JP4995438B2 - 反射型光電スイッチ - Google Patents

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Description

本発明は、反射型光電スイッチに係り、更に詳しくは、反射型光電スイッチ内に配置される部品の配置構成の改良に関する。
発光素子から照射された光の反射光を受光素子で受光し、その受光量に基づいて対象物を検出する反射型光電スイッチの一例として、回帰反射型光電スイッチが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2)。回帰反射型光電スイッチは、多角錐形状や球面形状といった立体形状の突部が多数配列されることにより立体反射面が形成された回帰反射板に向けてレーザ光を照射し、回帰反射板からの反射光を受光素子で受光する。
従来から、回帰反射型光電スイッチを含む反射型光電スイッチの小型化が望まれている。特許文献2に開示されている発明では、回帰反射型光電スイッチにおいて、発光素子及び受光素子を含む光学系を小型化することにより、スイッチ本体の小型化を図っている。
特開2002−246636号公報 特開平10−255611号公報
反射型光電スイッチにおいては、発光素子からの発光量及び受光素子での反射光の受光量が多いほど、対象物の有無に応じた受光量の差が大きくなるので、受光量を閾値と比較する際の誤差が少なく、より高精度で対象物を検出することができる。従って、高精度で対象物を検出するためには、光学系がある程度の大きさを有している必要があり、上記のような光学系の小型化には限界がある。また、光学系を上記以外の手法により小型化させたとしても、それ以外の部材が小さくならない限り、光電スイッチ全体における小型化は図れない。
そこで、スイッチ本体における光学系以外の部品の構成を変更することにより、スイッチ本体を小型化することが考えられる。例えば、発光素子や受光素子の制御回路を実装する回路基板として、ガラスエポキシ基板などの硬質基板の代わりに、可撓性を有するフレキシブル基板を採用し、空きスペースにフレキシブル基板を撓ませた状態で配置することにより、スイッチ本体を小型化することが考えられる。しかし、フレキシブル基板は硬質基板と比べて高価であるため、フレキシブル基板を採用すると、スイッチ本体を安価に構成することができないという問題がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、高精度で対象物を検出することができる小型の反射型光電スイッチを提供することを目的とする。
また、本発明は、小型で安価な反射型光電スイッチを提供することを目的とする。
本発明による反射型光電スイッチは、発光素子から照射された光の反射光を受光素子で受光し、その受光量に基づいて対象物を検出する反射型光電スイッチにおいて、内部に取付面を有し、上記取付面に対向して開口部が形成された第1ケーシングと、上記開口部を覆う第2ケーシングと、上記発光素子及び上記受光素子を含み、上記第1ケーシング内の上記取付面上における所定領域に配置された光学系と、上記第1ケーシング内に配置され、上記発光素子の制御回路が実装された発光回路基板と、上記第1ケーシング内に配置され、上記受光素子の制御回路が実装された受光回路基板とを備え、上記発光回路基板及び上記受光回路基板の一方が、上記第1ケーシング内の上記取付面上における上記光学系が配置されている領域以外の領域に上記取付面に対面するように配置され、他方が、上記第1ケーシング内における上記一方の回路基板よりも上記開口部側であって、上記開口部側から見て上記光学系の少なくとも一部にオーバーラップするように上記一方の回路基板に対して対向配置されている。
この様な構成によれば、回路基板を発光回路基板と受光回路基板とに分けて、それらを第1ケーシング内に2段配置するとともに、その一方を光学系の少なくとも一部にオーバーラップさせることにより、小さいスペース内でより広範囲の実装面を得ることができるので、スイッチ本体を小型化できる。発光素子の制御回路と受光素子の制御回路とは、スイッチ本体内において互いに電気的に接続されている必要はないので、これらを異なる回路基板に実装し、各回路基板を2段配置するような構成であっても、組み立て時の作業性が低下するといったことはない。
また、スイッチ本体における光学系以外の部品の配置構成を変更するだけで、光学系を必要以上に小型化することなくスイッチ本体を小型化することができるので、光学系の小型化に伴う検出精度の低下を防止でき、高精度で対象物を検出することができる。
本発明による反射型光電スイッチにおいて、上記受光回路基板は、上記第1ケーシング内の上記取付面上における上記光学系が配置されている領域以外の領域に上記取付面に対面するように配置され、上記発光回路基板が、上記第1ケーシング内における上記受光回路基板よりも上記開口部側であって、上記開口部側から見て上記光学系の少なくとも一部にオーバーラップする(重なり合う)ように上記受光回路基板に対して対向配置されている。

この様な構成によれば、開口部から第1ケーシング内に受光回路基板を挿入し、取付面上における光学系が配置されている領域以外の領域に配置した後、開口部から第1ケーシング内に発光回路基板を挿入し、受光回路基板に対して開口部側において光学系の少なくとも一部にオーバーラップするように配置することができる。
発光回路基板に実装された制御回路には、通常、発光素子の照射光量を調整するための可変抵抗器が備えられている。発光素子の照射光量の調整は、受光回路基板及び発光回路基板を第1ケーシング内に組み込んだ後に行われるが、このとき、受光回路基板が発光回路基板よりも開口部側に配置されていると、可変抵抗器を操作することができない。本発明の様に、発光回路基板が受光回路基板よりも開口部側に配置された構成であれば、受光回路基板及び発光回路基板を第1ケーシング内に組み込んだ後であっても、可変抵抗器を開口部側から操作して、発光素子の照射光量の調整を行うことができる。
本発明による反射型光電スイッチにおいて、上記発光回路基板には、上記開口部側の面にのみ実装面が形成されており、上記受光回路基板には、両面に実装面が形成されている。
この様な構成によれば、光学系にオーバーラップするように配置される発光回路基板は、比較的大きく形成することができるので、その開口部側の面にのみ実装面を形成し、取付面における光学系が配置されている領域以外の領域に配置される受光回路基板は、発光回路基板と比べてあまり大きく形成することができないので、その両面に実装面を形成する。これにより、発光回路基板及び受光回路基板の双方において、十分な実装面を確保することができる。発光回路基板を片面実装とすることにより、電子部品実装のためのクリアランスを確保する必要がなくなるため、センサ本体をより薄型にすることができる。
本発明による反射型光電スイッチは、上記発光回路基板及び上記受光回路基板にそれぞれ取り付けられたシールド部材を備えている。
特に、発光素子がレーザダイオード(LED)の場合、APC回路が必要なため、通常、発光回路基板に実装されている制御回路の方が、受光回路基板に実装されている制御回路よりも、シールドすべき電気部品を多く含んでいる。これは、ノイズや静電気による発光素子の誤発光や過大発光を防止する必要があるためであり、特に、可変抵抗器や発光素子の端子はシールドの必要性が高い。発光素子の制御回路を発光回路基板の片面にのみ配置することにより、発光素子の制御回路に含まれる電気部品を1つのシールド部材でまとめてシールドすることができる。また、受光素子の制御回路に含まれる電気部品のうちシールドすべき電気部品を受光回路基板の片面(例えば、開口部側の面)に配置することにより、受光素子の制御回路に含まれる電気部品を1つのシールド部材でシールドすることができる。従って、より少ないシールド部材で各電気部品をシールドすることができるので、スイッチ本体をより安価に構成できる。もちろん、LEDなどを用いた場合には、受光回路の方を多くシールドすべきである。
本発明による反射型光電スイッチにおいて、上記発光回路基板及び上記受光回路基板は、硬質基板により構成されている。
この様な構成によれば、それぞれ硬質基板からなる発光回路基板及び受光回路基板を第1ケーシング内に2段配置することにより、フレキシブル基板を用いなくても十分な実装面を確保することができる。従って、フレキシブル基板のような高価な回路基板ではなく、ガラスエポキシ基板などの硬質基板を用いて、スイッチ本体を安価に構成することができる。
本発明による反射型光電スイッチにおいて、上記第2ケーシングには、上記反射型光電スイッチを固定する際に固定具を挿通するための挿通孔が形成されている。
この様な構成によれば、固定具を相通するための挿通孔を第1ケーシングではなく第2ケーシングに形成することにより、組立て時に、第1ケーシングにおいて治具を用いて発光素子の焦点調整を行うためのスペースを確保することができるので、組立て時の作業性が向上する。また、挿通孔を第2ケーシングに形成することにより、第1ケーシング上での投光光学系の光軸調整や半田付けの際にも、その作業を妨げることがなく、作業性が向上する。
本発明によれば、発光素子の制御回路及び受光素子の制御回路を発光回路基板及び受光回路基板に分けて実装し、それらを第1ケーシング内に2段配置するとともに、その一方を光学系の少なくとも一部にオーバーラップさせることにより、小さいスペース内でより広範囲の実装面を得ることができるので、スイッチ本体を小型化できる。また、スイッチ本体における光学系以外の部品の配置構成を変更するだけで、光学系を必要以上に小型化することなくスイッチ本体を小型化することができるので、光学系の小型化に伴う検出精度の低下を防止でき、高精度で対象物を検出することができる。また、光学性能を低下させずに、光学系を小型化した場合にも光電スイッチ全体における小型化を妨げることはない。
また、本発明によれば、スイッチ本体が小型化された場合でも、発光素子の照射光量の調整時における作業性、発光回路基板及び受光回路基板の双方における十分な実装面の確保、シールド部材による各電気部品のシールド時の作業性、第1ケーシング内における十分な取付面を確保などの点において優れている。
また、フレキシブル基板のような高価な回路基板ではなく、ガラスエポキシ基板などの硬質基板を用いれば、スイッチ本体を安価に構成することができ、2枚の硬質基板を第1ケーシング内に2段配置することにより、フレキシブル基板を用いなくても十分な実装面を確保することができる。
図1は、本発明の実施の形態による回帰反射型光電スイッチの一構成例を示す概念図である。図1に示すように、この回帰反射型光電スイッチは、発光素子からレーザ光Bを照射し、その反射光を受光素子で受光するスイッチ本体1と、スイッチ本体1から照射されたレーザ光Bを反射させるための回帰反射板2と、スイッチ本体1にケーブル3を介して接続され、スイッチ本体1の動作を制御するためのコントローラ4とを備えている。
この回帰反射型光電スイッチは、工場などに設置され、例えば図1に示すように、ベルトコンベア5上を搬送される対象物6を検出するために用いられる。スイッチ本体1及び回帰反射板2は、対象物6の搬送経路を挟んで配置され、スイッチ本体1から回帰反射板2に向けて、搬送経路に交差するようにレーザ光Bが照射される。この光電スイッチによる検出時には、スイッチ本体1に取り付けられた表示灯11が点灯することにより、検出中である旨が報知される。
スイッチ本体1と回帰反射板2との間に対象物6がないときには、スイッチ本体1から照射されたレーザ光Bが、対象物6に遮られることなく回帰反射板2に到達し、回帰反射板2で反射したレーザ光Bが、スイッチ本体1の側面に形成された受光面7からスイッチ本体1内に入射する。本実施の形態では、スイッチ本体1の側面に形成された略矩形の開口8に嵌め込まれたアクリル板などの透明板9により受光面7が構成されており、スイッチ本体1から照射されるレーザ光Bも、この透明板9を通過して回帰反射板2へ向かうようになっている。本実施の形態の回帰反射型光電スイッチは、照射したレーザ光Bが回帰反射板2で反射することにより、その進行方向がほぼ180°変換されて同軸上で回帰する、いわゆる同軸回帰反射型光電スイッチである。
回帰反射板2は略矩形状に形成されており、その外周が保持板10により保持され、この保持板10を介して所定の取付位置に取り付けられる。この回帰反射板2は、スイッチ本体1に対向して配置される側の面に、多角錐形状(例えば、四角錐状又は六角錐状)や球面形状といった立体形状の突部が多数配列されることにより立体反射面が形成された周知の構成を有している。スイッチ本体1から照射されるレーザ光Bは、いわゆるP偏光(直線偏光)であって、そのP偏光が回帰反射板2で反射される際に偏光面の角度が90°変換されることにより、いわゆるS偏光(直線偏光)となる。以下では、スイッチ本体1からの照射光がP偏光、回帰反射板2からの反射光がS偏光の場合について説明するが、これは一例であって、スイッチ本体1からの照射光がS偏光、回帰反射板2からの反射光がP偏光であってもよい。
スイッチ本体1内の受光素子は、受光面7から入射した反射光がS偏光の場合にのみ、その反射光を受光する。従って、スイッチ本体1と回帰反射板2との間に対象物6がなければ、回帰反射板からの反射光(S偏光)が受光素子で受光されることにより、受光素子において比較的多くの受光量が得られる。一方、図1に破線で示すように、スイッチ本体1と回帰反射板2との間に対象物6が存在する場合には、受光素子において反射光がほとんど受光されない。すなわち、鏡面の対象物が回帰反射板2との間に存在する場合には、スイッチ本体1から照射されたP偏光が鏡面で反射する際にS偏光とはならず、P偏光のまま反射されるので、反射したP偏光は受光素子によりほとんど受光されない。また、非鏡面の対象物が回路反射板2との間に存在する場合には、スイッチ本体1から照射されたP偏光が対象物で十分に反射されないため、反射光が受光素子によりほとんど受光されない。この様に、回帰反射型光電スイッチによれば、鏡面の対象物及び非鏡面の対象物のいずれであっても、受光素子における受光量の低下に基づいて良好に対象物を検出することができる。
図2は、図1のスイッチ本体1の分解斜視図である。以下では、説明の便宜のために、図2における上側を上方向、下側を下方向、左側を左方向、右側を右方向として説明することとする。
このスイッチ本体1は、略中空直方体形状に形成されたケーシング20により外形が区画される。ケーシング20は、第1ケーシング21と第2ケーシング22とが接着剤などを用いて互いに結合されることにより形成される。第1ケーシング21は、その上面、左面及び右手前側角部にそれぞれ開口部23,24,25が形成された平面視略矩形の箱状部材である。第2ケーシング22は、第1ケーシング21の上面の開口部23に対応する平面視略矩形状の板状部材であって、その左側辺及び右手前側角部には、第1ケーシング21の開口部24,25にそれぞれ対応する突出部26,27が、下方に向かって突出形成されている。従って、第1ケーシング21の上面の開口部23を覆うように上方から第2ケーシング22を取り付けることにより、ケーブル3をスイッチ本体1に接続するコネクタ28を取り付けるためのコネクタ取付口29、表示灯11を取り付けるための表示灯取付口35及び透明板9が嵌め込まれる開口8を除いて、ケーシング20を閉じることができる。
第2ケーシング22の突出部26,27には、それぞれ上下方向に貫通する挿通孔30,31が形成されている。これらの挿通孔30,31にボルトなどの固定具を挿入して所定の取付位置に取り付けることにより、スイッチ本体1を固定することができる。第2ケーシング22に挿通孔30,31を形成することにより、第1ケーシング21の突出部26,27に対応する位置に開口部24,25を形成することができる。したがって、組立て時に、開口部24を利用して発光素子の焦点調整を行うことができるので、組立て時の作業性が向上する。
第1ケーシング21内には、発光素子41や受光素子42を含むレーザ光の照射及び受光のための光学系40、発光素子41の制御回路が実装された発光回路基板60、受光素子42の制御回路が実装された受光回路基板70、受光回路基板70に接続され、受光素子42を保持する保持基板80などの部品が配置される。光学系40には、発光素子41及び受光素子42の他、投光レンズ43、投光スリット板44、投光偏光板45、ビームスプリッタ46、透明板9、受光偏光板47、受光レンズ48及び受光スリット板49が含まれる。これらの部品を第1ケーシング21に対して上方から組み付けることにより、組立て時の作業性が向上する。
第1ケーシング21の内底面は、光学系40の各部品及び受光回路基板70を取り付けるための取付面32を構成している。取付面32には、上方に向かって突出する複数のリブが形成されており、これらの複数のリブにより、光学系40の各部品及び受光回路基板70を嵌め込んで取り付けるための取付位置が形成されている。光学系40の各部品のうち発光素子41以外の部品及び受光回路基板70は、上方から開口部23を介して第1ケーシング21内に挿入され、取付面32上に取り付けられる。一方、発光素子41は、開口部24から右側に向かって第1ケーシング21内に挿入され、取付面32上に取り付けられる。
発光素子41、投光レンズ43、投光スリット板44、投光偏光板45、ビームスプリッタ46及び透明板9(以下、これらを総称して「投光光学系」と呼ぶ。)は、第1ケーシング21の後内側面に沿って、発光素子41からのレーザ光の照射方向(右方向)に向かって、この順序で配置される。ここで、後内側面は、第1ケーシング21の後方外周壁内面を構成しており、投光光学系はそれぞれ外周壁である後内側面に沿って形成されるリブに取り付けられる。受光偏光板47、受光レンズ48、受光スリット板49及び受光素子42(以下、これらを総称して「受光光学系」と呼ぶ。)は、第1ケーシング21の右内側面に沿って、ビームスプリッタ46に対して手前側に向かって、この順序で配置される。ここで、右内側面は、第1ケーシング21の右方外周壁内面を構成しており、受光光学系はそれぞれ外周壁である右内側面に沿って形成されるリブに取り付けられる。
これにより、光学系40の各部品は、第1ケーシング21内において、第1ケーシング21の後内側面及び右内側面に沿って略L字状に配置される。言い換えれば、第1ケーシング21には、後方側面と、この面と交わる辺を有する右方側面が形成され、これら側面に隣接する略L字状のスペースに、上記光学系40を集約配置している。これにより、光学系40以外の回路等の配置領域を、分割配置させることなく単一のスペースとして最大限確保している。また、その交点とは対向する位置にケーブル3を取り付けるためのコネクタ28を配置することにより、回路及びコネクタ間が短縮化されるので、効率的な配線が可能になる。さらに、表示灯11を左方側面と後方側面とが交わる位置に配置することにより、光電スイッチが工場施設等に設置された後であっても、作業者が後方や上方、左右方向から検出状態を確認できるため、視認性が向上する。
また、上記のような配置により、ビームスプリッタ46に対して、投光及び受光のいずれにおいても平行光のみを入射させることができる。これにより、全ての光線を後述する偏光膜53に対してほぼ45°の入射角で入射させることができ、P偏光及びS偏光の分光効率が向上する。偏光膜53に対する入射角が45°からずれると、P偏光及びS偏光の分光効率が低下し、本来ならビームスプリッタ46及び受光偏光板47を通過しないはずの鏡面での正反射光(偏光が変化しない反射光)が受光素子42に到達してしまう場合がある。したがって、全ての光線を偏光膜53に対してほぼ45°の入射角で入射させることにより、偏光膜53における光の通過及び反射を良好に行うことができる。
また、発光素子41とビームスプリッタ46の間に投光レンズ43を配置し、受光素子42とビームスプリッタ46との間に受光レンズ48を配置することにより、レンズ43,48を通過する際の複屈折による偏光の乱れを防止することができ、これにより、P偏光及びS偏光の分光効率が向上する。例えば、1つのレンズを共通で用いて、このレンズに対して、レンズ、ビームスプリッタ、発光素子の順序で投光光学系を配置し、レンズ、ビームスプリッタ、受光素子の順序で受光光学系を配置した場合には、レンズにおいて複屈折が生じると、鏡面での反射光がレンズを通ることによって偏光が乱される場合がある。この場合、レンズを通ることにより偏光が乱された反射光がビームスプリッタに入射し、本来なら偏光膜で反射しないはずの光が反射し、受光素子に到達してしまう。本実施の形態によれば、レンズ43,48を通過する際の複屈折による偏光の乱れを防止することができるので、鏡面での反射光が受光素子に到達するのを防止できる。
受光回路基板70は、取付面32上における光学系40が配置されている領域以外の領域、すなわち左手前側の領域に、取付面32に対面するように配置される。保持基板80は、受光回路基板70の右側辺に沿って上方に直立するように取り付けられ、受光回路基板70に対して半田付けにより電気的に接続される。この保持基板80は、長さの異なる受光素子42の端子を受光回路基板70に接続するために、それらの端子を水平方向に引き出す(配線する)役割を果たしている。
発光回路基板60は、第1ケーシング21内における上側に、上方から見て光学系40の一部にオーバーラップするように配置される。より具体的には、発光回路基板60は、光学系40の各部品のうち透明板9、受光スリット板49及び受光素子42以外の部品、並びに受光回路基板70にオーバーラップするように配置される。このように、発光回路基板60は、少なくとも受光回路基板70と投影面上同じ領域と、第1ケーシング21内の発光回路基板60の高さ位置において干渉するものが存在しない領域とに配置されることが望ましい。言うまでもないが、受光素子42等が、発光回路基板60に干渉しない高さであったならば、他の条件も含めた最適化領域で光学系40とオーバーラップさせることができる。これにより、発光回路基板60と受光回路基板70とが、第1ケーシング21内において、互いに一定間隔を空けて2段配置される。コネクタ28は、発光回路基板60及び受光回路基板70に対して、それぞれ半田付けにより電気的に接続される。
本実施の形態では、光学系40の各部品が、取付面32上に取り付けられることにより、第1ケーシング21内における下側半分程度の空間に配置される。従って、透明板9により構成される受光面7は、第1ケーシング21の右側面における下側半分程度の領域に配置されることとなり、図1に示すように、回帰反射板2側からスイッチ本体1を見たときに、受光面7がケーシング20の厚み方向(第1ケーシング21と第2ケーシング22が並ぶ方向)の一方側に偏った状態となる。このように一方側に偏らせることにより、発光回路基板60が光学系40にオーバーラップできる高さ方向の余裕度を持たせている。
図3は、図2の光学系40の構成を示す斜視図であって、光学系40の一構成部品である受光素子42を省略して示している。また、図4は、発光素子41から照射されたレーザ光が受光素子42で受光されるまでの概略的な光路図である。
発光素子41は、レーザダイオードにより構成され、右方向に向かってレーザ光を照射する。投光レンズ43は、発光素子41から入射されたレーザ光を、略平行光に変換して出射する。投光レンズ43から出射されたレーザ光の一部は、投光スリット板44に形成された略円形のスリット50を通って投光偏光板45に導かれる。このようにレーザ光がスリット50を通過することにより、レーザ光の照射範囲を略円形のスポット状に限定することができる。
ビームスプリッタ46は、ほぼ同一の略三角柱形状を有する2つのプリズム51,52を互いに当接させて結合することにより、一辺の長さが3.5mm程度の略立方体形状に形成されている。投光偏光板45は、一方のプリズム51の左側面に当接し、投光スリット板44との間に挟み込まれている。また、受光偏光板47は、他方のプリズム52の前側面に当接している。2つのプリズム51,52の当接面には、レーザ光の照射方向に対して45°傾斜した面内に延びるように偏光膜53が挟み込まれている。
投光偏光板45は、入射されるレーザ光のうちP偏光のみを通過させる。従って、投光スリット板44のスリット50を通過したレーザ光のうちP偏光のみが、投光偏光板45を通過し、ビームスプリッタ46に入射する。ビームスプリッタ46の偏光膜53は、発光素子41側(左側)から入射するレーザ光のうちP偏光のみを通過させる。このように、それぞれP偏光のみを通過させる投光偏光板45及び偏光膜53をレーザ光が通過することにより、レーザ光からより高精度でP偏光のみを抽出することができる。
ビームスプリッタ46の偏光膜53を通過したレーザ光(P偏光)は、ビームスプリッタ46の右側面から出射され、透明板9を通過する。これにより、スイッチ本体1から回帰反射板2に向けてレーザ光が照射され、スイッチ本体1と回帰反射板2との間に対象物6がなければ、照射されたレーザ光が対象物6に遮られることなく回帰反射板2で反射する。レーザ光は、回帰反射板2で反射する際、上述した通り、P偏光からS偏光に変換される。
回帰反射板からの反射光(S偏光)は、受光面7からスイッチ本体1に入射する。受光面7は、一辺の長さが3.5mm程度の略正方形状に形成されている。発光素子41の照射点P1から受光面7までの距離は、10mm程度である。受光面7からスイッチ本体1に入射した反射光は、透明板9を通って、ビームスプリッタ46に至る。ビームスプリッタ46の偏光膜53は、回帰反射板2側(右側)から入射するレーザ光のうちS偏光のみを反射させる。従って、ビームスプリッタ46の右側面に入射したレーザ光は、偏光膜53で反射することにより、進行方向が90°変換されて受光偏光板47側に向かう。受光偏光板47は、入射されるレーザ光のうちS偏光のみを通過させる。このように、S偏光のみを反射させる偏光膜53でレーザ光を反射させ、S偏光のみを通過させる受光偏光板47を通過させることにより、レーザ光からより高精度でS偏光のみを抽出することができる。
図5は、回帰反射板2の立体反射面100におけるレーザ光の反射態様の一例を示す模式図である。図5(a)に示す例では、回帰反射板2には、断面三角形状の複数の突部(いわゆるサイト)が多数配列されることにより立体反射面100が形成されている。立体反射面100の各サイトは、互いに90°の角度で交わる複数の平坦面を構成しており、回帰反射板2に入射するレーザ光Bは、立体反射面100で反射することにより進行方向がほぼ180°変換される。
回帰反射板2の立体反射面100におけるレーザ光の反射角度には精度ばらつきがある。すなわち、図5(b)に示す例では、立体反射面100の角度ばらつきにより、立体反射面100に入射するレーザ光Bの進行方向が180°の角度で精度よく変換されていない。また、図5(c)に示す例では、立体反射面100が形成される基材101や、立体反射面100に貼付される保護シート102に生じるうねりにより、立体反射面100の角度ばらつきが生じている。回帰反射板2に入射するレーザ光Bは、立体反射面100で反射した後、所定の拡がり角で拡がりながら戻っていくが、図5(b),(c)に示すようなレーザ光Bの反射角度の精度ばらつきなどに起因して、部分的にレーザ光Bの拡がり角に誤差が生じる場合がある。したがって、スイッチ本体1における反射光の受光面7を広くした方が、回帰反射板2の立体反射面100においてより多くのサイトで反射した光がスイッチ本体1に入射するので、受光量を閾値と比較する際の誤差が小さく、より高精度で対象物を検出することができる。しかし、スイッチ本体1における反射光の受光面7を広くすると、本体の外形がその分大きくなってしまうので、本体の小型化が図れないという問題がある。
また、回帰反射板2の取付位置の環境によっては、回帰反射板2が振動し、回帰反射板2におけるスポット位置が変動してしまうことが、対象物を良好に検出できないことの主要因と考えられる。また、このような場合、回帰反射板2上のスポット位置における反射光の拡がり角に大きな誤差が生じ、各サイトからの反射光の拡がり角及び拡がり方向が大きく変化するため、各サイトからの光量がばらつき、受光量の変動が大きくなって、対象物を良好に検出できないという問題がある。
受光偏光板47を通過したレーザ光(S偏光)は、受光レンズ48の入射面54に入射する。受光レンズ48の入射面54には、球面状の凸湾曲面が形成されており、この凸湾曲面を通過することによりレーザ光が集光される。受光レンズ48を通過することにより集光されたレーザ光の一部は、受光スリット板49に形成された略矩形のスリット55を通って、フォトダイオードにより構成される受光素子42で受光される。このようにレーザ光がスリット55を通過することにより、太陽光や蛍光灯からの光などの外乱光が入り込むのを阻止することができる。
受光素子42で受光されたレーザ光の受光量のデータは、ケーブル3を介してコントローラ4に送信される。コントローラ4は、CPU(図示せず)を備えており、このCPUが、受信した受光量のデータを所定の閾値と比較することにより、スイッチ本体1と回帰反射板2の間における対象物6の有無を検出する。すなわち、CPUは、受光量が所定の閾値以上であれば対象物6がないと判定し、受光量が所定の閾値未満であれば対象物6があると判定する。
スイッチ本体1の寸法は、光学系40の各部品の寸法や配置構成、並びに、発光回路基板60、受光回路基板70及び保持基板80などの他の部品の寸法や配置構成などに依存する。本実施の形態のスイッチ本体1は、これらの寸法及び配置構成などを工夫することにより、図1に示すように、発光素子41からの照射方向に沿った長さL1が23mm程度、受光素子42への受光方向に沿った長さL2が18mm程度、これらの方向L1,L2に直交する方向(厚み方向)の長さL3が8.5mm程度に設定され、従来品と比較して非常に小型化されている。
図6は、図3の投光レンズ43の斜視図であって、(a)は、発光素子41と反対側からの斜視図、(b)は、発光素子41側からの斜視図を示している。この投光レンズ43は、発光素子41側からの平面視において略矩形状に形成された本体部90と、この本体部90の発光素子41側の面から発光素子41側に向かって突出する略円柱状の第1突部91と、この第1突部91の発光素子41側の面から発光素子41側に向かって同一軸線上に突出し、第1突部91よりも小径の略円柱状からなる第2突部92とが、透明な樹脂又はガラスで一体成形されることにより構成されている。第2突部92により形成される段差部には、後述する入射面93の凹湾曲面95以外に光が入射するのを阻止するためのスリットを組み付けることができる。
第2突部92の発光素子41側の面は、発光素子41から照射されたレーザ光が入射される入射面93を構成している。また、本体部90の発光素子41と反対側の面は、レーザ光を略平行光に変換して出射させる投光面94を構成している。入射面93と投光面94の距離は、2.7mm程度である。入射面93には、発光素子41とは反対側に窪んだ球面状の凹湾曲面95が形成されている。一方、投光面94には、発光素子41とは反対側に張り出した球面状の凸湾曲面96が形成されている。
凹湾曲面95は、発光素子41側からの平面視において直径が0.78mm程度の略円形状であり、曲率半径が0.53mm程度である。一方、凸湾曲面96は、発光素子41と反対側からの平面視において直径が2.6mm程度の略円形状であり、曲率半径が1.96mm程度である。この様に、平面視において、凹湾曲面95の面積は凸湾曲面96の面積よりも小さくなるように形成されている。凹湾曲面95の直径は、凸湾曲面96の直径の3分の1から4分の1程度であることが好ましい。これは、レンズ成形上、上記直径範囲でなければ、他の測定器との関係で面精度を測定することができないためである。また、黒いシルク印刷による凹湾曲面95以外の遮光をするために、位置ずれ誤差を考慮すると、上記直径範囲の凹湾曲面95にするのが妥当である。凹湾曲面95及び凸湾曲面96は、それぞれの中心軸線がレーザ光の照射方向に沿って同一直線状に位置するように配置されている。また、本実施の形態においては、凹湾曲面95及び凸湾曲面96は、非球面レンズにて構成されている。
図7は、投光レンズ43,143を通過する際のレーザ光の様子を示す光路図であって、(a)は、本実施の形態の投光レンズ43による場合、(b)は、従来例の投光レンズ143による場合を示している。図7に示すように、発光素子41から照射されるレーザ光は、その光軸Aに対して所定の角度(拡がり角)で拡がりながら投光レンズ43,143に入射する。
図7(a)において、発光素子41から照射されたレーザ光は、入射面93の凹湾曲面95に入射する。レーザ光の拡がり角は、凹湾曲面95から投光レンズ43内に入射する際に拡大され、その拡大された拡がり角で投光レンズ43内を通過する。投光面94の凸湾曲面96の形状(直径)は、入射面93の凹湾曲面95全体にレーザ光が入射した場合に、凹湾曲面95で拡がり角が拡大されたレーザ光が投光面94に到達する範囲に対応するように設定されている。従って、入射面93から投光面94に到達したレーザ光は、ほぼ全てが凸湾曲面96を通って出射される。投光レンズ43から出射されるレーザ光は、凸湾曲面96を通過する際に拡がり角が縮小され、略平行光となる。発光素子41の照射点P1から凹湾曲面95の底点P2までの距離L4は、3mm程度である。また、発光素子41の照射点P1から凸湾曲面96の頂点P3までの距離L5は、6mm程度である。
図7(b)に示す従来例の投光レンズ143は、発光素子41側の入射面193が平坦面で形成され、発光素子41と反対側の投光面194に凸湾曲面195が形成された形状を有している。入射面193と投光面194の距離は、1.3mm程度である。また、凸湾曲面195は、発光素子41側と反対側からの平面視において直径が2.6mm程度の略円形状であり、曲率半径が3.5mm程度である。発光素子41の照射点P1から凸湾曲面195の頂点P4までの距離は、図7(a)の投光レンズ43における発光素子41の照射点P1から凸湾曲面96の頂点P3までの距離L5と同じ6mm程度である。ただし、従来例の投光レンズとしては、上記のように入射面193が平坦面で形成され、投光面194に凸湾曲面195が形成された形状のもの以外に、入射面に凸湾曲面が形成され、投光面が平坦面で形成された形状のものも知られている。
図7(b)において、発光素子41から照射されたレーザ光は、平坦面からなる入射面193に入射し、その拡がり角がほとんど変換されることなく投光レンズ143内を通過する。そして、投光面194の凸湾曲面195に到達したレーザ光は、凸湾曲面195を通過する際に拡がり角が縮小され、略平行光となる。図7(a)及び(b)に示す各投光レンズ43,143は、それぞれ異なる形状を有しているが、各投光面94,194から出射される略平行光の照射範囲は、ほぼ同じである。
図8は、図7の各投光レンズ43,143を通過する際のレーザ光の強度分布を模式的に示した図であって、(a)は、本実施の形態の投光レンズ43による場合、(b)は、従来例の投光レンズ143による場合を示している。
まず、図8(b)に示す従来例の投光レンズ143について説明する。この投光レンズ143では、入射面193が平坦面で形成されているので、上述した通り、入射面193に入射したレーザ光は拡がり角がほとんど変換されることなく投光面194に到達する。レーザ光は、光軸Aに近いほど強度分布がより均一となり、光軸Aから離れるほど強度分布がより不均一となる特性がある。この投光レンズ143のように拡がり角が変換されなければ、レーザ光は発光素子41から照射された際の強度分布の比率を維持したまま投光面194に到達する。従って、投光面194に到達したレーザ光の強度分布は、図8(b)に示すように、光軸Aに近い範囲はある程度均一であるが、光軸Aから少し離れると急激に強度が低下するような強度分布を呈する。発光素子41と投光レンズ143との距離を広げれば、投光面194に到達するレーザ光の強度分布をもっと均一にすることができるが、光学系40の小型化による制約から、上述の距離L5を一定の小さい値とした場合には、図8(b)に示すような不均一な強度分布となる。
一方、図8(a)に示す本実施の形態の投光レンズ43においては、発光素子41から照射されるレーザ光のうち、光軸Aに近い範囲Sのレーザ光のみが入射面93の凹湾曲面95に入射する。この範囲Sのレーザ光は、それ以外の範囲(光軸Aから離れた範囲)のレーザ光と比べてより均一な強度分布を呈している。このように、より均一な強度分布を有する範囲Sのレーザ光のみを凹湾曲面95で拡大すると、投光面94に到達したレーザ光の強度分布は、図8(a)に示すように、光軸Aに対して均一な範囲Sが拡大した強度分布となる。
上記の比較結果から明らかなように、本実施の形態によれば、光軸Aに近いレーザ光のみを凹湾曲面95に入射させ、その拡がり角を拡大させることにより、凸湾曲面96から強度分布がより均一な略平行光を出射させることができる。投光レンズ43から出射される光の強度分布が均一であれば、反射光の受光量を閾値と比較する際の誤差を小さくすることができるので、スイッチ本体1における反射光の受光面7が小さくても高精度で対象物6を検出することができる。また、回帰反射板2が振動しているような場合でも、受光素子42における受光量の変動量が少なく、対象物6を良好に検出することができる。従って、受光面7を小さくすることによりスイッチ本体1を小型化しても、高精度で対象物6を検出することができる。
また、本実施の形態のように、発光素子41及び投光レンズ43と同一直線状にビームスプリッタ46が配置された構成の場合、スイッチ本体1を小型化するためには、発光素子41及び投光レンズ43の間にあまり大きな距離を確保することができないが、発光素子41から投光レンズ43に入射するレーザ光の拡がり角を凹湾曲面95で拡大することにより、凸湾曲面96において十分な照射範囲を有する略平行光を得ることができる。また、凹湾曲面95を利用することで、照射範囲内の強度分布を均一にすることができるので、発光素子41及び投光レンズ43の距離を離した場合と同様の効果を得ることができる。従って、ビームスプリッタ46を備えた構成であっても、照射範囲及び照射範囲内での強度分布を保ったまま小型化できるとともに、発光素子41と投光レンズ43の距離の拡大に伴う光軸ずれを低減できるので、高精度で対象物6を検出することができる小型の回帰反射型光電スイッチを提供することができる。
本実施の形態では、図2に示すように、発光素子41と投光レンズ43の間に配置されているリブ33に、発光素子41から投光レンズ43に向かうレーザ光が通過するスリット34が形成されている。このスリット34は、投光レンズ43の凹湾曲面95の形状に応じた形状を有している。すなわち、発光素子41から投光レンズ43に向かうレーザ光がスリット34を通過することにより、投光レンズ43の凹湾曲面95にのみレーザ光を照射することができるように、スリット34の形状が設定されている。これにより、投光レンズ43の入射面93における凹湾曲面95以外にレーザ光が入射することにより生じる検出時のノイズを抑制することができるので、より高精度で対象物6を検出することができる。このように、上述したような凹湾曲面95を利用した投光レンズ43を採用することにより、光学系40の小型化も可能となる。また、その光学系40の小型化によって、上述した回路基板等の配置による小型化を妨げることがないので、総合的な光電スイッチの小型化が可能となる。
図9及び図10は、図2のスイッチ本体1を組み立てる際の手順について説明するための斜視図であって、図10ではコネクタ28を省略示している。また、図11は、組み立てた状態のスイッチ本体1の縦断面図であって、(a)は前後方向に沿った縦断面を右側から見た図、(b)は前後方向に沿った縦断面を左側から見た図を示している。
このスイッチ本体1を組み立てる際には、まず、透明板9、投光レンズ43、受光レンズ48、ビームスプリッタ46、投光スリット板44及び受光スリット板49が、上方から開口部23を介して第1ケーシング21内に順次挿入され、取付面32上の対応する取付位置に取り付けられる。投光レンズ43、受光レンズ48、ビームスプリッタ46、投光スリット板44及び受光スリット板49は、圧入又は裏面からの接着により固定される。透明板9は、圧入や接着ではなく、第1ケーシング21と第2ケーシング22との嵌合により固定される。なお、投光偏光板45及び受光偏光板47は、ビームスプリッタ46の側面に予め貼り付けられている。
その後、受光素子42が、上方から開口部23を介して第1ケーシング21内に挿入される。受光素子42は、長さの異なる2本の接続端子が保持基板80に半田付けされることにより、予め保持基板80に取り付けられている。受光素子42を取付面32上の対応する取付位置に配置すると、図9に示すように、受光素子42を保持する保持基板80が、上方に向かって直立した姿勢で取付面32上に配置される。
この様にして、光学系40の各部品のうち発光素子41以外の部品が取付面32上に取り付けられた後、受光回路基板70が、上方から開口部23を介して第1ケーシング21内に挿入される。受光回路基板70の右側辺には、第1ケーシング21内への挿入時に、既に第1ケーシング21内に配置されている受光素子42の接続端子を通過させて接触を回避するための切欠き71が形成されている。受光回路基板70は、取付面32上に同じ高さで形成されている3つのリブにより3点支持され、図9に示すように、その右側辺が保持基板80に近接した状態となる。この状態で、受光回路基板70の上面の右側端部に切欠き71を挟んで形成された2つのランド72を、直交する保持基板80に対して直角に半田付けすることにより、受光回路基板70と保持基板80とが、互いに電気的に接続される。保持基板80は、第1ケーシング21に形成されたリブや溝により位置決めされる。
その後、発光素子41が、開口部24から第1ケーシング21内に右側に向かって挿入される。発光素子41は、光軸調整治具(図示せず)を用いて光軸が調整された後、いわゆるUV接着(紫外線硬化型接着)により取付面32上に固定される。この様にして固定された発光素子41の接続端子には、発光素子41と発光回路基板60とを電気的に接続するためのフレキシブル基板(図示せず)が半田付けされる。ノイズや静電気による発光素子41の誤発光や過大発光を防止するためには、この発光素子41の端子や後述する可変抵抗器67をシールドする必要性が高い。
受光回路基板70の左端縁の一部は、左方に向かって略三角形状に突出した突出部73となっている。突出部73の一辺は、コネクタ取付口29に対向しており、その一辺に沿って3つのランド74が並べて形成されている。これらのランド74は、受光回路基板70をコネクタ28に電気的に接続するためのものである。
コネクタ28のコネクタ取付口29に対向して配置される側の面には、水平方向に並べて配置された上側3本のピン36と、これらの上側3本のピン36の下方に水平方向に並べて配置された下側3本のピン37とからなる計6本のピンが、2段配置にて突設されている。上側3本のピン36は、それぞれほぼ同じ所定の長さで形成されている。下側3本のピン37は、それぞれほぼ同じ長さで形成されており、上側3本のピン36よりも長く形成されている。
受光回路基板70を取付面32に取り付けた後、コネクタ28をコネクタ取付口29に取り付けると、コネクタ28の下側3本のピン37が、受光回路基板70の3つのランド74にそれぞれ近接又は当接した状態で対向する(図11(a)参照)。この状態で、各ピン37と対応するランド74とをそれぞれ半田付けすることにより、コネクタ28と受光回路基板70とが互いに電気的に接続される。このとき、コネクタ28の下側3本のピン37が上側3本のピン36よりも長く形成されているので、上側3本のピン36が半田付けの邪魔にならず、半田付けの作業性を向上できる。その後、受光回路基板70の上面の所定位置にシールド板(後述する)が取り付けられ、そのシールド板が受光回路基板70又は保持基板80に半田付けされることにより、シールド板が受光回路基板70又は保持基板80に電気的に接続されるとともに位置固定される。
この様にして受光回路基板70の取り付けが完了した後、光学系40の少なくとも一部を覆うように上方から板状のカバー部材38(図11参照)が取り付けられる。このカバー部材38は、例えば黒色の樹脂により形成され、発光素子41、投光レンズ43、投光スリット板44、投光偏光板45、ビームスプリッタ46、受光偏光板47及び受光レンズ48の上方を覆うことにより、光学系40を通過するレーザ光の漏れを防止する。
その後、発光回路基板60が、上方から開口部23を介して第1ケーシング21内に挿入されることにより、図10に示すように、受光回路基板70の上方に一定間隔を空けて対向配置される。このとき、発光回路基板60は、開口部23に対して右側上方から左側下方に向かってスライドされることにより、その左端部がコネクタ28の上側3本のピン36の下方に入り込むように挿入される。
発光回路基板60は、受光回路基板70及びカバー部材38の上方を覆うように配置される。これにより、発光回路基板60は、上方から見て、光学系40の各部品のうち発光素子41、投光レンズ43、投光スリット板44、投光偏光板45、ビームスプリッタ46、受光偏光板47及び受光レンズ48にオーバーラップするように配置される。発光回路基板60の右手前側角部には略矩形の切欠き63が形成されており、これにより、発光回路基板60が平面視略L字状に形成されている。発光回路基板60を第1ケーシング21内に配置した状態では、受光素子42及び保持基板80が切欠き63を介して発光回路基板60よりも上方に張り出した状態となる(図10及び図11(b)参照)。
発光回路基板60の左端縁の一部は、左方に向かって略三角形状に突出した突出部61となっている。この突出部61は、受光回路基板70の突出部73の上方に対向する。突出部61の一辺は、コネクタ取付口29に対向しており、その一辺に沿って3つのランド62が並べて形成されている。これらのランド62は、発光回路基板60をコネクタ28に電気的に接続するためのものである。
発光回路基板60をコネクタ28の上側3本のピン36の下方に挿入するようにして第1ケーシング21内に配置した状態では、上側3本のピン36が、発光回路基板60の3つのランド62にそれぞれ近接又は当接した状態で対向する(図11(a)参照)。この状態で、各ピン36と対応するランド62とをそれぞれ半田付けすることにより、コネクタ28と発光回路基板60とが互いに電気的に接続される。このとき、発光素子41に取り付けられているフレキシブル基板も発光回路基板60に半田付けされることにより、発光素子41が発光回路基板60に対して電気的に接続される。その後、発光回路基板60の上面の所定位置にシールド板(後述する)が取り付けられ、そのシールド板が発光回路基板60に半田付けされることにより、シールド板が、発光回路基板60に電気的に接続されるとともに位置固定される。
その後、表示灯取付口35に表示灯11が取り付けられ、第1ケーシング21の上面の開口部23を覆うように上方から第2ケーシングが取り付けられることにより、スイッチ本体1の組み立てが完了する。
図12は、発光回路基板60を上方から見た平面図である。発光回路基板60は、ガラスエポキシ基板などの硬質基板により構成される。発光回路基板60には、上面にのみ実装面64が形成されており、その実装面64に投光APC(Auto Power Control)回路65及びモニタ信号増幅回路66が実装されている。投光APC回路65及びモニタ信号増幅回路66は、発光回路基板60の上面後部に配置され、図示しないプリント配線により、互いに電気的に接続されるとともに、ランド62に接続されている。
モニタ信号増幅回路66は、発光素子41におけるレーザ光の出力値に対応するモニタ信号を増幅し、そのモニタ信号をモニタすることにより、レーザ光の出力値を検出する。投光APC回路65は、モニタ信号増幅回路66によるモニタ結果に基づいてレーザ光の出力値を調整することにより、出力値がほぼ一定になるように制御を行う。モニタ信号増幅回路66によるモニタ結果は、コネクタ28及びケーブル3を介してコントローラ4にも送信され、コントローラ4は、受信したモニタ結果に基づいて、発光素子41の故障によるレーザ光の過剰照射などを検知する。
投光APC回路65には、発光回路基板60に実装されている各電気部品への電力供給のための発光部電源回路(図示せず)が含まれる。また、投光APC回路65には、発光素子41から照射されるレーザ光の照射光量を調整するための可変抵抗器67が実装されている。発光回路基板60を第1ケーシング21内に取り付けた後、第1ケーシング21の上面の開口部23から調整具を挿入し、可変抵抗器67の抵抗値を調整することにより、発光素子41の照射光量を所定の基準値に調整する作業を行うことができる。
可変抵抗器67による照射光量の調整を行った後、投光APC回路65及びモニタ信号増幅回路66を覆うように、発光回路基板60の実装面64に対して上方からシールド板68が取り付けられる。シールド板68は、ステンレス製(例えば、SUS304鋼)の1枚の薄板からなる。発光回路基板60には、ほぼ前面にグランド層(図示せず)が形成されており、このグランド層にシールド板68が電気的に接続されることにより、投光APC回路65及びモニタ信号増幅回路66がシールド板68及びグランド層により覆われ、電磁場などの影響が遮断される。
可変抵抗器67による発光素子41の照射光量の調整は、受光回路基板70及び発光回路基板60を第1ケーシング21内に組み込んだ後に行われるが、このとき、受光回路基板70が発光回路基板60よりも上方(開口部23側)に配置されていると、可変抵抗器67を操作することができない。本実施の形態の様に、発光回路基板60が受光回路基板70よりも開口部23側に配置された構成であれば、受光回路基板70及び発光回路基板60を第1ケーシング21内に組み込んだ後であっても、可変抵抗器67を開口部23側から操作して、発光素子41の照射光量の調整を行うことができる。
図13は、受光回路基板70の平面図であって、(a)は上方から見た図、(b)は下方から見た図である。受光回路基板70は、ガラスエポキシ基板などの硬質基板により構成される。受光回路基板70には、その上下両面にそれぞれ実装面75,76が形成されており、上側の実装面75に受光信号増幅回路77、下側の実装面76に受光部電源回路78が実装されている。受光信号増幅回路77は、受光回路基板70の上面前部においてランド72に接続されるように配置されている。受光電源回路78は、受光回路基板70の下面中央部に配置されている。受光信号増幅回路77及び受光部電源回路78は、図示しないプリント配線により、互いに電気的に接続されるとともに、ランド74に接続されている。
受光信号増幅回路77は、受光素子42におけるレーザ光の受光量に対応する受光信号を増幅する。受光部電源回路78は、受光回路基板70に実装されている各電気部品への電力供給のための電気回路である。
受光回路基板70には、第1ケーシング21内の取付面32上に取り付けられた状態で、上側の実装面75に実装されている受光信号増幅回路77を覆うように、上方からシールド板79が取り付けられる。シールド板79は、ステンレス製(例えば、SUS304鋼)の1枚の薄板からなる。受光回路基板70には、ほぼ前面にグランド層(図示せず)が形成されており、このグランド層にシールド板79が電気的に接続されることにより、受光信号増幅回路77がシールド板79及びグランド層により覆われ、電磁場などの影響が遮断される。
図14は、本実施の形態の回帰反射型光電スイッチの電気的構成を示すブロック図である。スイッチ本体1及びコントローラ4は、発光回路基板60に接続される投光電源ライン、モニタライン及びGND(グランド)ライン、並びに、受光回路基板70に接続される信号ライン、受光電源ライン及びGNDラインを含むケーブル3を介して、互いに電気的に接続されている。
スイッチ本体1は、上述した表示灯11、発光素子41及び受光素子42、発光回路基板60に実装された投光APC回路65及びモニタ信号増幅回路66、並びに、受光回路基板70に実装された受光信号増幅回路77及び受光部電源回路78の他に、発光素子41からの照射光を受光してモニタ信号を出力するモニタ用受光素子69を備えている。発光素子41は、投光APC回路65に接続されている。モニタ用受光素子69は、投光APC回路65及びモニタ信号増幅回路66に接続されている。受光素子42は、受光信号増幅回路77に接続されている。
コントローラ4は、制御部401、記憶部402、コントローラ電源回路403、I/O(Input/Output)回路404、表示回路405、スイッチ入力回路406、投光電源制御回路407、表示灯電源制御回路408、発光量モニタ回路409、コントローラ増幅回路410、ヘッド識別回路411、ヘッド電源回路412及びA/D(Analog/Digital)変換器413,414,415を備えている。記憶部402、I/O回路404、表示回路405、スイッチ入力回路406、投光電源制御回路407、表示灯電源制御回路408及びヘッド電源回路412は、制御部401に直接接続されており、発光量モニタ回路409、コントローラ増幅回路410及びヘッド識別回路411は、それぞれ、A/D変換器413,414,415を介して制御部401に接続されている。
制御部401は、CPU(図示せず)を備え、コントローラ4及びコントローラ4に接続されたスイッチ本体1の動作を制御する。記憶部402は、RAM(図示せず)を備え、制御時に必要なデータを記憶する。コントローラ電源回路403は、コントローラ4に備えられた各電気部品への電力供給のための電気回路である。I/O回路404は、1つの入力端子と2つの出力端子を有し、コントローラ4を外部機器に接続する。表示回路405は、受光素子41における受光量のレベルや検出時の閾値などの表示のための電気回路である。スイッチ入力回路406は、モード設定などのスイッチ入力による設定操作を処理するための電気回路である。
投光電源制御回路407は、スイッチ本体1の発光回路基板60に備えられた各電気部品に供給する電力を制御する。表示灯電源制御回路408は、スイッチ本体1の表示灯11に供給する電力を制御する。投光電源制御回路407及び表示灯電源制御回路408は、コントローラ4内で接続され、共通の投光電源ラインを介して、それぞれスイッチ本体1の投光APC回路65及び表示灯11に接続されている。発光量モニタ回路409は、モニタラインを介してモニタ信号増幅回路66に接続されている。発光回路基板60に接続されたGNDラインは、発光回路基板60に備えられた各電気部品を接地しており、このGNDラインに、発光回路基板60の実装面64に取り付けられたシールド板68(図12参照)が接続されている。
コントローラ増幅回路410及びヘッド識別回路411は、コントローラ4内で接続され、共通の信号ラインを介して、スイッチ本体1の受光信号増幅回路77に接続されている。コントローラ増幅回路410は、受光信号増幅回路77から受信した受光信号を増幅し、制御部401は、その増幅された受光信号に基づいて受光素子42における受光量を検出する。ヘッド識別回路411は、コントローラ4に接続されたスイッチ本体1(ヘッド)の種類を識別するための電気回路である。ヘッド電源回路412は、スイッチ本体1の受光部電源回路78に接続され、受光回路基板70に備えられた電気部品に供給する電力を制御する。受光回路基板70に接続されたGNDラインは、受光回路基板70に備えられた各電気部品を接地しており、このGNDラインに、受光回路基板70の上側の実装面75に取り付けられたシールド板79が接続されている。
本実施の形態では、回路基板を発光回路基板60と受光回路基板70とに分けて、それらを第1ケーシング21内に2段配置するとともに、その一方を光学系40の少なくとも一部にオーバーラップさせることにより、小さいスペース内でより広範囲の実装面64,75,76を得ることができるので、スイッチ本体1を小型化できる。発光素子41の制御回路と受光素子42の制御回路とは、スイッチ本体1内において互いに電気的に接続されている必要はないので、これらを異なる回路基板60,70に実装し、各回路基板60,70を2段配置するような構成であっても、組み立て時の作業性が低下するといったことはない。
また、スイッチ本体1における光学系40以外の部品の配置構成を変更するだけで、光学系40を必要以上に小型化することなくスイッチ本体1を小型化することができるので、光学系40の小型化に伴う検出精度の低下を防止でき、高精度で対象物6を検出することができる。
また、本実施の形態では、発光回路基板60には、上面にのみ実装面64が形成され、受光回路基板70には、両面に実装面75,76が形成されている。光学系40にオーバーラップするように配置される発光回路基板60は、比較的大きく形成することができるので、その上面にのみ実装面64を形成し、取付面32における光学系40が配置されている領域以外の領域に(すなわち、光学系40と同じ高さ領域内に)配置される受光回路基板70は、発光回路基板60と比べてあまり大きく形成することができないので、その両面に実装面75,76を形成する。これにより、発光回路基板60及び受光回路基板70の双方において、十分な実装面を確保することができる。
通常、発光回路基板60に実装されている制御回路の方が、受光回路基板70に実装されている制御回路よりも、シールドすべき電気部品を多く含んでいる。図12及び図13に示す例では、発光回路基板60に実装されている投光APC回路65及びモニタ信号増幅回路66は、いずれも電磁場などの影響を受けやすい電気部品を多く含みシールドすべきである。一方、受光回路基板70に実装されている受光信号増幅回路77及び受光部電源回路78のうち、受光信号増幅回路77は、電磁場などの影響を受けやすい電気部品を多く含みシールドすべきであるが、受光部電源回路78はシールドの必要性が高くない。発光素子41の制御回路を発光回路基板60の上面にのみ配置することにより、発光素子41の制御回路に含まれる電気部品(例えば、投光APC回路65及びモニタ信号増幅回路66)を1つのシールド板68でまとめてシールドすることができる(図12参照)。また、受光素子42の制御回路に含まれる電気部品のうちシールドすべき電気部品(例えば、受光信号増幅回路77)を受光回路基板70の上面に配置することにより、受光素子42の制御回路に含まれる電気部品を1つのシールド板79でシールドすることができる(図13(a)参照)。従って、より少ないシールド部材で各電気部品をシールドすることができるので、スイッチ本体1をより安価に構成できる。
また、それぞれ硬質基板からなる発光回路基板60及び受光回路基板70を第1ケーシング21内に2段配置することにより、フレキシブル基板を用いなくても十分な実装面を確保することができる。従って、フレキシブル基板のような高価な回路基板ではなく、ガラスエポキシ基板などの硬質基板を用いて、スイッチ本体1を安価に構成することができる。
さらに、本実施の形態では、固定具を相通するための挿通孔30,31を第1ケーシング21ではなく第2ケーシング22に形成することにより、組立て時に、第1ケーシング21において治具を用いて発光素子41の焦点調整を行うためのスペースを確保することができるので、組立て時の作業性が向上する。また、挿通孔30,31を第2ケーシング22に形成することにより、第1ケーシング21上での投光光学系の光軸調整や半田付けの際にも、その作業を妨げることがなく、作業性が向上する。
本発明は、以上の実施の形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
本発明の実施の形態による回帰反射型光電スイッチの一構成例を示す概念図である。 図1のスイッチ本体の分解斜視図である。 図2の光学系の構成を示す斜視図であって、光学系の一構成部品である受光素子を省略して示している。 発光素子から照射されたレーザ光が受光素子で受光されるまでの概略的な光路図である。 回帰反射板の立体反射面におけるレーザ光の反射態様の一例を示す模式図である。 図3の投光レンズの斜視図であって、(a)は、発光素子と反対側からの斜視図、(b)は、発光素子側からの斜視図を示している。 投光レンズを通過する際のレーザ光の様子を示す光路図であって、(a)は、本実施の形態の投光レンズによる場合、(b)は、従来例の投光レンズによる場合を示している。 図7の各投光レンズを通過する際のレーザ光の強度分布を模式的に示した図であって、(a)は、本実施の形態の投光レンズによる場合、(b)は、従来例の投光レンズによる場合を示している。 図2のスイッチ本体を組み立てる際の手順について説明するための斜視図であって、発光回路基板を取り付ける前の状態を示している。 図2のスイッチ本体を組み立てる際の手順について説明するための斜視図であって、発光回路基板を取り付けた後の状態を示している。 組み立てた状態のスイッチ本体の縦断面図であって、(a)は前後方向に沿った縦断面を右側から見た図、(b)は前後方向に沿った縦断面を左側から見た図を示している。 発光回路基板を上方から見た平面図である。 受光回路基板の平面図であって、(a)は上方から見た図、(b)は下方から見た図である。 本実施の形態の回帰反射型光電スイッチの電気的構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 スイッチ本体
2 回帰反射板
6 対象物
7 受光面
20 ケーシング
21 第1ケーシング
22 第2ケーシング
23 開口部
30,31 挿通孔
32 取付面
40 光学系
41 発光素子
42 受光素子
60 発光回路基板
64 実装面
70 受光回路基板
68 シールド板
75,76 実装面
79 シールド板

Claims (6)

  1. 発光素子から照射された光の反射光を受光素子で受光し、その受光量に基づいて対象物を検出する反射型光電スイッチにおいて、
    内部に取付面を有し、上記取付面に対向して開口部が形成された第1ケーシングと、
    上記開口部を覆う第2ケーシングと、
    上記発光素子及び上記受光素子を含み、上記第1ケーシング内の上記取付面上における所定領域に配置された光学系と、
    上記第1ケーシング内に配置され、上記発光素子の制御回路が実装された発光回路基板と、
    上記第1ケーシング内に配置され、上記受光素子の制御回路が実装された受光回路基板とを備え、
    上記発光回路基板及び上記受光回路基板の一方が、上記第1ケーシング内の上記取付面上における上記光学系が配置されている領域以外の領域に上記取付面に対面するように配置され、他方が、上記第1ケーシング内における上記一方の回路基板よりも上記開口部側であって、上記光学系の少なくとも一部にオーバーラップするように上記一方の回路基板に対して対向配置されていることを特徴とする反射型光電スイッチ。
  2. 上記受光回路基板は、上記第1ケーシング内の上記取付面上における上記光学系が配置されている領域以外の領域に上記取付面に対面するように配置され、上記発光回路基板が、上記第1ケーシング内における上記受光回路基板よりも上記開口部側であって、上記開口部側から見て上記光学系の少なくとも一部にオーバーラップするように上記受光回路基板に対して対向配置されていることを特徴とする請求項1に記載の反射型光電スイッチ。
  3. 上記発光回路基板には、上記開口部側の面にのみ実装面が形成されており、
    上記受光回路基板には、両面に実装面が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の反射型光電スイッチ。
  4. 上記発光回路基板及び上記受光回路基板にそれぞれ取り付けられたシールド部材を備えたことを特徴とする請求項3に記載の反射型光電スイッチ。
  5. 上記発光回路基板及び上記受光回路基板は、硬質基板により構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の反射型光電スイッチ。
  6. 上記第2ケーシングには、上記反射型光電スイッチを固定する際に固定具を挿通するための挿通孔が形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の反射型光電スイッチ。
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