JP4963240B2 - レーダ装置 - Google Patents
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Description
また、想定外の運動目標に対する目標検出性能の改善は困難という問題がある。
この発明の実施の形態1に係わるレーダ装置は、図1に示すように、空中線1、送信機2、チャープ信号発生器3、送受切替器4、受信機5、信号処理器6、表示器7を備える。
チャープ信号発生器3は、アップチャープ信号およびダウンチャープ信号を生成し、送信機2に出力する。
送信機2は、キャリア信号を所定のパルス繰り返し周期でパルス変調し、さらにアップチャープ信号およびダウンチャープ信号に従ってパルス毎交互にパルス内をアップチャープ変調およびダウンチャープ変調することを繰り返して送信RF信号を生成し、送受切替器4に出力する。
送受切替器4は、送信機2から入力された送信RF信号を空中線1に出力する。そして、空中線1から送信RF信号が空中に放射される。
そこで、空中線1は、入射してきた反射RF信号を受信し、受信RF信号として送受切替器4に出力する。
送受切替器4は、空中線1から入力された受信RF信号を受信機5に出力する。
受信機5は、送受切替器4から入力された受信RF信号を増幅、位相検波の後、受信ビデオ信号に変換し、信号処理器6に出力する。
また、パルス内がダウンチャープ変調された送信RF信号は、目標で反射され、反射RF信号として空中線1に入射し受信されて受信RF信号が生成され、その受信RF信号が受信ビデオ信号に変換されるが、以下の説明においては、この受信ビデオ信号をダウンチャープ受信ビデオ信号と称す。
また、以下の説明において、時間間隔をパルス変調の所定のパルス繰り返し周期(Pulse Repetition Interval)と称し、PRIと略記する。
測距手段12は、パルス圧縮手段11の出力であるパルス圧縮により生成された信号の強度に基づく距離を算出する機能を有する。
相対距離・相対速度算出手段13は、測距手段12で算出されたアップチャープ受信ビデオ信号およびダウンチャープ受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号の強度に基づく距離の差から目標との相対距離および目標との相対速度を算出する機能を有する。
位相補償手段14は、相対距離・相対速度算出手段13で算出された目標との相対速度を用いて、アップチャープ受信ビデオ信号およびダウンチャープ受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号の目標までの距離が同一になるような位相補償量を算出し、その位相補償量を用いて受信ビデオ信号の位相補償を行う機能を有する。
第2パルス圧縮手段15は、位相補償手段14の出力である位相補償された受信ビデオ信号をパルス圧縮する機能を有する。
積分手段16は、第2パルス圧縮手段15の出力である位相補償された受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号を複数加算する機能を有する。
速度算出手段17は、積分手段16の出力である周波数スペクトルに対し、相対距離・相対速度算出手段13の出力である目標との相対速度から周波数の折り返しを考慮し、目標との相対速度を算出する機能を有する。
パルス圧縮手段11は、入力されたA/D変換後の受信ビデオ信号V(n,m)と、送信RF信号の変調成分に対して複素共役の関係にある参照信号Ex(m、mτ)とを相関演算し、レンジ方向に分散した信号をパルス圧縮する。例えば、処理時間を短縮のため高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform:FFT)を利用することができる。
測距手段12は、パルス圧縮手段11の出力であるn回目に受信された受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離Rpeak(n)を、式(4)に従って算出する。
ここでは、目標までのn=1、m=1における初期相対距離R0と、アップチャープ受信ビデオ信号とダウンチャープ受信ビデオ信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離との距離差ΔRu、ΔRdの導出について説明する。この説明するΔRu、ΔRdは、相対距離・相対速度算出手段13で、目標との相対距離または目標との相対速度を算出する際に用いられる。
相関演算の式(3)の中のビデオ信号V(n,m)と参照信号Ex(m,mτ)の積は、式(3)の1/c2、Δt2、mτ 2Δt2を含む項がexp(j0)すなわち1に近似できるので、式(5)に書き換えることができる。
R0(=R0−v(n−1)Tpri)と、アップチャープ受信ビデオ信号およびダウンチャープ受信ビデオ信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離の差ΔRu、ΔRdは、近似的に式(8)で表わされる。
また、式(8)で求めた目標までの初期相対距離R0と距離シフトした目標までの距離の差ΔRu、ΔRdと目標との相対速度vの関係式を用いて、アップチャープ受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離ruとダウンチャープ受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離rdは、近似的に式(9)で表わされる。図3には、その様子を図示する。
そこで、この発明では、1PRI間の目標移動を考慮することにより、精度の高い目標との相対距離と目標との相対速度の算出を実現する。図4には、1PRI間の目標移動を考慮した場合のパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離を示す。
アップチャープ受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離ru、1PRI後に送信したダウンチャープ変調された送信信号に係わるダウンチャープ受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離rdは、近似的に式(12)で表される。
式(14)、(15)におけるru、rdは、測距手段12の出力であるアップチャープ受信ビデオ信号、ダウンチャープ受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離Rpeak(n)から選択される。
位相補償手段14は、PRI毎に相対距離・相対速度算出手段13から入力される目標との相対速度v’(n)を用いて、アップチャープ受信ビデオ信号およびダウンビデオ受信ビデオ信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す目標までの距離が同一になるように式(16)を用いて位相補償量φcor(n,m)を算出する。そして、位相補償手段14は、位相補償量φcor(n,m)を用いて受信ビデオ信号V(n,m)の位相補償を式(17)に従って行い、位相補償後の受信ビデオ信号V’(n,m)を出力する。
第2パルス圧縮手段15は、位相補償手段14の出力である位相補償後の受信ビデオ信号V’(n,m)を、式(18)を用いてパルス圧縮手段11と同様に、パルス圧縮を行い、パルス圧縮により生成された信号R’V・Ex(n,mτ)を出力する。
速度算出手段17は、式(20)を用いて速度帯域vbandを算出する。また、速度算出手段17は、式(21)を用いて周波数ビンの速度分解能Δvを算出する。
また、相対距離・相対速度算出手段13の出力である目標との相対速度に代えて、平均相対速度算出手段19の出力である複数の目標との相対速度の平均相対速度v(バー)が入力される場合は、式(22)中のv’(1)に代えて、v(バー)を用いる。同様に、基準相対速度・相対加速度算出手段20の出力である目標との基準相対速度v(ハット)0が入力される場合は、式(22)中のv’(1)に代えて、v(ハット)0を用いる。
速度算出手段17は、周波数スペクトルと周波数の折り返しを考慮した各周波数ビンの速度を表示器7に出力する。
表示器7は、速度算出手段17からの周波数スペクトルと周波数の折り返しを考慮した各周波数ビンの速度を表示する。
この発明の実施の形態2に係わるレーダ装置は、実施の形態1に係わるレーダ装置と信号処理器6Bが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態2に係わる信号処理器6Bは、図6に示すように、実施の形態1に係わる信号処理器6の位相補償手段14および第2パルス圧縮手段15の代わりに補償手段としてのレンジ補正手段18を有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
次に、実施の形態2に係わる信号処理器6Bの処理動作について図7を参照して説明する。
レンジ補正手段18は、相対距離・相対速度算出手段13の出力である目標との相対速度を用いて、式(23)に従って、レンジ補正量Rcor(n)を算出する。
また、レンジ補正手段18は、式(24)を用いて、レンジ補正量Rcor(n)をレンジビン単位で表すレンジ補正量Rcor_bin(n)に変換する。
そして、レンジ補正手段18は、算出されたレンジ補正量Rcor_bin(n)を用いて、式(25)に従って、パルス圧縮することにより生成された信号RV・Ex(n,mτ)のレンジ補正を行い、レンジ補正された信号RV・Ex_cor(n,mτ)を出力する。このような処理を行うことによって、図8に示すように、パルス圧縮により生成され、レンジ補正された信号の振幅が最大を示す目標までの距離を同一にすることができる。
この発明の実施の形態3に係わるレーダ装置は、実施の形態1に係わるレーダ装置と信号処理器6Cが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態3に係わる信号処理器6Cは、図9に示すように、実施の形態1に係わる信号処理器6に平均相対速度算出手段19が追加され、位相補償手段14Bが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
次に、実施の形態3に係わる信号処理器6Cの処理動作について図10を参照して説明する。
平均相対速度算出手段19は、式(26)に従って、目標との(パルス数−1)分の相対速度v’(n)を用いて、平均相対速度v(バー)を算出する。算出された平均相対速度v(バー)は、各パルスの受信ビデオ信号の位相の補償に用いる。
この発明の実施の形態4に係わるレーダ装置は、実施の形態3に係わるレーダ装置と信号処理器6Dが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態4に係わる信号処理器6Dは、図11に示すように、実施の形態3に係わる信号処理器6Cの平均相対速度算出手段19の代わりに基準相対速度・相対加速度算出手段20を有し、位相補償手段14Cが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
次に、実施の形態4に係わる信号処理器6Dの処理動作について図12を参照して説明する。
基準相対速度・相対加速度算出手段20は、相対距離・相対速度算出手段13の出力である目標との複数の相対速度v’(n)を入力とし、全測速度((パルス数−1)分)結果から、最小二乗法により目標との基準相対速度と相対加速度を算出する。
時間tn(=(n−1)Tpri)の速度v(ハット)(n)は、目標との相対加速度a(ハット)、1回目のパルス送信からの経過時間tn、および目標との基準相対速度v(ハット)0とを用いると、式(29)で表される。
この発明の実施の形態5に係わるレーダ装置は、実施の形態3に係わるレーダ装置と信号処理器6Eが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態5に係わる信号処理器6Eは、図13に示すように、実施の形態3に係わる信号処理器6Cと平均相対速度算出手段19Bが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
実施の形態5に係わる平均相対速度算出手段19Bは、相対距離・相対速度算出手段13の出力である複数のパルスでの目標との相対距離が入力され、全測距離((パルス数−1)分)結果から最小二乗法により目標との平均相対速度を算出する機能を有する。
平均相対速度算出手段19Bは、相対距離・相対速度算出手段13の出力である複数のパルスでの目標との相対距離から、最小二乗法により目標との平均相対速度を算出する。
平均相対速度算出手段19Bは、目標との相対距離R’(n)の1回目の測距結果R’(1)を基準とした相対距離r’(n)を、式(34)に従って算出する。
この発明の実施の形態6に係わるレーダ装置は、実施の形態3に係わるレーダ装置と信号処理器6Fが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態6に係わる信号処理器6Fは、図15に示すように、実施の形態3に係わる信号処理器6Cの位相補償手段14Bおよび第2パルス圧縮手段15の代わりにレンジ補正手段18Bを有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
実施の形態6に係わるレンジ補正手段18Bは、平均相対速度算出手段19の出力である目標との平均相対速度を用いて、アップチャープ受信ビデオ信号およびダウンチャープ受信ビデオ信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す目標までの距離が同一になるように受信ビデオ信号のパルス圧縮により生成された信号のレンジ補正を行う機能を有する。
レンジ補正手段18Bは、平均相対速度算出手段19の出力である目標との平均相対速度v(バー)を用いて、式(37)に従い、レンジ補正量Rcor(n)を算出する。
そして、レンジ補正手段18Bは、算出されたレンジ補正量Rcor(n)を用いて、式(24)、式(25)に従い、受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号RV・Ex(n,mτ)に対しレンジ補正を行い、レンジ補正後の信号RV・Ex_cor(n,mτ)を出力する。
この発明の実施の形態7に係わるレーダ装置は、実施の形態6に係わるレーダ装置と信号処理器6Gが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態7に係わる信号処理器6Gは、図17に示すように、実施の形態6に係わる信号処理器6Fと平均相対速度算出手段19Bが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
実施の形態7に係わる平均相対速度算出手段19Bは、相対距離・相対速度算出手段13の出力である複数のパルスでの目標との相対距離が入力され、全測距離((パルス数−1)分)結果から最小二乗法により目標との平均相対速度を算出する機能を有する。
実施の形態7に係わる平均相対速度算出手段19Bは、相対距離・相対速度算出手段13の出力である複数のパルスでの目標との相対距離R’(n)を用いて、式(34)、式(36)に従い、目標との平均相対速度v(バー)を算出する。
この発明の実施の形態8に係わるレーダ装置は、実施の形態1に係わるレーダ装置と信号処理器6Hが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態8に係わる信号処理器6Hは、図19に示すように、実施の形態1に係わる信号処理器6と位相補償手段14Dが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
実施の形態8に係わる位相補償手段14Dは、相対距離・相対速度算出手段13からの出力である目標との相対距離および目標との相対速度を用いて、位相補償量を求め、位相補償を行う機能を有する。
位相補償手段14Dは、PRI毎に相対距離・相対速度算出手段13から入力される目標との相対距離R’(n)および目標との相対速度v’(n)を用いて、アップチャープ受信ビデオ信号およびダウンチャープ受信ビデオ信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す目標までの距離が同一になるように、式(38)に従い、位相補償量φcor(n,m)を算出する。それから、位相補償手段14Dは、位相補償量φcor(n,m)を用いて、式(39)に従い、受信ビデオ信号V(n,m)の位相補償を行い、位相補償後の受信ビデオ信号V’(n,m)を出力する。
この発明の実施の形態9に係わるレーダ装置は、実施の形態3に係わるレーダ装置と信号処理器6Jが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態9に係わる信号処理器6Jは、図21に示すように、実施の形態3に係わる信号処理器6Cと位相補償手段14Eが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
実施の形態9に係わる位相補償手段14Eは、相対距離・相対速度算出手段13からの出力である目標との相対距離と、平均相対速度算出手段19の出力である目標との平均相対速度を用いて、位相補償量を求め、位相補償を行う機能を有する。
位相補償手段14Eは、相対距離・相対速度算出手段13の出力である目標との相対距離R’(n)と、平均相対速度算出手段19の出力である目標との平均相対速度v(バー)を用いて、アップチャープ受信ビデオ信号およびダウンチャープ受信ビデオ信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す目標までの距離が同一になるように、式(40)に従い、位相補償量φcor(n,m)を算出する。そして、位相補償手段14Eは、位相補償量φcor(n,m)を用いて、式(41)に従い、受信ビデオ信号の位相補償を行い、位相補償後の受信ビデオ信号V’(n,m)を出力する。
この発明の実施の形態10に係わるレーダ装置は、実施の形態9に係わるレーダ装置と信号処理器6Kが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態10に係わる信号処理器6Kは、図23に示すように、実施の形態9に係わる信号処理器6Jの平均相対速度算出手段19の代わりに基準相対速度・相対加速度算出手段20を有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
実施の形態10に係わる基準相対速度・相対加速度算出手段20は、相対距離・相対速度算出手段13の出力である複数のパルスでの目標との相対速度が入力され、全測速度((パルス数−1)分)結果から最小二乗法により目標との基準相対速度と目標との相対加速度を算出する機能を有する。
実施の形態10に係わる位相補償手段14Fは、基準相対速度・相対加速度算出手段20の出力である目標との基準相対速度および目標との相対加速度と、相対距離・相対速度算出手段13の出力である目標との相対距離とが入力され、目標との相対距離、目標との基準相対速度および目標との相対加速度を用いて、アップチャープ受信ビデオ信号およびダウンチャープ受信ビデオ信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す目標までの距離が同一になるように、位相補償量を求め、受信ビデオ信号の位相補償を行う機能を有する。
基準相対速度・相対加速度算出手段20は、実施の形態4に係わる基準相対速度・相対加速度算出手段20と同様に、式(30)、式(31)に従い、目標との相対加速度と目標との基準相対速度を算出する。
この発明の実施の形態11に係わるレーダ装置は、実施の形態4に係わるレーダ装置と信号処理器6Lが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態11に係わる信号処理器6Lは、図25に示すように、実施の形態4に係わる信号処理器6Dの位相補償手段14および第2パルス圧縮手段15の代わりにレンジ補正手段18Cおよび加速度補償手段21を有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
実施の形態11に係わる加速度補償手段21は、レンジ補正手段18Cの出力であるレンジ補正後の信号に対し、基準相対速度・相対加速度算出手段20の出力である目標との相対加速度を用いて、加速度補償を行う機能を有する。
レンジ補正手段18Cは、基準相対速度・相対加速度算出手段20の出力である目標との基準相対速度v(ハット)0と目標との相対加速度a(ハット)を用いて、式(44)に従い、レンジ補正量Rcor(n)を算出する。
そして、レンジ補正手段18Cは、算出されたレンジ補正量Rcor(n)を用いて、式(24)、式(25)に従い、パルス圧縮により生成された信号RV・Ex(n,mτ)のレンジ補正を行い、レンジ補正後の信号RV・Ex_cor(n,mτ)を出力する。
この発明の実施の形態12に係わるレーダ装置は、実施の形態11に係わるレーダ装置と信号処理器6Mが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態12に係わる信号処理器6Mは、図27に示すように、実施の形態11に係わる信号処理器6Lと基準相対速度・相対加速度算出手段20Bが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
基準相対速度・相対加速度算出手段20Bは、相対距離・相対速度算出手段13の出力である複数のパルスでの目標との相対距離から、最小二乗法により目標との基準相対速度と目標との相対加速度を算出する。
基準相対速度・相対加速度算出手段20Bは、目標との相対距離R’(n)の1回目の測距結果R’(1)を基準とした相対距離r’(n)を、式(46)に従って算出する。
また、実施の形態10と比べ、パルス圧縮を2回行う必要がなく、構成が簡素になり、処理時間の短縮も可能となる。
この発明の実施の形態13に係わるレーダ装置は、実施の形態4に係わるレーダ装置と信号処理器6Nが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態13に係わる信号処理器6Nは、図29に示すように、実施の形態4に係わる信号処理器6Dの基準相対速度・相対加速度算出手段20の代わりに基準相対速度・相対加速度算出手段20Bを有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
実施の形態13に係わる基準相対速度・相対加速度算出手段20Bは、相対距離・相対速度算出手段13の出力である複数のパルスでの目標との相対距離が入力され、全測距離((パルス数−1)分)結果から最小二乗法により目標との基準相対速度と目標との相対加速度を算出する機能を有する。
基準相対速度・相対加速度算出手段20Bは、実施の形態12に係わる基準相対速度・相対加速度算出手段20Bと同様に、各行列を式(49)、式(50)、式(51)とし、式(52)に従って逆行列を両辺に左側から乗算することによって、X、すなわち、目標との基準相対速度と相対加速度を得る。
この発明の実施の形態14に係わるレーダ装置は、実施の形態10に係わるレーダ装置と信号処理器6Pが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態14に係わる信号処理器6Pは、図31に示すように、実施の形態10に係わる信号処理器6Kの基準相対速度・相対加速度算出手段20の代わりに基準相対速度・相対加速度算出手段20Bを有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
実施の形態14に係わる基準相対速度・相対加速度算出手段20Bは、相対距離・相対速度算出手段13の出力である複数のパルスでの目標との相対距離が入力され、全測距離((パルス数−1)分)結果から最小二乗法により目標との基準相対速度と目標との相対加速度を算出する機能を有する。
基準相対速度・相対加速度算出手段20Bは、実施の形態12に係わる基準相対速度・相対加速度算出手段20Bと同様に、各行列を式(49)、式(50)、式(51)とし、式(52)に従って逆行列を両辺に左側から乗算することによって、X、すなわち、目標との基準相対速度と相対加速度を得る。
この発明の実施の形態15に係わるレーダ装置は、実施の形態1に係わるレーダ装置と信号処理器6Qが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明は省略する。そして、実施の形態15に係わる信号処理器6Qは、図33に示すように、実施の形態1に係わる信号処理器6にPDI手段22が追加され、また、測距手段12の代わりにディスクリ距離算出手段23を有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明は省略する。
図35に示すように、低S/N環境では、雑音の振幅がパルス圧縮により生成された信号の振幅より大きくなり、雑音までの距離をパルス圧縮により生成された信号の距離として誤って算出する可能性がある。そのため、PDI手段22は、パルス圧縮により生成された信号に対しPDI処理を行い、雑音の影響を低減させる。
PDI手段22にはパルス圧縮により生成された信号が入力され、同じ傾きのチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号をパルス圧縮により生成された信号に対して、式(53)に従い、PDI処理を行い、PDI処理により生成された信号RPDI(n,mτ)を出力する。ここで、NPDIはPDI処理回数を示す。
測距手段12では、高精度に距離算出精度を行うためにA/Dサンプリング周波数を高くする必要があった。そこで、測距手段12に代えて、ディスクリ距離算出手段23は、A/Dサンプリング周波数が低い場合のパルス圧縮により生成された信号またはPDI処理により生成された信号の距離算出精度を向上するためにディスクリ距離算出処理を用いる。
この処理は、入力された信号から振幅の大きい隣接する2信号を取り出し、それらの振幅値の差(Δ)を、それらの2信号の和(Σ)で割った値をΔ/Σ値として生成する。このΔ/Σ値と、予め求めたΔ/Σ値と図36に示す距離補正量との関係に基づいて、生成したΔ/Σ値に相当する距離補正量RΔ/Σ_corを算出し、その距離補正量RΔ/Σ_corで補正した距離を真の入力された信号の目標までの距離として算出し、距離を求めるものである。以下、ディスクリ距離算出処理の具体的な処理内容を示す。
また、実施の形態2から14の場合も、PDI手段22を追加し、測距手段12の代わりにディスクリ距離算出手段23を用いることにより、同様な効果を得ることが可能になる。
この発明の実施の形態16に係わるレーダ装置は、実施の形態15に係わるレーダ装置と信号処理器6Rが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明は省略する。そして、実施の形態16に係わる信号処理器6Rは、図38に示すように、実施の形態15に係わる信号処理器6Qにピーク距離範囲算出手段24と第2ディスクリ距離算出手段23Bを有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明は省略する。
ピーク距離範囲算出手段24には、PDI処理により生成された信号のピーク距離RΔ/Σが入力される。
図40に示すように、ピーク距離範囲算出手段24は、ディスクリ距離算出手段23から入力されるPDI処理により生成された信号のピーク距離RΔ/Σを中心にして、予め設定したピーク距離を求める設定範囲gateを用いて、式(56)に従い、ピーク距離を求める範囲の上限gateupを算出する。また、ピーク距離範囲算出手段24は、ディスクリ距離算出手段23から入力されるPDI処理により生成された信号のピーク距離RΔ/Σを中心にして、予め設定したピーク距離を求める設定範囲gateを用いて、式(57)に従い、ピーク距離を求める範囲の下限gatedownを算出する。
また、実施の形態1から14の場合も、PDI手段22を追加し、測距手段12の代わりにディスクリ距離算出手段23とピーク距離範囲算出手段24と第2ディスクリ距離算出手段23Bを用いることにより、同様な効果を得ることが可能になる。
この発明の実施の形態17に係わるレーダ装置は、実施の形態16に係わるレーダ装置と送信機2B、信号処理器6Sが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明は省略する。そして、実施の形態17に係わる信号処理器6Sは、図41に示すように、実施の形態16に係わる信号処理器6Rに、PDI手段22の代わりにPDI手段22Bと、相対距離・相対速度算出手段13の代わりに相対距離・相対速度算出手段13Bを有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明は省略する。
送信機2Bは、キャリア信号をPRI毎にパルス変調し、連続した複数パルス毎に交互にパルス内をアップチャープ変調およびダウンチャープ変調することを繰り返して送信RF信号を生成し、送受切替器4に出力する。例えば、PDI処理回数が2回に設定された場合は、図42と図43のように、1回目と2回目のパルス変調された信号のパルスに対してはアップチャープ変調を行い、3回目と4回目のパルス変調された信号のパルスに対してはダウンチャープ変調を行い、5回目と6回目のパルス変調された信号のパルスに対してはアップチャープ変調を行う。送信機2Bは、この操作を繰り返して送信RF信号を生成し、送受切替器4に出力する。以下の説明において、送信機2の場合を交互送信、送信機2Bの場合を連続送信と記述する。図44に示したように、連続送信の場合、PDI処理に用いられるパルス圧縮により生成された信号間のピーク距離のレンジウォーク量が、交互送信の場合に比べ、小さくなる。したがって、PDI処理に用いられるパルス圧縮により生成された信号のピーク距離が互いに近くなり、PDI処理により生成された信号の振幅の劣化が小さくなり、PDI処理により生成された信号のピーク距離の算出精度が向上する。
PDI手段22Bは、同じ傾きのチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号をパルス圧縮することにより生成された信号に対して、式(58)に従い、PDI処理を行い、PDI処理により生成された信号RPDI(n,mτ)を出力する。
また、実施の形態1から15の場合も、PDI手段22Bを追加し、送信機2に代えて送信機2B、測距手段12に代えてディスクリ距離算出手段23とピーク距離範囲算出手段24と第2ディスクリ距離算出手段23B、相対距離・相対速度算出手段13に代えて相対距離・相対速度算出手段13Bを用いることにより、同様な効果を得ることが可能になる。
この発明の実施の形態18に係わるレーダ装置は、実施の形態17に係わるレーダ装置と送信機2C、信号処理器6Tが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明は省略する。そして、実施の形態18に係わる信号処理器6Tは、図45に示すように、実施の形態17に係わる信号処理器6Sに、相対距離・相対速度算出手段13Bの代わりに相対距離・相対速度算出手段13Cを有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明は省略する。
送信機2Cは、キャリア信号をPRI毎にパルス変調し、パルス内をアップチャープ変調することを繰り返して送信RF信号を生成し、送受切替器4に出力する。図46に示したように、アップチャープ変調のみのため、送信機の規模が小さくなるという利点がある。
また、実施の形態1から14の場合も、送信機2に代えて送信機2C、測距手段12に代えてディスクリ距離算出手段23とピーク距離範囲算出手段24と第2ディスクリ距離算出手段23B、相対距離・相対速度算出手段13に代えて相対距離・相対速度算出手段13Cを用いることにより、同様な効果を得ることが可能になる。
Claims (14)
- キャリア信号が所定の時間間隔でパルス変調され、パルス内が交互にアップチャープ変調とダウンチャープ変調されて生成された送信信号を放射し、目標で反射して戻った上記送信信号を受信信号として受信するレーダ装置において、
上記受信信号をパルス圧縮するパルス圧縮手段と、
上記パルス圧縮により生成された信号の強度に基づく距離を算出する測距手段と、
上記アップチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号および上記ダウンチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された信号の強度に基づく距離の差から目標との相対速度または目標との相対距離を算出する相対距離・相対速度算出手段と、
上記受信信号の位相を補償すると、上記アップチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号および上記ダウンチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された信号の目標までの距離が同一になるように、上記目標との相対速度または上記目標との相対速度および上記目標との相対距離を用いて位相補償量を算出し、該位相補償量を用いて上記受信信号の位相を補償し、上記位相補償された受信信号をパルス圧縮する補償手段と、
複数の上記時間間隔で上記位相補償された受信信号をパルス圧縮することにより生成された信号を加算する積分手段と、
を有することを特徴とするレーダ装置。 - キャリア信号が所定の時間間隔でパルス変調され、パルス内が交互にアップチャープ変調とダウンチャープ変調されて生成された送信信号を放射し、目標で反射して戻った上記送信信号を受信信号として受信するレーダ装置において、
上記受信信号をパルス圧縮するパルス圧縮手段と、
上記パルス圧縮により生成された信号の強度に基づく距離を算出する測距手段と、
上記アップチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号および上記ダウンチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された信号の強度に基づく距離の差から目標との相対速度または目標との相対距離を算出する相対距離・相対速度算出手段と、
複数の上記時間間隔で算出された上記目標との相対速度または上記目標との相対距離から平均相対速度を算出する平均相対速度算出手段と、
上記受信信号の位相を補償すると、上記アップチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号および上記ダウンチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された信号の目標までの距離が同一になるように、上記平均相対速度または上記平均相対速度および上記目標との相対距離を用いて位相補償量を算出し、該位相補償量を用いて上記受信信号の位相を補償し、上記位相補償された受信信号をパルス圧縮する補償手段と、
複数の上記時間間隔で上記位相補償された受信信号をパルス圧縮することにより生成された信号を加算する積分手段と、
を有することを特徴とするレーダ装置。 - キャリア信号が所定の時間間隔でパルス変調され、パルス内が交互にアップチャープ変調とダウンチャープ変調されて生成された送信信号を放射し、目標で反射して戻った上記送信信号を受信信号として受信するレーダ装置において、
上記受信信号をパルス圧縮するパルス圧縮手段と、
上記パルス圧縮により生成された信号の強度に基づく距離を算出する測距手段と、
上記アップチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号および上記ダウンチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された信号の強度に基づく距離の差から目標との相対速度または目標との相対距離を算出する相対距離・相対速度算出手段と、
複数の上記時間間隔で算出された上記目標との相対速度または上記目標との相対距離から目標との相対加速度および目標との基準相対速度を算出する基準相対速度・相対加速度算出手段と、
上記受信信号の位相を補償すると、上記アップチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号および上記ダウンチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された信号の目標までの距離が同一になるように、上記目標との相対加速度および上記目標との基準相対速度、または上記目標との相対距離且つ上記目標との相対加速度および上記目標との基準相対速度を用いて位相補償量を算出し、該位相補償量を用いて上記受信信号の位相を補償し、上記位相補償された受信信号をパルス圧縮する補償手段と、
複数の上記時間間隔で上記位相補償された受信信号をパルス圧縮することにより生成された信号を加算する積分手段と、
を有することを特徴とするレーダ装置。 - キャリア信号が所定の時間間隔でパルス変調され、パルス内が交互にアップチャープ変調とダウンチャープ変調されて生成された送信信号を放射し、目標で反射して戻った上記送信信号を受信信号として受信するレーダ装置において、
上記受信信号をパルス圧縮するパルス圧縮手段と、
上記パルス圧縮により生成された信号の強度に基づく距離を算出する測距手段と、
上記アップチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号および上記ダウンチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された信号の強度に基づく距離の差から目標との相対速度または目標との相対距離を算出する相対距離・相対速度算出手段と、
複数の上記時間間隔で算出された上記目標との相対速度または上記目標との相対距離から平均相対速度を算出する平均相対速度算出手段と、
上記パルス圧縮することにより生成された信号のレンジを補正すると、上記アップチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号および上記ダウンチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された信号の目標までの距離が同一になるように、上記平均相対速度を用いてレンジ補正量を算出し、該レンジ補正量を用いて上記パルス圧縮することにより生成された信号のレンジを補正する補償手段と、
複数の上記時間間隔で上記レンジ補正された信号を加算する積分手段と、
を有することを特徴とするレーダ装置。 - キャリア信号が所定の時間間隔でパルス変調され、パルス内が交互にアップチャープ変調とダウンチャープ変調されて生成された送信信号を放射し、目標で反射して戻った上記送信信号を受信信号として受信するレーダ装置において、
上記受信信号をパルス圧縮するパルス圧縮手段と、
上記パルス圧縮により生成された信号の強度に基づく距離を算出する測距手段と、
上記アップチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号および上記ダウンチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された信号の強度に基づく距離の差から目標との相対速度または目標との相対距離を算出する相対距離・相対速度算出手段と、
複数の上記時間間隔で算出された上記目標との相対速度または上記目標との相対距離から目標との相対加速度および目標との基準相対速度を算出する基準相対速度・相対加速度算出手段と、
上記パルス圧縮することにより生成された信号のレンジを補正すると、上記アップチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号および上記ダウンチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された信号の目標までの距離が同一になるように、上記目標との相対加速度および上記目標との基準相対速度を用いてレンジ補正量を算出し、該レンジ補正量を用いて上記パルス圧縮することにより生成された信号のレンジを補正する補償手段と、
上記目標との相対加速度を用いて上記レンジ補正された信号の加速度補償を行う加速度補償手段と、
複数の上記時間間隔で上記加速度補償された信号を加算する積分手段と、
を有することを特徴とするレーダ装置。 - 上記目標との相対速度を用いて上記積分手段の出力信号の周波数スペクトルに基づく目標の相対速度を算出する速度算出手段を有することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
- 上記目標との平均相対速度を用いて上記積分手段の出力信号の周波数スペクトルに基づく目標の相対速度を算出する速度算出手段を有することを特徴とする請求項2または4に記載のレーダ装置。
- 上記目標との基準相対速度を用いて上記積分手段の出力信号の周波数スペクトルに基づく目標の相対速度を算出する速度算出手段を有することを特徴とする請求項3または5に記載のレーダ装置。
- 上記相対距離・相対速度算出手段は、上記アップチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号および上記ダウンチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された信号の強度に基づく距離の差と上記時間間隔での目標移動距離から上記目標との相対速度または上記目標との相対距離を算出することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のレーダ装置。
- 上記測距手段に代えて、上記パルス圧縮により生成された信号から強度の大きい隣接する2信号の振幅値の差を当該2信号の和で割った値をΔ/Σ値として生成し、当該Δ/Σ値と、予め求めたΔ/Σ値と距離補正量との関係に基づいて、上記生成したΔ/Σ値に相当する距離補正量を算出し、当該距離補正量で補正した距離を算出するディスクリ距離算出手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載のレーダ装置。
- 上記パルス圧縮手段と上記測距手段の間に、同じ傾きでチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号をパルス圧縮することにより生成された信号に対してPDI処理を行うPDI手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載のレーダ装置。
- PDI処理により生成された信号から得られた距離を用いて、各パルスのパルス圧縮により生成された信号のピーク距離を求める範囲を算出するピーク距離範囲算出手段を備えたことを特徴とする請求項11に記載のレーダ装置。
- キャリア信号が所定の時間間隔でパルス変調され、連続した複数パルス毎に交互にパルス内をアップチャープ変調とダウンチャープ変調されて生成された送信信号を放射し、目標で反射して戻った上記送信信号を受信信号として受信することを特徴とする請求項1及至12のいずれか一項に記載のレーダ装置。
- キャリア信号が所定の時間間隔でパルス変調され、パルス内が連続してアップチャープ変調あるいはダウンチャープ変調されて生成された送信信号を放射し、目標で反射して戻った上記送信信号を受信信号として受信することを特徴とする請求項1及至12のいずれか一項に記載のレーダ装置。
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