JP4945405B2 - ポリエチレン系樹脂組成物及びその用途 - Google Patents

ポリエチレン系樹脂組成物及びその用途 Download PDF

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本発明は、ポリエチレン系樹脂組成物及びその用途に関し、さらに詳しくは、ポリエチレン、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン及び無機フィラーからなるポリエチレン系樹脂組成物において、EVOH系バリア材と無機フィラーの両者とも分散が良好であって、耐衝撃性等の物性バランスが良好であるばかりでなく、成形時に発生するバリ等の樹脂を再度溶融混練してリグラインド品とし再生材として使用しても、好適な成形体が得られるポリエチレン系樹脂組成物、およびそれを用いてなる成形品に関する。
従来より、多層中空成形体等の分野において、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(以下、EVOHともいう)等のポリビニルアルコール系樹脂やポリアミド系樹脂は、ガスバリア材として使用されている。一方、その成形時に発生するバリ等の樹脂は、再度溶融混練してリグラインド品とし再生材として使用されている。
そして、EVOH等が使用された成形品を再生材として使用する場合には、耐衝撃性等を確保するため、再生材中にEVOH等を微分散させることが必要であり、そのためにEVOH等の微分散用に相溶化材を使用することが一般的である。
また、これらの樹脂組成物に無機フィラーを配合する場合には、該無機フィラーの分散用に相溶化材を使用することが一般的である。
例えば、特開平05−125232号公報(特許文献1)には、ポリオレフィン及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、更に不飽和カルボン酸変性ポリオレフィンを含有する再生用樹脂組成物からリグラインド品を得る際に、再生用樹脂組成物に対して、該再生用樹脂組成物中のポリオレフィンのメルトインデックスより大きいメルトインデックスの不飽和カルボン酸変性ポリオレフィンを、特定条件を満たすように混合することが開示されている。
しかしながら、同公報では、不飽和カルボン酸変性ポリオレフィンがエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の相溶化材として使用されているものの、該リグラインド品において、無機フィラーを混合した場合の相溶性の改良については何ら開示がされていない。
特開平08−085174号公報(特許文献2)には、ポリエチレン層とバリヤ層とが、変性ポリオレフィン樹脂層により構成される接着層を介して積層されてなる多層中空成形体において、該ポリエチレン層が、一部及び全部が不飽和カルボン酸またはその無水物により変性されたポリエチレンと無機フィラーとを含有するポリエチレン組成物により構成されていることを特徴とする多層中空成形体が提案されている。そして、同公報の実施例には、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を含む再生ペレット50重量%と上記組成物50重量%を混合したものが開示されていることからみて、不飽和カルボン酸またはその無水物により変性されたポリエチレンが、何らかの相溶化材として作用することが予測される。
しかしながら、この場合においても、不飽和カルボン酸またはその無水物により変性されたポリエチレンの物性が明確でない上に、必ずしも性能バランスに優れたものが得られるとは限らない。
特開平09−302170号公報(特許文献3)には、ポリエチレン樹脂を不飽和カルボン酸もしくはその誘導体でグラフト変性した変性ポリエチレン樹脂100重量部に対して酸化防止剤0.01〜0.5重量部、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属ケイ酸塩および高級脂肪酸の金属塩からなる群から選ばれる1種以上の金属化合物0.01〜0.4重量部を配合してなる変性ポリエチレン樹脂組成物(A)に、ポリオレフィン(B)、およびエチレン・ビニルアルコール共重合体(C)を含むことを特徴とする易リサイクル性樹脂組成物が提案されている。
しかしながら、この場合、金属化合物の量は少量である上に、無機フィラーを多く混合した場合についての開示がなく、しかも変性ポリエチレン樹脂による相溶性の改良については必ずしも十分に開示されていない。
特開平11−342569号公報(特許文献4)には、MFRが0.001〜0.5g/10分、密度が0.945〜0.980g/cmのポリエチレン樹脂を含む基層、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体でグラフト変性された密度が0.900〜0.940g/cmの変性エチレン・α−オレフィン共重合体を含む接着層、およびエチレン・ビニルアルコール共重合体を含むバリヤー層を含む多層積層体であって、上記積層体を機械粉砕後1軸押出機で造粒して樹脂組成物を製造し、次いでこの樹脂組成物をプレス成形機で特定条件で厚さ3mmのシートを成形し、そのシートを特定条件で測定した際のアイゾット衝撃強度が100J/m以上であるポリエチレン系多層積層体が提案されている。また、同公報には、エチレン系重合体及びエチレン・ビニルアルコール共重合体の組成物に対するグラフト変性成分の割合が特定量含まれるポリエチレン系樹脂組成物が開示されている。
しかしながら、この場合も無機フィラーを混合した場合の開示がなく、しかもその相溶性の改良について何ら開示されていない。
特開2007−126586号公報(特許文献5)には、成形性に優れ、単層あるいは多層フィルム等に成形したときの保温性、透明性、耐衝撃性および引き裂き強度に優れた、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、変性ポリオレフィン系樹脂およびアルカリ金属塩を含有してなることを特徴とする樹脂組成物が提案されている。
しかしながら、該組成物はフィルム用に関するものであり、しかもポリビニルアルコール系樹脂及び無機フィラーの両者とも分散性に優れた耐圧特性を備えた薄肉軽量の多層中空体として耐衝撃性等が優れたものについて開示がされていない。
こうした状況下に、これまでのポリエチレン、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン及び無機フィラーからなるポリエチレン系樹脂組成物の問題点を解消し、耐衝撃性等の物性バランスが良好であるばかりでなく、成形時に発生するバリ等の樹脂を再度溶融混練してリグラインド品とし再生材として使用しても好適な成形体が得られるポリエチレン系樹脂組成物の研究開発が望まれている。
特開平05−125232号公報 特開平08−085174号公報 特開平09−302170号公報 特開平11−342569号公報 特開2007−126586号公報
本発明の目的は、上記した従来技術の問題点に鑑み、ポリエチレン、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン及び無機フィラーからなるポリエチレン系樹脂組成物において、EVOH系バリア材と無機フィラーの両者とも分散が良好であって、耐衝撃性等の物性バランスが良好であるばかりでなく、成形時に発生するバリ等の樹脂を再度溶融混練してリグラインド品とし再生材として使用しても、好適な成形体が得られるポリエチレン系樹脂組成物、およびそれを用いてなる成形品を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ポリエチレン、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン及び無機フィラーからなるポリエチレン系樹脂組成物において、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン成分として特定物性を有する2種類のポリマー粒子を配合したところ、特定の不飽和カルボン酸変性ポリエチレン成分が、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物と無機フィラーに対してそれぞれ別個に親和的に働き、それによって、ポリエチレンマトリックス中のそれぞれの分散性が著しく改善され、耐衝撃性等が著しく向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、ポリエチレン(A)50〜98重量%に、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)0.9〜10重量%、温度190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレート(MFR)が0.1〜1.0g/10分である不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)0.9〜10重量%、MFRが1.0を超え13g/10分以下である不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)0.1〜20重量%、および平均粒径が0.1〜1500μmである無機フィラー(E)0.1〜30重量%を配合することを特徴とするポリエチレン系樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、ポリエチレン(A)は、高密度ポリエチレンであることを特徴とするポリエチレン系樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は第2の発明において、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)は、ビニルエステルが酢酸ビニルであって、エチレン含量が15〜60モル%、ケン化度が80モル%以上であることを特徴とするポリエチレン系樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)は、不飽和カルボン酸の含有率が0.01〜2.0重量%であることを特徴とするポリエチレン系樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)は、不飽和カルボン酸の含有率が0.01〜2.0重量%であることを特徴とするポリエチレン系樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明において、無機フィラー(E)は、タルク、クレー、マイカ、シリカ及びハイドロタルサイトからなる群から選択される少なくとも1種の化合物であることを特徴とするポリエチレン系樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第1〜6のいずれかの発明において、上記成分(A)〜(E)の少なくとも1種の成分は、1回以上の成形を経た再生材であることを特徴とするポリエチレン系樹脂組成物が提供される。
さらに、本発明の第8によれば、第1〜7のいずれかの発明に係るポリエチレン系樹脂組成物を含有してなる層を少なくとも1層含むことを特徴とする多層中空成形体が提供される。
本発明によれば、ポリエチレン、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン及び無機フィラーからなるポリエチレン系樹脂組成物において、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン成分として特定物性を有する2種類のポリマー粒子を配合することにより、特定の不飽和カルボン酸変性ポリエチレン成分が、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物と無機フィラーに対してそれぞれ別個に親和的に働き、それによって、ポリエチレンマトリックス中のそれぞれの分散性が著しく改善され、耐衝撃性等が著しく向上するものと推定される。
即ち、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物に対しては、粒径を細かく粉砕する際にその分散が増進するように高粘度(高分子量)の不飽和カルボン酸変性ポリエチレンを使用することが重要であり、また、無機フィラーに対しては、硬くて微細な粒子の分散が増進させるべく無機フィラー表面に相溶化材が好適に位置するように低粘度(低分子量)の不飽和カルボン酸変性ポリエチレンを使用することにより、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物と無機フィラーの両者に対して別個に作用する特定ポリエチレンを用いることにより、優れた高分散性を発揮することができる。
さらに驚くべきことに、理由は必ずしも明確ではないが、高粘度(高分子量)の不飽和カルボン酸変性ポリエチレンと低粘度(低分子量)の不飽和カルボン酸変性ポリエチレンの両者を併用することにより、低温シャルピー衝撃強度が予想を越える高い値を示すことが判明した。
そして、EVOH系バリア性ポリエチレン多層容器(例えば、自動車用燃料タンク)の耐衝撃性や機械的強度の更なる性能向上、特に耐圧特性を備えた薄肉軽量の多層中空体として有用であり、産業上の有用性は非常に高い。
本発明は、ポリエチレン(A)に、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)と、特定物性を有する2種類の不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)、(D)と、無機フィラー(E)とを配合してなるポリエチレン系樹脂組成物、およびそれを用いた多層中空成形体である。以下、本発明のポリエチレン系樹脂組成物を構成する構成成分やその製造方法等について詳細に説明する。
1.ポリエチレン(A)
本発明においては、ポリエチレン(A)は、温度190℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレート(MFR)が、好ましくは0.001〜10g/10分、さらに好ましくは0.01〜1.0g/10分である。MFRは、JIS K6922−2:1997に準拠して測定される。
また、ポリエチレン(A)は、温度190℃、荷重21.6kgで測定されるメルトフローレート(HLMFR)が、好ましくは0.5〜200g/10分、さらに好ましくは1.0〜150g/10分である。HLMFRは、JIS K6922−2:1997に準拠して測定される。
さらに、ポリエチレン(A)は、密度が、好ましくは0.935〜0.965g/cm、さらに好ましくは0.944〜0.950g/cmである。密度は、JIS K6922−1及び2:1997に準拠して測定される。
ポリエチレン系樹脂(A)のMFRが、0.001g/10分未満では、成形時の樹脂圧力が高くなり、成形装置のダイヘッドにおける耐圧強度の限界を超えるおそれがあり、樹脂の発熱が大きくなってしまい、10g/10分を超えると、ドローダウンが大きくなり、成形が難しくなる。
また、ポリエチレン系樹脂(A)のHLMFRが、0.5g/10分未満では、成形時の樹脂圧力が高くなり、成形装置のダイヘッドにおける耐圧強度の限界を超えるおそれがあり、樹脂の発熱が大きくなってしまい、200g/10分を超えると、ドローダウンが大きくなり、成形が難しくなる傾向がある。
さらに、ポリエチレン系樹脂(A)の密度が、0.935g/cm未満では多層成形体の剛性が劣り、座屈強度が低下し、0.965g/cmを超えると、成形体の物性バランスが崩れる傾向がある。
好ましいポリエチレン(A)としては、高密度ポリエチレンが挙げられ、使用されるポリエチレン(A)は新品の樹脂であってもよいし、一回又は複数回成形に使用された樹脂であってもよいし、上記を組合せた樹脂であってもよい。
本発明のポリエチレンは、エチレンの単独重合、又はエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィン、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等との共重合により得られる。また、改質を目的とする場合のジエンとの共重合も可能である。このとき使用されるジエン化合物の例としては、ブタジエン、1,4−ヘキサジエン、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン等を挙げることができる。なお、重合の際のコモノマー含有率は、任意に選択することができるが、例えば、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合の場合には、エチレン・α−オレフィン共重合体中のα−オレフィン含有量は0〜40モル%、好ましくは0〜30モル%である。
〈重合触媒〉
本発明のポリエチレンの重合触媒は、チーグラー触媒、フィリップス触媒、メタロセン触媒等の各種触媒が用いられる。重合触媒は、水素がオレフィン重合の連鎖移動作用を示すような触媒であればいずれも使用することができる。
具体的には、固体触媒成分と有機金属化合物とからなり、水素がオレフィン重合の連鎖移動作用を示すようなスラリー法オレフィン重合に適する触媒であればいずれも使用することができる。好ましくは重合活性点が局在している不均一系触媒である。
上記固体触媒成分としては、遷移金属化合物を含有するオレフィン重合用の固体触媒として用いられるものであれば特に制限はない。遷移金属化合物としては、周期表第4族〜第10族、好ましくは第4族〜第6族の元素の化合物を使用することができ、具体例としては、Ti、Zr、Hf、V、Cr、Mo等の化合物が挙げられる。
更に好ましい触媒としては、Cr含有触媒、特にフィリップス触媒が好ましい。フィリップス触媒(クロム系触媒)によるポリエチレンで成形したものは、他の触媒によるポリエチレンに比べ、樹脂の発熱が少なく、成形された多層容器の艶消し状態が良くなる。また、チグラー系触媒やメタロセン系触媒によるポリエチレンは、クロム系触媒のポリエチレンに比べ、成形時の樹脂圧力や樹脂温度が高くなる傾向があり、使用可能なメルトフローレートの用範囲が狭くなる。また、透明性もクロム系に比べチグラー系やメタロセン系は劣る傾向にある。
〈重合方法〉
本発明のポリエチレンは、気相重合法、溶液重合法、スラリー重合法などの製造プロセスにより製造することができ、好ましくはスラリー重合法が望ましい。エチレン系重合体の重合条件のうち重合温度としては、0〜300℃の範囲から選択することができる。スラリー重合においては、生成ポリマーの融点より低い温度で重合を行う。重合圧力は、大気圧〜約100kg/cmの範囲から選択することができる。実質的に酸素、水等を断った状態で、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素等から選ばれる不活性炭化水素溶媒の存在下でエチレン及びα−オレフィンのスラリー重合を行うことにより製造することができる。
スラリー重合において、重合器に供給される水素は、連鎖移動剤として消費され、生成するエチレン系重合体の平均分子量を決定するほか、一部は溶媒に溶解して重合器から排出される。溶媒中への水素の溶解度は、小さく、重合器内に大量の気相部が存在しない限り、触媒の重合活性点付近の水素濃度は低い。そのため、水素供給量を変化させれば、触媒の重合活性点における水素濃度が速やかに変化し、生成するエチレン系重合体の分子量は、短時間の間に水素供給量に追随して変化する。従って、短い周期で水素供給量を変化させれば、より均質な製品を製造することができる。このような理由から、重合法としてスラリー重合法を採用することが好ましい。また、水素供給量の変化の態様は、連続的に変化させるよりも不連続的に変化させる方が、分子量分布を広げる効果が得られるので、好ましい。
また、本発明に係るエチレン系重合体においては、水素供給量を変化させることが重要であるが、その他の重合条件、例えば重合温度、触媒供給量、エチレンなどのオレフィンの供給量、1−ブテンなどのコモノマーの供給量、溶媒の供給量等を、適宜に水素の変化と同時に又は別個に変化させることも重要である。
本発明のポリエチレンのメルトフローレートは、エチレン重合温度や連鎖移動剤の使用等により調整することができ、所望のものを得ることができる。即ち、エチレンとα−オレフィンとの重合温度を上げることにより分子量を下げて、結果としてMFRを大きくすることができ、重合温度を下げることにより分子量を上げて、結果としてMFRを小さくすることができる。また、エチレンとα−オレフィンとの共重合反応において共存させる連鎖移動剤量(例えば水素量)を増加させることにより分子量を下げて、結果としてMFRを大きくすることができ、共存させる連鎖移動剤量(例えば水素量)を減少させることにより分子量を上げて、結果としてMFRを小さくすることができる。
また、本発明のポリエチレンの密度は、エチレンと共重合させるコモノマーの種類や量により変化させることにより、所望のものを得ることができる。
上記の方法により製造されたエチレン系重合体は、1種類でも複数種類を混合して使用してもよく、常法に従い、ペレタイザーやホモジナイザー等による機械的な溶融混合によりペレット化した後、各種成形機により成形を行って所望の成形品とすることができる。
2.エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)
本発明においては、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)は、エチレンとビニルエステル系化合物を共重合して得られたエチレン−ビニルエステル共重合体をケン化して得られるもので、好ましくはエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物が好適である。ビニルエステル系化合物としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリル酸ビニル、バーサティック酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等が単独又は併用して用いられるが、好ましくは酢酸ビニルが好適である。
エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)のエチレンの構成単位は、好ましくは15〜60モル%、さらに好ましくは25〜50モル%のものが好適である。
エチレンとビニルエステル系化合物を共重合して得られた共重合体のケン化度は、好ましくは80〜100%、さらに好ましくは90〜100%が望ましい。
エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)は、エチレンとビニルエステル系化合物100重量部以外に、他の単量体を0.5〜80重量部共重合させたものでもよい。他の単量体としては、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類等を挙げることができる。
エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)は、温度210℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレートが、好ましくは0.01〜10g/10分、さらに好ましくは0.1〜5.0g/10分、最も好適には2〜4g/10分である。該メルトフローレートは、JIS K6922−2:1997に準拠して測定される。
また、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)は、温度210℃、荷重21.6kgで測定されるメルトフローレートが、好ましくは1.0〜10g/10分、さらに好ましくは2.0〜4.0g/10分である。該メルトフローレートは、JIS K6922−2:1997に準拠して測定される。
エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)は、密度が、好ましくは1.0〜1.3g/cmである。密度は、JIS K6922−1及び2:1997に準拠して測定される。
さらに、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)は、溶融粘度(剪断速度122sec−1、210℃で測定)が、500〜12000Pa・s、さらには600〜9000Pa・s、特には800〜7000Pa・sのものが好ましく、かかる溶融粘度が下限値未満では引き裂き強度が低下する傾向にあり、上限値を超えると押出し成形性が低下する傾向にある。
エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)は、ポリエチレンマトリックス中に分散しており、分散粒子の形状は必ずしも限定されないが、主な粒子が、厚さ30μm〜500μm、幅1.0〜10mm、長さ1.0〜10mmの粒子形状で分散しているものに適用される。
エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)の各物性が上記の範囲外では、粒子の分散性が低下する。
使用されるエチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)は、新品の樹脂であってもよいし、一回又は複数回成形に使用された樹脂であってもよいし、上記を組合せた樹脂であってもよい。
3.不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)
本発明の不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)は、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)の微分散に有効に働くものである。粉砕バリ中のエチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)の塊を微分散させる必要があるが、そのためには、特定の粘度の高い不飽和カルボン酸変性ポリエチレンとともに、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)を強力に粉砕、微細化する必要がある。即ち、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)そのものの粒子径を小さくするために、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)より高い粘度の不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)を併用して粉砕することが重要である。
本発明においては、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)は、不飽和カルボン酸又はその無水物によりグラフト変性したポリエチレンであって、温度190℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレート(MFR)が0.1〜1.0g/10分、好ましくは0.1〜0.5g/10分である。MFRは、JIS K6922−2:1997に準拠して測定される。
また、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)は、温度190℃、荷重21.6kgで測定されるメルトフローレート(HLMFR)が10〜150g/10分、好ましくは10〜75g/10分である。HLMFRは、JIS K6922−2:1997に準拠して測定される。
さらに、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)は、密度が0.920〜0.950g/cm、好ましくは0.925〜0.945g/cmのものである。密度は、JIS K6922−1及び2:1997に準拠して測定される。
不飽和カルボン酸又はその無水物によりグラフト変性したポリエチレンは、従来公知の方法により所定のものを製造することができる。
不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)のMFRが0.1g/10分未満では、リグラインド時の混練性が低下し、1.0g/10分を超えるとリグラインド時にエチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)との分離が起こり易くなる傾向がある。
不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)のHLMFRが10g/10分未満では、リグラインド時の混練性が低下し、150g/10分を超えるとリグラインド時にエチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)との分離が起こり易くなる傾向がある。
なお、仮に無機フィラー(E)の分散性改良のために、不飽和カルボン酸変性ポリエチレンが役立つことが知られていたとしても、本発明の特定のMFR(高い粘度)の不飽和カルボン酸変性ポリエチレンが、分散性を向上させるとともに、予想を上回る優れた耐衝撃性(シャルピー強度)を奏することは、当業者には想到し得ないものである。さらに、上記の効果は、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)とともに不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)を併用することにより、はじめて実現し、顕著な作用効果を発揮するものである。
また、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)の密度が0.920g/cm未満では、製品剛性が低下する問題が発生し、0.950g/cmを超えると接着強度の発現が困難となる。
不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)は、好ましくは無水マレイン酸0.001〜10重量%、さらに好ましくは0.01〜2.0重量%を含有するグラフト変性ポリエチレンが好適である。かかる無水マレイン酸が下限値未満ではエチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)の微分散性が低下する傾向にあり、上限値を超えると未反応の無水マレイン酸が増加する傾向にあり、バリア材の分散性とシャルピー衝撃強度が低下し、材料性能維持に好ましくない。
使用される不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)は、新品の樹脂であってもよいし、一回又は複数回成形に使用された樹脂であってもよいし、上記を組合せた樹脂であってもよい。
4.不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)
本発明の不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)は、無機フィラー(E)の微分散に有効に働くものである。無機フィラーは混練しても粒径が大きく変化することはないが、混練時に粒子分散させるために、粘度の低い不飽和カルボン酸変性ポリエチレンを使用して、不飽和カルボン酸変性ポリエチレンがフィラー表面全体に広く行き渡らせることが重要である。即ち、無機フィラー(E)と粘度の低い不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)をともに粉砕することにより、無機フィラーの表面を不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)で十分に覆うように処理することが重要である。
本発明においては、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)は、不飽和カルボン酸又はその無水物によりグラフト変性したポリエチレンであって、温度190℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレート(MFR)が1.0を超え13g/10分以下、好ましくは5.0〜10g/10分である。MFRは、JIS K6922−2:1997に準拠して測定される。
また、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)は、温度190℃、荷重21.6kgで測定されるメルトフローレート(HLMFR)が150g/10分を超え、好ましくは200g/10分以上である。HLMFRは、JIS K6922−2:1997に準拠して測定される。
さらに、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)は、密度が0.920〜0.950g/cm、好ましくは0.925〜0.945g/cmのものである。密度は、JIS K6922−1及び2:1997に準拠して測定される。
不飽和カルボン酸又はその無水物によりグラフト変性したポリエチレンは、従来公知の方法により所定のものを製造することができる。
不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)のMFRが1.0g/10分以下では、無機フィラー(D)の分散性が低下し、13g/10分を超えると組成物の強度が低下する。
不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)のHLMFRが150g/10分以下では、無機フィラー(E)の分散性が低下する。
なお、無機フィラー(E)の分散性改良のために、不飽和カルボン酸変性ポリエチレンが役立つことが知られていたとしても、本発明の特定のMFR(低い粘度)の不飽和カルボン酸変性ポリエチレンが、粒子の分散性を向上させるとともに、予想を上回る優れた耐衝撃性(シャルピー強度)を奏することは、当業者には想到し得ないものである。さらに、上記の効果は、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)とともに不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)を併用することにより、はじめて実現し、顕著な作用効果を発揮するものである。
また、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)の密度が0.920g/cm未満では、製品の剛性が低下する傾向にあり、0.950g/cmを超えると物性バランスをとりにくくなる。
不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)は、好ましくは無水マレイン酸0.001〜10重量%、さらに好ましくは0.01〜2.0重量%で変性されたポリエチレンが好適である。かかる無水マレイン酸が下限値未満では無機フィラーも分散性が低下する傾向にあり、上限値を超えると未反応の無水マレイン酸が増加する傾向にあり、無機フィラーの分散性とシャルピー衝撃強度が低下し、材料性能維持に好ましくない。
使用される不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)は、新品の樹脂であってもよいし、一回又は複数回成形に使用された樹脂であってもよいし、上記を組合せた樹脂であってもよい。
5.無機フィラー(E)
本発明においては、無機フィラー(E)は、シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン、フェライト等の酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム等の水酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーソナイト、ハイドロタルサイト等の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、石こう繊維等の硫酸塩、ケイ酸カルシウム(ウォラストナイト、ゾノトライト)、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルーン等のケイ酸塩、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケウ素等の窒化物、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルーン、木炭粉末、カーボンナノチューブ、フラーレン等の炭素類、各種金属粉、チタン酸カリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミニウムボレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊維が挙げられる。これら無機フィラーは、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。上記無機フィラーは、各種の界面活性剤やシランカップリング剤などで表面処理されたものが好適に用いられる。
上記無機フィラーの中でも、タルク、クレー、マイカ、シリカ、ハイドロタルサイトが分散性及び物性向上の観点から好ましいものとして挙げられ、さらに好ましくは、タルク、マイカが好適なものとして挙げられる。
これらの無機フィラーは、平均粒径が0.1〜1500μm、好ましくは0.1〜500μmであり、且つ平均アスペクト比が1〜300、好ましくは5〜200のものが適している。特に好ましい例としては、平均粒径が8〜100μmであり且つ平均アスペクト比が10〜100のマイカやタルクが挙げられる。本発明の無機フィラー(E)の平均粒径は、JIS Z8901−1995に準じて測定される。
平均粒径及び平均アスペクト比が上記範囲未満のものは、多層中空成形体の剛性向上効果が不十分となる傾向にあり、一方、上記範囲を超えると衝撃強度などの機械的強度が低下する傾向にある。
無機フィラー(E)の密度は、2.0〜3.0g/cmのものが好適である。
使用される無機フィラー(E)は、新品のフィラーであってもよいし、一回又は複数回成形に使用されたフィラーであってもよいし、上記を組合せたフィラーであってもよい。
6.添加剤等
本発明の組成物には、常法に従い、他のオレフィン系重合体やゴム等のほか、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、帯電防止剤、防曇剤、ブロッキング防止剤、加工助剤、着色顔料、パール顔料、偏光パール顔料、架橋剤、発泡剤、中和剤、熱安定剤、結晶核剤、無機又は有機充填剤、難燃剤等の公知の添加剤を配合することができる。
添加剤として、例えば酸化防止剤(フェノール系、リン系、イオウ系)、滑剤、帯電防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤等を1種又は2種以上適宜併用することができる。充填材としては、炭酸カルシウム、タルク、金属粉(アルミニウム、銅、鉄、鉛など)、珪石、珪藻土、アルミナ、石膏、マイカ、クレー、アスベスト、グラファイト、カーボンブラック、酸化チタン等が使用可能である。いずれの場合でも、上記エチレン系重合体に、必要に応じ各種添加剤を配合し、混練押出機、バンバリーミキサー等にて混練し、成形用材料とすることができる。
7.組成物の調製
本発明の組成物は、前述したように、ポリエチレン(A)、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)及び無機フィラー(E)を混合して得られるものである。
該組成物の調製は、上記各成分を例えば予めヘンシェル型ミキサー、リボンブレンダーなどで混合した後、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ロールミキサー、ニーダーなどの通常の混練機を用いて溶融混練することにより行うことができる。この場合、各成分の分散が良好に行われるように、比較的高混練を行うことが好ましく、通常は二軸押出機を用いた混練・造粒が行われる。混練はポリエチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、変性ポリエチレン系樹脂及び無機フィラーをミキサーに供給して行うことができる。
〈配合割合〉
本発明の組成物中における各成分の配合割合は、ポリエチレン(A)50〜98重量%、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)0.9〜10重量%、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)0.9〜10重量%、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)0.1〜20重量%及び無機フィラー(E)0.1〜30重量%である。
該割合は、好ましくは、ポリエチレン(A)50〜80重量%、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)1.0〜3.0重量%、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)1.0〜3.0重量%、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)5〜10重量%及び無機フィラー(E)10〜20重量%である。
ポリエチレン(A)の配合割合が下限値未満では製品の機械的物性の確保が困難であり、上限値を超えるとリグラインド材再生率が低下する。
エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)の配合割合が下限値未満ではリグラインド材再生率が低下し、上限値を超えると衝撃強度が低下する。
不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)の配合割合が下限値未満ではエチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物の微分散性が低下し、上限値を超えると機械的特性のバランスが低下する傾向にある。
不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)の配合割合が下限値未満では無機フィラーの分散性が不良となり、耐衝撃性が低下し、上限値を超えるとドローダウン性等の成形性が悪化する。
無機フィラー(E)の配合割合が下限値未満では剛性改良効果が低下し、上限値を超えると衝撃強度が低下する。
8.多層中空成形体の製造
本発明の多層中空成形体は、少なくとも上記した樹脂組成物を用いた層を1層含む多層中空成形体として製造されるものであるが、この要件を満たす限り、特に制約はなく、いかなる多層中空成形体であってもよい。例えば、ポリエチレン系樹脂層/バリ再生樹脂層/接着性樹脂層/バリア樹脂層/接着性樹脂層/ポリエチレン系樹脂層からなる4種6層の多層中空成形体の場合には、バリ再生層の樹脂として、本願発明の樹脂組成物を用いることができる。このような場合、本願の樹脂組成物に使用される樹脂は、新品樹脂であっても再生樹脂であっても、上記の組合せでも差し支えなく、本発明の組成物の条件を満足していればよい。
本発明の多層中空成形体の製造は、例えば前述の各層を構成する樹脂をブロー成形機に接続する各々の押出機に供給し、溶融可塑化後、多層押出ダイを経て各層間の乱れのない均一層構成の多層溶融パリソンを押出し、所望の形状を有する金型内でブロー成形することにより得られる。成形時に発生するバリについては、バリを多層成形材料のいずれかの層に、あるいはバリのみの層を付加して、リクレームすることができる。通常、発生したバリは、機械粉砕された後に、二軸混練機等により溶融混練を実施し、再生ペレット化する。この再生ペレットはポリエチレンの未使用ペレットに10〜50重量%の範囲で混合され、ポリエチレン層を構成する原料にリクレームされる。
多層中空成形体の製造時に発生するバリは、通常バリア樹脂を含む多層形態であるので、これをリクレームのために粉砕後溶融すると、溶融物中でバリア樹脂が細かく分散されず、そのためにバリを再利用した樹脂材料からの多層中空成形体は機械的強度が低下するという問題がある。バリア樹脂を微細分散させるために、バリの溶融混練時に高せん断をかけると、高分子量ポリエチレンやバリア樹脂自身の熱劣化を生じ物性低下を招き、また低せん断で溶融混練が不十分であるとバリア樹脂が少なくとも分散粒径100μm以下に細かく分散されず同じく物性低下を招いてしまい、完全なリクレームは成し遂げられない。
しかしながら、本発明の樹脂組成物を使用すると、多層中空体製造時に発生するバリは、これを粉砕し、バリア樹脂を細かく分散すべく溶融混練させ再生ペレットとした後、ポリエチレン層原料へ通常50重量%未満の割合で連続的にリクレームさせても、得られる成形体の機械的強度等の物性低下は極めて少ない。また、無機フィラーを配合してもその分散が改良され、得られる成形体の機械的強度等の物性低下は極めて少なく、耐衝撃性も良好である。
本発明の樹脂組成物は、上記の成分からなるため、耐衝撃性に優れ、リグラインド層として多層積層体に使用可能なポリエチレン系樹脂組成物が得られる。また、本発明の樹脂組成物を少なくとも1層含む多層中空成形体は、耐衝撃性、剛性、ガソリンバリア性、層間接着性等の特性が優れ、かつ積層体およびスクラップがリサイクル可能であり、自動車用燃料タンクに好適の用いることができる。
以下に実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、これらの実施例に制約されるものではない。なお、実施例で用いた測定方法や、ポリエチレン、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン、無機フィラー等の材料は以下の通りである。
1.測定方法
(1)温度190℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレート(MFR):JIS K6922−2:1997に準拠して測定した。
(2)温度190℃、荷重21.6kgで測定されるメルトフローレート(HLMFR):JIS K6922−2:1997に準拠して測定した。
(3)密度:JIS K6922−1及び2:1997に準じて測定した。
(4)平均粒径:JIS Z8901−1995に準じて測定した。
(5)成形性:中空成形時のパリソンの耐ドローダウン性と肉厚均質性を評価し、大変良好なもの(肉厚分布が非常に小さいもの)を◎、良好なもの(肉厚分布が小さいもの)を○、成形不良発生したものを×、成形不良ではないが肉厚分布が若干大きいものを△とした。
(6)エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物の分散性評価:目視観察により、分散性が大変良好なもの(分散不良が全くなく均質なもの)を◎、良好のもの(分散不良が観測されないもの)を○、不良のものを×、やや分散が悪いものを△とした。
(7)無機フィラーの分散性評価:目視観察により、分散性が大変良好なもの(分散不良が全くなく均質なもの)を◎、良好のもの(分散不良が観測されないもの)を○、不良のものを×、やや分散が悪いものを△とした。
(8)シャルピー衝撃強度:JIS K7111−1996 シャルピー衝撃強さの試験法に準拠して測定した。
2.ポリエチレン系樹脂(A)
(a−1)ポリエチレン
フィリップス触媒を用いて得られた、温度190℃、荷重2.16kgのメルトフローレートが0.03g/10分、温度190℃、荷重21.6kgのメルトフローレートが6.0g/10分、密度が0.945g/cmの高密度ポリエチレンを使用した。
(a−2)ポリエチレン
フィリップス触媒を用いて得られた、温度190℃、荷重2.16kgのメルトフローレートが0.9g/10分、温度190℃、荷重21.6kgのメルトフローレートが100g/10分、密度が0.945g/cmの高密度ポリエチレンを使用した。
3.エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)
(b−1)エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物
温度210℃、荷重2.16kgのメルトフローレートが3.5g/10分、温度210℃、密度が1.2g/cmのエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(商品名:クラレ社製F101B)を使用した。
4.不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)
(c−1)不飽和カルボン酸変性ポリエチレン
密度が0.933g/cm、温度190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレートが0.6g/10分、無水マレイン酸含有量が0.2重量%の変性ポリエチレンを使用した。
(c−2)不飽和カルボン酸変性ポリエチレン
密度が0.923g/cm、温度190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレートが0.8g/10分、無水マレイン酸含有量が0.2重量%の変性ポリエチレンを使用した。
(c−3)不飽和カルボン酸変性ポリエチレン
密度が0.950g/cm、温度190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレートが0.4g/10分、無水マレイン酸含有量が1.0重量%の変性ポリエチレンを使用した。
(c−4)不飽和カルボン酸変性ポリエチレン
密度が0.933g/cm、温度190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレートが0.05g/10分、無水マレイン酸含有量が0.2重量%の変性ポリエチレンを使用した。
(c−5)不飽和カルボン酸変性ポリエチレン
密度が0.922g/cm、温度190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレートが1.5g/10分、無水マレイン酸含有量が0.3重量%の変性ポリエチレンを使用した。
(c−6)不飽和カルボン酸変性ポリエチレン
密度が0.933g/cm、温度190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレートが0.6g/10分、無水マレイン酸含有量が3.0重量%の変性ポリエチレンを使用した。
5.不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)
(d−1)高フロー変性ポリエチレン
密度が0.925g/cm、温度190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレートが5.0g/10分、無水マレイン酸含有量が0.5重量%の変性ポリエチレンを使用した。
(d−2)不飽和カルボン酸変性ポリエチレン
密度が0.919g/cm、温度190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレートが10g/10分、無水マレイン酸含有量が0.4重量%の変性ポリエチレンを使用した。
(d−3)不飽和カルボン酸変性ポリエチレン
密度が0.920g/cm、温度190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレートが3.5g/10分、無水マレイン酸含有量が0.4重量%の変性ポリエチレンを使用した。
(d−4)不飽和カルボン酸変性ポリエチレン
密度が0.922g/cm、温度190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレートが15g/10分、無水マレイン酸含有量が0.2重量%の変性ポリエチレンを使用した。
(d−5)不飽和カルボン酸変性ポリエチレン
密度が0.925g/cm、温度190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレートが0.5g/10分、無水マレイン酸含有量が0.2重量%の変性ポリエチレンを使用した。
(d−6)不飽和カルボン酸変性ポリエチレン
密度が0.925g/cm、温度190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレートが5.0g/10分、無水マレイン酸含有量が3.0重量%の変性ポリエチレンを使用した。
6.無機フィラー(E)
(タルク−1)
平均粒径4μm、平均アスペクト比10のタルク(林化成社製ミクロンホワイト5000S)を使用した。
(マイカ−1)
平均粒径4μm、平均アスペクト比30のマイカ(林化成社製ヤーンマイカWG−325W)を使用した。
[実施例1]
ポリエチレン(A)として(a−1)、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)として(b−1)、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)として(c−1)、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)として(d−1)、無機フィラー(E)としてタルク−1を使用し、表1の配合割合で、210℃、単軸押し出し機(L/D=28、高分散型、特殊形状ミキシングタイプ)にて溶融混練し樹脂組成物を調製して、分散性及び物性評価を行なった。その結果を表1に示した。
[実施例2〜7]
表1の配合で、実施例1と同様に行なった。その結果を表1に示した。
[比較例1〜15]
表1の配合で、実施例1と同様に行なった。その結果を表1に示した。
[実施例8]
ポリエチレン(A)として(a−1)70重量部、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)として(b−1)5重量部、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)として(c−1)5重量部からなる樹脂組成物であって、一度中空成形体に成形された樹脂組成物の再生品組成物を使用し、該再生品組成物に不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)として(d−1)10重量部、無機フィラー(E)としてタルク−1を10重量部混合し、210℃、単軸押し出し機(L/D=28、高分散型、特殊形状ミキシングタイプ)にて溶融混練し樹脂組成物を調製して、分散性及び物性評価を行なった。その結果を表1に示した。
表1からわかるように、実施例1〜8は、良好に成形でき、バリア材及び無機フィラーの分散性が良好であり、シャルピー衝撃強度も大きかった。
これに対して、比較例1、2では、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)(MFRが低めのもの)が存在しないため、バリア材の分散性が不良であり、比較例3では、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)の組成割合が上限値を超えるため、機械的特性のバランスの低下が見られた。
また、比較例4では、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)のMFRが、下限値未満であるため、バリア材の分散性が不良であり、比較例5では、上限値を超えるため、バリア材の分散性が不良であった。
比較例6では、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)(MFRが高めのもの)が存在しないため、無機フィラーの分散性が不良であり、比較例7では、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)の組成割合が上限値を超えるため、ドローダウン性等の成形性の悪化が見られた。
また、比較例8では、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)のMFRが、下限値未満であるため、無機フィラーの分散性が不良であり、比較例9では、上限値を超えるため、シャルピー衝撃強度が低下した。
さらに、比較例10では、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)の不飽和カルボン酸含有量が上限値を超えるため、バリア材の分散性とシャルピー衝撃強度が低下し、比較例11では、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)の不飽和カルボン酸含有量が上限値を超えるため、無機フィラーの分散性とシャルピー衝撃強度が低下した。
また、比較例12では、バリア材及び不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)を使用しない例、比較例13では、バリア材及び不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)を使用しない例、比較例14では、無機フィラー及び不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)を使用しない例を示したが、いずれもシャルピー衝撃強度が低かった。比較例15では、無機フィラー及び不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)を使用しない例を示したが、不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)を使用していないので、バリア材分散性は通常の良好なレベルに留まった。
Figure 0004945405
以上から明らかなように、本発明によれば、EVOH系バリア材及び無機フィラーの分散が良好であり、しかも耐衝撃性等の物性バランスが良好な成形体が得られるポリエチレン系樹脂組成物を提供することができる。また、成形時に発生するバリ等の樹脂を再度溶融混練してリグラインド品とし再生材として使用しても、好適な成形体が得られる材料を提供することができ、産業上の有用性は極めて高い。

Claims (8)

  1. ポリエチレン(A)50〜98重量%に、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)0.9〜10重量%、温度190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレート(MFR)が0.1〜1.0g/10分である不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)0.9〜10重量%、MFRが1.0を超え13g/10分以下である不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)0.1〜20重量%、および平均粒径が0.1〜1500μmである無機フィラー(E)0.1〜30重量%を配合することを特徴とするポリエチレン系樹脂組成物。
  2. ポリエチレン(A)は、高密度ポリエチレンであることを特徴とする請求項1に記載のポリエチレン系樹脂組成物。
  3. エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)は、ビニルエステルが酢酸ビニルであって、エチレン含量が15〜60モル%、ケン化度が80モル%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリエチレン系樹脂組成物。
  4. 不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(C)は、不飽和カルボン酸の含有率が0.01〜2.0重量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリエチレン系樹脂組成物。
  5. 不飽和カルボン酸変性ポリエチレン(D)は、不飽和カルボン酸の含有率が0.01〜2.0重量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリエチレン系樹脂組成物。
  6. 無機フィラー(E)は、タルク、クレー、マイカ、シリカ及びハイドロタルサイトからなる群から選択される少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリエチレン系樹脂組成物。
  7. 上記成分(A)〜(E)の少なくとも1種の成分は、1回以上の成形を経た再生材であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のポリエチレン系樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のポリエチレン系樹脂組成物を含有してなる層を少なくとも1層含むことを特徴とする多層中空成形体。
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