JP4949697B2 - 建物 - Google Patents

建物 Download PDF

Info

Publication number
JP4949697B2
JP4949697B2 JP2006052469A JP2006052469A JP4949697B2 JP 4949697 B2 JP4949697 B2 JP 4949697B2 JP 2006052469 A JP2006052469 A JP 2006052469A JP 2006052469 A JP2006052469 A JP 2006052469A JP 4949697 B2 JP4949697 B2 JP 4949697B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
building
floor
hollow
air
ventilation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006052469A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007231557A (ja
Inventor
康憲 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Misawa Homes Co Ltd
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Misawa Homes Co Ltd filed Critical Misawa Homes Co Ltd
Priority to JP2006052469A priority Critical patent/JP4949697B2/ja
Publication of JP2007231557A publication Critical patent/JP2007231557A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4949697B2 publication Critical patent/JP4949697B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Building Environments (AREA)

Description

本発明は、住宅等の建物に関する。
近年、空調機器の発達に伴い、空調機器を利用して冷暖房を行うようになっている。そのため、住宅等の建物においては、空調効果を高めるために、屋内外の空気の出入りを遮断し、室内の熱が屋外に漏れないようにし、建物の内部の空調におけるエネルギー損失を少なくするために、室内の気密性および断熱性を高くした高気密・高断熱建物が利用されている。
そして、このような高気密・高断熱建物は、屋内外の空気の出入りを遮断しているために換気を十分に行う必要があった。そこで、高気密・高断熱建物の換気を行うために、建物内の部屋等、仕切られた複数の空間をまとめて換気するセントラル換気装置が利用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−344253号公報
ところが、このような換気装置を用いると換気装置の設置にコストがかかる上、多くのエネルギーを消費するという問題があった。このため、特に、春や秋等の気候がよい季節においては上記のような換気装置を用いずに、各部屋の窓やドアを開けて建物内に外気を導入し、建物内部の空気と入れ換える等して自然換気を行うようにしている。
しかしながら、このように各部屋の窓やドアを開けただけでは、空気が通過しにくい箇所等に暖かい空気が溜まってしまい、効率よく換気を行うことが困難な場合があった。そこで、部屋の隅々まで外気が行き渡るようにするために建物内の通風性を向上させることが可能な技術の開発が望まれていた。
また、一般に住宅等の建物では、上述のような通風性の向上に対する要望だけでなく、採光性を良くしたい、建物内部において開放感を得たい等の要望がある。
採光性を良くしたいという要望に対しては、奥行きに比べて間口の大きい南向きの建物としたり、大きな窓を設けたりすることなどが行われている。また、建物内部において開放感を得たいという要望に対しては、部屋と部屋とを隔てる壁を可能な限り少なくすることなどが行われている。
ところが、通気性の向上に加え、採光性の向上または開放感を得るために、上述のように大きな窓を設けたり、壁を少なくしたり等の方法を採用した場合、建物自体の強度が低下してしまう場合があった。
本発明の課題は、建物自体の強度を低下させることなく、採光性や通気性を向上させることができるとともに開放感を得ることができ、これによって、快適な居住環境を形成することが可能な建物を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、例えば、図1〜図5に示すように、複数の木質構造用パネルを平面視略ロ字状となるように組み立てて形成した中空柱2が建物本体1の周縁部のうち一方の縁部と他方の縁部とに沿ってそれぞれ所定の間隔で複数立設されるとともに、これら複数の中空柱2に、上下に連続する風洞部3が中空柱2の内面に沿ってそれぞれ設けられており、
前記複数の中空柱2に、建物本体1内の部屋1aに向かって開口する通気口4がそれぞれ形成されることによって、前記風洞部3と前記部屋1aとが連通され、
さらに前記複数の中空柱2の上端部に、外部に向かって開口する排気口5がそれぞれ形成されることによって、前記風洞部3と外部とが連通されており、
建物本体1の屋根裏には、前記一方の縁部側の中空柱2の上端部と、前記他方の縁部側の中空柱2の上方に通じる通風路33が形成されており、前記一方の縁部側の中空柱2の上端部は、この通風路33を介して前記屋根裏に連通されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、前記複数の中空柱2に、建物本体1内の部屋1aに向かって開口する通気口4がそれぞれ形成されることによって、前記風洞部3と前記部屋1aとが連通され、さらに前記複数の中空柱2の上端部に、外部に向かって開口する排気口5がそれぞれ形成されることによって、前記風洞部3と外部とが連通されているので、部屋1a内の空気を、前記風洞部3を通じて外部へと排気することができる。これによって、従来とは異なり、建物本体1内の空気が通過しにくい箇所等に溜まった暖かい空気を、建物本体1の周縁部に所定の間隔で複数立設された中空柱2を通じて効率良く換気することができ、通気性を向上させることが可能となる。
また、複数の木質構造用パネルを平面視略ロ字状となるように組み立てることによって前記中空柱2が形成され、しかも、このような中空柱2が建物本体1の周縁部に沿って所定の間隔で複数立設されているので、建物A自体の強度を十分に確保できる。
さらに、このように複数の中空柱2が建物本体1の周縁部に沿って所定の間隔で立設されているので、隣接する中空柱2どうし間が幅広な開口となり、この幅広な開口に大きな窓7を設けることができる。これによって、建物Aの採光性を向上させるだけでなく、より効率良く換気を行うことができるので、通気性を向上させることができ、部屋1aの隅々まで外気を行き渡らせることが可能となる。
そして、前記複数の中空柱2が建物本体1の周縁部に立設され、これら複数の中空柱2に囲まれた建物本体1の内部に、部屋と部屋とを隔てる壁を可能な限り少なくしたオープンスペースを形成することができ、建物A内部において開放感を得ることができる。
請求項2に記載の発明は、例えば、図3〜図5に示すように、請求項1に記載の建物Aにおいて、
前記複数の中空柱2の上端部には、透光性を有する蓋材6が設けられており、前記排気口5は前記中空柱2の上端部側面に形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、前記複数の中空柱2の上端部に、透光性を有する蓋材6が設けられているので、この蓋材6を通過して前記中空柱2の内部へと太陽光が射し込み、中空柱2の上端部近傍の空気を暖めることができる。これによって、前記風洞部3内を上昇してくる空気を暖めることができるので、暖かい空気が上昇する性質を利用して、空気の上昇および排気を促進することができ、より効率よく換気を行うことができる。
また、前記排気口5が前記中空柱2の上端部側面に形成されているので、上記のように風洞部3内を上昇してきた暖かい空気を、前記中空柱2を通じて確実に排気することができる。
請求項3に記載の発明は、例えば、図1および図2に示すように、請求項1または2に記載の建物Aにおいて、
前記建物本体1内には、下階から上階に吹き抜ける吹抜け部8が設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、前記建物本体1内に、下階から上階に吹き抜ける吹抜け部8が設けられているので、建物本体1内に流入した外部の空気を、前記吹抜け部8を通じて上下階で循環させることができ、部屋1aの隅々まで外気を行き渡らせることが可能となる。
しかも、このように吹抜け部8が建物本体1内に設けられているので、建物A内部において更に開放感を得ることができる。
請求項4に記載の発明は、例えば、図5に示すように、請求項1〜3のいずれか一項に記載の建物Aにおいて、
前記建物本体1の床9に、前記部屋1aと床下空間10とを連通する複数の通気孔11aを有する第1通気床部11が設けられ、前記中空柱2の下端部に、前記風洞部3と床下空間10とを連通する複数の通気孔12aを有する第2通気床部12が設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、前記建物本体1の床9に、前記部屋1aと床下空間10とを連通する複数の通気孔11aを有する第1通気床部11が設けられているので、床下空間10の空気を前記複数の通気孔11aを通じて前記部屋1a内に流入させることができ、通風性を向上させることができる。特に、夏場においては、床下空間10の冷たい空気を部屋1a内に流入させることができるので、部屋1a内の温度を下げることができ、快適な居住環境を形成することができる。
また、前記中空柱2の下端部に、前記風洞部3と床下空間10とを連通する複数の通気孔12aを有する第2通気床部12が設けられているので、床下空間10の空気を前記複数の通気孔12aを通じて前記風洞部3内に流入させることができる。さらに、床下空間10から流入した冷たい空気は、前記風洞部3内を上昇するにつれて中空柱2の上端部近傍で暖められるので、暖かい空気が上昇する性質を利用して、空気の上昇および排気を促進することができ、より一層効率良く換気を行うことができる。
請求項5に記載の発明は、例えば、図6に示すように、請求項4に記載の建物Aにおいて、
前記前記第1通気床部11および第2通気床部12は、前記複数の通気孔11a,12aを開閉する開閉手段15を備えていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、前記開閉手段15によって前記複数の通気孔11a,12aを開放することで、床下空間10の空気を前記部屋1a内および前記風洞部3内に流入させることができる。また、前記開閉手段15によって前記複数の通気孔11a,12aを閉塞することで、床下空間10の空気の流入を遮ることができる。
すなわち、例えば夏場においては、前記複数の通気孔11a,12aを開放した状態にすることによって、部屋1a内を涼しく保つことができるとともに、建物A内の暖かい空気を効率良く排気することができる。また、冬場においては、前記複数の通気孔11a,12aを閉塞した状態することによって、建物Aの気密性を向上することができるので、部屋1a内を暖かく保つことができ、快適な居住環境を形成することができる。
しかも、このように夏場において部屋1a内を涼しく保つことができるとともに、冬場において部屋1a内を暖かく保つことができるので、従来とは異なり、空調機器や換気装置等に係るコストを抑えることが可能となり、その上、多くのエネルギー消費を抑制することが可能となる。
本発明によれば、建物自体の強度を低下させることなく、採光性や通気性を向上させることができるとともに開放感を得ることができ、これによって、快適な居住環境を形成することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明に係る建物Aの実施の形態について説明する。なお、本実施の形態の建物Aは2階建てとなっており、図1が1階A1の平面図で、図2が2階A2の平面図となっている。
また、本実施の形態の建物Aは、壁や床、屋根といった建物の構成要素を予め工場にてパネル化しておき、施工現場でこれらのパネルを組み立てて構築するパネル工法で構築されるが、従来の軸組工法や壁式工法の木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造等の建物にも適用することができる。
本実施の形態の建物Aは、図1〜図5に示すように、複数の木質構造用パネルを平面視略ロ字状となるように組み立てて形成した中空柱2が建物本体1の周縁部に沿って所定の間隔で複数立設されるとともに、これら複数の中空柱2に、上下に連続する風洞部3が中空柱2の内面に沿ってそれぞれ設けられている。
なお、このように前記複数の木質構造用パネルを平面視略ロ字状となるように組み立てることによって前記中空柱2が形成され、しかも、このような中空柱2が建物本体1の周縁部に沿って所定の間隔で複数立設されているので、建物A自体の強度を十分に確保できるようになっている。
一方、図3および図4に示すように、前記複数の中空柱2に、建物本体1内の部屋1aに向かって開口する通気口4がそれぞれ形成されることによって、前記風洞部3と部屋1aとが連通されている。さらに前記複数の中空柱2の上端部に、外部に向かって開口する排気口5がそれぞれ形成されることによって、前記風洞部3と外部とが連通されている。
これによって、部屋1a内の空気を、前記風洞部3を通じて外部へと排気することができるので、従来とは異なり、建物本体1内の空気が通過しにくい箇所等に溜まった暖かい空気を、建物本体1の周縁部に所定の間隔で複数立設された中空柱2を通じて効率良く換気することができ、通気性を向上させることが可能となっている。
なお、この通気口4は、図3に示すように床9に近い高さ位置に設けられているが、図5に示すように、天井に近い高さ位置に設けるようにしても良い。
また、前記複数の中空柱2の上端部には、図3および図4に示すように、透光性を有する蓋材6が設けられており、前記排気口5は前記中空柱2の上端部側面に形成されている。そして、このように前記複数の中空柱2の上端部に、透光性を有する蓋材6が設けられているので、この蓋材6を通過して前記中空柱2の内部へと太陽光が射し込み、中空柱2の上端部近傍の空気を暖めることができる。
これによって、前記風洞部3内を上昇してくる空気を暖めることができるので、暖かい空気が上昇する性質を利用して、空気の上昇および排気を促進することができ、より効率よく換気を行うことが可能となっている。
また、前記排気口5が前記中空柱2の上端部側面に形成されているので、上記のように風洞部3内を上昇してきた暖かい空気を、前記中空柱2を通じて確実に排気することができる。
なお、本実施の形態の透光性を有する蓋材6としてガラス板が用いられるが、上述のように前記中空柱2の上端部に設けられているので外部に晒された状態となる。このため、例えば強化ガラス等、強度の高いガラス板を用いることが望ましい。
また、この蓋材6の形状としては、図4に示すように、平板状のもの(6a)を用いたり、図3および図5に示すように、半球体状に形成したもの(6b)を用いたり等、様々なものを用いても良い。なお、このように蓋材6を半球体状に形成することによって、太陽光の入射角が広くなるので、比較的長時間、中空柱2の上端部近傍の空気を暖めることができるようになっている。
また、図2に示すように、建物本体1の2階A2においては、2階A2の床9の外周縁部9aに沿ってバルコニー20が設けられており、図3〜図5に示すように、床9の外周縁部9a側に位置する中空柱2は、バルコニー20の周壁部21に近接するように設けられている。
そして、前記バルコニー20の周壁部21には、前記中空柱2の排気口5から排出された空気を外部へと排出するための排出口21aが設けられている。また、このバルコニー20の周壁部21の上端部には、前記中空柱2の上端部近傍の空気を暖めるために、例えばガラス等の透光性部材21bが設けられている。
ここで、前記建物本体1は、床9が、平面視略矩形状に形成された複数の矩形床部13と、平面視略三角形状に形成され、隣接する矩形床部13と同一長さの側縁部を有する複数の三角床部14とを交互に並設することによって、平面視略円弧状に形成されている。
また、前記複数の矩形床部13は、図7に示すように、幅広に形成された複数の第1矩形床部13aと、この第1矩形床部13aよりも幅狭に形成された複数の第2矩形床部13bとを有しており、これら第1矩形床部13aおよび第2矩形床部13bは交互に並設される。
前記第1矩形床部13aは幅広に形成されているので、この第1矩形床部13a上に、例えば1階A1にリビング22やダイニング23、キッチン24、浴室25等を設けたり、2階A2に複数の個室26,27,28,29を設けたりすることができる。なお、図示はしないが、この第1矩形床部13aは複数の床パネルを組み合わせることによって形成されている。
また、前記第2矩形床部13bは、第1矩形床部13aどうし間に位置し、かつ幅狭に形成されているので、例えばリビング22と玄関30とを仕切る壁や扉を設けたり、2階A2に上がる階段31,32を設けたり等の役割を果たすことができる。なお、図示はしないが、この第2矩形床部13bは、複数の床パネルを組み合わせることによって形成されている。
前記三角床部14は、並設された第1矩形床部13aと第2矩形床部13bとの間に配置されており、隣接する第1矩形床部13aの側縁部および第2矩形床部13bの側縁部と同一長さの側縁部を有している。すなわち、このように第1矩形床部13aと、第2矩形床部13bと、三角床部14とが並設されることによって前記平面視略円弧状の床9が形成されるようになっている。
なお、この三角床部14は、組み合わせることによって平面視略三角形状となるような複数の床パネルによって形成されている。また、製造・輸送・施工等において問題が無ければ、一枚物の三角床パネルとして形成しても良い。
また、この三角床部14を大きい三角形や小さい三角形の三角床部14に変えることによって、前記平面視略円弧状の床9の角度を調整することができるようになっている。
そして、並設された第1矩形床部13aと第2矩形床部13bとの間に、前記三角床部14が配置されるので、前記第1矩形床部13aよりも幅狭に形成された第2矩形床部13bの両側縁部に三角床部14が位置することになり、第2矩形床部13b付近における床9の外周縁部9aを、より平滑な曲線に近づけることができる。
また、このように前記建物本体1の床9が平面視略円弧状に形成されているので、この床9上に位置する天井A3や屋根A4等も平面視略円弧状に形成されており、これら床9や天井A3、屋根A4の形状に合わせて壁A5が曲面状に形成されている。
一方、前記複数の中空柱2が建物本体1の周縁部に沿って所定の間隔で立設されることで、図1および図2に示すように、隣接する中空柱2どうし間が幅広な開口となり、この幅広な開口に大きな窓7が設けられている。これによって、建物Aの採光性を向上させるだけでなく、より効率よく換気を行うことができるので、通気性を向上させることができ、部屋1aの隅々まで外気を行き渡らせることが可能となる。
なお、本実施の形態おいて前記複数の中空柱2は、平面視略円弧状に形成された前記床9の外周縁部9aおよび内周縁部9bに沿って所定の間隔で立設されており、この床9の外周縁部9aおよび内周縁部9bが、上述の建物本体1の周縁部に該当する。
また、図1に示すように、複数の中空柱2に囲まれた建物本体1の内部に、部屋と部屋とを隔てる壁を可能な限り少なくした開放感のあるオープンスペースが形成されており、このオープンスペース内には、前記リビング22やダイニング23、キッチン24等が設けられている。
さらに、前記リビング22の上部には、図1および図2に示すように、1階A1から2階A2に吹き抜ける吹抜け部8が設けられており、さらに開放感を得ることができるようになっている。
そして、このように吹抜け部8が設けられることによって、建物本体1内に流入した外部の空気を、前記吹抜け部8を通じて上下階で循環させることができるので、部屋1aの隅々まで外気を行き渡らせることが可能となる。
一方、図5に示すように、前記建物本体1の床9には、前記部屋1aと床下空間10とを連通する複数の通気孔11aを有する第1通気床部11が設けられ、前記中空柱2の下端部には、前記風洞部3と床下空間10とを連通する複数の通気孔12aを有する第2通気床部12が設けられている。
また、前記第1通気床部11は、建物本体1の1階A1の床9に設けられており、前記第2通気床部12は、1階A1の床9と連続した高さ位置に設けられる柱内床部2aに設けられている。
このように前記建物本体1の床9に、前記部屋1aと床下空間10とを連通する複数の通気孔11aを有する第1通気床部11が設けられることによって、床下空間10の空気を前記複数の通気孔11aを通じて前記部屋1a内に流入させることができるので、通風性を向上させることができる。特に、夏場においては、床下空間10の冷たい空気を部屋1a内に流入させることができるので、部屋1a内の温度を下げることができ、快適な居住環境を形成することができる。
また、前記中空柱2の下端部に、前記風洞部3と床下空間10とを連通する複数の通気孔12aを有する第2通気床部12が設けられることによって、床下空間10の空気を前記複数の通気孔12aを通じて前記風洞部3内に流入させることができる。さらに、床下空間10から流入した冷たい空気は、前記風洞部3内を上昇するにつれて中空柱2の上端部近傍で暖められるので、暖かい空気が上昇する性質を利用して、空気の上昇および排気を促進することができ、より一層効率良く換気を行うことができるようになっている。
なお、前記第1通気床部11および第2通気床部12は、前記複数の通気孔11a,12aを開閉する開閉手段15を備えていることが望ましい。この開閉手段15としては、図6に示すように、前記第1通気床部11および第2通気床部12の複数の通気孔11a,12aを覆うことができる蓋状体15であり、この蓋状体15は、床材と同じ素材の上面部15aと、この上面部15aの下部に設けられる断熱材15bとを備えている。
そして、このような前記開閉手段15によって前記複数の通気孔11a,12aを開放することで、床下空間10の空気を前記部屋1a内および前記風洞部3内に流入させることができる。また、前記開閉手段15によって前記複数の通気孔11a,12aを閉塞することで、床下空間10の空気の流入を遮ることができる。
すなわち、例えば夏場においては、前記複数の通気孔11a,12aを開放した状態にすることによって、部屋1a内を涼しく保つことができるとともに、建物A内の暖かい空気を効率良く排気することができる。また、冬場においては、前記複数の通気孔11a,12aを閉塞した状態することによって、建物Aの気密性を向上することができるので、部屋1a内を暖かく保つことができ、快適な居住環境を形成することができる。
しかも、このように夏場において部屋1a内を涼しく保つことができるとともに、冬場において部屋1a内を暖かく保つことができるので、従来とは異なり、空調機器や換気装置等に係るコストを抑えることが可能となり、その上、多くのエネルギー消費を抑制することが可能となっている。
また、この蓋状体15を取り外して前記複数の通気孔11a,12aを開放した際は、例えば格子部を備えた格子枠(図示せず)を、前記蓋状体15と取り替えるようにして設けることによって、建物本体1の床9と、前記第1および第2通気床部11,12との間に生じる段差を解消することができるとともに、通気孔11a,12aの通気機能を確保することができるので好ましい。
なお、図5に示すように、建物本体1の屋根裏に、前記中空柱2の上端部と連通する通風路33を形成しても良い。この通風路33は、建物本体1の床9の内周縁部9b側に立設される複数の中空柱2の上端部から、建物本体1の床9の外周縁部9a側に立設される複数の中空柱2の上方に通じており、通風性の向上を図ることができる。
本実施の形態によれば、建物A自体の強度を低下させることなく、採光性や通気性を向上させることができるとともに開放感を得ることができ、これによって、快適な居住環境を形成することが可能となる。
本発明の建物の1階を示す平面図である。 本発明の建物の2階を示す平面図である。 本発明の建物を示す断面図である。 中空柱を用いた排気の態様を示す斜視図である。 本発明の建物を示す断面図である。 通気孔を開閉する開閉手段を示す断面図である。 本発明の建物の床の構成を示す概略図である。
符号の説明
A 建物
1 建物本体
1a 部屋
2 中空柱
3 風洞部
4 通気口
5 排気口

Claims (5)

  1. 複数の木質構造用パネルを平面視略ロ字状となるように組み立てて形成した中空柱が建物本体の周縁部のうち一方の縁部と他方の縁部とに沿ってそれぞれ所定の間隔で複数立設されるとともに、これら複数の中空柱に、上下に連続する風洞部が中空柱の内面に沿ってそれぞれ設けられており、
    前記複数の中空柱に、建物本体内の部屋に向かって開口する通気口がそれぞれ形成されることによって、前記風洞部と前記部屋とが連通され、
    さらに前記複数の中空柱の上端部に、外部に向かって開口する排気口がそれぞれ形成されることによって、前記風洞部と外部とが連通されており、
    建物本体の屋根裏には、前記一方の縁部側の中空柱の上端部と、前記他方の縁部側の中空柱の上方に通じる通風路が形成されており、前記一方の縁部側の中空柱の上端部は、この通風路を介して前記屋根裏に連通されていることを特徴とする建物。
  2. 請求項1に記載の建物において、
    前記複数の中空柱の上端部には、透光性を有する蓋材が設けられており、前記排気口は前記中空柱の上端部側面に形成されていることを特徴とする建物。
  3. 請求項1または2に記載の建物において、
    前記建物本体内には、下階から上階に吹き抜ける吹抜け部が設けられていることを特徴とする建物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の建物において、
    前記建物本体の床に、前記部屋と床下空間とを連通する複数の通気孔を有する第1通気床部が設けられ、前記中空柱の下端部に、前記風洞部と床下空間とを連通する複数の通気孔を有する第2通気床部が設けられていることを特徴とする建物。
  5. 請求項4に記載の建物において、
    前記前記第1通気床部および第2通気床部は、前記複数の通気孔を開閉する開閉手段を備えていることを特徴とする建物。
JP2006052469A 2006-02-28 2006-02-28 建物 Expired - Fee Related JP4949697B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006052469A JP4949697B2 (ja) 2006-02-28 2006-02-28 建物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006052469A JP4949697B2 (ja) 2006-02-28 2006-02-28 建物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007231557A JP2007231557A (ja) 2007-09-13
JP4949697B2 true JP4949697B2 (ja) 2012-06-13

Family

ID=38552425

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006052469A Expired - Fee Related JP4949697B2 (ja) 2006-02-28 2006-02-28 建物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4949697B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6529291B2 (ja) * 2015-03-13 2019-06-12 株式会社竹中工務店 建築物

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07269085A (ja) * 1994-03-28 1995-10-17 Misawa Homes Co Ltd 空調ダクト配設構造
JPH0861760A (ja) * 1994-08-19 1996-03-08 Misawa Homes Co Ltd ダクト構造
JPH0861727A (ja) * 1994-08-24 1996-03-08 Fujita Corp 構造躯体の中空構造部分を利用する換気システム
JPH09137994A (ja) * 1995-11-14 1997-05-27 Misawa Homes Co Ltd セントラル空調用ダクト
JP2002147834A (ja) * 2000-11-07 2002-05-22 Sanyo Industries Ltd 床換気装置
JP2002201804A (ja) * 2000-12-28 2002-07-19 Daiwa House Ind Co Ltd 建物における収納部構造
JP2003321931A (ja) * 2002-05-01 2003-11-14 Yamato Komuten:Kk 光ダクト、及び光ダクト用資材
JP2004150103A (ja) * 2002-10-30 2004-05-27 Mitsui Home Co Ltd 住宅内環境浄化システム
JP2005307610A (ja) * 2004-04-22 2005-11-04 Toshin Jyuken Co Ltd 建物の自然換気装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007231557A (ja) 2007-09-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5791883B2 (ja) 建物
JP4949697B2 (ja) 建物
JP5684465B2 (ja) 建物の換気構造
JP4000145B2 (ja) 外断熱工法を用いた屋根構造
JP4701074B2 (ja) 建物
JP6403605B2 (ja) 建物
JP5946047B2 (ja) 建築物の局所断熱構造
JP4873932B2 (ja) 建物
JP4542497B2 (ja) 建物
JP5130130B2 (ja) 採風機能付き建物
JP3919774B2 (ja) 建物の通気装置
JP2008057289A (ja) ユニット式建物
JP5133615B2 (ja) 建物
JP5002237B2 (ja) 建物の換気構造
JP4996850B2 (ja) 建物の間仕切り構造
JP5799477B2 (ja) ドーム状構造物
JP5467755B2 (ja) 建物
JP4843290B2 (ja) 建物
JP2007162389A (ja) 建物
JP3368486B2 (ja) 建築構造及びそれを備えた建物
JP4695486B2 (ja) 建物
JP6095136B2 (ja) 空調システム
JP2003328460A (ja) 住宅の通気工法
JP4902312B2 (ja) 屋根の換気構造
JP6804856B2 (ja) 建物

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20080122

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080219

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110706

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110712

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110907

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120228

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120308

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150316

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4949697

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees