JP4957524B2 - 側突用エアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、側突用エアバッグ装置に関する。
近年、エアバッグの需要が増え、車両1台当たりのエアバッグの個数が増加してきている。エアバッグモジュールを作動させるためには、一般的に1つのエアバッグに対して1つのインフレータが必要となるため、搭載するエアバッグの個数の増加に伴いインフレータの数も増加し、更には該インフレータを制御するためのエアバッグECUのチャンネル数も増加する。
これに対し、検知手段からの情報に基づき制御手段が切換手段を制御することで、インフレータ(ガス発生手段)から発生するガスの供給先を複数のエアバッグの何かに切り替えるようにした構成が開示されている(特許文献1参照)。
特開2007−91083号公報
しかしながら、上記した従来例のように、切換手段を制御するために検知手段や制御手段を用いたのでは、製造コストを抑制することが難しいと考えられる。
本発明は、上記事実を考慮して、インフレータからのガスを複数のエアバッグ袋体に対して選択的に供給するに際し、簡易かつ安価な構造でガス流路の切替えを可能とすることを目的とする。
請求項1の発明は、側面衝突時にガスを噴出可能なインフレータと、車幅方向の両側に対でかつ夫々折畳み状態で配設され、前記インフレータからの前記ガスの供給を受けて膨張展開可能な複数のエアバッグ袋体と、前記インフレータに接続されるガス導入部と、複数の前記エアバッグ袋体に夫々接続されるガス吐出部とを有し、側面衝突時の慣性及び前記ガス導入部から流入した前記ガスの圧力により作動し、衝突側の前記エアバッグ袋体に対応する前記ガス吐出へ前記ガスを供給するように構成され、更に車幅方向に沿って配置されたシリンダと、前記ガス導入部と通じ前記シリンダの車幅方向の中央部に開口する入口ポートと、前記シリンダの両端部に夫々開口し前記ガス吐出部と夫々通じる出口ポートと、該シリンダ内に配設され、側面衝突時の慣性及び前記入口ポートから前記シリンダ内に流入した前記ガスの圧力により、該シリンダ内を車幅方向に相対移動し、反衝突側の前記エアバッグ袋体に対応する前記出口ポートを閉じると共に衝突側の前記エアバッグ袋体に対応する前記出口ポートを開く弁体と、通常使用時に該弁体を前記シリンダの車幅方向中央部に係止する係止手段と、を有して構成された切替え弁と、を備えている
請求項1に記載の側突用エアバッグ装置では、側面衝突時にインフレータが作動すると、該インフレータから噴出したガスがガス導入部を通じて切替え弁に流入する。このとき、側面衝突時の慣性及び該ガスの圧力により切替え弁が作動することで、衝突側のエアバッグ袋体に対応するガス吐出へガスが供給され、該衝突側のエアバッグ袋体が膨張展開する。このように、請求項1に記載の側突用エアバッグ装置では、切替え弁を側面衝突時の慣性及び切替え弁内に流入したガスの圧力により作動させるという簡易かつ安価な構造でガス流路の切替えを行うことができる。
また請求項1に記載の側突用エアバッグ装置では、係止手段により、通常使用時に弁体がシリンダ内を移動することが抑制される。更に側面衝突時にインフレータが作動すると、該インフレータから噴出したガスが、ガス導入部と通じた入口ポートから切替え弁のシリンダ内に流入する。このとき、シリンダ内に係止されていた弁体が、側面衝突時の慣性及び入口ポートからシリンダ内に流入したガスの圧力により該シリンダ内を車幅方向に相対移動して、反衝突側のエアバッグ袋体に対応する出口ポートを閉じると共に衝突側のエアバッグ袋体に対応する出口ポートを開く。これにより、衝突側のエアバッグ袋体へガスが供給されて、該エアバッグ袋体が膨張展開する。このように、請求項に記載の側突用エアバッグ装置では、シリンダ内を弁体が相対移動するという簡易かつ安価な構成により、インフレータからのガスを複数のエアバッグ袋体に対して選択的に供給することができる。
請求項の発明は、請求項1記載の側突用エアバッグ装置において、前記エアバッグ袋体として、車両用シートの両サイド部に対応して配設されたサイドエアバッグ袋体を有することを特徴としている。
請求項に記載の側突用エアバッグ装置では、エアバッグ袋体として、車両用シートの両サイド部に対応して配設されたサイドエアバッグ袋体を有しているので、側面衝突時には、衝突側のサイドエアバッグ袋体が膨張展開することで、乗員の主として胴体部を保護することができる。
請求項の発明は、請求項1又は請求項2に記載の側突用エアバッグ装置において、前記エアバッグ袋体として、カーテンシールドエアバッグ袋体を有することを特徴としている。
請求項に記載の側突用エアバッグ装置では、エアバッグ袋体として、カーテンシールドエアバッグ袋体を有しているので、側面衝突時には、衝突側のカーテンシールドエアバッグ袋体が膨張展開することで、乗員の主として頭部を保護することができる。
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の側突用エアバッグ装置において、前記弁体の表面、又は前記シリンダの弁座部が、ゴムで被覆されている。
請求項5の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の側突用エアバッグ装置において、前記弁体が、楕円球状に形成されている。
請求項6の発明は、請求項4に記載の側突用エアバッグ装置において、前記弁体が、円柱部の両端に円錐部を設けて構成され、該円錐部の頂角が、前記シリンダの前記弁座部のテーパ角よりも小さく設定されている。
請求項7の発明は、請求項4に記載の側突用エアバッグ装置において、前記弁体が、円柱部の両端に円錐台部を設けて構成され、該円錐台部の頂角が、前記シリンダの弁座部のテーパ角よりも小さく設定されている。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載の側突用エアバッグ装置によれば、インフレータからのガスを複数のエアバッグ袋体に対して選択的に供給するに際し、簡易かつ安価な構造でガス流路の切替えを可能とすることができる、という優れた効果が得られる。
請求項に記載の側突用エアバッグ装置によれば、側面衝突時に、乗員の主として胴体部を保護することができる、という優れた効果が得られる。
請求項に記載の側突用エアバッグ装置によれば、側面衝突時に、乗員の主として頭部を保護することができる、という優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1,図2において、本実施の形態に係る側突用エアバッグ装置10は、インフレータ12と、複数のエアバッグ袋体の一例たるサイドエアバッグ袋体14,16と、切替え弁18とを有している。
インフレータ12は、側面衝突時にガスを噴出可能なガス発生手段である。このインフレータ12は、図示しないエアバッグECUからの作動電流を受けて作動するように構成され、エアバッグECUは、図示しない側突センサからの信号に基づいて側面衝突を判定した際に、インフレータ12に対して作動電流を流すように構成されている。
インフレータ12としては、ガス発生剤封入タイプのものを用いてもよいし、高圧ガス封入タイプのものを用いてもよい。インフレータ12の構成例について簡単に説明すると、前者のタイプの場合には、周面に複数のガス噴出口が形成された有底円筒形のハウジングと、このハウジング内に配設され燃焼することによりガスを発生するガス発生剤と、このガス発生剤の燃焼後の砕片を除去するフィルタと、ハウジングの開口側の端部に装着されてガス発生剤を燃焼させる電気着火式の点火装置と、を含んで構成されている。
一方、後者のタイプの場合には、有底円筒形のハウジングと、このハウジング内に配設された圧力隔壁と、この圧力隔壁及びハウジングによって隔成された室内に封入されたアルゴン・ヘリウム等の混合ガスと、圧力隔壁の近傍に移動可能に配置され移動することにより圧力隔壁を破断させる移動部材と、ハウジングの開口側の端部に装着されて移動部材を移動させる電気着火式の点火装置と、を含んで構成されている。
インフレータ12は、車両用シートの一例たる前席20のシートバック22内における例えば車幅方向中央部に、該シートバック22の高さ方向に沿って配設されている。またインフレータ12は、ガス供給管24を介して切替え弁18のガス導入部26に接続されている。なおインフレータ12の設置箇所は、シートバック22内に限られるものではなく、例えばシートクッション28の下部であってもよい。
サイドエアバッグ袋体14,16は、車幅方向の両側の一例たる前席20のシートバック22の両サイド部に、対でかつ夫々折畳み状態で配設され、インフレータ12からのガスの供給を受けて、図示しない乗員の側方に膨張展開可能に構成されている。具体的には、サイドエアバッグ袋体14は、シートバック22の車両右側のサイド部に配設されており、ガス供給管30を用いて、切替え弁18の車両左側のガス吐出部34に接続されている。またサイドエアバッグ袋体16は、シートバック22の車両左側のサイド部に配設されており、ガス供給管32を用いて、切替え弁18の車両右側のガス吐出部36に接続されている。
車両右側のサイドエアバッグ袋体14と切替え弁18における車両左側のガス吐出部34とを接続するために、ガス供給管30は略J字形に湾曲している。同様に、車両左側のサイドエアバッグ袋体16と切替え弁18における車両右側のガス吐出部36とを接続するために、ガス供給管32についても略J字形に湾曲している。
シートバック22の一部は、サイドエアバッグ袋体14,16の膨張圧によって開裂するように構成されており、サイドエアバッグ袋体14,16はその開裂によって形成される開口部を通じて、乗員の側方に展開するようになっている。
図1,図2において、切替え弁18は、インフレータ12に接続されるガス導入部26と、サイドエアバッグ袋体14,16に夫々接続されるガス吐出部34,36とを有し、側面衝突時の慣性及びガス導入部26から流入したガスの圧力により作動し、衝突側のサイドエアバッグ袋体に対応するガス吐出へガスを供給するように構成されている。具体的には、図3に示されるように、この切替え弁18は、車幅方向に沿って配置されたシリンダ38と、入口ポート40と、出口ポート44,46と、弁体42とを有している。
入口ポート40は、ガス導入部26と通じ、シリンダ38の車幅方向の中央部に開口している。また出口ポート44,46は、シリンダ38の両端部に夫々開口し、ガス吐出部34,36と夫々通じている。具体的には、出口ポート44は、シリンダ38の車両左端部に形成されており、車両右側のサイドエアバッグ袋体14(図1)に対応するガス吐出部34に通じている。また出口ポート46は、シリンダ38の車両右端部に形成されており、車両左側のサイドエアバッグ袋体16(図1)に対応するガス吐出部36に通じている。
出口ポート44,46の内径は、シリンダ38の一般部38Aの内径よりも小さく設定されている。一般部38Aと車両左側の出口ポート44との間は、テーパ状に形成された弁座部38Bとなっており、一般部38Aと車両右側の出口ポート46との間も、同様にテーパ状に形成された弁座部38Cとなっている。
弁体42は、シリンダ38内に配設され、側面衝突時の慣性及び入口ポート40からシリンダ38内に流入したガスの圧力により、該シリンダ38内を車幅方向に相対移動し、反衝突側のサイドエアバッグ袋体に対応する出口ポートを閉じると共に衝突側のサイドエアバッグ袋体に対応する出口ポートを開くように構成されている。この弁体42は、金属製の球体、例えば鉄球であり、シリンダ38における一般部38Aの内径よりも小さく、出口ポート44,46の内径より大きい直径を有している。
これにより、弁体42は、側面衝突時における該弁体42の慣性及び入口ポート40からシリンダ38内に流入するガスの圧力により、シリンダ38内を車幅方向に移動することができるようになっている。弁体42が弁座部38Cに密着した際には、出口ポート46を閉じることができ、弁体42が弁座部38Bに密着した際には、出口ポート44を閉じることができるようになっている。
通常使用時に弁体42がシリンダ38内を移動することを抑制するために、該弁体42は、図示しない係止手段により、シリンダ38の車幅方向中央部に係止された状態となっている。係止手段としては、シリンダ38のかしめ、接着剤等による固定等が考えられる。この係止状態は、側面衝突時には解除される必要があるため、その係止の度合いは、弁体42の質量やインフレータ12からのガスの圧力を考慮して設定される。
なお、出口ポート44,46に対する閉塞性を高めるために、弁体42の表面、又は弁座部38B,38Cを、ゴム等で被覆しておいてもよい。
図4に示されるように、本実施形態では、車両用シートの一例たる後席50にも、インフレータ12と、サイドエアバッグ袋体14,16と、切替え弁18とが設けられている。後席50は、例えば2人掛け又は3人掛けとして構成され、シートバック52もそれに対応して幅広に構成されている。サイドエアバッグ袋体14,16は、このシートバック52の両サイド部に、対でかつ折畳み状態で収納されている。インフレータ12、切替え弁18及びサイドエアバッグ袋体14,16の接続状態は、前席20(図1)の場合と同様であるが、シートバック52の車幅方向寸法が、前席20のシートバック22(図1)と比較して大きいことから、ガス供給管30,32の長さが夫々車幅方向に長くなっている。なお、図4に示される例では、インフレータ12が車幅方向に沿って配設されているが、該インフレータ12の向きはこれに限られるものではない。またインフレータ12の設置箇所は、シートバック52内に限られるものではなく、例えばシートクッション48の下部であってもよい。
また本実施形態では、エアバッグ袋体として、前席20及び後席50に夫々設けられたサイドエアバッグ袋体14,16に加えて、図5に示されるように、カーテンシールドエアバッグ袋体54,56が設けられている。このカーテンシールドエアバッグ袋体54,56は、例えばAピラー58、Bピラー60及びCピラー62間にわたり、ルーフサイドレール64に沿って折畳み状態で配設され、側面衝突時に、インフレータ12からのガスの供給を受けて、例えばベルトライン66付近まで、車室内下方へカーテン状に展開可能に構成されている。
カーテンシールドエアバッグ袋体54は、車両右側のルーフサイドレール64に沿って配設され、後端にはガス供給管30が接続されている。またカーテンシールドエアバッグ袋体56は、車両左側のルーフサイドレール64に沿って配設され、後端にはガス供給管32が接続されている。ガス供給管30,32と切替え弁18との接続状態は、前席20(図1)の場合と同様であるが、インフレータ12及び切替え弁18は、例えば車両後部のフロア(図示せず)に配設され、ガス供給管30,32は、リヤホイールハウス(図示せず)付近まで延び、そこから更にCピラー62に沿って車両上方へ延びて、カーテンシールドエアバッグ袋体54,56の後端に夫々接続されている。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図10(A)において、本実施形態に係る側突用エアバッグ装置10では、例えば車両右側部に対して矢印L方向に側面衝突が生じた際には、車両が車両左側に瞬間的に押されることで、図6に示されるように、切替え弁18のシリンダ38も車両左側(矢印L方向)に移動する。このとき、切替え弁18内の弁体42は、その慣性により衝突前の位置に留まろうとする。これにより、弁体42は、シリンダ38内を相対的に車両右側(矢印R方向)に移動することとなる。なお通常時において、係止手段(図示せず)により弁体42がシリンダ38に係止されている場合、その係止状態は側面衝突における該弁体42の慣性により解除される。
一方、側突用エアバッグ装置10では、側突センサからの信号に基づいてエアバッグECUが側面衝突の発生を判定すると、該エアバッグECUからインフレータ12に対して点火電流が流される。インフレータ12は、該点火電流により作動して多量のガスを噴出する。インフレータ12から噴出したガスは、ガス供給管24を通じて、ガス導入部26の入口ポート40からシリンダ38内に矢印A方向に流入する。弁体42がシリンダ38内を円滑に移動できるように、このガスの流入は、弁体42がシリンダ38は内を相対移動し始めた後に行われる。
そして図7に示されるように、弁体42は、側面衝突時の該弁体42の慣性及びインフレータ12からのガスの圧力により、シリンダ38内を相対的に移動して、車両右側の弁座部38Cに密着する。これにより車両右側の出口ポート46が閉じられ、車両左側の出口ポート44が開かれた状態となるので、入口ポート40からシリンダ38内に流入したガスは、該出口ポート44からガス吐出部34へ矢印B方向に流れて行く。そして、車両左側の出口ポート44からガス吐出部34へ流れたガスは、ガス供給管30を通じて、衝突側に位置する前席20における車両右側のサイドエアバッグ袋体14(図1)へと供給される。
これにより、図10(A)に示されるように、前席20における車両右側のサイドエアバッグ袋体14が、乗員(図示せず)の側方へ膨張展開する。またこのとき、後席50における車両右側のサイドエアバッグ袋体14(図4)も、同様にして膨張展開する。展開したサイドエアバッグ袋体14により、乗員の主として胴体部を保護することができる。更に、車両右側のカーテンシールドエアバッグ袋体54(図5)も、同様にして、例えばベルトライン66付近まで、車室内下方へカーテン状に展開する。展開したカーテンシールドエアバッグ袋体54により、乗員の主として頭部を保護することができる。
なお、図7において、一旦弁座部38Cに密着した弁体42は、インフレータ12からガスが供給されている間、該ガスの圧力pにより弁座部38Cに押し付けられるので、出口ポート46の閉塞状態が維持される。またインフレータ12からのガスの供給が終了しても、サイドエアバッグ袋体14(図10(A))による乗員の拘束が行われている間は、該サイドエアバッグ袋体14の変形によりバッグ内圧が上昇するため、弁体42には圧力pが作用し続ける。その結果、出口ポート46の閉塞状態が維持される。図4,図5に示される切替え弁18においても同様である。なお、図5に示される切替え弁18については、インフレータ12からのガスの供給が終了した後、カーテンシールドエアバッグ袋体54におけるバッグ内圧の上昇により、弁体42に圧力pが作用し続ける。
なお、ここでは弁体42に作用するガスの圧力を「p」としているが、これは圧力の大きさを表す変数ではなく、弁体42を弁座部38B,38Cに押し付けるような圧力一般を指す符号に過ぎない。従って、インフレータ12から供給されるガスの圧力pと、サイドエアバッグ袋体14やカーテンシールドエアバッグ袋体54の内圧の上昇による圧力pとは、同一には限られない。以下の記載についても同様である。
次に、車両左側部に対して側面衝突が生じた場合の作用について説明する。図10(B)において、本実施形態に係る側突用エアバッグ装置10では、車両左側部に対して矢印R方向に側面衝突が生じた際には、車両が車両右側に瞬間的に押されることで、図8に示されるように、切替え弁18のシリンダ38も車両右側(矢印R方向)に移動する。このとき、切替え弁18内の弁体42は、その慣性により衝突前の位置に留まろうとする。これにより、弁体42は、シリンダ38内を相対的に車両左側(矢印L方向)に移動することとなる。インフレータ12の作動及びシリンダ38内へのガスの流入については、車両右側部に対する側面衝突時と同様である。
そして図9に示されるように、弁体42は、側面衝突時の該弁体42の慣性及びインフレータ12からのガスの圧力により、シリンダ38内を相対的に移動して、車両左側の弁座部38Bに密着する。これにより車両左側の出口ポート44が閉じられ、車両左側の出口ポート46が開かれた状態となるので、入口ポート40からシリンダ38内に流入したガスは、該出口ポート44からガス吐出部36へ矢印C方向に流れて行く。そして、車両右側の出口ポート46からガス吐出部36へ流れたガスは、ガス供給管32を通じて、衝突側に位置する前席20における車両左側のサイドエアバッグ袋体16(図1)へと供給される。
これにより、図10(B)に示されるように、前席20における車両左側のサイドエアバッグ袋体16が、乗員(図示せず)の側方へ膨張展開する。またこのとき、後席50における車両左側のサイドエアバッグ袋体16(図4)も、同様にして膨張展開する。更に、車両左側のカーテンシールドエアバッグ袋体56(図5)も、同様にして、例えばベルトライン66付近まで、車室内下方へカーテン状に展開する。
なお、図9において、一旦弁座部38Bに密着した弁体42は、インフレータ12からガスが供給されている間、該ガスの圧力pにより弁座部38Bに押し付けられるので、出口ポート44の閉塞状態が維持される。またインフレータ12からのガスの供給が終了しても、サイドエアバッグ袋体16(図10(B))による乗員の拘束が行われている間は、該サイドエアバッグ袋体16の変形によりバッグ内圧が上昇するため、弁体42には圧力pが作用し続ける。その結果、出口ポート44の閉塞状態が維持される。図4,図5に示される切替え弁18においても同様である。なお、図5に示される切替え弁18については、インフレータ12からのガスの供給が終了した後、カーテンシールドエアバッグ袋体56におけるバッグ内圧の上昇により、弁体42に圧力pが作用し続ける。
このように、側突用エアバッグ装置10では、切替え弁18において、側面衝突時の慣性及び該切替え弁18のシリンダ38内に流入したガスの圧力により、シリンダ38内を弁体42が相対移動するという簡易かつ安価な構造で、ガス流路の切替えを行い、インフレータ12からのガスを複数のエアバッグ袋体に対して選択的に供給することができる。
(切替え弁の変形例)
切替え弁18における弁体42の形状は、球には限られず、例えば図11から図13に示されるような形状とすることも可能である。図11に示される例では、弁体72が楕円球状に形成されている。
図12に示される例では、弁体82の車幅方向に延びる円柱部82Aの両端に、円錐部82Bが設けられた形状となっている。この円錐部82Bの頂角を、弁座部38B,38Cのテーパ角よりも小さく設定することで、弁座部38Bに弁体82が密着した際における出口ポート44の閉塞性、及び弁座部38Cに弁体82が密着した際における出口ポート46の閉塞性を夫々高めることが可能である。
図13に示される例では、弁体92の車幅方向に延びる円柱部92Aの両端に、円錐台部92Bが設けられた形状となっている。この弁体92は、図12に示される弁体82の車幅方向両端部の先端形状を変更したものである。従って、この円錐台部92Bの頂角を、弁座部38B,38Cのテーパ角よりも小さく設定することで、弁座部38Bに弁体92が密着した際における出口ポート44の閉塞性、及び弁座部38Cに弁体92が密着した際における出口ポート46の閉塞性を夫々高めることが可能である。
なお、上記構成において、サイドエアバッグ袋体14,16が、前席20や後席50(車両用シート)の両サイド部に対応して配設されているものとしたが、両サイド部に対応して設けられるとは、サイドエアバッグ袋体14,16が、シートバック22,52内に設けられる場合、及び車体側部の内装材である例えばドアトリム(図示せず)内に設けられる場合の両方が含まれる。
上記実施形態では、エアバッグ袋体として、サイドエアバッグ袋体14,16と、カーテンシールドエアバッグ袋体54,56とを設けることとしたが、サイドエアバッグ袋体14,16のみを設ける構成でもよく、カーテンシールドエアバッグ袋体54,56のみを設ける構成であってもよい。またこれら以外のエアバッグ袋体を、車幅方向の両側に対で設けてもよい。
前席に設けられた側突用エアバッグ装置を示す斜視図である。 前席に設けられた側突用エアバッグ装置を示す平面図である。 切替え弁の構成を模式的に示す拡大断面図である。 後席に設けられた側突用エアバッグ装置を示す斜視図である。 カーテンシールドエアバッグ袋体を有する側突用エアバッグ装置の平面図である。 図3において、車両右側部に対する側面衝突が生じ、弁体がその慣性及びシリンダ内に流入するガスの圧力により車両右方向へ相対的に移動している状態を示す拡大断面図である。 弁体により車両右側の出口ポートが閉じられ、入口ポートからシリンダ内に流入したガスが、車両左側の出口ポートから流れて行く状態を示す拡大断面図である。 図3において、車両左側部に対する側面衝突が生じ、弁体がその慣性及びシリンダ内に流入するガスの圧力により車両左方向へ相対的に移動している状態を示す拡大断面図である。 弁体により車両左側の出口ポートが閉じられ、入口ポートからシリンダ内に流入したガスが、車両右側の出口ポートから流れて行く状態を示す拡大断面図である。 (A)車両右側部に対する側面衝突時に、前席及び後席の車両右側のサイドエアバッグ袋体と、車両右側のカーテンシールドエアバッグ袋体が夫々展開している状態を示す平面図である。(B)車両左側部に対する側面衝突時に、前席及び後席の車両左側のサイドエアバッグ袋体と、車両左側のカーテンシールドエアバッグ袋体が夫々展開している状態を示す平面図である。 切替え弁の変形例を示す拡大断面図である。 切替え弁の変形例を示す拡大断面図である。 切替え弁の変形例を示す拡大断面図である。
符号の説明
10 側突用エアバッグ装置
12 インフレータ
14 サイドエアバッグ袋体(エアバッグ袋体)
16 サイドエアバッグ袋体(エアバッグ袋体)
18 切替え弁
20 前席(車両用シート)
26 ガス導入部
34 ガス吐出部
36 ガス吐出部
38 シリンダ
38B 弁座部
38C 弁座部
40 入口ポート
42 弁体
44 出口ポート
46 出口ポート
50 後席(車両用シート)
54 カーテンシールドエアバッグ袋体(エアバッグ袋体)
56 カーテンシールドエアバッグ袋体(エアバッグ袋体)
72 弁体
82 弁体
82B 円錐部
92 弁体
92B 円錐部

Claims (7)

  1. 側面衝突時にガスを噴出可能なインフレータと、
    車幅方向の両側に対でかつ夫々折畳み状態で配設され、前記インフレータからの前記ガスの供給を受けて膨張展開可能な複数のエアバッグ袋体と、
    前記インフレータに接続されるガス導入部と、複数の前記エアバッグ袋体に夫々接続されるガス吐出部とを有し、側面衝突時の慣性及び前記ガス導入部から流入した前記ガスの圧力により作動し、衝突側の前記エアバッグ袋体に対応する前記ガス吐出へ前記ガスを供給するように構成され、更に車幅方向に沿って配置されたシリンダと、前記ガス導入部と通じ前記シリンダの車幅方向の中央部に開口する入口ポートと、前記シリンダの両端部に夫々開口し前記ガス吐出部と夫々通じる出口ポートと、該シリンダ内に配設され、側面衝突時の慣性及び前記入口ポートから前記シリンダ内に流入した前記ガスの圧力により、該シリンダ内を車幅方向に相対移動し、反衝突側の前記エアバッグ袋体に対応する前記出口ポートを閉じると共に衝突側の前記エアバッグ袋体に対応する前記出口ポートを開く弁体と、通常使用時に該弁体を前記シリンダの車幅方向中央部に係止する係止手段と、を有して構成された切替え弁と、
    を備えた側突用エアバッグ装置。
  2. 前記エアバッグ袋体として、車両用シートの両サイド部に対応して配設されたサイドエアバッグ袋体を有することを特徴とする請求項1記載の側突用エアバッグ装置。
  3. 前記エアバッグ袋体として、カーテンシールドエアバッグ袋体を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の側突用エアバッグ装置。
  4. 前記弁体の表面、又は前記シリンダの弁座部が、ゴムで被覆されている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の側突用エアバッグ装置。
  5. 前記弁体が、楕円球状に形成されている請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の側突用エアバッグ装置。
  6. 前記弁体が、円柱部の両端に円錐部を設けて構成され、
    該円錐部の頂角が、前記シリンダの前記弁座部のテーパ角よりも小さく設定されている請求項4に記載の側突用エアバッグ装置。
  7. 前記弁体が、円柱部の両端に円錐台部を設けて構成され、
    該円錐台部の頂角が、前記シリンダの弁座部のテーパ角よりも小さく設定されている請求項4に記載の側突用エアバッグ装置。
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