JP4972986B2 - 非接触icタグ - Google Patents

非接触icタグ Download PDF

Info

Publication number
JP4972986B2
JP4972986B2 JP2006122957A JP2006122957A JP4972986B2 JP 4972986 B2 JP4972986 B2 JP 4972986B2 JP 2006122957 A JP2006122957 A JP 2006122957A JP 2006122957 A JP2006122957 A JP 2006122957A JP 4972986 B2 JP4972986 B2 JP 4972986B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
contact
tag
adhesive
antenna pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006122957A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007293739A (ja
Inventor
哲治 緒方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2006122957A priority Critical patent/JP4972986B2/ja
Publication of JP2007293739A publication Critical patent/JP2007293739A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4972986B2 publication Critical patent/JP4972986B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)

Description

本発明は、腐食性ガスによるICタグの劣化を防止する非接触ICタグの構成に関する。
非接触ICタグは、RFID(Radio Frequency Identification) とも称され、個体の識別が可能な情報を保持するICチップを備え、この情報を無線通信によって非接触で読み取りできるようにされているタグに関する。このようなICタグは、例えば、運送や流通、倉庫、工場工程管理、荷物の取り扱い、施設の管理等の分野で利用されている。
また、図書館では在庫図書に非接触ICタグを付して管理することが行われている。このような用途では、特に長期間の信頼性が求められる。
しかし、非接触ICタグは、製造工程および製品化後においても当該ICタグ自体から、または外部から持続的に発生する腐食性ガスや水蒸気によって、経時的に劣化することが認められている。すなわち、非接触ICタグはアンテナパターンの端部にICチップを接着剤により接合し、非接触通信機能を生ずるようにされているが、当該接着剤から腐蝕性ガスが発生することが知られ、自己および外部からの当該ガスや水分の影響で経時的に劣化する。特に、当該接着剤が硬化性の接着剤である場合は、以下の原因等で腐食性ガスや水蒸気が発生し、ICチップ接合部やアンテナを腐蝕することが顕著である。
エポキシ樹脂はもちろん、すべての有機物は硬化の途中やその後に水と有機物を放出する。水や他の腐蝕性の放出ガスは、通気性のない金属やパッケージされた半導体回路の分野で、信頼性に大きな影響を与える問題になっている。硬化中に放出される蒸気は、主として溶剤か粘度低下に用いた低分子量の希釈剤である。これらの蒸気を大気中に拡散できれば、揮発物は硬化の間に除去され、長期間の信頼性の問題を生じることはない。
しかし、接着剤を硬化しパッケージした後に、接着剤からさらに揮発物の放出されることは望ましくない。特に、揮発物が水蒸気と結合すると腐蝕の生じることが多くなる。
エポキシ樹脂接着剤に多用される硬化剤のジシアンジアミドは、結晶性で、水に可溶な粉末である。融点は214°Cであるが約150°Cで分解を開始する。エポキシ樹脂とは室温では反応せず、融点以上に加熱されると反応して非常に大きな接着強さと強靱性をもった接着剤となる。これらの理由から、ジシアンジアミドは、一液性のエポキシペースト、テープ、フィルムに使用されている。
180°C以下の温度で硬化したい場合には、塩素化した尿素化合物などを促進剤として使用することが一般的である。硬化している間、エポキシ樹脂、ジシアンジアミド、尿素の組合せは反応して、アンモニアをはじめとする低分子量のアミンを含む副生成物を生じ、これら副生成物は樹脂が硬化した後でも長時間にわたって放出を続ける。アンモニアに水蒸気が加わるとアルカリ性となり、アルミニウムのメタライゼーションやボンディングパッドが侵される。
エポキシ樹脂には、ルイス酸の塩であるBF3 のモノエタノールアミン塩で硬化するものもある。ダイボンド用接着剤は、この硬化剤を使用している。150°Cに加熱すると、BF3 はエポキシの硬化に酸触媒として働く。BF3 は強い酸であり、水蒸気があるとアルミニウムや他の金属を腐蝕する。また、硬化の間にエポキシ樹脂の組織中に化学的に結合されないので、BF3 の蒸気はパッケージした後でも硬化したエポキシ樹脂から放出を続ける。
また、集積回路の封止樹脂に難燃剤としてハロゲン系難燃剤と三酸化アンチモンが含まれる場合は、ハロゲンガスあるいはハロゲン化アンチモンが発生し、アルミニウム配線やパッドの接合部の切断を促進するといわれる。
接着剤や接着フィルムの組成は多種多様であり、非接触ICタグに悪影響を与える原因は一律ではないが、外部からの腐蝕性ガスや水蒸気による攻撃に対して対策を講じ、内部からの腐食性ガス発生の抑制も図ることはICタグの信頼性向上に有用と考えられる。
硬化型樹脂が、カード基材に与える影響については特許文献にも記載されている。例えば、特許文献1の段落[0011]は、「強度の強い湿気硬化型反応性ホットメルト樹脂を採用すると、カードを加工した後に樹脂の硬化反応の進行につれて反応ガスが発生し、カード表面の平坦性に悪影響を与える問題がある。」と記載し、段落[0029]には、「硬化反応の副産物として反応ガスである二酸化炭素が発生する。カード基材及びオーバーシートの間に挟まれる反応性ホットメルト樹脂中に発生した反応ガスが、カードの基材またはオーバーシートを膨らませ、平坦なカード表面に影響を及ぼす問題がある。」と記載している。特許文献1はその対策としてガス吸着剤を添加することを提案している。
特許文献2は、電子タグ装置について記載し、その段落[0047]では、「腐食性ガスまたは液体を吸着することにより、乾燥剤は一般にこのようなガスの量を減少させ、それに応じて、電子部品の腐蝕破壊の確率を低減する。」とのように記載し、管状の電子タグに腐食性ガスの吸着剤を充填すること等を提案している。
本発明は非接触ICタグの経時的劣化を防止する層構成からなる非接触ICタグを提案するものであるが、特許文献1、2のようにガス吸着剤を使用するものとは相違している。
特開平11−34548号公報 特開2003−17514号公報
上記のように、電子機器や電子部品に用いられる接着剤は、腐蝕性ガスや不純物、水分を本来的に含み、その発生を極力低減するような改良が図られているが、そのような腐蝕関与物質の発生を皆無とすることは、早急には実現不可能な状況と考えられる。
一方、非接触ICタグは大量にまとめて保管されることが多く、周囲から発生する腐蝕性ガス等の影響を受けやすいと考えられる。そこで、当該腐蝕性ガス等によるICタグの劣化を防止する必要があるが、低コストの要求から簡易な対策が必要になる。
以上の観点より、本課題の解決について鋭意研究の結果、ガス遮断性樹脂層を有する非接触ICタグとその製造方法の発明の完成に至ったものである。
上記課題を解決する本発明の要旨の第1は、アンテナパターンが形成されたベースフィルムの、当該アンテナパターンにICチップの端子を導電性接着剤または導電性接着フィルムを用いてアンテナ端部にフェイスダウン状態で装着した後、当該アンテナシートを熱処理して腐蝕性ガスが実質的に発生しないようにし、さらにそのアンテナシートの両面を、耐水性プラスチックフィルムを最外層とし、その内側面に、接着層、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルムからなる金属腐食性ガス遮断性樹脂層、無延伸ポリエチレンフィルムからなる熱接着性樹脂層を順次積層した材料を用い、該材料の熱接着性樹脂層間を密閉シールしたことを特徴とする非接触ICタグ、にある。
上記課題を解決する本発明の要旨の第2は、アンテナパターンが形成されたベースフィルムの、当該アンテナパターンにICチップの端子を導電性接着剤または導電性接着フィルムを用いてアンテナ端部にフェイスダウン状態で装着した後、当該アンテナシートを熱処理して腐蝕性ガスが実質的に発生しないようにし、さらにそのアンテナシートのアンテナパターン面を前記ベースフィルムと同種または他の材質のプラスチックフィルムまたは紙基材からなる表面保護部材でラミネートして非接触ICタグとし、さらに当該非接触ICタグの両面を、耐水性プラスチックフィルムを最外層とし、その内側面に、接着層、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルムからなる金属腐食性ガス遮断性樹脂層、無延伸ポリエチレンフィルムからなる熱接着性樹脂層を順次積層した材料を用い、該材料の熱接着性樹脂層間を密閉シールしたことを特徴とする非接触ICタグ、にある。
上記課題を解決する本発明の要旨の第3は、アンテナパターンが形成されたベースフィルムの、当該アンテナパターンにICチップの端子を導電性接着剤または導電性接着フィルムを用いてアンテナ端部にフェイスダウン状態で装着した後、当該アンテナシートの両面を、耐水性プラスチックフィルムを最外層とし、その内側面に、接着層、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルムからなる金属腐食性ガス遮断性樹脂層、無延伸ポリプロピレンフィルムからなる熱接着性樹脂層を順次積層した材料を用い、該材料の熱接着性樹脂層間を密閉シールしたことを特徴とする非接触ICタグ、にある。
上記課題を解決する本発明の要旨の第4は、アンテナパターンが形成されたベースフィルムの、当該アンテナパターンにICチップの端子を導電性接着剤または導電性接着フィルムを用いてアンテナ端部にフェイスダウン状態で装着した後、当該アンテナシートのアンテナパターン面を前記ベースフィルムと同種または他の材質のプラスチックフィルムまたは紙基材からなる表面保護部材でラミネートして非接触ICタグとし、さらに当該非接触ICタグの両面を、耐水性プラスチックフィルムを最外層とし、その内側面に、接着層、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルムからなる金属腐食性ガス遮断性樹脂層、無延伸ポリプロピレンフィルムからなる熱接着性樹脂層を順次積層した材料を用い、該材料の熱接着性樹脂層間を密閉シールしたことを特徴とする非接触ICタグ、にある。
上記非接触ICタグにおいて、前記導電性接着フィルムが異方性導電接着フィルムである、ようにすることもできる。
(1)請求項1の非接触ICタグでは、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルムからなる金属腐食性ガス遮断性樹脂層を用いて全体が密閉シールされているので、外部からの腐蝕性ガスによりICタグの機能が損なわれることがない。また、ICチップは導電性接着剤または導電性接着フィルムを用いてアンテナ端部に装着されているが、ICチップ装着後のアンテナシートが腐蝕性ガスの発生が実質的にないようにして熱処理されているので、内部から発生する腐蝕性ガスによってもICタグの機能が損なわれることもない。
(2)請求項2の非接触ICタグも請求項1のICタグと同様の効果を奏するが、一旦完成した非接触ICタグの両面をエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルムからなる金属腐食性ガス遮断性樹脂層を用いて密閉シールした特徴がある。
(3)請求項3の非接触ICタグでは、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルムからなる金属腐食性ガス遮断性樹脂層を用いて全体が密閉シールされているので、外部からの腐蝕性ガスによりICタグの機能が損なわれることがない。ICタグ内部からのガス発生抑制は特に考慮されていないが、一般に、腐蝕性ガスの作用は外部からの影響が大きいので、ガス遮断性樹脂層を用いて全体を密閉シールことによりICタグの機能低下を防止できる。
(4)請求項4の非接触ICタグも請求項3のICタグと同様の効果を奏するが、一旦完成した非接触ICタグの両面をエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルムからなる金属腐食性ガス遮断性樹脂層を用いて密閉シールした特徴がある。
本発明は、機能低下防止を考慮した非接触ICタグに関する。上記目的を達成するため、本発明の非接触ICタグはガス遮断性樹脂層を有するフィルムを用いて外部からの腐蝕性ガスによる劣化を防止することと、好ましくはICチップを装着した接着剤や接着フィルムから腐蝕性ガスが実質的に発生しないように前処理し、内部からの劣化をも防止した特徴がある。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を、さらに詳しく説明する。
図1は、本発明の非接触ICタグの層構成を示す図、図2は、本発明の非接触ICタグの他の層構成を示す図、図3は、ICチップを導電性接着剤により固定する方法の状態図、図4は、異方性導電接着フィルムにより固定する方法の状態図、図5は、アンテナシートの平面図、である。
図1は、本発明の非接触ICタグの層構成(請求項1、請求項3)を示す図である。
本発明の非接触ICタグ1は、アンテナシート5を中心層とし、そのアンテナシート5の両面が、耐水性プラスチックフィルム12を最外層とし、その一方の面に、接着層13a、ガス遮断性樹脂層14、接着層13b、熱接着性樹脂層15を順次積層した材料16を用いて密閉シールした特徴がある。熱接着性樹脂層15がガス遮断性樹脂層14に対して接着性を有する場合は、接着層13bは省略することができる。
ガス遮断性樹脂層14は、他の非接触ICタグやその他の外界に起因する腐蝕性ガスの侵入を遮断する目的である。一般に、エチレンビニルアルコール共重合樹脂層が多用されるが、後述する他の材料であってもよい。
最外層の耐水性プラスチックフィルム12は水に溶解せず、水の侵入を遮断する性質が求められる。エチレンビニルアルコール共重合樹脂層は耐水性に劣り、水濡れした場合、または高湿度下ではガス遮断性を失うか、著しく低下するため当該樹脂層14の水濡れを防止する目的である。接着層13aは、耐水性プラスチックフィルム12とガス遮断性樹脂層14を接合する目的であり、通常、ポリエチレンが用いられるが、ドライラミネート用の接着剤であってもよい。熱接着性樹脂層15はヒートシール性を付与する目的であり、通常、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂が用いられる。接着層13bは、ガス遮断性樹脂層14とガス熱接着性樹脂層15を接合する目的であり、同様に、ポリエチレンが用いられるが、ドライラミネート用の接着剤であってもよい。図1では、積層材料16が、アンテナシート5を中心層として挟み、その両面に熱接着性樹脂層15が対面して接触するので、熱シールして密閉することが可能になる。
図1では図示していないが、アンテナシート5のアンテナパターン2と反対側面の耐水性プラスチックフィルム12面に粘着剤層と剥離紙を有していてもよい。これにより非接触ICタグラベルとして使用可能となる。ただし、必須の構成ではない。
なお、図1において、アンテナシート5のアンテナ面が空間状態のように図示されているが、図示の都合によるもので実際は熱接着性樹脂層15が、アンテナパターン2またはベースフィルム11に密着しているものである。図2の場合も同様である。
アンテナシート5は、例えば、図5の平面外観を有するシートとなる。図5の場合は電磁誘導型のアンテナパターン2がベースフィルム11面に形成されており、当該アンテナパターン2の端部2a,2bにICチップ3が装着されている。ICチップ3のアンテナ端部2a,2bへの装着は導電性接着剤や導電性接着フィルムを用いて行われることが多い。部材6a,6bは、ICチップ3の姿勢安定のために設けるダミー端子であり、部材9は、アンテナの一方端部をベースフィルム11の背面を通してアンテナ端部2aに導く導通回路である。なお、アンテナパターン2は電磁誘導型のものに限らず、ダイポール型アンテナやパッチアンテナであってもよい。電磁誘導方式では周波数13.56MHzが用いられる。
一般的な、非接触ICタグは、アンテナシート5のアンテナパターン2形成側面を、ベースフィルム11と同質または異なる材料のプラスチックフィルム、または紙基材等により被覆して表面保護部材として用いているが、外部からの腐蝕性ガスや水分等の影響で、アンテナパターン2が腐蝕されるか、ICチップ3の装着部が劣化して機能を失う現象が顕著に認められている。アンテナパターン2は薄層の金属箔からなり、ICチップ3の装着部も導電性金属微粒子等によりされることが多いので、腐蝕性ガスの攻撃を受け易いと考えられるからである。
そこで、本発明の非接触ICタグ1では、外界からの水分や湿度の影響を、最外層の耐水性プラスチックフィルム12により防止すると共に、ガス遮断性樹脂層14を用いて外界からの腐蝕性ガスの侵入を防止しようとするものである。
請求項1の非接触ICタグでは、非接触ICタグ1自体の内部からの腐蝕性ガスの発生をも低減させるため、積層材料16によるラミネート前のアンテナシート5を熱処理して腐蝕性ガスが実質的に発生しないようにする処理を行う。腐蝕性ガスが「実質的に発生しない」とは、本発明の非接触ICタグ1の層構成とした場合に、内部から腐蝕性ガスが発生して、その影響により実用的な期間(10年)において、非接触ICタグ1が機能を喪失しない程度に、ガス発生を抑制する処理がされていればよい。
請求項3の非接触ICタグでは、アンテナシートの熱処理を要件としないので内部からの腐蝕性ガスの発生防止を特に考慮していないことになるが、腐蝕性ガスの発生の少ない接着剤等を使用することは勿論好ましい。一般に、非接触ICタグ1に対する腐蝕性ガスの作用は内部からよりも外部からのガスの影響が大きいと考えられるので、ガス遮断性樹脂層14を用いて全体を密閉シールすることによりICタグの機能低下を防止できる。
図2は、非接触ICタグの他の層構成(請求項2、請求項4)を示す図である。
当該非接触ICタグ1は、アンテナシート5のアンテナパターン2面に、表面保護部材4が接着層13cにより被覆されている点で図1の場合と相違している。そして、アンテナシート5と表面保護部材4を含む非接触ICタグ1の表裏面が、耐水性プラスチックフィルム12を最外層とし、その一方の面に、接着層13a、ガス遮断性樹脂層14、接着層13b、熱接着性樹脂層15を順次積層した材料16を用いて密閉シールされている。従って、表面保護部材4と接着層13cを含む以外は、図1の場合と同一になる。
図2の非接触ICタグ1は、一旦、通常の非接触ICタグの形態に完成したものを、さらに耐久性を高める目的で追加の加工により完成できる特徴がある。
なお、通常の非接触ICタグは、アンテナシート5に表面保護部材4を接着剤または粘着剤を接着層13cとしてラミネートして完成する。
請求項2の非接触ICタグでも、非接触ICタグ1の内部からの腐蝕性ガスの発生を事前に防止するため、ラミネート前のアンテナシート5を熱処理して腐蝕性ガスが実質的に発生しないようにする処理するのは、請求項1の非接触ICタグの場合と同様である。
他方、請求項4の非接触ICタグでは、内部からの腐蝕性ガスの発生防止を特に考慮してはいないが、腐蝕性ガスの発生の少ない接着剤等を使用することは勿論好ましい。
次に、非接触ICタグの製造方法について説明する。
まず、非接触ICタグ用のベースフィルム11にアンテナパターン2を形成する。ベースフィルム11には、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等に、銅やアルミニウムの金属箔をラミネートした基材を使用することが多い。この金属箔にフォトレジストや印刷レジストを用いて耐蝕膜パターンを形成し、エッチングしてアンテナパターン2を形成する。あるいは導電性の印刷インキによりシルクスクリーン印刷等により導電性パターンを印刷形成してもよい。
次に、アンテナパターン2の端部にICチップ3を導電性接着剤または導電性接着フィルムを用いて固定し、アンテナシート5を製造する。ICチップ3の装着は以下の方法で行われることが多い。
図3は、ICチップを導電性接着剤により固定する方法の状態図である。導電性接着剤はエポキシ系等の絶縁性ペースト中にAu,Ag,Ni,Cu,Co,Pt等の金属粒子(粒径1μm〜数μm)や粉末、カーボン等の導電性粒子(粒径1μm〜数μm)を分散した接着剤である。等方的に導通するので導電性接着剤はICP(Isotropic Conductive Paste) とも呼ばれる。導電性接着剤6を用いる場合は、非接触インターフェース用端子t1,t2の2つの領域を分けてアンテナに接続する必要がある。すなわち、短絡しないように端子t1と端子t2との領域に分けて導電性接着剤6を塗布し、当該塗布域にそれぞれのアンテナ側端子2a,2bが位置するように位置合わせしてICチップを載置し、圧縮してから導電性接着剤6を乾燥または硬化して本固定する。
端子t1と端子t2は、平面なパッドであっても、突出したバンプであってもよいが、通常、金バンプを用いて接続する方法が行われる。ICチップ3のバンプの高さは、数μmから最大100μm程度で、一般的には10μm〜60μm程度のものが多い。大きさは、30μmから100μm程度の円形(径)や正方形型(辺)が用いられる。
図示していないが、導電性フィルムを用いる場合も同様である。ホットメルト性の導電フィルムを使用し、熱圧をかけて熱溶融し導電性粒子間を接触させて導通させる。その後、温度を下げて固定させる方法が用いられることも多い。
図4は、異方性導電接着フィルムにより固定する方法の状態図である。この場合は、端子t1と端子t2の領域に分ける必要はなく、装着部の全面に異方性導電接着フィルム7を敷きつめればよい。端子t1,t2は、一般に突出したバンプを有するものが使用される。非接触ICタグでは、ホットメルト性の硬化型異方性導電接着フィルム7を使用することが多い。この場合は、ICチップ3上からヒーターブロックを短時間あてがい比較的に低い温度で加熱溶融させ、導電粒子7pが端子間に介在するようにして仮接着する。
本格的な加熱硬化は、その後、別途熱工程を設けて行う。ICチップ3のバンプ高さよりもやや厚めの異方性導電接着フィルム7を使用することが好ましいとされている。
異方性導電接着フィルム7は、良く知られるように導電粒子を分散したテープ状接着剤であり、加熱加圧により面方向の絶縁性を維持したまま厚み方向に導電性を示す微細回路の接続材料である。導電粒子の添加量が一定の範囲で一方向性となり、添加量が増大するにつれて等方性になる。厚み方向には低い抵抗率であって高い導電性が得られることが好ましく、面方向は高い絶縁性があって隣接回路と電気的に遮断されるのが好ましい。このような相反する特性を備えるフィルムは、異方導電フィルム等とも呼ばれ、市販品として日立化成社製の「アニソルム(商標)」やソニーケミカル社製の各種製品等がある。
異方性導電接着フィルム7には、導電性接着剤と同様の金属粒子が用いられるほか、直径数μmから数十μmのプラスチック微粒子を核とし、その表面に、ニッケル/金めっき等の導電性層を被覆した材料も用いられる。プラスチック微粒子は圧縮されて端子との接触面積が増大するため良好な導通がされると言われる。また、フィルムの圧力がかかった方向にのみ導通するので、端子t1,t2の領域を分ける必要はない。ただし、圧力により導通するので突出したバンプを有することが必要になる。接続する双方の端子間に1粒の導電粒子7pが挟まれば導通が確保されると言われる。図4よりも、さらに圧縮された状態で端子t1,t2と端子2a,2b間に導電粒子7pが挟まれた状態になる。
異方性導電接着フィルム7には、粘着性のものも用いられるが、非接触ICタグでは熱硬化性やホットメルト性の樹脂フィルムを使用し熱溶融させて導通させることが多い。工程の短縮のため、低温度、短時間で接続可能なことが必要となる問題がある。
一般に、非接触ICタグの装着ではICチップの破壊を防止するため、あまり高温、高圧をかけないようにしている。従って、未硬化の状態で残った材料により腐蝕性ガスが発生する問題があった。そこで、本発明では、仮接着の後、熱処理工程を設けて腐蝕性ガスの放出を行うことが推奨される。これには、70°C以上、120°C以下の熱条件で、40%RH以下の環境下に4時間以上放置することがよい。より好ましくは、真空吸引の状態で12時間またはそれ以上放置する。
これにより、接着剤等を完全に硬化させてICチップ3を本固定するとともに、接着剤等に起因する腐蝕性ガスを放出させることができる。120°C以下とするのは、過度の熱条件によりICチップに影響を与えないためである。
第1の製造方法では、ICチップを接合したアンテナシート5の両面に直接、ガス遮断性樹脂層フィルムを包含する積層材料16をラミネートする。積層材料16は、耐水性プラスチックフィルム12を最外層とし、その一方の面に、ガス遮断性樹脂層14、接着層13a、熱接着性樹脂層15を順次積層したものを使用する。この積層材料16を熱接着性樹脂層15を内面にして、アンテナシート5の両面に熱シールする。これにより非接触ICタグ1が完成する。
耐水性プラスチックフィルム12は、機械的強度を与えるとともに、水に濡れても溶解せず水分を吸収しない特性を与える。この材料としては、水溶性ではなく、水蒸気透過性もないプラスチッイクフィルムを広範に使用できる。このようなフィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、アクリル樹脂、フッ素系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂、ナイロン6、ナイロン12等のポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂等を挙げることができる。
ガス遮断性樹脂層14としては、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂(エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物)が良く知られている。他にポリ塩化ビニリデン(PVDC)樹脂フィルム、またはPVDCを他のフィルム、例えば、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルムなどにコートしたフィルム、アクリルニトリル共重合樹脂フィルム、ポリビニルアルコール(PVA)フィルム等を使用することができる。
エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂フィルムの市販品には、「ソアノール(商標)」(日本合成化学工業株式会社)や「エバール(商標)」(株式会社クラレ)等がある。エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂は、酸素、窒素、炭酸ガス、ヘリウム、および各種有機溶剤蒸気の遮断性に優れている。しかし、ガス遮断性樹脂は、湿度の影響を受け易く、乾燥時には良好なバリヤー性を示しても、湿度が高くなると悪化する傾向がある。
そこで、本発明では、非接触ICタグの最外層に上記耐水性プラスチックフィルムを用いて、ガス遮断性樹脂層14を水濡れや湿度の影響から保護しようとする考えである。
熱接着性樹脂層15としては、一般にポリエチレンやポリプロピレンが用いられ、前記ガス遮断性樹脂層14に対してラミネートして、あるいは溶融被覆して(エクストルージョンコート)薄膜層として形成することができる。
第2の製造方法では、上記のようにして、アンテナパターン2にICチップ3を装着して完成したアンテナシート5に対して、アンテナ面を保護する表面保護部材4を被覆する。これにより、一旦、通常一般に用いられる非接触ICタグが完成する。
このようにして、一旦完成した非接触ICタグに対して、第1の製造方法と同様にして、この非接触ICタグ1の両面に直接、ガス遮断性樹脂層フィルムを包含する積層材料16をラミネートする。積層材料16は、耐水性プラスチックフィルム12を最外層とし、その一方の面に、ガス遮断性樹脂層14、熱接着性樹脂層15を順次積層したものであって、前記した内容と同一の積層構造からなるものである。
第2の製造方法では、一旦、完成した非接触ICタグを、より耐久性の高いものにして仕様を変更する場合に好都合となるものである。
[アンテナシートの製造]
非接触ICチップ3として平面外形が1.1mm角、厚み125μmのものを使用した。ICチップ3の2個の金バンプの高さは12μm、大きさは径50μmの円形のものである。非接触ICタグ1のベースフィルム11として、厚み16μmの透明2軸延伸PETフィルム(東洋紡績株式会社製造「E5100」)を使用し、その片面に厚み25μmのアルミニウム箔をラミネートして使用した。このベースフィルム11のICチップ3装着面側に、図5のようなアンテナパターン2とアンテナ端部2a,2bを設けたアンテナをエッチングして形成した。アンテナパターン2は、周波数13.56MHz用に設計した電磁誘導方式のものであって、外形は、46mm×76mm程度となった。
ICチップ3のフェース面に、厚み16μmの異方性導電接着フィルム(ソニーケミカル株式会社製「SCCFP20626」)7を圧着した後、アンテナパターン2の端部2a,2bに前記非接触ICチップ3を、ヒータブロックを用い、温度80°C、圧力10kgf/cm2 、時間1秒の条件で仮貼りした。仮貼り後、温度200°C、500gf/cm2 、時間20秒の条件で熱圧をかけて本固定し装着を完了した。その後さらに、アンテナシート5を連続巻取りの状態で、80°Cの熱条件で、35%RH以下の環境下に5時間放置して脱ガス処理を行った。
[積層材料の製造]
積層材料16の最外層となる耐水性プラスチックフィルム12として、厚み16μmの透明2軸延伸ポリエステルフィルム(東洋紡績株式会社製造「エステルE5100」)を使用し、ガス遮断性樹脂層14として、厚み15μmのエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルム(株式会社クラレ製「エバールEF−XL」)を使用し、両者の間を溶融ポリエチレン10μm(接着層13a)でイクストルージョンラミネートした。
また、熱接着性樹脂層15として無延伸ポリエチレンフィルム(出光石油化学工業株式会社製「モアテック0238N」)を最内面に使用し、両者の間を溶融ポリエチレン10μm(接着層13b)でイクストルージョンラミネートし、積層材料16を完成した。
[非接触ICタグの製造]
先に準備したアンテナシート5を中に挟み、その両面を上記で準備した積層材料16を、熱接着性樹脂層15が内面になるようにして積層し、熱シールローラ間を通して、密閉熱シールする加工を行った。これにより、実施形態1(請求項1)の非接触ICタグ1が完成した。
[アンテナシートの製造]
アンテナシート5は実施例1と同一のベースフィルム11を使用し、同一のICチップ3を使用し、同一の条件でアンテナパターン2をエッチングして形成し、ICチップを同一の条件で装着して製造した。
[積層材料の製造]
積層材料16には、実施例1と同一のものを使用した。
[非接触ICタグの製造]
先に準備したアンテナシート5の表面に、表面保護部材4として厚み16μmの透明2軸延伸PETフィルム(東洋紡績株式会社製造「E5100」)を使用し、粘着剤(接着層13c)を用いて、アンテナシート5のアンテナパターン2面にラミネートした。その後、非接触ICタグの連続巻取りの状態で、80°Cの熱条件で、35%RH以下の環境下に5時間放置して脱ガス処理を行った。
上記により一旦完成した非接触ICタグを中心層として挟み、その両面を上記で準備した積層材料16を、熱接着性樹脂層15が内面になるようにして積層し、熱シールローラ間を通して、密閉熱シールする加工を行った。これにより、実施形態2(請求項2)の非接触ICタグ1が完成した。
[アンテナシートの製造]
アンテナシート5は実施例1と同一のベースフィルムを使用し、同一のICチップ3を使用し同一の条件でアンテナパターン2をエッチングして形成し、ICチップを同一の条件で装着して製造した。ただし、80°Cの熱条件による脱ガス処理は行っていない。
[積層材料の製造]
積層材料16の最外層となる耐水性プラスチックフィルム12として、厚み15μmの透明2軸延伸ナイロンフィルム(ユニチカ株式会社製「エンブレムRT」)を使用し、ガス遮断性樹脂層14として、厚み15μmのエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルム(株式会社クラレ製「エバールEF−RT」)を使用し、熱接着性樹脂層15として厚み60μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡績株式会社製「パイレンT−1146」)を使用した。そして、相互の層間を公知のドライラミネーション法により、2液反応型ウレタン系接着剤をそれぞれ塗布量3g/m2 (固形分)で塗布(接着層13a,13b)して順次貼り合わせし、積層材料16を完成した。
[非接触ICタグの製造]
先に準備したアンテナシート5を中に挟み、その両面を上記で準備した積層材料16を、熱接着性樹脂層15が内面になるようにして積層し、熱シールローラ間を通して、密閉熱シールする加工を行った。これにより、実施形態3(請求項3)の非接触ICタグ1が完成した。
[アンテナシートの製造]
アンテナシート5は実施例1と同一のベースフィルムを使用し、同一のICチップ3を使用し同一の条件でアンテナパターン2をエッチングして形成し、ICチップを同一の条件で装着して製造した。ただし、80°Cの熱条件による脱ガス処理は行っていない。
[積層材料の製造]
積層材料16には、実施例3と同一のものを使用した。 [非接触ICタグの製造]
先に準備したアンテナシート5の表面に、表面保護部材4として厚み16μmの透明2軸延伸PETフィルム(東洋紡績株式会社製造「E5100」)を使用し、粘着剤(接着層13c)を用いて、アンテナシート5のアンテナパターン2面にラミネートした。
上記により一旦完成した非接触ICタグを中心層として挟み、その両面を上記で準備した積層材料16を、熱接着性樹脂層15が内面になるようにして積層し、熱シールローラ間を通して、密閉熱シールする加工を行った。これにより、実施形態4(請求項4)の非接触ICタグ1が完成した。
[比較例]
[アンテナシートの製造]
アンテナシート5は実施例1と同一のベースフィルムを使用し、同一のICチップ3を使用し、同一の条件でアンテナパターン2をエッチングして形成し、ICチップを同一の条件で装着して製造した。
[非接触ICタグの製造]
先に準備したアンテナシート5の表面に、表面保護部材4として厚み16μmの透明2軸延伸PETフィルム(東洋紡績株式会社製造「E5100」)を使用し、粘着剤(接着層13c)を用いて、アンテナシート5のアンテナパターン2面にラミネートした。これにより比較例の非接触ICタグ1hが完成した。
[耐腐蝕性試験]
比較例の非接触ICタグ1h中に実施例の非接触ICタグ1を混在させた状態で、一定の環境に放置する以下の試験方法で、耐腐蝕性試験を行った。
<環境条件> 密閉したガラス製デシケータの底板の下側に水を満たした状態とし、40°Cの恒温槽内に1ケ月間保管する。
試験品は次の(1)〜(5)の状態とした。
(1)比較例の非接触ICタグ1hの90枚中に、実施例1の非接触ICタグ1を10枚混在させて、上記デシケータ中に保管する。
(2)比較例の非接触ICタグ1hの90枚中に、実施例2の非接触ICタグ1を10枚混在させて、上記デシケータ中に保管する。
(3)比較例の非接触ICタグ1hの90枚中に、実施例3の非接触ICタグ1を10枚混在させて、上記デシケータ中に保管する。
(4)比較例の非接触ICタグ1hの90枚中に、実施例4の非接触ICタグ1を10枚混在させて、上記デシケータ中に保管する。
(5)比較例の非接触ICタグ1hのみ100枚を、上記デシケータ中に保管する。
[耐腐蝕性試験結果]
上記(1)〜(4)の試験では、各実施例の非接触ICタグ中に腐蝕の生じたものは発見されず、非接触通信機能も良好であった。ただし、(5)の比較例では、腐蝕の生じたものは発見されなかったが、1枚の通信不良品が検出された。なお、通信性能の試験は、非接触リーダライタ(ウェルトキャット株式会社製「RCT−200−1」)によった。
本発明の非接触ICタグの層構成を示す図である。 本発明の非接触ICタグの他の層構成を示す図である。 ICチップを導電性接着剤により固定する方法の状態図である。 異方性導電接着フィルムにより固定する方法の状態図である。 アンテナシートの平面図である。
符号の説明
1 非接触ICタグ
2 アンテナパターン
3 ICチップ
4 表面保護部材
5 アンテナシート
6 導電性接着剤
7 異方性導電接着フィルム
9 導通回路
11 ベースフィルム
12 耐水性プラスチックフィルム
13a,13b,13c 接着層
14 ガス遮断性樹脂層
15 熱接着性樹脂層
16 積層した材料、積層材料

Claims (5)

  1. アンテナパターンが形成されたベースフィルムの、当該アンテナパターンにICチップの端子を導電性接着剤または導電性接着フィルムを用いてアンテナ端部にフェイスダウン状態で装着した後、当該アンテナシートを熱処理して腐蝕性ガスが実質的に発生しないようにし、さらにそのアンテナシートの両面を、耐水性プラスチックフィルムを最外層とし、その内側面に、接着層、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルムからなる金属腐食性ガス遮断性樹脂層、無延伸ポリエチレンフィルムからなる熱接着性樹脂層を順次積層した材料を用い、該材料の熱接着性樹脂層間を密閉シールしたことを特徴とする非接触ICタグ。
  2. アンテナパターンが形成されたベースフィルムの、当該アンテナパターンにICチップの端子を導電性接着剤または導電性接着フィルムを用いてアンテナ端部にフェイスダウン状態で装着した後、当該アンテナシートを熱処理して腐蝕性ガスが実質的に発生しないようにし、さらにそのアンテナシートのアンテナパターン面を前記ベースフィルムと同種または他の材質のプラスチックフィルムまたは紙基材からなる表面保護部材でラミネートして非接触ICタグとし、さらに当該非接触ICタグの両面を、耐水性プラスチックフィルムを最外層とし、その内側面に、接着層、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルムからなる金属腐食性ガス遮断性樹脂層、無延伸ポリエチレンフィルムからなる熱接着性樹脂層を順次積層した材料を用い、該材料の熱接着性樹脂層間を密閉シールしたことを特徴とする非接触ICタグ。
  3. アンテナパターンが形成されたベースフィルムの、当該アンテナパターンにICチップの端子を導電性接着剤または導電性接着フィルムを用いてアンテナ端部にフェイスダウン状態で装着した後、当該アンテナシートの両面を、耐水性プラスチックフィルムを最外層とし、その内側面に、接着層、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルムからなる金属腐食性ガス遮断性樹脂層、無延伸ポリプロピレンフィルムからなる熱接着性樹脂層を順次積層した材料を用い、該材料の熱接着性樹脂層間を密閉シールしたことを特徴とする非接触ICタグ。
  4. アンテナパターンが形成されたベースフィルムの、当該アンテナパターンにICチップの端子を導電性接着剤または導電性接着フィルムを用いてアンテナ端部にフェイスダウン状態で装着した後、当該アンテナシートのアンテナパターン面を前記ベースフィルムと同種または他の材質のプラスチックフィルムまたは紙基材からなる表面保護部材でラミネートして非接触ICタグとし、さらに当該非接触ICタグの両面を、耐水性プラスチックフィルムを最外層とし、その内側面に、接着層、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルムからなる金属腐食性ガス遮断性樹脂層、無延伸ポリプロピレンフィルムからなる熱接着性樹脂層を順次積層した材料を用い、該材料の熱接着性樹脂層間を密閉シールしたことを特徴とする非接触ICタグ。
  5. 導電性接着フィルムが異方性導電接着フィルムであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1の請求項記載の非接触ICタグ。
JP2006122957A 2006-04-27 2006-04-27 非接触icタグ Active JP4972986B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006122957A JP4972986B2 (ja) 2006-04-27 2006-04-27 非接触icタグ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006122957A JP4972986B2 (ja) 2006-04-27 2006-04-27 非接触icタグ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007293739A JP2007293739A (ja) 2007-11-08
JP4972986B2 true JP4972986B2 (ja) 2012-07-11

Family

ID=38764295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006122957A Active JP4972986B2 (ja) 2006-04-27 2006-04-27 非接触icタグ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4972986B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5282519B2 (ja) * 2008-10-10 2013-09-04 新日鐵住金株式会社 結晶粒解析装置、結晶粒解析方法、及びコンピュータプログラム
KR101169699B1 (ko) 2011-03-09 2012-07-30 주식회사 루셈 시트형 알에프아이디 태그
WO2017159222A1 (ja) * 2016-03-18 2017-09-21 サトーホールディングス株式会社 アンテナパターンの製造方法、rfidインレットの製造方法、rfidラベルの製造方法及びrfid媒体の製造方法
CN107181059A (zh) * 2017-06-09 2017-09-19 中山金利宝胶粘制品有限公司 高频rfid天线、制作方法及其应用的rfid标签

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6490418A (en) * 1987-09-30 1989-04-06 Seiko Epson Corp Liquid crystal display element with plastic film
JPH07315357A (ja) * 1994-05-25 1995-12-05 Toppan Printing Co Ltd 酸素バリヤ性包装材料
JP2001257292A (ja) * 2000-03-10 2001-09-21 Hitachi Maxell Ltd 半導体装置
JP2003017514A (ja) * 2001-03-20 2003-01-17 Schlumberger Holding Ltd 電子タグ装置および電子タグをパッケージする方法
JP2003067714A (ja) * 2001-08-29 2003-03-07 Oji Paper Co Ltd Ic実装体
JP2003317065A (ja) * 2002-04-23 2003-11-07 Konica Minolta Holdings Inc Icカードの作成方法及びicカード
JP2005011227A (ja) * 2003-06-20 2005-01-13 Oji Paper Co Ltd Icラベル
JP2005037895A (ja) * 2003-06-27 2005-02-10 Oji Paper Co Ltd Icラベル
JP2006113617A (ja) * 2004-04-09 2006-04-27 Taisei Lamick Co Ltd Icチップ実装体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007293739A (ja) 2007-11-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6503821B2 (en) Integrated circuit chip carrier assembly
TWI486423B (zh) 導電體連接用構件,連接構造及太陽電池模組
RU2471232C2 (ru) Антенный лист, ретранслятор и буклет
US6572022B2 (en) Information recording tag
KR20120032402A (ko) 플립칩형 반도체 이면용 필름 및 그의 용도
JP4972986B2 (ja) 非接触icタグ
WO2008050724A1 (en) Composite semiconductor device, semiconductor package and spacer sheet used in the same, and method for manufacturing composite semiconductor device
JP5398455B2 (ja) 異方性導電フィルム及びその製造方法
US7275696B2 (en) Non-contact ID card and the like and method for manufacturing same
US20080129455A1 (en) Method for forming rfid tags
TWI423269B (zh) 導電接合片用的絕緣片、導電接合片、導電接合片的製造方法及電子複合構件的製造方法
US8695207B2 (en) Method for manufacturing an electronic device
US6946789B2 (en) EL sheet with bent leg connectors
JP2007211084A (ja) 遮光フィルム
US7674649B2 (en) Radio frequency identification (RFID) tag lamination process using liner
KR101808347B1 (ko) 필름 적층체, 필름 적층체의 부착 방법, 필름 적층체를 이용한 접속 방법 및 접속 구조체
US7332798B2 (en) Non-contact ID card and manufacturing method thereof
JP3781510B2 (ja) 電池及びその製造方法
JP2019179909A (ja) 電磁波シールド用フィルム、および電磁波シールド用フィルム封止電子部品搭載基板
JP4855880B2 (ja) アンテナ回路、アンテナ回路の製造方法、icインレット、icタグ
JP2003006594A (ja) 両面テープを用いたrf−idメディアの形成方法
WO2005013360A1 (ja) フリップチップ実装用基板
US9814142B1 (en) Electronic devices wire bonded to substrate through an adhesive layer and method of making the same
JP2002334910A (ja) 電子部品実装用接着剤層を有する電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法
JP2012507850A (ja) 内部の底が絶縁された容器及びその製造方法、そしてその容器を使用して組み立てられたキャパシタ装置及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090325

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110920

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110927

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111227

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120313

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120326

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4972986

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150420

Year of fee payment: 3