JP4987354B2 - 内燃機関の触媒早期暖機制御装置 - Google Patents

内燃機関の触媒早期暖機制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、特に点火遅角と吸気増量を行うことによって、冷間始動時における内燃機関の排気系に配された触媒コンバータの暖機を促進させる内燃機関の触媒早期暖機制御装置に関する。
従来、排気管に三元触媒を設け、排気中のHC、CO及びNOxを浄化させることが知られている。この触媒はある暖機温度にて活性状態となり排ガスを浄化できる。このため、内燃機関の冷間始動後においては、点火時期を基本点火時期よりも遅角させることによって排ガス温度を高める触媒の早期暖機制御を行っている。
このような、内燃機関の触媒早期暖機制御の一つとして、特許文献1に開示されている技術が知られている。この特許文献1には、触媒の早期暖機制御だけでなく、触媒早期暖機のために点火時期を基本点火時期よりも遅角補正した場合、出力トルクが減少してエンジン回転速度が不安定となるという課題を解決する技術も開示されている。
具体的には、点火時期の遅角量に応じて吸入空気量を増量補正することで、出力トルクを一定に保ち、運転性の違和感やトルク変動等を防止するようにしている。すなわち、完爆後に暖機促進のために冷却水温に応じて点火時期を遅角補正する時、絞弁をバイパスする通路に設けたアイドル制御弁の開度を補正し、吸入空気量を増量させ、点火時期の遅角補正に伴う出力トルクの低下を防いでいる。また、遅角補正の終了時には点火時期が段差的に変化することを防止するために、点火時期の遅角補正量を時間経過により減少させ、補正終了後に基本点火時期となるように設定されている。
特開平6−101456号公報
ところで、触媒は触媒温度がおよそ300℃になると徐々に排ガスを浄化できるようになるが、特許文献1ではこのことが考慮されていなかった。
そこで、本発明は、点火遅角と吸気増量を行う触媒早期暖機制御において、触媒の活性度合いを考慮した内燃機関の触媒早期暖機制御装置を提供することを目的とする。
そこで、請求項1に係る発明では、基本点火時期を算出する基本点火時期算出手段と、内燃機関の排ガスを浄化する触媒の早期暖機制御における点火時期の遅角量を算出する遅角量算出手段と、基本点火時期を遅角量に基づいて補正された点火時期で点火制御する点火時期制御手段と、遅角量算出手段により算出された遅角量に基づいて内燃機関に吸入される吸入空気量を増量させる空気量増量手段とを備えた内燃機関の触媒早期暖機制御装置において、触媒の温度に基づいて触媒の活性度合いを検出し、触媒の温度が触媒が活性していない状態から活性し始める状態であると判断される所定の温度になると、触媒が活性し始めたと判断する活性度合い検出手段と、活性度合い検出手段により触媒が活性し始めたと判断されると、触媒に流れる排ガス量を抑制するために、触媒の温度に基づいて遅角量の下限ガードを算出し、遅角量と下限ガードとを比較し、点火時期が進角側に設定されるように遅角量が小さい方を最終的な遅角量とし、最終的な遅角量に基づいて算出される点火時期に基づいて内燃機関に吸入される吸入空気量を制限する空気量制限手段とを備える。
触媒は、暖機温度よりも低い所定の温度以上となると徐々に排ガスの浄化が行われるようになる。しかしながら、暖機温度に到達するまでは十分に排ガスを浄化できない。よって、触媒の活性度合いに応じて吸入空気量を制限することによって、触媒が暖機した活性状態に到達するまでのエミッションを低減することができる。
また、活性度合い検出手段は、触媒の温度に基づいて活性度合いを検出するようにしている。触媒の活性度合いは触媒温度に依存するため、触媒温度に基づいて触媒の活性度合いをより正確に検出することができる。
また、活性度合い検出手段を触媒が活性していない状態から活性し始める状態になることを判断する手段とし、空気量制限手段を活性度合い検出手段により触媒が活性し始めたと判断されると、内燃機関に吸入される吸入空気量を制限するようにしている。このように、触媒が活性し始めたと判断すると、吸入空気量を制限することによって、触媒が暖機した活性状態に到達するまでのエミッションを低減することができる。
また、触媒の温度に基づいて触媒が浄化し始めたと判断するようにしている。触媒による排ガスの浄化は、触媒の温度が所定温度に達すると開始されるため、触媒の温度に基づいて触媒が浄化し始めたと判断すると良い。
また、請求項に係る発明のように、点火時期および空燃比に基づいて吸入空気量を制限してもよい。このように、点火時期や空燃比に基づいて吸入空気量を制限することで、トルク減少により生じるドラビリ悪化を抑制することが可能になる。
また、請求項に係る発明のように、触媒上流の空燃比を目標空燃比に制御する空燃比制御手段を備え、触媒温度の変化量が所定値よりも小さい場合に、空燃比制御手段によって、所定の周期と振幅で空燃比を強制的に変動させるようにしてもよい。触媒温度が暖機温度付近では、触媒内の大部分で排ガス中のHC、CO及びNOxを浄化する反応が生じるため、多くの反応熱が生じる。このため、触媒内での排ガスの酸化・還元反応を促進させ、その反応により生じる反応熱を利用して、触媒の早期暖機を図っている。
また、請求項に係る発明のように、触媒上流の空燃比を目標空燃比に制御する空燃比制御手段と、排ガス温度を推定する排ガス温度推定手段とを備え、排ガス温度推定手段により推定された排ガス温度よりも触媒の温度が高くなった場合に、空燃比制御手段によって、所定の周期と振幅で空燃比を強制的に変動させると良い。このように、推定した排ガス温度よりも触媒温度が高くなると、触媒内の大部分で排ガス中のHC、CO及びNOxを浄化する反応が行われている判断して、触媒内での排ガスの酸化・還元反応を促進させ、その反応により生じる反応熱を利用して、触媒の早期暖機を図っていっても良い。
[第1の実施形態]
以下に図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の内燃機関の触媒早期暖機装置を採用するエンジン制御システムの概略図である。図1において、電子制御装置(以下、「ECU」という)21は、内燃機関(以下、「エンジン」という)11の各部の制御を行うものである。エンジン11の吸気系の構成として、吸気管12とスロットルバルブ26、エアフロメータ27を備える。エンジン11に供給される吸入空気は、図示しないアクセルペダルに設けられるアクセル開度センサからの検出信号に基づいてスロットルバルブの開度を調整することで制御される。
ECU21は、アクセル開度センサの検出信号に基づいて、スロットル開度を駆動するためにスロットルモータ22への制御デューティをモータへ指令する。そして、エンジン回転速度を検出するエンジン回転速度センサ23からの検出信号と、エアフロメータ27からの検出信号に基づいて適切な燃料噴射量が演算され、演算された値に基づいてインジェクタ17に駆動信号が供給される。これにより、最適な混合気がエンジン11のシリンダ内19に供給され、所望のタイミングにて、点火プラグ18に火花点火を実行させることで、エンジン11の燃焼を行う。また、その他にアイドル判定センサ25により、運転状態がアイドルであるか否かの検出信号がECU21に出力される。
エンジン11の排気系の構成としては、排気管13と空燃比センサ20と三元触媒16を備える。エンジン11より排出された排ガスは、排気管13に設置された三元触媒16により浄化される。より具体的には、エンジン11によって排出された排ガスが三元触媒16を通過すると、排ガス中の有害物質であるHC、CO、NOxの酸化・還元反応が起こり、水素、窒素、水蒸気、二酸化炭素が生成される。これにより、排ガス中の有害物質の浄化が行われる。また、空燃比センサ20によって検出された空燃比を理論空燃比に合わせるために、吸入空気量を調整するスロットルバルブ26と燃料噴射量を調整するインジェクタ17との制御が実行される。
図2はこの発明の実施形態において、触媒が暖機温度に到達するまでの触媒の活性度合いに応じて、点火時期を遅角制御し、吸入空気量を調整するフローチャートである。このルーチンは、所定の時間間隔で繰り返し実行される。
まず、ステップ100において、アイドル運転状態であるか否かを判断する。アイドル運転状態でない場合、点火時期を遅角させ吸入空気量を制限するとトルクが減少するために、所望のトルクを発生させることができず加速不良といった問題が起こる。このため、アイドル運転状態でない場合では、フローチャートを終了する。
ステップ100で、アイドル運転状態であると判断すると、ステップ101に進み触媒温度Tを推定する。この時、触媒温度Tの推定値は以下の式で求める事ができる。
T=k×∫(排ガス温度×排ガス流量)dt+始動時の触媒温度
この式の排ガス流量は吸入空気量より推定した推定値、排ガス温度は実測または推定値、始動時の触媒温度は始動時のエンジン冷却水温より推定する。また、触媒温度Tは、触媒温度センサを設けて直接検出するようにしても良い。
ステップ101で、触媒温度Tを検出すると、ステップ102へ進み、触媒温度Tが触媒暖機の完了温度T_end以内であるか否かを判断する。触媒温度Tが、触媒暖機温度T_endに達している場合には、触媒が充分に活性していると判断しこのフローチャートを終了する。
ステップ102で、触媒温度Tが触媒暖機温度T_end以下であるとき、ステップ103に進み、触媒温度Tが、触媒が排ガスを浄化し始めたか否かを判定するための判定温度T1以下であるかを判断する。この判定温度T1は、触媒暖機温度T_endより低く設定されている。ステップ103で、触媒温度Tが判定温度T1以下である場合、ステップ104へ進み点火時期sa1と目標空燃比trgAF1とを算出する初期暖機制御のフローチャートを実行する。初期暖機制御においては、触媒による排ガスの浄化ができない。このため、排ガス温度を高めることを優先して点火時期の遅角量を大きく設定し、触媒の早期暖機を図っている。また、エンジン冷却水温が低い場合やエンジン始動時からの経過時間が短い場合、燃料が霧化され難いため、空燃比はリッチ側に設定されている。ステップ104で、初期暖機制御における点火時期と空燃比を算出し終えると、ステップ108へ進み、図7と図8に基づいてスロットル開度を算出する。スロットル開度を算出する方法は後で詳細に説明する。
ステップ103で、触媒温度Tが判定温度T1より高い場合、ステップ105へ進み、触媒温度の変化量ΔTが所定変化量ΔTend以上であるか否かを判断する。ステップ105で、触媒温度変化が所定変化量ΔTendより大きい場合は、ステップ106へ進み、点火時期sa2と目標空燃比trgAF2を算出する中期暖機制御のフローチャートを実行する。暖機制御中期では、触媒による排ガスの浄化が十分でないため、触媒の活性度合いに応じて点火時期の遅角量や空燃比を制御し、吸入空気量を制限させる。
ステップ106で、中期暖機制御における触媒の活性度合いに応じた最適な点火時期と空燃比を算出し終えると、ステップ108へ進み、図7と図8に基づいてスロットル開度を算出する。スロットル開度を算出する方法は後で詳細に説明する。
ステップ105で、触媒温度変化が所定変化量ΔTendより小さい場合は、ステップ107へ進み、点火時期sa3と目標空燃比trgAF3を算出する後期暖機制御のフローチャートを実行する。ここで、触媒温度の変化量ΔTが所定変化量ΔTendより小さい場合は、触媒の大部分で排ガス中のHC、CO及びNOxを浄化する反応が生じるため、多くの反応熱が生じる。このため、空燃比を強制的にリッチ/リーンに振幅させることで触媒内の反応を促進させ、触媒の早期暖機を図っている。ステップ107で、後期暖機制御における点火時期と空燃比を算出し終えると、ステップ108へ進み、図7と図8に基づいてスロットル開度を算出する。スロットル開度を算出する処理の詳細は後述する。
次に、初期暖機制御における、点火時期sa1と目標空燃比trgAF1を算出するフローチャートを図3を用いて説明する。初期暖機制御では、触媒温度が低いために排ガスの浄化が行われない。このため、点火時期を大きく遅角させ、排ガス温度を高めることによって、その排ガスの温度を利用して、触媒を早期に暖機させるように制御を行う。
このフローチャートが実行されるとステップ301へ進み、点火時期と空燃比を算出する際に必要となるエンジン運転状態を算出する。エンジン運転状態のパラメータとして、エンジン冷却水温度と始動後の経過時間を検出する。ステップ302では、エンジン冷却水温と始動時からの経過時間に基づいて遅角量ret1を算出する。図10に示すようにエンジン冷却水温の上昇に伴い点火時期が進角側になるように、遅角量は小さく設定されている。これは、冷間始動時に、点火時期を遅角側に設定することによって触媒の早期暖機を図っているためである。この遅角量ret1に基づいて、ステップ303では点火時期(sa1)を算出するサブフローチャートを実行する。点火時期を算出するフローチャートの詳細な説明は、後述する(図6参照)。
次にステップ304へ進み、目標空燃比trgAF1を算出する。図11に示すように、エンジン冷却水温の上昇または時間経過に伴い、目標空燃比trgAF1はリーン側に設定されている。冷間始動時でエンジン冷却水温が低い場合は燃料の霧化が促進されないため、空燃比をリッチ側に設定している。
ステップ304で目標空燃比trgAF1を算出するとメインルーチンに戻り、ステップ108で、これら点火時期sa1と目標空燃比trgAF1に基づきスロットル開度を算出する。
中期暖機制御における点火時期sa2と目標空燃比trgAF2を算出するフローチャートを図4を用いて説明する。中期暖機制御では、触媒が部分的に活性した状態であり、この触媒の活性度合いは触媒温度の上昇に応じて広がるため、触媒の活性度合いに応じて触媒に流れる排ガス量を抑制することで、触媒が暖機した活性状態に到達するまでのエミッションを低減させることができる。
このフローチャートが実行されるとステップ311へ進み、点火時期と空燃比を算出する際に必要となるエンジン運転状態を算出する。エンジン運転状態のパラメータとして、点火時期と空燃比を算出する際に必要となるエンジン冷却水温度と始動後の経過時間を検出する。ステップ312では、図10に基づいてエンジン冷却水温と始動時からの経過時間に基づいて遅角量ret1を算出する。
ステップ313では、遅角量の下限ガードret2を触媒温度に基づいて算出する(図9参照)。下限ガードret2は、触媒温度の上昇に応じて点火時期が遅角側になるように遅角量は大きく設定されている。このように触媒温度に応じて点火時期を設定することで、触媒の活性度合いに応じて触媒に流れる排ガス量を制御することができる。これにより、暖機温度に到達するまでの排ガスの浄化効率を向上させることができる。
ステップ313で、点火時期の下限ガードret2を算出すると、ステップ314に進み、遅角量ret1と遅角量の下限ガードret2の比較を行い、点火時期が進角側に設定されるように遅角量が小さい方を最終的な遅角量とし算出する。この遅角量に基づいて、ステップ315では点火時期(sa2)を算出するサブフローチャートを実行する。点火時期を算出するフローチャートの詳細な説明は、後述する(図6参照)。次に、ステップ315では、図11に基づき目標空燃比trgAF2を算出する。ステップ315で空燃比を算出するとメインルーチンに戻り、ステップ108でこれら点火時期sa2と目標空燃比trgAF2に基づきスロットル開度を算出する。
後期暖機制御の点火時期sa3と目標空燃比trgAF3を算出するフローチャートを図5を用いて説明する。後期暖機制御では、理論空燃比を基準として強制的にリッチ/リーンに切り換える空燃比フィードバック制御を行うことによって、触媒内で発生する反応熱を利用して触媒を暖機温度に到達させる。
このフローチャートが実行されるとステップ321へ進み、点火時期と空燃比を算出する際に必要となるエンジン運転状態を算出する。エンジン運転状態のパラメータとして、点火時期と空燃比を算出する際に必要となるエンジン冷却温度と始動後の経過時間を検出する。ステップ322では、図10のようにエンジン冷却水温と始動時からの経過時間に基づいて遅角量ret1を算出する。この遅角量に基づいて、ステップ323では点火時期(sa3)を算出するサブフローチャートを実行する。点火時期を算出するフローチャートの詳細な説明は、後述する(図6参照)
ステップ324では、基準空燃比AFを設定する。これによって、空燃比フィードバック制御が実行され、全体としての空燃比が基準空燃比AFとなるように制御される。次に、ステップ325に進み、前サイクルの目標空燃比trgAF3はリッチであるか否かを判断する。ステップ325で、前サイクルの目標空燃比trgAF3がリッチである場合は、ステップ326に進み、目標空燃比trgAF3をリーン側に設定する。この時の目標空燃比trgAF3は、基準空燃比AFを基準としてΔKAF増やして設定される。また、ステップ325で、目標空燃比trgAF3がリッチでない場合には、ステップ327に進み、目標空燃比trgAF3をリッチ側に設定する。この時の目標空燃比trgAF3は、基準空燃比AFを基準としてΔKAF減らして設定される。このように、基準空燃比AFを中心として空燃比を強制的にリッチ/リーンに振幅させる制御を実行することによって、触媒内での排ガスの酸化・還元反応を促進させ、その反応により生じる反応熱を利用して、触媒の早期暖機を図っている。また、空燃比を検出する方法は、酸素濃度センサを用いても良い。
空燃比を算出するとメインルーチンに戻り、ステップ108で、これら点火時期sa3と目標空燃比trgAF3に基づきスロットル開度を算出する。
次に、図6を用いて、点火時期を算出するフローチャートを説明する。このフローチャートが実行されると、ステップ10に進み、エンジン回転速度と吸入空気量から基本点火時期を算出する。この基本点火時期は、エンジン回転速度と吸入空気量との図示しないマップより基本点火時期を算出する。ステップ10で、基本点火時期を算出すると、ステップ20へ進み、触媒早期暖機における点火時期の遅角量を算出する。ステップ20で、触媒早期暖機制御における点火時期の遅角量を算出すると、ステップ30に進み、前ステップにより算出された点火時期を基に、最終的な点火時期を算出する。このフローチャートが実行されることによって、点火時期を算出することができる。
次に、スロットル開度の算出方法を図8および図7を用いて説明する。図8はスロットル開度を算出するブロック図である。また、図7はスロットル開度を算出するフローチャートである。アイドル運転状態において、エンジン冷却水温、点火時期、空燃比、目標回転速度と実回転速度の回転速度の差分フィードバックにより最終のスロットル開度を設定している。
アイドル運転状態において、ステップ110では、エンジン冷却水温に基づいてベーススロットル開度Th1を算出する。図8に示すようにエンジン冷却水温の上昇に伴い、ベーススロットル開度Th1は小さくなるように設定されている。
ステップ110で、エンジン冷却水温に基づいてベーススロットル開度Th1を算出すると、ステップ111に進み、点火遅角量からスロットル開度の補正量Th2を算出する。冷間始動時では、触媒の早期暖機を図るために点火時期を遅角側に設定している。このように、点火時期を遅角に設定すると、排ガス温度が高くなるが、シリンダ内で最適な燃焼が行われないため発生するトルクが小さくなりエンジン回転速度が不安定となる。このため、図8に示すように、点火時期が遅角側になるに伴い、スロットル開度の補正量Th2は大きくなるように設定されている。
ステップ111で、点火時期の遅角量に基づいてスロットル開度の補正を行うと、ステップ112で空燃比センサが活性しているか否かを判断する。空燃比センサが活性している場合は、ステップ113へ進み、図8に示すように目標空燃比に基づいてスロットル開度補正量Th3を算出する。目標空燃比がリーン側になるに伴い、スロットル開度の補正量Th3は大きくなるように設定されている。また、ステップ112で空燃比センサが活性していない場合には、ステップ114へ進み、スロットル開度補正をゼロとして、目標空燃比によるスロットル開度補正を行わない。
ステップ115では、目標アイドル回転速度と実際に計測した実エンジン回転速度との差からフィードバック補正を行うためのスロットル開度Th4を算出する。ステップ116で、ステップ110から115までに算出したスロットル開度より最終的なスロットル開度を算出する。
このように、アイドル運転状態において、エンジン冷却水温、点火時期、空燃比、目標回転速度と実回転速度の回転速度の差分フィードバックによりスロットル開度の設定を行う。
以上説明した実施形態1によれば、触媒が暖機温度に到達するまでの触媒の活性度合いに応じて、点火時期を遅角制御し、吸入空気量を調整することにより触媒が暖機した活性状態に到達するまでのエミッションを低減することができる。また、触媒の活性度合いに応じて触媒早期暖機制御を実行することによって、触媒の暖機促進も図っている。
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、触媒温度の変化量が所定値よりも小さい場合に、触媒暖機制御を中期段階から後期段階に切り換えていた。第2の実施形態では、触媒温度を推定して、この触媒温度が実際に推定又は検出した排ガス温度よりも大きい場合に、触媒暖機制御を中期段階から後期段階に切り換える点が第1の実施形態と異なる点である。
第2の実施形態について図12を用いて説明する。このフローチャートが実行されると、ステップ200で、アイドル運転状態であるか否かを判断する。アイドル運転状態でない場合では、この制御を行わないために、フローチャートを終了する。
ステップ200で、アイドル運転状態である判断すると、ステップ201に進み触媒温度Tと排ガス温度T_exを検出する。この時、触媒温度Tを推定値は以下の式で求める事ができる。
T=k×∫(排ガス温度×排ガス流量)dt+始動時の触媒温度
この式の排ガス流量は吸入空気量より推定した推定値、排ガス温度は実測または推定値、始動時の触媒温度は始動時のエンジン冷却水温より推定する。また、触媒温度Tは、触媒温度センサによって直接検出しても良い。また、排ガス温度T_exは推定しても良い。排ガス温度T_exの推定は以下の式で求める事ができる。
T_ex=始動時水温+F(点火時期、積算排ガス流量)
この式の始動時水温は、エンジン冷却水温である。また、F(点火時期、積算排ガス流量)は、点火時期や、始動時からの積算排ガス量をパラメータとして計算された値である。また、排ガス温度を検出する方法は、排気管に設定された排ガス温度センサによって直接行う。
ステップ201で、触媒温度Tと排ガス温度T_exを推定又は検出すると、ステップ202へ進み、触媒温度Tが触媒暖機の完了温度T_end以内であるか否かを判断する。触媒温度Tが、触媒暖機温度T_endに達している場合には、触媒が充分に活性していると判断しこのフローチャートを終了する。
ステップ202で、触媒温度Tが触媒暖機の完了温度T_end以下であると判断されたとき、ステップ203に進み、触媒温度Tが、触媒が浄化し始めたか否かを判定するための判定温度T1以下であるか否かを判断する。ステップ203で、触媒温度Tが判定温度T1以下であると判断された場合、ステップ204へ進み、第1の実施形態と同様に初期暖機制御の点火時期sa1と目標空燃比trgAF1を算出するフローチャートを実行する。初期暖機制御における、触媒を早期活性するために最適な点火時期sa1と目標空燃比trgAF1を算出し終えると、ステップ208へ進み、図8と図7に基づいてスロットル開度を算出する。
ステップ203で、触媒温度Tが判定温度T1より高いと判断された場合は、ステップ205へ進み、推定または検出した排ガス温度T_exと触媒温度Tとの比較を行う。触媒温度Tが排ガス温度T_exより低い場合には、触媒制御中期であると判断して、触媒の活性度合いに応じて点火時期と空燃比を設定することによって、吸入空気量の制限を行う。
また、排ガス温度T_exより触媒温度Tが高い場合には、排ガスの酸化・還元反応を促進させる制御を実行することにより触媒内で反応熱を発生させ、この発生した反応熱を利用して触媒の暖機を図っている。
ステップ205で、排ガス温度T_exより触媒温度Tが低い場合は、ステップ206へ進み、中期暖機制御の点火時期sa2と目標空燃比trgAF2を算出するフローチャートを実行する。ステップ206で、中期暖機制御における、触媒の活性度合いに応じた最適な点火時期と空燃比を算出し終えると、ステップ208へ進み、図8と図7に基づいてスロットル開度を算出する。
ステップ205で、排ガス温度T_exより触媒温度Tが高い場合には、ステップ207へ進み、後期暖機制御の点火時期sa3と目標空燃比trgAF3を算出するフローチャートを実行する。ステップ207で、後期暖機制御における、触媒の浄化に合わせた最適な点火時期と空燃比を算出し終えると、ステップ208へ進み、図8と図7に基づいてスロットル開度を算出する。
以上説明した実施形態2によれば、触媒が暖機温度に到達するまでの触媒の活性度合いに応じて、点火時期を遅角制御し、吸入空気量を調整することにより触媒が暖機した活性状態に到達するまでのエミッションを低減することができる。また、触媒の活性度合いに応じて触媒早期暖機制御を実行することによって、触媒の暖機促進も図っている。
また、本実施例1,2において、触媒温度Tが約300度になると吸入空気量を制限したが、応答性の遅れを考慮して触媒温度が約300度に到達する前に吸入空気量を制限しても良い。
本実施形態の構成図である。 実施形態1における触媒早期暖制御を行う際のフローチャートである。 初期暖機制御における点火時期と空燃比を算出するフローチャートである。 中期暖機制御における点火時期と空燃比を算出するフローチャートである。 後期暖機制御における点火時期と空燃比を算出するフローチャートである。 点火時期を算出するフローチャートである。 スロットル開度を算出する際のフローチャートである。 スロットル開度を算出する際のブロック図である。 中期暖機制御における遅角量の下限ガードを表すマップである。 遅角量を算出するマップである。 空燃比を算出するマップである。 実施形態2における触媒早期暖制御を行う際のフローチャートである。
符号の説明
11 エンジン
16 触媒
17 インジェクタ
18 点火プラグ
20 空燃比センサ
21 ECU
23 エンジン回転速度センサ
25 アイドルセンサ

Claims (4)

  1. 基本点火時期を算出する基本点火時期算出手段と、
    内燃機関の排ガスを浄化する触媒の早期暖機制御における点火時期の遅角量を算出する遅角量算出手段と、
    前記基本点火時期を前記遅角量に基づいて補正し、補正された点火時期で点火制御する点火時期制御手段と、
    前記遅角量算出手段により算出された遅角量に基づいて前記内燃機関に吸入される吸入空気量を増量させる空気量増量手段とを備えた内燃機関の触媒早期暖機制御装置において、
    前記触媒の温度に基づいて前記触媒の活性度合いを検出し、前記触媒の温度が前記触媒が活性していない状態から活性し始める状態であると判断される所定の温度になると、前期触媒が活性し始めたと判断する活性度合い検出手段と、
    前記活性度合い検出手段により前記触媒が活性し始めたと判断されると、前記触媒に流れる排ガス量を抑制するために、前記触媒の温度に基づいて前記遅角量の下限ガードを算出し、前記遅角量と前記下限ガードとを比較し、前記点火時期が進角側に設定されるように遅角量が小さい方を最終的な遅角量とし、前記最終的な遅角量に基づいて算出される点火時期に基づいて前記内燃機関に吸入される吸入空気量を制限する空気量制限手段と
    を備えることを特徴とする内燃機関の触媒早期暖機制御装置。
  2. 前記空気量制限手段は、点火時期および空燃比に基づいて吸入空気量を制限することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の触媒早期暖機制御装置。
  3. 前記触媒上流の空燃比を目標空燃比に制御する空燃比制御手段を備え、
    触媒温度の変化量が所定値よりも小さい場合に、前記空燃比制御手段によって、所定の周期と振幅で空燃比を強制的に変動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の触媒早期暖機制御装置。
  4. 前記触媒上流の空燃比を目標空燃比に制御する空燃比制御手段と、
    排ガス温度を推定する排ガス温度推定手段とを備え、
    前記排ガス温度推定手段により推定された排ガス温度よりも前記触媒の温度が高くなった場合に、前記空燃比制御手段によって、所定の周期と振幅で空燃比を強制的に変動させることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一つに記載の内燃機関の触媒早期暖機制御装置。
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