、第1突出部18と第2突出部33とが一体の配管で構成され、仕切り部材37で第1突出部18と第2突出部33が形成されるため、第1突出部18と第2突出部33の形成が容易となる。
また、第1突出部18と第2突出部33が一体の配管で構成されることで、ループ状配管30の補強材としての役割を果たすこともできるため、気液分離器5の強度を増すことも可能となる。
また、図15に示すように、第1突出部18と第2突出部33とを一体の配管で構成し、仕切り部材37を用いずに、該一体の配管に絞り部34を設けて仕切り、第1突出部18と第2突出部33を形成してもよい。このとき、絞り部34に若干の隙間が空いていても、第1突出部18または第2突出部33に溜まった冷媒液のみが隙間を介して移動するようになるため、高い気液分離効率を確保することができる。この場合、仕切り部材37が不要となり、気液分離器5をさらに低コスト化することができる。
なお、仕切り部材を固定する方法として、配管をかしめる方式を示したが、配管に仕切り部材をロウ付けしてもかまわない。
実施の形態3.
実施の形態3に示す気液分離器5は、図16に示すように、第1流出入配管15を第2縦配管12と合流せずに交差(立体交差)するように配置し、また、第2流出入配管17を第1縦配管11と合流せずに交差(立体交差)するように配置したものである。この場合も実施の形態1と同様の効果を有する。
これにより、気液分離器5を冷凍サイクル回路に設置するときにスペース上の制約を受けるような場合でも、第1流出入配管15および第2流出入配管17の直線部Lを長くすることが可能となる。したがって、第1流出入配管15および第2流出入配管17を通過する気液二相状態の冷媒19の助走区間を延長することができ、流れ状態を安定化させて気液二相状態の乱れを減少させ、第1突出部18および第2突出部33での乱れをさらに抑制して、さらに気液分離効率を向上することができる。
さらに、図17のように、第1流出入配管15および第2流出入配管17に曲げを設けると、気液分離器5の横幅寸法Wをより小さくすることができ、気液分離器5のコンパクト化を図ることができる。なお、第1流出入配管15および第2流出入配管17に曲げを設ける方向は、鉛直方向または水平方向等、その方向は任意である。
実施の形態4.
実施の形態4に示す気液分離器5は、図18に示すように、上部配管13を1つの流路を2つの流路に分岐する上部2分岐材22で形成し、下部配管14を2つの流路を接続する下部接続材23で形成したものである。ここで、第1流出入配管15と第1突出部18は、第2縦配管12と干渉しないよう、第1縦配管11の中心軸と第2縦配管12の中心軸を含む平面に対して垂直となるように形成されている。同様に、第2流出入配管17と第2突出部33は、第1縦配管11と干渉しないよう、第1縦配管11の中心軸と第2縦配管12の中心軸を含む平面に対して垂直となるように形成されている。このとき、A−A断面で示すように、第1流出入配管15に流入する冷媒19の方向と、第2流出入配管17から流出する冷媒液の方向が同一方向となるように配置している。この場合も実施の形態1と同様の効果を有する。
上部2分岐材22の例としては、図19に示すように、型押し加工して、2分岐部分が隣接するように加工したようなものとすることができる。また、下部接続材23の例としては、図20に示すように、型押し加工して、2箇所の接続部分が隣接するように加工したものとすることができる。この場合、上部2分岐材22および下部接続材23の隣接した2箇所の穴に、第1流出入配管15と第1突出部18とを有する第1縦配管11と、第2流出入配管17と第2突出部33とを有する第2縦配管12とを挿入してロウ付けし、上部2分岐材22の残りの穴に、蒸気流出配管16を挿入してロウ付けすることで、気液分離器5を形成することが可能である。これにより、気液分離器5の製造を大幅に簡略化することができるとともに、低コスト化を実現できる。
また、気液分離器5の横幅寸法Wをさらに小さくすることができ、気液分離器5の大幅なコンパクト化を実現することができる。
また、第1流出入配管15と、第2流出入配管17の取り出し方向を逆にしたことにより、第1流出入配管15および第2流出入配管17の曲げ方向の自由度が広がり、気液分離器5を冷凍サイクル回路に設置し易くなる。
なお、図21に示すように、第1流出入配管15に流入する冷媒19の方向と、第2流出入配管17から流出する冷媒液の方向が逆方向となるように構成してもよい。この場合、第1流出入配管15と、第2流出入配管17の取り出し方向が同一となるため、同一方向から気液分離器5を冷凍サイクルに設置する場合の取り付けが容易となる。
実施の形態5.
実施の形態5に示す気液分離器5は、図22に示すように、上部配管13を1つの流路を3つの流路に分岐する上部多分岐材24で形成し、下部配管14を3つの流路を接続する下部多接続材25で形成する。そして、上部多分岐材24と下部多接続材25の3箇所の穴に、第1流出入配管15と第1突出部18とを有する第1縦配管11と、第2流出入配管17と第2突出部33とを有する第2縦配管12と、第3の流路としての第3縦配管38とを挿入してロウ付けし、上部多分岐材24の残りの穴に、蒸気流出配管16を挿入してロウ付けしたものである。このとき、A−A断面で示すように、第1流出入配管15に流入する冷媒19の方向と、第2流出入配管17から流出する冷媒液の方向が逆方向となるように配置している。
この場合、第3縦配管38が追加されたことで、実施の形態1に示した効果に加えて、上部多分岐材24で分岐される際の断面積が増加するため、冷媒蒸気20aに引っ張られて上昇する冷媒液21cが、上部多分岐材24で気液分離され易くなる。さらに、第3縦配管38が追加されたことで、下部多接続材25で分岐される際の断面積が増加するため、冷媒液21bに巻き込まれた冷媒蒸気20bが、下部多接続材25で気液分離され易くなる。このように第3縦配管38を設けることにより、気液分離効率をさらに向上することができる。
なお、ここでは、第3縦配管38を1本追加する場合を説明したが、第3縦配管38を複数本追加し、それに併せて、上部多分岐材24および下部多接続材25の接続穴数を増加させるようにしてもよい。この場合、上部多分岐材24で分岐される際の断面積、および、下部多接続材25で分岐される際の断面積がさらに増加するため、気液分離器5の気液分離効率をさらに向上することができる。
なお、第1流出入配管15に流入する冷媒19の方向と、第2流出入配管17から流出する冷媒液の方向が同一方向となるように配置してもよい。
実施の形態6.
実施の形態6に示す気液分離器5は、図23に示すように、第1板部材26と第2板部材27に、実施の形態1の図2で示したような第1縦配管11、第2縦配管12、上部配管13、下部配管14、第1流出入配管15、第1突出部18、第2流出入配管17、第2突出部33、蒸気流出配管16に相当する流路を形成し、第1板部材26と第2板部材27に形成した各流路が対面するように、それらの板部材26,27を接合して積層することで、冷媒が通過する流路を形成したものである。
これにより、気液分離器5を構成する備品点数を少なくすることができる。また、炉中ロウ付け等により、第1板部材26と第2板部材27を一度に接合して気液分離器5を形成することが可能となるため、製造が容易となる。
ここで、第1板部材26と第2板部材27に各流路を形成する方法は、切削、鍛造、鋳造であってもよい。
また、第1板部材26または第2板部材27のどちらか一方に流路を形成するようにしてもよいし、第1板部材26と第2板部材27の2層ではなく、流路に相当する加工がされた複数の板部材を積層することで流路を形成するようにしてもよい。
なお、ここでは板部材で流路を形成することを実施の形態1の気液分離器5を例に示したが、実施の形態2から5に示す気液分離器5に適用しても、同様の効果が得られる。
実施の形態7.
実施の形態7に示す気液分離器5は、図24に示すように、板部材29の端面から板部材の平面方向に沿って、内部に穴あけ加工をおこなって流路を形成する。さらに、板部材29に不要な開口部にめくら部材28を設置して、実施の形態1の図12に示したような、第1縦配管11、第2縦配管12、上部配管13、下部配管14、第1流出入配管15、第1突出部18、第2流出入配管17、第2突出部33、蒸気流出配管16に相当する各流路を形成したものである。
ここでは、図中の白抜き矢印で示す位置から板部材29に穴あけ加工をおこなった後、めくら部材28を4箇所に設けることで、冷媒が通過する流路を形成している。
これにより、接合箇所が、めくら部材28の設置部分のみとなるため、気液分離器5の接合箇所が大幅に削減され、製造が容易となる。また、穴あけ加工のみとなるため、製造コストを低減することができる。
板部材29に穴あけ加工を実施する位置や、めくら部材28を設置する位置は任意であり、実施の形態1から7で示したような気液分離器5の流路が形成できればよい。なお、上部配管13、下部配管14等に曲げを有する場合は、それらを直線に置き換えることで、穴あけ加工を可能にすることができる。
また、めくら部材28を取り付ける箇所にネジ山加工を行い、めくら部材28をねじ込み固定するようにしてもよい。この場合、気液分離器5の溶接やロウ付けが不要となり、製造が大幅に容易となるとともに、製造コストを低減することができる。
ところで、上記実施の形態1から7に示した気液分離器5において、各流路の断面積は任意である。たとえば、図25に示すように、流路断面積を各流路で変更するようにしてもかまわない。ただし、同一径の配管で気液分離器5を形成した方が、配管の種類を統一化できるため、部品管理がし易くなる。
また、上記各実施の形態では、本発明の気液分離器を冷凍サイクル装置に用い、そこで使用される冷媒を気液分離する例を挙げて説明したが、本発明の気液分離器は、冷媒の他にも、各種流体の気液分離に適用することができる。
1 圧縮機、2 四方弁、3 第1熱交換器、4 第1減圧器、5 気液分離器、6 第2減圧器、7 第2熱交換器、8 流量調整弁、9 バイパス配管、10 インジェクションポート、11 第1縦配管(第1の流路)、12 第2縦配管(第2の流路)、13 上部配管(上部連結部)、14 下部配管(下部連結部)、15 第1流出入配管(第1流出入流路)、16 蒸気流出配管(気相流体の流出流路)、17 第2流出入配管(第2流出入流路)、18 第1突出部、19 気液二相冷媒、20 冷媒蒸気、21 冷媒液、22 上部2分岐材、23 下部接続材、24 上部多分岐材、25 下部多接続材、26 第1板部材、27 第2板部材、28 めくら部材、29 板部材、30 ループ状配管、31 ブリッジ回路、32 毛管力構造、33 第2突出部、34 絞り部、35 第1冷媒配管、36 第2冷媒配管、37 仕切り部材、38 第3縦配管(第3の流路)、116 2段圧縮機、117 低段側圧縮機、118 高段側圧縮機、119 中間冷媒回路。

Claims (16)

  1. 第1の流路と第2の流路とを有し、
    前記第1の流路の鉛直方向における上端部と前記第2の流路の鉛直方向における上端部とが上部連結部で接続され、前記第1の流路の鉛直方向における下端部と前記第2の流路の鉛直方向における下端部とが下部連結部で接続されて、前記第1の流路、前記第2の流路、前記上部連結部、及び前記下部連結部によりループ状の流路が形成されており、
    前記第1の流路の途中に流体が流入又は流出する第1流出入流路が接続され、前記第2の流路の途中に流体が流出又は流入する第2流出入流路が接続され、前記ループ状の流路の上部に気相流体の流出流路が接続されており、
    前記第1の流路における前記第1流出入流路との接続開口部と対向する側面、または前記第2の流路における前記第2流出入流路との接続開口部と対向する側面の少なくともいずれか一方に、内側から外側に突出した形状の流路の突出部が設けられていることを特徴とする気液分離器。
  2. 前記突出部の流路断面積が、前記突出部と対向する側面に接続開口部を有する前記第1流出入流路または前記第2流出入流路の断面積以上であることを特徴とする請求項1に記載の気液分離器。
  3. 前記突出部の流路突出長さを、前記突出部の流路断面の直径以上としていることを特徴とする請求項1又は2のいずれか一項に記載の気液分離器。
  4. 前記突出部に毛管力を有する構造を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の気液分離器。
  5. 前記上部連結部と前記下部連結部とを連結する、第3の流路を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の気液分離器。
  6. 前記突出部は、前記第1の流路における前記第1流出入流路との接続開口部と対向する側面に設けられる第1突出部および前記第2の流路における前記第2流出入流路との接続開口部と対向する側面の両方に設けられる第2突出部を有し、前記第1突出部と前記第2突出部が一体の部材で形成されており、前記一体の部材が仕切られて前記第1突出部と前記第2突出部とに分けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の気液分離器。
  7. 前記第2の流路と前記第1流出入流路、もしくは、前記第1の流路と前記第2流出入流路の少なくとも1組の流路が、合流せずに交差していることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の気液分離器。
  8. 前記各流路を、配管を用いて形成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の気液分離器。
  9. 前記上部連結部は分岐部が隣接している分岐材により形成され、前記下部連結部は接続部が隣接している接続材により形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の気液分離器。
  10. 前記第1の流路、前記第2の流路、前記上部連結部、前記下部連結部、前記第1流出入流路、第2流出入流路、前記気相流体の流出流路、及び前記突出部が、複数の板状の部材を積層して形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の気液分離器。
  11. 前記第1の流路、前記第2の流路、前記上部連結部、前記下部連結部、前記第1流出入流路、第2流出入流路、前記気相流体の流出流路、及び前記突出部が、板状の部材の平面に沿って穴あけ加工された内部穴により形成されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の気液分離器。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の気液分離器が、冷凍サイクル回路に配置されていることを特徴とする冷凍サイクル装置。
  13. 前記冷凍サイクル回路が2段圧縮サイクルのものであることを特徴とする請求項12に記載の冷凍サイクル装置。
  14. 前記冷凍サイクル回路を構成している圧縮機が2段圧縮機であり、低段側の圧縮機から高段側の圧縮機へつながる冷媒回路の途中に、前記気液分離器の前記流出流路から流出した気相流体をインジェクションすることを特徴とする請求項13に記載の冷凍サイクル装置。
  15. 前記冷凍サイクル回路を流れる冷媒が、炭化水素またはテトラフルオロプロペンであることを特徴とする請求項12〜14のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。
  16. 前記冷凍サイクル回路を流れる冷媒が、自然冷媒である二酸化炭素であることを特徴とする請求項請求項12〜14のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。
JP2009056621A 2009-03-10 2009-03-10 気液分離器とそれを搭載した冷凍サイクル装置 Active JP5014367B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009056621A JP5014367B2 (ja) 2009-03-10 2009-03-10 気液分離器とそれを搭載した冷凍サイクル装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009056621A JP5014367B2 (ja) 2009-03-10 2009-03-10 気液分離器とそれを搭載した冷凍サイクル装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010210145A JP2010210145A (ja) 2010-09-24
JP5014367B2 true JP5014367B2 (ja) 2012-08-29

Family

ID=42970514

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009056621A Active JP5014367B2 (ja) 2009-03-10 2009-03-10 気液分離器とそれを搭載した冷凍サイクル装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5014367B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5786709B2 (ja) * 2011-12-28 2015-09-30 ダイキン工業株式会社 気液分離器及び冷凍装置

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS563372U (ja) * 1979-06-21 1981-01-13
JPH1194401A (ja) * 1997-07-24 1999-04-09 Hitachi Ltd 冷凍空調装置
JPH1194399A (ja) * 1997-09-25 1999-04-09 Daikin Ind Ltd 冷媒分流装置及び冷媒分流装置を用いた空気調和機
JP3799947B2 (ja) * 2000-03-30 2006-07-19 三菱電機株式会社 冷凍・空調装置
JP2002277107A (ja) * 2001-03-19 2002-09-25 Fujitsu General Ltd 分流器
JP2002286325A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Mitsubishi Electric Corp 空気調和装置
JP2005257149A (ja) * 2004-03-11 2005-09-22 Sanyo Electric Co Ltd 冷蔵庫
JP2007315663A (ja) * 2006-05-25 2007-12-06 Sanden Corp 冷凍装置
JP2008075894A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Daikin Ind Ltd 気液分離器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010210145A (ja) 2010-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5143040B2 (ja) 気液分離器及びこの気液分離器を搭載した冷凍サイクル装置
JP2008075894A (ja) 気液分離器
CN105402964A (zh) 气液分离器及具有其的冷冻循环装置、制冷***
KR101318625B1 (ko) 차량용 에어컨의 냉동 사이클
JP5197444B2 (ja) 気液分離器とそれを搭載した冷凍サイクル装置
WO2015029204A1 (ja) 空気調和装置
KR100836824B1 (ko) 냉매 사이클 장치
JP5634597B2 (ja) 気液分離器及びこの気液分離器を搭載した冷凍サイクル装置
JP2009024939A (ja) 冷媒タンクおよびヒートポンプシステム
JP5014367B2 (ja) 気液分離器とそれを搭載した冷凍サイクル装置
JP2001174103A (ja) 冷媒凝縮器
JP2015158317A (ja) 空気調和装置
JP5965725B2 (ja) 空気調和機
WO2022208727A1 (ja) 冷凍サイクル装置
CN105423663A (zh) 气液分离器及具有其的冷冻循环装置、制冷***
CN113932501B (zh) 空调
JP2008267718A (ja) 蒸気圧縮式冷凍サイクル
KR200460674Y1 (ko) 냉동시스템의 오일 리터너
JP2010203733A (ja) 空気調和装置
JP7366255B2 (ja) 熱交換器、空気調和装置の室外機及び空気調和装置
JP5393623B2 (ja) 気液分離器及びそれを搭載した冷凍サイクル装置
JP2013015258A (ja) 冷凍サイクル装置
JP2002130871A (ja) アキュムレータ
CN210569394U (zh) 空调装置
CN220524404U (zh) 用于制冷循环***的热量回收装置和空调***

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101001

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120307

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120508

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120605

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150615

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5014367

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250