JP4966526B2 - 流量センサ - Google Patents

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Description

本発明は、流体または気体流量センサに関し、特に、発熱抵抗体と測温抵抗体とを含み、流体または気体流量を計測するセンサに適用して有効な技術に関するものである。
自動車などの内燃機関の電子制御燃料噴射装置に設置されて吸入空気量を測定する空気流量計では、質量空気量が直接検知できることから、熱式流体流量センサが主流となっている。なかでも、半導体マイクロマシンニング技術により製造された熱式流体流量センサは、低コストで製造でき、かつ低電力で駆動できるという利点を有していることから、注目されている。
例えば、3.1×10−7〜2×10−2Ωmの範囲の材料を用いて、抵抗値がほぼ1kΩになるように半導体基板上に熱絶縁構造の形態で半導体微細加工技術によって形成されたヒータ線を具備する熱式マイクロフローセンサが開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、流体の流れる方向に上流測温抵抗体、発熱抵抗体および下流測温抵抗体が順に配列され、例えばNiのような抵抗温度係数の大きい材料の薄膜あるいは線で測温抵抗体を形成し、Niより抵抗温度係数の小さいPtで発熱抵抗体を形成したフローセンサが開示されている(例えば、特許文献2参照)。また、絶縁された基板の表面に、スパッタリング法で形成された結晶粒径が800Å以上の白金抵抗膜からなる薄膜式抵抗体が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
さらに、同一梁上の上、下流側に上、下流側梁温度測温体を形成し、主要な測温体と流体温度測温体側に関してはバランス調整用抵抗体とともに第1の電気ブリッジ回路を形成し、上、下流側梁温度測温体に関しては他のバランス調整用抵抗体とともに第2の電気ブリッジ回路を形成し、デジタルメモリ演算回路で第1、2の電気ブリッジ回路の出力を保持してゼロ点補正を伴い流速を求める演算処理を行うように構成した感熱式流量計が開示されている(例えば、特許文献4参照)。また、主梁上に発熱抵抗体及び主測温抵抗体を形成し、下流側に副測温抵抗体を形成し、上流側に流体測温抵抗体を形成し、主測温抵抗体と副測温抵抗体と流体測温抵抗体とが接続された第1電気ブリッジ回路を設け、副測温抵抗体と流体測温抵抗体とが接続された第2電気ブリッジ回路を設けて、第1及び第2電気ブリッジ回路の出力を演算処理する感熱式マイクロブリッジ型流速計が開示されている(例えば、特許文献5参照)。また、基板上に室温校正用抵抗体を設け、基板の外部に電流計測用抵抗体を設け、発熱体測温抵抗体と流体測温抵抗体とバランス調整用抵抗体とが接続された電気ブリッジを設け、電圧降下値を随時計測し、デジタル信号として出力する電気計測回路を設け、室温変化による誤差の除去の演算処理を行う演算処理回路を設けた感熱式マイクロブリッジ型流量計が開示されている(例えば、特許文献6参照)。
さらに、物理的性質が同一または同様な2つの感熱部を有し、両感熱部は、無風時の特性である静特性が同じかもしくは同等で、流速依存特性である動特性が異なるように校正された感熱式流速計が開示されている(例えば、特許文献7参照)。
特開平8−54269号公報(段落[0027]〜[0029]) 特開平5−223613号公報(段落[0012]〜[0015]) 特開平10−213470号公報(段落[0018]) 特開平6−230021号公報(図1) 特開平6−300605号公報(図1) 特開平6−317440号公報(図1) 特開平7−190822号公報(段落[0013]、図1、図2)
電気抵抗値の温度係数(Temperature Co-efficiency of Resistance、以下TCRと略す)が相対的に高い金属膜で熱式流体流量センサの測温抵抗体を形成することにより、測温抵抗体の検知感度を向上させることができる。しかしながら、本発明者らが検討したところ、単結晶Si(シリコン)からなる半導体基板上に絶縁膜を介して形成された金属膜のTCRは、絶縁膜を介さずに単結晶Siからなる半導体基板上に直接形成された金属膜のTCRよりも低くなり、金属膜を熱式流体流量センサの測温抵抗体に用いたにも係わらず、金属膜が本来持つ相対的に高いTCRを得ることができず、測温抵抗体の検知感度が損なわれることが明らかとなった。
本発明の目的は、半導体基板上に絶縁膜を介して相対的に高いTCRを有する金属膜を形成することにより、高感度の流量センサを実現することのできる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明は、半導体基板上に絶縁膜を介して形成された発熱抵抗体と測温抵抗体とを含み、流体または気体流量を計測する流量センサであって、発熱抵抗体および測温抵抗体を、Ta(タンタル)インゴットの3倍以下の抵抗率を有する体心立方晶系構造のTa膜で構成するものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
半導体基板上に絶縁膜を介して相対的に高いTCRを有するTa膜が形成されるので、高感度の流量センサを実現することができる。
本実施の形態においては、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。さらに、本実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、本実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、本実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態1による熱式流体流量センサの要部平面図の一例を図1に示す。
熱式流体流量センサである測定素子1は、単結晶Siからなる半導体基板2と、半導体基板2上に絶縁膜を介して形成された発熱抵抗体3と、発熱抵抗体3により暖められた空気の空気温度を検知するための上流側測温抵抗体4aおよび下流側測温抵抗体4bからなる測温抵抗体4と、空気の空気温度を測定するための空気温度測温抵抗体5と、測定素子1の信号を外部回路へ接続するための端子電極6a,6b,6c,6d,6e,6f,6gと、発熱抵抗体3の両端を端子電極6a,6bに接続する引き出し配線7a,7bと、測温抵抗体4の両端を端子電極6c,6dに接続する引き出し配線7c,7dと、上流側測温抵抗体4aと下流側測温抵抗体4bとの間を端子電極6eに接続する引き出し配線7eと、空気温度測温抵抗体5の両端を端子電極6f,6gに接続する引き出し配線7f,7gとから構成されている。
発熱抵抗体3の幅は、例えば10〜20μm程度であり、測温抵抗体4の幅は、例えば1〜2μm程度である。また、引き出し配線7a,7b,7c,7d,7e,7f,7gの幅は、例えば100μm程度である。
次に、本実施の形態1による熱式流体流量センサの製造方法の一例を図2〜図6を用いて工程順に説明する。図2〜図6は、図1のA−A′線における要部断面図である。
まず、図2に示すように、単結晶Siからなる半導体基板2を用意する。続いて、半導体基板2上に絶縁膜8、金属を含む非晶質膜9および第1の金属膜4cを順次形成する。絶縁膜8は、半導体基板2と金属を含む非晶質膜9とを絶縁するために設けられ、例えばSiOx(酸化シリコン)膜またはSiNx(窒化シリコン)膜からなり、その厚さは、例えば200nm程度である。金属を含む非晶質膜9は、スパッタリング法により形成された厚さ50nm以下のTaOx(酸化タンタル)膜を例示することができる。TaOx膜に代えて、例えばAlOx(酸化アルミニウム)膜、TiOx(酸化チタン)膜、MoOx(酸化モリブデン)膜またはAlNx(窒化アルミニウム)膜を用いてもよい。第1の金属膜4cは、スパッタリング法により形成された厚さ100nm程度の体心立方晶系構造を有するTa(以下、α−Taと略す)膜を例示することができる。第1の金属膜4cをスパッタリング法により形成する際の半導体基板2の温度は、例えば200℃〜500℃程度に維持される。なお、金属を含む非晶質膜9と第1の金属膜4cとは、同一のスパッタリング装置を用いて、連続して成膜してもよい。
次に、図3に示すように、フォトリソグラフィ法により形成されたレジストパターンをマスクとして第1の金属膜4cをエッチングし、第1の金属膜4cからなる発熱抵抗体3、測温抵抗体4(上流側測温抵抗体4aおよび下流側測温抵抗体4b)、空気温度測温抵抗体5および引き出し配線7eを形成する。なお、図3および以下の説明で用いる図4〜図6では、引き出し配線7eのみを示し、その他の引き出し配線7a,7b,7c,7d,7f,7gを省略するが、これら引き出し配線7a,7b,7c,7d,7f,7gは引き出し配線7eと同時に形成される。
次に、図4に示すように、発熱抵抗体3、測温抵抗体4(上流側測温抵抗体4aおよび下流側測温抵抗体4b)、空気温度測温抵抗体5および引き出し配線7eの上層に保護膜10および層間絶縁膜11を順次形成する。保護膜10は、熱処理による影響を抑制する機能を有し、金属を含む酸化化合物または金属を含む窒化化合物からなる。保護膜10の厚さは、層間絶縁膜11のエッチング時の余裕を考慮すると80nm以下が望ましい。層間絶縁膜11は、例えば厚さ500nm程度のSiOx膜により構成される。
次に、図5に示すように、フォトリソグラフィ法により形成されたレジストパターンをマスクとして層間絶縁膜11および保護膜10を順次エッチングし、第1の金属膜4cからなる引き出し配線7eの一部を露出させる接続孔12を形成する。上記エッチングにはドライエッチング法またはウエットエッチング法が用いられる。続いて、接続孔12の内部を含む層間絶縁膜11の上層に第2の金属膜を形成する。その後、フォトリソグラフィ法により形成されたレジストパターンをマスクとして第2の金属膜をエッチングし、接続孔12を介して引き出し配線7eに電気的に接続する端子電極6eを形成する。なお、図5および以下の説明で用いる図6では、端子電極6eのみを示し、その他の端子電極6a,6b,6c,6d,6f,6gを省略するが、これら端子電極6a,6b,6c,6d,6f,6gは端子電極6eと同時に形成される。
第2の金属膜は、例えば厚さ1μm程度のAl(アルミニウム)合金膜により構成されるが、第1の金属膜4cからなる引き出し配線7eとの接触を良好にするため、形成前にAr(アルゴン)により第1の金属膜4cの表面をスパッタエッチングしてもよい。さらに、その接触を確実なものとするため、第2の金属膜をTiN(窒化チタン)等のバリア金属膜とAl合金膜との積層膜により形成してもよい。なお、この時のバリア金属膜を相対的に厚く形成するとコンタクト抵抗が増加するため、その厚さは20nm程度とすることが望ましい。しかし、十分に接触面積がとれて抵抗増加の問題が回避できる場合は、バリア金属膜の厚さを100nm以下とすることができる。
次に、図6に示すように、半導体基板2の裏面にフォトリソグラフィ法によりレジストパターンを形成し、そのレジストパターンをマスクとしてKOH(水酸化カリウム)水溶液またはTMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)水溶液を用いて半導体基板2の一部をウエットエッチングし、ダイヤフラム13を形成する。このダイヤフラム13は発熱抵抗体3および測温抵抗体4(上流側測温抵抗体4aおよび下流側測温抵抗体4b)が形成された領域を含む位置に形成される。
なお、本実施の形態1では、第1の金属膜4cおよび第2の金属膜からなる2層の金属膜構造を記載したが、抵抗体のレイアウトで配線が交差してしまう場合などは第1の金属膜4cおよび第2の金属膜と同様の材料を用いた他の金属膜を形成して、3層の金属膜構造としてもよい。
図7は、本実施の形態1による金属を含む非晶質膜上に成膜されたTa膜の抵抗率(室温)とTCR(室温〜300℃)との関係を示すグラフ図である。
SiOx膜等の絶縁膜上に直接Ta膜を形成した場合は、正方晶系構造を有するTa(以下、β−Taと略す)が主体的となり、その抵抗率はα−Taインゴットの抵抗率の10倍以上となってTCRはほぼ零に近い値となる。ここでインゴットとは、融液から成長して凝固した単結晶からなる固体の塊をいう。
これに対し、金属を含む非晶質膜上にTa膜を形成した場合は、α−Taが主体的となり、図7に示すように、Ta膜の抵抗率が減少するに従い、α−Taインゴットの抵抗率に近づいて、Ta膜のTCRは増加する。また、α−Taが50%以上を占有するTa膜では、その抵抗率がα−Taインゴットの3倍以下となり、これに伴い約2500ppm/℃以上のTCRが確保されて、実用上十分高いTCRが得られることがわかる。さらに、抵抗率を制御することにより、Ta膜のTCRのバラツキを低減できることがわかる。
なお、金属膜の抵抗率ρは一般に(式1)で近似される。
ρ=ρ+α1+α2+α3 (式1)
上記(式1)において、ρは金属膜を構成する主成分の金属元素からなるインゴットの抵抗率、α1は表面散乱による抵抗増加、α2は粒界散乱による抵抗増加、α3は粒内散乱による抵抗増加である。従って、上記(式1)のα1〜α3の項を抑えることにより、その金属膜本来のTCRが得られることになる。但し、単結晶Siからなる半導体基板などに形成した金属膜では、微細なパターンを形成すると、表面散乱による抵抗増加α1が大きくなり、その抵抗率ρをインゴットの抵抗率ρにすることは非常に困難となる。そのため、少なくとも粒界散乱による抵抗増加α2および粒内散乱による抵抗増加α3を小さくすることが重要となる。
ところで、Taは幾つかの結晶構造体を持っており、抵抗率ρがより低い結晶構造を有するTa膜、すなわちα−Ta膜を形成することが重要である。しかしながら、SiOx膜等の絶縁膜上にスパッタリング法などで形成したTa膜は、Taが堆積する過程において被着したTa粒子が絶縁膜の表面を移動して一箇所に凝集し、β−Ta多結晶となる。このため、粒界散乱による抵抗増加α2および粒内散乱による抵抗増加α3等の電子散乱に起因した抵抗増加によって、上記Ta膜は高抵抗となる。また、一度形成されたβ−Taをα−Taへ変えるには、高い熱エネルギーが必要となる。これらのことから、α−Ta膜の形成は容易ではなく、従来は相対的に高いTCRを得ることが難しかった。
しかし、本実施の形態1では、第1の金属膜4cの下層に金属を含む非晶質膜9を形成することにより、これまで困難であったα−Ta膜の形成を容易とする。これは、金属を含む非晶質膜9が金属元素の結合手が存在する表面状態を有することから、α−Taの核が生成されてα−Taの成長が進むことにより、α−Ta膜の形成が容易となると考えられる。さらに、このα−Ta膜は100nm以上の粗大粒径を有する大結晶粒を形成し、かつその大結晶粒が全体の50%以上を占める多結晶である。その複数の大結晶粒の間は、粒内の結晶格子配列が双晶の関係にある、または20度以内の格子面傾角である小傾角粒界の関係にあり、このような隣接粒界接触を有する大結晶粒の集団が多結晶領域の30%を占めている。
従って、金属膜であっても粒界での異物の偏析が少なく、また、金属膜の抵抗増加の原因となる粒界での電子散乱を抑制できるので、第1の金属膜4cの抵抗全体に占める粒内の結晶格子上の金属粒子熱振動成分が増大することにより、相対的に高いTCRを実現することができる。
なお、本実施の形態1では、α−Ta膜を形成するために第1の金属膜4cの下層に金属を含む非晶質膜9を形成したが、その他の方法として、例えば第1の金属膜4cの下層を絶縁膜8(例えばSiOx膜のような金属を含まない非晶質膜)とし、Arガス等を用いたスパッタエッチング法またはイオン打ち込み法により、前記絶縁膜8の表面を、例えば金属を含む非晶質膜9と同様の表面状態、すなわち元素の結合手が存在する表面状態にしてもよく、あるいは、例えば第1の金属膜4cの下層を配向性が弱く、α−Taの成長を妨げない結晶膜としてもよい。第1の金属膜4c全体に占めるα−Taの割合は少なくとも50%以上であればよい。
図8は、本発明の実施の形態1による自動車等の内燃機関の吸気通路に取り付けられた熱式流体流量センサを実装した熱式空気流量計の概略配置図である。
熱式空気流量計14は、熱式流体流量センサである測定素子1と、上部および下部からなる支持体15と、外部回路16とから構成され、測定素子1は、空気通路17の内部にある副通路18に配置される。外部回路16は支持体15を介して測定素子1の端子に電気的に接続される。吸気空気は、内燃機関の条件によって、図8に矢印で示された空気流19の方向、またはこれとは逆の方向に流れる。
図9は、前述した図8の一部(測定素子1および支持体15)を拡大した要部平面図であり、図10は、図9のB−B′線における要部断面図である。
図9および図10に示すように、測定素子1は、下部の支持体15a上に固定されており、測定素子1の端子電極20と外部回路16の端子電極21との間は、例えば金線22等を用いたワイヤボンディング法により電気的に接続されている。端子電極20,21および金線22は、上部の支持体15bで覆うことにより保護されている。上部の支持体15bは、密封保護であってもよい。
次に、図11を用いて、前述した熱式空気流量計14の動作について説明する。図11は、本実施の形態1による測定素子1と外部回路16とを示した回路図であり、符号23は電源、符号24は発熱抵抗体3に加熱(傍熱)電流を流すためのトランジスタ、符号25,26,27は外部回路16内に設置された抵抗、符号28はA/D変換器等を含む出力回路と演算処理等を行うCPU(Central Processing Unit)からなる制御回路、符号29はメモリ回路である。
測温抵抗体4、空気温度測温抵抗体5、抵抗26,27からなるブリッジ回路の端子C,Dの電圧が制御回路28に入力され、発熱抵抗体3から傍熱された測温抵抗体4の温度(Th)が空気温度に対応する空気温度測温抵抗体5の温度(Tr)より、ある一定値(例えばΔTh=150℃)高くなるように発熱抵抗体3、測温抵抗体4、空気温度測温抵抗体5および抵抗25,26,27の抵抗値が設定され、制御回路28より制御される。測温抵抗体4の温度が設定値より低い場合は、制御回路28の出力によりトランジスタ24がオンするように制御されて発熱抵抗体3に加熱電流が流れる。一方、測温抵抗体4の温度が設定値より高い場合は、トランジスタ24がオフするように制御されて設定値になるように制御される。この時、発熱抵抗体3に流す加熱電流(抵抗25の電位Bに対応)が空気流量(Q)となる。
なお、本実施の形態1では、熱式流体流量センサである測定素子1と外部回路16とが分かれている例を示したが、本実施の形態1で示した抵抗体(発熱抵抗体3および測温抵抗体4)はSi半導体プロセスにおいて一般的に用いられる材料であることから、専用の製造ラインを用いなくても熱式流体流量センサである測定素子1と外部回路16とを同一の半導体基板2上に形成することができる。従って、1チップ化することで、コスト低減が可能となる。
このように、本実施の形態1によれば、金属を含む非晶質膜(例えばTaOx膜、AlOx膜、TiOx膜、MoOx膜またはAlNx膜)上にスパッタリング法によりTa膜を形成することにより、少なくとも100nm以上の粗大粒径を有する大結晶粒が形成されて、粒界での異物の偏析や粒内の欠陥が少なく、金属膜の抵抗起因となる電子散乱が抑制されるので、Taインゴットの3倍以下の抵抗率を有するα−Ta膜を形成することができる。その結果、Ta膜本来が持つ相対的に高いTCR、例えば約2500ppm/℃以上のTCRが得られて、Ta膜から構成される測温抵抗体を含む熱式流体流量センサの検出感度を向上させることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態2では、熱式流体流量センサである測定素子に含まれる発熱抵抗体および測温抵抗体を構成する金属膜に、Mo(モリブデン)膜を用いる。図12は、本実施の形態2による熱式流体流量センサの一例を示す要部断面図であり、前述した実施の形態1の図6と同一箇所(図1のA−A′線における要部断面図)を示している。
単結晶Siからなる半導体基板30上に絶縁膜31が形成され、さらに絶縁膜31上には第3の金属膜、例えばMoからなる発熱抵抗体32、測温抵抗体(上流側測温抵抗体33aおよび下流側測温抵抗体33b)、空気温度測温抵抗体34および引き出し配線35が形成されている。絶縁膜31は、半導体基板30と第3の金属膜とを絶縁するために設けられ、例えばSiOx膜またはSiNx膜からなり、その厚さは、例えば200nm程度である。また、絶縁膜31の表面には、その上に形成される第3の金属膜の配向を向上させる機能を有する改質層31aが設けられている。この改質層31aは、例えば絶縁膜31の表面をArガス等を用いてスパッタエッチングする、または絶縁膜31の表面に不純物をイオン打ち込みすることにより形成され、元素の結合手が存在する状態を有している。発熱抵抗体32、測温抵抗体(上流側測温抵抗体33aおよび下流側測温抵抗体33b)、空気温度測温抵抗体34および引き出し配線35の上層には、例えば厚さ150nm程度のSiNx膜により構成される層間絶縁膜36が形成されている。
さらに、前述した実施の形態1と同様に、第4の金属膜からなる引き出し配線35の一部を露出させる接続孔37、接続孔37を介して引き出し配線35に電気的に接続する端子電極38、およびダイヤフラム39が形成されている。
なお、図12では、第3の金属膜(例えばMo膜)からなる発熱抵抗体32、測温抵抗体(上流側測温抵抗体33aおよび下流側測温抵抗体33b)、空気温度測温抵抗体34および引き出し配線35の上層に、直接層間絶縁膜36を形成したが、第3の金属膜と層間絶縁膜36との間に金属を含む窒化化合物(例えばMoN(窒化モリブデン)、TiN、TaN(窒化タンタル)、WN(窒化タングステン)またはNiN(窒化ニッケル)等)、あるいは酸化化合物(例えばAlOx、MoOx、TaOxまたはTiOx等)を形成してもよく、これにより、接着性の向上を図ることができる。また、本実施の形態2では、第3および第4の金属膜からなる2層の金属膜構造を記載したが、抵抗体のレイアウトで配線が交差してしまう場合などは第3および第4の金属膜と同様の材料を用いた他の金属膜を形成して、3層の金属膜構造としてもよい。
図13は、本実施の形態2による改質層上に成膜されたMo膜の抵抗率(室温)とTCR(室温〜300℃)との関係を示すグラフ図である。
前述したTa膜と同様に、Mo膜の抵抗率とTCRとは密接な関係があることがわかる。すなわち、Mo膜の抵抗率が減少するに従い、Mo膜のTCRは増加し、Mo膜の抵抗率がMoインゴットの3倍以下であれば、約2000ppm/℃以上のTCRが確保されて、実用上十分高いTCRが得られる。従って、少なくとも測温抵抗体にMoインゴットの3倍以下の抵抗率を有するMo膜を用いることにより、検出精度が向上して精度の高い温度補正が可能となる。
このように、本実施の形態2によれば、絶縁膜31の表面に形成した改質層31a上にスパッタリング法によりMo膜を成膜することにより、Moインゴットの3倍以下の抵抗率を有するMo膜を形成することができる。その結果、Mo膜本来が持つ相対的に高いTCR、例えば約2000ppm/℃以上のTCRが得られて、Mo膜から構成される測温抵抗体を含む熱式流体流量センサの検出感度を向上させることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態3では、発熱抵抗体および測温抵抗体を含む測定素子を加速度センサに適用した例について説明する。
図14は、本実施の形態3による加速度センサの一例を示す要部平面図である。
加速度センサ41は、単結晶Siからなる半導体基板上に絶縁膜などを介して形成された発熱抵抗体42と、発熱抵抗体42と外部回路との電気的接続を行う端子電極43a,43bと、発熱抵抗体42から4方向に一定の間隔を開けて配置された同じ長さ(同じ抵抗値)の測温抵抗体44a,44b,44c,44dと、測温抵抗体44a,44b,44c,44dと外部回路との電気的接続を行う端子電極45a,45b,45c,45d,45e,45fとを有し、外部回路でブリッジ回路等が構成される。
図15は、図14のC−C′線における要部断面図である。
単結晶Siからなる半導体基板46上に絶縁膜47が形成され、絶縁膜47上には金属を含む非晶質膜48が形成されている。さらに、金属を含む非晶質膜48上には第5の金属膜からなる発熱抵抗体42、測温抵抗体44b,44dおよび引き出し配線49が形成されている。金属を含む非晶質膜48は、前述した実施の形態1の金属を含む非晶質膜9と同様であり、厚さ50nm以下のTaOx膜、AlOx膜、TiOx膜、MoOx膜、またはAlNx膜を例示することができる。また、第5の金属膜も、前述した実施の形態1の第1の金属膜4cと同様であり、厚さ100nm程度のα−Ta膜を例示することができる。
発熱抵抗体42、測温抵抗体44b,44dおよび引き出し配線49の上層には、例えば厚さ150nm程度のSiNx膜により構成される層間絶縁膜50が形成されている。さらに、前述した実施の形態1と同様に、第5の金属膜からなる引き出し配線49の一部を露出させる接続孔51、接続孔51を介して引き出し配線49に電気的に接続する端子電極45c,45f、およびダイヤフラム52が形成されている。
なお、図15では、測温抵抗体44b,44dのみを示し、その他の測温抵抗体44a,44cを省略するが、これら測温抵抗体44a,44b,44c,44dは同時に形成される。さらに、図15では、端子電極45c,45fのみを示し、その他の端子電極43a,43bおよび端子電極45a,45b,45d,45eを省略するが、これら端子電極43a,43bおよび端子電極45a,45b,45c,45d,45e,45fは同時に形成される。
次に、図16および前述した図14を用いて、加速度センサの動作について説明する。図16は、本実施の形態3による加速度センサおよび外部回路を示した回路図である。
まず、外部電源53から発熱抵抗体42に傍熱するための加熱電流を流す。この傍熱により各測温抵抗体44a,44b,44c,44dが熱せられて抵抗値が変化する。この時、加熱電流を一定に保つことにより測温抵抗体44a,44b,44c,44dの温度は安定し、抵抗値も安定する。また、発熱抵抗体42から各測温抵抗体44a,44b,44c,44dまでの距離が一定であるため、各測温抵抗体44a,44b,44c,44dの温度は等しくなり、かつ形状が同じであるため、抵抗値も等しくなる。
この状態で、例えば図14に示すように、加速度センサ41に外部から力54が加わることによって加速度センサ41が動くと、均衡していた傍熱状態が崩れ、測温抵抗体44bと測温抵抗体44dとの温度が異なり、抵抗値が変動して加速度を感知することができる。この抵抗値の相違(電圧差)を外部の入力回路55に送り、メモリ56に記憶している静止状態のデータと比較し、動いた方向および温度差(ΔT)をCPU等で計算して外部へ出力する。加速度センサ41の出力結果より、加速度の調整またはスイッチのオン、オフ等の処理を行うことができる。符号57,58はヒータ出力調整用の抵抗体である。
なお、本実施の形態3では、測温抵抗体44a,44b,44c,44dが4方向に配置された加速度センサ41について述べたが、さらに測温抵抗体の角度を変えて数を増やすことで、力54の加わる方向を精度良く知ることも可能である。
また、発熱抵抗体42および測温抵抗体44a,44b,44c,44dを、前述した実施の形態1のα−Ta膜で構成したが、前述した実施の形態2のMo膜で構成してもよく、同様な効果が得られる。また、相対的に高いTCRを有する抵抗体を備えることから、単に温度センサとしても用いることができる。
このように、本実施の形態3によれば、熱式流体流量センサのみではなく、加速度センサにも適用することができて、高感度の加速度センサを実現することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施の形態では、測温抵抗体等をTaまたはMoを主成分とする金属膜により構成された熱式流体流量センサに関して説明したが、例えばTi(チタン)、W(タングステン)、Co(コバルト)、Ni(ニッケル)、Nb(ニオブ)、Hf(ハフニウム)、Cr(クロム)、Zr(ジルコニウム)またはFe(鉄)を主成分とする金属膜を用いてもよく、これら金属膜の下地に金属を含む非晶質膜を設ける、または下地に元素の結合手が存在する絶縁膜の改質層を設けることにより、前述した実施の形態1および2と同様の効果が得られる。すなわち、100nm以上の粗大粒径を有する大結晶粒が形成され、かつ粒界での異物の偏析が少なくなることにより、金属膜の抵抗増加起因となる粒界での電子散乱が抑制されて、抵抗全体に占める粒内の結晶格子上の金属粒子熱振動成分が増大し、その結果相対的に高いTCRを実現することができる。従って、Ti、W、Co、Ni、Nb、Hf、Cr、ZrまたはFeを主成分とする金属膜に関してもインゴットの抵抗率の3倍以下の形成することにより、検出精度が向上して精度の高い温度補正が可能となる。
本発明は、前述した実施の形態による熱式流体流量センサまたは加速度センサの他、温度センサ、湿度センサまたはガスセンサなどの様々なセンサに適用することができる。
本発明の実施の形態1による熱式流体流量センサの一例を示す要部平面図である。 本発明の実施の形態1による熱式流体流量センサの製造工程を示す要部断面図である。 本発明の実施の形態1による熱式流体流量センサの製造工程を示す要部断面図である。 本発明の実施の形態1による熱式流体流量センサの製造工程を示す要部断面図である。 本発明の実施の形態1による熱式流体流量センサの製造工程を示す要部断面図である。 本発明の実施の形態1による熱式流体流量センサの製造工程を示す要部断面図である。 本発明の実施の形態1による金属を含む非晶質膜上に成膜されたTa膜の抵抗率(室温)とTCR(室温〜300℃)との関係を示すグラフ図である。 本発明の実施の形態1による自動車等の内燃機関の吸気通路に取り付けられた熱式流体流量センサを実装した熱式空気流量計の概略配置図である。 図8の一部を拡大した要部平面図である。 図9のB−B′線における要部断面図である。 本発明の実施の形態1による熱式流体流量センサおよび外部回路を示した回路図である。 本発明の実施の形態2による熱式流体流量センサの一例を示す要部断面図である。 本発明の実施の形態2による改質層上に成膜されたMo膜の抵抗率(室温)とTCR(室温〜300℃)との関係を示すグラフ図である。 本発明の実施の形態3による加速度センサの一例を示す要部平面図である。 図14のC−C′線における要部断面図である。 本発明の実施の形態3による加速度センサおよび外部回路を示した回路図である。
符号の説明
1 測定素子
2 半導体基板
3 発熱抵抗体
4 測温抵抗体
4a 上流側測温抵抗体
4b 下流側測温抵抗体
4c 第1の金属膜
5 空気温度測温抵抗体
6a,6b,6c,6d,6e,6f,6g 端子電極
7a,7b,7c,7d,7e,7f,7g 引き出し配線
8 絶縁膜
9 金属を含む非晶質膜
10 保護膜
11 層間絶縁膜
12 接続孔
13 ダイヤフラム
14 熱式空気流量計
15 支持体
15a 下部支持体
15b 上部支持体
16 外部回路
17 空気通路
18 副通路
19 空気流
20,21 端子電極
22 金線
23 電源
24 トランジスタ
25,26,27 抵抗
28 制御回路
29 メモリ回路
30 半導体基板
31 絶縁膜
31a 改質層
32 発熱抵抗体
33a 上流側測温抵抗体
33b 下流側測温抵抗体
34 空気温度測温抵抗体
35 引き出し電極
36 層間絶縁膜
37 接続孔
38 端子電極
39 ダイヤフラム
41 加速度センサ
42 発熱抵抗体
43a,43b 端子電極
44a,44b,44c,44d 測温抵抗体
45a,45b,45c,45d,45e、45f 端子電極
46 半導体基板
47 絶縁膜
48 金属を含む非晶質膜
49 引き出し配線
50 層間絶縁膜
51 接続孔
52 ダイヤフラム
53 外部電源
54 力
55 入力回路
56 メモリ
57,58 抵抗体

Claims (16)

  1. 半導体基板上に絶縁膜を介して形成された発熱抵抗体と測温抵抗体とを含み、流体または気体流量を計測する流量センサであって、少なくとも前記測温抵抗体は金属膜で構成され、前記絶縁膜上に金属を含む非晶質膜が設けられ、前記金属膜が前記金属を含む非晶質膜の直上に形成され、前記金属膜の抵抗率が、前記金属膜を構成する主成分の金属元素からなるインゴットの3倍以下の抵抗率を有することを特徴とする流量センサ。
  2. 請求項1記載の流量センサにおいて、前記金属膜は、Ta膜、Mo膜、Ti膜、W膜、Co膜、Ni膜、Nb膜、Hf膜、Cr膜、Zr膜またはFe膜であることを特徴とする流量センサ。
  3. 請求項1記載の流量センサにおいて、前記金属膜がTa膜であり、体心立方晶系構造のTaが、前記Ta膜の50%以上を占めることを特徴とする流量センサ。
  4. 請求項1記載の流量センサにおいて、前記金属膜は、100nm以上の径を有する結晶粒が全体の50%以上を占める多結晶であることを特徴とする流量センサ。
  5. 請求項3記載の流量センサにおいて、前記Ta膜は複数のTa結晶粒を含み、複数の前記Ta結晶粒の間は、粒内の結晶格子配列が双晶の関係にある、または20度以内の格子面傾角である小傾角粒界の関係にあることを特徴とする流量センサ。
  6. 請求項5記載の流量センサにおいて、粒内の結晶格子配列が双晶の関係にある、または20度以内の格子面傾角である小傾角粒界の関係にある隣接粒界接触を有する複数の前記Ta結晶粒が、多結晶領域の約30%を占めることを特徴とする流量センサ。
  7. 請求項1記載の流量センサにおいて、前記金属を含む非晶質膜の厚さは、50nm以下であることを特徴とする流量センサ。
  8. 請求項1記載の流量センサにおいて、前記金属を含む非晶質膜は、TaOx膜、AlOx膜、TiOx膜、MoOx膜またはAlNx膜であることを特徴とする流量センサ。
  9. 請求項1記載の流量センサにおいて、前記金属膜の上層に金属を含む酸化化合物が形成されていることを特徴とする流量センサ。
  10. 請求項記載の流量センサにおいて、前記金属を含む酸化化合物は、AlOx、MoOx、TaOxまたはTiOxであることを特徴とする流量センサ。
  11. 請求項1記載の流量センサにおいて、前記金属膜の上層に金属を含む窒化化合物が形成されていることを特徴とする流量センサ。
  12. 請求項11記載の流量センサにおいて、前記金属を含む窒化化合物は、MoN、TiN、TaN、WNまたはNiNであることを特徴とする流量センサ。
  13. 請求項1記載の流量センサにおいて、前記流量センサは、支持体および外部回路と共に熱式空気流量計に実装されて、空気流量を計測することを特徴とする流量センサ。
  14. 半導体基板上に絶縁膜を介して形成された発熱抵抗体と測温抵抗体とを含み、流体または気体流量を計測する流量センサであって、少なくとも前記測温抵抗体は金属膜で構成され、前記絶縁膜上に金属を含む非晶質膜が設けられ、前記金属膜が前記金属を含む非晶質膜の直上に形成され、前記金属膜の抵抗率が、前記金属膜を構成する主成分の金属元素からなるインゴットの3倍以下の抵抗率を有し、前記金属膜の抵抗温度係数が2000ppm/℃以上であることを特徴とする流量センサ。
  15. 請求項14記載の流量センサにおいて、前記金属膜がMo膜であることを特徴とする流量センサ。
  16. 請求項14記載の流量センサにおいて、前記金属膜がTa膜であり、前記Ta膜の抵抗温度係数が2500ppm/℃以上であることを特徴とする流量センサ。
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