JP5011774B2 - 転写マスクブランク及び転写マスク並びにパターン露光方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子線やイオンビーム等の荷電粒子線露光に用いられる転写マスク及びそれを作製するための転写マスクブランク並びにパターン露光方法に関する。
近年、LSI等の微細化が急速に進み、これらの素子の更なる微細な回路パターンを形成するためのリソグラフィー技術の開発が進められている。
特に、線幅65nm以下のパターン形成においては、従来のArFエキシマレーザーを露光光源として用いた露光方式では解像限界に達し、パターン形成が困難となっている。
このため、これに代わるリソグラフィー技術として、レンズと露光対象ウェハ間を空気よりも屈折率の高い媒体で満たし、実効的な解像度を向上させる液浸リソグラフィー法が注目されている。この方法によれば、従来のArFエキシマレーザーで形成が困難であった65nm以下のパターンを形成することが可能であると期待されている。
しかし、液浸リソグラフィー法を用いた場合、実効的な解像度は向上させることが可能であるが焦点深度が低くなるため、高アスペクト比のホールパターンの形成が困難となる。
また、液浸リソグラフィー法によっても45nmノード以下の微細パターンに対しては解像限界に達する可能性があり、この問題を解決する方法のひとつに電子線リソグラフィーが挙げられる。
電子線リソグラフィーは、従来用いられてきたArFやKrF等のエキシマレーザーの代わりに荷電粒子線を露光光源として利用する技術である。
電子線リソグラフィーでは露光光源となる電子線を所望の電子線透過孔パターンが形成された転写マスクに照射し、ウエハ上のレジストを感光させ微細パターンの形成を行う。
電子線リソグラフィーの中でも、ウエハ直上に転写マスクを設置し、2KeV程度の低加速電子線により等倍露光を行うLEEPL(Low Energy Electron
beamProximity projection Lithography)は、65nmノード以下の高アスペクト比のホールパターン形成技術として期待されている。また、転写マスクにより所望のパターンに形成した電子線を電磁レンズにより1/4に縮小し、ウエハ上への転写を行うEPL(Electron beamProjection Lithography)は、45nmノード以下のパターン形成技術として期待されており、研究開発が進められている。
これらの露光に用いられる転写マスクの製造にはSOI(Silicon On Insulator)ウエハが多く用いられている。
SOIウエハ10は、図5に示すように、支持基板となる単結晶シリコン11上に埋め込み酸化膜(Buried Oxide Layer:以下BOX層と称す)と呼ばれるシリコン酸化膜からなるBOX層21が形成され、その上に単結晶シリコンからなる活性層31が形成された3層構造となっている。
転写マスクの製造に用いられるSOIウエハは通常、支持基板の厚みが500μm〜725μm、BOX層の厚みが0.5μm〜1.0μm、活性層の厚みが0.5μm〜2.0μm程度であり、これらの各層の膜厚は露光方式により使い分けられる。
SOIウエハを用いた転写マスク200の構造例を図6に示す。
支持基板11には電子線を透過させるための開口部13が形成され、活性層31には表裏
重ね合わせ用マーク33および電子線を微細パターンに形成するための電子線透過孔34が形成される。
なお、活性層31は単層自立膜(以下、メンブレンと記述)となっている。メンブレンの厚さは露光に使用する電子線の加速電圧や露光方式により異なるが、電子線透過孔34を透過する電子線以外はメンブレンにより遮蔽もしくは散乱され、電子線透過孔34を透過した電子線によってレジストが露光される。このようにメンブレン上に微細パターンが形成された転写マスクはステンシルマスクと呼ばれる。
以下、ステンシルマスクの製造方法について説明する。
図7(a)〜(f)及び図8(g)〜(j)は、ステンシルマスクの製造工程の一例を示す模式構成断面図である。
まず、単結晶シリコンからなる支持基板11上にシリコン酸化膜からなるBOX層21と、単結晶シリコンからなる活性層31とが形成されたSOIウエハ10の上面に電子線レジストを塗布し、電子線感光層を形成し、電子線露光、現像等のパターニング処理を行って、レジストパターン46を形成する(図7(a)及び(b)参照)。
次に、レジストパターン46をエッチングマスクとして活性層31をドライエッチングして、レジストパターン46を専用の剥離液で剥離処理して、表裏重ね合わせ用マーク33を形成する(図7(c)参照)。
次に、支持基板11側に開口部を形成するためのレジスト層47を形成する(図7(d)参照)。
レジスト層47をパターン露光、現像等のパターニング処理を行って、開口部を有するレジストパターン47aを形成する(図7(e)参照)。
次に、レジストパターン47aをエッチングマスクとして、ドライエッチングもしくはウェットエッチングにより支持基板11をエッチングする(図7(f)参照)。
ここで、支持基板11のエッチングはBOX層21をエッチングストッパー層として行われる。
次に、フッ化水素酸による浸漬エッチングにてBOX層21をエッチング、除去し、レジストパターン47aを専用の剥離液で除去して、支持基板11に開口部13が、活性層31に表裏重ね合わせ用マーク33が形成されたステンシルマスクブランク150を得る(図8(g)参照)。
次に、メンブレンとなった活性層31への電子線透過孔34の形成を行う。
まず、活性層31上に電子線レジストをスピンナー等により塗布して感光層を形成し、電子線パターン描画、現像等のパターニング処理を行ってレジストパターン48を形成する(図8(h)参照)。
次に、レジストパターン48をエッチングマスクとして活性層31をエッチングし、レジストパターン48を剥離処理して、活性層31の所定位置に電子線透過孔34が形成されたステンシルマスク200を得る(図8(i)〜(j)参照)。
上述のステンシルマスクの製造方法は、支持基板を加工して開口部を形成した後にメンブレンとなった活性層の加工を行う方式を採っているが、先にBOX層をストッパー層として活性層に電子線透過孔を形成した後に、開口部を形成する方法によっても、上記ステンシルマスクの製造は可能である。
このように、通常ステンシルマスクの製造では、電子線透過孔と開口部を別個に形成するため、電子線透過孔及び開口部を形成する際にエッチングストッパー層が必要となる。
ステンシルマスクの製造にSOIウエハを使用する利点は、活性層をメンブレンとして、BOX層をエッチングストッパー層として利用することが可能である点である。
シリコンウエハ上に活性層及びエッチングストッパー層をCVD(Chemical Vapor Deposition)法やPVD(Physical Vapor Deposition)法により形成する場合、各層の膜厚の精密な制御や、膜欠陥の管理が必要となり、ステンシルマスク製造にかかる工程数と製造コストが増加する。
これに対し技術完成度の高いSOIウエハをステンシルマスク製造用ウエハとして用い、活性層とBOX層をそれぞれメンブレン及びエッチングストッパー層として利用することで、ステンシルマスク製造にかかる工程数とコストを削減することが可能となる。
このためSOIウエハは電子線リソグラフィーやイオンビームリソグラフィーのステンシルマスク製造用の基板として多く用いられている。
予め、活性層やBOX層が形成されたSOIウエハを用いることでステンシルマスクの製造自体は容易となる一方で、SOIウエハ全体にBOX層が有する圧縮応力に起因した反りが発生するという問題がある。
一般に、薄膜の応力は引っ張り応力と圧縮応力に分けられ、引っ張り応力は膜自体が収縮する方向に力が働き、引っ張り応力を有する薄膜が形成された基板は薄膜側に凹型に反る。圧縮応力は薄膜自身が伸長する方向に力が働くため、成膜後の基板は薄膜側に凸型に反る。
SOIウエハの反りの原因となるBOX層は圧縮応力であり、この圧縮応力はBOX層側に凸型に反った変形を発生させる。
この反り量はSOIウエハの製造方法により多少のばらつきは生じるが、概ねBOX層の応力と膜厚により決定する。BOX層を構成するシリコン酸化膜は加熱処理により形成される熱酸化膜であり、その応力は約300MPaの圧縮応力である。
SOIウエハ全体の反り量はBOX層の応力の他にSOIウエハを構成する各層の膜厚や口径等によっても異なるが、例えばEPLのステンシルマスク製造用ウエハとして用いられる活性層の膜厚が2μm、BOX層の膜厚が1μm、支持基板の膜厚が725μmの8インチSOIウエハでは、SOIウエハ全体で活性層側に85μm程度膨らんだ形の反りが発生することが予想される。
SOIウエハに上記のような大きな反りが発生した場合、メンブレンに形成される電子線透過孔の位置精度に悪影響を及ぼす。
例えば、ステンシルマスクは静電チャック方式のマスクホルダーに設置された状態で、露光機の中に設置されるが、大きな反りを有するステンシルマスクをマスクホルダーに設置すると、ステンシルマスク全体に変形が生じる。この変形は再現性及び規則性がなく、変形を予測して電子線透過孔の位置を決定する等の回避手段を採ることが出来ない。
また、このSOIウエハの反りは、ステンシルマスクの製造の際にも悪影響を及ぼす。例えば、メンブレン上に形成される電子線透過孔は、電子線描画により形成されたレジストパターンをマスクとしてプラズマエッチングにより形成されるが、電子線描画機にSOIウエハを設置する際に、露光機の場合と同様にSOIウエハ自体に再現性のない変形が発生するため、メンブレン上に形成される電子線透過孔のレジストパターンの位置精度も悪化することになる。
このため、転写精度の高いステンシルマスクを製造し、かつ、露光機に設置されたマスクの転写精度の悪化を防止するためには反り変形の少ないSOIウエハを用いてステンシルマスクを製造することが必要となる。
SOIウエハの反りを緩和する方法としては、例えば、SOIウエハの支持基板側に反り調整用の薄膜を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、この方法を実施するためには、ステンシルマスクの製造プロセスに合わせた薄膜材料を検討し、形成する薄膜の応力や膜厚をSOIウエハの反り量に応じて精密に制御する必要がある。
また、薄膜の応力は経時変化するため、薄膜を形成したSOIウエハの反り量も経時変化する可能性がある。さらに、薄膜の膜欠陥のためにステンシルマスク製造の歩留まりが低下することが予想される。
また、予めSOIウエハの支持基板に形成されているシリコン酸化層を反り調整層として用いる方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この方法では反り調整層の形成工程を追加する必要はないが、エッチングストッパー層として使用したBOX層を除去する際に、同時に反り調整用のシリコン酸化層がエッチングされないよう対策が必要であることと、ステンシルマスク裏面に絶縁性のシリコン酸化層が残存することになるため、実際の電子線描画時にステンシルマスク裏面に電子線が照射されると、ステンシルマスク自体がチャージアップし、電子線が偏向して転写精度が悪化するという問題が発生する。
特開2004−111828号公報 特開2002−151385号公報
本発明は、上記問題点に鑑み考案されたもので、SOIウエハを用いて作製される転写マスク(ステンシルマスク)に発生するBOX層の圧縮応力に起因した反りという転写マスクの致命的欠陥を低減し、優れた転写精度を有する転写マスク(ステンシルマスク)及び転写マスクブランク並びに転写マスクを用いた荷電粒子線のパターン露光方法を提供することを目的とする。
本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項1においては、開口部(12)が形成された単結晶シリコンからなる支持基板(11)の前記開口部(12)上と前記開口部周囲のみにメンブレン形成領域(61)とメンブレン支持領域(62)とからなるメンブレン(31a)が設けられており、前記メンブレン支持領域(62)は、前記開口部(12)の周囲を取り囲む形状であり、前記メンブレン支持領域(62)と前記支持基板(11)の間のみにBOX層(21a)を有し、前記メンブレン形成領域(61)と前記メンブレン支持領域(62)以外の領域は、支持基板が転写マスクブランク表面に露出していることを特徴とする転写マスクブランク。としたものである。
また、請求項2では、次の工程を含むことを特徴とする、請求項1に記載の転写マスクブランクの製造方法としたものである。
a)ウェハにレジストパターンを形成し、所定の活性層(31)をエッチングして除去する工程。
b)BOX層(21)をエッチングして除去し、前記支持基板の所定位置に前記メンブレン(31a)を形成する工程。
c)レジストパターンを形成し、前記支持基板(11)をエッチングし、前記開口部(12)を形成する工程。
d)前記開口部(12)側に残っている、前記BOX層(21)をエッチングして除去する工程。
e)不要なレジストパターンを除去する工程。
また、請求項においては、請求項1に記載の転写マスクブランクを用いて作製したことを特徴とする、反りを低減した転写マスクとしたものである。
さらにまた、請求項においては、請求項に記載の転写マスクを用いて荷電粒子線を照射し、荷電粒子線をパターン化することを特徴とするパターン露光方法としたものである。
本発明の転写マスクブランクは、メンブレン形成領域周辺部のメンブレン支持領域のみしかBOX層が存在しないため、転写マスクの製造工程で発生するBOX層の圧縮応力に起因する反りを大幅に低減でき、優れた転写精度を有する転写マスクを得ることができる
また、本発明のパターン露光方法によると、試料基板上に形成されたレジストに対し、精度良いパターン露光が可能となり、その結果、半導体デバイス等のパターンの製造を高い歩留りで行うことが出来る。
以下、本発明の実施の形態につき説明する。
図1(a)及び(b)は、本発明の転写マスクブランクの一実施例を示す上面図及び模式構成断面図である。
図2は、本発明の転写マスクブランクを用いて作製した転写マスクの一実施例を示す模式構成断面図である。
転写マスクブランク50は、図1(a)及び(b)に示すように、開口部12が形成された単結晶シリコンからなる支持基板11の開口部12上にメンブレン形成領域61とメンブレン支持領域62とからなるメンブレン31aが設けられており、メンブレン31aのメンブレン支持領域62はBOX層21aを介して支持基板11に接合されている。
なお、支持基板11には表裏重ね合わせ用マーク51aが形成されている。
本発明の転写マスクブランク50は、メンブレン形成領域61周辺部のメンブレン支持領域62だけにBOX層21aが存在するため、転写マスクの製造工程で発生するBOX層21aの圧縮応力に起因する反りを大幅に低減でき、優れた転写精度を有する転写マスクを得ることができる。
転写マスクブランク及び転写マスクが有する反り量低減のためには、メンブレン支持領域62の面積を小さくすることが望ましく、メンブレン支持領域62の幅は10μm以上とするのが望ましい。
メンブレン支持領域62の幅が10μmより小さくなると、メンブレンを安定して支持するのが困難となり、メンブレン破損を生じることがある。
以下、本発明の転写マスクブランク及び転写マスクの製造方法について説明する。
図3(a)〜(f)及び図4(g)〜(k)は本発明の転写ブランク及び転写マスクの製造工程の一例を示す模式構成断面図である。
まず、単結晶シリコンからなる支持基板11上にシリコン酸化膜からなるBOX層21と、単結晶シリコンからなる活性層31とが形成されたSOIウエハ10を準備する(図3(a)参照)。
ここで、SOIウエハ10は転写マスクブランクおよび転写マスクが有する反りをできるだけ小さく抑えるために、できるだけ小さい反りを有する支持基板11で構成されているものを選択するのが良い。
次に、SOIウエハ10の活性層31上に電子線レジストをスピンナー等で塗布して感光層を形成し、電子ビーム描画、現像等のパターニング処理を行って、開口部42を有するレジストパターン41を形成する(図3(b)参照)。
次に、レジストパターン41をエッチングマスクにしてフロロカーボンや塩素系ガスプラズマを用いたドライエッチングにより、活性層31、BOX層21及び支持基板11の一部をエッチングし(図3(c)参照)、酸素プラズマアッシング等によりレジストパターン41を除去し、表裏重ね合わせ用マーク51を形成する(図3(d)参照)。
ここで、表裏重ね合わせ用マーク51は最終的には支持基板11上に形成されるようにするため、支持基板11を1μm前後の深さエッチングする。
次に、SOIウエハ10の活性層31上にフォトレジストをスピンナー等で塗布して感光層を形成し、パターン露光、現像等のパターニング処理を行って、レジストパターン43を形成する(図3(e)参照)。
次に、レジストパターン43をエッチングマスクにしてフロロカーボンや塩素系ガスプラズマを用いたドライエッチングにより、BOX層21をエッチングストッパー層として活性層31をエッチングして除去する(図3(f)参照)。
次に、フッ化水素酸による浸漬エッチングにてBOX層21をエッチング、除去し、酸素プラズマアッシング等によりレジストパターン43を除去して、支持基板11の所定位置にメンブレン31a及び表裏重ね合わせ用マーク51aを形成する(図4(g)参照)。
ここで、フッ化水素酸でBOX層21を浸漬エッチングする際、サイドエッチングによりメンブレン支持領域内のBOX層21も除去されてしまう可能性があるため、フッ化水素酸への浸漬時間には注意が必要である。
また、BOX層21はフロロカーボンや塩素系の混合ガスプラズマを用いたドライエッチング等により除去することも可能であるが、ドライエッチングを用いた場合には支持基板11自体がエッチングストッパー層となり、支持基板11の表面が荒れる可能性があるため、フッ化水素酸を用いる方が望ましい。
次に、メンブレン31a及び表裏重ね合わせ用マーク51aが形成された支持基板11の下面にフォトレジストをスピンナー等で塗布して感光層を形成し、パターン露光、現像等のパターニング処理を行って、レジストパターン44を形成する(図4(h)参照)。
次に、レジストパターン44をエッチングマスクにしてフロロカーボンや塩素系のガスプラズマを用いたドライエッチング、または強アルカリ溶液を用いたシリコンの異方性ウェットエッチングにより、BOX層21をエッチングストッパー層として支持基板11をエッチングして開口部12を形成する(図4(i)参照)。
次に、レジストパターン44をプラズマアッシング等で除去し、フッ化水素酸溶液による浸漬エッチングにてBOX層21をエッチング、除去し、開口部12及び表裏重ね合わせ用マーク51aが形成された支持基板11の開口部12上にメンブレン形成領域61とメンブレン支持領域62からなるメンブレン31aが形成され、メンブレン支持領域62はBOX層21aで支持基板11と接合された転写マスクブランク50を得ることができる(図4(j)、図1(a)及び(b)参照)。
次に、転写マスクブランク50のメンブレン31aに電子線レジストをスピンナー等により塗布して感光層を形成し、電子線リソグラフィーによりパターニング処理してレジストパターン45を形成する(図4(k)参照)。
ここで、電子線レジストで形成した感光層の内部応力によりメンブレンが変形し、レジストパターン45の位置精度が低下する可能性があるため、感光層の内部応力はできるだけ小さいことが望ましい。
次に、このレジストパターン45をエッチングマスクとして、フロロカーボン系の混合ガスプラズマを用いたドライエッチングによりメンブレン31aをエッチングし、レジストパターン45を酸素プラズマアッシングにより除去して、メンブレン形成領域61の所定位置に電子線透過孔32が形成された転写マスク100を得る(図4(l)参照)。
上記した転写マスクブランク50及び転写マスク100においては、メンブレン31aはメンブレン支持領域62のみでBOX層21aを介して支持基板11と接合されている
ため、反り量はメンブレン支持領域62の大きさにより異なるものの、従来の転写マスクに比べて非常に小さい。
そのためパターン精度が非常に高く、特に電子線やイオンビームなどの荷電粒子線露光用マスクとして好適に使用することが可能である。
なお、メンブレン支持領域62が大きい程転写マスクブランク50及び転写マスク100の反り量低減の効果が小さくなり、またメンブレン支持領域62が小さすぎると、メンブレン31aを支持できなくなりメンブレン破損を生じるため、メンブレン支持領域62の大きさや形状の設計には注意が必要である。
以下実施例により、本発明の転写マスクブランク50及び転写マスクを詳細に説明する。
まず、725μm厚の単結晶シリコンからなる支持基板11上に1.0μm厚のシリコン酸化膜からなるBOX層21と、2.0μm厚の単結晶シリコンからなる活性層31とが形成された200mmφのSOIウエハ10を準備した(図3(a)参照)。
ここで、SOIウエハ10の反り量を測定した結果78μmであった。なお、SOIウエハ10の自重による影響を除外するため、活性層31側を上面にして測定した反り量と支持基板11側を上面にして測定した反り量の差の1/2をSOIウエハの反り量とした。
次に、SOIウエハ10の活性層31上に電子線レジストをスピンナー等で塗布して1.0μm厚の感光層を形成し、電子ビーム描画、現像等のパターニング処理を行って、開口部42を有するレジストパターン41を形成した(図3(b)参照)。
次に、レジストパターン41をエッチングマスクにしてフロロカーボン系の混合ガスプラズマを用いたドライエッチングにより、活性層31、BOX層21及び支持基板11の一部(1.0μmの深さ)をエッチングした(図3(c)参照)。
さらに、酸素プラズマアッシングによりレジストパターン41を除去し、表裏重ね合わせ用マーク51を形成した(図3(d)参照)。
次に、SOIウエハ10の活性層31上にフォトレジストをスピンナー等で塗布して1.0μm厚の感光層を形成し、パターン露光、現像等のパターニング処理を行って、レジストパターン43を形成する(図3(e)参照)。
ここで、レジストパターン43は、一辺が30.02mmの正方形のパターンで、この30.02mmの正方形のパターンはメンブレン形成領域及びメンブレン支持領域を合わせた領域である。
次に、レジストパターン43をエッチングマスクにしてフロロカーボン系の混合ガスプラズマを用いたドライエッチングにより、BOX層21をエッチングストッパー層として活性層31をエッチングして除去した(図3(f)参照)。
次に、濃度5%のフッ化水素酸に10分間浸漬してBOX層21をエッチングして除去し、酸素プラズマアッシングにてレジストパターン43を除去し、支持基板11の所定位置にメンブレン31a及び表裏重ね合わせ用マーク51aを形成した(図4(g)参照)。
次に、メンブレン31a及び表裏重ね合わせ用マーク51aが形成された支持基板11の下面にフォトレジストをスピンナー等で塗布して50μm厚の感光層を形成し、パターン露光、現像等のパターニング処理を行って、レジストパターン44を形成した(図4(h)参照)。
次に、レジストパターン44をエッチングマスクにしてフロロカーボン系の混合ガスプラズマを用いたドライエッチングにより、BOX層21をエッチングストッパー層として支持基板11をエッチングして、30mm角の正方形の開口部12を形成した(図4(i)参照)。
ここで、支持基板11の開口部12の側壁角は90°であった。
次に、レジストパターン44をプラズマアッシング等で除去し、濃度5%のフッ化水素酸溶液に10分間浸漬してBOX層21をエッチング、除去し、開口部12及び表裏重ね合わせ用マーク51aが形成された支持基板11の開口部12上にメンブレン形成領域61とメンブレン支持領域62からなるメンブレン31aが形成され、メンブレン支持領域62はBOX層21aで支持基板11と接合された転写マスクブランク50を得ることができた(図4(j)、図1(a)及び(b)参照)。
ここで、メンブレン支持領域62の幅は、10μmとし、転写マスクブランク50の反り量を測定したところ、7.6μmと小さい値であった。
次に、転写マスクブランク50のメンブレン31aに電子線レジストをスピンナー等により塗布して感光層を形成し、電子線リソグラフィーによりパターニング処理してレジストパターン45を形成した(図4(k)参照)。
次に、このレジストパターン45をエッチングマスクとして、フロロカーボン系の混合ガスプラズマを用いたドライエッチングによりメンブレン31aをエッチングし、レジストパターン45を酸素プラズマアッシングにより除去して、メンブレン形成領域61の所定位置に電子線透過孔32が形成された転写マスク100を得た(図4(l)参照)。
以上の方法により作製した転写マスク100の反り量は転写マスクブランク10と同じく7.6μmと非常に平坦であった。
また、転写マスク100を用いて電子線露光を行い、パターン転写精度を測定したところ、同一パターンが設けられた従来構造の転写マスクを用いた場合に比べて転写パターンの位置精度が大幅に向上していることが確認された。
(a)は、本発明の転写マスクブランクの一実施例を示す模式上面図である。(b)は、(a)をA−A’線で切断した本発明の転写マスクブランクの模式構成断面図である。 本発明の転写マスクの一実施例を示す模式構成断面図である。 (a)〜(f)は、本発明の転写マスクブランク及び製転写マスクの製造方法の工程の一部を示す模式構成断面図である。 (g)〜(l)は、本発明の転写マスクブランク及び製転写マスクの製造方法の工程の一部を示す模式構成断面図である。 SOIウエハの一例を示す模式構成断面図である。 従来の転写マスクの一例を示す模式構成断面図である。 (a)〜(f)は、従来の転写マスクブランク及び製転写マスクの製造方法の工程の一部を示す模式構成断面図である。 (g)〜(j)は、従来の転写マスクブランク及び製転写マスクの製造方法の工程の一部を示す模式構成断面図である。
符号の説明
10……SOIウエハ
11……支持基板
12、13……開口部
21、21a……BOX層
31……活性化層
31a……メンブレン
32、34……電子線透過孔
41、43、44、45、46、47a、48……レジストパターン
42……開口部
47……レジスト層
50、150……転写マスクブランク
33、51、51a……表裏重ね合わせ用マーク
61……メンブレン形成領域
62……メンブレン支持領域
100、200……転写マスク

Claims (4)

  1. 開口部(12)が形成された単結晶シリコンからなる支持基板(11)の前記開口部(12)上と前記開口部周囲のみにメンブレン形成領域(61)とメンブレン支持領域(62)とからなるメンブレン(31a)が設けられており、前記メンブレン支持領域(62)は、前記開口部(12)の周囲を取り囲む形状であり、前記メンブレン支持領域(62)と前記支持基板(11)の間のみにBOX層(21a)を有し、前記メンブレン形成領域(61)と前記メンブレン支持領域(62)以外の領域は、支持基板が転写マスクブランク表面に露出していることを特徴とする転写マスクブランク。
  2. 次の工程を含むことを特徴とする、請求項1に記載の転写マスクブランクの製造方法。
    a)ウェハにレジストパターンを形成し、所定の活性層(31)をエッチングして除去する工程。
    b)BOX層(21)をエッチングして除去し、前記支持基板の所定位置に前記メンブレン(31a)を形成する工程。
    c)レジストパターンを形成し、前記支持基板(11)をエッチングし、前記開口部(12)を形成する工程。
    d)前記開口部(12)側に残っている、前記BOX層(21)をエッチングして除去する工程。
    e)不要なレジストパターンを除去する工程。
  3. 請求項1に記載の転写マスクブランクを用いて作製したことを特徴とする、反りを低減した転写マスク。
  4. 請求項3に記載の転写マスクを用いて荷電粒子線を照射し、荷電粒子線をパターン化することを特徴とするパターン露光方法。
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