JP4962682B2 - 発光駆動回路及び表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、発光駆動回路及び表示装置に関し、特に、電流制御型の発光素子に対して、表示データに応じた発光駆動電流を供給することにより所定の輝度階調で発光動作させるための発光駆動回路、及び、該発光駆動回路と上記発光素子とからなる複数の表示画素を2次元配列して構成される表示パネルを備えた表示装置に関する。
近年、パーソナルコンピュータや映像機器のモニタやディスプレイとして、旧来の陰極線管(CRT)を適用した表示装置に替わる表示デバイスの普及が著しい。特に、液晶表示装置(LCD)においては、旧来の表示装置に比較して、薄型軽量化、省スペース化、低消費電力化等が可能であるため、急速に普及している。また、比較的小型の液晶表示装置は、近年普及が著しい携帯電話やデジタルカメラ、携帯情報端末(PDA)等の表示デバイスとしても広く適用されている。
このような液晶表示装置に続く次世代の表示デバイス(ディスプレイ)として、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」と略記する)や発光ダイオード(LED)等のように、供給される電流(発光駆動電流)の電流値に応じて所定の輝度階調で発光動作する電流制御型の発光素子を具備する表示画素を、2次元配列した表示パネルを備えた発光素子型のディスプレイの本格的な実用化や普及が期待されている。
特に、アクティブマトリックス駆動方式を適用した発光素子型ディスプレイは、上述した液晶表示装置に比較して、表示応答速度が速く、また、視野角依存性もなく、高輝度・高コントラスト化や表示画質の高精細化等が可能であるとともに、液晶表示装置のように、バックライトを必要としないので、一層の薄型軽量化や低消費電力化が可能である、という極めて優位な特徴を有している。
そして、このような発光素子型ディスプレイにおいては、上述した電流制御型の発光素子を発光制御するための駆動制御機構や駆動制御方法が種々提案されている。例えば、特許文献1や特許文献2等には、表示パネルを構成する各表示画素ごとに、上記発光素子に加えて、該発光素子を発光制御するための複数のスイッチング手段からなる駆動回路(以下、「発光駆動回路」と記す)を備えたものが記載されている。
ここで、従来技術における発光素子型ディスプレイ及び表示画素(発光駆動回路)の構成例について簡単に説明する。なお、ここでは、発光素子として有機EL素子を適用した場合の回路構成を示す。
図11は、従来技術におけるアクティブマトリクス駆動方式の発光素子型ディスプレイの要部を示す概略構成図であり、図12は、従来技術における発光素子型ディスプレイに適用可能な表示画素(発光駆動回路及び発光素子)の構成例を示す等価回路図である。
従来技術におけるアクティブマトリクス駆動方式の発光素子型ディスプレイ(有機EL表示装置)は、概略、図11に示すように、行、列方向に配設された複数の走査ライン(選択ライン)SLp及びデータライン(信号ライン)DLpの各交点近傍に、複数の表示画素EMpがマトリクス状に配置された表示パネル110Pと、各走査ラインSLpに接続された走査ドライバ(走査線駆動回路)120Pと、各データラインDLpに接続されたデータドライバ(データ線駆動回路)130Pと、を備え、データドライバ130Pにおいて特定の行の表示データに応じた階調信号(後述する階調信号電圧Vpix、もしくは、階調信号電流Ipix)を生成して、各データラインDLpを介して上記特定の行の各列の表示画素EMpに供給する構成を有している。
ここで、特許文献1等に記載された表示画素EMpは、図12(a)に示すように、ゲート端子が走査ラインSLpに、ドレイン端子及びソース端子がデータラインDLp及び接点N111に各々接続された薄膜トランジスタ(TFT)Tr111と、ゲート端子(G)が接点N111に接続され、ドレイン端子(D)に所定の電源電圧Vddが印加された薄膜トランジスタTr112と、を備えた発光駆動回路DP1、及び、該発光駆動回路DP1の薄膜トランジスタTr112のソース端子(S)にアノード端子が接続され、カソード端子に電源電圧Vddよりも低電位となる接地電位Vgndが印加された有機EL素子(電流制御型の発光素子)OELを有して構成されている。
なお、図12(a)において、CP1は、薄膜トランジスタTr112のゲート−ソース間に形成される寄生容量(保持容量)、又は、ゲート−ソース間に接続されるコンデンサである。また、薄膜トランジスタTr111、Tr112は、いずれもnチャネル型の電界効果型トランジスタにより構成されている。
そして、このような構成を有する表示画素EMpからなる表示パネル110Pを備えた表示装置においては、まず、走査ドライバ120Pから各行の走査ラインSLpにオンレベル(選択レベル;ハイレベル)の走査信号電圧Sselを順次印加することにより、行ごとの表示画素EMp(発光駆動回路DP1)の薄膜トランジスタTr111がオン動作して、当該表示画素EMpが選択状態に設定される。
この選択タイミングに同期して、データドライバ130Pにより表示データに応じた電圧値を有する階調信号電圧Vpixを各列のデータラインDLpに印加することにより、各表示画素EMp(発光駆動回路DP1)の薄膜トランジスタTr111を介して、階調信号電圧Vpixに応じた電位が接点N111(すなわち、薄膜トランジスタTr112のゲート端子)に印加される。
これにより、薄膜トランジスタTr112が接点N111の電位に応じた導通状態(すなわち、階調信号電圧Vpixに応じた導通状態)でオン動作して、電源電圧Vddから薄膜トランジスタTr112及び有機EL素子OELを介して接地電位Vgndに、所定の発光駆動電流が流れ、有機EL素子OELが表示データ(階調信号電圧Vpix)に応じた輝度階調で発光動作する。
次いで、走査ドライバ120Pから走査ラインSLpにオフレベル(非選択レベル;ローレベル)の走査信号電圧Sselを印加することにより、行ごとの表示画素EMpの薄膜トランジスタTr111がオフ動作して、当該表示画素EMpが非選択状態に設定され、データラインDLpと発光駆動回路DP1とが電気的に遮断される。このとき、薄膜トランジスタTr112のゲート端子(接点N111)に印加され、寄生容量CP1に保持された電圧に基づいて、当該薄膜トランジスタTr112のゲート−ソース間に所定の電位差が生じて、薄膜トランジスタTr112はオン状態を持続する。
したがって、上記選択状態における発光動作と同様に、電源電圧Vddから薄膜トランジスタTr112を介して、有機EL素子OELに所定の発光駆動電流が流れて、発光動作が継続される。この発光動作は、次の表示データに応じた階調信号電圧Vpixが各行の表示画素EMpに印加される(書き込まれる)まで、例えば、1フレーム期間継続するように制御される。
このような駆動制御方法は、各表示画素EMp(具体的には、発光駆動回路DP1の薄膜トランジスタTr112のゲート端子)に印加する電圧(階調信号電圧Vpix)の電圧値を調整することにより、有機EL素子OELに流す発光駆動電流の電流値を制御して、所定の輝度階調で発光動作させていることから、電圧階調指定方式(又は、電圧指定方式)と呼ばれている。
一方、特許文献2等に記載された表示画素は、図12(b)に示すように、相互に並行して配設された一組の走査ラインSLp1、SLp2とデータラインDLpとの各交点近傍に、ゲート端子が走査ラインSLp1に、ドレイン端子及びソース端子がデータラインDLp及び接点N121に各々接続された薄膜トランジスタTr121と、ゲート端子が走査ラインSLp2に、ソース端子及びドレイン端子が接点N121及び接点N122に各々接続された薄膜トランジスタTr122と、ゲート端子が接点N122に、ドレイン端子が接点N121に各々接続され、ソース端子に所定の電源電圧Vddが印加された薄膜トランジスタTr123と、ゲート端子が接点N122に接続され、ソース端子に電源電圧Vddが印加された薄膜トランジスタTr124と、を備えた発光駆動回路DP2、及び、該発光駆動回路DP2の薄膜トランジスタTr124のドレイン端子にアノード端子が接続され、カソード端子に電源電圧Vddよりも低い接地電位Vgndが印加された有機EL素子OELを有して構成されている。
なお、図12(b)において、CP2は、薄膜トランジスタTr123及びTr124のゲート−ソース間に形成される寄生容量(保持容量)、又は、該ゲート−ソース間に接続されるコンデンサである。また、薄膜トランジスタTr121は、nチャネル型の電界効果型トランジスタにより構成され、薄膜トランジスタTr122乃至Tr124は、pチャネル型の電界効果型トランジスタにより構成されている。
そして、このような構成を有する表示画素EMpからなる表示パネル110Pを備えた表示装置においては、まず、走査ドライバ120Pから各行の走査ラインSLp1にハイレベルの走査信号電圧Ssel1を、走査ラインSLp2にローレベルの走査信号電圧Ssel2を各々印加することにより、行ごとの表示画素EMp(発光駆動回路DP2)の薄膜トランジスタTr121、Tr122及びTr123がオン動作して、当該表示画素EMpが選択状態に設定される。この選択タイミングに同期して、データドライバ130Pにより表示データに応じた(負極性の)電流値を有する階調信号電流Ipixを各列のデータラインDLpに供給することにより、電源電圧Vddから各表示画素EMp(発光駆動回路DP2)の薄膜トランジスタTr123及びTr121を介して、当該階調信号電流Ipixがデータドライバ130Pに流れる。
このとき、薄膜トランジスタTr122により薄膜トランジスタTr123のゲート−ドレイン間が電気的に短絡されるため、薄膜トランジスタTr123は、飽和領域でオン動作する。これにより、上記階調信号電流Ipixの電流レベルが薄膜トランジスタTr123により電圧レベルに変換されてゲート−ソース間に所定の電圧が生じる(書込動作)。
この薄膜トランジスタTr123のゲート−ソース間に生じた電圧に応じて薄膜トランジスタTr124がオン動作し、電源電圧Vddから所定の発光駆動電流が薄膜トランジスタTr124及び有機EL素子OELを介して接地電位Vgndに流れ、有機EL素子OELが表示データ(階調信号電流Ipix)に応じた輝度階調で発光動作する(発光動作)。
次いで、走査ラインSLp2にハイレベルの走査信号電圧Ssel2を印加すると、薄膜トランジスタTr122がオフ動作することにより、薄膜トランジスタTr123のゲート−ソース間に生じた電圧が寄生容量CP2により保持され、次に、走査ラインSLp1にローレベルの走査信号電圧Ssel1を印加すると、薄膜トランジスタTr121がオフ動作することにより、データラインDLpと発光駆動回路DP2とが電気的に遮断される。
これにより、上記寄生容量CP2に保持された電圧に基づく電位差により、薄膜トランジスタTr124が継続してオン動作し、所定の発光駆動電流が電源電圧Vddから薄膜トランジスタTr124を介して有機EL素子OELに流れ、上記発光動作が継続される。この発光動作は、次の表示データに応じた階調信号電流Ipixが各表示画素EMpに書き込まれるまで、例えば、1フレーム期間継続するように制御される。
このような駆動制御方法は、各表示画素EMp(具体的には、発光駆動回路DP2の薄膜トランジスタTr123のソース−ドレイン間)に供給する電流(階調信号電流Ipix)の電流値に応じて、寄生容量(保持容量)CP2に保持される電圧を調整することにより、有機EL素子OELに流す発光駆動電流の電流値を制御して、所定の輝度階調で発光動作させていることから、電流階調指定方式(又は、電流指定方式)と呼ばれている。
なお、図12に示した表示画素EMpの各回路構成は、電圧階調指定方式及び電流階調指定方式の駆動制御方法に対応した発光駆動回路の一例を示すものに過ぎず、当該発光駆動回路を構成するスイッチング素子(薄膜トランジスタ)の個数やそのチャネル極性については、各種考案されている。上述した表示画素(発光駆動回路)以外の回路構成については、後述する発明の実施形態においても具体例を示す。
特開平8−330600号公報 (第3頁、図4) 特開2001−147659号公報 (第7頁〜第8頁、図1)
しかしながら、上述したような表示画素に適用される各種の発光駆動回路(図12(a)、(b))においては、いずれも、発光駆動電流を流すための発光駆動用トランジスタ(薄膜トランジスタTr112、Tr124)が有機EL素子OELに直列に接続され、さらに、該発光駆動用トランジスタのゲート端子(接点N111、N122)には、画素選択用トランジスタ(薄膜トランジスタTr111、Tr122)のソース端子又はドレイン端子が接続された構成を有している。
すなわち、各表示画素における発光駆動電流は、発光駆動用トランジスタのゲート電位に基づいて制御されるので、上述したような回路構成を有している発光駆動回路においては、実質的に画素選択用トランジスタのドレイン電位に左右されることになる。ここで、上述したように、画素選択用トランジスタ(薄膜トランジスタTr111、Tr122)は、各表示画素の選択時、非選択時にオン、オフするスイッチ機能を有するトランジスタであるので、以下に示すように、そのスイッチング動作に伴って発光駆動用トランジスタ(薄膜トランジスタTr112、Tr124)のゲート端子に印加される電圧(ゲート電位Vg)の変動が生じる。
図13は、従来技術に示した表示画素(発光駆動回路)における発光駆動用トランジスタのゲート電位の変動を検証するためのシミュレーションモデルを示す等価回路である。
すなわち、図12(a)に示した表示画素(発光駆動回路)の回路構成を、例えば、図13に示すように、簡素化したシミュレーションモデル(等価回路)を用いて検証すると、薄膜トランジスタ(画素選択用トランジスタ)Tr111のゲート−ソース間容量をCgs、薄膜トランジスタ(発光駆動用トランジスタ)Tr112の寄生容量及び有機EL素子OELにおける接合容量の総和をCsum、薄膜トランジスタTr111のゲート端子に印加される走査信号電圧Sselにおける選択レベル(オンレベル)をSsel(H)、非選択レベル(オフレベル)をSsel(L)とすると、薄膜トランジスタTr112のゲート電位Vgの変動分(変動電位)ΔVgは、次の式で表わされる。
ΔVg=Cgs(Ssel(H)−Ssel(L))/(Cgs+Csum) ・・・(11)
これにより、薄膜トランジスタTr112のゲート電位Vgは、表示画素の選択時と非選択時に印加される走査信号電圧Sselの電圧範囲(Ssel(H)−Ssel(L))や容量Cgsに応じて、大きく変動することになり、それに伴って上記変動電位ΔVgが発生するため、有機EL素子OELに流れる発光駆動電流が変化してしまい、表示データ(階調信号)に応じた輝度階調で発光動作し得なくなり、画像情報の表示画質(表示階調特性)の劣化を招くという問題を有していた。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑み、表示画素の選択、非選択動作に伴う発光駆動用トランジスタのゲート電位の変化に対する発光駆動電流の変動を抑制して、表示データに応じた適切な輝度階調で発光素子を発光動作させることができる発光駆動回路、及び、表示階調特性の劣化を抑制して、画像情報を適切な画質で表示することができる表示装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、電流制御型の発光素子に所定の電流値を有する発光駆動電流を供給して、所定の輝度で発光動作させる発光駆動回路において、
前記発光駆動回路は、少なくとも、前記発光素子に直列に電流路が接続され、所定の電流値を有する前記発光駆動電流を流す電界効果型トランジスタである第1のスイッチング素子を備え、
前記第1のスイッチング素子は、少なくとも前記電流路を構成するチャネル領域が形成される半導体層と、前記チャネル領域の面に対向して延在するソース電極及びドレイン電極と、前記半導体層と前記ソース、ドレイン電極との間に設けられた絶縁膜層と、を備え、前記ソース、ドレイン電極のうち、印加電圧が相対的に低い方における前記絶縁膜層と重なる前記電流路方向の延在寸法が、印加電圧が相対的に高い方における前記絶縁膜層と重なる前記電流路方向の延在寸法よりも長くなるように形成されていることを特徴とする。
ここで、前記第1のスイッチング素子は、電界効果型トランジスタにより構成され、少なくとも前記電流路を構成するチャネル領域の面に対向して延在するソース電極及びドレイン電極の、前記電流路方向の延在寸法が互いに異なるように形成されている。
特に、本発明に係る発光駆動回路においては、前記電界効果型トランジスタは、ソース電極における前記延在寸法が、前記ドレイン電極における前記延在寸法よりも長くなるように形成されている。
また、前記発光駆動回路は、前記第1のスイッチング素子の制御端子に接続される第2のスイッチング素子を、さらに備え、
前記第2のスイッチング素子によって前記発光駆動電流の電流値を指定するための輝度指定信号に基づく電圧成分が所定のタイミングで前記第1のスイッチング素子にり込まれるようにしてもよい。
前記第1のスイッチング素子前記ドレイン電極及び前記ソース電極のうち、前記印加電圧が相対的に高い方に電源電圧が印加されていてもよく、或いは、
前記発光駆動回路は、前記第1のスイッチング素子の制御端子に接続される第2のスイッチング素子を、さらに備えている場合、前記第1のスイッチング素子前記ドレイン電極及び前記ソース電極のうち、前記印加電圧が相対的に高い方に、前記第2のスイッチング素子の導通状態に応じて、電位変化する電源電圧が印加されていてもよい。
前記発光素子は、有機エレクトロルミネッセンス素子であることが好ましい。
請求項6記載の発明は、
互いに直交するように配設された複数の走査ライン及び複数の信号ラインの各交点近傍に配置された複数の表示画素を有する表示パネルに表示する表示装置において、
前記表示画素は、各々、電流制御型の発光素子と、前記発光素子に発光駆動電流を供給する発光駆動回路と、を備え、
前記発光駆動回路は、少なくとも、取り込まれる階調信号に基づいて所定の電流値を有する前記発光駆動電流を生成して、前記発光駆動電流を前記発光素子に供給する発光制御手段と、前記階調信号を前記発光制御手段に取り込ませるタイミングを制御する書込制御手段と、を備え、
少なくとも前記発光制御手段は、電界効果型トランジスタを備えて構成され、
前記電界効果型トランジスタは、少なくとも、前記発光素子に直列に接続される電流路を構成するチャネル領域が形成される半導体層と、前記チャネル領域の面に対向して延在するソース電極及びドレイン電極と、前記半導体層と前記ソース、ドレイン電極との間に設けられた絶縁膜層と、を備え、前記ソース、ドレイン電極のうち、印加電圧が相対的に低い方における前記絶縁膜層と重なる前記電流路方向の延在寸法が、印加電圧が相対的に高い方における前記絶縁膜層と重なる前記電流路方向の延在寸法よりも長くなるように形成されている。
前記電界効果型トランジスタは、前記発光素子に直接接続される側の前記ソース電極の前記延在寸法が、前記ドレイン電極の前記延在寸法よりも長くなるように形成されている。
前記電界効果型トランジスタ前記ドレイン電極及び前記ソース電極のうち、前記印加電圧が相対的に高い方に電源電圧が印加されていてもよく、或いは、
前記電界効果型トランジスタ前記ドレイン電極及び前記ソース電極のうち、前記印加電圧が相対的に高い方に、前記書込制御手段の導通状態に応じて、電位変化する電源電圧が印加されていてもよい。
前記表示装置は、少なくとも、
前記走査ラインに選択信号を印加して、前記走査ラインに接続された前記表示画素に設けられた前記書込制御手段により、前記階調信号の当該表示画素への書き込みを可能とする選択状態に設定する走査駆動手段と、
前記選択状態に設定された前記表示画素に対応した、前記階調信号を生成して、前記表示画素に前記階調信号を供給する信号駆動手段と、
を備えてもよい。
前記信号駆動手段は、表示データに応じた電圧値を有する信号電圧を前記階調信号として、前記信号ラインに印加してもよく、或いは、
前記信号駆動手段は、表示データに応じた電流値を有する信号電流を前記階調信号として、前記信号ラインに流すようにしてもよい。
本発明に係る発光駆動回路は、例えば、有機EL素子や発光ダイオード等のような電流制御型の発光素子に対して、所望の輝度階調で発光動作させるための発光駆動電流を供給する発光駆動回路において、少なくとも発光素子に対して上記発光駆動電流を供給する発光制御手段を構成する第1のスイッチング素子(例えば電界効果型トランジスタ)の素子構造が、当該第1のスイッチング素子の電流路を構成するチャネル領域の電流路方向に垂直な中心線に対して、非対称に形成された構成(非対称構造)を有している。
特に、発光素子に直接接続されるソース電極のチャネル領域(チャネル部)上への延在寸法が、電源電圧に接続されるドレイン電極の延在寸法よりも長くなるように形成されていることにより、ソース電極及びドレイン電極の各延在寸法を同一にした対称構造に比較して、ゲート電位(制御端子の電位)の変化に対する発光駆動電流の変動を抑制することができるので、階調信号(輝度指定信号)に応じた適切な電流値を有する発光駆動電流を発光素子に流して、適切な輝度階調で発光動作させることができる。
また、本発明に係る表示装置は、発光制御手段の電界効果型トランジスタの電流路を構成するチャネル領域面に対向して延在するソース電極及びドレイン電極の電流路方向の延在寸法を異ならせることにより、電界効果型トランジスタの制御端子の電位の変化に対する発光駆動電流の変動を抑制することができる。
したがって、表示パネルを構成する各表示画素を、表示データに応じた適切な輝度階調で発光動作させることができるので、良好な表示階調特性を有する表示装置を実現することができる。
以下に、本発明に係る発光駆動回路、及び、該発光駆動回路を備えた表示画素が2次元配列された表示パネルを具備する表示装置の実施の形態について、詳しく説明する。
<表示装置の全体構成>
まず、本発明に係る表示装置の全体構成について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る表示装置の全体構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、本発明に係る表示装置100は、概略、行方向及び列方向に各々配設された複数の走査ラインSLと複数のデータライン(信号ライン)DLとの各交点近傍に、電流制御型の発光素子を備えた複数の表示画素EMが配列された表示パネル110と、該表示パネル110の各走査ラインSLに接続され、各走査ラインSLに所定のタイミングで順次走査信号電圧(選択信号)Vselを印加することにより、行ごとの表示画素EMを選択状態に設定(走査)する走査ドライバ(走査駆動手段)120と、表示パネル110の各データラインDLに接続され、表示データに基づく階調信号(輝度指定信号)Dpxを生成して、各データラインDLに供給するデータドライバ(信号駆動手段)130と、少なくとも、走査ドライバ120及びデータドライバ130の動作状態を制御するための走査制御信号及びデータ制御信号を生成して出力するシステムコントローラ140と、表示装置100の外部から供給される映像信号に基づいて、デジタル信号からなる表示データ(表示信号)を生成して、上記データドライバ130に供給するとともに、該表示データに基づいて表示パネル110に所定の画像情報を表示するためのタイミング信号(システムクロック等)を抽出、又は、生成してシステムコントローラ140に供給する表示信号生成回路150と、を備えて構成されている。
(表示パネル)
表示パネル110にマトリクス状(n行×m列;n、mは任意の正の整数)に配列された表示画素EMは、走査ドライバ120から走査ラインSLに印加される走査信号電圧Vsel、及び、信号ドライバ130からデータラインDLに供給される階調信号Dpx(具体的には、階調信号電圧Vpix又は階調信号電流Ipix)に基づいて、表示画素EMへの当該階調信号Dpxの書込動作、及び、階調信号Dpxに基づく輝度階調での発光素子の発光動作を制御する発光駆動回路と、該発光駆動回路から供給される発光駆動電流の電流値に応じた輝度階調で発光動作する有機EL素子OELや発光ダイオード等の電流制御型の発光素子と、を有して構成されている。
ここで、発光駆動回路は、走査信号電圧Vselに基づいて選択状態又は非選択状態に設定され、選択状態において表示データに応じた階調信号Dpxを取り込んで電圧レベルとして保持し、非選択状態において保持した電圧レベルに応じた発光駆動電流を発光素子に流して、所定の輝度階調で継続的に発光させる機能を有している。なお、本発明に適用可能な表示画素(発光駆動回路)の具体例については後述する。
(走査ドライバ120)
走査ドライバ120は、システムコントローラ140から供給される走査制御信号に基づいて、各走査ラインSLに選択レベル(例えば、ハイレベル)の走査信号電圧Vselを順次印加することにより、各行ごとの表示画素EMを選択状態に設定し、データドライバ130により各データラインDLを介して供給される、表示データに基づく階調信号Dpxを、各表示画素EM(発光駆動回路)に書き込むように制御する。
ここで、走査ドライバ120は、例えば、シフトレジスタとバッファからなるシフトブロックが、各走査ラインSLに対応して複数段設けられ、後述するシステムコントローラ140から供給される走査制御信号(走査スタート信号、走査クロック信号等)に基づいて、シフトレジスタにより走査スタート信号をシフト信号として順次次段へシフトしつつ、各段におけるシフト信号を、バッファを介して所定の電圧レベル(ハイレベル)に変換して走査信号電圧Vselとして各走査ラインSLに順次出力する、周知の構成を適用することができる。
(データドライバ130)
データドライバ130は、システムコントローラ140から供給されるデータ制御信号(出力イネーブル信号、データラッチ信号、サンプリングスタート信号、シフトクロック信号等)に基づいて、表示信号生成回路150から供給される表示データを所定のタイミングで取り込んで保持し、該表示データに対応するアナログ信号電圧又はアナログ信号電流を生成して、階調信号Dpx(階調信号電圧Vdata又は階調信号電流Ipix)として各データラインDLに供給するように制御する。
(システムコントローラ140)
システムコントローラ140は、後述する表示信号生成回路150から供給されるタイミング信号に基づいて、少なくとも、走査ドライバ120及びデータドライバ130に対して、走査制御信号及びデータ制御信号を生成して出力することにより、各ドライバを所定のタイミングで動作させて、走査信号電圧Vsel及び階調信号Dpxを生成させ、各走査ラインSL及びデータラインDLに印加して各表示画素(発光駆動回路及び発光素子)EMにおける発光動作を連続的に実行させて、所定の映像信号に基づく画像情報を表示パネル110に表示させる制御を行う。
(表示信号生成回路150)
表示信号生成回路150は、例えば、表示装置100の外部から供給される映像信号から輝度階調信号成分を抽出して、表示パネル110の1行分ごとに、該輝度階調信号成分をデジタル信号からなる表示データとしてデータドライバ130に供給する。ここで、上記映像信号が、テレビ放送信号(コンポジット映像信号)のように、画像情報の表示タイミングを規定するタイミング信号成分を含む場合には、表示信号生成回路150は、図1に示すように、上記輝度階調信号成分を抽出する機能のほか、タイミング信号成分を抽出してシステムコントローラ140に供給する機能を有するものであってもよい。この場合においては、上記システムコントローラ140は、表示信号生成回路150から供給されるタイミング信号に基づいて、走査ドライバ120やデータドライバに対して個別に供給する走査制御信号及びデータ制御信号を生成する。
なお、表示装置100の外部から供給される映像信号がデジタル信号により形成され、また、タイミング信号が映像信号とは別に供給されている場合には、当該映像信号(デジタル信号)をそのまま表示データとして、データドライバ130に供給するとともに、当該タイミング信号を直接システムコントローラ140に供給するようにして、表示信号生成回路150を省略するようにしてもよい。
<表示画素>
次に、上述した本実施形態に係る表示装置に適用される表示パネルに配列される表示画素(発光駆動回路)について、図面を参照して詳しく説明する。
ここで、本発明に係る表示装置に適用される表示画素は、上述した従来技術に示したような、電圧階調指定方式の駆動制御方法に対応した発光駆動回路を備えるものであってもよいし、電流階調指定方式に対応した発光駆動回路を備えるものであってもよい。また、以下に示す表示画素(発光駆動回路)の各実施形態においては、各方式の駆動制御方法に対応した発光駆動回路を備えた表示画素について、代表的な回路構成を示すものにすぎず、本発明はこれに限定されるものではない。要するに、発光素子(有機EL素子OEL)に発光駆動電流を流すための発光駆動用トランジスタ(薄膜トランジスタの電流路)が、発光素子に対して直列に接続され、さらに、該発光駆動用トランジスタのゲート電位が、画素選択用トランジスタ(薄膜トランジスタ)のオン、オフ動作に応じて変化する回路構成を有するものであれば、他の回路構成を有するものであってもよい。
図2は、本発明に係る発光駆動回路を備えた表示画素の第1の実施形態を示す回路構成図であり、図3は、本実施形態に係る発光駆動回路に適用される発光駆動用トランジスタの素子構造の一例を示す断面構成図である。ここでは、上述した従来技術に示した電圧階調指定方式の駆動制御方法に対応した発光駆動回路(図12(a)参照)に本発明を適用した場合について説明する。なお、図3(a)は、発光駆動用トランジスタを上から平面視した図であり、図3(b)は、発光駆動用トランジスタを厚さ方向に切断した断面図であり、図3(c)は、発光駆動用トランジスタの半導体層13の図3(b)の位置におけるチャネル電位を示す模式図である。
図2に示すように、本実施形態に係る表示画素EMAは、上述した表示パネル110に相互に直交するように配設された走査ラインSLとデータラインDLとの各交点近傍に、ゲート端子が走査ラインSLに、ソース端子及びドレイン端子がデータラインDL及び接点N11に各々接続されたnチャネル型薄膜トランジスタ(第2のスイッチング素子、書込制御手段)Tr11と、ゲート端子が接点N11に、ドレイン端子(ドレイン電極)Dが電源ラインVL(一定電位の高電位の電源電圧Vdd)に各々接続されたnチャネル型薄膜トランジスタ(第1のスイッチング素子、発光制御手段)Tr12と、を備えた発光駆動回路DCA、及び、該発光駆動回路DCAの薄膜トランジスタTr12のソース端子(ソース電極)Sにアノード端子が接続され、カソード端子が接地電位Vgndに接続された有機EL素子(発光素子)OELを有して構成されている。
なお、上述した従来技術に示した(11)式と同様に、Cgsは、画素選択用トランジスタである薄膜トランジスタTr11のゲート−ソース間容量を表し、また、Csumは、発光駆動用トランジスタである薄膜トランジスタTr12の寄生容量と有機EL素子OELにおける接合容量の総和を示す。
また、本実施形態に係る発光駆動回路DCAにおいては、薄膜トランジスタTr11及び薄膜トランジスタTr12は、いずれもnチャネル型の電界効果型トランジスタにより構成され、例えば、チャネル領域が形成される半導体層としてアモルファスシリコンを用いたアモルファスシリコンTFTを適用することができる。この場合、ポリシリコンTFTや単結晶シリコンTFTに比較して、すでに確立されたアモルファスシリコン製造技術を適用して、簡易な製造プロセスで、動作特性の安定した(素子特性のバラツキも小さい)薄膜トランジスタを製造することができる。
そして、本実施形態に係る発光駆動回路においては、特に、上述した回路構成において発光駆動用トランジスタである薄膜トランジスタTr12のチャネル部(後述するブロック層と半導体層の界面領域;チャネル領域)及びドレイン電極の平面的な重なり寸法と、上記チャネル部及びソース電極の平面的な重なり寸法が、相互に異なるように構成されている。
具体的には、薄膜トランジスタTr12は、図3(a)、(b)に示すように、基板SUB上に形成されたゲート電極11と、ゲート電極11を覆うゲート絶縁膜11と、ゲート絶縁膜12上に島状に形成されたアモルファスシリコン等の半導体層13と、半導体層13上に半導体層13のチャネルを保護するように設けられた窒化シリコンや酸化シリコン等の絶縁膜からなるブロック層14と、ブロック層14の左右にそれぞれ形成された不純物層15,16と、不純物層15,16上にそれぞれ形成されたソース電極17、ドレイン電極18を備えている。
このような構成を有する薄膜トランジスタTr12において、チャネルを保護するブロック層14上へのソース電極17の延在寸法XLsが、ブロック層14上へのドレイン電極18の延在寸法XLdよりも相対的に長くなるように、チャネル部(ブロック層14)のチャネル長方向の中心(図中、左右方向に垂直な中心線Lcnt)に対して非対称な素子構造を有するように構成されている。
<発光駆動用トランジスタの素子特性>
次いで、上述したような素子構造を有する薄膜トランジスタの素子特性について説明する。
図4は、本実施形態に係る発光駆動回路に適用される発光駆動用トランジスタの素子特性の検証に用いた素子構造を示す概略構成図である。
まず、発光駆動用トランジスタとして適用される薄膜トランジスタにおいて、素子特性の検証のために用いた素子構造について説明する。なお、図4においては、図3に示した素子構造のうち、チャネル部(ブロック層14)とソース電極17及びドレイン電極18との平面的な重なりを概略的に示した。
具体的には、図4(a)に示すように、チャネル長さ7μm、チャネル幅600μmのチャネル部において、チャネル長さ方向(図面左右方向)のチャネル部(ブロック層14)上へのソース電極17の延在寸法XLsを2μmとし、同チャネル部上へのドレイン電極18の延在寸法XLdを2μmとして、チャネル部(ブロック層14)のチャネル長方向の中心(図中、左右方向に垂直な中心線Lcnt)に対して、ソース電極17とドレイン電極18が同位置に同等の延在寸法で、対称になるように形成された構成を、薄膜トランジスタの第1の素子構造とする。
また、図4(b)に示すように、図4(a)に示した構成と同一寸法のチャネル部において、チャネル長さ方向のチャネル部上へのソース電極の延在寸法XLsを3μmとし、同チャネル部上へのドレイン電極の延在寸法XLdを1μmとして、ソース電極17がドレイン電極18よりも長く設定され、チャネル部のチャネル長方向の中心(図中、中心線Lcnt)に対して、ソース電極17とドレイン電極18が非対称になるように形成された構成を、薄膜トランジスタの第2の素子構造とする。
また、図4(c)に示すように、図4(a)に示した構成と同一寸法のチャネル部において、チャネル長さ方向のチャネル部上へのソース電極の延在寸法XLsを1μmとし、同チャネル部上へのドレイン電極の延在寸法XLdを3μmとして、ソース電極17がドレイン電極18よりも短く設定され、チャネル部のチャネル長方向の中心(図中、中心線Lcnt参照)に対して、ソース電極17とドレイン電極18が非対称になるように形成された構成を、薄膜トランジスタの第3素子構造とする。
ここで、図4(a)〜図4(c)のそれぞれの半導体層13直上のソース電極17におけるチャネル長方向の延在寸法Lmsは一定であり、図4(a)〜図4(c)のそれぞれの半導体層13直上のドレイン電極18におけるチャネル長方向の延在寸法Lmdは一定である。また、図4(a)〜図4(c)のそれぞれのソース電極17における半導体層13と重ならない部分のチャネル長方向の延在寸法Lusは一定であり、図4(a)〜図4(c)のそれぞれのドレイン電極18における半導体層13と重ならない部分のチャネル長方向の延在寸法Ludは一定である。
このとき、図3(c)に示すように、半導体層13には、ソース電極17の電圧Vs及びドレイン電極18の電圧Vdによって、ソース電極17からドレイン電極18にかけて徐々に電圧Vsから電圧Vdに増大するようなチャネル電圧が形成される。
ここで、ソース電極17における半導体層13と重なる重なり部分17TSのチャネル長方向の長さは、延在寸法Lms及び延在寸法XLsの和になり、ドレイン電極18における半導体層13と重なる重なり部分18TDのチャネル長方向の長さは、延在寸法Lmd及び延在寸法XLdの和になる。
したがって、半導体層13のソース電極17側上方では、ソース電極17における半導体層13の重なり部分17TSの電位による電界が生じているために、よりソース電位Vsに近づくのでドレイン−ソース間電流Idsを減少させようとする。また、半導体層13のドレイン電極18側上方では、ドレイン電極18の重なり部分18TDの電位による電界が生じているために、よりドレイン電位Vdに近づくのでドレイン−ソース間電流Idsを増大させようとする。
このとき、チャネル長方向から見て、ソース電極17の重なり部分17TSはドレイン電極18の重なり部分18TDよりも長いので、チャネル電位は、ドレイン電極18の電圧Vdよりもソース電極17の電圧Vsが支配的になり、ドレイン−ソース間電流Idsが小さくなっているため、薄膜トランジスタのゲート電位Vgの変動電位ΔVgが生じてもドレイン−ソース間電流Idsの変動電流ΔIdsが小さく影響が小さい。
(発光駆動用トランジスタのゲート電圧変動)
図5は、図4に示した各種の素子構造を有する薄膜トランジスタにおける、第1の条件でのドレイン−ソース間電圧とドレイン−ソース間電流との関係(電圧−電流特性)を示すシミュレーション結果であり、図6は、図4に示した各種の素子構造を有する薄膜トランジスタにおける、第2の条件でのドレイン−ソース間電圧とドレイン−ソース間電流との関係(電圧−電流特性)を示すシミュレーション結果である。
上述した第1乃至第3の素子構造を有する各薄膜トランジスタにおいて、従来技術において(11)式に示した発光駆動用トランジスタ(すなわち、図2に示した薄膜トランジスタTr12に相当する)のゲート電圧Vg(接点N11の電位)の変動ΔVgの影響について検証する。
図2に示した回路構成を有する発光駆動回路DCAにおいて、走査ドライバ120から走査ラインSLを介して、選択レベルの走査信号Vselが印加された選択状態においては、データドライバ130からデータラインDLを介して、表示データに応じた階調信号電圧(輝度指定信号)Vpixが印加されると、画素選択用トランジスタである薄膜トランジスタTr11のソース端子が接続された接点N11(すなわち、薄膜トランジスタTr12のゲート端子)には、階調信号電圧Vpixに応じた電位(≒Vpix)が印加される。
ここで、階調信号電圧Vpix、及び、薄膜トランジスタTr12のドレイン端子に接続される高電位の電源電圧Vddが一定であると仮定し、上記選択状態において、薄膜トランジスタTr12のゲート電位Vg(≒Vpix)が9V、電源電圧Vddが20Vに設定され、非選択状態において、ゲート電位Vgに電圧変動ΔVgが生じるとすると、上記(11)式より、
ΔVg=Cgs(Vsel(H)−Vsel(L))/(Cgs+Csum)
であるので、ΔVg=0.5Vとなる。なお、ここでは、薄膜トランジスタTr11のゲート−ソース間容量Cgsを0.1pFとし、薄膜トランジスタTr12の寄生容量及び有機EL素子OELの接合容量の総和Csumを5pF、選択時の走査信号電圧Vsel(H)を15V、非選択時の走査信号電圧Vsel(L)を−10Vとした。
これにより、非選択状態における薄膜トランジスタTr12のゲート電位Vgは、選択状態における9Vに対して、電圧変動ΔVg=0.5V分変化して、実質的に8.5Vとなる。
この場合(第1の検証条件)における薄膜トランジスタTr12のドレイン−ソース間電圧Vdsとドレイン−ソース間電流Idsとの関係(電圧−電流特性)について、上述した各素子構造(図4(a)〜(c))との関係を検証すると、図5(a)に示すように、第1の素子構造(図4(a)に示した、チャネル部上へのソース電極17及びドレイン電極18の延在寸法が同一で対称な構造)の選択時(ゲート電位Vg=9V)の電圧−電流特性曲線において、ドレイン−ソース間電圧Vds(すなわち、電源電圧Vddと接地電位Vgnd間電圧)が20Vの場合、ドレイン−ソース間電流Idsは概ね6.5μAとなり、また、非選択時(ゲート電位Vg=8.5V)の電圧−電流特性曲線においては、ドレイン−ソース間電流Idsは概ね4.6μAとなる結果が得られた。すなわち、ドレイン−ソース間電流Idsの電流値が概ね1.9μAも変化してしまうことが判明した。
これに対して、図3、図4(b)に示した、チャネル部上へのソース電極17の延在寸法がドレイン電極18の延在寸法よりも長くなるように設定された非対称な構造(第2の素子構造)においては、図5(b)に示すように、選択時(ゲート電位Vg=9V)の電圧−電流特性曲線において、ドレイン−ソース間電圧Vds(電源電圧Vddと接地電位Vgnd間電圧)が20Vの場合、ドレイン−ソース間電流Idsは概ね5.4μAとなり、また、非選択時(ゲート電位Vg=8.5V)の電圧−電流特性曲線においては、ドレイン−ソース間電流Idsは概ね3.8μAとなる結果が得られた。すなわち、ドレイン−ソース間電流Idsの電流値は、概ね1.6μA程度の変化(変動)に抑制されることが判明した。
一方、図4(c)に示した、チャネル部上へのソース電極17の延在寸法がドレイン電極18の延在寸法よりも短くなるように設定された非対称な構造(第3の素子構造)においては、図5(c)に示すように、選択時(ゲート電位Vg=9V)の電圧−電流特性曲線において、ドレイン−ソース間電圧Vds(電源電圧Vddと接地電位Vgnd間電圧)が20Vの場合、ドレイン−ソース間電流Idsは概ね8.7μAとなり、また、非選択時(ゲート電位Vg=8.5V)の電圧−電流特性曲線においては、ドレイン−ソース間電流Idsは概ね6.2μAとなる結果が得られた。すなわち、ドレイン−ソース間電流Idsの電流値が概ね2.5μAも大幅に変化することが判明した。
次いで、図2に示した発光駆動回路DCAにおいて、選択時に薄膜トランジスタTr12のドレイン−ソース間電流Idsが一定であり、かつ、ソース端子17に接続される高電位の電源電圧Vddが一定であると仮定した場合、選択状態において、薄膜トランジスタTr12のドレイン−ソース間電流Idsが6.1μA、電源電圧Vddが20Vに設定された場合、薄膜トランジスタTr12のゲート電位Vgは、ドレイン−ソース間電流Idsと電源電圧Vddとにより決定され、非選択状態においては、ドレイン−ソース間電流Idsはゲート電位Vgの電圧変動ΔVgに応じて変化する。
ここで、上述した場合と同様に、薄膜トランジスタTr11のゲート−ソース間容量Cgsを0.1pFとし、薄膜トランジスタTr12の寄生容量及び有機EL素子OELの接合容量の総和Csumを5pF、選択時の走査信号電圧Vsel(H)を15V、非選択時の走査信号電圧Vsel(L)を−10Vとすると、上記(11)式より、非選択状態における薄膜トランジスタTr12のゲート電位Vgは、選択状態における電圧に対して、電圧変動ΔVg=0.5V分変化する。
この場合(第2の検証条件)における薄膜トランジスタTr12のドレイン−ソース間電圧Vdsとドレイン−ソース間電流Idsとの関係(電圧−電流特性)について、上述した各素子構造(図4(a)〜(c))との関係を検証すると、図6(a)に示すように、図4(a)に示した、チャネル部上へのソース電極17及びドレイン電極18の延在寸法が同一で対称な構造(第1の素子構造)においては、選択時(ゲート電位Vg=8.9V)の電圧−電流特性曲線において、ドレイン−ソース間電圧Vds(電源電圧Vddと接地電位Vgnd間電圧)が20Vの場合、ドレイン−ソース間電流Idsは概ね6.1μAとなり、また、非選択時(ゲート電位Vg=8.4V)の電圧−電流特性曲線においては、ドレイン−ソース間電流Idsは概ね4.3μAとなる結果が得られた。すなわち、ドレイン−ソース間電流Idsの電流値が概ね1.8μA変化することが判明した。
これに対して、図3、図4(b)に示した、チャネル部上へのソース電極17の延在寸法がドレイン電極18の延在寸法よりも長くなるように設定された非対称な構造(第2の素子構造)においては、図6(b)に示すように、選択時(ゲート電位Vg=9.2V)の電圧−電流特性曲線において、ドレイン−ソース間電圧Vds(電源電圧Vddと接地電位Vgnd間電圧)が20Vの場合、ドレイン−ソース間電流Idsは概ね6.0μAとなり、また、非選択時(ゲート電位Vg=8.7V)の電圧−電流特性曲線においては、ドレイン−ソース間電流Idsは概ね4.3μAとなる結果が得られた。すなわち、ドレイン−ソース間電流Idsは、概ね1.7μAの変化が生じ、上記第1の素子構造に比較して当該変化(変動)が抑制されることが判明した。
一方、図4(c)に示した、チャネル部上へのソース電極17の延在寸法がドレイン電極18の延在寸法よりも短くなるように設定された非対称な構造(第3の素子構造)においては、図6(c)に示すように、選択時(ゲート電位Vg=8.5V)の電圧−電流特性曲線において、ドレイン−ソース間電圧Vds(電源電圧Vddと接地電位Vgnd間電圧)が20Vの場合、ドレイン−ソース間電流Idsは概ね6.1μAとなり、また、非選択時(ゲート電位Vg=8.0V)の電圧−電流特性曲線においては、ドレイン−ソース間電流Idsは概ね4.2μAとなる結果が得られた。すなわち、ドレイン−ソース間電流Idsの電流値が概ね1.9μAも変化(変動)することが判明した。
このように、チャネル部(半導体層13とブロック層14の界面に形成されるチャネル領域)に対するソース電極17及びドレイン電極18の平面的な重なり(チャネル長方向の延在寸法XLs、XLd)を僅かにずらす(シフトする)ことにより、選択時及び非選択時における画素選択用トランジスタ(薄膜トランジスタTr11)のオン、オフ動作に伴う、発光駆動用トランジスタ(薄膜トランジスタTr12)のゲート電位Vgの変動ΔVgに対して、発光駆動電流(ドレイン−ソース間電流Ids)の電流値の変動を抑制することができる。
特に、チャネル部に対してソース電極(電源電圧接続側)の延在寸法を長くし、相対的にドレイン電極(発光素子接続側)の延在寸法を短くすることにより、上記検証した、ソース電極及びドレイン電極の各延在寸法を同一にした対称構造、及び、チャネル部に対してソース電極の延在寸法を短くし、相対的にドレイン電極の延在寸法を長くした非対称構造に比較して、発光駆動電流の変動を抑制することができる。したがって、任意の表示データに応じた適切な電流値を有する発光駆動電流を発光素子(有機EL素子OEL)に流して、適切な輝度階調で発光動作させることができるので、良好な表示階調特性を有する表示装置を実現することができる。
(発光駆動用トランジスタの応答、書込特性)
次いで、上述した素子構造を有する薄膜トランジスタの応答、書込特性について検証する。ここでも、図4に示した第1乃至第3の素子構造を有する薄膜トランジスタを対比しながら説明する。
図5(a)〜(c)に示したように、発光駆動用トランジスタとなる薄膜トランジスタの電圧−電流特性において、第2の素子構造を有する薄膜トランジスタにおいては、ドレイン−ソース間電圧Vdsに対するドレイン−ソース間電流Idsの立ち上がりの傾向が比較的急峻であり、かつ、その傾向が他の素子構造(第1、第3の素子構造)に比較して、同等か、又は、それ以上であることが判明した(各図中、点線楕円内の特性曲線)。これは、薄膜トランジスタ自体の書き込み率(すなわち、一定時間内に所定の電圧に到達する到達率;応答、書込特性)が良好であるということを意味している。
このように、第2の素子構造を有する薄膜トランジスタを発光駆動用トランジスタに適用することにより、選択時間を短く設定した場合であっても、ドレイン−ソース間電圧Vdsがゲート電位Vgに対応した所定の電圧値まで到達しやすいので、表示データに対応した適切な電流値を有する発光駆動電流を発光素子(有機EL素子OEL)に流して、適切な輝度階調で発光動作させることができる。
したがって、チャネル部に対してソース電極(電源電圧接続側)の延在寸法を長くし、相対的にドレイン電極(発光素子接続側)の延在寸法を短く設定した非対称構造を有する薄膜トランジスタを、発光駆動回路の発光駆動用トランジスタとして適用することにより、当該トランジスタのゲート電位Vgの電圧変動ΔVgに対するドレイン−ソース間電流(発光駆動電流)の電流値の変動を抑制することができるので、発光駆動回路が選択状態に設定された状態(画素選択用トランジスタがオン動作した状態)と、非選択状態に設定された状態(画素選択用トランジスタがオフ動作した状態)との間で、発光駆動用トランジスタのゲート端子に印加される電圧(ゲート電位)が変動した場合であっても、発光素子(有機EL素子)に供給される発光駆動電流の電流値の変動を抑制して、表示データに応じた適切な輝度階調で発光動作させることができ、良好な表示階調特性を実現することができる。
特に、チャネル部に対してソース電極の延在寸法を長くし、相対的にドレイン電極の延在寸法を短く設定した薄膜トランジスタにおいては、書き込み率(所定のゲート電圧を印加した場合に、一定時間にドレイン−ソース間電圧が所望の電位に到達する到達率)が改善され、選択状態において十分に表示データ(階調信号電圧)に対応する指定電圧まで到達することができるので、例えば、走査線数を多くして表示パネルを高解像度化した場合や大画面化した場合であっても、良好な表示階調特性を実現することができる。
<発光駆動回路の他の構成例>
次に、本発明の技術思想を適用可能な発光駆動回路の他の回路構成について、具体的に説明する。
図7は、本発明に係る発光駆動回路の他の実施形態(第2及び第3の実施形態)を示す回路構成図である。ここで、上述した第1の実施形態と同等の構成については、同一又は同等の符号を付して、その説明を簡略化する。
上述した実施形態においては、電圧階調指定方式の駆動制御方法に対応した回路構成を有する発光駆動回路について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、従来技術に示した電流階調指定方式の駆動制御方法に対応した発光駆動回路(図12(b)参照)に適用するものであってもよいし、電圧階調指定方式や電流階調指定方式の駆動制御方法に対応した、さらに他の回路構成を有するものであってもよい。
電圧階調指定方式の駆動制御方法に対応した発光駆動回路の第2の実施形態としては、例えば、図7(a)に示すように、表示画素EMBは、上述した表示パネル110に相互に直交するように配設された走査ラインSLとデータラインDLとの各交点近傍に、ゲート端子が走査ラインSLに、ソース端子及びドレイン端子がデータラインDL及びコンデンサC21の一方の電極側に各々接続された薄膜トランジスタ(第2のスイッチング素子)Tr21と、ゲート端子が上記コンデンサC21の他方の電極側に接続された接点N21に接続され、ソース端子及びドレイン端子が電源ラインVL(接地電位Vgndよりも高電位の電源電圧Vdd)及び接点N22に各々接続された薄膜トランジスタ(第1のスイッチング素子)Tr22と、ゲート端子に制御信号AZが印加され、ドレイン端子及びソース端子が接点N21及び接点N22に各々接続された薄膜トランジスタTr23と、ゲート端子に制御信号AZの反転信号AZ(図中、符号参照)が印加され、ソース端子が接点N22に接続された薄膜トランジスタ(第1のスイッチング素子)Tr24と、を備えた発光駆動回路DCB、及び、該発光駆動回路DCBの薄膜トランジスタTr24のドレイン端子にアノード端子が接続され、カソード端子が接地電位Vgndに接続された有機EL素子OELを有して構成されている。
なお、図7(a)において、C22は、発光駆動用トランジスタである薄膜トランジスタTr22のゲート−ソース間に形成される寄生容量(保持容量)、又は、該ゲート−ソース間に接続されるコンデンサである。また、本実施形態に係る発光駆動回路DCBにおいては、薄膜トランジスタTr21乃至Tr24は、いずれもpチャネル型の電界効果型トランジスタにより構成されている。また、薄膜トランジスタTr23及びTr24は、各々制御信号AZ、AZに基づいて、有機EL素子OELへの発光駆動電流の供給状態を制御して発光動作を制御するとともに、薄膜トランジスタTr22のゲート電位(接点N21の電位)を所定の電圧に保持するように制御する。
このような回路構成を有する表示画素EMB(発光駆動回路DCB)においても、発光素子(有機EL素子OEL)に発光駆動電流を流すための発光駆動用トランジスタ(薄膜トランジスタTr22、Tr24)が、発光素子に対して直列に接続され、さらに、該発光駆動用トランジスタ(薄膜トランジスタTr22)のゲート電位(接点N21の電位)が、画素選択用トランジスタ(薄膜トランジスタTr21)のオン、オフ動作に応じて変化する回路構成を有しているので、上述した第1の実施形態と同様に、少なくとも薄膜トランジスタTr22及びTr24のいずれか一方の素子構造を、チャネル部に対してソース電極(電源電圧接続側)の延在寸法をドレイン電極(発光素子接続側)の延在寸法よりも長く設定した非対称構造にすることにより、当該表示画素の選択時及び非選択時における画素選択用トランジスタ(薄膜トランジスタTr21)のオン、オフ動作に伴う、発光駆動用トランジスタ(薄膜トランジスタTr22)のゲート電位Vgの変動ΔVgに対して、発光駆動電流の電流値の変動を抑制して、表示データに応じた適切な電流値を有する発光駆動電流を発光素子(有機EL素子OEL)に流して、適切な輝度階調で発光動作させることができる。
また、第3の実施形態として、例えば、図7(b)に示すように、電流階調指定方式の駆動制御方法に対応した発光駆動回路に接続され、発光駆動回路から階調信号電流Ipixを引き込むことで発光駆動回路に階調信号電流Ipixを流すデータドライバ130に適用する例を以下に説明する。データドライバ130内のミラー回路EMCは、上述した表示パネル110に相互に直交するように配設されたミラー選択ラインMSLと階調信号電圧Vpixを出力するデータラインMDLとの各交点近傍に、ゲート端子がミラー選択ラインMSLに、ソース端子及びドレイン端子が接点N31及び接点N32に各々接続されたトランジスタ(第2のスイッチング素子)Tr31と、ゲート端子がミラー選択ラインMSLに、ソース端子及びドレイン端子が接点N32及び階調信号電圧Vpixを出力するミラーデータラインMDLに各々接続されたトランジスタTr32と、ゲート端子が上記接点N31に接続され、ソース端子が接地電位Vgndに接続され、ドレイン端子がデータラインDLを介して後述する図8に示す電流階調指定方式の発光駆動回路DCD等に接続されているトランジスタ(第1のスイッチング素子)Tr33と、ゲート端子が上記接点N31に接続され、ドレイン端子及びソース端子が上記接点N32及び接地電位Vgndに接続されたトランジスタTr34と、を備えた発光駆動回路DCCを有し、データドライバ130は、接続されているデータラインDLの本数だけのミラー回路EMCを備えている。
なお、図7(b)において、C31は、トランジスタTr33及びTr34のゲート−ソース間に形成される寄生容量(保持容量)であり、該ゲート−ソース間に接続されるコンデンサでもある。また、本実施形態に係る発光駆動回路DCCにおいては、トランジスタTr31乃至Tr34は、いずれもnチャネル型の電界効果型トランジスタにより構成されている。
また、トランジスタTr31及びTr32は、ミラー選択ラインMSLに出力された選択信号に応じて、ミラーデータラインMDLから供給される階調信号電圧Vpixを接点N31及び接点N32に出力する。ミラー回路を構成するトランジスタTr33及びトランジスタTr34は、階調信号電圧VpixにしたがってデータラインDLから矢印の方向に階調信号電流Ipixを流す。
上述した第1の実施形態と同様に、このような回路構成を有するミラー回路EMC(発光駆動回路DCC)においても、所定の電流値の階調信号電流Ipixを流すためのトランジスタTr33の素子構造を、チャネル部に対してソース電極(接地電位接続側)の延在寸法をドレイン電極(データラインDL接続側)の延在寸法よりも長く設定した非対称構造にすることにより、当該ミラー回路の選択時及び非選択時におけるトランジスタTr31のオン、オフ動作に伴う、トランジスタTr33のゲート電位Vg(階調信号電圧Vpix)の変動ΔVgに対して、階調信号電流Ipixの電流値の変動を抑制して、表示データに応じた適切な電流値を有する発光駆動電流を発光素子(有機EL素子OEL)に流すことができる。
上述した第1乃至第3の実施形態においては、従来技術に示した電圧階調指定方式、及び、電流階調指定方式の駆動制御方法に対応した回路構成を有する発光駆動回路(図12(a)、(b))、並びに、その応用型(改良型)の回路構成を有する発光駆動回路(図7(a))、ミラー回路(図7(b))に、本発明の技術思想を適用した場合について説明した。
ここで、電圧階調指定方式に対応した発光駆動回路においては、画素選択用トランジスタや発光駆動用トランジスタとなる薄膜トランジスタの素子特性(チャネル抵抗等)が、外部環境(周囲の温度等)や使用時間等に依存してバラツキや変動(劣化)を生じた場合には、発光素子(有機EL素子OEL)に供給される発光駆動電流が変動することになり、長期間にわたり安定的に所望の発光特性(所定の輝度階調での表示)を実現することが困難になる場合がある。
また、表示パネルの高精細化を図るために、各表示画素を微細化すると、発光駆動回路を構成する各薄膜トランジスタの素子特性(ソース−ドレイン間電流等)のバラツキが大きくなるため、適正な階調制御が行えなくなり、各表示画素の発光特性にバラツキが生じて表示画質の劣化を招く場合がある。
一方、上述した電流階調指定方式に対応したデータドライバ130においては、各表示画素から供給される階調信号電流Ipixの電流レベルを、電圧レベルに変換する電流/電圧変換用のトランジスタTr33及びトランジスタTr34を備え、これらのトランジスタをカレントミラー回路接続することにより、有機EL素子OELに供給する発光駆動電流の電流値を設定することができるので、上述したような電圧階調指定方式における、各薄膜トランジスタの素子特性のバラツキや変動の影響を抑制することができるという利点を有している。
上述した階調信号電流Ipixを流すようなデータドライバ130を用いて動作される電流制御方式の表示装置100について、以下、具体的に説明する。
<発光駆動回路のさらに他の構成例>
次に、本発明の技術思想を適用可能な発光駆動回路のさらに他の回路構成について、具体的に説明する。
図8は、本発明に係る発光駆動回路のさらに他の実施形態(第4の実施形態)を示す回路構成図である。ここで、上述した各実施形態と同等の構成については、同一又は同等の符号を付して、その説明を簡略化する。また、図9は、本実施形態に係る発光駆動回路を適用した表示画素の基本動作を示すタイミングチャ−トである。図10は、本実施形態に係る発光駆動回路の動作状態を示す概念図である。なお、図9においては、表示パネルのi行目及びi+1行目の、j列目の表示画素における駆動制御動作を示す。ここで、i、jは表示パネルの表示画素を特定するための任意の正の整数である(1≦i≦n、1≦j≦m)。
本実施形態に係る表示画素EMDは、図8に示すように、上述した表示パネル110に相互に直交するように配設された走査ラインSLとデータラインDLとの各交点近傍に、例えば、ゲート端子が走査ラインSLに、ソース端子及びドレイン端子が接点N41及び電源ラインVL(電源電圧Vsc)に各々接続された薄膜トランジスタ(第2のスイッチング素子)Tr41と、ゲート端子が走査ラインSLに、ソース端子及びドレイン端子がデータラインDL及び接点N42に各々接続された薄膜トランジスタTr42と、ゲート端子が接点N41に、ソース端子及びドレイン端子が接点N42及び電源ラインVL(電源電圧Vsc)に各々接続された薄膜トランジスタ(第1のスイッチング素子)Tr43と、接点N41と接点N42の間に接続されたコンデンサC41と、を備えた発光駆動回路DCD、及び、該発光駆動回路DCDの接点N42にアノード端子が接続され、カソード端子が接地電位に接続された有機EL素子OELを有して構成されている。
なお、コンデンサC41は、薄膜トランジスタTr43のゲート−ソース間に形成される寄生容量であってもよい。また、薄膜トランジスタ(第2のスイッチング素子)Tr41のゲートーソース間には、コンデンサ40が形成されている。ここで、発光駆動用トランジスタTr43のゲート電位Vgの変動電位ΔVgは、以下の(12)式により表される。
ΔVg=C40(Vsel(H)−Vsel(L))/(C40+C41) ・・・(12)
また、本実施形態に係る発光駆動回路DCDに適用される薄膜トランジスタTr41〜Tr43については、特に限定するものではないが、薄膜トランジスタTr41〜Tr43を全てnチャネル型の薄膜トランジスタにより構成することにより、nチャネル型のアモルファスシリコンからなる半導体層を備えた電界効果型トランジスタを良好に適用することができる。この場合、簡易なアモルファスシリコン製造技術を適用して、動作特性の安定した発光駆動回路を比較的容易に製造することができる。
そして、上述したような回路構成を有する発光駆動回路DCDにおいて、少なくとも薄膜トランジスタTr43が、本発明に特有の素子構造を有し、チャネル部に対してソース電極(電源ライン接続側)の延在寸法をドレイン電極(発光素子接続側)の延在寸法よりも長く設定した非対称構造を有するように構成されている。
このような構成を有する発光駆動回路DCDにおける発光素子(有機EL素子OEL)の駆動制御方法(発光駆動制御)は、例えば、図9に示すように、一走査期間Tscを1サイクルとして、該一走査期間Tsc内に、走査ラインSLに接続された表示画素EMDを選択して表示データに応じた階調信号電流Ipixを書き込み、電圧成分として保持する書込動作期間(選択期間)Tseと、該書込動作期間Tseに書き込み、保持された電圧成分に基づいて、上記表示データに応じた発光駆動電流を生成して有機EL素子OELに供給して、所定の輝度階調で発光動作させる発光動作期間(非選択期間)Tnseと、を含むように設定することにより実行される(Tsc≧Tse+Tnse)。ここで、各行の走査ラインSLごとに設定される書込動作期間Tseは、相互に時間的な重なりが生じないように設定される。
(書込動作期間)
すなわち、表示画素EMの書込動作期間Tseにおいては、図9に示すように、まず、走査ドライバ120から特定の走査ラインSLに対して、ハイレベルの走査信号Vselが印加されて当該行の表示画素EMDが選択状態に設定されるとともに、当該行の表示画素EMDの電源ラインVLに対して、ローレベルの電源電圧Vscが印加される。また、このタイミングに同期して、データドライバ130から当該行の各表示画素に対応する表示データに基づいた電流値を有する負極性の階調信号電流(−Ipix)が各データラインDLに供給される(すなわち、データラインDLを介してデータドライバ130方向に引き抜かれる)。
これにより、発光駆動回路DCDを構成する薄膜トランジスタTr41及びTr42がオン動作して、ローレベルの電源電圧Vscが接点N41(すなわち、薄膜トランジスタTr43のゲート端子及びコンデンサC41の一端側)に印加されるとともに、データドライバ130によりデータラインDLを介して負極性の階調信号電流(−Ipix)を引き込む動作が行われることにより、ローレベルの電源電圧Vscよりも低電位の電圧レベルが接点N42(すなわち、薄膜トランジスタTr43のソース端子及びコンデンサC41の他端)に印加される。
このように、接点N41及びN42間(薄膜トランジスタTr43のゲート−ソース間)に電位差が生じることにより、薄膜トランジスタTr43がオン動作して、図10(a)に示すように、電源ラインVLから薄膜トランジスタTr43、接点N42、薄膜トランジスタTr42、データラインDLを介して、データドライバ130に、階調信号電流Ipixの電流値に対応した書込電流(指定電流)Iaが流れる。
このとき、コンデンサC41には、接点N41及びN42間(薄膜トランジスタのTr43のゲート−ソース間)に生じた電位差に対応する電荷が蓄積され、電圧成分として保持される(充電される)。また、電源ラインVLには、接地電位以下の電圧レベルを有する電源電圧Vscが印加され、さらに、書込電流IaがデータラインDL方向に流れるように制御されることから、有機EL素子OELのアノード端子(接点N12)に印加される電位はカソード端子の電位(接地電位)よりも低くなり、有機EL素子OELに逆バイアス電圧が印加されることになるため、有機EL素子OELには発光駆動電流が流れず、発光動作は行われない。
(発光動作期間)
次いで、書込動作期間Tse終了後の発光動作期間Tnseにおいては、図9に示すように、走査ドライバ120から当該書込動作が行われた走査ラインSLに対して、ローレベルの走査信号Vselが印加されて表示画素EMが非選択状態に設定されるとともに、当該行の表示画素EMDの電源ラインVLに対して、ハイレベルの電源電圧Vscが印加される。また、このタイミングに同期して、データドライバ130による階調電流Ipixの引き込み動作(負極性の階調信号電流Ipixの供給動作)が停止される。
これにより、発光駆動回路DCDを構成する薄膜トランジスタTr41及びTr42がオフ動作して、接点N41(すなわち、薄膜トランジスタTr43のゲート端子及びコンデンサC41の一端側)への電源電圧Vscの印加が遮断されるとともに、接点N42(すなわち、薄膜トランジスタTr43のソース端子及びコンデンサC41の他端側)へのデータドライバ130による階調信号電流Ipixの引き込み動作に起因する電圧レベルの印加が遮断されるので、コンデンサC41は、上述した書込動作期間において蓄積された電荷を保持する。
このように、コンデンサC41が書込動作時の充電電圧を保持することにより、接点N41及びN42間(薄膜トランジスタのTr43のゲート−ソース間)の電位差が保持されることになり、薄膜トランジスタTr43はオン状態を維持する。また、電源ラインVLには、接地電位よりも高い電圧レベルを有する電源電圧Vscが印加されるので、有機EL素子OELのアノード端子(接点N42)に印加される電位はカソード端子の電位(接地電位)よりも高くなる。
したがって、図10(b)に示すように、電源ラインVLから薄膜トランジスタTr43、接点N42を介して、有機EL素子OELに順バイアス方向に所定の発光駆動電流(出力電流)Ibが流れ、有機EL素子OELが発光する。ここで、コンデンサC41により蓄積された電荷に基づく電位差(充電電圧)は、薄膜トランジスタTr43において階調信号電流Ipixに対応した書込電流Iaを流す場合の電位差に相当するので、有機EL素子OELに供給される発光駆動電流Ibは、上記書込電流Iaと同等(Ib≒Ia)の電流値を有することになる。
これにより、書込動作期間Tse後の非選択期間Tnseにおいては、書込動作期間Tseに書き込まれた表示データ(階調信号電流Ipix)に対応する電圧成分に基づいて、薄膜トランジスタTr43を介して、発光駆動電流Ibが継続的に供給されることになり、有機EL素子OELは表示データに対応する輝度階調で発光する動作を継続する。
そして、上述した一連の動作を、表示パネル110を構成する全ての走査ラインSLについて順次繰り返し実行することにより、表示パネル1画面分の表示データが書き込まれて、所定の輝度階調で発光し、所望の画像情報が表示される。
ここで、本実施形態に係る発光駆動回路DCDにおいては、上述したように(図9参照)、表示画素EMDの選択、非選択状態に応じて電位変化する電源電圧Vscを電源ラインVLに印加する必要があるが、そのための構成としては、走査ドライバ120から出力される走査信号Vselに同期するタイミングで、電源電圧Vscが電源ラインVLに印加されることから、走査ドライバ120において、走査信号Vsel(又は、走査信号を生成するためのシフト出力信号)を反転処理し、所定の信号レベルに増幅して、電源電圧Vscとして各電源ラインVLに印加するようにした構成を適用するものであってもよいし、例えば、図1に示した表示装置100の構成に加え、表示パネル110の各走査ラインSLに並行に配設された複数の電源ラインVLに接続された電源ドライバを備え、上述したシステムコントローラ140から供給される電源制御信号に基づいて、走査ドライバ120から出力される走査信号Vselに同期するタイミングで、当該電源ドライバから所定の電圧値を有する電源電圧Vscを、走査ドライバ120により走査信号Vselが印加される行(選択状態に設定される表示画素EMB)の電源ラインVLに対して印加するようにした構成を適用するものであってもよい。
(発光駆動用トランジスタの飽和特性)
次いで、上述した第4の実施形態に係る発光駆動回路における、発光駆動用トランジスタ(薄膜トランジスタTr43)の飽和特性について検証する。ここでは、図3及び図4に示した第1乃至第3の素子構造を有する各薄膜トランジスタの飽和特性について、図5及び図6に示したシミュレーション結果を参照しながら対比説明する。
本実施形態に係る発光駆動回路においては、図9に示したように、発光素子に対して電流供給源となる電源電圧Vscの電圧レベルが選択状態(書込動作期間Tse)と非選択状態(発光動作期間Tnse)とで変化するように設定制御される。ここで、本実施形態における電源電圧Vscは、上述した第1乃至第3の実施形態に示した電源電圧Vddに相当するので、図5(a)〜(c)に示した各素子構造の薄膜トランジスタにおける電圧−電流特性曲線(シミュレーション結果)から、電源電圧Vscの変化、すなわち、薄膜トランジスタのドレイン−ソース間電圧Vdsの変動に対して、ドレイン−ソース間電流Idsの変化が少ない特性を示すものほど、良好な動作特性を有する素子構造を有していると結論付けることができる。
このような観点から、図5(a)〜(c)に示した各電圧−電流特性曲線を対比、検証すると、薄膜トランジスタの素子構造として、チャネル部に対してソース電極の延在寸法をドレイン電極よりも長く設定した非対称構造(第2の素子構造)を適用した場合(図5(b))には、チャネル部に対するソース電極及びドレイン電極の延在寸法を同一に設定した対称構造(第1の素子構造;図5(a))や、チャネル部に対してソース電極の延在寸法をドレイン電極よりも短く設定した非対称構造(第3の素子構造;図5(c))を適用した場合に比較して、比較的低い電圧領域からドレイン−ソース間電流Idsが飽和傾向を示すので、電源電圧Vsc(ドレイン−ソース間電圧Vds)の変化による発光駆動電流(ドレイン−ソース間電流Ids)の変動が抑制されて、表示データに応じた適切な電流値を有する発光駆動電流が発光素子(有機EL素子OEL)に流れることができることが判明した。
ここで、図3(c)に示すように、発光駆動用トランジスタTr43のソース電極17における半導体層13と重なる重なり部分17TSのチャネル長方向の長さは、ドレイン電極18における半導体層13と重なる重なり部分18TDのチャネル長方向の長さより長くなるので、半導体層13に生じる電界に与える影響は、ドレイン−ソース間電流Idsを減少させようと作用するソース電位Vsの方がドレイン−ソース間電流Idsを増大させようと作用するドレイン電位Vdよりも支配的になり、結果としてドレイン−ソース間電流Idsが小さくなっているため、薄膜トランジスタのゲート電位Vgの変動電位ΔVgが生じてもドレイン−ソース間電流Idsの変動電流ΔIdsが小さく影響が小さい。
したがって、本実施形態に示した3個の薄膜トランジスタからなる発光駆動回路において、発光駆動用トランジスタの素子構造として、チャネル部に対してソース電極の延在寸法をドレイン電極よりも長く設定した非対称構造を適用することにより、上述した第1乃至第3の実施形態と同様に、当該表示画素の選択時及び非選択時における発光駆動用トランジスタ(薄膜トランジスタTr43)のゲート電位Vgの変動ΔVgに対して、発光駆動電流の電流値の変動を抑制して、表示データに応じた適切な電流値を有する発光駆動電流を発光素子(有機EL素子OEL)に流して、適切な輝度階調で発光動作させることができ、良好な表示階調特性を有する表示装置を実現することができる。
また、発光駆動用トランジスタとなる薄膜トランジスタの書き込み率が改善されるので、選択状態において比較的短い時間で表示データに対応する電圧まで到達することができ、表示パネルを高解像度化した場合や大画面化した場合であっても、良好な表示階調特性を実現することができる。
さらに、電圧−電流特性が比較的低い電圧領域から飽和傾向を示すので、本実施形態に係る発光駆動回路特有の駆動制御方法により、選択時と非選択時における電源電圧Vscが変化した場合であっても発光駆動電流の変動が抑制されて、表示データに応じた適切な電流値を有する発光駆動電流を発光素子(有機EL素子OEL)に流して、適切な輝度階調で発光動作させることができる。
加えて、本実施形態に示した3個の薄膜トランジスタからなる発光駆動回路によれば、上述したように、単一の薄膜トランジスタにより、電流/電圧変換と発光駆動の双方の機能を実現することができるので、各表示画素(発光駆動回路)を構成する薄膜トランジスタの数を削減して、発光輝度や製造歩留まりの改善を図ることができるとともに、薄膜トランジスタ間で生じる素子特性のバラツキを抑制して、適正な表示階調を実現することができる。さらに、発光素子を表示データに応じた輝度階調で発光するための発光駆動電流(出力電流)に対して、同等の電流値を有する階調信号電流(書込電流)を表示画素(発光駆動回路)に流せばよいので、カレントミラー回路構成を適用した発光駆動回路に比較して、上位の輝度階調であっても階調信号電流の電流値を抑制することができ、表示装置の消費電力を抑制することもできる。
本発明に係る表示装置の全体構成の一例を示すブロック図である。 本発明に係る発光駆動回路を備えた表示画素の第1の実施形態を示す回路構成図ある。 本実施形態に係る発光駆動回路に適用される発光駆動用トランジスタの素子構造の一例を示す断面構成図である。 本実施形態に係る発光駆動回路に適用される発光駆動用トランジスタの素子特性の検証に用いた素子構造を示す概略構成図である。 各種の素子構造を有する薄膜トランジスタにおける、第1の検証条件でのドレイン−ソース電圧とドレイン−ソース電流との関係を示すシミュレーション結果である。 各種の素子構造を有する薄膜トランジスタにおける、第2の検証条件でのドレイン−ソース電圧とドレイン−ソース電流との関係を示すシミュレーション結果である。 本発明に係る発光駆動回路の他の実施形態(第2及び第3の実施形態)を示す回路構成図である。 本発明に係る発光駆動回路のさらに他の実施形態(第4の実施形態)を示す回路構成図である。 本実施形態に係る発光駆動回路を適用した表示画素の基本動作を示すタイミングチャ−トである。 本実施形態に係る発光駆動回路の動作状態を示す概念図である。 従来技術におけるアクティブマトリクス駆動方式の発光素子型ディスプレイの要部を示す概略構成図である。 従来技術における発光素子型ディスプレイに適用可能な表示画素(発光駆動回路及び発光素子)の構成例を示す等価回路図である。 従来技術に示した表示画素(発光駆動回路)における発光駆動用トランジスタのゲート電位の変動を検証するためのシミュレーションモデルを示す等価回路である。
符号の説明
11 ゲート電極
13 半導体層
14 ブロック層
17 ソース電極
18 ドレイン電極
EMA〜EMD 表示画素
DCA〜DCD 発光駆動回路
Tr11〜Tr43 薄膜トランジスタ
C11〜C41 コンデンサ
OEL 有機EL素子
SL 走査ライン
DL データライン

Claims (11)

  1. 電流制御型の発光素子に所定の電流値を有する発光駆動電流を供給して、所定の輝度で発光動作させる発光駆動回路において、
    前記発光駆動回路は、少なくとも、前記発光素子に直列に電流路が接続され、所定の電流値を有する前記発光駆動電流を流す電界効果型トランジスタである第1のスイッチング素子を備え、
    前記第1のスイッチング素子は、少なくとも前記電流路を構成するチャネル領域が形成される半導体層と、前記チャネル領域の面に対向して延在するソース電極及びドレイン電極と、前記半導体層と前記ソース、ドレイン電極との間に設けられた絶縁膜層と、を備え、前記ソース、ドレイン電極のうち、印加電圧が相対的に低い方における前記絶縁膜層と重なる前記電流路方向の延在寸法が、印加電圧が相対的に高い方における前記絶縁膜層と重なる前記電流路方向の延在寸法よりも長くなるように形成されていることを特徴とする発光駆動回路。
  2. 前記発光駆動回路は、前記第1のスイッチング素子の制御端子に接続される第2のスイッチング素子を、さらに備え、
    前記第2のスイッチング素子によって前記発光駆動電流の電流値を指定するための輝度指定信号に基づく電圧成分が所定のタイミングで前記第1のスイッチング素子に取り込まれることを特徴とする請求項1記載の発光駆動回路。
  3. 前記第1のスイッチング素子の前記ドレイン電極及び前記ソース電極のうち、前記印加電圧が相対的に高い方に電源電圧が印加されていることを特徴とする請求項2記載の発光駆動回路。
  4. 前記発光駆動回路は、前記第1のスイッチング素子の制御端子に接続される第2のスイッチング素子を、さらに備え、
    前記第1のスイッチング素子の前記ドレイン電極及び前記ソース電極のうち、前記印加電圧が相対的に高い方に、前記第2のスイッチング素子の導通状態に応じて、電位変化する電源電圧が印加されていることを特徴とする請求項1記載の発光駆動回路。
  5. 前記発光素子は、有機エレクトロルミネッセンス素子であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の発光駆動回路。
  6. 互いに直交するように配設された複数の走査ライン及び複数の信号ラインの各交点近傍に配置された複数の表示画素を有する表示パネルに表示する表示装置において、
    前記表示画素は、各々、電流制御型の発光素子と、前記発光素子に発光駆動電流を供給する発光駆動回路と、を備え、
    前記発光駆動回路は、少なくとも、取り込まれる階調信号に基づいて所定の電流値を有する前記発光駆動電流を生成して、前記発光駆動電流を前記発光素子に供給する発光制御手段と、前記階調信号を前記発光制御手段に取り込ませるタイミングを制御する書込制御手段と、を備え、
    少なくとも前記発光制御手段は、電界効果型トランジスタを備えて構成され、
    前記電界効果型トランジスタは、少なくとも、前記発光素子に直列に接続される電流路を構成するチャネル領域が形成される半導体層と、前記チャネル領域の面に対向して延在するソース電極及びドレイン電極と、前記半導体層と前記ソース、ドレイン電極との間に設けられた絶縁膜層と、を備え、前記ソース、ドレイン電極のうち、印加電圧が相対的に低い方における前記絶縁膜層と重なる前記電流路方向の延在寸法が、印加電圧が相対的に高い方における前記絶縁膜層と重なる前記電流路方向の延在寸法よりも長くなるように形成されていることを特徴とする表示装置。
  7. 前記電界効果型トランジスタの前記ドレイン電極及び前記ソース電極のうち、前記印加電圧が相対的に高い方に電源電圧が印加されていることを特徴とする請求項6記載の表示装置。
  8. 前記電界効果型トランジスタの前記ドレイン電極及び前記ソース電極のうち、前記印加電圧が相対的に高い方に、前記書込制御手段の導通状態に応じて、電位変化する電源電圧が印加されていることを特徴とする請求項6記載の表示装置。
  9. 前記表示装置は、少なくとも、
    前記走査ラインに選択信号を印加して、前記走査ラインに接続された前記表示画素に設けられた前記書込制御手段により、前記階調信号の当該表示画素への書き込みを可能とする選択状態に設定する走査駆動手段と、
    前記選択状態に設定された前記表示画素に対応した、前記階調信号を生成して、前記表示画素に前記階調信号を供給する信号駆動手段と、
    を備えることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の表示装置。
  10. 前記信号駆動手段は、表示データに応じた電圧値を有する信号電圧を前記階調信号として、前記信号ラインに印加することを特徴とする請求項9記載の表示装置。
  11. 前記信号駆動手段は、表示データに応じた電流値を有する信号電流を前記階調信号として、前記信号ラインに流すことを特徴とする請求項9記載の表示装置。
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