JP4992342B2 - プリント配線板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プリント配線板及びその製造方法に関し、特に放熱性に優れたプリント配線板及びその製造方法に関するものである。
近年、プリント配線板は、電子部品の高密度化に伴い、放熱性の良い基板が要求されている。放熱性に優れたプリント配線板として、金属コア基板が知られており、既に実用化されている。金属コア基板は、コア材として熱伝導率の高いアルミや銅などの金属を用いることで、発熱部品からの熱を基板全体に分散し、発熱部品の温度上昇を抑えることが可能である。中でも、熱伝導率が236W/m・Kで、比重が2.7g/cmと比較的軽いアルミがコア材として一般的に用いられている(例えば、特許文献1参照)。
また、アルミよりも低熱膨張、高強度、軽量なコア材として、炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastics:以下CFRPと略す)も検討されている(例えば、特許文献2参照)。
一般的に、炭素繊維は、熱伝導率が140〜800W/m・Kのものが市販されている。熱伝導率が620W/m・Kの炭素繊維(一方向材)からなるプリプレグを0°/90°/90°/0°に積層したCFRP板は、熱膨張率(面内)が約0ppm/℃、熱伝導率が217W/m・K、弾性率が290GPa、比重が1.6g/cmと、アルミと同程度の放熱性を有しながら、アルミよりも低熱膨張、高強度、軽量なコア材が得られる。従って、このCFRPを用いてコア基板を作製すれば、大型のセラミック部品を実装した場合であってもはんだ接続部にクラックを発生せず、アルミよりも高性能な、特に実装信頼性に優れた基板を得ることができる。
特開平8−97556号公報(0006段、図8) 特開平11−40902号公報(0008〜0015段、図9)
しかしながら、上述のコア材は、いずれも導電性であるため、コア上下の配線を接続する貫通スルーホールとコア層とは、貫通穴の穴埋め樹脂で絶縁する必要がある。貫通穴の穴埋めに従来のプリプレグを用いると、樹脂の熱伝導率は、約0.2W/m・Kと低いため、この穴埋め樹脂部で放熱性が律速し、発熱部品からの熱がコアまで充分に伝熱されないという問題があった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、プリント配線板において、放熱性に優れたプリント配線板及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るプリント配線板の製造方法は、貫通穴が設けられた炭素繊維強化プラスチック(CFRP)材からなるコア層の両表面に、無機フィラーを含有するプリプレグを加熱圧着することにより、貫通穴内を埋め、コア層を覆うプリプレグ層を形成する工程を有するものであって、前記プリプレグ層を形成する工程が、前記貫通穴が設けられた前記コア層の両表面に、無機フィラーを含有する第一のプリプレグを加熱圧着することにより、前記貫通穴内を埋め、前記コア層を覆う第一のプリプレグ層を形成する工程と、この第一のプリプレグ層の両表面に、ガラスクロスを挟んで無機フィラーを含有する第二のプリプレグを加熱圧着することにより、前記第一のプリプレグ層と前記ガラスクロスを挟持する第二のプリプレグ層を形成する工程とを含む。
本発明によれば、貫通穴の穴埋め樹脂部に無機フィラーを含有したプリプレグ層を用いることにより、発熱部品からの熱がスルーホールの内壁面を通して穴埋め樹脂部によりコア層まで充分に伝熱できるため、放熱性の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるプリント配線板100の構成を示す断面図である。図1に示すように、プリント配線板100は、コア層としての金属板1の表裏両面に、第一のプリプレグ層としてのプリプレグ2a、2b、第一のガラスクロスとしてのガラスクロス3a、3b、第二のプリプレグ層としてのプリプレグ4a、4bを順次積層して、それぞれ絶縁層50a、50bが形成されている。
絶縁層50a、50bの表面には、第三のプリプレグ層としてのプリプレグ5a、5b、第四のプリプレグ層としてのプリプレグ6a、6bが順次積層され、それぞれ回路層51a、51bが形成されている。回路層51a、51bには、それぞれ所定のパターンで表面に配線層7a、7b、中面に配線層7c、7dが形成されている。
金属板1には、貫通穴1aが設けられており、この貫通穴1aの中心を通るようにプリント配線板100を貫通するスルーホール8が設けられている。スルーホール8は、配線層7eにより、回路層51a、51bに形成されている各配線層7a、7b、7c、及び7dを接続し、導通する。スルーホール8の径は、貫通穴1aより小さく、金属板1との間はプリプレグ2a、2bで埋められた穴埋め部2cで電気的に絶縁されている。
プリプレグ2a、2b、穴埋め部2c、及びプリプレグ4a、4bは、無機フィラーを含有する熱硬化性樹脂からなる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ、ビスマレイミド、シアネートエステル、ポリイミド等が挙げられる。無機フィラーとしては、アルミナ、シリカ、マグネシア、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素等が挙げられ、少なくとも一つが用いられる。プリプレグ5a、5b、及びプリプレグ6a、6bは、第二のガラスクロスとしてのガラスクロスに熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグを用いる。
プリプレグ2a、2b、及びプリプレグ4a、4bの熱硬化性樹脂に無機フィラーを充填すると、スルーホール8に接続される発熱部品(図示せず)から金属板1への放熱性が向上する。熱硬化性樹脂中の無機フィラーの充填率は、75vol%以下であることが好ましい。充填率が、75vol%を超えると貫通穴1aの穴埋め性が低下する。
次に、製造方法について説明する。図2(a)乃至(e)、及び図3(a)乃至(d)は、本実施の形態におけるプリント配線板100の製造工程を示す断面図である。
図2(a)乃至(e)は、絶縁層50a、50bの製造工程を示し、図3(a)乃至(d)は、回路層51a、51bの製造工程を示す。
まず、絶縁層50a、50bの製造工程では、図2(a)に示すように、金属板1を準備し、貫通穴1aを形成する。次に、図2(b)に示すように、プリプレグ2a、2bの片面にそれぞれ離型フィルム9a、9bが貼付された樹脂シート52a、52bを準備し、貫通穴1aが設けられた金属板1の表裏両面に、プリプレグ2a、2bの露出面が重なるように配置する。プリプレグ2a、2bは、半硬化状態(Bステージ)のものが使用される。離型フィルムには、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムが用いられる。
続いて、このように配置した樹脂シート52a、52bを、真空状態で加熱加圧する。図2(c)に示すように、プリプレグ2a、2bは溶融し、貫通穴1aをボイドや凹みなく埋めて、金属板1をラミネートする。ラミネート後、離型フィルム9a、9bを剥がす。
次に、図2(d)に示すように、プリプレグ4a、4bの片面に離型フィルム10a、10bが貼付された樹脂シート53a、53bを準備し、プリプレグ2a、2bでラミネートされた金属板1の表裏両面に、それぞれガラスクロス3a、3bを挟んで、ガラスクロス3a、3bに、それぞれプリプレグ4a、4bの露出面が重なるように配置する。プリプレグ4a、4bは、半硬化状態(Bステージ)のものが使用される。
続いて、このように配置した樹脂シート53a、53bを、真空状態で加熱加圧する。図2(e)に示すように、プリプレグ4a、4b、及びプリプレグ2a、2bは溶融し、プリプレグ2aとプリプレグ4a、及びプリプレグ2bと4bを、それぞれガラスクロス3a、3bを挟んでラミネートする。さらに加熱加圧を続け、プリプレグ2a、2b、4a、及び4bを完全硬化することにより、金属板1に絶縁層50a、50bが形成される。
次いで、回路層51a、51bの製造工程では、まず、図3(a)に示すように、絶縁層50a、50bを形成した金属板1から、離型フィルム10a、10bを剥がす。次に、図3(b)に示すように、配線層7aと7c、及び配線層7bと7dを形成したプリプレグ6a、6bを準備し、絶縁層50a、50bの両表面に、プリプレグ5a、5bを挟んで、プリプレグ5a、5bに、それぞれプリプレグ6a、6bの配線層7c、7dを形成した面が重なるように配置する。
プリプレグ5a、5bは、それぞれ半硬化状態(Bステージ)のものを使用する。プリプレグ6a、6bは、両面に銅箔を積層して完全硬化後、片面のみ配線層7c、7dを所定のパターンで形成したものを用いる。ここでは、プリプレグ5a、5b、6a、及び6bは、ガラスクロスに熱硬化性樹脂を含浸した通常のプリプレグを用いた。
続いて、このように配置したプリプレグ6a、6bを、真空状態で加熱加圧する。図3(c)に示すように、プリプレグ5a、5bは溶融し、絶縁層50a、50bの両表面上にプリプレグ6a、6bを、それぞれの配線層7c、7dとの段差を埋めて接着する。
さらに加熱加圧を続け、プリプレグ5a、5b、6a、及び6bを完全硬化することにより、絶縁層50a、50bの両表面上に回路層51a、51bが形成される。
次に、図3(d)に示すように、プリプレグ2a、2bで埋められた貫通穴1aと同軸上に、貫通穴1aより径の小さいスルーホール8用の貫通穴8aを設ける。この貫通穴8aの内壁面に銅めっきを施してスルーホール8を形成後、配線層7a、7bに所定のパターニングを施し、さらに後工程として、外形加工、ソルダーレジスト塗工、ガスレベラー処理によるはんだコートを行うことで図1に示すようなプリント配線板が得られる。
以上のように、本実施の形態では、コア層としての金属板1をラミネートする絶縁層50a、50bに、無機フィラーを含有したプリプレグ2a、2b、4a、4bを用いたので、発熱部品からの熱がスルーホールの内壁面を通して穴埋め樹脂部によりコア層まで充分に伝熱できるため、放熱性の向上を図ることができる。
また、プリプレグ2a、2b、及び4a、4bを、多段で積層するようにしたので、コア層の貫通穴を穴埋め樹脂部でボイドなく埋めることができ、スルーホールの信頼性の向上を図ることができる。
なお、本実施の形態では、絶縁層50a、50bに無機フィラーを含有したプリプレグ2a、2b、4a、4bを用いた場合を説明したが、更にエラストマーを含有したプリプレグを使用してもよい。この場合、弾性率の低下により貫通穴周囲の穴埋め樹脂に発生するクラックを抑制でき、実装信頼性の向上を図ることができる。
エラストマーとしては、相溶性の観点から、CTBN(Carboxy−terminated butadiene−acrylonitrile)、ATBN(Amine−terminated butadiene−acrylonitrile)等が挙げられる。
また、プリプレグにエラストマーを含有させることにより、樹脂部の流動性を低減できることから、無機フィラーの充填量を増大でき、更に放熱性の向上を図ることができる。無機フィラーの含有率は、プリプレグ層中80vol%以下が好ましく、エラストマーの含有率は、プリプレグ層の樹脂部中50vol%以下であることが好ましい。
無機フィラーの充填率が80vol%を超えると貫通穴1aの穴埋め性が低下する。エラストマーの含有率が、50vol%を超えるとプリプレグの接着性が低下する。
また、本実施の形態では、コア層として金属板1を用いた場合を説明したが、CFRP板を用いてもよい。この場合、軽量化・高強度化を図ることができるだけでなく、プリプレグに無機フィラーを含有させることにより、放熱性を更に向上させることができる。また、プリプレグにエラストマーを含有させることにより、貫通穴周囲の穴埋め樹脂でのクラックの発生を抑制でき、スルーホールの信頼性の向上を図ることができる。
コア層にCFRP板を用いた場合、無機フィラーの含有率は、プリプレグ層中60〜80vol%が好ましく、エラストマーの含有率は、プリプレグ層の樹脂部中10〜50vol%であることが好ましい。
無機フィラーの充填率は、80vol%を超えると貫通穴1aの穴埋め性が低下する。エラストマーの含有率は、50vol%を超えるとプリプレグの接着性が低下する。無機フィラーの充填率が60vol%未満、もしくはエラストマーの含有率が10vol%未満では、コア層の貫通穴周囲にクラックが発生しスルーホールの信頼性が低下する。
また、本実施の形態では、4層の回路層51a、51bを積層した場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、図2(d)に示す、樹脂シート53a、53bを真空状態で加熱加圧する工程において、ラミネート後、加熱加圧を中断し、半硬化状態(Bステージ)のプリプレグ4a、4bに、配線層を設けた回路層を直接、接着することもできる。図4は、配線層7a、7bを設けたプリプレグ11a、11bを直接、接着して2層の回路層54a、54bを積層したプリント配線板101を示す。
さらに、例えば、予め準備した4層の回路層を、プリプレグ4a、4bにそれぞれ接着すれば、図5に示すように、8層の回路層55a、55bを積層したプリント配線板102も得られる。
次に、本発明の実施例及び比較例により更に詳細に説明する。なお、実施例及び比較例において用いられた評価及び物性の測定は以下に示す方法で行った。
(1)熱伝導率
ASTM−E1461に準拠し、熱伝導測定装置(LFA447、NETZSCH製)を用いて測定した(単位:W/m・K)。
(2)溶融粘度
プリプレグを直径12.6mmの円形に切り出したものを試験片とし、粘弾性測定装置(Dynamic AnalyzerRDA2、Pheometrics製)を用いて、真空プレス時の加熱加圧条件と同様の条件で測定した(単位:Pa・s)。
(3)穴埋め性、スルーホール信頼性、接着性
作製したプリント配線板のヒートサイクル試験を実施した後、断面を顕微鏡で観察して目視評価した。ヒートサイクル試験は、−65℃で15分間放置後、125℃で15分間放置し、これを1サイクルとして500サイクル繰り返した。判定基準は、下記のとおり。
・穴埋め性−○:ボイドなし、×:ボイドあり
・スルーホール信頼性−○:クラックなし、×:クラックあり
・接着性−○:剥離なし、×:剥離あり
(4)粒径
JIS R1620に準拠し、レーザー回折法により粒度分布測定装置(LA920、堀場製作所製)を用いて測定した(単位:μm)。
実施例1〜9、比較例1〜3
コア層の金属板1として、アルミニウム板(厚み:0.5mm、縦:405mm、横:340mm)を準備し、ドリルにより直径1.5mmの貫通穴1aを設けた(図2(a)参照)。
次に、図6に示す充填率で無機フィラー含有するプリプレグ2a、2bと離型フィルム9a、9bからなる樹脂シート52a、52b、及びプリプレグ4a、4bと離型フィルム10a、10bからなる樹脂シート52a、52bを準備した。無機フィラーには粒径が0.1〜50μmのアルミナを用い、プリプレグ2a、2b、及びプリプレグ4a、4bは、それぞれ厚みが240μm、120μmの半硬化状態(Bステージ)のエポキシ樹脂を用いた。
次に、アルミニウム板を挟んで樹脂シート52a、52bを配置し(図2(b)参照)、プリプレグ2a、2bを真空ラミネートした(図2(c)参照)。この真空ラミネートでは、150℃で1分間真空引きした後、更に10kg/cmで2分間加熱加圧した。ここで、加熱加圧したプリプレグの最低溶融粘度は、30000Pa・s以下であることが好ましい。30000Pa・s以上を超えると貫通穴1aの穴埋め性が低下する。
次に、離型フィルム9a、9bを剥がし、厚み55μmのガラスクロス3a、3bを挟んで、樹脂シート52a、52bを配置し(図2(d)参照)、プリプレグ4a、4bを真空ラミネートした(図2(e)参照)。この真空ラミネートでは、150℃で20秒間真空引きした後、更に10kg/cmで20秒間加熱加圧した。続いて、昇温速度3℃/minで昇温し、190℃、30kg/cmで1時間加熱加圧することにより、完全硬化した絶縁層50a、50bを得た。
次に、絶縁層50a、50bを形成したアルミニウム板に(図3(a)参照)、厚みが60μmの半硬化状態(Bステージ)のプリプレグ5a、5bを挟んで、厚みが70μm配線層7a、7c、及び配線層7b、7dを設けた厚みが200μmのプリプレグ6a、6bを配置し(図3(b)参照)、昇温速度3℃/minで昇温し、180℃、30kg/cmで1時間加熱加圧して積層することにより、完全硬化した回路層51a、51bを得た(図3(c)参照)。プリプレグ5a、5b、6a、及び6bは、ガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸した通常のプリプレグを用いた。
次に、回路層51a、51bまで形成したアルミニウム板に、貫通穴1aと同軸上に直径0.9mmのスルーホール8用の貫通穴8aを設けた(図3(d)参照)。続いて、貫通穴8aの内壁面に銅めっきを施してスルーホール8を形成後、配線層7a、7bに所定のパターニングを施し、さらに後工程として、外形加工、ソルダーレジスト塗工、ガスレベラー処理によるはんだコートを行うことでプリント配線板を得た(図1参照)。
実施例1〜9及び比較例1〜3に係るプリント配線板のBステージシート化、熱伝導率、穴埋め性、スルーホール信頼性、及び接着性についての評価結果を図6に示す。図6の結果から明らかなように、無機フィラーであるアルミナを含有していない比較例1では、熱伝導率が0.2W/m・Kと低い値を示すのに対して、アルミナを含有した実施例1〜9では、アルミナの充填率が増加するに従い熱伝導率が向上していることがわかる。
特に、プリプレグ層中のアルミナの充填率が65〜75vol%の範囲では、3W/m・K以上の熱伝導率が得られ、充分な放熱効果を得ることができる。80vol%では穴埋め性が低下し、85vol%ではBステージシート化も困難であることがわかる。
実施例10〜21、比較例4〜10
コア層にアルミニウム板を用い、アルミナとエラストマーを含有したプリプレグを用いて、実施例1〜9と同様の方法により、図7に示すアルミナの充填率とエラストマーの混合比で、プリント配線板を形成した。エラストマーにはCTBNを用いた。
実施例10〜21及び比較例4〜10に係るプリント配線板の評価結果を図7に示す。CTBNをプリプレグ層の樹脂部中5〜30vol%の範囲で含有することにより、プリプレグ層中のアルミナの充填率の範囲が80vol%以下まで広がり、更に熱伝導率が向上していることがわかる。CTBNを30vol%で混合した場合、アルミナの充填率が80vol%で熱伝導率8W/m・Kが得られた。
アルミナの充填率が80vol%でもCTBNが10vol%と少ない場合は、穴埋め性に劣る。CTBNを30vol%混合した場合であっても、アルミナの充填率が85vol%になるとBステージシート化も困難となる。アルミナの充填率が75vol%でもCTBNの含有率が50vol%を超えるとプリプレグの接着性が低下することがわかる。
実施例22〜24、比較例11、12
コア層として、アルミニウム板の替わりに、CFRP板(厚み:0.5mm、縦:405mm、横:340mm)を用い、アルミナを含有したプリプレグを用いて、実施例1〜9と同様の方法で、図8に示すアルミナの充填率でのプリント配線板を形成した。
実施例22〜24及び比較例11、12に係るプリント配線板の評価結果を図8に示す。プリプレグ層中のアルミナの充填率が60〜70vol%の範囲で、実施例1〜9と同様、熱伝導率が向上しており、特に、アルミナの充填率が65〜70vol%の範囲で、3W/m・K以上の熱伝導率が得られ、充分な放熱効果を得ることができる。この範囲外では、50vol%でも、75vol%でもスルーホールの信頼性に劣ることがわかる。
実施例25〜35、比較例13〜20
コア層にCFRP板を用い、アルミナとCTBNを含有したプリプレグを用いて、実施例1〜9と同様の方法により、図9に示すアルミナの充填率とCTBNの混合比で、プリント配線板を形成した。
実施例25〜35及び比較例13〜20に係るプリント配線板の評価結果を図9に示す。CTBNをプリプレグ層の樹脂部中10〜30vol%の範囲で含有することにより、CFPR板をコア層に用いた場合であっても、プリプレグ層中のアルミナの充填率の範囲が65〜80vol%の範囲で、スルーホールの信頼性の高いプリント配線板を形成できることがわかる。CTBNを20〜30vol%で混合した場合に、アルミナの充填率が80vol%で熱伝導率8W/m・Kが得られた。
CTBNが5vol%と少ない場合は、アルミナの充填率が75vol%でもスルーホールの信頼性が劣る。CTBNが10vol%であっても、アルミナの充填率が80vol%の場合は穴埋め性に劣り、85vol%ではBステージシート化も困難となる。アルミナの充填率が75vol%でもCTBNの含有率が50vol%を超えるとプリプレグの接着性が低下することがわかる。
本発明に係るプリント配線板の一実施形態を示す断面図である。 本発明に係るプリント配線板の製造方法の一実施形態を示す工程図である。 本発明に係るプリント配線板の製造方法の一実施形態を示す工程図である。 本発明に係るプリント配線板の他の実施形態を示す断面図である。 本発明に係るプリント配線板の他の実施形態を示す断面図である。 本発明に係るプリント配線板の実施例1〜9における成形品の特性を評価した結果を示す図である。 本発明に係るプリント配線板の実施例10〜21における成形品の特性を評価した結果を示す図である。 本発明に係るプリント配線板の実施例22〜24における成形品の特性を評価した結果を示す図である。 本発明に係るプリント配線板の実施例25〜35における成形品の特性を評価した結果を示す図である。
符号の説明
1 金属板
1a 貫通穴
2a、2b、2c、4a、4b、 プリプレグ
3a、3b ガラスクロス
5a、5b、6a、6b、11a、11b、12a、12b、13a、13b ガラスクロスを含むプリプレグ
7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7h、7i 配線層
8 スルーホール
100、101、102 プリント配線板

Claims (3)

  1. 貫通穴が設けられた炭素繊維強化プラスチック(CFRP)材からなるコア層の両表面に、無機フィラーを含有するプリプレグを加熱圧着することにより、前記貫通穴内を埋め、前記コア層を覆うプリプレグ層を形成する工程を有するプリント配線板の製造方法であって、
    前記プリプレグ層を形成する工程が、前記貫通穴が設けられた前記コア層の両表面に、無機フィラーを含有する第一のプリプレグを加熱圧着することにより、前記貫通穴内を埋め、前記コア層を覆う第一のプリプレグ層を形成する工程と、この第一のプリプレグ層の両表面に、ガラスクロスを挟んで無機フィラーを含有する第二のプリプレグを加熱圧着することにより、前記第一のプリプレグ層と前記ガラスクロスを挟持する第二のプリプレグ層を形成する工程を含むプリント配線板の製造方法。
  2. 第二のプリプレグ層を形成後、更にこの第二のプリプレグ層の両表面に、第三のプリプレグ層を挟み、配線が設けられた第四のプリプレグ層を加熱圧着することにより、第三のプリプレグ層と第四のプリプレグ層を形成する工程と、第一のプリプレグ層で埋められた貫通穴と略同軸の位置で小径のスルーホールを形成する工程と、このスルーホールの内壁面に配線を設け、前記第四のプリプレグ層の両配線を接続する工程を有する請求項に記載のプリント配線板の製造方法。
  3. プリプレグが、更にエラストマーを含有することを特徴とする請求項1または2に記載のプリント配線板の製造方法。
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