JP4982414B2 - 偏光板および液晶表示装置並びに液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

偏光板および液晶表示装置並びに液晶表示装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、偏光板および液晶表示装置並びに液晶表示装置の製造方法に関し、特に、帯電防止機能を備える技術に関する。
液晶表示装置は、液晶セルに偏光板などの光学部材が貼り合わされて構成されている。偏光板の表面には、偏光板の損傷や汚染を防止するための表面保護フィルムが設けられ、また裏面には、セパレータフィルムによって被覆された粘着剤層が形成されたものが一般的である。このような偏光板を液晶セルに貼着するため、セパレータフィルムや表面保護フィルムを剥離する際、剥離帯電を生じる場合がある。
このような剥離帯電による静電気発生を防止した従来の偏光板(光学部材)1としては、図8(a)に示すように、粘着剤層5、光学フィルム7、偏光子9、および保護フィルム11がこの順で積層され、液晶セル(図示せず)が貼り合わされる粘着剤層5の下面にセパレータフィルム3が設けられ、保護フィルム11の上面に帯電防止機能を有する表面保護フィルム13が積層されたものがある。また、図8(b)に示すように、表面保護フィルム13Aに帯電防止機能を付与せず、保護フィルム11と表面保護フィルム13Aの間に、帯電防止機能を有する表面フィルム15を配置したものもある(例えば、特許文献1、2、3参照。)。また、図8(c)に示すように、粘着剤層5Aに帯電防止機能を付与したものも知られている(例えば、特許文献4参照。)。このような帯電防止機能を有する粘着剤としては、オルガノポリシロキサンからなるイオン導電性組成物とアクリル系共重合からなる粘着剤が開示されている(例えば、特許文献5参照。)。
上記した偏光板1のように、構成要素(粘着剤層5、光学フィルム7、偏光子9、保護フィルム11など)のいずれかに帯電防止機能を有する偏光板1の場合、偏光板1から表面保護フィルム13を剥離するときに帯電した電荷に対するカウンタチャージは、偏光板1の周辺部に集まり、偏光板1の側面を通って液晶セル17の表面などから逃げて、電荷が減少、あるいは除去されると考えられる。
偏光板1の液晶セル17への貼着は、図9に示すように、先ず、偏光板1のセパレータフィルム3を剥離し、粘着剤層5によって液晶セル17の両面に貼着した後、不要となった表面保護フィルム13を剥離する。このように、液晶セル17の両面に偏光板1がクロスニコルに貼着された液晶表示装置は、検査工程において表面に付着した塵埃や輝点の有無などが検査される。
特開2002−18995号公報 特開平2−73307号公報 特開平4−124601号公報 特開2004−338379号公報 特開平6−313807号公報
しかし、特許文献1〜4に記載の帯電防止機能を有する偏光板1は、帯電防止機能を有さない偏光板と比較すると、電荷の低減効果は見られるが、必ずしも帯電した電荷の除去が十分ではなく、条件(低湿度環境など)によっては偏光板1から表面保護フィルム13を剥離する際の剥離帯電が多く残る場合がある。この帯電によって液晶セル17の液晶分子の配向の乱れが生じ、図10に示すように、一様に黒色となるべき表示面18の周辺部に、白色の模様などの弱い表示ムラ19が発生する場合がある。このような表示ムラ19が発生すると、偏光板1の貼着け後に行われる塵埃の付着や輝点の有無の検査の障害となる問題があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、偏光板から表面保護フィルムを剥離する際の剥離帯電を積極的に防止して、液晶表示装置の表示面に生じる表示ムラを解消することができる偏光板および液晶表示装置並びに液晶表示装置の製造方法を提供することを目的としている。
本発明の上記目的は、下記構成によって達成される。
(1) 剥離可能なフィルムにより被覆された粘着剤層を有し、前記フィルムを剥離して前記粘着剤層を表出させ、該表出した粘着剤層により液晶セルに貼着する偏光板であって、
前記偏光板の側端面の少なくとも一部に導電性機能層が形成された偏光板。
この偏光板によれば、偏光板の側端面の少なくとも一部に導電性機能層が形成されているので、偏光板表面のフィルムを剥離する際の剥離帯電は、偏光板を構成する構成層を横断して設けられた導電性機能層を介して帯電した電荷が除去される。これにより、該偏光板を液晶セルに貼着して液晶表示装置とすれば、剥離帯電に起因する表示ムラの発生を防止することができる。
(2) (1)記載の偏光板であって、
前記偏光板の側端面全周にわたって前記導電性機能層が形成された偏光板。
この偏光板によれば、偏光板の側端面全周にわたって導電性機能層が形成されているので、偏光板の全周の導電性機能層から帯電した電荷を確実に除去できる。
(3) (1)または(2)記載の偏光板であって、
前記偏光板が、偏光子と、光学機能層と、前記粘着剤層とを少なくとも含む複数の構成層からなり、
前記構成層のうち少なくともいずれかの層が導電性を有する層であり、該導電性を有する層から前記液晶セルに当接する層までの間に前記導電性機能層が形成された偏光板。
この偏光板によれば、表面保護フィルムを剥離する際の剥離帯電の電荷を、導電性を有する層によって導電性機能層に導き、更に導電性機能層によって液晶セル側に逃がして排除することができる。また、これにより剥離帯電に起因する表示ムラの発生を防止することができる。
(4) (1)〜(3)のいずれか1項記載の偏光板であって、
前記導電性機能層が、貼着面に導電性を有する導電性テープである偏光板。
(4)記載の偏光板によれば、導電性機能層が、貼着面に導電性を有する導電性テープであるので、単に偏光板の側面に導電性テープを貼着することによって簡単に導電性機能層を偏光板に形成することができる。
(5) (3)記載の偏光板であって、
前記導電性機能層が、ペースト状の導電性クリームである偏光板。
この偏光板によれば、導電性機能層が、ペースト状の導電性クリームであるので、単に偏光板の側面に導電性クリームを塗布することによって簡単に導電性機能層を偏光板に形成することができる。
(6) 液晶層を有する液晶セルと、該液晶セルの外側に配置される偏光板とを備えた液晶表示装置であって、
前記液晶セルの表面に貼着される偏光板が、(1)〜(5)のいずれか1項記載の偏光板である液晶表示装置。
この液晶表示装置によれば、偏光板に発生する電荷が導電性機能層を介して逃がされ、これにより液晶表示装置の表示ムラの発生を防止して表示品質を向上できる。また、均一な黒表示が可能となることで、液晶セルに偏光板を貼着した直後においても、ホコリ付着や輝点の有無などの検査を行うことができ、生産効率を向上させることができる。
(7) 液晶層を有する液晶セルと、該液晶セルの外側に配置される偏光板とを備えた液晶表示装置の製造方法であって、
前記偏光板の側端面の少なくとも一部に導電性機能層を形成した後、前記偏光板を前記液晶セルに貼着する液晶表示装置の製造方法。
この液晶表示装置の製造方法によれば、偏光板の側端面の少なくとも一部に導電性機能層を形成した後、該偏光板を液晶セルに貼着するようにしたので、偏光板の導電性機能層が液晶セルに接続され、これによって偏光板の電荷が導電性機能層を介して液晶セルから除去される。また、これによって、剥離帯電に起因する液晶表示装置の表示ムラの発生を防止することができ、表示性能の優れた液晶表示装置が得られる。
(8) (7)記載の液晶表示装置の製造方法であって、
前記導電性機能層として、貼着面に導電性を有する導電性テープを前記偏光板の側端部に貼着する液晶表示装置の製造方法。
この液晶表示装置の製造方法によれば、導電性機能層として、貼着面に導電性を有する導電性テープを偏光板の側端部に貼着するようにしたので、単に導電性テープを貼着する簡単な作業で導電性機能層を有する偏光板を製作することができる。
(9) (7)記載の液晶表示装置の製造方法であって、
前記導電性機能層として、ペースト状の導電性クリームを前記偏光板の側端部に塗布する液晶表示装置の製造方法。
この液晶表示装置の製造方法によれば、導電性機能層として、ペースト状の導電性クリームを偏光板の側端部に塗布するようにしたので、単に導電性クリームを塗布する簡単な作業で導電性機能層を有する偏光板を製作することができる。
本発明によれば、偏光板から表面保護フィルムを剥離する際の剥離帯電による電荷を、導電性機能層を介して積極的に排除して、液晶表示装置の表示面に生じる表示ムラを防止することができる。
以下、本発明に係る偏光板および該偏光板が組み込まれた液晶表示装置の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明に係る液晶表示装置の構成例を示す縦断面図である。図1に示すように、液晶表示装置100は、液晶セル23の両面に、一対の偏光板21が貼着された構成となっている。液晶セル23は、例えば、透明な液晶組成物(液晶材料)が一対のガラスなどの透明基板に狭持された液晶層を有し、該液晶層に電圧を印加する電極などが設けられて構成された、一般的に用いられている液晶セルである。
一対の偏光板21は、それぞれ液晶セル23に貼着される側から、粘着剤層25、光学フィルム27、偏光子29、および保護フィルム31がこの順で積層され、液晶セル23を貼り合わせる粘着剤層25の下面にセパレータフィルム33が設けられ、保護フィルム31の上面に表面保護フィルム35が積層されている。セパレータフィルム33および表面保護フィルム35は、偏光板21を保護するためのフィルムであり、不要となったときに剥離して除去される。各層の厚さは、例えば次の通りである。
粘着剤層25 25μm
光学フィルム27 25μm
偏光子29 30μm
保護フィルム31 80μm
セパレータフィルム33 38μm
表面保護フィルム35 57μm
偏光板21の構成層である粘着剤層25、光学フィルム27、偏光子29、保護フィルム31、および表面保護フィルム35のうち少なくともいずれかの層は導電性を有しており、その側端面21aには、導電性機能層37が形成されている。導電性機能層37は、表面保護フィルム35を剥離するとき等に偏光板21に発生する電荷を逃がすためのものであり、偏光板21の側端面21aの少なくとも一部に、各構成層25,27,29,31,35を接続するように縦断して形成されている。
導電性を有する層は、各構成層25,27,29,31,35のいずれであってもよく、また、どの位置に配置されてもよく、1層であっても、また複数層であってもよい。また、導電性を有する層は、貼着される液晶セル23に近い層とすると帯電した電荷が外部に逃がしやすくなり好ましい。
導電性機能層37に用いられる材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、イオン性界面活性剤、導電性ポリマー、金属酸化物、カーボンブラック、及びカーボンナノ材料などが挙げられる。
イオン性界面活性剤としては、例えば、カチオン系(4級アンモニウム塩型、ホスホニウム塩型、スルホニウム塩型など)、アニオン系(カルボン酸型、スルホネート型、サルフェート型、ホスフェート型、ホスファイト型など)、両性イオン系(スルホベタイン型、アルキルベタイン型、アルキルイミダゾリウムベタイン型など)、ノニオン系(多価アルコール誘導体、β−シクロデキストリン包接化合物、ソルビタン脂肪酸モノエステル、ソルビタン脂肪酸ジエステル、ポリアルキレンオキシド誘導体、アミンオキシドなど)のものが挙げられる。
導電性ポリマーとしては、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリキノキサリン等のポリマーがあげられる。これらのなかでも、紫外線硬化型導電性ポリマー、水溶性導電性ポリマー又は水分散性導電性ポリマーになりやすい、ポリアニリン、ポリチオフェンなどが好ましく使用される。
金属酸化物としては、酸化スズ系、酸化アンチモン系、酸化インジウム系、酸化亜鉛系などがあげられる。これらのなかでも酸化スズ系が好ましい。酸化スズ系のものとしては、たとえば、酸化スズの他、アンチモンドープ酸化スズ、インジウムドープ酸化スズ、アルミニウムドープ酸化スズ、タングステンドープ酸化スズ、酸化チタン−酸化セリウム−酸化スズの複合体、酸化チタン−酸化スズの複合体等があげられる。金属酸化物は、通常、微粒子でその形状は、粒子状または針状のものが好ましく用いられる。微粒子の平均粒径は1〜100nm程度、好ましくは2〜50nmである。
カーボンナノ材料は、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノウォール及びフラーレンなどが挙げられ、このなかでもカーボンナノチューブを用いることが好ましい。
導電性機能層の表面抵抗値は、1×1012Ω/□以下であることが好ましく、さらに好ましくは1×108Ω/□以下である。
このような偏光板21の液晶セル23への貼着は、その手順を示す図2において、偏光板21からセパレータフィルム33を剥離して粘着剤層25を表出させ(a)、該表出した粘着剤層25によって液晶セル23の表面に貼着する(b)。そして、不要となった表面保護フィルム35を剥離する(c,d)。液晶セル23の裏面に対しても同様に偏光板21を貼着して、液晶セル23の両面にそれぞれ偏光板21を貼着する。なお、一対の偏光板21は、クロスニコル状態にして液晶セル23に貼着される。
次に、セパレータフィルム33や表面保護フィルム35を剥離した際に生じる剥離帯電について説明する。
図3は、表面保護フィルムを偏光板から剥離する際に剥離帯電が発生する状態を示しており、偏光板21から表面保護フィルム35を剥離する際、表面保護フィルム35に負の電荷eが発生し、このカウンタチャージである正の電荷eが偏光板21に帯電する。この正の電荷eは、偏光板21表面から偏光板21の側端面21aに移動し、導電性機能層37を介してアース41に逃がされて、偏光板21から電荷が除去される。
なお、偏光板21の電荷eは、アース41を設けずとも、導電性機能層37から液晶セル23が設置される部材などを介して、あるいは導電性機能層37から空気放電などによって実質的に電荷eが除去されるが、更に確実に帯電した電荷eを除去するには、導電性機能層37にアース41を接続して積極的に除去することが望ましい。
実際の偏光板21の液晶セル23への貼着作業においては、先ず、偏光板21を載置台(図示略)に載置した状態でセパレータフィルム33を剥離する。そして、別の載置台に載置された液晶セル23の一方の面にこの偏光板21を反転させて貼着し、偏光板21の裏面から表面保護フィルム35を剥離する。次いで、一方の面に偏光板21が貼着された液晶セル23を裏返して、先と同様にセパレータフィルム33が剥離された別の偏光板21を液晶セル23の他方の面に貼着する。
このような偏光板21の液晶セル23への貼着作業において、偏光板21に帯電する電荷eは、作業途中に接触する導電性を有する載置台等に導電性機能層37が接触することで逃されて、除去される。
この導電性機能層37は、偏光板21の側端面全周に設けられる。
図4に導電性機能層が側端面に設けられた偏光板の平面図(a)〜(c)を示した。図4(a)に示すように、偏光板21に対する導電性機能層37は、偏光板21の全周(4辺の側端面)21a,21b,21c,21dにわたって設けることが電荷除去の観点から好ましい。ただ、これに限らず、例えば図4(b)に示すように、少なくとも一辺の側端面21a、あるいは任意の複数辺に設けた構成であってもよい。更には、図4(c)に示すように、いずれか一辺の側端面21aの一部、または他辺の一部との組み合わせとすることもできる。いずれの場合も、粘着剤層25、光学フィルム27、偏光子29、保護フィルム31、および表面保護フィルム35のうち、導電性を有する層から液晶セル23に当接する層までの間に、各層を横断して設けられる。
ここで、図4(c)に示すような側端面21aの一部に導電性機能層37を設ける場合には、偏光板21を載置する載置台に導通ポイントを設けることで電荷eの除去をより確実にすることができる。例えば、偏光板21や液晶セル23を載置する載置台上などに、導通ポイントを示すマークを予め設けておき、そのマークを目印にして導電性機能層37の位置を合わせながら偏光板21や偏光板21の貼着された液晶セル23をセットする。これにより、導通ポイントに予め用意され接地接続されたブラシなどの電気接触片が、導電性機能層37と接触することで、偏光板21に帯電した電荷eを確実に除去することができる。
次に、導電性機能層37の形成方法の一例に説明する。
図5は偏光板の側端面に導電性機能層が形成する方法(a),(b)を示す説明図である。
図5(a)に示す方法は、予め、セパレータフィルム33、光学フィルム27、偏光子29、保護フィルム31、および表面保護フィルム35の、それぞれの側端面33a,27a,29a,31a,35aに、導電性材料からなる導通層39を形成しておく。これら各層を積層して密着させることにより、側端面の各導通層39を電気的に接続する。これにより、液晶セルへ貼り合わせる前の偏光板の側端面に導電性機能層が形成される。なお、セパレータフィルム33の側端面33aに対しては、セパレータフィルム33が液晶セルへの貼着に先立って剥離されるため、導通層39の形成を省略することもできる。
また、図5(b)に示す方法は、予めセパレータフィルム33、光学フィルム27(および粘着剤層25)、偏光子29、保護フィルム31、表面保護フィルム35を積層しておき、この積層された各層の側端面21aにペースト状の導電性クリームなどの導電性材料43を、ブラシローラ45や刷毛等により塗布し、乾燥させる。この場合、1回の塗布作業によって導電性機能層37を簡単に形成でき、導電性機能層37の形成工程が簡略化できる。なお、セパレータフィルム33には導電性機能層37を設ける必要はないが、ペースト状の導電性クリームなどの導電性材料43を塗布する場合には、他の層と同時に塗布する方が工程が簡単となる。
本実施形態の偏光板21によれば、偏光板21の側端面21aの少なくとも一部に、偏光板21の各構成層25,27,29,31,35を横断する導電性機能層37が形成されているので、表面保護フィルム35を剥離する際に発生した電荷は、導電性機能層37を介して外部に逃がされ、これによって、低湿度環境などの静電気が発生し易い環境であっても、優れた帯電防止性能を発揮することができる。そして、剥離帯電に起因する表示ムラの発生が防止された液晶表示装置を容易に製作することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態の偏光板について、図6および図7を参照して説明する。図6は本発明の第2実施形態である偏光板の断面図、図7は表面保護フィルムによる剥離帯電が除去される状態を示す説明図である。
本実施形態の偏光板21は、構成層として粘着剤層25A、光学フィルム27、偏光子29、および保護フィルム31を有し、粘着剤層25Aの下面に設けられたセパレータフィルム33と、保護フィルム31の上面に設けられた表面保護フィルム35とを備える。この構成層の内、粘着剤層25Aは、導電性を有した層である。
偏光板21の側端面21aに形成される導電性機能層37は、導電性を有する層から液晶セル23に当接する層までの間、具体的に本実施形態においては、導電性を有する粘着剤層25Aからセパレータフィルム33までの間に形成されている。なお、例えば、偏光子29が導電性を有する層である場合は、偏光子29からセパレータフィルム33までの間に導電性機能層37が形成される。
図7に示すように、偏光板21から表面保護フィルム35を剥離する際、表面保護フィルム35に発生する負の電荷eのカウンタチャージ(正の電荷)eが、導電性を有する粘着剤層25Aに生じる。このカウンタチャージeは、導電性の粘着剤層25A、導電性機能層37を介してアース41に逃がされ、偏光板21に帯電した電荷が除去される。その他の構成および作用は、第1実施形態の偏光板と同様であるので、説明を省略する。
本実施の形態の構成によれば、表面保護フィルム35の剥離持に生じる剥離帯電で、導電性を有する層に電荷が溜まり、この電荷が導電性機能層37により除去される。したがって、導電性機能層37を必要最小限の領域に形成することになり、材料の無駄を軽減することができ、コストダウンが図られる。
上記各実施形態においては、表面保護フィルム35の剥離の際に生じる剥離帯電について説明しているが、セパレータフィルム33の剥離持にも剥離帯電が生じる。このセパレータフィルム33の剥離帯電による電荷も導電性機能層37を介して除去することができる。
なお、本発明は、前述した各実施形態及び各実施例に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。また、本発明は、TN(Twisted Nematic)モード、OCB(Optically Compensated Bend)モード、IPS(In Plane Switching)モード、VA(Vertical Alignment)モード、MVA(Multi Domain Vertical Alignment)モードなど、すべてのモードの液晶表示装置に対して適用することができるが、特に、帯電に弱い特性を有するIPSモード、VAモードなどの液晶表示装置に適用されたとき、顕著な効果を奏する。
本発明の効果を確認するため、本発明の偏光板に係る実施例と、該実施例と比較する比較例について説明する。以下の各実施例及び比較例共に、偏光板素材としては株式会社サンリッツ製の偏光板(HLC2-5618)を用い、液晶セル素材としてはSONY株式会社製TV(KDL−32V2000)を分解し、偏光板を剥がして用いた。なお、上記偏光板(HLC2-5618)の各構成層は、いずれも導電性を有していない。
また、評価試験は、それぞれの偏光板と液晶セルとを用いて組み立てたTVを点灯し、黒表示時における表示画面の光漏れの有無を目視確認して評価した。
(実施例1)
偏光板は、上記偏光板素材のエッジ部(側面)に、導電性クリーム(藤倉化成株式会社製:ドータイトD−362)をトルエンで溶解した溶液を刷毛で塗布した後、空気中で乾燥させて作成した。このようにして作成した偏光板を、上記液晶セル素材に貼り合わせた後、表面保護フィルムを剥離して液晶表示装置(TV)を組み立てて点灯試験を行った。その結果、画面には表示ムラがなく、均一に黒表示される良好な結果が得られた。
(実施例2)
偏光板は、上記偏光板素材のエッジ部(側面)に、導電性テープ(住友3M株式会社製:2191FR)を貼着して作成した。このようにして作成した偏光板を、上記液晶セル素材に貼り合わせた後、表面保護フィルムを剥離して液晶表示装置(TV)を組み立てて点灯試験を行った。その結果、画面には表示ムラがなく、均一に黒表示される良好な結果が得られた。
(実施例3)
偏光板は、上記偏光板素材の粘着剤を紙テープで剥離した後、特開平6-313807号公報に記載の方法に基づいて作成した帯電防止機能を有する粘着剤を、乾燥後厚み25μmとなるように塗工し、粘着剤面に離型フィルムとして厚さ25μmのPETフィルムを貼り合わせた後、23℃、50%RHの環境下で1週間エージングした。更に、この偏光板素材のエッジ部(側面)に、導電性クリーム(藤倉化成株式会社製:ドータイトD−362)をトルエンで溶解した溶液を刷毛で塗布した後、空気中で乾燥させて作成した。このようにして作成した偏光板を、上記液晶セル素材に貼り合わせた後、表面保護フィルムを剥離して液晶表示装置(TV)を組み立てて点灯試験を行った。その結果、画面には表示ムラがなく、均一に黒表示される良好な結果が得られた。
(実施例4)
偏光板は、上記偏光板素材の粘着剤を紙テープで剥離した後、特開平6-313807号公報に記載の方法に基づいて作成した帯電防止機能を有する粘着剤を、乾燥後厚み25μmとなるように塗工し、粘着剤面に離型フィルムとして厚さ25μmのPETフィルムを貼り合わせた後、23℃、50%RHの環境下で1週間エージングし、更に、この偏光板素材のエッジ部(側面)に、導電性テープ(住友3M株式会社製:2191FR)を貼着して作成した。このようにして作成した偏光板を、上記液晶セル素材に貼り合わせた後、表面保護フィルムを剥離して液晶表示装置(TV)を組み立てて点灯試験を行った。その結果、画面には表示ムラがなく、均一に黒表示される良好な結果が得られた。
(比較例1)
上記液晶セル素材に、上記偏光板素材を貼り合わせた後、表面保護フィルムを剥離して液晶表示装置(TV)を組み立てて点灯試験を行った。その結果、表示画面は、面内の全域にわたって光漏れが発生し、表示不良が確認された。
(比較例2)
偏光板は、上記偏光板素材の粘着剤を紙テープで剥離した後、特開平6-313807公報に記載の方法に基づいて作成した帯電防止機能を有する粘着剤を、乾燥後厚み25μmとなるように塗工し、粘着剤面に離型フィルムとして厚さ25μmのPETフィルムを貼り合わせ、23℃、50%RHの環境下で1週間エージングして作成した。このようにして作成した偏光板を、上記液晶セル素材に貼り合わせた後、表面保護フィルムを剥離して液晶表示装置(TV)を組み立てて点灯試験を行った。その結果、表示画面には、面内のエッジ部に光漏れが発生し、表示不良が確認された。
本発明に係る第1実施形態の液晶表示装置の構成を示す縦断面図である。 第1実施形態の偏光板を液晶セルに貼着する手順(a)〜(d)を示す工程説明図である。 表面保護フィルムを剥離する際に、剥離帯電が発生する状態を示す説明図である。 (a)〜(c)は導電性機能層が設けられた偏光板の平面図である。 偏光板の側端面に導電性機能層を形成する方法(a),(b)を示す説明図である。 本発明の第2実施形態である偏光板の断面図である。 表面保護フィルムによる剥離帯電が除去される状態を示す説明図である。 従来の偏光板の各構成例(a),(b),(c)を示す断面図である。 液晶セルの両面に偏光板が貼着される手順を示す概念図である。 表示ムラが発生した液晶表示装置の表示面を示す平面図である。
符号の説明
21 偏光板
21a 偏光板の側端面
23 液晶セル
25 粘着剤層
25A 粘着剤層
27 光学フィルム
29 偏光子
31 保護フィルム
33 セパレータフィルム
35 表面保護フィルム
37 導電性機能層
39 導電性機能層(導電性テープ)
43 導電性材料(ペースト状の導電性クリーム)
100 液晶表示装置

Claims (9)

  1. 剥離可能なフィルムにより被覆された粘着剤層を有し、前記フィルムを剥離して前記粘着剤層を表出させ、該表出した粘着剤層により液晶セルに貼着する偏光板であって、
    前記偏光板の側端面の少なくとも一部に導電性機能層が形成された偏光板。
  2. 請求項1記載の偏光板であって、
    前記偏光板の側端面全周にわたって前記導電性機能層が形成された偏光板。
  3. 請求項1または請求項2記載の偏光板であって、
    前記偏光板が、偏光子と、光学機能層と、前記粘着剤層とを少なくとも含む複数の構成層からなり、
    前記構成層のうち少なくともいずれかの層が導電性を有する層であり、該導電性を有する層から前記液晶セルに当接する層までの間に前記導電性機能層が形成された偏光板。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の偏光板であって、
    前記導電性機能層が、貼着面に導電性を有する導電性テープである偏光板。
  5. 請求項3記載の偏光板であって、
    前記導電性機能層が、ペースト状の導電性クリームである偏光板。
  6. 液晶層を有する液晶セルと、該液晶セルの外側に配置される偏光板とを備えた液晶表示装置であって、
    前記液晶セルの表面に貼着される偏光板が、請求項1〜請求項5のいずれか1項記載の偏光板である液晶表示装置。
  7. 液晶層を有する液晶セルと、該液晶セルの外側に配置される偏光板とを備えた液晶表示装置の製造方法であって、
    前記偏光板の側端面の少なくとも一部に導電性機能層を形成した後、前記偏光板を前記液晶セルに貼着する液晶表示装置の製造方法。
  8. 請求項7記載の液晶表示装置の製造方法であって、
    前記導電性機能層として、貼着面に導電性を有する導電性テープを前記偏光板の側端部に貼着する液晶表示装置の製造方法。
  9. 請求項7記載の液晶表示装置の製造方法であって、
    前記導電性機能層として、ペースト状の導電性クリームを前記偏光板の側端部に塗布する液晶表示装置の製造方法。
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