JP4991691B2 - オレフィンのオリゴマー化 - Google Patents

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Description

本発明は触媒を用いたオレフィン(特にエチレン)の選択的オリゴマー化(特に三量化及び/又は四量化)に関するものである。
本出願は2005年3月9日に出願された米国仮出願第60/660,018号の優先権の利益を享受するものである。
エチレンのオリゴマー化は、通常偶数の炭素原子(C4, C6, C8, C10等)を持つ1−オレフィンの広範な流通をもたらす。これらの製品は広い商品価値を持ち、その中で1−へキセンは、商品としてのエチレンをベースとするコポリマーの生産に通常使用されるコモノマーであるためその中でも最も有用である。
エチレンの三量化を含み、オレフィンモノマーのオリゴマー化に有用な幾つかの触媒が開発されている。これらの触媒の幾つかは金属中心としてクロムを用いる。例えば、Union Carbide Chemicals及びPlastics Technology Corporationに譲渡された米国特許第4,668,838号は、クロム化合物を加水分解されたヒドロカルビルアルミニウム及びヒドロカルビルイソニトリル、アミン及びエーテルの様なドナーリガンドに接触させて形成されたクロム触媒錯体を開示する。米国特許第5,137,994号はbis−トリアリールシリルクロム酸塩(bis-triarylsilyl chromate)及びトリヒドロカルビルアルミニウム(trihydrocarbylaluminum)化合物の反応による製品により形成されるクロム触媒を開示する。
Phillips Petroleum Companyに付与された米国特許第5,198,563号及び関連特許は単座(monodentate)アミドリガンドを含むクロムを含む触媒を開示する。クロムを含む化合物と接触させる前に、アルキルアルミニウム又はハロゲン化アルキルアルミニウム及びピロール(pyrrole)含有化合物を接触させることにより形成されるクロム触媒錯体は米国特許第5,382,738号,第5,438,027号,第5,523,507号,第5,543,375号及び第5,856,257号に開示されている。同様な触媒錯体はまたEP0416304B1、EP0608447B1、EP0780353B1及びCA2087578に開示されている。
米国特許第5,491,272号、第5,750,817号,及び第6,133,495号を含み、三菱化学(株)に譲渡された幾つかの特許もクロム化合物、ピロール環を含む化合物、アルキルアルミニウム、及びハロゲン化物を含む化合物から形成されるクロム触媒錯体を開示する。他の触媒錯体はクロム化合物を、1級アミン、2級アミン、アミド、イミドの様な窒素含有化合物、及びアルキルアルミニウムと接触させることにより形成されるがこれは米国特許第5,750,816号、第5,856,612号、及び第5,910,619号に開示されている。
EP0537609は、配位多座リガンド(coordinating polydentate ligand)及びアルモキサンを含むクロム錯体を開示する。同様にCA2115639は多座ホスフィンリガンド(polydentate phosphine ligand)を開示する。
住友化学(株)に付与された特許EP0614865B 1はクロム化合物、ピロール環又はイミダゾール環を持つ複素環式化合物及びアルミニウム化合物を溶解して生成される触媒を開示する。EP0699648B1はクロムを含む化合物を、di−又はtri−アルキルアルミニウム水素化物、ピロール化合物又はその誘導体及び13族(IIIB)ハロゲン化合物と接触させて得られる触媒を開示する。
WO03/053890及びMcGuinness他、J. Am. Chem. Soc.125, 5272-5273, (2003)は、三座ホスフィン リガンド(tridentate phosphine ligand)及びメチルアルモキサン(MAO)共触媒のクロム錯体を開示する。しかし、ホスフィンを含む系の生成での深刻な欠点のため、リガンド中の燐ドナーに代わるチオエーテルドナーの使用が議論された。
WO02/083306A2は、クロムのソース、置換フェノール及び有機アルミニウム化合物から形成される触媒を開示する。WO03/004158A2はクロムソース、及び置換5員炭素環又は同様な誘導体を含むリガンド含む触媒系を開示する。
米国特許第5,968,866号は、配位不斉三座ホスファン、アルサン又はスチビン(stibane)リガンド(ヒドロカルビル基)及びアルモキサンを含むクロム錯体を含む触媒を開示する。
Carter 他、Chem. Commun., 2002, 858-859ページは、クロムソース、オルト−メトキシ−置換アリール基を持つリガンド及びアルキルアルモキサン活性剤を接触させることにより得られるエチレン三量化触媒を開示する。同様に、WO02/04119A1は、クロムのソース、モリブデン、又はタングステン、及び少なくとも一つの(ヘテロ)ヒドロカルビル基と結合した少なくとも一つのリン、ヒ素又はアンチモン原子を含むリガンドを含む触媒を開示する。
他の関連する参考文献には、J. Am. Chem. Soc. 123, 7423-7424 (2001), WO01/68572A1、WO02/066404A1、WO04/056477, WO04/056478, WO04/056479, WO04/056480, EP1110930A1、米国特許第 3,333,016号, 第5,439,862号, 第5,744,677号, 及び 第6,344,594号及び米国特許出願第2002/0035029A1号を含む。日本特許出願第 2001187345A2 号(東ソー(株)、日本) は、二つの(ピラゾール−1−yl)メチル基で置換されたアミンであるリガンドを持つクロム錯体を含むエチレン三量化触媒を開示する。
上に記載の各触媒はエチレンの三量化に有用であるが、1−ヘキセン又は1−オクテンの様なオリゴマーの生産性及び選択性の観点から、オレフィンのオリゴマー化触媒の性能を向上させることが望まれている。
エチレン、プロピレン、イソブチレン、オクテン、及びSymyx Technologies, Inc.のスチレンの重合又は共重合用に幾つかのピリジルアミン触媒錯体が米国特許第6,713,577号、第6,750,345号, 第6,706,829号, 第6,727,361号及び第6,828,397号に開示されている。
ピリジルアミンはまた、Union Carbide Chemical 及び Plastics Technology Corporationに譲渡された米国特許第6,103,657号 及び 第6,320,005号にも開示されており、それらの特許ではジルコニウムが金属中心として用いられており、そして触媒錯体がアルファオレフィンを重合するために用いられ、また、Lyondell Petrochemical Company に譲渡された米国特許第5,637,660号にも開示されており、これはまたピリジルアミンリガンドのグループ4錯体についても記述する。
Robertson 他、Inorg. Chem. 42, 6875-6885ページ、(2003)は、エチレンの重合のためのtri(2−ピリジルメチル)アミンのクロム錯体を開示する。
本発明は米国特許出願第60/611,943号,第11/232,982号及び第11/233,227号にも関する。
求められているのは、容易に生成することができ、そして高度の活性及び選択性を共に持つエチレン又は他のオレフィンを選択的にオリゴマー化することのできる触媒系である。
発明の概要
本発明はオリゴマー化条件下でオレフィンを触媒系と反応させることを含む、オレフィンのオリゴマーを生産するための方法及び組成物を提供する。オリゴマー化反応は、所望のオリゴマーを少なくとも70モルパーセントの選択性を持って生成するものであり得る。典型的には、触媒系は以下の組合せから形成される:
1)次の一般式で表わされるリガンド:
Figure 0004991691
ここでR1及びR20がT-Jと同等でなく、T-Jが上の一般式により与えられ、以下に定義されるものでありうる条件で、R1及びR20は、各々水素及び任意選択的に置換されたアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シリル及びこれらの組み合わせよりなる群から独立に選択されうるものであり;Tは一般式-(T’R2R3)-の架橋原子団であっても良く、ここでT’は炭素及びシリコンよりなる基から選択されるものであって、及び、2以上のR2及び/又はR3基が、3−50の非水素原子を持つ一以上の任意選択的に置換された環系を形成する様に連結されている条件で、R2及びR3は、各々水素、ハロゲン及び任意選択的に置換されたアルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、シリル、ボリル(boryl)、ホスフィノ、アミノ、アルキルチオ、アリールチオ、及びこれらの組み合わせよりなる群から各々の独立に選択されうるものであり;Jは、少なくとも一つの窒素原子を環の一部分として含む、任意選択的に置換された六員複素環であっても良く:
2)一般式Cr(L)nで表わされる金属前駆体化合物であり、Lはハロゲン化物、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換へテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、ヒロドオキシ、ボリル、シリル、アミノ、アミン、ヒドリド、アリル(allyl)、ジエン、セレニウム、ホスフィノ(phosphino)、ホスフィン(phosphine)、エーテル、チオエーテル、カルボン酸塩、チオ、1,3-ジオネート(dionate)、シュウ酸塩、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、複数のエーテル、複数のチオエーテル及びこれらの組み合わせより成る群から独立に選択される得るものであり、ここで二つ以上のL基が、3−50の非水素原子を持つ一つの環構造において結合されていてもよく;nは1,2,3,4,5及び6であり;及び
3)任意選択的に、一以上の活性剤、
である。
ある実施の形態においては、リガンドは、上に示す様に以下の一般式により表わされ、ここでJはピリジル又は置換ピリジル基であり、
Figure 0004991691
R1、R20及びTは上に記載の通りのものであり;R4、R5、R6及びR7は、水素、ハロゲン、ニトロ、及び任意選択的に置換アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、シリル、ボリル、ホスフィノ、アミノ、アルキルチオ、アリールチオ、及びこれらの組み合わせよりなる群からそれぞれ独立に選択することができ、二以上のR1、R20、R2、R3、R4、R5、R6及びR7基は、任意選択的に一以上の置換環系を形成する様に結合されても良い。
ある実施の形態においては、R1、R20は水素及び任意選択的に置換アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シリル及びこれらの組み合わせからそれぞれ独立に選択されても良い。
他の実施の形態においては、R1、R20は置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリールよりなる群から一般に選択される環に4−8の原子を持つ各々独立の環であっても良い。
他の実施の形態においては、R7は任意選択的に置換アリール及びへテロアリールよりなる群から選択されても良い。
更に他の実施の形態においては、R1及びR20は水素及び任意選択的に置換アリール基からそれぞれ独立に選択されても良い。
更に他の実施の形態においては、R1及びR20は任意選択的に、3−50の非水素原子を持つ環構造において結合されても良い。
他の実施の形態においては、R20が環状基である場合は、R1は水素ではない。
さらに他の実施の形態においては、R1が環状基である場合は、R20は水素ではない。
本発明の種々の実施の形態に用いられるリガンドは、図1−7に示すピリジル−アミンA1 − A75リガンド、特にA4、 AS, A23, A28、A29, A30, 及び A38リガンドよりなる群から選択することができる。
本発明の方法で用いられる活性剤は、修飾されたメチルアルモキサン(MMAO)、メチルアルモキサン(MAO)、トリメチルアルミニウム(TMA)、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)、ポリメチルアルモキサンIP(PMAO)、N-N-ジ(n-デシル)−4−n−ブチルーアニリニウム テトラキス(ペルフルオロフェニル)ホウ酸塩(N、N-di(n-decyl)-4-n-butyl-anilinium tetrakis(perfluorophenyl)borate)及びこれらの混合物よりなる群から選択することができる。
本発明の方法で用いる金属前駆体は、(THF)3CrMeCl2, (THF)3CrCl3, (Mes)3Cr(THF), [{TFA}2Cr(OEt2)]2, (THF)3CrPh3及びこれらの混合物よりなる群から選択することができる。
本発明の方法はC2 からC12オレフィンをオリゴマー化、例えば、二量化、又は三量化することができる。本発明のある実施の形態においては、オレフィンはエチレンであっても良い。オリゴマー化又はエチレンは1−ヘキセン、1−オクテン、又はこれらの混合物を生成することができる。本発明の方法での反応は炭化水素溶媒中で起こりうる。
本発明の更なる特徴は、本明細書を検討することにより当業者に明らかに成るであろう。
発明の詳細な説明
本明細書に開示された発明は、エチレンの三量化及び/又は四量化を含み、オレフィン、特にC2-C12オレフィン及び特にC2-C8オレフィンの選択的オリゴマー化のための触媒として有用なクロム金属錯体及び組成物を含む。
本発明の目的、及びその発明に係る特許請求の範囲において、オリゴマー化材料(例えば、二量体、三量体、又は四量体)がオレフィンを含むとされる場合、材料中に存在するオレフィンはオレフィンの反応した形である。同様に、触媒回路の活性種は触媒の中性型及びイオン型を含んでも良い。更に、反応器はその中で化学反応が起きるものであればどの様な容器であっても良い。
本明細書で用いる元素周期率表の新しい番号体系はCHEMICAL AND ENGINEERING NEWS, 63(5), 27 (1985)に規定のものを用いる。
本明細書で用いる「一般式により表される」(characterized by the formula)は限定的に用いることを意図しているものでなく、「含む」(comprising)が通常用いられると同じ様な意味に用いられる。「独立して選択される」(independently selected)は、対象となる基、例えば、R1、R2、R3、R4、及びR5が同一であるか又は異なるものでありうる(例えば、R1、R2、R3、R4、及びR5すべてが置換アルキル、又はR1及びR2が置換アルキルであり及びR3がアリールであっても良い等)意味で用いられる。単数形は複数形を含み、その逆も同様である(例えば、単数のヘキサン溶媒はその複数を含む)。R基と名付けられた基は、通常技術分野でR基の名前を持つR基に対応すると認められる構造を持つ。「化合物」(compound)及び「錯体」(complex)は、本明細書において通常相互交換的に使用されるが、当業者であればある化合物は錯体と認めるであろうし、その逆も同様である。更に「触媒」(catalyst)は、例えば、プロカタリスト(プロ触媒)を含む分子の活性又は不活性の形を含み、錯体及び活性剤又はリガンドの組成物、金属前駆体及び活性剤及び任意選択的に捕捉剤等を含むことは当業者に理解されるであろう。本発明の目的との関係において、触媒系は、活性剤及び金属リガンド錯体の組合せ、又は活性剤、リガンド及び金属前駆体の組み合わせとして定義される。金属リガンド錯体は金属前駆体及びリガンドを組合せた生成物であると定義される。説明のために、本明細書において、代表的なある基が定義される。これらの定義が当業者に知られる定義を補足し、説明することを意図して使用されるが、それらの定義を排除するものではない。
「任意選択の」(optional)又は「任意選択的に」(optionally)は、続いて記載される事項、状況が生ずる又は生じないことを言い、及びその記載は、その事項、又は状況が生ずる場合、又は生じない場合を含む。例えば、「任意選択的に置換されたヒドロカルビル」は、ヒドロカルビル小部分は置換され、又は置換されないことを言い、及びその記載は、置換されないヒドロカルビル及び置換が存在するヒドロカルビルの両方を含む。
「置換されたヒドロカルビル」、「置換されたアリール」「置換されたアルキル」等の「置換された」(substituted)の用語は対象の基(すなわち、この用語に続くヒドロカルビル、アルキル、アリールまたは他の小部分)の中で炭素原子に結合した少なくとも一つの水素原子が、一以上の置換基、例えば、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオ、ホスフィノ、アミノ、ハロ、シリル等で置換されることを言う。「置換された」の用語について置換基として可能性のあるもののリストを挙げる場合、この用語はその基の全てのメンバーに適用されることを意図する。
すなわち、「置換されたアルキル、アルケニル及びアルキニル」(substituted alkyl, alkenyl and alkynyl)は、「置換されたアルキル、置換されたアルケニル及び置換されたアルキニル」を意味すると解されるべきである。同様に、「任意選択的に置換されたアルキル、アルケニル及びアルキニル」は「任意選択的に置換されたアルキル、任意選択的に置換されたアルケニル及び任意選択的に置換されたアルキニル」を意味すると解するべきである。
「飽和した」(saturated)の用語はエチル、シクロヘキシル、ピロリジニル等の様なラジカルの原子間に二重及び三重結合がないことを言う。「不飽和の」(unsaturated)の用語は、ビニル、アリール、アセチリド、オキサゾリニル、シクロヘキセニル、アセチル等の様なラジカルの原子間に一以上の二重及び三重結合が存在することを言い、以下に規定する様にアリール及びヘテロアリール基中の様に、二重結合が非局在化している基のみならず、特にアルケニル、及びアルキニル基を含む。
「環状」(cyclo)及び「環式の」(cyclic)は、本明細書では単環又は複数縮合環を含む飽和した又は不飽和のラジカルを指す意味で用いられる。好適な環式部分には、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクテニル、ビシクロオクチル、フェニル、ナフチル、ピロリル、フリル、チオフェニル、イミダゾ−ル等を含む。
特別な実施の形態においては、環式部分は水素以外に3から200の原子、水素以外に3から50の原子、又は水素以外に3から20の原子を含む。
本明細書で用いる「ヒドロカルビル」(hydrocarbyl)は、アルキル基、アルケニル基、アリール基等の枝分かれ、又は枝分かれしていない、環式、又は非環式、飽和、又は不飽和種を含む1から約50の炭素原子を含み、特に1から約24の炭素原子、更に具体的には1から約16の炭素原子を含むヒドロカルビルラジカルを指す。
本明細書で用いる「アルキル」は、典型的には枝分かれ、又は枝分かれしていない飽和炭化水素基を指し、必ずしも1から約50の炭素原子を含んでいる必要はないが、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル等のシクロアルキル基のみならず、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、オクチル、デシル等である。通常、必ずしも全てがそうである必要はないが、本明細書で用いるアルキル基は1から約20の炭素原子を含んでいても良い。
本明細書で用いる「アルケニル」(alkenyl)は、典型的には枝分かれ、又は枝分かれしていない環式、又は非環式炭化水素基を指し、必ずしも2から約50の炭素原子を含んでいる必要はないが、少なくとも一つの二重結合を持ち、例えば、エテニル、n-プロペニル、イソプロペニル、n-ブテニル、イソブテニル、オクテニル、デセニル等である。通常、また必ずしも全てがそうである必要はないが、本明細書で用いるアルケニル基は2から約20の炭素原子を含む。
本明細書で用いる「アルキニル」(alkynyl)は、典型的には枝分かれ、又は枝分かれしていない環式、又は非環式炭化水素基を指し、必ずしも2から約50の炭素原子を含んでいる必要はないが、少なくとも一つの三重結合を持ち、例えば、エチニル、n-プロピニル、イソプロピニル、n-ブチニル、イソブチニル、オクチニル、デシニル等である。通常、また必ずしも全てがそうである必要はないが、本明細書で用いるアルキニル基は2から約20の炭素原子を含む。
「芳香族」(aromatic)の用語は、環の回りの幾つかの結合にわたり実質的に非局在化されている不飽和を含み、その通常の意味で用いられる。本明細書で用いる「アリール」(aryl)は芳香族環を持つ基を指す。本明細書で用いるアリール基は、単芳香族環又は融合された、共有結合され又はメチレン、エチレン部分のような共通の基に結合された複数の芳香族環を含む基を含む。より具体的なアリール基は、例えば、フェニル、ナフチル、ビフェニル、アントラセニル、又はフェナントレニルの様な、一つの芳香族環又は2又は3の融合した又は結合した芳香族環を含む。特定の実施の形態においては、アリール置換基は、水素以外に1から約200の炭素原子を含み、典型的には水素以外の1から約50の炭素原子を含み、より典型的には水素以外の1から約20の炭素原子を含む。ある実施の形態においては、多環部分は置換基であり、及びその様な実施の形態においては、多環部分は適当な原子に接合している。例えば、「ナフチル」は1−ナフチル、又は2−ナフチルであり;「アントラセニル」は1−アントラセニル、2−アントラセニル又は9−アントラセニルであり;「フェルナントレニル」は、1−フェルナントレニル、2−フェルナントレニル、3−フェルナントレニル、4−フェルナントレニル又は9−フェルナントレニルであっても良い。
本明細書で用いる「アルコキシ」(alkoxy)は、単一の、末端エーテル結合で結合されたアルキル基を意味するものとして用いられる;すなわち、「アルコキシ」基は、アルキルが上で定義した様なアルキルの−O−アルキルとして表わされることもある。「アリールオキシ」(aryloxy)の用語は同様な用法で用いられ、アリールが以下に定義される様なアリール−O−アリールとして表わされることもある。「ヒドロオキシ」(hydroxyl)は−OHを指す。
同様に本明細書で用いる「アルキルチオ」(alkylthio)は単一の、末端チオエーテル結合で結合されたアルキル基を意味するものとして用いられる;すなわち、「アルキルチオ」基は、アルキルが上で定義したアルキルである−S−アルキルとして表わされることもある。「アルキルチオ」も同様に用いられ、アリールが以下に定義するアリールの様なS-アリールとして表わされることもある。「メルカプト」(mercapto)は−SHを指す。
「ハロ」(halo)及び「ハロゲン」(halogen)は、塩素、臭素、フロン又はヨウ素ラジカルを指す通常の意味で用いられる。
「ヘテロ環」(ヘテロシクロ(heterocycle))及び「ヘテロ環式」(ヘテロシクリック(heterocyclic))は、以下に定義する様なヘテロアリール基を含む環融合系を含む環式ラジカルを指す。その場合、環の一以上の炭素原子がヘテロ原子で置換され、すなわち、窒素、酸素、硫黄、燐、ホウ素又はケイ素の様な炭素以外の原子により置換されている。ヘテロ環及びヘテロ環式基には、以下に規定するヘテロアリール基を含み飽和及び不飽和部分を含む。ヘテロ環の具体的な例には、ピリジン、ピロリジン、ピロリン、フラン、テトラヒドロフラン、チオフェン、イミダゾ−ル、オキサゾール、チアゾール、インドール等を含み、すべてのこれらの異性体を含む。更なるヘテロ環は、例えば、Alan R. Katritzky, Handbook of Heterocyclic Chemistry, Pergammon Press, 1985, 及びComprehensive Heterocyclic Chemistry, A.R. Katritzky 他, Elsevier、第2版、1996に記載されている。「金属環」(metallocycle)の用語は、その一つ又は複数の環中の一以上のヘテロ原子が金属であるヘテロ環を指す。
「ヘテロアリール」(heteroaryl)は芳香族環に一以上のヘテロ原子を含むアリールラジカルを指す。具体的なヘテロアリール基には、チオフェン、ピリジン、ピラジン、イソオキサゾール、ピラゾール、ピロール、フラン、チアゾール、オキサゾール、イミダゾ−ル、イソチアゾール、オキサジアゾール、トリアゾールの様なヘテロ芳香族環及びインドール、カルバゾール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン等のこれらの環のベンゾール融合類似体を含む基を含む。
より一般的には、「ヘテロアルキル」(heteroalkyl)又は「ヘテロ原子を含むヒドロカルビル基」(heteroatom-containing hydrocarbyl group)の様な修飾辞「ヘテロ」(hetero)及び「ヘテロ原子を含む」(heteroatom-containing group)は、一以上の炭素原子が一つのヘテロ原子で置換されている分子又は分子の一部を指す。したがって、例えば、「ヘテロアルキル」(heteroalkyl)はヘテロ原子を含むアルキル置換基を指す。「ヘテロ原子を含む」の用語を用いたヘテロ原子を含む基のリストを挙げる場合は、その用語はその基の全てのメンバーに適用されることが意図されている。すなわち、「ヘテロ原子を含むアルキル、アルケニル、及びアルキニル」(heteroatom-containing alkyl, alkenyl and alkynyl)は「ヘテロ原子を含むアルキル、ヘテロ原子を含むアルケニル、及びヘテロ原子を含むアルキニル」(heteroatom-containing alkyl, heteroatom-containing alkenyl and heteroatom-containing alkynyl)を意味すると解するべきである。
「二価ヒドロカルビル」(divalent hydrocarbyl)、「二価アルキル」(divalent alkyl)及び「二価アリール」(divalent aryl)等の「二価の」(divalent)は、ヒドロカルビル、アルキル、アリール又は他の部分が原子、分子又は部分と2点で結合しており、その2点の結合が共有結合であることを意味する。
本明細書で用いる「シリル」(silyl)は-SiZ1Z2Z3ラジカルを指し、ここでZ1, Z2, 及びZ3は水素及び任意選択的に置換アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロ原子を含むアルキル、ヘテロ原子を含むアルケニル、ヘテロ原子を含むアルキニル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、及びこれらの組み合わせよりなる群から独立に選択される。
本明細書で用いる「ボリル」(boryl)は-BZ1Z2基を指し、ここでZ1 及びZ2の各々は上に定義したものである。本明細書で用いられる「ホスフィノ」(phosphino)の用語は-PZ1Z2を指し、ここでZ1、及びZ2は上で定義した通りである。 本明細書で用いる「ホスフィン」(phosphine)はPZ1Z2Z3を指し、ここでZ1、Z2 及びZ3は上で定義した通りである。「アミノ」(amino)の用語は、-NZ1Z2を指すものとして用いられており、ここでZ1及びZ2の各々は上に定義したものである。「アミン」(amine)の用語は、:NZ1Z2Z3基を指すものとして用いられており、ここでZ1、Z2 及びZ3は上で定義した通りである。
本明細書において、金属リガンド錯体は、ある時には例えば、(2,1) 錯体又は(3,1)錯体を指し、金属リガンド結合がイオン結合モデルの観点から検討して金属がカチオンでリガンドがアニオンと考えた場合、最初の数字は配位原子の数を表わし、第二番目の数字はヘテロ環―アミンリガンド上のアニオン部位の数を表わす。共有結合モデルの観点から検討した場合、(2,1) 錯体は、ヘテロ環アミンリガンドが一つの共有結合及び一つの配位結合により金属中心に結合され、(3,1)錯体は、ヘテロ環アミンリガンドが一つの共有結合及び二つの配位結合により金属中心に結合した錯体であると考えることもできる。
すべての図面、及び以下に続く説明において、略字が特定の化合物、又は元素を指すものとして用いられることもある。原子の略称は周期律表に示されている(例えば、Li=リチュウム)。他の略称は以下の用に用いられる:
"i-Pr"はイソプロピル;"t-Bu"は第三ブチル;"i-Bu"はイソブチル;"Me"はメチル;"Et"はエチル;"Ph"はフェニル;"Mes"はメシチル(2,4,6-トリメチル フェニル)(mesityl (2,4,6-trimethyl phenyl)); "TFA" はトリフルオロ酢酸塩(1trifluoroacetate);"THF" は テトラヒドロフラン(tetrahydrofuran);"TsOH" はパラ−トルエンスルホン酸(para-toluenesulfonic acid);”cat.”は触媒の量;"LDA"はリチウム ジイソプロピルアミド(lithium diisopropylamide);"DMF"はジメチルホルムアミド(dimethylformamide); "eq.”モル等量;"TMA" はAlMe3;"TIBA" は Al i-(Bu)3を指す。SJ2BF20 は ([n-C10H21]2 (4-n-C4H9-C6H4) NH)[B(C6F5)4]を指す。
本発明はC2 から C12オレフィン、特にエチレンを選択的にオリゴマー化(例えば、三量化、及び/又は四量化)する方法に関し、触媒組成物又は化合物を任意選択的に一以上の活性剤、オレフィンと反応させることを含む。本明細書で用いる選択的オリゴマー化は、所望のオリゴマーを少なくとも70%の反応選択性をもって、より具体的にはオリゴマーのモルで少なくとも80%で生成することを言い、製品中に受容可能な量のポリマーが存在しても良いが、ポリマーが存在しないのが好ましい。他の実施の形態においては、オリゴマー及びポリマーに変換されたモノマーの全重量に基づき、20重量%未満のポリマー、具体的には5重量%未満、更に具体的に言えば2重量%未満のポリマーが存在するのが良く、ここでポリマーは100merより多く含んでいる分子であると定義される。他の実施の形態においては、選択的オリゴマー化は二つの所望するオリゴマーを生成することを指し、この場合二つの所望のオリゴマーの選択度はオリゴマーのモル合計で少なくとも80%である。
他の実施の形態においては、本発明は、C2 から C12のオレフィンの三量化、又は四量化の方法に関し、前記方法は、全生成量との対比で生成される所望のオリゴマーの量に基づく計算により、所望のオリゴマーを少なくとも70%の選択性(具体的には少なくとも80%、具体的には少なくとも85%、具体的には少なくとも90%、具体的には少なくとも95%、具体的には少なくとも98%、具体的には少なくとも99%、具体的には少なくとも100%)で生成し;及び少なくとも70%のオレフィンモノマー(具体的には少なくとも80%、具体的には少なくとも85%、具体的には少なくとも90%、具体的には少なくとも95%、具体的には少なくとも98%、具体的には少なくとも99%、具体的には少なくとも100%)が反応して製品を生成する。
本発明は、また新しい金属リガンド錯体に関し、及び/又は本明細書に開示された特定のリガンドと金属前駆体の新しい組み合わせに関する。
本発明の方法は特に、所望のモノマーを金属リガンド錯体、又はリガンドと金属前駆体(及び任意選択の活性剤)の組み合わせと接触させ所望のオリゴマーを形成する。本発明で有用な好ましいリガンドは以下の一般式で表わすことができる:
Figure 0004991691
ここでR1及びR20は、水素及び任意選択的に置換されたヒドロカルビル、ヘテロ原子を含むヒドロカルビル及びシリルよりなる群からそれぞれ独立に選択される。ある実施の形態においては、R1及びR20は、水素及び任意選択的に置換されたアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シリル及びこれらの混合物からそれぞれ独立に選択される。ある実施の形態においては、R1及びR20がT-Jと等しくなく、ここでT-J は上の式(I)で示され、以下に定義されるものである場合、R1及びR20は、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールよりなる群から選択される環に4−8の炭素を持つそれぞれ独立の環である。
Tは一般式-(T’R2R3)-により表わされる架橋基であり、ここで各T’は炭素及びケイ素よりなる群から独立に選択されるものであり、二以上のR2及び/又はR3基が結合され一以上の、例えば、3−50の非水素原子を持つ飽和、不飽和又は芳香族環系(例えば、T’=C、及びR2 及びR3が一緒に-CH2-CH2-を形成するシクロプロピル;又はT’=C及び二つのR2が一緒に-CH2-CH2-CH2-CH2-を形成するシクロヘキシル)の様な一以上の任意選択的に置換された環系を形成するという条件で、R2及びR3が、水素、ハロゲン及び任意選択的に置換されたアルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、シリル、ボリル、ホスフィノ、アミノ、アルキルチオ、アリールチオ、及びこれらの混合物よりなる群から独立に選択される。
Jは、環の一部として少なくとも一つの窒素原子を持つ任意選択的な置換6員ヘテロ環である。ある実施の形態においては、Jは特に環の一部として少なくとも一つの窒素原子を持つ置換6員ヘテロアリールである。
ある実施の形態においては、Jはピリジル又は置換ピリジル基である。本実施の形態においては、リガンドは以下の一般式により表わされる:
Figure 0004991691
ここでR1、R20及びTは上に記載の通りである。
R4, R5, R6 及びR7は、水素、ハロゲン、ニトロ、及び任意選択的に置換されたアルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、シリル、ボリル、ホスフィノ、アミノ、アルキルチオ、アリールチオ、及びこれらの組み合わせから独立に選択されたものであり、及び任意選択的に二つ以上のR1, R20, R2, R3, R4, R5, R6 及びR7基が結合され、一以上の任意選択的な置換環系を形成しても良い。
より具体的な実施の形態においては、R1 及びR20は、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール及びこれらの組み合わせよりなる群からそれぞれに独立に選択される。更に具体的な実施の形態においては、R20は水素であり、R1はアルキル、置換アルキル、アリール及び置換アリールよりなる群から選択される。
ある実施の形態においては、R2は水素であり、R3はアリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アルキル、及び置換アルキル基、及び−PY2よりなる群から選択される。ここでYはアリール、置換アリール、ヘテロアリール、及び置換ヘテロアリールよりなる群から選択される。
ある実施の形態においては、R1 及びR20は、水素、アルキル及び置換アルキルよりなる群からそれぞれ独立に選択される。
ある他の実施の形態においては、R7は特に任意選択的に置換されたアリール及びヘテロアリールよりなる群から選択される。
他の実施の形態においては、R20が環式基の場合、R1は水素でない。
更に他の実施の形態においては、R1が環式基の場合、R20は水素でない。
本明細書を通じ、何れの一対の原子の間の実線及び一点鎖線は、対象となる結合が一重結合又は二重結合であるか、又は芳香族環の非局在的結合の様な一重又は二重結合の中間の結合オーダーを持つ結合を示す。
ヘテロ環式アミンリガンドのある種のタイプの合成の詳細について、ピリジル−アミンリガンドを含み以下に具体的に検討される。当業者であればそれ以外の他の実施の形態のものについて合成することが可能であろう。
本実施の形態のピリジル−アミンリガンドは、当業者に知られている手順により、例えば、米国特許第6,750,345号、第, 6,713,577号及び図式1にある反応により説明される様な手順により生成することができ、ここで、R1, R2, R4, R5, R6, R7, は上に定義した通りであり、X はハロゲンである。
Figure 0004991691
ピリジル−アミンリガンドを生成する反応は4つの一般的反応ステップにおいて実行することができる。ステップ1では、ホルミル化反応においてブロモピリジンをn-ブチル リチウム(n-butyl lithium (n-BuLi)) 及び DMFと反応させ、ブロモピリジン上の臭化物原子をアルデヒド基で置換することが出来る。当初のブロモピリジン分子上の残りの臭化物原子は、その後カップリング反応によりR7と置換することが出来る。第三の反応ステップはイミン形成縮合反応である。イミン縮合反応に続き求核付加反応によりR2を構造に付加するステップ4の反応が続く。
一般的にR2Mはアルキル化、アリール化又は水素化試薬の様な求核試薬であり、Mは主金属族の様な金属又はホウ素の様な半金属である。アルキル化、アリール化又は水素化試薬はグリニャール、アルキル、又はアリール−リチウム又はホウ化水素試薬であることもある。米国特許第6,750,345 号、第6,713,577号に記載の様に、ステップ4において、臭化マグネシウムの様な錯化剤は、求核試薬を選択的にイミン炭素に仕向けるために用いることが出来る。R3は適当なケチミン(ketimine)への求核付加反応を通して付加することが出来(架橋原子団Tに、及び上記一般式(I)との関係で上に説明した様に)、前記ケチミンは以下の方法Cでの詳細説明を含み、種々の既知の合成手順により得ることができる。
図式1に記載の反応スキームに替わる方法も適用することが出来る。例えば、図式2では、R20が水素でない場合に、リガンドは安定したイミニウム塩を生成するためにベンゾチアゾールを用いてアルデヒドの縮合により第2級アミン(R1R20NH)により、合成しても良い。R2をイミンに付加する求核付加反応が続き、ベンゾチアゾール付加化合物を放出する。各タイプのピリジル−アミンリガンド合成(R2o=H,R2o=アルキル)の例は、以下の実施例1及び2にそれぞれ記載されている。
Figure 0004991691
所望のリガンドが生成されると、Cr原子、イオン、化合物又は他のCr前駆体化合物と組み合わせることが出来、ある実施の形態においては、本発明には、上記の何れのリガンドを適当なCr前駆体及び任意選択的な活性剤と組み合わせたものを含む組成物を含む。例えば、ある実施の形態においては、Cr前駆体は活性化されたCr前駆体であっても良く、その前駆体は、補助的リガンドと組み合わされ又は反応する前に、活性剤と組み合わされ又は反応させたCr前駆体(以下に記載)を言う。上に記述した様に、一つの特徴として、本発明はリガンドとCr原子、イオン、化合物又は前駆体の組み合わせの様なものを含む組成物を提供する。ある応用例では、リガンドはCr化合物又は前駆体と組み合わされ、その組み合わせた製品は、製品が生成されるとしても、確認されていない。例えば、リガンドはCr前駆体と反応物質、活性剤、捕捉剤などと同時に反応容器に加えても良い。更にリガンドはCr前駆体に加える前に、又はCr前駆体を加えた後に、例えば、脱プロトン化反応又はいくつかの他の修飾方法により修飾することも出来る。
Cr金属前駆体化合物は一般式Cr(L)nによって表わすことが出来、ここでLは有機基、無機基又はアニオン原子であり;及びnは1から6の整数であり、nが2未満の場合は、Lは互いに同じ又は異なることもある。各Lは水素、ハロゲン、任意選択的置換アルキル、ヘテロアルキル、アリル、ジエン、アルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、ボリル、シリル、アミノ、ホスフィノ、エーテル、チオエーテル、ホスフィン、アミン、カルボン酸塩、アルキルチオ、アリールチオ、1,3−ジオネイト、シュウ酸塩、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩及びこれらの混合物よりなる群から独立に選択されるリガンドである。
任意選択的に二以上のL基が環構造に組み入れられることもある。一以上のリガンドLはCrにイオン結合していることもあり、及び例えば、Lは非配位、又は緩い配位、又は弱い配位アニオンであることもある(例えば、Lは活性剤と結合した以下に述べるこれらのアニオンよりなる群から選択されても良い)。これらの弱い相互作用に関する詳細な検討についてはMarks 他、Chem. Rev. 100, 1391-1434 ページ (2000) を参照願いたい。クロムの前駆体は単量体、二量体、又はこれらのより高次の量体であっても良い。
好適なクロム前駆体の具体的な例には、(THF)3CrCl2, (Mes)3Cr(THF), [{TFA}2Cr(OEt2)]2, (THF)3CrPh3, CrCl3(THF)3, CrCl4(NH3)2, Cr(NMe3)2Cl3, CrCl3, Cr(acac)3、(acac =アセチルアセトナート(acetylacetonato))、Cr(2-エチルヘキサノエート)3 (Cr(2-ethylhexanoate)3)、Cr(ネオペンチル)4 (Cr(neopentyl)4)、 Cr(CH2-C6H4-O-NMe2)3, Cr(TFA)3, Cr(CH(SiMe3)2)3, Cr(Mes)2(THF)3, Cr(Mes)2(THF), Cr(Mes) Cl (THF)2, Cr(Mes) Cl (THF)0.5, Cr(p-トリル) Cl2(THF)3, Cr(ジイソプロピルアミド)3,(Cr(diisopropylamide)3 )、Cr(ピコリネート)3,(Cr(picolinate)3)、[Cr2Me8][Li(THF)]4, CrCl2(THF), Cr(NO3)3, [CrMe6][Li(Et2O)]3 [CrPh6][Li(THF)]3, [CrPh6][Li(n-Bu2O)]3, [Cr(C4H8)3][Li(THF)]3及びCr錯体及び触媒の形成に前駆体として通常用いられる他の周知のクロム化合物を含むが、これらに限定されるものではない。
リガンドは、混合物を反応体(例えば、モノマー)と接触させる前に、又は同時に適当な金属前駆体化合物と混合しても良い。この意味でリガンドと金属前駆体化合物の比率は約0.01:1から約100:1、より具体的には約0.1:1から約10:1であっても良い。
一般的にリガンド(又は上で検討した様に、任意選択的に修飾されたリガンド)は、混合物を反応体(例えば、モノマー)と接触させる前に、又は同時に適当なCr前駆体(及びクロム上のL基をイオン交換するためにクロム前駆体とリガンド、例えば、Li(acac) 間で接触させた後に、活性剤又は試薬の様な任意選択的な他の化合物)と混合される。
リガンドがCr前駆体化合物と混合され、Cr−リガンド錯体が形成されると、それ自体活性のある触媒、又は活性化により触媒に変換されることもある。ある実施の形態においては、Cr前駆体は他のリガンドと接触させ、その後活性剤、そしてモノマーに接触させる。
Cr−リガンド錯体は多くの異なる配位モードを取ることが出来る。あり得る配位モードの一般的な例には、以下の一般式により表わされるものを含む:
Figure 0004991691
ここでR1、R20、L、J及びTは上に記載したものであり;xは1又は2;及びm’は1,2,3,4又は5である。
J’がCrに結合した2原子を含み、その一つはTに結合した原子に隣接した環中の位置にあり、Tは配位結合によりCrに結合しており、及び他の一つは共有結合によりCrに結合している条件で、J’は上で定義したJと同じである。
リガンドのより具体的な実施の形態においては、(例えば、一般式I及びII)リガンドは一般式VIの配位リガンドを置換することもある。多くの他の配位モードが可能であり 、例えば、リガンドは架橋方式で二つのクロム金属中心に結合することもある(例えば、Cotton and Walton, Multiple Bonds Between Metal Atoms 1993, Oxford University Pressを参照)。ある研究(例えば、Rensburg 他、Organometallics 23, 1207-1222ページ (2004)) では、Crの回りのリガンド環境は触媒サイクルの各異なる点で異なることもあることを示唆している。準不安定性(hemilabile) リガンド、これはその金属に対する結合モードを変え得るものであるが、この点で有用であることもある。
ある実施の形態においては、リガンドは、混合物を反応体と接触させる前に、又は同時に、適当な金属前駆体と混合される。リガンドが金属前駆体と混合される場合、金属リガンド錯体が形成されることもある。金属リガンド錯体との関係で、及び選ばれたリガンドによっては、金属リガンド錯体は二量体、三量体又はこれらのより高次のオーダー量体の形をとることもあり、又は一以上のリガンドにより架橋される二以上の金属原子が存在することもある。更に、2以上のリガンドが単一の金属原子と配位することもある。形成された金属リガンド錯体の厳密な性質はリガンドの性質、及び金属前駆体とリガンドを結合する方法に依存するため、金属リガンド錯体は、金属と結合したリガンドの数が、金属前駆体の同等物と比較して、加えられたリガンドの同等物の数より多い、等しいまたはより少ないリガンドと錯体を形成する分布となるものであるかもしれない。
ある実施の形態においては、以下に示す様に、金属錯体は次の一般式により表わされる:
Figure 0004991691
ここで、R1, R4, R5, R6, R20, T, L 及び m'は上に記載の通りであり;及びEは任意選択的に置換されたアリール又はヘテロアリール環の一部である炭素原子である。ある特徴的な場合には、アリール又はヘテロアリール環は多環式であることもある。
以下にCr―リガンド錯体の実施例のいくつかを示す:
Figure 0004991691
Figure 0004991691
Figure 0004991691
Figure 0004991691
ここでR1, R2, R3, R4, R5, R6, R20, Tは先に定義した通りであり;R8 R9, R10, R11, 及びR12は、水素、ハロゲン、ニトロ、及び任意選択的に置換されたアルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、シリル、ボリル、ホスフィノ、アミノ、アルキルチオ、アリールチオ、及びこれらの組み合わせよりなる群から独立に選択され、及び任意選択的に二つ以上のR8 R9, R10, R11及びR12基は一以上の任意選択的な置換環系を形成する様に結合されても良い。
Ru, Rv, Rw, Rx, Ry 及びRzは、任意選択的な置換アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリールであり;L 及び mは上に定義した通りであり;
点線の矢印は、配位結合が存在し又は存在しない任意選択的結合であることを示し;LBはルイス塩基であり、k=0又は1である。
Crリガンド錯体のある具体的な実施の形態を以下に示す;
Figure 0004991691
更に、本発明の触媒系は、単一反応器及び/又は一連の反応器(並列又は直列)で使用される他の触媒と組み合わせても良い。
上に説明したリガンドー金属―前駆体の組み合わせ及び金属リガンド錯体は、選択的エチレンオリゴマー化を活性化する組成物を生成するための種々の方法において、任意選択的に活性化される。本出願の明細書及び特許請求の範囲に記載の発明との関係において「共触媒」(cocatalyst)及び「活性剤」(activator)は相互交換的に用いられ、上に記載の様に、この組み合わせ、錯体又は組成物を触媒的に活性を持つ種に変換することにより、リガンド−金属前駆体の組み合わせ及び金属リガンド錯体の何れをも、活性化することの出来るあらゆる化合物であると定義される。活性剤の例には、例えば、アルモキサン、アルミニウムアルキル、他の金属又は主要アルキル基、又はアリール化合物、中性又はイオンを含むイオン化活性剤、ルイス酸、還元剤、酸化剤及びこれらの組み合わせを含むがこれに限定されるものではない。
ある実施の形態においては、アルモキサン活性剤は本発明で有用な組成物中で活性剤として用いられる。アルモキサンは通常-AI(R*)-O-サブ単位を含むオリゴマー化合物であり、R*はアルキル基である。アルモキサンの例には、メチルアルモキサン(MAO)、エチルアルモキサン、イソブチルアルモキサン、及び修飾されたメチルアルモキサン(MMAO)を含み、これらMMAO-3A, PMAO-IP(ポリメチルアルモキサンを指し、Akzo-Nobelによる改良されたプロセスにより製造され、非加水分解プロセスで生成されるMAOを指す)の様なエチル、イソブチル、及びn−オクチルの様なメチル以外のアルキル基を含む。アルキルアルモキサン及び修飾されたアルキルアルモキサンは触媒活性剤として適当であり、特に触媒の除去可能なリガンドがハロゲン化物、アルコキシド、又はアミドである場合は特に適している。異なるアルモキサン及び修飾されたアルモキサンの混合物もまた用いても良い。
ルイス酸活性剤を含む活性剤化合物、及び特にアルモキサンは具体的に以下の一般式で表わされる:
Figure 0004991691
ここでRa, Rb, Rc 及びRe は独立にC1 -C30 アルキルラジカルであり、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、へプチル、オクチル、ノニル、デシルであり、pは1から約50の整数である。最も具体的に言えば、Ra, Rb, Rc 及びRe は各々メチルであり、pは少なくとも4である。ハロゲン化アルキル アルミニウム又はアルコキシドがアルモキサンの生成で用いられる場合、一以上のRa, Rb, Rc 又はRe はハロゲン化物又はアルコキシドであることもある。
アルモキサンは個別的な材料ではないことを認めねばならない。アルモキサンは一般的に直線及び環状化合物の両方の混合物である。典型的なアルモキサンは自由な三置換、又はトリアルキルアルミニウム、結合三置換又はトリアルキルアルミニウム、及びオリゴマー化の程度が種々異なるアルモキサン分子を含む。最も好ましいこれらのメチルアルモキサンは比較的低いレベルのトリメチルアルミニウムを含む。比較的低いレベルのトリメチルアルミニウムは、トリメチルアルミニウムをルイス塩基と反応させ、又はトリメチルアルミニウムを真空蒸留し、又は技術分野で知られているどの様な方法によっても得ることが出来る。
更なる説明については、米国特許第4,665,208号、 第4,952,540号, 第5,041,584号, 第5,091,352号, 第5,206,199号, 第5,204,419号, 第4,874,734号, 第4,924,018号, 第4,908,463号, 第4,968,827号, 第5,329,032号, 第5,248,801号, 第5,235,081号, 第5,157,137号, 第5,103,031号及びEP0561476A1, EP0279586B1, EP0516476A1, EP0594218A1及びWO94/10180を参照願いたい。
活性剤がアルモキサン(修飾されている、又は修飾されていない)である場合、ある実施の形態においては、触媒前駆体に対してAl/Crが5000倍モルを超える最大量の活性剤を選択する。好ましい活性剤と触媒前駆体の最小比率は1:1モルである。最も特徴的には、Al/Cr比率は1000:1から100:1である。
アルモキサンは各トリアルキルアルミニウム化合物の加水分解により生成しても良い。MMAO はトリメチルアルミニウム及びトリイソブチルアルミニウムの様なより高次のトリアルキルアルミニウムを加水分解することにより生成しても良い。
MMAOは通常脂肪族溶媒により良く溶解し、保存時により安定的である。アルモキサン及び修飾されたアルモキサンを生成する方法は種々あり、これらに限定されるものではないが以下に記載されている:米国特許第4,665,208号、 第4,952,540号、 第5,091,352号、 第5,206,199号、 第5,204,419号、 第4,874,734号、第4,924,018号、第4,908,463号、第4,968,827号、第5,308,815号、第5,329,032号、第5,248,801号、第5,235,081 号、第5,157,137号、第5,103,031 号、第5,391,793号、第5,391,529号、第5,693,838号、第5,731,253号、第5,731,451号、第5,744,656号、第5,847,177号、第5,854,166号、第5,856,256号及び、第5,939,346号及び欧州広報EP0561476A1 , EP0279586B1 , EP0594218A1 及び EP0586665B1、及びPCT 公開公報WO94/10180 及び WO99/15534。これらは参照によりすべてが本明細書に組み入れられる。視覚的に透明なメチルアルモキサンを用いるのが好ましい。曇った又はゲル状のアルモキサンはろ過して透明な溶液にすることが出来、又は透明なアルモキサンは曇った溶液から移して取り出すことができる。他のアルモキサンは修飾されたメチルアルモキサン(MMAO)共触媒タイプ3A(Akzo Chemicals, Inc. から商標名Modified Methylalmoxana type 3Aで販売されており、米国特許第5,041,584号を取得)である。
活性剤(又は捕捉剤)として用いられるアルキルアルミニウム又は有機アルミニウム化合物にはトリメチルアルミニウム(trimethylaluminum), トリエチルアルミニウム(triethylaluminum), トリイソブチルアルミニウム(triisobutylaluminum), トリ−n−ヘキシルアルミニウム(tri-n-hexylaluminum), トリ−n−オクチルアルミニウム(tri-n-octylaluminum), ジイソブチルアルミニウム水素化物(diisobutylaluminum hydride), 二塩化エチルアルミニウム (ethylaluminum dichloride), 塩化ジエチルアルミニウム (diethylaluminum chloride), ジエチルアルミニウムエトキシド(diethylaluminum ethoxide) 等を含む。
イオン化活性剤
ある実施の形態においては、活性剤は、金属錯体カチオンを生成するリガンド及び荷電平衡 非配位、又は弱い配位アニオンを提供するリガンドを除去することのある化合物を含む。「非配位アニオン」(non-coordinating anion (NCA))は、前記カチオンに配位せず、又は前記カチオンに単に弱く配位し、それにより中性ルイス塩基によって非常に容易に置き換えられるアニオンを指す。
トリ(n−ブチル)アンモニア テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボロン(tri(n-butyl) ammonium tetrakis (pentafluorophenyl) boron)、トリ(ペルフルオロフェニル)ホウ素メタロイド前駆体(tris(perfluorophenyl) boron metalloid precursor)、又はトリ(ペルフルオロナフチル)ホウ素メタロイド前駆体(tris(perfluoronaphthyl) boron metalloid precursor), ポリハロゲン化ヘテロボランアニオン(polyhalogenated heteroborane anions) (WO98/43983), ホウ酸(boric acid) (米国特許第5,942,459号)又はこれらの組み合わせの様なイオン化又は化学量論的活性剤、中性又はイオン化したものを用いるのは本発明の範囲内にある。中性又はイオン化した活性剤のみ又はアルモキサン又は修飾されたアルモキサン活性剤と組み合わせて用いることも本発明の範囲である。
中性化学量論的活性剤の例には、三置換ホウ素、テルル、アルミニウム、ガリウム、及びインジウム、又はこれらの混合物を含む。三つの置換基はアルキル、アルケニル、ハロゲン、置換アルキル、アリール、ハロゲン化アリール、アルコキシ、及びハロゲン化物からそれぞれ独立に選択される。ある実施の形態においては、三つの基はハロゲン、単環又は多環式(ハロ置換を含む)アリール、アルキル、及びアルケニル化合物及びこれらの混合物から独立に選択され、好ましいのは1から20の炭素原子を持つアルケニル基、1から20の炭素原子を持つアルキル基、1から20の炭素原子を持つアルコキシ基、及び3から20の炭素原子を持つアリール基(置換アリールを含む)である。他の実施の形態においては、三つの基は1から4の炭素基、フェニル、ナフチル、又はこれらの混合物を持つアルキルである。更なる実施の形態においては、三つの基はハロゲン化されており、特にフッ素化されたアリール基である。また更なる実施の形態においては、中性化学量論的活性剤はトリ(ペンタフルオロフェニル)ホウ素又はトリ(ペルフルオロナフチル)ホウ素である。
イオン性化学量論的活性剤化合物には活性プロトン、又はイオン化化合物の残りのイオンに関連するが、配位せず、又は単に緩く配位するある種の他のカチオンを含むこともある。その様な化合物等は欧州特許公報、EP0570982A1 , EP0520732A1 , EP0495375A1 , EP0500944B1 , EP0277003A1及び EP0277004A1及び米国特許第5,153,157号, 第5,198,401号、第5,066,741号、5,206,197号, 第5,241,025号, 第5,384,299号 及び第5,502,124号及び1994年8月3日出願の米国特許出願第08/285,380号に記載されており、これら全ては参照により本明細書に組み入れられる。
イオン性触媒は、Cr化合物をB(C6F6)3の様な幾つかの中性ルイス酸に反応させて生成することができ、Cr化合物の除去可能なリガンド(X)と反応させると([B(C6F5)3(X)]-1)の様なアニオンを形成し、これは反応により生成されるカチオン性Cr種を安定化させる。触媒はイオン性化合物又は組成物である活性剤成分により生成することができる。
ある実施の形態においては、本発明のプロセスで用いるイオン性触媒系の生成において活性剤成分として有用な化合物はカチオンを含み、それは任意選択的に、プロトン及び共存可能な非配位アニオンを供与することができるブレンステッド酸であっても良い。この非配位アニオンは、二つの化合物が混合される時に形成される活性触媒種を安定化させることができ、そして前記アニオンは、オレフィン系基材又はエーテル、ニトリルなどの様な他の中性ルイス塩基によって置き換えられる程に極めて不安定である。
本発明で有用な二種の共存可能な非配位性アニオンは、1988年に公開されたEP0277003A1 及び EP0277004A1に開示されており;アニオン性配位錯体が中心の帯電金属、又は半金属コアーに共有配位結合し、及びシールドする複数の脂溶性ラジカルを含み;アニオンはカルボラン、金属カルボラン、及びボランの様な複数のホウ素原子を含む。
ある好ましい実施の形態においては、化学量論的活性剤はカチオン及びアニオン成分を含み、以下の一般式により表わすこともできる:
Figure 0004991691
ここでLは中性ルイス塩基であり;Hは水素;(L-H)+はブレンステッド酸;Ad-は電荷d−を持つ非配位アニオン;dは1から3の整数である。
カチオン成分(L-H)d +は、嵩高リガンドクロム触媒前駆体からアルキル又はアリールの様な部分をプロトン化し又は除去し、カチオン性遷移金属種とすることのできるプロトン又はプロトン化されたルイス酸塩基、又は還元性ルイス酸の様なブレンステッド酸を含むこともある。
活性化カチオン(L-H)d +は、プロトンを遷移金属触媒前駆体に与え、遷移金属カチオンとすることのできるブレンステッド酸であっても良く、次のものを含む;
アンモニア、オキソニウム、ホスホニウム、シリリウム、及びこれらの混合物、特にメチルアミンのアンモニア、アニリン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、N-メチルアニリン、ジフェニルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N-N-ジメチルアニリン、メチルジフェニルアミン、ピリジン、p−ブロモ、p−ニトローN-N-ジメチルアニリン、トリエチルホスフィンから得られるホスホニウム、トリフェニルホスフィン、及びジフェニルホスフィン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテルの様なエーテルから得られるオキソニウム、テトラヒドロフラン及びジオキサン、ジエチルチオエーテル、及びテトラヒドロチオフェンの様なチオエーテルから得られるスルホニウム及びこれらの混合物である。
活性化カチオン(L-H)d +は、銀、トロピリウム、カルベニウム、フェロセニウム、及び混合物、特にカルボニウム、及びフェロセニウムのような部分であることもある。ある実施の形態においては、(L-H)d +はトリフェニル カルボニウムであっても良い。
アニオン成分Ad-は式[Mk+ Qn]d-を持つものを含み、kは1から3の整数であり;nは2−6の整数;n−k=d;Mは元素周期律表の13族から選択される原子、特にホウ素、又はアルミニウムであり、Qは、独立に水素化物、架橋され、又はされていないジアルキルアミド、ハロゲン化物、アルコキシド、アリールオキシド、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ハロカルビル、置換ハロカルビル、及びハロ置換ヒドロカルビルラジカルであり、1を超えない頻度でQがハロゲン化物であるという条件で、Qは20までの炭素原子を含む。特に各Qは1から20までの炭素原子を含むフッ素化されたヒドロカルビル基であり、より具体的には、各Qはフッ素化アリール基、及び更により具体的にはQは5フッ化アリール基である。好適なAd-の例にはまた、米国特許第5,447,895号に開示されている二ホウ素化合物を含み、本文献は参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
本発明の改良された触媒の生成において活性化共触媒として用いられるホウ素化合物の例には、これに限定されるものではないが、以下の様な三置換アンモニア塩がある:
トリメチルアンモニア テトラフェニルホウ酸塩
(trimethylammonium tetraphenylborate)、
トリエチルアンモニア テトラフェニルホウ酸塩
(triethylammonium tetraphenylborate)、
トリプロピルアンモニア テトラフェニルホウ酸塩
(tripropylammonium tetraphenylborate)、
トリ(n-ブチル)アンモニア テトラフェニルホウ酸塩
(tri(n-butyl)ammonium tetraphenylborate)、
トリ(t-ブチル)アンモニア テトラフェニルホウ酸塩 (tri(t-butyl)ammonium tetraphenylborate)、
N,N-ジメチルアニリニウム テトラ フェニルホウ酸塩(N,N-dimethylanilinium tetraphenylborate)、
N,N-ジエチルアニリニウム テトラフェニルホウ酸塩
(N,N- diethylanilinium tetraphenylborate)、
N,N-ジメチル-(2,4,6-トリメチルアニリニウム テトラフェニルホウ酸塩(N,N-dimethyl-(2,4,6-trimethylanilinium) tetraphenylborate)、
トロピリウムテトラ フェニルホウ酸塩
(tropillium tetraphenylborate)、
トリフェニルカルベニウ テトラフェニルホウ酸塩
(triphenylcarbenium tetraphenylborate)、
トリフェニルホスホニウム テトラフェニルホウ酸塩
(triphenylphosphonium tetraphenylborate)、
トリエチルシリリウムテトラフェニルホウ酸塩
(triethylsilylium tetraphenylborat)、
ベンゼン(ジアゾニウム)テトラフェニルホウ酸塩(benzene(diazonium)tetraphenylborate)、
トリメチルアンモニア テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩(trimethylammonium tetrakis(pentafluorophenyl)borate)、
トリエチルアンモニア テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩(triethylammonium tetrakis(pentafluorophenyl)borate)、
トリプロピルアンモニア テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩(tripropylammonium tetrakis(pentafluorophenyl)borate)、
トリ(n-ブチル)アンモニア テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩( tri(n-butyl)ammonium tetrakis(pentafluorophenyl)borate)、
トリ(sec-ブチル)アンモニア テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩( tri(sec-butyl)ammonium tetrakis(pentafluorophenyl)borate)、
N,N-ジメチルアニリニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩(N,N-dimethylanilinium tetrakis(pentafluorophenyl)borate)、
N,N-ジエチルアニリニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩(N,N-diethylanilinium tetrakis(pentafluorophenyl)borate)、
N,N-ジメチル−2,4,6-トリメチルアニリニウム)テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩
(N,N-dimethyl-(2,4,6-trimethylanilinium) tetrakis(pentafluorophenyl)
borate)、
トロピリウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩
(tropillium tetrakis(pentafluorophenyl)borate)、
トリフェニルカルベニウ テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩(triphenylcarbenium tetrakis(pentafluorophenyl)borate)、
トリフェニルホスホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩(triphenylphosphonium tetrakis(pentafluorophenyl)borate)、
トリエチルシリリウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩(triethylsilylium tetrakis(pentafluorophenyl)borate)、
ベンゼン(ジアゾニウム)テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩(benzene(diazonium) tetrakis(pentafluorophenyl)borate)、
トリメチルアンモニア テトラキス-(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル) ホウ酸塩
(trimethylammonium tetrakis-(2,3,4,6- tetrafluorophenyl) borate)、
トリエチルアンモニア テトラキス-(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル) ホウ酸塩
(triethylammonium tetrakis-(2,3,4,6- tetrafluorophenyl)borate)、
トリプロピルアンモニア テトラキス-(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル) ホウ酸塩
(tripropylammonium tetrakis-(2,3,4,6- tetrafluorophenyl)borate)、
トリ(n-ブチル)アンモニア テトラキス-(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル) ホウ酸塩
(tri(n-butyl)ammonium tetrakis-(2,3,4,6-tetrafluorophenyl)borate)、
ジメチル(t-ブチル)アンモニア テトラキス-(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル) ホウ酸塩
(dimethyl(t-butyl)ammonium tetrakis-(2,3,4,6- tetrafluorophenyl)borate)、N,N-ジメチルアニリニウム テトラキス-(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル) ホウ酸塩
(N,N-dimethylanilinium tetrakis-(2,3,4,6-tetrafluorophenyl)borate)、 N,N-ジエチルアニリニウム テトラキス-(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル) ホウ酸塩
(N,N-diethylanilinium tetrakis-(2,3,4,6-tetrafluorophenyl)borate)、 N,N-ジメチル(2,4,6-トリメチルアニリニウム)テトラキス-(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル) ホウ酸塩
( N,N-dimethyl-(2,4,6-trimethylanilinium) tetrakis- (2,3,4,6-tetrafluoro- phenyl)borate)、
トロピリウム テトラキス-(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル)ホウ酸塩 ( tropillium tetrakis-(2,3,4,6- tetrafluorophenyl)borate)、
トリフェニルカルベニウ テトラキス-(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル) ホウ酸塩
( triphenylcarbenium tetrakis-(2,3,4,6- tetrafluorophenyl)borate)、
トリフェニルホスホニウム テトラキス-(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル) ホウ酸塩
(triphenylphosphonium tetrakis-(2,3,4,6- tetrafluorophenyl)borate)、
トリエチルシリリウム テトラキス-(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル) ホウ酸塩
( triethylsilylium tetrakis-(2,3,4,6- tetrafluorophenyl)borate)、
ベンゼン(ジアゾニウム)テトラキス-(2,3,4,6-テトラフルオロフェニル) ホウ酸塩
(benzene(diazonium) tetrakis-(2,3,4,6- tetrafluorophenyl)borate)、
トリメチルアンモニア テトラキス(ペルフルオロナフチル)ホウ酸塩(trimethylammonium tetrakis(perfluoronaphthyl)borate)、
トリエチルアンモニアテトラキス(ペルフルオロナフチル)ホウ酸塩
(triethylammonium tetrakis(perfluoronaphthyl)borate)、
トリプロピルアンモニア テトラキス(ペルフルオロナフチル)ホウ酸塩
(tripropylammonium tetrakis(perfluoronaphthyl)borate)、
トリ(n-ブチル)アンモニア テトラキス(ペルフルオロナフチル)ホウ酸塩
( tri(n-butyl)ammonium tetrakis(perfluoronaphthyl)borate)、
トリ(t-ブチル)アンモニア テトラキス(ペルフルオロナフチル)ホウ酸塩
(tri(t-butyl)ammonium tetrakis(perfluoronaphthyl)borate)、
N,N-ジメチルアニリニウム テトラキス(ペルフルオロナフチル)ホウ酸塩
(N,N-dimethylanilinium tetrakis(perfluoronaphthyl)borate)、
N,N-ジエチルアニリニウム テトラキス(ペルフルオロナフチル)ホウ酸塩
(N,N-diethylanilinium tetrakis(perfluoronaphthyl)borate)、
N,N-ジメチル(2,4,6-トリメチルアニリニウム)テトラキス(ペルフルオロナフチル)ホウ酸塩
(N,N-dimethyl-(2,4,6-trimethylanilinium)tetrakis(perfluoronaphthyl)
borate)、
トロピリウム テトラキス(ペルフルオロナフチル)ホウ酸塩
(tropillium tetrakis(perfluoronaphthyl)borate)、
トリフェニルカルベニウ テトラキス(ペルフルオロナフチル)ホウ酸塩
(triphenylcarbenium tetrakis(perfluoronaphthyl)borate)、
トリフェニルホスホニウム テトラキス(ペルフルオロナフチル)ホウ酸塩
(triphenylphosphoniυm tetrakis(perfluoronaphthyl)borate)、
トリエチルシリリウムテトラキス(ペルフルオロナフチル)ホウ酸塩
(triethylsilylium tetrakis(perfluoronaphthyl)borate)、
ベンゼン(ジアゾニウム)テトラキス(ペルフルオロナフチル)ホウ酸塩
(benzene(diazonium) tetrakis(perfluoronaphthyl)borate)、
トリメチルアンモニアテトラキス(ペルフルオロナフチル)ホウ酸塩
(trimethyiammonium tetrakis(perfluorobiphenyl)borate)、
トリエチルアンモニア テトラキス(ペルフルオロビフェニル)ホウ酸塩
(triethylammonium tetrakis(perfluorobiphenyl)borate)、
トリプロピルアンモニア テトラキス(ペルフルオロビフェニル)ホウ酸塩
(tripropylammonium tetrakis(perfluorobiphenyl)borate)、
トリ(n−ブチル)アンモニア テトラキス(ペルフルオロビフェニル)ホウ酸塩
(tri(n−butyl)ammonium tetrakis(perfluorobiphenyl)borate)、
トリ(t−ブチル)アンモニアテトラキス(ペルフルオロビフェニル)ホウ酸塩
(tri(t-butyl)ammonium tetrakis(perfluorobiphenyl)borate)、
N,N-ジメチルアニリニウム テトラキス(ペルフルオロビフェニル)ホウ酸塩
(N,N-dimethylanilinium tetrakis(perfluorobiphenyl)borate)、
N,N-ジエチルアニリニウム テトラキス(ペルフルオロビフェニル)ホウ酸塩
(N,N-diethylaniIinium tetrakis(perfluorobiphenyl)borate)、
N,N-ジメチル−(2,4,6-トリメチルアニリニウム)テトラキス(ペルフルオロビフェニル)ホウ酸塩
(N,N-dimethyl-(2,4,6-trimethylanilinium) tetrakis (perfluorobiphenyl) borate)、
トロピリウムテトラキス(ペルフルオロビフェニル)ホウ酸塩
(tropillium tetrakis(perfluorobiphenyl)borate)、
トリフェニルカルベニウ テトラキス(ペルフルオロビフェニル)ホウ酸塩
(triphenylcarbenium tetrakis(perfluorobiphenyl)borate)、
トリフェニルホスホニウム テトラキス(ペルフルオロビフェニル)ホウ酸塩
(triphenylphosphonium tetrakis(perfluorobiphenyl)borate)、
トリエチルシリリウム テトラキス(ペルフルオロビフェニル)ホウ酸塩
(triethylsilylium tetrakis(perfluorobiphenyl)borate)、
ベンゼン(ジアゾニウム)テトラキス(ペルフルオロビフェニル)ホウ酸塩
(benzene(diazonium) tetrakis(perfluorobiphenyl)borate)、
トリメチルアンモニア テトラキス(3,5-bis(トリフルオロメチル)フェニル) ホウ酸塩
(trimethyiammonium tetrakis(3,5-bis(trifluoromethyl)phenyl)borate)、 トリエチルアンモニア テトラキス(3,5-bis(トリフルオロメチル)フェニル) ホウ酸塩
(triethylammonium tetrakis(3,5-bis(trifluoromethyl)phenyl)borate)、 トトリプロピルアンモニア テトラキス(3,5- bis(トリフルオロメチル)フェニル) ホウ酸塩
(tripropylammonium tetrakis(3,5-bis(trifluoromethyl)phenyl)borate)、 トリ(n−ブチル)アンモニア テトラキス(3,5- bis(トリフルオロメチル)フェニル) ホウ酸塩
(tri(n-butyl)ammonium tetrakis(3,5-bis(trifluoromethyl)phenyl)borate)、 トリ(t−ブチル)アンモニア テトラキス(3,5- bis(トリフルオロメチル)フェニル) ホウ酸塩
(tri(t-butyl)ammonium tetrakis(3,5-bis(trifluoromethyl)phenyl)borate)、 N,N-ジメチルアニリニウム テトラキス(3,5- bis(トリフルオロメチル)フェニル) ホウ酸塩
( N,N-dimethylanilinium tetrakis(3,5-bis(trifluoromethyl)phenyl)borate)、 N,N-ジエチルアニリニウム テトラキス(3,5- bis(トリフルオロメチル)フェニル) ホウ酸塩
( N,N-diethylanilinium tetrakis(3,5- bis(trifluoromethyl)phenyl)borate)、N,N-ジメチル-(2,4,6-トリメチルアニリニウム)テトラキス(3,5- bis(トリフルオロメチル)フェニル) ホウ酸塩
( N,N-dimethyl-(2,4,6-trimethylanilinium) tetrakis(3,5-bis(trifluoromethyl) phenyl)borate)、
トロピリウムテトラキス(3,5- bis(トリフルオロメチル)フェニル) ホウ酸塩
(tropillium tetrakis(3,5- bis(trifluoromethyl)phenyl)borate)、
トリフェニルカルベニウ テトラキス(3,5-bis(トリフルオロメチル)フェニル) ホウ酸塩
(triphenylcarbenium tetrakis(3,5-bis(trifluoromethyl)phenyl)borate)、 トリフェニルホスホニウム テトラキス(3,5-bis(トリフルオロメチル)フェニル) ホウ酸塩
( triphenylphosphonium tetrakis(3,5-bis(trifluoromethyl)phenyl)borate)、 トリエチルシリリウム テトラキス(3,5- bis(トリフルオロメチル)フェニル) ホウ酸塩
( triethylsilylium tetrakis(3,5- bis(trifluoromethyl)phenyl)borate)、
ベンゼン(ジアゾニウム)テトラキス(3,5- bis(トリフルオロメチル)フェニル) ホウ酸塩
(benzene(diazonium) tetrakis(3,5- bis(trifluoromethyl)phenyl)borate)、
及び
ジ(i-プロピル)アンモニア テトラキス(ペンタフルオロフェニル) ホウ酸塩(di-(i-propyl)ammoniumtetrakis (pentafluorophenyl)borate)の様な
ジアルキル アンモニア塩 及び、
ジシクロヘキシルアンモニア テトラキス(ペンタフルオロフェニル) ホウ酸塩
(dicyclohexylammonium tetrakis(pentafluorophenyl)borate)及び更に、
トリ(o-トリル)ホスホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル) ホウ酸塩
(tri(o-tolyl)phosphonium tetrakis(pentafluorophenyl)borate)及び
トリ(2,6-ジメチルフェニル) ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル) ホウ酸塩
(tri(2,6-dimethylphenyi)phosphonium tetrakis(pentafluorophenyl)borate.の様な三置換ホスホニウム塩である。
より具体的にはイオン性化学量論的活性剤(L-H)d +(Ad-)は、
N,N-ジメチルアニリニウム テトラ (ペルフルオロフェニル) ホウ酸塩(N,N-dimethylanilinium tetra(perfluorophenyl)borate)、
N,N-ジメチルアニリニウム テトラキス (ペルフルオロナフチル) ホウ酸塩( N,N-dimethylanilinium tetrakis(perfluoronaphthyl)borate)、
N,N-ジメチルアニリニウム テトラキス(ペルフルオロビフェニル) ホウ酸塩( N,N-dimethylanilinium tetrakis(perfluorobiphenyl)borate)、
N,N-ジメチルアニリニウム テトラキス(3,5- bis(トリフルオロメチル)フェニル) ホウ酸塩
(N,N-dimethylanilinium tetrakis(3,5-bis(trifluoromethyl)phenyl)borate)、
トリフェニルカルベニウ テトラキス(ペルフルオロナフチル) ホウ酸塩
( triphenylcarbenium tetrakis(perfluoronaphthyl)borate)、
トリフェニルカルベニウ テトラキス(ペルフルオロビフェニル) ホウ酸塩( triphenylcarbenium tetrakis(perfluorobiphenyl)borate)、
トリフェニルカルベニウ テトラキス(3,5- bis(トリフルオロメチル)フェニル) ホウ酸塩
( triphenylcarbenium tetrakis(3,5- bis(trifluoromethyl)phenyl)borate)、又はトリフェニルカルベニウ テトラ (ペルフルオロフェニル) ホウ酸塩 (triphenylcarbenium tetra(perfluorophenyl)borate.)である。
他の好ましいイオン化活性剤には
HNMe(C18H37)2 +B(C6Fs)4 ; HNPh(C18H37)2 +B(C6F5)4 及び ((4-n-Bu- C6H4)NH(n-hexyl)2)+B(C6F5)4 及び ((4- n-Bu-C6H4)NH(n- decyl)2)
+B(C6F5)4 を含む。特に好ましい (L* − H)+ カチオンはHNMe2Ph+の様なN,N-ジアルキルアニリニウム(N,N-dialkylanilinium)カチオン及び(4-n-Bu-C6H4)NH(n-C6H13)2 + 及び (4-n-Bu- C6H4)NH(n-C10H21)2 +の様な置換N,N- ジアルキルアニリニウムカチオン 及び HNMe(C18H37)2 +である。アニオンの具体的な例にはテトラキス(3,5- bis(トリフルオロメチル)フェニル) ホウ酸塩(tetrakis(3,5-bis(trifluoromethyl)phenyl)borate)及び テトラキス(ペンタフルオロフェニル) ホウ酸塩 (tetrakis(pentafluorophenyl)borate)がある。
ある実施の形態においては、活性プロトンを含まないが、活性オリゴマー化触媒を生成することのできるイオン化するイオン性化合物を用いた活性化方法も検討される。その様な方法は、メタロセン触媒化合物との関係でEP0426637A1 , EP0573403A1及び米国特許第5,387,568号に記載されており、これらの文献は参照により本明細書に組み入れられる。
本プロセスはまた、共触媒化合物又は当初は中性ルイス酸であるが、カチオン金属錯体及び非配位アニオン、又は本発明の化合物と反応して両性イオン錯体を形成する活性化化合物を用いることもできる。例えば、トリ(ペンタフルオロフェニル) ホウ酸塩又はアルミニウムは、ヒドロカルビル又は水素化物リガンドを除去しカチオン金属錯体及び安定化非配位アニオンを生成することもある。
ある実施の形態においては、イオン化活性剤は、Koehn 他(J. Organomet Chem., 683, 200-208ページ (2003))に記載の様に、例えば、溶解度を向上させるために用いても良い。
他の実施の形態においては、前記共触媒化合物は、化合物と反応させて選択的にエチレンをオリゴマー化することのできる中性、非荷電触媒を生成することもできる。例えば、アルキル、アリールアルミニウム、又はホウ素化合物の様なルイス酸試薬は、選択的にエチレンをオリゴマー化することの可能な配位的に不飽和な触媒を生成する化合物から、例えば、THF 又はEt2Oの様なルイス塩基リガンドを除去することができる。
非配位アニオン前駆体のカチオンが、プロトン又はプロトン化されたルイス塩基(水を除く)様なブレンステッド酸又は、フェロセニウム又は銀カチオンの様な還元性ルイス酸、又はナトリウム、マグネシウム又はリチウムのカチオンの様なアルカリ、又はアルカリ土類金属カチオンである場合、活性剤の触媒前駆体に対するモル比率はどの様な割合であっても良いが、有用な比率は1000:1から1:1であり得る。
2以上の活性剤の組み合わせも本発明を実施するのに用いても良い。
他の適当なイオン形成、活性化共触媒には、カチオン性酸化剤及び非配位の共存可能なアニオン塩を含み、次の一般式で表わされる:
Figure 0004991691
ここでOXe+はe+電荷を持つカチオン性酸化剤;eは1から3の整数;dは1から3の整数でAdは上で定義した通りである。カチオン性酸化剤の例には、フェロセニウム、ヒドロカルビル置換フェロセニウム、Ag+ 又は Pb+2を含む。好ましいAdの実施の形態には、活性剤、特にテトラキス(ペンタフルオロフェニル) ホウ酸塩を含むブレンステッド酸に関して上で規定したこれらのアニオンがある。
13族試薬二価金属試薬、及びアルカリ金属試薬
オリゴマー化反応で有用な他の一般的な活性剤、又は化合物も使用することができる。これらの化合物は、ある意味においては活性剤であることもあるが、金属中心をアルカリ化し、又は不純物を取除く様な反応系において他の機能を果たすこともある。これらの化合物は一般的な「活性剤」(activator)の定義の範囲に入るが、本明細書においてはイオン形成活性剤とは考えない。これらの化合物には、式G13R50V3-pDpで表わされる13族(group 13)試薬を含み、G13はB, Al, Ga, In及びこれらの組み合わせより成る群から選択され、pは0、1又は2、各R50は、水素、ハロゲン、及び任意選択的に置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、アリール、ヘテロアリール及びこれらの組み合わせよりなる群から独立に選択され、及び各々のDはハロゲン、水素、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、メルカプト、アルキルチオ、アリールチオ、ホスフィノ、及びこれらの組み合わせよりなる群から独立に選択される。
他の実施の形態においては、13族活性剤はメチルアルモキサン及びその知られている修飾形の様な、オリゴマー又はポリマーアルモキサン化合物である。例えば、Metallocene-Based Polyolefins中のBarron, "Alkylalumoxanes, Synthesis, Structure and Reactivity"、33-67 ページ:Preparation, Properties and Technology, J. Schiers 及び W. Kaminsky (編纂), Wiley Series in Polymer Science, John Wiley & Sons Ltd., Chichester, England, 2000、及びそこに引用された引用文献を参照願いたい。
他の実施の形態においては、一般式MR5V2-p’Dp’で表わされる二価金属試薬を用いることもでき、本実施の形態においてはp’は0又は1であり、R50及びDは上で定義した通りである。Mは金属であり、Mg, Ca, Sr, Ba, Zn, Cd, Cu及びこれらの組み合わせよりなる群から選択される。
更に他の実施の形態においては、一般式MivR50により規定されるアルカリ金属試薬を用いても良く、本実施の形態においては、R50は上に定義した通りであり、Mivはアルカリ金属であり、Li, Na, K, Rb, Cs及びこれらの組み合わせよりなる群から選択される。更に、水素及び/又はシラン(silane)は触媒組成物で用いられ又は重合系に添加されることもある。シランは式SiR50 4-qDqにより表わされ、R50は上に規定する通りであり、qは1,2,3又は4であり、Dは、少なくとも一つのDが水素であるという条件で、上に規定する通りである。
上に述べた触媒化合物の活性剤として有用な13族試薬、二価金属試薬及びアルカリ試薬の例は、これらに限定されるものではないが、メチルリチウム、ブチルリチウム、フェニルリチウム、ジヘキシル水銀、ブチルマグネシウム、ジエチルカドミウム、ベンジルカリ、ジエチル 亜鉛、トリーnーアルミニウム、ジイソブチルエチルホウ素、ジエチルカドミウム、ジ−n−ブチル亜鉛、及びトリ−n−アミル ホウ素、及び特にアルミニウムアルキル、例えば、トリへキシル−アルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリメチルアルミニウム、及びトリイソブチル アルミニウム、臭化ジイソブチルアルミニウム、塩化ジエチルアルミニウム、二塩化エチルアルミニウム、二塩化イソブチルホウ素、塩化メチルマグネシウム、塩化エチルベリリウム、臭化エチルカルシウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化メチルカドミウム、水素化ジエチルホウ素、水素化ヘキシルベリリウム、水素化ジプロピルホウ素、水素化オクチルマグネシウム、水素化ブチル亜鉛、水素化二塩化ホウ素、水素化二臭化アルミニウム及び水素化臭化カドミウムを含む。
上に述べた触媒化合物の活性剤として有用な他の13族試薬、二価金属試薬及びアルカリ試薬は当業者に知られており、これらの化合物についてのより詳細な検討については、米国特許第3,221,002号及び第5,093,415号に記載されておりこれらの文献はその全てが参照により本明細書に組み入れられる。
他の活性剤には、PCT公開公報WO98/07515に記載の、例えば、トリ(2,2',2"-ノナフルオロビフェニル)フルオロアルミン酸塩(tris(2,2',2"-nonafluorobiphenyl) fluoroaluminate)を含み、本文献は参照によりその全てが本明細書に組み入れられる。活性剤の組み合わせもまた本発明において考慮される。例えば、アルモキサン及びイオン化活性剤の組み合わせであり、例えば、EP0573120B1、PCT 公開公報 WO94/07928 及び WO95/14044 及び米国特許第5,153,157号及び第5,453,410号を参照願いたい。これらの全ての文献は参照により本明細書に組み入れられる。
他の好適な活性剤はWO98/09996に開示されており、本文献は参照により本明細書に組み入れられるが、本文献には嵩高リガンドメタロセン触媒化合物を、その水和物を含み過塩素酸塩、過ヨウ素酸塩、及びヨウ素酸塩により活性化することについて記載する。WO98/30602 及びWO98/30603は参照により本明細書に組み入れられるが、嵩高リガンドメタロセン触媒化合物の活性剤としてリチウム(2,2'-bisフェニル−ジトリメチルケイ酸塩) 4THF(lithium (2,2'-bisphenyl- ditrimethyIsilicate)・4THF)を使用することについて記載する。参照により本明細書に組み入れられるWO99/18135は、有機―ホウ素―アルミニウム活性剤の使用について記載する。EP0781299B1は、シリリウム塩を非配位共存可能なアニオンと組み合わせて使用することについて記載する。また、照射(EP0615981B1を参照願いたい。本文献は参照により本明細書に組み入れられる)、電子−化学酸化(electro-chemical oxidation)等を用いる活性化の方法も、オレフィンの選択的オリゴマー化のためにクロム錯体又は組成物を活性化するための活性化方法として考察される。他の活性剤又は方法は、例えば、米国特許第5,849,852号, 第5,859,653号及び第5,869,723号、及びWO98/32775, WO99/42467(ジオクタデシルメチルアンモニア−bis(tris(ペンタフルオロフェニル)ボラン)ベンジミダゾリド (dioctadecylmethylammonium-bis(tris (pentafluorophenyl)borane) benzimidazolide)に記載されており、これらの文献は参照により本明細書に組み入れられる。
更に任意選択的な活性剤には非配位又は弱い配位アニオンの金属塩、例えば、金属がLi, Na, K, Ag, Ti, Zn, Mg, Cs, 及びBaから選択される金属塩を含む。
金属−リガンド錯体及び/又はリガンド−金属―前駆体の組み合わせたものを、上に記載の一以上の活性剤又は活性化方法と組み合わせることは本発明の範囲内の事項である。例えば、活性剤を組み合わせたものは米国特許第5,153,157号及び第5,453,410号, EP0573120B1及びPCT公開公報WO94/07928 及びWO95/14044に記載されている。これら文献はすべてアルモキサンをイオン化活性剤と組み合わせて使用することについて検討している。
ある実施の形態においては、金属(金属−リガンド錯体、又はリガンド−金属―前駆体の組み合わせから)の活性剤に対するモル比率(特にCr:活性剤、特にCr: Al 又はCr:B)は1:1 から 1:5000の範囲でありうる。他の実施の形態においては、使用される金属の活性剤に対するモル比率は1:1 から 1:500の範囲でありうる。他の実施の形態においては、使用される金属の活性剤に対するモル比率は1:1 から 1:50の範囲でありうる。他の実施の形態においては、用いられるクロムの活性剤に対するモル比率は1:1 から 1:500.の範囲でありうる。他の実施の形態においては、用いられるクロムの活性剤に対するモル比率は1:1 から 1:50の範囲でありうる。
一より多い活性剤が使用される場合、活性剤が金属−リガンド錯体、又はリガンド−金属―前駆体の組み合わせと組み合わされる順序は、種々異なることもある。
ある実施の形態においては、本発明のプロセスはオリゴマー化、及びより具体的には、エチレンの三量化及び/又は四量化に関する。本発明のリガンド−金属―前駆体の組み合わせ、金属−リガンド錯体、及び/又は触媒系はオリゴマー化、特にエチレンを三量化及び/又は四量化して1−ヘキセン及び/又は1−オクテンを生成するのに特に効果的である。
他の実施の形態においては、本発明は、オリゴマー化、及びより具体的にはαオレフィンの三量化及び/又は四量化、又はエチレンをαオレフィンとともに共オリゴマー化することに関する。αオレフィンの三量化はKoehn 他、Angew. Chem. Int. 版, 39 (23), 4337-4339ページ (2000)に記載されている。
最も一般的にはオリゴマー化は、−100から300℃の温度、及び大気圧から3000気圧(303,900 kPa)を含み、チーグラー・ナッタ又はカミンスキー−シン法により実施することが出来る。懸濁液、溶液、気相又は高圧オリゴマー化プロセスは本発明の触媒及び化合物とともに用いることができる。その様なプロセスはバッチ、セミバッチ、又は連続モードで運転され得る。その様なプロセスの例は技術分野で周知である。
オリゴマー化に適した溶媒は非配位、不活性液体である。その例には直線及び枝分かれ鎖状炭化水素、例えば、イソブタン、ブタン、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、オクタン、ドデカン、及びこれらの混合物;環式及び非環式炭化水素、例えば、シクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、メチルシクロヘプタン、及びこれらの混合物;ペルハロゲン化された炭化水素、例えば、ペルフッ素化C4-10アルカン、クロロベンゼン;及び芳香族及びアルキル置換芳香族化合物、例えば、ベンゼン、トルエン、メシチレン、及びキシレンを含む。適当な溶媒にはまた、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−ペンテン、3−メチルー1ペンテン、4−メチルー1ペンテン、1−オクテン、及び1−デセンを含むモノマー又はコモノマーとして作用する液体オレフィンを含む。これらの混合物もまた適合する。
オリゴマー化反応で有用な他の添加物には、例えば、捕捉剤、促進剤、修飾剤、還元剤、酸化剤、二水素、アルキル アルミニウム、又はシランを用いても良い。例えば、Jolly 他(Organometallics, 16, 1511-1513ページ (1997))は選択的なエチレンのオリゴマー化反応での中間体のモデルとして合成されるCr化合物の還元剤としてのマグネシウムの使用について報告する。
ある有用な実施の形態においては、活性剤(例えば、メチルアルモキサン、又は修飾されたメチルアルモキサン−3A)は、反応器に導入される直前に金属―リガンド−錯体又はリガンド−金属−前駆体−組み合わせと混合される。
その様な混合は別のタンクで混合され、その後迅速に反応器に注入される、又は混合は反応器に注入される直前にライン内で実施される等であっても良い。ある例では活性化の時間が短いことが有用であることが観測された。同様に、複数の触媒系成分が、モノマーとともに、又はモノマー無しで別々に反応器に注入され、反応器内で直接混合されるその場の活性化も本発明の実施において有用である。ある実施の形態においては、触媒系成分は、モノマーと接触する前に30分以下の時間、5分以下、3分以下、又は1分以下の時間互いに接触させても良い。
他の実施の形態においては、本発明は以下の段落に記載の触媒及び触媒組成物を生成するために用いるオレフィンのオリゴマー、触媒、リガンドを生成する方法に関する。
最初の実施の形態においては、本発明は、オリゴマー化条件下でオレフィンを触媒と反応させることを含み、オレフィンのオリゴマーを生成する方法に関し、オリゴマー化反応はオリゴマーに対し少なくとも70モル%の選択性を持ち、触媒は以下の組み合わせより形成される:
(2) 次の一般式により表わされるリガンド:
Figure 0004991691
ここで、R1及びR20がT-Jと同等でなく、T-Jは上の一般式により与えられ以下に定義されるものであるという条件で、R1及びR20は、水素、任意選択的に置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子を含むヒドロカルビル、及びシリルよりなる群から各々独立に選択され、R1及びR20は任意選択的に3−50の非水素原子を持つ環構造に結合されることもある。
Tは一般式-(T’R2R3)-の架橋原子団であり、ここでT’は炭素及びシリコンよりなる基から選択されるものであり、2以上のR2及び/又はR3基が、3−50の非水素原子を持つ一以上の任意選択的に置換された環系を形成する様に結合されている条件で、R2及びR3は、水素、ハロゲン及び任意選択的に置換されたアルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、シリル、ボリル、ホスフィノ、アミノ、アルキルチオ、アリールチオ及びこれらの組み合わせよりなる群から独立に選択されたものであり;
Jは、少なくとも一つの窒素原子を環の一部として含む、任意選択的に置換された六員ヘテロ環であっても良く:
(2)一般式Cr(L)nで表わされる金属前駆体化合物であり、各Lはハロゲン化物、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換へテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、ヒロドオキシ、ボリル、シリル、アミノ、アミン、水素化物、アリル、ジエン、セレニウム、ホスフィノ、ホスフィン、エーテル、チオエーテル、カルボン酸塩、チオ、1,3-ジオネート(dionate)、シュウ酸塩、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、複数のエーテル、複数のチオエーテル及びこれらの組み合わせより成る群から独立に選択され、ここで二以上のL基が、3−50の非水素原子を持つ一つの環構造において結合されていても良く;nは1,2,3,4,5または6であり;及び
3)任意選択的に、一以上の活性剤、である。
本方法の第2の実施の形態においては、リガンドは、以下の一般式により表され、
Figure 0004991691
ここで、R1、R20及びTは上に記載の通りのものであり;R4、R5、R6及びR7は、水素、ハロゲン、ニトロ、及び任意選択的に置換アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、シリル、ボリル、ホスフィノ、アミノ、アルキルチオ、アリールチオ、及びこれらの組み合わせよりなる群から独立に選択され、任意選択的2以上のR1、R20、R2、R3、R4、R5、R6及びR7基は結合されて一以上の任意選択的に置換された環系を形成しても良い。
本方法の第3の実施の形態においては、R1及びR20は水素及び任意選択的に置換されたアルキルからそれぞれ独立に選択される。
本方法の第4の実施の形態においては、R1及びR20は、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリールよりなる群から一般的に選択される環に4−8の原子を持つそれぞれ独立の環である。
本方法の第5の実施の形態においては、R1及びR20は水素及び任意選択的に置換されたアルキルからそれぞれ独立に選択される。
本方法の第6の実施の形態においては、R1及びR20は置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリールよりなる群から一般的に選択される環に4−8の原子を持つそれぞれ独立の環である。
本方法の第7の実施の形態においては、R1は水素であり、R20はメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、ベンジル、及び-CH2CH2Ph基よりなる群から選択される。
本方法の第8の実施の形態においては、R1及びR20はメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、ベンジル及び-CH2CH2Ph基よりなる群から各々独立に選択される。
本方法の第9の実施の形態においては、R7は任意選択的に置換されたアリール及びヘテロアリールよりなる群から選択される。
本方法の第10の実施の形態においては、R5は-CF3, H, F, Cl, -N(Me)2 及び-ORよりなる群から選択され、Rは任意選択的に置換されたアルキル基、任意選択的に置換されたベンジル基、又は任意選択的に置換されたアリール基である。
本方法の第11の実施の形態においては、R3は水素及び任意選択的に置換されたアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シリル及びこれらの組合せよりなる群から選択される。
本方法の第12の実施の形態においては、リガンドは図1から7に示されるA1 からA75のリガンドよりなる群から選択される。
本方法の第13から第21の実施の形態においては、リガンドは
Figure 0004991691
である。
最初の21の実施の形態のいずれかと共に用いることのできる第22の実施の形態においては、活性剤は、13族試薬、二価金属試薬、及び/又はアルカリ金属試薬の何れとも組み合わせて任意選択的に用いることのできるアルモキサンである。
最初の21の実施の形態のいずれかとともに用いることのできる第23の実施の形態においては、活性剤は、13族試薬、二価金属試薬、及び/又はアルカリ金属試薬の何れとも組み合わせて任意選択的に用いることのできる中性、又はイオン性化学量論的活性剤である。
最初の21の実施の形態のいずれかと共に用いることのできる第24の実施の形態においては、活性剤は、次のものからなる群より選択される:
修飾されたメチルアルモキサン(modified methylaluminoxane (MMAO))、メチルアルモキサン(methylaluminoxane (MAO))、トリメチルアルミニウム(trimethylaluminum (TMA))、トリイソブチル アルミニウム(triisobutylaluminum (TlBA))、ジイソブチルアルミニウム水素化物(diisobutylaluminumhydride (DIBAL))ポリメチルアルモキサンIP(polymethylaluminoxane-IP (PMAO))、トリフェニルカルボニウテトラキス(ペルフルオロフェニル) ホウ酸塩 (triphenylcarbonium tetrakis(perfluorophenyl)borate), N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス (ペルフルオロフェニル) ホウ酸塩(N,N-dimethyl-anilinium tetrakis(perfluorophenyl)borate)、N,N-ジ(n-デシル)-4-n-ブチル−アニリニウムテトラキス(ペルフルオロフェニル) ホウ酸塩(N-di(n-decyl)-4-n-butyl-anilinium tetrakis(perfluorophenyl)borate)及びこれらの混合物。
最初の21の実施の形態のいずれかと共に用いることのできる第25の実施の形態においては、金属前駆体は(THF)3CrMeCl2, (THF)3Crl3, (Mes)3Cr(THF), [{TFA}2Cr(OEt2)]2, (THF)3CrPh3, (THF)3Cr(η2-2,2'-ビフェニル)Br及びそれらの混合物より成る群から選択される。
本方法の第26の実施の形態においては、オレフィンはC2 から C12オレフィンである。
本方法の第27の実施の形態においては、オレフィンはC2からC8オレフィンである。
本方法の第28の実施の形態においては、オレフィンはエチレンである。
本方法の第29の実施の形態においては、プロセスはオレフィンの三量体又は四量体を生成する。
本方法の第30の実施の形態においては、プロセスは1−ヘキセンを生成する。
本方法の第31の実施の形態においては、プロセスは1−オクテンを生成する。
本方法の第32の実施の形態においては、プロセスは1−ヘキセン及び1−オクテンの混合物を生成する。
本方法の第33の実施の形態においては、反応は炭化水素溶媒中で起きる。
本方法の第34の実施の形態においては、反応は脂肪族炭化水素溶媒中で起きる。
本方法の第35の実施の形態においては、本発明は次のものを含む組成物に関する:
(2) 次の一般式により表わされるリガンド:
Figure 0004991691
ここでR1及びR20は、水素及び任意選択的に置換アルキルよりなる群からそれぞれ独立に選択される。
Tは一般式-(TR2R3)-の架橋原子団であり、ここでT’は炭素及びケイ素よりなる群から選択されるものであり、二以上のR2及び/又はR3基が結合され、3−50の非水素原子を持つ一以上の任意選択的に置換された環系を形成する条件で、R2及びR3は水素、ハロゲン及び任意選択的に置換されたアルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、シリル、ボリル、ホスフィノ、アミノ、アルキルチオ、アリールチオ及びこれらの組み合わせよりなる群から独立に選択され;
R4, R5, R6 及びR7は、水素、ハロゲン、ニトロ、及び任意選択的に置換されたアルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、シリル、ボリル、ホスフィノ、アミノ、アルキルチオ、アリールチオ及びこれらの組み合わせよりなる群れから独立に選択され、及び任意選択的に二つ以上のR1, R20, R2, R3, R4, R5, R6 及びR7基が結合され、一以上の任意選択的に置換された環系を形成しても良い。
(2)一般式Cr(L)nで表わされる金属前駆体化合物であり、各々のLはハロゲン化物、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換へテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、ヒロドオキシ、ボリル、シリル、アミノ、アミン、水素化物、アリル、ジエン、セレニウム、ホスフィノ、ホスフィン、エーテル、チオエーテル、カルボン酸塩、チオ、1,3-ジオネート(dionate)、シュウ酸塩、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、複数のエーテル、複数のチオエーテル及びこれらの組み合わせより成る群から独立に選択され、ここで二つ以上のL基が、3−50の非水素原子を持つ一つの環構造において結合されていても良く;nは1,2,3,4,5又は6であり;及び
(3)任意選択的に、一以上の活性剤、である。
前記組成物の第36の実施の形態においては、R1は水素であり、R20はメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、ベンジル、及び-CH2CH2Ph基よりなる群から選択される。
第35の実施の形態の、第37の実施の形態においては、R1及びR20はメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、ベンジル、及び-CH2CH2Ph基よりなる群から各々独立に選択される。
第35の実施の形態の、第38の実施の形態においては、R7は任意選択的に置換されたアリール及びヘテロアリールよりなる群から選択される。
第35の実施の形態の、第39の実施の形態においては、R3は水素及び任意選択的に置換されたアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シリル及びこれらの組み合わせよりなる群から選択される。
第35の実施の形態の、第40の実施の形態においては、R5は-CF3, H, F, Cl, -N(Me)2 及び-ORよりなる群から選択され、Rは任意選択的に置換されたアルキル基、任意選択的に置換されたベンジル基、又は任意選択的に置換されたアリール基である。
第41の実施の形態においては、本発明は次の一般式により表される金属錯体に関する:
Figure 0004991691
ここでR1及びR20は水素及び任意選択的に置換されたアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シリル、及びこれらの組合せよりなる群からそれぞれ独立に選択される。
Tは一般式-(TR2R3)-の架橋原子団であり、ここでT’は炭素及びケイ素よりなる群から選択されるものであり、二以上のR2及び/又はR3基が結合され3−50の非水素原子を持つ一以上の任意選択的に置換された環系を形成する条件で、 R2及びR3は水素、ハロゲン及び任意選択的に置換されたアルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、シリル、ボリル、ホスフィノ、アミノ、アルキルチオ、アリールチオ、及びこれらの組み合わせよりなる群から独立に選択される。
R4, R5 及びR6は、水素、ハロゲン、ニトロ、及び任意選択的に置換されたアルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、シリル、ボリル、ホスフィノ、アミノ、アルキルチオ、アリールチオ、及びこれらの組み合わせから独立に選択され、及び任意選択的に二以上のR1, R20, R2, R3, R4, R5及びR6基が結合され、一以上の任意選択的な置換環系を形成しても良い。
Eは、任意選択的に置換されたアリール又はヘテロアリール環の部分である炭素原子であり;
L 及びmは上に定義した通りであり;
点線の矢印は、配位結合が存在し又は存在しない任意選択的配位結合であることを示す。
第42の実施の形態においては、R1は水素であり、R20は第41の実施の形態の錯体中のメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、ベンジル、及び-CH2CH2Ph基よりなる群から選択される。
第43の実施の形態においては、R1及びR20は、第41の実施の形態のメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、ベンジル、及び-CH2CH2Ph基よりなる群からそれぞれ独立に選択される。
第44の実施の形態においては、錯体は次の一般式により表される:
Figure 0004991691
ここでR1及びR20は水素及び任意選択的に置換アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シリル、及びこれらの組合せよりなる群からそれぞれ独立に選択される:
Tは一般式-(TR2R3)-の架橋原子団であり、ここでT’は炭素及びケイ素よりなる群から選択されるものであり、二以上のR2及び/又はR3基が結合され、3−50の非水素原子を持つ一以上の任意選択的に置換された環系を形成する条件で R2及びR3は、水素、ハロゲン及び任意選択的に置換されたアルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、シリル、ボリル、ホスフィノ、アミノ、アルキルチオ、アリールチオ、及びこれらの組み合わせよりなる群から独立に選択される。
R4, R5, R6, R8 R9, R10 及び R11は、水素、ハロゲン、ニトロ、及び任意選択的に置換されたアルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、シリル、ボリル、ホスフィノ、アミノ、アルキルチオ、アリールチオ、及びこれらの組み合わせよりなる群れから独立に選択され、及び任意選択的に二以上のR1, R20, R2, R3, R4, R5, R6, R8, R9, R10 及び R11基が結合され一以上の任意選択的な置換環系を形成しても良い。
L及びmは上に定義した通りであり;及び
点線の矢印は、配位結合が、存在し又は存在しない任意選択的配位結合であることを示す。
第45の実施の形態においては、本発明はオリゴマー化条件下でオレフィンを触媒と反応させることを含み、オレフィンのオリゴマーを生成する方法に関し、オリゴマー化反応はオリゴマーに対し少なくとも70モル%の選択性を持ち、前記触媒は第43又は第44の実施の形態の金属錯体、及び任意選択的に活性剤を含む。
第46の実施の形態においては、R1は水素であり、R20は第45の実施の形態のメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、ベンジル、及び-CH2CH2Ph基よりなる群から選択される。
第47の実施の形態においては、R1及びR20は第45の実施の形態のメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、ベンジル、及び-CH2CH2Ph基よりなる群からそれぞれ独立に選択される。
第48の実施の形態においては、オレフィンは第45の実施の形態におけるエチレンである。
第49の実施の形態においては、第45の実施の形態のプロセスはオレフィンの三量体又は四量体を生成する。
第50の実施の形態においては、第49の実施の形態のプロセスは1−ヘキセンを生成する。
第51の実施の形態においては、反応は第45の実施の形態の炭化水素溶媒中で起こる。
第52の実施の形態においては、反応は第45の実施の形態の脂肪族炭化水素溶媒中で起こる。
実施例
一般説明:空気に敏感な全ての手順はVacuum Atmospheres又はMBraunグローブ ボックス中で精製されたアルゴン又は窒素雰囲気で行われた。使用された全ての溶媒は既知の技術により無水、脱酸素化及び精製された(例えば、D. D. Perrin & W. L. F. Armarego Purification of Laboratory Chemicals, 第3版 (Pergamon Press: New York, 1988) を参照願いたい)ものであった。全てのリガンド及び金属前駆体はその技術分野で知られている手順、例えば、不活性雰囲気条件下等に従って生成された。エチレンのオリゴマー化の実験は米国特許第6,306,658号, 第6,455,316号、及び第6,489,168号及び1998年10月22日出願の米国特許出願第09/177,170号、WO 00/09255に記載の並行圧力反応器、及びWO 04/060550及び米国特許出願第2004/0121448号に記載の様にその場の注入機能を持つ並行バッチ反応器中で実施された。これらの文献は、それぞれ参照により本明細書に組み入れられる。
液体オレフィン製品の数量的分析は2つの炎イオン化検出器を持つAgilent 6890二重チャネル気体クロマトグラフ(Dual Channel Gas Chromatograph)を用いて実施された。液体オレフィン製品はまずRT-x1カラム(1.25 m 長さ x 0.25 mm 厚x 1 μm幅;Restek 製及びRVM Scientificの機器によりモジュールに巻き入れられた)を用いて分離され、そして校正標準と比較して炎イオン化検出器により数値化された。シクロオクタンが内部標準として使用された。サンプルは、LEAPTECより購入しCTC HTS PAL LC-MS自動試料採取器を用いて8 x 12 配列の 1 mLのガラス瓶からカラムに投入された。ポリエチレンの生成量がBohdanモデル BA-100自動計量モジュールを用いて決定された。
リガンドの合成
実施例a ピリジンーアミン リガンドA29の合成:A方法の実施例
Figure 0004991691
−78℃まで冷却された150mLの無水、脱気THF中で、23.7g(100mモル)の2,6-ジブロモピリジン(2,6-dibromopyridine)の溶液に、窒素下で、150mLの無水、脱気Et2O中の11.0 mL (110 mモル)の 10.0 M n-BuLi溶液が滴下で加えられた。−78℃で2時間置いた後、24.2 mL (300 mモル)の無水、脱気DMFが急速攪拌をしつつ滴下で加えられた。この溶液は−78℃で2時間攪拌され、その後、一夜で室温(RT)まで暖められた。溶液は−78℃まで冷却され、100mLの1.0モルHCL水溶液がゆっくりと加えられた。有機相は分離され及び水相が3 x 50 mL Et2Oで洗浄された。有機洗浄液は混合され、3 x 50 mLの水及び3 x 50 mLのブライン(brine)で洗浄され、その後硫酸ナトリウム上で乾燥された。
揮発分は真空中で除去されオレンジ油が生成された。オレンジ油はヘキサンにより粉末にされ、冷却されたペンタンにより洗浄され、真空で一夜乾燥され薄いオレンジ色の固体である2−ブロモー6−ホルムピリジン(2-bromo-6-formylpyridine)を生成した。
Figure 0004991691
フェニルボロン酸(1.46 g, 12 mモル) 及び Na2CO3 (2.65 g, 25 mモル)が60 mLの脱気4:1 H2O/MeOHに溶解された。この溶液はカニューレを通して、50mLの脱気トルエン中の1.86 g (10 mモル) の 2−ブロモー6−ホルムピリジン及び 116 mg (0.10 mモル) のPd(PPh3)4溶液に加えられた。二相混合物は強く攪拌され、窒素中70℃で4時間加熱された。室温まで冷却されて、有機相は分離され、水相は3 x 25 mLのEt2Oで洗浄された。混合された有機抽出物は3 x 25 mLの水 及び 20 mLのブラインで洗浄されNa2SO4上で乾燥された。真空中で揮発物を除去した後に、得られた褐色油(brown oil)はシリカ上でヘキサン/ CH2CI2によりクロマトグラフ分析された。透明な部分が混合され、揮発物は除去され2-ホルミル-6-フェニルピリジン(2-formyl-6-phenylpyridine)が白色固体として生成された。
Figure 0004991691
3Å篩及び触媒量のTsOHを含む 50mLの無水THL中の916mg(5mモル)の2-ホルミル-6-フェニルピリジン及び402mg(5.5mモル)のn-ブチルアミン溶液が窒素中で75℃で8時間加熱された。真空中で揮発物をろ過し除去することにより6-フェニルピリジン−2−(n-ブチル)イミン(6-phenylpyridine-2- (n-butyl)imine)が黄色油として得られ、黄色油は精製することなく次の求核反応において直接用いることができた。
ステップ4
Figure 0004991691
窒素雰囲気下で2mL Et2O 中で、6-フェニルピリジン−2−(n-ブチル)イミン(6-phenylpyridine-2- (n-butyl)imine)(300 mg, 1 mモル) を強く攪拌した溶液に、塩化シクロヘキシルマグネシウム(cyclohexylmagnesium chloride) (Et2O中、2モルの600 μ、1.2 mモル)溶液が加えられた。室温で12時間攪拌の後、反応は水性NH4Clにより抑えられた。有機層は分離され、ブライン及び水で洗浄され、その後Na2SO4上で乾燥された。クロマトグラフ分析(アルミナ ゲル、10%酢酸エチル/ヘキサン)に続いて、製品は黄色油として分離された。錯化剤としてMgBr2を用いることにより、米国特許第6,750,345号 及び第6,713,577号に記載の様に、ステップ4での選択を助けることができる。あるリガンドについては錯化剤は不要である。あるケースでは、ステップ4の位置選択性は、イミン炭素及びイミン窒素の両方に対する求核攻撃製品が分離することができる様定められる (例えば、A29 及びA38リガンドが同じ反応から得ることができ、その場合の製品比率は使用される条件により決まる)。
実施例1b ピリジンーアミンリガンドA51の合成:B方法の実施例
Figure 0004991691
6-ブロモピリジン-2-カルボキシアルデヒド (6-Bromopyridine-2- carboxaldehyde) (1.86 g, 10.0 mモル)及びカルバゾール (1.84 g, 11 mモル)が不活性雰囲気下で無水1、4-ジオキサン(1,4-dioxane)(40 mL)中で混合された。
炭酸セシウム(cesium carbonate) (4.56 g, 14 mモル), キサントフォス(xantphos) (0.382 mg, 0.66 mモル) 及び Pd2(dba)3 (0.275 g, 0.3 mモル)
が反応混合物に加えられた。反応混合物は封をされ、100℃で72時間加熱された。反応物はその後大気温度まで冷やされ、EtOAc (150 mL)で希釈され、ブライン(75 mL)で洗浄された。有機層が分離され、Na2SO4上で乾燥された。混合物はろ過され、そして材料はアルミナクロマトグラフィーのため中性アルミナに吸収させた。材料はヘキサン中で0−20%勾配のEtOAcを用いて溶出された。製品を含む部分が集められ、蒸発させて黄色固体(2.28 g)の製品混合物が得られた。 GC-MS及び1H NMRにより、この混合物は所望の製品及び開始カルバゾールを含んでいることが確認された。材料は更に精製することなく次の工程に送られた。
Figure 0004991691
上記の製品混合物(1.50 g)はメタノール(12 mL)中で攪拌して採取された。できた溶液は0℃まで冷却された。ホウ化水素ナトリウム(0.313 g, 8.27 mモル)が慎重に加えられた。でき上がった混合物は0℃で15分間攪拌された。反応物は80℃で1時間加熱された。その後混合物はブライン溶液(50 mL)に注入され、
EtOAc (3 x 50 mL)で抽出された。抽出物は混合されNa2SO4上で乾燥された。溶液はろ過され、中性アルミナ上でクロマトグラフィー分析のためアルミナ ゲルに吸収させた。材料はヘキサン中で0−20%勾配のEtOAcを用いて溶出させた。製品は、溶離剤を蒸発させた後無色発泡体(0.965 g)として得られた。
Figure 0004991691
6-カルバゾリル-2-ヒドロキシメチルピリジン(6-carbazolyl-2-hydroxymethyl pyridine) (0.965 g, 3.52 mモル)がジクロロメタン (dichloromethane) (35 mL) 及びアセトニトリル (7 mL)に溶解された。N-メチルモルホリン−N−オキシド(N-methylmorpholine-N-oxide) (0.619 g, 5.28 mモル)が攪拌溶液に加えられ、続いて活性化された4Å−分子篩(2g)が加えられた。出来た混合物は大気温度で15分攪拌された。その後テトラ-N-プロポリアンモニア−過ルテニウム酸塩 (tetra-N- propylammonium-perruthenate) (62 mg, 0.176 mモル)が一体で加えられ、出来た混合物は大気温度で38時間攪拌された。反応はチオ硫酸塩ナトリウム(10 mL)の20%水性溶液の添加により抑えられた。有機層が分離され、水層はCH2CI2 (3 x 50 mL)により抽出された。有機層及び抽出物は混合されNa2SO4上で乾燥された。材料はアルミナクロマトグラフィーのため中性アルミナに吸収させた。材料はヘキサン中で0−20%勾配のジエチルエーテルを用いて溶出させた。製品は、溶離剤を蒸発させて白色固体(0.425 g)として得られた。
Figure 0004991691
6-カルバゾルピリジン-2-カルボキサアルデヒド (6-carbazolylpyridine-2- carboxaldehyde) (0.358 g, 1.31 mモル) が無水THF (16 mL)中で採取された。 ベンジルアミン(benzylamine) (0.154 g, 1.44 mモル), p-TsOH-H2O (30 mg, 0.158 mモル)及び 4Å-分子篩 (2 g)が攪拌されている混合物に加えられた。反応容器は封印され、80℃で30分加熱された。反応混合物は大気温度に冷却され、EtOAc (50 mL)により希釈され、篩を除去するためろ過された。出来た溶液は水性1.5モルKHCO3 溶液 (30 mL)で洗浄された。有機層は分離され、Na2SO4上で乾燥された。
材料はろ過され、そして揮発材料が除去され所望の製品が白色固体(0.425 g)として生成された。
Figure 0004991691
ベンジル イミン(0.425 g, 1.18 mモル)が無水ジエチル エーテル(10mL)中で採取された。ジエチル エーテル(1.30 mL, 1.3 mモル)中の塩化ベンジルマグネシウム溶液が、攪拌されている溶液に滴下により加えられた。出来た反応混合物が大気温度で1時間攪拌された。その後反応混合物はブライン(20 mL)を加えて反応を抑えた。出来た混合物はEtOAc (3 x 50 mL)により抽出された。
有機抽出物は混合され、Na2SO4上で乾燥された。
溶液はろ過され、材料はアルミナクロマトグラフィーのため中性アルミナに吸収させた。材料はヘキサン中50%ジエチルエーテルを溶離剤として用いて溶出させた。製品は、この様にして黄色固体(0.377 g)として得られた。
図1,2、3,4及び5に示すリガンドは、上に詳細記載の手順、又は当業者に明らかなこれらの手順を変形した手順を用いて生成したものである。
実施例2 ピリジンーアミン リガンドA53の合成: R20=アルキルの実施例
Figure 0004991691
2-ホルミル-6-フェニルピリジン (2-Formyl-6-phenylpyridine), 200 mg (1.10 mモル), 及び130 mg (1.10 mモル) のベンゾチアゾール(benzotriazole)が、約100 mg のMgSO4 を乾燥剤として含む10 mL 無水 CH2CI2に溶解された。
ジメチルアミン(dimethylamine)(0.61 mL の2M ヘキサン溶液, 1.2 mモル)が室温で加えられた。混合物は室温で12時間強く攪拌され、その後有機固形物を除去するためにろ過された。真空中で揮発物が除去され、結果の黄色発泡体は精製することなく次の求核反応において直接用いられた。
Figure 0004991691
窒素雰囲気下で2mL Et2O中の強く攪拌された6-フェニルピリジン-2−(ジメチルアミノ)-ベンゾトリアゾ−ル イミニウム塩)(6-phenylpyridine-2-(dimethylamino)−benzotriazole iminium salt) (330 mg, 1 mモル)溶液に、塩化ブチルマグネシウム (butylmagnesium chloride) (Et2O中の2 Mの550 μL, 1.1 mモル) が加えられた。室温で12時間攪拌後、反応は水性NH4Clにより抑えられた。有機層が分離され、ブライン及び水で洗浄され、Na2SO4上で乾燥された。
クロマトグラフィー(アルミナゲル、10%酢酸エチル/ヘキサン)に続いて、製品は黄色油として分離された。
実施例3.ピリジンーアミン リガンドA74の合成:
Figure 0004991691
ピリジンーアミン リガンドA53(0.268 g, 1 mモル)が不活性雰囲気下で10 mL の無水CH2CI2中に溶解された。溶液は−78℃に冷却され、n-ブチルリチウム(n-butyllitium) (ヘキサン中の1.6 M溶液0.69 mL, 1.1 mモル)が攪拌しつつ加えられた。出来た溶液は室温まで暖められ1時間攪拌された。その後ヨウ化メチルが加えられ、混合物は室温で12時間攪拌された。反応混合物は飽和NH4Clに注がれ、有機物が分離された。有機層はブラインにより洗浄され、回収され、そしてNa2SO4上で乾燥された。
製品は中性アルミナゲルに吸収され、アルミナクロマトグラフィーを経て精製され、ヘキサン中の0−20%勾配のEtOAcを用いて溶出させた。
図6及び7に示すリガンドは、上に詳細記載の手順、又は当業者に明らかな、これらの手順を変形した手順を用いて生成したものである。
実施例5 96ウエル形式での選択的エチレンオリゴマー化実施例
5a 一般手順
エチレンオリゴマー化反応は、アルミニウムブロック内の、8 x 12配列に配置された1mLガラス瓶を用いて96ウエル形式で行った。試薬は原液又はスラリーから、Symyxソフトにより駆動されるCavro液体操作ロボット(例えば、米国特許第6,507,945号をご参照願いたい。この文献は参照により本明細書に組み入れられる)又は手動ピッペットを用いて1mL瓶に加えられた。瓶はパリレンに被覆されたスターバー(stir-bar)を含み、スクリーニング(以下に記述する)に使用される前に重量が計られた。所望のリガンドの親配置の溶液がガラス瓶(各リガンド0.3μモル)の配列に移され、その後溶媒は窒素又はアルゴン流を用いてリガンド配列から取除かれた。出来たリガンド配列はその後適当なクロミニウ前駆体、活性剤(又は活性剤の組み合わせ)と接触させ、その場の(in situ)注入機能を持つ平行バッチ反応器内でエチレンにより加圧された。詳細は以下に記載する。平行バッチ反応器はWO04/060550及び米国特許出願第2004/0121448号に記載されており、これら文献は参照により本明細書に組み入れられる。
クロミウム前駆体合成
(THF)3CrMeCl2はNishimura, K.他、J. Organomet Chem. 37, 317-329 ページ(1972)記載の様に生成された。化合物[{TFA}2Cr(OEt2)]2は、既にCotton, F. A. 他、Inorg. Chem. 17, 176-186 ページ、(1978)に記載がある。しかし、以下に記載の異なる方法によって生成された。 (THF)3CrPh3はHerwig, W.及びZeiss, H. J. Am. Chem. Soc. 81, 4798-4801ページ、(1959)に記載の様に生成された。(Mes)3Cr(THF)はStolze, G. J. Organomet. Chem. 6, 383-388 ページ(1966) に記載の様に生成された。
(Mes)CrCl(THF)2はStolze, G.他、J. Organomet. Chem. 7, 301-310 (1967) に記載の様に生成された。全ての他のCr試薬は市場から購入した。
[{TFA}2Cr(OEt2)]2の生成
1.00 g の CrCl2 (8.14 mモル) 及び1.96 g LiTFA (16.28 mモル)の混合物に20 mLのジエチルエーテルが加えられた。薄いグリーン懸濁液が15分攪拌され、少量の薄グリーン固形物を含む深紫色の浮遊物が生成された。懸濁液はアルゴン流下で乾燥され、更に真空中で約15分乾燥させた。固形物はその後40 mLのヘキサンにより抽出されろ過され、更に20 mLのヘキサンにより2度抽出されろ過された。ろ過された液は混合され、アルゴン流の下で乾燥され、深紫色の、自由流動性の結晶性固形物を生成した。分離された生成物は1.96 gであった。
原液
原液の濃縮は以下の通りである。
クロミウム前駆体
トルエン中の錯体化:
(THF)3CrMeCl2 (0.01 M、トルエン中), (Mes)3Cr(THF) (0.01 M、トルエン中), [{TFA}2Cr(OEt2)]2 (0.005 M、トルエン中)。
THF中の錯化:
(THF)3CrPh3 (0.005 M、THF中)、 (THF)3CrMeCl2 (0.005 M、THF中)、 (MeS)3Cr(THF) (0.005 M、THF中), [{TFA}2Cr(OEt2)]2 (0.005 M 、THF中)。
活性剤/13族試薬
活性剤及び13族試薬は、選択的エチレンオリゴマー化反応のために選択される溶媒よって、トルエン、n-ヘプタン、又はn-ドデカン中で生成された(表1を参照)。アルモキサンはAkzo Chemical Inc., Chicago, ILより調達した。
MMAO- 3A/AIR3, PMAO-IP/AIR3,及びSJ2BF20/AIR3混合物が、リガンド−クロム前駆体組成物に加える前1時間以内に生成された。
原液は以下のとおりであった:
MMAO-3A: 0.30 M プラス 0.195 M シクロオクタンを内部標準として。
MMAO-3A/TMA: 0.150 M MMAO-3A, 0.0375 M TMAプラス 0.195 M シクロオクタンを内部標準として。
PMAO-IP/TMA: 0.150 M PMAO-IP, 0.0375 M TMAプラス 0.195 M シクロオクタンを内部標準として。
MMAO-3A/TIBA: 0.150 M MMAO-3A, 0.0375 M TIBAプラス 0.195 M シクロオクタンを内部標準として。
SJ2BF20/TMA: 0.0015 M SJ2BF20、 0.0375 M TMAプラス 0.195 M シクロオクタンを内部標準として。
SJ2BF20/TIBA: 0.0015 M SJ2BF20, 0.0375 M TlBAプラス 0.195 M シクロオクタンを内部標準として。
5b リガンドークロミニウム組成物のその場での生成及びスクリーニング
方法1:トルエンの室温錯体形成、トルエンスクリーニング
リガンド配列(各リガンド0.3 μモル)は、最初にトルエン(各ウエル約30μL)と接触させ、その後所望のクロム前駆体のトルエン溶液(各ウエル約30μL, 0.3μモル) が加えられた。結果の混合物は100-150 psi (0.67-1.03 MPa)のエチレンの存在下、大気温で1時間攪拌された。リガンド配列はその後適当な活性剤(又は活性剤の混合物、各ウエル200μL、接触時間≦5分)の原液で処理され、平行バッチ反応器に置かれ、50℃、150 psi (1.03 MPa)のエチレン圧力下で1時間攪拌された。
方法2:トルエン75℃での錯体形成、トルエンスクリーニング
リガンド配列(各リガンド0.3 μモル)は、最初にトルエン(各ウエル約30μL)と接触させ、その後所望のクロム前駆体のトルエン溶液(各ウエル約30μL, 0.3μモル) が加えられた。結果の混合物は100-150 psi (0.67-1.03 MPa)のエチレンの存在下、75℃で30分攪拌された。配列はその後室温まで冷却され適当な活性剤(又は活性剤の混合物、各ウエル200μL、接触時間≦5分)の原液で処理され、平行バッチ反応器に置かれ、50℃、150 psi (1.03 MPa)のエチレン圧力下で1時間攪拌された。
方法3:THF室温錯体形成、トルエンスクリーニング
リガンド配列(各リガンド0.3 μモル)は、クロム錯体のTHF溶液(各ウエル約60μL、0.3 μモル)と接触させ、室温で2時間攪拌された(エチレンの不存在下で)。THFは配列の各ウエル上に窒素、又はアルゴン流を流すことにより除去された。その後の60μLのトルエンが配列の各ウエルに加えられ、次いで
100-150 psi (0.67-1.03 MPa)圧のエチレンの存在下、15分攪拌された。配列はその後適当な活性剤(又は活性剤の混合物、各ウエル200μL、接触時間≦5分)の原液で処理され、平行バッチ反応器に置かれ、50℃、150 psi (1.03 MPa)のエチレン圧力下で1時間攪拌された。
方法4:トルエン75℃での錯体形成、ヘプタン又はドデカンスクリーニング
手順は上記の方法2に記載の内容と、錯体形成ステップに続いて、配列内の各ウエル上に窒素又はアルゴン流を流すことによりトルエンが除去されたことを除いて同一である。その後60μLのn-ヘプタン又はn-ドデカンが配列の各ウエルに加えられ、次いで100-150 psi (0.67-1.03 MPa)のエチレンの存在下、15分攪拌された。配列はその後適当な活性剤(又は活性剤の混合物、各ウエル200μL、接触時間≦5分)の原液で処理され、平行バッチ反応器に置かれ、50℃、150 psi (1.03 MPa)のエチレン圧力下で1時間攪拌された。
方法5:THF室温の錯体形成、ドデカンスクリーニング
手順は方法3に記載の内容と、THF除去に続いて、配列の各ウエルが60μLのn-ドデカンにより処理され、100-150 psi (0.67-1.03 MPa)圧のエチレンの存在下、15分攪拌されたことを除き同じである。配列はその後適当な活性剤(又は活性剤の混合物、各ウエル200μL、接触時間≦5分)の原液で処理され、平行バッチ反応器に置かれ、50℃、150 psi (1.03 MPa)のエチレン圧力下で1時間攪拌された。
方法6:THF50℃錯体形成、ドデカンスクリーニング
リガンド配列(各リガンド0.3 μモル)を、クロム錯体のTHF溶液(各ウエル約60μL、0.3 μモル)と接触させ、50℃で1時間攪拌した(エチレンの不存在下で)。配列は室温に冷却され、そしてTHFが配列の各ウエル上に窒素、又はアルゴン流を流すことにより除去された。配列の各ウエルは続いて60μLのn-ドデカンにより処理され、100-150 psi (0.67-1.03 MPa)のエチレン下で15分攪拌された。
配列はその後適当な活性剤(又は活性剤の混合物、各ウエル200μL、接触時間≦5分)の原液で処理され、平行バッチ反応器に置かれ、50℃、150 psi (1.03 MPa)のエチレン下で1時間攪拌された。
方法7:リガンドA4 及びCrMeCl2(THF)3から分離されたクロミニウムリガンド組成物、トルエン又はドデカンスクリーニング
CrMeCl2(THF)3 (28.1 mg, 0.0793 mモル, 0.5 mLトルエン)溶液がリガンドA4溶液(30.0 mg, 0.0793 mモル, 0.5mL トルエン)に大気温で加えられた。15−20分後、ベージュ色の固体が溶液から沈殿した。混合物は12時間そのままの状態に置かれた。混合物はろ過され、分離されたベージュの固体は2 x 0.5 mLトルエンで洗浄された。分離された固体はTHF中で溶解され、THFは窒素流下で除去された。固体が真空中で30分乾燥された(分離された生成物は29 g)。0.005 M溶液/スラリーがトルエン又はn-ドデカン中で、分離された固体により生成された。その後60 μLのトルエン又はn-ドデカン分離錯体溶液/スラリーが配列中の各ウエルに加えられた。結果の混合物は100-150 psi (0.67-1.03 MPa)のエチレン下で大気温で5分間攪拌された。配列は、その後適当な活性剤(又は活性剤の混合物、各ウエル200μL、接触時間≦5分)の原液で処理され、平行バッチ反応器に置かれ、50℃、150 psi (1.03 MPa)のエチレン下で1時間攪拌された。
方法8:リガンドA4 及びCrCl3(THF)3,から分離されたクロミニウムリガンド組成物、トルエン又はドデカンスクリーニング
30.0 mg (0.08 mモル)の CrCl3 (THF)3 及び30.3 mg (0.08 mモル) リガンド A4の混合物に2 mL の CH2Cl2が加えられた。反応混合物は、殆んど即時に紫青の溶液に変わり、室温で2時間攪拌された。揮発物は溶液上に窒素流を流すことにより除去され、青灰色の残滓が真空中で2時間乾燥された(分離生成量:43mg)。0.005M溶液/スラリーがトルエン又はn−ドデカン中で分離された固形物により生成された。その後、60 μLトルエン又はn-ドデカン分離錯体溶液/スラリーが1mLガラス瓶のマイクロタイタープレート配列中のウエルに加えられ、結果の混合物は100-150 psiのエチレンの存在下、大気温で15分間攪拌された。その後配列は適当な活性剤(又は活性剤の混合物、各ウエル200μL、接触時間≦5分)の原液で処理され、平行バッチ反応器に置かれ、50℃、150 psi (1.03 MPa)のエチレンの下で1時間攪拌された。
方法9:トルエン25℃錯体形成、ヘプタンスクリーニング
手順は上記の方法1に記載の内容と、錯体形成ステップに続いて、トルエンが配列内の各ウエル上に窒素又はアルゴン流を流すことにより除去されたことを除いて同一である。その後60μLのn-ヘプタンが配列の各ウエルに加えられ、次いで100-150 psi (0.67-1.03 MPa)のエチレンの下、15分攪拌された。配列はその後適当な活性剤(又は活性剤の混合物、各ウエル200μL、接触時間≦5分)の原液で処理され、平行バッチ反応器に置かれ、50℃、150 psi (1.03 MPa)のエチレン下で1時間攪拌された。
方法10:THF50℃錯体形成、トルエンスクリーニング
リガンド配列(各リガンド0.3 μモル)は、クロム錯体のTHF溶液(各ウエル約60μL、0.3 μモル)と接触させ、50℃で1時間攪拌された(エチレンの不存在下で)。配列は室温に冷却され、THFが、配列の各ウエル上に窒素、又はアルゴン流を流すことにより除去された。配列の各ウエルは続いて60μLのトルエンにより処理され、100-150 psi (0.67-1.03 MPa)のエチレンの下で15分攪拌された。
配列はその後適当な活性剤(又は活性剤の混合物、各ウエル200μL、接触時間≦5分)の原液で処理され、平行バッチ反応器に置かれ、50℃、150 psi (1.03 MPa)のエチレン下で1時間攪拌された。
5c.製品の分析
1時間の反応の後、平行バッチ反応器は減圧され、配列は取出された。その後瓶の配列は室温のアルミニウムブロックに移され、各瓶に約200 μLのトルエン、続いて30-50μLの水が加えられた。この瓶は攪拌され、最終的にトルエンで全容量が約800μLとされた。テフロンシート及びゴムガスケットが配列の上に置かれ、アルミニウムカバーが配列に封をするために上部にねじ込まれた。その後配列は機械的に攪拌され、炎イオン化検出器(例えば、GC-FID技術)を備えた気体クロマトグラフィー(GC)を用いて各ウエルの組成物を分析する前に、1500rpmで10分間遠心分離された。配列のGC分析に続いて、揮発物が、真空遠心分離により除去され、固体製品の生成量を決定するために瓶が計量された。生成されたポリエチレン量を算出するためにその後計量された触媒及び共触媒残留物が重量から差し引かれた。表1は96ウエルフォーマットで実施された選択的エチレンオリゴマー化反応から選択された結果を示す。表1において、1−ヘキセンの選択度はパーセントで示され、100x[1−ヘキセンのミクロモル]/[C6-C16オレフィンのミクロモルの合計](ドデカンが溶媒として用いられた場合はドデセンを除く)と定義される。
Figure 0004991691
Figure 0004991691
実施例6:48ウエル平行圧力反応器中の選択的エチレンオリゴマー化反応
6a. 反応器の準備
事前計量された挿入ガラス瓶、及び使い捨て攪拌へらが反応器の各反応容器に取付けられた。
方法A. 反応器はその後閉じられ、ヘプタン中の0.330 mL の修飾されたメチルアルモキサン3A(Modified Methylalumoxane 3A (Akzo Chemical Inc., Chicago, IL) ("MMAO"))1.82 M 溶液及び4.70 mLのn-ドデカンがバルブを通して各圧力反応容器に注入された。その後適当な温度に設定され(各三量化のための具体的な温度は以下の表2に纏めた)及び攪拌速度は800rpmに設定され、混合物は100 psi (0.67MPa)の圧力のエチレンに曝された。圧力室の100 psi (0.67MPa)のエチレン圧力及び温度設定は、選択的オリゴマー化の実験が終了するまでコンピュータ管理により維持された。
方法B. 反応器は閉じられ、トルエン中の0.256 mL の修飾されたメチルアルモキサン3A(Modified Methylalumoxane 3A (Akzo Chemical Inc., Chicago, IL) ("MMAO"))2.35 M 溶液及び4.75 mLのトルエンがバルブを通して各圧力反応容器に注入された。その後適当な温度に設定され(各三量化のための具体的な温度は以下の表2に纏めた)及び攪拌速度は800rpmに設定され、混合物は100 psi (0.67MPa)の圧力のエチレンに曝された。圧力室の100 psi (0.67MPa)のエチレン圧力及び温度設定は、選択的オリゴマー化の実験の終了するまでコンピュータ管理により維持された。
方法C.反応器は閉じられ、ヘプタン中の0.330 mL の修飾されたメチルアルモキサン3A(Modified Methylalumoxane 3A (Akzo Chemical Inc., Chicago, IL) ("MMAO"))1.82 M 溶液及び4.80 mLのヘプタンがバルブを通して各圧力反応容器に注入された。その後適当な温度に設定され(各三量化のための具体的な温度は以下の表2に纏めた)及び攪拌速度は800rpmに設定され、混合物は100 psi (0.67MPa)の圧力のエチレンに曝された。圧力室の100 psi (0.67MPa)のエチレン圧力及び温度設定は、選択的オリゴマー化の終了するまでコンピュータ管理により維持された。
方法D. 方法Dは、ヘプタン中の0.330 mL の修飾されたメチルアルモキサン3A(Modified Methylalumoxane 3A (Akzo Chemical Inc., Chicago, IL) ("MMAO"))の1.82 M 溶液及び4.80 mLのn−ドデセンがバルブを通して各圧力反応容器に注入されたことを除いては、方法Aと同様であった。温度及びエチレン圧力は方法Aと同様に設定され維持された。
6b. クロミウム−リガンド組成物のその場での生成
次の方法は表2に示す実施例のためのクロミウムーリガンド組成物を生成するために用いた。
方法AA. 44μlのリガンド溶液(トルエン中25mM)が、磁石スターバー(magnetic stir bar)を備えた1mLガラス瓶に注がれた。リガンド液を含む1mLガラス瓶に110μLの CrMeCl2(THF)3 液 (トルエン中10 mM)が加えられ金属−リガンド組成物が形成された。反応混合物は攪拌されつつ、75℃まで30分加熱された。その後溶媒は反応混合物上にアルゴン流を流すことにより除去された。その後、150μLのn-ドデカンが金属―リガンド組成物に加えられ、出来た混合物は続く活性剤の添加及びサンプリング ステップを通して攪拌された。
方法BB. 方法BBは、トルエン溶媒が除去されず及びn-ドデカンが添加されないことを除いて方法AAと同様であった。
方法CC. 40μlのリガンド溶液(トルエン中25mM)が、磁石スターバーを備えた1mLガラス瓶に注がれた。リガンド液を含む1mLガラス瓶に110μLの CrMeCl2(THF)3 液 (トルエン中10 mM)が加えられ金属−リガンド組成物が形成された。反応混合物は攪拌されつつ、75℃まで30分加熱された。溶媒はその後反応混合物上にアルゴン流を流すことにより除去された。その後、130μLのヘプタンが金属―リガンド組成物に加えられ、出来た混合物は続く活性剤の添加及びサンプリング ステップを通して攪拌された。
方法DD. 50μlのリガンド溶液(THF中20mM)が、磁石スターバーを備えた1mLガラス瓶に注がれた。リガンド液を含む1mLガラス瓶に110μLの [{TFA}2Cr(OEt2)]2 液 (THF中10 mM(Cr濃度))が加えられ、金属−リガンド組成物が形成された。反応混合物は室温で2.5時間攪拌された。溶媒は反応混合物上にアルゴン流を流すことにより除去された。その後、150μLのn-ドデカンが金属―リガンド組成物に加えられ、出来た混合物は続く活性剤の添加及びサンプリング ステップを通して攪拌された。
方法EE. 100μlのリガンド溶液(n-ドデカン中10mM)が、磁石スターバーを備えた1mLガラス瓶に注がれた。リガンド液を含む1mLガラス瓶、n-ドデカン中の200μLの5mM (MeS)CrCl(THF)2 攪拌懸濁液が加えられ、金属−リガンド組成物が形成された。反応混合物は室温で3時間攪拌され、及び出来た混合物は、続く活性剤の添加及びサンプリング ステップを通して攪拌された。
6c. 13族試薬及び活性剤原液の生成
トルエン中の600 mM の修飾されたメチルアルモキサン3A(Modified Methylalumoxane 3A("MMAO"))が、トルエン中の5.10 mL の2.35 M MMAO-3A(Akzo Chemical Inc., Chicago, ILより購入)溶液及び14.89 mLのトルエンと混ぜ合わせて生成された。ヘプタン/ n-ドデカン中の600 mM のMMAOが、ヘプタン中の6.60 mLの1.82 M MMAO-3A溶液(Akzo Chemical Inc., Chicago, ILより購入)及び 13.40 mLのn-ドデカンと混ぜ合わせて生成された。ヘプタン中の600 mM のMMAO溶液が、ヘプタン中の6.60 mLの1.82 M MMAO-3A溶液(Akzo Chemical Inc., Chicago, ILより購入)及び 13.40 mLのヘプタンと混ぜ合わせて生成された。
n-ドデカン中の200 mM のTIBA (トリイソブチルアルミニウム(Triisobutylaluminum))(Aldrich, Milwaukee, WIより購入)が1.59gの純粋トリイソブチルアルミニウム(Triisobutylaluminum))(Aldrich, Milwaukee, WIより購入) 及び37.98 mL のn-ドデカンと混ぜ合わせて生成された。n-ドデカン中の5 mM の"SJ2BF20" (N,N-ジ(n-デシル)-4-n-ブチル−アニリニウムテトラキス(ペルフルオロフェニル)ホウ酸塩 (N,N-di(n-decyl)-4-n-butyl- anilinium tetrakis(perfluorophenyl)borate))、[(4-n-Bu- C6H4)NH(n-デセニル)2]+[B(C6F5)4 -] ([(4-n-Bu- C6H4)NH(n-decyl)2] +[B(C6F5)4 -] )が、0.111gの "SJ2BF20" (N,N-ジ(n-デシル)-4-n-ブチル−アニリニウム テトラキス(ペルフルオロフェニル)ホウ酸塩 (N,N-di(n-decyl)-4-n-butyl-anilinium tetrakis(perfluorophenyl) borate)), [(4-n-Bu- C6H4)NH(n-デセニル)2]+[B(C6F5)4 -] ([(4-n-Bu- C6H4)NH(n-decyl)2] +[B(C6F5)4 -] ) 及び20 mLのn-ドデカンと混ぜ合わせて生成され、その使用前及び使用中に攪拌されつつ約85℃まで加熱された。
6d. 活性化の方法及び溶液の圧力反応容器への注入
以下の方法が、その場で生成されたクロミウムーリガンド組成物を活性化し、平行圧力反応器に注入するために用いられた。その実施例を表2に示す。
方法AAA n-ドデカン中の攪拌された金属―リガンド組成物に、ヘプタン/ n-ドデカン中の367μL の 600mM MMAO-3A溶液が加えられた。約8分後 50 μLのn-ドデカンが1 mL瓶に加えられ、反応混合物が混合された。約30秒後に1 mL瓶の内容物の一部で、0.80 ミクロモル (μモル)のクロミウム前駆体(412μL)相当分が加圧された反応容器に注入され、その後直ちにn-ドデカンが注入され、全注入容量を1.0mLとした。
方法BBB.
トルエン中の攪拌された金属―リガンド組成物に、トルエン中の367μL の 600mM MMAO-3A溶液が加えられた。約8分後、 50 μLのトルエンが1 mL瓶に加えられ、反応混合物が混合された。約30秒後に、1 mL瓶の内容物の一部で、0.80 ミクロモル (μモル)のクロミウム前駆体(412μL) 相当分が加圧された反応容器に注入されその後直ちにトルエンが注入され全注入容量を1.0mLとした。
方法CCC.
トルエン中の攪拌された金属―リガンド組成物に、ヘプタン中の333μL の 600mM MMAO-3A溶液が加えられた。約8分後、 50 μLのヘプタンが1 mL瓶に加えられ、反応混合物が混合された。その更に約30秒後に1 mL瓶の内容物の一部で、0.60 ミクロモル (μモル)のクロミウム前駆体(308μL) 相当分が加圧された反応容器に注入され、その後直ちにn−ドデカンが注入され、全注入容量を1.0mLとした。
方法DDD
n-ドデカン中の攪拌された金属―リガンド組成物に、ヘプタン/ n-ドデカン中の
333μL の 600mM MMAO-3A溶液が加えられた。約12分後、150 μLのn-ドデカンが1 mL瓶に加えられ、反応混合物が混合された。約60秒後に1 mL瓶の内容物の一部で、0.60 ミクロモル (μモル)のクロミウム前駆体(380μL) 相当分が加圧された反応容器に注入され、その後直ちにn-ドデカンが注入され全注入容量を1.0mLとした。
方法EEE
n-ドデカン中の攪拌された金属―リガンド組成物に、n-ドデカン中の240μL の 5mM の"SJ2BF20"(N,N-ジ(n-デシル)-4-n-ブチル−アニリニウム テトラキス(ペルフルオロフェニル)ホウ酸塩(N,N-di(n-decyl)-4-n-butyl-anilinium tetrakis(perfluorophenyl)borate)に, [(4-n-Bu-C6H4)NH(n-デセニル)2]+[B(C6F5)4 ] ([(4-n-Bu- C6H4)NH (n-decyl)2]+[B(C6F5)4 ] )溶液が加えられた。約12分後、n-ドデカン中の150 μLの200mM TIBA (トリイソブチルアルミニウム(Triisobutylaluminum))が1 mL瓶に加えられ、反応混合物が混合された。約60秒後に1 mL瓶の内容物の一部で、0.60 ミクロモル (μモル)のクロミウム前駆体(324μL) 相当分が加圧された反応容器に注入され、その後直ちにn-ドデカンが注入され全注入容量を1.0mLとした。
方法FFF
n-ドデカン中の攪拌された金属―リガンド組成物に、n-ドデカン中の150μL の 200mM TIBA (トリイソブチルアルミニウム(Triisobutylaluminum))溶液が加えられた。約12分後、150 μLのn-ドデカンが1 mL瓶に加えられ、反応混合物が混合された。約60秒後に1 mL瓶の内容物の一部で、0.60 ミクロモル (μモル)のクロミウム前駆体(380μL) 相当分が加圧された反応容器に注入され、その後直ちにn-ドデカンが注入され全注入容量を1.0mLとした。
6e. オリゴマー化反応
三量化反応は4.6分から60分の間続けられ、その間温度及び圧力はコンピュータ管理により事前に設定されたレベルに維持された。各実験の具体的な反応時間は表2に示す。反応時間が経過後、反応は反応器に送られた超過圧酸素(約35 psi (241 kPa) の20% O2 / 80% N2 の混合)を加えることにより抑えられた。反応時間は最大所望反応時間、又は反応器でエチレン気体の事前に決められた消費量が消費される時間の内のより短い時間である。
6f. 製品分析
三量化反応の完了後、反応製品を含む挿入ガラス瓶は圧力室から取り出され、不活性雰囲気乾燥箱から取り出され、脱イオン水(50 mL -100 mL)が加えられた。その後挿入ガラス瓶は約10分間遠心分離された。その後0.5 mLの浮遊物が取り出され、GC-FID技術により分析された。残りの浮遊物は注出され、不溶性残留物を含む挿入瓶は、その後遠心分離蒸発器に置かれ、揮発性成分が除去された。殆んどの揮発性成分が蒸発した後、瓶の内容物は真空炉で減圧し、高温(約80℃)で蒸発させ、完全に乾燥させた(一定重量)。瓶は重量が計られ固体製品の質量(最終重量から瓶の風袋を差引く)が決定された。触媒及び共触媒残留物の質量が、全質量から差引かれ、生成されたポリエチレンの量が算出された。表2は48ウエル平行圧力反応器で実施されたエチレンオリゴマー化反応の結果を示す。
表2において、1−ヘキセンの選択度はパーセントで示し、100x[1−ヘキセンのミクロモル]/[C6-C16オレフィンのミクロモルの合計](ドデカンが溶媒として用いられた場合はドデセンを除く)として定義される。
所望のオリゴマー(1−ヘキセン)生成のための触媒活性(TOF)は、「1−ヘキセンTOF」欄に示す様に、[1−ヘキセンのミクロモル]/[触媒のミクロモル]/[反応時間・分]*60分/時間で定義される。
Figure 0004991691
6g. 分離されたクロミウムーリガンド錯体の合成
以下に記載する実施例において、錯体は典型的に(A')Cr(L)m'の形で示され、Aは本発明のリガンドであり、A’はリガンドがCrに結合して修飾されていることを示す。例えば、リガンドがアリール又はヘテロアリール置換基のメタル化により水素原子を失う様に修飾されている様な場合である。
錯体M1 [(A4')CrCl2]:
CrMeCl2(THF)3 (28.1 mg, 0.0793 mモル、0.5 mLトルエン)のトルエン溶液がリガンドA4のトルエン溶液(30 mg, 0.0793 mモル、0.5 mLトルエン)に室温で加えられた。15-20分後にベージュ色の固体が形成された。反応混合物は室温で16時間置かれた。反応混合物はろ過され、固体は2 x 0.5 mLのトルエンで洗浄された。固体はTHF中で再溶解され、THFは窒素浄化により除去され、固体は真空中で30分乾燥され、ベージュ色の固体として分離された(分離された生成量、29mg)。
錯体M2 [(A34')CrCl2]:
CrMeCl2(THF)3(26.3 mg, 0.0742 mモル、0.7 mL トルエン)のトルエン溶液が、リガンドA34のトルエン溶液(33.3 mg, 0.0742 mモル, 0.7 mLトルエン)に室温で加えられた。
反応混合物は室温で16時間置かれた。反応混合物はその後−35℃に冷却され16時間置かれた後、ベージュ色の固体が冷却された溶液から沈殿した。固体は、冷却されている間に溶液からろ過により分離され、その後ペンタンにより洗浄された。固体は真空中で30分乾燥され、ベージュ色の固体として分離された(分離された生成量、22mg)。
錯体M3 [(A22')CrCl2]:
CrMeCl2(THF)3 (24.9 mg, 0.0703 mモル, 0.7 mLトルエン)のトルエン溶液が、リガンドA22のトルエン溶液(41.4 mg, 0.0738 mモル, 0.7 mLトルエン)に室温で加えられた。
反応混合物は室温で1時間置かれた。ペンタン(3 mL)が反応混合物に層状に重ねられ、その後−35℃に冷却され16時間置かれた。ベージュ色の固体が冷却された溶液から沈殿し、固体は、冷却されている間に溶液からろ過により分離され、その後ペンタン(2 x 5 mL)により洗浄された。固体は真空中で30分乾燥され、製品が油性褐色の固体として分離された(分離された生成量、31mg)。
錯体M4 [(A23')CrCl2]:
CrMeCl2(THF)3 (31.5 mg, 0.0889 mモル,0.6 mLトルエン)のトルエン溶液が,リガンドA23のトルエン溶液(48.4 mg, 0.0933 mモル, 0.6 mLトルエン)に室温で加えられた。反応混合物は室温で1時間置かれた。トルエンの容量が約0.5 mLに減らされた。反応混合物及び溶液は室温で16時間置かれた。
ペンタン(20mL)が反応混合物に加えられ、ベージュ色の固体が沈殿した。固体は、ろ過により分離され、その後ペンタンにより洗浄された。固体は真空中で30分乾燥され、製品が油性褐色の固体として分離された(分離された生成量、45mg)。
錯体M5 [(A29')CrCl2]:
CrMeCl2(THF)3 (153.0 mg, 0.4310 mモル, 20 mLトルエン)のトルエン溶液がリガンドA29のトルエン溶液(142.0 mg, 0.4400 mモル, 20 mLトルエン)に室温で加えられた。溶液は75℃で1時間化加熱され、薄いグリーン色の固体が生成した。反応混合物は室温まで冷却され、ろ過された。薄グリーン色の固体は3-5 mLのペンタンで洗浄され、真空中で4−5時間乾燥された(分離された生成量、154mg)。
錯体M5 [(A29')CrCl2]の加水分解による重水素標識
少量の(5-10 mg)錯体M5がグローブボックス中で2-3 mL のCH2CI2でスラリー化された。スラリーはグローブボックスから除去され、0.7 mLのD2Oが加えら水青色の液体が生成された。溶液はNa2SO4で乾燥され、アルミナでろ過された。溶媒が除去され、残留物がCH2Cl2で再溶解された。2H NMR スペクトルの8.1 ppmで一つのピークが観察され、これはフェニル環のオルソの位置で重水素があることを示し、D2Oによる加水分解により開裂される錯体M5にCrフェニル結合が存在することと一致する。
錯体M6:錯体M5及びPhMgBrの生成
錯体M5 のTHFスラリー(2 mL THF中に53.1 mg) が−35°Cに冷却され、及びPhMgBr (THF中に1.0 M, 205.6 μl, 0.2056 mモル)が冷却されたスラリーに滴下により加えられた。反応混合物は1時間掛けて室温まで暖められた。その後1, 4-ジオキサン(1, 4-Dioxane) (220μL)が反応混合物に加えられ、白色沈殿物が形成された。白色沈殿物はろ過され、THFはろ液から除去された。残った暗褐色残留物は1 mLトルエン中で溶解され、3 mLペンタンにより層状にされ、及び−35°Cで3日冷却された。褐色の固体が溶液から沈殿した。暗褐色の固体は、浮遊物を除去して分離され、2 x 3 mLペンタンで洗浄され、真空中で30分乾燥された(分離された成分量、12mg)。
錯体M7: 錯体 M5及び MeMgBrの製品
錯体 M5のTHFスラリー(1.5 mL THF中に35.3 mg、) が−35°Cに冷却され, 及びMeMgBr (Et2O 中に3.22 M, 43 μL, 0.138 mモル)が冷却されたスラリーに滴下により加えられた。反応混合物は1時間以上掛けて室温まで暖められた。その後1, 4-ジオキサン(220μL)が反応混合物に加えられ、白色沈殿物が形成された。白色沈殿物はろ過され、THFはろ液から除去された。残った暗褐色残留物は最小量のCH2Cl2に溶解され、滴下により2mLペンタンに加えられた。褐色の固体が溶液から沈殿した。褐色の固体は、浮遊物を除去して分離され、2 x 3 mLペンタンで洗浄され、真空中で15分乾燥された(分離された成分量、5.6mg)。
錯体M8 [(A29')Cr(η2-ビフェニル)(THF)]([(A29')Cr(η2-biphenyl)(THF)]):錯体M5 及びo.o'-ビフェニルジル グリニャール(o.o'-Biphenyldiyl Grignard)の製品
錯体M5 (49.9 mg)が10 mL THF中でスラリー化され、−35℃フリーザ中で一夜置かれた。マグネシウムの削りくず(19.2 mg, 790 μモル)が5 mL Et2O 中のo,o'-ジブロモフェニル(o,o'-dibromobiphenyl) (30.7 mg, 98.4μモル)に加えられ、混合物は室温で一夜攪拌された。グリニャール液は−35℃に冷却され、冷却された錯体M5のスラリーに15分掛けて加えられ、灰色がかった沈殿物を含む橙赤色の溶液を形成した。溶液は室温まで暖められ、その間に灰色がかった沈殿物は溶解した。ジオキサン(dioxane)(150 uL)がMg塩を沈殿させるために加えられたが、沈殿は生じなかった。溶媒が反応混合物から取除かれ、白色固体を持つ赤色残留物が残り、この残留物は真空下で30分乾燥された。残留物は1 mL CH2Cl2中で溶解され、ろ過され、3 mLペンタンで層状にされ、−35℃フリーザ中に3日置かれた。この間に暗赤色固体が溶液から沈殿した。ろ過された液体は取除かれ、暗赤色固体残留物は冷却されたペンタン(1 mL)で洗浄された。製品は真空中で5分乾燥された(分離された成分量、31.7mg)。
(A')CrCl2の一般的合成
CrMeCl2(THF)3 (1 当量)のトルエン溶液が発明(A)のリガンド(1 当量)のトルエン溶液に室温で加えられた。反応混合物は75 ℃で1.5-2時間攪拌された。この間、反応混合物は透明な黄褐色溶液からオリーブ緑色の沈殿物を含む緑色溶液に変わった。反応混合物は室温に冷却され、トルエンが窒素流下で除去された。生成されたオリーブ緑色の固体は真空中で30分乾燥された。
M9 [(A53')CrCl2]の合成
4 mLのトルエン中の 91.1 mg (0.340 mモル)リガンドA53溶液が、120.3 mg (0.340 mモル; 1.0当量)のCr(CH3)Cl2(THF)3に加えられた。リガンドを含む瓶は追加の2 mLのトルエンで洗浄され、リガンド溶液のクロミウム前駆体への移転を完全なものとするために反応容器に加えられ、反応混合物は75 ℃で30分攪拌された。緑色懸濁液は室温に冷却され、フリーザに一夜置かれた。室温まで暖められた後、懸濁液はろ過され、薄緑色の固体は3 x 4 mLトルエンで洗浄され、真空中で15分乾燥され、薄緑色の固体を生成した(生成量0.116 g). (解析計算による%: C 55.39, H 5.94, Cl 18.17, N 7.18; 実際の結果 (二度の試験の平均): C 55.46, H 5.81 , Cl 16.29, N 7.09)
錯体M9 [(A53')CrCl2]の加水分解による重水素標識
少量(5-10 mg) の錯体M9が、グローブ ボックスで2-3 mLのCH2Cl2中でスラリー化された。スラリーはグローブ ボックスから取除かれ、0.7 mLのD2Oが加えられ水青色溶液が作られた。溶液はMgSO4で乾燥され、アルミナでろ過された。溶媒が除去され、残留物がCH2Cl2で再溶解された。2H NMR スペクトルが計測され、8.1 ppmで一つのピークが観察され、これはフェニル環のオルソの位置で重水素があることを示す。このデータは、D2Oによる加水分解により開裂された錯体M9にCr−フェニル結合が存在すること一致する。
M10 [(A55')CrCl2]の合成
CrMeCl2(THF)3 のトルエン溶液(52 mg, 0.15 mモル, 1 当量, 2 mLトルエン)が、リガンドA55のトルエン溶液(48 mg, 0.15 mモル, 1当量, 5 mL)に室温で加えられた。
反応混合物は75℃で90分攪拌された。
反応混合物は室温まで冷却され、トルエンが窒素流下で除去された。暗色グリーンの、結晶性固体が真空中で30分乾燥された。18mgの製品が得られた(解析計算による%: C 59.19, H 7.00, N 6.28; 実際の結果:C 58.51 , H 6.85, N 5.69)。
同じ方法が以下の錯体を合成するのに用いられた:
Figure 0004991691
M12 [(A42')CrCl2]の合成
CrMeCl2(THF)3のトルエン溶液(73 mg, 0.21 mモル, 1 当量, 2 mLトルエン)が、リガンドA42のトルエン溶液(78 mg, 0.21 mモル, 1 当量, 8 mLトルエン)に室温で加えられた。反応混合物は75℃で90分攪拌され、その間反応混合物は透明の暗オリーブ緑色溶液から褐色溶液、そしてレンガ赤色の沈殿物を含むさび色の溶液に変化した。
反応混合物は室温まで冷却され、ガラスミクロ繊維フィルターによりろ過され、橙色の固体が回収され、真空中で2時間乾燥された。48mgの製品が得られた。(解析計算による%: C 57.60, H 5.84, Cl 14.17, N 5.60; 実際の結果: C 56.36, H 5.65, Cl 13.37, N 5.11 )
M12 [(A42')CrCl2]の加水分解による重水素標識
32mgの錯体M12が、グローブ ボックスで5 mLのCH2Cl2中でスラリー化された。スラリーはグローブ ボックスから取除かれ、1mLのD2Oが加えられた。混合物は振られ、室温で6時間置かれた。溶液はアルミナでろ過されCH2Cl2で洗浄された。生成された暗緑色溶液はNa2SO4で乾燥され、そしてろ過された。溶媒が除去され、残留物がCH2Cl2で再溶解された。2H NMR スペクトルは7.8 ppmで一つのピークを示し、チアゾール環の炭素の位置での重水素化、自由リガンドA42の2H NMR スペクトルと比べてピリジンのオルトの位置に重水素があることを示す。このデータは、D2Oによる加水分解により開裂された錯体M12にCr−炭素結合が存在することと一致する。
M13[(A29')Cr(acac)Cl]の合成
30.0 mgの錯体M5 及び12.3 mg (0.116 mモル)のLi(acac) (ここで acac = アセチルアセトネート=2.4-ペンタンジオネート(acetylacetonate = 2,4-pentanedionate))に4.5 mLのトルエンが加えられ、緑色の懸濁液が75 ℃で15.5時間攪拌された。赤褐色懸濁液は室温まで冷却され、ろ過され及び揮発物を除去するために窒素流で吹き落とされた。残留物は真空中で一夜乾燥され赤褐色の固体が生成され(生成量:39g)、生成物はペンタンを−35℃の飽和THF溶液にゆっくり拡散させることにより再結晶された。製品の赤色結晶が分離され、X線結晶学(図8を参照)により特性が示された。(解析計算%:Cl 6.98; 実際の結果: Cl 6.15).。
類似の方法が次の化合物を合成するために用いられた:
Figure 0004991691
M14 [(A53')Cr(acac)Cl]の合成
固体のCrMeCl2(THF)3 (58 mg, 0.16 mモル, 1当量)が室温でA53のトルエン溶液 (44 mg, 0.16 mモル, 1当量, 3 mL トルエン)に加えられた。反応混合物は75℃で90分攪拌され、その間反応混合物は透明の黄褐色溶液から黄緑色沈殿物を含む緑色溶液に変わった。反応混合物は室温まで冷却され、トルエンが窒素流下で除去された。固体は真空中で2時間乾燥された。黄緑色固体はCH2Cl2 (5 mL)中でスラリー化された。Li(acac)のTHFスラリー(17 mg, 0.16 mモル, 1当量, 2 mL THF)がこの混合物に室温で加えられた。生成された混合物は75℃で60分攪拌され、その間反応混合物は透明の緑色溶液から褐色、ついで透明の、明るい橙赤色溶液に変わった。溶媒の容量が窒素流下で2 mLに減少され、ペンタンが固体が沈殿するまで加えられた。溶液は窒素流下で乾燥された。製品はCH2Cl2中で採取され、LiClを除去するためろ過された。フィルターは2 x 1 mL のCH2Cl2で洗浄され、混合されたろ過液は窒素流下で乾燥され橙赤色粉末が残った。この粉末は2 mLのTHFに溶解され、4 mLのペンタンを層状に重ね、−35℃で再結晶させた。浮遊物はピペットにより除去され、固体は真空中で2時間乾燥させた。製品51gが得られた。(解析計算%:C 60.85, H 6.66, N 6.17, Cl 7.81 ; 実際の結果:C 60.40, H 6.96, N 6.08, Cl 7.43。)
以下の錯体を合成するために同じ方法が用いられた:
Figure 0004991691
錯体M20 [(A54')Cr(acac)Cl]:
CrMeCl2(THF)3 (24 mg, 0.068 mモル, 1当量, 2 mLトルエン)の溶液が室温で
A54のトルエン溶液 (20 mg, 0.068 mモル, 1 当量, 5 mL トルエン)に加えられた。反応混合物は75℃で90分攪拌され、その間反応混合物は透明の黄褐色溶液からオリーブ緑色沈殿物を含むオリーブ緑色溶液に変わった。反応混合物は室温に冷却され、Li(acac) (14 mg, 0.13 mモル)が混合物に加えられた。反応混合物は75℃で22時間攪拌され、その間反応混合物は黄色、更に透明な琥珀色溶液に変わった。反応混合物は室温に冷却され、ガラスマイクロファイバーフィルターによりろ過された。フィルターは2 x 1.5 mL のトルエンで洗浄され、混合されたろ過液は窒素流下で乾燥された。出来た赤橙色の固体は2 mL のTHFで溶解され、細かい粉末が沈殿するまでペンタンが加えられた(ペンタンは合計で約4.5 mL加えられた)。溶液は−35℃で再結晶するに任せられた。浮遊物はピペットで除去され、固体は真空中で2時間乾燥された。37gの製品が得られた。
以下の錯体を合成するために同じ方法が用いられた:
Figure 0004991691
(錯体M24の基本分析: 解析計算%: C 58.32, H 5.87, N 6.80; 実際の結果:C 58.18, H 5.61 , N 7.11)
(錯体M42の基本的分析: 解析計算% %: C 58.42, H 6.67, N 5.45; 実際の結果: C 58.37, H 6.55, N 5.00.)
錯体M33 [(A53')Cr(acac)CH2Ph]: (7498)Cr(acac)Cl及びPhCH2MgCの製品
錯体 M14 [(A53')Cr(acac)Cl] (20.5 mg, 0.045 mモル, 1 当量)が瓶に入れられ、
3 mLのTHFが加えられた。この溶液は−35℃に冷却された。この溶液を攪拌しながらPhCH2MgClのTHF溶液(2.0 M の溶液22.6 μL, 0.045 mモル, 1 当量)が加えられ、その時点で反応混合物は急速に橙褐色となった。5分後、窒素流下でTHFが除去された。反応混合物は−35℃で3日間保存された。橙褐色油はトルエン中で溶解され、ジオキサンが加えられマグネシウム塩が沈殿し、混合物はろ過され橙色溶液が残った。溶媒は窒素流下で除去された。製品が−35℃のTHF及びペンタンの混合物から再結晶された。10mgの製品が得られた。
錯体M34 [(A29')Cr(O2CCF3)2]:
30.1 mg のM5 及び25.8 mg (0.117 mモル)Ag(O2CCF3) (銀トリフルオロ酢酸(silver trifluoroacetate))に2.0 mLの CH2Cl2が加えられ、反応混合物は室温で30分攪拌された。この時点で反応混合物は赤褐色の懸濁液であり、更にCH2Cl2が2段階(30分後に2 mL、その更に70分後に更に10 mL)で加えられた。8時間攪拌した後、反応混合物はろ過され、揮発物が窒素流により除去された。油性赤褐色残留物は真空中で一夜乾燥された。37gの製品が得られた。
カリウム (3-n-ペンチル-2,4-ペンタンジオネート)[K(3-n-ペンチル-acac)] ((3-n-pentyl-2,4-pentanedionate) [K(3-n- pentyl-acac)])の合成
乾燥ボックス中で3-n-ペンチル-2,4-ペンタンジオン(1 g, 5.87 mモル, 1 当量.)が10 ml THFで希釈され、溶液は20 ml THF中のtert-ブトキシドカリウム(potassium tert-butoxide) (0.659 g, 5.87 mモル, 1 当量)の攪拌懸濁液に滴下により添加された。添加とともに、反応物は均一となり黄橙色に変色し、約5分後に白色沈殿物が形成され始めた。反応物は室温で一夜攪拌され、この間に更に白色沈殿物が形成された。反応混合物は固形物を固めるため遠心分離され、浮遊物がピペットにより取り出された。固形物は15mlトルエンにより洗浄され、瓶は遠心分離され、浮遊物が注ぎ出された。この手順は更に2度繰り返され、残留物トルエンを除去するためにペンタンにより最終洗浄された。残りの白色固形物は窒素により気流乾燥され、真空中で乾燥された(0.738 g, 3.54 mモル, 60%の収率)。
錯体M35 [(A29')Cr(3-n-ペンチル-acac)Cl](M35 [(A29')Cr(3-n -pentyl-acac)Cl]):
M5 (20 mg)及び K(3-n-ペンチル-acac)(K(3-n-pentyl-acac)) (8.7 mg, 0.042 mモル)が計量され、乾燥ボックス内に攪拌棒を備えた8 ml瓶に入れられた。
2−3 ml のTHFがピペットで加えられ、瓶は蓋をされ、反応物は室温で3時間攪拌され、この間に、溶液は細かい灰色がかった白色固形物を持つ橙褐色になった。溶媒は窒素流を用いて除去され、残留物は真空中で乾燥された。2 mlのトルエンが乾燥した残留物に加えられ製品が抽出された。混合物はガラスマイクロファイバーフィルターを通し、カリウム塩が除去され、反応瓶及びフィルターケーキは2 x 1 mlの追加トルエンで洗浄された。橙褐色のろ過された液は窒素流を用いて濃縮され、真空中で一夜乾燥され、21.2 mg (0.037 mモル, 96% 収率)橙褐色の残留物が生成された。製品はベンゼンで凍結乾燥され橙褐色の固形物が生成された。(解析計算%:C 66.52, H 8.03, N 4.85; 実際の結果: C 66.65, H 8.04, N 4.56)。
以下の錯体を合成するために同じ方法が用いられた:
Figure 0004991691
錯体M37 [(A29')Cr(3- n -ペンチル-acac)2](M37 [(A29')Cr(3- n -pentyl-acac)2]):
M5 (15 mg)及び K(3-n-ペンチル-acac)(K(3-n-pentyl-acac)) (12.1 mg, 0.058 mモル)が計量され、乾燥ボックス内に攪拌棒を備えた8 ml瓶に入れられた。
2−3 ml のTHFがピペットで加えられ、瓶は蓋をされ、反応物は室温で1時間攪拌され、この間に、溶液は細かい灰色がかった白色固形物を持つ橙褐色に変った。溶媒は窒素流を用いて除去され、残留物は真空中で乾燥された。2 mlのペンタンが乾燥した残留物に加えられ製品が抽出された。混合物はガラスマイクロファイバーフィルターを通し、カリウム塩が除去され、反応瓶及びフィルターケーキは2 x 1 mlの追加ペンタンで洗浄された。橙褐色のろ過された液は窒素流を用いて濃縮され、真空中で一夜乾燥され、20.5 mg (0.028 mモル, 97% 収率)の褐色の残留物が生成された。製品はベンゼンで凍結乾燥され薄い褐色の固形物が生成された。(解析計算%:C 70.84, H 8.92, N 3.94; 実際の結果:C 70.61, H 8.80, N 3.91)。
以下の錯体を合成するために同じ方法が用いられた:
Figure 0004991691
(錯体M38元素分析:解析計算%: C 69.37, H 8.74, N 4.26; 実際の結果:69.45, H 8.81, N 4.20)
6h. 分離クロミウムーリガンド組成物M3 及びM4を用いた選択的エチレンオリゴマー化
反応器の準備:重合反応器は上記の方法Aにより準備された。
活性剤原液の生成:上に記載の様にヘプタン/n-ドデカン中のMMAO-3Aの溶液600 mMが準備された。
スラリー組成物の生成
M3:12.0 mgの組成物M3 及び3.180 mL n-ドデカンが混合された。スラリーは混合物を3時間強く攪拌することで準備された。
M4:12.0 mgの組成物M4 及び3.368 mL n- n-ドデカンが混合された。スラリーは混合物を3時間強く攪拌することで生成された。
活性化方法及び溶液の圧力反応容器への注入
ヘプタン/n-ドデカン中の333 ΜLの600 mMMMAOの溶液が1 mL瓶に注入された。200 μLの組成物スラリーが加えられた。約9分後に50 μL n-ドデカンが1 mL瓶に加えられ、瓶の内容物が混合された。更に約30秒後に466 μL
の瓶の内容物が事前加圧された反応容器に注入され、続いて直ちにn-ドデカン(534μL)が注入され全注入容量を1.0 mLとした。
オリゴマー化反応、製品仕上げ及び製品分析が上の6e 及び6fに記載の様に実施された。結果を表3に示す。表3では、1−ヘキセンの選択度はパーセントで示し、100x[1−ヘキセンのミクロモル]/[C6-C16オレフィンのミクロモルの合計](ドデカンが溶媒として使用された場合はドデセンは除く)として定義される。
Figure 0004991691
6i. 分離されたクロミウムーリガンド組成物M5を用いた選択的オリゴマー化の実施例
反応器の準備:重合反応器は上記の方法Cにより準備された。
13族試薬及び活性剤原液の生成:ヘプタン中に1.0 M のMMAOが、ヘプタン中の4.40 mLの1.82 M MMAO-3A 溶液(Akzo Chemical Inc., Chicago, ILより購入)及び3.60 mLのヘプタンと混ぜ合わせて生成された。ヘプタン中の200 mM のTMA (トリメチルアルミニウム(trimethylaluminum))溶液が、0.58 g の純粋トリメチルアルミニウム(Aldrich, Milwaukee, WIより購入)及び39.2 mLのヘプタンを混ぜ合わせて生成された。
活性剤方法及び溶液の圧力反応容器への注入
組成物M5 / MMAO混合物の生成:ヘプタン中の4.9 mg の組成物M5 及び1.90 mLの1.0 M MMAO-3A溶液が攪拌棒を持つガラス瓶中で混合され、反応混合物は室温で強く攪拌された。
その後、160 μLのヘプタンが、電磁攪拌棒が設けられた1mL瓶に注入された。
組成物M5 / MMAO―3Aを混ぜ合わせた後約7分後に、ヘプタンを含む1mLガラス瓶に、320 μLの組成物M5 / MMAO混合物が加えられた。約8分後、100 μLのヘプタン(実施例4.1)又はヘプタン中の100μL の200 mM TMA (トリメチルアルミニウム(trimethylaluminum) )(実施例 4.2)が1mL瓶に加えられ、反応混合物は混合された。更に30秒後、0.60 ミクロモル (μモル)の金属前駆体 (435 μL)に対応する1mL瓶の内容物の一部が事前加圧された反応容器に注入され、続いて直ちにヘプタンが注入され、全注入容量を1.0mLとした。
オリゴマー化反応、製品仕上げ及び製品分析が上の6e 及び6fに記載の様に実施された。結果を表4に示す。表4では、1−ヘキセンの選択度はパーセントで示し、100x[1−ヘキセンのミクロモル]/[C6-C16オレフィンのミクロモルの合計]として定義される。
Figure 0004991691
実施例7:48ウエル平行圧力反応器中の高圧下での選択的エチレンオリゴマー化反応
以下に記載のエチレンのオリゴマー化実験は米国特許第6,759,014号 及び 第6,913,934号に記載されている平行圧力反応器で実施された。全ての空気に敏感な手順はVacuum Atmospheres又はMBraunグローブ ボックス中で精製アルゴン又は窒素雰囲気下で実施された。使用された全ての溶媒は無水及び脱酸素化されたものである。 全てのガラス容器及び使い捨てへらは真空炉中で200℃で少なくとも24時間乾燥された。
7a. 原液及び懸濁液の生成
13族試薬及び活性化原液の生成
ヘプタン中の200 mM のDIBAL ( (ジイソブチルアルミニウム水素化物(diisobutylaluminum hydride))溶液が、1.14 gの純粋ジイソブチルアルミニウム水素化物(diisobutylaluminum hydride) (Aldrich, Milwaukee, WIより購入)及び38.6 mLのヘプタンを混ぜ合わせて生成された。ヘプタン中の50 mM のDIBAL溶液が、更にヘプタン中の200mM のDIBAL溶液を希釈して準備された。
ヘプタン中の200 mM のTMA (トリメチルアルミニウム(trimethylaluminum))溶液が0.577 g 純粋トリメチルアルミニウム(trimethylaluminum) (Aldrich, Milwaukee, WIより購入)及び39.2 mLのヘプタンを混ぜ合わせて作られた。ヘプタン中の50 mM のTMAが更にヘプタン中の200 mM のTMA を希釈することにより作られた。
ヘプタン中の200 mM のTIBA(トリイソブチルアルミニウム(trisobutylaluminum))が、1.59 gの純粋トリイソブチルアルミニウム(triisobutylaluminum) (Aldrich, Milwaukee, WIより購入) 及び38.0 mL のヘプタンを混ぜ合わせて作られた。ヘプタン中の50 mM のTIBAが更にヘプタン中の200 mM のTIBA を希釈することにより作られた。
ヘプタン中の200 mM のMMAO-3Aの溶液が、ヘプタン中の2.20 mLの1.82 MMAO-3A溶液 (Akzo Chemical Inc., Chicago, ILより購入) 及び17.8mL のヘプタンを混ぜ合わせて作られた。
トルエン中の2.5 mMの "SJ2BF20"(N,N-ジ(n-デシル)-4-n-ブチル−アニリニウム テトラキス(ペルフルオロフェニル)ホウ酸塩(N,N-di(n-decyl)-4-n-butyI- anilinium tetrakis(perfluorophenyl)borate,
[(4-n-Bu-C6H4)NH(n- decyl)2]+[B(C6F5)4])溶液が20 mLのトルエン中に0.555g の"SJ2BF20" を溶解して作られた。
トルエン中の2.5 mM の"TBF20"(トリチル テトラキス(ペルフルオロフェニル)ホウ酸塩 (trityl tetrakis(perfluorophenyl)borate, [(CeHs)C]+[B(CeFs)4]) (Boulder Scientific Co., Boulder、CO より購入)溶液が、20 mLのトルエン中に 0.461 gの "TBF20"を溶解して作られた。
錯体溶液の生成
実施例7.1において, 1.8 mg の錯体 M13が、8mLガラス瓶で、5.67 mLのトルエンに溶解され0.625 mMの溶液が作られた。他の錯体の溶液が同様方法により作られ、表5に示す濃度の溶液が作られた。錯体M31がヘプタンに溶解され(実施例7.9)その他の全てのものは、錯体M9 及びM12を除きトルエンに溶解され、錯体M9 及びM12は以下に示す様に、ドデカン又は、ヘプタン中でスラリー化された。
錯体スラリーの生成
4.5 mg の錯体M9及び6.49 mLのドデカンが、8mLガラス瓶で混ぜ合わされた。スラリー懸濁液(1.5mMのモル濃度に等しい濃度を持つ)が混合物を室温で90分強く攪拌して作られ、続いて超音波浴槽で1時間高周波分解された。その後スラリーは1200rpmでボルテックスされ、均一懸濁液が作られ、そこから反応器へ注入する錯体スラリーサンプルが採られた(実施例7.15及び7.20)。
ヘプタン中の錯体M12の懸濁液は、同様に4.33 mLヘプタン中の3.1 mgの錯体を懸濁して1.25 mMのモル濃度に等しい濃度を持つ懸濁液が作られた (実施例7.14)。
実施例7.1のための反応器の準備
事前計量され、事前乾燥された挿入ガラス瓶及び使い捨て攪拌へらが反応器の各反応容器に設置された。その後反応器は閉じられ、ヘプタン中の0.200 mLの50 mM DIBAL 溶液及び3.925 mLのヘプタン(触媒注入ステップ後、液体容量全体を5.10mLとするため)が機械的隔壁を通して圧力反応容器に注入された。その後温度を80℃、攪拌速度を800rpmとし、混合物は
400 psi (2.76 MPa)の圧力のエチレンに暴露された。圧力室の400 psi (2.76 MPa) のエチレン圧力及び温度設定は、コンピュータ管理により選択的オリゴマー化実験が終了するまで維持された。
表5の他の実施例の反応器の準備
表5の他の実施例の反応器の準備が同様になされた。ただし、ヘプタン中の0.200 mL の 50mM TMA溶液、又は、TIBA溶液、又はヘプタン中の0.050 mLの200mM MMAO-3A溶液、又は、ヘプタン中の 0.250 mL の200mM TMA溶液を注入し表5に記載の13族試薬を所望のミクロモルとし、続いて、適当な容量のヘプタンを用いて、錯体注入ステップ後の全液体容量を5.10 mLとする点が異なっていた。
7c. 実施例7.1の圧力反応容器への活性剤溶液及び触媒溶液の注入:
活性剤注入ステップ:
ヘプタン中の0.075 mLの200 mM MMAO-3A 溶液がロボット制御により針に吸入され(米国特許第6,759,014 号、及び第6,913,934号に記載されている様に)、続いて0.060 mLのヘプタンが吸入された。針の外側はヘプタンが噴霧され、その後針の内容物(ヘプタン及びMMAO-3A溶液)は機械的隔壁を通して加圧された反応容器に注入され、続いて直ちに0.240 mLのヘプタンが注入された。
錯体注入ステップ:
ヘプタン中の0.080 mLの0.625 mM 錯体 M13溶液がロボット制御により 8 mlガラス瓶から吸入され、続いて0.104 mLのヘプタンが吸入された。針の外側はヘプタン噴霧され、その後針の内容物(ヘプタン及び錯体溶液)は機械的隔壁を通して加圧された反応容器に注入され、続いて直ちに0.416 m Lのヘプタンが注入され、全液体容量を0.600 mLとした。加圧反応容器への錯体の注入は、活性剤注入後2分後に実施された。
他の実施例のための活性剤溶液及び触媒溶液又は、スラリーの加圧反応容器への注入:
活性剤及び錯体の注入手順は、上に記載の表5の他の実施例と同様な方法で実施された。活性剤がMMAO-3A (表5でMMAOと略記)である実施例では、ヘプタン中の200 mM のMMAO-3Aの適当な容量が注入され、加圧反応容器中の活性剤の錯体に対するモル当量を規定の比率とした。活性剤が"SJ2BF20" (N,N-ジ(n-デシル)-4-n-ブチル−アニリニウム テトラキス(ペルフルオロフェニル)ホウ酸塩(N,N-di(n-decyl)-4-n-butyl-anilinium tetrakis(perfluorophenyl)borate)), [(4-n-Bu- C6H4)NH(n-デセニル)2]+[B(C6F5)4 ] ([(4-n-Bu- C6H4)NH(n-decyl)2] +[B(C6F5)4 -] )、または"TBF20" (トリチル テトラキス(ペルフルオロフェニル)ホウ酸塩(trityl tetrakis(perfluorophenyl)borate, [(C6H5)C]+[B(C6F5)4]-)である実施例では、トルエン中の2.5mM活性剤試薬溶液の適当な容量が注入され、加圧反応容器中の活性剤の錯体に対するモル当量を規定の比率とした。
圧力反応器に注入された錯体溶液(又は、スラリー)の容量は、表5に記載の錯体の規定のマクロモルを実現するために計算された。実施例7.14, 7.15 及び7.20においては、ドデカン又はヘプタンスラリー錯体が使用されたが、均一の懸濁液を得るため、注入全工程でスラリーは1200rpmでボルテックスされた。
7d. オリゴマー化反応
オリゴマー化反応が3分から60分の間続けられ、その間温度及び圧力はコンピュータ管理により事前に設定された水準に維持された。各実験での具体的な反応時間は表5に示す。反応時間経過後、反応は超加圧酸素(約50 psi (0.34 MPa) の20% O2 / 80% N2混合物)を 反応器に追加して送り反応を抑えた。反応時間は所望の最大反応時間、又は反応において、事前に決定されたエチレン気体の量が消費されるに必要な時間のいずれか短い時間であった。
7e. 製品分析
オリゴマー化反応終了後に、反応製品を含む挿入ガラス瓶は圧力室から取り出され、不活性雰囲気乾燥ボックスから取り出され、そして脱イオン水(100 μL)が加えられた。その後挿入ガラス瓶は約10分間遠心分離された。遠心分離後0.5 mLの浮遊物が取り出され、上に記載のGC-FID技術により分析された。残りの浮遊物は注出され、不溶性残留物を含む挿入瓶は遠心分離蒸発器に置かれ、及び揮発性成分が除去された。揮発性成分が蒸発した後、瓶の内容物は、真空炉中減圧下で高温(約80℃)で完全に(一定重量)乾燥された。その後瓶は固形製品の質量を決定するために計量された(最終重量マイナス瓶風袋重量)。触媒及び共触媒残留物の計算質量が全質量から差し引かれ、表5に記載の様に、生産されたポリエチレンの生成量が計算された。
表5は、48ウエル平行圧力反応器で実施されたエチレンオリゴマー化反応で得られた結果を示す。表5では、1−ヘキセンの選択度がパーセントで示され、100x[1−ヘキセンのミクロモル]/[C6-C16オレフィンのミクロモルの合計]として定義される。所望のオリゴマー(1−ヘキセン)の生産に用いる触媒活性度(Turn Over Frequency, TOF) は、「1−ヘキセンTOF」欄に示す様に、[1−ヘキセンのミクロモル]/[触媒のミクロモル]*[反応時間(分)/60]で定義される。表5ではMMAO-3Aは "MMAO"と略記されている。
Figure 0004991691
Figure 0004991691
Figure 0004991691
本明細書において検討した様に、触媒の特性は、当業者に理解される種々の異なる方法により決定することができる。触媒の特性は、モル当りの金属錯体について得られるオリゴマーの生成量(例えば、三量体又は、四量体)により決定することができ、これはある場合には活性度と考えられることもある。
クロミウム前駆体又は、分離クロミウム金属錯体と組み合わされた本発明のリガンドを用いてエチレンの選択的三量化又は、四量化を行った結果は驚くべきものである。その結果は、ある組み合わせではエチレンの三量化において、同様な条件における他のクロミウムーリガンド触媒と比較した場合、例えば、1−ヘキセンをより高い選択度で、そしてポリエチレンはより低い選択度で生産するという高い生産性のあるものである。
本明細書において参照された優先権書類及び/又はテスト手順を含み、全ての書類は、その全てが参照により本明細書に組み入れられる。
前記の一般的記述及び具体的な実施の態様から明らかな様に、本発明の種々の形式は詳細に説明され、記述されているが、本出願に記載された発明の精神及び範囲から逸脱することなく、種々の改変がなされうることは了解されねばならない。したがって、本発明はそれらに限定されるものではない。
図1は本発明の実施の形態のピリジル−アミンリガンドA1-A13を示したものである。 図2は本発明の実施の形態のピリジル−アミンリガンドA14-A22を示したものである。 図3は本発明の実施の形態のピリジル−アミンリガンドA23-A32を示したものである。 図4は本発明の実施の形態のピリジル−アミンリガンドA33-A41を示したものである。 図5は本発明の実施の形態のピリジル−アミンリガンドA42-A52を示したものである。 図6は本発明の実施の形態のピリジル−アミンリガンドA53-A62を示したものである。 図7は本発明の実施の形態のピリジル−アミンリガンドA63-A75を示したものである。 図8はCr錯体、M18のX線結晶学による図である。

Claims (20)

  1. オリゴマー化条件下でオレフィンを触媒と反応させることを含み、オレフィンのオリゴマーを生成する方法であって、前記オリゴマー化反応はオリゴマーに対し少なくとも70モル%の選択性を持ち、触媒は以下の組み合わせ、すなわち、
    (1)図1乃至7に記載のリガンドA1乃至A75よりなり、以下に同様に示すリガンド群から選択されるリガンド
    Figure 0004991691
    Figure 0004991691
    Figure 0004991691
    Figure 0004991691
    Figure 0004991691
    Figure 0004991691
    Figure 0004991691
    (2)(THF) 3 CrMeCl 2 , (THF) 3 CrCl 3 , (Mes) 3 Cr(THF), [{TFA} 2 Cr(OEt 2 )] 2 , (THF) 3 CrPh 3 , (THF) 3 Cr(η 2 -2,2'-ビフェニル)Br及びそれらの混合物より成る群から選択される金属前駆体化合物;
    及び
    (3)任意選択的に、修飾されたメチルアルモキサン(modified methylaluminoxane (MMAO))、メチルアルモキサン(methylaluminoxane (MAO))、トリメチルアルミニウム(trimethylaluminum (TMA))、トリイソブチル アルミニウム(triisobutylaluminum (TlBA))、ジイソブチルアルミニウム水素化物(diisobutylaluminumhydride (DIBAL))、ポリメチルアルモキサンIP(polymethylaluminoxane-IP (PMAO))、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペルフルオロフェニル) ホウ酸塩 (triphenylcarbonium tetrakis(perfluorophenyl)borate), N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス (ペルフルオロフェニル) ホウ酸塩(N,N-dimethyl-anilinium tetrakis(perfluorophenyl)borate)、N,N-ジ(n-デシル)-4-n-ブチル−アニリニウムテトラキス(ペルフルオロフェニル) ホウ酸塩(N-di(n-decyl)-4-n-butyl-anilinium tetrakis(perfluorophenyl)borate)及びこれらの混合物から選択される一以上の活性剤、
    より形成される、前記方法。
  2. 前記リガンドが
    Figure 0004991691
    を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記リガンドが
    Figure 0004991691
    を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記リガンドが
    Figure 0004991691
    を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記リガンドが
    Figure 0004991691
    を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記リガンドが
    Figure 0004991691
    を含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記リガンドが
    Figure 0004991691
    を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記リガンドが
    Figure 0004991691
    を含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記リガンドが
    Figure 0004991691
    を含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記リガンドが
    Figure 0004991691
    を含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記オレフィンがC2 から C12オレフィンである、請求項1に記載の方法。
  12. 前記オレフィンがC2からC8オレフィンである、請求項1に記載の方法。
  13. 前記オレフィンがエチレンである、請求項1に記載の方法。
  14. 前記プロセスがオレフィンの三量体又は四量体を生成する、請求項13に記載の方法。
  15. 前記プロセスが1−ヘキセンを生成する、請求項13に記載の方法。
  16. 前記プロセスが1−オクテンを生成する請求項13に記載の方法。
  17. 前記プロセスが1−ヘキセン及び1−オクテンの混合物を生成する、請求項13に記載の方法。
  18. 前記反応が炭化水素溶媒中で起きる、請求項1に記載の方法。
  19. 前記反応が脂肪族炭化水素溶媒中で起きる、請求項1に記載の方法。
  20. 組成物であって、
    (1) 図1乃至7に記載のリガンドA1乃至A75よりなり、以下に同様に示すリガンド群から選択されるリガンド;
    Figure 0004991691
    Figure 0004991691
    Figure 0004991691
    Figure 0004991691
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    Figure 0004991691
    (2)(THF) 3 CrMeCl 2 , (THF) 3 CrCl 3 , (Mes) 3 Cr(THF), [{TFA} 2 Cr(OEt 2 )] 2 , (THF) 3 CrPh 3 , (THF) 3 Cr(η 2 -2,2'-ビフェニル)Br及びそれらの混合物より成る群から選択される金属前駆体化合物;
    及び
    (3)任意選択的に、修飾されたメチルアルモキサン(modified methylaluminoxane (MMAO))、メチルアルモキサン(methylaluminoxane (MAO))、トリメチルアルミニウム(trimethylaluminum (TMA))、トリイソブチル アルミニウム(triisobutylaluminum (TlBA))、ジイソブチルアルミニウム水素化物(diisobutylaluminumhydride (DIBAL))、ポリメチルアルモキサンIP(polymethylaluminoxane-IP (PMAO))、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペルフルオロフェニル) ホウ酸塩 (triphenylcarbonium tetrakis(perfluorophenyl)borate), N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス (ペルフルオロフェニル) ホウ酸塩(N,N-dimethyl-anilinium tetrakis(perfluorophenyl)borate)、N,N-ジ(n-デシル)-4-n-ブチル−アニリニウムテトラキス(ペルフルオロフェニル) ホウ酸塩(N-di(n-decyl)-4-n-butyl-anilinium tetrakis(perfluorophenyl)borate)及びこれらの混合物から選択される一以上の活性剤、
    を含む、前記組成物。
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