JP4976484B2 - 内燃機関において燃料を高圧で供給するためのラジアルピストンポンプ - Google Patents

Description

本発明は内燃機関において燃料を高圧で供給するためのラジアルピストンポンプであって、
圧縮室を有する押除けケーシングと、
シリンダのシリンダ室内で往復運動可能なピストンと、
燃料供給導管に接続された吸込み弁と、
燃料排出導管に接続された吐出弁と、
を有し、前記吸込み弁と前記吐出弁とがそれぞれ閉鎖ヘッドと弁座とシリンダ区分とばねとを有している形式のものに関する。

公知技術としては、このようなラジアルピストンポンプであって、吸込み弁が押除けケーシング内にかつ吐出弁がシリンダ内に配置され、両弁が互いに直角に位置している形式のものが公知である（ＤＥ１０２２８５５２号明細書）。さらに吸込み弁と吐出弁とは異なる構成形態を有している。これによって著しい費用が吸込み弁と吐出弁との特殊な形態に関してもこの両方の弁ユニットの組立てに関しても発生する。前記欠点を有する類似した構成は別のラジアルピストンポンプも有している（ＤＥ１０３１０１２３号明細書）。

又、公知技術に数えられる別のラジアルピストンポンプも先に述べた欠点を伴って高い費用で構成されている（ＤＥ１０２４３１４８号、ＤＥ１０２００４０２８０７３号明細書）。

これに対応して本発明の課題は簡単に構成され、迅速にかつ費用的に好適に組立てることのできる冒頭に述べた形式のラジアルピストンポンプを提供することである。

この課題は本発明によれば吸込み弁と吐出弁とが同じ構成グループであって、この場合、吐出弁が吸込み弁とは反対の流れ方向でラジアルピストンポンプに組込まれていることにより解決された。これによって、構成グループの著しい減少が可能になる。したがって費用的に好適な構成が得られる。さらに本発明による前記構成によっては改善された組立ての可能性が得られる。何故ならばこの場合には吐出弁を吸込み弁とは反対の方向でラジアルピストンポンプに組込むだけでよくなるからである。

本発明の別の構成では吸込み弁と吐出弁は軸平行に押除けケーシング内に配置され、中間導管を介して互いに接続されている。この場合には、本発明の別の構成では吸込み弁への燃料供給導管と吐出弁への燃料排出導管とを互いに間隔をおいて押除けケーシング内に平行に配置することができる。

本発明の別の特徴によれば圧縮室と供給導管との間の中間導管はシリンダ内に配置されていることができる。

構成形態の更なる簡易化と流動的に好適な解決は、吸込み弁の閉鎖ヘッドがピストンの軸に対して同軸に配置されていることによって得られる。この場合には吸込み弁と吐出弁との閉鎖ヘッドはそれぞれ円錐区分の形で構成されておりかつ弁座の中央にて案内されていることができる。吸込み弁はデッド容積の好適化を伴って流動的に好適に構成されている。

本発明の別の特徴によれば吸込み弁と吐出弁との弁座は押除けケーシングの、シリンダに向いた端面領域に配置されている。さらにシールが吸込み弁と吐出弁との各弁座の端面領域と端部領域とに組込まれていることができる。したがって本発明の構成ではエラストマシールは不要になる。何故ならばこの場合には公知の金属製のシールを使用することができるからである。

以下、本発明を図示した１実施例に基づき詳細に説明する。

図示のラジアルピストンポンプ１は内燃機関、特にコモンレール噴射系にて燃料を高圧で供給するために用いられる。このラジアルピストンポンプ１は押除けケーシング３とこの押除けケーシング３に結合されたシリンダ３０とを有している。シリンダ３０のシリンダ室５内には往復運動するピストン６がある。このピストン６には、例えば自体公知の図示されていない、偏心的に構成された駆動軸で駆動されて、先に述べた往復運動が与えられる。

押除けケーシング３内には燃料供給導管８に接続された吸込み弁１０と、燃料排出導管１４に、有利にはコモンレール噴射系に接続された吐出弁１２とがある。

本発明によれば吸込み弁１０と吐出弁１２とは同一の構成グループである。この場合には、図面から判るように吐出弁１２は吸込み弁１０に較べて反対の流れ方向でラジアルピストンポンプに、この場合には押除けケーシング３に組込まれている。

さらに図面からは吸込み弁１０と吐出弁１２とが軸平行に押除けケーシング３に配置され、中間導管２５を介して互いに接続されていることが判る。この中間導管２５はシリンダ３０内に位置し、しかも圧縮室４と吐出弁１２に対する供給導管２８との間に位置している。圧縮室４はシリンダ室５内で往復運動するピストン６の上側に位置する。

吸込み弁１０と吐出弁１２とはそれぞれ１つの閉鎖ヘッド１６もしくは１６′、弁座１８，１８′、シリンダ区分２０，２０′、ばね２２，２２′を有している。図面から判るように、構成グループの前記個々のエレメントは同一である。この場合、両方の弁１０と１２の閉鎖ヘッド１６，１６′は円錐区分の形状に構成されている。吸込み弁１０と吐出弁１２との閉鎖ヘッド１６，１６′は各弁座１８，１８′に中央にて案内されている。

吸込み弁１０と吐出弁１２との弁座１８，１８′は押除けケーシング３の、シリンダ３０に向いた切欠き内に配置されている。この場合には吸込み弁１０の閉鎖ヘッド１６はピストンＨ−Ｈの軸線に対し同軸に延びている。

前記弁座１８，１８′は正確に製作された場合には導管１４と２５もしくは８と２５との間のシールとして役立つことができる。

択一的に吸込み弁１０と吐出弁１２との弁座１８，１８′は、それぞれ端部側で、吸込み弁１０と吐出弁１２との各弁座１８，１８′の端面領域Ｓと端部領域とにおけるシール３１，３１′もしくは３２，３２′によってシールされることもできる。この場合、押除けケーシング３とシリンダ３０との間には、先に述べたシールによってシールされるギャップが存在する。

唯一の図面から判るように各ポンプの３つの押除けケーシング３の少なくとも１つには、蓄圧器４０が高圧側に配置されていることができる。この蓄圧器４０は場合によっては他の圧力導管と関連して緩衝器としてかつ／又はコモンレールの高圧−蓄圧器として用いられることができる。

本発明の構成ではシリンダ３０の下側に図示されていないポンプケーシングが配置され、該ポンプケーシングが図示されたシリンダ装置をたいてい星形の配置（つまり１２０°の配置）で３つ有している。

従来は高圧燃料は各シリンダ装置の吐出弁１２から出たあとで合流させられ、前述のポンプケーシングに導かれる。したがってポンプケーシングは従来は耐高圧性に構成されている必要があった。いまや、前記合流はポンプケーシング内ではなく、もはやポンプケーシング内を通らない外部のリング導管によって行なう可能性が生じる。この場合にはポンプケーシングは比較的に弱く構成すること、例えばアルミニウムから、ひいては軽くかつ安価に製造することができる。

本発明によるラジアルピストンポンプの作業形式では、燃料は燃料供給導管８を通って開放された吸込み弁１０を介して圧縮室４に流入し、そこでピストン６によって圧縮され、中間導管２５と供給導管２８とを介し、ばね２２′の作用に抗して開く吐出弁１２を経て燃料排出導管１４にかつここから図示されていないコモンレール噴射系へ導かれる。

吸込み弁１０と吐出弁１２との特別な構成と押除け室における特別な配置とによって構造の著しい簡易化と組立て費用の低減化とが得られる。この場合には、個々の構成部分の簡単な構成とシール機能との改善と共に流動的に好適な配置が得られる。

ラジアルピストンポンプの断面図。

符号の説明

１ ラジアルピストンポンプ
３ 押除けケーシング
４ 圧縮室
５ シリンダ室
６ ピストン
８ 燃料供給導管
１０ 吸込み弁
１２ 吐出弁
１４ 燃料排出導管
１６，１６′ 閉鎖ヘッド
１８，１８′ 弁座
２０，２０′ シリンダ区分
２２，２２′ ばね
２５ 中間導管
２８ 供給導管
３０ シリンダ
３１，３１′ シール
３２，３２′ シール
４０ 蓄圧器

Claims (8)

1. 内燃機関において燃料を高圧で供給するためのラジアルピストンポンプ（１）であって、
   圧縮室（４）を有する押除けケーシング（３）と、
   シリンダ（３０）のシリンダ室（５）内で往復運動可能なピストン（６）と、
   燃料供給導管（８）に接続された吸込み弁（１０）と、
   燃料排出導管（１４）に接続された吐出弁（１２）と、
   を有し、
   前記吸込み弁（１０）と前記吐出弁（１２）とがそれぞれ閉鎖ヘッド（１６，１６′）と弁座（１８，１８′）とシリンダ区分（２０，２０′）とばね（２２，２２′）と
   を有しており、
   前記吐出弁（１２）が前記吸込み弁（１０）とは反対の流れ方向でラジアルピストンポンプ（１）に組込まれている、内燃機関において燃料を高圧で供給するためのラジアルピストンポンプにおいて、
   前記吸込み弁（１０）と前記吐出弁（１２）とが同一の構成を有しており、前記吸込み弁（１０）と前記吐出弁（１２）との前記閉鎖ヘッド（１６，１６′）がそれぞれ円錐区分の形で構成されかつ前記弁座（１８，１８′）に中央で案内されており、
   前記吸込み弁（１０）と前記吐出弁（１２）とのそれぞれの弁座（１８，１８′）が前記押除けケーシング（３）の、前記シリンダ（３０）に向いた端面領域（Ｓ）における切欠き内に配置されている
   ことを特徴とする、内燃機関において燃料を高圧で供給するためのラジアルピストンポンプ。
2. 前記吸込み弁（１０）と前記吐出弁（１２）とが軸平行に前記押除けケーシング（３）内に配置されており、当該両弁が中間導管（２５）を介して互いに接続されている、請求項１記載のラジアルピストンポンプ。
3. 前記吸込み弁（１０）への燃料供給導管（８）と前記吐出弁（１２）からの燃料排出導管（１４）とが互いに間隔をおいて平行に前記押除けケーシング（３）内に配置されている、請求項２記載のラジアルピストンポンプ。
4. 前記中間導管（２５）が前記圧縮室（４）と、前記吐出弁（１２）に接続された供給導管（２８）との間で前記シリンダ（３０）内に配置されている、請求項２または３記載のラジアルピストンポンプ。
5. 前記吸込み弁（１０）の前記閉鎖ヘッド（１６）が前記ピストン（６）の軸線（Ｈ−Ｈ）に対し同軸に配置されている、請求項１から４までのいずれか１項記載のラジアルピストンポンプ。
6. 前記吸込み弁（１０）と前記吐出弁（１２）との端面領域（Ｓ）と各弁座（１８，１８′）の端部領域とにシール（３１，３１′，３２，３２′）が設けられている、請求項１から５までのいずれか１項記載のラジアルピストンポンプ。
7. 少なくとも前記押除けケーシング（３）内に蓄圧器（４０）が緩衝器としてかつ／又は高圧蓄圧器として配置されている、請求項１から６までのいずれか１項記載のラジアルピストンポンプ。
8. 複数のラジアルピストンユニットの前記燃料排出導管（１４）が外側のリング導管によって纏められている、請求項１から７までのいずれか１項記載のラジアルピストンポンプ。

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