JP5002426B2 - スクリーン印刷機 - Google Patents
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Description
前記カートリッジは、上方に向けて開口する有底筒状の押出し容器と、この押出し容器の開口部分を閉塞する蓋体とによって構成されており、内部に半田ペーストを収容している。
固着が検知されたときスクリーン印刷動作を停止させる報知部を備える発明によれば、カートリッジの蓋体の固着に起因して印刷不良が発生するのを確実に防ぐことができる。
特に、この発明によれば、圧力センサによって半田ペースト室内の半田ペーストの圧力を検出しているから、カートリッジから半田ペーストが吐出されているか否かを直接的に検出することができ、前記蓋体の固着の有無を高い精度で検出することができる。
以下、本発明に係るスクリーン印刷機の一実施例を図1〜図9によって詳細に説明する。
図1は本発明に係るスクリーン印刷機の正面図、図2は要部の構成を示す断面図、図3は昇降装置の構成を示す斜視図、図4はスキージヘッドの下端部の構成を示す斜視図、図5は本発明に係るスクリーン印刷機の構成を示すブロック図である。
図6〜図9は本発明に係るスクリーン印刷機の動作を説明するためのフローチャートで、図6は印刷工程の全体の動作を示し、図7は固着状態の有無をチェックするときの動作を示し、図8は固着状態を破壊するときの動作を示し、図9は印刷時の動作を示す。
前記ピンユニット17は、メインコンベア11の上に搬送されてきたプリント配線板8を多数のピン17aよって下方から支承するものである。
前記Y軸テーブル13とX軸テーブル14とは、前記クランプユニット18によって昇降テーブル16に対して固定されたプリント配線板8をマスクプレート6の下方の所定位置に移動させるものである。Y軸テーブル13は、固定テーブル12上のボールねじユニット19によって駆動し、X軸テーブル14は、Y軸テーブル13上のボールねじユニット20によって駆動する。前記R軸テーブル15は、Y軸テーブル13に設けられた回転ユニット21によって回転する。
プリント配線板8のマスクプレート6に対するX方向、Y方向の位置およびZ方向の軸線回りの角度は、プリント配線板8を上方から基板撮像カメラ23で撮像することによって検出し、Y軸テーブル13、X軸テーブル14およびR軸テーブル15を動作させることによってマスクプレート6と一致させる。
前記マスクプレート6は、薄板状に形成されており、図1に示すように、X方向の両端部が基台2に支持されている。マスクプレート6の基台2に対する位置は、マスク撮像カメラ24(図5参照)によってマスクプレート6を撮像することによって検出する。
前記本体フレーム41は、図3に示すように、X方向とZ方向とに延在する板状に形成されている。この本体フレーム41の下端部であってX方向の両端部には、後述するスキージヘッド42の重量を支えるための第1の圧縮コイルばね44が立設されている。これらの第1の圧縮コイルばね44は、本体フレーム41の下端部に突設された取付座45に、ここから上方へ延びるように取付けられている。
本体フレーム41における前記一対の第1のガイドレール46,46の間には、後述する昇降装置43の昇降部材51をZ方向に移動自在に支持するための第2のガイドレール52が取付けられている。
前記ヘッド昇降用モータ55は、本体フレーム41におけるX方向の一端部であって前記第1の圧縮コイルばね44より外側に取付けられている。
昇降部材51におけるX方向の他端部には、スキージヘッド42を前記第1の圧縮コイルばね44の弾発力に抗して下方に押すための押圧子58が設けられている。この押圧子58は、前記支持板48の下端部に突設された受圧板59と上方から見て重なるように位置付けられている。
昇降装置43は、図2に示すように、スキージヘッド42の後述するスキージ61がマスクプレート6に接触する印刷位置と、スキージ61がマスクプレート6から上方に離間する退避位置との間でスキージヘッド42を昇降させることができるように構成されている。
前記支持部材64は、複数の部材を組合わせることによって形成されており、前記支持板48の前方で上下方向に延在するように前記ロードセル63に取付けられている。
印刷プログラム記憶部92は、後述する各種プログラムを記憶させたメモリによって構成されている。各種プログラムとは、例えば図6に示した印刷工程の全体の動作手順や、図7に示した固着状態の有無をチェックするときの動作手順、図8に示した固着状態を破壊するときの動作手順、図9に示した印刷時の動作手順などである。
モータ制御部94は、スクリーン印刷機1に設けられている各種のモータの動作を制御する。各種のモータとは、印刷ステージ5のX軸テーブル14、Y軸テーブル13、R軸テーブル15、昇降テーブル16などを駆動するための4個のモータ101〜104(図5参照)と、搬入用コンベア駆動装置105のモータ、搬出用コンベア駆動装置106のモータ、メインコンベア駆動装置107のモータ、ヘッド昇降用モータ55およびヘッドY軸モータ35などである。
加圧制御部96は、エアシリンダ66が所定の押圧力で蓋体82を押圧するように前記電空レギュレータ86の動作を制御する。
センサデータ入力部97は、前記ロードセル63から送出された信号に基づいて力の大きさを測定したり、その他のセンサ、例えば搬入・搬出用コンベア3,4やメインコンベア11などに設けられている他のセンサ111の状態に基づいて各種の情報を検出する。
外部入出力部99は、スクリーン印刷機1の動作状態を表示するための表示ユニット112と、操作者が各種のデータを入力するための入力装置113とが接続されている。この外部入出力部99は、後述する異常時においては、操作者が異常状態を視認できるように表示ユニット112に異常内容を表示させる。
初期設定が終了した後、ステップS602において、現在の印刷枚数Nが予定印刷枚数N1より少ないか否かを判別する。ここでNOと判定された場合、すなわち印刷枚数Nが予定印刷枚数N1に達した場合、制御装置71は、印刷動作を終了させてスクリーン印刷機1を停止させる(ステップS603)。
固着状態の有無のチェックは、図7に示すように行われる。固着状態の有無のチェックを行うためには、先ず、ステップS701に示すように、エアシリンダ66(加圧用シリンダ)をその加圧圧力がC1になるように動作させる。このときの加圧圧力C1は、エアシリンダ66が相対的に小さい押圧力で蓋体82を押圧するように加圧制御部96によって設定される。
このように変数Fに0または1が代入されることによって固着チェックが終了し、ステップ706においてエアシリンダ66による加圧を止め、その後図6に示すフローチャートのステップS609に進む。
エアシリンダ66の加圧圧力C2による蓋体82の押圧と、所定時間の保持とは、予め定めた回数Mだけ繰り返し行う。この回数Mも前記回数Aが多くなるほど大きくなるように設定することができる。
このように固着状態を破壊する動作が終了した後は、図6に示すフローチャートのステップS607に進み、再び固着状態の有無のチェックを行う。固着状態の有無のチェックを行った後にステップS609において固着がないと判定された場合、ステップS608において印刷が行われる。
次に、ステップS904において、エアシリンダ66(加圧用シリンダ)をその加圧圧力がC1になるように動作させ、ステップS905において、ロードセル63によって現在のロードセル検知荷重を測定する。ここで測定されるロードセル検知荷重は、上述した固着状態の有無のチェック時に測定されたロードセル検知荷重B2と必ずしも一致するとは限らないから、この場合のロードセル検知荷重をB2aとする。
印刷が終了した後、図6に示すフローチャートのステップS613において、プリント配線板8を搬出させる。この搬出は、昇降テーブル16の下降、この下降中におけるX軸テーブル14・Y軸テーブル13・R軸テーブル15の搬送位置への復帰、メインコンベア11の位置決め、プリント配線板8のクランプ解除などを実施した後、メインコンベア11と搬出用コンベア4とによってプリント配線板8を後工程を実施する装置に搬出する。その後、ステップS614において、印刷枚数を示す変数Nに1を加え、ステップS602に戻る。
2つのエアシリンダ66における不図示のピストンの受圧面積の合計をA1、開口部分の面積(ほぼ蓋体82の面積と等しい)をA2、半田出口84の面積をA3とすると、反力はC1×A1÷A2×A3となる。すなわち、C1×A1×A3/A2となる。なお、蓋体82の面積A2はA1,A3に比べて大きくなるので、この反力はロードセル検知荷重Bに比べて小さなものとなる。
この実施例においては、固着検知装置を荷重検出器であるロードセル63と制御装置71とによって構成する例を示したが、本発明に係る固着検知装置に用いる荷重検出器は、ロードセル63に限定されることはなく、他の種類の圧力センサを使用することができる。
固着状態の有無のチェックを行うためには、図10〜図12に示すように、半田ペースト室の圧力を直接検出して行うことができる。
図10は他の実施例を示す要部の断面図、図11は他の実施例のブロック図、図12は固着状態の有無をチェックするときの動作を示すフローチャートである。これらの図において、前記図1〜図9によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
このように固着状態の有無のチェックを行った後は、図6に示すフローチャートのステップS609に進み、第1の実施例と同じ動作を行う。
特に、この実施例に示したように、圧力センサ121を使用することにより、カートリッジ73から半田ペースト72が吐出されているか否かを直接的に検出することができるから、前記蓋体82の固着状態の有無を高い精度で検出することができる。
これにより、固着状態がある時の警報、報知を確実に実施することができ、印刷を停止することで不良印刷基板が生産されるのを防止し、カートリッジ73の交換あるいはメンテナンスにより良好な印刷を回復することができる。
Claims (6)
- 半田ペーストが貯留された有底筒状の押出し容器と押出し用蓋体とからなり、この蓋体が押出し容器内に押し込まれることによって押出し容器の底から半田ペーストが出る半田ペースト供給用カートリッジが着脱自在とされ、
前記蓋体を押出し容器の底に向けて押圧する加圧装置と、
前記カートリッジから供給されて半田ペースト室に貯留された半田ペーストをスクリーン印刷用マスクプレートに塗布するスキージとがスキージヘッドに設けられ、
前記スキージヘッドを印刷位置とマスクプレート上方の退避位置との間で昇降させる昇降装置と、
前記スキージヘッドを前記マスクプレートに沿って水平方向に移動させる移動装置と、
これらの装置の動作を制御する制御装置とを備えたスクリーン印刷機において、
装着された前記半田ペースト供給用カートリッジにおける、前記蓋体の前記押出し容器への固着を検知する固着検知装置と、
固着が検知されたとき操作者に報知する報知装置とを備えることを特徴とするスクリーン印刷機。 - 前記報知装置に加え、固着が検知されたときスクリーン印刷動作を停止させる報知部を備えることを特徴とする請求項1に記載のスクリーン印刷機。
- 前記固着検知装置は、前記スキージがマスクプレートを押圧することによって生じる反力の大きさを検出する荷重検出器と前記制御装置により構成され、
前記制御装置は、前記荷重検出器によって検出された荷重が予め定めた初期値に達するように前記昇降装置によって前記スキージヘッドを下降させる昇降制御部と、
この昇降制御部の制御によりスキージヘッドが下降した状態において、前記加圧装置によって前記蓋体を所定の圧力で押圧させる加圧制御部と、
この加圧制御部の制御により前記加圧装置が動作した後に前記荷重検出器によって検出される荷重検出値と前記初期値とに基づき、固着の有無判断をする演算処理部とを備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスクリーン印刷機。 - 前記演算処理部は、前記荷重検出値と前記初期値との差が、予め定めた判定値より大きい場合は固着なし、前記差が予め定めた判定値より小さい場合は固着有り、と判断することを特徴とする請求項3に記載のスクリーン印刷機。
- 前記スキージが前記マスクプレートを押圧することによって生じる反力の大きさを検出する荷重検出器を備え、
前記固着検知装置は、前記半田ペースト室内の半田ペーストの圧力を検出する圧力センサと前記制御装置により構成され、
前記制御装置は、前記荷重検出器によって検出された荷重が予め定めた所定値に達するように前記昇降装置によって前記スキージヘッドを下降させる昇降制御部と、
この昇降制御部の制御によりスキージヘッドが下降した状態において、前記加圧装置によって前記蓋体を所定の圧力で押圧させる加圧制御部と、
この加圧制御部の制御により前記加圧装置が動作した後に前記圧力センサによって検出される圧力検出値に基づき、固着の有無判断をする演算処理部とを備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載のスクリーン印刷機。 - 前記演算処理部は、前記圧力検出値が予め定めた判定値より大きい場合は固着なし、前記圧力検出値が予め定めた判定値より小さい場合は固着有り、と判断することを特徴とする請求項5に記載のスクリーン印刷機。
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