JP5006734B2 - 基板洗浄方法および基板洗浄装置 - Google Patents

基板洗浄方法および基板洗浄装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5006734B2
JP5006734B2 JP2007212828A JP2007212828A JP5006734B2 JP 5006734 B2 JP5006734 B2 JP 5006734B2 JP 2007212828 A JP2007212828 A JP 2007212828A JP 2007212828 A JP2007212828 A JP 2007212828A JP 5006734 B2 JP5006734 B2 JP 5006734B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
liquid
film
solution
frozen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007212828A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009049126A (ja
Inventor
直澄 藤原
勝彦 宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Screen Holdings Co Ltd
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Screen Holdings Co Ltd
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Screen Holdings Co Ltd, Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Screen Holdings Co Ltd
Priority to JP2007212828A priority Critical patent/JP5006734B2/ja
Publication of JP2009049126A publication Critical patent/JP2009049126A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5006734B2 publication Critical patent/JP5006734B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Description

この発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(Field Emission Display;電界放出ディスプレイ)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板などの各種基板(以下、単に「基板」という)に付着させた液膜を凍結して凍結膜を形成し、該凍結膜を基板から除去することで基板に対して洗浄処理を施す基板洗浄方法および基板洗浄装置に関するものである。
半導体装置や液晶表示装置などの電子部品の製造工程では、基板の表面に成膜やエッチングなどの処理を繰り返し施して微細パターンを形成していく工程が含まれる。ここで、微細加工を良好に行うためには基板を清浄な状態に保つ必要があり、必要に応じて基板に対して洗浄処理が行われる。例えば特許文献1に記載された方法においては、純水で構成された液膜(水膜)を基板表面に付着させた後、水膜を凍結させている。これにより、水膜が体積膨張して基板表面に付着するパーティクル(汚染粒子)と基板との間の付着力が弱まり、あるいは基板表面からパーティクルが脱離する。その後、凍結した水膜(凍結膜)を基板から除去することによって、基板に対する付着力の弱まった、あるいは基板表面から脱離した水膜中のパーティクルが容易に除去される。
また、パーティクルを洗浄対象物から除去する他の方法としては、例えば特許文献2に記載されたパーティクル除去方法が知られている。このパーティクル除去方法を実行する装置は、洗浄対象物である物品を圧力容器室内に設置している。圧力容器室は脱イオン水などの洗浄液で部分的に満たされ、洗浄液中に物品が沈められる。このような状態で、圧力容器室に溶解ガスが導入され、室内が溶解ガスで加圧される。これにより、溶解ガスの一部が洗浄液に吸収される。また、洗浄液の温度が凍結温度以下の温度に下げられ、物品の表面に洗浄液が凍結した薄層が形成される。その後、室内のガス圧力が急激に低下させられ、溶解したガスを含んだ薄層が固体状態から液体状態、または部分的に液体状態、または気体状態のいずれかに昇華を経て相変化が起こされる。これにより、薄層内に溶解したガスのバブルが生じ、バブルによって物品の表面からパーティクルが除去される。
特開2006−332396号公報(図6) 特開平3−184337号公報(図6)
上記したように、特許文献1、2に記載の装置では、基板(あるいは物品)に液膜(水膜)を付着させた状態で液膜を凍結させる技術を利用することによって基板(あるいは物品)からのパーティクル除去を容易にしている。しかしながら、このような凍結技術を用いた、パーティクルなどの汚染物質が基板から除去される割合(以下「パーティクル除去率」という)については、さらなる向上が求められており、そのようなパーティクル除去率を向上させることが実現可能な基板洗浄方法および装置が要望されていた。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、基板に付着させた液膜を凍結させる技術を用いた基板洗浄方法および基板洗浄装置において、パーティクル除去率を向上させる
ことを目的とする。
この発明は、基板に対して洗浄処理を施す基板洗浄方法であって、上記目的を達成するため、薬液を含む第1液体で構成された液膜を基板に付着させた状態で液膜を凍結させて凍結膜を形成する凍結工程と、基板に向けて薬液を含む第2液体を供給して基板から凍結膜を除去する除去工程とを備え、薬液がアルカリ性処理液であり、除去工程では、第1液体と同一成分の液体を第2液体として用いることを特徴としている。
また、この発明は、基板に対して洗浄処理を施す基板洗浄装置であって、上記目的を達成するため、薬液を含む第1液体で構成された液膜を基板に付着させた状態で液膜を凍結させて凍結膜を形成する凍結手段と、基板に向けて薬液を含む第2液体を供給して基板から凍結膜を除去する除去手段とを備え、薬液がアルカリ性処理液であり、除去手段では、第1液体と同一成分の液体を第2液体として用いることを特徴としている。
このように構成された発明(基板洗浄方法および装置)では、薬液を含む第1液体で構成された液膜を基板に付着させているので、基板上のパーティクルは薬液に晒されている。そして、このような状態で液膜が凍結され凍結膜が形成されることで、(1)薬液による基板からのパーティクル除去効果(以下「薬液による除去効果」という)と、(2)
液膜の凍結時の体積膨張による基板からのパーティクル除去効果(以下「体積膨張による除去効果」という)とがパーティクルに作用する。また、基板から凍結膜を除去する際には、第1液体に含まれる薬液を含む液体(第2液体)を基板に向けて供給しているので、パーティクルには上記した薬液による除去効果が継続して作用するとともに、第2液体が第1液体により薄められることも抑制される。このように、パーティクルに対して薬液による除去効果を常に発揮させながら、体積膨張による除去効果を重畳して作用させているので、基板からパーティクルを効果的に除去し、パーティクル除去率を向上させることができる。
ここで、薬液としてアルカリ性処理液を用いてもよい。このようなアルカリ性処理液を用いることで、基板とパーティクルとの間にゼータ電位(界面動電電位)に基づく大きな反発力が作用する。これにより、基板からのパーティクルの脱離を促進させることができる。また、一度基板から離れたパーティクルが、ゼータ電位による反発力により基板に再付着するのを防止することができる。このようなアルカリ性処理液としては、アンモニア水と過酸化水素水とを含む混合溶液(SC1溶液)を用いることが好ましい。
また、アルカリ性処理液に代えて薬液として界面活性剤を用いてもよい。界面活性剤の作用により、第1液体の表面張力を低下させてパーティクルを基板から引き離すことができる。また、一度基板から離れたパーティクルが界面活性剤の作用により基板に再付着するのを防止することができる。さらに、界面活性剤を含むアルカリ性処理液を薬液として用いてもよい。このような薬液を用いることで界面活性剤によるパーティクル除去効果とアルカリ性処理液によるパーティクル除去効果の両方の除去効果をパーティクルに作用させることができる。
また、除去工程では、第1液体と同一成分の液体を第2液体として用いることが好ましい。これにより、パーティクルは同一成分の液体に晒されることとなるため、薬液による除去効果を安定して発揮させることができる。また、この場合、除去手段は第1液体を基板に供給して液膜を基板に付着させるようにしてもよい。この構成によれば、液膜の形成と凍結膜の除去とを実行する際に、基板に供給する液体の種類を切り換える必要がないため、装置を簡素に構成するとともに、制御も容易なものとなる。
また、凍結工程は、第1液体の凝固点より低い温度を有する冷却ガスをノズルから基板の表面に向けて局部的に吐出させる冷却ガス吐出工程と、冷却ガス吐出工程に並行してノズルを基板表面に沿って基板に対して相対移動させて基板表面に凍結膜を形成する相対移動工程とを有するとしてもよい。この構成によれば、第1液体の凝固点より低い温度を有する冷却ガスがノズルから基板の表面に向けて局部的に吐出される。そして、ノズルから冷却ガスを吐出させながらノズルが基板表面に沿って基板に対して相対移動されて基板表面に凍結膜が形成される。すなわち、相対移動に伴って基板上の第1液体のうち該第1液体が凍結した領域が広がって、基板表面に凍結膜が形成されることとなる。このように、冷却ガスの供給部位が基板表面の一部領域に限定されているため、例えば基板を保持するための部材など、基板の周辺に設けられている部材の温度低下を必要最小限に止めることができる。したがって、それらの部材が劣化するのを抑制することができる。
この発明によれば、パーティクルに対して薬液による除去効果を常に発揮させた状態で、液膜の凍結時の体積膨張による除去効果を重畳して作用させているので、基板からパーティクルを効果的に除去し、パーティクル除去率を向上させることができる。
<薬液によるパーティクル除去効果>
本願発明者は、薬液によるパーティクル除去効果について実験による検証を行った。具体的には、DIW(deionized water:脱イオン水)により構成された液膜を基板に付着させた状態で該液膜(DIWからなる膜)を凍結した場合と、本発明の「薬液」としてSC1溶液(アンモニア水と過酸化水素水との混合溶液)により構成された液膜を基板に付着させた状態で該液膜(SC1溶液からなる膜)を凍結した場合とでパーティクル除去率を比較評価した。ここでは、いずれの場合も液膜を凍結した後にDIWを用いて凍結膜を除去している。なお、評価には基板の代表例としてベア状態(全くパターンが形成されていない状態)のSiウエハを選択している。また、パーティクルとしてSi屑によってウエハ表面が汚染されている場合について評価を行っている。
図1は液膜を構成する液体の種類とパーティクル除去率との関係を示すグラフである。図1には、液膜をSC1溶液で構成したときのデータ(グラフ左側)と、その比較対象として液膜をDIWで構成したときのデータ(グラフ右側)とが示されている。なお、各データは実験結果の確度を高めるためにそれぞれ、2つの試料を用いて評価を行っている。各評価結果(パーティクル除去率)の導出手順は以下のとおりである。
最初に、枚葉式の基板処理装置(大日本スクリーン製造社製、スピンプロセッサSS―3000)を用いてウエハを強制的に汚染させる。具体的には、ウエハを回転させながらウエハ表面にパーティクル(Si屑)を分散させた分散液をウエハに供給する。その後、ウエハ表面に付着しているパーティクル(粒径;0.1μm以上)の数(初期値)を測定する。なお、パーティクル数の測定はKLA−Tencor社製のウエハ検査装置SP1を用いて評価を行っている。
次に、ウエハ表面に液膜を形成する(ステップS1)。ここで、グラフ左側のデータではSC1溶液を用いて液膜が形成される一方、グラフ右側のデータではDIWを用いて液膜が形成される。なお、SC1溶液として、体積比でNHOH(29wt%)/H(30wt%)/HO=1/1/100の混合溶液を常温(23℃)で用いている。このようなSC1溶液の条件(濃度、温度条件)によれば、ウエハへのエッチングを防止することができる。
続いて、ウエハ表面に形成された液膜を凍結させてウエハ表面に凍結膜を形成する(ステップS2)。ここでは、ノズルから冷却ガスを液膜に向けて吐出させながらノズルをウエハ表面に沿って移動させることで液膜を凍結させ、ウエハ表面の全面に凍結膜を形成する。その後、ウエハ表面にDIWを供給して該ウエハ表面に対してリンス処理を施す(ステップS3)。これにより、ウエハ表面から凍結膜が除去される。凍結膜の除去後、ウエハを高速回転させることでウエハを乾燥(スピンドライ)させる(ステップS4)。このように、グラフ左側のデータとグラフ右側のデータとでは、液膜を構成する液体の種類のみが異なり、他の条件は同一である。
こうして、一連の処理(液膜形成+液膜凍結+膜除去+乾燥)を施したウエハの表面に付着しているパーティクル数を測定する。それから、処理後のパーティクル数と先に測定した初期(処理前)のパーティクル数とを対比することでパーティクル除去率を算出している。
図1から明らかなように、液膜を構成する液体としてDIWを用いた場合に比較して、SC1溶液を用いた場合では、パーティクル除去率が向上していることが分かる。すなわち、凍結対象となる液膜を構成する液体としてDIWに代えてSC1溶液を用いることでパーティクル除去率を向上させることができることが実験結果より明らかになった。この実験結果は次のように説明される。
液膜をウエハ表面に付着させた状態で凍結させると、液膜が体積膨張してウエハと該ウエハの表面に付着するパーティクルとの間の付着力が弱められ、さらにはパーティクルがウエハ表面から脱離する。これにより、凍結処理を実行しない場合に比較してウエハ表面とパーティクルとの間に作用する引力を相対的に低下させることが可能となっている。このような体積膨張による除去効果は液膜をDIWで構成した場合および液膜をSC1溶液で構成した場合のいずれの場合にも得られるが、液膜をSC1溶液で構成した場合にはさらに次のようなパーティクル除去効果が得られる。
SC1溶液のようなアルカリ性処理液中の固体表面のゼータ電位(界面動電電位)は比較的大きな値(負値)を有する。このため、ウエハ表面にSC1溶液が供給され、ウエハ表面と該ウエハ表面上のパーティクルとの間がSC1溶液で満たされると、ウエハ表面とパーティクルとの間に大きな反発力が作用する。これにより、ウエハ表面からのパーティクルの脱離を促進させることができる。また、一度ウエハから離れたパーティクルが、ゼータ電位による反発力によりウエハに再付着するのを防止することができる。そして、このようなSC1溶液による除去効果を発揮させた状態で液膜(SC1溶液で構成された膜)を凍結させているので、単にDIWで構成された液膜を凍結させる場合に比較してウエハからパーティクルを効率的に除去することができる。つまり、パーティクルに対してSC1溶液による除去効果を発揮させた状態で、体積膨張による除去効果を重畳して作用させているので、ウエハからパーティクルを効果的に除去し、パーティクル除去率を向上させることができる。
上記実験から明らかなようにSC1溶液を用いることによって、パーティクル除去に有利な作用効果として、体積膨張による除去効果とは異なる除去効果、つまり「薬液による除去効果」を得ることができる。なお、上記実験では、薬液による除去効果が凍結時に発揮されることを確認するためにDIWを用いて膜除去を行っている。しかしながら、上記のようにSC1溶液によって「薬液による除去効果」が得られることから、膜除去時にDIWの代わりにSC1溶液を供給すると、膜除去時にも薬液による除去効果が発揮されてパーティクル除去率をさらに向上させることができる。そこで、本発明では、液膜をSC1溶液のような薬液を用いて構成するのみならず、当該凍結膜に対してSC1溶液を供給して凍結膜を除去させている。これによって、パーティクルに対して薬液による除去効果が凍結中および膜除去中に発揮される状態となり、液膜の凍結時の体積膨張による除去効果と併せてウエハからパーティクルを効果的に除去することができる。また、SC1溶液を供給して凍結膜を除去しはじめると凍結膜が一部液化する。凍結膜が液体となると、膜除去時の薬液と混ざり、薄められることとなる。しかしながら、液膜を構成する液体と膜除去時に用いる液体に対して同一成分の薬液を用いることで凍結膜が液体となっても、供給されるSC1溶液が薄まるのが抑制され、膜除去時の薬液による除去効果が損なわれることを低減することができる。
ここで、体積膨張による除去効果を重畳してパーティクルに対して除去効果を発揮させる観点からは、薬液はSC1溶液に限定されない。例えば薬液として界面活性剤を用いることができる。このような界面活性剤を第1液体に含ませることで界面活性剤の作用により、第1液体の表面張力を低下させてパーティクルをウエハから引き離すことができる。また、一度基板から離れたパーティクルが界面活性剤の作用によりウエハに再付着するのを防止することができる。さらに、界面活性剤を含むアルカリ性処理液を薬液として用いることができる。要は、薬液としてはパーティクル除去効果を発揮してウエハからのパーティクル除去に寄与する液体であればよい。
上記知見に鑑みて、本発明では、薬液を含む液体(第1液体)を基板に付着させた状態で液膜を凍結させて凍結膜を形成した後、基板に向けて上記薬液を含む液体(第2液体)を供給して基板から凍結膜を除去している。以下、図面を参照しつつ具体的な実施形態について詳述する。
<基板洗浄装置>
図2はこの発明にかかる基板洗浄装置の一実施形態を示す図である。また、図3は図2の基板洗浄装置の制御構成を示すブロック図である。この装置は半導体ウエハ等の基板Wの表面Wfに付着しているパーティクル等の汚染物質を除去するための洗浄処理に用いられる枚葉式の基板洗浄装置である。より具体的には、微細パターンが形成された基板表面Wfに液膜を形成した後、該液膜を凍結させてから凍結後の液膜(凍結膜)を基板表面Wfから除去することにより、基板Wに対して一連の洗浄処理(液膜形成+液膜凍結+膜除去)を施す装置である。
この基板洗浄装置は、基板Wに対して洗浄処理を施す処理空間をその内部に有する処理チャンバー1を備え、処理チャンバー1内に基板表面Wfを上方に向けた状態で基板Wを略水平姿勢に保持して回転させるスピンチャック2と、スピンチャック2に保持された基板Wの表面Wfに向けて液膜を凍結させるための冷却ガスを吐出する冷却ノズル3(本発明の「ノズル」に相当)と、スピンチャック2に保持された基板Wの表面Wfに対向配置された遮断部材5が設けられている。
スピンチャック2は、回転支軸21がモータを含むチャック回転機構22の回転軸に連結されており、チャック回転機構22の駆動により回転中心A0を中心に回転可能となっている。回転支軸21の上端部には、円盤状のスピンベース23が一体的にネジなどの締結部品によって連結されている。したがって、装置全体を制御する制御ユニット4(図3)からの動作指令に応じてチャック回転機構22を駆動させることによりスピンベース23が回転中心A0を中心に回転する。
スピンベース23の周縁部付近には、基板Wの周縁部を把持するための複数個のチャックピン24が立設されている。チャックピン24は、円形の基板Wを確実に保持するために3個以上設けてあればよく、スピンベース23の周縁部に沿って等角度間隔で配置されている。チャックピン24のそれぞれは、基板Wの周縁部を下方から支持する基板支持部と、基板支持部に支持された基板Wの外周端面を押圧して基板Wを保持する基板保持部とを備えている。各チャックピン24は、基板保持部が基板Wの外周端面を押圧する押圧状態と、基板保持部が基板Wの外周端面から離れる解放状態との間を切り替え可能に構成されている。
そして、スピンベース23に対して基板Wが受渡しされる際には、複数個のチャックピン24を解放状態とし、基板Wに対して洗浄処理を行う際には、複数個のチャックピン24を押圧状態とする。押圧状態とすることによって、複数個のチャックピン24は基板Wの周縁部を把持してその基板Wをスピンベース23から所定間隔を隔てて略水平姿勢に保持することができる。これにより、基板Wはその表面(パターン形成面)Wfを上方に向け、裏面Wbを下方に向けた状態で保持される。
スピンチャック2の外方には、回動モータ31が設けられている。回動モータ31には、回動軸33が接続されている。また、回動軸33には、スキャンアーム35が水平方向に延びるように連結され、スキャンアーム35の先端に冷却ノズル3が取り付けられている。そして、制御ユニット4からの動作指令に応じて回動モータ31が駆動されることで、スキャンアーム35を回動軸33回りに揺動させることができる。
図4は図2の基板洗浄装置に装備された冷却ノズルの動作を示す図である。ここで、同図(a)は側面図、同図(b)は平面図である。回動モータ31を駆動してスキャンアーム35を揺動させると、冷却ノズル3は基板表面Wfに対向しながら同図(b)の移動軌跡T、つまり基板Wの回転中心位置Pcから基板Wの端縁位置Peに向かう軌跡Tに沿って移動する。ここで、基板Wの回転中心位置Pcは基板表面Wfの上方で、かつ基板Wの回転中心A0上に設定されている。また、冷却ノズル3は基板Wの側方に退避した待機位置Psに移動可能となっている。このように、この実施形態では、回動モータ31が冷却ノズル3を基板表面Wfに沿って基板Wに対して相対移動させる「駆動機構」として機能する。
冷却ノズル3は冷却ガス供給部15(図2)と接続されており、制御ユニット4からの動作指令に応じて冷却ガス供給部15から冷却ガスを冷却ノズル3に供給する。このため、冷却ノズル3が基板表面Wfに対向配置されると、冷却ノズル3から基板表面Wfに向けて局部的に冷却ガスが吐出される。したがって、冷却ノズル3から冷却ガスを吐出させた状態で、制御ユニット4が基板Wを回転させながら該冷却ノズル3を移動軌跡Tに沿って移動させることで、冷却ガスを基板表面Wfの全面にわたって供給できる。これにより、後述するように基板Wに液膜11が形成されていると、該液膜11の全体を凍結させて基板表面Wfの全面に凍結膜13を形成することが可能となっている。このように、この実施形態では、冷却ノズル3および回動モータ31が本発明の「凍結手段」として機能する。
基板表面Wfからの冷却ノズル3の高さは、冷却ガスの供給量によっても異なるが、例えば50mm以下、好ましくは数mm程度に設定される。このような基板表面Wfからの冷却ノズル3の高さおよび冷却ガスの供給量は、(1)冷却ガスが有する冷熱を液膜11に効率的に付与する観点、(2)冷却ガスにより液膜の液面が乱れることがないように液膜を安定して凍結する観点から実験的に定められる。
冷却ガスとしては、基板Wに形成された液膜11を構成する液体の凝固点より低い温度を有するガス、例えば窒素ガス、酸素ガスおよび清浄なエア等が用いられる。このような冷却ガスによれば、基板Wへのガス供給前にフィルタ等を用いて冷却ガスに含まれる汚染物質を除去することが容易である。したがって、液膜11を凍結させる際に基板Wが汚染されるのを防止できる。この実施形態では、後述するように基板表面Wfにパーティクル除去に寄与する薬液としてSC1溶液(アンモニア水と過酸化水素水との混合溶液)により構成された液膜11が形成される。したがって、冷却ガスは液膜11を構成するSC1溶液の凝固点よりも低い温度に調整されたものが用いられる。
このように、この実施形態では、冷却ノズル3から基板表面Wfに向けて冷却ガスを局部的に吐出させている。そして、基板Wを回転させながら冷却ノズル3を基板Wの回転中心位置Pcと基板Wの端縁位置Peとの間で移動させて、基板表面Wfに凍結膜13を形成している。このため、冷却ガスの供給部位が基板表面Wf上の微小領域に限定されることとなり、スピンチャック2などの基板周辺部材の温度低下を最小限に止めることができる。したがって、基板周辺部材の耐久性が劣化するのを抑制しながら基板表面Wfに凍結膜13を形成することができる。その結果、基板周辺部材を耐冷熱性の確保が困難な樹脂材料(耐薬品性を備えた樹脂材料)で形成しても、冷熱による基板周辺部材の材質劣化を抑制できる。
図2に戻って説明を続ける。スピンチャック2の回転支軸21は中空軸からなる。回転支軸21の内部には、基板Wの裏面Wbに処理液としてSC1溶液またはDIWを供給するための処理液供給管25が挿通されている。処理液供給管25はスピンベース23の中央部に設けられた開口部を通過してスピンチャック2に保持された基板Wの下面(裏面Wb)に近接する位置まで延びている。また、処理液供給管25の先端には、基板Wの下面中央部に向けて処理液を吐出する処理液ノズル27が設けられている。処理液供給管25は薬液供給部16およびDIW供給部17と接続されており、薬液供給部16から本発明の「薬液」としてSC1溶液が、DIW供給部17からDIWが選択的に供給される。
SC1溶液としては、例えば体積比でNHOH(29wt%)/H(30wt%)/HO=1/1/100の混合溶液が常温(23℃)で用いられる。このようなSC1溶液の条件(濃度、温度条件)によれば、基板表面Wfとパーティクルとの間にゼータ電位に起因した反発力を作用させながらも、基板Wがエッチングされるのを防止することができる。
回転支軸21の内壁面と処理液供給管25の外壁面の隙間は、円筒状のガス供給路29を形成している。このガス供給路29は乾燥ガス供給部18に接続されており、スピンベース23と基板裏面Wbとの間に形成される空間に乾燥ガスとして窒素ガスを供給することができる。なお、この実施形態では、乾燥ガス供給部18から乾燥ガスとして窒素ガスを供給しているが、窒素ガスに替えて空気や他の不活性ガスなどを吐出してもよい。
また、スピンチャック2の上方には、中心部に開口を有する円盤状の遮断部材5が設けられている。遮断部材5は、その下面(底面)が基板表面Wfと略平行に対向する基板対向面となっており、その平面サイズは基板Wの直径と同等以上の大きさに形成されている。遮断部材5は略円筒形状を有する支持軸51の下端部に略水平に取り付けられ、支持軸51は水平方向に延びるアーム52により基板Wの中心を通る鉛直軸回りに回転可能に保持されている。また、アーム52には、遮断部材回転機構53と遮断部材昇降機構54が接続されている。
遮断部材回転機構53は、制御ユニット4からの動作指令に応じて支持軸51を基板Wの中心を通る鉛直軸回りに回転させる。また、遮断部材回転機構53は、スピンチャック2に保持された基板Wの回転に応じて基板Wと同じ回転方向でかつ略同じ回転速度で遮断部材5を回転させるように構成されている。
また、遮断部材昇降機構54は、制御ユニット4からの動作指令に応じて、遮断部材5をスピンベース23に近接して対向させたり、逆に離間させることが可能となっている。具体的には、制御ユニット4は遮断部材昇降機構54を作動させることで、装置に対して基板Wを搬入出させる際には、スピンチャック2の上方の離間位置(図2に示す位置)に遮断部材5を上昇させる。その一方で、基板Wに対して所定の処理を施す際には、スピンチャック2に保持された基板Wの表面Wfのごく近傍に設定された対向位置まで遮断部材5を下降させる。
支持軸51は中空に仕上げられ、その内部に遮断部材5の開口に連通したガス供給路55が挿通されている。ガス供給路55は、乾燥ガス供給部18と接続されており、乾燥ガス供給部18から窒素ガスが供給される。この実施形態では、基板Wに対する洗浄処理後の乾燥処理時に、ガス供給路55から遮断部材5と基板表面Wfとの間に形成される空間に窒素ガスを供給する。また、ガス供給路55の内部には、遮断部材5の開口に連通した液供給管56が挿通されており、液供給管56の下端にノズル57が結合されている。液供給管56は薬液供給部16およびDIW供給部17に接続されており、制御ユニット4からの動作指令に応じてノズル57からSC1溶液またはDIWを選択的に基板表面Wfに供給可能となっている。
次に、上記のように構成された基板洗浄装置における洗浄処理動作について図5および図6を参照しつつ説明する。図5は図2の基板洗浄装置の動作を示すフローチャートである。また、図6は図2の基板洗浄装置の動作を示す模式図である。この装置では、未処理の基板Wが処理チャンバー1内に搬入されると、制御ユニット4が装置各部を制御して基板Wの表面Wfに対して一連の洗浄処理(液膜形成+液膜凍結+膜除去)を実行する。ここで、基板表面Wfに微細パターンが形成されることがある。つまり、基板表面Wfがパターン形成面になっている。そこで、この実施形態では、基板表面Wfを上方に向けた状態で基板Wが処理チャンバー1内に搬入され、スピンチャック2に保持される(ステップS11)。なお、遮断部材5は離間位置にあり、基板Wとの干渉を防止している。
スピンチャック2に未処理の基板Wが保持されると、遮断部材5が対向位置まで降下され、基板表面Wfに近接配置される。これにより、基板表面Wfが遮断部材5の基板対向面に近接した状態で覆われ、基板Wの周辺雰囲気から遮断される。そして、制御ユニット4はチャック回転機構22を駆動させてスピンチャック2を回転させる。また、ノズル57から本発明の「第1液体」としてSC1溶液を基板表面Wfに供給する。基板Wを所定の回転速度で回転させることで基板表面に供給されたSC1溶液を基板Wの径方向外向きに均一に広げるとともに、その一部を基板外に振り切る。これによって、基板表面Wfの全面にわたって液膜の厚みを均一にコントロールして、基板表面Wfの全体に所定の厚みを有する液膜(SC1溶液からなる膜)11が形成される(ステップS12)。
このように、SC1溶液から構成された液膜11が基板表面Wfに形成されると、基板表面Wfに付着するパーティクルと基板表面Wfとの隙間がSC1溶液で満たされる。その結果、SC1溶液による除去効果がパーティクルに作用する。すなわち、ゼータ電位に基づいて基板表面Wfとパーティクルとの間に反発力が作用してパーティクルに対して基板表面Wfから脱離させる方向に力が働く。これにより、単に液膜をDIWで形成した場合に比較して基板表面Wfに対するパーティクルの付着力を相対的に低下させることが可能となる。
こうして、液膜形成処理が終了すると、液膜11を基板表面Wfに付着させた状態でスピンチャック2に保持された基板Wに対して凍結処理を実行する。すなわち、制御ユニット4は遮断部材5を離間位置に配置させるとともに、冷却ノズル3から冷却ガスを吐出させながら冷却ノズル3を待機位置Psから冷却ガス供給開始位置、つまり基板Wの回転中心位置Pcに移動させる。そして、回転駆動されている基板Wの表面Wfに向けて冷却ガスを吐出させながら冷却ノズル3を徐々に基板Wの端縁位置Peに向けて移動させていく。これにより、基板表面Wfに形成された液膜11が局部的に凍結するとともに、図4に示すように基板表面Wfの表面領域のうち液膜11が凍結した領域(凍結領域)が基板表面Wfの中央部から周縁部へと広げられる。その結果、基板表面Wfに形成された液膜11の全体が凍結し、基板表面Wfの全面に凍結膜13が形成される(ステップS13;凍結工程)。
このようにして凍結処理が実行されると、基板表面Wfと該基板表面Wfに付着するパーティクルの間に入り込んでいる液膜11の体積が増加し、パーティクルが微小距離だけ基板表面Wfから離れる。しかも、液膜11はSC1溶液で構成されていることから液膜11の凍結時においてもゼータ電位による反発力がパーティクルに作用している。つまり、パーティクルに対してSC1溶液による除去効果を発揮させた状態で、体積膨張による除去効果が重畳して作用する。その結果、基板表面Wfとパーティクルとの間の付着力を効果的に低下させることができる。このとき、基板表面Wfに微細パターンが形成されている場合であっても、液膜11の体積膨張によってパターンに加わる圧力はあらゆる方向に等しく、つまりパターンに加えられる力が相殺される。そのため、パターンを剥離あるいは倒壊させることなく、パーティクルのみを選択的に基板表面Wfから除去できる。
液膜の凍結が完了すると、制御ユニット4は冷却ノズル3を待機位置Psに移動させる。続いて、基板Wに対して膜除去処理を実行する。すなわち、遮断部材5を対向位置に配置させるとともに、スピンチャック2とともに遮断部材5を回転させる。また、凍結膜13が融解しないうちにノズル57および処理液ノズル27から本発明の「第2液体」としてSC1溶液をそれぞれ、回転駆動されている基板Wの表裏面Wf,Wbに供給する。これにより、回転駆動されている基板Wの表裏面Wf,WbへのSC1溶液の供給が開始され、SC1溶液による膜除去処理が実行される。その結果、パーティクルを含む凍結膜13が融解するとともに基板表面Wfから除去される(ステップS14;除去工程)。なお、凍結膜13が形成されていない基板Wの裏面Wb(非凍結膜形成面)については、SC1溶液に代えてDIWを供給するようにしてもよい。このように、この実施形態では、ノズル57が本発明の「除去手段」として機能する。
このように、除去工程において液膜11(および該液膜11が凍結した凍結膜13)を構成するSC1溶液と同一成分の液体が基板Wに向けて供給されることで、パーティクルに対してSC1溶液による除去効果が継続して作用する。すなわち、ゼータ電位に基づいて基板Wとパーティクルとの間に作用する反発力によって基板Wからのパーティクルの脱離が促進させられる。また、一度基板から離れたパーティクルが、ゼータ電位による反発力により基板Wに再付着するのを防止することができる。このため、パーティクルを効果的に基板Wから除去することが可能となっている。
こうして、膜除去処理が完了すれば(ステップS15でYES)、続いて基板Wのリンス処理が実行される。その一方で、被処理面である基板表面Wfの表面状態あるいは除去対象であるパーティクルのサイズ、種類によっては、基板表面Wfから十分にパーティクルを除去しきれない場合がある。この場合(ステップS15でNO)には、膜除去処理が終了した後に凍結処理と膜除去処理とが繰り返し実行される。すなわち、膜除去処理後には基板表面WfにSC1溶液が残留付着している。このため、新たに基板表面Wfに液膜11を形成しなくとも、残留付着している液膜11で基板表面Wfが覆われている。したがって、膜除去処理後に凍結処理が実行されると、SC1溶液で構成された凍結膜13が形成される。そして、膜除去処理において凍結膜13が除去されることによって基板表面Wfに付着するパーティクルが凍結膜13とともに基板表面Wfから除去される。こうして、膜除去処理と凍結処理とが所定回数だけ繰り返し実行されることにより、基板表面Wfからパーティクルが除去されていく。
基板Wからのパーティクル除去が完了すると、基板Wのリンス処理が実行される。制御ユニット4は基板Wとスピンベース23および基板Wと遮断部材5との間の空間に窒素ガスを供給する。そして、基板Wの周辺雰囲気を不活性ガス雰囲気にした後、ノズル57および処理液ノズル27からリンス液としてDIWをそれぞれ、回転駆動されている基板Wの表裏面Wf,Wbに供給する。これにより、基板Wの表裏面Wf,Wbに残留するSC1溶液が洗い流される(ステップS16)。その後、制御ユニット4はチャック回転機構22および遮断部材回転機構53のモータの回転速度を高めて基板Wおよび遮断部材5を高速回転させる。これにより、基板Wの乾燥処理(スピンドライ)が実行される(ステップS17)。基板Wの乾燥処理後は基板Wおよび遮断部材5の回転を停止するとともに基板Wへの窒素ガスの供給を停止する。その後、処理チャンバー1から処理済の基板Wが搬出される(ステップS18)。
以上のように、この実施形態によれば、SC1溶液により構成された液膜11を基板表面Wfに付着させた状態で液膜11を凍結させて凍結膜13を形成している。このため、基板表面Wfに付着するパーティクルに対して、(1)SC1溶液による除去効果、つまりゼータ電位に基づいて基板Wとパーティクルとの間に作用する反発力によってもたらされるパーティクル除去効果と、(2)液膜11の凍結時の体積膨張による除去効果とが作用する。また、基板Wから凍結膜13を除去する際には、SC1溶液を基板Wに向けて供給しているので、パーティクルにはSC1溶液による除去効果が継続して作用する。このように、パーティクルに対してSC1溶液による除去効果を常に発揮させながら、体積膨張による除去効果を重畳して作用させているので、基板Wからパーティクルを効果的に除去し、パーティクル除去率を向上させることができる。
また、この実施形態では、液膜11を構成する液体(第1液体)および凍結膜13の除去に用いる液体(第2液体)として共通のSC1溶液を利用している。つまり、第1液体と同一成分の液体を第2液体として用いている。このため、パーティクルは同一成分の液体(SC1溶液)に晒されることとなるため、SC1溶液による除去効果を安定して発揮させることができる。しかも、薬液供給部16からのSC1溶液を単一のノズル57から基板Wに向けて供給して液膜11を形成するとともに凍結膜13を除去している。このため、液膜11の形成と凍結膜13の除去とを実行する際に、基板Wに供給する液体の種類を切り換える必要がないため、装置を簡素に構成するとともに、制御も容易なものとなる。
<その他>
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、本発明の「薬液」としてSC1溶液(アンモニア水と過酸化水素水とを含む混合溶液)を用いているが、これに限定されず、他のアルカリ性処理液を用いてもよい。例えば、過酸化水素水の代わりにオゾン水等の酸化剤を添加したアルカリ性処理液を用いてもよい。
また、本発明の「薬液」としてアルカリ性処理液に代えて界面活性剤を用いてもよい。界面活性剤の作用により、第1液体の表面張力を低下させてパーティクルを基板Wから引き離すことができる。また、一度基板Wから離れたパーティクルが界面活性剤の作用により基板Wに再付着するのを防止することができる。さらに、界面活性剤を含むアルカリ性処理液を薬液として用いてもよい。このような薬液を用いることで界面活性剤によるパーティクル除去効果とアルカリ性処理液によるパーティクル除去効果の両方の除去効果をパーティクルに作用させることができる。
また、上記実施形態では、SC1溶液のような薬液自体を本発明の「第1液体」として用いているが、第1液体としては上記薬液を含む液体であればよい。また、SC1溶液のような薬液自体を本発明の「第2液体」として用いているが、第2液体としては第1液体に含まれる薬液を含む液体であればよい。このように、第1液体および第2液体に共通の薬液を含ませることによってパーティクルに対して薬液による除去効果を常に発揮させながら、体積膨張による除去効果を重畳して作用させることができ、基板Wからパーティクルを効果的に除去することができる。
また、上記実施形態では、基板Wの表面Wf(パターン形成面)に対して一連の洗浄処理(液膜形成+液膜凍結+膜除去)を施しているが、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではなく、基板Wの裏面Wbに対して、または基板Wの表裏面Wf,Wbに対して洗浄処理を施す装置に対しても本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、処理チャンバー1内で基板Wに薬液を含む第1液体を供給して基板Wに第1液体で構成された液膜を形成しているが、予め基板Wに第1液体で構成された液膜を付着させた状態で基板Wを処理チャンバー1に搬入してもよい。
また、上記実施形態では、冷却ノズル3から冷却ガスを吐出させながら冷却ノズル3を基板表面に沿って基板Wに対して相対移動させることで基板表面に凍結膜を形成しているが、凍結膜の形成方法(液膜の凍結方法)はこれに限定されない。例えば基板Wの被処理面(凍結膜形成面)に対して反対の非凍結膜形成面と対向可能な基板対向面を有する対向部材を用いて液膜を凍結させてもよい。この場合、対向部材を基板Wに対向させながら近接配置させるとともに、基板対向面の表面温度を液膜を構成する液体(第1液体)の凝固点より低い温度に設定することにより液膜を凍結させることができる。
また、基板Wに対して一枚毎に凍結膜を形成しているが、複数の基板Wを同時に処理するバッチ処理の形態で洗浄処理(液膜形成+液膜凍結+膜除去)を施してもよい。
この発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板などを含む基板全般に付着させた液膜を凍結して凍結膜を形成し、該凍結膜を基板から除去することにより基板に対して洗浄処理を施す基板洗浄方法および基板洗浄装置に適用することができる。
液膜を構成する液体の種類とパーティクル除去率との関係を示すグラフである。 この発明にかかる基板洗浄装置の一実施形態を示す図である。 図2の基板洗浄装置の制御構成を示すブロック図である。 図2の基板洗浄装置に装備された冷却ノズルの動作を示す図である。 図2の基板洗浄装置の動作を示すフローチャートである。 図2の基板洗浄装置の動作を示す模式図である。
符号の説明
3…冷却ノズル(ノズル、凍結手段)
11…液膜
13…凍結膜
31…回動モータ(駆動機構、凍結手段)
57…ノズル(除去手段)
W…基板

Claims (6)

  1. 基板に対して洗浄処理を施す基板洗浄方法において、
    薬液を含む第1液体で構成された液膜を前記基板に付着させた状態で前記液膜を凍結させて凍結膜を形成する凍結工程と、
    前記基板に向けて前記薬液を含む第2液体を供給して前記基板から前記凍結膜を除去する除去工程と
    を備え
    前記薬液がアルカリ性処理液であり、
    前記除去工程では、前記第1液体と同一成分の液体を前記第2液体として用いることを特徴とする基板洗浄方法。
  2. 前記アルカリ性処理液はアンモニア水と過酸化水素水とを含む混合溶液である請求項記載の基板洗浄方法。
  3. 前記薬液は界面活性剤をさらに含む請求項または記載の基板洗浄方法。
  4. 前記凍結工程は、前記第1液体の凝固点より低い温度を有する冷却ガスをノズルから前記基板の表面に向けて局部的に吐出させる冷却ガス吐出工程と、前記冷却ガス吐出工程に並行して前記ノズルを前記基板表面に沿って前記基板に対して相対移動させて前記基板表面に前記凍結膜を形成する相対移動工程とを有する請求項1ないしのいずれかに記載の基板洗浄方法。
  5. 基板に対して洗浄処理を施す基板洗浄装置において、
    薬液を含む第1液体で構成された液膜を前記基板に付着させた状態で前記液膜を凍結させて凍結膜を形成する凍結手段と、
    前記基板に向けて前記薬液を含む第2液体を供給して前記基板から前記凍結膜を除去する除去手段と
    を備え
    前記薬液がアルカリ性処理液であり、
    前記除去手段では、前記第1液体と同一成分の液体を前記第2液体として用いることを特徴とする基板洗浄装置。
  6. 前記凍結手段は、前記第1液体の凝固点より低い温度を有する冷却ガスを前記基板の表面に向けて局部的に吐出するノズルと、前記ノズルを前記基板表面に沿って前記基板に対して相対移動させる駆動機構とを有し、前記ノズルから前記冷却ガスを吐出させながら前記駆動機構により前記ノズルを前記基板に対して相対移動させることで前記基板表面に前記凍結膜を形成する請求項記載の基板洗浄装置。
JP2007212828A 2007-08-17 2007-08-17 基板洗浄方法および基板洗浄装置 Active JP5006734B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007212828A JP5006734B2 (ja) 2007-08-17 2007-08-17 基板洗浄方法および基板洗浄装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007212828A JP5006734B2 (ja) 2007-08-17 2007-08-17 基板洗浄方法および基板洗浄装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009049126A JP2009049126A (ja) 2009-03-05
JP5006734B2 true JP5006734B2 (ja) 2012-08-22

Family

ID=40501093

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007212828A Active JP5006734B2 (ja) 2007-08-17 2007-08-17 基板洗浄方法および基板洗浄装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5006734B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5658549B2 (ja) * 2010-12-14 2015-01-28 株式会社Screenホールディングス 基板処理方法および基板処理装置
JP2013051301A (ja) * 2011-08-31 2013-03-14 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置および基板処理方法
JP6090837B2 (ja) 2012-06-13 2017-03-08 株式会社Screenホールディングス 基板処理装置および基板処理方法
JP7077188B2 (ja) * 2018-09-06 2022-05-30 キオクシア株式会社 基板処理方法、基板処理装置および複合処理装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3350627B2 (ja) * 1996-07-03 2002-11-25 宮崎沖電気株式会社 半導体素子の異物除去方法及びその装置
JP2006332396A (ja) * 2005-05-27 2006-12-07 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理方法および基板処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009049126A (ja) 2009-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4767138B2 (ja) 基板処理装置、液膜凍結方法および基板処理方法
JP4425913B2 (ja) 基板洗浄方法およびコンピュータ読取可能な記憶媒体
JP4607755B2 (ja) 基板洗浄方法、基板洗浄装置、制御プログラム、およびコンピュータ読取可能な記憶媒体
JP4884057B2 (ja) 基板処理方法および基板処理装置
WO2010035396A1 (ja) 基板洗浄方法および基板洗浄装置
WO2005104200A1 (ja) 基板洗浄方法、基板洗浄装置、コンピュータプログラムおよびプログラム記憶媒体
JP2008047629A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
KR20120033243A (ko) 기판처리장치 및 기판처리방법
JP4812563B2 (ja) 基板処理方法および基板処理装置
TWI666697B (zh) 基板處理方法、基板處理裝置及記憶媒體
JP2009021409A (ja) 凍結処理装置、凍結処理方法および基板処理装置
JP5006734B2 (ja) 基板洗浄方法および基板洗浄装置
JP2005268308A (ja) レジスト剥離方法およびレジスト剥離装置
JP4781253B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP2004172573A (ja) 基板処理装置及び基板処理方法
JP4936878B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP2008130951A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP4679479B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP5905666B2 (ja) 基板処理方法および基板処理装置
GB2349742A (en) Method and apparatus for processing a wafer to remove an unnecessary substance therefrom
JP2006222466A (ja) 基板洗浄装置および基板洗浄方法
JP4836846B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP2007234815A (ja) 基板処理方法および基板処理装置
JP2009081370A (ja) 基板洗浄方法および基板洗浄装置
JP7144975B2 (ja) 基板処理方法および基板処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100528

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120508

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120525

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150601

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5006734

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250