JP5014234B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置とそこに設置される定着装置とに関し、特に、定着部材と加圧部材とを加圧状態にして記録媒体が搬送されるニップ部を形成する定着装置及び画像形成装置に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置において、定着部材と加圧部材とを加圧状態にしてニップ部を形成して、そのニップ部に記録媒体を搬送させながら定着工程をおこなう定着装置が広く知られている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
特許文献1等において、定着装置の加圧機構は、支点軸を中心に回動可能に設置された加圧アーム(レバー部材)、加圧アームを付勢する圧縮スプリング(付勢部材)、等で構成されている。加圧アームは、支点軸と、圧縮スプリングによって付勢される位置(力点)と、の間を作用点として、加圧部材に係合して加圧部材を定着部材に向けて押し上げて双方の部材を加圧状態にしている。
特許文献2等において、定着装置の加圧機構は、支点軸を中心に回動可能に設置された加圧レバー(レバー部材)、加圧レバーを付勢する引張スプリング(付勢部材)、等で構成されている。加圧レバーは、支点軸と、引張スプリングによって付勢される位置(力点)と、の間を作用点として、加圧部材に係合して加圧部材を定着部材に向けて押し上げて双方の部材を加圧状態にしている。
一方、特許文献3等には、加圧状態にある定着部材と加圧部材とを減圧状態に切り替える技術が開示されている。詳しくは、定着装置の加圧機構は、支点軸を中心に回動可能に設置された加圧レバー(レバー部材)、加圧レバーの一端に当接するカム、等で構成されている。加圧レバーは、支点軸と、カムが当接する位置(力点)と、の間を作用点として、加圧部材に係合して加圧部材を定着部材に向けて押し上げて双方の部材を加圧状態にしている。そして、カムを所定角度回転させることで、加圧レバーとの当接位置を下方に移動させて、定着部材と加圧部材とを減圧状態にしている。
特開2007−79160号公報 特開平10−282828号公報 特開2008−40010号公報
上述した従来の定着装置は、製造時やメンテナンス時において、レバー部材を付勢する圧縮スプリングや引張スプリング等の付勢部材を定着装置に組み付ける作業性が悪かった。
詳しくは、スプリングを定着装置に組み付ける場合、レバー部材の一端に接続されたスプリングに大きな力をかけて、自由長からスプリング長を大きく変化させた状態で、スプリングの他端を定着装置のフレームに接続しなければならなかった。すなわち、レバー部材を付勢する付勢部材を定着装置に組み付ける際に、大きな力をかける必要があった。同様に、メンテナンス時等であって、付勢部材を定着装置から取り外す場合にも、大きな力をかける必要があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、レバー部材を付勢する付勢部材を組み付ける際の作業性が良好な、定着装置及び画像形成装置を提供することにある。
この発明の請求項1記載の発明にかかる定着装置は、トナー像を加熱・溶融して記録媒体上に定着する定着部材と、前記定着部材に加圧されて記録媒体が搬送されるニップ部を形成する加圧部材と、支点部を中心にして回動可能に設置されるとともに、力点部に設置された付勢部材に付勢されて前記力点部と前記支点部との間の作用点部で前記加圧部材又は前記定着部材に係合することで前記加圧部材と前記定着部材とを加圧状態にするレバー部材と、前記レバー部材の前記支点部を前記加圧部材又は前記定着部材から離れる位置に移動させて前記加圧部材と前記定着部材とを減圧状態にする減圧手段と、を備え、前記付勢部材は、前記減圧手段によって前記加圧部材と前記定着部材とを減圧状態に維持したまま前記レバー部材を付勢するように装置に組み付けられるものである。
また、請求項2記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1に記載の発明において、前記付勢部材は、前記レバー部材の前記力点部に一端が接続される引張スプリングと、前記引張スプリングの他端が接続されるフック部を具備するとともに、支軸を中心にして回動可能に構成された第2レバー部材と、を具備し、前記第2レバー部材の前記支軸は、前記第2レバー部材の回動に連動して前記力点部と前記フック部との距離が可変する位置に配設され、前記付勢部材は、前記減圧手段によって前記加圧部材と前記定着部材とを減圧状態に維持したまま前記第2レバー部材を前記支軸を中心にして回動させて前記引張スプリングによるスプリング力によって前記レバー部材を付勢するように装置に組み付けられるものである。
また、請求項3記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項2に記載の発明において、前記減圧手段は、前記第2レバー部材を前記支軸を中心にして回動させて前記引張スプリングによるスプリング力によって前記レバー部材を付勢する前後に前記加圧部材と前記定着部材とを第1の減圧状態から第2の減圧状態に可変するものである。
また、請求項4記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明において、前記減圧手段は、前記レバー部材の前記支点部が移動する方向を規制する規制部材と、前記レバー部材に係合する係合部材と、を具備したものである。
また、請求項5記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項4に記載の発明において、前記係合部材は、カム部材であって、前記カム部材は、駆動部によって回転駆動されて回動方向の姿勢が保持されて前記加圧部材と前記定着部材とを減圧状態から加圧状態に切り替えるものである。
また、請求項6記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項5に記載の発明において、前記カム部材は、前記駆動部が稼動していないときに前記加圧部材と前記定着部材との加圧力によって前記加圧部材と前記定着部材とを減圧状態にするように回動するものである。
また、請求項7記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項4に記載の発明において、前記係合部材は、画像形成装置本体のカバーに設置された突起部であって、前記突起部は、前記画像形成装置本体の前記カバーが閉鎖されたときに前記レバー部材に係合して前記加圧部材と前記定着部材とを加圧状態にして、前記画像形成装置本体の前記カバーが開放されたときに前記レバー部材との係合を解除して前記加圧部材と前記定着部材とを減圧状態にするものである。
また、請求項8記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項4に記載の発明において、前記係合部材は、画像形成装置本体に設置された突起部であって、前記突起部は、前記画像形成装置本体に装置が装着されたときに前記レバー部材に係合して前記加圧部材と前記定着部材とを加圧状態にして、前記画像形成装置本体から装置が取出されたときに前記レバー部材との係合を解除して前記加圧部材と前記定着部材とを減圧状態にするものである。
また、この発明の請求項9記載の発明にかかる画像形成装置は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の定着装置を備えたものである。
なお、本願において、加圧部材と定着部材との「減圧状態」とは、加圧状態(ニップ部を形成して通常の定着工程をおこなう状態であって、減圧手段による減圧がおこなわれていない状態)以外の状態であって、加圧状態に比べて加圧部材と定着部材との圧力が小さい状態のすべてをさすものと定義する。したがって、加圧部材と定着部材との圧力が段階的に減圧される場合(減圧の程度が異なる状態が段階的に形成される場合)であっても、それぞれの段階が「減圧状態」であることになる。
本発明は、移動可能に構成された支点部を移動させて加圧部材と定着部材とを減圧状態に維持したままレバー部材を付勢するように、付勢部材が定着装置に組み付けられる。これにより、レバー部材を付勢する付勢部材を組み付ける際の作業性が良好な、定着装置及び画像形成装置を提供することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1〜図10にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、1は画像形成装置としてのタンデム型カラー複写機の装置本体、2は入力画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部、4は原稿Dの画像情報を読み込む原稿読込部、7は転写紙等の記録媒体Pが収容される給紙部、11Y、11M、11C、11BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像が形成される感光体ドラム、12は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上を帯電する帯電部、13は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成される静電潜像を現像する現像部、15は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上の未転写トナーを回収するクリーニング部、を示す。
また、16は中間転写ベルト17を清掃する中間転写ベルトクリーニング部、17は複数色のトナー像が重ねて転写される中間転写ベルト、18は中間転写ベルト17上に形成されたカラー画像を記録媒体P上に転写する2次転写ローラ、19は記録媒体P上のトナー像(未定着画像)を定着する電磁誘導加熱方式の定着装置、を示す。
以下、画像形成装置における、通常のカラー画像形成時の動作について説明する。
まず、原稿読込部4によって、コンタクトガラス5上に載置された原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。詳しくは、原稿読込部4は、コンタクトガラス5上の原稿Dの画像に対して、照明ランプから発した光を照射しながら走査させる。そして、原稿Dにて反射した光を、ミラー群及びレンズを介して、カラーセンサに結像する。原稿Dのカラー画像情報は、カラーセンサにてRGB(レッド、グリーン、ブルー)の色分解光ごとに読み取られた後に、電気的な画像信号に変換される。さらに、RGBの色分解画像信号をもとにして画像処理部で色変換処理、色補正処理、空間周波数補正処理等の処理をおこない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのカラー画像情報を得る。
そして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報は、書込み部2に送信される。そして、書込み部2からは、各色の画像情報に基づいたレーザ光(露光光)が、それぞれ、対応する感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に向けて発せられる。
一方、4つの感光体ドラム11Y、11M、11C、11BKは、それぞれ、図1の時計方向に回転している。そして、まず、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BKの表面は、帯電部12との対向部で、一様に帯電される(帯電工程である。)。こうして、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上には、帯電電位が形成される。その後、帯電された感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、それぞれのレーザ光の照射位置に達する。
書込み部2において、4つの光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応してそれぞれ射出される。各レーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
イエロー成分に対応したレーザ光は、紙面左側から1番目の感光体ドラム11Y表面に照射される。このとき、イエロー成分のレーザ光は、高速回転するポリゴンミラーにより、感光体ドラム11Yの回転軸方向(主走査方向)に走査される。こうして、帯電部12にて帯電された後の感光体ドラム11Y上には、イエロー成分に対応した静電潜像が形成される。
同様に、マゼンタ成分に対応したレーザ光は、紙面左から2番目の感光体ドラム11M表面に照射されて、マゼンタ成分に対応した静電潜像が形成される。シアン成分のレーザ光は、紙面左から3番目の感光体ドラム11C表面に照射されて、シアン成分の静電潜像が形成される。ブラック成分のレーザ光は、紙面左から4番目の感光体ドラム11BK表面に照射されて、ブラック成分の静電潜像が形成される。
その後、各色の静電潜像が形成された感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、それぞれ、現像部13との対向位置に達する。そして、各現像部13から感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に各色のトナーが供給されて、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上の潜像が現像される(現像工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、それぞれ、中間転写ベルト17との対向部に達する。ここで、それぞれの対向部には、中間転写ベルト17の内周面に当接するように転写バイアスローラ(不図示である。)が設置されている。そして、転写バイアスローラの位置で、中間転写ベルト17上に、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(1次転写工程である。)。
そして、1次転写工程後の感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、それぞれ、クリーニング部15との対向位置に達する。そして、クリーニング部15で、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に残存する未転写トナーが回収される(クリーニング工程である。)。
その後、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、不図示の除電部を通過して、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BKにおける一連の作像プロセスが終了する。
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト17は、2次転写ローラ18との対向位置に達する。この位置では、2次転写バックアップローラが、2次転写ローラ18との間に中間転写ベルト17を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト17上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された記録媒体P上に転写される(2次転写工程である。)。このとき、中間転写ベルト17には、記録媒体Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、中間転写ベルト17は、中間転写クリーニング部16の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト17上の未転写トナーが回収される。
こうして、中間転写ベルト17上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
ここで、2次転写ニップの位置に搬送された記録媒体Pは、装置本体1の下方に配設された給紙部7から、給紙ローラ8やレジストローラ等が設置された搬送経路K1を経由して搬送されたものである。
詳しくは、給紙部7には、記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ8が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pが搬送経路K1に向けて給送される。
搬送経路K1に搬送された記録媒体Pは、回転駆動を停止したレジストローラ(不図示である。)のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト17上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラが回転駆動されて、記録媒体Pが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、記録媒体P上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写された記録媒体Pは、定着装置19の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ローラ及び加圧ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像が記録媒体P上に定着される。
そして、定着工程後の記録媒体Pは、排紙ローラ9によって、装置本体1外に出力画像として排出されて(破線矢印方向の移動である。)、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、画像形成装置本体1に設置される定着装置19の構成・動作について詳述する。
図2に示すように、定着装置19は、誘導加熱部25(磁束発生手段)、誘導加熱部25に対向する定着部材としての定着ローラ20、定着ローラ20に圧接する加圧部材としての加圧ローラ30、入口ガイド板41、拍車42、分離板43、ガイド部材50、等で構成される。
ここで、定着部材としての定着ローラ20は、鉄やステンレス鋼等からなる芯金23上に、発泡シリコーンゴム等からなる断熱弾性層22、スリーブ層21が順次積層されたものであって、その外径が40mm程度に形成されている。
定着ローラ20のスリーブ層21は、内周面側から基材層、第1酸化防止層、発熱層、第2酸化防止層、弾性層、離型層が順次積層された多層構造体である。詳しくは、基材層は層厚が40μm程度のステンレスで形成されたものであり、第1酸化防止層及び第2酸化防止層は層厚が1μm以下のニッケルをストライクめっき処理にて形成したものであり、発熱層は層厚が10μm程度の銅で形成されたものであり、弾性層は層厚が150μm程度のシリコーンゴムで形成されたものであり、離型層は層厚が30μm程度のPFA(テトラフルオロエチレン・バーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)で形成されたものである。
このように構成された定着ローラ20は、誘導加熱部25から発せられる磁束によってスリーブ層21の発熱層が電磁誘導加熱されることになる。なお、定着ローラ20の構成は、本実施の形態1のものに限定されることなく、例えば、スリーブ層21を断熱弾性層22(定着補助ローラ)に接着しないで別体化することもできる。ただし、スリーブ層21(定着スリーブ)を別体化した場合には、稼動中にスリーブ層21が幅方向(スラスト方向)に移動するのを抑止するための部材を設置することが好ましい。
ここで、定着ローラ20に対向する位置であって、ニップ部の上流側(搬送方向上流側)には、複数の拍車42が幅方向に並設されている。拍車42は、ニップ部に送入される記録媒体Pをニップ部に案内するものである。拍車42は、記録媒体P上の未定着画像に接触してもその画像に擦れ跡が生じないように、その周面がノコ歯状に形成されている。
また、定着ローラ20に対向する位置であって、ニップ部の下流側(搬送方向下流側)には、分離板43が設置されている。分離板43は、ニップ部から送出された定着工程後の記録媒体Pが、定着ローラ20に吸着して巻き付く不具合を防止するためのものである。すなわち、定着工程後の記録媒体Pが定着ローラ20に吸着してしまった場合に、記録媒体Pの先端に分離部材43が干渉して、記録媒体Pを定着ローラ20から強制的に分離させる。
また、図示は省略するが、定着ローラ20の周囲には、サーモパイル(非接触型温度センサ)やサーミスタ(接触型温度センサ)が配設されている。そして、サーモパイルやサーミスタによって、定着ローラ20上の温度(定着温度)を検知する。そして、サーモパイルやサーミスタによる検知結果に基いて、誘導加熱部25による加熱量を調整する。
図2を参照して、加圧部材としての加圧ローラ30は、アルミニウム、銅等からなる円筒部材32上に、シリコーンゴム等からなる弾性層31、PFA等からなる離型層(不図示である。)が形成されたものである。加圧ローラ30の弾性層31は、肉厚が1〜5mmとなるように形成されている。また、加圧ローラ30の離型層は、層厚が20〜50μmとなるように形成されている。加圧ローラ30は、定着ローラ20に圧接している。そして、定着ローラ20と加圧ローラ30との圧接部(ニップ部である。)に、記録媒体Pが搬送される。
なお、本実施の形態1では、定着ローラ20の加熱効率を高めるために、加圧ローラ30にハロゲンヒータ等のヒータ33が内設されている。ヒータ33に電力が供給されることにより、ヒータ33の輻射熱によって加圧ローラ30が加熱されて、定着ローラ20の表面が加圧ローラ30を介して加熱されることになる。
ここで、加圧ローラ30に対向する位置であって、ニップ部の上流側には、入口ガイド板41が設置されている。入口ガイド板41は、ニップ部に送入される記録媒体Pをニップ部に案内するものである。
また、加圧ローラ30に対向する位置であってニップ部の下流側(ニップ部から送出される記録媒体Pの非定着面に対向する位置である。)には、ガイド部材50が設置されている。ガイド部材50は、ニップ部から送出された定着工程後の記録媒体Pを定着工程後の搬送経路に向けて案内するためのものである。
なお、図3を参照して、ガイド部材50には把持部70が設置されている。そして、ユーザーやサービスマン等の作業者は、定着装置19の位置で記録媒体Pのジャム(搬送中の記録媒体Pが詰まる現象である。)が発生したときに、定着装置19の主部を取出して、把持部70を把持してガイド部材50を回転軸部50aを中心に回転(図2の矢印方向の回転である。)させて、ニップ部を露呈させた状態でジャム紙をニップ部から引き抜き除去することになる。
誘導加熱部25は、コイル部26(励磁コイル)、コア部27(励磁コイルコア)、コイルガイド28、等で構成される。コイル部26は、定着ローラ20の外周面の一部を覆うように配設されたコイルガイド28上に細線を束ねたリッツ線を巻回して幅方向(図2の紙面垂直方向である。)に延設したものである。コイルガイド28は、耐熱性の高い樹脂材料等からなり、定着ローラ20との対向面の側でコイル部26を保持する。コア部27は、フェライト等の強磁性体(比透磁率が2500程度である。)からなり、定着ローラ20の発熱層に向けて効率のよい磁束を形成するためのものでありアーチコア、センターコア、サイドコア等で構成されている。
なお、誘導加熱部25は、定着装置19の主部から分離できるように構成されている。そして、定着装置19の主部(図3に示すユニットである。)は、カバー100が開放された状態で、誘導加熱部25から分離されて画像形成装置本体1から取出されることになる。
このように構成された定着装置19は、次のように動作する。
不図示の駆動モータによって定着ローラ20が図2の反時計方向に回転駆動され、それにともない加圧ローラ30が時計方向に回転する。そして、定着ローラ20のスリーブ層21(発熱層)は、誘導加熱部25との対向位置で、誘導加熱部25から発生される磁束によって加熱される。
詳しくは、発振回路が周波数可変の電源部(不図示である。)からコイル部26に10kHz〜1MHz(好ましくは、20kHz〜800kHzである。)の高周波交番電流を流すことで、コイル部26から定着ローラ20のスリーブ層21に向けて磁力線が双方向に交互に切り替わるように形成される。このように交番磁界が形成されることで、スリーブ層21の発熱層に渦電流が生じて、発熱層はその電気抵抗によってジュール熱が発生して誘導加熱される。こうして、スリーブ層21(定着ローラ20)は、自身の発熱層の誘導加熱によって加熱される。
その後、誘導加熱部25によって加熱された定着ローラ20表面は、加圧ローラ30との当接部(ニップ部)に達する。そして、搬送される記録媒体P上のトナー像T(トナー)を加熱して溶融する。
詳しくは、先に説明した作像プロセスを経てトナー像Tを担持した記録媒体Pが、入口ガイド板41(又は拍車42)に案内されながら定着ローラ20と加圧ローラ30との間に送入される(矢印Y1の搬送方向の移動である。)。そして、定着ローラ20から受ける熱と加圧ローラ30から受ける圧力とによってトナー像Tが記録媒体Pに定着されて、記録媒体Pは定着ローラ20と加圧ローラ30との間から送出される(矢印Y2の搬送方向の移動である。)。
ニップ部を通過した定着ローラ20表面は、その後に再び誘導加熱部25との対向位置に達する。
このような一連の動作が連続的に繰り返されて、画像形成プロセスにおける定着工程が完了する。
以下、図4〜図10にて、本実施の形態1において特徴的な、定着装置19の構成・動作について詳述する。
図4は定着装置の加圧機構を示す側面図であって、図5は定着装置の加圧機構を示す斜視図である。図6は、引張スプリング63が接続されたフック軸67(フック部)の近傍を示す上面図である。図7は定着装置の加圧状態を示す側面図であって、図8は定着装置の減圧状態を示す側面図である。また、図9は、定着装置に付勢部材62、63が組み付けられる状態を示す側面図である。さらに、図10は、図9のときの引張スプリング63の動作を示す概略図である。
図4及び図5を参照して、定着ローラ20と加圧ローラ30とは、それぞれ、幅方向両端に設けられた2つの側板60によって軸受を介して回転自在に支持されている。ここで、側板60には、加圧ローラ30を支持する軸受が定着ローラ20に対して接離する方向に移動できるように、長穴が形成されている。また、図示は省略するが、2つの側板60は幅方向に延設されたステーにネジ止めされていて、2つの側板60とステーとによって定着装置19のフレームを構成している。
そして、定着装置19の2つの側板60には、定着ローラ20と加圧ローラ30とを加圧状態にする加圧機構が設けられている。この加圧機構は、レバー部材としての加圧レバー61、加圧レバー61の力点部としての力点軸61bに設置された付勢部材62、63、等で構成されている。また、付勢部材は、第2レバー部材としての解除レバー62、引張スプリング63、等で構成される。
レバー部材としての加圧レバー61は、支点部としての支点軸61aを中心にして回動可能に設置されている。そして、力点軸61b(力点部)と支点軸61a(支点部)との間の作用点部で加圧ローラ30(加圧ローラ30の軸部に挿設された軸受である。)に係合することで、加圧ローラ30と定着ローラ20とを加圧状態にしている。
なお、加圧レバー61の支点軸61aは、側板60に固定されているのではなく、定着ローラ20に対して接離する方向に移動可能に構成されている。詳しくは、加圧レバー61の一端には支点軸61aが固設されていて、この支点軸61aが規制部材としてのスライド軸受64の長穴に移動可能に挿設されている。また、加圧レバー61の他端には長穴が形成されていて、この長穴に側板60に固設されたストッパ軸61cが移動可能に挿設されている。
第2レバー部材としての解除レバー62は、側板60に固設された支軸62aを中心にして回動可能に構成されている(図9をも参照できる。)。引張スプリング63は、一端が加圧レバー61に固設された力点軸61bに接続され、他端が解除レバー62のフック部としてのフック軸67に接続されている。
ここで、図6を参照して、フック軸67は、解除レバー62に対してネジ止めされずに保持されている。詳しくは、フック軸67の一端(図6の下側である。)には小径部が設けられていて、この小径部が解除レバー62の穴部に係合している。また、フック軸67の他端(図6の上側である。)は、解除レバー62の穴部に係合している。さらに、解除レバー62は、支軸62aによって、側板60に対して比較的近い位置で回動自在に保持されている。このような構成により、解除レバー62に対してフリーに保持されたフック軸67が、図6の下方に移動してもフック軸67の小径部と大径部との段差が解除レバー62に係合して、図6の上方に移動してもフック軸67の端面が側板60に係合して、フック軸67の軸方向の移動が規制されることになる。このように、本実施の形態1では、フック軸67が解除レバー62に対してネジ止めされずに保持されているために、付勢部材62、63、67の部品点数が少なくなるとともに、付勢部材62、63、67の組み付け性を高めることができる。
ここで、本実施の形態1における定着装置19には、加圧レバー61の支点軸61aを加圧ローラ30から離れる位置に移動させることで、加圧状態にある加圧ローラ30と定着ローラ20とを減圧状態にする減圧手段が設けられている。
減圧手段は、加圧レバー61の支点軸61aが移動する方向を規制する規制部材としてのスライド軸受64、加圧レバー61に係合する係合部材としてのカム部材66、カム部材66を回転駆動する駆動部90、91、97、等で構成されている。
スライド軸受64は、一端が側板60に回転自在に支持され、他端には加圧レバー61の支点軸61aが挿設される長穴が形成されている。図5を参照して、カム部材66は、伝達軸部99とともに回転するように伝達軸部99に設置されている。また、伝達軸部99の一端側には、従動ギア97と被検知板95とが、伝達軸部99とともに回転するように設置されている。そして、伝達軸部99の従動ギア97に駆動モータ90による回転駆動力がギア列91を介して伝達されて、伝達軸部99がカム部材66、従動ギア97、被検知板95とともに回転することになる。
ここで、被検知板95は、カム部材66の回転方向の姿勢をフォトセンサ96で検知するためのものである。
具体的に、被検知板95がフォトセンサ96の発光素子と受光素子との間にないときには、カム部材66が加圧レバー61を押し上げる姿勢になっていて、定着ローラ20と加圧ローラ30とが加圧状態(図7の状態である。)になっているものとして検知される。これに対して、被検知板95がフォトセンサ96の発光素子と受光素子との間にあるときには、カム部材66が加圧レバー61を押し上げる姿勢になっておらず、定着ローラ20と加圧ローラ30とが減圧状態(図8の状態である。)になっているものとして検知される。
このように、カム部材66は、駆動部90、91、97によって回転駆動されて、その回動方向の姿勢が保持されて、加圧ローラ30と定着ローラ20とを減圧状態から加圧状態に切り替えることになる。
具体的に、通常の定着工程時には、カム部材66が回転駆動されて図7に示す姿勢に保持される。このとき、カム部材66は加圧レバー66を図7の白矢印方向に押し上げて、加圧レバー61の支点軸61aも図7の左方向に移動する。こうして、支点軸61aを支点とし、引張スプリング63によるスプリング力が作用する力点軸61bを力点とし、支点軸61aと力点軸61bとの間を作用点として加圧ローラ30を図7の白矢印方向に移動させて、加圧ローラ30と定着ローラ20とが加圧状態になる。
これに対して、定着工程がおこなわれないとき(非定着工程時)等には、カム部材66が回転駆動されて図8に示す姿勢に保持される。このとき、加圧レバー61は、カム部材66による保持力が取り除かれて、加圧ローラ30と定着ローラ20との加圧力によって、その加圧力が減ぜられる方向に移動することになる(図8の右方向の移動である。)。このとき、加圧レバー61の支点軸61aも、スライド軸受64の長穴に沿うように、図8の右方向に移動する。こうして、加圧ローラ30と定着ローラ20とが減圧状態になる。
なお、加圧ローラ30と定着ローラ20とを減圧状態とするのは、以下のタイミングのときである。
第1に、非定着工程時には、減圧状態になるようにカム部材66の回転駆動が制御される。なお、加圧状態となる定着工程時に余裕度をもたせるために、記録媒体Pがニップ部を通過する間の定着工程時に加えて、その前後の所定時間は加圧状態としている。
第2に、画像形成装置本体1の搬送経路のいずれかの位置で記録媒体Pのジャムが発生した場合には、そのジャムの発生をジャム検知センサで検知して、その検知信号に基いて減圧状態になるようにカム部材66の回転駆動が制御される。
第3に、画像形成装置1の操作パネル(不図示である。)上にて「省エネルギーモード」が選択された場合(定着温度を定着工程時のものよりも低くセーブするモードである。)には、そのモード選択信号に基いて減圧状態になるようにカム部材66の回転駆動が制御される。
なお、本実施の形態1では、カム部材66は、駆動部90、91、97が稼動していないときに、加圧ローラ30と定着ローラ20との加圧力によって、加圧ローラ30と定着ローラ20とを減圧状態にするように回動するように構成している。具体的に、カム部材66の頂部(加圧状態時に加圧レバー61に係合する周面部である。)が、平坦ではなく、比較的先鋭に形成されている。これにより、駆動モータ90が通電されていないときに、加圧レバー61は、カム部材66の頂部に保持されることなくバランスを崩して、加圧ローラ30と定着ローラ20との加圧力によって、その加圧力が減ぜられる方向に移動することになる(図8の右方向の移動である。)。すなわち、駆動モータ90への通電がないデフォルト状態では、加圧ローラ30と定着ローラ20とが減圧状態になるように加圧レバー61が回動する。
このような構成により、画像形成装置1のメインスイッチが切断(オフ)されている場合や、後述する付勢部材62、63を定着装置19に組み付ける場合等に、加圧ローラ30と定着ローラ20とが減圧状態に維持されることになる。
ここで、本実施の形態1では、減圧手段64、66、90、91、97によって加圧ローラ30と定着ローラ20とを減圧状態に維持したまま、付勢部材62、63が加圧レバー61を付勢するように、付勢部材62、63が定着装置19に組み付けられるように構成している。
詳しくは、図9及び図10を参照して、解除レバー62(第2レバー部材)の支軸62aは、解除レバー62の回動に連動して力点軸61bとフック軸67との距離が可変する位置に配設されている。すなわち、支軸62aを中心にして解除レバー62を回動させたときに、解除レバー62の回動方向の位置によって、引張スプリング63のスプリング長が変化するように、支軸62aの位置が定められている。
そして、減圧手段64、66、90、91、97によって加圧ローラ30と定着ローラ20とを減圧状態に維持したまま、支軸62aを中心にして解除レバー62を回動させて引張スプリング63によるスプリング力によって加圧レバー61を付勢するように、付勢部材62、63が定着装置19に組み付けられる。
具体的な、付勢部材62、63の組み付け手順は以下の通りである。
まず、定着ローラ20や加圧ローラ30が組み付けられた側板60に、加圧レバー61、スライド軸受64、カム部材66(減圧手段)等を組み付ける。そして、側板60に解除レバー62をフック軸67とともに組み付けた後に、引張スプリング63のフックを力点軸61bとフック軸67とにそれぞれ接続する。このとき、引張スプリング63は、解除レバー62が図9の(A)位置にあるとき(力点軸61bとフック軸67との距離が最小となる位置である。)に、組み付けられる。そのため、引張スプリング63は、そのスプリング長がほとんど自由長である状態で定着装置19に組み付けられることになる。したがって、引張スプリング63にほとんど力を加えることなく、引張スプリング63の組み付けを簡易におこなうことができる。
引張スプリング63の設置が完了した後、解除レバー62を図9の矢印方向に手動で回転させると、解除レバー62の一部が側板60に突き当たって(図6及び図10等をも参照できる。)、図9の(C)位置にて解除レバー62の位置が定まる。そして、この状態のとき、引張スプリング63によるスプリング力によって加圧レバー61が付勢されることになる。
詳しくは、引張スプリング63は、解除レバー62の回動にともない図10に示すような軌跡を描くことになる。すなわち、引張スプリング63のスプリング長は、引張スプリング63が図10の(A)位置(図9の(A)位置に対応する。)にあるとき自由長であって、引張スプリング63が図10の(B)位置(力点軸61b、支軸62a、フック軸67が直線状に並ぶ位置である。)にあるとき最長となって、引張スプリング63が図10の(C)位置(図9の(C)位置に対応する。)にあるとき最長時の長さより少し短くなる。したがって、引張スプリング63のスプリング力は、(A)位置、(C)位置、(B)位置の順に大きくなることになる。
このように、解除レバー62の突き当て位置((C)位置である。)を、引張スプリング63のスプリング力が最大となる(B)位置を越えた位置とすることで、作業者が解除レバー62を操作していないのに解除レバー62が自然に(A)位置に倒れてしまう不具合を抑止することができる。すなわち、(C)位置にある解除レバー62を(A)位置に移動させるには、引張スプリング63を(C)位置でのスプリング長から最長時の長さに変化させるだけの力が必要になる。なお、このとき必要とされる力は、解除レバー62を操作する作業者にとって充分に小さな力である。
このように、解除レバー62を(A)位置から(C)位置に回動させるときに、引張スプリング63は自由長から長くなっていくために、解除レバー62を操作する作業者は、解除レバー62の回動にともない増加するスプリング力に抗する力で解除レバー62を操作することになる。しかし、このとき減圧手段64、66、90、91、97によって加圧ローラ30と定着ローラ20とが減圧状態になっているために、解除レバー62の回動にともない増加するスプリング力はそれほど大きくはなく(図7の加圧状態のスプリング力よりも、はるかに小さい。)、作業者は比較的小さな力で解除レバー62を操作することができる。
なお、付勢部材62、63を定着装置19から取り外すときの手順は、上述した組み付け時の手順と逆のものになる。その際も、解除レバー62は比較的小さな力で図9の時計方向に回転操作されて、引張スプリング63も自由長で比較的小さな力で力点軸61bとフック軸67とから取出されることになる。
また、本実施の形態1における、付勢部材62、63を定着装置19に組み付けるときの動作は、減圧手段64、66の側からみると以下のようになる。
すなわち、本実施の形態1において、減圧手段64、66は、解除レバー62を支軸62aを中心にして回動させて引張スプリング63によるスプリング力によって加圧レバー61を付勢する前後に、加圧ローラ30と定着ローラ20とを第1の減圧状態から第2の減圧状態に可変している。詳しくは、解除レバー62が(A)位置にあるときも(C)位置にあるときも加圧ローラ30と定着ローラ20とは減圧状態であるが、解除レバー62が(A)位置にあるとき(第1の減圧状態)の減圧の程度は、解除レバー62が(C)位置にあるとき(第2の減圧状態)の減圧の程度よりも大きくなる。すなわち、解除レバー62が(A)位置にあるときの加圧ローラ30と定着ローラ20との圧力(圧接力)は、解除レバー62が(C)位置にあるときの加圧ローラ30と定着ローラ20との圧力(圧接力)よりも小さくなる。
以上説明したように、本実施の形態1では、移動可能に構成された支点軸61a(支点部)を移動させて加圧ローラ30(加圧部材)と定着ローラ20(定着部材)とを減圧状態に維持したまま加圧レバー61(レバー部材)を付勢するように、解除レバー62及び引張スプリング63(付勢部材)が定着装置19に組み付けられる。これにより、加圧レバー61を付勢する解除レバー62及び引張スプリング63を組み付ける際の作業性を向上させることができる。
実施の形態2.
図11にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図11は、実施の形態2における画像形成装置の定着装置の近傍を示す概略図である。本実施の形態2における定着装置は、画像形成装置本体1のカバー100の開閉動作に連動して減圧状態と加圧状態とが切り替えられる点が、前記実施の形態1のものとは相違する。
本実施の形態2における定着装置19も、前記実施の形態1のものと同様に、定着ローラ20、加圧ローラ30、誘導加熱部、等で構成される。また、定着装置25には、加圧レバー61(レバー部材)、解除レバー(第2レバー部材)、圧縮スプリング63、スライド軸受64(規制部材)等が、前記実施の形態1のものと同様に設置されている。
ここで、本実施の形態2における定着装置19は、加圧レバー61に係合する係合部材として、前記実施の形態1におけるカム部材66の代わりに、装置本体1のカバー100に設置された突起部100bが用いられている。
詳しくは、画像形成装置本体1のカバー100が閉鎖されているとき、カバー100の突起部100bが加圧レバー61に係合して、加圧ローラ30と定着ローラ20とが加圧状態になる(図11の状態である。)。このとき、加圧レバー61の支点軸61aは、図11の左方向に移動する。
これに対して、画像形成装置本体1のカバー100がヒンジ100aを中心にして開放されると、カバー100の突起部100bが加圧レバー61との係合を解除して、加圧ローラ30と定着ローラ20とが減圧状態になる。すなわち、加圧レバー61は、突起部100bによる保持力が取り除かれて、加圧ローラ30と定着ローラ20との加圧力によって、その加圧力が減ぜられる方向に移動することになる(図11の右方向の移動である。)。このとき、加圧レバー61の支点軸61aも、スライド軸受64の長穴に沿うように、図11の右方向に移動する。
このように、本実施の形態2では、カバー100の突起部100bとスライド軸受64とが減圧手段として機能することになる。そして、本実施の形態2においても、減圧手段64、100bによって加圧ローラ30と定着ローラ20とを減圧状態に維持したまま、付勢部材62、63が加圧レバー61を付勢するように、付勢部材62、63が定着装置19に組み付けられる。
以上説明したように、本実施の形態2でも、前記実施の形態1と同様に、移動可能に構成された支点軸61a(支点部)を移動させて加圧ローラ30(加圧部材)と定着ローラ20(定着部材)とを減圧状態に維持したまま加圧レバー61(レバー部材)を付勢するように、解除レバー62及び引張スプリング63(付勢部材)が定着装置19に組み付けられる。これにより、加圧レバー61を付勢する解除レバー62及び引張スプリング63を組み付ける際の作業性を向上させることができる。
実施の形態3.
図12にて、この発明の実施の形態3について詳細に説明する。
図12は、実施の形態3における画像形成装置の定着装置の近傍を示す概略図である。本実施の形態3における定着装置は、画像形成装置本体1に対する着脱動作に連動して減圧状態と加圧状態とが切り替えられる点が、前記実施の形態1のものとは相違する。
本実施の形態3における定着装置19も、前記各実施の形態のものと同様に、定着ローラ20、加圧ローラ30、誘導加熱部、等で構成される。また、定着装置25には、加圧レバー61(レバー部材)、解除レバー(第2レバー部材)、圧縮スプリング63、スライド軸受64(規制部材)等が、前記実施の形態1のものと同様に設置されている。なお、本実施の形態3における定着装置19は、加圧レバー61が、加圧ローラ30ではなくて、定着ローラ20に係合するように構成されている。
ここで、本実施の形態3における定着装置19は、加圧レバー61に係合する係合部材として、前記実施の形態1におけるカム部材66の代わりに、装置本体1に設置された突起部110が用いられている。
詳しくは、画像形成装置本体1に定着装置19が装着されているとき、装置本体1の突起部110が加圧レバー61に係合して、加圧ローラ30と定着ローラ20とが加圧状態になる(図12の状態である。)。このとき、加圧レバー61の支点軸61aは、図12の右方向に移動する。
これに対して、カバー100が開放されて画像形成装置本体1から定着装置19が取出されると、装置本体1の突起部110が加圧レバー61との係合を解除して、加圧ローラ30と定着ローラ20とが減圧状態になる。すなわち、加圧レバー61は、突起部110による保持力が取り除かれて、加圧ローラ30と定着ローラ20との加圧力によって、その加圧力が減ぜられる方向に移動することになる(図12の左方向の移動である。)。このとき、加圧レバー61の支点軸61aも、スライド軸受64の長穴に沿うように、図12の左方向に移動する。
このように、本実施の形態3では、装置本体1の突起部110とスライド軸受64とが、加圧レバー61を定着ローラ20から離れる位置に移動させる減圧手段として機能することになる。そして、本実施の形態3においても、減圧手段64、110によって加圧ローラ30と定着ローラ20とを減圧状態に維持したまま、付勢部材62、63が加圧レバー61を付勢するように、付勢部材62、63が定着装置19に組み付けられる。
以上説明したように、本実施の形態3でも、前記各実施の形態と同様に、移動可能に構成された支点軸61a(支点部)を移動させて加圧ローラ30(加圧部材)と定着ローラ20(定着部材)とを減圧状態に維持したまま加圧レバー61(レバー部材)を付勢するように、解除レバー62及び引張スプリング63(付勢部材)が定着装置19に組み付けられる。これにより、加圧レバー61を付勢する解除レバー62及び引張スプリング63を組み付ける際の作業性を向上させることができる。
なお、前記各実施の形態では、加熱手段として励磁コイル26を用いた電磁誘導加熱方式の定着装置19に対して本発明を適用したが、加熱手段としてヒータを用いた定着装置等のように電子写真方式の画像形成装置で用いられる定着装置のすべてに対して、当然に本発明を適用することができる。
また、前記各実施の形態では、定着部材として定着ローラ20を用いて加圧部材として加圧ローラ30を用いた定着装置に対して本発明を適用したが、定着部材として定着ベルトや定着フィルムを用いた定着装置や、加圧部材として加圧ベルトや加圧パッドを用いた定着装置に対しても、本発明を適用することができる。
そして、これらの場合にも、前記各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が前記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、前記各実施の形態の中で示唆した以外にも、前記各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は前記各実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
この発明の実施の形態1における画像形成装置を示す全体構成図である。 定着装置を示す断面図である。 定着装置の主部を示す斜視図である。 定着装置の加圧機構を示す側面図である。 定着装置の加圧機構を示す斜視図である。 引張スプリングが接続されたフック部の近傍を示す上面図である。 定着装置の加圧状態を示す側面図である。 定着装置の減圧状態を示す側面図である。 定着装置に付勢部材が組み付けられる状態を示す側面図である。 図9のときの引張スプリングの動作を示す概略図である。 この発明の実施の形態2における画像形成装置の定着装置の近傍を示す概略図である。 この発明の実施の形態3における画像形成装置の定着装置の近傍を示す概略図である。
符号の説明
1 画像形成装置本体(装置本体)、
19 定着装置、
20 定着ローラ(定着部材)、
25 誘導加熱部、
30 加圧ローラ(加圧部材)、
61 加圧レバー(レバー部材)、
61a 支点軸(支点部)、 61b 力点軸(力点部)、
61c ストッパ軸、
62 解除レバー(第2レバー部材)、
62a 支軸、
63 引張スプリング(付勢部材)、
64 スライド軸受(規制部材)、
66 カム部材(係合部材)、
67 フック軸(フック部)
90 駆動モータ(駆動部)、 91 ギア列(駆動部)、
100 カバー、 100b 突起部(係合部材)、
110 突起部(係合部材)。

Claims (9)

  1. トナー像を加熱・溶融して記録媒体上に定着する定着部材と、
    前記定着部材に加圧されて記録媒体が搬送されるニップ部を形成する加圧部材と、
    支点部を中心にして回動可能に設置されるとともに、力点部に設置された付勢部材に付勢されて前記力点部と前記支点部との間の作用点部で前記加圧部材又は前記定着部材に係合することで前記加圧部材と前記定着部材とを加圧状態にするレバー部材と、
    前記レバー部材の前記支点部を前記加圧部材又は前記定着部材から離れる位置に移動させて前記加圧部材と前記定着部材とを減圧状態にする減圧手段と、
    を備え、
    前記付勢部材は、前記減圧手段によって前記加圧部材と前記定着部材とを減圧状態に維持したまま前記レバー部材を付勢するように装置に組み付けられることを特徴とする定着装置。
  2. 前記付勢部材は、
    前記レバー部材の前記力点部に一端が接続される引張スプリングと、
    前記引張スプリングの他端が接続されるフック部を具備するとともに、支軸を中心にして回動可能に構成された第2レバー部材と、
    を具備し、
    前記第2レバー部材の前記支軸は、前記第2レバー部材の回動に連動して前記力点部と前記フック部との距離が可変する位置に配設され、
    前記付勢部材は、前記減圧手段によって前記加圧部材と前記定着部材とを減圧状態に維持したまま前記第2レバー部材を前記支軸を中心にして回動させて前記引張スプリングによるスプリング力によって前記レバー部材を付勢するように装置に組み付けられることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記減圧手段は、前記第2レバー部材を前記支軸を中心にして回動させて前記引張スプリングによるスプリング力によって前記レバー部材を付勢する前後に前記加圧部材と前記定着部材とを第1の減圧状態から第2の減圧状態に可変することを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記減圧手段は、
    前記レバー部材の前記支点部が移動する方向を規制する規制部材と、
    前記レバー部材に係合する係合部材と、
    を具備したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 前記係合部材は、カム部材であって、
    前記カム部材は、駆動部によって回転駆動されて回動方向の姿勢が保持されて前記加圧部材と前記定着部材とを減圧状態から加圧状態に切り替えることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  6. 前記カム部材は、前記駆動部が稼動していないときに前記加圧部材と前記定着部材との加圧力によって前記加圧部材と前記定着部材とを減圧状態にするように回動することを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
  7. 前記係合部材は、画像形成装置本体のカバーに設置された突起部であって、
    前記突起部は、前記画像形成装置本体の前記カバーが閉鎖されたときに前記レバー部材に係合して前記加圧部材と前記定着部材とを加圧状態にして、前記画像形成装置本体の前記カバーが開放されたときに前記レバー部材との係合を解除して前記加圧部材と前記定着部材とを減圧状態にすることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  8. 前記係合部材は、画像形成装置本体に設置された突起部であって、
    前記突起部は、前記画像形成装置本体に装置が装着されたときに前記レバー部材に係合して前記加圧部材と前記定着部材とを加圧状態にして、前記画像形成装置本体から装置が取出されたときに前記レバー部材との係合を解除して前記加圧部材と前記定着部材とを減圧状態にすることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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