JP5005258B2 - 粘接着剤組成物、粘接着シートおよび半導体装置の製造方法 - Google Patents

粘接着剤組成物、粘接着シートおよび半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体素子(半導体チップ)を有機基板やリードフレームにダイボンディングする工程およびシリコンウエハ等をダイシングし且つ半導体チップを有機基板やリードフレームにダイボンディングする工程で使用するのに特に適した粘接着剤組成物および該粘接着剤組成物からなる粘接着剤層を有する粘接着シートならびに該粘接着シートを用いた半導体装置の製造方法に関する。
シリコン、ガリウムヒ素などの半導体ウエハは大径の状態で製造され、このウエハは素子小片(ICチップ)に切断分離(ダイシング)された後に次の工程であるマウント工程に移されている。この際、半導体ウエハは予め粘着シートに貼着された状態でダイシング、洗浄、乾燥、エキスパンディング、ピックアップの各工程が加えられた後、次工程のボンディング工程に移送される。
これらの工程の中でピックアップ工程とボンディング工程のプロセスを簡略化するために、ウエハ固定機能とダイ接着機能とを同時に兼ね備えたダイシング・ダイボンディング用粘接着シートが種々提案されている(たとえば、特許文献1〜4)。
特許文献1〜4には、特定の組成物よりなる粘接着剤層と、基材とからなる粘接着シートが開示されている。この粘接着剤層は、ウエハダイシング時には、ウエハを固定する機能を有し、さらにエネルギー線照射により接着力が低下し基材との間の接着力がコントロールできるため、ダイシング終了後、チップのピックアップを行うと、粘接着剤層は、チップとともに剥離する。粘接着剤層を伴ったICチップを基板に載置し、加熱すると、粘接着剤層中の熱硬化性樹脂が接着力を発現し、ICチップと基板との接着が完了する。
上記特許文献に開示されている粘接着シートは、いわゆるダイレクトダイボンディングを可能にし、ダイ接着用接着剤の塗布工程を省略できるようになる。上記特許文献に開示されている粘接着剤は、エネルギー線硬化性成分として、低分子量のエネルギー線硬化性化合物が配合されてなる。エネルギー線照射によって、エネルギー線硬化性化合物が重合硬化し、接着力が低下し、基材からの粘接着剤層の剥離が容易になる。また上記の粘接着シートの粘接着剤層は、エネルギー線硬化および熱硬化を経たダイボンド後には全ての成分が硬化し、チップと基板とを強固に接着する。
ところで、近年、半導体装置に対する要求物性は、非常に厳しいものとなっている。たとえば、厳しい熱湿環境下におけるパッケージ信頼性が求められている。しかし、半導体チップ自体が薄型化した結果、チップの強度が低下し、厳しい熱湿環境下におけるパッケージ信頼性は十分なものとは言えなくなってきた。
上記特許文献に開示されている粘接着剤は、エネルギー線硬化性成分として、低分子量のエネルギー線硬化性化合物が使用されているが、このような低分子量のエネルギー線硬化性化合物は、その配合割合や分散状態あるいは硬化条件によっては、剪断強度不足のため熱湿環境下で界面破壊を起こしやすくなり、チップとプリント配線基板などの被着体との接着性を低下させてしまう。このため、厳格化しつつある半導体パッケージは信頼性において要求レベルを満たすことが出来ないことがあった。
また近年電子部品の接続において行われている表面実装法ではパッケージ全体が半田融点以上の高温化にさらされる表面実装法が行われている。最近では環境への配慮から鉛を
含まない半田への移行により実装温度が従来の240℃から260℃と上昇し、半導体パッケージ内部で発生する応力が大きくなり、パッケージクラック発生の危険性はさらに高くなっている。
すなわち、半導体チップの薄型化および実装温度の上昇が、パッケージの信頼性低下を招いている。
特開平2−32181号公報 特開平8−239636号公報 特開平10−8001号公報 特開2000−17246号公報
このため、薄型化しつつある半導体チップを実装したパッケージにおいて、厳しいリフロー条件に曝された場合であっても、高いパッケージ信頼性を実現することが要求されている。
本発明は上記のような従来技術に鑑みてなされたものであって、ダイボンディングに使用される接着剤に検討を加え、上記要求に応えることを目的としている。
このような課題の解決を目的とした本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)アクリル共重合体(A)、エポキシ系熱硬化性樹脂(B)、エポキシ基と反応しうる官能基および不飽和炭化水素含有基を1分子中に有する化合物(C)および光重合開始剤(D)を含む粘接着剤組成物。
(2)前記エポキシ基と反応しうる官能基が、フェノール性水酸基である(1)に記載の粘接着剤組成物。
(3)エポキシ基と反応しうる官能基および不飽和炭化水素含有基を1分子中に有する化合物(C)が、ノボラック型不飽和基含有フェノール樹脂である(1)に記載の粘接着剤組成物。
(4)上記(1)〜(3)の何れかに記載の粘接着剤組成物からなる粘接着剤層が、基材上に形成されてなる粘接着シート。
(5)上記(4)に記載の粘接着シートの粘接着剤層に半導体ウエハを貼着し、前記半導体ウエハをダイシングしてICチップとし、前記ICチップ裏面に粘接着剤層を固着残存させて基材から剥離し、前記ICチップをダイパッド部上に前記粘接着剤層を介して熱圧着する工程からなり、半導体ウエハの貼着後、ICチップの剥離前の何れかの段階で粘接着剤層にエネルギー線照射する工程を含む半導体装置の製造方法。
本発明によれば、薄型化しつつある半導体チップを実装したパッケージにおいて、厳しいリフロー条件に曝された場合であっても、高いパッケージ信頼性を達成できる粘接着剤組成物および該粘接着剤組成物からなる粘接着剤層を有する粘接着シートならびこの粘接着シートを用いた半導体装置の製造方法が提供される。
以下、本発明についてさらに具体的に説明する。
本発明に係る粘接着剤組成物は、アクリル共重合体(A)、エポキシ系熱硬化性樹脂(B)、エポキシ基と反応しうる官能基および不飽和炭化水素含有基を1分子中に有する化合物(C)(以下「化合物(C)」という)および光重合開始剤(D)を必須成分として含み、各種物性を改良するため、必要に応じ他の成分を含んでいても良い。以下、これら各成分について具体的に説明する。
(A)アクリル共重合体
アクリル共重合体としては従来より公知のアクリル共重合体が用いられる。アクリル共重合体の重量平均分子量は1万以上200万以下であることが望ましく、10万以上150万以下
であることがより望ましい。アクリル共重合体の重量平均分子量が低過ぎると、基材との粘着力が高くなり、ピックアップ不良が起こることがあり、200万を超えると基板凹凸へ
粘接着剤層が追従できないことがありボイドなどの発生要因になる。アクリル共重合体のガラス転移温度は、好ましくは−10℃以上50℃以下、さらに好ましくは0℃以上40℃以下、特に好ましくは0℃以上30℃以下の範囲にある。ガラス転移温度が低過ぎると粘接着剤層と基材との剥離力が大きくなってチップのピックアップ不良が起こることがあり、高過ぎるとウエハを固定するための接着力が不十分となるおそれがある。また、このアクリル共重合体のモノマーとしては、(メタ)アクリル酸エステルモノマーあるいはその誘導体が挙げられる。例えば、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレートなどが挙げられる。また、環状骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルたとえば(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸ベンジルエステル、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、イミドアクリレート、アルキル基の炭素数が1〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステル、例えば(メタ)
アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル等が用いられる。また酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン等が共重合されていてもよい。また水酸基を有しているほうが、エポキシ樹脂との相溶性が良いため好ましい。
(B)エポキシ系熱硬化性樹脂
エポキシ系熱硬化性樹脂としては、従来より公知の種々のエポキシ樹脂が用いられる。エポキシ樹脂はアクリル共重合体(A)100重量部に対して1〜1500重量部含まれることが望ましく、3〜1000重量部がより好ましい。1重量部未満だと十分な接着性が得られないことがあり、1500重量部を超えると基材との剥離力が高くなり、ピックアップ不良が起こることがある。上記エポキシ樹脂としては、ビスフェノールAジグリシジルエーテルやそ
の水添物、オルソクレゾールノボラックエポキシ樹脂(下記式化1)、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(下記式化2)、ビフェニル型エポキシ樹脂もしくはビフェニル化合物(下記式化3、化4)など、分子中に2官能以上有するエポキシ化合物があげられる。
これらは単独もしくは2種類以上組み合わせて用いることが出来る。
Figure 0005005258
(但し、式中nは0以上の整数を表す)
Figure 0005005258
(但し、式中nは0以上の整数を表す)
Figure 0005005258
(但し、式中nは0以上の整数を表す)
Figure 0005005258
(但し、式中Rは水素原子又はメチル基を表す。)
(C)エポキシ基と反応しうる官能基および不飽和炭化水素含有基を1分子中に有する化合物
化合物(C)は、1分子中にエポキシ基と反応しうる官能基および不飽和炭化水素含有基を併せ持つものであれば特に限定はされない。エポキシ基と反応しうる官能基としては好ましくはフェノール性水酸基、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基および酸無水物などが挙げられ、さらに好ましくはフェノール性水酸基、アルコール性水酸基、アミノ基、特に好ましくはフェノール性水酸基があげられる。また、不飽和炭化水素含有基としてはエネルギー線硬化性を有するものであればよく、紫外線硬化型のものがより好ましい。具体的な例としてはビニル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基などが挙げられ、より好ましくはメタクロイル基、アクリルアミド基が挙げられる。
このような化合物(C)としては、たとえばフェノール樹脂の水酸基の一部を、不飽和炭化水素含有基を含む基で置換してなる化合物あるいは、フェノール樹脂の芳香環に、不飽和炭化水素含有基を含む基が直接結合した化合物などがあげられる。ここで、フェノール樹脂としては、任意に硬化剤として使用されるフェノール樹脂(後述)などがあげられ、特にノボラック型フェノール樹脂が好ましい。したがって、化合物(C)としては、ノボラック型フェノール樹脂の水酸基の一部を、不飽和炭化水素含有基を含む基で置換してなる化合物あるいは、ノボラック型フェノール樹脂の芳香環に、不飽和炭化水素含有基を含む基が直接結合した化合物が好ましい。
このような化合物(C)の特に好ましい例としては、下記式(a)のようなフェノール性水酸基を含有する繰返単位および下記式(b)または(c)のような不飽和炭化水素含有基を含む基を有する繰返単位を含む化合物があげられる。
Figure 0005005258
(式中nは0または1である)
Figure 0005005258
(式中nは0または1であり、R1は水酸基を有していてもよい炭素数1〜5の炭化水素
基であり、Xは−O−、−NR2−(R2は水素またはメチル)であるか、またはR1Xは
単結合であり、Aはアクリロイル基またはメタアクリロイル基である)
化合物(C)の数平均分子量は好ましくは300〜30000、さらに好ましくは400〜10000、特に好ましくは500〜3000である。また、該化合物中における前記(a)式で示される繰返単位の割合は、5〜95モル%、さらに好ましくは20〜90モル%、特に好ましくは40〜80モル%であり、前記(b)または(c)式で示される繰返単位の割合は、合計で5〜95モル%、さらに好ましくは10〜80モル%、特に好ましくは20〜60モル%である。
繰返単位(a)に代表されるフェノール性水酸基は、エポキシ基と反応しうる官能基であり、粘接着剤の熱硬化時にエポキシ樹脂(B)のエポキシ基と反応硬化する硬化剤としての機能を有する。また、繰返単位(b)および(c)に代表される不飽和炭化水素含有基は、粘接着剤のエネルギー線硬化時に重合硬化し、粘接着剤層と基材との接着力を低下する作用を有する。また、繰返単位(b)および(c)に代表される不飽和炭化水素含有基は、アクリル共重合体(A)とエポキシ系熱硬化性樹脂(B)との相溶性を向上させる。この結果、粘接着剤の硬化物がより強靭な性質となり、これにより接着剤としての信頼性が向上する。
(D)光重合開始剤
本発明の粘接着剤組成物は、その使用に際して、紫外線等のエネルギー線を照射して、接着力を低下させることがある。この際、該組成物中に光重合開始剤(D)を添加することで、重合硬化時間ならびに光線照射量を少なくすることができる。
このような光重合開始剤としては、具体的には、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾインジメチルケタール、2,4-ジエチルチオキサンソン、a-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンジル、ジベンジル、ジアセチル、b−クロールアンスラキノンなどが挙げられる。光重合開始剤(D)は1種類単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
光重合開始剤(D)の配合割合は、理論的には、粘接着剤中に存在する不飽和結合量やその反応性および使用される光重合開始剤の反応性に基づいて、決定されるべきであるが、複雑な混合物系においては必ずしも容易ではない。一般的な指針として、光重合開始剤(D)は、アクリル共重合体(A)100重量部に対して0.1〜10重量部含まれること
が望ましく、1〜5重量部がより好ましい。0.1重量部未満だと光重合の不足で満足なピックアップ性が得られないことがあり、10重量部を超えると光重合に寄与しない残留物が生成し、粘接着剤の硬化性が不十分となることがある。
本発明に係る粘接着剤組成物は、上記アクリル共重合体(A)、エポキシ系熱硬化性樹脂(B)、化合物(C)および光重合開始剤(D)を必須成分として含み、各種物性を改良するため、必要に応じ下記の成分を含んでいても良い。
(E)硬化剤
硬化剤(E)は、前記化合物(C)とともにエポキシ系熱硬化性樹脂(B)の硬化剤として機能する。化合物(C)のみの場合に対し、硬化剤(E)を使用することにより硬化反応の速度の調節や、粘接着剤の硬化物の弾性率等の物性を好ましい領域に調整することができる。好ましい硬化剤としては、1分子中にエポキシ基と反応しうる官能基を2個以上有する化合物があげられ、その官能基としてはフェノール性水酸基、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基および酸無水物などが挙げられる。これらのうち好ましくはフェノール性水酸基、アミノ基、酸無水物などが挙げられ、さらに好ましくはフェノール性水酸基、アミノ基が挙げられる。これらの具体的な例としては下記式(化7)に示すノボラック型フェノール樹脂、(化8)で表されるジシクロペンタジエン系フェノール樹脂、(化9)で表される多官能系フェノール樹脂等のフェノール性硬化剤やDICY(ジシアンジアミド)などのアミン系硬化剤があげられる。これら硬化剤は、単独または2種以上混合して使用することができる。
化合物(C)および硬化剤(E)の使用量は、エポキシ系熱硬化性樹脂(B)100重量部に対して、(C)+(E)が合計で0.1〜500重量部含まれることが好ましく、1〜100重量部がより好ましい。また、化合物(C)/硬化剤(E)の比率(重量比)は、0.5以上であることが好ましく、1以上であることがより好ましく、特に好ましくは2以上である。硬化剤(E)を用いず、化合物(C)を単独で使用してもよい。
化合物(C)および硬化剤(E)の合計量が少ないと、硬化不足で接着性が得られないことがあり、過剰であれば吸湿率が高まりパッケージの信頼性を低下させることがある。また、化合物(C)/硬化剤(E)が小さければ、本願発明の効果が充分に得られない場合がある。
Figure 0005005258
(但し、式中nは0以上の整数を表す)
Figure 0005005258
(但し、式中nは0以上の整数を表す)
Figure 0005005258
(但し、式中nは0以上の整数を表す)
(F)硬化促進剤
硬化促進剤(F)は、粘接着剤組成物の硬化速度を調整するために用いられる。好ましい硬化促進剤としては、エポキシ基とフェノール性水酸基やアミン等との反応を促進しうる化合物があげられ、具体的には、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の3級アミン類、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、トリブチルホスフィン、ジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン等の有機ホスフィン類、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィンテトラフェニルボレートなどのテトラフェニルボロン塩等が挙げられる。これらは単独または2種以上混合して使用することができる。
硬化促進剤(F)は、エポキシ系熱硬化性樹脂(B)100重量部に対して0.01〜100重量部含まれることが好ましく、0.1〜50重量部がより好ましく、1〜30重量部がさらに好ましい。
(G)カップリング剤
カップリング剤は、粘接着剤組成物の被着体に対する接着性、密着性を向上させるため
に用いられる。また、カップリング剤を使用することで、粘接着剤組成物を硬化して得られる硬化物の耐熱性を損なうことなく、その耐水性を向上することができる。カップリング剤としては、上記(A)成分、(C)成分、(E)成分等が有する官能基と反応する基を有する化合物が好ましく使用される。カップリング剤としては、シランカップリング剤が望ましい。このようなカップリング剤としてはγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロプロピル)トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−6−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−6−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、イミダゾールシラン等が挙げられる。これらは単独または2種以上混合して使用することができる。これらカップリング剤を使用する際には、エポキシ樹脂100重量部に対して通常0.1〜20重量部, 好ましくは0.5-15重量部、より好ましくは1〜10重量部の割合で用いられる。0.1重量部未満だと効果が得られず、10重量部を超えるとアウトガスの原因となる可能性がある。
(H)架橋剤
粘接着剤組成物の初期接着力および凝集力を調節するために、架橋剤を添加することもできる。架橋剤としては有機多価イソシアナート化合物、有機多価イミン化合物があげられる。
上記有機多価イソシアナート化合物としては、芳香族多価イソシアナート化合物、脂肪族多価イソシアナート化合物、脂環族多価イソシアナート化合物およびこれらの多価イソシアナート化合物の三量体、ならびにこれら多価イソシアナート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる末端イソシアナートウレタンプレポリマー等をあげることができる。有機多価イソシアナート化合物のさらに具体的な例としては、たとえば2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナート、1,3−キシリレンジイソシアナート、1,4−キシレンジイソシアナート、ジフェニルメタン−4,4'−ジイ
ソシアナート、ジフェニルメタン−2,4'−ジイソシアナート、3−メチルジフェニル
メタンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアナート、ジシクロヘキシルメタン−
2,4'−ジイソシアナート、リジンイソシアナートなどがあげられる。
上記有機多価イミン化合物の具体例としては、N,N'-ジフェニルメタン-4,4'-ビス(1-アジリジンカルボキシアミド)、トリメチロールプロパン-トリ-b-アジリジニルプロピオナ
ート、テトラメチロールメタン-トリ-b -アジリジニルプロピオナート、N,N'-トルエン-2,4-ビス(1-アジリジンカルボキシアミド)トリエチレンメラミン等をあげることができる
架橋剤(H)はアクリル共重合体(A)100重量部に対して通常0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは0.5〜3重量部の比率で用いられる。
(I)無機充填材
無機充填材を粘接着剤に配合することにより、熱膨張係数を調整することが可能となり半導体チップや金属または有機基板に対して硬化後の粘接着剤層の熱膨張係数を最適化することでパッケージの耐熱性を向上させることができる。また、粘接着剤層の硬化後の吸湿率を低減させることも可能となる。好ましい無機充填材としては、シリカ、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、チタンホワイト、ベンガラ、炭化珪素、窒化ホウ素等の粉末、
これらを球形化したビーズ、単結晶繊維、ガラス繊維等が挙げられる。これらは単独または2種以上混合して使用することができる。本発明においては、これらのなかでも、シリカ粉末、アルミナ粉末の使用が好ましい。
無機充填材は、粘接着剤全体に対して、通常0〜80重量%の範囲で調整が可能である。
(J)エネルギー線重合性化合物
粘接着剤層には、エネルギー線重合性化合物(J)が配合されてもよい。エネルギー線重合性化合物(J)を化合物(C)とともにエネルギー線照射によって硬化させることで、粘接着剤層の粘着力を低下させることができるため、基材と粘接着剤層との層間剥離を容易に行えるようになる。
エネルギー線重合性化合物(J)は、紫外線、電子線等のエネルギー線の照射を受けると重合硬化する化合物である。このエネルギー線重合性化合物としては、具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートあるいは1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、オリゴエステルアクリレート、ウレタンアクリレート系オリゴマー、エポキシ変性アクリレート、ポリエーテルアクリレート、イタコン酸オリゴマーなどのアクリレート系化合物が用いられる。このような化合物は、分子内に少なくとも1つの重合性二重結合を有し、通常は、重量平均分子量が100〜30000、好ましくは300〜10000程度である。
エネルギー線重合性化合物(J)を使用する場合は、アクリル共重合体(A)100重量部に対して通常1〜40重量部、好ましくは3〜30重量部、より好ましくは3〜20重量部の割合で用いられる。40重量部を超えると、有機基板やリードフレームに対する接着性を低下させることがある。
(その他の成分)
本発明の粘接着剤組成物には、上記の他に、必要に応じて各種添加剤が配合されてもよい。たとえば、硬化後の可とう性を保持するため可とう性成分を添加することができる。可とう性成分は、常温および加熱下で可とう性を有する成分であり、加熱やエネルギー線照射では実質的に硬化しないものが選択される。可とう性成分は、熱可塑性樹脂やエラストマーからなるポリマーであってもよいし、ポリマーのグラフト成分、ポリマーのブロック成分であってもよい。また、可とう性成分がエポキシ樹脂に予め変性された変性樹脂であってもよい。
さらに、粘接着剤組成物の各種添加剤としては、可塑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、顔料、染料等を用いてもよい。
(粘接着剤組成物)
上記のような各成分からなる粘接着剤組成物は感圧接着性と加熱硬化性とを有し、未硬化状態では各種被着体を一時的に保持する機能を有する。そして熱硬化を経て最終的には耐衝撃性の高い硬化物を与えることができ、しかも剪断強度と剥離強度とのバランスにも優れ、厳しい熱湿条件下においても充分な接着物性を保持しうる。
本発明に係る粘接着剤組成物は、上記各成分を適宜の割合で混合して得られる。混合に際しては、各成分を予め溶媒で希釈しておいてもよく、また混合時に溶媒を加えても良い。
(粘接着シート)
本発明に係る粘接着シートは、基材上に、上記粘接着剤組成物からなる粘接着剤層が積
層してなる。本発明に係る粘接着シートの形状は、テープ状、ラベル状などあらゆる形状をとりうる。
粘接着シートの基材としては、たとえば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム等の透明フィルムが用いられる。またこれらの架橋フィルムも用いられる。さらにこれらの積層フィルムであってもよい。また、上記の透明フィルムの他、これらを着色した不透明フィルム、フッ素樹脂フィルム等を用いることができる。ただし、本発明の粘接着シートは、その使用に際して、基材面側から紫外線等のエネルギー線照射を行うことがあるため、基材は使用するエネルギー線に対して透明であることが好ましい。
本発明に係る粘接着シートは、各種の被着体に貼付され、被着体に所要の加工を施した後、粘接着剤層は、被着体に固着残存させて基材から剥離される。すなわち、粘接着剤層を、基材から被着体に転写する工程を含むプロセスに使用される。このため、基材の粘接着剤層に接する面の表面張力は、好ましくは40mN/m 以下、さらに好ましくは37
mN/m 以下、特に好ましくは35mN/m 以下であることが望ましい。このような表面張力が低い基材は、材質を適宜に選択して得ることが可能であるし、また基材の表面に剥離剤を塗布して剥離処理を施すことで得ることもできる。
基材の剥離処理に用いられる剥離剤としては、アルキッド系、シリコーン系、フッ素系、不飽和ポリエステル系、ポリオレフィン系、ワックス系等が用いられるが、特にアルキッド系、シリコーン系、フッ素系の剥離剤が耐熱性を有するので好ましい。特に基材フィルムへの密着性が高く、表面張力が調整しやすいため、アルキッド樹脂が好ましい。
上記の剥離剤を用いて基材の表面を剥離処理するためには、剥離剤をそのまま無溶剤で、または溶剤希釈やエマルション化して、グラビアコーター、メイヤーバーコーター、エアナイフコーター、ロールコーター等により塗布して、常温または加熱あるいは電子線硬化させたり、ウェットラミネーションやドライラミネーション、熱溶融ラミネーション、溶融押出ラミネーション、共押出加工などで積層体を形成すればよい。
基材の膜厚は、通常は10〜500μm、好ましくは15〜300μm、特に好ましくは20〜250μm程度である。
また、粘接着剤層の厚みは、通常は1〜500μm、好ましくは5〜300μm、特に好ましくは10〜150μm程度である。
粘接着シートの製造方法は、特に限定はされず、基材上に、粘接着剤層を構成する組成物を塗布乾燥することで製造してもよく、また粘接着剤層を剥離フィルム上に設け、これを上記基材に転写することで製造してもよい。なお、粘接着シートの使用前に、粘接着剤層を保護するために、粘接着剤層の上面に剥離フィルムを積層しておいてもよい。また、粘接着剤層の表面外周部には、リングフレーム等の他の治具を固定するために別途粘着剤層や粘着テープが設けられていてもよい。
次に本発明に係る粘接着シートの利用方法について、該粘接着シートを半導体装置の製造に適用した場合を例にとって説明する。
本発明に係る半導体装置の製造方法においては、まず、本発明に係る粘接着シートをダ
イシング装置上に、リングフレームにより固定し、シリコンウエハの一方の面を粘接着シートの粘接着剤層上に載置し、軽く押圧し、ウエハを固定する。その後、粘接着剤層に、基材側からエネルギー線を照射し、粘接着剤層の凝集力を上げ、粘接着剤層と基材との間の接着力を低下させておく。照射されるエネルギー線としては、紫外線(UV)または電子線(EB)等が用いられ、好ましくは紫外線が用いられる。
次いで、ダイシングソーなどの切断手段を用いて、上記のシリコンウエハを切断しICチップを得る。この際の切断深さは、シリコンウエハの厚みと、粘接着剤層の厚みとの合計およびダイシングソーの磨耗分を加味した深さにする。
なお、エネルギー線照射は、半導体ウエハの貼付後、ICチップの剥離前のいずれの段階で行ってもよく、たとえばダイシングの後に行ってもよく、また下記のエキスパンド工程の後に行ってもよい。さらにエネルギー線照射を複数回に分けて行ってもよい。
次いで必要に応じ、粘接着シートのエキスパンドを行うと、ICチップ間隔が拡張し、ICチップのピックアップをさらに容易に行えるようになる。この際、粘接着剤層と基材との間にずれが発生することになり、粘接着剤層と基材との間の接着力が減少し、チップのピックアップ性が向上する。
このようにしてICチップのピックアップを行うと、切断された粘接着剤層をICチップ裏面に固着残存させて基材から剥離することができる。
次いで粘接着剤層を介してICチップをダイパッド部に載置する。ダイパッド部はICチップを載置する前に加熱するか載置直後に加熱される。加熱温度は、通常は80〜200℃、好ましくは100〜180℃であり、加熱時間は、通常は0.1秒〜5分、好まし
くは0.5秒〜3分であり、チップマウント圧力は、通常1kPa〜200MPaである
ICチップをダイパッド部にチップマウントした後、必要に応じさらに加熱を行ってもよい。この際の加熱条件は、上記加熱温度の範囲であって、加熱時間は通常1〜180分、好ましくは10〜120分である。
このような工程を経ることで、粘接着剤層が硬化し、ICチップとダイパッド部とを強固に接着することができる。粘接着剤層はダイボンド条件下では流動化しているため、ダイパッド部の凹凸にも十分に埋め込まれ、ボイドの発生を防止できる。
すなわち、得られる実装品においては、チップの固着手段である粘接着剤が硬化し、かつダイパッド部の凹凸にも十分に埋め込まれた構成となるため、過酷な条件下にあっても、十分なパッケージ信頼性とボード実装性が達成される。
なお、本発明の粘接着剤組成物および粘接着シートは、上記のような使用方法の他、半導体化合物、ガラス、セラミックス、金属などの接着に使用することもできる。
本発明によれば、薄型化しつつある半導体チップを実装したパッケージにおいて、厳しいリフロー条件に曝された場合であっても、高いパッケージ信頼性を達成できる粘接着剤組成物および該粘接着組成物からなる粘接着剤層を有する粘接着シートならびこの粘接着シートを用いた半導体装置の製造方法が提供される。
(実施例)
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
なお、以下の実施例および比較例において、「表面実装性の評価」は次のように行った。
「表面実装性の評価」
(1)半導体チップの製造
#2000研磨したシリコンウエハ(150mm径, 厚さ150μm)の研磨面に、実施例および比較
例の粘接着シートの貼付をテープマウンター(リンテック社製, Adwill RAD2500)により行い、ウエハダイシング用リングフレームに固定した。その後、紫外線照射装置(リンテ
ック社製, Adwill RAD2000)を用いて基材面から紫外線を照射(350mW/cm2, 190mJ/cm2
した。次いで、ダイシング装置(東京精密社製,AWD-4000B)を使用して8mm×8mmのチップサイズにダイシングした。ダイシングの際の切り込み量は、基材を20μm切り込むようにし
た。
(2)半導体パッケージの製造
基板として銅箔張り積層板(三菱ガス化学株式会社製CCL-HL830)の銅箔に回路パター
ンが形成され、パターン上にソルダーレジスト(太陽インキ製PSR4000 AUS5)を40μm厚
で有しているBT基板を用いた(株式会社ちの技研製)。上記(1)で得た粘接着シート上のチップを粘接着剤層とともに基材から取り上げ、BT基板上に、粘接着剤層を介して120℃, 100gf, 1秒間の条件で圧着した。その後、モールド樹脂(京セラケミカル株式会社製KE-1100AS3)で封止厚400μmになるように封止し (封止装置 アピックヤマダ株式会社製MPC-06M Trial Press)、175℃5時間で樹脂を硬化させた。ついで、封止されたBT基板をダイシングテープ(リンテック株式会社製Adwill D-510T)に貼付して、ダイシング装置(東京精密社製,AWD-4000B)を使用して12mm×12mmサイズにダイシングすることで信頼性評価用
の半導体パッケージを得た。
(3)半導体パッケージ表面実装性の評価
得られた半導体パッケージを85℃,60%RH条件下に168時間放置し、吸湿させた後、最高
温度260℃加熱時間1分間のIRリフロー(リフロー炉:相模理工製WL-15-20DNX型)を3回行なった際に接合部の浮き・剥がれの有無、パッケージクラック発生の有無を走査型超音波探傷装置(日立建機ファインテック株式会社製Hye-Focus)および断面観察により評価した。
基板/半導体チップ接合部に0.5mm以上の剥離を観察した場合を剥離していると判断して、パッケージを25個試験に投入し剥離が発生しなかった個数を数えた。
また、粘接着剤組成物を構成する各成分は下記の通りである。
(A)アクリル共重合体:日本合成化学工業株式会社製コーポニールN-4617
(B)液状エポキシ樹脂:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株
式会社製エピコート828, エポキシ当量189g/eq)
(C)ノボラック型不飽和基含有フェノール樹脂 (昭和高分子株式会社製ショウノールARS-046,分子量2060, フェノール性水酸基当量215g/eq)
(D)光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製イルガキュア184)
(E)硬化剤:ノボラック型フェノール樹脂(昭和高分子株式会社:ショウノールBRG-556, フェノール性水酸基当量104g/eq)
(F)硬化促進剤:イミダゾール(四国化成工業株式会社製キュアゾール2PHZ)
(G)シランカップリング剤(三菱化学株式会社製MKCシリケートMSEP2)
(H)架橋剤:芳香族性ポリイソシアナート(日本ポリウレタン工業株式会社製コロネートL)
(I)無機充填材:シリカ(株式会社アドマテックス製アドマファインSC2050)
(J)エネルギー線重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬株式会社製カラヤッドDPHA)
また、粘接着シートの基材としては、ポリエチレンフィルム(厚さ100μm、表面張力33mN/m)を用いた。
(実施例および比較例)
表1に記載の組成の粘接着剤組成物を使用した。表中、数値は固形分換算の重量部を示す。表1に記載の組成の粘接着剤組成物をシリコーン処理された剥離フィルム(リンテック株式会社製SP-PET3811(S))上に乾燥後の膜厚が30μmになるように塗布、乾燥(乾燥条件オーブンにて100℃1分間)した後に基材と貼り合せて、粘接着剤層を基材上に転写することで粘接着シートを得た。
得られた粘接着シートを用いて、表面実装性の評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0005005258
Figure 0005005258

Claims (5)

  1. 重量平均分子量が1万以上200万以下であるアクリル共重合体(A)、エポキシ系熱硬化性樹脂(B)、エポキシ基と反応しうる官能基、ならびにビニル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリルアミド基およびメタクリルアミド基からなる群から選ばれる不飽和炭化水素含有基を1分子中に有する化合物(C)ならびに光重合開始剤(D)を含む粘接着剤組成物。
  2. 前記エポキシ基と反応しうる官能基が、フェノール性水酸基である請求項1に記載の粘接着剤組成物。
  3. エポキシ基と反応しうる官能基および不飽和炭化水素含有基を1分子中に有する化合物(C)が、ノボラック型不飽和基含有フェノール樹脂である請求項1に記載の粘接着剤組成物。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の粘接着剤組成物からなる粘接着剤層が、基材上に形成されてなる粘接着シート。
  5. 請求項4に記載の粘接着シートの粘接着剤層に半導体ウエハを貼着し、前記半導体ウエハをダイシングしてICチップとし、前記ICチップ裏面に粘接着剤層を固着残存させて基材から剥離し、前記ICチップをダイパッド部上に前記粘接着剤層を介して熱圧着する工程からなり、半導体ウエハの貼着後、ICチップの剥離前の何れかの段階で粘接着剤層にエネルギー線照射する工程を含む半導体装置の製造方法。
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