JP4978560B2 - 車両用アシストグリップ照明装置 - Google Patents
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Description
車室内の各種装置を照明する装置100としては、例えば、図6に示すように、インサイドドアハンドルベゼル101に薄肉部102を形成し、その内部にLEDを設置したものが知られている(特許文献1参照)。この照明装置100では、LEDからの光線が薄肉部102を透過することにより、乗員はインサイドドアハンドルベゼル101の位置を知ることができる。
また、車室内をぼんやりと照明する装置103としては、例えば、図7に示すように、ルーフライナ104の一部に板状の光ガイド105を設け、その端面に導光管106を設置したものが知られている(特許文献2参照)。この照明装置103では、導光管106からの光線が光ガイド105の全体から車室内に拡散され、車室内はぼんやりと明るくなる。
また、上述した板状の光ガイド105を備えた照明装置103によりアシストグリップを照明するようにした場合、ルーフライナの一部にルーフライナとは異なる材質の光ガイドが露出することになるので別体感が強く感じられ見栄えが悪い。しかもルーフライナに光ガイドをはめ込んでいるので構造が複雑化してしまう。
1.車両のアシストグリップの周辺に位置するルーフライナに形成された薄肉部と、該薄肉部の裏側に設置された光源と、を備え、
上記光源からの光線が上記薄肉部を透過して上記アシストグリップを照明することを特徴とする車両用アシストグリップ照明装置。
2.上記ルーフライナは上記アシストグリップを収容する収容部を備えると共に、上記薄肉部は上記収容部の車室内側に突出している部位に形成されている上記1.記載の車両用アシストグリップ照明装置。
3.上記薄肉部を形成する上記突出している部位は上記アシストグリップの上側に位置する部位である上記2.記載の車両用アシストグリップ照明装置。
4.上記アシストグリップは、ルーフライナ側と車室内側とに回転可能に支持する支持軸と、上記ルーフライナ側に付勢する付勢手段と、を備え、
使用時には使用者が車室内側に回転させて使用すると共に、不使用時には付勢手段によりルーフライナ側に回転して収容される上記1.乃至3.のいずれか1項に記載の車両用アシストグリップ照明装置。
また、アシストグリップの不使用時には付勢手段によりルーフライナ側に回転して収容される格納式である場合は、不使用時に格納されて夜間は乗員から視認し難くなるが車両用アシストグリップ照明装置により位置を容易に認識できるようになる。
上記「アシストグリップ」は、車両の天井に取り付けられて乗員が把持して姿勢を維持できるものである限り、その構造、大きさ、形状、材質、数量などは特に問わない。このアシストグリップは、ルーフライナ側と車室内側とに回転可能に支持する支持軸と、ルーフライナ側に付勢する付勢手段と、を備えた格納式とすることができる。
ルーフライナとしては、車室内側に露出する表皮と、クッション性を担保する基材と、を少なくとも有するものとできる。表皮としては、不織布、織布、ニット等を採用することができ、これらを組み合わせた複合材や、ポリウレタンフォームシート等の樹脂フォームシートの表面に不織布、織布、ニット等を積層接着した複合材なども採用することができる。基材としてはポリウレタンフォーム等の樹脂フォーム材、繊維成形体等を採用することができる。このルーフライナは、表皮と、基材と、不織布から成る裏打ち材と、を熱硬化性のガラスマットにより張り合わせてプレス成型により成型加工して得ることができる。
上記「光源」は、発した光線が薄肉部を透過するものである限り、その構造、大きさ、形状、材質、数量などは特に問わない。光源としては、端部にLEDが配置された導光管や単独のLED、電球、蛍光灯等とすることができる。この光源は、車両のライト点灯時に点灯するようにできる。
本実施例に係る車両用アシストグリップ照明装置1は、図1及び図2に示すように、アシストグリップ2の周辺に位置するルーフライナ4に形成された薄肉部6と、該薄肉部6の裏側に設置された光源7と、を備えている。そして、光源7からの光線が薄肉部6を透過してアシストグリップ2を照明するようにしている。
ルーフライナ4のアシストグリップ2の設置箇所は凹んだ形状でありアシストグリップ2を収容する収容部8が形成されている。この収容部8のアシストグリップ2の上側に位置する車室内側に突出している直線状の部位に薄肉部6が形成されている。尚、収容部8の下側の車内に突出した部位の裏側にはルーフサイドエアバッグ9が収容されている。
光源7は薄肉部6の裏側に沿って設けられた導光管及びその端部に配置されたLEDとしている。この光源7は車両のライト点灯時に点灯する。
上述した実施例のルーフライナ4の製造方法について図3に基づいて説明する。
ここでのルーフライナ4は、車室内側に露出する不織布から成る表皮12と、クッション性を担保するポリウレタンフォーム材から成る基材13と、不織布から成る裏打ち材14と、を熱硬化性のガラスマット15,15により張り合わせてプレス成型により成型加工したものとしている。そして、プレス時に薄肉部6では他の部位よりも各構成材12,13,14を引き延ばすことにより薄くするようにしている。これにより、基材13だけでなく表皮12も裏打ち材14も薄肉化される。
アシストグリップ2の不使用時にはアシストグリップ2は収容部8に収容されている。そして、夜間等に自動車のライトを点灯させるのと連動して光源7も点灯される。光源7から発せられた光線は薄肉部6を透過してアシストグリップ2の把手11を照明する。また一部の透過光は車室内側を照明する。いずれの透過光も薄肉部6を透過しているのでぼんやりとした弱い光線となっている。
乗員がアシストグリップ2を把持しようとしてドアガラス5の上側を見た際には、把手11がぼんやりと照明されているので把手11の位置を容易に認識することができる。
本実施例によれば、ルーフライナ4と同一部材である薄肉部6の裏側に光源7が設置されているので、消灯時には通常のルーフライナ4と見栄えが変わらない。このため、従来のように別部材である光ガイドを設ける場合に比べて見栄えの低下を防止することができる。また、追加する部材としては光源7だけで足りると共にルーフライナ4の裏側は簡易な構造であるので、従来のように別部材の光ガイドを設けたり、アシストグリップ2の内部に光源7を設けたりする場合に比べて機構の複雑化を抑えることができる。しかも、アシストグリップ2がぼんやりと照明されて浮かび上がり、また一部の光線は車室内をぼんやりと照明することにより、車内照明の意匠性を高めることができる。
また、ルーフライナ4のプレス成型時に薄肉部6では他の部位よりも各構成材12,13,14を引き延ばすことにより薄くするようにしているので、基材13だけでなく表皮12も裏打ち材14も薄肉化して光透過性を高めることができる。しかも、基材13を押し潰すことは無いので、基材13の高密度化による光透過性の低下を防止することができる。
更に、上記実施例では、ルーフライナ4の表皮12として不織布を採用したが、これに限定されず、例えば織布としたりニットとしたりしてもよい。
更に、上記実施例では、薄肉部6はアシストグリップ2の上側に形成されているが、これに限定されず、下側であってもよい。あるいは、上記実施例では、ルーフライナ4は収容部8を備えているが、これに限定されず、収容部8を備えていなくてもよい。
Claims (4)
- 車両のアシストグリップの周辺に位置するルーフライナに形成された薄肉部と、該薄肉部の裏側に設置された光源と、を備え、
上記光源からの光線が上記薄肉部を透過して上記アシストグリップを照明することを特徴とする車両用アシストグリップ照明装置。 - 上記ルーフライナは上記アシストグリップを収容する収容部を備えると共に、上記薄肉部は上記収容部の車室内側に突出している部位に形成されている請求項1記載の車両用アシストグリップ照明装置。
- 上記薄肉部を形成する上記突出している部位は上記アシストグリップの上側に位置する部位である請求項2記載の車両用アシストグリップ照明装置。
- 上記アシストグリップは、ルーフライナ側と車室内側とに回転可能に支持する支持軸と、上記ルーフライナ側に付勢する付勢手段と、を備え、
使用時には使用者が車室内側に回転させて使用すると共に、不使用時には付勢手段によりルーフライナ側に回転して収容される請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用アシストグリップ照明装置。
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