JP4984389B2 - 横電界駆動液晶セルおよびそれを用いた波長可変フィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、基板と平行な方向の電界(以下、横電界という。)をセル内の液晶に印加して液晶の配向方向を制御する横電界駆動液晶セルおよびそれを用いた波長可変フィルタに関する。
従来、基板に垂直な方向の電界(以下、縦電界という。)をセル内の液晶に印加して液晶の配向方向を制御する縦電界駆動液晶セルは、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯型ゲーム機、電子手帳等の種々の電子機器に、薄型軽量で消費電力の少ない表示部として利用されている。しかし、係る縦電界駆動液晶セルでは、液晶が基板に対して斜めに配向する状態が存在することによって視認する角度(以下、視認角度という。)によって光学的特性が変わってしまい、階調反転、コントラストの低下等を引き起こすという問題がある。
係る問題を解決するものとして横電界駆動液晶セルが開発されてきた(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。横電界をセル内の液晶に印加して液晶の配向方向を制御する方法では、横電界を印加することによって配向方向が基板にほぼ平行な面内で変化するため、基板に対して斜めに配向する状態が生じず、視認角度によって光学的特性が変化するという問題は生じない。
所謂IPS(In−Plane Switching)技術では、TN(Twisted Nematic)液晶等を挟持する基板のうちの一方の基板面上に画素毎に分離されて配置された複数の電極が設けられ、各画素内の電極間の所定部分に横電界を印加できる構成を有し、電極を基板に垂直な方向に通過する光が遮光されるようになっている。電極上の基板に垂直な方向では横電界以外に縦電界成分も発生し、係る縦電界成分によって遮光すべき光が漏れてしまうことを防止するためである。
特開2000−27602号公報 特開2004−184967号公報
しかし、このような従来の横電界駆動液晶セルでは、液晶表示デバイスの用途で視認角度依存性を改善するという観点から開発されてきたため、横電界が主要な領域以外の領域を通過する光を遮光するため、光を通過させる領域の実効的な割合(開口率)が小さいという問題があった。係る開口率の小ささは、液晶を用いた波長可変フィルタ、回折効率可変素子等の光学部品では、光の利用効率の低下につながり、重大な問題となっている。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、従来の横電界駆動液晶セルよりも開口率を向上させることが可能な横電界駆動液晶セルおよびそれを用いた波長可変フィルタを提供するものである。
以上の点を考慮して、請求項1に係る発明は、対向する一対の透明基板と、対向する前記透明基板間に設けられた複数の透明部材と、前記透明部材の所定の表面上に設けられた透明電極と、一対の前記透明基板と複数の前記透明部材または前記透明電極との間に挟持される液晶とを備え、各前記透明部材が、各前記透明基板の相互に対向する基板面である対向基板面のうちの少なくとも一方の前記透明基板の対向基板面に平行な透明部材接触面上に設けられ、前記透明部材接触面に垂直な方向に断面形状が略一定の形状を有し、前記透明電極が、前記透明部材の少なくとも側面上に設けられ、隣り合う前記透明電極間で前記液晶に横電界を印加できるように電気的に接続されていることを特徴とする横電界駆動液晶セルであって、各前記透明部材は、無機材料からなり、直方体状の形状を有し、周期的に配置されて隔壁状の格子を構成しており、前記液晶は、誘電異方性が正であるとともに、前記横電界が印加されていないときに前記透明電極の表面に平行な方向に配向し、前記透明部材の屈折率が、前記液晶の常光屈折率または異常光屈折率にほぼ等しい構成を有している。
この構成により、各透明部材が透明部材接触面に垂直な方向に断面形状が略一定の形状を有し、透明電極が透明部材の少なくとも側面上に設けられ、隣り合う透明電極間で液晶に横電界を印加できるように電気的に接続されているため、横電界を有効に印加できると共に、光が透明部材と透明電極とを透過するため、従来の横電界駆動液晶セルよりも開口率を向上させることが可能な横電界駆動液晶セルを実現できる。
また、この構成により、各透明部材が、直方体状の形状を有し、周期的に配置されて隔壁状の格子を構成するため、光の利用効率の高い回折格子としての横電界駆動液晶セルを実現できる。
また、この構成により、少なくとも透明部材の屈折率が、液晶の常光屈折率または異常光屈折率にほぼ等しいため、電界制御の回折格子等の用途では、横電界を印加することなく光を透過させる機能または回折させる機能を確保することが可能な横電界駆動液晶セルを実現できる
また、請求項に係る発明は、請求項1において、複数の前記透明部材が、2つの前記透明基板の前記透明部材接触面上に分配されて形成され、各前記透明基板に分配されて形成されている複数の前記透明部材の相対的な配置が、2つの前記透明基板間で同一である構成を有している。
この構成により、請求項1の効果に加え、複数の透明部材が、2つの透明基板の透明部材接触面上に分配されて形成されているため、透明部材上に形成された透明電極の先端部と底部とが対向することになり、先端部同士が対向する場合とは相対的な電極配置が異なり、透明部材の先端近傍で発生する横電界以外の電場成分を軽減することが可能な横電界駆動液晶セルを実現できる。
また、この構成により、各透明基板に分配されて形成されている複数の透明部材の相対的な配置が、2つの透明基板間で同一であるため、透明部材間の間隔を広げることができ、電極および配線等の形成、配向処理等の工程を容易にすることが可能な横電界駆動液晶セルを実現できる。
また、請求項3に係る発明は、対向する一対の透明基板と、対向する前記透明基板間に設けられた複数の透明部材と、前記透明部材の所定の表面上に設けられた透明電極と、一対の前記透明基板と複数の前記透明部材または前記透明電極との間に挟持される液晶とを備え、各前記透明部材が、各前記透明基板の相互に対向する基板面である対向基板面のうちの少なくとも一方の前記透明基板の対向基板面に平行な透明部材接触面上に設けられ、前記透明部材接触面に垂直な方向に断面形状が略一定の形状を有し、前記透明電極が、前記透明部材の少なくとも側面上に設けられ、隣り合う前記透明電極間で前記液晶に横電界を印加できるように電気的に接続されていることを特徴とする横電界駆動液晶セルであって、各前記透明部材は、無機材料からなり、柱状の形状を有し、前記柱状の形状の中心軸が前記透明部材接触面に垂直な方向を向いており、前記透明部材の屈折率が、前記液晶の常光屈折率と異常光屈折率との間のいずれかの値の屈折率であり、前記液晶がカイラルスメクチックC相を呈する液晶を含むコレステリック液晶であり、前記コレステリック液晶の螺旋軸が前記透明部材接触面に対してほぼ垂直な方向に配向している構成を有している。
この構成により、各透明部材が透明部材接触面に垂直な方向に断面形状が略一定の形状を有し、透明電極が透明部材の少なくとも側面上に設けられ、隣り合う透明電極間で液晶に横電界を印加できるように電気的に接続されているため、横電界を有効に印加できると共に、光が透明部材と透明電極とを透過するため、従来の横電界駆動液晶セルよりも開口率を向上させることが可能な横電界駆動液晶セルを実現できる。
また、この構成により、各透明部材が柱状の形状を有するため、2次元的な周期性を有する格子状に配置でき、その結果、横電界が印加可能な領域をさらに増加させることができるため、波長可変フィルタ等の所定の用途では開口率等をさらに向上させることが可能な横電界駆動液晶セルを実現できる
また、少なくとも透明部材の屈折率が、液晶の常光屈折率と異常光屈折率との間のいずれかの値の屈折率になっているため、波長可変フィルタ等の所定の用途では、光を透過する際の迷光、散乱光等を抑制でき、光の利用効率をさらに向上させることが可能な横電界駆動液晶セルを実現できる。
また、この構成により、コレステリック液晶の螺旋軸が透明部材接触面に対してほぼ垂直な方向に配向しているため、螺旋のピッチを選択することによってこのピッチに応じた光を選択的に反射等することが可能な横電界駆動液晶セルを実現できる。
また、この構成により、コレステリック液晶がカイラルスメクチックC相を呈する液晶を含むため、横電界を印加することによって螺旋のピッチを高速かつ低電圧で制御でき、制御性良く透過する光の波長を変えることが可能な横電界駆動液晶セルを実現できる。
また、請求項に係る発明は、請求項において、隣り合う前記透明電極間に印加する電圧に応じて前記コレステリック液晶の反射波長が変化し、透過させる光の波長を可変とする構成を有している。
また、請求項に係る発明は、請求項に記載の横電界駆動液晶セルからなる波長可変フィルタであって、前記横電界駆動液晶セルの隣り合う前記透明電極間に印加する電圧に応じて前記コレステリック液晶の反射波長が変化し、透過させる光の波長を可変とする構成を有している。
また、請求項に係る発明は、少なくとも請求項4に記載の横電界駆動液晶セルと、請求項1から4までのいずれか1項に記載の横電界駆動液晶セルとが、複数積層されている構成を有している。
この構成により、請求項1から4までのいずれか1項の効果に加え、請求項1から4までのいずれか1項に記載の横電界駆動液晶セルが複数積層されているため、コントラスト等の光学的性能をさらに向上させることが可能な横電界駆動液晶セルを実現できる。
本発明は、各透明部材が透明部材接触面に垂直な方向に断面形状が略一定の形状を有し、透明電極が透明部材の少なくとも側面上に設けられ、隣り合う透明電極間で液晶に横電界を印加できるように電気的に接続されているため、横電界を有効に印加できると共に、光が透明部材と透明電極とを透過するため、従来の横電界駆動液晶セルよりも開口率を向上させることができるという効果を有する横電界駆動液晶セルおよびそれを用いた波長可変フィルタを提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の横電界駆動液晶セルを回折効率が可変な回折効率可変素子に適用する場合について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る横電界駆動液晶セルの概念的な構成を示す側断面図である。図1において、横電界駆動液晶セル100は、対向する一対の透明基板1、2と、対向する透明基板1、2間に設けられた複数の透明部材4と、透明部材4の所定の表面上に設けられた透明電極5a、5bと、一対の透明基板1、2と複数の透明部材4または透明電極5a、5bとの間に挟持される液晶3と、シール材6とを備える。
図1において、透明基板1、2としては、耐久性、信頼性等の点からガラス基板が好適である。ただし、軽量で安価なことから、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート等の有機物質からなるものを用いてもよい。
透明部材4は、各透明基板1、2の相互に対向する基板面(以下、対向基板面という。)のうちの、少なくとも一方の透明基板(以下、透明基板1とする。)の対向基板面に平行な面(以下、透明部材接触面という。)内に設けられ、透明部材接触面に垂直な方向に断面形状が略一定の形状を有する光学部材である。ここで、透明部材4を形成するときに透明基板1、2がエッチング等によって部分的に削除される場合は、透明部材接触面が対向基板面よりも透明基板1、2内側に位置し、透明部材4を形成した後に対向基板面と透明部材との間に透明部材4用の薄膜等が残る場合は、透明部材接触面が対向基板面よりも透明基板1、2内側に位置する。
以下、透明部材4は、回折素子としての機能を確保するため、図1に示すように透明部材接触面に対して略垂直な方向に向けて設けられた矩形状の断面形状を有し、断面に対して垂直な方向(以下、長手方向という。)に伸びた直方体状の構造を有するものとする。透明部材4は、透明基板1の透明部材接触面上に透明部材4の長手方向に垂直な方向に周期的に配置され、ストライプ状の格子をなす。以下、透明基板1の透明部材接触面に平行な方向の透明部材4の長さを透明部材4の幅といい、透明部材接触面に垂直な方向の透明部材4の長さを透明部材4の高さといい、透明部材接触面に平行で透明部材4の長手方向に垂直な方向を格子直交方向という。
透明部材4には、例えば、SiO、SiO、Al、Ta等の無機材料、または、ポリイミド等の有機材料が用いられる。透明部材4は、透明基板1上に形成されたSiO、SiO等の薄膜をエッチングすることによって形成されるのでも、透明基板1上に形成されたレジストパターン等の上にAl等の薄膜を堆積しリフトオフすることによって形成されるのでもよい。
ここで、透明部材4の材料として上記の無機材料を用いることは、耐熱性、信頼性等の観点から好適である。特に、ガラスとのエッチングレートの差異を利用してエッチングを適切に行うことができると共に、均一な膜厚の薄膜の堆積が容易であるため、透明部材4の高さを均一にできる。特に、SiO、SiOを用いることは、エッチングが容易であるため所望の形状にすることが容易である。また、透明部材4の材料として上記の有機材料を用いることは、低コストで容易に成膜できるため好ましい。
ここで、透明部材4の幅が上記の格子の1周期に占める割合(以下、透明部材幅割合という。)は、0.5以下であることが好ましく、特に0.25〜0.5の範囲内であることが好ましい。透明部材4が設けられた透明基板1の透明部材接触面に対向する透明部材4の面(以下、透明部材4の端面という。)の近傍では、透明部材4および透明電極5a、5bの影響を受けて液晶の配向方向を所望の方向に制御しにくいため、回折効率を適切に変化させるには透明部材幅割合を0.5以下にすることが好ましい。その一方で、透明部材幅割合を小さくし過ぎると、液晶の配向方向の変化に対する回折効率の変化の割合が低下することになる。その結果、透明部材幅割合は0.25〜0.5の範囲内であることが好ましい。
透明部材4の高さを横電界駆動液晶セル100のセルギャップと同程度とすることは、透明部材4の端面と透明基板2の対向基板面との隙間(以下、基板透明部材間隙という。)に入る液晶3を低減できるため、光学的有効領域内で縦電界成分を有する電界が発生する部分の液晶の割合を低減して、液晶に横電界を効率的に印加できるため好ましい。
透明電極5a、5bは、少なくとも透明部材4の透明基板1の透明部材接触面に略垂直な面(以下、透明部材の側面という。)上に形成される。また、同一の透明部材4の対向する2つの側面上に形成された透明電極5a、5bは、透明部材4の端面または透明基板1の透明部材接触面上に設けられた導電材料によって電気的に接続されている。また、図1に示すように、透明電極5aと透明電極5bとは、互いに他の透明電極を挟んで1つおきに配置される構成をなし、透明電極5aと透明電極5bとの間に透明部材接触面に平行な横電界が印加されるようになっている。このように構成することによって、対向する透明基板間の位置合わせが不要になるため、生産性が向上する。
このように構成することによって、横電界を印加する透明電極5a、5bが対向しているため、透明電極5a、5b間に位置する全ての液晶3に横電界を効果的に印加できる。ここで、透明電極5a、5bの材料として、ITO、SnO等の導電性酸化物を用いるのが好ましく、特にITOを用いるのは、エッチングによるパターン形成が容易であると共に、透過率および電気伝導率が高いため好適である。
透明電極5a、5bの形成は、透明導電膜を透明部材4上に形成し不要な部分を除去する方法によって行われる。ここで、透明導電膜の形成は、スパッタ法、真空蒸着法等によって行うことができるが、特に、透明部材4の側面への被堆積物の回り込みを生じさせやすいという点から、スパッタ法が好適である。スパッタリングは蒸着よりも高い圧力の雰囲気中で行うことができるからである。
透明電極5a、5bのパターニングはリソグラフィー技術とエッチング技術を用いて行う。ここで、パターニング前は透明導電膜が透明基板1の透明部材接触面上にも形成されているため、同電位にすべき透明電極を透明基板1の透明部材接触面上の透明導電膜を用いて接続するように透明電極5a、5bのパターニングを行う。すなわち、同一の透明部材4上の透明電極を電気的に接続すると共に、1つおきの透明部材4上の透明電極を電気的に接続するようにパターニングする。このようにパターニングすることによって、各透明電極5a、5bを上記のように接続するための別途の工程を省略できるため好ましい。
電界を印加したときに電界方向に配向する、誘電異方性Δε(=ε//−ε)が正の液晶は、各透明電極に平行、すなわち、印加される電界の電界方向に平行となるように配向させて用いることができる。一方、電界を印加したときに電界方向と直交する方向に配向する、誘電異方性Δεが負の液晶は、各透明電極に垂直となるように配向させて用いることができる。
上記の液晶のうち、誘電異方性△εが正で、電界を印加しないときに透明電極5a、5bの表面に平行な方向に配向する液晶が、以下の点から好適である。液晶は、通常、電界を印加しないときは透明電極5a、5bの表面に平行に配向しやすいため、誘電異方性△εが正の液晶を用いることによって、電界を印加したときに配向方向を変化させやすいからである。
以下、液晶3は、透明基板1の透明部材接触面と、透明基板1の透明部材接触面に対向する透明基板2の対向基板面とに設けられた配向膜等によって、電界が印加されないときに透明電極5a、5bの表面に平行な方向に配向しているものとする。液晶3の配向方向は、配向膜のラビングを調節することによって設定できるほか、SiO等を斜め蒸着すること、イオンビームを照射すること等によっても設定することができる。以下、透明電極5a、5bおよび透明部材4と液晶3との界面には、ラビング処理された配向膜が形成されているものとする。
また、電界が印加されたときに同一の向きに配向しやすいように、ラビング処理の際に所定の傾斜角(以下、プレチルト角という。)だけ電界印加時の配向方向に傾いた方向に配向させるようにする。プレチルト角をもたせるラビング処理については周知であるため、その説明を省略する。上記のようにプレチルト角をもたせることによって、所謂マルチドメインの発生を抑制でき、同一の向きに配向した均一な液晶を得ることができるため、散乱光の発生を抑えて均一な光学的特性を得ることができ好適である。
ここで、液晶3としてコレステリック液晶を用いる場合には、用いるコレステリック液晶の常光屈折率と異常光屈折率とのほぼ中間の値の屈折率を有する材料を透明部材4の材料として用いることが好ましい。上記のような材料を透明部材4の材料として用いることは、透明部材4の屈折率が、入射する光が感じるコレステリック液晶の実効的な屈折率に近いため、回折および散乱による透過損失を少なくすることができ好適である。
シール材6は、透明基板2の対向基板面の光学的有効領域の外に印刷して形成され、透明基板1と透明基板2とを張り合わせることによって透明基板1、2間の間隔を一定に保持すると共に、液晶3を透明基板1、2間に封止する液晶セルを構成するように設けられる。シール材6として、エポキシ樹脂等の熱硬化型高分子、紫外線硬化型樹脂等を用いることができ、所望のセル間隔を得るためにシール材6にガラスファイバ等のスペーサを数%混入させるのでもよい。
また、図1に示すように、透明基板2の光学的有効領域の外のシール材6を設けようとする部分(以下、シール接触部分という。)に段差を持たせ、透明基板2のシール接触部分と透明基板1の透明部材接触面との間隔を、基板透明部材間隙の間隔より大きくすることが好ましい。上記のように構成することによって、液晶セルのギャップの制御を透明部材4の高さと独立に制御できるため、加工の自由度およびギャップの制御性が向上する。また、シール接触部分の段差を、使用するスペーサの直径と応じて調整することによって、熱圧着時に透明電極5a、5bを破損することなく基板透明部材間隙の狭い液晶セルを作製できる。
以下、本発明の第1の実施の形態に係る横電界駆動液晶セル100の作用の一例について説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態に係る横電界駆動液晶セル100の作用について説明するための説明図である。図2(a)は、液晶3に横電界を印加しないときの液晶分子31の配向状態を示す図である。図2(a)において、液晶分子31は透明電極5a、5bの表面、透明基板1の透明部材接触面および透明基板2の対向基板面に平行な方向に配向している。
以下、透明部材4の屈折率と液晶3の常光屈折率とは、ほぼ同一であるものとする。液晶3に横電界を印加しない場合、格子直交方向に偏光した直線偏光の光(以下、格子直交偏光光という。)が横電界駆動液晶セル100に入射すると、透明部材4の屈折率と液晶3の常光屈折率とがほぼ同一であるため、格子直交偏光光は、横電界駆動液晶セル100を透過する。
次に、液晶3に横電界を印加していくと、液晶3は印加した横電界に応じて配向方向が格子直交方向に向けて変化し始め、液晶3に入射した格子直交偏光光は、常光屈折率から異常光屈折率に向けて変化する屈折率を感じて回折し始める。液晶3に印加する横電界を強くしていくと、液晶3に印加する横電界に応じて屈折率が異常光屈折率に近づいていくため、格子直交偏光光の回折は液晶3に印加する横電界に応じて強くなる。
液晶3に印加する横電界をさらに強くし、図2(b)に示すように液晶3を格子直交方向に配向させると、格子直交偏光光は回折し、実質的に透過しなくなる。上記では、横電界駆動液晶セル100を格子直交偏光光に対する回折格子として機能させる作用について説明した。上記の横電界駆動液晶セル100は、長手方向に偏光した光(以下、長手方向偏光光という。)に対しても回折格子として機能する。ただし、横電界駆動液晶セル100は、長手方向偏光光に対して、格子直交偏光光に対する横電界依存性と反対に、液晶3に印加する横電界を増加させると、透過するように機能する。このように、上記の構成では、横電界駆動液晶セル100を、格子直交偏光光および長手方向偏光光に対して回折素子または阻止フィルタ等として機能させることができる。
なお、上記では、本発明を、横電界を印加しない状態で液晶分子31が透明電極5a、5bの表面、透明基板1の透明部材接触面および透明基板2の対向基板面に平行な方向に配向する構成の横電界駆動液晶セルに適用する場合について説明したが、必ずしも、本発明は係る構成に限定されるものではなく、横電界を印加しない状態で液晶分子31が透明電極5a、5bの表面に平行かつ透明基板1の透明部材接触面および透明基板2の対向基板面に垂直な方向に配向する構成でもよい。
この場合、上記の格子直交偏光光に対しては、横電界を印加しない状態で液晶分子31が透明電極5a、5bの表面、透明基板1の透明部材接触面および透明基板2の対向基板面に平行な方向に配向する構成と同様に作用するが、長手方向偏光光が横電界駆動液晶セル100に入射すると、液晶3に横電界を印加するか否かにかかわらず長手方向偏光光を透過させるため、格子直交偏光光を阻止する素子フィルタ等としても機能させることができる。
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態に係る横電界駆動液晶セルは、各透明部材が透明部材接触面に垂直な方向に断面形状が略一定の形状を有し、透明電極が透明部材の少なくとも側面上に設けられ、隣り合う透明電極間で液晶に横電界を印加できるように電気的に接続されているため、横電界を有効に印加できると共に、光が透明部材と透明電極とを透過するため、従来の横電界駆動液晶セルよりも開口率を向上させることができる。
また、各透明部材が、直方体状の形状を有し、周期的に配置されて隔壁状の格子を構成するため、光の利用効率の高い回折格子としての横電界駆動液晶セルを実現できる。
また、少なくとも透明部材の屈折率が、液晶の常光屈折率または異常光屈折率にほぼ等しいため、電界制御の回折格子等の用途では、横電界を印加することなく光を透過させる機能または回折させる機能を確保することができる。
また、複数の透明部材が、透明部材接触面上に周期的に配列され格子をなすため、TFT基板を用いることなく電極間に電界を印加できる配線処理を行うことができる。
なお、上記では、本発明を透過型の回折素子に適用した例について説明したが、本発明を反射型の回折素子に適用するのでもよい。係る反射型の回折素子は、横電界駆動液晶セル内に反射面を設け、入射光に加えて、反射面で反射した光も液晶3を往復で透過するように構成することによって実現できる。
また、本発明の横電界駆動液晶セルを波長板、偏光板等と積層した構成にするのでもよい。このように構成することによって、入射光の偏光方向を偏光板、1/2波長板、1/4波長板等によって調整することができ、高いコントラストが得られる。
また、本発明の横電界駆動液晶セルを、複数の液晶セルを重ねた構成とするのでもよい。このように構成することによって、本発明の横電界駆動液晶セルを回折効率可変素子に適用する場合、高いコントラストを有する回折効率可変素子が得られる。
さらに、上記では、透明電極5aまたは透明電極5bのいずれかの種類の透明電極に横電界が向くように配線された構成について説明したが、透明電極5a、5bを透明部材4の対向する2つの側面上の部分に分離して電気的に絶縁し、透明電極の種類に関係なく一定方向の横電界を印加できるように配線するのでもよい。
(第2の実施の形態)
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る横電界駆動液晶セルの概念的な構成を示す側断面図である。図3において、横電界駆動液晶セル300を構成する透明部材は、本発明の第1の実施の形態に係る横電界駆動液晶セルを構成する透明部材4が、両方の透明基板1、2の透明部材接触面に分けて設けられたものと同等の構成を有する。以下、本発明の第2の実施の形態に係る横電界駆動液晶セル300の構成部のうち、本発明の第1の実施の形態に係る横電界駆動液晶セル100の構成部と同様のものについては、同一の符号を付しその説明を省略する。
本発明の第2の実施の形態に係る透明部材4aは図3に示すように透明基板1の透明部材接触面上に設けられ、透明部材4bは透明基板2の透明部材接触面上に設けられる。本発明の第2の実施の形態に係る透明部材4a、4bは、図3に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る透明部材4と同様の形状および配置を有し、同様の材料からなる。すなわち、本発明の第2の実施の形態に係る透明部材4a、4bは、透明部材接触面に対して略垂直な方向に向けて設けられた矩形状の断面形状を有し、長手方向に伸びた直方体状の構造を有する透明な部材である。そして、透明部材4aおよび透明部材4bは、それぞれストライプ状の格子をなす。
しかし、本発明の第2の実施の形態に係る透明部材4a、4bは、本発明の第1の実施の形態に係る透明部材4と、幅および高さが異なるのでもよい。また、本発明の第2の実施の形態に係る透明部材4a、4bがなす格子は、本発明の第1の実施の形態に係る透明部材4がなす格子と、ピッチ、長手方向の向き、および長手方向の長さが異なるのでもよい。
ここで、本発明の第2の実施の形態に係る横電界駆動液晶セル300と、本発明の第1の実施の形態に係る横電界駆動液晶セル100とを同様のものにするには、透明部材4a、4bがなす各格子のピッチを透明部材4がなす格子のピッチの2倍にする必要が有る。
透明電極35aは少なくとも透明基板1上に設けられた透明部材4aの側面上に形成され、透明電極35bは少なくとも透明基板2上に設けられた透明部材4bの側面上に形成される。また、同一の基板上に設けられた透明部材上に形成された透明電極は、透明部材の端面または透明基板の透明部材接触面に設けられた導電材料によって電気的に接続されている。
このように透明電極を形成し、各透明基板の透明部材接触面上で導電材料を用いて電気的に接続することによって透明基板1と透明基板2とを組み合わせて横電界駆動液晶セル300としたときに透明電極35aと、透明電極35bとの間に横電界を印加できるようになっている。また、このように構成することによって、配線の形成が容易になると共に、格子の周期が2倍になるため、ラビング等の配向処理を施すことが容易になる。
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る横電界駆動液晶セル300の作用を説明するための説明図である。図4に示す構成が、透明電極35aと透明電極35bとが別個の透明基板1、2に設けられている点を除けば、図2に示す本発明の第1の実施の形態に係る横電界駆動液晶セル100の構成と同様であるため、本発明の第2の実施の形態に係る横電界駆動液晶セル300の作用は、本発明の第1の実施の形態に係る横電界駆動液晶セル100の作用と同様である。
ただし、透明電極35a、35bを透明基板1、2の透明部材接触面上の透明部材4a、4b近傍に広げることができるため、図5に示すように透明部材の端面近傍で生ずる端部効果を緩和することができる。図5は、本発明の第1の実施の形態に係る横電界駆動液晶セル100の透明部材4の端面近傍で生ずる端部効果が、本発明の第2の実施の形態に係る横電界駆動液晶セル300の透明部材4a、4bの端面近傍で抑制される様子を概念的に示す図である。
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態に係る横電界駆動液晶セルは、本発明の第1の実施の形態の効果に加え、各透明基板に分配されて形成されている複数の透明部材の相対的な配置が2つの透明基板間で同一であるため、透明部材間の間隔を広げることができ、電極および配線等の形成、配向処理等の工程を容易にすることができる。
なお、複数の透明部材が2つの透明基板の透明部材接触面上に分配されて形成されているため、透明部材上に形成された透明電極の先端部と底部とが対向することになり、先端部同士が対向する場合とは相対的な電極配置が異なり、透明部材の先端近傍で発生する横電界以外の電場成分を軽減することができる。
(第3の実施の形態)
以下、本発明の横電界駆動液晶セルを、透過させる光の波長が可変な波長可変フィルタ素子に適用する場合について説明する。図6は、本発明の第3の実施の形態に係る横電界駆動液晶セルの概念的な構成を示す側断面図である。以下、本発明の第3の実施の形態に係る横電界駆動液晶セル600の構成部のうち、本発明の第1の実施の形態に係る横電界駆動液晶セル100の構成部と同様のものについては、同一の符号を付しその説明を省略する。
本発明の第3の実施の形態に係る横電界駆動液晶セル600は、第1の液晶セル60と第2の液晶セル70とが接着剤7によって張り合わされた構成を有する。第1の液晶セル60は、透明基板1、2、液晶63、透明部材64、透明電極65a、65b、および、シール材6を有する。同様に、第2の液晶セル70は、透明基板1、2、液晶73、透明部材74、透明電極75a、75b、および、シール材6を有する。
第1の液晶セル60を構成する透明部材64は、本発明の第1の実施の形態に係る透明部材4と同様にストライプ状の格子、透明部材接触面に垂直な方向に中心軸を有し断面形状が円、多角形、その他の断面形状の柱状の形状等の、液晶63に横電界を効果的に印加できる形状になっている。また、透明部材64の材料としては、本発明の第1の実施の形態に係る透明部材4と同様の材料を用いることができる。以下、透明部材64は、柱状の形状を有し、2次元の面心構造の対称性を有する格子をなすように配置されるものとする。
ここで、透明部材64が例えば円柱状の形状を有するとき、透明部材64の断面の直径が格子の最短周期に占める割合は、0.3以下が好ましく、特に0.1以下が好ましい。透明部材64が形成された部分は電界を印加しても透過率を変化させることができないため、透明部材64をかかる形状および配置にすることによって、光学的有効領域に占める透明部材64の面積の割合をストライプ状の格子に比して低減できる。透明部材64部分は全波長領域の光を透過させるため、透明部材64部分の割合が少ないほどコントラストに関して優れたものとなる。特に上記の割合が0.1以下では、透明部材64と液晶63との屈折率の不一致があった場合でも、回折および散乱による透過損失を小さくできる。
第1の液晶セル60を構成する透明電極65a、65bは、透明部材64の側面上に形成され、例えば2次元の面心の正方格子の対称性をなすように配置される。すなわち、透明電極65a、65bは、一方の透明電極(以下、透明電極65aとする。)が正方格子の面心に位置するとしたとき、他方の透明電極65bが正方格子の各角の点に位置し、透明電極65aが各角の点の透明電極65bによって囲まれるように配置される。
このように構成することによって、透明電極65a、65b間に電界を印加することによって横電界を液晶63に効果的に印加できる。また、透明電極65a、65bが格子をなし周期的に配置されるため、特定方向に同一の種類の透明電極65aまたは透明電極65bが並び、同一種類の透明電極の配線を容易に行うことができ、複雑なTFT基板を用いることを要しない。
透明部材64、および、透明電極65a、65bは、本発明の第2の実施の形態で説明したように対抗する2つの透明基板1、2の透明部材接触面に振り分けて設けるのでもよい。この場合、例えば、上記の面心位置の透明部材64および透明電極65aを透明基板1側に設け、上記の角の位置の透明部材64および透明電極65bを透明基板2側に設け、各透明基板毎に透明電極を同一電位になるように配線するのでもよい。
第2の液晶セル70は、第1の液晶セル60と同様の構成を有するが、第1の液晶セル60と第2の液晶セル70とを張り合わせたときに、基板面から垂直な方向に関して、透明部材64および透明電極65a、65bの位置が透明部材74および透明電極75a、75bの位置と重ならないように配置されている。このように張り合わせることによって、第1の液晶セル60の透明電極65a、65b部分を透過した光を第1の液晶セル60の液晶73によって反射させることができ、透過強度のむらを低減することができる。
なお、透明部材64、74は、端面が細くなるように、透明部材64、74が設けられた透明基板1、2の透明部材接触面から離れる方向に断面形状が小さくなるようにテーパーがつけられている形状が好適である。このように構成することによって、透明部材64、74に透明電極65a、65b、75a、75bの薄膜を堆積しやすくなる。
また、波長可変フィルタ素子では、透明部材64、74および透明電極65a、65b、75a、75bは、回折格子の場合とは異なり、光が透過する電極としての役割を果たすだけで、形状にテーパーをつけることによる光学的特性の劣化は少ないからである。ここで、テーパー角度を5度程度にすることが、光学的特性に与える影響を抑え透明電極65a、65b、75a、75bの薄膜の堆積を容易にすることができるため好ましい。
液晶63、73は、コレステリック液晶を用いるのでもよいが、カイラルスメクチックC相を呈する液晶を含むコレステリック液晶(以下、カイラルスメクチックC液晶という。)が、印加する横電界に応じて螺旋のピッチを変化させ透過光の波長の制御が容易であるため好適である。また、カイラルスメクチックC液晶は、混合するカイラル材の分量を調節することによって螺旋のピッチすなわち透過させる光の波長を制御できるため、好適である。また、印加する横電界に応じて螺旋のピッチが変化するのはカイラルスメクチックC相を呈する液晶であるため、透過させる光の波長の選択範囲が広い用途では、カイラルスメクチックC相を呈する液晶の含有量を大きくすることが好ましい。
なお、コレステリック液晶を用いる場合、透明部材64、74および透明電極65a、65b、75a、75bとして、屈折率が液晶63、73の常光屈折率と異常光屈折率との間のいずれかの値、特に、液晶63、73の常光屈折率と異常光屈折率のほぼ中間の値の材料を用いることが好適である。このような材料を用いることによって、屈折率が液晶63、73の平均の屈折率に近いため、回折および散乱による透過損失を小さくできる。以下、カイラルスメクチックC液晶の螺旋軸は、透明基板1、2の透明部材接触面に垂直な方向を向いているものとする。
また、液晶63、73の螺旋の方向は同一方向になっているのでもよい。これは、第1の液晶セル60と第2の液晶セル70とを図6に示すように張り合わせたとき、光源側の液晶セル(第1の液晶セルとする。)の透明部材64および透明電極65a、65bを透過した光が、第2の液晶セル70の液晶73によって阻止され透過することができないため、透過強度のむらを低減することができるからである。
さらに、液晶63、73の螺旋の回転方向は、相互に反対となっているのでもよい。第1の液晶セル60と第2の液晶セル70とを図6に示すように張り合わせたとき、一方の液晶セルが右回りの偏光の光を反射させて、他方の液晶セルが左回りの偏光の光を反射させるようにすることができる。その結果、入射する偏光状態によらない波長可変フィルタを実現でき、光の利用効率を向上させることができる。
以下、本発明の第3の実施の形態に係る横電界駆動液晶セル600の作用について説明する。図7は、本発明の第3の実施の形態に係る横電界駆動液晶セル600の作用について説明するための説明図である。図7には、横電界駆動液晶セル600を構成する1つの液晶セル(以下、第1の液晶セル60とする。)に、液晶63としてカイラルスメクチックC液晶が用いられ、印加電界の有無に応じて変化する液晶分子32の螺旋の様子を概念的に示す図である。ここで、図7(a)および図7(b)は、それぞれ、電界を印加してないとき、電界を印加したときの液晶分子32の螺旋の様子を概念的に示す図である。
液晶分子32は、螺旋のピッチに応じて入射光をブラッグ反射するように作用する。そして、液晶分子32の螺旋のピッチは、印加される横電界が高まるにつれて長くなる。そのため、横電界駆動液晶セル600は、透明電極65a、65bを介して印加された横電界に応じて決定される波長の入射光を反射する波長可変フィルタ素子として機能する。
以上説明したように、本発明の第3の実施の形態に係る横電界駆動液晶セルは、各透明部材が透明部材接触面に垂直な方向に断面形状が略一定の形状を有し、透明電極が透明部材の少なくとも側面上に設けられ、隣り合う透明電極間で液晶に横電界を印加できるように電気的に接続されているため、横電界を有効に印加できると共に、光が透明部材と透明電極とを透過するため、従来の横電界駆動液晶セルよりも開口率を向上させることができる。
また、各透明部材が柱状の形状を有するため、2次元的な周期性を有する格子状に配置でき、その結果、横電界が印加可能な領域をさらに増加させることができるため、波長可変フィルタ等の所定の用途では開口率等をさらに向上させることができる。
また、各透明部材が、透明部材が設けられた透明基板の透明部材接触面から離れる方向に断面形状が小さくなるようにテーパーがついているため、導電膜の堆積等の作製工程を容易にすることができる。
また、少なくとも透明部材の屈折率が、液晶の常光屈折率と異常光屈折率との間のいずれかの値の屈折率になっているため、波長可変フィルタ等の所定の用途では、光を透過する際の迷光、散乱光等を抑制でき、光の利用効率をさらに向上させることができる。
また、複数の透明部材が、透明部材接触面上に周期的に配列され格子をなすため、TFT基板を用いることなく電極間に電界を印加できる配線処理を行うことができる。
また、各透明基板に分配されて形成されている複数の透明部材の相対的な配置が、2つの透明基板間で同一であるため、透明部材間の間隔を広げることができ、電極および配線等の形成、配向処理等の工程を容易にすることができる。
また、コレステリック液晶の螺旋軸が透明部材接触面に対してほぼ垂直な方向に配向しているため、螺旋のピッチを選択することによってこのピッチに応じた光を選択的に反射等することができる。
また、コレステリック液晶がカイラルスメクチックC相を呈する液晶を含むため、横電界を印加することによって螺旋のピッチを高速かつ低電圧で制御でき、制御性良く透過する光の波長を変えることができる。
また、液晶セルが複数積層されているため、コントラスト等の光学的性能をさらに向上させることができる。
また、積層される各横電界駆動液晶セルの各透明部材が、積層される各横電界駆動液晶セル間で相互に重ならないように、各横電界駆動液晶セルが積層されているため、コントラストのむらを低減することができる。
なお、上記では、複数の横電界駆動液晶セルを積層した構成について説明したが、例えば、第1の液晶セル60からなる構成でもよい。この場合、本発明の横電界駆動液晶セルを反射型の素子とするのでもよい。かかる反射型の横電界駆動液晶セルは、横電界駆動液晶セル内に反射面を設け、入射光に加えて、反射面で反射した光も液晶63を往復で透過するように構成することによって実現できる。
また、本発明の横電界駆動液晶セルを波長板、偏光板等と積層した構成にするのでもよい。このように構成することによって、入射光の偏光方向を偏光板、1/2波長板、1/4波長板等によって調整することができ、高い利用効率が得られる。
(第1の実施例)
以下、本発明の横電界駆動液晶セルを回折効率可変素子に適用した第1の実施例について説明する。図1は、本発明の第1の実施例に係る横電界駆動液晶セルの概念的な構成を示す断面図である。透明基板1、2として屈折率が1.46の石英硝子基板を用い、透明基板1を加工することによって透明部材4を形成する。透明部材4は、本発明の第1の実施の形態で説明した形状および配置を有し、透明部材4の形成はフォトリソグラフィー技術とドライエッチング技術を用いて行う。
透明部材4がなす格子の周期(以下、格子周期という。)は10μm、透明部材4の幅は約4μm、透明部材の高さは略2.7μmである。次に、透明基板1の透明部材4が形成された基板面側にスパッタ法で厚さが30nmのITO膜を堆積し、透明部材4上のITO膜を透明電極5a、5bとして残し、透明電極5a間および透明電極5b間で導通が得られ、透明電極5aと透明電極5bとの間に電界を印加できるように基板面上のITO膜を残し、他の部分のITO膜を除去する。上記のITO膜の除去はフォトリソグラフィー技術とドライエッチング技術を用いて行う。
一方、透明基板2に関しては、透明基板2の対向基板面のシール材6を設ける部分を基板面から8μmの深さまでエッチングによって除去してシール接触部分を形成する。次に、透明基板1の透明電極5a、5bが形成された基板面側、および、透明基板2のシール接触部分が形成された基板面側に垂直配向膜を塗布して焼成し、配向処理を施す。
次に、ギャップを保持するための直径が8.2μmのスペーサを混合したシール材6を透明基板2のシール接触部分に印刷し、透明基板1と透明基板2とを熱圧着して液晶セルを形成する。上記のようにすることによって、透明電極5a、5bと透明基板2との間の基板透明部材間隙が0.2μm程度の、透明部材4の高さに比して1/10以下の狭い液晶セルを形成することができる。
上記のように形成される液晶セルに常光屈折率が1.482、異常光屈折率が1.582の正の誘電異方性を有する液晶を注入して封止する。次に、上記で、透明電極5aと透明電極5bとの間に電界を印加できるように基板面上に残した各ITO膜上に電極パットを形成し、液晶の配向を制御するための電気信号を印加する端子とする。この端子に電気信号を印加することによって液晶3に透明基板の基板面に平行な横電界を印加することができる。
上記のように作製される回折効率可変素子100は、波長が約470nm(青色)、約550nm(緑色)および約630nm(赤色)の入射光に対し、電界を印加しない場合には偏光方向によらず、85%以上の透過率を示す。透明電極5a、5b間に電界を印加し、徐々に電界を増加させると、格子直交偏光光に対する液晶の屈折率は、常光屈折率から異常光屈折率に徐々に変化する。このため、透過率は徐々に減少し、印加電界が約7Vのときの透過率は約470nm(青色)、約550nm(緑色)および約630nm(赤色)いずれの波長に対しても10%以下となる。
(第2の実施例)
以下、本発明の横電界駆動液晶セルを回折効率可変素子に適用した第2の実施例について説明する。図3は、本発明の第2の実施例に係る横電界駆動液晶セルの概念的な構成を示す断面図である。横電界駆動液晶セル300を構成する透明部材は、本発明の第1の実施の形態に係る横電界駆動液晶セルを構成する透明部材4が、両方の透明基板1、2の透明部材接触面に分けて設けられたものと同等の構成を有する。
まず、透明基板1、2の表面に、CVD法を用いて屈折率が1.51で厚さが約2.4μmのSiON膜を成膜する。透明部材4a、4bは、本発明の第2の実施の形態で説明した形状および配置を有し、透明部材4a、4bの形成はフォトリソグラフィー技術とドライエッチング技術を用いて行う。透明部材4がなす格子の格子周期は30μm、透明部材4の幅は約6μm、透明部材の高さは略2.4μmである。ここで、段差が略2.4μmのシール接触部分も同時に形成する。
次に、各透明基板1、2の透明部材4a、4bが形成された基板面側にスパッタ法で厚さが30nmのITO膜を堆積し、各透明基板1、2の透明部材4a、4b上のITO膜を透明電極35a、35bとして残し、透明電極35a間および透明電極35b間で導通が得られ、透明電極35aと透明電極35bとの間に電界を印加できるように基板面上のITO膜を残し、他の部分のITO膜を除去する。上記のITO膜の除去はフォトリソグラフィー技術とドライエッチング技術を用いて行う。
次に、各透明基板1、2の透明部材4a、4bが形成された基板面側に、配向膜を塗布して焼成し、配向処理を施す。配向処理として、透明部材4a、4bの長手方向に液晶3が配向するようにラビング処理を施す。
次に、ギャップを保持するための直径が2.6μmのスペーサを混合したシール材6を一方の透明基板のシール接触部分に印刷し、透明基板1と透明基板2とを熱圧着して液晶セルを形成する。上記のようにすることによって、透明電極35a、35bと透明基板1、2との間の基板透明部材間隙が0.2μm程度の透明部材の高さに比して1/10以下の狭い液晶セルを形成することができる。
上記のように形成される液晶セルに常光屈折率が1.508、異常光屈折率が1.653の正の誘電異方性を有する液晶を注入して封止する。次に、上記で、透明電極35aと透明電極35bとの間に電界を印加できるように各透明基板1、2の基板面上に残した各ITO膜上に電極パットを形成し、液晶の配向を制御するための電気信号を印加する端子とする。この端子に電気信号を印加することによって、透明基板に平行な横電界を液晶3に印加することができる。
上記のように作製される回折効率可変素子300は、波長が約470nm(青色)、約550nm(緑色)および約630nm(赤色)で、格子直交偏光光に対し、電界を印加しない場合には95%以上の透過率を示す。透明電極35a、35b間に電界を印加し、徐々に電界強度を増加させると、格子直交偏光光に対する液晶の屈折率は、常光屈折率から異常光屈折率に徐々に変化する。
このため格子直交偏光光に対する透過率は徐々に減少し、約7Vの電圧を印加したときの電界に対する透過率は、青色、緑色、赤色いずれの波長に対しても10%以下となる。これに対して、長手方向偏光光に対しては、電界無印加の場合には入射した3つの波長の全てに対して10%以下の透過率を示すが、電界印加により屈折率が異常光屈折率から常光屈折率に徐々に変化する。このため長手方向偏光光に対する透過率は、徐々に増加し、約7Vの電圧を印加したときの電界に対する透過率は、入射する3つの波長の全てに対して95%以上となる。
(第3の実施例)
以下、本発明の横電界駆動液晶セルを波長可変フィルタ素子に適用した第3の実施例について説明する。図6は、本発明の第3の実施例に係る横電界駆動液晶セルの概念的な構成を示す側断面図である。本発明の第3の実施例に係る横電界駆動液晶セル600は、第1の液晶セル60と第2の液晶セル70とが接着剤7によって張り合わされた構成を有する。
図1は、横電界駆動液晶セル600を構成する各液晶セル60、70の概念的な構成を示す断面図である。横電界駆動液晶セル600を構成する各液晶セル60、70が有する透明部材64、74の形状および配置ならびに透明電極65a、65b、75a、75bの形状および配置は、本発明の第1の実施例に係る横電界駆動液晶セルを構成する透明部材4の形状および配置ならびに透明電極5a、5bの形状および配置と同様である。
各液晶セル60、70の透明基板1、2として屈折率が1.46の石英硝子基板を用いる。まず、各液晶セル60、70の透明基板1の表面に、スパッタ法を用いて屈折率が1.53で厚さが約7μmのSiON膜を成膜する。次に、フォトリソグラフィー技術とドライエッチング技術を用いて、透明部材64、74を形成する。透明部材64、74がなす格子の格子周期は20μm、透明部材4の幅は約1.6μm、透明部材の高さは略7μmである。
次に、各液晶セル60、70の透明基板1の透明部材64、74が形成された基板面側にスパッタ法で厚さが30nmのITO膜を堆積し、透明部材64、74上のITO膜を透明電極65a、65b、75a、75bとして残し、透明電極65a間、透明電極65b間、透明電極75a間および透明電極75b間でそれぞれ独立に導通が得られ、透明電極65aと透明電極65bとの間および透明電極75aと透明電極75bとの間に電界を印加できるように基板面上のITO膜を残し、他の部分のITO膜を除去する。上記のITO膜の除去はフォトリソグラフィー技術とドライエッチング技術を用いて行う。
次に、各液晶セル60、70の透明基板2の対向基板面のシール材6を設ける部分を対向基板面から5.2μmの深さまでエッチングによって除去してシール接触部分を形成する。次に、各液晶セル60、70の透明基板1の透明部材接触面側、および、各液晶セル60、70の透明基板2の対向基板面側に垂直配向膜を塗布して焼成し、配向処理を施す。
次に、ギャップを保持するための直径が5.5μmのスペーサを混合したシール材6を、各液晶セル60、70の透明基板2の対向基板面のシール接触部分に印刷し、液晶セル60、70毎に透明基板1と透明基板2とを熱圧着して液晶セルを形成する。上記のようにすることによって、透明電極65a、65b、75a、75bと透明基板2の対向基板面との間の基板透明部材間隙が0.3μm程度の狭い液晶セルを形成することができる。
上記のように形成した液晶セルのうちの第1の液晶セル60に、螺旋の回転方向が右回りで、螺旋ピッチが室温で約370nmのカイラルスメクチックC液晶を注入して封止する。同様に、第2の液晶セルに、螺旋の回転方向が左回りで、螺旋ピッチが上記の螺旋ピッチと同程度のカイラルスメクチックC液晶を注入して封止する。このように形成した第1の液晶セルと第2の液晶セルとを、図6に示すように基板面に垂直な方向から見たときに2つの液晶セル内の透明電極5a、5bの位置が重ならないように、接着させた。
次に、上記で、透明電極65a、65b間および透明電極75a、75b間に電界を印加できるように基板面上に残した各ITO膜上に電極パットを形成し、液晶の配向を制御するための電気信号を印加する端子とする。この端子に電気信号を印加することによって液晶63、73に透明基板の基板面に平行な横電界を印加することができる。
上記のように作製される横電界駆動液晶セル600は、波長が約470nm(青色)の入射光に対し、電界を印加しない場合には偏光方向によらず、15%以下の透過率を示し、青色の補色フィルタとして機能する。透明電極65a、65b間および透明電極75a、75b間に電界を印加し始め、徐々に電界強度を増加させると、反射する光の波長は長波長側に移動し、透過率が15%以下の緑色(波長が約550nm)の補色フィルタから、透過率が15%以下の赤色(波長が約630nm)の補色フィルタへと機能が変化していく。
本発明に係る横電界駆動液晶セルおよびそれを用いた波長可変フィルタは、従来の横電界駆動液晶セルよりも開口率を向上させることができるという効果が有用な光学部品、光学素子等の用途にも適用できる。
本発明の第1の実施の形態に係る横電界駆動液晶セルの概念的な構成を示す側断面図 本発明の第1の実施の形態に係る横電界駆動液晶セルの作用について説明するための説明図 本発明の第2の実施の形態に係る横電界駆動液晶セルの概念的な構成を示す側断面図 本発明の第2の実施の形態に係る横電界駆動液晶セルの作用について説明するための説明図 横電界駆動液晶セル100の透明部材4の端面近傍で生ずる端部効果が、横電界駆動液晶セル300の透明部材4a、4bの端面近傍で抑制される様子を概念的に示す図 本発明の第3の実施の形態に係る横電界駆動液晶セルの概念的な構成を示す側断面図 本発明の第3の実施の形態に係る横電界駆動液晶セルの作用について説明するための説明図
符号の説明
1、2 透明基板
3、63、73 液晶
4、4a、4b、64、74 透明部材
5a、5b、35a、35b、65a、65b、75a、75b 透明電極
6 シール材
7 接着剤
31、32 液晶分子
60、70 液晶セル
100、300、600 横電界駆動液晶セル

Claims (6)

  1. 対向する一対の透明基板と、対向する前記透明基板間に設けられた複数の透明部材と、前記透明部材の所定の表面上に設けられた透明電極と、一対の前記透明基板と複数の前記透明部材または前記透明電極との間に挟持される液晶とを備え、
    各前記透明部材が、各前記透明基板の相互に対向する基板面である対向基板面のうちの少なくとも一方の前記透明基板の対向基板面に平行な透明部材接触面上に設けられ、前記透明部材接触面に垂直な方向に断面形状が略一定の形状を有し、前記透明電極が、前記透明部材の少なくとも側面上に設けられ、隣り合う前記透明電極間で前記液晶に横電界を印加できるように電気的に接続されていることを特徴とする横電界駆動液晶セルであって、
    各前記透明部材は、無機材料からなり、直方体状の形状を有し、周期的に配置されて隔壁状の格子を構成しており、
    前記液晶は、誘電異方性が正であるとともに、前記横電界が印加されていないときに前記透明電極の表面に平行な方向に配向し、
    前記透明部材の屈折率が、前記液晶の常光屈折率または異常光屈折率にほぼ等しいことを特徴とする横電界駆動液晶セル。
  2. 複数の前記透明部材が、2つの前記透明基板の前記透明部材接触面上に分配されて形成され、各前記透明基板に分配されて形成されている複数の前記透明部材の相対的な配置が、2つの前記透明基板間で同一である請求項1に記載の横電界駆動液晶セル。
  3. 対向する一対の透明基板と、対向する前記透明基板間に設けられた複数の透明部材と、前記透明部材の所定の表面上に設けられた透明電極と、一対の前記透明基板と複数の前記透明部材または前記透明電極との間に挟持される液晶とを備え、
    各前記透明部材が、各前記透明基板の相互に対向する基板面である対向基板面のうちの少なくとも一方の前記透明基板の対向基板面に平行な透明部材接触面上に設けられ、前記透明部材接触面に垂直な方向に断面形状が略一定の形状を有し、前記透明電極が、前記透明部材の少なくとも側面上に設けられ、隣り合う前記透明電極間で前記液晶に横電界を印加できるように電気的に接続されていることを特徴とする横電界駆動液晶セルであって、
    各前記透明部材は、無機材料からなり、柱状の形状を有し、前記柱状の形状の中心軸が前記透明部材接触面に垂直な方向を向いており、
    前記透明部材の屈折率が、前記液晶の常光屈折率と異常光屈折率との間のいずれかの値の屈折率であり、
    前記液晶がカイラルスメクチックC相を呈する液晶を含むコレステリック液晶であり、前記コレステリック液晶の螺旋軸が前記透明部材接触面に対してほぼ垂直な方向に配向していることを特徴とする横電界駆動液晶セル。
  4. 隣り合う前記透明電極間に印加する電圧に応じて前記コレステリック液晶の反射波長が変化し、透過させる光の波長を可変とする請求項3に記載の横電界駆動液晶セル。
  5. 請求項3に記載の横電界駆動液晶セルからなる波長可変フィルタであって、前記横電界駆動液晶セルの隣り合う前記透明電極間に印加する電圧に応じて前記コレステリック液晶の反射波長が変化し、透過させる光の波長を可変とする波長可変フィルタ。
  6. 少なくとも請求項4に記載の横電界駆動液晶セルと、請求項1から4までのいずれか1項に記載の横電界駆動液晶セルとが、複数積層されていることを特徴とする波長可変フィルタ。
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