JP4948509B2 - 放射線照射によって抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とが増加したセリシン、その製造方法及びその使用方法 - Google Patents

放射線照射によって抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とが増加したセリシン、その製造方法及びその使用方法 Download PDF

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Description

本発明は、放射線照射によって抗酸化能とチロシナーゼ(tyrosinase)阻害能とが増加したセリシン、その製造方法及びその使用方法に関する。より詳細には、放射線照射によって分子構造が変形されて分子量が増加し、抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とが増加したセリシンと、その製造方法及び前記放射線が照射されたセリシンを抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とを向上させる機能性の食品、化粧品、または、医薬品の素材として使用する方法に関する。
セリシンは、10kDaから300kDaまでの広い分子量帯と18種のアミノ酸で構成された高分子蛋白質である(非特許文献1参照)。
セリシンは、水溶性蛋白質であり、極性溶媒に溶けるか、酸またはアルカリである溶液で加水分解されるか、蛋白質分解酵素によって分解される時、セリシン分子のサイズは、温度、pH、処理時間などの多様な要素によって影響を受ける。
20kDa以上の高分子セリシンペプチドも医学分野の生材料、機能性メンブレイン、ヒドロゲル、また、機能性繊維として大部分使用されてきた(非特許文献2参照)。
したがって、シルク蛋白質の副産物として無駄に廃棄されているセリシンを再活用することができると、多大な経済的メリットになるため、前記のようなセリシンの再活用に対する技術の開発が要望されている。
Wei,T.,Li,M.Z.,&Xie,R.J.(2005).Preparation and structure of porous silk sericin materials.Macromolecular Materials and Engineering,290,188−194 A.ogawa,S.Terada,T.Kanayama,M.Miki,M.Morikawa,T.Kimura,A.Yamaguchi,M.Sasaki&H.Yamada.(2004).J.Biosci.Bioeng.,98,217
本発明者らは、生理的活性が増加したセリシンに対して研究する中、セリシン溶液に放射線を照射する場合、分子構造に変形を来たし、ラジカル消去能とチロシナーゼ阻害効果とが増加した高分子量のセリシンが得られることを確認し、このような知見に基づいて本発明の完成に至った。
本発明の第1の目的は、放射線照射を通じて分子構造が変形されることにより生理的活性が増加したセリシンを提供する。
また、本発明の他の目的は、前記分子構造が変形されることにより生理的活性が増加したセリシンの製造方法を提供する。
本発明のまた他の目的は、前記分子構造が変形されることにより生理的活性が増加したセリシンの使用方法を提供する。
前記の目的を達成するために本発明は、分子量6kDa以下の粉末形態のセリシンに10〜200kGy吸収線量のガンマ線照射することによって分子構造が変形して、前記ガンマ線を照射していない分子量6kDa以下のセリシンに比べて分子量が増加し、抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とが増加したセリシンを提供する。
また、本発明は、分子量6kDa以下の粉末形態のセリシンに10〜200kGy吸収線量のガンマ線を照射することによって分子構造を変形させる工程を含むことを特徴とする、前記ガンマ線を照射していない分子量6kDa以下のセリシンに比べて、分子量が増加し、抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とが増加したセリシンの製造方法提供する。
また、本発明は、前記の分子構造が変形されたセリシンを抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とを向上させる機能性食品の素材、化粧品の素材及び医薬品の素材として使用する方法を提供する。
本発明によるセリシンは、非照射区との対比においてラジカル消去能の増加と、チロシナーゼ抑制効果の増加などの優れた生物学的特性と、美白効果などを有しているため、食品、化粧品及び医薬品の素材として有用に使用することができる。
以下、放射線の照射によって分子構造が変形されて分子量が増加し、抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とが増加したセリシンについて詳細に説明する。
先ず、本発明の実施例において使用されるセリシンは、まゆから得られるが、まゆに炭酸ナトリウム水溶液などを加えて加熱し、ろ過して得たセリシン溶液を透析などの方法によって不純物を除去して使用することができる。さらに、前記不純物が除去されたセリシン溶液を凍結乾燥して粉末形態のセリシンにして使用することが好ましい。
また、本発明において使用される前記放射線は、ガンマ線、電子線及びX線からなる群から選択された1種以上を使用することができるが、放射線照射の後に得られるセリシンにおける分子量の増加効果の面からガンマ線または電子線を使用することが好ましい。
前記セリシンにおける放射線の吸収線量は、10〜500kGy、好ましくは、50〜300kGy、より好ましくは、50〜200kGyになるように照射する。ここで、前記吸収線量が10kGy以上とすることにより、放射線を照射する所期の目的を確実に達成することができる。また、500kGy以下とすることにより、高線量の放射線照射によって物質が分解するなどの問題を回避することができる。
本発明による放射線照射によって分子構造が変形したセリシンに対してUV(紫外線)吸収スペクトルで280nmと300nmにおいて非照射区と対比するとき、それぞれ2倍及び10倍以上増加したことを確認することができた。
本発明による前記セリシンの分子構造の変形は、α−ヘリックスの2次構造の減少であるか、β−sheet、β−turn及びランダムコイルからなる群から選択される1種以上の2次構造の増加をもたらすことができる。
また、前記セリシンの分子構造の変形は、α−ヘリックスの2次構造の減少及びβ−sheet、β−turnとランダムコイルからなる群から選択される1種以上の2次構造の増加とすることができるが、好ましくは、抗酸化能とチロシナーゼ阻害能を増加させる効果を極大化させるためには、α−ヘリックスの2次構造の減少及びβ−sheet、β−turnとランダムコイルの2次構造の増加をもたらすことが好ましい。
Lee等(Lee,S.,Lee,S.,&Song,KB.(2003).Effect of gamma−irradiation on the physicochemical properties of porcine and bovine blood plasma proteins.Food Chem 82;521−6)によれば、溶液相の蛋白質を照射させると、発生した酸素ラジカルによって蛋白質の共有結合が容易に割れて整列された構造が崩れるため、2次及び3次構造を変形させることができると報告している。
β−turn構造は、蛋白質のi番目のカルボニル基と、i+3番目のアミン基との間に水素結合をなした4つの残基で構成されているが、前記β−turnは、球状蛋白質をなす一般的な要素であって、球状蛋白質の表面から容易に見ることができ、これらは、ポリペプチド鎖の方向を反転させることによって折り畳み構造を促進させる。したがって、β−turnは、天然蛋白質の折り畳み構造において重要な要素として作用する。
本発明による放射線照射によって分子構造が変形したセリシンの分子量は、2kDa〜1000kDa、好ましくは、2kDa〜500kDa、より好ましくは、8kDa〜135kDaであることを特徴とする。しかし、前記のように、放射線を照射していない非照射区のセリシンの分子量が2kDa以下であることを考慮すると、本発明によるセリシンは放射線の照射によってその分子量がかなり大きく増加していることを確認することができる。
本発明による放射線照射によって分子構造が変形したセリシンによるラジカル消去能は、非照射区に比べて最大3倍以上にまで増加させることができる。これによって、抗酸化能のような生理活性を向上させることができる。
また、本発明による放射線照射によって分子構造が変形したセリシンによるチロシナーゼ阻害効果は、非照射区に比べて最大3倍以上にまで増加することができる。これによって、ヒト皮膚の美白効果を向上させることができる。
ヒトの皮膚にあるメラニン色素は、UVによる損傷を保護する重要なメカニズムを有するが、しみ、そばかす、光線角化症または過度色素のような非正常の色素形成など望ましくない問題を起す。また、チロシナーゼは、ヒトの皮膚にメラニンの生合成を招来する。したがって、チロシナーゼ阻害剤などは、美白効果のための化粧品に使用される重要な素材として知られている。
次いで、セリシンにおける放射線の吸収線量が10〜500kGyになるように放射線を照射する工程を包み、分子構造の変形により分子量が増加し、抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とが増加したセリシンの製造方法に関して説明する。
前記のようなセリシンを製造するときに使用される放射線の照射に供されるセリシンは、まゆから分離されたセリシンであるか、または、合成セリシンである。前記まゆから分離したセリシンは、まゆを炭酸ナトリウム水溶液などを加えて処理して加熱し、ろ過して得たセリシン溶液を透析などの方法によって不純物を除去する。次いで、前記不純物が除去されたセリシン溶液を凍結乾燥して粉末形態のセリシンにして使用することができる。
また、前記の合成セリシンは、微生物を利用する生合成法によって合成するか、一般常用のポリペプチド合成法によって得られることができる。
本発明におけるセリシンの製造方法は、前記工程から得たセリシンを凍結乾燥する工程と粉末形態に精製する工程をさらに包んでいてもよく、前記の凍結乾燥は、通常の方法によって行うことができる。
本発明によるセリシンの製造方法に使用される前記放射線は、ガンマ線、電子線及びX線からなる群から選択された1種以上を使用することができるが、放射線照射後に得られるセリシンにおける分子量の増加する効果の面からガンマ線または電子線を使用することが好ましい。
本発明におけるセリシンの分子構造の変形は、α−ヘリックスの2次構造の減少またはβ−sheet、β−turn及びランダムコイルからなる群から選択される1種以上の2次構造の増加であることを特徴とする。
なお、前述のように、前記セリシンの分子構造の変形は、α−ヘリックスの2次構造の減少及びβ−sheet、β−turnとランダムコイルからなる群から選択される1種以上の2次構造の増加であるが、好ましくは、抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とを増加させる効果を極大化させるために、α−ヘリックスの2次構造の減少及びβ−sheet、β−turnとランダムコイルの2次構造の増加をもたらすように行う。
本発明による放射線照射によって分子構造が変形したセリシンの分子量は、2kDa〜1000kDa、好ましくは、2kDa〜500kDa、より好ましくは、8kDa〜135kDaであることを特徴とする。
次いで、前記の分子構造が変形されたセリシンを、抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とを向上させる用途の食品の素材や、化粧品の素材、及び医薬品の素材として使用する方法に関して説明する。
本発明による前記食品の素材、化粧品の素材、または医薬品の素材として使用する方法は、まず、食品公典、食品添加物公典、化粧品原料の指定と基準及び試験方法などに関する規定などによって許容される範囲内で、必要に応じて多様に変形して使用することができる。
本発明による前記分子構造が変形したセリシンを使用する食品素材は、例えば、飲料類、麺類、冷凍食品、乳加工製品、肉加工製品、特殊用途の機能性食品、調味食品、抽出加工食品、生食類などを挙げることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。また、動物に対する飼料としても利用することができる。
本発明による前記分子構造が変形したセリシンを使用する化粧品素材は、例えば、ローション、クリーム、ゲルなどの剤型で使用されることを挙げることができるが、必ずこれらに限定されるものではない。
また、本発明による前記分子構造が変形したセリシンを使用する医薬品素材は、例えば、錠剤、顆粒剤、丸剤、液剤、注射剤、クリーム剤、軟膏剤などの剤型で使用されることを挙げることができるが、これに限定されるものではない。
本発明による前記分子構造が変形したセリシンは、その作用、対象製品(食品、化粧品、医薬品)、投与対象、投与ルートなどにより差異はあるが、例えば、一般成人(体重60kg当たり)に、一日につき約0.01mg〜100gの範囲で投与することができる。他の動物の場合も、体重60kg当たりに換算した量を投与することができる。
前記のように製造されたセリシンを含有する食品、化粧品または医薬品は、上述の各分野における公典、基準、試験方法などの規定によって許容される範囲内で特別な制限なしに、通常の製造方法によって製造することができる。
次に、本発明のより明確な理解のために、好ましい実施例を例示する。ただし、下記の実施例によって本発明の内容が限定されるものではない。
実施例1.(ガンマ線の照射によって分子構造が変形したセリシンの製造(1))
本実施例で使用されるセリシンは、まゆから分離した天然セリシンである。
先ず、10gのまゆに5%(w/v)濃度の炭酸ナトリウム水溶液500mlを加えて溶解させた後、1時間加熱し、ろ過紙によってろ過して溶解したセリシンを分離した。次いで、熱水を利用して残渣を数回洗浄することによって、残留セリシンと炭酸ナトリウムとを分離した。分離した溶液を透析して炭酸ナトリウムを除去した後、凍結乾燥してセリシンの粉末を得た。
前記のようにして得たセリシン試料は、韓国原子力研究院の放射線科学研究所(Jeongeup、South Korea)内のコバルト−60照射装置によって照射した。このとき、線源のサイズは約300kCiであり、線量率は時間当り10kGyであった。
吸収線量の確認は、5mm直径のアラニン線量計(Bruker Instruments,Rheinstetten,Germany)とし、線量測定システムは、国際原子力機関(IAEA)の規格に準じて標準化した後に使用した。
以上のように作製されたセリシン粉末のシルクセリシンを、蒸留水に1mg/mlの濃度になるように溶解させた後、Co−60ガンマ線照射施設(IR−79,Nordion International Ltd.,Ontario,Canada)を利用して時間当り10kGyの線量率で5kGyの総吸収線量を得るように放射線を照射して、分子構造が変形したセリシンの溶液を製造した。
実施例2.(ガンマ線の照射によって分子構造が変形したセリシンの製造(2))
ガンマ線の総吸収線量が10kGyになるように照射したことの他は、実施例1と同様にして分子構造が変形したセリシン溶液を製造した。
実施例3.(ガンマ線の照射によって分子構造が変形したセリシンの製造(3))
ガンマ線の総吸収線量が50kGyになるように照射したことの他は、実施例1と同様にして分子構造が変形したセリシン溶液を製造した。
実施例4.(ガンマ線の照射によって分子構造が変形したセリシンの製造(4))
ガンマ線の総吸収線量が100kGyになるように照射したことの他は、実施例1と同様にして分子構造が変形されたセリシン溶液を製造した。
実施例5.(ガンマ線の照射によって分子構造が変形したセリシンの製造(5))
ガンマ線の総吸収線量が150kGyになるように照射したことの他は、実施例1と同様にして分子構造が変形されたセリシン溶液を製造した。
実施例6.(ガンマ線の照射によって分子構造が変形したセリシンの製造(6))
ガンマ線の総吸収線量が200kGyになるように照射したことの他は、実施例1と同様にして分子構造が変形されたセリシン溶液を製造した。
実験例1.(UVスペクトル分析)
前記実施例1〜実施例6で製造したガンマ線が照射されたシルクセリシン溶液を、4℃下で保存しながら実験に使用した。
ガンマ線の照射によるシルクセリシンの構造変形を確認するために、前記シルクセリシン溶液を2mg/mlの濃度に溶解させた後、ガンマ線照射して紫外線分光光度計(UV−1601PC,Shimadzu C.,Tokyo,Japan)を利用して180〜500nmの範囲でUV−VISスペクトル分析した。その結果を図1に示した。このときの対照群としてはガンマ線非照射区を使用した。
UV吸収スペクトルは、蛋白質表面における芳香族アミノ酸の側鎖の吸光度によって構造的な変形を示す。フェニルアラニン、チロシン、または、トリプトファンのような前記3つのアミノ酸は、芳香族側鎖を有するが、結合環を有する大部分の化合物のような芳香族アミノ酸は、スペクトルの紫外線領域で光を吸収する。
チロシンとトリプトファンは、大部分のUV吸光度が280nm領域であると知られているが、トリプトファンは、フェニルアラニンより100倍程度吸収率が強く、フェニルアラニンは、大部分206nmで測定される。
図1を参照すると、ガンマ線が照射されたシルクセリシンの吸光度(光学濃度)は、線量が増加するほど260nmと280nmで増加するが、前記UV吸光度の変形は、放射線によって構造的な変形があることを示している。このような構造的な変形は、蛋白質構造の***によってトリプトファンとチロシンのような内部のアミノ酸が外部に露出されるためであって、放射線の量が増加するほど混濁度も330nmで増加することを確認することができる。
報告された研究によれば、最大限の吸収波長領域は214nmであったが、このような結果は、ペプチド結合らがUV領域でセリシンが主に吸収されるグループであることを示し、本実験例1はこのような結果を裏付けると云える。
実験例2.(円偏光二色性スペクトル分析)
円偏光二色性スペクトル(circular dichroism spectra;以下、CDスペクトルとする)は、150−Wキセノンランプが装着されたJasco J−715分光偏光計(spectropolarimeter;Japan Spectroscopic)を利用して測定した。
遠紫外線スペクトルは、190〜250nmの領域で測定し、試料(0.2mg/ml)は、pH7.2のPBS溶液状態で分析した。前記試料は窒素ガスで洗浄し、1mmのキュベットを使用した。
3回反復によって該当領域を分析して平均を得て、PBSに対して測定された値を差し引きして計算した。このときのCDスペクトルの単位は、残余楕円率(residue ellipticity)(degree cm/dmol)で表示した。
CD分光法(CD spectroscopy)を利用して構造不均衡に起因して発生する左回転偏光(left−handed polarized light)と右回転偏光(right−handed polarized light)の吸収差異を測定することができるが、前記CD分光法は、遠紫外線スペクトル領域(190−250nm)で2次蛋白構造を測定することができる。この波長で発色団(chromophore)は蛋白質結合であり、この結合が定常折り畳み状態、α−ヘリックス、β−sheetまたはランダムコイル構造に位置するとき、それぞれ独特な模様とサイズのCDスペクトルを示す。
208、220nmで示すそれぞれ2つの負ピークは、α−ヘリックスの2次構造形態の蛋白質であり、214nmで示されるピークは、β−sheetの2次構造形態の蛋白質として知られている。
セリシンは、放射線照射によって2次構造に変形されるが、図2のように、放射線照射量が増加するほど、α−ヘリックスの2次構造は減少する。反面、β−sheet、β−turn、ランダムコイルはα−ヘリックスの2次構造の減少によって相対的に増加することを確認することができる。
実験例3.(ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)を利用する分子量の分析))
ガンマ線を照射したセリシンの分子量をゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)−高圧液体クロマトグラフィ(HPLC)を利用して測定した。
HPLCシステムは、Waters Allience HPLC system(Mo.2690,MA,USA)にPLアクア・ゲル−OHカラム(300×7.5mm,8μm;Polymer Laboratories,Ltd,UK)を使用した。
0.1M硝酸ナトリウムを移動相にして1mL/minの流速で40分間移動させた。GPC用標準物質(Pullulan standard)は、昭和電工製品を実験に使用した。
図3は、互に異なる照射線量下で、照射効果の表現としてシルクセリシンの分子量の変形を示したものである。図3を参照すると、照射されていないシルクセリシンの分子量は6kDa以下を示し、5kGyと10kGyで照射されたシルクセリシンの分子量も照射されていないシルクセリシンと近似値の分子量を示した。
しかし、10kDa以上が照射されたシルクセリシン、即ち、50、100、150、200kDaで、分子量がそれぞれ8、30、47、135kDaを示しているが、このような結果は、線量が増加するほど、構造的変形によって分子間の再結合が増加されていることを確認することができる。
実験例4.(ガンマ線が照射されて分子構造が変形されたセリシンのラジカル消去能の測定)
前記実施例1乃至実施例6で製造したセリシン試料の電子供与能の測定は、Blois法に準じてシルクセリシンのDPPH(2.2−diphenyl−1−picryl−hydrazil)に対する水素供与効果によって測定した。
一定濃度の各試料2mlに、99%エタノールで溶解させた1×10−4M DPPH溶液を1ml加えて、ボルテックス・ミキシング(vortex mixing)して37℃で30分間反応させた。前記反応液を517nmで吸光度を測定した。電子供与効果は試料添加の前・後の吸光度差異を百分率(%)で示した。
517nmで吸収される特徴を有する安定した遊離基であるDPPHは、シルクセリシンのラジカル消去能力の研究のために使用されたが、放射線が照射されたシルクセリシンの抗酸化効果を図4に示した。図4を参照すると、放射線が照射されたシルクセリシンのDPPHラジカル消去能力は、同じ濃度で0kGyのものより高く、線量が増加するほど抗酸化能力が増加することを確認することができた。
実験例5.(ガンマ線が照射されて分子構造が変形されたセリシンのチロシナーゼ阻害効果の測定)
ガンマ線照射によるシルクセリシンの美白活性能力を確認するために、前記実施例1〜実施例6によって製造したセリシンのチロシナーゼ阻害効果を測定した。
0.175Mのリン酸ナトリウムバッファー(pH6.8)0.5mlに10mM L−DOPA(L−3,4−dihydroxyphenylalanine;Sigma Chemical Co.,St.Louis,Mo,USA)を溶解させた基質液0.2mlと、試料溶液0.1mlを混合させた溶液にマッシュルーム・チロシナーゼ(100U/ml,Sigma USA)0.2mlを添加して25℃で15分間反応させた後、生成されたDOPAクロムを吸光度475nmで測定した。チロシナーゼ阻害活性は、試料溶液添加区と無添加区との吸光度減少率を百分率(%)で示した。
図5は、本発明によるセリシンのチロシナーゼ阻害効果を示すものであって、図5を参照すると、ガンマ線が照射されたシルクセリシンは、全てが非照射のものよりチロシナーゼ阻害効果が高く、照射線量が増加するほどチロシナーゼ阻害効果も増加することを確認することができる。
前記の結果から、放射線が照射されたシルクセリシンは、チロシナーゼ活性において強い抑制効果を有し、放射線の非照射区とを比較する時、より高い抗酸化効果を有していることを確認することができる。
実施例7.(放射線が照射されたセリシンを含有する機能性食品の製造)
実施例4において製造した放射線が照射されたセリシンを包含する機能性食品を下記のように製造した。
1.小麦粉食品の製造
小麦粉100重量部に対して放射線が照射されたセリシン2.5重量部を添加・混合した後、前記混合物を使用してパン、ケーキ、クッキー、クラッカー及び麺類など健康増進用機能性食品を製造した。
2.スープ及び肉汁の製造
スープ及び肉汁100重量部に対して放射線が照射されたセリシン2.5重量部をそれぞれ添加して健康増進用スープと肉汁を製造した。
3.グラウンドビーフの製造
グラウンドビーフ100重量部に対して放射線が照射されたセリシン10重量部を添加して健康増進用グラウンドビーフを製造した。
4.乳製品の製造
牛乳100重量部に対して放射線が照射されたセリシン7.5重量部を添加し、前記牛乳を使用してバター及びアイスクリーム類など多様な乳製品を製造した。
5.健康食(韓国で「禪食」という)の製造
玄米、麦、もちごめ、ハトムギを公知の方法によってアルファ化させて乾燥させた後、粒度60メッシュの粉砕機によって、それぞれ玄米30重量%、ハトムギ15重量%、麦20重量%及びもちごめ35重量%の比率に配合して穀物類の粉末を製造した。
また、黒豆、黒ごま、エゴマも公知の方法によって煮た後、乾燥させたものを配合し、粒度60メッシュの粉砕機によって粉末を製造した。
次いで、放射線が照射されたセリシンを真空濃縮器によって減圧・濃縮し、噴霧、熱風乾燥機で乾燥させて得た乾燥物を、粒度60メッシュの粉砕機によって粉砕して乾燥粉末を得た。
上記のように製造した穀物類、種実類、及び放射線が照射されたセリシンの乾燥粉末を前記穀物類100重量部に対して次の比率で配合して製造した。
種実類(エゴマ7重量部、黒豆8重量部、黒ごま7重量部)
放射線が照射されたセリシンの乾燥粉末(3重量部)
マンネンタケ(0.5重量部)
ジオウ(地黄)(0.5重量部)
6.健康飲料の製造
通常の健康飲料の製造方法によって、下記の成分を配・混合した後、略1時間の間、85℃で攪拌・加熱した後、作製された溶液をろ取して滅菌された2リットル容器に収納した後、シール・滅菌させて健康飲料を製造した。
前記の配合組成比は、比較的嗜好飲料に適合する成分を次の好ましい実施例に従って配合組成することができるが、需要の階層、需要の国、使用用途など、地域的、民族的嗜好度によってその配合の比率を任意に変更して作製することもできる。
放射線が照射されたセリシン 1000mg
クエン酸 1000mg
オリゴ糖 100g
梅の実の濃縮液 2g
タウリン 1g
ここに、精製水を加えた全量 900mlにする。
7.野菜ジュースの製造
放射線が照射されたセリシン5gをトマトまたはニンジンジュース1000mlに加えて健康増進用野菜ジュースを製造した。
8.果物ジュースの製造
放射線が照射されたセリシン1gをリンゴまたはブドウジュース1000mlに加えて健康増進用果物ジュースを製造した。
9.調理用調味料の製造
調理用調味料100重量部に対して放射線が照射されたセリシン45重量部を添加し、前記調理用調味料を使用して機能性調理用調味料を製造した。
実施例8.(放射線が照射されたセリシンを含有する化粧品の製造)
実施例4において製造した放射線が照射されたセリシンを有効成分として含有する美白及び抗酸化用機能性化粧品である、乳化剤型の化粧品及び可溶化剤型の化粧品を下記のように製造した。
1.乳化剤型化粧品の製造
下記表1に記載の組成によって乳化剤型の化粧品を製造した。製造方法は下記の通りである。
1)1〜9の原料を混合した混合物を65〜70℃で加熱した。
2)10の原料を前記1)工程での混合物に投入した。
3)11〜13の原料混合物を65〜70℃で加熱、完全に溶解させた。
4)前記3)の工程中、前記2)工程での混合物を徐々に添加して8000rpmで2〜3分間乳化させた。
5)14の原料を少量の水に溶解させた後、前記4)工程での混合物に添加して2分間さらに乳化させた。
6)15〜17の原料をそれぞれ秤量した後、前記5)工程での混合物に入れて30秒間さらに乳化させた。
7)前記6)工程での混合物を乳化させた後、脱気過程を経て25〜35℃で冷却させることによって乳化剤型の化粧品を製造した。
Figure 0004948509
2.可溶化剤型の化粧品の製造
下記表2に記載の組成によって可溶化剤型の化粧品を製造した。製造方法は下記の通りである。
1)2〜6の原料を1の精製水に入れてミキサによって混合・溶解させた。
2)8〜11の原料を7のアルコールに入れて完全に溶解させた。
3)前記2)工程での混合物を前記1)工程での混合物に徐々に添加しながら可溶化させた。
Figure 0004948509
実施例9.(放射線が照射されたセリシンを含有する医薬品の製造)
実施例4において製造した放射線が照射されたセリシンを有効成分とする薬学的製剤を下記のように製造した。
1.散剤の製造
放射線が照射されたセリシン 2g
乳糖 1g
前記の成分を混合、気密包に充填して散剤を製造した。
2.錠剤の製造
放射線が照射されたセリシン 100mg
とうもろこし澱粉 100mg
乳糖 100mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
前記の成分を混合した後、通常の錠剤製造方法によって打錠して錠剤を製造した。
3.カプセル剤の製造
放射線が照射されたセリシン 100mg
とうもろこし澱粉 100mg
乳糖 100mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
前記の成分を混合した後、通常のカプセル剤製造方法によってゼラチンカプセルに充填してカプセル剤を製造した。
4.丸剤の製造
放射線が照射されたセリシン 1g
乳糖 1.5g
グリセリン 1g
キシリトール 0.5g
前記の成分を混合した後、通常の方法によって1丸剤当り4gの丸剤を製造した。
5.顆粒の製造
放射線が照射されたセリシン 150mg
大豆の抽出物 50mg
ブドウ糖 200mg
とうもろこし澱粉 600mg
前記の成分を混合した後、30%のエタノール100mgを添加して60℃で乾燥して顆粒を造成した後、薬包に充填した。
上述のように、本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、当該技術分野の当業者であれば、特許請求範囲内に記載された本発明の思想及び領域を逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正或は変更させることができる。
本発明によるガンマ線照射によって分子構造が変形された高分子量のセリシンは、ガンマ線の非照射区に比べてラジカル消去能の増加、チロシナーゼ抑制効果の増加などのような優れた生物学的特性と美白効果などを有しているため、食品、化粧品及び医薬品の産業分野において有用な素材として利用することができる。
ガンマ線照射によるセリシン蛋白質の紫外線吸収スペクトルを確認した結果図である。 ガンマ線照射によるセリシン蛋白質の遠紫外線CDスペクトルから2次構造を確認した結果図である。 ガンマ線照射によるセリシン蛋白質の分子量をGPCを利用して測定した結果図である。 ガンマ線照射によるセリシンのβグルカンにおけるラジカル消去能の増加を確認した結果図である。 ガンマ線照射によるセリシン蛋白質のチロシナーゼ阻害効果の増加を確認した結果図である。

Claims (14)

  1. 分子量6kDa以下の粉末形態のセリシンに10〜200kGy吸収線量のガンマ線照射することによって分子構造が変形して、前記ガンマ線を照射していない分子量6kDa以下のセリシンに比べて分子量が増加し、抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とが増加したセリシン。
  2. 前記分子構造の変形が、α−ヘリックスの2次構造の減少を含む請求項1に記載の抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とが増加したセリシン。
  3. 前記分子構造の変形が、β−sheet、β−turn及びランダムコイルからなる群から選択された1種以上の2次構造の増加を含む請求項1又は2に記載の抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とが増加したセリシン。
  4. 前記分子構造の変形が、α−ヘリックスの2次構造の減少及びβ−sheet、β−turn、及びランダムコイルからなる群から選択された1種以上の2次構造の増加であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とが増加したセリシン。
  5. 前記セリシンの分子量が、2kDa〜1000kDaである請求項1〜4のいずれか1つに記載の抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とが増加したセリシン。
  6. 分子量6kDa以下の粉末形態のセリシンに10〜200kGy吸収線量のガンマ線を照射することによって分子構造を変形させる工程を含む、前記ガンマ線を照射していない分子量6kDa以下のセリシンに比べて、分子量が増加し、抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とが増加したセリシンの製造方法。
  7. 前記ガンマ線が照射されるセリシンは、まゆから分離されたものであるか、または、合成されたものである請求項6に記載の抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とが増加したセリシンの製造方法。
  8. 前記分子構造の変形が、α−ヘリックスの2次構造の減少を含む請求項6又は7に記載の抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とが増加したセリシンの製造方法。
  9. 前記分子構造の変形が、β−sheet、β−turn及びランダムコイルからなる群から選択される1種以上の2次構造の増加を含む請求項6〜のいずれか1つに記載の抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とが増加したセリシンの製造方法。
  10. 前記分子構造の変形が、α−ヘリックスの2次構造の減少及びβ−sheet、β−turn及びランダムコイルからなる群から選択される1種以上の2次構造の増加である請求項6〜のいずれか1つに記載の抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とが増加したセリシンの製造方法。
  11. 前記セリシンの分子量が、2kDa〜1000kDaである請求項6〜10のいずれか1つに記載の抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とが増加したセリシンの製造方法。
  12. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のセリシンを、抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とを向上させる用途の食品の素材として使用する方法。
  13. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のセリシンを、抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とを向上させる用途の化粧品の素材として使用する方法。
  14. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のセリシンを、抗酸化能とチロシナーゼ阻害能とを向上させる用途の医薬品の素材として使用する方法。
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