JP5013896B2 - スローアウェイ式ドリルホルダの製造方法、スローアウェイ式ドリルホルダおよびそれを用いたスローアウェイ式ドリル並びにそれを用いた切削方法 - Google Patents

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本発明は、切削インサートを着脱可能に装着して用いられるスローアウェイ式ドリルに関する。
穿孔加工を行うドリルとしては、主に、ドリル本体に切刃が一体的に形成されてなるソリッドタイプのドリルと、ドリル本体(ドリルホルダ)に切刃(切削インサート)を着脱可能に取り付けてなるスローアウェイタイプのドリルとがある。
従来から、この両タイプのドリルのいずれにおいても、切屑排出性を向上させるため、クーラント孔が形成されたものが多用されている。一般に、ドリルは、切屑排出性向上のため、剛性に悪影響を及ぼさない範囲で、
切り屑排出溝を大きくかつ螺旋状に形成することが有利である。そのため、クーラント孔が形成されるドリルにおいては、クーラント孔の一部を切り屑排出溝の形状に合わせて螺旋状とし、切屑排出性の向上が図られている。
このようなクーラント孔の一部が螺旋状に形成されたドリルの製造方法のうち、ソリッドタイプのドリルの製造方法としては、ドリル本体を押し出し成形する際に、圧延材に軸線方向に平行なクーラント孔を連通して形成し、その後、熱間ねじり成形を行って螺旋状のクーラント孔を有したドリルを製造する方法が知られている。
一方、スローアウェイタイプのドリルの製造方法は、ソリッドタイプのドリルの製造方法に対して、インサート装着座部を形成する工程が別途必要となる。この工程において、先にホルダの前端から後端に渡る螺旋状のクーラント孔を形成した場合、螺旋状のクーラント孔を避けるようインサート装着座部を形成しなければならず、非常に困難である。
そのため、スローアウェイタイプのドリルの製造方法としては、クーラント孔を形成する工程において、まず、インサート装着座部を形成するためのホルダ前端部分(切削部)を中実状に残すよう螺旋状の止まり穴を形成する。その後、該止まり穴に適した位置にインサート装着座部を形成し、最後に、ホルダ前端から前記止まり穴に連通するようインサート装着座部付近に位置するクーラント孔部分を、別途直線状に設けてクーラント孔を形成する方法がとられていた。
例えば、螺旋状のクーラント孔を有したスローアウェイタイプのドリルの製造方法が、特許文献1に開示されている。特許文献1の製造方法は、まず、円柱状素材のうち、インサート装着座部が形成される切削部以外に平行孔を形成し、該平行孔の一部分を加熱し捩じることで螺旋状に加工して螺旋状の止まり穴を形成する。そして、平行孔の残部を基準としてインサート装着座部を形成し、その後、前記止まり穴に連通するようクーラント孔のうち切削部に位置する部分を形成することを特徴としている。
このような製造方法によれば、クーラント孔の大部分が、ドリル強度と剛性の劣化を出来るだけ小さく抑える位置に配設され、切刃に近い部分が最適の冷却と循環の効果を得ることができるとされている。
特表平08−504370号公報
しかしながら、特許文献1に記載のドリルの製造方法では、クーラント孔のうち切削部に位置する部分を形成する前に別途インサート装着座部を形成する場合に必須となる、クーラント孔の形成途中の段階である「螺旋状の止まり穴」を形成するため、1つの中実の円柱状素材毎に、止まり穴として形成された直線状の平行孔の一部分を加熱し、ねじって、一部が螺旋状からなる「螺旋状の止まり穴」に加工している。そのため、1つのホルダを製造する際に、毎回、加熱し捩じる工程が必要となるため、素材交換に手間がかかるとともに、加熱サイクルを繰り返し行わなければならず、エネルギーロスが大きくなる。したがって、作業効率が悪く、ホルダの製作コストも高くなってしまうという問題があった。
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、前端から後端まで貫通したクーラント孔を備えてなるスローアウェイ式ドリルホルダの製造方法であって、前記クーラント孔の形成途中の段階である「螺旋状の止まり穴」を効率よく形成し、作業効率およびエネルギー効率の高いスローアウェイ式ドリルホルダの製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明のスローアウェイ式ドリルホルダの製造方法は、前端から後端まで貫通したクーラント孔を備えてなるスローアウェイ式ドリルホルダの製造方法であって、前端から後端まで貫通するとともに、少なくとも一部が螺旋状孔からなる貫通孔を有した本体部用素材を準備する工程と、中実の切削部用素材を準備する工程と、前記本体部用素材の前端に前記切削部用素材を摩擦圧接してドリルホルダ用素材を得る工程と、前記ドリルホルダ用素材の外形を旋盤加工してドリルホルダ用ブランクを得る工程と、前記ドリルホルダ用ブランクの本体部分に、少なくとも1つの切り屑排出溝を形成する工程と、前記ドリルホルダ用ブランクの切削部分に、少なくとも1つのインサート装着座部を形成する工程と、前記ドリルホルダ用ブランクの切削部分に、前記貫通孔に連通する直線状孔を形成して、前記クーラント孔を完成させる工程と、を備えることを特徴とする。
このような構成により、前端から後端まで貫通するとともに、少なくとも一部が螺旋状孔からなる貫通孔を有した本体部用素材と、中実の切削部用素材とを摩擦圧接することで、クーラント孔の形成途中の段階である「螺旋状の止まり穴」を容易に形成することができるため、作業効率の向上が図れる。
また、前記本体部用素材の外周面の少なくとも一部に、前記螺旋状孔の位置を基準とした本体部基準面を形成する工程をさらに備えるとともに、前記切り屑排出溝を形成する工程において、前記本体部基準面を基準として、前記切り屑排出溝を形成し、前記インサート装着座部を形成する工程において、前記本体部基準面を基準として、前記インサート装着座部を形成することで、切り屑排出溝およびインサート装着座部を、螺旋状孔の位置に対して適切な位置に、容易に形成することができる。
さらに、前記本体部用素材を準備する工程において、前記本体部用素材は、前記螺旋状孔が貫通して形成された螺旋部用素材と、該螺旋部用素材の後側に位置し、外部の工作機器に装着される中実のシャンク部用素材からなるとともに、前記螺旋状孔が貫通して形成された螺旋部用素材の後端に中実のシャンク部用素材を摩擦圧接し、さらに、前記シャンク部用素材に、前記螺旋状孔に連通するよう穿孔し前記貫通孔を形成して前記本体部用素材を得ることで、螺旋部およびシャンク部のそれぞれに求められる特性に適した異なる材種を用いて本体部を形成することができる。
また、前記本体部基準面を形成する工程において、前記本体部基準面として、少なくとも前記螺旋部用素材に形成された螺旋部基準面と、前記シャンク部用素材に形成されたシャンク部基準面とを形成するとともに、前記本体部用素材を準備する工程において、前記貫通孔を形成する際、前記螺旋部基準面と前記シャンク部基準面の少なくとも一方を基準として、前記シャンク部用素材に前記螺旋状孔に連通するよう穿孔して前記貫通孔を形成することで、クーラント孔のうちシャンク部に位置する部分により近い位置に位置基準が設けられるため、螺旋状孔に対して適切な位置に穿孔して、貫通孔をより容易に加工することができる。
さらに、前記切り屑排出溝を形成する工程において、前記シャンク部基準面を基準として、前記切り屑排出溝を形成し、前記インサート装着座部を形成する工程において、前記シャンク部基準面を基準として前記インサート装着座部を形成することで、ドリルホルダ用ブランクに切り屑排出溝およびインサート着座部を形成する前に行うドリルホルダ用素材の旋盤加工において、位置基準となる面が消失することがなく、螺旋状孔に対して適切な位置に切り屑排出溝およびインサート装着座部を形成することができる。
また、前記切削部用素材と前記本体部用素材とが、異なる材質からなることで、切削部に、インサート装着座部を加工しやすい材質を、本体部に、耐摩耗性に優れた材質を、選択することができ、ドリルホルダ本体の各々の箇所において、求められる性能を発揮することができる。
さらに、前記切削部用素材の硬度は、前記本体部用素材の硬度よりも低いことで、より軟い切削部はドリルホルダ自体を加工する際にインサート装着座部が形成されやすく、一方、本体部はドリルホルダを用いて行う切削加工の際に、生成する切屑との摩擦に対して強く、切削加工時のホルダ摩耗を抑制することができる。
また、本発明のスローアウェイ式ドリルは、前記スローアウェイ式ドリルホルダと、前記インサート装着座部に装着された切削インサートと、を備えてなることを特徴とする。
このような構成により、螺旋状孔に対して適切な位置に切り屑排出溝およびインサート装着座部が形成された製作コストの低いドリルホルダを有してなるため、製作コストが低く、かつ、切削性能に優れたドリルとすることができる。
また、本発明の切削方法は、前記スローアウェイ式ドリルを用いて、被削材を切削する切削方法であって、前記スローアウェイ式ドリルおよび前記被削材の少なくとも一方を回転させ、前記被削材に前記スローアウェイ式ドリルを近接する工程と、前記切削インサートに形成される切刃を前記被削材の表面に接触させ、前記被削材を切削する切削工程と、前記被削材から前記スローアウェイ式ドリルを退避させる工程と、を備えることを特徴とする。
このような構成により、切削性能に優れたドリルを用いて切削加工するため、加工精度の高い切削加工を、低コストで実現することができる。
本発明のスローアウェイ式ドリルホルダの製造方法によれば、一部が螺旋状孔からなる貫通孔を有した本体部用素材と、中実の切削部用素材とを摩擦圧接することで、クーラント孔のうち切削部に位置する部分を形成する前に別途インサート装着座部を形成する場合に必須となる、クーラント孔の形成途中の段階である「螺旋状の止まり穴」を、容易に形成することができるため、ドリルの作製コストの低減および作業効率の向上が図れる。
さらに、本発明のスローアウェイ式ドリルホルダによれば、本体部と切削部との間に第一摩擦圧接部を備えるとともに、該第一摩擦圧接部に、クーラント孔の螺旋状孔と直線状孔との連接部が位置しているため、ホルダの強度が低下しやすいクーラント孔の螺旋状孔と直線状孔との交差位置が材料強度の高い摩擦圧接部にあることで、ホルダの強度の低下を抑制して、ホルダが破損することを防ぐことができる。
またさらに、本発明の切削方法においては、スローアウェイ式ドリルの切削性能が優れるとともに、ドリルの製作コストを低く抑えることができるため、長時間に渡って、低コストで安定した切削が可能になるといった優れた効果を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照し、詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態を示すものであり、本発明の第一の実施形態によるスローアウェイ式ドリルホルダ(以下、ドリルホルダと略す。)1の全体斜視図である。また、図2は、図1のドリルホルダ1に切削インサート(以下、インサートと略す。)2を装着してなるスローアウェイ式ドリル(以下、ドリルと略す。)3の全体斜視図である。そして、図3は、第二の実施形態によるドリルホルダ1’の全体斜視図である。
また、図4は、本発明の第一の実施形態によるドリルホルダ1の製造方法を説明する工程概略図であり、図5は、本発明の第二の実施形態によるドリルホルダ1’の製造方法を説明する工程概略図である。
<ドリルホルダおよびドリル>
まず、図1乃至図3を用いて、本発明に係る実施形態によるドリルホルダおよびドリルについて説明する。
本発明に係る第一の実施形態によるドリルホルダ1は、図1に示すように、切削部4と、本体部5と、切削部4の前端から本体部5の後端まで貫通して形成されたクーラント孔6と、切削部4と本体部5との間に位置する第一摩擦圧接部7と、を備えてなる。
切削部4は、ドリル1の前側部分であり、前端にインサート2が装着されるインサート装着座部8が形成されてなる。本体部5は、切削部4の後側に位置し、少なくとも一部に切り屑排出溝9が形成されてなる。なお、この本体部5の後端は、ドリル1を切削加工に用いる際、外部の工作機器に装着される。そして、図1に示すように、クーラント孔6は、本体部5に位置する少なくとも一部が螺旋状孔61となるとともに、切削部4に位置する部分が直線状孔64となるよう切削部4の前端から本体部5の後端まで貫通して形成される。
なお、本実施形態のドリルホルダ1は、クーラント孔6のうち本体部に位置する部分が、全長に渡って螺旋状孔61となるよう形成された形態を例示する。すなわち、本実施形態のクーラント孔6は、螺旋状孔65(61)と直線状孔64とを有してなる。
そして、本発明に係るドリルホルダ1は、切削部4と本体部5との間に第一摩擦圧接部7を有しているとともに、該第一摩擦圧接部7に、クーラント孔6の螺旋状孔61と直線状孔64との連接部が位置していることを特徴とする。かかる構成のドリルホルダ1は、ホルダの強度が低下しやすいクーラント孔6の螺旋状孔61と直線状孔64との交差位置が、強度の高い摩擦圧接部に配置することとなる。したがって、ホルダの強度の低下を抑制して、ホルダが破損することを防ぐことができる。
また、クーラント孔6は、第一摩擦圧接部7を境にして、クーラント孔6の形状が異なるよう構成されている。具体的には、クーラント孔6のうち本体部5に位置する部分は、前述したように全長に渡って螺旋状孔61からなる。そして、クーラント孔6のうち切削部4に位置する部分は、直線状孔64からなる。クーラント孔6がこのような形状を有してなることで、螺旋状孔61に沿って切り屑排出溝9をより深く形成することができるとともに、直線状孔64から排出されるクーラント液をインサート2の切刃に対して適切な位置に、安定して放出することができる。その結果、切屑排出性が向上するとともに、切刃温度を効果的に低下させることができる。
なお、ここでいう摩擦圧接部とは、摩擦圧接法によって2つの素材が接合された部分のことである。具体的には、切削部および本体部が接合された部分のことである。したがって、切削部と本体部を構成する各々の材料組織に対して、異なる材料組織を有してなる部分のことである。例えば、切削部および本体部との各々の界面領域を境にして、双方の材料が塑性流動により混合している部分のことであり、構成される材料の組織が切削部および本体部と異なる部分のことである。そして摩擦圧接部には、溶融点接合に見られるような鋳造組織、粗大結晶粒、ピンホールなどの発生がほとんどみられない。そして、摩擦圧接部の両端に位置する他の素材よりも強度が向上するという特徴がある。そのため、当該摩擦圧接部を利用して強度を局部的に高めることが可能である。
また、本実施形態によるドリルホルダ1には、前述のインサート装着座部8として、ホルダ軸線に近接して形成される内刃用インサート装着座部81と、ホルダ外周面に近接して形成される外刃用インサート装着座部82と、の2つのインサート装着座部8が形成される。すなわち、ドリルホルダ1は、ホルダ軸線に対して、非対称に内刃用インサート装着座部81および外刃用インサート装着座部82が形成される。これにより、各インサート装着座部に装着された内刃用インサートと外刃用インサートとが相補的に切削加工に寄与して、1つのインサートにかかる切削抵抗を小さくすることができる。
さらに、本実施形態によるドリルホルダ1は、内刃用インサート装着座部81と、シャンク部基準面102は、平行になるよう形成されている。これにより、シャンク部52に、シャンク部基準面102を容易に加工することができる。なお、ここでいう平行は、約±5°の誤差を含むものであっても、同様の効果を得ることができる。
図1に示すドリルホルダ1は、切削部4に形成されたインサート装着座部8に、螺子などのクランプ部材を用いてインサート2を装着し、図2に示すドリル3として穿孔加工に用いられる。
図2は、本発明に係る第一の実施形態によるドリル3を示す。該ドリル3は、ドリルホルダ1に形成された2つのインサート装着座部81、82に、各々インサート2、2が装着されてなる。本実施形態では、ホルダ1に形成された螺子穴11に1つの螺子12を螺合させて、各インサート2がホルダ1の各インサート装着座部8に螺子止めされる。このとき、ドリルホルダ1の前端面からインサート2の切れ刃が突出するよう、ドリルホルダ1にインサート2が装着される。なお、インサート2をインサート装着座部8に装着する手段としては、例示した螺子止めに限らず、他のクランプ機構によるものであっても構わない。
次に、図3を用いて、第二の実施形態によるドリルホルダ1’について説明する。なお、第一の実施形態によるドリルホルダ1と略同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
本発明に係る第二の実施形態によるドリルホルダ1’は、本体部5が、螺旋状孔61が貫通して形成される螺旋部51と、該螺旋部51の後側に位置し、外部の工作機器に装着されるシャンク部52と、を備えてなり、かつ、螺旋部51とシャンク部52との間に第二摩擦圧接部を有していることを特徴とする。そして、第二摩擦圧接部7(72)に、螺旋状孔61とクーラント孔6のうちシャンク部52に位置する部分との連接部が位置していることを特徴とする。
かかる構成により、ドリルホルダの強度が低下しやすい各孔の連接部における強度を大きくすることができるため、シャンク部および切削部に位置するクーラント孔を、各々に適した形状で形成することができる。そして、ホルダの強度が低下することを抑制することができるため、ドリルホルダが破損することを防ぐことができる。
かかる構成により、ドリルホルダの靭性が低下しやすい各孔の連接部における強度を大きくすることができるため、シャンク部および切削部に位置するクーラント孔を、各々に適した形状で形成することができる。そして、ホルダの靭性が低下することを抑制することができるため、ドリルホルダが破損することを防ぐことができる。
また、クーラント孔6’のうちシャンク部52に位置する部分652は、直線状の孔であることが好ましい。これにより、クーラント孔6’のうちシャンク部52に位置する部分652の加工が容易となる。
なお、クーラント孔6のうちシャンク部に位置する部分652の直径は、螺旋状孔651の直径よりも大きく形成されるのが好ましい。これにより、クーラント孔6のうちシャンク部に位置する部分652をドリルで加工する際に、直径の大きなドリルを用いて加工することができるため、加工に用いるドリルの破損が抑制できる。そのため、クーラント孔6のうちシャンク部に位置する部分652の加工の作業効率を向上させることができる。さらに、クーラント孔6のうちシャンク部に位置する部分652の螺旋孔651に対する位置決めもよりラフにすることができるため、孔位置の交差を広くすることができる。
さらに、切削部4と本体部5とは、異なる材質からなるのが好ましい。特に、切削部4に本体部5より硬度の低い材質を用いるのが好ましい。これにより、切削部4がより軟い材質で構成されるため、ドリルホルダを製造する際に、切削部4にマシニング加工によってインサート装着座部8を加工しやすく、作業効率が向上する。さらに、本体部5がより硬い材質で構成されるため、ドリルホルダを用いた切削加工において、ドリルホルダ本体の切屑による摩耗を抑制できる。
切削部4を形成する材質としては、炭素鋼、合金鋼、工具鋼などを用いることができる。また、本体部5を形成する材質としては、炭素鋼、合金鋼、工具鋼などを用いることができる。ドリルホルダの靭性および切屑排出性、ホルダ摩耗の向上の点で、特に、切削部4は合金鋼からなり、本体部5は工具鋼からなるのが好ましい。
なお、各部分の素材の硬度は、ブリネル硬さ(JIS Z 2243:1992)、ビッカース硬さ(JIS Z 2244:1998)などを適宜測定し、各部分の素材の硬度の大小関係を求めることができる。なお、この際の硬度の測定は、各々対応するJIS規定に準拠して行うことができる。
<ドリルホルダの製造方法>
図4および図5を用いて、本発明に係る実施形態によるドリルホルダの製造方法について説明する。
図4を用いて、本発明に係る第一の実施形態によるドリルホルダ1の製造方法について説明する。第一の実施形態によるドリルホルダ1の製造方法は、以下の工程を有してなる。
なお、本実施形態による製造方法によって得られるドリルホルダ1は、図4の(f)に示すように、前端にインサート2が装着されるインサート装着座部8が形成された切削部4と、該切削部4の後側に位置し、後端が外部の工作機器に装着されるとともに、少なくとも一部に切り屑排出溝9が形成された本体部5と、該本体部5に位置する少なくとも一部が螺旋状孔61となるよう切削部4の前端から本体部5の後端まで貫通して形成されたクーラント孔6と、を備えてなる。
第一の実施形態によるドリルホルダ1の製造方法は、まず、前端から後端まで貫通するとともに、少なくとも一部が螺旋状孔61からなる貫通孔65を有した本体部用素材5Bを準備する工程(a、b)と、中実の切削部用素材4Bを準備する工程と、を行う。図4においては、本体部用素材5Bを準備する工程(a、b)として、貫通する螺旋状孔が形成された長尺の素材、例えば、略円柱状の素材を、適宜、必要な大きさに切断して、本体部用素材5Bを得る場合を例示している。このような図4に示す方法は、長尺の螺旋状孔が貫通した素材を用いることができるため、1つのホルダを製造する際に、毎回、ドリルホルダ用素材を加熱し捩じる工程を必要とせず、作業効率およびエネルギー効率を向上させることができる。なお、本体部用素材5Bを準備する工程としては、これに限定されず、本体部5の寸法に応じ、少なくとも一部が螺旋状孔61からなる孔が形成された素材を準備すればよく、他の方法によっても、本体部用素材5Bを準備することができる。
次に、準備した本体部用素材5Bの前端に切削部用素材4Bを摩擦圧接してドリルホルダ用素材1Bを得る工程(d)を行う。具体的には、摩擦圧接するための専用機を用いて、本体部用素材5Bおよび切削部用素材4Bのいずれか一方を高速回転させ、一端を他方の端面に圧着して一体化する。そうすることで、前側に切削部用素材が、後側に本体部用素材が位置するドリルホルダ用素材1Bを得ることができる。
摩擦圧接とは2つの円柱状の金属材料を接合する技術の一つである。具体的には2つの円柱状の金属材料を軸周りに相対回転させ、それらを突き合わせることで接合面に摩擦熱を発生、母材を軟化させ、一定温度に達した後に回転を停止させ、軸方向に推力を加えることで2つの金属材料を強固に接合させる技術である。このように摩擦圧接法によって得られる接合部、すなわち、摩擦圧接部は、上述のように、溶融点接合に見られるような鋳造組織、粗大結晶粒、ピンホール、ブローホールなどの発生が無く、より理想的な結合状態を形成することができる。その結果、摩擦圧接部の両端に位置する母材よりも強度が向上する。
そして、上記工程により得られたドリルホルダ用素材1Bの外形を旋盤加工してドリルホルダ用ブランク1bを得る工程(e)とを行う。すなわち、ドリルホルダ用素材1Bは、インサート装着座部8および切り屑排出溝9を形成する前に、別途、ドリルホルダ用素材1Bの外周を旋盤などで、最終のドリルホルダ1の各部分に適した外径に加工して、ドリルホルダ用ブランク1bとする。
さらに続いて、ドリルホルダ用ブランク1bの本体部分に、切り屑排出溝9を形成する工程と、ドリルホルダ用ブランク1bの切削部分に、インサート装着座部8を形成する工程と、ドリルホルダ用ブランク1bの切削部分に、貫通孔65に連通する直線状孔64を形成して、クーラント孔6を完成させる工程(f)と、を行って、ドリルホルダ1を得る。具体的には、ボールエンドミルなど適切な切削工具を用いてマシニング加工することによって、切り屑排出溝9およびインサート装着座部8を形成することができる。その後、ドリルなど穿孔加工に適した切削工具を用いて、形成された切り屑排出溝9、インサート装着座部8に対して適切な位置に、螺旋状孔61を有した貫通孔65に連通するよう直線状孔64を形成してクーラント孔6を完成させる。これによって、図4(f)に示すドリルホルダ1を得ることができる。
本発明に係る製造方法は、このような工程を有してなることで、一部が螺旋状孔61からなる貫通孔65を有した本体部用素材5Bと、中実の切削部用素材4Bと、を用いて加工することで、「螺旋状の止まり穴」を形成することができるため、ホルダ1つを製造する際に、毎回、1つの中実の素材を加熱し捩じって「螺旋状の止まり穴」を形成する工程を必要としないため、作業効率の向上および製作コストの低減が図れる。さらに、先端から後端まで均一なリードを有した螺旋状孔61をそのまま保持することができるため、螺旋状孔を加熱し捩じって形成する場合のように、螺旋状孔61の先端と後端とでのリードが不均一となることによる該不均一箇所の除去をする必要がない。そのため、素材の先端側および後端側の材料をロスすることがない。したがって、本発明にかかる製造方法は、均一なリードを有した螺旋状孔61を備えたドリルホルダ1を、低コストで、かつ、効率よく製造することができる。
また、本発明に係るドリルホルダの製造方法は、さらに、本体部用素材5Bの外周面の少なくとも一部に、螺旋状孔61の位置を基準とした本体部基準面10を形成する工程(c)をさらに備えるとともに、切り屑排出溝9を形成する工程において、本体部基準面10を基準として、切り屑排出溝9を形成し、インサート装着座部8を形成する工程において、本体部基準面10を基準として、インサート装着座部8を形成することが好ましい。本実施形態によるドリルホルダの製造方法では、本体部5の後端部(図4における左端部)に貫通孔65の後端開口部が存在する。該貫通孔65の後端開口部は、本体部5の後端面に開口しており、目視することができる。本実施による貫通孔65は全長が螺旋状孔61からなるため、貫通孔652の後端開口部の位置を基準として、インサート装着座部8および切り屑排出溝9を形成することが可能である。しかし、本体部5に、別途、螺旋状孔61の位置基準となる本体部基準面10を設けることで、インサート装着座部8および切り屑排出溝9を形成する部分のより近傍に位置基準が得られるので、螺旋状孔61に対して適切な位置にインサート装着座部8および切り屑排出溝9をより容易に加工することができ、更なる作業効率の向上が図れる。
なお、この本体部基準面10を形成する工程において、本体部基準面10の少なくとも1面を、インサート装着座部8に対して平行となるよう形成することで、本体部基準面10の加工が容易になるため、好ましい。また、得られるドリルホルダを旋盤に適合した形状とすることができる。
また、本発明の製造方法において、上述した2つの部材を摩擦圧接した後は、適宜、焼鈍し工程を行うことが好ましい。これによって、摩擦圧接によって焼きが入り2つの部材の界面領域に生じた硬化部分の組織を軟化させる事ができる。その結果、各素材を摩擦圧接する工程の後工程であるインサート装着座部8および切り屑排出溝9のマシニング加工が容易になり、作業効率の更なる向上が図れる。また、ドリルホルダ本体の靭性も向上させることができ、ホルダ寿命を向上させることもできる。そして、クーラント孔6のうち、切削部4に位置する部分64も容易に加工することができる。
さらに、切削部用素材4Bと本体部用素材5Bとは、異なる材質を用いることが好ましい。特に、切削部用素材4Bは、硬度が本体部用素材5Bの硬度よりも低い材質を用いることが好ましい。これにより、ドリルホルダ1を製造する際に行うドリルホルダ自体の加工(インサート装着座部8および切り屑排出溝9を形成する工程やクーラント孔6のうち切削部4に位置する部分64)が容易になるとともに、ドリルホルダ1を用いた切削加工において、優れた耐摩耗性を発揮することができる。
なお、このとき、切削部用素材52の材質としては、後工程におけるインサート装着座部8の加工が容易となる点で、合金鋼がよく、本体部用素材51の材質としては、ドリル自身の強度および耐摩耗性の点で、工具鋼が望ましい。これによって、ドリル自身の加工が容易となり、作業効率が向上するとともに、切屑に対する耐摩耗性および靭性が高く切削性能に優れたドリルを製造することができる。
次に、図5を用いて、第二の実施形態によるドリルホルダ1’の製造方法について説明する。なお、上述した第一の実施形態による製造方法と同一の工程については、説明を省略する。
第二の実施形態によるドリルホルダの製造方法は、上述の第一の実施形態による製造方法の本体部用素材5Bを準備する工程(c)において、本体部用素材5Bは、螺旋状孔61(651)が貫通して形成された螺旋部用素材51Bと、該螺旋部用素材51Bの後側に位置し、外部の工作機器に装着されるシャンク部用素材52Bと、を備えてなるとともに、螺旋状孔61(651)が貫通して形成された螺旋部用素材51Bの後端に中実のシャンク部用素材52Bを摩擦圧接し、さらに、シャンク部用素材52Bに、螺旋状孔61(651)に連通するよう穿孔し貫通孔65を形成して本体部用素材5Bを得ることを特徴としている。
このような工程を備えることで、本体部用素材5Bを螺旋部用素材51Bとシャンク部用素材52Bとを摩擦圧接して形成するため、図5に示すように、螺旋状孔651とクーラント孔6のうちシャンク部52に位置する部分652とが、異なった形状からなる貫通孔65とすることができる。また、螺旋部51およびシャンク部52のそれぞれに求められる特性に適した異なる材質を用いて本体部5を形成することができ、より切削性能に優れたドリルホルダとすることができる。
なお、クーラント孔6のうちシャンク部52に位置する部分652の具体的な形状としては、直線状孔からなることが好ましい。直線状孔とすることで加工が容易となる。さらには、該直線状孔の直径は、螺旋状孔651の直径よりも大きくなるよう形成するのがより好ましい。これにより、クーラント孔6のうちシャンク部に位置する部分652の螺旋孔651に対する位置決めもよりラフにすることができるため、孔位置の公差を広くすることができる。その結果、より一層加工効率の向上が図れる。
さらに、このように本体部用素材5Bを、螺旋部用素材51Bおよびシャンク部用素材52Bから形成する場合は、本体部基準面10を形成する際、本体部基準面10として、少なくとも螺旋部用素材51Bに形成された螺旋部基準面101と、シャンク部用素材52Bに形成されたシャンク部基準面102とを形成し、螺旋部基準面101とシャンク部基準面102の少なくとも一方を基準として、シャンク部用素材52Bに螺旋状孔651に連通するよう穿孔して貫通孔65を形成することが好ましい。これにより、クーラント孔6のうちシャンク部に位置する部分652を形成するシャンク部52に対して、より近い位置に、螺旋状孔61の位置基準となるシャンク部基準面102が形成されるため、クーラント孔6のうちシャンク部に位置する部分652を、螺旋状孔61に対して適切な位置により容易に加工することができる。
また、本実施形態の製造方法では、図5に示すように、ドリルホルダ用素材1Bの外形を旋盤加工してドリルホルダ用ブランク1bを得る工程(e)において、螺旋状孔651の位置基準となる螺旋部基準面651は旋盤加工されて消失してしまう。しかしながら、螺旋状孔61の位置基準となる螺旋部基準面101を基にした位置基準面を別途シャンク部52に形成することで、ドリルホルダ用ブランク1bの形状に残存するシャンク部52に形成されるシャンク部基準面102を基準として、インサート装着座部8および切り屑排出溝9を形成することができる(工程f)。そのため、最後まで位置基準となる基準面(102)を保持でき、螺旋状孔651対して適切な位置にインサート装着座部8および切り屑排出溝9を容易に形成することができる。
なお、本体部基準面10としては、螺旋部基準面101およびシャンク部基準面102をいずれも複数形成しても良い。本実施形態においては、図5の(d)に示すように、本体部基準面10として、螺旋部基準面101を1面、シャンク部基準面102を2面形成したものを例示する。このような場合、例えば、このシャンク部基準面102を、最終のドリルホルダ形状に残して、ドリルホルダを横置きした時の周り止めなどとして用いることができる。
また、本体部基準面10を形成する工程(d)において、シャンク部基準面102を、インサート装着座部8に対して平行となるよう形成することが望ましい。これにより、基準面の加工を容易に行うことができる。
さらに、本実施形態においては、上述の実施形態のように、切削部用素材4Bと本体部用素材5Bは、異なる材質を用いるとともに、螺旋部用素材51Bとシャンク部用素材52Bも、異なる材質を用いて製造することが可能である。このとき、螺旋部用素材51Bは、硬度がシャンク部用素材5Bの硬度よりも高い材質を用いることが好ましい。例えば、螺旋部用素材51Bとして工具鋼を、シャンク部用素材5Bとして合金鋼を用いることができる。これによりクーラント孔6のうちシャンク部に位置する部分652を加工するのが容易となる。
なお、上述の第一、第二の両実施形態においては、2本の螺旋状孔61がホルダ軸線に対して対称となるよう形成されたものを例示したが、これに限定されず、インサート装着座部や切り屑排出溝の形状に応じて、ホルダ軸線に対して非対称となるよう形成されていても良い。
次に、本発明による被削材を切削する切削方法について説明する。
本発明の被削材の切削方法は、上述のドリル3を用いて行う。具体的には、ドリル3および被削材の少なくともいずれか一方を回転させ、被削材にドリル3を近接する工程と、インサート2に形成される切刃を被削材の表面に接触させ、被削材を切削する切削工程と、被削材からドリル3を退避させる工程と、を含んでなる。
このような構成により、スローアウェイ式ドリルの切削性能が優れるとともに、ドリルの作製コストを低く抑えることができるため、低コストで、安定した切削が長時間に渡って可能になるといった優れた効果を得ることができる。
以上、本発明の実施形態を例示したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の目的を逸脱しない限り任意のものとすることができることはいうまでもない。
本発明に係る第一の実施形態によるスローアウェイ式ドリルホルダの全体斜視図である。 図1のスローアウェイ式ドリルホルダに切削インサートを装着してなるスローアウェイ式ドリルの全体斜視図である。 本発明に係る第二の実施形態によるスローアウェイ式ドリルホルダの全体斜視図である。 本発明の第一の実施形態によるスローアウェイ式ドリルホルダの製造方法を説明する概略説明図である。 本発明の第二の実施形態によるスローアウェイ式ドリルホルダの製造方法を説明する概略説明図である。
符号の説明
1 スローアウェイ式ドリルホルダ
2 切削インサート
3 スローアウェイ式ドリル
4 切削部
5 本体部
51 螺旋部
52 シャンク部
6 クーラント孔
61 螺旋状孔
64 直線状孔(クーラント孔6のうち切削部4に位置する部分)
65 貫通孔(クーラント孔6のうち本体部5に位置する部分)
651 クーラント孔6のうち(本体部5の)螺旋部51に位置する部分
652 クーラント孔6のうち(本体部5の)シャンク部52に位置する部分
7 摩擦圧接部
71 第一摩擦圧接部
72 第二摩擦圧接部
8 インサート装着座部
81 内刃用インサート装着座部
82 外刃用インサート装着座部
9 切り屑排出溝
10 本体部基準面
101 螺旋部基準面
102 シャンク部基準面

Claims (10)

  1. 前端から後端まで貫通したクーラント孔を備えてなるスローアウェイ式ドリルホルダの製造方法であって、
    前端から後端まで貫通するとともに、少なくとも一部が螺旋状孔からなる貫通孔を有した本体部用素材を準備する工程と、
    中実の切削部用素材を準備する工程と、
    前記本体部用素材の前端に前記切削部用素材を摩擦圧接してドリルホルダ用素材を得る工程と、
    前記ドリルホルダ用素材の外形を旋盤加工してドリルホルダ用ブランクを得る工程と、
    前記ドリルホルダ用ブランクの本体部分に、少なくとも1つの切り屑排出溝を形成する工程と、
    前記ドリルホルダ用ブランクの切削部分に、少なくとも1つのインサート装着座部を形成する工程と、
    前記ドリルホルダ用ブランクの切削部分に、前記貫通孔に連通する直線状孔を形成して、前記クーラント孔を完成させる工程と、
    を備えることを特徴とするスローアウェイ式ドリルホルダの製造方法。
  2. 前記本体部用素材の外周面の少なくとも一部に、前記螺旋状孔の位置を基準とした本体部基準面を形成する工程をさらに備えるとともに、
    前記切り屑排出溝を形成する工程において、前記本体部基準面を基準として、前記切り屑排出溝を形成し、
    前記インサート装着座部を形成する工程において、前記本体部基準面を基準として、前記インサート装着座部を形成することを特徴とする請求項1記載のスローアウェイ式ドリルホルダの製造方法。
  3. 前記本体部用素材を準備する工程において、
    前記本体部用素材は、前記螺旋状孔が貫通して形成された螺旋部用素材と、該螺旋部用素材の後側に位置し、外部の工作機器に装着される中実のシャンク部用素材とからなるとともに、
    前記螺旋状孔が貫通して形成された螺旋部用素材の後端に中実のシャンク部用素材を摩擦圧接し、さらに、前記シャンク部用素材に、前記螺旋状孔に連通するよう穿孔し前記貫通孔を形成して前記本体部用素材を得ることを特徴とする請求項2記載のスローアウェイ式ドリルホルダの製造方法。
  4. 前記本体部基準面を形成する工程において、前記本体部基準面として、少なくとも前記螺旋部用素材に形成された螺旋部基準面と、前記シャンク部用素材に形成されたシャンク部基準面とを形成するとともに、
    前記本体部用素材を準備する工程において、前記貫通孔を形成する際、前記螺旋部基準面と前記シャンク部基準面の少なくとも一方を基準として、前記シャンク部用素材に前記螺旋状孔に連通するよう穿孔して前記貫通孔を形成することを特徴とする請求項3記載のスローアウェイ式ドリルホルダの製造方法。
  5. 前記切り屑排出溝を形成する工程において、前記シャンク部基準面を基準として、前記切り屑排出溝を形成し、
    前記インサート装着座部を形成する工程において、前記シャンク部基準面を基準として前記インサート装着座部を形成することを特徴とする請求項4記載のスローアウェイ式ドリルホルダの製造方法。
  6. 前記切削部用素材と前記本体部用素材とが、異なる材質からなることを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載のスローアウェイ式ドリルホルダの製造方法。
  7. 前記切削部用素材の硬度は、前記本体部用素材の硬度よりも低いことを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載のスローアウェイ式ドリルホルダの製造方法。
  8. 請求項1乃至7いずれか記載のスローアウェイ式ドリルホルダの製造方法によって得られるスローアウェイ式ドリルホルダ。
  9. 請求項8記載のスローアウェイ式ドリルホルダと、
    前記インサート装着座部に装着された切削インサートと、を備えるスローアウェイ式ドリル。
  10. 請求項記載のスローアウェイ式ドリルを用いて、被削材を切削する切削方法であって、
    前記スローアウェイ式ドリルまたは前記被削材の少なくとも一方を回転させ、前記被削材に前記スローアウェイ式ドリルを近接する工程と、
    前記切削インサートに形成される切刃を前記被削材の表面に接触させ、前記被削材を切削する工程と、
    前記被削材から前記スローアウェイ式ドリルを退避させる工程と、
    を備えることを特徴とする切削方法。
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