JP4953404B2 - セルフサービス端末装置のためのネットワーク・システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はセルフサービス端末装置(self service terminal,以下「SST」という)及びそうしたセルフサービス端末装置から成るネットワークに関し、特に本発明は預金或は小売り取引端末装置等の取引端末装置とそうした端末装置から成るネットワークに関する。
【0002】
【従来の技術】
典型的な取引端末装置は、現金自動入出機(automated teller machine,以下「ATM」という)、小売りの販売時点情報管理(point of sale,以下「POS」という)端末装置、投資情報サービスセンター、或は、商取引キオスクであり得る。各端末装置は、典型的にはPCに基づくセントラル・プロセッサを有し、これがその端末装置の動作を制御している。従来より、その端末装置動作を制御するアプリケーション・ソフトウェアは、その端末装置内のハード・ディスク等のマス・ストレージ装置(非常に大きな記憶装置)に記憶されている。
【0003】
取引端末装置は、(レガシー(遺産)・ホストと云われる)情報データベースを含む(或はそれにアクセスできる)サーバに通信リンクを介して接続されている。同種類或は異なる種類であり得る複数の端末装置は、トランザクション・ネットワークにおけるサーバに接続されている。簡単なクライアント−サーバ・トランザクションは端末装置とサーバとの間で行われ、顧客のトランザクションの処理に用いられる顧客特定情報を取得する。(ATM等の)預金(バンキング)端末装置又は金融端末装置の場合、そのトランザクションは典型的にはキャッシュ(現金)引出或は取引残額要求であり得る。(POS端末装置等の)小売り端末装置の場合、典型的なトランザクションは値段検索である。
【0004】
図1は、サーバ14を介してレガシー・ホスト12に接続された(破線で示された)ATM10のブロック線図であり、該ATM10は、カード・リーダ16、受領書プリンタ18、キャッシュ・ディスペンサ20、並びに、(暗号化キーボード及びディスプレイを含む)ユーザ・インタフェース22を有する。これら装置には適切な制御ソフトウェアが具備されると共に、セントラル・プロセッサとの通信を実行して、そこから受信したコマンドを実施するための何らかの形態の埋め込み処理機能を必要としている。
【0005】
全てのアプリケーション・ソフトウェア、周辺装置ドライバ、並びに、ユーザ・インタフェース・ファイルは、ATM10内のマス・ストレージ装置に保持されている。典型的には、これらアプリケーション、ドライバ、並びに、ファイルは、ATM10の動作の全ての局面を制御すべく使用されている大きくモノリシックな(又は一体的な)セントラル・プログラム24を形成している。このセントラル・プログラム24はセントラル・プロセッサ上でラン又は作動して、例えばどのようなグラフィック画像をディスプレイ上に顧客に対して表示するかの決定、カード・リーダからの暗号化PIN(個人識別番号)情報の検索、並びに、検証用に暗号化キーボードにそれを通して、現金引出が要求された際に該顧客の口座に充分な資金があるかの検査等々の多数の機能を実行する。
【0006】
このセントラル・プログラム24は、必要とされる(その端末装置の以上の異なる各種機能を統合して管理する)ビジネス・ロジックや、(故障により端末装置がサービスから抜けなければならなくなる可能性を最小化する)エラー・ハンドリング・ルーチンをも含む。それ故に、このセントラル・プログラム24の設計は非常に複雑であり時間を費やす。加えて、更新装置ドライバ或は周辺装置に関連されたアプリケーション・ソフトウェアは、セントラル・プログラム24の上記サイズのために複雑になる。
【0007】
将来のセルフサービス端末装置(SST)は、例えば、どのようなタイプの「スマート(Smart)」・カードが使用されているか、或はどのようなタイプのグラフィック・フォーマットで印刷されるべきかに依存して、動作中に当該端末装置自体の機能を変更する能力を必要とすることが予期される。
【0008】
アプリケーション開発ツールが利用可能となって、開発者が周辺装置(これ以降、周辺機器と呼称)を機能コンポーネントとして考慮することを可能としているが、単一のセントラル・プログラム内におけるこれらコンポーネント用にビジネス・ロジック及びエラー・ハンドリング・ファシリティを提供することが依然として必要である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、セルフサービス端末装置(SST)と、上述した問題の1つ或はそれ以上を軽減或が克服されている複数のセルサービス端末装置から成るネットワークとを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的は、1つのセントラル・プログラムから端末装置のコントロールを除去し、対応する個別の周辺機器を制御する該個別の周辺機器自体の専用プログラムを伴った個別の周辺機器とを提供することによって、全般的には達成される。各周辺機器はピア・ツー・ピア(peer-to-peer)又は対等関係に基づき動作すると共に、各周辺機器の各々は、それら周辺機器が1つのセントラル・プログラムでは制御されないが、1つのチーム又は仲間として動作及び相互作用するように共通アプリケーション・フローを有する。用語「アプリケーション・フロー」は1端末装置内における可能性ある複数のイベントのシーケンスに関する。
【0011】
このため、本発明は、複数の周辺装置を備えたセルフサービス端末装置と、当該セルフサービス端末装置と通信回線を介して接続されたサーバーと、により構成されたセルフサービス端末装置のネットワーク・システムであって、前記複数の周辺装置の夫々は、所定の機能を行うハードウェアと、当該ハードウェアを制御するための制御手段と、前記サーバーと前記ネットワークを介して通信するための通信リンク手段と、を備え、前記サーバーは、前記複数の周辺装置の各々が実行するトランザクション処理のための他の制御アプリケーションとは各々が独立して動作する前記複数の周辺装置に対応した複数の制御アプリケーション及びドライバ用ソフトウェアを格納し、前記複数の周辺装置の夫々は、前記サーバーから夫々の前記トランザクション処理のための前記制御アプリケーション及びドライバ用ソフトウェアを個別にダウンロードし、前記セルフサービス端末装置を構成する前記複数の周辺装置のダウンロードされた前記制御アプリケーションは、夫々の前記トランザクション処理において生成されたステータス信号を他の周辺装置の前記制御アプリケーションに対し所定のプロセス通信プロトコルに基づいて相互に通信し、前記複数の周辺装置の夫々は他の周辺装置における動作状態に応じた処理を行い、前記周辺装置の各々は、当該セルフサービス端末装置内で機能している他の周辺装置の記録を維持するレジスタを備え、他の周辺装置から通信された信号に応じて受領確認信号を返信し、前記受領確認信号が返信されない周辺装置を故障周辺装置として識別し、当該故障周辺装置の機能的逸脱を他の周辺装置に通信する、ことを特徴とするセルフサービス端末装置のためのネットワーク・システムを提供するものである。
【0012】
本発明によって、それらの周辺機器特定制御アプリケーションは1チームとして動作し相互作用して、セントラル・プログラムがそれら周辺機器を管理してそれらを動作させるべく指示する必要性がない。本発明の他の長所は、各周辺機器用の制御アプリケーションが、それが大きなセントラル・プログラムの一部を形成していないので容易に更新(アップデート)可能となることである。
【0014】
好ましくは、それら制御アプリケーションはTCP/IP等の通信プロトコルを処理するプロセスを用いて相互に通信することによって、1つのプロセス(1つの制御アプケーション)と他のプロセス(他の制御アプリケーション)との双方のプロセス(両制御アプリケーション)が、同一プロセッサ上で作動又はランするか否かを相互に通信することを可能としている。
【0015】
制御アプリケーションは同報通信信号を用いて相互に通信し得、それによって1つの周辺機器がその端末装置における他の全ての周辺機器に対してその現行状態を通信する。代替的には或は付随的には、制御アプリケーションは選択された周辺機器に対し直にアドレス指定された信号を用いて相互に通信し得て、1つの周辺機器が該周辺機器の状態に依存するか或はその状態に接続されている動作を有する周辺機器と通信するように為す。
【0016】
好ましくは、他の周辺機器から通信された信号に応じて動作する1つの制御アプリケーションがその信号の受領確認を為す。これは周辺機器間の通信に用いられたプロトコルによって実行可能、即ちその受領確認は使用されたプロトコルに固有であり得る。
【0017】
好ましくは、各制御アプリケーションは信号の受領確認を為さない任意の周辺機器(故障した周辺機器)を識別すべく、且つ、その故障周辺機器の機能的逸脱を他の周辺機器に対して通信すべく動作可能である。同報通信メッセージが用いられている実施例において、任意の周辺機器はその故障周辺機器を識別可能であって、その故障周辺機器の機能的逸脱を他の周辺機器に対して(同報メッセージ或はダイレクト・メッセージによって)通信する。ダイレクト信号が送出される実施例において、受領確認されなかった信号を送出した周辺機器は故障周辺機器を識別して、他の周辺機器に対してメッセージを送出できる。
【0018】
各周辺機器用の制御アプリケーションは、その端末装置において機能している周辺機器の記録を維持するレジスタを有し得る。
【0019】
好ましくは、制御アプリケーションはチーム作成プロセスを実行し、それによってそれらアプリケーションがそれらの利用可能性を示す。
【0020】
好ましくは、端末装置にとって利用可能な各周辺機器に関連された各制御アプリケーションは、チーム作成プロセスの一部としてスタートアップ信号を伝送する。このスタートアップ信号は、初期化される周辺機器に対する識別子又はIDと、その周辺機器が信号を受信することになるアドレスとを含む。スタートアップ信号は同報通信されるか、或は、他の周辺機器に対応する所定のアドレスに対して直接的に通信される。スタートアップ信号は、関連された周辺機器の電源投入に及んで、或は、その電源投入後の短時間の内に制御アプリケーションによって伝送され得る。スタートアップ信号の受信に及んで、端末装置に利用可能な各周辺機器に関連された制御アプリケーションは、そのスタートアップ信号を送信した制御アプリケーションに対して返答信号を送信する。この返答信号は、そのスタートアップ信号の送り手に該返答信号を送信している制御アプリケーションのアドレス及び識別子を知らせる。
【0021】
好ましくは、各周辺機器に関連された制御アプリケーションは、スタートアップ信号を送信した各周辺機器のアドレス及びIDを含む機能グループ・レジスタを作成する。使用中、周辺機器はその機能グループ・レジスタを用いることができ、信号が送信されるべき他の周辺機器のアドレスを決定する。用語「機能グループ」は、ここでは、そのグループ内の各周辺機器の全ての機能性を提供するために相互通信を介して共同動作する1チームの周辺機器を示すべく使用されている。
【0022】
好ましくは、各制御アプリケーションはその関連周辺機器がもはや適正に動作できなくなるとシャットダウン信号を伝送し(例えば、故障のために)、各制御アプリケーションは他の周辺機器からのシャットダウン信号に応じてその機能グループ・レジスタを変更するように動作でき、その周辺機器の動作からの除去を示唆する。こうして、各アクティブ周辺機器(パワーを受けて機能グループの一部として動作する周辺機器)における機能グループ・レジスタは、その機能グループにおける他の全てのアクティブ周辺機器のID及びアドレスを示唆する。そうした周辺機器の機能グループ・レジスタは、1つの周辺機器がスタートアップ信号或はシャットダウン信号を伝送すると、同期して更新され得る。
【0023】
好ましくは、第1スタートアップ信号の通信以後の実質的期間を経て他の周辺機器から通信されたスタートアップ信号の検出に及んで、アクティブ周辺機器に関連された各制御アプリケーションがアクティブ-確認信号を伝送して、そのスタートアップ信号を送信した前記周辺機器(新たに起動された周辺機器)がその機能グループ・レジスタを正しく構築することができる。これが使用されて、ある周辺機器が他の周辺機器の後で起動された際、そのある周辺機器のレジスタを既にアクティブである周辺機器(即ち新たに起動された周辺機器がアクティブになる前にスタートアップ信号を送信した周辺機器)を含むように構築することができる。これの長所は、新しい周辺機器が起動されると、機能グループの全ての現行メンバー(現行アクティブである周辺機器の全て)がそれらのID及びアドレスを送信することによってその新しい周辺機器にそれらを自己紹介することである。
【0024】
代替的には、アクティブ周辺機器に関連された各制御アプリケーションは、それがスタートアップ信号を受信するたびにアクティブ-確認信号を伝送できる。これが保証することは、新たに起動された周辺機器が機能グループの全ての現行メンバーを知ることである。
【0025】
理解して頂けるように、周辺機器が機能グループから除去されるが、その周辺機器は依然としてその端末装置によってアクセスされ得ることである(例えば、その状態を検査すべく)。機能グループからの除去が意味することは、その周辺機器によって提供される機能がもはや端末装置のユーザに利用可能でないことであり、その周辺機器がもはやその端末装置との通信状態ではないことを意味しない。
【0026】
使用中、制御アプリケーションは単一のセントラル・プロセッサ上で全て作動できる。代替的には、使用中、制御アプリケーションの各々はその関連された周辺機器内のプロセッサ上で作動できる。
【0027】
周辺機器は、以下の非排他的な周辺機器のリスト、即ち、ユーザ・インタフェース、カード・リーダ、受領書プリンタ、並びに、キャッシュ・ディスペンサのリストから選択され得る。ユーザ・インタフェースは、キーボード及びディスプレイ・ユニットを含むことができる。セルフサービス端末装置(SST)はATMであり得る。
【0028】
本発明の第3の局面に従えば、端末装置と通信するサーバを備えるセルフサービス端末装置ネットワークが提供され、その端末装置が複数の周辺機器を含み、各装置がその他の独立した制御アプリケーションと通信すべく動作可能な独立した制御アプリケーションを有して、ある周辺機器が他の周辺機器の前記制御アプリケーションによって生成された1つ以上の信号に応じて動作することを特徴としている。
【0029】
各端末装置は専用リンクを用いてサーバと通信できる。代替的には、各端末装置はモデム及び情報信号転送手段を用いてサーバと通信できて、該モデムからの信号を電話回線網を介して該サーバへ転送可能とする。
【0030】
各周辺機器に関連された制御アプリケーションはサーバに対してダイレクト・アクセスできる。代替的には、各周辺機器に関連された制御アプリケーションは、例えば、通信コントローラを介して、非直接的にサーバにアクセスし得て、該通信コントローラが該サーバとの通信を補助するために前記制御アプリケーションの各々に応答する。
【0031】
前記ネットワークは、情報データベース(レガシー・ホスト)及び前記サーバの間に延在する通信リンクによって、該情報データベース(レガシー・ホスト)を含み得る。
【0032】
本発明の第4の局面に従えば、先行する通信の受領確認をし損ねた任意の周辺装置のIDを伝送することによって、トランザクション処理端末装置を含む接続システムからの他の周辺装置の機能的逸脱を知らせる周辺装置が提供される。
【0033】
この伝送は同報通信の形態であり得る。
【0034】
本発明の第5の局面に従えば、シャットダウンしたか或は先行通信に対して応答し損ねたことを知らせる任意の周辺装置に対しての、内部レジスタ内の参照符を削除することによって、トランザクション処理端末装置を含む連結システム内における他の周辺装置の機能的逸脱を記録する周辺装置が提供される。
【0035】
好ましくは、この周辺装置は、1つの機能グループの一部である他の周辺装置から入ってくるメッセージを記憶するメモリ・キューを有し、それらメッセージは受信された順序でそのキュー内に記憶され、前記装置が最前に記憶された第1のメッセージにアクセスして、ひとたびアクセスされるとそのキューから1つのメッセージを削除する。
【0036】
本発明の第6の局面に従えば、複数の周辺装置から成る機能グループが提供され、機能的に存在している装置を識別すべく且つ前記複数装置から成る機能グループ内の通信に向けられるべく使用されるダイナミック・レジスタを、各装置が同期して維持している接続ネットワークにわたっての通信を介して共同動作する複数の周辺装置から成る機能グループが提供され、前記機能グループがトランザクション処理端末装置を含んでいる。
【0037】
本発明の第7の局面に従えば、ピア・ツー・ピア通信を介して相互に共同動作する複数のネットワーク接続された周辺装置と、前記ネットワーク接続された装置と該ネットワークに接続されたサーバとの間の通信を可能とするが、装置間のピアツーピア通信が前記サーバへ伝送されることを阻止するファイヤー・ウォールとを備えるトランザクション端末装置が提供される。
【0038】
本発明の第8の局面に従えば、接続ネットワークにわたって通信する複数の共同動作可能な周辺装置によって使用されるソフトウェアの容器として、且つ、トランザクションを処理すべく前記周辺装置の内の少なくとも1つによって必要とされるデータに対するプロキシー・サーバ(代理サーバ)として動作するサーバ装置が提供される。
【0039】
本発明の第9の局面に従えば、周辺装置が提供され、該周辺装置の制御下でのハードウェアに対するインタフェースを通じて通信されたハードウェア状態に基づくと共に、接続されたネットワークにわたって他の周辺装置から受信されたメッセージに基づく状態マシンとして動作する周辺装置が提供される。
【0040】
本発明の実施例は、例示目的で、添付図面の内の残りの図面を参照して以下説明される。
【0041】
【発明を実施する形態】
図2で参照されるように、本発明の一実施例に従った周辺機器のソフトウェア・コントロールのブロック線図が示されており、この図2における同様番号は図1における同様特徴又は構成を言及するものである。図2において、ATM26は各々が関連された制御アプリケーション30,32,34,36を対応して有する4つの周辺機器16,18,20,22を含む。例えば、カード・リーダ16は関連されたカード・リーダ制御アプリケーション30を有する。これら制御アプリケーションの各々は、それら制御アプリケーション30,32,34,36の各々に応答してサーバ14との通信を補助する通信コントローラ38を介して該サーバ14と接続されている。各制御アプリケーション(例えば30)は、その関連された周辺機器(例えば16)を、その周辺機器に対する専用装置ドライバ(不図示)を用いて制御している。
【0042】
図3で参照されるように、ワイド・エリア・ネットワークの一部である、上位通信リンク104を介してサーバ14に接続されたATM102を含むATMトランザクション・ネットワークの形態でのセルフサービス・ネットワーク100のブロック線図が示されている。リンク104はサーバ14からATM102に対して効率的なデータ転送を提供する。トランザクション・データベース(又はレガシー・ホスト)12も従来の通信リンク106を介してサーバ14に接続されている。
【0043】
ATM102は、カード・リーダ116、受領書プリンタ118、キャッシュ・ディスペンサ120、暗号化キーボード128、並びに、ディスプレイ130(キーボード128及びディスプレイ130は共同してユーザ・インタフェースを形成している)を含む複数の周辺機器を収容している。典型的なATMキーボードは数字キーパッドと、「エンター(ENTER)」及び「キャンセル(CANCEL)」等々とラベル付けされ得る小数の追加キーとを有することになる。これら周辺機器116,118、120,128,130は、RS−232リンク136によってATM102内に収容されたセントラル・プロセッサ138に接続されている。
【0044】
ATM102は、ハード・ディスクの形態のマス・ストレージ装置140をも有する。このハード・ディスク140は少なくとも1つの装置ドライバと、周辺機器116,118,120,128,130に対する少なくとも1つの(図2における30,32,34,36と同様の)制御アプリケーションとを記憶する。TCP/IPプロトコルはATM102内での通信に用いられる。
【0045】
電力がATM102に付与されると、セントラル・プロセッサ138は初期化されるが、それには、装置ドライバ及び制御アプリケーションがマス・ストレージ装置140からセントラル・プロセッサ138にロードされることが含まれる。各制御アプリケーションはプロセッサ138上をそれぞれ独立して作動するプロセスである。ひとたび装置ドライバ及び制御アプリケーションがセントラル・プロセッサ138にロードされると、制御アプリケーションはチーム作成プロセスを実行して、以下に説明するように複数の周辺機器から成るチームを形成する。
【0046】
チーム作成プロセスの一部として、各周辺機器用の制御アプリケーションはリンクされたリスト(リンク・リスト)として記憶される機能グループ・レジスタを作成する。このリストにおける第1のエントリーはその周辺機器自体であり、他のエントリーはその他の周辺機器に対して使用される。図4Aは、カード・リーダの制御アプリケーションに対する完成された機能グループ・レジスタ150を示す。このレジスタ150は、カード・リーダ周辺機器を含むそのチームの一部であり得る各周辺機器に対するエントリーを有する。各エントリーは3つのフィールド、即ち、周辺機器識別フィールド152、周辺機器IPアドレス・フィールド154、並びに、ポート・アドレス・フィールド156を有する。
【0047】
周辺機器IPアドレス・フィールド154は、その周辺機器に関連された制御アプリケーションが作動するプロセッサのアドレスである。こうして図3の実施例においては各周辺機器に対する周辺機器IPアドレス・フィールド154が同一となり、全ての制御アプリケーションを走らせるプロセッサ138のアドレスとなる。しかしながら各周辺機器がその関連された制御アプリケーションをそれ自体のプロセッサ上で作動させる実施例においては、こうしたアドレス・フィールド154が関連周辺機器プロセッサのアドレスを含むことになり、即ち各周辺機器のアドレス・フィールド154が異なる。
【0048】
各周辺機器が信号を受信するポート・アドレス・フィールド156は予め決定されるものであり、その周辺機器に関連された制御アプリケーション内に書込まれている。
【0049】
先ず、カード・リーダ制御アプリケーションに対するレジスタ150は、該制御アプリケーションがその関連周辺機器の識別子を除いて、周辺機器識別フィールド152内の全てのエントリーをブランク(空白)のままとするので、図4Bに示されるように現れることになる。
【0050】
周辺機器が電力を受け取ったとしても、使用には有効ではない可能性があり、それ故にチームに加入するには有効ではない可能性がある。例えば、周辺機器は故障のため、ペーパ(受領書プリンタの場合)或は通貨(キャッシュ・ディスペンサの場合)の補給を必要とするためにシャットダウンされる可能性がある。それ故に、カード・リーダ制御アプリケーションはカード・リーダのテストを実行して、該カード・リーダが正しく機能していることを保証する。もしカード・リーダが正しく機能していれば、制御アプリケーションは、チームへの加入の有効性を、他の制御アプリケーションに対してスタートアップ信号(「ハロー(HELLO)・メッセージ」を同報通信することによって示唆する。
【0051】
TCP/IPネットワーク上の同報通信メッセージは、特別な保留IPアドレス(255.255.255.255)を使用する。そのTCP/IPネットワークに接続されたノード毎(IPアドレスを有する装置毎に)に同報通信メッセージを受信する。
【0052】
「ハロー」・メッセージは、初期化されている周辺機器に対する識別子と、信号を受信するためのその周辺機器でのアドレスとを含む。例えば、カード・リード制御アプリケーションは、識別子「カード・リーダ」、(プロセッサIPアドレス・フィールド154からの)プロセッサ・アドレス「178.132.152.212」、並びに、(ポート・アドレス・フィールド156からの)ポート・アドレス「6040」を伝送する。プロセッサ138内のTCPスタックは、そのIPアドレス「178.132.152.212」」がそれ自体だけに関連していることを認識して、物理的層にわたって同報通信を伝送することはない。その他の周辺機器に関連している(プロセッサ138上で作動している)制御アプリケーションはこの「ハロー」・メッセージを受信することになり、もしチームに加わることが有効であれば、対応してそれらのレジスタ150を更新することになる。
【0053】
理解して頂けるように、この実施例で用いられているIPアドレス(「178.132.152.212」)は典型的なIPアドレスの単なる一例である。
【0054】
もしキャッシュ・ディスペンサ制御アプリケーションが、識別子「キャッシュ・ディスペンサ」、IPアドレス「178.132.152.212」、並びに、ポート・アドレス「6010」を伴う「ハロー」・メッセージを伝送したならば、カード・リーダ制御アプリケーションはそのレジスタ150を更新することになって、図4Cに示されるようにこの情報を含む。こうして各周辺機器制御アプリケーションは、チームにおける全ての他のアクティブな周辺機器の識別子(又はID)及びアドレスのレジスタを維持する。
【0055】
ひとたびチーム作成プロセスが完了すると、セントラル・プロセッサ138上で作動する個々別々の制御アプリケーションはクライアント-サーバ技術を用い、サーバ14と通信して、レガシー・ホスト12から顧客特定トランザクション情報を取得する。
【0056】
またチーム作成プロセスはディスプレイ130に、どの周辺機器が利用可能であるか、そしてそれ故に、どのサービスをユーザに対してオファーするために表示させるべきかを決定させ、利用可能でないサービスは異なる色で示すか、全く表示しないようにする。
【0057】
理解して頂けるように、ATM102の動作中、全ての制御アプリケーションはセントラル・プロセッサ138内に常駐するが、各制御アプリケーションは他の制御アプリケーションとは独立している。
【0058】
(例えば、もしカード・リーダ116内でカードがジャムしたり、或は受領書プリンタ118内でペーパがジャムしたりしての)動作中における故障事態に、周辺機器はそのチームから撤退することができる。これを実行するには、その周辺機器に対する制御アプリケーションがシャットダウン信号(「グバイ(GOODBYE)」・メッセージ)」を送信して、もはや利用可能ではないことを示唆することである。この「グバイ」・メッセージは撤退する周辺機器のID又は識別子を含む。チームにおける各制御アプリケーションは、そのレジスタ150からの撤退周辺機器に対する参照符を除去することによって該レジスタ150を更新し、それによってその周辺機器をチームから削除する。
【0059】
もし周辺機器が物理的に除去されたならば、或は周辺機器に対する電力がダウンしたならば、今行方不明となっている周辺機器に対してメッセージを送信することを試みる第1アプリケーション・モジュールは、それ周辺機器が行方不明であり、その代わりに「グバイ」・メッセージを送信していることを検出することになる。そうした事態の場合、その「グバイ」・メッセージは、その「グバイ」・メッセージを送信している周辺機器のIDよりは行方不明周辺機器のIDを含む。その他の(残存する)周辺機器に対する制御アプリケーションは、この「グバイ」・メッセージに応じてそれらのレジスタを更新する。
【0060】
周辺機器が再接続されると、その関連制御アプリケーションは「ハロー」・メッセージを同報通信して、その他の制御アプリケーションがそれらのレジスタ150を更新することを可能とする。ひとたびチーム作成プロセスが完了すると、任意の新規加入する周辺機器はそのチームの現行メンバーについての情報を必要とする。それ故に、チーム作成プロセスが完了した後に「ハロー」・メッセージが受信されると、各アクティブ制御アプリケーション(即ち、各アクティブ周辺機器に対する制御アプリケーション)は「ハロー」・メッセージを再伝送して、新規加入周辺機器がそのチーム用の正確なレジスタ150を作成することを可能とする。
【0061】
個々別々の制御アプリケーションはチームとして動作するように構成され、各アプリケーション・モジュールはチーム・メンバー或は対等者(又は同僚)として考えられる。
【0062】
全ての制御アプリケーションに対して共通アプリケーション・フローを有することは、各制御アプリケーションが他の制御アプリケーションやATM102内の任意の他の装置に対してインタフェース接続するような均一性又は一律性を確保する。
【0063】
制御アプリケーションは駆動されているイベントである。内部イベント(例えば、ユーザ入力或はハードウェア活動)は各制御アプリケーションの状態を駆動する。1つの制御アプリケーションの状態が変化すると、それはチームの他の全てのメンバー(即ち、他の全てのアクティブ制御アプリケーション)に対して適切なメッセージを伝送する。これらメッセージに基づくイベントは、他の制御アプリケーションがそれら自体を適切状態にセットさせることを可能とするように使用される。
【0064】
任意の制御アプリケーションの状態が変化すると、イベント・メッセージが同報通信されて、そのチームの他のメンバーが適切に活動することを可能とする。
制御アプリケーションの状態は、例えば、ハードウェア・イベント、ユーザ入力、或は、時間切れ状態等の結果として変化し得る。
【0065】
ATM102はイベント駆動されたシステムとして動作する。あるイベントが内部的に発生している周辺機器に対する制御アプリケーションから、ATM102内の他の制御アプリケーションに対してメッセージが伝送される。これら他の制御アプリケーションはそのイベントに関係があり得るか、或は関係があり得ないかである。典型的なトランザクション・シーケンスがATM102用に図5に示されている。
【0066】
ここで図5で参照されるように、第1列160は複数イベントからシーケンス及びそれらに関連されたイベント・メッセージを示す。第2列162、第3列164、並びに、第4列166は、ディスプレイ130、カード・リーダ116、並びに、キャッシュ・ディスペンサ120の、第1列160に挙げられた各イベント・メッセージの生成に続いての動作を示す。ディスプレイ160の動作を示す第2列162において、引用符内の文言はユーザに対してテキスト表示された一例である。
【0067】
ATM102が、カード・リーダ116、受領書プリンタ118、キャッシュ・ディスペンサ120、キーボード128、並びに、ディスプレイ130を含む周辺機器から成るチームを伴って動作している場合、新規ユーザによってカードがカード・リーダ116内へ挿入されるイベント時、メッセージ「CARD_INSERTED」がカード・リーダ制御アプリケーションによってそのチーム内のその他の周辺機器に対して伝送される。
【0068】
そのメッセージの影響で、ディスプレイ130はテキスト「PINを入力下さい」を表示させられる。ユーザがPIN(個人識別番号)を入力すると、「検証ユーザPIN」動作が生ずる。これは、サーバ14を介して、レバシー・ホスト12と通信するリンク104を使用することを含むことになる。もし入力されたPINが、カード・リーダ116内へ挿入されたその特定のカードに対して有効と判明されたならば、ディスプレイ130に然るべく知らされて、それに及んでその制御アプリケーションが「USER_VALID」イベント・メッセージを生成する。これがキャッシュ選択要求を表示させる。次いでユーザは、次にイベント・メッセージ、即ち「CASH_REQUEST」の伝送を生じさせる特定額を入力する。
【0069】
この「CASH_REQUEST」メッセージは、その要求額を計算させようにキャッシュ・ディスペンサ120を動作させ、同時にディスプレイ130にテキスト「あなたのキャッシュの計算中」をそのスクリーン上に表示させる。キャッシュ・ディスペンサ120がそのタスクを完了すると、その関連された制御アプリケーションは「CASH_STAGED」メッセージを生成して伝送する。この「CASH_STAGED(キャッシュ展開状態)」メッセージの受信に及んで、カード・リーダ116は挿入されたカードをATM102におけるカード入口スロットから部分的に提示して、ユーザがカードを取り除くことを可能としている。次いでカード・リーダ116に関連された制御アプリケーションは、イベント・メッセージ「CARD_PRESENTED(キャッシュ提示済み)」を伝送して、ディスプレイ130にテキスト「カードをお取り下さい」を表示させる。
【0070】
カード・リーダ116がカードの取り除きを検出すると、その関連制御アプリケーションは「CARD_TAKEN(カード取り除き済み)」メッセージを生成して伝送する。この「CARD_TAKEN」メッセージの受領に及んで、キャッシュ・ディスペンサ120は計算し終わったキャッシュを提示する。キャッシュが提示されると、キャッシュ・ディスペンサ120に関連された制御アプリケーションは「CASH_PRESENTED(キャッシュ提示済み)」メッセージを生成し伝送して、ディスプレイ130に「Please take cash(キャッシュをお取り下さい)」を表示させる。ディスペンサ120のキャッシュの取り除き検出に及んで、その関連制御アプリケーションは「CASH_TAKEN(キャッシュ取り除き済み)」メッセージを、そのチーム内の各モジュールに関連された制御アプリケーションの全てに伝送する。この「CASH_TAKEN」メッセージの受領に及んで、そのチーム内の周辺機器の各制御アプリケーションはその対応する各周辺機器を他のユーザに対しての準備ができた初期状態にリセットする。
【0071】
上述の説明から明らかなことは、図5の第1列160に挙げられたメッセージは個々別々の適用周辺機器、そうして全体としての動作を例示したように駆動すべく使用されることである。
【0072】
各種メッセージは全ての周辺機器に伝送されるが、多くの場合、1つのみの周辺機器或は周辺機器の内の幾つかのみがそれらメッセージを利用することになる。例えばカード・リーダ116はユーザによって入力されたキャッシュ引出金額を知る必要性あり得て、もしキャッシュ引出がサーバ14によって検証されキャッシュ・ディスペンサ120によって分与されたならば、そのカードを適正に更新できるようになる。図5には示されていないが、個別の周辺機器とサーバ14とレガシー・ホスト12の間に生ずる様々な通信がある。
【0073】
本発明の実施例を提供できる代替的なハードウェア・アーキテクチャが図6に示されており、カード・リーダ216、受領書プリンタ218、キャッシュ・ディスペンサ220、並びに、ユーザ・インタフェース222を含む複数のインテリジェント周辺機器を有するATM202を備えるATMトランザクション・ネットワーク200を示している。ユーザ・インタフェース222はキーボード及びディスプレイ・ユニットの双方を含む。
【0074】
図3及び図6の周辺機器間の基本的な差、例えばカード・リーダ116及びカード・リーダ216の差は、図6における周辺機器が個々別々に任意のセントラル・プロセッサとは独立して動作するように構築されていることであり、即ち、各周辺機器が、サーバ14とダイレクトに通信できるように、それらからソフトウェアをダウンロードできるように、そして、そのダウンロードされたソフトウェアをそれ自体のプロセッサ上でダイレクトに作動させるように動作可能である。しかるに、対照的に、図3の周辺機器は、サーバ14と直に通信し、ソフトウェアをハード・ディスク140からダウンロードし、そして、そのダウンロードされたソフトウェアを該周辺機器を制御すべく動作させられるセントラル・プロセッサ138から制御されている。
【0075】
しかしながら両実施例において(図3及び図6)、周辺機器に対する制御アプリケーションは、セントラル・プロセッサ上で作動しようが(図3)或は個別の周辺機器内で作動しようが(図6)、相互に通信して相互に生成された信号に応じて動作する。
【0076】
図6において、各周辺機器216,218,220,222は、埋め込みプロセッサ、関連揮発性メモリ(例えば32メガバイトRAM)、その周辺機器を立ち上げるための不揮発性メモリ、並びに、TCP/IPネットワーク接続部を有する。ATM202は通信リンク204によってサーバ214と接続され、それは、複数のATMをサーバ214に接続するワイド・エリア・ネットワーク(WAN)の一部である。リンク204は高帯域幅のネットワーク接続であり、ソフトウェアの効率的且つ迅速なダウンロードを可能とし、TCP/IP転送プロトコルを利用する。
【0077】
通信リンク204の特徴は、ATM202における各周辺機器216,218,220,222がリンク104を介してサーバ214にダイレクトに且つ独立して接続されており、従って個々のクライアント対サーバ214となることである。これがこの実施例で必要となるわけは、各周辺機器がその他の周辺機器とは独立してソフトウェアをダウンロードできなければならないからである。図3実施例と同じように、サーバ214は通信リンク106を介してレガシー・ホスト12(基本的な金融情報データベース)に接続されている。
【0078】
ATM102における周辺機器によって使用される制御アプリケーションはサーバ214に記憶されている。同一アプリケーション・ソフトウェアは、サーバ214にリンクされているネットワーク200の内の他の端末装置における対応する周辺機器によっても使用可能である。こうして、この構成の1つの長所は、制御アプリケーション・ソフトウェアがサーバ214で更新され得て、全ての関連周辺機器がその更新されたソフトウェアをダウンロードすることになり、それによってソフトウェア更新を中央集権化する。
【0079】
各周辺機器216,218,220,222からサーバ214へのダイレクト接続を提供するリンク204に加えて、リンク204はATM202の個別周辺機器216,218,220,222間に生ずる通信をも可能とする。こうして周辺機器216,218,220,222の内の任意のものの動作状態に関しての情報は、その他の全ての周辺機器216,218,220,222に伝送可能である。
【0080】
周辺機器(例えば216)が先ず電源投入されると、不揮発性メモリを用いて立ち上がり、次いでサーバ214に対してメッセージを伝送する。このメッセージの受信に及んで、サーバはソフトウェアをその周辺機器にアップロードして、該周辺機器が初期化してチーム作成プロセスを始めることを可能とする。
【0081】
図6のハードウェア・アーキテクチャは図3のものとは異なっているが、チーム作成プロセスと図4及び図5を参照して説明したそれに続く動作とは、これら2つの実施例で同一である。図7は、図6の実施例に対する典型的な機能グループ・レジスタ150’を示しており、その端末装置における各周辺機器におけるプロセッサがそれに関連された制御アプリケーションを作動しているので、各周辺機器は異なるIPアドレスを有する。
【0082】
動作中、サーバ214に対して1つの要求が周辺機器によって為され、ユーザに特定された情報が求められて、適正に現行のトランザクションを行う。例えば、キャッシュ・ディスペンサ220は、要求されキャッシュ引出に対する充分な資金を有するかを決定すべくそのユーザの現行残額を必要とすることになる。ユーザ・インタフェース222は口座残額及び定期勘定報告を必要とする可能性があり、これらをユーザに表示する。
【0083】
周辺機機器からサーバ214への直接接続を有することによって、セントラル・プロセッサ及びマス・ストレージ装置を用いることを回避することが可能である。
【0084】
理解して頂けるように、図2に示される通信コントローラ38の機能はセントラル・プロセッサ138(図3実施例)に組み込み可能であるか、或は、各周辺機器216,218,220,222(図6実施例)に組み込み可能であるか、或は、データを各周辺機器216,218,220,222(図6実施例)からサーバ214(図6実施例)へ転送する個別ネットワーク・ルータであることが可能である。
【0085】
本発明の何れかのハードウェア実施例(図3或は図6)において動作する個々別々の制御アプリケーションは、チームとして動作すべく構成され、各アプリケーション・モジュールはチーム・メンバー或は対等者(又は同僚)として考えられている。
【0086】
様々な変更が、本発明の範囲内において、上述の実施例に対して為され得、例えば、通信リンク104は任意の好都合なリンクであって、ローカル・エリア・ネットワークの一部であることが可能であるか、或は、それはダイヤルアップ・モデム接続部を有する専用リンクであることが可能である。他の実施例において、単一のオフ-サイト端末装置に対して等の場合、通信リンク204は低速ダイヤルアップ・モデムであることが可能である。他の実施例において、RS−232リンク136以外の通信機構が、例えばUSB(ユニバーサル・シリアル・バス)、ファィヤー・ワイヤ(Firewire)、或はイーサネット・リンクが使用可能である。
【0087】
秘密のトランザクションが処理される実施例において、ファイヤー・ウォール(Firewall)を用いることができ、トランザクションが確保されることを保証し且つその周辺装置が認可されていない者によってアクセスされることを保護する。ファイヤー・ウォールはサーバ14及びレバシー・ホスト12間で実行される。
【0088】
小売りの販売時点情報管理(POS)端末装置がネットワーク内で用いられる実施例では、レガシー・ホストが小売り情報データベースであり得る。他の実施例では、信号を受信できる他の周辺機器のアドレスが各周辺機器に対する制御アプリケーションに書込まれ得て、各制御アプリケーションがその関連された周辺機器のアドレスや、他の周辺機器の全ての可能性あるアドレスを知るようなる。
また他の実施例では、異なる通信プロトコルが使用され得て、例えばRS232に基づくプロトコルがTCP/IPの代わりに使用され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、先行技術に係るATMネットワークと、ATM内における周辺機器のソフトウェア制御とを示すブロック線図である。
【図2】図2は、本発明の一実施例に従った、ATM内における周辺機器のソフトウェア制御を示すブロック線図である。
【図3】図3は、本発明の実施例に従ったATMネットワークのブロック線図である。
【図4】図4A、図4B、並びに、図4Cは、図3の実施例の特徴を示す表である。
【図5】図5は、図3に示されるようなATM端末装置における典型的なイベント・シーケンスを示すフローチャートである。
【図6】図6は、本発明の代替実施例に従ったATMネットワークのブロック線図である。
【図7】図7は、図6の実施例の特徴を示す表である。
【符号の説明】
12 レガシー・ホスト
14,214 サーバ
16,116,216 カード・リーダ
18,118,218 受領書プリンタ
20,120,220 キャッシュ・ディスペンサ
22,128,130,222 ユーザ・インタフェース
24 セントラル・プログラム
26,102,202 ATM(現金自動入出機)或はセルフサービス端末装置
30,32,34,36 制御アプリケーション
38 通信コントローラ
100 セルサービス・ネットワーク
Claims (4)
- 複数の周辺装置を備えたセルフサービス端末装置と、当該セルフサービス端末装置と通信回線を介して接続されたサーバーと、により構成されたセルフサービス端末装置のネットワーク・システムであって、
前記複数の周辺装置の夫々は、所定の機能を行うハードウェアと、当該ハードウェアを制御するための制御手段と、前記サーバーと前記ネットワークを介して通信するための通信リンク手段と、を備え、
前記サーバーは、前記複数の周辺装置の各々が実行するトランザクション処理のための他の制御アプリケーションとは各々が独立して動作する前記複数の周辺装置に対応した複数の制御アプリケーション及びドライバ用ソフトウェアを格納し、
前記複数の周辺装置の夫々は、前記サーバーから夫々の前記トランザクション処理のための前記制御アプリケーション及びドライバ用ソフトウェアを個別にダウンロードし、
前記セルフサービス端末装置を構成する前記複数の周辺装置のダウンロードされた前記制御アプリケーションは、夫々の前記トランザクション処理において生成されたステータス信号を他の周辺装置の前記制御アプリケーションに対し所定のプロセス通信プロトコルに基づいて相互に通信し、前記複数の周辺装置の夫々は他の周辺装置における動作状態に応じた処理を行い、
前記周辺装置の各々は、当該セルフサービス端末装置内で機能している他の周辺装置の記録を維持するレジスタを備え、他の周辺装置から通信された信号に応じて受領確認信号を返信し、前記受領確認信号が返信されない周辺装置を故障周辺装置として識別し、当該故障周辺装置の機能的逸脱を他の周辺装置に通信する、ことを特徴とするセルフサービス端末装置のためのネットワーク・システム。 - 前記周辺装置は、前記ステータス信号を他の全ての周辺装置に対して同報通信することを特徴とする請求項1に記載のセルフサービス端末装置のためのネットワーク・システム。
- 前記周辺装置は、選択された周辺装置に直接的にアドレス指定された信号を用いて相互に通信することを特徴とする請求項1に記載のセルフサービス端末装置のためのネットワーク・システム。
- 前記セルフサービス端末装置は、ATM又はPOS端末装置である、請求項1乃至3の何れかの項に記載のセルフサービス端末装置のためのネットワーク・システム。
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