JP4964375B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気入りタイヤに関し、とりわけ耐アブレージョン摩耗性能を維持しながら優れたグリップ性能を有する空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
高性能の乗用車や自動2輪車に使われる高性能タイヤや、競技車両用のレーシングタイヤなどに使用するトレッドゴムは、走行中のブレーキ、トラクション、コーナリング中のグリップ性能を必要とし、路面とトレッド表面で発生する摩擦係数を高めるために、通常歪みの小さい領域での粘弾性E’(0.3%〜50%動的歪み)を測定したときの弾性率が低く、tanδが高いゴムが望まれる。両方の特性とも重要であり、tanδ/E’を高めることが重要である。
【0003】
その要求特性を満たすために、通常、ガラス転移温度(Tg)の高いポリマーを使用する、充填剤や軟化剤の量を増加する、硫黄の量を減らすなどの方法が行なわれている。
【0004】
しかしながら、前記のような通常の手段で低弾性率、高tanδを達成した場合、走行中のブレーキ、コーナリングの際に、トレッド表面に大きな変形が繰り返されることにより、アブレージョン摩耗が発生する。
【0005】
トレッド表面に加わる力が大きいほど、また、ゴムが柔らかいほど変形が大きくなり、ある一定方向の連続した変形により、その垂直方向に波状の摩耗が発生する。これをアブレージョン摩耗という。アブレージョン摩耗が発生すると、その波の間隔、深さが大きいほど、外観がわるくなるだけでなく、ゴムと路面の接触面積が小さくなり性能低下も起こる。
【0006】
アブレージョン摩耗が問題となるゴムは、経験的に大変形の歪み領域での弾性率が低いことがわかっており、ゴム物性では、引張試験で測定した300%伸張時の引張応力とアブレージョン摩耗の波の間隔には相関がある。
【0007】
通常グリップ力を高めるために充填剤、軟化剤の両方を増やした場合、低弾性率および高tanδは達成できるが、300%伸張時の引張応力も低くなってしまう。
【0008】
逆に、アブレージョン摩耗を改善するために、硫黄の量を増やしたり、加硫促進剤の量を増やしたりすることにより、300%伸張時の引張応力を改善した場合には、歪みの小さい領域での弾性率も大きくなってしまう。
【0009】
このように、従来の技術では耐アブレージョン摩耗性能とグリップ性能の両立が困難であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、大変形領域での弾性率およびtanδ/E’の高さを両立させ、耐アブレージョン摩耗性能とグリップ性能のバランスを改善することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、トレッドゴムが、40重量%以上のジエン系ポリマーを含むゴム成分100重量部および充填剤40〜200重量部からなり、トレッドゴム表面のタイヤ周方向の300%伸張時における引張応力とタイヤ幅方向の300%伸張時における引張応力との比が、1.1〜0.9である空気入りタイヤに関する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の空気入りタイヤは、トレッドゴムがゴム成分および充填剤からなる。
【0013】
ゴム成分は、ジエン系ポリマーを含むポリマーの単独物または複合物であり、加硫(たとえば硫黄加硫)可能なジエン系ポリマーが40重量%以上であれば、明確に本発明の効果を発揮することができる。ジエン系ポリマーが40重量%未満では耐摩耗性が著しく低下する傾向がある。ジエン系ポリマーの含有量は、60重量%以上、さらには70重量%以上であることがより好ましい。
【0014】
前記ジエン系ポリマーの具体例としては、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、3,4−結合イソプレンゴム、イソプレン−イソブチレンゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム(SIBR)などがあげられる。なかでも、グリップ性能を高めるために、SBR、3,4−結合イソプレンゴムが好ましい。
【0015】
ジエン系ポリマーとしてSBRを用いる場合、SBRの結合スチレン量は、20〜50重量%であることが好ましい。SBRの結合スチレン量が20重量%未満では、いかにビニル量をあげてもグリップ性能と耐摩耗性が両立できない傾向があり、50重量%をこえると低温特性がわるくなり、実車性能の温度依存性が発生する傾向がある。
【0016】
充填剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対して、グリップ性能を必要とするタイヤ用ゴムの適用範囲である40〜200重量部とする。充填剤の配合量が40重量部未満では充分なグリップ性能と耐摩耗性を両立することができない傾向があり、200重量部をこえると著しく加工性が低下し、耐摩耗性がわるくなる傾向がある。さらに、充填剤の配合量は、上限で180重量部、下限で70重量部であることが好ましい。
【0017】
充填剤としては、カーボンブラック、シリカ、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムなどのゴム用充填剤があげられる。なかでも耐摩耗性の点で、カーボンブラック、シリカが好ましい。
【0018】
カーボンブラックとしては、タイヤ用ゴム組成物に使用されているものであれば使用することができ、とくに限定はないが、チッ素吸着比表面積(N2SA)が65〜300m2/gで、ジブチルテレフタレート吸収量(DBP)が100〜150ml/100gのものが好ましい。
【0019】
前記カーボンブラックの具体例としては、たとえばSAF、ISAF−HM、ISAF−LM、ISAF−HS、HAFなどがあげられる。さらに、SAFよりもN2SA、DBP吸油量が高いカーボンブラックがグリップ性能と耐摩耗性の両立の点で望ましい。
【0020】
本発明のトレッドは、前記成分の他に、アロマティックオイル、ナフテンオイル、パラフィンオイルなどの石油系軟化剤、各種レジン、硫黄などの加硫剤、亜鉛華、ステアリン酸などの加硫助剤、加硫促進剤、老化防止剤、ワックスなどの添加剤などを含むことができる。
【0021】
軟化剤および各種レジンの合計の配合量は、ゴム成分100重量部に対して25〜200重量部とすることができる。該配合量が25重量部未満ではグリップ性能が不充分な傾向があり、200重量部をこえると耐摩耗性が著しく低下する傾向がある。
【0022】
小変形領域での弾性率に影響する大きな因子として、ゴム分子や充填剤の配向性がある。本発明においては、トレッド表面のゴムの配向性を小さくして小変形領域での弾性率を小さく保ち、グリップ性能を改善する。つまり、トレッドゴム表面のタイヤ周方向の300%伸張時における引張応力とタイヤ幅方向の300%伸張時における引張応力との比を、1.1〜0.9とする。前記300%伸張時における引張応力の比が0.9未満では周方向の走行トラクション、ブレーキ発生時の摩耗外観がわるくなり、1.1をこえると周方向のトラクション、グリップ性能がわるくなる。前記300%伸張時における引張応力の比は、上限で1.08、下限で1.02であることが好ましい。ここで、300%伸長時の引張応力は、加硫タイヤのトレッド表面から2mmを、タイヤ周方向に、またはタイヤ幅方向にサンプリングし、JIS規格のK6251に基づく引張試験によって測定される。
【0023】
しかしながら、従来のタイヤトレッドの成形方法では、通常押出機により熱入れし、可塑化したゴムを押出機のヘッドを通じて必要な形状の穴に設計したダイプレートを通すことにより、必要な断面形状のトレッドを製造する。または、カレンダーロールにより、図1に示すような必要な厚さのシートAを作製し、何枚かを張り合わせることによりトレッドを成形する。このような方法では、図5に示すように、通常、ゴムが押出し方向またはカレンダー方向に延伸され、一定方向(配向方向1)に配向した状態がかなり維持されたトレッドBとなる。
【0024】
そのため、タイヤ加硫を行なったときに、延伸されたままの状態でゴムの加硫反応が起こるため、とくに周方向の小変形領域での弾性率が高くなり、そのわりには高歪みの弾性率が高くない状態が起こる。
【0025】
そこで、本発明では、以下のような方法によってトレッドを製造する。
【0026】
実施の形態1
図2に実施の形態1におけるトレッドの製造方法を説明する図を示す。図2に示すように、実施の形態1においては、カレンダーロールにより厚めに作製したシートの上層2および下層4をスライスして除去し、中層3をトレッドとする。
【0027】
カレンダーロールにより作製するシートの厚さは、6mm以上、とくには8mm付近であることが好ましい。シートの厚さが6mm未満では 一定方向の配向が強くなり、周方向に小変形での弾性率が高くなる傾向がある。シートの厚さは厚くても問題はなく、厚いほど良い。
【0028】
除去する上層および下層の厚さは、1mm以上であることが好ましい。除去する厚さが1mm未満ではその内側で、まだ配向性が強い傾向がある。除去する厚さは厚いほど良い。
【0029】
実施の形態2
図3に実施の形態におけるトレッドの製造方法を説明する図を示す。実施の形態においては、図3(a)に示すようにカレンダーロールにより必要な厚さ(たとえば2mm)に作製したシートを、配向方向1と垂直な面で切断して短冊5をつくり、これを図3(b)のように切断面を上下に向けて並べてトレッドを成形する。
【0030】
実施の形態3
図4に実施の形態におけるトレッドの製造方法を説明する図を示す。実施の形態においては、図4(a)に示すように、カレンダーロールにより必要な厚さ(たとえば2mm)に作製したシートを立方体6に切断し、これを図4(b)のようにランダムに積層してトレッドを製造する。
【0031】
立方体の一辺の長さは1〜3mm、とくには2mm付近であることが好ましい。シートの厚さが1mm未満では配向性が強くなる傾向があり、3mmをこえると不均一になる傾向がある。
【0032】
実施の形態4
実施の形態4においては、カレンダーロールにより必要な厚さ(たとえば2mm)に作製したシートを、加熱したのち、冷やして収縮させることにより、配向したゴムに分子運動を起こさせて配向性を減少させる。
【0033】
加熱温度は50〜120℃、とくには80℃付近とすることが好ましい。加熱温度が50℃未満では配向性を減少させるために長時間かかる傾向があり、120℃をこえるとゴムによっては焼けてしまう傾向がある。加熱時間は、加熱後のシートが成形可能な範囲で長いほうが良い。
【0034】
実施の形態5
実施の形態5においては、トレッドゴム組成物のベース練り工程で、硫黄および加硫促進剤を混練りし、必要な厚さ(たとえば2mm)のシートを作製してトレッドを成形する。
【0035】
ベース練りでの硫黄の配合量は、ゴム成分100重量部に対して0.2〜3重量部であることが好ましい。硫黄の配合量が0.2重量部未満では加硫不充分な傾向があり、3重量部をこえるとベース練りでゴムが焼けやすい傾向がある。
【0036】
ベース練りでの加硫促進剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対して0.5〜3重量部であることが好ましい。加硫促進剤の配合量が0.5重量部未満では本発明の効果が小さくなる傾向があり、3重量部をこえるとベース練りでゴムが焼ける傾向がある。
【0037】
ベース練り温度は、100〜140℃、とくには120℃付近とすることが好ましい。ベース練り温度が100℃未満では本発明の効果が小さくなる傾向があり、140℃をこえるとベース練りでゴムが焼ける傾向がある。
【0038】
実施の形態1〜5に示した方法により、タイヤ周方向およびタイヤ幅方向の配向性を小さくすることができる。このようにして成形されたトレッドを、その他のタイヤ部材と貼り合わせて未加硫タイヤを成形し、加硫機で加熱プレスすることによって、本発明の空気入りタイヤを製造することができる。
【0039】
本発明の空気入りタイヤでは、トレッドのタイヤ周方向およびタイヤ幅方向の配向性が小さい状態で加硫されているので、耐アブレージョン摩耗性能を犠牲にすることなくグリップ性能を向上することができる。
【0040】
本発明の空気入りタイヤは、乗用車用タイヤ、自動2輪車用タイヤ、レーシング用タイヤなどとして好適に使用することができる。
【0041】
【実施例】
以下に実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0042】
実施例1、参考例2〜5および比較例1〜2
(材料)
SBR:旭化成(株)製のタフデン4350(結合スチレン量:39重量%)
SAFカーボン:三菱化学(株)製のダイヤブラックA(N2SA:142m2/g、DBP吸油量:116ml/100g)
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
老化防止剤6C:フレキシス社製のサントフレックス13
老化防止剤224:大内新興化学工業(株)製のノクラック224
ステアリン酸:日本油脂(株)製の桐
亜鉛華:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
アロマチックオイル:ジャパンエナジー社製のプロセスX−260
【0043】
(製造方法)
BR型バンバリーミキサーにて表1に示すベース練り配合を、約3分間、排出温度145℃でベース練りし、ベース練りしたゴムに、表1に示すファイナル練り配合を加えて約5分間混練りし、カレンダーロールにより厚さ2mmのシートを作製した。ただし、実施例1ではシートの厚さを8mmとし、参考例5ではベース練りの排出温度を120℃とした。
【0044】
比較例1では、シートを所定の形状に貼り合わせてトレッドを成形した。実施例1では、8mmに作製したシートを、上層2mmおよび下層2mmを除去してトレッドを成形した。参考例2では、シートを配向方向と垂直な面で幅4mmに切断し、切断面を上下に向けて並べてトレッドを成形した。参考例3では、シートを2mm平方に切断し、ランダムに積み上げてトレッドを成形した。参考例4では、シートを80℃で24時間加熱したのち冷やして収縮させた。参考例5は、ベース練り工程で硫黄および加硫促進剤の一部を加えて排出温度120℃で混練りしたものであり、シートを所定の形状に張り合わせてトレッドを製造した。比較例2では、配向方向がタイヤ幅方向を向くようにシートを所定の形状に張り合わせてトレッドを製造した。
【0045】
製造した各トレッドを用いて、11*7.10−5サイズのカートタイヤを試作し、以下の評価を行なった。
【0046】
(試験方法)
トレッドゴム物性
前記製造条件で作製したタイヤのトレッド表面から2mmの厚さにゴム片をスライス(タイヤ周方向、タイヤ幅方向にサンプリング)し、または打ち抜き、これを試験サンプルとして以下の評価を行なった。
【0047】
▲1▼硬度
打ち抜いたゴム片の硬度を、JIS−A硬度計で測定した。測定温度は25℃とした。
【0048】
▲2▼引張試験
タイヤ周方向およびタイヤ幅方向にサンプリングしたゴム片を、ダンベル3号に切り抜き、JIS引張試験法K6251に基づいて試験を行なった。300%伸張時応力(M300)が大きいほどアブレージョン摩耗が良好である。
【0049】
▲3▼粘弾性
タイヤ周方向にサンプリングしたゴム片について、(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて10%初期歪みを与えて50℃で2.5%の動的歪みを与えたときの粘弾性を測定した。複素弾性率(E′)が低いほど、損失正接(tanδ)が高いほど、グリップ性能に優れる傾向があり、tanδ/E′が高いほどグリップ性能が良好である。
【0050】
実車テスト
カートタイヤに11*7.10−5サイズの試作タイヤを装着し、1周約2kmのコースを5周走行し、以下の評価を行なった。
【0051】
▲1▼グリップ性能
比較例1のタイヤをコントロールとし、そのグリップフィーリングを3点として5点満点で評価した。
【0052】
▲2▼摩耗外観
摩耗外観は、5周走行後にアブレージョン摩耗の外観(発生した波の山部の間隔を黙視で確認)を比較例1のタイヤを3点とし、5点満点で評価した。
【0053】
(試験結果)
表1に結果を示す。
【0054】
【表1】
Figure 0004964375
【0055】
比較例1は、一般的な練り方でトレッド押出方向とタイヤ周方向を一致させた通常のタイヤ試作方法である。
【0056】
実施例1、参考例2および3は、いずれもタイヤ周方向への配向性を強制的になくした方法であり、いずれの方法もタイヤ周方向と幅方向のM300の差が小さくなり、周方向のE′や硬度が減少した。結果的に耐アブレージョン摩耗性能は同等であり、グリップ性能は向上した。
【0057】
参考例4のように作製したシートに熱を加えたり、参考例5のようにシートの作製前に一部架橋(加硫)を進ませる方法により、摩耗外観はやや改善されグリップ性能もやや向上した。
【0058】
比較例2は、タイヤ周方向の配向ではなく幅方向にゴム分子を配向した例であり、グリップ性能、摩耗外観とも同等であった。
【0059】
これらの結果から、周方向と断面方向のM300の比が小さいほどグリップ性能と耐アブレージョン摩耗性能のバランスが改善されることがわかる。
【0060】
【発明の効果】
本発明の空気入りタイヤによれば、トレッド表面のゴム分子の配向性が小さく、耐アブレージョン摩耗性能を維持しながら、グリップ性能の改善を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カレンダーロールにより作製したシートのゴム分子の配向状態を表わす図である。
【図2】実施の形態1におけるトレッドの製造方法を表わす図である。
【図3】実施の形態2におけるトレッドの製造方法を表わす図である。
【図4】実施の形態3におけるトレッドの製造方法を表わす図である。
【図5】従来方法により製造したトレッドのゴム分子の配向状態を表わす図である。
【符号の説明】
1 配向方向
2 上層
3 中層
4 下層
5 短冊
6 立方体
A シート
B トレッド

Claims (4)

  1. トレッドゴムが、40重量%以上のジエン系ポリマーを含むゴム成分100重量部および充填剤40〜200重量部からなり、トレッドゴム表面のタイヤ周方向の300%伸張時における引張応力とタイヤ幅方向の300%伸張時における引張応力との比が、1.08〜1.02であり、
    該トレッドゴムが、カレンダーロールにより作製したシートを、50〜120℃に加熱したのち、冷やして収縮させ、加硫することで製造されたトレッドゴムである空気入りタイヤ。
  2. トレッドゴムが、40重量%以上のジエン系ポリマーを含むゴム成分100重量部および充填剤40〜200重量部からなり、トレッドゴム表面のタイヤ周方向の300%伸張時における引張応力とタイヤ幅方向の300%伸張時における引張応力との比が、1.08〜1.02であり、
    該トレッドゴムが、ベース練り工程においてゴム成分100重量部対して0.2〜3重量部の硫黄、0.5〜3重量部の加硫促進剤を混練し、カレンダーロールにより作製したシートを加硫することで製造されるトレッドゴムである空気入りタイヤ。
  3. トレッドゴムが、40重量%以上のジエン系ポリマーを含むゴム成分100重量部および充填剤40〜200重量部からなり、トレッドゴム表面のタイヤ周方向の300%伸張時における引張応力とタイヤ幅方向の300%伸張時における引張応力との比が、1.08〜1.02であり、
    該トレッドゴムが、カレンダーロールにより1〜3mmの厚さに作製したシートを立方体に切断し、得られた立方体をランダムに積層し、加硫することで製造されたトレッドゴムである空気入りタイヤ。
  4. トレッドゴムが、40重量%以上のジエン系ポリマーを含むゴム成分100重量部および充填剤40〜200重量部からなり、トレッドゴム表面のタイヤ周方向の300%伸張時における引張応力とタイヤ幅方向の300%伸張時における引張応力との比が、1.08〜1.02であり、
    該トレッドゴムが、カレンダーロールにより6mm以上の厚さに作製したシートの上層および下層を1mm以上スライスして除去することで得られる中層を加硫することで製造されたトレッドゴムである空気入りタイヤ。
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