JP5008383B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品に関する。
従来、表面シート、裏面シート及びこれら両シート間に介在された吸収体を備える吸収性物品において、着用時の肌のべたつきを低減し、肌触りを向上させるために、肌当接面を形成する表面シートに凹凸を設けて肌との接触面積を低減させることが知られている。また、吸収体における液の吸収性能を高めるために、吸収体の表面シート側に位置する第1の面と裏面シート側に位置する第2の面とにおいて、該吸収体の構成材料である繊維材料の重量や高吸収性ポリマーの粒子の密度を異ならせたものが知られている。
このような吸収体としては、例えば、受液面として用いられる第1の面側の高吸収性ポリマーの粒子の密度を第2の面側の高吸収性ポリマーの粒子の密度よりも大きくすると共に、第2の面側の繊維材料の密度を第1の面側の繊維材料の密度よりも大きくしたものが知られている(特許文献1参照)。
また、第1の面側の高吸収性ポリマーの粒子の粒径を第2の面側の高吸収性ポリマーの粒子の粒径よりも大きくしたものも知られている(特許文献2)。
特開平6−205806号公報 特表2000−516864号公報
しかし、特許文献1記載の吸収体においては、高吸収性ポリマーの粒子の密度の大きい第1の面側において吸液により高吸収性ポリマーの粒子が膨潤すると、膨潤した該高吸収性ポリマーの粒子同士が密着してゲル層を形成し、ゲルブロッキングが生じる。そのため、複数回の液の***があった場合、2回目以降に***された液は、第1の面側から第2の面側への透過性が悪く、吸収体の中に液をすばやく吸収することができず、漏れや肌トラブルの原因となった。また、特許文献2記載の吸収体においては、第1の面側及び第2の面側の繊維材料の密度が均一であるため、第1の面側においても繊維間の間隙に液が保持されることにより、吸収体からの液戻りの原因となっていた。
従って、本発明の目的は、着用時における肌触りに優れると共に、吸収体における液の吸収速度が速く、吸収体から表面シートへの液戻りが少ない吸収性物品を提供することにある。
本発明は、表面シート、裏面シート及びこれら両シート間に介在された吸収体を備え、該吸収体は、パルプ繊維及び高吸収性ポリマーの粒子を含んでいる吸収性物品において、前記表面シートは、積層された上層シート及び下層シートが部分的に接合されて多数の接合部が形成されていると共に、該接合部以外において上層シートにより多数の凸部が形成されており、該凸部において該上層シートと該下層シートとの間が空洞となっており、該下層シートは平面状のシートである立体シートからなり、前記吸収体の第1の面における高吸収性ポリマーの平均粒径は、第2の面における高吸収性ポリマーの平均粒径よりも大きく、前記第2の面側のパルプ繊維の重量は、前記第1の面側のパルプ繊維の重量よりも大きくなっている吸収性物品を提供することにより、前記目的を達成したものである。
本発明の吸収性物品によれば、着用時の肌触りに優れると共に吸収体における液の吸収速度が速く、その上、吸収体から表面シートへの液戻りが低減される。
以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい一実施形態(第1実施形態)に基づき図面を参照しながら説明する。吸収性物品1は、図1に示すように、表面シート11、裏面シート12及び両シート間に介在配置された吸収体10を備えている。
表面シート11は、図1に示すように、上層シート11A及び下層シート11Bの2枚のシートが積層されて形成された立体シートからなる。表面シート11は、積層された上層シート11A及び下層シート11Bが部分的に接合されて多数の接合部が形成されていると共に、該接合部以外において上層シート11Aにより多数の凸部15が形成されている。また、凸部15における該上層シート11Aと該下層シート11Bとの間が空洞となっており、該下層シート11Bは平面状のシートからなる。表面シート11は、上層シート11Aが肌側を向くように配されている。
このように、表面シート11に多数の凸部15が形成されていることにより、着用者の肌と表面シート11との間の接触面積が小さくなり、吸収性物品の着用時におけるべたつきを低減し、肌触りを向上させることができる。
また、上層シート11Aに多数設けられた凸部15における上層シートと下層シートとの間は、空洞となっており、表面シート11の通気性に優れる。
表面シート11は、その内部が空洞となっている凸部15において、表面シート11から吸収体10へ液が透過しにくく、主として上層シート11Aと下層シート11Bとの接合部において表面シート11から吸収体10への液の透過が行われる。従って、表面シート11は、肌触りがよく、通気性に優れる一方、液の透過速度が遅く、液残りが生じ、肌が液に触れる時間が長くなることが問題であった。しかし、本発明の吸収性物品においては、この点を、後述する吸収速度の速い吸収体10と併用することにより解消した。
表面シート11における凸部15は、その形状に特に制限はなく、直方体状、載頭四角錘体状、半球状等が挙げられる。また、凸部15は、その高さが、好ましくは1〜5mmであり、更に好ましくは2〜4mmである。凸部15の1つあたりの底面積は、好ましくは0.2〜1cm2、更に好ましくは0.4〜0.8cm2である。凸部15の密度(単位面積当たりの個数)は、好ましくは8〜20個/cm2、更に好ましくは10〜15個/cm2である。
上層シート11A及び下層シート11Bとしては、同一の種類のシートを用いてもよく、また異なる種類のシートを用いてもよい。
上層シート11A及び下層シート11Bとしては、従来公知の吸収性物品における表面シートとして用いられる材料において、実質的に非伸縮性であるものであれば、特に制限なく使用することができる。例えば、カード法により製造された不織布、スパンボンド不織布メルトブローン不織布、スパンレース不織布及びニードルパンチ不織布等の種々の不織布が挙げられる。また、開口手段によって液透過可能とされたフィルム等も使用することができる。シートとして不織布を用いる場合、その構成繊維の繊度は、表面シート11の強度確保、肌触りの向上の観点から、好ましくは1〜8dtex、更に好ましくは1.5〜5dtexである。上層シート11A及び下層シート11Bには、何れも界面活性剤等を用いた親水化処理を施しておくことが好ましい。
上層シート11Aの坪量は、好ましくは5〜30g/m2、更に好ましくは10〜25g/m2である。一方、下層シート11Bの坪量は、好ましくは5〜40g/m2、更に好ましくは10〜30g/m2である。上層シート11A及び下層シート11Bを含めた表面シート11の全体の坪量は、好ましくは10〜70g/m2、更に好ましくは20〜55g/m2である。
このような表面シート11としては、例えば特開2004−174234号公報記載の表面シートを用いることができる。
次に、吸収体10について説明する。
吸収性物品1における吸収体10は、パルプ繊維2及び高吸収性ポリマーの粒子(以下、ポリマー粒子ともいう)3を含んでおり、表面シート11側に位置する第1の面1A及び裏面シート12側に位置する第2の面1Bを有している。
ポリマー粒子3は、パルプ繊維2に保持された状態で、吸収体10の厚み方向に亘り分散配置されている。ポリマー粒子3は、通常、その粒径が一定ではなく粒度分布を有している。つまり、ポリマー粒子3は、その粒径が小さなものから大きなものまでを含んでいる。ポリマー粒子3は、図1に示すように、吸収体10の第1の面1Aにおける平均粒径が、第2の面1Bにおける平均粒径よりも大きくなっている。第1実施形態においては、ポリマー粒子3は、その粒径の大きなものと小さなものの2種類からなり、第1の面1Aから吸収体10の厚さの半分までの領域に粒径の大きなポリマー粒子3が配されており、第2の面1Bから吸収体10の厚さの半分までの領域に粒径の小さなポリマー粒子3が配されている。尚、このようにポリマー粒子3の粒径の分布が、吸収体10の厚み方向にステップ状に変化している場合、ポリマー粒子の粒径が変化する部分は、厚み方向の半分の位置に限られず、半分よりも表面シート11側であってもよく、裏面シート12側であってもよい。また、粒径の分布は多段階に亘って変化していてもよい。
更に、吸収体10の厚み方向におけるポリマー粒子3の粒径の分布は、第1の面1Aと第2の面1Bとの間に、第1の面1Aにおけるポリマー粒子3の粒径よりも粒径の大きなポリマー粒子3が配された領域を有していてもよい。また、第1の面1Aと第2の面1Bとの間に、第2の面1Bにおけるポリマー粒子3の粒径よりも粒径の小さなポリマー粒子3が配された領域を有していてもよい。要するに、第1の面1Aにおけるポリマー粒子3の粒径が、第2の面1Bにおけるポリマー粒子3の粒径よりも大きくなっていればよい。
ここで、ポリマー粒子3の粒径とは、該ポリマー粒子3が球形である場合には、球の直径のことであり、該ポリマー粒子3が球形でない場合には、短軸と長軸の平均値を該ポリマー粒子3の粒径とする。
第1の面1Aに配されているポリマー粒子3は、その粒径が、好ましくは300〜800μm、更に好ましくは350〜700μmである。一方、第2の面1Bに配されているポリマー粒子3は、その粒径が、好ましくは50〜300μm、更に好ましくは100〜250μmである。
また、第1の面1A側におけるポリマー粒子3の平均密度は、第2の面1B側におけるポリマー粒子3の平均密度よりも大きくなっていることが好ましい。具体的には、第1の面1A側におけるポリマー粒子3の平均密度は、好ましくは0.1〜0.8g/cm3、更に好ましくは0.2〜0.5g/cm3である。第2の面1B側におけるポリマー粒子3の平均密度は、好ましくは0.03〜0.3g/cm3、更に好ましくは0.05〜0.25g/cm3である。
第1の面1A側におけるポリマー粒子3及び第2の面1B側におけるポリマー粒子3の平均密度は、例えば次のようにして測定する。
先ず、吸収体10の厚みL0と試験片の面積Sを測定する。次いで吸収体10を、その厚み方向で半分に(50%の領域)わける。半分に分けた各吸収体を、ポリマー粒子3が落下する程度のメッシュに載せた状態で振動機により振動させて、パルプ繊維2とポリマー粒子3を分級する。落下したポリマー粒子3の重量を各吸収体の体積(=L0/2×S)でそれぞれ割って、各面側でのポリマー粒子3の密度を算出する。またこの値のN=5をもって各面側での平均密度とする。
更に、ポリマー粒子3として、通液速度が高いものを用いることが好ましい。具体的には、ポリマー粒子3の通液速度は、好ましくは、20ml/min以上、更に好ましくは40ml/min以上である。
ポリマー粒子3の通液速度の測定は、2.0kPa荷重下で行われる。この荷重は、吸収性物品を着用している間に吸収体に加わる体圧にほぼ相当する。
通液速度の具体的な測定方法は、例えば特開2003−235889号公報の段落0005に記載されている。本発明においては、この公報に記載されている測定方法で用いられる試料の重量である0.200gを0.32gに変更して測定を行う。具体的には以下の手順で通液速度を測定する。
〔通液速度の測定方法〕
ゲル通液速度は、垂直に立てた円筒(内径25.4mm)の開口部の下端に金網(目開き150μm)とコック(内径2mm)付き細管(内径4mm、長さ8cm)とを有する濾過円筒管内に、該コックを閉鎖した状態で、850〜150μmの粒度に調整した測定試料0.32gを投入し、生理食塩水50mlを注ぎ、注ぎ始めてから30分間静置した後、金網(目開き150μm、直径25mm)付き荷重(21.2g)を金網と測定試料が接するようにして濾過円筒内に挿入し、1分後におもり(77.0g)を金網付き荷重の上にのせ、さらに1分間静置した後該コックを開き、0.9重量%生理食塩水の液面が40mlの目盛り線から20mlの目盛り線に達するまでの時間(T1)(秒)を計測して、次式から求める{(T0)は測定試料なしのときの時間である}。
通液速度(ml/min)=20×60/(T1−T0)
通液速度の更に詳細な測定方法は前記の公報の段落0008及び0009に記載されている。測定装置は同公報の図1及び図2に記載されている。
このように、吸収体10の第1の面1A側におけるポリマー粒子3の平均密度が、第2の面1B側におけるポリマー粒子3の平均密度よりも大きくなっていることにより第1の面1A側ではポリマー粒子3の間の間隙にパルプ繊維2がパッキングしにくい構造を形成し、ポリマー粒子3間の最近接距離が非常に短くなっている。逆に第2の面1B側ではポリマー粒子3同士をパルプ繊維2が分ける構造になっているため、ポリマー粒子3間の最近接距離が第1の面1A側に対して長くなっている。
このような構造では、第1の面1A側と第2の面1B側とにおいてパルプ繊維2によって形成される導液路が互いに不連続であるか、もしくは分断されているため、第2の面1B側から戻ってきた液は、第1の面1A側を通過できず液を戻しにくい効果がある。
一方、繊維量の少ない第1の面1A側においては、パルプ繊維2による導液効果が小さい。そこで、ポリマー粒子3として特に、2.0kPa荷重下での通液速度が20mL/min以上という通液速度の速いものを用いることにより、第1の面1A側における液の透過速度を速くすることができる。
このように、ポリマー粒子3の平均密度を第1の面1A側と第2の面1B側とにおいて異ならせることで、第2の面1B側から第1の面1A側への液戻りを防止し、延いては吸収体10から表面シートへ11への液戻りを低減させることができる。さらにポリマー粒子3の物性(通液速度)を規定することで、ポリマー密度が高い第1の面1A側においては、通液速度の速いポリマー粒子3の存在により、液の透過速度が損なわれない。
吸収体10においては、図1に示すように、第2の面1B側のパルプ繊維2の重量は、第1の面1A側のパルプ繊維2の重量よりも大きくなっている。
ここで、第1の面1A側のパルプ繊維の重量及び第2の面1B側のパルプ繊維の重量とは、それぞれの面側の領域における単位面積当たりの繊維量をいう。即ち、吸収体10は、第2の面1B側が繊維量の多い領域となっており、第1の面1A側が繊維量の少ない領域となっている。第1実施形態においては、第1の面1Aから吸収体10の厚さの半分までが繊維量の少ない領域となっており、第2の面1Bから吸収体10の厚さの半分までが繊維量の多い領域となっている。
また、第1の面1A側とは、吸収体10の厚み方向における第1の面1Aを含むその近傍の領域をいい、第2の面1B側とは、吸収体10の厚み方向における第2の面1Bを含むその近傍の領域をいう。また、第1の面近傍の領域及び第2の面近傍の領域とは、好ましくは第1の面1A及び第2の面1Bから吸収体10の厚みの50%までの範囲をいい、更に好ましくは30%までの範囲をいう。
吸収体10の厚み方向におけるパルプ繊維2の繊維量の分布は、図1に示す分布形態に限られない。例えば、パルプ繊維2の繊維量が変化する部分は、厚み方向の半分の位置に限られず、半分よりも表面シート11側であってもよく、裏面シート12側であってもよい。また、第1の面1Aから第2の面1Bに向けて繊維量が連続的に増加していてもよい。即ち、第2の面1B側のパルプ繊維2の重量が、第1の面1A側のパルプ繊維2の重量よりも大きくなっていればよい。
第1の面1A側の繊維量は、好ましくは25〜150g/m2、更に好ましくは50〜100g/m2である。一方、第2の面1B側の繊維量は、好ましくは100〜300g/m2、更に好ましくは150〜250g/m2である。
このように、第1の面1Aと第2の面1Bとにおいて、ポリマー粒子3の粒径及び繊維量が異なっているため、第1の面1A側の空隙率と、第2の面1B側の空隙率とは異なっている。第1実施形態においては、第1の面1A側の空隙率は、第2の面1B側の空隙率よりも大きくなっている。第1の面1A側の空隙率及び第2の面1B側の空隙率は、以下の空隙率の測定方法に従って測定する。
〔空隙率の測定方法〕
はじめに吸収体10の厚み方向の断面を顕微鏡観察し、その断面写真を撮像する。得られた断面写真を画像解析ソフト(Image−Pro Plus、日本ビジュアルサイエンス株式会社製)で解析する。断面写真における第1の面1A側の領域及び第2の面1B側の領域それぞれにおいてパルプ繊維2及びポリマー粒子3のない領域の面積を測定し、その面積を空隙の面積とする。得られた第1の面1A側の領域の空隙の面積及び第2の面1B側の領域の空隙の面積をそれぞれ第1の面1A側の領域の断面積及び第2の面1B側の領域の断面積で除して空隙率を求める。ここでは、第1の面1Aから吸収体の厚み方向の50%の領域の空隙率と第2の面1Bから吸収体の厚み方向の50%の領域の空隙率とを比較する。
第1の面1Aに粒径の大きいポリマー粒子3が配され、第2の面1Bに粒径の小さいポリマー粒子3が配されることにより、吸収体10は液の吸収速度が高まる。
ポリマー粒子3は、一般にその粒径が大きいほど、単位重量当たりの表面積が小さく、液をポリマー粒子3内に吸収する速度が遅い傾向にある。また、粒径が大きなポリマー粒子3は、最密充填しにくいので、ポリマー粒子3間に多数の大きな空間を形成する。従って、第1の面1A側から入ってきた液は、粒径の大きな第1の面1A側に配されたポリマー粒子に直ちに吸収されることなく、そのまま吸収体10の第2の面1B側に向けて流下する。しかも、第1の面1A側の繊維量は、第2の面1B側の繊維量よりも少なく、繊維間の空隙の大きい疎な構造となっており、液の平面方向への拡散性が低いことに加え、繰り返し液を吸収することによって粒径の大きなポリマー粒子3が膨潤したのちも、膨潤したポリマー粒子3同士が接することがなく、ゲル層を形成しないため、液をすばやく透過させる。従って、液は、第1の面1A側において平面方向にはあまり拡散せず、粒径の小さなポリマー粒子3が配されている第2の面1B側にすばやく到達する。
粒径の小さなポリマー粒子3は、単位重量当たりの表面積が大きく、液をポリマー粒子3内に吸収する速度が速いため、第2の面1B側に到達した液は、粒径の小さなポリマー粒子3によってすばやく吸収される。また、第2の面1B側の繊維量は、第1の面1A側の繊維量よりも多く、繊維間の空隙の小さい密な構造となっており、繊維間に働く毛管力によって液は面方向に広く拡散し、第2の面1B側における液の吸収力を向上させる。粒径の小さなポリマー粒子3によって吸収されなかった余剰の液は、第1の面1A側に配されている粒径の大きなポリマー粒子3によって吸収される。
第1実施形態においては、このように、第1の面1A側において液をあまり平面方向に拡散させずに第2の面1B側にすばやく透過させ、第2の面1B側において液をすばやく吸収すると共に吸収した液を平面方向に広く拡散させることにより吸収体10の液の吸収速度が高まる。また、上述したように第2の面1B側に吸収された液は、第1の面1A側には戻りにくくなっている。そのうえ、吸収体10が加圧されるなどした際に第1の面1A側に逆戻りしようとする液は、粒径の大きなポリマー粒子3によって吸収される。このように、実態におけるあらゆる状態(圧力の有無、姿勢、尿量)において吸収体10からの液戻りが少なくなる。また、液がすばやく吸収体10中へ透過していくために、表面シート上に液が残存する時間が短くなり、表面シート中に残る液もすくなくなるため、吸収体10はドライ感を呈する。
更に、粒径の大きなポリマー粒子3は、粒子同士の間に存在する空間が、粒径の小さなポリマー粒子3の場合よりも大きいので、粒径の大きなポリマー粒子3が液を吸収し膨潤してその体積が増加しても、その体積の増加分を前記の空間で吸収できる。従って、第1の面1A側において、ゲルブロッキングは生じにくくなっている。一方、粒径の小さなポリマー粒子3は、粒径の大きなポリマー粒子3に比べゲルブロッキングしやすい傾向にあるが、第2の面1B側においては、パルプ繊維2の繊維量が多いため、小粒径のポリマー粒子3間にパルプ繊維2が介在してポリマー粒子3同士の接触が妨げられ、ゲルブロッキングが効果的に防止される。
ポリマー粒子3としては、従来の吸収性物品に用いられてきたものと同様のものを特に制限なく用いることができる。具体的には、ポリアクリル酸ソーダ(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ソーダ架橋体、(デンプン−アクリル酸)グラフト重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、ポリアクリル酸カリウム、並びにポリアクリル酸セシウム等が挙げられる。
ポリマー粒子3を保持するパルプ繊維2としては、針葉樹クラフトパルプや広葉樹クラフトパルプのような木材パルプ、木綿パルプ及びワラパルプ等の天然セルロース繊維等が挙げられる。
パルプ繊維2の繊維長は、好ましくは0.1〜10mm、更に好ましくは0.5〜3mmである。
尚、図示はされていないが、吸収体10は、各種シート材料(以下、コアラップシートともいう)によって包まれていることも好ましい。また、コアラップシートは、第1の面1A及び/又は第2の面1Bの上面及び/又は下面に配されていてもよい。コアラップシートとしては、ティッシュペーパーなどの紙、不織布(例えばスパンボンド不織布、SMS(スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド)不織布、エアレイド不織布)等が挙げられる。
次に、上述した吸収体10の好ましい製造方法について説明する。
図1に示す吸収体10は、例えば図2に示す製造装置20により製造することができる。
吸収体の製造装置20は、図2に示すように、外周面に複数の集積用凹部40が所定の間隔で形成された回転ドラム30と、回転ドラム30の外周面の一部を覆う一端部を有し、飛散状態とされた吸収体の原料を、回転ドラム30の外周面に供給するダクト50を備えている。
回転ドラム30は、円筒状をなし、図2中の矢印A方向に回転駆動されるようになされている。回転ドラム30の外周面には、製造する吸収体の形状に対応する形状の集積用凹部40,40・・が形成されている。回転ドラム30には、吸気ファン(図示せず)が接続されており、該吸気ファンの駆動により、回転ドラム内の仕切られた空間B及びCが負圧に維持されるようになっている。個々の集積用凹部40の底面部には、多数の細孔(図示せず)が形成されており、集積用凹部が負圧に維持された空間上を通過している間、該集積用凹部の底面部の細孔が吸引孔として機能する。
ダクト50における、回転ドラム30側とは反対側の端部付近には、パルプ繊維等の繊維材料をダクト50内に飛散状態として供給する繊維材料供給装置(図示せず)が設けられている。また、ダクト50における、回転ドラム30と前記繊維材料の導入部位との間には、該ダクト50内にポリマー粒子3を導入するポリマー導入口51が設けられている。
ダクト50は、図3及び図4に示すように、上面52、下面53及び一対の側面54,54によって囲まれた断面矩形状の内部空間を有している。図4に示すように、ダクト50の内部空間は、繊維材料の導入部からポリマー粒子の導入部を経て、該ポリマー粒子の導入部と回転ドラム30との中間部位くらいまでは、ゆるやかに上下方向に拡大しており、回転ドラム30の近傍においては、上下方向に急激に拡大している。一方、ダクト50の一対の前記側面54,54は、ドラムの略全長に亘って互いに略平行である。以下、ダクト50の内壁面を構成する上記上面52、上記下面53及び上記側面54を、それぞれ、ダクト50の上面52、下面53及び側面54という。
本吸収体の製造装置20は、ダクト50の内部空間上半部の両側2箇所に設けられたポリマー導入口51から、ポリマー粒子3をダクト50内に導入するようになされている。ポリマー導入口51は、図4に示すように、ダクト50内の上面52と各側面54,54との交点55,55近傍に形成されている。より具体的には、ダクト50の一対の側面54,54における上面52近傍に形成されている。ポリマー導入口51は、ダクト50の内壁面に矩形状に開口している。
ポリマー導入口51が形成された部分におけるダクト50の外壁面には、ポケット状の接続部材56が取り付けられている。ポケット状の接続部材56は、ポリマー供給管57の一端部を差し込んで固定できるようになっている。ポリマー供給管56の他端は、ポリマーの収容部58に接続されている。ポリマーの収容部58に収容されているポリマーは、2つのポリマー供給管57に等量に分割され、それぞれ、ポリマー導入口51からダクト内に導入されるようになされている。
ポリマーの収容部58からポリマー導入口51へのポリマーの移動は、主に重力による自然落下であるが、ポリマーの収容部58側に送気ファン等のブロー手段を設けてポリマーの移動を助力してもよい。尚、ポリマー導入口51からのポリマーの導入の開始及び停止は、ポリマーの収容部58に備えられたオーガー(図示せず)といわれる大きなねじ状の部材を回転させたり止めたりすることにより行うことができる。ポリマーの導入は、オーガーのねじの穴(隙間)の中へポリマーを充填させ、オーガーを回転させて行う。ポリマーの導入量は、オーガーの回転速度により調整する。ポリマーの導入の停止は、オーガーを止め、ポリマー導入口51へのポリマーの供給を止めることにより行う。
本吸収体の製造装置20においては、図2及び図3に示すように、ダクト50の各側面54における、ポリマー導入口51よりも回転ドラム30寄りの位置に、略三角錐状の部材41、42が固定されている。また、ダクト50の下面53における、ポリマー導入口51よりも回転ドラム30寄りの位置には、三角柱状の部材43が設けられている。部材41,42及び43を設けることにより、ダクト50の内部空間の体積が減少してダクト50内の気流の流速が早くなる。また、部材41,42及び43の形状によって、該部材41,42及び43よりも回転ドラム30側のダクト50の内部空間に気流の乱れが生じる。本吸収体の製造装置20においては、部材41,42の略三角錐形状により、部材41,42及び43よりも回転ドラム30側のダクト50の内部空間において、部材41,42の設けられている位置よりも上部の空間で乱気流が生じる。また部材41,42の設けられている位置よりも下部の空間においては、乱気流は生じない。
部材41,42の形状は、空気流の流速を変化させ、乱気流を生じさせることのできる形状であれば特に制限されない。
吸収体の製造装置20は、更に、集積用凹部40に原料を堆積させる前の回転ドラム30の外周面上に第1コアラップシート5Bを供給する第1コアラップシート供給機構と、集積用凹部40に原料を堆積させた後の回転ドラム30の外周面上に第2コアラップシート5Aを供給する第2コアラップシート供給機構と、回転ドラムの外周面上に供給する直前の第1及び第2コアラップシート5A,5Bにそれぞれ接着剤を塗工する2つの接着剤塗工装置6A,6Bとを備えている。
本吸収体の製造装置20を用いて吸収体10を製造するには、先ず、回転ドラム30を回転させると共に、上記吸気ファンを作動させる。また、第1及び第2コアラップシート供給機構及び接着剤塗工装置6A、6Bを作動させる。
吸気ファンの作動により、空間B上に位置する集積用凹部40の底面部に吸引力が生じると共に、ダクト50内に、回転ドラム30の外周面に向けて流れる空気流が生じる。
そして、ダクト50内に、繊維材料を飛散するように導入すると共に、2つのポリマー導入口51それぞれから、ポリマー粒子をダクト50内に導入する。
回転ドラム30には、先ず、第1コアラップシート5Bが供給される。ダクト内に導入された繊維材料及びポリマー粒子は、飛散状態となって回転ドラムに向かって供給され、回転ドラム30における該シート5Bにより内面が覆われた状態の集積用凹部40内に吸引されて堆積する。そして、これらが堆積した後の集積用凹部40上に、第2コアラップシート5Aが供給される。
ここで、図2に示す製造装置において、ダクト50の両側2箇所に設けられた一対のポリマー導入口51それぞれから、二つの鋭い粒度分布のピークを有するポリマー粒子3をダクト50内に導入すると、導入されたポリマー粒子は、粒径の大きなものほど早く落下するため、粒径の大きなポリマー粒子は、ダクト50内の乱気流の生じていない空間、即ち部材41,42の設けられている位置よりも下部の空間を搬送されて、回転する集積用凹部40がダクト50に覆われた部分における下方部B1に位置する際に集積用凹部40の底面に堆積する。また、乱気流により舞い上げられたポリマー粒子においては、その中で粒径の小さなものほどより遠くまで搬送される。そして、粒径の小さなポリマー粒子は、回転する集積用凹部40がダクト50に覆われた部分における上方部B3に位置する際に、集積用凹部40の表面に堆積する。即ち、ポリマー粒子3は、回転ドラム30に設けられた集積用凹部40において、粒径の大きいものが底面(内面)に堆積し、粒径の小さいものが表面(外面)に堆積する。
このような二つの鋭い粒度分布のピークを有するポリマー粒子3は、それぞれ平均粒径の異なる、単分散の粒度分布を有するポリマー粒子3を2種類混合することにより得られる。この場合には、異なる特性を有する2種類のポリマー粒子3を用いることができる。
また、シングルピークの粒径分布を有するポリマー粒子3を分級することによって大粒径及び小粒径の所望の粒径の部分を得ることもできる。この場合には、一種類のポリマー粒子3の中で、物性の特性の顕著に異なる2箇所の粒径を得ることができる。
繊維材料供給装置から供給されたパルプ繊維2は、部材41,42の設けられた部分よりも手前側では、ダクト50内に均一に分散して搬送されてくる。パルプ繊維2はその形状から、ポリマー粒子よりも気流の影響を強く受けるため、部材41,42の設けられた部分よりも回転ドラム30側では、大部分のパルプ繊維2が乱気流により舞い上げられ、乱気流の生じていない空間を搬送されるパルプ繊維2は少量となる。従って、回転する集積用凹部40がダクト50に覆われた部分における下方部B1に位置する際に集積用凹部40の底面に堆積するパルプ繊維2の量は少なくなる。また、回転する集積用凹部40がダクト50に覆われた部分における上方部B3に位置する際に集積用凹部40の表面に堆積するパルプ繊維2の量は多くなる。即ち、回転ドラム30に設けられた集積用凹部40において、底面(内面)側に堆積するパルプ繊維2の量は少なくなり、表面(外面)側に堆積するパルプ繊維2の量が多くなる。
集積用凹部40内の繊維材料及びポリマー粒子の堆積物は、パルプ繊維2からなる繊維集合体にポリマー粒子3が含有されている構成であり、それらが、第1及び第2コアラップシート5A,5B間に間欠的に配置されたものは、吸収体の連続体10Aである。パルプ繊維2及びポリマー粒子3の堆積物は、堆積物の排出部Eまで搬送され、第1及び第2コアラップシート5A,5Bに挟まれた状態で、回転ドラム30から離れる方向に引っ張られ集積用凹部40から離型される。
回転ドラム30の外周面から離れた吸収体の連続体10Aは、ベルトコンベア等の任意の搬送手段により搬送され、後の工程において、パルプ繊維2及びポリマー粒子3の堆積物のない部分で切断されて個々の吸収体10となる。
吸収体10の厚みは、好ましくは1〜5mm、更に好ましくは2〜3mmである。
また、吸収体10全体としての坪量は、好ましくは40〜700g/m2、更に好ましくは100〜500g/m2である。吸収体10中におけるパルプ繊維2の坪量は、好ましくは20〜350g/m2、更に好ましくは50〜250g/m2であり、吸収体10中におけるポリマー粒子3の坪量は、好ましくは20〜350g/m2、更に好ましくは50〜250g/m2である。
吸収性物品1には、吸収体10と表面シート11との間に、表面シート11とは別のシート(図示せず)が配されていることが好ましい。そのような別のシートは、一般にセカンドシートと呼ばれている。
セカンドシートが配されることにより、表面シート11から吸収体10への液の透過性が向上する。更に、吸収体10に吸収された液の蒸散を抑制すると共に吸収体10から表面シート11への液戻りを低減することができる。更には、吸収体10の第1の面1Aに配された粒径の大きいポリマー粒子3に起因する肌触りの悪化を抑制することもできる。このような目的から、セカンドシートは、ある程度の厚みを有する嵩高な物であることが好ましい。具体的には、セカンドシートはその厚みが0.1〜5mmであることが好ましい。
セカンドシートとしては、親水性不織布や親水性の繊維集合体からなることが好ましい。また、不織布上に繊維集合体を積層したものも用いることができる。不織布としては、エアースルー不織布、レジンボンド不織布、スパンレース不織布、エアレイド不織布等が挙げられる。
不織布や繊維集合体を構成する繊維としては天然繊維、半合成繊維、合成繊維を用いることができる。天然繊維としては、パルプ、綿、麻等が挙げられる。半合成繊維としては、トリアセテート繊維、ジアセテート繊維等が挙げられる。合成繊維としてはポリエチレン、ポリエチレンテレフタラート、ポリプロピレン、ポリビニルアルコールの単独繊維及びこれら樹脂を2種以上含む複合繊維を用いることができる。複合繊維としては、芯鞘型、サイド・バイ・サイド型、偏芯型などが挙げられる。
セカンドシートは、表面シートよりも親水度が高いことが好ましい。また、セカンドシートの密度は表面シートの密度よりも大きいことが好ましい。また、セカンドシートの親水度や密度は、セカンドシートの厚み方向において変化していてもよい。
セカンドシートの坪量は、好ましくは10〜50g/m2である。
本発明の吸収性物品1における裏面シート12としては、当該技術分野において通常用いられている材料を特に制限なく用いることができる。裏面シート12としては、熱可塑性樹脂のフィルムや、該フィルムと不織布とのラミネート等の液不透過性ないし撥水性のシートを用いることができる。裏面シート12は、水蒸気透過性を有していてもよい。
以上のような構成を有する本発明の吸収性物品1によれば、表面シート11が多数の凸部15を有し、該凸部15の内部が空洞である立体シートからなるため、通気性に優れると共に、肌のべたつきを低減し肌触りにも優れる。また、吸収体10は、第1の面における高吸収性ポリマーの粒径が、第2の面における高吸収性ポリマーの粒径よりも大きく、第2の面側のパルプ繊維の重量が、第1の面側のパルプ繊維の重量よりも大きくなっているため、吸収体10における液の吸収速度が速い。従って、液透過速度の遅い表面シート11を用いた場合においても、表面シート11を透過した液を素早く吸収し、表面シート11における液残りを低減できる。
本発明の吸収性物品1は、更に、該吸収性物品の具体的な用途に応じた各種部材を具備していてもよい。そのような部材は、当業者に公知である。例えば、吸収性物品を使い捨ておむつや生理用ナプキンに適用する場合には、表面シート上の左右両側部に一対又は二対以上の立体ガードを配置することができる。
尚、吸収性物品1は、第1実施形態においては、吸収体10の第1の面1Aが表面シート側に位置するように配されていたが、吸収体10の第2の面1Bが表面シート11側に位置するように配されて用いてもよい。
この場合には、***された液は、受液面である第2の面1B側において平面方向に広く拡散された後に第1の面1A側に透過されるため、一回の液の吸収によって吸収体10の全面を利用できるという点において優れる。そのため軽失禁やパンティーライナーなどの***量が少なく、一回の***で比較的取り替えるような吸収性物品に好適に用いることができる。
次に、本発明の吸収性物品の第2実施形態について説明する。第2実施形態については、上述した第1実施形態と異なる点を説明し、同様の点は、同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない点は、第1実施形態についての説明が適宜適用される。
第2実施形態の吸収性物品1においては、図5に示すように、第1実施形態に比して、吸収体10における第1の面1A側と第2の面1B側との間に、第1の面1A側の領域及び第2の面1B側の領域よりもパルプ繊維2の重量の多い領域1Cを有している点で異なる。
第2実施形態におけるパルプ繊維2の重量の多い領域1Cにおけるパルプ繊維2の重量は、好ましくは50〜200g/m2、更に好ましくは100〜150g/m2である。
第2実施形態の吸収性物品1によれば、パルプ繊維2の重量の多い領域1Cを吸収体10の厚み方向の中央付近に設けることにより、第1の面1A側の領域を透過してきた液を、該領域1Cにおいて平面方向に広く拡散させてから第2の面1B側の領域に液を移行させることができるため、第2の面1B側に液を移行させることのできる面積が大きくなり、一回の液の***時に接するポリマー粒子3の量が増え、吸収効率が高まる。またパルプ繊維2の重量の多い領域1Cが吸収体10の厚み方向の中央付近にあることにより、吸収体10は、第1の面1A及び第2の面1Bの何れの面から圧迫した際にも風合いが良好となり、クッション性に優れる。
第2実施形態の吸収性物品1における吸収体10のように、吸収体の厚み方向の中央領域にパルプ繊維の重量の多い領域1Cを有する吸収体10を形成するには、図2に示す製造装置において、導入するパルプ繊維の特性(比重、太さ、長さ、形状等)を調整してパルプ繊維の搬送距離を制御し、回転する集積用凹部40が回転ドラム30におけるダクト50に覆われた部分の上下方向における中央部分B2に位置する際にパルプ繊維が密に堆積するようにすればよい。
は、本発明の第3実施形態の吸収性物品を示すものである。第3実施形態においては、図6に示すように、吸収体が、表面シート側に位置する上層吸収体14及び裏面シート12側に位置する下層吸収体13から形成されている。即ち、第3実施形態の吸収性物品は、その吸収体が、図1に示す第1実施形態の吸収性物品における吸収体を2枚積層して形成されている他は第1実施形態と同様の構成である。上層吸収体14は、その表面シート2側に位置する第1の面14Aにおけるポリマー粒子3の平均粒径が、下層吸収体13側に位置する第2の面14Bにおけるポリマー粒子3の平均粒径より大きく、該第2の面14B側のパルプ繊維2の重量が、該第1の面14A側のパルプ繊維2の重量より大きくなっている。下層吸収体13は、その上層吸収体14側に位置する第1の面13Aにおけるポリマー粒子3の平均粒径が、裏面シート13側に位置する第2の面13Bにおけるポリマー粒子3の平均粒径より大きく、該第1の面13A側のパルプ繊維2の重量が、該第2の面13B側のパルプ繊維2の重量より小さくなっている
このように、吸収体を2枚積層することにより、液の吸収速度を保ちつつ、且つ多量の液の吸収が可能となる。
図7は、本発明の参考例の吸収性物品を示すものである。この吸収性物品は、本発明の範囲外のものであるが、便宜的に第4実施形態と呼ぶこととする。第4実施形態においては、第3実施形態に比して下層吸収体13を表裏反転して配した点で異なる。即ち、第4実施形態の吸収性物品においては、図7に示すように、吸収体10は、表面シート2側に位置する上層吸収体14及び裏面シート3側に位置する下層吸収体13が積層されて形成されている。上層吸収体14は、その表面シート2側に位置する第1の面14Aにおけるポリマー粒子3の平均粒径が、下層吸収体13側に位置する第2の面14Bにおけるポリマー粒子3の平均粒径より大きく、該第2の面14B側のパルプ繊維2の重量が、該第1の面14A側のパルプ繊維2の重量より大きくなっている。下層吸収体13は、その裏面シート3側に位置する第1の面13Aにおけるポリマー粒子3の平均粒径が、上層吸収体14側に位置する第2の面13Bにおけるポリマー粒子3の平均粒径より大きく、該第2の面13B側のパルプ繊維2の重量が、該第1の面13A側のパルプ繊維2の重量より大きくなっている
第4実施形態においても、第3実施形態と同様の効果が奏される。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前述した実施形態に制限されることなく、本発明を逸脱しない限り適宜変更が可能である。
例えば、吸収体10は、第1実施形態においては、その第1の面1Aの空隙率が第2の面1Bの空隙率よりも大きかったが、第2の面1Bの空隙率が第1の面1Aの空隙率よりも大きくてもよい。
また、上層吸収体14は、第3実施形態及び第4実施形態においては、その第1の面14Aが、表面シート11側に位置するように配されていたが、第2の面14Bが表面シート11側に位置するように配されていてもよい。
また、本発明の吸収性物品は、使い捨ておむつや生理用ナプキンに限られず、失禁パッド等であってもよい。
以下に、本発明における好ましい具体的な実施例を挙げる。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されるものではない。
〔実施例1〕
以下の材料を用いて本発明の吸収性物品である使い捨ておむつを製造した。
先ず、図2に示す製造装置を用いて、図1に示す吸収体を製造した。パルプ繊維としては、ウエハウザー社製〔NB416〕を用いた。ポリマー粒子としてはサンダイヤ社製〔IM930〕を用いた。
得られた吸収体は、坪量489g/m2であり、厚みは2.0mmであった。吸収体全体におけるパルプ繊維の坪量は、195g/m2、ポリマー粒子の坪量は、294/m2であった。第1の面におけるポリマー粒子の平均粒径は、約500、第2の面におけるポリマー粒子の粒径は、約125mであった。第1の面側のパルプ繊維の重量は80g/m2、第2の面側のパルプ繊維の重量は115/m2であった。この吸収体の厚み方向の断面を電子顕微鏡観察した結果、図1に示す構造を有していることが確認された。
表面シート11として、特開2004−174234号公報記載の表面シートを用いた。上層シート11A及び下層シート11Bとしては、エアスルー不織布を使用し、その構成繊維は、ポリエチレンテレフタラート及びポリエチレンからなる芯鞘型の複合繊維を用いた。構成繊維の繊度は2.2dtex、平均繊維長は51mmであった。上層シートの坪量は10g/m2、下層シート11Bの坪量は20g/m2であった。上層シート11A及び下層シート11Bにはそれぞれ界面活性剤を用いた親水化処理を施した。
凸部15の高さは2mm、1つの凸部15の底面積は0.07cm2であった。表面シート11全体の坪量は、30g/m2であった。
裏面シート12として、透湿性のシートを用いた。
それ以外は、通常の使い捨ておむつの製造方法に従い、本発明の吸収性物品である使い捨ておむつを得た。
〔実施例2〕
実施例1の吸収体と表面シートとの間に、セカンドシートを配した以外は、実施例1と同様に使い捨ておむつを得た。
セカンドシートとしては、エアスルー不織布を使用し、その構成繊維は、ポリエチレンテレフタラート及びポリエチレンからなる芯鞘型の複合繊維を用いた。セカンドシートの坪量は40g/m2であった。セカンドシートには、界面活性剤を用いた親水化処理を施した。
〔比較例〕
実施例に用いた装置20における乱気流及び流速の変化を生じさせる部材41,42,43を取り外し、ポリマーの導入位置を側面からダクト上面にし、投入口も2つから1つに変更したダクトを用いてポリマー粒子及びパルプ繊維を積繊し、吸収体の厚み方向に亘ってパルプ繊維の重量の変化及びポリマー粒子の平均粒径の変化のない比較例の吸収体を作製した。
得られた吸収体は、坪量514g/m2であり、厚みは3.2mmであった。吸収体全体におけるパルプ繊維の坪量は、257g/m2、ポリマー粒子の坪量は、257g/m2であった。ポリマー粒子の平均粒径は350μmであった。
それ以外は実施例と同様にして使い捨ておむつを得た。この吸収体の厚み方向の断面を電子顕微鏡観察した結果、吸収体の厚み方向に亘ってパルプ繊維の重量の変化及びポリマー粒子の平均粒径の変化は観察されなかった。
〔評価〕
実施例及び比較例で得られた使い捨ておむつについて、以下の方法で液吸収時間及び液戻り量を測定した。その結果を表1に示す。
〔液吸収時間の測定〕
所定の速度及び量で擬似尿を繰り返し排尿でき、且つ赤ちゃんの体型及び体重を模したモデルに、実施例及び比較例で得られたおむつをはかせて、うつぶせ寝をしている体勢にした。この体勢では、お腹付近の吸収体にかかる体圧がほぼ2.0kPaになる。この状態で擬似尿を40ml排尿させ、表面シートから擬似尿がなくなるまでの時間を液吸収時間として測定した。測定は所定の排尿間隔をおいて4回行った。液吸収時間が遅くなればなるほど、モデルと表面シートの間に擬似尿が液残りしている時間が長いことを意味する。尚、2回目、3回目、4回目の排尿は、それぞれその前の回の測定から5分後に行った。
〔液戻り量〕
4回目の擬似尿の排尿完了から10分後に、アドバンテック社製のろ紙No.4Aを10cm×10cmに切ったものを10枚重ね、排尿部付近のおむつ上に置く。ろ紙の上から3.43kPaの圧力を2分間加えてろ紙に擬似尿を吸収させる。ろ紙の重量を測定し、重量の増加分を液戻り量とする。
Figure 0005008383
表1に示す結果から明らかなように、実施例の使い捨ておむつは、比較例の使い捨ておむつに比べて繰り返し液を吸収しても吸収速度の低下が起こりにくいことが判る。また、実施例の吸収体は、比較例の吸収体に比べて加圧という厳しい条件での液戻り量も低減されていることがわかる。
図1は、本発明の一実施形態(第1実施形態)の吸収性物品の厚み方向の断面を示す模式図である。 図2は、図1に示す吸収性物品における吸収体の製造装置の一例を示す概略図である。 図3は、図2に示す吸収体の製造装置におけるダクトの、高吸収性ポリマー導入口付近の構成を示す斜視図である。 図4は、図2に示す吸収体の製造装置におけるダクトの、高吸収性ポリマー導入口を通る断面を示す鉛直方向断面図(図2のIII−III線断面図)である。 図5は、本発明の第2実施形態の吸収性物品の厚み方向の断面を示す模式図である。 図6は、本発明の第3実施形態の吸収性物品の厚み方向の断面を示す模式図である。 図7は、本発明の第4実施形態の吸収性物品の厚み方向の断面を示す模式図である。
符号の説明
1 吸収性物品
10 吸収体
11 表面シート
12 裏面シート
13 下層吸収体
14 上層吸収体
15 凸部15
16 液透過性シート
2 パルプ繊維
3 高吸収性ポリマー(ポリマー粒子)
20 吸収体の製造装置
30 回転ドラム
31 集積用凹部の底面部の裏面側に位置する空間
40 集積用凹部
41 底面部
50 ダクト

Claims (4)

  1. 表面シート、裏面シート及びこれら両シート間に介在された吸収体を備え、該吸収体は、パルプ繊維及び高吸収性ポリマーの粒子を含んでいる吸収性物品であって、
    前記表面シートは、積層された上層シート及び下層シートが部分的に接合されて多数の接合部が形成されていると共に、該接合部以外において上層シートにより多数の凸部が形成されており、該凸部において該上層シートと該下層シートとの間が空洞となっており、該下層シートは平面状のシートである立体シートからなり、
    前記吸収体は、上層吸収体及び下層吸収体が積層されて形成されており、
    前記上層吸収体の第1の面における高吸収性ポリマーの平均粒径は、前記上層吸収体の第2の面における高吸収性ポリマーの平均粒径よりも大きく、
    前記第2の面側のパルプ繊維の重量は、前記第1の面側のパルプ繊維の重量よりも大きく
    前記第1の面が前記表面シート側に位置しており、
    前記下層吸収体は、その上層吸収体側に位置する第1の面におけるポリマー粒子の平均粒径が、裏面シート側に位置する第2の面におけるポリマー粒子の平均粒径より大きく、かつ該第1の面側のパルプ繊維の重量が、該第2の面側のパルプ繊維の重量より小さくなっている吸収性物品。
  2. 前記吸収体における前記第1の面の高吸収性ポリマーの平均密度は、前記第2の面の高吸収性ポリマーの平均密度よりも大きく、かつ高吸収性ポリマーの2.0kPaにおける通液速度は、20ml/min以上である請求項に記載の吸収性物品。
  3. 前記第1の面の空隙率は、前記第2の面の空隙率よりも大きくなっている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収体と前記表面シートとの間にセカンドシートが配されている請求項1〜3の何れかに記載の吸収性物品。
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