JP4957650B2 - 磁界検出素子 - Google Patents

磁界検出素子 Download PDF

Info

Publication number
JP4957650B2
JP4957650B2 JP2008129623A JP2008129623A JP4957650B2 JP 4957650 B2 JP4957650 B2 JP 4957650B2 JP 2008129623 A JP2008129623 A JP 2008129623A JP 2008129623 A JP2008129623 A JP 2008129623A JP 4957650 B2 JP4957650 B2 JP 4957650B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
layer
magnetic field
magnetic layer
bias
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008129623A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009060079A (ja
Inventor
友人 水野
芳弘 土屋
晋治 原
幸司 島沢
勤 長
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Publication of JP2009060079A publication Critical patent/JP2009060079A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4957650B2 publication Critical patent/JP4957650B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/33Structure or manufacture of flux-sensitive heads, i.e. for reproduction only; Combination of such heads with means for recording or erasing only
    • G11B5/39Structure or manufacture of flux-sensitive heads, i.e. for reproduction only; Combination of such heads with means for recording or erasing only using magneto-resistive devices or effects
    • G11B5/3903Structure or manufacture of flux-sensitive heads, i.e. for reproduction only; Combination of such heads with means for recording or erasing only using magneto-resistive devices or effects using magnetic thin film layers or their effects, the films being part of integrated structures
    • G11B5/3906Details related to the use of magnetic thin film layers or to their effects
    • G11B5/3929Disposition of magnetic thin films not used for directly coupling magnetic flux from the track to the MR film or for shielding
    • G11B5/3932Magnetic biasing films
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y25/00Nanomagnetism, e.g. magnetoimpedance, anisotropic magnetoresistance, giant magnetoresistance or tunneling magnetoresistance
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/06Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using galvano-magnetic devices
    • G01R33/09Magnetoresistive devices
    • G01R33/093Magnetoresistive devices using multilayer structures, e.g. giant magnetoresistance sensors
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/11Magnetic recording head
    • Y10T428/1107Magnetoresistive
    • Y10T428/1121Multilayer
    • Y10T428/1129Super lattice [e.g., giant magneto resistance [GMR] or colossal magneto resistance [CMR], etc.]

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)
  • Magnetic Heads (AREA)

Description

本発明は磁界検出素子に関し、特に一対のフリー層を有する磁界検出素子の素子構造に関する。
薄膜磁気ヘッドの再生素子としてGMR(Giant Magneto-Resistance)素子が知られている。従来は、センス電流を素子の膜面と水平方向に流すCIP(Current In Plane)−GMR素子が主に用いられてきたが、最近では、更なる高記録密度化に対応するため、センス電流を素子の膜面と直交する方向に流す素子が開発されている。このタイプの素子として、TMR(Tunnel Magneto-Resistance)効果を利用したTMR素子、及びGMR効果を利用したCPP(Current Perpendicular to the Plane)−GMR素子が知られている。本明細書では、センス電流が素子の膜面と直交する方向に流れる素子を総称してCPP型素子という。
従来、CPP型素子は、外部磁界に応じて磁化方向が変化する磁性層(フリー層)と、外部磁界に対して磁化方向が固定された磁性層(ピンド層)と、ピンド層とフリー層との間に挟まれた非磁性中間層(スペーサ層)と、を備えた積層体を有している。積層体のトラック幅方向両側には、フリー層にバイアス磁界を印加するバイアス磁界層が設けられている。フリー層はバイアス磁界層からのバイアス磁界によって単磁区化される。このため、外部磁界の変化に対する抵抗変化の線形性が高められると同時に、バルクハウゼンノイズが効果的に抑制される。フリー層の磁化方向とピンド層の磁化方向のなす相対角度は外部磁界に応じて変化し、これによって積層体の膜面直交方向に流れるセンス電流の電気抵抗が変化する。この性質を利用して外部磁化が検出される。積層体の積層方向両端はシールド層によって磁気的にシールドされている。
近年、一層の高線記録密度が望まれているが、線記録密度を向上させるためには上下シールド層間の間隔(シールド間ギャップ)の低減が不可欠である。そのためには積層体の膜厚の減少が必要となる。しかし、従来のCPP型素子には、膜構成に由来する大きな制約があった。すなわち、ピンド層は磁化方向が外部磁界の影響を受けずに強固に固定されている必要があるため、通常いわゆるシンセティックピンド層が用いられている。シンセティックピンド層は、アウターピンド層と、インナーピンド層と、アウターピンド層とインナーピンド層との間に挟まれた、RuまたはRhからなる非磁性中間層と、を有している。また、アウターピンド層の磁化方向を固定するため、アウターピンド層に接して反強磁性層が設けられている。反強磁性層は典型的にはIrMnからなる。シンセティックピンド層では、反強磁性層がアウターピンド層と交換結合することによって、アウターピンド層の磁化方向が固定される。インナーピンド層が非磁性中間層を介してアウターピンド層と反強磁性的に結合することによって、インナーピンド層の磁化方向が固定される。インナーピンド層とアウターピンド層の磁化方向は反平行となるので、ピンド層の磁化が全体として抑制される。シンセティックピンド層はこのような長所を有しているが、シンセティックピンド層を有するCPP型素子を構成するためには多数の層を設ける必要があり、積層体の膜厚低減に対する大きな制約となっていた。
近年、このような従来の積層体の膜構成とは全く異なる新しい膜構成が提案されている。特許文献1には、外部磁界に応じて磁化方向が変化する2つのフリー層と、これらのフリー層の間に挟まれた非磁性中間層と、を有するCIP素子が開示されている。特許文献2には、外部磁界に応じて磁化方向が変化する2つのフリー層と、これらのフリー層の間に挟まれた非磁性中間層と、を有するCPP型素子が開示されている。これらの素子では、2つのフリー層は非磁性中間層を介してRKKY(Rudermann, Kittel, Kasuya, Yoshida)相互作用による交換結合をしている。バイアス磁性層は記録媒体対向面から見て積層体の反対側に設けられ、バイアス磁界は記録媒体対向面の直交方向に印加される。バイアス磁性層からの磁界によって、2つのフリー層の磁化方向は一定の相対角度をなす。この状態で記録媒体からの外部磁界を与えると、2つのフリー層の磁化方向が変化し、この結果2つのフリー層の磁化方向がなす相対角度が変化し、センス電流の電気抵抗が変化する。この性質を利用して外部磁化を検出することが可能となる。このように2つのフリー層を用いた膜構成では、従来のシンセテッィクピンド層や反強磁性が不要となるため、膜構成が簡略され、シールド間ギャップの低減が容易になるポテンシャルがある。
米国特許第7,019,371号明細書 米国特許第7,035,062号明細書
このような2つのフリー層を用いる素子では、非磁性中間層は磁気抵抗効果を生じさせるだけでなく、2つのフリー層をRKKY相互作用によって反平行に結合しなければならない。このような要求を満たす材料として、例えばCu等の金属材料を好適に用いることができる。
しかし、Cu等の金属材料を用いた場合、非磁性中間層の電気抵抗が小さく、積層体に大きなセンス電流が流れる。このため、スピントルク効果によりフリー層の相対角度が外部磁界によって変化しにくくなるという問題を生じる。スピントルク効果とは、フリー層にスピン偏極した電子が注入され、フリー層の磁化状態が乱される現象をいう。この現象は外部磁界に対する素子の応答性の悪化をもたらす。スピントルク効果はセンス電流の電流密度が大きいほど顕著となるため、スピントルク効果を抑えるためには、非磁性中間層としてMgO,ZnO等の半導体材料やAlO等の絶縁体を用いて、電流密度を下げる必要がある。しかし、これらの材料は、必ずしもRKKY相互作用を生じさせる性質を備えているとは限らない。また、RKKY相互作用が生じる場合には、非磁性中間層はRKKY相互作用を得るために特定の膜厚を有している必要があるが、その膜厚で十分な磁気抵抗効果が得られるとは限らない。一例として、非磁性中間層にMgOを用いた場合、膜厚0.6nmで弱いRKKY相互作用(交換結合定数2.6×10-12J/m2)が得られるという報告があるが、この膜厚では実用的な磁気抵抗変化率は得られない。このように、2つのフリー層を用いるCPP型素子においては、非磁性中間層の材料選定及び膜厚選定に大きな制約があり、スピントルク効果を抑えつつ、十分な磁気抵抗変化率を得ることは困難である。
本発明は、複数のフリー層を備えた積層体を有し、バイアス磁界層が記録媒体対向面から見て積層体の裏側に設けられている膜構成の、CPP型の磁界検出素子を対象とする。本発明の目的は、スピントルク効果を抑えると共に、高い磁気抵抗効果を示し、かつシールド間ギャップの低減を図ることのできる、上記膜構成を有する磁界検出素子を提供することである。本発明の他の目的は、上記磁界検出素子を用いたスライダ、ハードディスク装置等を提供することである。
本発明の一実施態様によれば、磁界検出素子は、第1、第2、第3の磁性層の順で積層されている第1、第2、第3の磁性層であって、第2の磁性層が第1の磁性層と第3の磁性層との中間に位置する第1、第2、第3の磁性層と、第1及び第2の磁性層の間に挟まれ、第1及び第2の磁性層の間で磁気抵抗効果を生じさせる第1の非磁性中間層と、第2及び第3の磁性層の間に挟まれ、無磁場中で第2の磁性層と第3の磁性層とを磁化方向が互いに反平行の向きとなるように交換結合させる第2の非磁性中間層と、を有し、センス電流が膜面直交方向に流れるようにされた積層体と、積層体の記録媒体対向面の反対面に設けられ、積層体に記録媒体対向面と直交する方向のバイアス磁界を印加するバイアス磁性層と、を有している。第1の非磁性中間層は、第1の磁性層と第2の磁性層との間に磁気抵抗効果を生じさせる金属、絶縁体、若しくは半導体、またはこれらの組み合わせを有し、第3の磁性層の磁気膜厚は第2の磁性層の磁気膜厚よりも大きい。バイアス磁界だけが印加された状態で、第1の磁性層はバイアス磁界と同じ方向に磁化され、第3の磁性層は、バイアス磁界の方向に対して最大40度の範囲の角度差で、バイアス磁界と同じ方向に磁化され、第2の磁性層はバイアス磁界と直交する方向に磁化されている。第2の磁性層は感磁層として機能する。他の実施態様では、上記構成において、第1、第2、第3の磁性層は、第3、第2、第1の磁性層の順で積層されている。
本願発明者は、このような膜構成の磁界検出素子にバイアス磁界を印加すると、第2の磁性層の磁化方向は大きく回転すること、第3の磁性層の磁化方向は大きく変化しないこと、及び第1の磁性層の磁化方向はバイアス磁界によって一定の方向に拘束されることを見出した。さらに、本願発明者は、バイアス磁界が印加された状態を初期状態として積層体に外部磁界を印加すると、第2の磁性層の磁化方向は初期状態の磁化方向を中心として第1の磁性層の磁化方向に近づく方向、または離れる方向に高感度で動くことを見出した。このように、第1の磁性層の磁化方向と第2の磁性層の磁化方向との間の相対角度は外部磁界に応じて高感度で変化するため、第1の非磁性中間層によって、第1の磁性層と第2の磁性層との間に大きな磁気抵抗効果が生じ、高い磁気抵抗変化率が得られる。また、この構造によれば、積層体に反強磁性層やシンセティックピンド層を設けることが不要となり、積層体の膜厚を低減することが容易となる。さらに、この構造によれば、磁気抵抗効果を生じさせる非磁性中間層と交換結合を生じさせる非磁性中間層とを独立して設けたので、各々の非磁性中間層について最適な材料を用いることができる。すなわち、第1の非磁性中間層は、第1の磁性層と第2の磁性層との間で交換結合を実現する材料である必要はなく、スピントルク効果を抑制し、高い磁気抵抗変化率が得られる材料を広範に用いることができる。従って、スピントルク効果を抑制することが容易となる。
このようにして、スピントルク効果を抑えると共に、高い磁気抵抗効果を示し、かつシールド間ギャップの低減を図ることのできる、上記膜構成を有する磁界検出素子を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るスライダは、上記磁界検出素子を備えている。
本発明の一実施形態に係るウエハには、上記磁界検出素子となるべき積層体が形成されている。
本発明の一実施形態に係るヘッドジンバルアセンブリは、上記スライダと、上記スライダを弾性的に支持するサスペンションと、を有している。
本発明の一実施形態に係るハードディスク装置は、上記スライダと、上記スライダを支持するとともに、上記スライダを記録媒体に対して位置決めする装置と、を有している。
本発明によれば、スピントルク効果を抑えると共に、高い磁気抵抗効果を示し、かつシールド間ギャップの低減を図ることのできる、上記膜構成を有する磁界検出素子を提供することができる。また、本発明によれば、上記磁界検出素子を用いたスライダ、ハードディスク装置等を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。本実施形態の磁界検出素子は、特にハードディスク装置の薄膜磁気ヘッドの読み込み部として好適に用いられる。図1は、本実施形態の磁界検出素子の概念的斜視図である。図2Aは、図1の2A−2A方向、すなわち記録媒体対向面から見た磁界検出素子の側面図、図2Bは、図1の2B−2B線に沿った磁界検出素子の断面図である。記録媒体対向面とは、磁界検出素子1の、記録媒体21との対向面である。
磁界検出素子1は、積層体2と、積層体2の積層方向に積層体2を挟むように設けられた上部シールド電極層3及び下部シールド電極層4と、積層体2の記録媒体対向面Sの反対面に設けられたバイアス磁性層14と、積層体2のトラック幅方向Tの両側に設けられAl2O3等からなる絶縁膜16と、を有している。
積層体2は、上部シールド電極層3と下部シールド電極層4との間に挟まれ、先端部が記録媒体対向面Sに露出して配置されている。積層体2は、上部シールド電極層3と下部シールド電極層4との間にかかる電圧によって、センス電流22が膜面直交方向Pに流れるようにされている。積層体2と対向する位置における記録媒体21の磁界は、記録媒体21の移動方向23への移動につれて変化する。この磁界の変化は磁気抵抗効果に基づく電気抵抗変化として検出される。磁界検出素子1は、この原理を利用して、記録媒体21の各磁区に書き込まれた磁気情報を読み出す。
表1には、積層体2の膜構成の一例を示す。表は、下部シールド電極層4側のバッファ層5から、上部シールド電極層3側のキャップ層11に向けて積層順に下から上に記載している。表中、組成の欄の数値は各元素の原子分率を示している。積層体2は、厚さ2μm程度の80Ni20Fe層からなる下部シールド電極層4の上に、バッファ層5、第1の磁性層6、第1の非磁性中間層7、第2の磁性層8、第2の非磁性中間層9、第3の磁性層10、キャップ層11がこの順に積層されて構成されている。
Figure 0004957650
バッファ層5は第1の磁性層6の下地層として設けられている。第1の磁性層6及び第2の磁性層8は共にCoFe層からなり、外部磁界に応じて磁化方向が変化する磁性層である。CoFe層の代わりに30Co70Fe(膜厚3nm)/Cu(膜厚0.2nm)/30Co70Fe(膜厚3nm)、または30Co70Fe(膜厚3nm)/Zn(膜厚0.2nm)/30Co70Fe(膜厚3nm)の膜構成を用いてもよい。ここで、本明細書中では、A/B/C/・・の表記は層A,層B,層Cがこの順で積層されていることを示す。
第1の非磁性中間層7はCu/ZnO/Cuからなる。ZnOの両側にCuを設けることによって、CoFe層とCu層界面のスピン分極率が大きくなり、磁気抵抗効果が増加する。第1の非磁性中間層7は、磁気抵抗効果を示す金属、半導体、または絶縁体で構成することもできるし、これらの金属、半導体、または絶縁体の組み合わせとして構成することもできる。金属の例として、Cu,An,Ag,Auが挙げられる。半導体の例として、ZnO、ZnN、SiO、SiN、SiON、SiC、SnO、In2O3、ITO(Indium-Tin-Oxide)、GaNが挙げられる。絶縁体の例として、AlO、MgO、HfO、RuO、Cu2Oが挙げられる。
第2の磁性層8の上には、第2の非磁性中間層9を挟んで、第3の磁性層10が設けられている。第3の磁性層10は、外部磁界に応じて磁化方向が変化する磁性層であり、90Co10Feの他、他の組成のCoFe層、90Co10Fe(膜厚1nm)/Cu(膜厚0.2nm)/90Co10Fe(膜厚1nm)、90Co10Fe(膜厚1nm)/Zn(膜厚0.2nm)/90Co10Fe(膜厚1nm)の膜構成を用いてもよい。第3の磁性層10の膜厚は第2の磁性層8の膜厚よりも大きい。第3の磁性層10の磁気膜厚を厚くしておけば、第3の磁性層10の磁化方向はバイアス方向を向くため、第3の磁性層10と第2の磁性層8が反平行結合している状態で、バイアス磁界下で第2の磁性層8の磁化方向を第1の磁性層5の磁化方向と反平行にすることができる。
第2の非磁性中間層9は、第2の磁性層8と第3の磁性層10とを、磁化方向が無磁場中で互いに反平行の向きとなるように交換結合させる。具体的には、第2の非磁性中間層9は、RKKY交換結合を実現するような材料及び膜厚が選択される。図3には、第2の非磁性中間層として好適に用いられる材料、及び各材料の膜厚と交換エネルギーとの関係を示す。キャップ層11は、積層された各層の劣化防止のために設けられている。
キャップ層11の上には、厚さ2μm程度の80Ni20Fe層からなる上部シールド電極層3が形成されている。
上部シールド電極層3及び下部シールド電極層4は、積層体2の積層方向Pにセンス電流を供給する電極であるとともに、記録媒体21の同一トラック上の隣接するビットからの磁界をシールドするシールド層でもある。
図2Bに示すように、記録媒体対向面から見て積層体2の反対側の部分には、絶縁層12,13,15を介してバイアス磁性層14が形成されている。バイアス磁性層14はCoPt、CoCrPt等の材料から形成される。絶縁層12,13,15はAl2O3等からなる。バイアス磁性層14は、記録媒体対向面Sと直交する方向のバイアス磁界を積層体2に及ぼし、第1の磁性層6及び第3の磁性層10の磁化方向を拘束する。絶縁層12,13,15は各々バイアス磁性層14の下方、側方(積層体2との間)及びバイアス磁性層14の上方に設けられ、センス電流22がバイアス磁性層14に流れることを防止する。
図4は、代表的な状態における第1〜第3の磁性層の磁化方向を示す模式図である。磁化方向は紙面奥に向かう方向を0度として反時計回りを正として定義している。状態Aは磁界が全く印加されていない場合を、状態Bはバイアス磁界が印加された場合を、状態Cはバイアス磁界に加えて記録媒体からの外部磁界が印加された場合を示している。磁化が全く印加されていない状態Aの場合、前述のように、第2の磁性層8と第3の磁性層10はRKKY相互作用によって、磁化方向が互いに反平行を向くように磁化される。
しかし、実際には、第2の磁性層8と第3の磁性層10の近傍にはバイアス磁性層14が設けられており、バイアス磁性層14からの磁界の影響を受ける。図5は、外部磁界が印加されたときの第2、第3の磁性層の磁化方向を示す概念図である。同図では、バイアス磁性層14からの磁界と記録媒体からの磁界とは区別されておらず、何らかの原因によって生じる外部磁界を一般的に示している。外部磁界を印加すると、第2の磁性層8の磁化方向は徐々に回転していき、回転角θが90度の状態に達する(状態B)。さらに外部磁界を強めていくと、回転角θは90度を下回り0度に近づく(状態C)。これに対して、第3の磁性層10の磁化方向は概ね0度方向を向いており、高々40度程度の範囲で動くだけである。また、上述したように、第1の磁性層6の磁化方向は概ね0度に保たれる。これは、第1の磁性層6と第2の磁性層8との間に磁気的な相互作用がなく(または、あったとしても十分に小さく)、その磁化方向はもっぱらバイアス磁性層14からの磁界の向きに依存するからである。この結果、第1の磁性層6の磁化方向と第2の磁性層8の磁化方向とがなす相対角度は外部磁界に応じて大きく変動する。
状態Bにおいて記録媒体からの外部磁界が印加されると、第2の磁性層8の磁化方向は、回転角θ=90度の状態を中心として回転することが分かる。具体的には、バイアス磁性層14の磁界と同じ向きの外部磁界が印加されると、第2の磁性層8の磁化方向は図中「+」方向、すなわち磁化方向が0度に近づく方向(第1の磁性層6の磁化方向に近づく方向)に動き、バイアス磁性層と逆向きの外部磁界が印加されると、第2の磁性層8の磁化方向は図中「−」方向、すなわち磁化方向が180度に近づく方向(第1の磁性層6の磁化方向から離れる方向)に動く。
本実施形態の磁界検出素子は、以上述べた原理を利用して外部磁界を検出する。図6は、本実施形態の磁界検出素子の作動原理を示す概念図である。横軸は外部磁界強度、縦軸は信号出力を示す。図中第1の磁性層6の磁化方向と第2の磁性層8の磁化方向を各々FL1とFL2と表記している。状態Bにおいて記録媒体21からの外部磁界が印加されると、第2の磁性層8の磁化方向と第1の磁性層6の磁化方向との相対角度は、磁界の方向に応じて、増加(反平行状態に向かう)または減少(平行状態に向かう)する。反平行状態に近づくほど電極から供給される電子が散乱されやすくなり、センス電流の電気抵抗値が増加する。平行状態に近づくほど電極から供給される電子が散乱されにくくなり、センス電流の電気抵抗値が減少する。こうして、第2の磁性層8の磁化方向と第1の磁性層6の磁化方向の相対角度の変化を利用して外部磁界を検出することができる。
再び図5を参照すると、状態Bでは外部磁界の変化に対する回転角θの変化率が大きい。これは外部磁界の変化に対する電気抵抗変化が大きいことを示す。また、状態Bでは外部磁界の変化に対する回転角θの変化が直線状であり、しかも状態Bを中心としてほぼ対称形となっている。これは良好な線形性とアシンメトリ特性とを実現できることを示す。このように、状態Bは理想的な初期状態を示している。上述の説明から明らかであるように、第2の磁性層8の磁化方向はバイアス磁界層14からの磁界強度を調整することで制御することができる。本実施形態では、23000A/m(約300Oe)のバイアス磁界が印加されて状態Bが実現されている。
第2の非磁性中間層9の交換結合定数は1×10-13J/m2以上、2×10-11J/m2以下の範囲にあることが望ましい。交換結合定数が1×10-13J/m2である場合、上述した理想的な初期状態は約1600A/m(約20Oe)のバイアス磁界を印加することで得られる。しかし、このバイアス磁界強度は第1〜第3の磁性層の保磁力にほぼ等しいため、これ以上交換結合定数が小さくなると、第1〜第3の磁性層がバイアス磁界に反応しなくなる。また、交換結合定数が2×10-11J/m2である場合、上述した理想的な初期状態は約320000A/m(約4kOe)のバイアス磁界を印加することで得られる。しかし、このバイアス磁界強度はバイアス磁性層の保磁力と同等であり、これ以上のバイアス磁界を印加することはバイアス磁性層の材料的な限界から困難である。
上述したように、磁気抵抗効果は主に第1の磁性層6と第2の磁性層8との間で生じる。ここで重要なことは、本実施形態では、第1の非磁性中間層7はRKKY相互作用を生じさせる必要が無いことである。第1の非磁性中間層7は大きな磁気抵抗効果が得られ、スピントルク効果を抑制可能な材料の中から選択すればよい。図5に示したような第2の磁性層8の磁気特性を得るためにはRKKY相互作用は必要ではあるが、RKKY相互作用は第2の非磁性中間層9を介して第3の磁性層10との間の部分で生じている。つまり、2つの非磁性中間層7,9は各々の機能に応じた最適の材料で構成することができる。従って、スピントルク効果の抑制も容易となる。
本実施形態では、スピントルク効果は2つの方法によって抑制される。第一は、積層体の膜構成自体による抑制効果である。図7(a)は、2つのフリー層(第1、第2の磁性層)が設けられた従来のCPP型素子における、スピントルク効果を説明する概念図である。フリー層以外の層の図示は省略している。図7の各図では積層方向は図面左右方向であり、センス電流は図中左向きに流れている。縦向きの大きな矢印は各層の磁化方向を、縦向きの小さな矢印はスピン偏極の向きを示している。
第1の磁性層106は図中下向きに磁化され、第2の磁性層108は図中上向きに磁化されている。センス電流を担う電子はまず第1の磁性層106に流入する。第1の磁性層106は下向きに磁化されているので、第1の磁性層106からは下向きにスピン偏極した電子が出て第2の磁性層108に注入される。しかし、第2の磁性層108は図中上向きに磁化されているので、第2の磁性層108は下向きにスピン偏極した電子の影響を受けて、磁化方向が徐々に不安定となる。電流密度が高くなると、ついには第2の磁性層108の磁化方向が図中下向きに反転してしまう。従って、第2の磁性層108の磁化は不安定な状態となる。
図7(b)は、第1の磁性層106が図中上向きに磁化され、第2の磁性層108が図中下向きに磁化されている状態を示している。この場合も、電子のスピン偏極の向きと第2の磁性層108の磁化方向とが互いに異なっているため、同様に第2の磁性層108の磁化は不安定な状態となる。これらの状態は、例えば第1の磁性層106と第2の磁性層108の間の非磁性中間層としてCuを用い、108A/cm2以上の大きなセンス電流を流す場合に生じやすい。
図7(c)は、本実施形態におけるスピントルク効果を説明する概念図である。図7(c)では、図7(a)と同様、第1の磁性層6は図中下向きに磁化され、第2の磁性層8は図中上向きに磁化されている。前述のように、第3の磁性層10はほぼ第1の磁性層6と同じ方向に磁化されているが、ここでは簡単のため、図中下向きに磁化されている。電子はまず第1の磁性層6に流入する。第1の磁性層6は下向きに磁化されているので、第1の磁性層6からは下向きにスピン偏極した電子が出て第2の磁性層8に注入される。一方、第2の磁性層8からは上向きにスピン偏極した電子が出て第3の磁性層10に注入される。スピン偏極が生じると、スピンの角運動量保存則によって、第2の磁性層8には、第1の磁性層6から第2の磁性層8へのスピン注入効果とは逆方向のスピン注入効果が生じる(図中破線部)。この結果、第1の磁性層6からのスピン注入効果と第3の磁性層10からのスピン注入効果とが打消し合い、第2の磁性層8へのスピントルク効果が抑制される。
図7(d)は、本実施形態におけるスピントルク効果を説明する概念図である。図7(d)では、図7(b)と同様、第1の磁性層6は図中上向きに磁化され、第2の磁性層8は図中下向きに磁化されている。この場合も、第1の磁性層6からのスピン注入効果と第3の磁性層10からのスピン注入効果とが打消し合い、第2の磁性層8へのスピントルク効果が抑制される。
スピントルク効果が抑制される第二の理由は、非磁性中間層7の膜構成である。上述したように、第1の非磁性中間層7はZnOの両側にCu層が形成された構成を有している。ZnOは半導体であるので、第1の非磁性中間層7は第2の非磁性中間層9よりも比抵抗が大きくなり、センス電流の電流密度が抑えられる。これによってもスピントルク効果が抑制される。ZnOにはRKKY相互作用を生じさせる機能はないが、上述の理由によって問題とならない。なお、Cu/ZnO/Cu層は磁気抵抗変化率を向上させるためにも優れた材料である。図8には、第1の非磁性中間にCu/ZnO/Cuを用いた場合と、SiまたはGeを用いた場合の磁気抵抗変化率の違いを示す。特に外部磁界が大きくない領域で、Cu/ZnO/Cuは大きな磁気抵抗変化率を示す。
本実施形態ではさらに以下の効果が得られる。まず、積層体に反強磁性層やシンセティックピンド層を設けることが不要となるため、積層体の膜厚を低減することが容易となり、線記録密度の更なる向上に寄与する。また、従来のCPP素子では、シンセティックピンド層のうち、磁気抵抗変化に直接寄与するのはインナーピンド層だけであり、アウターピンド層や反強磁性層は磁気抵抗変化に寄与せず、むしろ磁気抵抗変化率の向上を阻害する要因となっていた。これに対して、本実施形態ではアウターピンド層や反強磁性層が不要となり、寄生抵抗が減少するため、磁気抵抗変化率のさらなる向上を図れる余地が大きい。
本実施形態の磁界検出素子は、以下の方法で製造することができる。まず、基板上に下部シールド電極層4を作成し、次に、下部シールド電極層4の上に、スパッタリングによって積層体2を構成する各層を形成する。次に、これらの各層をパターニングし、トラック幅方向Tの両側の部分を絶縁膜16で埋め戻す。その後、記録媒体対向面Sから素子のハイトに相当する部分までを残してミリングし、バイアス磁性層14を形成する。以上によって、積層体2のトラック幅方向Tの両側側面に絶縁膜16が形成され、記録媒体対向面Sから見て積層体2の裏側にバイアス磁性層14が形成される。その後上部シールド電極層3を形成する。
なお、本発明の磁界検出素子は表1に示した構成に限定されない。例えば、表1における第1の磁性層6と第3の磁性層10とを逆にした膜構成も可能である。このような膜構成の一例を表2に示す。
Figure 0004957650
この実施形態でも、第2の磁性層8aと第3の磁性層10aとがRKKY相互作用によって磁気的に結合しており、第1の磁性層6aと第2の磁性層8aとは磁気的に結合していない。上述の説明はこの実施形態にも該当し、第1の磁性層6aの磁化方向と第2の磁性層8aの磁化方向の相対角度の変化を利用して外部磁界を検出することができる。要するに、本発明の磁界検出素子は、第2の磁性層を挟んでその両側に第1の磁性層と第3の磁性層とが配置されていればよく、第1の磁性層と第3の磁性層積層のどちらが積層方向上下に位置しているかは問題ではない。
次に、上述した磁界検出素子の製造に用いられるウエハについて説明する。図9を参照すると、ウエハ100の上には、少なくとも前述の磁界検出素子を構成する積層体が成膜されている。ウエハ100は、記録媒体対向面ABSを研磨加工する際の作業単位である、複数のバー101に分割される。バー101は、研磨加工後さらに切断されて、薄膜磁気ヘッドを含むスライダ210に分離される。ウエハ100には、ウエハ100をバー101に、バー101をスライダ210に切断するための切り代(図示せず)が設けられている。
図10を参照すると、スライダ210は、ほぼ六面体形状をなしており、そのうちの一面はハードディスクと対向する記録媒体対向面ABSとなっている。
図11を参照すると、ヘッドジンバルアセンブリ220は、スライダ210と、スライダ210を弾性的に支持するサスペンション221と、を備えている。サスペンション221は、ステンレス鋼によって形成された板ばね状のロードビーム222と、ロードビーム222の一端部に設けられたフレクシャ223と、ロードビーム222の他端部に設けられたベースプレート224と、を有している。フレクシャ223にはスライダ210が接合され、スライダ210に適度な自由度を与える。フレクシャ223の、スライダ210が取り付けられる部分には、スライダ210の姿勢を一定に保つためのジンバル部が設けられている。
スライダ210は、回転駆動される円盤状の記録媒体であるハードディスクに対向するように、ハードディスク装置内に配置されている。ハードディスクが図11におけるz方向に回転すると、ハードディスクとスライダ210との間を通過する空気流によって、スライダ210に、y方向下向きに揚力が生じる。スライダ210は、この揚力によってハードディスクの表面から浮上するようになっている。スライダ210の空気流出側の端部(図10における左下の端部)の近傍には、磁界検出素子1が形成されている。
ヘッドジンバルアセンブリ220をアーム230に取り付けたものはヘッドアームアセンブリ221と呼ばれる。アーム230は、スライダ210をハードディスク262のトラック横断方向xに移動させる。アーム230の一端はベースプレート224に取り付けられている。アーム230の他端部には、ボイスコイルモータの一部となるコイル231が取り付けられている。アーム230の中間部には軸受け部233が設けられている。アーム230は、軸受け部233に取り付けられた軸234によって回動自在に支持されている。アーム230及び、アーム230を駆動するボイスコイルモータは、アクチュエータを構成する。
次に、図12及び図13を参照して、上述したスライダが組込まれたヘッドスタックアセンブリとハードディスク装置について説明する。ヘッドスタックアセンブリとは、複数のアームを有するキャリッジの各アームにヘッドジンバルアセンブリ220を取り付けたものである。図12はヘッドスタックアセンブリの側面図、図13はハードディスク装置の平面図である。ヘッドスタックアセンブリ250は、複数のアーム252を有するキャリッジ251を有している。各アーム252には、ヘッドジンバルアセンブリ220が、互いに間隔を開けて垂直方向に並ぶように取り付けられている。キャリッジ251の、アーム252の反対側には、ボイスコイルモータの一部となるコイル253が取り付けられている。ボイスコイルモータは、コイル253を挟んで対向する位置に配置された永久磁石263を有している。
図13を参照すると、ヘッドスタックアセンブリ250は、ハードディスク装置に組込まれている。ハードディスク装置は、スピンドルモータ261に取り付けられた複数枚のハードディスク262を有している。ハードディスク262毎に、ハードディスク262を挟んで対向するように2つのスライダ210が配置されている。スライダ210を除くヘッドスタックアセンブリ250及びアクチュエータは、本発明における位置決め装置に対応し、スライダ210を支持すると共に、スライダ210をハードディスク262に対して位置決めする。スライダ210はアクチュエータによって、ハードディスク262のトラック横断方向に動かされ、ハードディスク262に対して位置決めされる。スライダ210に含まれる磁界検出素子1は、記録ヘッドによってハードディスク262に情報を記録し、再生ヘッドによってハードディスク262に記録されている情報を再生する。
本発明の一実施形態に係る磁界検出素子の概念的斜視図である。 図1の2A−2A方向から見た磁界検出素子の断面図である。 図1の2B−2B線に沿った磁界検出素子の断面図である。 第2の非磁性中間層として好適に用いられる材料、及び各材料の膜厚と交換エネルギーとの関係を示す図である。 代表的な状態における第1〜第3の磁性層の磁化方向を示す模式図である。 外部磁界が印加されたときの第2、第3の磁性層の磁化方向を示す概念図である。 図1に示す磁界検出素子の作動原理を示す概念図である。 スピントルク効果が抑制される理由を示す概念図である。 第1の非磁性中間にCu/ZnO/Cuを用いた場合と、SiまたはGeを用いた場合の磁気抵抗変化率の違いを示す図である。 本発明の磁界検出素子の製造に係るウエハの平面図である。 本発明のスライダの斜視図である。 本発明のスライダが組込まれたヘッドジンバルアセンブリを含むヘッドアームアセンブリの斜視図である。 本発明のスライダが組込まれたヘッドアームアセンブリの側方図である。 本発明のスライダが組込まれたハードディスク装置の平面図である。
符号の説明
1 磁界検出素子
2 積層体
3 上部シールド電極層
4 下部シールド電極層
5 バッファ層
6,106 第1の磁性層
7 第1の非磁性中間層
8,108 第2の磁性層
9 第2の非磁性中間層
10 第3の磁性層
11キャップ層
12,13,15 絶縁層
14 バイアス磁性層
16 絶縁膜
P 膜面直交方向(積層方向)
S 記録媒体対向面
T トラック幅方向

Claims (8)

  1. 外部磁界に応じて磁化方向が変化する第1、第2、第3の磁性層であって、第1、第2、第3の磁性層の順で積層されている第1、第2、第3の磁性層と、該第1及び第2の磁性層の間に挟まれ、該第1及び第2の磁性層の間で磁気抵抗効果を生じさせる第1の非磁性中間層と、該第2及び第3の磁性層の間に挟まれ、無磁場中で該第2の磁性層と該第3の磁性層とを磁化方向が互いに反平行の向きとなるように交換結合させる第2の非磁性中間層と、を有し、センス電流が膜面直交方向に流れるようにされた積層体と、
    前記積層体の記録媒体対向面の反対面に設けられ、前記積層体に該記録媒体対向面と直交する方向のバイアス磁界を印加するバイアス磁性層と、
    を有し、
    前記第1の非磁性中間層は、前記第1の磁性層と前記第2の磁性層との間に磁気抵抗効果を生じさせる金属、絶縁体、若しくは半導体、またはこれらの組み合わせを有し、
    前記第3の磁性層の磁気膜厚は前記第2の磁性層の磁気膜厚よりも大きく、
    前記バイアス磁界だけが印加された状態で、前記第1の磁性層は前記バイアス磁界と同じ方向に磁化され、前記第3の磁性層は、前記バイアス磁界の方向に対して最大40度の範囲の角度差で、前記バイアス磁界と同じ方向に磁化され、前記第2の磁性層は前記バイアス磁界と直交する方向に磁化されており、
    前記第2の磁性層は感磁層として機能する、磁界検出素子。
  2. 外部磁界に応じて磁化方向が変化する第1、第2、第3の磁性層であって、第3、第2、第1の磁性層の順で積層されている第1、第2、第3の磁性層と、該第1及び第2の磁性層の間に挟まれ、該第1及び第2の磁性層の間で磁気抵抗効果を生じさせる第1の非磁性中間層と、該第2及び第3の磁性層の間に挟まれ、無磁場中で該第2の磁性層と該第3の磁性層とを磁化方向が互いに反平行の向きとなるように交換結合させる第2の非磁性中間層と、を有し、センス電流が膜面直交方向に流れるようにされた積層体と、
    前記積層体の記録媒体対向面の反対面に設けられ、前記積層体に該記録媒体対向面と直交する方向のバイアス磁界を印加するバイアス磁性層と、
    を有し、
    前記第1の非磁性中間層は、前記第1の磁性層と前記第2の磁性層との間に磁気抵抗効果を生じさせる金属、絶縁体、若しくは半導体、またはこれらの組み合わせを有し、
    前記第3の磁性層の磁気膜厚は前記第2の磁性層の磁気膜厚よりも大きく、
    前記バイアス磁界だけが印加された状態で、前記第1の磁性層は前記バイアス磁界と同じ方向に磁化され、前記第3の磁性層は、前記バイアス磁界の方向に対して最大40度の範囲の角度差で、前記バイアス磁界と同じ方向に磁化され、前記第2の磁性層は前記バイアス磁界と直交する方向に磁化されており、
    前記第2の磁性層は感磁層として機能する、磁界検出素子。
  3. 前記第2の非磁性中間層の交換結合定数は1×10-13J/m2以上、2×10-11J/m2以下の範囲にある、請求項1または2に記載の磁界検出素子。
  4. 前記第1の非磁性中間層の比抵抗は前記第2の非磁性中間層の比抵抗よりも大きい、請求項1から3のいずれか1項に記載の磁界検出素子。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の磁界検出素子を備えたスライダ。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の磁界検出素子となるべき積層体が形成されたウエハ。
  7. 請求項5に記載のスライダと、前記スライダを弾性的に支持するサスペンションと、を有するヘッドジンバルアセンブリ。
  8. 請求項5に記載のスライダと、該スライダを支持するとともに、該スライダを記録媒体に対して位置決めする装置と、を有するハードディスク装置。
JP2008129623A 2007-08-30 2008-05-16 磁界検出素子 Expired - Fee Related JP4957650B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US11/847,521 US20090061258A1 (en) 2007-08-30 2007-08-30 Cpp-type magnetoresistance effect element having characteristic free layers
US11/847,521 2007-08-30

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009060079A JP2009060079A (ja) 2009-03-19
JP4957650B2 true JP4957650B2 (ja) 2012-06-20

Family

ID=40407992

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008129623A Expired - Fee Related JP4957650B2 (ja) 2007-08-30 2008-05-16 磁界検出素子

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20090061258A1 (ja)
JP (1) JP4957650B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5132706B2 (ja) * 2010-03-31 2013-01-30 株式会社東芝 磁気ヘッド、磁気ヘッドアセンブリおよび磁気記録再生装置
US8564911B2 (en) * 2011-02-17 2013-10-22 Tdk Corporation Magneto-resistive effect element having spacer layer including gallium oxide layer with metal element
US8593766B2 (en) * 2011-02-22 2013-11-26 Tdk Corporation Magneto-resistive effect element having spacer layer including main spacer layer containing gallium oxide and metal intermediate layer
US8498083B2 (en) * 2011-03-16 2013-07-30 Tdk Corporation Magneto-resistive effect element having spacer layer containing gallium oxide, partially oxidized copper
US8896971B2 (en) * 2012-08-21 2014-11-25 Seagate Technology Llc Aligned magnetic insulating feature

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6169647B1 (en) * 1998-06-11 2001-01-02 Seagate Technology Llc Giant magnetoresistive sensor having weakly pinned ferromagnetic layer
AU2001255695A1 (en) * 2000-09-19 2002-04-02 Seagate Technology Llc Giant magnetoresistive sensor having self-consistent demagnetization fields
US6724583B2 (en) * 2000-12-19 2004-04-20 Seagate Technology Llc Adjustable permanent magnet bias
US7035062B1 (en) * 2001-11-29 2006-04-25 Seagate Technology Llc Structure to achieve sensitivity and linear density in tunneling GMR heads using orthogonal magnetic alignments
JP4275347B2 (ja) * 2002-03-20 2009-06-10 Tdk株式会社 磁気検出素子
JP2004039869A (ja) * 2002-07-03 2004-02-05 Hitachi Ltd 磁気抵抗センサ、磁気ヘッド、ならびに磁気記録装置
US7019371B2 (en) * 2004-01-26 2006-03-28 Seagate Technology Llc Current-in-plane magnetic sensor including a trilayer structure
US7715154B2 (en) * 2005-04-13 2010-05-11 Seagate Technology Llc Suppression of spin momentum transfer and related torques in magnetoresistive elements
WO2007015355A1 (ja) * 2005-08-02 2007-02-08 Nec Corporation Mram
JP2007150254A (ja) * 2005-10-28 2007-06-14 Tdk Corp 磁気抵抗効果素子、基体、ウエハ、ヘッドジンバルアセンブリ、ハードディスク装置、磁気メモリ素子、および磁気センサアセンブリ
US8077436B2 (en) * 2008-03-20 2011-12-13 Tdk Corporation CPP-type magnetoresistance effect element having three magnetic layers
US8208230B2 (en) * 2008-04-10 2012-06-26 Headway Technologies, Inc. Binary output reader structure (BORS) with high utilization rate
US8018691B2 (en) * 2008-10-20 2011-09-13 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. CPP dual free layer magnetoresistive head for magnetic data storage

Also Published As

Publication number Publication date
US20090061258A1 (en) 2009-03-05
JP2009060079A (ja) 2009-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4735872B2 (ja) 薄膜磁気ヘッド
JP4811497B2 (ja) 一対のシールド層に結合する一対の自由層を有する磁気抵抗効果素子
JP4867973B2 (ja) Cpp型磁気抵抗効果素子
JP4692787B2 (ja) 薄膜磁気ヘッド
US8179642B2 (en) Magnetoresistive effect element in CPP structure and magnetic disk device
JP4458302B2 (ja) Cpp型磁界検出素子及びその製造方法
JP4683130B2 (ja) Cpp型磁気抵抗効果素子および磁気ディスク装置
JP4849158B2 (ja) 一対のシールド層に結合する一対の強磁性層を有する磁気抵抗効果素子
JP5018982B2 (ja) スペーサ層を含むcpp型磁気抵抗効果素子
JP2009032382A (ja) Cpp型磁界検出素子及びその製造方法
US8891208B2 (en) CPP-type magnetoresistive element including a rear bias structure and lower shields with inclined magnetizations
US8098464B2 (en) CPP-type magneto resistance element having a pair of free layers and spacer layer sandwiched therebetween
JP2007110011A (ja) 磁気抵抗効果素子、薄膜磁気ヘッド、薄膜磁気ヘッドのウエハ、ヘッドジンバルアセンブリ、ハードディスク装置、磁気メモリ素子、および磁気センサアセンブリ
US20100103563A1 (en) Magnetoresistive element including a pair of ferromagnetic layers coupled to a pair of shield layers
US20090128965A1 (en) Cpp magneto-resistive element provided with a pair of magnetic layers and nicr buffer layer
JP2007287863A (ja) 磁気抵抗効果素子およびその製造方法、ならびに磁気抵抗効果素子集合体、薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、ヘッドアームアセンブリおよび磁気ディスク装置
JP2008112841A (ja) 磁気抵抗効果素子、薄膜磁気ヘッド、基体、ウェハ、ヘッドジンバルアセンブリ、ハードディスク装置
JP2008152818A (ja) 磁気ヘッド、および磁気ディスク装置
JP4957650B2 (ja) 磁界検出素子
JP2008004811A (ja) 磁界検出素子の製造方法、磁界検出素子、積層体、ウエハ、ヘッドジンバルアセンブリ、およびハードディスク装置
US8077436B2 (en) CPP-type magnetoresistance effect element having three magnetic layers
US8085512B2 (en) CPP-type magnetoresistance effect element having a pair of free layers
JP4160945B2 (ja) 磁気抵抗効果素子、薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、およびハードディスク装置
JP2006086275A (ja) 磁気抵抗効果素子、薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、およびハードディスク装置
JP4308109B2 (ja) 磁気抵抗効果素子、薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、およびハードディスク装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101215

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110914

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120221

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120305

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150330

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees