JP4992083B2 - 屈折率測定方法および屈折率測定装置、光学部材の製造方法 - Google Patents

屈折率測定方法および屈折率測定装置、光学部材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、透明材料内部の所定の点における屈折率を測定する測定方法、および、その測定を行う屈折率測定装置、ならびに、屈折率の測定を検査工程として含む光学部材の製造方法に関するものである。
透明材料の屈折率を求める方法としては、従来より主として位相計測に基づくものや、低コヒーレント干渉法などが用いられていた。
例えば、測定対象物の屈折率nと厚さtを同時に測定する方法として、スーパールミネッセントダイオード(SLD)光を集光レンズで被測定物質の前面と後面に集束させ、これら2つの集光状態の光路差と、2つの集光状態を得るために必要な測定対象物の移動距離とを測定する方法が提案されている。(特許文献1)。
特開平9−218016号公報
しかしながら上記従来の方法では、測定対象物中を透過した光についての位相やその他の特性等から測定対象物の屈折率の分布を求めるものであるため、測定した屈折率は測定対象物の厚さ分の積分値となり、局所的な屈折率を得ることは困難であった。
確かに、光導波路やレンズなどの光学部材においては、実用状態ではその内部を光が透過するのであるから、部材の厚み方向の屈折率を積分値として得ることも必要ではあるが、光学部材内部に屈折率の特異点がないかを調べる場合や、複合部材での接合面の状況を調べる場合など、光学部材内部の特定の点での正確な屈折率を求めることが必要となる場合もある。
そこで本発明は、光学部材などの透明材料内部の局所的な屈折率分布を計測することができる測定方法およびその測定装置、さらには、この測定方法を検査工程に導入した光学部材の製造方法を得ることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の屈折率測定方法は、透明材料内の屈折率が既知の基準点および屈折率が未知の被測定点に対して、超短光パルスビームを集光照射して四光波混合過程によるFWM光を生じさせ、前記基準点での前記FWM光の強度と、前記被測定点での前記FWM光の強度とを用いて、前記被測定点の線形屈折率を求めることを特徴とする。
また、本発明の屈折率測定装置は、超短光パルスビームを射出するレーザ装置と、前記超短光パルスビームを導く光学系と、前記光学系を経由した前記超短光パルスビームを被測定物の被測定点に照射する照射レンズと、前記照射レンズとの間に前記比測定物を挟むように設けられて前記被測定物に照射された光を受光する受光レンズと、前記受光レンズで受光した光から前記超短光パルスビームによる四光波混合過程で生じたFWM光を選別する波長選別手段と、前記波長選別手段により選別された前記FWM光を測定する受光手段と、前記被測定物もしくは前記照射レンズおよび前記受光レンズを移動させて前記超短光パルスビームを前記被測定物に対して相対的に走査させるようにする走査手段とを備え、前記被測定物の前記被測定点における線形屈折率を測定することを特徴とする。
さらに、本発明の光学部材の製造方法では、透明材料からなる光学部材を製造する製造工程と、前記製造工程で製造された前記光学部材内部の屈折率分布を請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載された屈折率測定方法によって測定する検査工程とを備えることを特徴とする。
本発明の屈折率測定方法によれば、超短光パルスビームが集光照射される非常に狭い領域で発生する四光波混合過程により生じるFWM光の強度を測定することで、屈折率が既知の基準点の屈折率から屈折率が未知の被測定点での局所的な屈折率を測定することができる。
また、本発明の屈折率測定装置によれば、被測定物質である透明材料の各被測定点での屈折率を、順次走査しながら測定することができる。
さらに、本発明の光学部材の製造方法によれば、製造された光学部材内部の屈折率の分布に基づいて、製品の良否判定や製造工程へのフィードバックを行うことができる。
上記本発明の屈折率測定方法では、前記超短光パルスビームを前記透明材料に対して3次元方向に走査することで前記透明材料の各点での屈折率を得て、前記透明材料の3次元屈折率分布を求めることが好ましい。このようにすることで、従来は不可能であった透明物質内部の屈折率分布を正確に把握することができる。
また、前記四光波混合過程を生じさせる超短光パルスビームのパルス幅が、100ピコ秒以下であることが望ましい。このようにすることで、3次の非線形光学効果である四光波混合過程を的確に生じさせることができる。
また、前記超短光パルスビームが自己位相変調によりシングルパルス内に複数の波長成分を有し、前記複数の波長成分によって前記FWM光を生じさせるもの、もしくは、前記超短光パルスビームを光ファイバに入射されることで前記光ファイバ内部での非線形光学効果により広帯域パルスを発生させ、前記広帯域パルスから所望する波長光を抽出して前記FWM光を生じさせるものとすることができる。さらに、前記四光波混合過程に用いられるポンプ光またはプローブ光の時間遅延を、光路長伸縮手段により調節するものであることが望ましい。このようにすることで、四光波混合過程を生じさせるために必要なポンプ光とプローブ光を得ることができる。
また、前記超短光パルスビームを分波し、前記分波により生じさせた前記FWM光の強度から屈折率を測定する測定系の安定度を測るリファレンス情報を得て、前記リファレンス情報により測定結果を補正することが望ましい。このようにすることで、レーザービームのわずかな変動やポンプ光およびプローブ光の生成過程における変動を補正することができ、より正確に被測定点の屈折率を測定することができる。
さらにまた、被測定物に対し、前記超短光パルスビームの入射表面から順次前記被測定物の内部に向かって層状に屈折率を測定していくことで、前記被測定物の内部屈折率分布を把握し、より深い内部の屈折率を測定する際に、把握した前記内部屈折率分布に基づいて測定結果を補正すること、もしくは、被測定物に対し、前記超短光パルスビームの入射表面から順次前記被測定物の内部に向かって層状に屈折率を測定していくことで、前記被測定物の内部屈折率分布を把握し、より深い内部の屈折率の測定を、把握した前記内部屈折率分布に基づいて補正した前記超短光パルスビームを用いて行うことが好ましい。このようにすることで、測定に用いる超短光パルスビーム自身の波面の乱れや、被測定物質内の屈折率変化によって生じる、被測定物質内での超短光波パルスビームの乱れや収差を補正して、正確な屈折率分布測定をすることができる。
また、上記本発明の屈折率測定装置では、前記超短光パルスビームを分波する分波手段と、前記分波光を基準物質に照射する分波光照射レンズと、前記分波光照射レンズとの間に前記基準物質を挟むように設けられて前記基準物質に照射された前記分波光を受光する分波光受光レンズと、前記分波光受光レンズで受光した光から、前記基準物質に照射された前記分波光による四光波混合過程で生じたFWM光を測定する分波光受光手段と、前記分波光受光手段により測定された結果に基づき、前記受光手段により得られた測定結果を補正する補正手段とを備えることが望ましい。このようにすることで、レーザービームのわずかな変動やポンプ光およびプローブ光の生成過程における変動等、測定装置の測定系の乱れの影響を的確に除外できる測定装置を得ることができる。
さらに、上記本発明の光学部材の製造方法では、前記光学部材が、プラスチックレンズであり、前記屈折率検査工程で、前記プラスチックレンズ内部の屈折率分布が所定の範囲内であるか否かを検査するものであることが好ましい。このようにすることで、プラスチックレンズの射出条件等による屈折率の不均一を的確に検出して良否判断ができるとともに、成形条件などの工程条件へのフィードバックをすることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の屈折率測定方法について具体的な説明を行う前に、本発明における最も重要なポイントである、四光波混合過程により生じるFWM光の強度から、屈折率が測定できる原理について説明する。
四光波混合過程は、4つの電磁波を伴う非線形過程に帰属されるものであり、また、3次の非線形光学過程であり3次の非線形感受率に支配される特性を有している。この四光波混合過程とは、3つの周波数ω1,ω2,ω3の光を物質に入射すると、ω4=ω1±ω2±ω3の周波数を持つ光が放出される現象である。なお、この出力光ω4のことを本明細書ではFWM光と称する。FWMとは四光波混合過程(four-wave mixing)の略である。そして、3次の非線形光学効果が有するその効果自体が弱いという問題点を、超短光パルスレーザからの高いピーク強度の入射光を使用することで解決することができ、3次の非線形光学過程により得られた出力光を検出することができるものである。
四光波混合過程は、電子励起に起因するもの、分子振動励起に起因するもの等、様々な過程が存在することが知られている。図1は、電子励起に起因する四光波混合過程によりFWM光を生成する過程のエネルギー準位を示したものである。ここで、ω1はポンプ光1の周波数、ω2がポンプ光2の周波数、更にω3がプローブ光の周波数であり、ω4が出力光であるFWM光の周波数である。なお、ω1とω2とは、異なっていても、ω1=ω2であってもかまわない。また、この図1では、後述するとおり屈折率測定のためにFWM光を生成する場合に適切な、非共鳴四光波混合過程を表しているため、図中に共鳴を引き起こす電子励起エネルギー準位を表すラインは記載されていない。電子励起エネルギー準位は、図示されている部分から十分に離れたより高い位置に存在する。
このような四光波混合過程は、超短光パルスビームを試料の表面又は内部の同一分子に集光入射させて生じさせる。3つの周波数ω1、ω2、ω3を有する光を同時重畳的に集光入射させることで、試料分子に強い電場が印加されることにより発生するω4=ω1+ω2−ω3のFWM光を観測するのである。
なお、四光波混合過程によって生じるFWM光ω4は、2つのポンプ光ω1およびω2の和の周波数であるω1+ω2が、試料分子が固有に有する電子励起準位と共鳴すると増強するという特徴を有する。しかしながら、本発明のように四光波混合過程を用いて屈折率測定を行う場合は、充分に非共鳴な条件、すなわち、ω1+ω2が電子共鳴準位より十分小さいことが望ましい。電子共鳴が生じてしまうと、後述する三次非線形感受率χ(3)や屈折率に波長依存性が表れ、後述する屈折率を求める計算においてこの波長依存性をも考慮する必要が生じ、計算がいたずらに複雑になるからである。
一方、分子振動励起に起因する四光波混合過程はコヒーレント反ストークス散乱(coherent anti−Stokes Raman scattering, CARS)として知られている。これは、超短光パルスビームにより生じる3次の非線形光学過程を利用する点では共通するが、ポンプ光ω1′とプローブ光ω3′とを同時に集光入射させ、この2つの光波の周波数差Ω=ω1′−ω3′が試料分子の分子振動数に一致することによって共鳴的に発せられる。図2に、参考までにCARS過程のエネルギー準位の関係を示す。図2において、ω1′がポンプ光の周波数、ω3′がプローブ光の周波数、Ωがこの周波数差であり、ω4′が出力光の周波数である。本発明では、上記したように電子励起準位に起因する非共鳴な四光波混合過程で生ずるFWM光を測定することによって、より簡易に屈折率を求めることが効果的であるため、原理的に分子振動共鳴に起因するCARS過程を利用して屈折率を測定することは困難である。もし、このCARS過程と似た原理で生成されるFWM光を得て屈折率を測定しようとする場合には、四光波混合過程が非共鳴となるように、すなわち、Ωが被測定材料の分子振動周波数と一致しないように、ポンプ光及びプローブ光の波長を適切に設定することが望ましい。
次に、上記した四光波混合過程により生じたFWM光の強度によって、既知点の屈折率に基づいて未知点の屈折率を求めることができることを説明する。なお、上記したように電子共鳴が生じている状況では、三次非線形感受率χ(3)や屈折率の波長依存性を考慮しなくてはならなくなるため、以下では説明を簡単にするために、厳密な意味では電子共鳴の影響によりわずかな波長依存性が生ずるものの、これらは実用上無視できるほど小さく、十分に非共鳴の状態であるといえる状態であることを前提としている。
透明材料内部に超短光パルスビームを集光することにより、集光点近傍においてFWM光が発生する。このFWM光の強度Iは3次の非線形感受率χ(3)を用いて次式(1)で表される。
Figure 0004992083
但し、Ipump1、Ipump2、Iprobeは、それぞれポンプ光ω1、ポンプ光ω2、プローブ光ω3の強度である。(1)式より、屈折率既知の点r1と未知の点r2のFWM光強度I(r1)、I(r2)および三次非線形感受率χ(3)(r1)、χ(3)(r2)について次式(2)が成り立つ。
Figure 0004992083
次に、屈折率とχ(3)の関係は以下のように求められる。簡単のために系の共鳴周波数ω0が入射光周波数より充分大きい、すなわち非共鳴であるとし、また、材料中でω0の局所的変化は大きくないものと仮定する。下記参考文献によれば、線形感受率χ(1)、非線形感受率χ(3)と分子の線形分極率α、非線形分極率γの関係は次式(3)(4)で表される。
Figure 0004992083
Figure 0004992083
ただし、Nは分子密度であり、Lはローレンツの局在補正因子と呼ばれる量である。Lと屈折率nの間には次式(5)の関係がある。
Figure 0004992083
さらに、χ(1)とnの間には次式(6)の関係が成り立つ。
Figure 0004992083
また、Wangの公式として、線形分極率と非線形分極率の間には次式(7)が成り立つことが知られている。
Figure 0004992083
これら式(3)-(7)は公知の関係式である(参考文献: R. W. Boyd, Nonlinear Optics, 2nd Ed., Academic Press.)。
ここで、以下の2つの場合に分けて屈折率とχ(3)の関係を求める。1つ目は、線形分極率αは一定であるが、分子密度Nが局所的に異なるために屈折率分布が生ずる場合である。2つ目は、分子密度Nは一定であるが、線形分極率αが局所的に異なるために屈折率分布が生ずる場合である。1つ目の仮定は、例えば材料の作製過程で意図せずに密度が不均一になった場合や、レーザ加工等で材料内部の密度を局所的に変化させた場合に適用できる。また、2つ目の仮定は、光ファイバや平面光波回路等、意図的に不純物を局所的に材料中へ混入させた場合に適用できる。
1つ目の仮定をおくと、式(3)〜式(7)においてNを消去することにより、次式(8)を得る。
Figure 0004992083
式(2)、(8)より次式(9)を得る。
Figure 0004992083
ここで、n(r1) は点r1の屈折率、n(r2)は点r2の屈折率である。
同様に、2つめの仮定を置くと、式(3)〜式(7)においてαを消去することにより、次式を得る。
Figure 0004992083
式(2)、(10)より次式(11)を得る。
Figure 0004992083
式(9)、(11)はともにn(r2)に関する8次方程式であり、n>1の範囲では、Newton法等を用いて一意的に解くことができる。よって、FWM光強度比から点r2の点r1に対する屈折率変化量を定量的に推定できるのである。また、集光点近傍でのみ発生するFWM光は局所的な3次非線形感受率χ(3)を反映するため、局所的な屈折率変化量を推定することができるのである。結果として、被測定領域内において屈折率既知の点が少なくとも一点あれば、3次元的な試料走査または超短光パルスビームの走査を行うことによって、3次元屈折率分布を測定できることになる。
また、超短光パルスビームを高N.A.(開口数)の対物レンズを用いて集光することにより、μmオーダーという高い空間分解能での測定が可能である。測定領域内においてω0が大きく変化するような場合は、別途の補正処理を行うことで解決できる。
次に、本発明に係る屈折率測定方法の第1の実施形態として、実際の屈折率測定手法を説明する。
図3は、本実施形態にかかる屈折率測定方法を行う際に用いた装置の構成を示す図である。レーザ装置1から射出された高強度の超短光パルスビーム2は、ビームスプリッタ3で2つに分割される。このうち、一方の超短光パルスビーム2aは、超短光パルスビーム2aを導く光学系を構成する一部材であるミラー4で反射された後照射レンズ5で集光されて被測定物である試料6に照射され、試料6を挟んで照射レンズ5と向かい合うように設けられた受光レンズ7で受光される。なお、試料6は、その内部を超短光パルスビーム2aが走査できるように、xy平面上もしくはxyzの3次元方向に移動可能な走査手段であるピエゾステージ8上に取り付けられている。四光波混合過程は、照射レンズ5により集束された超短光パルスビーム2aの焦点のごく近傍のみで生じる非線形光学過程であるため、試料6の被測定点に超短光パルスビーム2aの焦点を一致させるように、試料6の平面方向および深さ方向に、2次元もしくは3次元の走査を可能とするためである。受光レンズ7で受光された光は、FWM光のみを選別する波長選別手段であるフィルタ9によって、FWM光のみが選別されて受光手段であるCCD10でその強度が測定される。なお、上記図3に示した本実施形態では、試料6を動かすようにしたが、被測定物と超短光パルスビームとの間で相対的な走査を行うことができればよいので、測定系を崩さないように移動できるのであれば、試料6は固定したままで、超短光パルスビーム照射手段とこれを集束するレンズ系を移動させてもかまわない。
本実施形態においては、屈折率の測定をより正確に行うために、リファレンス情報を得るようにしている。このため、ビームスプリッタ3で分波されたもう一方の超短光パルスビーム2bは、測定系の照射レンズ5と同じ性能を有する分波光照射レンズ11によって集束されて基準物質12に照射され、受光レンズ7と同じ性能を持つ分波光受光レンズ13で受光される。その後、ミラー14で反射された後ビームスプリッタ15を経て、フィルタ9によってFWM光のみが選別されてCCD10でその強度が測定される。この超短光パルスビームの分波光を基準物質に照射した際に得られたFWM光の強度の数値で、被測定物質から得られたFWM光の強度を除算することで、例えばレーザ装置1からの超短光パルスビームの強度に揺らぎがあった場合等、測定系の安定度が低下するような場合があったとしても、その影響を除外することができる。なお、このようなリファレンス情報を得るようにするか否かは、測定系の安定度の高さや、求められる測定精度によって適宜判断すべき内容であり、必ずしも必要というわけではない。また、本実施形態では、受光手段であるCCD10として、測定系とリファレンス系との差をなるべく小さくするために、分波された超短光パルスビーム2bを、ビームスプリッタ15を介しておなじひとつのCCD10で測定するようにしたが、必ずしもこのようにする必要はなく、別のCCDで測定するようにしてもよい。また、ミラー4およびミラー14についても、測定システムをなるべくコンパクトにするために用いたものであり、本実施形態で示した測定系として必須のものではない。
次に、図3に示した測定装置を使って、屈折率の測定が正しく行えたことを検証した。
検証には、レーザ装置1として、図4に示す広帯域の波長分布を持つチタンサファイヤパルスレーザ(Veneton社製「Nanolayer(製品名)」)を用いた。パルス幅は、<8フェムト(f(1×10-15))秒であった。また、FWM光を選別する波長選別手段であるフィルタ9としては、カットオフ波長が630nmのショートパスフィルタを使用した。試料6としては、ボロシリカガラスを用い、屈折率の測定が可能なように、超短光パルスによる非線形効果によってフィラメント領域を形成させ、永続的な屈折率変化を生じさせるという方法で回折格子を形成した。この方法では主に分子密度変化により屈折率変化が生じていると予想されるので、FWM光強度と屈折率の関係式として式(9)を用いた。
このときの測定結果を示すのが、図5である。図5aは本実施形態の方法で屈折率を測定した平面のイメージを示したものであり、右側に示した指標が屈折率の数値を表している。図5aの平面写真で中央部に白線で現れている部分が、超短光パルスビームによってフィラメント領域を形成した結果、屈折率が変化した部分である。図5bは、図5aの上下中央部に示したライン上を走査した際にFWM光の強度変化から求めた、測定場所毎の屈折率を示すグラフである。この結果から、フィラメント領域を形成して生じさせた屈折率変化領域での屈折率の変化値は、Δn=1.10×10-2であることが分かった。一方、回折格子の回折効率を測定することにより求めた屈折率の変化量数値は、Δn=1.21×10-2であり、両者はよく一致していることが分かる。
(第2の実施形態)
次に、本発明に係る屈折率測定方法の第2の実施形態として、上記第1の実施形態で示したものとは異なるポンプ光およびプローブ光の発生方法とその重畳方法について説明する。
図6は、本発明の屈折率測定方法の第2の実施形態を示す図である。図6において、レーザ装置21は例えば数十fsオーダー以下の超短光パルスビーム22を発生する。アイソレータ23は、反射戻り光を防止するために適宜使用される。また、図示していないが、レーザ光の分散を補償する公知の手段を適宜付加することもある。ミラー24で反射された超短光パルスビーム22は、ビームスプリッタ25で2つに分割され、一方はポンプ光27を形成するために、リトロリフレクター26に入射・反射され、ビームスプリッタ35まで到達する。
もう一方の超短光パルスビームは、ミラー28で反射された後、対物レンズ29を介して光ファイバ30に入射される。この光ファイバ30に超短光パルスビーム22が入射されると、光ファイバ30内部で非線形光学効果が生じ、広帯域パルス光を発生させる。その後、もう一つの対物レンズ31を介してフィルタ32に入射して、広帯域パルス光から所望する波長光を抽出されることでプローブ光34が形成される。なお、プローブ光34を抽出するフィルタ32は、例えば、抽出する中心波長と半値全幅が既知の干渉フィルタと遮断波長が既知のロングパスフィルタ(又はショートパスフィルタ)とを組み合わせて構成される。なお、超短光パルスビーム22は、光ファイバ30を透過すると広帯域波長光を生成すると同時にパルス幅を拡大させてしまうので、光ファイバ透過後の光路上で分散補償する既知の光学系を適宜付与する必要が生じる場合もある。
プローブ光34は、ミラー33を介してビームスプリッタ35に入射され、前述のポンプ光27と空間的に重畳される。また、リトロリフレクター26は、図示しない時間遅延ステージ上に配置され、該ステージの往復動に応じてビームスプリッタ35までの光路長が変化する。その結果、時間遅延ステージ(ディレイライン)を調整すればポンプ光27とプローブ光34とを時間的に重畳することができる。
重畳されたポンプ光27とプローブ光34とが、ミラー36を介して照射レンズ37で集光されて被測定物である試料38に照射され、試料38を挟んで照射レンズ37と向かい合うように設けられた受光レンズ39で受光される。なお、試料38が、その内部を超短光パルスビームが走査できるように、xy平面上もしくはxyzの3次元方向に移動可能な走査手段であるピエゾステージ40上に取り付けられている点を含め、この試料38へのビーム照射および出力光の受光部分は、上記した第1の実施形態と同じである。受光レンズ39で受光された光は、FWM光のみを選別する波長選別手段であるフィルタ41によって、FWM光のみが選別されて受光手段であるCCD42でその強度が測定される。
上記第1および第2の実施形態で示したように、本発明の屈折率測定方法において、広帯域の波長幅を持った超短光パルスビームを得る方法としては、例えばパルス時間幅が10フェムト(f(1×10-15))秒オーダー以下、すなわち数十フェムト秒以下のレーザービームを直接レーザ装置から出力させることで広帯域幅を持ったビームを得る方法と、光ファイバ等の光伝送物質内での非線形光学効果を用いるなどの位相変調手段を介することで得る方法とのいずれの方法をも採ることができる。これらの方法から、適宜必要な波長の第1のポンプ光ω1、第2のポンプ光ω2,プローブ光ω3を得ればよいのである。また、繰り返しになるが、ω1とω2とは、イコールであってもかまわない。なお、四光波混合過程でFWM光を出力させ、その強度を比較して既知点での屈折率から被測定点での屈折率を求める上では、超短光パルスの時間幅としては数10ピコ(p(1×10-12))秒オーダー以下、すなわち100ピコ秒以下の高強度短波長レーザービームであれば実用的に使用が可能である。また、言うまでもなく、上記ポンプ光及びプローブ光は独立したレーザー光源により発生しても良い。但しこの場合は、適切な手段により各レーザーパルス光のタイミングを同期させる必要がある。
(第3の実施形態)
次に、本発明の屈折率測定方法の第3の実施形態として、上記説明した四光波混合過程を用いて被測定物の屈折率分布を測定する方法としての応用例を説明する。
この第3の実施形態による屈折率測定方法は、本発明に係る屈折率測定方法が、超短光パルスビームを集束して試料の表面又は内部の同一分子に照射することによって、正確にその部分で四光波混合過程によるFWM光発生させ、その強度を測定することにより求めるという原理を十分に活用するものである。
例えば、今、図7に示すような試料51を考える。試料51は、一定の屈折率を有する部材の中に、他の部分とは屈折率の異なる部分52を有するものである。このような、被測定物の内部に屈折率の異なる部分があると、当然ながら試料内に照射された超短光パルスビーム53はその部分の影響を受けるので、かかる屈折率が異なる部分を通過したビームにより得られたFWM光の強度変化に基づく屈折率のデータは、他の透過率が均一な部分のみを透過して得られた屈折率のデータと異なったものとなる。
このような場合でも、本発明の屈折率測定方法では、試料51に対して超短光パルスビーム53の入射面側から、順次被測定物の内部に向かって層状に2次元の内部屈折率分布データを得ていくことで、この得られた2次元の内部屈折率分布データ情報を基に、より下層(被測定物の内部)の屈折率データを補正するようにすればよい。図7にイメージを示すように、まず、試料51の表面(図中上側の面)について、超短光パルスビーム53をxy平面上で走査して層状の屈折率分布データを得る。その後、順次z方向にその測定面を掘り下げていくのである。このようにすれば、新たな測定面である層までの、試料の内部における内部屈折率分布が既に分かっているのであるから、得られたFWM光の強度データを、既知の上層測定平面の屈折率分布に基づいて補正することができる。また、他の方法としては、測定結果を補正する代わりに、屈折率の測定を行うための超短光パルスビームの特性(強度等)を補正して被測定物に集光照射することで、あらかじめより上層の内部屈折率分布の影響をキャンセルすることも可能である。
なお、このような、本発明の屈折率測定方法の原理を活用した屈折率測定結果へのフィードバックは、図7に例示したような物質内部で屈折率分布が異なっている物質の測定の場合のみではなく、通常の屈折率測定においての精度を上げる場合にも利用できる。例えば、超短光パルスビームを集光するために使用する対物レンズは、試料のある一定の深さに集光点を設定する場合において収差が補正されるように設計されている。従って、試料の表面からより深い位置で集光させようとすると、球面収差等が発生することが避けられない。このため、表面に対してより深い位置での屈折率の測定には潜在的により大きな誤差が存在することとなるが、上記したより上層での屈折率分布結果に基づいて測定結果を補正する、もしくは測定に使用する超短光パルスビームをあらかじめ補正するという方法を利用することで、この収差の影響をキャンセルしながら測定を続けることが可能となる。また、超短光パルスビーム自身の波面の乱れによる影響をも補正することができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態として本発明の屈折率測定装置について説明する。
図8は、本発明の屈折率測定装置の概略構成を示す図である。なお、屈折率の測定に用いられる各要素については、図3で示したものと同じである。このため、測定系の各要素については、図3と同じ符号を用いて説明し、詳細の説明は省略する。また、図3では、リファレンスを用いて測定結果を補償するような実験装置の構成を示したが、図8の測定装置においては、説明を簡略とするため、リファレンスは取らない構造としている。もちろん、本発明に係る測定装置が、リファレンスを取らない構成に限られるものではないことは、言うまでもない。
図8に示すように、超短光パルスビーム生成レーザ装置1から射出された超短光パルスビーム2は、ビームコントロール機構61,ビームを試料に導く光学系を構成するミラー62,およびミラー4を経た後、照射レンズ5によって試料6の被測定点に集光照射される。試料6から放出された光を集光レンズ7で集光し、この中からフィルタ9で波長を特定してFWM光を受光し、CCD10にてその強度を測定する。なお、試料6は、超短光パルスビーム2が、所定の部位に集光照射され走査されるようにピエゾステージ8上に設置されている。これらの測定装置全体を制御装置63でコントロールする。具体的には、レーザービームの強度、パルス幅の管理、被測定物たる試料6上の被測定点に正確に超短光パルスビームが集光されるようなコントロール、そして、CCD10により得られたデータを分析して、2次元もしくは3次元の必要とされる屈折率分布データの作成を行うなどの作業である。なお、これらのコントロールため、例えば超短光パルスビーム2の試料6への入射状況を確認する等のために、CCDカメラなど更なる監視・コントロール機能を付加することは、いっこうにかまわない。
このような本実施形態にかかる屈折率測定装置を用いることで、透明材料の2次元、3次元の正確かつ詳細な屈折率分布を容易に得ることが出来る。また、本実施形態では、ピエゾステージ8で試料6を移動させる方法を採用した装置についてのみ説明したが、本発明の屈折率測定装置はこれに限らず、実施の形態1でも述べたように試料6と超短光パルスビーム2との相対的な走査が可能であればよいので、試料6を固定して、超短光パルスビームビーム2の照射系を移動させるようにしてもかまわない。
(第5の実施形態)
次に、本発明に係る光学部材の製造方法について説明する。
本発明の第5の実施形態として説明する光学部材の製造方法は、光学部材を製造する工程と、製造された光学部材を検査する工程の大きく2つの工程に分かれ、光学部材を検査する工程において、上記各実施形態として説明してきた、本発明に係る四光波混合過程により生成されるFWM光の強度を測定することによる屈折率測定方法を用いるところにその特徴を有するものである。
具体的な工程を示すフローチャートを図9に示す。
図9においては、製品としてプラスチックレンズの射出成形工程をイメージしている。まず、型準備工程71で、射出成形を行うためのガラス型の準備が行われる。そして、適宜定められた条件に従って、ガラス型内にプラスチックレンズの材料となる樹脂が注入され、冷却後ガラス型から取り出される成型工程72が行われる。図示しない、不要部分の研磨などの仕上げ作業を経てプラスチックレンズができあがる。その後、このプラスチックレンズの検査工程である屈折率測定工程73で、上記本発明の各実施形態にて具体的な説明した測定方法を用いて、屈折率が既知の点と屈折率が未知の被測定点とにおいて四光波混合過程によるFWM光の強度を比較することで被測定点の屈折率を測定し、できあがったプラスチックレンズの屈折率分布を把握する。その結果、製品が良品であると判断されれば、このプラスチックレンズは表面のハードコーティング等の次工程74に引き継がれる。また、屈折率分布の測定結果から不良品と判断された場合には、レンズを溶解して材料を再使用するか、もしくは廃棄を行う、廃棄・溶解行程75に送られる。
また、本実施形態にかかるプラスチックレンズの製造工程における特徴である、四光波混合過程により生じるFWM光を用いた詳細な屈折率分布が測定できる検査工程を有することの結果として、例えば、できあがったプラスチックレンズの不良の内容が、成型条件の不良によるものか否かを確認する成型条件確認工程76、それとも、例えばガラス型が耐用限界を超えてしまっていて変形等が生じ、型自体を交換しなくてはいけないものなのか否かを判断する、型不良判定工程77等に検査結果をフィードバックすることができる。
このように、本発明に係る屈折率測定方法では四光波混合過程から生じるFWM光の強度を測定するという、極めて狭い領域の屈折率を正確に測定できるという利点を生かし、3次元の正確な屈折率分布状況が把握できる。この測定方法による検査工程を備えることで、本実施形態にかかる光学製品の製造方法では、単なる製品の良否判定に止まらず、工程条件にフィードバックされるもののようなより高度な工程管理情報までも得ることができる。
なお、上記では、プラスチックレンズについての製造工程を例に説明を行ったが、本発明の製造方法はこれに限られるものではなく、プラスチックを用いた他の光学材料、更に、プラスチックに限らず例えばガラスレンズ内部のいわゆる「みゃくり」の状況を確認することもできることから、ガラスやその他の材料によるものも含め、透明材料を加工して作られる光学部材全般の製造工程として、多大な効果を奏するものである。
以上のように、本発明の屈折率測定方法、および、その装置、また、本発明の屈折率測定方法を検査工程に用いる光学部材の製造方法は、四光波混合過程により生じるFWM光を利用して透明材料の3次元屈折率分布を正確に得ることが出来るため、光学材料の測定・製造・管理・解析などの各分野における多大な利用可能性が認められるものである。
四光波混合過程におけるFWM光生成の原理を示す図 CARS過程の原理を示す図 本発明の第1の実施形態にかかる屈折率測定方法を示す図 本発明の第1の実施形態にかかる屈折率測定方法で用いた超短光パルスビームの波長分布を示す図 本発明の第1の実施形態にかかる屈折率測定方法の効果を確認するための測定結果を示す図 本発明の第2の実施形態にかかる屈折率測定方法を示す図 内部に屈折率の異なる部分を有する透明部材の状態を示すイメージ図 本発明の第4の実施形態にかかる屈折率測定装置の構成を示す図 本発明の第5の実施形態にかかる光学部材の製造方法を示すフローチャート
符号の説明
1 レーザ装置
2 超短光パルスビーム
3 ビームスプリッタ
4 ミラー
5 照射レンズ
6 試料
7 受光レンズ
8 ピエゾステージ
9 フィルタ
10 CCD
11 分波光照射レンズ
12 基準物質
13 分波光受光レンズ
14 ミラー
15 ビームスプリッタ
21 レーザ装置
22 超短光パルスビーム
23 アイソレータ
24 ミラー
25 ビームスプリッタ
26 リトロリフレクター
27 ポンプ光
28 ミラー
29 対物レンズ
30 光ファイバ
31 対物レンズ
32 フィルタ
33 ミラー
34 プローブ光
35 ビームスプリッタ
36 ミラー
37 照射レンズ
38 試料
39 受光レンズ
40 ピエゾステージ
41 フィルタ
42 CCD
51 試料
52 屈折率の異なる部分
53 超短光パルスビーム
61 ビームコントロール機構
62 ミラー
63 制御装置
71 型準備工程
72 成型工程
73 屈折率測定工程
74 次工程
75 廃棄・溶解工程
76 成形条件確認工程
77 型不良判定工程

Claims (13)

  1. 透明材料内の屈折率が既知の基準点および屈折率が未知の被測定点に対して、超短光パルスビームを集光照射して四光波混合過程によるFWM光を生じさせ、前記基準点での前記FWM光の強度と、前記被測定点での前記FWM光の強度とを用いて、前記被測定点の線形屈折率を求めることを特徴とする屈折率測定方法。
  2. 前記超短光パルスビームを前記透明材料に対して3次元方向に走査することで前記透明材料の各点での屈折率を得て、前記透明材料の3次元屈折率分布を求める請求項1記載の屈折率測定方法。
  3. 前記四光波混合過程を生じさせる超短光パルスビームのパルス幅が、100ピコ秒以下である請求項1または2記載の屈折率測定方法。
  4. 前記超短光パルスビームが自己位相変調によりシングルパルス内に複数の波長成分を有し、前記複数の波長成分によって前記FWM光を生じさせる請求項1〜3のいずれか1項に記載の屈折率測定方法。
  5. 前記超短光パルスビームを光ファイバに入射させることで前記光ファイバ内部での非線形光学効果により広帯域パルスを発生させ、前記広帯域パルスから所望する波長光を抽出して前記FWM光を生じさせる請求項1〜3のいずれか1項に記載の屈折率測定方法。
  6. 前記四光波混合過程に用いられるポンプ光またはプローブ光の時間遅延を、光路長伸縮手段により調節する請求項1〜5のいずれか1項に記載の屈折率測定方法。
  7. 前記超短光パルスビームを分波し、前記分波光により生じさせた前記FWM光の強度から屈折率を測定する測定系の安定度を測るリファレンス情報を得て、前記リファレンス情報により測定結果を補正する請求項1〜6のいずれか1項に記載の屈折率測定方法。
  8. 被測定物に対し、前記超短光パルスビームの入射表面から順次前記被測定物の内部に向かって層状に屈折率を測定していくことで、前記被測定物の内部屈折率分布を把握し、より深い内部の屈折率を測定する際に、把握した前記内部屈折率分布に基づいて測定結果を補正する請求項1〜7のいずれか1項に記載の屈折率測定方法。
  9. 被測定物に対し、前記超短光パルスビームの入射表面から順次前記被測定物の内部に向かって層状に屈折率を測定していくことで、前記被測定物の内部屈折率分布を把握し、より深い内部の屈折率の測定を、把握した前記内部屈折率分布に基づいて補正した前記超短光パルスビームを用いて行う請求項1〜7のいずれか1項に記載の屈折率測定方法。
  10. 超短光パルスビームを射出するレーザ装置と、前記超短光パルスビームを導く光学系と、前記光学系を経由した前記超短光パルスビームを被測定物の被測定点に照射する照射レンズと、前記照射レンズとの間に前記被測定物を挟むように設けられて前記被測定物に照射された光を受光する受光レンズと、前記受光レンズで受光した光から前記超短光パルスビームによる四光波混合過程で生じたFWM光を選別する波長選別手段と、前記波長選別手段により選別された前記FWM光を測定する受光手段と、前記被測定物もしくは前記照射レンズおよび前記受光レンズを移動させて前記超短光パルスビームを前記被測定物に対して相対的に走査させるようにする走査手段とを備え、前記被測定物の前記被測定点における線形屈折率を測定することを特徴とする屈折率測定装置。
  11. 前記超短光パルスビームを分波する分波手段と、前記分波された分波光を基準物質に照射する分波光照射レンズと、前記分波光照射レンズとの間に前記基準物質を挟むように設けられて前記基準物質に照射された前記分波光を受光する分波光受光レンズと、前記分波光受光レンズで受光した光から、前記基準物質に照射された前記分波光による四光波混合過程で生じたFWM光を測定する分波光受光手段と、前記分波光受光手段により測定された結果に基づき、前記受光手段により得られた測定結果を補正する補正手段とを備えた請求項10記載の屈折率測定装置。
  12. 透明材料からなる光学部材を製造する製造工程と、前記製造工程で製造された前記光学部材内部の屈折率分布を請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載された屈折率測定方法によって測定する検査工程とを備えることを特徴とする光学部材の製造方法。
  13. 前記光学部材が、プラスチックレンズであり、前記検査工程で、前記プラスチックレンズ内部の屈折率分布が所定の範囲内であるか否かを検査する請求項12記載の光学部材の製造方法。
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