JP4988615B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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Description

この発明は、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板などの基板の主面に対し、エッチング液を用いたエッチング処理を施すための基板処理装置に関する。
半導体デバイスの製造工程では、半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)に対して処理液を用いた液処理が行われる。このような液処理の一つは、エッチング液をウエハの主面に供給して行うエッチング処理である。ここでいうエッチング処理には、ウエハの主面(ウエハ自体またはウエハ上に形成された薄膜)にパターンを形成するためのエッチング処理、ウエハの主面の表層領域を均一に除去するためのエッチング処理のほか、エッチング作用を利用してウエハの主面の異物を除去する洗浄処理が含まれる。
ウエハの主面に対し処理液による処理を施すための基板処理装置には、複数枚のウエハに対して一括して処理を施すバッチ式のものと、ウエハを一枚ずつ処理する枚葉式のものとがある。枚葉式の基板処理装置は、たとえば、ウエハをほぼ水平姿勢に保持しつつ回転させるスピンチャックと、このスピンチャックに保持されているウエハの主面に向けて処理液を供給する処理液ノズルと、この処理液ノズルをウエハ上で移動させるノズル移動機構とを備えている。
たとえば、ウエハにおいてデバイスが形成されるデバイス形成面に対してエッチング処理を施したい場合には、ウエハはデバイス形成面を上向きにしてスピンチャックに保持される。そして、スピンチャックによって回転されるウエハの上面に処理液ノズルからエッチング液が吐出されるとともに、ノズル移動機構によって処理液ノズルが移動される。処理液ノズルの移動にともなって、ウエハの上面におけるエッチング液の着液点が移動する。この着液点を、ウエハの上面の回転中心と周縁部との間でスキャンさせることにより、ウエハの上面の全域にエッチング液を行き渡らせることができる。
特開2007−88381号公報
ところが、ウエハの上面の中央部に供給されたエッチング液は、ウエハの回転による遠心力を受けて、ウエハの上面の回転半径方向外方に向けて移動する。そのため、処理液ノズルからのエッチング液に加えて、上面の中央部から移動するエッチング液が与えられるウエハの上面の周縁部には、過剰な量のエッチング液が供給される。このため、エッチングレートは、ウエハの上面の周縁部の方が中央部よりも高くなり、ウエハの上面内に処理の不均一が生じるという問題がある。
本願の発明者らは、枚葉式の基板処理装置を用いたエッチング処理によってウエハを薄型化(シンニング)する処理を検討してきた。より具体的には、ウエハの裏面(デバイスが形成されていない非デバイス形成面)を上方に向けるとともに、エッチング力の高いフッ硝酸が、エッチング液として、ウエハ裏面(上面)に供給される。フッ硝酸によってウエハ裏面の表層部のウエハ材料がエッチング除去され、これにより、ウエハが薄型化される。
本願発明者らは、エッチング処理時におけるウエハの回転速度が高ければ高いほど、ウエハの上面の周縁部と中央部とのエッチングレートの差が大きくなることを見出した。そして、ウエハを所定の低回転速度(40〜60rpm)で回転させれば、周縁部と中央部との間のエッチングレートの差が小さくなり、エッチング処理の面内均一性が比較的良好になることを見出した。
ところが、かかる低回転速度でウエハを回転させると、ウエハの上面上のエッチング液に作用する遠心力が小さく、ウエハの周縁部に移動したエッチング液が、ウエハの上面の周縁部からウエハの側方に排除され難い。そのため、ウエハの上面の周縁部にエッチング液が滞留し、かかる領域にエッチング液の厚い液膜(液溜まり)が形成される。この厚い液膜は、失活したエッチング液を高い比率で含んでおりエッチング力が低いばかりでなく、ウエハの周縁部から熱を奪い、ウエハの上面の周縁部に温度低下を生じさせる。その結果、ウエハの上面の周縁部でエッチングレートが低下するという問題があった。そのため、ウエハの周縁部においてもエッチングレートを向上させ、エッチング処理の面内均一性をさらに高める必要がある。
とくに、シリコンウエハなどエッチング液に対する疎液性が高いウエハに対してエッチング処理が施される場合に、ウエハの上面の周縁部上に形成される液膜(液溜まり)の膜厚が大きくなり、ウエハの上面の周縁部におけるエッチングレートの低下が顕著になるという問題があった。
そこで、この発明の目的は、基板の主面の周縁部におけるエッチング液の滞留を防止または抑制して、基板の主面に対して均一なエッチング処理を施すことができる基板処理装置を提供することである。
請求項1記載の発明は、基板(W)を保持しつつ、所定の回転軸線まわりに回転させる基板回転手段(4)と、前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面上にエッチング液を供給するエッチング液供給手段(5)と、前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面に交差する面に沿う案内面(28,38;38A;48)を有し、前記主面の所定の周縁部に当該主面と隙間を隔てて対向配置されて、前記案内面に前記主面上のエッチング液の液膜を接触させて、このエッチング液を基板の外方に向けて案内する案内部材(23,33;33A;43)とを含み、前記案内部材は、前記案内面における基板の回転方向下流側の端部が前記主面の外方に張り出した状態で配置されている、基板処理装置(1)である。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
この構成によれば、案内部材を基板の主面の周縁部に対向配置させる。案内部材が対向する基板の主面の周縁部に多量のエッチング液が存在していると、案内部材の案内面が基板の主面の周縁部のエッチング液に接触し、そのエッチング液を基板外へと案内する。こうして、基板の主面の周縁部のエッチング液を、基板外にスムーズに排出させることができる。これにより、基板の主面の周縁部におけるエッチング液の滞留を防止または抑制することができる。したがって、基板の主面の周縁部でのエッチングレートの低下を抑制または防止でき、基板の主面に対して均一なエッチング処理を施すことができる。
請求項2記載の発明は、基板(W)を保持しつつ、所定の回転軸線まわりに回転させる基板回転手段(4)と、前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面上にエッチング液を供給するエッチング液供給手段(5)と、前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面に交差する面に沿う案内面(28,38;38A;48)を有し、前記主面の所定の周縁部に当該主面と隙間を隔てて対向配置されて、前記案内面に前記主面上のエッチング液の液膜を接触させて、このエッチング液を基板の外方に向けて案内する案内部材(23,33;33A;43)とを含み、前記案内面が、平坦面により形成されており、前記案内部材が、前記案内面が基板の回転半径方向と直交する方向に沿うように配置されている、基板処理装置(1)である。
この発明によれば、案内部材を基板の主面の周縁部に対向配置させる。案内部材が対向する基板の主面の周縁部に多量のエッチング液が存在していると、案内部材の案内面が基板の主面の周縁部のエッチング液に接触し、そのエッチング液を基板外へと案内する。こうして、基板の主面の周縁部のエッチング液を、基板外にスムーズに排出させることができる。これにより、基板の主面の周縁部におけるエッチング液の滞留を防止または抑制することができる。したがって、基板の主面の周縁部でのエッチングレートの低下を抑制または防止でき、基板の主面に対して均一なエッチング処理を施すことができる。
また、基板の回転に伴い、基板の周縁部上のエッチング液は、周方向に沿って移動する。案内面が基板の回転半径方向と直交する方向に沿っていれば、かかる方向に沿って移動しているエッチング液を、基板外へとすり出すように案内することができる。これにより、基板の主面の周縁部からエッチング液を基板外に円滑に排出させることができる。
請求項3記載の発明は、基板(W)を保持しつつ、所定の回転軸線まわりに回転させる基板回転手段(4)と、前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面上にエッチング液を供給するエッチング液供給手段(5)と、前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面に交差する面に沿う案内面(38A)を有し、前記主面の所定の周縁部に当該主面と隙間を隔てて対向配置されて、前記案内面に前記主面上のエッチング液の液膜を接触させて、このエッチング液を基板の外方に向けて案内する案内部材(33A)とを含み、前記基板回転手段に保持される基板が円形であり、前記案内面が、基板の周端形状に沿う湾曲面により形成されている、基板処理装置(1)である。
この発明によれば、案内部材を基板の主面の周縁部に対向配置させる。案内部材が対向する基板の主面の周縁部に多量のエッチング液が存在していると、案内部材の案内面が基板の主面の周縁部のエッチング液に接触し、そのエッチング液を基板外へと案内する。こうして、基板の主面の周縁部のエッチング液を、基板外にスムーズに排出させることができる。これにより、基板の主面の周縁部におけるエッチング液の滞留を防止または抑制することができる。したがって、基板の主面の周縁部でのエッチングレートの低下を抑制または防止でき、基板の主面に対して均一なエッチング処理を施すことができる。
また、基板の回転に伴い、基板の周縁部上のエッチング液は、遠心力によって基板の回転半径方向に沿って移動するとともに、基板主面とエッチング液との摩擦力によって基板の回転方向下流側にも移動する。案内面が基板の周端形状に沿う湾曲面により形成されていれば、かかる方向に沿って移動するエッチング液を、基板の回転半径方向においても基板の回転方向下流側においても円滑に基板外へとすり出すように案内することができる。これにより、基板の主面の周縁部からエッチング液を基板外に円滑に排出させることができる。
請求項4記載の発明は、基板(W)を保持しつつ、所定の回転軸線まわりに回転させる基板回転手段(4)と、前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面上にエッチング液を供給するエッチング液供給手段(5)と、前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面に交差する面に沿う案内面(28,38;38A;48)を有し、前記主面の所定の周縁部に当該主面と隙間を隔てて対向配置されて、前記案内面に前記主面上のエッチング液の液膜を接触させて、このエッチング液を基板の外方に向けて案内する案内部材(23,33;33A;43)とを含み、前記案内部材が、前記回転軸線と平行に延びる所定の軸線(C1,C2)まわりに揺動可能に設けられている、基板処理装置(1)である。
この発明によれば、案内部材を基板の主面の周縁部に対向配置させる。案内部材が対向する基板の主面の周縁部に多量のエッチング液が存在していると、案内部材の案内面が基板の主面の周縁部のエッチング液に接触し、そのエッチング液を基板外へと案内する。こうして、基板の主面の周縁部のエッチング液を、基板外にスムーズに排出させることができる。これにより、基板の主面の周縁部におけるエッチング液の滞留を防止または抑制することができる。したがって、基板の主面の周縁部でのエッチングレートの低下を抑制または防止でき、基板の主面に対して均一なエッチング処理を施すことができる。
また、案内部材が所定の軸線まわりに揺動可能にされているので、基板の主面のエッチング液の流れに対する案内面の姿勢(角度)を変更することができる。そして、案内面が基板の主面上のエッチング液を基板外へと効率よく案内することができる姿勢(角度)となるように案内部材を保持させることにより、基板の主面上の周縁部におけるエッチング液の滞留をより一層効果的に防止または抑制することができる。
請求項記載の発明は、基板(W)を保持しつつ、所定の回転軸線まわりに回転させる基板回転手段(4)と、前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面上にエッチング液を供給するエッチング液供給手段(5)と、前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面に交差する面に沿う案内面(28,38;38A;48)を有し、前記主面の所定の周縁部に当該主面と隙間を隔てて対向配置されて、前記案内面に前記主面上のエッチング液の液膜を接触させて、このエッチング液を基板の外方に向けて案内する案内部材(23,33;33A;43)と、前記基板回転手段に保持された基板の前記主面と前記案内部材との間の距離を制御する制御手段(50)とを含、基板処理装置(1)である。
この発明によれば、案内部材を基板の主面の周縁部に対向配置させる。案内部材が対向する基板の主面の周縁部に多量のエッチング液が存在していると、案内部材の案内面が基板の主面の周縁部のエッチング液に接触し、そのエッチング液を基板外へと案内する。こうして、基板の主面の周縁部のエッチング液を、基板外にスムーズに排出させることができる。これにより、基板の主面の周縁部におけるエッチング液の滞留を防止または抑制することができる。したがって、基板の主面の周縁部でのエッチングレートの低下を抑制または防止でき、基板の主面に対して均一なエッチング処理を施すことができる。
ところで、エッチングレートを処理の全期間を通じて一定にするには、処理の全期間を通じて、基板の主面上のエッチング液の液膜が一定厚みであることが望ましい。ところが、エッチング液によって基板の薄型化を図るエッチング処理では、基板の主面の基板材料がエッチング除去されるため、エッチング処理の進行にともなって基板の主面と案内部材との隙間が大きくなり、基板の主面の周縁部におけるエッチング液の液膜が厚くなるおそれがある。
この発明によれば、基板の主面と案内部材との隙間を調節することができる。したがって、たとえば、エッチング処理の進行に伴い、基板回転手段と案内部材との距離を基板の主面と案内部材との隙間が一定になるように制御することにより、エッチング処理の全期間を通じて、基板の主面の周縁部におけるエッチング液の液膜を均一厚みにすることができる。これにより、エッチングレートを、処理の全期間を通じて一定に保つことができる。
請求項6記載の発明は、前記案内部材を複数含み、前記複数の案内部材(23,33)が、基板の周方向の異なる位置に配置されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、基板の主面の周縁部に複数の案内部材が配置されるので、基板の主面の周縁部の複数個所で、エッチング液を基板外に排出させることができる。したがって、基板の周縁部の広範囲に多量のエッチング液が存在している場合であっても、基板の主面の周縁部におけるエッチング液の滞留を防止または抑制することができる。
また、前記エッチング液供給手段が、前記基板回転手段によって回転される基板の回転半径方向に沿う直線状のスキャン経路(T)に沿って当該基板の主面上にエッチング液を走査させるものである場合には、請求項に記載のように、前記案内部材が、基板回転方向上流側端部が前記スキャン経路の延長線上に位置するように配置されていることが好ましい。
かかるエッチング供給手段から基板の主面上に供給されたエッチング液は、基板の所定の周縁部に集まるようになる。とくに、基板を低回転速度(40〜60rpm)で回転させる場合には、スキャン経路の延長線上の周縁部にエッチング液が集まるようになる。したがって、案内部材を、その上流側端部がスキャン経路の延長線上に位置するように配置することで、基板の主面上の周縁部におけるエッチング液の滞留をより一層効果的に防止または抑制することができる。
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態(第1の実施形態)に係る基板処理装置1の構成を模式的に示す断面図である。
この基板処理装置1は、たとえばシリコンウエハからなる円形のウエハWにおけるデバイス形成領域側の表面とは反対側の裏面(非デバイス形成面)に対して、ウエハWのシンニング(薄型化)のためのエッチング処理を施すための枚葉式の装置である。この実施形態では、エッチング液として、たとえばフッ硝酸(フッ酸と硝酸との混合液)が用いられる。
この基板処理装置1は、隔壁(図示せず)により区画された処理室2内に、ウエハWをその裏面を上面としてほぼ水平姿勢に保持しつつ、ウエハWを鉛直軸線まわりに回転させる基板回転手段としてのスピンチャック4と、スピンチャック4に保持されたウエハWの上面にフッ硝酸を供給するためのフッ硝酸ノズル(エッチング液供給手段)5と、スピンチャック4に保持されたウエハWの上面に向けてリンス液としてのDIW(deionized water:脱イオン化された水)を供給するためのDIWノズル6と、スピンチャック4に保持されたウエハWの上面の周縁部からフッ硝酸を排除するための第1液排出機構7および第2液排出機構8とを備えている。
スピンチャック4は、真空吸着式チャックである。このスピンチャック4は、ほぼ鉛直な方向に延びたスピン軸9と、このスピン軸9の上端に取り付けられて、ウエハWをほぼ水平な姿勢でその裏面(下面)を吸着して保持する吸着ベース10と、スピン軸9と同軸に結合された回転軸を有するスピンモータ11とを備えている。これにより、ウエハWの裏面が吸着ベース10に吸着保持された状態で、スピンモータ11が駆動されると、ウエハWがスピン軸9の中心軸線まわりに回転する。
フッ硝酸ノズル5は、たとえば連続流の状態でフッ硝酸を吐出するストレートノズルであり、スピンチャック4の上方でほぼ水平に延びる第1アーム12の先端に取り付けられている。この第1アーム12は、スピンチャック4の側方でほぼ鉛直に延びた第1アーム支持軸13に支持されている。第1アーム支持軸13には、第1アーム揺動駆動機構14が結合されており、この第1アーム揺動駆動機構14の駆動力によって、第1アーム支持軸13を回転させて、第1アーム12を揺動させることができるようになっている。
フッ硝酸ノズル5には、フッ硝酸供給管17が接続されている。フッ硝酸供給管17には、フッ硝酸供給源からのフッ硝酸が供給されるようになっており、その途中部には、フッ硝酸ノズル5へのフッ硝酸の供給および供給停止を切り換えるためのフッ硝酸バルブ18が介装されている。
DIWノズル6は、たとえば連続流の状態でDIWを吐出するストレートノズルであり、スピンチャック4の上方で、その吐出口をウエハWの中央部に向けて配置されている。このDIWノズル6には、DIW供給管19が接続されており、DIW供給源からのDIWがDIW供給管19を通して供給されるようになっている。DIW供給管19の途中部には、DIWノズル6へのDIWの供給および供給停止を切り換えるためのDIWバルブ20が介装されている。
第1液排出機構7は、スピンチャック4の側方でほぼ鉛直に延びた第2アーム支持軸21と、第2アーム支持軸21に支持されて、ほぼ水平に延びる第2アーム22と、この第2アーム22の先端部に保持されて、ウエハWの上面のフッ硝酸をウエハW外に案内する案内部材としての第1案内プレート23と、第2アーム支持軸21を回転させて、第2アーム22を揺動させるための第2アーム揺動駆動機構24と、第2アーム22を昇降させるための第2アーム昇降駆動機構25とを備えている。
第2アーム22の先端部には、たとえば一対の軸受(図示しない)を介して、円柱状の第1プレートホルダ26が鉛直軸線まわりに回転可能に取り付けられている。第1プレートホルダ26の下端には、第1案内プレート23の上部が固定されている。第1プレートホルダ26には、第1案内プレート23ごと第1プレートホルダ26を回転させるための第1回転駆動機構27が結合されている。
第2アーム揺動駆動機構24は、第2アーム支持軸21に結合されており、第2アーム支持軸21を回転させることにより、第2アーム22を揺動させることができる。
第2アーム昇降駆動機構25は、第2アーム支持軸21に結合されており、第2アーム支持軸21を昇降させることにより、第2アーム22を昇降させることができる。
図2は、第1案内プレート23の概略構成を示す斜視図である。
第1案内プレート23は、長手を有する平板状に形成されており、その長手方向長さがウエハWの半径程度の長さL1に設定されている。第1案内プレート23は、第1プレートホルダ26にその長手方向が水平方向に延びるように、かつ、その主面が水平面と直交するように取り付けられている。第1案内プレート23の主面の一方面(図2で示す奥側の面)が、フッ硝酸をウエハWの外方へと案内するための案内面28をなしており、平坦面によって形成されている。エッチング処理時には、第1案内プレート23はウエハWの上面の周縁部に対向して配置される。
次に、図1を参照しつつ第2液排出機構8について説明する。
第2液排出機構8は、スピンチャック4の側方でほぼ鉛直に延びた第3アーム支持軸31と、第3アーム支持軸31に支持されて、ほぼ水平に延びる第3アーム32と、この第3アーム32の先端部に保持されて、ウエハWの上面のフッ硝酸をウエハW外に案内する案内部材としての第2案内プレート33と、第3アーム支持軸31を回転させて、第3アーム32を揺動させるための第3アーム揺動駆動機構34と、第3アーム32を昇降させるための第3アーム昇降駆動機構35とを備えている。
第3アーム32の先端部には、たとえば一対の軸受(図示しない)を介して、円柱状の第2プレートホルダ36が鉛直軸線まわりに回転可能に取り付けられている。第2プレートホルダ36の下端には、第2案内プレート33の上部が固定されている。第2プレートホルダ36には、第2案内プレート33ごと第2プレートホルダ36を回転させるための第2回転駆動機構37が結合されている。
第3アーム揺動駆動機構34は、第3アーム支持軸31に結合されており、第3アーム支持軸31を回転させることにより、第3アーム32を揺動させることができる。
第3アーム昇降駆動機構35は、第3アーム支持軸31に結合されており、第3アーム支持軸31を昇降させることにより、第3アーム32を昇降させることができる。
第2案内プレート33は、第1案内プレート23と同一の諸元(寸法および形状)に形成されている。第2案内プレート33は、第2プレートホルダ36にその長手方向が水平方向に延びるように、かつ、その主面が水平面と直交するように取り付けられている。第2案内プレート33は、フッ硝酸をウエハWの外方へと案内するための平坦な案内面38(図3参照)を有している。エッチング処理時には、第2案内プレート33はウエハWの上面の周縁部に対向して配置される。
図3は、エッチング処理時における第1案内プレート23および第2案内プレート33の配置位置を説明するための図解的な平面図である。
エッチング処理時には、フッ硝酸ノズル5からフッ硝酸が吐出されつつ、フッ硝酸ノズル5が、ウエハWの回転半径に沿って、近接位置T1と基板周端位置T2との間を往復移動(スキャン)される。近接位置T1は、ウエハWの回転中心Cに近接し、着液したフッ硝酸がウエハW上で拡がって回転中心Cを通過することができるように定めた位置であり、回転中心Cから間隔L2だけ隔てられている。外径200mmのウエハWを用いる場合には、間隔L2としてたとえば22.5mm程度を例示することができる。このとき、フッ硝酸のウエハWの上面における着液点Pは、ウエハWの回転中心Cを通る円弧形状の軌道のうち、近接位置T1から基板周端位置T2に至る範囲を円弧(ほぼ直線状)の経路(スキャン経路T)を描きつつ移動する。
第1案内プレート23は、その長手方向がスキャン経路Tに沿い、かつ、そのウエハ回転方向上流側端部が、ウエハWの上面のスキャン経路TからウエハWの回転方向下流側の90°の位置に位置するように配置されている。この配置状態で、第1案内プレート23の案内面28はウエハWの周縁部に面しており、案内面28のウエハ回転方向下流側端部はウエハWの外方へと張り出している。このとき、案内面28と、ウエハWの回転中心Cとの間隔はL3である。外径200mmのウエハWを用いる場合には、距離L3としてたとえば70mm程度を例示することができる。
第2案内プレート33は、その長手方向がスキャン経路Tと直交する方向に沿い、かつ、そのウエハ回転方向上流側端部が、ウエハWの上面のスキャン経路TからウエハWの回転方向下流側の180°の位置(スキャン経路TとウエハWの回転中心Cを挟んだ反対側のスキャン経路Tの延長線上)に位置するように配置されている。この配置状態で、第2案内プレート33の案内面38はウエハWの周縁部に面しており、案内面38の上回転方向下流側端部はウエハWの外方へと張り出している。このとき、案内面38と、ウエハWの回転中心Cとの間隔はL3である。
図4は、図3の切断面線D−Dから見た断面図である。
エッチング処理時には、第2案内プレート33の下端面は、スピンチャック4(吸着ベース10)に保持されたウエハW(エッチング処理前のウエハW)の上面と隙間Sを隔てて対向配置される。この隙間Sとして、たとえば、0.5mm程度を例示することができる。第3アーム昇降駆動機構35が駆動されて第3アーム32が昇降することにより、第2案内プレート33の下端面と吸着ベース10の上面との隙間Sが変化する。
また、図示を省略するが、エッチング処理時には、第1案内プレート23の下端面は、スピンチャック4(吸着ベース10)に保持されたウエハW(エッチング処理前のウエハW)の上面と隙間Sを隔てて対向配置される。この隙間Sとして、たとえば、0.5mm程度を例示することができる。第2アーム昇降駆動機構25が駆動されて第2アーム22が昇降することにより、第1案内プレート23の下端面と吸着ベース10の上面との隙間Sが変化する。
図5は、第2案内プレート33を説明するための平面図である。
第2案内プレート33は、そのウエハ回転方向上流側端部(またはその付近)を通過する鉛直軸線C2まわりに揺動可能とされている。具体的には、第3アーム揺動駆動機構34による第3アーム32の揺動と、第2回転駆動機構37による第2案内プレート33の回転とが併せて行われることにより、第2案内プレート33が鉛直軸線C2まわりに揺動する(図5に揺動後の状態を二点鎖線で図示)。
また、図示を省略するが、第1案内プレート23は、そのウエハ回転方向上流側端部(またはその付近)を通過する鉛直軸線C1(図3参照)まわりに揺動可能とされている。具体的には、第2アーム揺動駆動機構24による第2アーム22の揺動と、第1回転駆動機構27による第1案内プレート23の回転とが併せて行われることにより、第1案内プレート23が鉛直軸線C1まわりに揺動する。
図6は、基板処理装置1の電気的構成を示すブロック図である。
この基板処理装置1は、マイクロコンピュータを含む構成の制御装置50を備えている。
この制御装置50には、スピンモータ11、第1アーム揺動駆動機構14、フッ硝酸バルブ18、DIWバルブ20、第2アーム昇降駆動機構25、第2アーム揺動駆動機構24、第1回転駆動機構27、第3アーム昇降駆動機構35、第3アーム揺動駆動機構34および第2回転駆動機構37などが、制御対象として接続されている。
図7は、基板処理装置1におけるウエハWの処理の一例を示すフローチャートである。
未処理のウエハWが、図示しない搬送ロボットによって処理室2内に搬入されて、スピンチャック4に受け渡される(ステップS1)。このとき、フッ硝酸ノズル5、第1案内プレート23および第2案内プレート33は、スピンチャック4の側方の退避位置に退避させられている。また、フッ硝酸バルブ18およびDIWバルブ20は、いずれも閉状態に制御されている。
ウエハWがスピンチャック4へ受け渡された後、制御装置50は、スピンモータ11を駆動して、スピンチャック4を低回転速度(たとえば50rpm)で等速回転させる。また、制御装置50は、第1アーム揺動駆動機構14を駆動して、フッ硝酸ノズル5をウエハWの上方へと導く。さらに、制御装置50は、第2アーム揺動駆動機構24を駆動して、第1案内プレート23をウエハWの周縁部上の処理位置(図3参照)に導く。また、制御装置50は、第3アーム揺動駆動機構34を駆動して、第2案内プレート33をウエハWの周縁部上の処理位置(図3参照)に導く。
フッ硝酸ノズル5がウエハWの上方に到達すると、制御装置50は、フッ硝酸バルブ18を開き、フッ硝酸ノズル5からフッ硝酸を吐出させる。また、制御装置50は、第1アーム揺動駆動機構14を駆動して、フッ硝酸ノズル5を近接位置T1と、基板周端位置T2の上方位置との間を等速で往復スキャンさせる(ステップS2)。
これにより、ウエハWの上面における着液点Pは、スキャン経路T(図3参照)に沿って往復スキャンする。フッ硝酸の着液点PがウエハW上を、近接位置T1から基板周端位置T2を経由して再び近接位置T1まで戻るのにたとえば約1.5秒間要する。その後、予め定める処理時間が経過するまで、フッ硝酸の着液点Pの往復スキャンが繰り返し行われる。なお、この往復スキャン中において、フッ硝酸ノズル5から吐出されるフッ硝酸の吐出流量は一定(たとえば0.85L/min)に保たれている。
この往復スキャン中に、ウエハWの上面に供給されたフッ硝酸は、図3に示すように、ウエハW上を、回転中心Cを中心とする大きな渦を描きながらウエハWの外方へ向けて移動する。ウエハWの回転速度が前記の低回転速度であるので、スキャン経路Tに沿って吐出されたフッ硝酸は、基板周端位置T2よりもウエハWの回転方向下流側に90〜270°のウエハWの周縁部に広範囲に供給されるようになる。とくに、基板周端位置T2よりもウエハWの回転方向下流側に180°の位置の周辺領域(図3に×印で図示)付近に多量に到達するようになる。
ウエハWの周縁部に到達したフッ硝酸は、第1案内プレート23の案内面28または第2案内プレート33の案内面38に接触する。案内面28に接触したフッ硝酸は、案内面28を伝ってウエハW外へと案内される。案内面28が、そのウエハ回転方向上流側端部位置におけるウエハ回転半径方向と直交する方向に沿っているので、ウエハWの円周方向に沿って移動しているフッ硝酸が、ウエハW外へとすり出すように案内される。これにより、ウエハWの上面の周縁部からフッ硝酸がウエハW外に円滑に排出される。
また、第2案内プレート33の案内面38に接触したフッ硝酸は、案内面38を伝ってウエハW外へと案内される。案内面38が、そのウエハ回転方向上流側端部位置におけるウエハ回転半径方向と直交する方向に沿っているので、ウエハWの円周方向に沿って移動しているフッ硝酸が、ウエハW外へとすり出すように案内される。これにより、ウエハWの上面の周縁部からフッ硝酸がウエハW外に円滑に排出される。したがって、ウエハWの周縁部に顕著な液溜まりが生じることがない。
エッチング処理では、ウエハWの上面のウエハ材料がフッ硝酸によりエッチング除去されるため、エッチング処理の進行にともなってウエハWの上面と第1および第2案内プレート23,33との隙間Sが大きくなるおそれがある。
制御装置50は、予め定められた時間が経過するごとに、第2アーム昇降駆動機構25および第3アーム昇降駆動機構35を制御して、第1および第2案内プレート23,33を予め定められた下降量だけ下降させる。この下降量は、予め定められた時間におけるウエハWのエッチング量に相当する量である。これにより、エッチング処理の進行にかかわらず、ウエハWの上面と第1および第2案内プレート23,33との隙間Sが一定に保たれる。
エッチング処理を所定時間(たとえば300秒間)だけ行った後、制御装置50は、フッ硝酸バルブ18を閉じ、フッ硝酸ノズル5からのフッ硝酸の吐出を停止する。また、制御装置50は、第1アーム揺動駆動機構14を駆動して、フッ硝酸ノズル5をスピンチャック4の側方の退避位置に退避させる。さらに、制御装置50は、第2アーム揺動駆動機構24を駆動して、第1案内プレート23をスピンチャック4の側方の退避位置に退避させる。さらにまた、制御装置50は、第3アーム揺動駆動機構34を駆動して、第2案内プレート33をスピンチャック4の側方の退避位置に退避させる。
次に、制御装置50は、スピンモータ11を制御して、スピンチャック4の回転速度を所定のリンス処理回転速度(100rpm程度)に加速するとともに、DIWバルブ20を開いて、DIWノズル6から、回転状態のウエハWの上面の回転中心に向けてDIWを供給する(ステップS3)。これにより、ウエハW上のフッ硝酸が洗い流されて、ウエハWにリンス処理が施される。このリンス処理におけるDIWノズル6からのDIWの吐出流量は、たとえば2.0L/minである。
このリンス処理を所定時間(たとえば60秒間)行った後に、制御装置50は、DIWバルブ20を閉じてリンス処理を終了させる。制御装置50は、さらにスピンモータ11を制御して、スピンチャック4の回転速度を所定の乾燥回転速度(1000〜2000rpm程度)に加速する。これによって、ウエハWの上面のDIWが遠心力によって振り切られ、ウエハWがスピンドライされる(ステップS4)。
スピンドライを所定時間(たとえば30秒間)行った後、制御装置50は、スピンモータ11を制御して、スピンチャック4の回転を停止させる。その後、処理済みのウエハWが、搬送ロボットによって処理室2から搬出される(ステップS5)。
以上のように、この実施形態によれば、第1および第2案内プレート23,33が、ウエハWの上面の周縁部のうち、ウエハW上を流れるフッ硝酸が集まる領域に対向配置される。そして、第1および案内面28,38が、ウエハWの上面の周縁部上のフッ硝酸に接触して、そのフッ硝酸をウエハW外へと案内する。こうして、ウエハWの上面の周縁部のフッ硝酸を、ウエハW外にスムーズに排出させることができる。これにより、ウエハWの上面の周縁部におけるフッ硝酸の滞留を防止または抑制することができる。したがって、ウエハWの上面の周縁部でのエッチングレートの低下を抑制または防止でき、ウエハWの上面に対して均一なエッチング処理を施すことができる。
また、ウエハWの上面の周縁部に複数の案内プレート23,33が配置されるので、ウエハWの周縁部の広範囲でフッ硝酸がスムーズにウエハW外に排出される。したがって、ウエハWの周縁部の広範囲にフッ硝酸が供給される場合であっても、ウエハWの上面の周縁部におけるフッ硝酸の滞留を防止または抑制することができる。
図8Aは、本発明の他の実施形態(第2の実施形態)に係る基板処理装置の構成を図解的に示す平面図である。また、図8Bは、この基板処理装置に適用される第2案内プレートの構成を図解的に示す斜視図である。この第2の実施形態において、前述の実施形態(第1の実施形態)に示された各部に対応する部分には、第1の実施形態と同一の参照符号を付して示し、説明を省略する。
この第2の実施形態にかかる基板処理装置では、第2案内プレート33Aが、平板状ではなく、湾曲板状に形成されている。この第2案内プレート33Aは、ウエハWの周端形状に沿う湾曲面からなる案内面38Aを有している。この案内面38によりウエハW上のフッ硝酸がウエハW外へ案内される。
案内面38AがウエハWの周端形状に沿う湾曲面により形成されているので、ウエハWの円周方向に沿って移動するフッ硝酸を、ウエハW外へとすり出すように案内することができる。これにより、ウエハWの上面からエッチング液としてのフッ硝酸が円滑にウエハW外に排出される。
図9は、本発明の他の実施形態(第3の実施形態)に係る基板処理装置の構成を図解的に示す平面図である。この第3の実施形態において、前述の実施形態(第1の実施形態)に示された各部に対応する部分には、第1の実施形態と同一の参照符号を付して示し、説明を省略する。
この第3の実施形態に係る基板処理装置は、1つの案内プレート33しか備えていない。具体的には、第1の実施形態に係る基板処理装置1から第1案内プレート23が省略されており、ウエハWの上面の周縁部上には、第2案内プレート33だけが対向配置されている。
前述のとおり、エッチング処理中にスキャン経路Tに沿って吐出されたフッ硝酸が基板周端位置T2よりもウエハWの回転方向下流側に180°の位置の周辺領域(図3に×印で図示)付近に多量に到達するので、第2案内プレート33によりウエハWの周縁部におけるフッ硝酸をウエハW外に排出させることができる。
また、第2案内プレート23ではなく、第1案内プレート33だけを備える構成とすることもできる。
さらに、第1および第2案内プレート23,33に代えて、第3案内プレート43(図9に二点鎖線で図示)を備える構成としてもよい。
第3案内プレート43は、その長手方向がスキャン経路Tに沿い、かつ、その上流側端部が、ウエハWの上面のスキャン経路TからウエハWの回転方向上流側の90°の位置に配置されている。この配置状態で、第3案内プレート43の案内面48はウエハWの周縁部に面しており、案内面48のウエハ回転方向下流側端部はウエハWの外方へと張り出している。このとき、案内面48と、ウエハWの回転中心Cとの間隔はL3である。
また、各案内プレート23,33,43が、図8Bに示す第2案内プレート33Aのように湾曲板状に形成されていて、湾曲面38Aからなる案内面を有していてもよい。
次に、実施例および比較例について説明する。
回転状態にある外径200mmのシリコンウエハからなるウエハWの上面(裏面)に対し、図1に示すスキャンノズルの形態に構成されたフッ硝酸ノズル5からのフッ硝酸を供給して、シンニングのためのエッチング処理を施す試験を行った。
このエッチング試験では、フッ硝酸ノズルからのフッ硝酸の着液点Pを、前述の図25に示すスキャン経路Tに沿って、回転中心Cから22.5mm隔てた近接位置T1と、ウエハWの周端縁上の基板周端位置T2との間で往復スキャンさせた。硝酸とフッ酸とを体積比5:1の比率で混合して作製したフッ硝酸を、0.85L/minの流量でフッ硝酸ノズル5からウエハWに吐出させた。エッチング処理中におけるフッ硝酸ノズル5の移動速度はたとえば160mm/secであり、エッチング処理時におけるウエハWの回転速度は52rpmであった。エッチング処理時間は300秒間であった。そして、シリコンウエハWのエッチングレートの面内分布(半径方向位置とエッチングレートとの関係)を求めた。
実施例1では、図9の基板処理装置(第2案内プレート33を採用)を用いてエッチング処理を行った。
実施例2では、図9の基板処理装置(第3案内プレート43を採用)を用いてエッチング処理を行った。
実施例3では、図8Aの基板処理装置を用いて、エッチング処理を行った。
比較例では、第1〜第3案内プレート23,33,43のいずれも用いずに、エッチング処理を行った。
エッチング試験の結果、実施例1〜実施例3ではウエハWの周縁部でエッチングレートの悪化を抑制することができた。
また、下記(1)式で表されるエッチング均一性を評価した。実施例1ではエッチング均一性は16.4%であり、実施例2ではエッチング均一性は13.2%であり、実施例3ではエッチング均一性は14.3%であり、比較例ではエッチング均一性は19.4%であった。
Figure 0004988615
このことから、実施例1〜実施例3で、エッチング処理の面内均一性が良好であることが理解される。このうち実施例3では、エッチング処理の面内均一性がとくに優れていることが理解できる。
以上、本発明の3つの実施形態について説明したが、本発明は、さらに他の形態で実施することもできる。
第1〜第3の実施形態において、案内プレート23,33を鉛直軸線C1,C2まわりに揺動させて、案内面28,38がウエハWの上面上のフッ硝酸をウエハW外へと最も効率よく案内できる姿勢(角度)に保持させるようにすることもできる。
また、第1および第2の実施形態では、第1案内プレート23と第2案内プレート33の2つを組み合わせた構成を例にとって説明したが、第1案内プレート23と第3案内プレート43との組み合わせでもよいし、第2案内プレート33と第3案内プレート43との組み合わせでもよい。さらに、第1〜第3案内プレート23,33,43全ての組み合わせであっても良い。そして、その第1〜第3案内プレート23,33,43のうちのいくつかが、図8Aおよび図8Bのように湾曲板状に形成されていてもよい。
また、第1〜第3の実施形態では、ウエハWの面内範囲内でスキャンさせているが、フッ硝酸ノズル5からのフッ硝酸の着液点PをウエハWの周端面を超えて、その外方までスキャンさせてもよい。
また、第1〜第3の実施形態では、フッ硝酸ノズル5を往復スキャンさせる場合を例にとって説明したが、フッ硝酸ノズル5を一方向スキャンさせるものであってもよい。一方向スキャンとは、この場合、一方向へのノズル移動時にのみフッ硝酸をノズル5から吐出し、他方向へのノズル移動時にはノズル5からのフッ硝酸の吐出を停止することをいう。
また、前述の3つの実施形態では、ウエハWに対し、ウエハWのシンニングのためのエッチング処理を施す基板処理装置1を例にとって説明したが、たとえば酸化膜シリコンウエハからなる円板状のウエハWにおけるデバイス形成領域側の上面(下面)に対して、酸化膜の除去のためのエッチング処理を施す構成であってもよい。かかる場合、エッチング液としてたとえばフッ酸が用いられることが望ましい。また、ウエハWの窒化膜の除去のためのエッチング処理を施す場合には、エッチング液として燐酸を用いることもできる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
本発明の第1の実施形態に係る基板処理装置の構成を模式的に示す断面図である。 図1に示す基板処理装置の第1案内プレートの概略構成を示す斜視図である。 エッチング処理時における第1案内プレートおよび第2案内プレートの配置位置を説明するための図解的な平面図である。 図3の切断面線D−Dから見た断面図である。 図1に示す基板処理装置の第2案内プレートの揺動を説明するための平面図である。 図1に示す基板処理装置の電気的構成を示すブロック図である。 図1に示す基板処理装置におけるウエハWの処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る基板処理装置の構成を図解的に示す平面図である。 本発明の第2の実施形態に係る基板処理装置の第2案内プレートの構成を図解的に示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る基板処理装置の構成を図解的に示す平面図である。
符号の説明
1 基板処理装置
4 スピンチャック(基板回転手段)
5 フッ硝酸ノズル(エッチング液供給手段)
23 第1案内プレート(案内部材)
28,38,38A,48 案内面
33,33A 第2案内プレート(案内部材)
43 第3案内プレート(案内部材)
50 制御装置(制御手段)
C1,C2 鉛直軸線
S 隙間
T スキャン経路
W ウエハ(基板)

Claims (7)

  1. 基板を保持しつつ、所定の回転軸線まわりに回転させる基板回転手段と、
    前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面上にエッチング液を供給するエッチング液供給手段と、
    前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面に交差する面に沿う案内面を有し、前記主面の所定の周縁部に当該主面と隙間を隔てて対向配置されて、前記案内面に前記主面上のエッチング液の液膜を接触させて、このエッチング液を基板の外方に向けて案内する案内部材とを含み、
    前記案内部材は、前記案内面における基板の回転方向下流側の端部が前記主面の外方に張り出した状態で配置されている、基板処理装置。
  2. 基板を保持しつつ、所定の回転軸線まわりに回転させる基板回転手段と、
    前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面上にエッチング液を供給するエッチング液供給手段と、
    前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面に交差する面に沿う案内面を有し、前記主面の所定の周縁部に当該主面と隙間を隔てて対向配置されて、前記案内面に前記主面上のエッチング液の液膜を接触させて、このエッチング液を基板の外方に向けて案内する案内部材とを含み、
    前記案内面が、平坦面により形成されており、
    前記案内部材が、前記案内面が基板の回転半径方向と直交する方向に沿うように配置されている、基板処理装置。
  3. 基板を保持しつつ、所定の回転軸線まわりに回転させる基板回転手段と、
    前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面上にエッチング液を供給するエッチング液供給手段と、
    前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面に交差する面に沿う案内面を有し、前記主面の所定の周縁部に当該主面と隙間を隔てて対向配置されて、前記案内面に前記主面上のエッチング液の液膜を接触させて、このエッチング液を基板の外方に向けて案内する案内部材とを含み、
    前記基板回転手段に保持される基板が円形であり、
    前記案内面が、基板の周端形状に沿う湾曲面により形成されている、基板処理装置。
  4. 基板を保持しつつ、所定の回転軸線まわりに回転させる基板回転手段と、
    前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面上にエッチング液を供給するエッチング液供給手段と、
    前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面に交差する面に沿う案内面を有し、前記主面の所定の周縁部に当該主面と隙間を隔てて対向配置されて、前記案内面に前記主面上のエッチング液の液膜を接触させて、このエッチング液を基板の外方に向けて案内する案内部材とを含み、
    前記案内部材が、前記回転軸線と平行に延びる所定の軸線まわりに揺動可能に設けられている、基板処理装置。
  5. 基板を保持しつつ、所定の回転軸線まわりに回転させる基板回転手段と、
    前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面上にエッチング液を供給するエッチング液供給手段と、
    前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面に交差する面に沿う案内面を有し、前記主面の所定の周縁部に当該主面と隙間を隔てて対向配置されて、前記案内面に前記主面上のエッチング液の液膜を接触させて、このエッチング液を基板の外方に向けて案内する案内部材と、
    前記基板回転手段に保持された基板の前記主面と前記案内部材との間の距離を制御する制御手段とを含、基板処理装置。
  6. 前記案内部材を複数含み、
    前記複数の案内部材が、基板の周方向の異なる位置に配置されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  7. 前記エッチング液供給手段が、前記基板回転手段によって回転される基板の回転半径方向に沿う直線状のスキャン経路に沿って当該基板の主面上にエッチング液を走査させるものであり、
    前記案内部材が、基板回転方向上流側端部が前記スキャン経路の延長線上に位置するように配置されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の基板処理装置。
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