JP4995174B2 - 無線通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、マイクロ波またはミリ波を送信するためのアンテナ機能を有する無線通信装置に関するものであり、特に、スロットアンテナと高周波信号を取り扱う高周波回路とを1つのモジュール内に備えた無線通信装置に関するものである。
近年では、ハイビジョンテレビジョン用の映像信号の無線伝送が注目されている。
上記映像信号の無線伝送では、マイクロ波を用いた無線通信装置の開発に加え、広い伝送周波数帯域を確保することで大容量の情報が伝達可能な、ミリ波を用いた無線通信装置(無線映像伝送装置)の開発が進んでいる。
ここで、特にミリ波を用いた無線通信装置による無線伝送においては、アンテナと、周波数が30GHz〜300GHz程度の高周波信号を取り扱う高周波回路と、を別々に形成して、これらをコネクタ等で接続した場合、その接続部分での電力損失が大きくなる。
そこで、上記電力損失を低減するために、ミリ波を無線伝送する無線通信装置としては、近年、アンテナと高周波回路とを1つのモジュール内に備えた無線通信装置の開発が行われており、例えば、特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示されたスロットアンテナは、図6に示すとおり、第1誘電体基板101、高周波伝送線路102、グランド層103、スロット104、第2の誘電体基板105、およびビア導体107を備えて構成されている。
図6に示すスロットアンテナにおいて、図示しない高周波素子(高周波回路)から、高周波伝送線路102を経由して伝送してきた高周波信号は、高周波伝送線路102の開放終端102aとスロット104との組み合わせで構成される電磁結合により、スロット104に給電される。また、第2の誘電体基板105は、スロット104と空間とのインピーダンス整合を行い、スロット104は、上記高周波信号に応じた電磁波を空間に放射する。
なお、特許文献1では、上記スロットアンテナに上記高周波素子を実装することで、アンテナと高周波回路とを1つのモジュール内に備えた無線通信装置(配線基板)を実現している。
特開平11−251829号公報(1999年9月17日公開) 特開2006−67403号公報(2006年3月9日公開)
図6に示す、特許文献1に開示されたスロットアンテナにおいて、高周波伝送線路102を経由して伝送された高周波信号は、スロット104に給電され、電磁波として放射されるが、このとき、スロット104の長手方向の長さは、ある周波数(波長)を有する該高周波信号が共振するような長さに設定されている。スロットアンテナでは、この共振を利用して、強度の高い電磁波を放射している。なお、このとき、該電磁波の電界強度は、スロット104の長手方向における中心付近において最大となる(図7参照)。
ここで、上記共振により強度が高められた電磁波は、誘電体内を伝播して空間に放射されるため、特許文献1に開示されたスロットアンテナの場合、第2の誘電体基板105側のみならず、第1誘電体基板101側にも放射される(図8の符号200参照)。
この結果、特許文献1に開示されたスロットアンテナでは、第1誘電体基板101側への不要な電磁波の放射に起因して、所望の方向に放射される電磁波の強度が低下してしまう、すなわち、所望の電磁波放射方向におけるアンテナ利得が小さくなってしまうという問題が発生する。
本発明は、上記の問題に鑑みて為されたものであり、その目的は、高周波回路とアンテナとが一体化された無線通信装置において、所望の電磁波放射方向におけるアンテナ利得を向上させることができる無線通信装置を提供することにある。
本発明に係る無線通信装置は、上記の問題を解決するために、高周波信号を出力する高周波回路と、一端が該高周波回路から出力された高周波信号を伝送するべく該高周波回路に接続されている一方、他端が開放されている高周波信号伝送線路と、該高周波信号伝送線路の接地面と、が、一方の表面に設けられている第1の誘電体基板と、上記第1の誘電体基板の他方の表面に設けられており、かつ、上記高周波信号伝送線路から供給される上記高周波信号に応じた電磁波を放射するスロットが設けられている接地導体基板と、上記接地導体基板に設けられているスロットから放射された電磁波を外部に放射するための第2の誘電体基板と、を備え、上記接地導体基板が少なくとも、上記高周波信号伝送線路の接地面と電気的に接続されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、第1の誘電体基板の他方の表面に設けられた接地導体基板に形成されているスロットに対して、他端が開放された高周波信号伝送線路を用いて給電することができる。なお、ここで、高周波信号伝送線路は、該高周波信号伝送線路が設けられるべき、第1の誘電体基板の一方の表面に、接地面をさらに形成することが可能なものであり、コプレーナ線路(いわゆる、グランディドコプレーナ線路)等が挙げられる。
そして、上記の構成によれば、第1の誘電体基板側から外部への不要な電磁波の放射は、高周波信号伝送線路の接地面により抑制されるため、この不要な電磁波の放射に起因した、第2の誘電体基板側(すなわち、所望の電磁波放射方向)に放射される電磁波の強度の低下を抑制することができる。
結果、本発明に係る無線通信装置では、高周波回路とアンテナ機能を有するスロットとが一体化された無線通信装置において、所望の電磁波放射方向におけるアンテナ利得を、従来よりも向上させることができる。
ここで、特許文献2に開示された積層型開口面アンテナは、同一面接地導体層に形成されているスロットに対して、一端が開放されたコプレーナ線路の使用が可能な線路導体を用いて給電することができ、かつ、上部接地導体層側からの放射を抑制する構成である。
しかしながら、特許文献2に開示された、上記構成を有する積層型開口面アンテナでは、電力損失を低減すべく、アンテナの内部に形成された線路導体と高周波回路とを接続するための手法について言及されていない。
また、上述したとおり、電力損失の小さな無線通信装置を実現するためには、高周波回路とスロットとの間の経路における伝送損失をできるだけ小さくする必要がある。特許文献2に開示された、上記構成を有する積層型開口面アンテナのように、線路導体がアンテナの内部に形成されている場合は、該線路導体を伝送する高周波信号に対して、何らかの変換を行って、該変換された高周波信号を、表面に形成された高周波信号伝送線路を介してスロットに供給する必要があると考えられる。ところが、一般的に、導体線路における高周波信号の変換部分、および、線路自体の不連続部分では、大きな電力損失が発生し易いため、この場合、無線通信装置としては、電力損失が大きくなってしまい、アンテナ利得が非常に低下してしまう虞がある。
一方、本発明に係る無線通信装置では、第1の誘電体基板の一方の表面に高周波回路を設ける、すなわち、無線通信装置に高周波回路を設けることで、電力損失を低減でき、さらに、該高周波回路とスロットへの給電のための高周波信号伝送線路とを、ワイヤーボンディング等の簡素な接続要領により直接接続することで、高周波回路とスロットとの間の経路における伝送損失を十分に小さくし、アンテナ利得を向上させることが可能となる。
換言すれば、本発明に係る無線通信装置は、スロットアンテナを有する無線通信装置自身の表面に、高周波回路および高周波信号伝送線路をさらに設けた、1つのモジュールにおいて、該高周波信号伝送線路が設けられた面からの電磁波の放射を抑制することが可能な構成であると解釈することができる。
また、本発明に係る無線通信装置は、上記第2の誘電体基板の一部には、接地面が設けられており、上記接地導体基板がさらに、上記第2の誘電体基板の接地面と電気的に接続されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、第2の誘電体基板側からの電磁波の放射を部分的に抑制することができるため、第2の誘電体基板側からの電磁波の放射範囲を制限することができる。これにより、該制限が行われない、所望の電磁波放射方向においては、アンテナ利得をさらに向上させることが可能となる。この構成は、第2の誘電体基板から外部への電磁波放射の範囲をより限定したい場合において好適である。
また、本発明に係る無線通信装置は、上記接地導体基板と上記高周波信号伝送線路の接地面とを少なくとも貫通するように形成された接地貫通孔により、上記電気的な接続が行なわれていることを特徴としている。
上記の構成によれば、接地導体基板と、高周波信号伝送線路の接地面と、を少なくとも、これらを貫通する接地貫通孔により電気的に接続することで、簡単な製造工程により、該電気的な接続を行うことができる。
また、本発明に係る無線通信装置は、上記接地貫通孔は、上記接地導体基板に設けられているスロットを取り囲むように、1個または複数個形成されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、接地貫通孔は、スロットを取り囲むように形成されているため、第2の誘電体基板側からの電磁波の放射範囲を狭い範囲に制限することができ、これにより、該制限が行われない、所望の電磁波放射方向におけるアンテナ利得をさらに向上させることが可能となる。
また、本発明に係る無線通信装置は、上記無線通信装置が実装される実装基板をさらに備え、上記実装基板には、上記無線通信装置のスロットと対向する位置に、上記電磁波を外部に放射するべく無線通信装置の上記第2の誘電体基板を露出させるための電磁波放射貫通孔が形成されていても、上記と同様の効果を得ることができる。なお、実装基板における、無線通信装置のスロットと対向する位置とは、スロットとの直線距離が最短となるような実装基板の位置である。またこのとき、第2の誘電体基板から放射された電磁波は、電磁波放射貫通孔を通じて外部に伝播および放射される。
また、本発明に係る無線通信装置は、上記電磁波放射貫通孔は、上記実装基板の面に対して平行な断面が長方形となっており、上記長方形の長辺の長さをa、上記電磁波の波長をλとした場合、下記数式(1)、
λ/2≦a≦λ ・・・(1)
を満足することを特徴としている。
上記の構成によれば、長方形である電磁波放射貫通孔の長辺の長さaが、電磁波の波長λに対して、上記数式(1)を満足するため、放射に最適なTE10モードの電磁波のみが低電力損失にて伝播できる。
また、本発明に係る無線通信装置は、上記電磁波放射貫通孔が、上記実装基板の面に対して平行な断面が長方形となる場合、上記長方形の短辺の長さをbとすると、下記数式(2)、
0<b≦λ/2 ・・・(2)
を満足することを特徴としている。
上記の構成によれば、長方形である電磁波放射貫通孔の短辺の長さは、電磁波放射貫通孔の長辺の長さに対して、約半分となっているため、電磁波伝播方向に対して垂直な電磁波がカットオフされ、これにより、外部に放射される電磁波の偏波比を向上させることができる。
また、本発明に係る無線通信装置は、上記電磁波放射貫通孔は、上記実装基板の両面を電気的に接続するためのスルーホールであることを特徴としている。加えて、本発明に係る無線通信装置は、上記スルーホールは、内壁にメッキが施されており、上記実装基板の両面に設けられているグランド面同士が、該スルーホールにより電気的に接続されており、上記スルーホールは、内壁にメッキが施されていることで、導波管として機能することを特徴としている。
上記の構成によれば、電磁波が電磁波放射貫通孔を通過するときの電力損失を低減できるため、アンテナ利得をさらに向上させることができる。これは、スルーホールが導波管として機能することによる。
また、本発明に係る無線通信装置は、誘電体からなるレンズをさらに備え、上記レンズの焦点は、上記実装基板の一方の面における上記電磁波放射貫通孔の中心と該実装基板の他方の面における該電磁波放射貫通孔の中心とを結ぶ直線上に位置することを特徴としている。
上記の構成によれば、外部に放射すべき電磁波は、誘電体からなるレンズで平面波に変換されて外部に放射されるため、アンテナ利得をさらに向上させることができる。
また、本発明に係る無線通信装置は、上記実装基板に接続されたホーンアンテナをさらに備え、上記実装基板とホーンアンテナとの接続部分において、上記電磁波放射貫通孔と上記ホーンアンテナの一方の開口部分とが契合していることを特徴としている。
上記の構成によれば、外部に放射すべき電磁波は、全てホーンアンテナから放射されるため、高効率および高利得のアンテナを形成することが可能となる。
以上のとおり、本発明に係る無線通信装置は、高周波信号を出力する高周波回路と、一端が該高周波回路から出力された高周波信号を伝送するべく該高周波回路に接続されている一方、他端が開放されている高周波信号伝送線路と、該高周波信号伝送線路の接地面と、が、一方の表面に設けられている第1の誘電体基板と、上記第1の誘電体基板の他方の表面に設けられており、かつ、上記高周波信号伝送線路から供給される上記高周波信号に応じた電磁波を放射するスロットが設けられている接地導体基板と、上記接地導体基板に設けられているスロットから放射された電磁波を外部に放射するための第2の誘電体基板と、を備え、上記接地導体基板が少なくとも、上記高周波信号伝送線路の接地面と電気的に接続された無線通信装置であって、上記無線通信装置が実装される実装基板をさらに備え、上記実装基板には、上記無線通信装置のスロットと対向する位置に、上記電磁波を外部に放射するべく上記無線通信装置の上記第2の誘電体基板を露出させるための電磁波放射貫通孔が形成されており、上記電磁波放射貫通孔は、上記実装基板の両面を電気的に接続するためのスルーホールであり、上記スルーホールは、内壁にメッキが施されており、上記実装基板の両面に設けられているグランド面同士が、該スルーホールにより電気的に接続されており、上記スルーホールは、内壁にメッキが施されていることで、導波管として機能する
従って、高周波回路とアンテナとが一体化された無線通信装置において、所望の電磁波放射方向におけるアンテナ利得を向上させることができるという効果を奏する。
本発明を実施するための最良の形態について、図1〜図5を参照して説明する。
図1(a)〜(d)は、本発明の一実施の形態を示すものであり、無線通信装置の構成を示す図である。
具体的に、図1(a)は、上記無線通信装置を第1の誘電体基板側から見た平面図であり、図1(b)は、上記無線通信装置を第2の誘電体基板側から見た平面図であり、図1(c)は、同図(a)のA−A´線における矢視断面図であり、図1(d)は、同図(a)のB−B´線における矢視断面図である。
図1(a)〜(d)に示す、アンテナ一体型モジュール(無線通信装置)1は、ハイビジョンテレビジョン用の映像信号の無線伝送を行う無線通信装置や、車間レーダーおよび無線LAN(Local Area Network)等の、ミリ波の電磁波を用いた各種通信システムを構成する無線通信装置の中核部として適用可能なものである。
図1(a)〜(d)に示すとおり、アンテナ一体型モジュール1は、第1の誘電体基板1a、グランド層(接地導体基板)1b、および第2の誘電体基板1cを備える。具体的に、アンテナ一体型モジュール1は、第2の誘電体基板1cに、グランド層1b、第1の誘電体基板1aが順次積層された構成である。
なお、第1の誘電体基板1a、グランド層1b、および第2の誘電体基板1cの上記積層構造(以下、「多層基板」と称する)は、例えば、比誘電率が3.33であり、厚さが500μmである、樹脂製のコア材からなる基板(グランド層1b)に対して、一方の面に、比誘電率が3.54であり、厚さが100μmである、プリプレグ(第1の誘電体基板1aおよび第2の誘電体基板1cの一方)を貼り付け、他方の面に一般的な銅箔(第1の誘電体基板1aおよび第2の誘電体基板1cの他方)を貼り付けることで構成することができる。
但し、上記多層基板の構成は、上記に限定されない。即ち、例えば、上記樹脂製のコア材からなる基板のかわりに、セラミックを焼成したものが使用されてもよい。
また、アンテナ一体型モジュール1は、先端開放コプレーナ線路(高周波信号伝送線路)2、スロット3、貫通孔(接地貫通孔)4、接地面(高周波信号伝送線路の接地面)5、高周波集積回路(高周波回路)6、マイクロストリップ線路7、表面実装端子8、接地面(第2の誘電体基板の接地面)9、および導体抜き部10を備える構成である。
先端開放コプレーナ線路2は、グランド層1bとは反対側の、第1の誘電体基板1aの表面(第1の誘電体基板の一方の表面)に設けられており、外部に露出されている。先端開放コプレーナ線路2は、一端が、ワイヤ11を利用したワイヤーボンディング法により高周波集積回路6に接続されている一方、他端が、開放終端2aとして示すとおり開放されている。先端開放コプレーナ線路2は、高周波集積回路6から出力された、後述する高周波信号を伝送する線路である。
スロット3は、グランド層1bに設けられている。スロット3は、開放終端2aから、第2の誘電体基板1cを通過する電磁波の約1/4波長に相当する距離だけ離れた先端開放コプレーナ線路2の下部にて、スロット3自身の中央部分と先端開放コプレーナ線路2とが交差する(図1(a)等では直交する)ように設けられている。また、スロット3の長手方向(図1(a)の紙面上下方向)は、第2の誘電体基板1cを通過する該電磁波の約1/2波長に相当する長さである。
複数個の貫通孔4は、スロット3の周りを取り囲むように形成されており、貫通孔4のそれぞれは、接地面5とグランド層1bと接地面9とを貫通するように形成された孔である。貫通孔4は、接地面5とグランド層1bと接地面9とを電気的に接続するものである。
但し、貫通孔4は、必要に応じて、1個だけ設けられる構成であってもよいし、例えば、接地面5とグランド層1bとを貫通させることで、接地面5とグランド層1bとを電気的に接続する構成であってもよい。さらに、貫通孔4のかわりに、図示しない金属壁をスロット3の周りを取り囲むように設け、該金属壁により、接地面5とグランド層1bと(接地面9と)を電気的に接続する構成であってもよい。
接地面5は、先端開放コプレーナ線路2と同じく、グランド層1bとは反対側の、第1の誘電体基板1aの表面に設けられており、外部に露出されている。接地面5は、先端開放コプレーナ線路2の周りを取り囲むように該先端開放コプレーナ線路2の両側に設けられていると共に、先端開放コプレーナ線路2と電気的に接続されており、先端開放コプレーナ線路2の接地面として機能している。
高周波集積回路6は、先端開放コプレーナ線路2および接地面5と同じく、グランド層1bとは反対側の、第1の誘電体基板1aの表面に設けられており、外部に露出されている。高周波集積回路6は、ワイヤ11を利用したワイヤーボンディング法により、先端開放コプレーナ線路2の一端およびマイクロストリップ線路7に接続されている。また、高周波集積回路6は、接地面5上に設けられており、接地面5を高周波集積回路6自身の接地面としている。
マイクロストリップ線路7は、先端開放コプレーナ線路2、接地面5、および高周波集積回路6と同じく、グランド層1bとは反対側の、第1の誘電体基板1aの表面に設けられており、外部に露出されている。表面実装端子8は、グランド層1bとは反対側の、第1の誘電体基板1aおよび第2の誘電体基板1cの各表面に、各々対応するように複数個設けられており、外部に露出されている。マイクロストリップ線路7は、一端が、ワイヤ11を利用したワイヤーボンディング法により、高周波集積回路6に接続されている一方、他端が、表面実装端子8を介して、例えば、実装基板12(図3(a)および(b)参照)に接続される。
接地面9は、グランド層1bとは反対側の、第2の誘電体基板1cの表面に設けられており、外部に露出されている、第2の誘電体基板1cの接地面である。
導体抜き部10は、第2の誘電体基板1cにおいて、スロット3と対向する位置に形成された、矩形(長方形)の導体部分である。なお、導体抜き部10の寸法は、例えば導波管規格WR‐15により規定された寸法である、縦(スロット3の長手方向に略平行な方向)3.8mm、横(スロット3の短手方向に略平行な方向)1.9mmとなっている。
なおここで、グランド層1bは、第1の誘電体基板1aに対して、先端開放コプレーナ線路2等が設けられている面とは反対の面(第1の誘電体基板の他方の表面)に設けられていると解釈することができる。
ここで、アンテナ一体型モジュール1が電磁波を外部に放射する原理について説明する。
高周波集積回路6は、例えば60GHz程度といったミリ波帯の周波数を有する高周波信号を生成して出力し、出力された該高周波信号は、ワイヤ11を介して先端開放コプレーナ線路2に伝送される。
ここで、スロット3は、上述したとおり、開放終端2aから、第2の誘電体基板1cを通過する電磁波の約1/4波長に相当する距離だけ離れた先端開放コプレーナ線路2の下部にて、中央部分が先端開放コプレーナ線路2と交差しているが、このとき、上記高周波信号が伝送された先端開放コプレーナ線路2とスロット3との間には、電磁結合が発生する。即ち、先端開放コプレーナ線路2に電流が流れると、グランド層1bには、先端開放コプレーナ線路2に流れる該電流に対して逆方向となる電流が流れようとする。ここで、スロット3が設けられた場合には、グランド層1bに流れる該電流により、スロット3に電界が発生する。そして、このスロット3に発生した電界により、先端開放コプレーナ線路2の信号がスロット3に伝達される。
上記電磁結合により、上記高周波信号は、先端開放コプレーナ線路2からスロット3に供給(給電)される。
ここで、スロット3の長手方向は、第2の誘電体基板1cを通過する電磁波の約1/2波長に相当する長さであるため、上記高周波信号がスロット3に供給されると、スロット3では、該高周波信号の共振が発生する。これにより、該高周波信号は、電磁波としてスロット3から放射される。つまり、スロット3からは、先端開放コプレーナ線路2から供給される上記高周波信号に応じた電磁波が放射される。
ここで、グランド層1bに設けられたスロット3から放射された電磁波に関して、第1の誘電体基板1a側へ放射される電磁波については、接地面5により放射が阻まれる一方、第2の誘電体基板1c側から第2の誘電体基板1cを通じて放射される電磁波については、第2の誘電体基板1cに設けられた導体抜き部10を通じて空間(外部)に放射される。
上記の構成によれば、スロット3に対して、先端開放コプレーナ線路2を用いて給電することができる。そして、第1の誘電体基板1a側から外部への不要な電磁波の放射は、接地面5により抑制されるため、この不要な電磁波の放射に起因した、第2の誘電体基板1cの導体抜き部10から放射される電磁波の強度の低下を抑制することができる。結果、アンテナ一体型モジュール1では、高周波集積回路6とアンテナ(スロット3)とを一体化したモジュールにおける、所望の電磁波放射方向におけるアンテナ利得を、従来よりも向上させることができる。
また、アンテナ一体型モジュール1では、グランド層1bの反対側の第1の誘電体基板1aの表面に、高周波集積回路6を設けることで、まず電力損失を低減でき、さらに、高周波集積回路6とスロット3への給電のための先端開放コプレーナ線路2とを、ワイヤ11を用いたワイヤーボンディング法等を用いた簡素な接続構造により、直接接続することが可能であるため、高周波集積回路6とスロット3との間の経路における伝送損失を十分に小さくすることが可能となる。つまり、アンテナ一体型モジュール1では、自身の表面に高周波集積回路6および先端開放コプレーナ線路2を設けた構成において、先端開放コプレーナ線路2が設けられた面からの電磁波の放射を抑制することが可能である。
本発明に係る高周波信号伝送線路として先端開放コプレーナ線路2を使用する場合、先端開放コプレーナ線路2に対する接地面は、グランド層1bに加え、接地面5が必要となる。なお、ここで先端開放コプレーナ線路2は、内層のグランド層1bと先端開放コプレーナ線路2と同一の面に設けられた接地面5とを、接地面として有する、いわゆるグランディドコプレーナ線路である。本実施の形態においては、グランド層1bには電磁波放射のためのスロット3を形成する一方、接地面5は第1の誘電体基板1a側からの電磁波の放射を抑制するために使用している。このように、本実施の形態においては、接地面5とグランド層1bとを別々の用途に使用している。
一方、例えば、本発明に係る高周波信号伝送線路としてマイクロストリップ線路7を使用する場合、マイクロストリップ線路7に対する接地面は、グランド層1bの1種類のみを設けることとなるが、グランド層1bには、スロット3の形成こそ可能であるものの、第1の誘電体基板1a側からの電磁波の放射を抑制するために使用するのは、技術的に困難である。
但し、ここで、本発明に係る高周波信号伝送線路は、該高周波信号伝送線路が設けられる面に接地面をさらに形成することが可能なものであればよい。
図2(a)は、アンテナ一体型モジュール1において、スロット3に対して先端開放コプレーナ線路2を用いて高周波信号を供給した場合の、アンテナ一体型モジュール1の電磁波放射パターンを示している。
図2(b)は、従来技術に係る無線通信装置において、スロットに対して先端開放マイクロストリップ線路を用いて高周波信号を供給した場合の、該無線通信装置の電磁波放射パターンを示している。なおここで、「先端開放マイクロストリップ線路」とは、アンテナ一体型モジュール1の先端開放コプレーナ線路2と同様に、一端が高周波回路に接続されており、他端が開放されているマイクロストリップ線路のことである。
アンテナ面(第2の誘電体基板1c側の面)方向のアンテナ利得は、アンテナ一体型モジュール1の場合は、図2(a)に示すとおり、約5.58dBiとなっている一方、先端開放マイクロストリップ線路を用いた従来技術に係る無線通信装置の場合は、図2(b)に示すとおり、約4.71dBiとなっている。
一方、無線通信装置における不要な放射であるとみなされる、回路面(第1の誘電体基板1a側の面)方向のアンテナ利得は、アンテナ一体型モジュール1の場合は、図2(a)に示すとおり、約−8.15dBiとなっている一方、先端開放マイクロストリップ線路を用いた従来技術に係る無線通信装置の場合は、約−2.91dBiとなっている。
図2(a)に示す放射パターンと図2(b)に示す放射パターンとの上記比較より、本発明に係るアンテナ一体型モジュール1では、先端開放マイクロストリップ線路を用いた従来技術に係る無線通信装置よりも、アンテナ面方向のアンテナ利得が向上すると共に、回路面方向の不要な電磁波放射が抑制できるということが分かる。
図3(a)は、本発明の別の実施の形態を示すものであり、実装基板を備えた無線通信装置の構成を、実装基板側から示した図である。図3(b)は、同図(a)のC−C´線における矢視断面図である。
図3(a)および(b)に示すとおり、アンテナ一体型モジュール1は、例えば表面実装端子8(図1(b)参照)を介して、実装基板12に備えられてもよい。実装基板12は、ポリイミド、ガラスエポキシ、ポリエステル等の樹脂材料からなるプリント基板を使用することができる。
アンテナ一体型モジュール1の接地面9は、実装基板12上の図示しない接続端子に半田付けにより実装されている。また、図示しないが、アンテナ一体型モジュール1の表面実装端子8はそれぞれ、実装基板12上のグランド面14に、半田付けにより実装されるのが好ましい。さらに、アンテナ一体型モジュール1には、第1の誘電体基板1aの、先端開放コプレーナ線路2および高周波集積回路6等を覆うように、蓋16が搭載されている。
実装基板12には、該実装基板12の面に対して平行な断面が長方形であるスルーホール(電磁波放射貫通孔)13が形成されている。スルーホール13は、アンテナ一体型モジュール1のスロット3と対向する位置に形成されており、スロット3から放射された電磁波を外部に放射するべく、アンテナ一体型モジュール1の第2の誘電体基板1cの導体抜き部10を露出させるものである。また、スルーホール13は、内壁15に図示しない銅メッキが施されており、実装基板12両面に設けられているグランド面14同士は、このスルーホール13により電気的に接続されている。
スルーホール13における実装基板12の面に対して平行な断面である、上記長方形の寸法は、例えば導波管規格WR‐15により規定された寸法であって、アンテナ一体型モジュール1の導体抜き部10と同じ寸法である。すなわち、該長方形の寸法は、縦(スロット3の長手方向に略平行な方向)の長さaが3.8mm、横(スロット3の短手方向に略平行な方向)の長さbが1.9mmとなっている。そして、スルーホール13は、実装基板12の面に対して垂直な方向において、その開口部分の略全部が、アンテナ一体型モジュール1の導体抜き部10と重なり合うように形成されている。
但し、スルーホール13における上記長方形は、必ずしも完全な長方形である必要はなく、スルーホール13形成時のドリルの丸形状等が残った不完全な長方形(略長方形)であっても特に問題ない。
スルーホール13は、開口部分の断面形状が導体抜き部10の断面形状と概ね一致しており、かつ、開口部分の略全部が、アンテナ一体型モジュール1の導体抜き部10と重なり合うように形成されている。このとき、アンテナ一体型モジュール1のスロット3から導体抜き部10を通じて放射された電磁波は、反射されることなく、スルーホール13を伝播し、外部に放射される。
スルーホール13は、内壁15に銅メッキが施されていることで、導波管として機能するため、導体抜き部10から放射された電磁波は、正面方向(図3(b)における、紙面上下方向)へのみ伝播することとなる。
ところで、導波管規格WR‐15では、伝送すべき電磁波の周波数が、約50GHz〜約75GHzのTE10モードのみを伝播する旨規定されている。ここで、スルーホール13の開口部分の寸法は、導波管規格WR‐15により規定された寸法とほぼ同一となっているため、アンテナ一体型モジュール1から放射された電磁波(60GHz帯の高周波信号)は、高次モードに変換されることなく、スルーホール13を通じて、そのまま上記正面方向に導かれ外部に放射される。
スルーホール13の開口形状に関しては、必ずしも或る導波管規格に準拠するような寸法にすることはないが、上記長方形の長辺となる、縦の長さaは、下記数式(3)、
λ/2≦a≦λ ・・・(3)
を満足するのが好ましい。但し、λは外部に放射すべき電磁波の波長である。
なお、a=λ/2は、矩形の導波管において、TE10モードの電磁波がカットオフされる寸法であり、a=λは、矩形の導波管における、最初の高次モードであるTE20モードの電磁波がカットオフされる寸法である。また、a<λ/2の場合は、TE10モードの電磁波がカットオフされることで、放射される電磁波の強度は大きく減衰する(他に伝播できるモードは存在しない)ため、a>λの場合は、TE10モードの電磁波の一部がTE20モードへと変換されて放射されることで、アンテナ効率が低下するため、それぞれ好ましくない。
また、上記長方形の短辺となる、横の長さbは、下記数式(4)、
0<b≦λ/2 ・・・(4)
を満足するのが好ましく、これにより、放射すべき電磁波に発生し得る交差偏波を抑圧することができる。さらに、横の長さbを、b=a/2と概ね等しい値に設定した場合は、a=λの場合において、b=λ/2となり、伝播方向に対して垂直な電磁波がカットオフされるため、好ましい。
なお、b>λ/2の場合、例えば、実装ばらつき等により構造の左右のバランスが崩れている場合に、放射すべき電磁波の伝播方向に対して垂直となる電磁波が別に発生して、偏波比が低下する虞がある。
但し、縦の長さaおよび横の長さbは、或る導波管規格に準拠するような寸法に設定することにより、導波管としてのスルーホール13を介して、実装基板12を備えたアンテナ一体型モジュール1と、図示しない測定器と、を接続することが可能となり、例えば、量産時の検査時間を短縮することが可能となる。
図4は、本発明のさらに別の実施の形態を示すものであり、レンズおよび実装基板を備えた無線通信装置の構成を示す断面図である。
図4に示すとおり、アンテナ一体型モジュール1は、実装基板12および蓋16に加え、誘電体からなるレンズ18がさらに備えられてもよい。なお、図4に示す形態では、さらに、すり鉢状の構造体17を備える。
構造体17は、アルミニウム等の金属により構成されており、アンテナ一体型モジュール1の筐体として好適に用いられるものである。構造体17は、実装基板12のスルーホール13と対向する位置に開口部17aを有しており、この開口部17aは、実装基板12の面に対して垂直な方向において、実装基板12のスルーホール13と、断面形状が一致すると共に重なり合うように形成されている。そして、構造体17は、実装基板12までの直線距離が長くなるに従って、開口部17aの、実装基板12の面に対して平行な方向における断面積が順次広くなっている。
構造体17における、実装基板12の反対側の端部には、レンズ18が設けられている。
レンズ18は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン等、電力損失の低い材料で形成するのが好ましい。
まずは、図3(a)および(b)に示す形態で上述した動作と同様に、導体抜き部10から放射された電磁波は、反射することなく、スルーホール13を通じて、上記正面方向に導かれて放射される。スルーホール13から放射される電磁波は、実装基板12の面に対して平行な方向に広がりながら伝播されるが、構造体17の壁面によって、この広がりが制限される。これにより、電磁波は、漏れが発生(スピルオーバー)することなく、レンズ18に入射される。つまり、スルーホール13は、レンズ18の点波源と見なすことができる。
ここで、レンズ18の焦点18aは、実装基板12の両面におけるスルーホール13の各中心131を結ぶ直線132上に位置している。このとき、レンズ18に入射された電磁波は、レンズ18によって、同相の平面波に変換されて、外部に放射される。これにより、図4に示す形態では、図1(a)〜(d)に示す形態と比較して、アンテナ利得をさらに向上させることができる。
図5は、本発明のさらに別の実施の形態を示すものであり、ホーンアンテナおよび実装基板を備えた無線通信装置の構成を示す断面図である。
図5に示すとおり、アンテナ一体型モジュール1は、実装基板12および蓋16に加え、ホーンアンテナ19がさらに備えられてもよい。
ホーンアンテナ19は、アルミニウム等の金属により構成されており、アンテナ一体型モジュール1を収納するための筐体20に固定されているのが好ましい。ホーンアンテナ19は、実装基板12のスルーホール13と対向する位置、すなわち、実装基板12とホーンアンテナ19との接続部分に開口部19aを有しており、この開口部19aは、実装基板12の面に対して垂直な方向において、実装基板12のスルーホール13と、断面形状が一致すると共に重なり合うように形成されている。すなわち、スルーホール13とホーンアンテナ19の開口部19aとは、契合している。そして、ホーンアンテナ19は、実装基板12までの直線距離が長くなるに従って、開口部19aの、実装基板12の面に対して平行な方向における断面積が順次広くなっている。
図5に示す形態では、ホーンアンテナ19の長さ、および、先端(実装基板12とは反対側の端部)の開口寸法を適宜設定することにより、所望の指向性を得ることができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、高周波回路とアンテナとが一体化された無線通信装置において、所望の電磁波放射方向におけるアンテナ利得を向上させることができる。このため、本発明は、ハイビジョンテレビジョン用の映像信号の無線伝送を行う無線通信装置や、車間レーダーおよび無線LAN等の、ミリ波の電磁波を用いた各種通信システムを構成する無線通信装置に適用可能である。
本発明の一実施の形態を示すものであり、図1(a)は、アンテナ一体型モジュールを第1の誘電体基板側から見た平面図であり、図1(b)は、アンテナ一体型モジュールを第2の誘電体基板側から見た平面図であり、図1(c)は、同図(a)のA−A´線における矢視断面図であり、図1(d)は、同図(a)のB−B´線における矢視断面図である。 図2(a)は、上記アンテナ一体型モジュールにおいて、スロットに対して先端開放コプレーナ線路を用いて高周波信号を供給した場合の、アンテナ一体型モジュールの電磁波放射パターンを示しており、図2(b)は、従来技術に係る無線通信装置において、スロットに対して先端開放マイクロストリップ線路を用いて高周波信号を供給した場合の、無線通信装置の電磁波放射パターンを示している。 図3(a)は、本発明の別の実施の形態を示すものであり、実装基板を備えた無線通信装置の構成を、実装基板側から示した図であり、図3(b)は、同図(a)のC−C´線における矢視断面図である。 本発明のさらに別の実施の形態を示すものであり、レンズおよび実装基板を備えた無線通信装置の構成を示す断面図である。 本発明のさらに別の実施の形態を示すものであり、ホーンアンテナおよび実装基板を備えた無線通信装置の構成を示す断面図である。 従来技術に係るスロットアンテナの概略構成を示す図である。 一般的な、スロットの長手方向の長さと、高周波信号の共振との関係を示す図である。 上記スロットアンテナにおいて、本発明が解決すべき問題が発生する様子を示す断面図である。
符号の説明
1 アンテナ一体型モジュール(無線通信装置)
1a 第1の誘電体基板
1b グランド層(接地導体基板)
1c 第2の誘電体基板
2 先端開放コプレーナ線路(高周波信号伝送線路)
2a 開放終端(高周波信号伝送線路の他端)
3 スロット
4 貫通孔(接地貫通孔)
5 接地面(高周波信号伝送線路の接地面)
6 高周波集積回路(高周波回路)
9 接地面(第2の誘電体基板の接地面)
12 実装基板
13 スルーホール(電磁波放射貫通孔)
18 レンズ
18a レンズ18の焦点
19 ホーンアンテナ
19a ホーンアンテナの開口部(開口部分)

Claims (9)

  1. 高周波信号を出力する高周波回路と、一端が該高周波回路から出力された高周波信号を伝送するべく該高周波回路に接続されている一方、他端が開放されている高周波信号伝送線路と、該高周波信号伝送線路の接地面と、が、一方の表面に設けられている第1の誘電体基板と、
    上記第1の誘電体基板の他方の表面に設けられており、かつ、上記高周波信号伝送線路から供給される上記高周波信号に応じた電磁波を放射するスロットが設けられている接地導体基板と、
    上記接地導体基板に設けられているスロットから放射された電磁波を外部に放射するための第2の誘電体基板と、を備え、
    上記接地導体基板が少なくとも、上記高周波信号伝送線路の接地面と電気的に接続された無線通信装置であって、
    上記無線通信装置が実装される実装基板をさらに備え、
    上記実装基板には、上記無線通信装置のスロットと対向する位置に、上記電磁波を外部に放射するべく上記無線通信装置の上記第2の誘電体基板を露出させるための電磁波放射貫通孔が形成されており、
    上記電磁波放射貫通孔は、上記実装基板の両面を電気的に接続するためのスルーホールであり、
    上記スルーホールは、内壁にメッキが施されており、上記実装基板の両面に設けられているグランド面同士が、該スルーホールにより電気的に接続されており、
    上記スルーホールは、内壁にメッキが施されていることで、導波管として機能することを特徴とする無線通信装置。
  2. 上記第2の誘電体基板の一部には、接地面が設けられており、
    上記接地導体基板がさらに、上記第2の誘電体基板の接地面と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 上記接地導体基板と上記高周波信号伝送線路の接地面とを少なくとも貫通するように形成された接地貫通孔により、上記電気的な接続が行なわれていることを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信装置。
  4. 上記接地貫通孔は、上記接地導体基板に設けられているスロットを取り囲むように、1個または複数個形成されていることを特徴とする請求項3に記載の無線通信装置。
  5. 上記電磁波放射貫通孔は、上記実装基板の面に対して平行な断面が長方形となっており、
    上記長方形の長辺の長さをa、上記電磁波の波長をλとした場合、下記数式(1)、
    λ/2≦a≦λ ・・・(1)
    を満足することを特徴とする請求項に記載の無線通信装置。
  6. 上記電磁波放射貫通孔は、上記実装基板の面に対して平行な断面が長方形となっており、上記長方形の短辺の長さをb、上記電磁波の波長をλとした場合、下記数式(2)、
    0<b≦λ/2 ・・・(2)
    を満足することを特徴とする請求項に記載の無線通信装置。
  7. 上記長方形の短辺の長さをbとした場合、下記数式(3)、
    0<b≦λ/2 ・・・(3)
    を満足することを特徴とする請求項に記載の無線通信装置。
  8. 誘電体からなるレンズをさらに備え、
    上記レンズの焦点は、上記実装基板の一方の面における上記電磁波放射貫通孔の中心と該実装基板の他方の面における該電磁波放射貫通孔の中心とを結ぶ直線上に位置することを特徴とする請求項に記載の無線通信装置。
  9. 上記実装基板に接続されたホーンアンテナをさらに備え、
    上記実装基板とホーンアンテナとの接続部分において、上記電磁波放射貫通孔と上記ホーンアンテナの一方の開口部分とが契合していることを特徴とする請求項に記載の無線通信装置。
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