JP4956798B2 - 内燃機関の排気装置 - Google Patents

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Description

この発明は、触媒コンバータで排気浄化を行う内燃機関の排気装置、特に、メイン触媒コンバータが活性化していない冷間始動直後に、別の触媒コンバータを備えたバイパス流路側に排気を案内するようにした形式の排気装置の改良に関する。
従来から知られているように、車両の床下などの排気系の比較的下流側にメイン触媒コンバータを配置した構成では、内燃機関の冷間始動後、触媒コンバータの温度が上昇して活性化するまでの間、十分な排気浄化作用を期待することができない。また一方、触媒コンバータを排気系の上流側つまり内燃機関側に近付けるほど、触媒の熱劣化による耐久性低下が問題となる。
そこで、本出願人は以前に特許文献1に記載の排気装置を提案している。この装置では、気筒毎に接続された4本の上流側メイン通路が下流側メイン通路として集合する合流部に、流路切換弁が配置されている。バイパス流路として、上流側メイン通路の各々から、上流側バイパス通路が分岐しており、下流側バイパス通路の途中にバイパス触媒コンバータが介装されている。流路切換弁の閉時には、メイン流路が遮断されると同時に、各気筒の上流側メイン通路同士が非連通状態となる。流路切換弁は、4つの弁開口部が開口したバルブベースと弁体とを有している。シール面の加工や弁体の組付の後に、上流側メイン通路用の金属管がバルブベースの隔壁部に溶接されている。
このような装置によれば、一般に排気マニホールドとして構成されるメイン流路の合流点の位置に制約されずに、バイパス触媒コンバータをより上流側つまり各気筒に近い位置に配置することが可能となり、しかもメイン流路を構成する排気マニホールド等の熱容量による冷却作用が低減するので、冷間始動後、早期に排気浄化作用を得ることができる。
特開2007−032414号公報
しかしながら、上述した従来の排気装置では、バルブベースに別体の金属管を溶接により固定する必要があり、部品点数や製造工数が多くなるといった課題がある。そこで、上記の金属管に代えて、複数のバルブポートをバルブハウジングに鋳造などにより一体的に形成することも考えられるが、この場合、例えば4つのバルブポートを互いに集合させると、バルブポートの周囲の隔壁部のうちで、隔壁部が十字状に交差することとなる中央部が他の隔壁部に比して不可避的に厚肉化するとともに、高温となり易く、バルブポート、特にそのシール面における周方向での熱歪みが不均一なものとなり、シール性の低下が懸念される。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の内燃機関の排気装置は、各気筒にそれぞれ接続された気筒毎の上流側メイン通路と、複数の気筒の上流側メイン通路が合流してなる下流側メイン通路と、上記上流側メイン通路を下流側端部において開閉するとともに、閉時に各上流側メイン通路相互の連通を遮断する流路切換弁と、を備えている。より好ましくは、上記下流側メイン通路もしくはこれよりも下流の流路に介装されたメイン触媒コンバータと、上記上流側メイン通路から分岐するとともにバイパス触媒コンバータが介装されたバイパス通路と、を有し、上記流路切換弁は、各気筒から排出された排気が上記バイパス通路へ流れるように、上記上流側メイン通路を下流側端部において開閉するものである。そして、上記流路切換弁は、各気筒の上流側メイン通路の端部が接続される気筒毎のバルブポートが一体的に形成されたバルブハウジングと、上記バルブポートを囲むシール面に着座する弁体と、を備え、各バルブポートの周囲の肉厚を周方向で均一化するように、上記バルブハウジングには、互いに集合する少なくとも3つのバルブポートに囲まれた中央厚肉部に、上記シール面を横切るように上記バルブポートのポート長手方向に延びる中央孔が形成されている。
この発明によれば、一般に排気マニホールドとして構成されるメイン流路の合流点の位置に制約されずに、バイパス触媒コンバータをより上流側つまり各気筒に近い位置に配置することが可能となり、しかもメイン流路を構成する排気マニホールド等の熱容量による冷却作用が低減するので、冷間始動後、早期に排気浄化作用を得ることができる。
そして、バルブハウジングに複数のバルブポートを一体的に形成することで、上述した従来例のように別体の金属管を溶接により固定するものに比して、部品点数や製造工数を大幅に削減することができ、かつ、互いに集合する少なくとも3つのバルブポートの中央厚肉部に、ポート長手方向に延びる中央孔がシール面を横切るように形成されているために、バルブポート、特にそのシール面での周方向の肉厚を均一化しつつ、中央厚肉部の冷却効果を高め、シール面の歪みによるシール性低下を回避することができる。
以下、この発明を直列4気筒内燃機関の排気装置として適用した一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1はこの排気装置の配管レイアウトを模式的に示した説明図であり、始めに、この図1に基づいて、排気装置全体の構成を説明する。
直列に配置された♯1気筒〜♯4気筒からなる各気筒1には、気筒毎に上流側メイン通路2が接続されている。4つの気筒に個々に接続された4本の上流側メイン通路2は、下流側で1本の下流側メイン通路3として合流しており、その合流部、換言すれば、上流側メイン通路2と下流側メイン通路3との境界となる部位には、4本の上流側メイン通路2を一斉に開閉する流路切換弁4が設けられている。この切換弁4は、冷間時に閉じられるものであって、閉時には、上流側メイン通路2と下流側メイン通路3との間の上下の連通を遮断するとともに、4本の上流側メイン通路2の間を互いに非連通状態とする構成となっている。
流路切換弁4から下流に延びる下流側メイン通路3の途中には、メイン触媒コンバータ8が介装されている。このメイン触媒コンバータ8は、車両の床下に配置される容量の大きなものであって、その触媒としては、三元触媒とHCトラップ触媒とを含んでいる。以上の上流側メイン通路2と下流側メイン通路3とメイン触媒コンバータ8とによって、通常の運転時に排気が通流するメイン流路が構成される。
なお、メイン流路として、直列4気筒内燃機関において周知の「4−2−1」の形で集合するように、一対の上流側メイン通路2に対して1本の下流側メイン通路3をそれぞれ設け、一対の下流側メイン通路3をさらに1本の流路に合流させてメイン触媒コンバータ8を配置するようにしてもよい。この場合も、流路切換弁4は、4本の上流側メイン通路2の端部を開閉するように、下流側メイン通路3との間に設けられる。
一方、バイパス流路として、上流側メイン通路2の各々から、上流側バイパス通路11が分岐している。この上流側バイパス通路11は、上流側メイン通路2よりも通路断面積が十分に小さなものであって、その上流端となる分岐点12は、上流側メイン通路 2のできるだけ上流側の位置に設定されている。そして、互いに隣接した位置にある♯1気筒の上流側バイパス通路11と♯2気筒の上流側バイパス通路11とが合流点13において1本の中間バイパス通路14として互いに合流しており、同様に互いに隣接した位置にある♯3気筒の上流側バイパス通路11と♯4気筒の上流側バイパス通路11とが合流点13において1本の中間バイパス通路14として互いに合流している。なお、各通路を模式的に示した図1では、各上流側バイパス通路11が比較的長く描かれているが、実際には、可能な限り短くなっている。換言すれば、最短距離でもって中間バイパス通路14として合流している。2本の中間バイパス通路14は、合流点15において1本の下流側バイパス通路16として互いに合流している。この下流側バイパス通路16の下流端は、下流側メイン通路3のメイン触媒コンバータ8より上流側の合流点17において、下流側メイン通路3に合流している。そして、上記下流側バイパス通路16の途中には、三元触媒を用いたバイパス触媒コンバータ18が介装されている。このバイパス触媒コンバータ18は、バイパス流路の中で、可能な限り上流側に配置されている。つまり、中間バイパス通路14もできるだけ短くなっている。
なお、上記実施例では、バイパス流路全体の通路長(各気筒のバイパス通路の総和)を短くして、配管自体の熱容量ならびに外気に対する放熱面積を小さくするために、4本の上流側バイパス通路11を長く引き回さずに上流側で2本の中間バイパス通路14にまとめているが、このような構成は任意であり、例えば、バイパス触媒コンバータ18が気筒列の一方に偏って位置する場合などには、他方の端部気筒から直線状に延ばした上流側バイパス通路に残りの気筒の上流側バイパス通路を略直角に接続することにより、全体の通路長を短くすることができる。
上記バイパス触媒コンバータ18は、その内部に、前後に分割された2つのモノリス触媒担体つまり第1触媒18aと第2触媒18bとを備えている。そして、これらの第1触媒18aと第2触媒18bとの間の間隙19に、排気還流通路20の一端が接続されている。この排気還流通路20の他端は、図示せぬ排気還流制御弁を介して機関吸気系へと延びている。つまり、上記間隙19が、還流排気の取り出し口となっている。上記バイパス触媒コンバータ18は、メイン触媒コンバータ8に比べて容量が小さな小型のものであり、望ましくは、低温活性に優れた触媒が用いられる。
上記のように構成された排気装置においては、冷間始動後の機関温度ないしは排気温度が低い段階では、適宜なアクチュエータを介して流路切換弁4が閉じられ、メイン流路が遮断される。そのため、各気筒1から吐出された排気は、その全量が、分岐点12から上流側バイパス通路11および中間バイパス通路14を通してバイパス触媒コンバータ18へと流れる。バイパス触媒コンバータ18は、排気系の上流側つまり気筒1に近い位置にあり、かつ小型のものであるので、速やかに活性化し、早期に排気浄化が開始される。また、このとき、流路切換弁4が閉じることで、各気筒1の上流側メイン通路2が互いに非連通状態となる。そのため、ある気筒から吐出された排気が他の気筒の上流側メイン通路2へと回り込む現象が防止され、この回り込みに伴う排気温度の低下が確実に回避される。
一方、機関の暖機が進行して、機関温度ないしは排気温度が十分に高くなったら、流路切換弁4が開放される。これにより、各気筒1から吐出された排気は、主に、上流側メイン通路2から下流側メイン通路3を通り、メイン触媒コンバータ8を通過する。このときバイパス流路側は特に遮断されていないが、バイパス流路側の方がメイン流路側よりも通路断面積が小さく、かつバイパス触媒コンバータ18が介在しているので、両者の通気抵抗の差により、排気流の大部分はメイン流路側を通り、バイパス流路側には殆ど流れない。従って、バイパス触媒コンバータ18の熱劣化は十分に抑制される。またバイパス流路側が完全に遮断されないことから、排気流量が大となる高速高負荷時には、排気流の一部がバイパス流路側を流れることで、背圧による充填効率低下を回避することができる。
次に、本発明の要部である流路切換弁4の構成を図2〜図6を用いて説明する。なお、この例は、前述した直列4気筒内燃機関における周知の「4−2−1」の形で排気系を集合させるように、一対の下流側メイン通路3を備えたものであり、これらの一対の下流側メイン通路3がさらに下流側で1本の通路に合流する。
この実施例では、4気筒分の流路切換弁4が一つのバルブユニットとして一体化されている。この流路切換弁4は、鋳造により一体的に形成されるバルブハウジング21を主体としている。このバルブハウジング21には、各気筒に対応した4つのバルブポート22が、2列に並んで、つまり正方形の頂点となる位置に、それぞれ開口形成されており、これらのバルブポート22を弁体26がそれぞれ上流側から開閉している。上記バルブポート22の途中には、弁体26の外周縁が接するシール面25が機械加工されている。このシール面25は、上流側から下流側へ向けて徐々に縮径する傾斜面・テーパ面をなしている。各バルブポート22のシール面25よりも上流側のポート上流部23は、メイン通路3の下流側端部を構成しており、このポート上流部23の側壁には、開位置にあるときの弁体26を収容するための凹部24が形成されている。また、バルブポート22には、シール面25の縮径された下端から下流側へ直線状に延びる管状のポート下流部29が設けられている。
弁体26は、回転軸27とともに揺動するアーム28の先端に取り付けられており、その外周縁は、上記シール面25に対応したテーパ形状をなしている。回転軸27は、図4にも示すように、2つの気筒に共通なものであり、1つの回転軸27に2つの弁体26が取り付けられている。従って、流路切換弁4全体としては、2本の回転軸27を備えている。この2本の回転軸27は、適宜なリンク機構27A(図2,図3参照)等の連動機構を介してアクチュエータにより駆動されて、同時に対称的に開閉動作する。つまり、4つの弁体26が一斉に開閉する。図5にも示すように、回転軸27を回転自在に支持するために、各々の回転軸27に対し、バルブハウジング21には計3箇所に軸受部31,32,33が一体に形成されている。
4つのバルブポート22は、互いに集合・近接しつつ互いに平行に並設されており、バルブポート22の周囲の隔壁部35が、4つのバルブポート22に囲われた中央厚肉部36において略十字形に連続・交差している。従って、隔壁部35の中で、中央厚肉部36が部分的に厚肉化している。そこで本実施例では、バルブポート22の周囲の隔壁部35の肉厚Dを周方向で均一化するように、中央厚肉部36に、シール面25を横切るようにバルブポート22のポート長手方向に延びる中央孔37が形成されている。この中央孔37は、鋳造時に容易に形成できるように、バルブハウジング21のポート長手方向に直線状に貫通形成されており、かつ、その断面形状が略円形状に設定されている。更に、バルブポート22の周囲の隔壁部35の肉厚Dを周方向で均一化するように、バルブハウジング21には適宜な凹部55などが形成されている。
バルブハウジング21には、径方向に張り出した所定厚さの上流側フランジ43が一体的に鋳造され、この上流側フランジ43が排気マニホールド39の取付フランジ41にボルト42により固定されている。この上流側フランジ43に、中央孔37の上流側端部が開口している。また、排気マニホールド39には、メイン上流側通路2の一部が内部に形成された4本の排気ブランチ40が一体的に形成されており、これらの排気ブランチ40の一端が取付フランジ41に開口している。なお、この実施例では、シール性などを考慮して、図4に示すように中央孔37を排気マニホールド39の取付フランジ41で閉塞している。しかしながら、排気マニホールド39の取付フランジ41に、上記の中央孔37に連なる貫通孔44(図4の破線参照)を形成しても良く、この場合、中央孔37が上下ともに開放する形となり、中央厚肉部36の冷却効果をより一層高めることができる。
また、バルブハウジング21には、上述した複数のポート下流部29が合流する下流側メイン通路3の一部が形成された通路合流部45が一体的に鋳造されている。図4や図6に示すように、中央孔37は、その下端が通路合流部45の上面45aに臨む形で、複数の管状のポート下流部29の間の空間部46に開放している。この通路合流部45には、下流側メイン通路3の一部が形成されたブラケット47のフランジ部48にボルト49で固定される下流側フランジ部50が設けられている。このブラケット47には、配管の短縮化・簡素化を図るために、合流点15において下流側メイン通路3と合流する下流側バイパス通路16が一体的に鋳造されるとともに、バイパス触媒コンバータ18が取り付けられている。
図7は、中央厚肉部36に中央孔37を形成した本実施例と、このような中央孔を形成していない比較例と、のシール面25の周囲の肉厚を示している。同図に示すように、中央孔のない比較例では、中央厚肉部36の部分(d)で肉厚が局所的に大きくなっているのに対し、中央孔37を形成した本実施例では、中央厚肉部36の部分(d)の肉厚が他の部分と同程度にまで薄肉化されており、シール面25の周囲の肉厚がほぼ均一化されている。
図8を参照して、排気マニホールド39の取付フランジ41と、バルブポート22が開口する上流側フランジ43と、のフランジ合わせ面部のシール構造について説明する。図8(A)に示すように、このフランジ合わせ面部でのシール性が不十分で、気筒毎に設けられる複数のバルブポート(上流側メイン通路)22間での連通・ガス流れを生じると、触媒までの実距離が長くなり、触媒昇温性能が低下する。そこで、このフランジ合わせ面部のシール性を高めるために、図8(B)や(C)の例では、このフランジ合わせ面部の形状を、互いに嵌合する凸部51と凹部52とを有するカギ型構造としている。また、図8(D)に示す例では、フランジ41,43の一方に形成された溝53にガスケット54を入れておき、このガスケット54を押し潰すように両フランジ41,43をボルト等により締結、あるいは接合している。
以上のような本実施例の特徴的な構成及びその作用効果について、以下に列記する。
(1)この排気装置は、各#1〜#4気筒にそれぞれ接続された気筒毎の上流側メイン通路2と、複数の気筒の上流側メイン通路2が合流してなる下流側メイン通路3と、この下流側メイン通路3もしくはこれよりも下流の流路に介装されたメイン触媒コンバータ8と、上流側メイン通路2から分岐するとともにバイパス触媒コンバータ18が介装されたバイパス通路11,14,16と、各気筒から排出された排気がバイパス通路11,14,16へ流れるように、上流側メイン通路2を下流側端部において開閉するとともに、閉時に各上流側メイン通路2相互の連通を遮断する流路切換弁4と、を備え、流路切換弁4は、各気筒の上流側メイン通路2の端部が接続される気筒毎のバルブポート22が開口形成されたバルブハウジング21と、バルブポート22を囲むシール面25に着座する弁体26と、を備える。
このような排気装置においては、バイパス通路の少なくとも上流側部分11は、気筒数と同じ数の通路となっており、メイン流路つまり上流側メイン通路2の合流点13よりも上流側の位置において、該上流側メイン通路2からそれぞれ分岐する。従って、メイン流路2の合流点の位置に制約されずに、バイパス触媒コンバータ18をより上流側に配置することが可能となる。また、バイパス流路側へ分岐する点が各気筒に近い位置となるので、冷間始動直後などに、メイン流路の熱容量による冷却作用を比較的受けずにバイパス流路側に排気が流入する。すなわち、冷間始動直後などには、上記流路切換弁4が閉じ、上流側メイン通路2と下流側メイン通路3との間を遮断する。これにより、各気筒から吐出される排気は、バイパス触媒コンバータ18を備えたバイパス通路11,14,16側を流れる。そして、同時に、流路切換弁4は、複数の上流側メイン通路2のバルブポート22を個々に閉塞するので、各気筒の上流側メイン通路2の相互の連通が遮断される。流路切換弁4を閉状態としたときに各上流側メイン通路2が互いに連通していると、各気筒で順次排気行程が到来することから、一つの気筒の上流側メイン通路から他の気筒の上流側メイン通路へと排気が回り込む現象が生じる。そのため、外部へ熱が逃げやすくなり、バイパス触媒コンバータの温度上昇が阻害される。流路切換弁4の閉時に各上流側メイン通路2が互いに非連通状態となるようにすることで、この回り込みの現象を回避できる。
そして、バルブハウジング21には、気筒毎の複数のバルブポート22が鋳造などにより一体的に形成されている。そして、各バルブポート22の周囲の肉厚Dを周方向で均一化するように、互いに集合・近接する少なくとも3つのバルブポート22に囲まれた中央厚肉部36に、シール面25を横切るようにバルブポート22のポート長手方向に延びる中央孔37が形成されている。
このように、バルブハウジング21に複数のバルブポート22を鋳造などにより一体的に形成することで、上述した従来例のように別体の金属管を溶接により固定するものに比して、部品点数や製造工数を大幅に削減することができる。そして、少なくとも3つのバルブポート22が集合する中央厚肉部36に、ポート長手方向に延びる中央孔37をシール面25を横切るように形成しているために、図7にも示すように、バルブポート22、特にそのシール面25での周方向の肉厚を均一化しつつ、中央厚肉部36の冷却効果を高め、シール面25の周方向での熱歪みによるシール性低下を回避することができる。
(2)4気筒(以上)の多気筒型内燃機関においては、典型的には図3や図4に示すように、バルブハウジング21に4つの気筒に対応した4つ(以上)のバルブポート22が2列に並んで設けられ、バルブポート22の周囲の隔壁部35がバルブハウジング21の中央厚肉部36において略十字形に連続・交差する。このために、2つの隔壁部が十字状に連続・交差する中央厚肉部36が不可避的に厚肉化するとともに、高温の排気ガスにより高温となり易く、上述した中央孔37によるシール性能や冷却性能の向上効果が顕著に得られる。
(3)弁体26は、バルブハウジング21に支持された回転軸27を中心に揺動動作するように構成され、閉弁時に上流側からの排気ガスの圧力により不用意に開弁することのないように、バルブポート22を上流側から開閉するものとなっている。
(4)また、複数のバルブポート22が並んで設けられ、それぞれを開閉する複数の弁体26が共通の回転軸27に取り付けられている。このように、回転軸27を共用することで構成の簡素化が図られている。
(5)中央孔37は、バルブハウジング21の鋳造時に容易に形成できるように、バルブハウジング21のポート長手方向に直線状に貫通形成された簡素な形状となっている。
(6)図4にも示すように、シール面25は、上流側から下流側へ徐々に縮径するテーパ面をなしている。このため、仮にシール面25よりも下流側のポート下流部がポート上流部23と同程度の大きさ(径方向寸法)に設定され、シール面25の部分が内側へ張り出した突起形状となっていると、排気のスムースな流れが阻害されるとともに、シール面25の周囲の熱容量が少なくなり、高温となり易く、シール面25の熱歪みを招き易い。
そこで、バルブポート22に、シール面25の縮径された下端から下流側へ直線状に延びる管状のポート下流部29を設けている。つまり、シール面25の周囲が部分的に内側へ張り出すような突起形状となることを無くし、シール面25による縮径分、ポート下流部29をポート上流部23も細い直線状の形状としている。このために、上述した突起形状のものに比して、排気の流れがスムースなものとなり、かつ、シール面25の周囲が厚肉化することとなり、熱容量が大きくなって、シール面25の周囲の歪みを更に抑制することができる。
(7)また、バルブハウジング21には、排気マニホールド39に固定される上流側フランジ43が一体的に鋳造されており、中央孔37は、その上流側端部が上流側フランジ43に開口し、その下流側端部が複数のポート下流部29の間の空間部46(図4参照)に開放している。このため、中央厚肉部36の冷却効果をより一層高めることができる。
(8)部品点数の削減化や配管構造の簡素化などの目的で、バルブハウジング21には、複数のポート下流部29が合流する下流側メイン通路3の一部が形成された通路合流部45が一体的に鋳造されている。
以上のように本発明を具体的な実施例に基づいて説明してきたが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変形・変更を含むものである。例えば、上記実施例では4気筒の内燃機関を例に挙げて説明してきたが、これに限らず、3気筒以上の多気筒内燃機関に本発明を適用することもできる。また、上記の実施例においては、中央孔37を製造の容易な断面略円形のものとしているが、肉厚を更に均一化するように、近接するバルブポートの形状に応じた略矩形状などの異なる断面形状としても良い。
本発明に係る排気装置の一実施例を示す構成説明図。 本実施例の流路切換弁を示す組立斜視図。 上記流路切換弁の分解斜視図。 上記流路切換弁の断面図。 図4のA−A線に沿う断面図。 図4のB−B線に沿う断面図。 シール面の周囲の肉厚を示す説明図。 排気マニホールドとバルブハウジングとのフランジ合わせ面部のシール構造を示す説明図。
符号の説明
2…上流側メイン通路
3…下流側メイン通路
4…流路切換弁
8…メイン触媒コンバータ
11…上流側バイパス通路
16…下流側バイパス通路
18…バイパス触媒コンバータ
21…バルブハウジング
22…バルブポート
25…シール面
26…弁体
35…隔壁部
36…中央厚肉部
37…中央孔

Claims (9)

  1. 各気筒にそれぞれ接続された気筒毎の上流側メイン通路と、
    複数の気筒の上流側メイン通路が合流してなる下流側メイン通路と、
    上記上流側メイン通路を下流側端部において開閉するとともに、閉時に各上流側メイン通路相互の連通を遮断する流路切換弁と、を備え、
    上記流路切換弁は、各気筒の上流側メイン通路の端部が接続される気筒毎のバルブポートが一体的に形成されたバルブハウジングと、上記バルブポートを囲むシール面に着座する弁体と、を備え、
    各バルブポートの周囲の肉厚を周方向で均一化するように、上記バルブハウジングには、互いに集合する少なくとも3つのバルブポートに囲まれた中央厚肉部に、上記シール面を横切るように上記バルブポートのポート長手方向に延びる中央孔が形成されていることを特徴とする内燃機関の排気装置。
  2. 上記バルブハウジングには、4つの気筒に対応した4つのバルブポートが2列に並んで設けられ、
    上記バルブポートの周囲の隔壁部が上記バルブハウジングの中央厚肉部において略十字形に交差していることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気装置。
  3. 上記弁体は、上記バルブハウジングに支持された回転軸を中心に揺動動作するように構成され、上記バルブポートを上流側から開閉することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排気装置。
  4. 複数のバルブポートが並んで設けられ、それぞれを開閉する複数の弁体が共通の回転軸に取り付けられていることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の排気装置。
  5. 上記中央孔は、上記バルブハウジングのポート長手方向に直線状に貫通形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の排気装置。
  6. 上記シール面が、上流側から下流側へ徐々に縮径するテーパ面をなし、
    上記バルブポートが、上記シール面の縮径された下端から下流側へ直線状に延びる管状のポート下流部を有することを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の排気装置。
  7. 上記バルブハウジングには、排気マニホールドに固定される上流側フランジが一体的に鋳造されており、
    上記中央孔は、その上流側端部が上記上流側フランジに開口し、その下流側端部が上記複数のポート下流部の間の空間部に開放していることを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の排気装置。
  8. 上記バルブハウジングには、複数のポート下流部が合流する下流側メイン通路の一部が形成された通路合流部が一体的に鋳造されていることを特徴とする請求項6又は7に記載の内燃機関の排気装置。
  9. 上記下流側メイン通路もしくはこれよりも下流の流路に介装されたメイン触媒コンバータと、
    上記上流側メイン通路から分岐するとともにバイパス触媒コンバータが介装されたバイパス通路と、を有し、
    上記流路切換弁は、各気筒から排出された排気が上記バイパス通路へ流れるように、上記上流側メイン通路を下流側端部において開閉するものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の内燃機関の排気装置。
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