JP4968533B2 - 電気・電子部品用銅合金材 - Google Patents

電気・電子部品用銅合金材 Download PDF

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Description

本発明は、コネクタや電気接点等のような電気電子部品用の金属材料として好適な、導電性、機械的強度、曲げ加工性等の材質的特質を備えた電気・電子部品用銅合金材に関する。
コネクタ、リレー、スイッチのような電気・電子部品用の、主にばね材や接点材として用いられる金属材料には、高い接触圧を得るための十分な強度や高温下で長期間使用しても接触圧を維持できるような強度、通電時のジュ−ル熱発生を抑えると共に発生した熱を放散しやすくするための高導電性、複雑な曲げ加工においても割れ等の損傷を生じない曲げ加工性など、種々の特性が要求される。
近年、電気・電子部品の小型化に伴って、それに用いられる金属材料中を流れる電流の密度は、さらに増大する傾向にある。これに対応するために、電気・電子部品用の金属材料には、益々、高い導電性を確保することが要請されるようになって来ている。
また、いわゆる車載用の電気・電子部品においては、より高温環境下での使用に耐えることが要請されるので、耐応力緩和性をさらに高いものとすることが要請される。
ところが、このような電気・電子部品用の金属材料には、従来から黄銅や、りん青銅などのような、いわゆるばね材が使用されてきたが、上記のようなさらに高い導電性や耐応力緩和性等の要求を十分に満たすことは、ますます困難になってきている。
そこで、上記のような高い導電性および耐応力緩和性の要求に対応可能な金属材料の有力な候補の一つとして、Cu−Cr−Zr系の合金が提案されている(特許文献1)。
Cu−Cr−Zr系合金は一般に、合金成分であるCrやZrが単独あるいは化合物の形で母相中に析出する析出硬化型の合金であり、70%IACSを超える高い導電率を達成可能であり、また耐応力緩和性についても従来の例えばリン青銅等を超える優れた特性を発揮可能であることが知られている。
しかし、同様の析出硬化型合金であるCu−Ni−Si系などと比べて、析出硬化による強度の上昇が小さい。このため、冷間圧延を行って加工硬化させ、析出硬化と加工硬化とを併用することによって強度を向上させるという方法が採用されている。
斯様なCu−Cr−Zr系合金において、上記のような高い接触圧を得るための十分な強度を達成するためには、冷間圧延の加工度をさらに高めて加工硬化させることが必要になる。しかし、そのような加工度の大幅な増加は、材料の延性低下を不可避的に伴うので、曲げ加工性を悪化させてしまう傾向にある。
このように、電気・電子部品用として好適なCu−Cr−Zr系合金材を製造するためには、その合金材の延性低下に因る曲げ加工性の悪化を最小限に抑えつつ、加工硬化による強度向上を図る必要があるが、これは実際上、極めて困難であった。
ここで、曲げ加工性を維持しつつ加工硬化を進める手法としては、Cu−Fe−P系合
金について、その代表的な集合組織であるBrass方位、S方位、Copper方位の方位分布密度を適切な値に調節することにより、高強度と曲げ加工性との両立を達成する、という手法が提案されている(特許文献2)。
特開2007−039804号公報 特許第3962751号
しかしながら、上記の特許文献2にて提案された手法は、Cu−Fe−P系の合金につ
いてのものであり、斯様な手法はCu−Cr−Zr系の合金については未だ全く試みられていない。従って、上記の特許文献2にて提案された手法がCu−Cr−Zr系の合金における強度、導電性、曲げ加工性のさらなる向上についても有効であるか否かは、全く未知のままであった。
本発明は、このような問題に鑑みて成されたもので、その目的は、高強度、高い導電率、曲げ加工性、耐応力緩和性を兼ね備えた電気・電子部品用銅合金材を提供することにある。
本発明の電気・電子部品用銅合金材は、第1に、Cu−Cr−Zr系の電気・電子部品用銅合金材であって、当該合金としての組成が、0.1質量%以上0.4質量%以下のCrと、0.02質量%以上0.2質量%以下のZrとを含有して、残部はCuおよび不可避的不純物からなるものであり、かつ当該合金としての集合組織におけるBrass方位の方
位分布密度が20以下であると共に、Brass方位とS方位とCopper方位との方位分布密度の合計が10以上50以下であることを特徴としている。
また、上記組成にさらに加えて、Fe、Ni、Co、Sn、Zn、Mgのうちの1種類以上の成分を、合計0.01質量%以上1質量%以下含有してなることを特徴としている。
また、当該銅合金材からなる金属板材の、強度が引張強さ550N/mm以上であり、かつ導電率が70%IACS以上であり、かつ最小曲げ半径をRとし板厚をtとしたときの曲げ加工性R/tが1.0未満であることを特徴としている。
本発明によれば、高強度、高い導電率および曲げ加工性を備えたCu−Cr−Zr系の電気・電子部品用銅合金材が得られる。
以下、本発明の一実施の形態に係る電気・電子部品用銅合金材について、図面を参照して説明する。
本実施の形態に係る電気・電子部品用銅合金材は、Cu−Cr−Zr系の電気・電子部品用銅合金材であるが、その合金としての組成は、0.1質量%以上〜0.4質量%以下のCrと、0.02質量%以上〜0.2質量%以下のZrとを含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からなるものであるように設定されている。
そして、その合金としての集合組織におけるBrass方位の方位分布密度が20以下であ
ると共に、Brass方位とS方位とCopper方位との方位分布密度の合計が10以上〜50以下に設定されている。
また、上記組成にさらに加えて、Fe、Ni、Co、Sn、Zn、Mgのうちの1種類以上の成分を、合計0.01質量%以上〜1質量%以下含有している。
このように組成および集合組織の方位分布密度が設定されていることで、この電子部品
用銅合金材からなる金属板材の強度は、例えば引張強さ550N/mm以上となり、かつ導電率は、例えば70%IACS以上となり、かつ最小曲げ半径をRとし板厚をtとしたときの曲げ加工性R/tは、例えば1.0未満となる。
本実施の形態に係る電気・電子部品用銅合金材では、0.1質量%以上〜0.4質量%以下のCrと、0.02質量%以上〜0.2質量%以下のZrを含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からなる銅合金を、素材として用いている。Crは、単独で母相中に析出して材料の強度を向上させると共に耐熱性を向上させる。また、Zrは、Cuと化合物を作って母相中に析出し、同じく強度や耐熱性を向上させる。そのそれぞれの含有量は、形成される析出粒子の量や大きさに影響を与えるが、上記の範囲内で含有させることによって、高レベルでバランスの良い特性が実現されやすくなるのである。
上記に加えて、Fe、Ni、Co、Sn、Zn、Mgのうちから選択した1種類以上の成分を、合計0.01質量%以上〜1質量%以下の範囲で含有させることにより、この電気・電子部品用銅合金材からなる金属板材の引張強さや耐応力緩和性のような機械的強度のさらなる増強を図ることができる。すなわち、上記の成分は、材料の強度を向上させる効果を持ち、Cr、Zrと併せて適度な量を添加することによって、より一層の強度向上が達成可能となる。
そして、本実施の形態に係る電気・電子部品用銅合金材では、その合金としての集合組織について、Brass方位の方位分布密度を20以下とし、かつBrass方位とS方位とCopper
方位の方位分布密度の合計を10以上〜50以下の範囲になるように設定されている。
ここで、Brass方位;{110}<112>、S方位;{123}<634>、Copper方位;{112}<111>は、それぞれ冷間圧延によって発達する集合組織であり、これらが発達するほど高い強度が得られるが、同時に延性が低下して曲げ加工性の悪化につながる。曲げ加工性の悪化を抑えつつ高強度を得るためには、これらの集合組織が過度に発達しないように、方位分布密度を上記に規定したような範囲内に制御することが有効となるのである。
上記の各条件の限定理由について、以下にさらに補足して説明する。
Crの含有量は、0.1質量%以上〜0.4質量%以下に規定する。この規定範囲よりも含有量が少ない場合には、Crの析出物が不足することに因って時効硬化が不十分になると共に、耐応力緩和性についても十分な特性を得ることができなくなる傾向にある。また逆に、規定範囲よりも含有量が多い場合には、Cr析出物の形状が粗大になりやすくなる。Cr析出物が粗大になると、強度向上の効果を得ることが困難なものとなると共に、曲げ加工時の割れの起点となる確率が高くなることから、曲げ加工性の低下の原因にもなる傾向にある。そこで、Cr含有量を上記のように0.1質量%以上〜0.4質量%以下とすることにより、耐応力緩和性と曲げ加工性との両方を十分に、かつ確実に、高いものとすることが可能となる。なお、さらに望ましくは、0.2質量%以上〜0.3質量%以下の範囲とすることで、耐応力緩和性と曲げ加工性との両方のさらなる向上が達成可能となる。
Zrの含有量は、0.02質量%以上〜0.2質量%以下に規定する。Zrの含有量もCrと同様の作用を有している。規定範囲よりも含有量が少ない場合には、強度や耐応力緩和性が不十分になり、規定範囲より含有量が多い場合には、曲げ加工性の低下の原因となる。なお、このZr含有量は、0.05質量%以上〜0.1質量%以下とすることで、耐応力緩和性と曲げ加工性との両方の、さらなる向上が達成可能となるので、さらに望ましい。
それらCr、Zrと併せて添加することが望ましいFe、Ni、Co、Sn、Zn、M
gのうちの1種類以上の成分の合計量は、0.01質量%以上〜1質量%以下の範囲に規定する。ここで、規定範囲よりも含有量が少ない場合には、その成分を添加したにも関わらず十分な効果を得ることが困難になる。あるいは逆に、規定範囲よりも含有量が多過ぎる場合には、導電性の低下や曲げ加工性の悪化等の弊害が大きくなる虞が高くなる。
集合組織は、加工や熱処理の方法等によって異なったものとなる。多くの方位因子の構成比率が変わることにより、塑性変形に異方性が生じて、曲げ加工性が変化する。本実施の形態で上記のように規定したBrass方位、S方位、Copper方位は、それぞれ冷間圧延によって発達する集合組織であり、これらが発達することによって高い強度を得ることはできるが、同時にこの銅合金の延性が低下して、この銅合金からなる金属板材の曲げ加工性が悪化する。本実施の形態に係る電気・電子部品用銅合金材では、特にBrass方位の発達が
曲げ加工性に大きく影響し、その方位分布密度が20を超えると曲げ加工性の悪化が問題となる。また、高い強度と良好な曲げ加工性とをバランス良く両立させるためには、Brass方位、S方位、Copper方位の方位分布密度の合計を10以上〜50以下の範囲内にすることが有効であり、これが50を超えると曲げ加工性の悪化が大きく、10未満の場合は強度が不足する。
ここで、上記のような方位分布密度の測定は、X線回折法により(100)、(110)、(111)の完全極点図を作成し、その結果から結晶方位分布関数を用いて各方位の強度ピ−ク値の合計に対する特定方位(Brass方位、S方位、Copper方位)の強度ピ−ク値の割合を計算することで求められる(長島晋一編著「集合組織」(1984年、丸善株式会社刊、P8〜44)、金属学会セミナ−「集合組織」(1981年、日本金属学会編、P3〜7)参照)。また、このような方位分布密度は、SEM(Scanning Electron Microscopy)−EBSD(Electron Backscatter Diffraction)を用いて測定したデ−タからも求めることができる。
本発明者らは、曲げ加工性を維持しつつ加工硬化をさらに高いものとするために有力であると考えられる手法として、結晶粒微細化、析出物の分散状態制御、集合組織制御などを選び、それらについて種々の実験を試行し、またその結果に対する考察を行って、本発明を完成するに至った。
上記の手法のうち、集合組織制御について、その最も近似したものでは、Cu−Fe−P系合金の強度および曲げ加工性の向上を目的とした発明として、特許第3962751
号が提案されている。これは、代表的な集合組織であるBrass方位、S方位、Copper方位の方位分布密度を制御することにより、高い強度と良好な曲げ加工性の両立を図る、というものである。但し、この特許第3962751号に提案された手法は、あくまでCu−Fe−P系合金を対象としたものであって、それがそのままCu−Cr−Zr系合金にも効
果を奏するか否かは、一般に合金の分野では化合物の分野の場合とほぼ同様に、実験等によって実証されない限り、予測不可能である。
そこで、本発明者らは、上記のような集合組織制御の手法を、Cu−Cr−Zr系合金に適用して、下記の実施例で詳述するような種々の実験および考察を行って、そのCu−Cr−Zr系合金からなる金属板材の導電性、強度、曲げ加工性の向上が有効に達成されるか否かを確認した。またそれと共に、導電性、強度、曲げ加工性について、さらに望ましい特性を確実に達成することができるための諸条件を検討した。その結果、上記のような構成によって、従来よりも飛躍的に高い導電性、強度、および曲げ加工性を兼ね備えた銅合金材を実現することができるという新知見を得るに至ったのである。
次に、上記のような本実施の形態に係る電気・電子部品用銅合金材の製造方法の一例について説明する。
この電気・電子部品用銅合金材は、上記のように組成を設定してなるインゴットを用いたCu−Cr−Zr系の銅合金条の製造工程における、冷間圧延と低温での熱処理とを適切な条件で組み合わせて実施することによって、製造することができる。
まず、上記のように規定した組成の銅合金を鋳造し、それに熱間圧延を施す。このときの熱間圧延の加熱は、合金中のCr、Zrを一旦固溶させる溶体化の効果を持つため、圧延終了直後の温度を可能な限り高温に維持し、その後、可及的速やかに冷却することが望ましい。
続いて、通常の一次冷間圧延と中間焼鈍とを行った後、加工度を10%〜50%に規定した冷間圧延を実施し、続いて、350〜600℃で10秒〜10分間加熱する熱処理を行う。
この工程で、加工度が10%未満であると、Brass方位とS方位とCopper方位の方位分布密度の合計が10未満になりやすく、加工度が50%を超えると、Brass方位の方位分布
密度が20を超えるか、またはBrass方位とS方位とCopper方位の方位分布密度の合計が50を超える可能性が高くなる。また、熱処理が前述の条件より低温または短時間である場合には、Brass方位の方位分布密度が20を超えるか、Brass方位とS方位とCopper方位の
方位分布密度の合計が50を超える可能性が高くなる。また逆に、熱処理が前述の条件よりも高温または長時間である場合には、Brass方位とS方位とCopper方位の方位分布密度の合計が10未満になりやすくなる。この加工度を規定して行われる冷間圧延と熱処理の組み合わせは、2回または3回繰り返して実施することができ、斯様な繰り返しによって、より好ましい高強度を得ることができる。
このようにして、本実施の形態に係る電気・電子部品用銅合金材を製造することができる。
Cu−Cr−Zr系合金においては、従来、引張強さが550N/mm2以上の高強度
を得ようとすると、曲げ加工性が低下しやすくなる傾向にあったが、本実施の形態に係る電気・電子部品用銅合金材によれば、その合金としての組成を、0.1質量%以上〜0.4質量%以下のCrと0.02質量%以上〜0.2質量%以下のZrとを含有し残部がCuおよび不可避的不純物からなるものであるように設定すると共に、その合金としての集合組織におけるBrass方位の方位分布密度を20以下とし、かつBrass方位とS方位とCopper方位との方位分布密度の合計を10以上〜50以下に設定することにより、引張強さ5
50N/mm2以上のような、従来よりも顕著に高い強度や耐応力緩和性、およびR/t
が0.1未満のような極めて良好な曲げ加工性、ならびに70%IACS以上のような高い導電率を、全て併せて達成することが可能となる。
なお、本実施の形態に係る電気・電子部品用銅合金材は、上記のような数値で規定される組成およびそれに対応して上記のような数値で評価される特性を有するもののみには限定されないことは言うまでもない。上記は言うなれば最良の一形態であって、本実施の形態に係る電気・電子部品用銅合金材は、より定性的に、Cu−Cr−Zr系合金の集合組織におけるBrass方位の方位分布密度、およびBrass方位とS方位とCopper方位との方位分
布密度の合計を適切に制御することにより、強度や耐応力緩和性、曲げ加工性、導電率を、従来のCu−Cr−Zr系合金の場合よりも明確に高いものとすることが可能である。
本実施の形態に係る電気・電子部品用銅合金材は、高い導電性、耐応力緩和性、曲げ加工性を兼ね備えた金属材料であることが要求される、例えばスイッチまたはコネクタもしくはリレーなどのような電気・電子部品用の、ばね材あるいは接点材料としての使用に好適なものである。
上記の実施の形態で説明したような設定に基づいて、実施例1〜9としての電気・電子部品用銅合金材を作製した。またそれと並行して、上記の実施の形態とは敢えて異なった設定による比較例1〜12としての電気・電子部品用銅合金材を作製し、その各種特性を比較・検討した。
図1は、本発明の実施例1〜7および比較例1〜6に係る電気・電子部品用銅合金材の試料のそれぞれについての組成を一表に纏めて示す図、図2は、図1に示した各々の試料についての集合組織、曲げ加工性、引張強さ、導電率を、一表に纏めて示す図、図3は、本発明の実施例1、8、9および比較例7〜12に係る電気・電子部品用銅合金材の試料のそれぞれについての冷間圧延、熱処理条件、およびそれらの繰り返し回数を一表に纏めて示す図、図4は、図3に示した各々の試料についての集合組織、曲げ加工性、引張強さ、導電率を、一表に纏めて示す図である。
無酸素銅を母材として用いて、図1に示したような組成で、Cr;0.2質量%、Zr;0.1質量%を含有した銅合金を高周波溶解炉で溶製し、厚さ25mm、幅30mm、長さ150mmのインゴットに鋳造した。これを950℃に加熱して、厚さ8mmまで熱間圧延し、その後、厚さ1mmまで冷間圧延して、800℃で焼鈍した。
続いて、これに加工度40%の冷間加工と、500℃で1分間加熱する熱処理とを、3
回繰り返して行って、厚さ0.22mmの金属板材を作製し、これを実施例1の試料とした。
この実施例1の試料について集合組織を調べたところ、図2に示したように、Brass方
位の方位分布密度は17、Brass方位とS方位とCopper方位の方位分布密度の合計は44であり、上記の実施の形態で規定したような集合組織を持った試料となっていることが確認された。
この集合組織の評価では、通常のX線回折法によって、(100)、(110)、(111)の完全極点図を作成し、この結果から結晶方位分布関数を用いて各方位の強度ピ−ク値の合計に対する特定方位の強度ピ−クの割合を計算し、Brass方位の方位分布密度、Brass方位とS方位とCopper方位の方位分布密度の合計とをそれぞれ求めた。
また、この実施例1の試料について、曲げ加工性を評価した。この曲げ加工性の評価は、JIS H3100において規定されたW曲げ試験によって行った。すなわち、曲げ軸を圧延平行方向(Bad way方向)に取り、試料の表面に割れが発生しない最小曲げ半径R
(mm)を測定し、板厚t(mm)との比率;R/tの値で評価した。このR/tの値が小さいほど厳しい曲げ加工に対応でき、曲げ加工性が良好であると言える。
その結果、実施例1の試料は、図2に示したように、曲げ半径0mmのW曲げでも割れ
が発生せず、良好な曲げ加工性を備えていることが確認された。
さらに、実施例1の試料について、引張強さ、導電率をそれぞれ測定した。その結果、引張強さは556N/mm2、導電率は80%IACSという値となった。
これらの結果から、実施例1の試料は、R/tがほぼ0と極めて良好な曲げ加工性を維持しつつ、引張強さ550N/mm2以上の高い強度と、80%IACSという(70%
IACSを明らかに超えた)高い導電性とを、兼ね備えた電気・電子部品用銅合金材となっていることが確認できた。
次に、上記の実施例1の場合と同じ組成中に、さらに図2に示したような割合で、Fe、Ni、Co、Sn、Zn、Mgをそれぞれ添加した銅合金を各々鋳造し、実施例1と同様の圧延工程等を経ることで、集合組織における方位分布密度が実施例1と同等となるように試料を作製して、それらを実施例2〜7とした。そして、それら実施例2〜7についても、実施例1の場合と同様に、集合組織、曲げ加工性、引張強さ、導電率の各特性を評価した。
その結果、図2に示したように、実施例2〜7のいずれの試料についても、R/tがほぼ0と極めて極めて良好な曲げ加工性を維持しつつ、550N/mm2を超える極めて高
い強度と、70%IACSを超える高い導電性とを、兼ね備えたものとなっていることが確認できた。
このような本発明の実施例1〜7に係る電気・電子部品用銅合金材の、合金としての組成を、上記の実施の形態で説明したような数値範囲に規定した理由について、比較例1〜6の結果と比較・対照することで説明する。
比較例1〜4の試料は、それぞれCr、Zrの含有量を敢えて実施例1〜7の規定範囲から逸脱した値に設定したものである。
より詳細には、比較例1、2は、Cr、Zrの添加量を低すぎるように設定したものである。この場合には、図2に示したように、実施例1〜7よりも引張強さが低い、従って実施例1〜7よりも強度が低いものとなった。
比較例3、4は、Cr、Zrの添加量を過多に設定したものである。この場合には、特に曲げ加工性が悪化する結果となった。
比較例5、6は、Cr、Zr以外の副成分(Fe、Ni、Co、Sn、Zn、Mg)を過剰に添加量したものである。この場合には、引張強さは高くなるが、導電率が明らかに低下した。また、曲げ加工性についても、実施例1〜7と比べて悪化する結果となった。
以上のような比較例1〜6の実験結果と実施例1〜7のそれとの比較から、Crの含有量を0.1質量%以上〜0.4質量%以下とし、かつZrの含有量を0.02質量%以上〜0.2質量%以下とすることが望ましいということが確認された。また、副成分として添加するFe、Ni、Co、Sn、Zn、Mgの添加量(含有量)の合計は、0.01質量%以上〜1質量%以下とすることが望ましいということが確認された。
次に、集合組織の方位分布密度については、圧延および熱処理の設定に対応して種々変化させることができる。そこで、実施例1と同じ組成の材料を鋳造して熱間圧延した後、厚さ1mmまで冷間圧延し800℃で焼鈍し、さらに、図3に示したようなそれぞれ異なった条件設定で、冷間圧延および熱処理を繰り返し施すことにより、実施例8〜9および比較例7〜12の各試料を作製した。そして、そのそれぞれの資料について、集合組織の方位分布密度、曲げ加工性、引張強さ、導電率を測定し、その結果を比較・対照することで、集合組織の方位分布密度の相違による各種特性の評価・考察を行った。
実施例1、8、9は、各試料の合金としての集合組織における方位分布密度を上記の実施の形態で規定したような範囲内に設定したものであるが、それら実施例1、8、9の試料のいずれもが、図4に示したように、曲げ半径0mmのW曲げでも割れが生じておらず、極めて良好な曲げ加工性を備えていることが確認できた。また、引張強さ550N/mm2以上、導電率70%IACS以上の特性も同時に達成されていることが確認できた。
それに対して、比較例7、8の試料は、Brass方位の方位分布密度、およびBrass方位とS方位とCopper方位の方位分布密度の合計を、いずれも上記の実施の形態で規定した範囲
を超えた過大な値に設定したものである。この場合、図4に示したように、曲げ加工性が顕著に悪化した。
比較例9、10の試料は、Brass方位の方位分布密度、もしくはBrass方位とS方位とCopper方位の方位分布密度の合計の、いずれか一方を、上記の実施の形態で規定した範囲を
逸脱した値に設定したものである。この場合も、曲げ加工性が実施例1、8、9よりも明らかに悪化した。
比較例11〜12の試料は、Brass方位とS方位とCopper方位の方位分布密度の合計を、規定範囲を下回る値に設定したものである。この場合には、曲げ加工性については実施例1、8、9と同様に良好なものとなったが、引張強さが顕著に低下した。
このような実施例1、8、9と比較例7〜12との実験結果の比較対照による考察から、組成が全く同じCu−Cr−Zr系の合金であっても、その合金としての集合組織におけるBrass方位の方位分布密度を20以下とすると共に、Brass方位とS方位とCopper方位
との方位分布密度の合計を10以上〜50以下とすることにより、従来のCu−Cr−Zr系合金よりも明確に高い導電性および耐応力緩和性(引張強度)ならびに良好な曲げ加工性を兼ね備えたものとすることが可能であることが確認できた。
以上説明したような本実施例に係る電気・電子部品用銅合金材は、従来の材料に比べて高導電率、高強度、高曲げ加工性、耐応力緩和性等の特性を高いレベルでバランスよく兼備している。これにより、本実施例に係る電気・電子部品用銅合金材は、電気・電子部品の製造技術の向上を、高い特性を備えた銅合金材を供給するという面から支えることで、その発展に大きく寄与するものである。より具体的には、本実施例に係る電気・電子部品用銅合金材は、例えば車載用コネクタなどのような苛酷な環境下で使用される電気・電子部品への利用に最適であり、これらの部品の小型化、高機能化等に多大な効果をもたらすことが期待できる。
本発明の実施例1〜7および比較例1〜6に係る電気・電子部品用銅合金材の試料のそれぞれについての組成を一表に纏めて示す図である。 図1に示した各々の試料についての集合組織、曲げ加工性、引張強さ、導電率を、一表に纏めて示す図である。 本発明の実施例1、8、9および比較例7〜12に係る電気・電子部品用銅合金材の試料のそれぞれについての冷間圧延、熱処理条件、およびそれらの繰り返し回数を一表に纏めて示す図である。 図3に示した各々の試料についての集合組織、曲げ加工性、引張強さ、導電率を、一表に纏めて示す図である。

Claims (4)

  1. Cu−Cr−Zr系の電気・電子部品用銅合金材であって、
    当該合金としての組成が、0.1質量%以上0.4質量%以下のCrと、0.02質量%以上0.2質量%以下のZrとを含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からなるものであり、
    かつ当該合金としての集合組織におけるBrass方位の方位分布密度が20以下であると共に、Brass方位とS方位とCopper方位との方位分布密度の合計が10以上50以下である
    ことを特徴とする電気・電子部品用銅合金材。
  2. 請求項1記載の電気・電子部品用銅合金材において、
    前記組成にさらに加えて、Fe、Ni、Co、Sn、Zn、Mgのうちの1種類以上の成分を、合計0.01質量%以上1質量%以下含有してなる
    ことを特徴とする電気・電子部品用銅合金材。
  3. 請求項1または2記載の電気・電子部品用銅合金材において、
    当該銅合金材からなる金属板材の強度が引張強さ550N/mm2以上であり、かつ導電率が70%IACS以上であり、かつ最小曲げ半径をRとし板厚をtとしたときの曲げ加工性R/tが1.0未満である
    ことを特徴とする電気・電子部品用銅合金材。
  4. 請求項1ないしのうちいずれか1項に記載の電気・電子部品用銅合金材において、
    当該銅合金材からなる金属板材が、スイッチ用またはコネクタ用の接点材料もしくはばね材として用いられるものである
    ことを特徴とする電気・電子部品用銅合金材。
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