JP4985730B2 - ストロークセンサおよび回転角センサ - Google Patents

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Description

本発明は、直線的に変位する被検出体の直線的な変位量を検出するストロークセンサ、および回転する被検出体の回転角を検出する回転角センサに関する(以下、「直線的な変位量」をストローク量と呼ぶ)。
従来から、例えば、車両の各種制御には、ストロークセンサや回転角センサからの出力値が多数利用されており、制御上、重要な位置を占めるようになっている。
ストロークセンサは、例えば、磁束を形成するとともに被検出体の直線的な変位に応じて直線的に変位する可動子と、磁束密度を検出し、電気的出力に変換して出力する固定子とを備える。また、回転角センサは、例えば、磁束を形成するとともに被検出体の回転に応じて回転する可動子と、磁束密度を検出し、電気的出力に変換して出力する固定子とを備える。
そして、ストロークセンサや回転角センサは、それぞれの固定子から出力される電気的出力に基づいてそれぞれの出力値を算出し、電子制御装置(ECU)は、これらの出力値に基づいて被検出体のストローク量や回転角を把握して各種の制御処理を実行する。
ところで、可動子により形成される磁束や固定子から出力される電気的出力は、温度に応じて変動するので、これらの温度特性に基づく限界以上に、ストロークセンサや回転角センサの検出精度を高めることができない。
このため、ストロークセンサでは、ストローク量と出力値との相関が理想的なリニア特性にならず、回転角センサでも、回転角と出力値との相関が理想的なリニア特性にならない。
なお、極性の異なる2つの磁石により磁束を形成し、さらに別の2つの磁石により逆向きの磁束を形成して、ゼロを跨ぐプラス、マイナスの両側に出力値を得ることができるポジションセンサが開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、このポジションセンサでも、磁束や電気的出力が温度に応じて変動することに変わりはなく、検出精度は、温度特性に基づく限界以上に高くならない。また、磁石が直線的に変位しながら回転すると、検出される磁束密度が変動するため、磁石の回転に伴うストローク量の検出誤差が大きい。
特開2004−286017号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、磁束や電気的出力が温度に応じて変動しても、ストローク量や回転角に関して精度の高い出力値を得ることにある。また、磁石が直線的に変位しながら回転しても、ストローク量の検出誤差を抑制できるようにすることにある。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載のストロークセンサは、直線的に変位する被検出体の直線的な変位量(ストローク量)を検出するものであり、自身の長手方向と垂直な方向に着磁される磁石と、長手方向と平行に配列され、磁石により形成される磁束に感磁してそれぞれ電気的出力を発生する2つの感磁部とを備える。
そして、2つの感磁部は、それぞれの感磁面が互いに同一の面方向となるように配される。また、磁石は、被検出体の直線的な変位に応じて、2つの感磁部に対し長手方向に相対的に変位するとともに、2つの感磁部が並ぶ配列軸と着磁方向に向かい合う感磁部対向周縁を有する。そして、感磁部対向周縁は、配列軸上の磁束密度と配列軸の座標との相関が正弦曲線に略一致するように曲線状に設けられている。
これにより、磁石のストローク量と2つの感磁部の内の一方の感磁部の電気的出力に基づき算出される磁束密度との相関、および、磁石のストローク量と他方の感磁部の電気的出力に基づき算出される磁束密度との相関は、周期が同一であって互いに位相が異なる2つの正弦曲線になる。また、2つの正弦曲線の位相差は、2つの感磁部間の距離に応じて算出することができる。
したがって、一方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値と、他方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値との差および和を求め、差を和で除することにより、磁束の温度特性や電気的出力の温度特性をキャンセルすることができるとともに、除算により得た数値から、磁石のストローク量を変数とする正接に相当する数値を得ることができる。この結果、得られた正接を逆三角関数処理することで、磁石のストローク量と逆三角関数処理により得られた数値との相関を、磁束の温度特性や電気的出力の温度特性の影響を受けない理想的なリニア特性とすることができる。
以上により、磁束や電気的出力が温度に応じて変動しても、ストローク量に関して精度の高い出力値を得ることができる。
また、磁石が直線的に変位しながら回転しても、2つの感磁部がそれぞれ感磁する磁束密度は同じ比率で変動する。このため、磁石の回転に伴うストローク量の検出誤差を抑制することができる。
なお、上記のように、配列軸上の磁束密度と配列軸の座標との相関が正弦曲線に略一致するような感磁部対向周縁の形状とは、例えば、円弧、楕円弧のような二次曲線の一部等であり、配列軸に向かって凸状に突出していてもよく、配列軸に対し凹状に窪んでいてもよい。
さらに、ストロークセンサは、磁石の感磁部対向周縁と同一形状の感磁部対向周縁を有する別磁石を備える。そして、別磁石は、自身の感磁部対向周縁側の極性が磁石の感磁部対向周縁側の極性と逆になるように着磁され、自身の感磁部対向周縁が配列軸を挟んで磁石の感磁部対向周縁と鏡映対称をなすように、磁石とともに2つの感磁部に対し相対的に変位する。
これにより、位置ずれに対するロバスト性を高めることができる。
〔請求項2の手段〕
請求項2に記載のストロークセンサによれば、2つの感磁部は、正弦曲線の周期の1/4の距離だけ離れて配列軸上に配列されている。
これにより、一方の感磁部から得られる電気的出力に基づく正弦曲線、および、他方の感磁部から得られる電気的出力に基づく正弦曲線は、同一周期かつ位相差が周期の1/4になる。このため、一方の感磁部から得られる電気的出力に基づく正弦曲線を、磁石のストローク量を変数とする正弦関数とみなせば、他方の感磁部から得られる電気的出力に基づく正弦曲線を、磁石のストローク量を変数とする余弦関数に変換することができる。
したがって、一方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値を、他方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値で除することにより、磁石のストローク量を変数とする正接に相当する数値を得ることができる。また、磁束の温度特性や電気的出力の温度特性を、除算によりキャンセルすることができる。この結果、得られた正接を逆三角関数処理することで、磁石のストローク量と逆三角関数処理により得られた数値との相関を、磁束の温度特性や電気的出力の温度特性の影響を受けない理想的なリニア特性とすることができる。
以上により、より簡便な数式を用いてストローク量に関する出力値を算出することができるので、ストローク量の検出に関して演算負荷を下げることができる。
〔請求項3の手段〕
請求項3に記載のストロークセンサによれば、2つの感磁部とは別の感磁部が、2つの感磁部の内の少なくとも一方の感磁部と配列軸上で略同一の位置に配され、別の感磁部の感磁面は、一方の感磁部の感磁面と非平行である。そして、被検出体は直線的に変位するとともに回転し、磁石および別磁石は、2つの感磁部および別の感磁部に対し長手方向に相対的に変位するとともに、被検出体の回転に応じて、2つの感磁部および別の感磁部に対し相対的に回転する。
これにより、磁石の回転角と一方の感磁部の電気的出力に基づき算出される磁束密度との相関、および、磁石の回転角と別の感磁部の電気的出力に基づき算出される磁束密度との相関は、周期が同一であって互いに位相が異なる2つの正弦曲線になる。また、2つの正弦曲線の位相差は、一方の感磁部の感磁面と別の感磁部の感磁面とが形成する角度に応じて算出することができる。
したがって、一方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値と、別の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値との差および和を求め、差を和で除することにより、磁束の温度特性や電気的出力の温度特性をキャンセルすることができるとともに、除算により得た数値から、磁石の回転角を変数とする正接に相当する数値を得ることができる。この結果、得られた正接を逆三角関数処理することで、磁石の回転角と逆三角関数処理により得られた数値との相関を、磁束の温度特性や電気的出力の温度特性の影響を受けない理想的なリニア特性とすることができる。
以上により、磁束や電気的出力が温度に応じて変動しても、ストローク量および回転角の両方に関して精度の高い出力値を得ることができる。このため、1つのセンサでストローク量および回転角の両方に関して精度の高い検出が可能になるので、精度の向上と同時に搭載性の向上およびコスト低減を達成することができる。
〔請求項4の手段〕
請求項4に記載のストロークセンサによれば、一方の感磁部の感磁面と、別の感磁部の感磁面とは、90°の角度をなす。
これにより、一方の感磁部から得られる電気的出力に基づく正弦曲線、および、別の感磁部から得られる電気的出力に基づく正弦曲線は、同一周期かつ位相差が90°になる。このため、一方の感磁部から得られる電気的出力に基づく正弦曲線を、磁石の回転角を変数とする正弦関数とみなせば、別の感磁部から得られる電気的出力に基づく正弦曲線を、磁石の回転角を変数とする余弦関数に変換することができる。
したがって、一方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値を、別の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値で除することにより、磁石の回転角を変数とする正接に相当する数値を得ることができる。また、磁束の温度特性や電気的出力の温度特性を、除算によりキャンセルすることができる。この結果、得られた正接を逆三角関数処理することで、磁石の回転角と逆三角関数処理により得られた数値との相関を、磁束の温度特性や電気的出力の温度特性の影響を受けない理想的なリニア特性とすることができる。
以上により、より簡便な数式を用いて回転角に関する出力値を算出することができるので、回転角の検出に関して演算負荷を下げることができる。
〔請求項5の手段〕
請求項5に記載のストロークセンサによれば、別の感磁部とはさらに別の感磁部が、2つの感磁部の内の他方の感磁部と配列軸上で略同一の位置に配されている。そして、さらに別の感磁部の感磁面は、他方の感磁部の感磁面と非平行、かつ、別の感磁部の感磁面と同一の面方向である。
これにより、ストローク量の検出に関して、一方の感磁部から得られる電気的出力と他方の感磁部から得られる電気的出力との組合せ(以下、第1組合せと呼ぶ)、または、別の感磁部から得られる電気的出力とさらに別の感磁部から得られる電気的出力との組合せ(以下、第3組合せと呼ぶ)のいずれか一方を選択して出力値を算出することができる。
そして、第1組合せを利用する場合、一方の感磁部から得られる電気的出力と他方の感磁部から得られる電気的出力とから、ストローク量を変数とする正接に相当する数値を求め、第3組合せを利用する場合、別の感磁部から得られる電気的出力とさらに別の感磁部から得られる電気的出力とから、ストローク量を変数とする正接に相当する数値を求める。
また、回転角の検出に関して、一方の感磁部から得られる電気的出力と別の感磁部から得られる電気的出力との組合せ(以下、第2組合せと呼ぶ)、または、他方の感磁部から得られる電気的出力とさらに別の感磁部から得られる電気的出力との組合せ(以下、第4組合せと呼ぶ)のいずれか一方を選択して出力値を算出することができる。
そして、第2組合せを利用する場合、一方の感磁部から得られる電気的出力と別の感磁部から得られる電気的出力とから、回転角を変数とする正接に相当する数値を求め、第4組合せを利用する場合、他方の感磁部から得られる電気的出力とさらに別の感磁部から得られる電気的出力とから、回転角を変数とする正接に相当する数値を求める。
ここで、磁石と別磁石とにより形成される磁束は、配列軸上の磁束密度と配列軸の座標との相関が正弦曲線に略一致するような特異なものであることから、各々の感磁部が感磁する磁束密度は、ストローク量や回転角に応じて異なる。
このため、ストローク量を検出する際には、回転角を目安として、第1、第3組合せの内、感磁する磁束密度が大きい方の組合せを選択することで、出力値に対するS/N比を高めることができる。また、回転角を検出する際には、ストローク量を目安として、第2、第4組合せの内、感磁する磁束密度が大きい方の組合せを選択することで、出力値に対するS/N比を高めることができる。
以上により、ストローク量および回転角の両方に関して、さらに精度の高い出力値を得ることができる。
〔請求項の手段〕
請求項に記載のストロークセンサによれば、直線的な変位量の検出に関しては、回転角を目安として、第1組合せまたは第3組合せの内、感磁する磁束密度が大きい方の組合せを選択して利用し、回転角の検出に関しては、直線的な変位量を目安として、第2組合せまたは第4組合せの内、感磁する磁束密度が大きい方の組合せを選択して利用する。
〔請求項の手段〕
請求項に記載のストロークセンサによれば、磁石は、感磁部対向周縁と着磁方向に反対側の周縁が磁性体により覆われている。
これにより、外乱磁場に対するロバスト性を高めることができる。
〔請求項の手段〕
請求項に記載のストロークセンサによれば、別磁石は、感磁部対向周縁と着磁方向に反対側の周縁が磁性体により覆われている。
これにより、ストロークセンサが別磁石を備える場合にも、外乱磁場に対するロバスト性を高めることができる。
〔請求項の手段〕
請求項に記載のストロークセンサによれば、2つの感磁部は、それぞれホール素子であり、1つのチップで構成されている。
これにより、ストロークセンサの体格を小型化することができるとともに、2つの感磁部の性能、特性を、より同一にすることができる。
〔請求項10の手段〕
請求項10に記載のストロークセンサによれば、2つの感磁部、別の感磁部、およびさらに別の感磁部は、それぞれホール素子である。そして、2つの感磁部が1つのチップで構成され、別の感磁部とさらに別の感磁部とが1つのチップで構成されている。
これにより、ストロークセンサの体格を小型化することができる。また、2つの感磁部の性能、特性を、より同一にすることができるとともに、別の感磁部およびさらに別の感磁部の性能、特性を、より同一にすることができる。
〔請求項11の手段〕
請求項11に記載のストロークセンサによれば、2つの感磁部、別の感磁部、およびさらに別の感磁部は、それぞれホール素子である。そして、2つの感磁部の内の一方の感磁部と別の感磁部とが1つのチップで構成され、2つの感磁部の内の他方の感磁部とさらに別の感磁部とが1つのチップで構成されている。
これにより、ストロークセンサの体格を小型化することができる。また、一方の感磁部および別の感磁部の性能、特性を、より同一にすることができるとともに、他方の感磁部およびさらに別の感磁部の性能、特性を、より同一にすることができる。
〔請求項12の手段〕
請求項12に記載のストロークセンサによれば、磁石の長手方向の両端にはヨークが付着している。
この手段は、磁石を有する可動子の別態様を示すものである。
〔請求項13の手段〕
請求項13に記載のストロークセンサによれば、別磁石の長手方向の両端にはヨークが付着している。
この手段は、磁石および別磁石を有する可動子の別態様を示すものである。
〔請求項14、15の手段〕
請求項14、15に記載の回転角センサは、回転する被検出体の回転角を検出するものである。そして、この回転角センサは、互いに、自身の長手方向が平行となるように、かつ長手方向と垂直な短手方向に対向するように配され、被検出体の回転に応じて回転する2つの磁石と、2つの磁石により短手方向に挟まれるように配される3つの感磁部と、2つの磁石の回転を直線的な変位に変換し、2つの磁石を長手方向に直線的に変位させる回転/ストローク変換機構とを備える。
また、3つの感磁部の内、2つの感磁部は、互いに長手方向に関して同一の位置となるように、かつ、それぞれの感磁面が互いに非平行となるように配され、残り1つの感磁部は、2つの感磁部が配される位置を含み長手方向と平行に伸びる配列軸を想定したときに、配列軸上で2つの感磁部から離れて配されている。さらに、残り1つの感磁部の感磁面と、2つの感磁部の内の一方の感磁部の感磁面とは同一の面方向である。
また、それぞれの磁石の短手方向の両端周縁の内、3つの感磁部と向かい合う周縁を感磁部対向周縁と定義すると、2つの磁石は、それぞれの感磁部対向周縁が互いに逆の極性を有するように、それぞれ短手方向に着磁されて配されている。そして、それぞれの感磁部対向周縁は、配列軸上の磁束密度と配列軸の座標との相関が正弦曲線に略一致するように略同一の曲線状に設けられ、配列軸を挟んで互いに鏡映対称をなしている。
そして、2つの磁石は、それぞれの感磁部対向周縁が互いに鏡映対称をなしながら、被検出体の回転に応じて、3つの感磁部に対し、相対的に長手方向に直線的に変位するとともに、相対的に回転する。
これにより、回転角をストローク量に変換することができるので、回転角が360°を超える場合でも、回転角に関する出力値を回転角と1対1に対応させることができる。また、2つの感磁部の内の一方の感磁部から得られる電気的出力と、残り1つの感磁部から得られる電気的出力とを利用して出力値を算出することで、回転角の変換により生じるストローク量と出力値との相関を、請求項1〜請求項15の手段と同様に、磁束の温度特性や電気的出力の温度特性の影響を受けない理想的なリニア特性とすることができる。
このため、磁束や電気的出力が温度に応じて変動しても、360°以上の回転角を高い精度で検出することができる。
なお、請求項14の手段によれば、一方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値と、残り1つの感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値との差および和を求め、差を和で除することにより、2つの磁石の回転を回転/ストローク変換機構により変換して得られるストローク量を変数とする正接に相当する数値を求める。
また、請求項15の手段によれば、一方の感磁部と残り1つの感磁部とが正弦曲線の周期の1/4の距離だけ離れて配列軸上に配列されている。そして、一方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値を、残り1つの感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値で除することにより、2つの磁石の回転を回転/ストローク変換機構により変換して得られるストローク量を変数とする正接に相当する数値を求める。
〔請求項16、17の手段〕
請求項16、17に記載の回転角センサによれば、回転角を360°の整数倍の角度と360°以下の角度とに分け、360°の整数倍の角度を、2つの磁石の回転を回転/ストローク変換機構により変換して得られるストローク量に基づき検出するとともに、360°以下の角度を、2つの感磁部から得られるそれぞれの電気的出力を利用して検出する。
これにより、360°の整数倍の角度をストローク量から大まかに検出するとともに、360°以下の角度を、より高精度に検出することで、さらに回転角に関して精度の高い出力値を得ることができる。
すなわち、2つの感磁部の内の一方の感磁部から得られる電気的出力と、他方の感磁部から得られる電気的出力とを利用して360°以下の角度に関する出力値を算出することで、360°以下の角度に関する出力値と360°以下の角度との相関を、請求項3の手段と同様に、磁束の温度特性や電気的出力の温度特性の影響を受けない理想的なリニア特性とすることができる。このため、磁束や電気的出力が温度に応じて変動しても、360°以下の角度に関して精度の高い出力値を得ることができるので、さらに回転角に関して精度の高い出力値を得ることができる。
なお、回転角を360°の整数倍の角度と360°以下の角度とに分け、360°以下の角度に関して精度の高い出力値を得る方法は、ストローク量が短く回転角の分解能が粗くなってしまう場合に有効である。
また、請求項16の手段によれば、2つの感磁部の内の一方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値と、他方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値との差および和を求め、差を和で除することにより、360°以下の角度を変数とする正接に相当する数値を求める。
また、請求項17の手段によれば、2つの感磁部のそれぞれの感磁面が90°の角度をなしている。そして、2つの感磁部の内の一方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値を、他方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値で除することにより、360°以下の角度を変数とする正接に相当する数値を求める。
〔請求項18の手段〕
請求項18に記載の回転角センサは、3つの感磁部とは別の感磁部を備える。そして、別の感磁部は、残り1つの感磁部と配列軸上で同一の位置に配される。また、別の感磁部の感磁面と、2つの感磁部の内の他方の感磁部の感磁面とは同一の面方向である。
これにより、回転角センサは、請求項に記載のストロークセンサの4つの感磁部と同様の配置をとる。
このため、360°の整数倍の角度(回転角の変換により生じるストローク量)の検出、および360°以下の角度の検出のそれぞれに関して、請求項の手段と同様に、感磁する磁束密度が大きい方の組合せを選択することで、それぞれの出力値に対するS/N比を高めることができる。
以上により、360°の整数倍の角度および360°以下の角度の両方に関して、さらに精度の高い出力値を得ることができるので、回転角について、さらに精度の高い出力値を得ることができる。
(a)はストロークセンサを示す構成図であり、(b)は(a)のA−A断面図である(実施例1)。 配列軸上の磁束密度の分布を示す特性図である(実施例1)。 ストローク量と、感磁部の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度との相関を示す特性図である(実施例1)。 (a)はストロークセンサのセンサアセンブリを示す構成図であり、(b)はセンサアセンブリに含まれる演算回路を示す構成図である(実施例1)。 ストローク量と、オフセット調整後の磁束密度との相関を示す特性図である(実施例1)。 ストローク量と、ストローク量に関する出力値との相関を示す特性図である(実施例1)。 (a)は2つの円弧状膨出形の磁石間に形成される磁束を示す磁力線図であり、(b)は2つの比較磁石間に形成される磁束を示す磁力線図である(実施例1)。 (a)は、配列軸の座標と配列軸上の磁力線間隔の疎密との相関を、円弧状膨出形の磁石と比較磁石との間で比較する比較図であり、(b)は、磁石のストローク量と、ストロークセンサからの最終的な出力値との相関を、円弧状膨出形の磁石と比較磁石との間で比較する比較図である(実施例1)。 (a)はストロークセンサのセンサアセンブリを示す構成図であり、(b)はセンサアセンブリに含まれるチップを示す構成図である(実施例2)。 ストロークセンサを示す構成図である(実施例3)。 (a)はストロークセンサを示す構成図であり、(b)は(a)のB−B断面図である(実施例4)。 ストローク量と、感磁部の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度との相関を示す特性図である(実施例4)。 回転角と、感磁部の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度との相関を示す特性図である(実施例4)。 (a)はストロークセンサのセンサアセンブリを示す構成図であり、(b)はセンサアセンブリに含まれるチップを示す構成図である(実施例4)。 ストローク量と、オフセット調整後の磁束密度との相関を示す特性図である(実施例4)。 回転角と、回転角に関する出力値との相関を示す特性図である(実施例4)。 (a)はストローク量と、感磁部の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度との相関を示す特性図であり、(b)はストローク量と、オフセット調整後の磁束密度との相関を示す特性図である(実施例4)。 (a)はストローク量と、感磁部の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度との相関を示す特性図であり、(b)はストローク量と、オフセット調整後の磁束密度との相関を示す特性図である(実施例4)。 (a)はストローク量と、感磁部の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度との相関を示す特性図であり、(b)はストローク量と、オフセット調整後の磁束密度との相関を示す特性図である(実施例4)。 回転角と、感磁部の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度との相関を示す特性図である(実施例4)。 回転角と、感磁部の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度との相関を示す特性図である(実施例4)。 回転角と、感磁部の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度との相関を示す特性図である(実施例4)。 (a)はストロークセンサを示す構成図であり、(b)は(a)のC−C断面図である(参考例)。 (a)〜(c)はストローク量と、感磁部の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度との相関を示す特性図であり、(d)はストローク量と、ストローク量に関する補正後の出力値との相関を示す特性図である(参考例)。 回転角センサを示す構成図である(実施例5)。 回転角が360°を超える場合を含む、回転角と、回転角をストローク量に変換して得られる「回転角に関する出力値」との相関を示す特性図である(実施例5)。 回転角が360°を超える場合を含む、回転角と、回転角に関する出力値との相関を示す特性図である(実施例5)。 ストロークセンサを示す構成図である(参考例2)。 ストロークセンサを示す構成図である(変形例)。
第1の形態のストロークセンサは、直線的に変位する被検出体の直線的変位量(ストローク量)を検出するものであり、自身の長手方向と垂直な方向に着磁される磁石と、長手方向と平行に配列され、磁石により形成される磁束に感磁して電気的出力を発生する2つの感磁部とを備える。
そして、2つの感磁部は、それぞれの感磁面が互いに同一の面方向となるように配される。また、磁石は、被検出体の直線的な変位に応じて、2つの感磁部に対し長手方向に相対的に変位するとともに、2つの感磁部が並ぶ配列軸と着磁方向に向かい合う感磁部対向周縁を有する。そして、感磁部対向周縁は、配列軸上の磁束密度と配列軸の座標との相関が正弦曲線に略一致するように曲線状に設けられ、2つの感磁部は、正弦曲線の周期の1/4の距離だけ離れて配列軸上に配列されている。
さらに、ストロークセンサは、磁石の感磁部対向周縁と同一形状の感磁部対向周縁を有する別磁石を備える。そして、別磁石は、自身の感磁部対向周縁側の極性が磁石の感磁部対向周縁側の極性と逆になるように着磁され、自身の感磁部対向周縁が配列軸を挟んで磁石の感磁部対向周縁と鏡映対称をなすように、磁石とともに2つの感磁部に対して相対的に変位する。
そして、2つの感磁部の内の一方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値を、他方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値で除することにより、ストローク量を変数とする正接に相当する数値を求め、この正接に相当する数値を逆三角関数処理することでストローク量を検出する。
第2の形態のストロークセンサによれば、2つの感磁部は、それぞれホール素子であり、1つのチップで構成されている。
第3の形態のストロークセンサによれば、磁石は、感磁部対向周縁と着磁方向に反対側の周縁が磁性体により覆われている。また、別磁石も、感磁部対向周縁と着磁方向に反対側の周縁が磁性体により覆われている。
第4の形態のストロークセンサは、2つの感磁部の内の一方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値と、他方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値との差および和を求め、差を和で除することにより、ストローク量を変数とする正接に相当する数値を求め、正接に相当する数値を逆三角関数処理することでストローク量を検出する。
また、2つの感磁部とは別の感磁部が、2つの感磁部の内の少なくとも一方の感磁部と配列軸上で略同一の位置に配され、別の感磁部の感磁面は、一方の感磁部の感磁面と非平行である。また、別の感磁部とはさらに別の感磁部が、他方の感磁部と配列軸上で略同一の位置に配され、さらに別の感磁部の感磁面は、他方の感磁部の感磁面と非平行、かつ、別の感磁部の感磁面と同一の面方向である。そして、被検出体は直線的に変位するとともに回転し、磁石および別磁石は、2つの感磁部および別の感磁部に対し長手方向に相対的に変位するとともに、被検出体の回転に応じて、2つの感磁部および別の感磁部に対し相対的に回転する。
ここで、一方の感磁部から得られる電気的出力と他方の感磁部から得られる電気的出力との組合せを第1組合せと定義し、一方の感磁部から得られる電気的出力と別の感磁部から得られる電気的出力との組合せを第2組合せと定義し、別の感磁部から得られる電気的出力とさらに別の感磁部から得られる電気的出力との組合せを第3組合せと定義し、他方の感磁部から得られる電気的出力とさらに別の感磁部から得られる電気的出力との組合せを第4組合せと定義する。
この場合、ストローク量の検出に関しては、第1組合せまたは第3組合せの内の一方の組合せを選択して利用し、第1組合せを利用する場合、一方の感磁部から得られる電気的出力と他方の感磁部から得られる電気的出力とから、ストローク量を変数とする正接に相当する数値を求め、第3組合せを利用する場合、別の感磁部から得られる電気的出力とさらに別の感磁部から得られる電気的出力とから、ストローク量を変数とする正接に相当する数値を求める。
また、回転角の検出に関しては、第2組合せまたは第4組合せの内の一方の組合せを選択して利用し、第2組合せを利用する場合、一方の感磁部から得られる電気的出力と別の感磁部から得られる電気的出力とから、回転角を変数とする正接に相当する数値を求め、第4組合せを利用する場合、他方の感磁部から得られる電気的出力とさらに別の感磁部から得られる電気的出力とから、回転角を変数とする正接に相当する数値を求める。
また、ストローク量の検出に関しては、回転角を目安として、第1組合せまたは第3組合せの内、感磁する磁束密度が大きい方の組合せを選択して利用し、回転角の検出に関しては、ストローク量を目安として、第2組合せまたは第4組合せの内、感磁する磁束密度が大きい方の組合せを選択して利用する。
さらに、2つの感磁部、別の感磁部、および、さらに別の感磁部は、それぞれホール素子である。そして、2つの感磁部が1つのチップで構成され、別の感磁部とさらに別の感磁部とが1つのチップで構成されている。
の形態の回転角センサは、回転する被検出体の回転角を検出するものである。そして、この回転角センサは、互いに、自身の長手方向が平行となるように、かつ長手方向と垂直な短手方向に対向するように配され、被検出体の回転に応じて回転する2つの磁石と、2つの磁石により短手方向に挟まれるように配される3つの感磁部と、2つの磁石の回転を直線的な変位に変換し、2つの磁石を長手方向に直線的に変位させる回転/ストローク変換機構とを備える。
また、3つの感磁部の内、2つの感磁部は、互いに長手方向に関して同一の位置となるように、かつ、それぞれの感磁面が互いに非平行となるように配され、残り1つの感磁部は、2つの感磁部が配される位置を含み長手方向と平行に伸びる配列軸を想定したときに、配列軸上で2つの感磁部から離れて配されている。さらに、残り1つの感磁部の感磁面と、2つの感磁部の内の一方の感磁部の感磁面とは同一の面方向である。
また、それぞれの磁石の短手方向の両端周縁の内、3つの感磁部と向かい合う周縁を感磁部対向周縁と定義すると、2つの磁石は、それぞれの感磁部対向周縁が互いに逆の極性を有するように、それぞれ短手方向に着磁されて配されている。そして、それぞれの感磁部対向周縁は、配列軸上の磁束密度と配列軸の座標との相関が正弦曲線に略一致するように略同一の曲線状に設けられ、配列軸を挟んで互いに鏡映対称をなしている。
そして、2つの磁石は、それぞれの感磁部対向周縁が互いに鏡映対称をなしながら、被検出体の回転に応じて、3つの感磁部に対し、相対的に長手方向に直線的に変位するとともに、相対的に回転する。
そして、一方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値と、残り1つの感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値との差および和を求め、差を和で除することにより、2つの磁石の回転を回転/ストローク変換機構により変換して得られるストローク量を変数とする正接に相当する数値を求め、正接に相当する数値を逆三角関数処理することで、回転角を検出する。
また、この回転角センサは、回転角を360°の整数倍の角度と360°以下の角度とに分け、360°の整数倍の角度を、2つの磁石の回転を回転/ストローク変換機構により変換して得られるストローク量に基づき検出するとともに、360°以下の角度を、2つの感磁部から得られるそれぞれの電気的出力を利用して検出する。
さらに、回転角センサは、3つの感磁部とは別の感磁部を備える。そして、別の感磁部は、残り1つの感磁部と配列軸上で同一の位置に配される。また、別の感磁部の感磁面と、2つの感磁部の内の他方の感磁部の感磁面とは同一の面方向である。
ここで、一方の感磁部から得られる電気的出力と残り1つの感磁部から得られる電気的出力との組合せを第1組合せと定義し、一方の感磁部から得られる電気的出力と他方の感磁部から得られる電気的出力との組合せを第2組合せと定義し、他方の感磁部から得られる電気的出力と別の感磁部から得られる電気的出力との組合せを第3組合せと定義し、残り1つの感磁部から得られる電気的出力と別の感磁部から得られる電気的出力との組合せを第4組合せと定義する。
この場合、360°の整数倍の角度の検出に関しては、第1組合せまたは第3組合せの内、感磁する磁束密度が大きい方の組合せを選択して利用し、第1組合せを利用する場合、一方の感磁部から得られる電気的出力と残り1つの感磁部から得られる電気的出力とから、2つの磁石の回転を回転/ストローク変換機構により変換して得られるストローク量を変数とする正接に相当する数値を求め、第3組合せを利用する場合、他方の感磁部から得られる電気的出力と別の感磁部から得られる電気的出力とから、2つの磁石の回転を回転/ストローク変換機構により変換して得られるストローク量を変数とする正接に相当する数値を求める。
また、360°以下の角度の検出に関しては、第2組合せまたは第4組合せの内、感磁する磁束密度が大きい方の組合せを選択して利用し、第2組合せを利用する場合、一方の感磁部から得られる電気的出力と他方の感磁部から得られる電気的出力とから、360°以下の角度を変数とする正接に相当する数値を求め、第4組合せを利用する場合、残り1つの感磁部から得られる電気的出力と別の感磁部から得られる電気的出力とから、360°以下の角度を変数とする正接に相当する数値を求める。
〔実施例1の構成〕
実施例1のストロークセンサ1の構成を、図1〜図6を用いて説明する。
ストロークセンサ1は、直線的に変位する被検出体(図示せず)の直線的な変位量(ストローク量)を検出するものであり、図1に示すように、磁束を形成し被検出体の変位に応じて直線的に変位する可動子としての2つの磁石2、3と、磁束密度を検出し、電気的出力に変換して出力する固定子としての2つの感磁部4、5とを備え、可動子と固定子とが接触することなく被検出体のストローク量を検出することができる非接触式の検出器である。
また、ストロークセンサ1は、例えば車両に搭載され、2つの感磁部4、5から出力される電気的出力に基づいて出力値を算出する。そして、算出された出力値は電子制御装置(ECU)に入力されて各種の制御処理に用いられる。
例えば、ストロークセンサ1は、サスペンションの変化を検出するハイトセンサ、エンジンの吸気弁を駆動するためのカムシャフトの位置を検出するカムストロークセンサ、EGR量を可変するEGRアクチュエータのリフト量を検出するEGRリフトセンサ等に好適に利用できる。
さらに、ストロークセンサ1は、トロイダルCVT(トロイダルとは円環体を意味し、CVTとは、continuously variable transmissionの頭文字のみを略記したものであり、無段階に変速比を変えられる自動変速機のことである)において、入力ディスクと出力ディスクとに接触して変速比を決めるパワーローラの位置を把握するのに好適に利用できる。
磁石2、3は、棒状に長く設けられるとともに、各々、自身の長手方向に垂直な短手方向に円弧状に膨出するように設けられて膨出端縁6、7を形成している。すなわち、磁石2、3の膨出端縁6、7は、円弧をなしている。また、磁石2、3は、各々の短手方向に着磁されている。そして、磁石2、3は、各々の長手方向が一致するように、かつ、各々の短手方向が一致するように配され、被検出体の変位に応じて長手方向に直線的に変位する。
ここで、膨出端縁6、7は、各々、2つの感磁部4、5が並ぶ配列軸と着磁方向に向かい合うように配されている。つまり、膨出端縁6、7は、各々、配列軸と着磁方向に向かい合う感磁部対向周縁をなしている。また、膨出端縁6、7は、互いに配列軸を挟んで鏡映対象をなすように対向している。さらに、磁石2、3は、磁石2の短手方向一端側の極性と磁石3の短手方向他端側の極性とが逆になるように(つまり、膨出端縁6の側の極性と膨出端縁7の側の極性とが逆になるように)着磁されて配されている。
そして、磁石2、3は、このような膨出端縁6、7の位置関係を保って鏡映対象をなしながら長手方向に移動する。なお、配列軸の方向と長手方向とは平行であり、着磁方向と短手方向とは同一または平行である。
また、長手方向および短手方向に垂直な第3の方向を定義すると、膨出端縁6、7は、配列軸のいずれの座標で長手方向に垂直に切断されても、切断線8、9は、第3の方向に平行かつ互いに同一長さの線分をなす。すなわち、膨出端縁6、7は、細長の矩形状平面が円弧状に曲がる円弧曲面をなす。
そして、膨出端縁6、7の対向により、例えば、配列軸上における短手方向に垂直な磁束密度は、図2に示すような分布を示す。この磁束密度の分布によれば、膨出端縁6、7が円弧であることにより、配列軸上の磁束密度と配列軸の座標との相関は、例えば、正弦関数にオフセットを加算した正弦曲線に略一致する。そして、このような相関を有する磁束が、磁石2、3とともに長手方向に直線的に変位する。
感磁部4、5は、磁石2、3により形成される磁束に感磁してアナログ信号を発生するホール素子(図示せず)と、ホール素子から得られるアナログ信号をデジタル処理する回路(図示せず)とが1パッケージ化されたホールICである。そして、感磁部4、5は、デジタル化された電気的出力を後記する演算回路13に出力する。
また、感磁部4、5は、図1(a)に示すように、配列軸上で所定の間隔を有して配列されている。そして、この間隔は、配列軸上の磁束密度と配列軸の座標との相関である正弦曲線の周期2dの1/4の長さd/2である。つまり、感磁部4、5は、d/2だけ離れて配列軸上に配列されている。
なお、感磁部4、5は、互換可能な同一性能、同一特性のホールICである。つまり、感磁部4、5のホール電流Ia、Ibは、各々のホール素子への印加電圧、および各々のホール素子の温度が同一であれば同じ値となり、感磁部4、5のホール係数Ka、Kbも、各々のホール素子の温度が同一であれば同じ値になる。
また、感磁部4、5は、それぞれの感磁面が互いに同一の面方向となるように(例えば、短手方向に垂直となるように)、配されている。
以上により、磁石2、3の長手方向への直線的な変位量(以下、ストローク量Lと呼ぶ)と、感磁部4、5の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度(つまり、感磁部4、5により直接的に感磁される磁束の磁束密度)との相関は、例えば、図3の特性線α、βに示すように、互いの位相差がd/2の正弦関数にオフセットを加算した正弦曲線に略一致する。
すなわち、特性線αは、ストローク量Lを変数とする正弦関数にオフセットを加算した正弦曲線に略一致し、特性線βは、特性線αをd/2だけ平行移動したものになる。ここで、d/2は、特性線αの周期2dの1/4に相当するから、特性線βは、ストローク量Lを変数とする余弦関数にオフセットを加算した余弦曲線に略一致する。なお、特性線α、βの振幅は同一である。
また、感磁部4、5から出力される電気的出力には、図4に示すDSP(デジタル・シグナル・プロセッサの略)14にて各種の演算処理が施される。DSP14は、D/A変換器15とともに1つの演算回路13を構成し、演算回路13は、感磁部4、5としての2つのホールICとともに1つのセンサアセンブリ16を構成する。
DSP14には、感磁部4、5から得られるそれぞれの電気的出力からオフセット量を減ずる第1オフセット調整手段17、第1オフセット調整手段17から得られる2つの算出値を用いて得られる数値に、逆三角関数演算を施す第1逆三角関数演算手段18、およびゲイン調整手段19の機能が具備されている。
第1オフセット調整手段17は、特性線α、βにおける磁束密度の最大値と最小値との中間値に相当する数値をオフセット量として、感磁部4、5の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度から減じるものである。なお、中間値は、例えば、最大値と最小値との加重平均値として算出される。
これにより、図3における特性線αは、図5に示すように、ストローク量Lを変数とする正弦関数に略一致する特性線α´になり、図3における特性線βは、ストローク量Lを変数とする余弦関数に略一致する特性線β´になる。すなわち、第1オフセット調整手段17の処理を経た磁束密度、つまりオフセット調整後の磁束密度とストローク量Lとの相関は、ストローク量Lを変数とする正弦関数に近似する特性線α´、およびストローク量Lを変数とする余弦関数に近似する特性線β´になる。
したがって、オフセット調整後の磁束密度に相当する出力値、つまり、2つのホールIC(感磁部4、5)から出力されるホール電圧をオフセット調整した出力電圧Va、Vbは、各々の振幅Ea、Ebを用いると下記の数式1、2を近似式として表される。
〔数式1〕
Va=Ea・sinL
〔数式2〕
Vb=Eb・cosL
また、振幅Ea、Ebは、図2に示す磁束密度の分布の振幅をBで表記すると、下記の数式3、4で表される。
〔数式3〕
Ea=Ka・Ia・B
〔数式4〕
Eb=Kb・Ib・B
ここで、感磁部4、5は、互換可能な同一性能、同一特性のホールICであり、同じ温度の雰囲気で使用されているので、ホール電流Ia、Ibは互いに等しく、ホール係数Ka、Kbも互いに等しい。また、感磁部4、5が感磁する磁束は、両方とも磁石2、3により形成される同じ磁束であるからBの数値も互いに等しい。このため、振幅Ea、Ebは、互いに等しくなるので、数式5に示すように、Va/Vbは、ストローク量Lを変数とする正接に略一致する。
〔数式5〕
Va/Vb=tanL
よって、下記の数式6に示すように、Va/Vbに逆三角関数演算を施すことによりストローク量Lを求めることができる。
〔数式6〕
L=arctan(Va/Vb)
第1逆三角関数演算手段18は、第1オフセット調整手段17から得られる2つの算出値を互いに除して得られる数値に逆三角関数演算を施すことで、数式5、6に相当する演算処理を行うものである。そして、第1逆三角関数演算手段18は、逆三角関数演算により得られた数値に、下記の数式7に相当する演算処理を施し、この演算処理により得られた数値をストローク量Lに関する出力値V(L)とする。
〔数式7〕
V(L)=arctan(Va/Vb)・d/π
これにより、ストローク量Lに対する出力値V(L)は、図6に示すように、ストローク量Lの実使用範囲において理想的なリニア特性を示す。そして、算出された出力値V(L)に相当するデジタル信号が、D/A変換器15によりアナログ処理されてECUに出力される(図4参照)。
なお、ゲイン調整手段19は、振幅Ea、Ebが電気的な差異により互いに等しくならないときに、振幅Ea、Ebが互いに等しくなるように電気的な調整を行うものである。
〔実施例1の効果〕
実施例1のストロークセンサ1は、互いに、自身の長手方向が平行となるように、かつ長手方向と垂直な短手方向に対向するように配され、被検出体の直線的な変位に応じて長手方向に直線的に変位する2つの磁石2、3と、2つの磁石2、3により短手方向に挟まれるように、かつ、互いに長手方向に離されて、長手方向に平行するように配される2つの感磁部4、5とを備える。
磁石2、3は、各々、円弧状の膨出端縁6、7を有しており、膨出端縁6、7は、互いに配列軸を挟んで鏡映対象をなすように対向している。また、磁石2、3は、膨出端縁6の側の極性と膨出端縁7の側の極性とが逆になるように着磁されて配されている。そして、磁石2、3は、このような膨出端縁6、7の位置関係を保ちながら長手方向に直線的に変位する。
この結果、感磁部4、5が並ぶ配列軸上の磁束密度の分布は、例えば、周期2dの正弦関数にオフセットを加算した正弦曲線に略一致し(図2参照)、このような分布を有する磁束が、磁石2、3とともに長手方向に変位する。また、感磁部4、5は、このように変位する磁束に感磁することで、自身が発生する電気的出力を可変する。なお、感磁部4、5は、d/2だけ離れて配列軸上に配列されている。
これにより、ストローク量Lと感磁部4の電気的出力に基づき算出される磁束密度との相関である特性線α、および、ストローク量Lと感磁部5の電気的出力に基づき算出される磁束密度との相関である特性線βは、両方とも正弦曲線に略一致する。また、特性線α、βは、同一周期かつ位相差が周期の1/4になる(図3参照)。
このため、特性線αをオフセット調整した特性線α´を、ストローク量Lを変数とする正弦関数とみなせば、特性線βをオフセット調整した特性線β´を、ストローク量Lを変数とする余弦関数とみなすことができる(図5参照)。
したがって、感磁部4から出力されるホール電圧をオフセット調整した出力電圧Vaを、感磁部5から出力されるホール電圧をオフセット調整した出力電圧Vbで除することにより、ストローク量Lを変数とする正接に相当する数値を得ることができる。また、磁石2、3により形成される磁束の温度特性や、感磁部4、5から得られる電気的出力の温度特性を、除算によりキャンセルすることができる(数式5参照)。
この結果、得られた正接を逆三角関数処理することで、ストローク量Lと逆三角関数処理により得られた数値との相関を、磁束の温度特性や電気的出力の温度特性の影響を受けない理想的なリニア特性とすることができる(数式6、7参照)。
以上により、可動子としての磁石2、3によって形成される磁束や、固定子としての感磁部4、5から得られる電気的出力が温度に応じて変動しても、ストローク量Lに関して精度の高い出力値V(L)を得ることができる。
また、配列軸を中心軸として磁石2、3が回転しても、感磁部4、5がそれぞれ感磁する磁束密度は同じ比率で変動する。このため、磁石2、3の回転に伴うストローク量Lの検出誤差を抑制することができる。
また、感磁部4、5間の距離が特性線α、βの周期2dの1/4であるから、上記のように、特性線α´を、ストローク量Lを変数とする正弦関数とみなせば、特性線β´を、ストローク量Lを変数とする余弦関数とみなすことができる。
このため、感磁部4、5間の距離が周期2dの1/4でない場合に比べて、ストローク量Lを簡便に算出することができるので、演算負荷を下げることができる。
また、膨出端縁6、7は、配列軸のいずれの座標で長手方向に垂直に切断されても、切断線8、9は、第3の方向に平行かつ互いに同一長さの線分をなす(図1(b)参照)。
これにより、配列軸上の磁束密度の分布を、より確実に正弦曲線に近似させることができる。
ここで、実施例1の円弧状膨出形の磁石2、3を採用した場合に、配列軸上の磁束密度の分布(配列軸上の磁束密度と配列軸の座標との相関)が正弦曲線に近づくこと、および、ストローク量Lに対する誤差が小さくなることを、図7に示す単純棒形の磁石との比較により説明する(以下、比較対象となる単純棒形の磁石を比較磁石と呼ぶ)。なお、図7(a)は、実施例1の円弧状膨出形の磁石2、3間に形成される磁束を、磁力線を用いて示すものであり、図7(b)は、2つの比較磁石間に形成される磁束を、磁力線を用いて示すものである。
磁石2、3のような膨出形の場合、磁石2、3の対向範囲の配列軸上において、磁束密度に相当する磁力線間隔の疎密は、図7(a)に示すように、膨出端縁6、7間の短手方向の距離が最も小さい中央位置で最も密になり、膨出端縁6、7間の短手方向の距離が最も大きい図示左右両端の端位置で最も疎になる。また、配列軸上の磁力線間隔の疎密は、中央位置から両方の端位置に向かって徐々に疎になる。そして、膨出端縁6、7を円弧状に設けることで、配列軸上の磁力線間隔の疎密と配列軸の座標との相関を正弦曲線に略一致させることができる(図8(a)の円弧状膨出形の磁石の相関を参照)。
これに対し、比較磁石の場合、2つの比較磁石の対向範囲の配列軸上において、磁力線間隔の疎密は、図7(b)に示すように、中央位置を含む広範囲でほぼ一定になり、図示左右両端の端位置の近傍で中央位置よりも疎になる。このため、配列軸上の磁力線間隔の疎密は、中央位置から両方の端位置に向かって一定に保たれ、所定の位置を超えた後、急激に疎になる(図8(a)の比較磁石の相関を参照)。
この結果、比較磁石を可動子に採用した場合、ストローク量Lに対する出力値V(L)の相関は、ストローク量Lの実使用範囲において理想的なリニア特性とならず、ストローク量Lに対する誤差は、円弧状膨出形の磁石2、3よりも大きくなる(図8(b)参照)。
〔実施例2〕
実施例2のストロークセンサ1によれば、感磁部4、5は、互換可能な同一性能、同一特性のホール素子であり、図9に示すように、第1オフセット調整手段17、第1逆三角関数演算手段18およびゲイン調整手段19の機能を具備するDSP14とともに1つのチップ20で構成されている。
なお、チップ20は、感磁部4、5としてのホール素子からの出力信号を増幅するオペアンプ21、22、増幅された出力信号をデジタル処理するA/D変換器23、およびD/A変換器15の機能も含むように設けられている。
これにより、ストロークセンサ1の体格を小型化することができるとともに、感磁部4、5の性能、特性を、より同一にすることができる。
〔実施例3〕
実施例3のストロークセンサ1によれば、図10に示すように、磁石2、3は、それぞれ、膨出端縁6、7と着磁方向に反対側の周縁26、27が磁性体28により覆われている。
これにより、外乱磁場に対するロバスト性を高めることができる。
〔実施例4の構成〕
実施例4のストロークセンサ1の構成を、図11〜図22を用いて説明する。
なお、実施例4のストロークセンサ1は、ストローク量Lとともに回転角θを検出することができるものであり、例えば、トロイダルCVTにおいて、パワーローラを傾転自在に支持するトラニオンの傾転軸方向に関する位置および傾転角度を、両方とも把握するために好適に利用できる。
実施例4のストロークセンサ1によれば、感磁部4、5とは別の感磁部30が、感磁部4と配列軸上で略同一の位置に配され、感磁部30とはさらに別の感磁部31が、感磁部5と配列軸上で略同一の位置に配されている。
感磁部4、30は、それぞれの感磁面が90°よりも小さい角度θcをなすように配され、感磁部5、31も、それぞれの感磁面が角度θcをなすように配されている。また、感磁部4、5は、それぞれの感磁面が同一の面方向をなすように配され、感磁部30、31も、それぞれの感磁面が同一の面方向をなすように配されている。さらに、感磁部4、30と感磁部5、31とは、d/2よりも短い距離eだけ離れて配列軸上に配されている。また、感磁部4、5、30、31は、互換可能な同一性能、同一特性のホール素子である。
そして、被検出体は直線的に変位するとともに回転し、磁石2、3は、被検出体の直線的な変位に応じて感磁部4、5、30、31に対し長手方向に相対的に変位するとともに、被検出体の回転に応じて感磁部4、5、30、31に対し相対的に回転する。
以上により、回転角θが0°の場合、磁石2、3の長手方向へのストローク量Lと、感磁部4、5の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度との相関は、例えば、図12の特性線γ、δに示すように、互いの位相差がeの正弦関数にオフセットを加算した正弦曲線に略一致する。また、ストローク量Lと、感磁部30、31の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度との相関は、例えば、図12の特性線ε、ζに示すように、互いの位相差がeの正弦関数にオフセットを加算した正弦曲線に略一致する。
すなわち、特性線γ、δおよび特性線ε、ζは、ストローク量Lを変数とする正弦関数にオフセットを加算した正弦曲線に略一致し、特性線δ、ζは、特性線γ、εを、それぞれeだけ平行移動したものになる。また、特性線γ、δの振幅は互いに等しく、特性線ε、ζの振幅は互いに等しい。そして、特性線γ、δの振幅と特性線ε、ζの振幅との大小関係は、後記するように回転角θに応じて変化する。
また、ストローク量Lが0の場合、磁石2、3の回転角θと感磁部4、30の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度との相関は、例えば、図13の特性線η、ιに示すように、互いの位相差がθcの正弦曲線に略一致する。また、回転角θと、感磁部5、31の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度との相関は、例えば、図13の特性線κ、λに示すように、互いの位相差がθcの正弦曲線に略一致する。
すなわち、特性線η、ιおよび特性線κ、λは、回転角θを変数とする正弦曲線に略一致し、特性線ι、λは、特性線η、κを、それぞれθcだけ平行移動したものになる。また、特性線η、ιの振幅は互いに等しく、特性線κ、λの振幅は互いに等しい。そして、特性線η、ιの振幅と特性線κ、λの振幅との大小関係は、後記するようにストローク量Lに応じて変化する。
また、感磁部4、5、30、31は、それぞれホール素子であり、図14に示すように、感磁部4、5は、1つのチップ20aに含まれており、感磁部30、31は、チップ20aとは別の1つのチップ20bに含まれている。そして、センサアセンブリ16は、チップ20a、20bとともに演算回路13を有し、演算回路13は、実施例1と同様に、DSP14およびD/A変換器15等を有する。
ここで、実施例4のDSP14は、第1オフセット調整手段17、第1逆三角関数演算手段18とともに、後記する第2オフセット調整手段33、および第2〜第4逆三角関数演算手段34〜36の機能を有する。
また、チップ20aは、オペアンプ21、22の機能とともに、オペアンプ21、22で増幅された出力信号をデジタル処理するA/D変換器23aの機能を含んでおり、デジタル処理された出力信号は演算回路13に出力される。さらに、チップ20bは、感磁部30、31からの出力信号をそれぞれ増幅するオペアンプ38、39の機能とともに、オペアンプ38、39で増幅された出力信号をデジタル処理するA/D変換器23bの機能を含んでおり、デジタル処理された出力信号は演算回路13に出力される。
第2オフセット調整手段33は、感磁部30、31から得られるそれぞれの電気的出力からオフセット量を減じるものであり、例えば、特性線ε、ζにおける磁束密度の最大値と最小値との中間値に相当する数値をオフセット量として、感磁部30、31の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度から減じるものである。なお、中間値は、例えば、最大値と最小値との加重平均値として算出される。
なお、第1オフセット調整手段17は、実施例1と同様に、感磁部4、5から得られるそれぞれの電気的出力からオフセット量を減じる。すなわち、実施例4の第1オフセット調整手段17は、特性線γ、δにおける磁束密度の最大値と最小値との中間値に相当する数値をオフセット量として、感磁部4、5の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度から減じる
そして、図12における特性線γ、δは、第1オフセット調整手段17の処理を経ることで、図15に示すように、それぞれ、ストローク量Lを変数とする正弦関数に略一致する特性線γ´、δ´になる。また、特性線ε、ζは、第2オフセット調整手段33の処理を経ることで、それぞれ、ストローク量Lを変数とする正弦関数に略一致する特性線ε´、ζ´になる。
ここで、特性線γ´、δ´は、互いの位相差がeとなる2つの正弦関数であり、特性線δ´は、特性線γ´をeだけ平行移動したものになる。また、特性線γ´、δ´の振幅は互いに等しい。
同様に、特性線ε´、ζ´は、互いの位相差がeとなる2つの正弦関数であり、特性線ζ´は、特性線ε´をeだけ平行移動したものになる。また、特性線ε´、ζ´の振幅は互いに等しい。
したがって、感磁部4、5から出力されるホール電圧を増幅してオフセット調整した出力電圧Vc、Vdは、各々の振幅Ec、Edを用いるとともにストローク量Lを変数として用いると、下記の数式8、9を近似式として表される。
〔数式8〕
Vc=Ec・sinL
〔数式9〕
Vd=Ed・sin(L−e)
また、感磁部30、31から出力されるホール電圧を増幅してオフセット調整した出力電圧Ve、Vfは、各々の振幅Ee、Efを用いるとともにストローク量Lを変数として用いると、下記の数式10、11を近似式として表される。
〔数式10〕
Ve=Ee・sinL
〔数式11〕
Vf=Ef・sin(L−e)
ここで、実施例1の振幅Ea、Ebと同様に、振幅Ec、Edは互いに等しく、振幅Ee、Efも互いに等しい。このため、例えば、出力電圧Vc、Vdの差(Vc−Vd)および和(Vc+Vd)を求め、差(Vc−Vd)を和(Vc+Vd)で除することにより、磁束の温度特性や電気的出力の温度特性をキャンセルすることができる。また、出力電圧Ve、Vfの差(Ve−Vf)および和(Ve+Vf)を求め、差(Ve−Vf)を和(Ve+Vf)で除することによっても、磁束の温度特性や電気的出力の温度特性をキャンセルすることができる。
さらに、これらの除算により得た数値から、ストローク量Lを変数とする正接に相当する数値を得ることができ、得られた正接を逆三角関数処理することで、ストローク量Lに関して下記の数式12、13を得ることができる。
〔数式12〕
L=arctan〔cot{e/2・π/d・(Vc−Vd)/(Vc+Vd)}〕
〔数式13〕
L=arctan〔cot{e/2・π/d・(Ve−Vf)/(Ve+Vf)}〕
第1逆三角関数演算手段18は、第1オフセット調整手段17から得られる2つの算出値(出力電圧Vc、Vd)を用いて得られる数値に逆三角関数演算を施すことで、数式12に相当する演算処理を行うものである。そして、第1逆三角関数演算手段18は、逆三角関数演算により得られた数値に、下記の数式14に相当する演算処理を施し、この演算処理により得られた数値をストローク量Lに関する出力値V(L)とする。
〔数式14〕
V(L)=arctan〔cot{e/2・π/d・(Vc−Vd)/(Vc+Vd)}〕・d/π
また、第3逆三角関数演算手段35は、第2オフセット調整手段33から得られる2つの算出値(出力電圧Ve、Vf)を用いて得られる数値に逆三角関数演算を施すことで、数式13に相当する演算処理を行うものである。そして、第3逆三角関数演算手段35は、逆三角関数演算により得られた数値に、下記の数式15に相当する演算処理を施し、この演算処理により得られた数値をストローク量Lに関する出力値V(L)とする。
〔数式15〕
V(L)=arctan〔cot{e/2・π/d・(Ve−Vf)/(Ve+Vf)}〕・d/π
以上により、感磁部4、5から出力されるホール電圧(つまり、特性線γ、δにより示される磁束密度に相当する)を利用することにより、ストローク量Lに対する出力値V(L)を、図6と同様に、ストローク量Lの実使用範囲において理想的なリニア特性にすることができる。同様に、感磁部30、31から出力されるホール電圧(つまり、特性線ε、ζにより示される磁束密度に相当する)を利用することによっても、ストローク量Lに対する出力値V(L)を、図6と同様に、ストローク量Lの実使用範囲において理想的なリニア特性にすることができる。
次に、感磁部4、30から出力されるホール電圧を増幅した後、第1、第2オフセット調整手段17、33のそれぞれにより処理することなく得られる出力電圧Vg、Vhを考えると、出力電圧Vg、Vhは、各々の振幅Eg、Ehを用いるとともに回転角θを変数として用いると、下記の数式16、17を近似式として表される。
〔数式16〕
Vg=Eg・sinθ
〔数式17〕
Vh=Eh・sin(θ−θc)
また、感磁部5、31から出力されるホール電圧を増幅した後、第1、第2オフセット調整手段17、33のそれぞれにより処理することなく得られる出力電圧Vi、Vjを考えると、出力電圧Vi、Vjは、各々の振幅Ei、Ejを用いるとともに回転角θを変数として用いると、下記の数式18、19を近似式として表される。
〔数式18〕
Vi=Ei・sinθ
〔数式19〕
Vj=Ej・sin(θ−θc)
ここで、実施例1の振幅Ea、Ebと同様に、振幅Eg、Ehは互いに等しく、振幅Ei、Ejも互いに等しい。このため、例えば、出力電圧Vg、Vhの差(Vg−Vh)および和(Vg+Vh)を求め、差(Vg−Vh)を和(Vg+Vh)で除することにより、磁束の温度特性や電気的出力の温度特性をキャンセルすることができる。また、出力電圧Vi、Vjの差(Vi−Vj)および和(Vi+Vj)を求め、差(Vi−Vj)を和(Vi+Vj)で除することによっても、磁束の温度特性や電気的出力の温度特性をキャンセルすることができる。
さらに、これらの除算により得た数値から、回転角θを変数とする正接に相当する数値を得ることができ、得られた正接を逆三角関数処理することで、回転角θに関して下記の数式20、21を得ることができる。
〔数式20〕
θ=arctan〔cot{θc/2・π/180°・(Vg−Vh)/(Vg+Vh)}〕
〔数式21〕
θ=arctan〔cot{θc/2・π/180°・(Vi−Vj)/(Vi+Vj)}〕
第2逆三角関数演算手段34は、感磁部4、30のホール電圧を用いて得られる数値(出力電圧Vg、Vh)に逆三角関数演算を施すことで、数式20に相当する演算処理を行うものである。そして、第2逆三角関数演算手段34は、逆三角関数演算により得られた数値に、下記の数式22に相当する演算処理を施し、この演算処理により得られた数値を回転角θに関する出力値V(θ)とする。
〔数式22〕
V(θ)=arctan〔cot{θc/2・π/180°・(Vg−Vh)/(Vg+Vh)}〕・180°/π
第4逆三角関数演算手段36は、感磁部5、31のホール電圧を用いて得られる数値(出力電圧Vi、Vj)に逆三角関数演算を施すことで、数式21に相当する演算処理を行うものである。そして、第4逆三角関数演算手段36は、逆三角関数演算により得られた数値に、下記の数式23に相当する演算処理を施し、この演算処理により得られた数値を回転角θに関する出力値V(θ)とする。
〔数式23〕
V(θ)=arctan〔cot{θc/2・π/180°・(Vi−Vj)/(Vi+Vj)}〕・180°/π
以上により、感磁部4、30から出力されるホール電圧(つまり、特性線η、ιにより示される磁束密度に相当する)を利用することにより、回転角θに対する出力値V(θ)を、図16に示すように、回転角θが0°〜360°の範囲において理想的なリニア特性にすることができる。同様に、感磁部5、31から出力されるホール電圧(つまり、特性線κ、λにより示される磁束密度に相当する)を利用することによっても、回転角θに対する出力値V(θ)を、図16に示すように、回転角θが0°〜360°の範囲において理想的なリニア特性にすることができる。
そして、実施例4のDSP14は、ストローク量Lの検出に関して、感磁部4、5から得られる出力電圧Vc、Vdの組合せ(以下、第1組合せと呼ぶ)、または、感磁部30、31から得られる出力電圧Ve、Vfの組合せ(以下、第3組合せと呼ぶ)のいずれか一方を選択して出力値V(L)を算出する。すなわち、DSP14は、第1オフセット調整手段17および第1逆三角関数演算手段18、または第2オフセット調整手段33および第3逆三角関数演算手段35のいずれか一方を選択して出力値V(L)を算出する。
また、DSP14は、回転角θの検出に関して、感磁部4、30から得られる出力電圧Vg、Vhの組合せ(以下、第2組合せと呼ぶ)、または、感磁部5、31から得られる出力電圧Vi、Vjの組合せ(以下、第4組合せと呼ぶ)のいずれか一方を選択して出力値V(θ)を算出する。すなわち、DSP14は、第2逆三角関数演算手段34または第4逆三角関数演算手段36のいずれか一方を選択して出力値V(θ)を算出する。
ここで、磁石2、3により形成される磁束は、配列軸上の磁束密度と配列軸の座標との相関が正弦曲線に略一致するような特異なものであることから、感磁部4、5、30、31がそれぞれ感磁する磁束密度は、ストローク量Lや回転角θに応じて異なる。
そこで、DSP14は、ストローク量Lを検出する際に、出力値V(L)に対するS/N比を高めるため、回転角θを目安として、第1、第3組合せの内、感磁する磁束密度が大きい方の組合せを選択して出力値V(L)を算出する。
例えば、図13に示すように、特性線ηの磁束密度(感磁部4の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度)と、特性線ιの磁束密度(感磁部30の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度)とに関して絶対値が互いに等しくなるときの回転角θの数値をθ1〜θ4とする。
この場合、回転角θがθ1よりも小さい範囲では、特性線ηの方が特性線ιよりも磁束密度の絶対値が大きいので、感磁部4が感磁する磁束密度の方が、感磁部30が感磁する磁束密度よりも大きい。
このため、例えば図17に示すように、特性線γ(感磁部4の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度とストローク量Lとの相関)における振幅は、特性線ε(感磁部30の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度とストローク量Lとの相関)における振幅よりも大きくなる。そこで、DSP14は、回転角θがθ1よりも小さい場合、ストローク量Lの検出に関して第1組合せを選択し、第1オフセット調整手段17および第1逆三角関数演算手段18により出力値V(L)を算出する。
また、回転角θがθ1よりも大きくθ2よりも小さい範囲では、特性線ιの方が特性線ηよりも磁束密度の絶対値が大きいので、感磁部30が感磁する磁束密度の方が、感磁部4が感磁する磁束密度よりも大きい。このため、例えば図18に示すように、特性線εにおける振幅は、特性線γにおける振幅よりも大きくなる。そこで、DSP14は、回転角θがθ1よりも大きくθ2よりも小さい場合、ストローク量Lの検出に関して第3組合せを選択し、第2オフセット調整手段33および第3逆三角関数演算手段35により出力値V(L)を算出する。
また、回転角θがθ2よりも大きくθ3よりも小さい範囲では、特性線ηの方が特性線ιよりも磁束密度の絶対値が大きいので、感磁部4が感磁する磁束密度の方が、感磁部30が感磁する磁束密度よりも大きい。このため、例えば図19に示すように、特性線γにおける振幅は、特性線εにおける振幅よりも大きくなる。そこで、DSP14は、回転角θがθ2よりも大きくθ3よりも小さい場合、ストローク量Lの検出に関して第1組合せを選択し、第1オフセット調整手段17および第1逆三角関数演算手段18により出力値V(L)を算出する。
また、回転角θがθ3よりも大きくθ4よりも小さい範囲では、特性線ιの方が特性線ηよりも磁束密度の絶対値が大きいので、感磁部30が感磁する磁束密度の方が、感磁部4が感磁する磁束密度よりも大きい。このため、特性線εにおける振幅は、特性線γにおける振幅よりも大きくなる。そこで、DSP14は、回転角θがθ3よりも大きくθ4よりも小さい場合、ストローク量Lの検出に関して第3組合せを選択し、第2オフセット調整手段33および第3逆三角関数演算手段35により出力値V(L)を算出する。
さらに、回転角θがθ4よりも大きい範囲では、特性線ηの方が特性線ιよりも磁束密度の絶対値が大きいので、感磁部4が感磁する磁束密度の方が、感磁部30が感磁する磁束密度よりも大きい。このため、特性線γにおける振幅は、特性線εにおける振幅よりも大きくなる。そこで、DSP14は、回転角θがθ4よりも大きい場合、ストローク量Lの検出に関して第1組合せを選択し、第1オフセット調整手段17および第1逆三角関数演算手段18により出力値V(L)を算出する。
なお、回転角θがθ1〜θ4であるときには、特性線κの磁束密度(感磁部5の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度)と、特性線λの磁束密度(感磁部31の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度)とに関しても絶対値が互いに等しくなり、特性線κ、λの絶対値に関する大小関係は、特性線η、ιの絶対値に関する大小関係と同様になる。
このため、特性線δ(感磁部5の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度とストローク量Lとの相関)における振幅と、特性線ζ(感磁部31の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度とストローク量Lとの相関)における振幅との大小関係は、特性線γにおける振幅と特性線εにおける振幅との大小関係と同様になる(図17〜図19参照)。また、特性線κ、λの絶対値に関する大小関係に応じて、第1、第3組合せの中からいずれか一方を選択しても、特性線η、ιの絶対値に関する大小関係に応じて選択した場合と同様の選択結果となる。
また、DSP14は、回転角θを検出する際に、出力値V(θ)に対するS/N比を高めるため、ストローク量Lを目安として、第2、第4組合せの内、感磁する磁束密度が大きい方の組合せを選択して出力値V(θ)を算出する。
例えば、図12に示すように、特性線γの磁束密度(感磁部4の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度)と、特性線δの磁束密度(感磁部5の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度)とに関して絶対値が互いに等しくなるときのストローク量Lの数値をL1〜L3とする。
この場合、ストローク量LがL1よりも小さい範囲では、特性線δの方が特性線γよりも磁束密度の絶対値が大きいので、感磁部5が感磁する磁束密度の方が、感磁部4が感磁する磁束密度よりも大きい。
このため、例えば図20に示すように、特性線κ(感磁部5の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度と回転角θとの相関)における振幅は、特性線η(感磁部4の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度と回転角θとの相関)における振幅よりも大きくなる。そこで、DSP14は、ストローク量LがL1よりも小さい場合、回転角θの検出に関して第4組合せを選択し、第4逆三角関数演算手段36により出力値V(θ)を算出する。
また、ストローク量LがL1よりも大きくL2よりも小さい範囲では、特性線γの方が特性線δよりも磁束密度の絶対値が大きいので、感磁部4が感磁する磁束密度の方が、感磁部5が感磁する磁束密度よりも大きい。このため、例えば図21に示すように、特性線ηにおける振幅は、特性線κにおける振幅よりも大きくなる。そこで、DSP14は、ストローク量LがL1よりも大きくL2よりも小さい場合、回転角θの検出に関して第2組合せを選択し、第2逆三角関数演算手段34により出力値V(θ)を算出する。
また、ストローク量LがL2よりも大きくL3よりも小さい範囲では、特性線δの方が特性線γよりも磁束密度の絶対値が大きいので、感磁部5が感磁する磁束密度の方が、感磁部4が感磁する磁束密度よりも大きい。このため、例えば図22に示すように、特性線κにおける振幅は、特性線ηにおける振幅よりも大きくなる。そこで、DSP14は、ストローク量LがL2よりも大きくL3よりも小さい場合、回転角θの検出に関して第4組合せを選択し、第4逆三角関数演算手段36により出力値V(θ)を算出する。
さらに、ストローク量LがL3よりも大きい範囲では、特性線γの方が特性線δよりも磁束密度の絶対値が大きいので、感磁部4が感磁する磁束密度の方が、感磁部5が感磁する磁束密度よりも大きい。このため、特性線ηにおける振幅は、特性線κにおける振幅よりも大きくなる。そこで、DSP14は、ストローク量LがL3よりも大きい場合、回転角θの検出に関して第2組合せを選択し、第2逆三角関数演算手段34により出力値V(θ)を算出する。
なお、ストローク量LがL1〜L3であるときには、特性線εの磁束密度(感磁部30の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度)と、特性線ζの磁束密度(感磁部31の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度)とに関しても絶対値が互いに等しくなり、特性線ε、ζの絶対値に関する大小関係は、特性線γ、δの絶対値に関する大小関係と同様になる。
このため、特性線ι(感磁部30の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度と回転角θとの相関)における振幅と、特性線λ(感磁部31の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度と回転角θとの相関)における振幅との大小関係は、特性線ηにおける振幅と特性線κにおける振幅との大小関係と同様になる(図20〜図22参照)。また、特性線ε、ζの絶対値に関する大小関係に応じて、第2、第4組合せの中からいずれか一方を選択しても、特性線γ、δの絶対値に関する大小関係に応じて選択した場合と同様の選択結果となる。
〔実施例4の効果〕
実施例4のストロークセンサ1によれば、感磁部30、31が、それぞれ、感磁部4、5と配列軸上で略同一の位置に配され、感磁部4、30は、それぞれの感磁面が角度θcをなすように配され、感磁部5、31も、それぞれの感磁面が角度θcをなすように配されている。
また、感磁部4、5は、それぞれの感磁面が同一の面方向をなすように配され、感磁部30、31も、それぞれの感磁面が同一の面方向をなすように配され、感磁部4、30と感磁部5、31とは、距離eだけ離れて配列軸上に配されている。
そして、被検出体は直線的に変位するとともに回転し、磁石2、3は、被検出体のストロークに応じて感磁部4、5、30、31に対し長手方向に相対的に変位するとともに、被検出体の回転に応じて、感磁部4、5、30、31に対し相対的に回転する。
これにより、感磁部4、5の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度とストローク量Lとの相関は、互いの位相差がeの正弦関数にオフセットを加算した正弦曲線に略一致し、感磁部30、31の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度とストローク量Lとの相関も、互いの位相差がeの正弦関数にオフセットを加算した正弦曲線に略一致する(図12参照)。
また、感磁部4、30の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度と回転角θとの相関は、互いの位相差がθcの正弦曲線に略一致し、感磁部5、31の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度と回転角θとの相関も、互いの位相差がθcの正弦曲線に略一致する(図13参照)。
このため、磁束や電気的出力の温度特性をキャンセルして、ストローク量Lに関する出力値V(L)とストローク量Lとの相関、および回転角θに関する出力値V(θ)と回転角θとの相関を理想的なリニア特性にすることができる(図6および図16参照)。
以上により、磁束や電気的出力が温度に応じて変動しても、ストローク量Lおよび回転角θの両方に関して精度の高い出力値V(L)、V(θ)を得ることができる。このため、1つのストロークセンサ1でストローク量Lおよび回転角θの両方に関して精度の高い検出が可能になるので、精度の向上と同時に搭載性の向上およびコスト低減を達成することができる。
また、ストローク量Lの検出に関して、感磁部4、5から得られる電気的出力の組合せ(第1組合せ)、または、感磁部30、31から得られる電気的出力の組合せ(第3組合せ)のいずれか一方を選択して出力値V(L)を算出することができる。
また、回転角θの検出に関して、感磁部4、30から得られる電気的出力の組合せ(第2組合せ)、または、感磁部5、31から得られる電気的出力の組合せ(第4組合せ)のいずれか一方を選択して出力値V(θ)を算出することができる。
ここで、磁石2、3により形成される磁束は、配列軸上の磁束密度と配列軸の座標との相関が正弦曲線に略一致するような特異なものであることから、感磁部4、5、30、31が感磁する磁束密度はストローク量Lや回転角θに応じて異なる。
このため、ストローク量Lを検出する際には、回転角θを目安として、第1、第3組合せの内、感磁する磁束密度が大きい方の組合せを選択することで、出力値V(L)に対するS/N比を高めることができる。また、回転角θを検出する際には、ストローク量Lを目安として、第2、第4組合せの内、感磁する磁束密度が大きい方の組合せを選択することで、出力値V(θ)に対するS/N比を高めることができる。
以上により、ストローク量Lおよび回転角θの両方に関して、それぞれ、さらに精度の高い出力値V(L)、V(θ)を得ることができる。
また、実施例4のストロークセンサ1によれば、感磁部4、5、30、31は、それぞれホール素子であり、感磁部4、5は、1つのチップ20aに含まれており、感磁部30、31は、チップ20aとは別の1つのチップ20bに含まれている。
これにより、ストロークセンサ1の体格を小型化することができるとともに、感磁部4、5、30、31の性能、特性を、より同一にすることができる。
〔参考例の構成〕
参考例のストロークセンサ1は、図23に示すように、実施例4のストロークセンサ1が備える感磁部4、5、30、31の内、感磁部4、30の2つのみを備える。これにより、例えば、ストローク量Lが0の場合、回転角θと感磁部4、30の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度との相関は、図13の特性線η、ιと同様になる。また、ストローク量Lと感磁部4、30の電気的出力に基づき直接的に求まる磁束密度との相関は、例えば、図17〜図19の特性線γ、εと同様になり、各々の振幅は、回転角θに応じて異なる。
このため、回転角θの検出に関して、数式22を利用することで、出力値V(θ)と回転角θとの相関を、磁束の温度特性や電気的出力の温度特性の影響を受けない理想的なリニア特性とすることができるので、精度の高い出力値V(θ)を得ることができる。
また、ストローク量Lの検出に関しては、例えば、図17〜図19の特性線γ、εの何れか一方を選択して出力値V(L)を算出する。
すなわち、特性線γ、εは正弦曲線であるから、図24(a)〜(c)に示すように、特性線γ、εが凸状または凹状に曲がる部分を除く部分を、ストローク量Lに対して一次関数の相関を有するように直線近似することができる。そして、この直線近似により得られた相関に基づいて出力値V(L)を算出する。
また、特性線γ、εの何れか一方を選択する際には、実施例4で記載したように、回転角θに応じて、出力値V(L)に対するS/N比が高い方を選択する。すなわち、回転角θがθ1よりも小さい範囲では、特性線γを選択して出力値V(L)を算出し、回転角θがθ1よりも大きくθ2よりも小さい範囲では、特性線εを選択して出力値V(L)を算出し、回転角θがθ2よりも大きくθ3よりも小さい範囲では、特性線γを選択して出力値V(L)を算出する。
さらに、回転角θがθ3よりも大きくθ4よりも小さい範囲では、特性線εを選択して出力値V(L)を算出し、回転角θがθ4よりも大きい範囲では、特性線γを選択して出力値V(L)を算出する。
なお、磁束密度とストローク量Lとの一次関数の相関は回転角θに応じて変化する。そこで、回転角θに応じて出力値V(L)を補正することで、図24(d)に示すように、出力値V(L)とストローク量Lとの間に、回転角θの影響を受けないリニア特性を得ることができる。
〔参考例の効果〕
参考例のストロークセンサ1は、実施例4のストロークセンサ1が備える感磁部4、5、30、31の内、感磁部4、30の2つのみを備える。
これにより、実施例4のストロークセンサ1に比べてストローク量Lの検出に関して検出範囲が狭くなるものの、ストローク量Lの検出に必要な構成について、4つの感磁部4、5、30、31を2つの感磁部4、30に減らすことができ、簡易化することができる。
〔実施例の構成〕
実施例の回転角センサ1Aは、実施例1〜実施例のストロークセンサ1とは異なって回転角θの検出を専用とするものである。
また、回転角センサ1Aは、磁石2、3、感磁部4、5、30、31に関して実施例4と同様の構成を有し、実施例4と同様の第1、第2オフセット調整手段17、33および第1〜第4逆三角関数演算手段18、34〜36の機能を有する。
また、回転角センサ1Aは、図25に示すように、磁石2、3の回転を直線的な変位に変換し、磁石2、3を長手方向に直線的に変位させる回転/ストローク変換機構41を備えている。ここで、回転/ストローク変換機構41は、例えば、外周に螺旋状の歯が設けられた円柱体41aと、外周に螺旋状の歯が設けられ内周に磁石2、3および感磁部4、5、30、31を収容する空間を形成する円筒体41bとを有し、円柱体41aを回転可能かつ配列軸方向に直線的に変位不能となるように設定するとともに、円筒体41bを回転可能かつ配列軸方向に直線的に変位可能となるように設定することで構成されている。
そして、感磁部4、5、30、31は、実施例4と同様の配置をとるように円筒体41bの内周の空間において配列軸上に配される。そして、磁石2、3は、実施例4と同様の配置をとるように円筒体41bの内壁に固定され、円筒体41bとともに回転したり、配列軸方向に直線的に変位したりする。つまり、磁石2、3は、円筒体41bと一体になって回転したり、配列軸方向に直線的に変位したりすることで、感磁部4、5、30、31に対して相対的に回転したり、直線的に変位したりする。
これにより、磁石2、3の回転角θを、磁石2、3のストローク量Lに変換できるので、ストローク量Lを、回転角θと1対1に対応させて、回転角θをパラメータとする関数L(θ)と表すことができる。したがって、第1、第2オフセット調整手段17、33および第1、第3逆三角関数演算手段18、35の機能により、ストローク量L(θ)に関する出力値V(L(θ))を算出することができる(以下、出力値V(L(θ))を出力値VL(θ)と表す)。
このため、図26に示すように、回転角θが360°を超える場合でも、回転角θに関する出力値VL(θ)を回転角θと1対1に対応させることができるとともに、回転角θと出力値VL(θ)との相関を、磁束の温度特性や電気的出力の温度特性の影響を受けない理想的なリニア特性とすることができる。
この結果、磁束や電気的出力が温度に応じて変動しても、360°を超える回転角θに関して精度の高い出力値VL(θ)を得ることができる。
また、回転角θを360°の整数倍の角度と360°以下の角度とに分け、360°の整数倍の角度をVL(θ)から大まかに検出するとともに、360°以下の角度を、第2、第4逆三角関数演算手段34、36の機能により算出される出力値V(θ)によって検出することで、回転角θをさらに高精度に検出することができる。
ここで、回転角θと出力値V(θ)との相関は、回転角θが360°を超える範囲を含めて図示すると、図27のようになる。そして、図27の相関によれば、回転角θが360°の整数倍の角度を超えるたびに、出力値V(θ)は最小値に戻り、360°周期で同一の波形が繰り返される。
なお、回転角θが0°〜360°の範囲における相関は、図16における相関と同一であり、磁束の温度特性や電気的出力の温度特性の影響を受けない理想的なリニア特性である。また、回転角θが360°〜720°、720°〜1080°、1080°〜1440°の範囲における相関も、0°〜360°の範囲における相関と同様に、磁束の温度特性や電気的出力の温度特性の影響を受けない理想的なリニア特性である。また、回転角θが1440°より大きい範囲も、同様に360°周期で同一の波形が繰り返される。
そこで、出力値V(θ)の数値から、「360°以下の角度」をより高精度に算出する。そして、出力値V(θ)から算出した「360°以下の角度」を、出力値VL(θ)から大まかに検出された「360°の整数倍の角度」に加算することで、回転角θをさらに高精度に検出することができる。
なお、「回転角θを360°の整数倍の角度」と「360°以下の角度」とに分け、「360°以下の角度」に関して精度の高い出力値V(θ)を利用する方法は、ストローク量L(θ)が短く回転角θの分解能が粗くなってしまう場合に有効である。
また、出力値VL(θ)の算出では、第1、第3組合せの内、出力値V(θ)から求まる「360°以下の角度」を目安として、S/N比が高い方を選択して利用するようにしてもよい。つまり、出力値VL(θ)の算出では、出力値V(θ)から求まる「360°以下の角度」を目安として、第1オフセット調整手段17および第1逆三角関数演算手段18、または、第2オフセット調整手段33および第3逆三角関数演算手段35の一方を選択して利用してもよい。
また、出力値V(θ)の算出では、第2、第4組合せの内、ストローク量L(θ)を目安として、S/N比が高い方を選択して利用するようにしてもよい。つまり、出力値V(θ)の算出では、ストローク量L(θ)を目安として、第2、第4逆三角関数演算手段34、36の一方を選択して利用してもよい。
〔実施例の効果〕
実施例の回転角センサ1Aは、磁石2、3、感磁部4、5、30、31に関して実施例4と同様の構成を有し、実施例4と同様の第1、第2オフセット調整手段17、33および第1〜第4逆三角関数演算手段18、34〜36の機能を有する。また、回転角センサ1Aは、磁石2、3の回転を直線的な変位に変換し、磁石2、3を長手方向に直線的に変位させる回転/ストローク変換機構41を備える。
これにより、回転角θをストローク量L(θ)に変換することができるので、回転角θが360°を超える場合でも、回転角θに関する出力値VL(θ)を回転角θと1対1に対応させることができるとともに、回転角θと出力値VL(θ)との相関を、磁束の温度特性や電気的出力の温度特性の影響を受けない理想的なリニア特性とすることができる。
このため、磁束や電気的出力が温度に応じて変動しても、360°以上の回転角θを高い精度で検出することができる。
また、回転角θを「360°の整数倍の角度」と「360°以下の角度」とに分け、「360°の整数倍の角度」を出力値VL(θ)から大まかに検出するとともに、「360°以下の角度」を、より高精度に検出することで、回転角θをさらに高い精度で検出することができる。
すなわち、第2、第4組合せのいずれか一方を選択するとともに、選択した組合せに応じて第2、第4逆三角関数演算手段34、36の一方を機能させて出力値V(θ)を算出することで、「360°以下の角度」を、磁束の温度特性や電気的出力の温度特性の影響を受けない高精度の数値として算出することができる。
このため、磁束や電気的出力が温度に応じて変動しても、360°以上の回転角θを、さらに高い精度で検出することができる。
なお、回転/ストローク変換機構41は、実施例の態様に限定されず、例えば、ラック・アンド・ピニオンを利用する態様として設けることもできる。また、円筒体41bを磁性体により設けることで、周縁26、27を磁性体により覆うことができる。このため、外乱磁場に対するロバスト性を高めることができる。
参考例2
参考例2のストロークセンサ1によれば、図28に示すように、磁石2のみにより可動子が構成されている。この場合、位置ずれに対するロバスト性が低下するものの、ストロークセンサ1の体格が小型になるとともに、コストが低くなる。
〔変形例〕
ストロークセンサ1や回転角センサ1Aには、種々の変形例を考えることができる。
例えば、図29に示すように、2つの磁石2、3の長手方向の両端にヨーク43を付着させてもよい
また、実施例3のストロークセンサ1によれば、磁石2、3は、各々の周縁26、27が両方とも磁性体28により覆われていたが、周縁26、27のいずれか一方のみを磁性体28により覆うようにしてもよい
また、実施例1〜のストロークセンサ1または回転角センサ1Aによれば、磁石2、3の感磁部対向周縁は、円弧状に膨出する膨出端縁6、7であったが、膨出端縁6、7の形状は、このような態様に限定されない。例えば、膨出端縁6、7の形状を円弧以外の二次曲線の一部(例えば、楕円弧)としても、配列軸上の磁束密度と配列軸の座標との相関を正弦曲線に略一致させることができる。
また、感磁部対向周縁を、配列軸に向かって凸状に突出させるのではなく、二次曲線の一部となるように、配列軸に対し凹状に窪ませてもよい。
さらに、感磁部対向周縁の形状は、配列軸上の磁束密度と配列軸の座標との相関が正弦曲線に略一致するのであれば、二次曲線の一部に限定されない
また、実施例1〜のストロークセンサ1または回転角センサ1Aによれば、磁石2、3により可動子が構成され、感磁部4、5等により固定子が構成されていたが、可動子、固定子の態様はこのようなものに限定されない。つまり、磁石2、3と、感磁部4、5とは互いに相対的に変位できればよいのであり、例えば、磁石2、3により固定子を構成し、感磁部4、5により可動子を構成してもよい。
また、実施例1〜3のストロークセンサ1によれば、感磁部4、5は、配列軸上の磁束密度と配列軸の座標との相関である正弦曲線の周期2dの1/4の長さd/2だけ離れて配列軸上に配列されており、実施例4、5のストロークセンサ1または回転角センサ1Aによれば、感磁部4、5は、d/2よりも短い距離eだけ離れて配列軸上に配列され、感磁部30、31も、eだけ離れて配列軸上に配列されていたが、実施例1〜3のストロークセンサ1において、感磁部4、5間の距離をeとしてもよい。
また、実施例4、5のストロークセンサ1または回転角センサ1Aにおいて、感磁部4、5間の距離をd/2としてもよく、感磁部30、31間の距離をd/2としてもよい。
さらに、実施例1〜のストロークセンサ1または回転角センサ1Aにおいて、感磁部4、5間の距離をd/2よりも大きい距離としてもよく、感磁部30、31間の距離をd/2よりも大きい距離としてもよい。
また、実施例4、5のストロークセンサ1または回転角センサ1Aによれば、感磁部4、30は、それぞれの感磁面が90°よりも小さい角度θcをなすように配され、感磁部5、31も、それぞれの感磁面が角度θcをなすように配されていたが、感磁部4、30を、それぞれの感磁面が90°をなすように配してもよく、感磁部5、31を、それぞれの感磁面が90°をなすように配してもよい。また、感磁部4、30を、それぞれの感磁面が90°よりも大きい角度をなすように配してもよく、感磁部5、31を、それぞれの感磁面が90°よりも大きい角度をなすように配してもよい。
なお、感磁部4、30を、それぞれの感磁面が90°をなすように配したり、感磁部5、31を、それぞれの感磁面が90°をなすように配したりした場合、特性線η、κを正弦関数とみなせば、特性線ι、λを余弦関数とみなすことができるので、より簡便な数式を用いて出力値V(θ)を算出することができる。このため、回転角θの検出に関して演算負荷を下げることができる。
また、実施例4、のストロークセンサ1または回転角センサ1Aによれば、4つの感磁部4、5、30、31を備えていたが、4つの感磁部4、5、30、31のいずれか1つを除いて、例えば、3つの感磁部4、5、30によりストロークセンサ1または回転角センサ1Aを構成してもよい。
さらに、実施例4、のストロークセンサ1または回転角センサ1Aによれば、感磁部4、5、30、31は、それぞれホール素子であり、感磁部4、5はチップ20aに含まれ、感磁部30、31はチップ20bに含まれており、第1、第2オフセット調整手段17、33、および第1〜第4逆三角関数演算手段18、34〜36の機能は、チップ20a、20bとは別に設けられた演算回路13のDSP14に具備されていたが、感磁部4、5、30、31、ならびに、第1、第2オフセット調整手段17、33、および第1〜第4逆三角関数演算手段18、34〜36の態様は、このようなものに限定されない。
例えば、感磁部4、5、30、31の内、感磁部4、30と感磁部5、31とを異なるチップに含ませてもよく、感磁部4、5、30、31をそれぞれ個別のホールICにより設けてもよい。また、例えば、DSPを2つ設けて、一方のDSPに第1、第2オフセット調整手段17、33、および第1、第3逆三角関数演算手段18、35の機能を具備させ、他方のDSPに第2、第4逆三角関数演算手段34、36の機能を具備させてもよい。
1 ストロークセンサ
1A 回転角センサ
2 磁石
3 磁石(別磁石)
4 感磁部(一方の感磁部)
5 感磁部(他方の感磁部)
6 膨出端縁(感磁部対向周縁)
7 膨出端縁(感磁部対向周縁)
20 チップ
20a チップ
20b チップ
26 周縁
27 周縁
28 磁性体
30 感磁部(別の感磁部)
31 感磁部(さらに別の感磁部)
41 回転/ストローク変換機構
43 ヨーク

Claims (18)

  1. 直線的に変位する被検出体の直線的変位量を検出するストロークセンサにおいて、
    自身の長手方向と垂直な方向に着磁される磁石と、
    前記長手方向と平行に配列され、前記磁石により形成される磁束に感磁して、それぞれ電気的出力を発生する2つの感磁部とを備え、
    前記2つの感磁部は、それぞれの感磁面が互いに同一の面方向となるように配され、
    前記磁石は、前記被検出体の直線的な変位に応じて、前記2つの感磁部に対し前記長手方向に相対的に変位するとともに、前記2つの感磁部が並ぶ配列軸と着磁方向に向かい合う感磁部対向周縁を有し、
    この感磁部対向周縁は、前記配列軸上の磁束密度と前記配列軸の座標との相関が正弦曲線に略一致するように曲線状に設けられ、
    さらに、前記ストロークセンサは、前記磁石の前記感磁部対向周縁と同一形状の感磁部対向周縁を有する別磁石を備え、
    この別磁石は、自身の前記感磁部対向周縁側の極性が前記磁石の前記感磁部対向周縁側の極性と逆になるように着磁され、自身の前記感磁部対向周縁が前記配列軸を挟んで前記磁石の前記感磁部対向周縁と鏡映対称をなすように、前記磁石とともに前記2つの感磁部に対し相対的に変位し、
    前記2つの感磁部の内の一方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値と、他方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値との差および和を求め、前記差を前記和で除することにより、前記直線的変位量を変数とする正接に相当する数値を求め、この正接に相当する数値を逆三角関数処理することで前記直線的変位量を検出することを特徴とするストロークセンサ。
  2. 直線的に変位する被検出体の直線的変位量を検出するストロークセンサにおいて、
    自身の長手方向と垂直な方向に着磁される磁石と、
    前記長手方向と平行に配列され、前記磁石により形成される磁束に感磁して、それぞれ電気的出力を発生する2つの感磁部とを備え、
    前記2つの感磁部は、それぞれの感磁面が互いに同一の面方向となるように配され、
    前記磁石は、前記被検出体の直線的な変位に応じて、前記2つの感磁部に対し前記長手方向に相対的に変位するとともに、前記2つの感磁部が並ぶ配列軸と着磁方向に向かい合う感磁部対向周縁を有し、
    この感磁部対向周縁は、前記配列軸上の磁束密度と前記配列軸の座標との相関が正弦曲線に略一致するように曲線状に設けられ、前記2つの感磁部は、前記正弦曲線の周期の1/4の距離だけ離れて前記配列軸上に配列され、
    さらに、前記ストロークセンサは、前記磁石の前記感磁部対向周縁と同一形状の感磁部対向周縁を有する別磁石を備え、
    この別磁石は、自身の前記感磁部対向周縁側の極性が前記磁石の前記感磁部対向周縁側の極性と逆になるように着磁され、自身の前記感磁部対向周縁が前記配列軸を挟んで前記磁石の前記感磁部対向周縁と鏡映対称をなすように、前記磁石とともに前記2つの感磁部に対し相対的に変位し、
    前記2つの感磁部の内の一方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値を、他方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値で除することにより、前記直線的変位量を変数とする正接に相当する数値を求め、この正接に相当する数値を逆三角関数処理することで前記直線的変位量を検出することを特徴とするストロークセンサ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のストロークセンサにおいて、
    前記2つの感磁部とは別の感磁部が、前記2つの感磁部の内の少なくとも一方の感磁部と前記配列軸上で略同一の位置に配され、
    前記別の感磁部の感磁面は、前記一方の感磁部の感磁面と非平行であり、
    前記被検出体は直線的に変位するとともに回転し、
    前記磁石および前記別磁石は、前記2つの感磁部および前記別の感磁部に対し前記長手方向に相対的に変位するとともに、前記被検出体の回転に応じて、前記2つの感磁部および前記別の感磁部に対し相対的に回転し、
    前記一方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値と、前記別の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値との差および和を求め、前記差を前記和で除することにより、前記被検出体の回転角を変数とする正接に相当する数値を求め、この正接に相当する数値を逆三角関数処理することで前記回転角を検出することを特徴とするストロークセンサ。
  4. 請求項1または請求項2に記載のストロークセンサにおいて、
    前記2つの感磁部とは別の感磁部が、前記2つの感磁部の内の少なくとも一方の感磁部と前記配列軸上で略同一の位置に配され、
    前記別の感磁部の感磁面は、前記一方の感磁部の感磁面と非平行であって90°の角度をなし、
    前記被検出体は直線的に変位するとともに回転し、
    前記磁石および前記別磁石は、前記2つの感磁部および前記別の感磁部に対し前記長手方向に相対的に変位するとともに、前記被検出体の回転に応じて、前記2つの感磁部および前記別の感磁部に対し相対的に回転し、
    前記一方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値を、前記別の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値で除することにより、前記被検出体の回転角を変数とする正接に相当する数値を求め、この正接に相当する数値を逆三角関数処理することで前記回転角を検出することを特徴とするストロークセンサ。
  5. 請求項3または請求項4に記載のストロークセンサにおいて、
    前記別の感磁部とはさらに別の感磁部が、前記2つの感磁部の内の他方の感磁部と前記配列軸上で略同一の位置に配され、
    前記さらに別の感磁部の感磁面は、前記他方の感磁部の感磁面と非平行、かつ、前記別の感磁部の感磁面と同一の面方向であり、
    前記一方の感磁部から得られる電気的出力と前記他方の感磁部から得られる電気的出力との組合せを第1組合せと定義し、
    前記一方の感磁部から得られる電気的出力と前記別の感磁部から得られる電気的出力との組合せを第2組合せと定義し、
    前記別の感磁部から得られる電気的出力と前記さらに別の感磁部から得られる電気的出力との組合せを第3組合せと定義し、
    前記他方の感磁部から得られる電気的出力と前記さらに別の感磁部から得られる電気的出力との組合せを第4組合せと定義すると、
    前記直線的変位量の検出に関しては、前記第1組合せまたは前記第3組合せの内の一方の組合せを選択して利用し、
    前記第1組合せを利用する場合、前記一方の感磁部から得られる電気的出力と前記他方の感磁部から得られる電気的出力とから、前記直線的変位量を変数とする正接に相当する数値を求め、
    前記第3組合せを利用する場合、前記別の感磁部から得られる電気的出力と前記さらに別の感磁部から得られる電気的出力とから、前記直線的変位量を変数とする正接に相当する数値を求め、
    前記回転角の検出に関しては、前記第2組合せまたは前記第4組合せの内の一方の組合せを選択して利用し、
    前記第2組合せを利用する場合、前記一方の感磁部から得られる電気的出力と前記別の感磁部から得られる電気的出力とから、前記回転角を変数とする正接に相当する数値を求め、
    前記第4組合せを利用する場合、前記他方の感磁部から得られる電気的出力と前記さらに別の感磁部から得られる電気的出力とから、前記回転角を変数とする正接に相当する数値を求めることを特徴とするストロークセンサ。
  6. 請求項5に記載のストロークセンサにおいて、
    前記直線的変位量の検出に関しては、前記回転角を目安として、前記第1組合せまたは前記第3組合せの内、感磁する磁束密度が大きい方の組合せを選択して利用し、
    前記回転角の検出に関しては、前記直線的変位量を目安として、前記第2組合せまたは前記第4組合せの内、感磁する磁束密度が大きい方の組合せを選択して利用することを特徴とするストロークセンサ。
  7. 請求項1ないし請求項6の内のいずれか1つに記載のストロークセンサにおいて、
    前記磁石は、前記感磁部対向周縁と着磁方向に反対側の周縁が磁性体により覆われていることを特徴とするストロークセンサ。
  8. 請求項7に記載のストロークセンサにおいて、
    前記別磁石は、前記感磁部対向周縁と着磁方向に反対側の周縁が磁性体により覆われていることを特徴とするストロークセンサ。
  9. 請求項1ないし請求項8の内のいずれか1つに記載のストロークセンサにおいて、
    前記2つの感磁部は、それぞれホール素子であり、1つのチップで構成されていることを特徴とするストロークセンサ。
  10. 請求項9に記載のストロークセンサにおいて、
    前記2つの感磁部とは別の感磁部が、前記2つの感磁部の内の少なくとも一方の感磁部と前記配列軸上で略同一の位置に配され、
    前記別の感磁部の感磁面は、前記一方の感磁部の感磁面と非平行であり、
    前記別の感磁部とはさらに別の感磁部が、前記2つの感磁部の内の他方の感磁部と前記配列軸上で略同一の位置に配され、
    前記さらに別の感磁部の感磁面は、前記他方の感磁部の感磁面と非平行、かつ、前記別の感磁部の感磁面と同一の面方向であり、
    前記被検出体は直線的に変位するとともに回転し、
    前記磁石および前記別磁石は、前記被検出体の直線的な変位および回転に応じて、それぞれの前記感磁部対向周縁が前記配列軸を挟んで鏡映対称をなすように、前記2つの感磁部、前記別の感磁部、および前記さらに別の感磁部に対し前記長手方向に相対的に変位するとともに回転し、
    前記別の感磁部および前記さらに別の感磁部は、それぞれホール素子であり、1つのチップで構成されていることを特徴とするストロークセンサ。
  11. 請求項1ないし請求項8の内のいずれか1つに記載のストロークセンサにおいて、
    前記2つの感磁部とは別の感磁部が、前記2つの感磁部の内の少なくとも一方の感磁部と前記配列軸上で略同一の位置に配され、
    前記別の感磁部の感磁面は、前記一方の感磁部の感磁面と非平行であり、
    前記別の感磁部とはさらに別の感磁部が、前記2つの感磁部の内の他方の感磁部と前記配列軸上で略同一の位置に配され、
    前記さらに別の感磁部の感磁面は、前記他方の感磁部の感磁面と非平行、かつ、前記別の感磁部の感磁面と同一の面方向であり、
    前記被検出体は直線的に変位するとともに回転し、
    前記磁石および前記別磁石は、前記被検出体の直線的な変位および回転に応じて、それぞれの前記感磁部対向周縁が前記配列軸を挟んで鏡映対称をなすように、前記2つの感磁部、前記別の感磁部、および前記さらに別の感磁部に対し前記長手方向に相対的に変位するとともに回転し、
    前記2つの感磁部、前記別の感磁部、および前記さらに別の感磁部は、それぞれホール素子であり、
    前記一方の感磁部と前記別の感磁部とが1つのチップで構成され、前記他方の感磁部と前記さらに別の感磁部とが1つのチップで構成されていることを特徴とするストロークセンサ。
  12. 請求項1ないし請求項11の内のいずれか1つに記載のストロークセンサにおいて、
    前記磁石の長手方向の両端にはヨークが付着していることを特徴とするストロークセンサ。
  13. 請求項12に記載のストロークセンサにおいて、
    前記別磁石の長手方向の両端にはヨークが付着していることを特徴とするストロークセンサ。
  14. 回転する被検出体の回転角を検出する回転角センサにおいて、
    互いに、自身の長手方向が平行となるように、かつ前記長手方向と垂直な短手方向に対向するように配され、前記被検出体の回転に応じて回転する2つの磁石と、
    前記2つの磁石により前記短手方向に挟まれるように配される3つの感磁部と、
    前記2つの磁石の回転を直線的な変位に変換し、前記2つの磁石を前記長手方向に直線的に変位させる回転/ストローク変換機構とを備え、
    前記3つの感磁部の内、2つの感磁部は、互いに前記長手方向に関して同一の位置となるように、かつ、それぞれの感磁面が互いに非平行となるように配され、
    残り1つの感磁部は、前記2つの感磁部が配される位置を含み前記長手方向と平行に伸びる配列軸を想定したときに、この配列軸上で前記2つの感磁部から離れて配され、
    前記残り1つの感磁部の感磁面と、前記2つの感磁部の内の一方の感磁部の感磁面とは同一の面方向であり、
    それぞれの磁石の前記短手方向の両端周縁の内、前記3つの感磁部と向かい合う周縁を感磁部対向周縁と定義すると、
    前記2つの磁石は、それぞれの前記感磁部対向周縁が互いに逆の極性を有するように、それぞれ前記短手方向に着磁されて配され、
    それぞれの前記感磁部対向周縁は、前記配列軸上の磁束密度と前記配列軸の座標との相関が正弦曲線に略一致するように略同一の曲線状に設けられ、前記配列軸を挟んで互いに鏡映対称をなし、
    前記2つの磁石は、それぞれの前記感磁部対向周縁が互いに鏡映対称をなしながら、前記被検出体の回転に応じて、前記3つの感磁部に対し、相対的に前記長手方向に直線的に変位するとともに、相対的に回転し、
    前記一方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値と、前記残り1つの感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値との差および和を求め、前記差を前記和で除することにより、前記2つの磁石の回転を前記回転/ストローク変換機構により変換して得られる直線的変位量を変数とする正接に相当する数値を求め、この正接に相当する数値を逆三角関数処理することで、前記回転角を検出することを特徴とする回転角センサ。
  15. 回転する被検出体の回転角を検出する回転角センサにおいて、
    互いに、自身の長手方向が平行となるように、かつ前記長手方向と垂直な短手方向に対向するように配され、前記被検出体の回転に応じて回転する2つの磁石と、
    前記2つの磁石により前記短手方向に挟まれるように配される3つの感磁部と、
    前記2つの磁石の回転を直線的な変位に変換し、前記2つの磁石を前記長手方向に直線的に変位させる回転/ストローク変換機構とを備え、
    前記3つの感磁部の内、2つの感磁部は、互いに前記長手方向に関して同一の位置となるように、かつ、それぞれの感磁面が互いに非平行となるように配され、
    残り1つの感磁部は、前記2つの感磁部が配される位置を含み前記長手方向と平行に伸びる配列軸を想定したときに、この配列軸上で前記2つの感磁部から離れて配され、
    前記残り1つの感磁部の感磁面と、前記2つの感磁部の内の一方の感磁部の感磁面とは同一の面方向であり、
    それぞれの磁石の前記短手方向の両端周縁の内、前記3つの感磁部と向かい合う周縁を感磁部対向周縁と定義すると、
    前記2つの磁石は、それぞれの前記感磁部対向周縁が互いに逆の極性を有するように、それぞれ前記短手方向に着磁されて配され、
    それぞれの前記感磁部対向周縁は、前記配列軸上の磁束密度と前記配列軸の座標との相関が正弦曲線に略一致するように略同一の曲線状に設けられ、前記配列軸を挟んで互いに鏡映対称をなし、前記一方の感磁部と前記残り1つの感磁部とは、前記正弦曲線の周期の1/4の距離だけ離れて前記配列軸上に配列され、
    前記2つの磁石は、それぞれの前記感磁部対向周縁が互いに鏡映対称をなしながら、前記被検出体の回転に応じて、前記3つの感磁部に対し、相対的に前記長手方向に直線的に変位するとともに、相対的に回転し、
    前記一方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値を、前記残り1つの感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値で除することにより、前記2つの磁石の回転を前記回転/ストローク変換機構により変換して得られる直線的変位量を変数とする正接に相当する数値を求め、この正接に相当する数値を逆三角関数処理することで、前記回転角を検出することを特徴とする回転角センサ。
  16. 請求項14または請求項15に記載の回転角センサにおいて、
    前記回転角を360°の整数倍の角度と360°以下の角度とに分け、
    前記360°の整数倍の角度を、前記2つの磁石の回転を前記回転/ストローク変換機構により変換して得られる直線的変位量に基づき検出し、
    前記360°以下の角度を、前記2つの感磁部から得られるそれぞれの電気的出力を利用して検出し、
    前記360°以下の角度を検出する場合、前記2つの感磁部の内の一方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値と、他方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値との差および和を求め、前記差を前記和で除することにより、前記360°以下の角度を変数とする正接に相当する数値を求め、この正接に相当する数値を逆三角関数処理することで、前記360°以下の角度を検出することを特徴とする回転角センサ。
  17. 請求項14または請求項15に記載の回転角センサにおいて、
    前記2つの感磁部は、それぞれの感磁面が互いに非平行であって90°の角度をなし、
    前記回転角を360°の整数倍の角度と360°以下の角度とに分け、
    前記360°の整数倍の角度を、前記2つの磁石の回転を前記回転/ストローク変換機構により変換して得られる直線的変位量に基づき検出し、
    前記360°以下の角度を、前記2つの感磁部から得られるそれぞれの電気的出力を利用して検出し、
    前記360°以下の角度を検出する場合、前記2つの感磁部の内の一方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値を、他方の感磁部から得られる電気的出力をオフセット調整して得られる数値で除することにより、前記360°以下の角度を変数とする正接に相当する数値を求め、この正接に相当する数値を逆三角関数処理することで、前記360°以下の角度を検出することを特徴とする回転角センサ。
  18. 請求項16または請求項17に記載の回転角センサにおいて、
    前記3つの感磁部とは別の感磁部を備え、
    この別の感磁部は、前記残り1つの感磁部と前記配列軸上で同一の位置に配され、
    前記別の感磁部の感磁面と、前記2つの感磁部の内の他方の感磁部の感磁面とは同一の面方向であり、
    前記一方の感磁部から得られる電気的出力と前記残り1つの感磁部から得られる電気的出力との組合せを第1組合せと定義し、
    前記一方の感磁部から得られる電気的出力と前記他方の感磁部から得られる電気的出力との組合せを第2組合せと定義し、
    前記他方の感磁部から得られる電気的出力と前記別の感磁部から得られる電気的出力との組合せを第3組合せと定義し、
    前記残り1つの感磁部から得られる電気的出力と前記別の感磁部から得られる電気的出力との組合せを第4組合せと定義すると、
    前記360°の整数倍の角度の検出に関しては、前記第1組合せまたは前記第3組合せの内、感磁する磁束密度が大きい方の組合せを選択して利用し、
    前記第1組合せを利用する場合、前記一方の感磁部から得られる電気的出力と前記残り1つの感磁部から得られる電気的出力とから、前記2つの磁石の回転を前記回転/ストローク変換機構により変換して得られる直線的変位量を変数とする正接に相当する数値を求め、
    前記第3組合せを利用する場合、前記他方の感磁部から得られる電気的出力と前記別の感磁部から得られる電気的出力とから、前記2つの磁石の回転を前記回転/ストローク変換機構により変換して得られる直線的変位量を変数とする正接に相当する数値を求め、
    前記360°以下の角度の検出に関しては、前記第2組合せまたは前記第4組合せの内、感磁する磁束密度が大きい方の組合せを選択して利用し、
    前記第2組合せを利用する場合、前記一方の感磁部から得られる電気的出力と前記他方の感磁部から得られる電気的出力とから、前記360°以下の角度を変数とする正接に相当する数値を求め、
    前記第4組合せを利用する場合、前記残り1つの感磁部から得られる電気的出力と前記別の感磁部から得られる電気的出力とから、前記360°以下の角度を変数とする正接に相当する数値を求めることを特徴とする回転角センサ。
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