JP4968849B2 - レーザ加工方法 - Google Patents

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本発明は、例えば半導体ウェーハ等の薄板材料にレーザ光線を照射して直線状の溝を形成するレーザ加工方法に係り、特に、薄板材料を紫外線硬化テープに粘着させて加工する場合に好適な技術に関する。
半導体デバイスのチップ製造工程においては、略円盤状の半導体ウェーハの表面に、格子状に配列された分割予定ラインによって多数の矩形状のチップ領域を区画し、これらチップ領域にICやLSI等の電子回路を形成した後、ウェーハに対して裏面研削など必要な処理を行ってから、ウェーハを分割予定ラインに沿って切断して分割(ダイシング)して、各チップ領域を半導体チップとして得ている。このようにして得られた半導体チップは、樹脂封止によりパッケージングされて、携帯電話やPC(パーソナル・コンピュータ)等の各種電気・電子機器に広く用いられている。
近年では、透過性のレーザ光線を分割予定ラインに沿って照射することにより、ウェーハをダイシングするレーザダイシングが採用されてきている(特許文献1)。ウェーハをダイシングする際には、搬送しにくいウェーハをハンドリングするために、ダイシングテープにウェーハを貼着し、ダイシングテープに貼着したダイシングフレームをハンドリングすることが行われている。この場合、ダイシング完了後はダイシングテープからチップを剥離してピックアップすることになるが、その際には剥離性が高い方が剥離しやすい。そこで、ダイシングテープの粘着剤に紫外線硬化型を用い、チップをピックアップする際にダイシングテープに紫外線を照射して粘着剤の粘着性を低下させ、これによってピックアップをし易くしている(特許文献2)。
特開平10−305420号公報 特開2007−142327号公報
ところが、ダイシングの際に分割予定ラインに沿って照射するレーザ光線によってウェーハが加熱されると、その熱が周辺の紫外線硬化粘着剤に伝達されて変質が生じ、紫外線を照射しても粘着性が低下しないといったことが起こる。このような現象が生じると、ピックアップの際に、加熱されて粘着性が残っている部分が半導体チップに付着し、実装工程で半導体チップをピックアップしようとしても半導体チップの一部がダイシングテープから離れず、実装できない場合があった。この不具合は、レーザ光線照射による加工が溝形成であっても、厚さをフルカットした場合であっても発生するものであった。
これに対して、本発明者等がダイシングテープに用いる紫外線硬化粘着剤を調査したところ、60℃程度の加熱によって変質し、変質した後はいくら紫外線を照射しても硬化しないことが判明した。したがって、本発明は、レーザダイシングの際に発生する熱による紫外線硬化粘着剤の変質の影響を回避することができ、よって実装工程を円滑に行うことができるレーザ加工方法を提供することを目的としている。
本発明のレーザ加工方法は、フレームに配設された粘着性を有する紫外線硬化テープに裏面側が貼着されたワークを保持した状態でワークにレーザにより加工を施すレーザ加工方法において、ワークにレーザ加工を施す前に、紫外線硬化テープに紫外線を照射して粘着性を低下させ、レーザ加工を、355nmの波長を有するレーザ光線をワークの表面側から照射して行うことを特徴としている。
本発明によれば、ワークを加工する時点で紫外線硬化テープの粘着性が低下しているから、レーザ加工時に発生する熱による紫外線硬化テープへの影響は問題とならない。このように、本発明では、確実に粘着性が低下した紫外線硬化テープから半導体チップ等をピックアップすることができるので、ピックアップ不良が少なく実装工程を円滑に行うことができる。
ここで、紫外線硬化テープには、表面に紫外線硬化粘着剤が設けられたダイシングテープが含まれるが、その他、半硬化状態で粘着性を有する樹脂フィルムも含まれる。また、上記のようなダイシングテープの表面に、チップ実装用としてウェーハの裏面に設けられるDAF(Die Attach Film)を粘着させたものも本発明の紫外線硬化テープに含まれる。この場合において、DAFには、高温(例えば150℃以上)にすることで粘着性が生じ、常温で粘着性がなくなるものを用いることができる。このようなDAFを用いる場合には、紫外線硬化テープに粘着させたDAFを高温にしてワークと粘着させる。なお、DAFを常温に戻してもワークとの粘着状態は維持される。
加工前の紫外線の照射条件は、従来において加工後に行われていた照射条件と同等とされる。すなわち、紫外線照射によって紫外線硬化テープの粘着性を低下させるが完全に消失させるのではなく、実装工程へフレームごとハンドリングする際に半導体チップ等が紫外線硬化テープ上で位置ずれしない程度の粘着性を残す。したがって、本発明は、加工抵抗の無いレーザ加工に特に有効である。
なお、本発明を開発するにあたり、初めから粘着力の弱い紫外線硬化テープを用いることが検討された。しかしながら、そのような特殊な紫外線硬化テープを用意することは煩雑であるとともに経済的でなく、また、ダイシングのみを請け負うような下請企業では、紫外線硬化テープを選定する自由が認められていないことがある。加えて、表面にDAFを粘着させた紫外線硬化テープなどでは、紫外線硬化粘着剤に強力な粘着力が求められているため、その要求に逆行するような紫外線硬化テープを求めるのは困難であった。
さらに、上記のような紫外線硬化テープでは、フレームとの貼着部の粘着力も弱くなり、フレームのハンドリングに支障を来すことが懸念される。この点、本発明では、ワークを貼着している部分だけに選択的に紫外線を照射することにより、ワークを貼着している部分だけの粘着力を選択的に弱くすることができるので、紫外線硬化テープのフレームに対する粘着力を維持することができる。
本発明で言うワークは特に限定はされないが、例えば半導体ウェーハ等のウェーハや、上述のDAF等の粘着部材、あるいは半導体製品のパッケージ、ガラス系あるいはシリコン系の基板、さらには、ミクロンオーダーの精度が要求される各種加工材料等が挙げられる。また、ウェーハを粘着させたDAFも本発明のワークに含まれる。この場合において、ウェーハをダイシングした後にDAFのみをレーザでダイシングすることがあるが、その際には切断屑の発生がウェーハのダイシングより少ないために洗浄が不要な場合がある。したがって、遠心力を利用した洗浄等を行うと加工したワークが紫外線硬化テープから飛散することが懸念される本発明では、上記のような加工に特に好適である。
本発明によれば、ワークを加工する時点で紫外線硬化テープの粘着性が低下しているから、確実に粘着性が低下した紫外線硬化テープから半導体チップ等をピックアップすることができるので、ピックアップ不良が少なく実装工程を円滑に行うことができる等の効果が得られる。
以下、図面を参照して本発明に係る一実施形態を説明する。
[1]ワーク(半導体ウェーハ)
図1は、本実施形態での加工対象である薄板状のワークを示している。このワークはシリコン等を材料とする円盤状の半導体ウェーハ(以下、ウェーハと略称)である。このウェーハ1は、例えば、厚さが200μm程度、直径が200mm程度のものである。ウェーハ1の外周部の一部には、結晶方位を示すマークとしてオリエンテーションフラット2が形成されている。
ウェーハ1の表面には、第1の方向(図1で左右方向)に延びる複数の第1の分割予定ラインAと、第1の分割予定ラインAに直交する方向(図1で上下方向)に延びる複数の第2の分割予定ラインBとが形成されている。各分割予定ラインA,Bは、それぞれが互いに平行、かつ等間隔であり、格子状に配列されている。
格子状に配列された各分割予定ラインA,Bにより、ウェーハ1の表面には複数の矩形状のチップ3が区画されている。これらチップ3の表面には、図示せぬICやLSI等の電子回路が形成されている。各チップ3は、ウェーハ1に対して裏面研削による薄化などの必要に応じた処理がなされた後、全ての分割予定ラインA,Bが切断されてウェーハ1がダイシングされることにより、1つ1つが個片化したものとして得られる。分割予定ラインA,Bの切断は、レーザ光線照射によってフルカットしたり、レーザ光線照射によって溝を形成した後に、さらにレーザ光線照射でフルカットしたりすることによって行うことができる。
レーザ加工装置10では、ウェーハ1は、円盤状のチャックテーブル41上(図3参照)に表面を上に向けて水平にセットされ、レーザ加工手段50のレーザヘッド52から分割予定ラインA,Bに沿ってレーザ光線が照射されるようになっている。ウェーハ1をチャックテーブル41にセットする際には、図2(A)に示すように、ウェーハ1はダイシングテープ4を介してダイシングフレーム5に保持された状態とされる。
ダイシングテープ4は、例えば、厚さ100μm程度のポリ塩化ビニルを基材4aとし、その片面に厚さ5μm程度でアクリル樹脂系の紫外線硬化粘着剤4bが塗布された円形状の粘着テープである(図2(B)参照)。ダイシングフレーム5は、ウェーハ1の直径よりも大きな内径を有する環状の薄板部材であって、金属等の剛性を有する材料からなるものであり、ダイシングテープ4の粘着面(図2で上面)の外周部分に貼着される。ウェーハ1は、ダイシングテープ4の粘着面の中央部分に裏面が貼着され、ダイシングテープ4を介してダイシングフレーム5に保持される。このようにしてダイシングテープ4およびダイシングフレーム5で保持されたウェーハ1は、ダイシングフレーム5をハンドリングすることにより搬送されてレーザ加工装置10にセットされる。以下に、レーザ加工装置10を説明する。
[2]レーザ加工装置
レーザ加工装置10は基台11を有しており、この基台11上には、XY移動テーブル12が、水平なX軸方向およびY軸方向に移動自在に設けられている。このXY移動テーブル12の上に上記チャックテーブル41が設置されており、XY移動テーブル12がX軸方向やY軸方向に移動することにより、レーザヘッド52からウェーハ1の分割予定ラインA,Bに沿ってレーザ光線が照射されるようになっている。
XY移動テーブル12は、基台11上にX軸方向に移動自在に設けられたX軸ベース20と、このX軸ベース20上にY軸方向に移動自在に設けられたY軸ベース30との組み合わせで構成されている。X軸ベース20は、基台11上に固定されたX軸方向に延びる一対の平行なガイドレール21に摺動自在に取り付けられており、モータ22でボールねじ23を作動させるX軸駆動機構24によってX軸方向に移動させられる。一方、Y軸ベース30は、X軸ベース20上に固定されたY軸方向に延びる一対の平行なガイドレール31に摺動自在に取り付けられており、モータ32でボールねじ33を作動させるY軸駆動機構34によってY軸方向に移動させられる。
Y軸ベース30の上面には、円筒状のチャックベース40が固定されており、このチャックベース40の上に、チャックテーブル41がZ軸方向(上下方向)を回転軸として回転自在に支持されている。チャックテーブル41は、ウェーハ1を真空吸引作用により吸着して保持する一般周知の真空チャック式のものであって、チャックベース40内に収容された図示せぬ回転駆動機構によって一方向または両方向に回転させられる。チャックテーブル41の周囲には、ダイシングフレーム5を着脱自在に保持する一対のクランプ42が、互いに180°離れた位置に配設されている。これらクランプ42は、チャックベース40に取り付けられている。
この場合のXY移動テーブル12においては、X軸ベース20がX方向に移動する状態が、レーザ光線照射を分割予定ラインAまたはBに沿って照射する加工送りとされる。そして、Y軸ベース30がY軸方向に移動する状態が、レーザ光線を照射する対象の分割予定ラインA(B)を切り替える割り出し方向とされる。なお、加工送り方向と割り出し方向は、この逆、つまり、Y軸方向が加工方向、X軸方向が割り出し方向に設定されてもよく、限定はされない。
次に、レーザ加工手段50を説明する。レーザ加工手段50は、チャックテーブル41の上方に向かってY軸方向に延びる直方体状のケーシング51を有しており、このケーシング51の先端に、上記レーザヘッド52が設けられている。ケーシング51は、基台11の上面に立設されたコラム13に、鉛直方向(Z軸方向)に沿って上下動自在に設けられており、コラム13内に収容された図示せぬ上下駆動機構によって上下動させられる。
ケーシング51内には、レーザ加工手段50の構成要素として、YAGレーザ発振器、あるいはYVO4レーザ発振器からなるパルスレーザ光線発振器が収容されている(図示略)。また、ケーシング51内には、パルスレーザ光線発振器が発振したレーザ光線の出力(パルスエネルギー)を調整する出力調整器や繰り返し周波数器等の付帯機器も収容されている。また、レーザヘッド52内には、レーザ光線発振器から水平に照射されたパルスレーザ光線を下方に方向転換するミラーや、このミラーによって方向変換されたレーザ光線を集光するレンズ等が収容されている。
図3に示すように、ケーシング51の先端であってレーザヘッド52の隣には、撮像手段60が配設されている。この撮像手段60は、レーザヘッド52から照射されるレーザ光線の照射領域を撮像して検出するものであり、チャックテーブル41にセットされたワーク(ここではウェーハ)を照明する照明手段や光学系、光学系で捕らえられた象を撮像するCCD等からなる撮像素子等を備えている。
次に、図3において符号70は紫外線照射手段である。紫外線照射手段70は、基台11に取り付けられたワーク台71を備えている。ワーク台71の上縁部には、X軸方向に伸びるアーム72がY軸方向へ移動可能に設けられ、アーム72の先端部にはダイシングフレーム5の縁部を把持するチャック73が取り付けられている。一方、ワーク台71の上面の両側部には、Y軸方向へ延在する段部71aが形成されている。この段部71aにダイシングフレーム5の縁部を載置することにより、ダイシングフレーム5がワーク台71の上面から浮き上がり、チャック73によってダイシングフレーム5を把持することができる。そして、チャック73は、次に説明する紫外線照射ユニット80やカセット90にダイシングフレーム5を出し入れする。
紫外線照射ユニット80は、一対のガイドレール81によって上下方向(Z軸方向)へ移動自在に支持され、ボールネジ82と、ボールネジ82を回転させるモータ83によって駆動される。図4は紫外線照射ユニット80の詳細を示す断面図である。図4に示すように、紫外線照射ユニット80はY軸方向を向く側面が開放された箱状のもので、そのX軸方向に位置する内側面の上端部には、Y軸方向に伸びる支持フレーム84が取り付けられている。支持フレーム84はダイシングフレーム5を支持するもので、支持フレーム84の高さとワーク台71の段部71aの高さを一致させた状態で、チャック73に把持されたダイシングフレーム5は、支持フレーム84上を滑って紫外線照射ユニット80に対して出し入れされる。
紫外線照射ユニット80の下部には、板85が架設され、板85の上には、紫外線照射光源であるLED86が設けられている。LED86は、例えば、キーエンス社製UV−400を約1000個配列して構成されており、LED86の上方に収容されるダイシングフレーム5を粘着しているダイシングテープ4のうち、ウェーハ1を粘着している部分に紫外線が照射されるようになっている。ここで,紫外線の波長は約365nm、LED1個当たりの照度は約26000mW/cm2とすることができる。
上記構成の紫外線照射ユニット80の上には、カセット90が着脱自在に取り付けられている。カセット90はY軸方向を向く側面が開放された箱状のもので、そのX軸方向に位置する内側面には、Y軸方向に伸びる支持フレーム(図示略)が複数段取り付けられており、ダイシングフレーム5を複数収容するようになっている。そして、支持フレームの高さと上述の段部71aの高さを一致させた状態で、チャック73に把持されたダイシングフレーム5は、支持フレーム上を滑ってカセット90に対して出し入れされる。
次に、図3において符号100は、ダイシングテープ4およびウェーハ1を装着したダイシングフレーム5を搬送するためのロボットハンドである。基台11の側面には、上方へ向けて伸びる衝立101が取り付けられ、衝立101には、Y軸ベース102がガイドレール103によってY軸方向に移動自在に支持されている。Y軸ベース102は、ボールネジ104と、このボールネジ104を回転させるモータ105によってY軸方向へ移動させられる。
Y軸ベース102には、X軸方向へ向けて突出するとともに先端から下方へ向けて屈曲するアーム106が取り付けられている。アーム106の下方へ向けて屈曲した先の下端部106aは、上下方向に向けて伸縮自在に構成され、下端部106aには、真空チャック107が取り付けられている。真空チャック107は、円錐状の内面を有する4つの真空パッド107aを備え、真空パッド107aの内面から真空吸引することにより、ダイシングフレーム5を吸着させる。
[3]レーザ加工装置の動作
次に、上記構成のレーザ加工装置の動作を説明する。
図2に示したようにダイシングテープ4を介してダイシングフレーム5に保持されたウェーハ1は、カセット90に複数収容され、カセット90は、紫外線照射ユニット80の上に装着される。そして、ボールネジ82の回転によって紫外線照射ユニット80が移動し、カセット90内の例えば最下段のウェーハ1がチャック73と対向する位置で静止する。すると、アーム72が当該ウェーハ1側へ移動し、ウェーハ1を支持しているダイシングフレーム5を把持する。そして、チャック73はY軸方向へ移動し、ダイシングフレーム5をウェーハ1ごとカセット90から抜き出してワーク台71の段部71aに載置する。
次いで、紫外線照射ユニット80が上昇し、段部71aの高さに対して紫外線照射ユニット80の支持フレーム84を合致させると、チャック73が紫外線照射ユニット80側へ移動してダイシングフレーム5を支持フレーム84上に載置する。この状態でLED86から紫外線をウェーハ1に向けて照射し、ダイシングテープ4の表面に設けた紫外線硬化粘着剤4bの粘着力を低下させる。次いで、チャック73はY軸方向へ移動し、ダイシングフレーム5をウェーハ1ごと紫外線照射ユニット80から抜き出してワーク台71の段部71aに載置する。
続いて、ロボットハンド100のY軸ベース102がY軸方向へ移動し、真空チャック107がウェーハ1の真上に位置するように停止する。そして、真空チャック107が下降してその真空パッド107aでダイシングフレーム5を吸着し、上昇してチャックテーブル41側へ移動する。そのとき、チャックテーブル41は、その中心が真空チャック107の中心の移動軌跡と重なるように移動させられており、真空チャック107は、チャックテーブル41の真上まで来ると下降する。真空チャック107は、ダイシングフレーム5をチャックテーブル41上に載置すると真空吸引を停止し、ウェーハ1は、真空運転されているチャックテーブル41上に、チップ3が形成されている表面を上に向けて同心状に載置され、真空吸引作用により吸着、保持される。また、ダイシングフレーム5がクランプ42によって保持される。
次いで、X軸ベース20をX軸方向に移動させて、ウェーハ1をレーザヘッド52から照射されるレーザ光線の焦点からX方向に外れた位置に位置付ける。また、Y軸ベース30を割り出し方向(Y軸方向)に移動させて、1本の第1の分割予定ラインAのY軸方向位置をレーザ光線の焦点に合致させる。さらに、ケーシング51の上下位置を調整して、レーザヘッド52から照射されるレーザ光線の焦点を第1の分割予定ラインAに所定深さの溝が形成される位置に定める。
続いて、ウェーハ1がレーザヘッド52に向かう方向にX軸ベース20を移動させる加工送りを行う。加工送りの間に1本の分割予定ラインAがレーザ光線の焦点を通過し、この間に、レーザヘッド52からレーザ光線を一定出力で照射することにより、分割予定ラインAに所定深さの溝が形成される。このようにして、全ての分割予定ラインAに所定深さの溝を形成する。次いで、チャックテーブル41を90°回転させ、上記と同様にして全ての分割予定ラインBに所定深さの溝を形成する。この場合において、1回または複数回で形成する溝の深さをウェーハ1の厚さ以上としてウェーハ1を切断するか(フルカット)、1回または複数回で形成する溝の深さをウェーハ1の厚さよりも浅くし(グルービング)、レーザの条件を変えて次の加工でフルカットするか、いずれの方法も採用することができる。
上記のようにして全ての分割予定ラインA,Bが切断されると、ダイシングは完了である。ダイシングにより複数の半導体チップ3に個片化されたウェーハ1は、次の実装工程へとダイシングフレーム5ごと移送される。その際、ダイシングテープ4の紫外線硬化粘着剤4bは粘着力が低下しているが完全に消失しているのではなく、実装工程へフレームごとハンドリングする際に半導体チップ等が紫外線硬化テープ上で位置ずれしない程度の粘着性を残している。さらに、ワークを貼着している部分だけに選択的に紫外線を照射することにより、ワークを貼着している部分だけの粘着力を選択的に弱くされているので、紫外線硬化テープのフレームに対する粘着力が維持されている。また、半導体チップ3の実装に際しては、紫外線硬化粘着剤4bの粘着力が低下しているので、半導体チップ3は確実にダイシングテープ4からピックアップされ、実装工程を円滑に行うことができる。
ダイシングテープ(リンテック製、D650UVテープ)に、厚さ50μmのシリコンウェーハを粘着し、ダイシングテープの紫外線硬化粘着剤に紫外線を照射した。次いで、このシリコンウェーハに対してレーザによりグルービング後、レーザでフルカットした。レーザ加工の条件は以下のとおりである。
<グルービング加工条件>
光源:LD励起QスイッチNd:YV04
波長:355nm
平均出力:1W
繰返し周波数:100kHz
加工送り速度:600mm/s
1の切断予定ラインに対して2パス
<フルカット加工条件>
光源:LD励起QスイッチNd:YV04
波長:355nm
平均出力:10W
繰り返し周波数:10kHz
加工送り速度:200mm/s
1の切断予定ラインに対して2パス
上記条件でダイシングした半導体チップに対して実装を行い、ピックアップの成功率を調査した。その結果、成功率は98%であった。比較のために、紫外線の照射をウェーハのダイシング後に行った以外は上記と同じ条件で試験を行ったところ、ピックアップの成功率は60%であった。
本発明の一実施形態に係る方法で加工が施される半導体ウェーハの平面図である。 図1に示す半導体ウェーハを、ダイシングテープを介してダイシングフレームに保持した状態を示す斜視図である。 一実施形態のレーザ加工方法を実施するためのレーザ加工装置を示す斜視図である。 紫外線照射ユニットの詳細を示す断面図である。
符号の説明
1…半導体ウェーハ(ワーク)
4…ダイシングテープ(紫外線硬化テープ)
5…ダイシングフレーム(フレーム)
41…チャックテーブル(保持手段)
50…レーザ加工手段
70…紫外線照射手段
80…紫外線照射ユニット

Claims (1)

  1. フレームに配設された粘着性を有する紫外線硬化テープに裏面側が貼着されたワークを保持した状態で前記ワークにレーザにより加工を施すレーザ加工方法において、
    前記ワークにレーザ加工を施す前に、前記紫外線硬化テープに紫外線を照射して粘着性を低下させ、前記レーザ加工を、355nmの波長を有するレーザ光線を前記ワークの表面側から照射して行うことを特徴とするレーザ加工方法。
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