JP4958005B2 - 車載表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車載表示装置に関するものである。
車両の走行に伴ってGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)等により現在位置を検出し、その現在位置を表示装置上に道路地図と共に表示して、出発地から目的地までの適切な経路を設定し、表示器や音声出力装置などによって案内する車両用ナビゲーション装置は、ユーザの効率的で安全な運転に貢献している。
車両用ナビゲーション装置の表示器は、運転者,助手席乗員の双方の利便性を考慮してセンターコンソール付近に配置されていることが多い。この場合、例えば、運転者が表示器の表示画面を見る場合、運転者から表示画面までの視点距離は、画面の左側(すなわち助手席側)に行くにつれて大きくなり、運転者から視点距離が遠くなる位置の表示が小さくて見えない、見えにくいという問題がある(2点透視図法の関係による)。また、助手席側は運転席側の逆の現象となる。
そこで、電子黒板機能を備えたプロジェクタにおいては、投射照度を損なわず、かつ歪み補正が加えられた斜めの投射が可能で、かつ、撮影された映像に対して、投射映像歪み補正の逆補正にあたる補正をかけることによって、撮影された映像の歪みを打ち消す機能を備えた電子黒板機能を備えたプロジェクション装置並びにプロジェクション方法が考案されている(特許文献1参照)。
また、2つの画面を有し、これらの画面が任意の視点に対して画面が向くように調整することができる表示装置が考案されている(特許文献2参照)。
特開2005−64667号公報 特開2000−112394号公報
特許文献1の例では、画像を電子黒板に投影するプロジェクション装置に関するものであり、車両用ナビゲーション装置の表示器のような車載表示装置に関しては、示唆も開示もない。
特許文献2の例では、表示部が複数必要であり、さらに駆動機構も必要となり、従来の1つの表示部しか有さない表示装置には適用できない。さらに、製造コストも上昇する。
上記問題を背景として、本発明の課題は、表示器に対する遠近による見にくさを解消する車載表示装置を提供することにある。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記課題を解決するための車載表示装置は、着座するユーザの正面方向に対して左右いずれかに偏って固定的に配置された表示器と、ユーザの座席から、表示器の表示画面上に表示される画像の画素を見込む視点距離の大きい画像領域ほど表示拡大率が大きくなるように、画像を補正する画像補正手段と、を備え、画像補正手段は、少なくとも表示器の表示画面の左右方向において、視点距離が大きくなるほど表示拡大率を大きくし、さらに、表示器の表示画面上に表示されるタッチパネルの操作ボタンの表示領域を表示拡大率に基づいて拡大するものの、視点距離がより小さい位置にある操作ボタンの反応領域は、視点距離がより大きい位置にある操作ボタンの反応領域と同一のサイズとすることを特徴とする。
本発明は、ユーザの視点とディスプレィの表示位置に着目し、地図上に表示される表示内容を、ユーザから遠方になるにしたがって大きく表示することで、上記課題を解決するものである。従来の表示装置では、視点距離が大きくなるほど表示画面が小さく見えたが、上記構成によって、ユーザから表示画面までの遠近による見にくさを解消することができる。
また、本発明の車載表示装置は、ユーザは運転席に着座し、表示器は運転席に対して助手席寄りに配置され、画像補正手段は、表示器の表示画面において、助手席に近づくほど表示拡大率を大きくするように構成することもできる。
表示器は、車両のセンターコンソール付近に配置されていることが多いので、上記構成によって、表示画面を見る頻度の高い運転者にとって、表示画面までの遠近による見にくさが解消され、その見にくさによって生ずる目の疲れも軽減されるので、運転負荷も軽減されて運転により集中することができる。
また、本発明の車載表示装置における表示器は、共通の画面領域上に、異なる2方向の視角に応じて第1画像および第2画像を同時に表示可能な複合表示器であって、画像補正手段は、運転席から視認可能な第1画像において、助手席に近づくほど表示拡大率を大きくするとともに、助手席から視認可能な第2画像において、運転席に近づくほど表示拡大率を大きくするように構成することもできる。
近年、左右視角に応じて別々の映像を表示可能な、2画面表示ディスプレィともいわれる複合表示器が普及しつつある(非特許文献1参照)。この複合表示器では、視角を調節することにより、例えば車両の運転席と助手席というように、異なる視角方向から別々の映像を楽しむことができる。上記構成によって、運転者および助手席乗員の双方において、表示画面までの遠近による見にくさを解消することができる。
ASCII24 ニュース/トピックス,2005年4月20日「『Display 2005レポート Vol.3』運転席と助手席で異なる映像を全画面表示!! 2画面表示ディスプレィを参考出展」平成19年9月10日検索インターネット<URL:http://ascii24.com/news/i/topi/article/2005/04/20/655512-000.html?geta>
また、本発明の車載表示装置における画像補正手段は、表示器の表示画面の上下方向において、視点距離が大きくなるほど表示拡大率を大きくするように構成することもできる。
ユーザが表示画面を見る角度は様々である。一般的に、車載表示装置は、運転視野の妨げにならないように、フロントガラス下縁よりも下に配置されている。つまり、右ハンドル車の運転者の場合は、自らの左下方に表示画面を見ることが多い。この場合、左右方向に加えて上下方向にも、表示画面までの遠近による見にくさが生じる。しかし、上記構成によって、上下方向においても表示画面までの遠近による見にくさを解消することができる。
また、本発明の車載表示装置は、ユーザの視点位置を取得する視点位置取得手段と、取得したユーザの視点位置に基づいて視点距離を算出する視点距離算出手段と、を備えるように構成することもできる。
ユーザの視点位置が分かれば視点距離を算出できるので、上記構成によって、上述した画像の表示拡大率の補正を行うことができる。
以下、本発明の車載表示装置を、車両用ナビゲーション装置に適用したものを例に挙げて、図面を参照しながら説明する。無論、車載表示装置を、車両用ナビゲーション装置とは別の、独立した車載装置として構成してもよいし、車載音響映像機器の表示器に用いてもよい。
図1に、車両用ナビゲーション装置(以下、ナビゲーション装置と略称)100の構成を示すブロック図を示す。ナビゲーション装置100は、位置検出器1,地図データ入力器6,操作スイッチ群7,リモートコントロール(以下リモコンと称する)センサ11,音声案内などを行う音声合成回路24,スピーカ15群,メモリ9,表示器10,送受信機13,ハードディスク装置(HDD)21,LAN(Local Area Network) I/F(インターフェース)26,これらの接続された制御回路8,リモコン端末12等を備えている。
位置検出器1は、周知の地磁気センサ2,車両の回転角速度を検出するジャイロスコープ3,車両の走行距離を検出する距離センサ4,および衛星からの電波に基づいて車両の位置を検出するGPS受信機5を有している。これらのセンサ等2,3,4,5は各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお、精度によっては前述したうちの一部のセンサで構成してもよく、さらに、ステアリングの回転センサ例えば操舵角センサ(図示せず)や、各転動輪の車輪センサ例えば車速センサ23等を用いてもよい。
操作スイッチ群7は、例えば表示器10と一体になった周知のタッチパネル22もしくはメカニカルなスイッチが用いられる。メカニカルスイッチの他に、マウスやカーソル等のポインティングデバイスを用いてもよい。
また、マイク31および音声認識ユニット30を用いて種々の指示を入力することも可能である。これは、マイク31から入力された音声信号を、音声認識ユニット30において周知の隠れマルコフモデル等の音声認識技術により処理を行い、その結果に応じた操作コマンドに変換するものである。これら本発明の視点位置取得手段に相当する、操作スイッチ群7,リモコン端末12,タッチパネル22,およびマイク31により、種々の指示を入力することが可能である。
送受信機13は、例えば道路に沿って設けられた送信機(図示せず)から出力される光ビーコン、または電波ビーコンによってVICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム,登録商標)センタ14から道路交通情報を受信、あるいはFM多重放送を受信するための装置である。また、送受信機13を用いてインターネット等の外部ネットワークに接続可能な構成としてもよい。
制御回路8は、周知のCPU81,ROM82,RAM83,入出力回路であるI/O84,A/D変換部86,描画部87,画像処理部89,およびこれらの構成を接続するバスライン85が備えられている。CPU81は、HDD21に記憶されたナビプログラム21pおよびデータにより制御を行う。また、HDD21へのデータの読み書きの制御はCPU81によって行われる。また、CPU81からHDD21に対してデータの読み書きの制御ができなくなった場合のために、ROM82にナビゲーション装置100として必要最低限の動作を行うためのプログラムを記憶しておいてもよい。なお、制御回8路が本発明の画像補正手段,視点距離算出手段に相当する。
A/D変換部86は周知のA/D(アナログ/デジタル)変換回路を含み、例えば位置検出器1などから制御回路8に入力されるアナログデータをCPU81で演算可能なデジタルデータに変換するものである。
描画部87は、HDD21等に記憶された道路地図データ21m(後述),表示用のデータや表示色のデータから表示器10に表示させるための表示画面データを生成する。
画像処理部89は、公知のパターン認識などの技術によって車内カメラ32(後述)によって撮影された画像の解析を行う画像処理回路を含んで構成される。画像処理部89では、例えば、車内カメラ32により撮影された映像信号に一般的な2値化処理を施すことにより、ピクセル毎のデジタル多値画像データに変換する。そして、得られた多値画像データから、一般的な画像処理手法を用いて所望の画像部分を抽出する。
HDD21には、ナビプログラム21pの他に位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、道路の接続を表した道路データを含む地図データベースである道路地図データ21mが記憶される。道路地図データ21mは、表示用となる所定の地図画像情報を記憶するとともに、リンク情報やノード情報等を含む道路網情報を記憶する。リンク情報は、各道路を構成する所定の区間情報であって、位置座標,距離,所要時間,道幅,車線数,制限速度等から構成される。また、ノード情報は、交差点(分岐路)等を規定する情報であって、位置座標,右左折車線数,接続先道路リンク等から構成される。また、リンク間接続情報には、通行の可不可を示すデータなどが設定されている。
また、HDD21には経路案内の補助情報や娯楽情報、その他にユーザが独自にデータを書き込むことができ、ユーザデータ21uとして記憶される。また、ナビゲーション装置100の動作に必要なデータや各種情報はデータベース21dとしても記憶される。
ナビプログラム21p,道路地図データ21m,ユーザデータ21u,およびデータベース21dは、地図データ入力器6を介して記憶媒体20からそのデータの追加・更新を行うことが可能である。記憶媒体20は、そのデータ量からCD−ROMやDVDを用いるのが一般的であるが、例えばメモリカード等の他の媒体を用いてもよい。また、外部ネットワークを介してデータをダウンロードする構成を用いてもよい。
メモリ9はEEPROM(Electrically Erasable & Programmable Read Only Memory:電気的消去・プログラム可能・読出し専用メモリ)やフラッシュメモリ等の書き換え可能なデバイスによって構成され、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータが記憶されている。なお、メモリ9は、ナビゲーション装置100がオフ状態になっても記憶内容が保持されるようになっている。また、ナビゲーション装置100の機能あるいは動作に応じて、必要な情報およびデータをメモリ9とHDD21に分けて記憶してもよい。
表示器10は周知のカラー液晶表示器で構成され、ドット・マトリックスLCD(Liquid Crystal Display)およびLCD表示制御を行うための図示しないドライバ回路を含んで構成されている。ドライバ回路は、例えば、画素毎にトランジスタを付けて目的の画素を確実に点灯させたり消したりすることができるアクティブマトリックス駆動方式が用いられ、制御回路8(描画部87)から送られる表示指令および表示画面データに基づいて表示を行う。また、表示器10として有機EL(ElectroLuminescence:電界発光)表示器,プラズマ表示器を用いてもよい。
また、表示器10は、図2のように、運転者および助手席乗員の双方が視認・操作可能なように、車室内のセンターコンソールやダッシュパネル中央部に配置される。
図1に戻り、スピーカ群15は周知の音声合成回路24に接続され、ナビプログラム21pの指令によってメモリ9あるいはHDD21に記憶されるデジタル音声データが音声合成回路24においてアナログ音声に変換されたものが送出される。なお、音声合成の方法には、音声波形をそのままあるいは符号化して蓄積しておき必要に応じて繋ぎ合わせる録音編集方式、文字入力情報からそれに対応する音声を合成するテキスト合成方式などがある。
車速センサ23は周知のロータリエンコーダ等の回転検出部を含み、例えば車輪取り付け部付近に設置されて車輪の回転を検出してパルス信号として制御回路8に送るものである。制御回路8では、その車輪の回転数を車両の速度に換算する他に、車両の現在位置から所定の場所までの予想到達時間を算出したり、車両の走行区間毎の平均車速を算出する。
LAN I/F26は車内LAN27を介して他の車載機器やセンサとのデータの遣り取りを行うためのインターフェース回路である。また、LAN I/F26を介して車速センサ23等からのデータ取り込みを行ってもよい。
このような構成を持つことにより、ナビゲーション装置100は、制御回路8のCPU81によりナビプログラム21pが起動されると、ユーザが操作スイッチ群7,タッチパネル22,リモコン端末12の操作、あるいはマイク31からの音声入力によって、表示器10上に表示されるメニュー(図示せず)から目的地経路を表示器10に表示させるための経路案内処理を選択した場合、次のような処理を実施する。
すなわち、ユーザが目的地を探索して目的地が設定されると、位置検出器1により車両の現在位置が求められ、該現在位置を出発地として目的地までの最適な案内経路を求める処理が行われる。そして、表示器10上の道路地図に案内経路を重ねて表示し、ユーザに適切な経路を案内する。このような自動的に最適な案内経路を設定する手法は、ダイクストラ法等の手法が知られている。また、表示器10およびスピーカ15群の少なくとも一方によって、操作時のガイダンスや動作状態に応じたメッセージの報知を行う。
車内カメラ32は、周知のCCDカメラ等を含んで構成され、車室内を撮影するためのものである。車内カメラ32は、図2のように、少なくとも運転者および助手席乗員の頭部と表示器10を撮影可能なように、例えば、ルームミラー38の取り付け部付近に設置される。なお、車内カメラ32が本発明の視点位置取得手段に相当する。
表示器10として、左右視角に応じて別々の映像を表示可能な、2画面表示ディスプレィともいわれる複合表示器を用いてもよい。図3および図4を用いて、その構成例について、周知の3D表示器を用いたものを例に挙げて説明する。図3および図4は表示器10を上方から見た模式図である。3D表示器は、同じ場所から同じものを一方の目で見た場合のずれである視差を利用し、平面的な印刷物を立体や動いているように見せるレンチキュラー技術を用いている。まず、図3のように、異なる2方向であるA方向から見ることができる映像A、B方向から見ることができる映像Bを、それぞれ画面の縦方向に短冊状に分割し、交互に組み合わせて1枚の映像に再合成したものをLCD10c上に作成する。
そして、図4のように、その映像を、LCDの全面に貼り付けられた、断面が蒲鉾状で縦長のレンチキュラーレンズシート10dを通して表示する。レンチキュラーレンズシート10dのレンズの曲率を調整することで、A方向すなわち運転席側から見ることのできる運転席側表示画面10aには、本発明の第1画像である映像Aのみが表示される。また、B方向すなわち助手席側から見ることのできる助手席側表示画面10bには、本発明の第2画像である映像Bのみが表示される。そして、これら表示画面(10a,10b)に対応する音声がスピーカ群(15a,15b)から送出される。
上記方法の他に、A方向,B方向の視角に対応してバックライトの照射方向を制御して2画面表示を行う方法を用いてもよい。なお、映像A,映像Bは静止画像,動画のいずれでもよい。また、映像A,映像Bは同一の映像が表示されても異なる映像が表示されてもよい。
図5を用いて、画像補正表示処理について説明する。なお、本処理は、ナビプログラム21pに含まれ、ナビプログラム21pに含まれる他の処理とともに繰り返し実行される。また、本処理は運転者が視認する画像の補正・表示を例示しているが、複合表示器を用いる等した場合は、助手席乗員が視認する画像の補正・表示も行う。
まず、運転者の視点位置を取得する(S11)。視点位置取得の方法は、以下のいずれを用いてもよい。
・操作スイッチ群7等による入力操作によって、表示器10のメニュー画面から、視点位置設定入力画面(図示せず)を選択して表示させ、運転者の視点位置を入力する。例えば、表示器10に運転席周りの車室内の三面図を表示して、ポインティングデバイスで視点位置を設定する。そして、設定結果に基づいて視点位置を、予め定められた点を基準点とする空間座標として求める。
・車内カメラ32で撮影された画像から、周知の画像処理技術を用いて運転者の顔画像を抽出し、その顔画像から目の位置(視点位置)を、例えば車内カメラ32の設置位置を基準点とする空間座標として取得する。車内カメラ32の取り付け位置および撮影範囲は、車両毎に既知の値となっているので、視点位置を取得可能である。
図6のように、運転者による運転席シート(以下、シートと略称)の調整後の位置xa,ya,za,および背もたれ部41bの傾きθbに基づいて、車内カメラ32からヘッドレスト41cまでの距離を求めることができる。ここで、xaは、シートの着座部41aの、背もたれ部41bが取り付けられた端部の位置を、例えばシートを後方一杯に移動させた位置のような、シート後方の位置を基準とした距離として表される。yaは、例えば車両の前後方向の中心線からシートの前後方向の中心線までの距離として表されるもので、一般的には固定値(シート取り付け位置)である。zaは、シートの着座部41aの位置を、車内カメラ32の高さ位置との距離として表されるものである。θbは、シートの上下方向を基準とした背もたれ部41bの傾き角度である。なお、操舵ハンドルが35として示されている。また、θaは、運転者の視点位置検知角(車内カメラ37から見た俯角)である。
車内カメラ32(xb,yb,zb)からヘッドレスト41cまでの距離が求められると、ヘッドレスト41cの中心位置を三次元座標として表すことができる。運転者の頭の大きさを成人の平均値とし、ヘッドレスト41cと運転者の頭との位置関係を標準的なものとすれば、運転者の目の位置(視点位置)を座標として求めることができる。
JAF(Japan Automobile Federation:日本自動車連盟)のホームページの、交通安全の「セーフティトレーニング:正しい運転姿勢(URL:http://www.jaf.or.jp/safety/index.htm),2007年6月20日検索」には、「(運転者の)目と耳を結んだ線がヘッドレストの中央にくるのが理想的」と記載されている。また、最近の自動車安全の研究の結果として、衝突時の衝撃を効果的に和らげるために、運転中は常に、ヘッドレストと頭の距離が4センチ未満に保たれていることが重要であると指摘されているので、ヘッドレスト41cと運転者の頭との位置関係(距離)を4センチとすることができる。
図5に戻り、上記で取得した視点位置に基づいて、表示器10の表示画面までの視点距離を算出する(S12)。すなわち、表示器10の表示画面の四隅の点あるいは中心点の空間座標を求め、これらの座標と視点位置の座標とに基づいて視点距離を算出する。
次に、表示画像の補正を行う(S13,後述)。最後に、補正された表示画像を表示器10の表示画面上に表示する(S14)。
図7A〜図7C,および図8A,図8Bを用いて、表示画像の補正の概念について説明する。表示器10の表示画面を正面から見た場合は、見栄え(ユーザが視認する実際の表示画像の形状)は図7Bのようになる。しかし、表示器10が図2のように配置されている場合、運転者が視認する表示画像の形状は図7のようになり、助手席側に近づくほど画像が小さくなる。そこで、図7Cのように、助手席に近づくほど表示画像の表示拡大率を大きくすることで、運転席からも表示画像を図7Bのような形状に視認できるように表示画像の補正を行う。
図8Aのように、表示画像(200)の左右方向は、助手席に近づくほど表示画像は、見せたい見栄えにおける基準となる幅よりも狭く見えるので(201)、見せたい見栄えに近づけるために、基準となる幅よりも広くなるように補正を行う(202)。また、図8Bのように、表示画像(300)の上下方向も、助手席に近づくほど表示画像は、見せたい見栄えにおける基準となる幅よりも狭く見えるので(301:I)、見せたい見栄えに近づけるために、基準となる幅よりも広くなるように補正を行う(302:II)。
図9Aおよび図9Bを用いて、図5のステップS13で行われる画像補正の詳細について述べる。まず、図9Aを用いて、表示したい画像の形状の比率を算出する方法について説明する。図9Aには、表示器10の表示画面(図9Aではディスプレィ面と表記)を上方から見た図と正面から見た図とが記載されている。ディスプレィ面ABFEの左右方向の辺BF,EAの長さをd1,上下方向の辺AB,FEの長さをd2とする。また、運転者の視点位置(図9Aでは視点と表記)Oから表示画面の頂点AおよびBまでの距離をa,視点Oから表示画面の頂点FおよびEまでの距離をb、線分OAと線分OE(あるいは線分OBと線分OF)とがなす角度をθとする。このとき、d1=a+b−2abcosθの関係があるので、cosθ=(d1−a−b)/(−2ab)と表される。
また、運転者が実際に視認する画像(図9Aでは見える虚像と表記)は、線分OFおよび線分OEにおいて、視点Oからの距離がaである点D,Cと頂点AおよびBとを結んだ平面ABDCで表される。
そして、表示したい画像の形状は、線分OFおよび線分OEを、それぞれ線分DFおよび線分CEの長さ(ともにb−a)だけ延長した点H,Gと頂点AおよびBとを結んだ平面ABHGとして表される。このとき辺BH,GAの長さをx1,辺HGの長さをx2とする。このとき、
x1=a+{b+(b−a)}−2a{b+(b−a)}cosθ
の関係があるので、上記で求めたcosθを代入すると、
x1=a+(2b−a)+{(2b−a)(d1−a−b)}/b
となり、x1は下記の数式1のように表される。
また、b:d2={b+(b−a)}:x2の関係から、x2は下記のように表される。
x2={d2(b+b−a)}/b
次に、図9Bを用いて、上記で求めた表示したい画像の形状の比率を、表示器10で実際に表示する表示サイズに変換する方法について説明する。上記で算出した辺HGの長さx2が、表示器10の表示画面の上下方向の辺AB,FEの長さd2を下回る場合は、平面ABHGの寸法で画像を表示する。すなわち辺ABから辺HGに近づくにつれて画像の拡大率が大きくなる。
一方、x2がd2を上回る場合には、表示画像が表示器10の表示画面に収まるように、x2=d2となるように縮小された平面A’B’BAの寸法で画像を表示する。辺A’B’の長さをxとすると、x2:d2=d2:xの関係から、
x=d2/x2のように算出される。
また、線分GA’をA’方向に延長したものと、線分HB’をB’方向に延長したものと交点をKとし、線分AKの長さをx4とすると、x2:(x1+x4)=d2:x4の関係があるので、x4=d2x1/(x2−d2)のように算出される。
また、線分AA’の長さをx3とすると、d2:x4=x:(x4−x3)の関係があるので、x3=x4(d2−x)/d2のように算出される。これにより、表示器10の表示画面上に表示される表示画像の形状および大きさを算出することができる。
上述の例は、運転者を例に挙げたものであるが、助手席乗員についても同様の方法で、表示画像の形状および大きさを算出することができる。また、上述の例は、運転者の視点位置(目の高さ)と表示器10の表示画面の配置位置の高さがほぼ同じ場合のものであるが、運転者の視点位置(目の高さ)と表示器10の表示画面の配置位置の高さが異なる場合については、図7A〜図7Bおよび図8A,図8Bに示される概念に基づいて、運転者の視点位置や表示画面の頂点等を空間座標(X,Y,Z)を用いて表し、各座標系の平面について上述の方法を用いれば、表示画像の形状および大きさを算出することができる。
図10および図11を用いて、車両用ナビゲーション装置100の表示器10における画面表示例について説明する。図10のように、従来の方法では、表示器10に略長方形に画像が表示されても、運転者には助手席に近づくほど小さく表示されるので見えにくくなる。一方、図11のように、本発明の構成では、表示器10において助手席に近づくほど大きく表示されるので、助手席に近づくほど小さくなる分が補正されて、運転者には略長方形に表示される。
本発明の構成で、表示器10の表示画面上に地図データ等を表示する場合、以下のような表示形態としてもよい。
・地図上に表示される道路の太さを、ユーザから遠ざかるしたがって太くする。
・タッチパネルの操作ボタンの表示領域を、ユーザから遠ざかるしたがって大きくする。あるいは、タッチパネルの操作ボタンはボタン位置にかかわらず同一のサイズとする。
・タッチパネルの操作ボタンの表示領域を、ユーザから遠ざかるしたがって大きくした場合、手前の操作ボタンが小さくなって押しにくくなるため、操作ボタンの反応領域は遠方と同じにする(操作ボタン表示の外縁付近を押したときにその操作ボタンを押したと判定する)。
・ユーザの操作により情報を大きくする縦横の表示サイズのバランスは、ユーザの操作によって変更可能とする。ユーザの視点位置と表示器10の設置位置に基づいて、予め定められた状態に自動的に変化させてもよい。
・ユーザから遠ざかるしたがって文字表示が大きくなることによって文字の重なりが発生するので、遠方になるに従い表示量を調整する(省く)。例えば、表示量は、地図の縮尺を上げた(広域)に変えたときの量にする。
・遠方になるにつれて表示を段階的に大きくする。
・遠方になるにつれて表示を滑らかに大きくする。
・表示機器の形を変える。表示画面の形状を変化させる機構を備え、ユーザの視点位置と表示器10の設置位置に基づいて、表示画面の形状を変化させる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
車両用ナビゲーション装置の構成を示すブロック図。 表示器,車内カメラの設置例を示す図。 複合表示器の構成例を示す図。 図3に続く、複合表示器の構成例を示す図。 画像補正表示処理を説明するフロー図。 視点位置取得方法を説明する図。 表示画像の補正の概念を説明する図。 図7Aに続く、表示画像の補正の概念を説明する図。 図7Bに続く、表示画像の補正の概念を説明する図。 表示画像の左右方向の補正の概念を説明する図。 表示画像の上下方向の補正の概念を説明する図。 画像補正の詳細を説明する図。 図9Aに続く、画像補正の詳細を説明する図。 従来構成による画面表示例を示す図。 本発明の構成による画面表示例を示す図。
符号の説明
7 操作スイッチ群(視点位置取得手段)
8 制御回路(画像補正手段,視点距離算出手段)
10 表示器
15 スピーカ群
21 ハードディスク装置(HDD)
21p ナビプログラム
22 タッチパネル(視点位置取得手段)
30 音声認識ユニット
31 マイク(視点位置取得手段)
32 車内カメラ(視点位置取得手段)
100 車両用ナビゲーション装置

Claims (5)

  1. 着座するユーザの正面方向に対して左右いずれかに偏って固定的に配置された表示器と、
    前記ユーザの座席から、前記表示器の表示画面上に表示される画像の画素を見込む視点距離の大きい画像領域ほど表示拡大率が大きくなるように、前記画像を補正する画像補正手段と、
    を備え、
    前記画像補正手段は、少なくとも前記表示器の表示画面の左右方向において、前記視点距離が大きくなるほど前記表示拡大率を大きくし、
    さらに、前記表示器の表示画面上に表示されるタッチパネルの操作ボタンの表示領域を前記表示拡大率に基づいて拡大するものの、前記視点距離がより小さい位置にある操作ボタンの反応領域は、前記視点距離がより大きい位置にある操作ボタンの反応領域と同一のサイズとすることを特徴とする車載表示装置。
  2. 前記ユーザは運転席に着座し、
    前記表示器は前記運転席に対して助手席寄りに配置され、
    前記画像補正手段は、前記表示器の表示画面において、前記助手席に近づくほど前記表示拡大率を大きくする請求項1に記載の車載表示装置。
  3. 前記表示器は、共通の画面領域上に、異なる2方向の視角に応じて第1画像および第2画像を同時に表示可能な複合表示器であって、
    前記画像補正手段は、前記運転席から視認可能な第1画像において、前記助手席に近づくほど前記表示拡大率を大きくするとともに、前記助手席から視認可能な第2画像において、前記運転席に近づくほど前記表示拡大率を大きくする請求項2に記載の車載表示装置。
  4. 前記画像補正手段は、前記表示器の表示画面の上下方向において、前記視点距離が大きくなるほど前記表示拡大率を大きくする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車載表示装置。
  5. 前記ユーザの視点位置を取得する視点位置取得手段と、
    取得した前記ユーザの視点位置に基づいて前記視点距離を算出する視点距離算出手段と、
    を備える請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車載表示装置。
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