JP4944978B2 - プリンタ - Google Patents

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Description

本発明は、印刷ユニットと後処理ユニットとを結合して構成され、印刷ユニットにおいてロール状の印刷用紙を搬送してその印刷用紙に印刷し、後処理ユニットにおいてその印刷したものに対して所定の後処理を行って、所定形式の印刷物を作成するプリンタ、特に、印刷ユニットと後処理ユニットが互いに他の動作に拘束されずに処理ができるようにしたものに関する。
本出願人は、先の出願(特願2006−003550号)において、印刷ユニットと後処理ユニットとを結合して構成され、印刷ユニットにおいてロール状の印刷用紙(以下、単にロール紙又は用紙という。)を搬送してその用紙の片面に印刷し、後処理ユニットにおいてその印刷した用紙(以下、印刷済み用紙という場合がある。)に対してカットその他の所定の後処理を行って、用紙の片面にのみ印刷面を有する1枚状の印刷物(以下、片面印刷物という。)と、連続する2つの印刷面を有する印刷済み用紙が山折・背中合わせ・貼付けされた、見掛け上1枚状の印刷物(以下、両面印刷物という。)とを選択的に作成するプリンタを提案した。
特になし。
しかし、先の出願に係るプリンタにおいて作成可能な印刷物の形態は、用紙の片面に印刷がされた1枚1頁のもの、すなわち、片面印刷物と、片面印刷をされた連続する2頁を二つ折り・貼付けした見掛け上1枚2頁のもの、すなわち、両面印刷物の2種類に限られた。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、第1の課題は、ロール紙から片面印刷物、両面印刷物及び見掛上1枚状の両面印刷物を複数枚蛇腹状に連続して有する第3の形態の印刷物である蛇腹状印刷物のいずれも選択的に作成可能なプリンタを提供することである。
第2の課題は、上記プリンタに設けてある折目形成部が折目を形成する際に、折目形成ローラが印刷済み用紙の端縁に衝撃を与えて印刷済み用紙の位置をずらしたり、印刷済み用紙の端縁を切断したりすることを防止したプリンタを提供することにある。
第3の課題は、上記プリンタを用いて蛇腹状印刷物を効率良く作成する方法を提供することにある。
上記第1の課題は、プリンタを次のように構成することにより解決することができる(請求項1)。すなわち、本発明は、ロール状の印刷用紙を用いて片面印刷物、両面印刷物又は蛇腹状印刷物のいずれも選択的に作成可能なプリンタにおいて、(1)印刷ユニットと、後処理ユニットと、制御装置とを有し、(2)前記印刷ユニットは、前記制御装置に制御されて前記印刷用紙を給紙する給紙部と、前記制御装置に制御されて前記給紙部から給紙される印刷用紙の所定量を後記印刷部を経て前記印刷ユニットから送り出す第1用紙搬送部と、搬送される印刷用紙の片面に前記制御装置から与えられるデータを基に印刷する印刷部とを有し、(3)前記後処理ユニットは、前記印刷ユニットから送り出される印刷済み用紙を前記制御装置に制御されて所定長ごとにカットして、所定長の印刷済み用紙を作成するカット部と、前記制御装置に制御されてカット後の印刷済み用紙の搬送先を第1トレイ側に導く排出路と後記折目形成部に向かう第1搬送路のいずれかに切替える搬送経路切替部と、前記制御装置に制御されて前記第1搬送路に向けられた所定長の印刷済み用紙の単位印刷面部の中間位置又はその中間位置と各単位印刷面部間に折目を形成する折目形成部と、折目を形成された印刷済み用紙の所定位置に糊を付ける糊付け部と、糊付けされた所定長の印刷済み用紙の各単位印刷面部を前記折目において山折りをして前記糊により貼付けし、かつ、その山折りされた部分をプレスする二つ折り・貼付部と、前記印刷ユニットから送り出された印刷済み用紙を受け入れ、前記カット部、前記折目形成部、前記糊付け部及び前記二つ折り・貼付部を経て搬送し、最終的に第2トレイ又は第3トレイに排出する第2用紙搬送部とを有し、(4)前記二つ折り・貼付部は、糊付け後の所定長の印刷済み用紙が搬送される前記第1搬送路に連続し、かつ前記糊付け部と反対方向に延びる第2搬送路に前記第1搬送路に接して配設された開閉自在の第1搬送ローラ、前記第1搬送路の前記糊付け部よりも下流側に延長された部分に配設された第2搬送ローラ及び前記第2搬送路の前記第1搬送ローラよりも下流側に配設された第3搬送ローラとからなる二つ折り部と、前記第2搬送路の前記第3搬送ローラよりも下流側に設けられ、前記印刷済み用紙の前記二つ折り部により山折りをされ、かつ、糊付けされた部分をプレスするプレス部とからなるものであり、(5)前記第1搬送ローラ、第2搬送ローラ及び第3搬送ローラは、前記第2用紙搬送部の一部をも構成するものであり、(6)前記制御装置は、カット後の印刷済み用紙の搬送先を、片面印刷物を作成する場合は前記第1トレイ側とし、両面印刷物又は蛇腹状印刷物を作成する場合は前記第1搬送路側とする搬送経路切替部制御手段と、前記印刷部に、片面印刷物を作成する場合は前記ロール状の印刷用紙の搬送中にその印刷用紙の片面に1頁分の印刷をさせ、両面印刷物を作成する場合は前記印刷用紙の片面に連続して2頁分の印刷をさせ、蛇腹状印刷物を作成する場合は1枚の両面印刷物を構成する2頁を1単位とする印刷エリアである単位印刷面部に所定枚数分連続して印刷をさせる印刷部制御手段と、前記糊付け部に、両面印刷物を作成する場合は両面印刷物の折目が糊付け位置に到達した時にその両面印刷物の裏面に糊付けをさせ、蛇腹状印刷物を作成する場合は見開き状態の両面印刷物の単位印刷面部の中間位置の折目が前記糊付け位置に到達するたびにその折目からその折目に続く単位印刷面部の中間位置までその両面印刷物の裏面に糊付けをさせる糊付け部制御手段と、両面印刷物を作成する場合は前記第1搬送路を搬送される折目形成・糊付け後の印刷済み用紙の単位印刷面部の中間折目が所定の二つ折り開始位置に到達した時に前記二つ折り・貼付部の第1搬送ローラ及び第3搬送ローラを正回転させるとともに第2搬送ローラを逆回転させ、蛇腹状印刷物を作成する場合は前記第1搬送路を搬送される折目形成・糊付け後の印刷済み用紙の単位印刷面部の中間折目が前記二つ折り開始位置に到達するたびに、前記二つ折り・貼付部の第1搬送ローラ及び第3搬送ローラを正回転させるとともに、前記第2搬送ローラを前記中間折目が前記プレス部のプレス位置に達するまで逆回転させ、前記印刷済み用紙の単位印刷面部間の折目が前記二つ折り開始位置に到達するたびに、前記第1搬送ローラの正回転を一時止めて開放するとともに前記第3搬送ローラを逆回転させ、かつ、第2搬送ローラを前記プレス部によりプレスされた前記印刷済み用紙の先端が前記第2搬送ローラの下流側に達するまで正回転させ、続いて、第1搬送ローラ及び第2搬送ローラを次の中間折目が前記二つ折り開始位置に到達するまで逆回転させ、以後、連続する所定枚数の両面印刷物が形成されるまで、中間折目が二つ折り開始位置に到達するたびの第1、第3搬送ローラの正回転と第2搬送ローラの逆回転、及び単位印刷面部間の折目が二つ折り開始位置に到達するたびの第1搬送ローラの正回転一時停止・開放、第3搬送ローラの逆回転、第2搬送ローラの正回転及び第1搬送ローラと第2搬送ローラの次の中間折目が前記二つ折り開始位置に到達するまでの逆回転をさせる用紙搬送部制御手段と、糊付け後の単位印刷面部が第2搬送路を第1搬送ローラから第3搬送ローラ方向に搬送される時に前記プレス部を動作させるプレス部制御手段とを含む。
上記第2の課題は、プリンタを次のように構成することにより解決される(請求項2)。すなわち、(a)前記折目形成部は、用紙の印刷面と同一側において用紙搬送面に表面を接して設けられた折目形成台と、その折目形成台と用紙搬送面に関して反対側に備えられた、外周面に断面三角形の環状突起を有する折目形成ローラと、その折目形成ローラを前記折目形成台方向に付勢しながら用紙搬送方向に直角な方向に往復移動させる手段と、前記折目形成ローラの移動過程においてその折目形成ローラの前記環状突起の前記折目形成台からの距離を規制する板カムとを有し、(b)その板カムは、前記用紙搬送面における用紙搬送位置の両外側に対応する位置に第1カム面を、その両側の第1カム面の内側に幅小の第2カム面を、その両側の第2カム面の間を連続する第3カム面を有し、(c)第1カム面、第2カム面及び第3カム面は、それぞれ、前記折目形成ローラの環状突起の折目形成台の表面からの距離を、折目形成ローラの環状突起の先端が折目形成台の表面から用紙の厚みよりもごく僅かに離間する距離、折目形成ローラの突起の先端が折目形成台の表面から用紙の厚みとほぼ等しい位置に存在する距離、及び、折目形成ローラの環状突起の先端が折目形成台の表面から用紙の厚みのほぼ半分と等しい位置に存在する距離に規制するものである。
上記の構成を備えたプリンタには、印刷ユニットが送り出すローラと後処理ユニットが受け入れるローラとの間に、印刷ユニットのローラが送り出す印刷済み用紙を自重で垂下湾曲させて保留するための次の構造の一時保留機構を備えることが望ましい(請求項3)。すなわち、その一時保留機構は、(a1)前記印刷ユニットが送り出すローラと後処理ユニットが受け入れるローラとの間に、前記印刷ユニットのローラが送り出す印刷済み用紙を上部開口面から自重で垂下湾曲させて収容する収容空間を設けるとともに、(a2)前記上部開口面に、前記印刷ユニットのローラが送り出す印刷済み用紙を支持し、前記後処理ユニットのローラ方向に案内するガイド部材を、前記上部開口面を閉鎖する位置からその上部開口面を開放する位置まで移動可能に備え、(a3)前記印刷ユニットが送り出す印刷済み用紙の長さが所定長以上である場合に、その用紙の先端を前記後処理ユニットのローラが把持した後、前記ガイド部材を前記収容空間の上部開口面を閉鎖する位置から開放する位置まで移動させる手段を備えている。
上記の構成を備えたプリンタには、後処理ユニットの印刷ユニットが送り出す印刷済み用紙を受け入れるローラの搬送方向手前と、後処理ユニットが印刷済み用紙を受け入れるローラの直前とのいずれか一方又は双方に、次のスキュー解消機構を備えることが望ましい(請求項4)。すなわち、そのスキュー解消機構は、(b1)円周方向の摩擦力よりも軸方向の摩擦力が小さいローラと、(b21)前記ローラの軸方向一方側に設けられ、一方の拡幅位置と基準位置との間を移動可能に支持された第1幅寄せ部材と、(b22)前記ローラの軸方向他方側に設けられ、弾性部材により用紙搬送路中央方向に付勢され、この場合、前記弾性部材の付勢力は印刷済み用紙を変形させない大きさに設定されており、かつ、他方の拡幅位置と前記弾性部材による付勢を可能にする位置との間を移動可能に支持された第2幅寄せ部材とからなる幅寄せ手段と、(b3)前記第1及び第2幅寄せ部材をそれぞれ拡幅位置と基準位置又は拡幅位置と弾性部材による付勢を可能にする位置との間を1回又は複数回移動させる移動手段とを備えて構成されている。
さらに、上記プリンタは、印刷ユニットにタンデム型プリントエンジンを用いているものであることが望ましい(請求項5)。
上記プリンタにおいては、印刷ユニットに、給紙部、第1用紙搬送部及び印刷部が収容されていて、給紙部の上方に印刷部を配置して、給紙部から印刷部の終端部までの第1用紙搬送部をほぼ垂直上方に向くように設け、後処理ユニットに、カット部、経路切替部、折目形成部、糊付け部及び二つ折り・貼付部をその順序で上から下方に設置して、印刷ユニットの始端部から後処理ユニットの終端部まで用紙をほぼ倒立U字形に沿って搬送させることが望ましい(請求項6)。
上記第3の課題を解決する本発明に係る蛇腹状印刷物の作成方法は、ロール状印刷用紙を搬送しながら、その印刷用紙の全て等長の単位印刷面部に、指定された内容を指定された頁分だけ印刷する第1工程、印刷済み用紙を1冊分の所定長にカットする第2工程、各頁の間及び各単位印刷面部の中間位置に折目を形成する第3工程、印刷済み用紙の印刷面と反対側の裏面に糊付けをする第4工程、単位印刷面部の中間位置の折目より後方部分の用紙を順送すると同時にその折目より前方部分を逆送して、その折目を山折りしながら搬送することにより、山折りされた単位印刷面部の裏面同士を糊により貼付け、かつ、前記山折りされた部分をプレスして、その単位印刷面部を、見掛け上、1枚状の両面印刷物に形成する第5工程、一つの両面印刷物に形成する度に、その両面印刷物を逆送すると同時に後続する単位印刷面部を順送して、作成された両面印刷物を堆積部に退避させ、かつ、その両面印刷物と後続する単位印刷面部との間の折目を谷折りする第6工程、上記第5工程と第6工程を前記両面印刷物の指定枚数分繰り返す第7工程とからなり、堆積部に退避して堆積された複数の両面印刷物から蛇腹状印刷物を形成することを特徴としている(請求項7)。
請求項1の発明によれば、一つのプリンタで、ロール状印刷用紙から、指定されたサイズ、枚数の両面印刷物を蛇腹状に有する蛇腹状印刷物を指定された冊数だけ作成することが可能であるほか、指定されたサイズ、枚数の片面印刷物又は両面印刷物を印刷することができる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果が得られるほか、折目形成時の用紙の位置ずれや両端縁の切断、あるいは二つ折り時の切断をすることなく、折目形成を行うことができる。
請求項3の発明によれば、請求項1の発明の効果が得られるほか、印刷ユニットの最終ローラから用紙の先端が送り出されるときは、ガイド部材を収容空間の上端面を閉鎖する位置に保持することにより、用紙の先端が円滑に後処理ユニットの最初ローラに案内されるので、用紙の先端が確実に後処理ユニットの最初ローラに捕捉される。また、その用紙に連続して2頁分以上を印刷するときは、用紙の先端が捕捉された後にガイド部材を収容空間の上端面を開放する位置まで移動させることにより、印刷ユニットの最終ローラから続いて送り出される用紙を自由に垂下湾曲させて収容空間に収容することができる。従って、印刷ユニットは先の印刷物の後処理の進捗状況に関わりなく、また、後処理ユニットは印刷ユニットの印刷動作の拘束を受けずに、それぞれ印刷処理又は後処理を行うことができるので、プリンタのスループットが向上する。
請求項4の発明によれば、請求項1の発明の効果が得られるほか、印刷ユニットの最終ローラから送り出される用紙を受け入れる後処理ユニットの最初ローラの直前に、円周方向外方に突出されて円周方向には尖鋭であって軸方向には丸みを帯びている多数の突起を外周に有する突起ローラと、前記突起ローラの軸方向一方側に設けられ、一方の拡幅位置と基準位置との間を移動可能な幅寄せ部材と、前記突起ローラの軸方向他方側に設けられ、弾性部材により用紙搬送路中央方向に付勢され、この場合、前記弾性部材の付勢力は用紙を変形させない大きさに設定されており、かつ、他方の拡幅位置と前記弾性部材による付勢を可能にする位置との間を移動可能な幅寄せ部材とからなる幅寄せ機構と、前記各幅寄せ部材をそれぞれ拡幅位置と基準位置又は拡幅位置と弾性部材による付勢を可能にする位置との間を1回又は複数回移動させて幅寄せ動作を行う手段とを備えて構成されているスキュー解消機構が備えてあるので、用紙に損傷や破損をさせずに幅寄せしてスキューを解消して、搬送基準面に沿って搬送することができる。従って、後処理ユニットにおける後処理を高寸法精度をもって行うことができる。
請求項5の発明によれば、印刷ユニットの給紙部が繰り出す用紙の始端を印刷部に送り込む最初ローラの直前と後処理ユニットの最初ローラの直前に、それぞれ、円周方向の摩擦力よりも軸方向の摩擦力が小さいローラと、そのローラの軸方向一方側に設けられ、一方の拡幅位置と基準位置との間を移動可能な幅寄せ部材と、前記ローラの軸方向他方側に設けられ、弾性部材により用紙搬送路中央方向に付勢され、この場合、前記弾性部材の付勢力は用紙を変形させない大きさに設定されており、かつ、他方の拡幅位置と前記弾性部材による付勢を可能にする位置との間を移動可能な幅寄せ部材とからなる幅寄せ機構と、前記各幅寄せ部材をそれぞれ拡幅位置と基準位置又は拡幅位置と弾性部材による付勢を可能にする位置との間を1回又は複数回移動させる移動手段とを備えて構成されているスキュー解消機構を備えたので、印刷ユニットにおいて印刷動作をする前と、後処理ユニットにおいて所定の後処理を行う前に、それぞれ用紙のスキューが解消されるため、印刷における色ずれ防止及び後処理における高寸法精度の確保が実現される。
請求項6の発明によれば、プリンタの装置長の圧縮と容積縮小が可能である。
ロール紙から印刷、折目形成、糊付け、二つ折り、貼付を連続的に行なって効率的に蛇腹状印刷物を作成することができる。
本発明に係るプリンタの構成を概括的に示すブロック図。 制御装置の構成の一例を示すブロック図。 印刷設定を行う際の入力部の操作内容を示す図表。 印刷ユニットと後処理ユニットの主要構成要素の配置例を示すイメージ図。 印刷用紙の一部の裏面図。 後処理ユニットの前半部であるカット部、経路切替部及び折目形成部の構成を示す側面図。 後処理ユニットの後半部である糊付け部及び二つ折り・貼付部の構成を示す側面図。 後処理ユニットの印刷用紙受け入れ部に設けられたスキュー解消機構の側面図。 図9のX−X線に沿った正面図。 同スキュー解消機構の構成要素の1つである突起付きローラを示す図であり、(a)は突起付きローラの要部斜視図、(b)は突起付きローラの一つの突起のみの斜視図、(c)は同突起の縦断面図である。 印刷ユニットと後処理ユニットの間に設けられた一時保留機構の構成を示す側面図。 折目形成部の側面図。 図12のY−Y線断面図である。 印刷準備フローチャート。 用紙装填時に行なわれる初期化動作を説明する図。 印刷部のフローチャート。 カット部の動作を説明するフローチャート。 両面印刷物作成時の糊付け部、二つ折り・貼付部の動作を説明する図。 パンチング部の動作を説明するフローチャート。 二つ折り・貼付部の両面印刷時の動作を説明するフローチャート。 二つ折り・貼付部の蛇腹印刷時の動作を説明するフローチャート。 蛇腹状印刷物を作成する場合の動作1を説明する図。 蛇腹状印刷物を作成する場合の動作2を説明する図。 蛇腹状印刷物を作成する場合の動作3を説明する図。 蛇腹状印刷物を作成する場合の動作4を説明する図。 蛇腹状印刷物を作成する場合の動作5を説明する図。 蛇腹状印刷物を作成する場合の動作6を説明する図。 蛇腹状印刷物を作成する場合の動作7を説明する図。 蛇腹状印刷物を作成する場合の動作8を説明する図。 蛇腹状印刷物を作成する場合の動作9を説明する図。 蛇腹状印刷物を作成する場合の動作10を説明する図。 蛇腹状印刷物を作成する場合の動作11を説明する図。 蛇腹状印刷物を作成する場合の動作12を説明する図。 二つ折り・貼付部の両面印刷時の動作を説明するフローチャート。 二つ折り・貼付部の蛇腹印刷時の動作を説明するフローチャート。 蛇腹状印刷物の印刷が終了した時点から製品として完成した時点までの形態の変化を示す図。 完成状態の2態様の蛇腹状印刷物を示す平面図。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら、次の順序で説明する。
1.構成の概略的説明
2.各構成要素の詳細な説明
2.1 制御装置
2.2 印刷ユニット
2.3 後処理ユニット
2.4 本発明における改良点
3.作用(制御動作)の説明
3.1 当初の作用
3.2 片面印刷物作成時の作用
3.3 両面印刷物作成時の作用
3.4 蛇腹状印刷物作成時の作用
[1.構成の概略的説明]
本発明に係るプリンタは、概括的には、図1に示すように、制御装置Aと、印刷ユニットBと、後処理ユニットCとから構成されている。次に、各構成要素A,B,Cについて順次説明する。
[2.各構成要素の詳細な説明]
[2.1 制御装置]
制御装置Aは、図2に示すように、入力部1、希望により付加される上位装置などの外部入力部1’、制御部2、記憶部3、表示部4及び検出部5を有している。
[入力部]
入力部1は、周知のキーボード、マウス又はタッチパネルなどから構成されていて、このプリンタによる印刷の仕様を設定するために操作される。操作は、表示部4の画面に表示される誘導案内に従い、インタラクティブに行うことができるように構成されている。操作内容は、図3に例示するように、操作1から操作7まである。
操作1は、印刷種類を片面印刷と両面印刷と蛇腹状印刷の3種類のいずれかを選択する印刷種類選択である。蛇腹印刷とは、両面印刷を用紙の所定長さに渡って連続して行ない、最終的には蛇腹状印刷物(ブック)を作成する場合の印刷を言う。操作2は、選択した種類の印刷物の出力サイズを、表示部4に表示される各種サイズの中から選択するサイズ選択である。片面印刷の場合の出力サイズの種類には、例えば、6”×4”,6”×8”,6”×12”などがあり、両面印刷の場合の出力サイズの種類には、例えば、6”×24”,6”×36”、その他任意の長さがある。また、蛇腹印刷の場合の出力サイズの種類は、両面印刷の場合と同じである。これらの出力サイズは、後記記憶部3に予め記憶されていて、出力サイズ選択の操作ステップにおいて読み出され、表示部4に表示されるようになっている。操作3は、印刷内容のレイアウトの種類、定型か任意かの指定、文章と写真の配置などの印刷内容設定である。定型のレイアウトは記憶部に記憶されていて、印刷内容設定の操作ステップにおいて、読み出されて表示されるようになっている。操作5は、以上の操作1から操作3までの操作による入力の終了後、レイアウト確認ステップをクリックすることにより、設定された印刷内容及びレイアウトを表示部4に表示させて確認する操作である。操作4は、確定された印刷内容の印刷枚数又は蛇腹印刷の場合の印刷冊数を入力する操作である。テンキー又はマウスの操作により印刷枚数の指定が可能である。操作6は、印刷動作の開始を指令する操作であり、例えば、表示画面の「印刷スタート」表示部位をクリックして、あるいは実行キーを操作して印刷開始指令を入力する。操作7は、開始した印刷動作を中止したい場合に行われる操作であり、表示画面の「印刷中止」表示部位をクリックして、あるいは印刷中止キーを操作して印刷を中止させることができる。
印刷情報を外部から入力するため、上位装置に接続された外部入力部1' を備えることもできる。
[制御部]
制御部2は、データ処理機能、演算機能、各部制御機能などを有するCPUで構成され、後述されるように各部制御機能実現手段として、図2に示すように、メモリ読出・書込ドライバ21、印刷内容編集ドライバ22、用紙搬送部駆動ユニット23、印刷ドライバ24、用紙カットドライバ25、搬送経路切替ドライバ26、折目形成ドライバ27、糊付けドライバ28、二つ折り・貼付部駆動ユニット29、両面印刷の場合に希望により用いられるパンチングドライバ210及び排紙ドライバ211を有している。これらの各ドライバ又は駆動ユニットは、所定の指令又は所定のシーケンスプログラムに従い、所定のタイミングで各部を制御し、駆動するように構成されている。
プリンタ全体を統括制御する制御部2は、図2には、便宜的に単一のCPUで構成されているように示されているが、このように1カ所に集中する場合は、制御部と各部との間の信号線の接続作業が煩雑であり、いずれかの要素に故障が発生した場合の修理や保守点検が容易でない。そこで、好ましい実施例では、制御部2の機能を各部を制御する部分ごとに分割してそれぞれ1チップ化されたマイコンに納めて、各部に装備し、関係しているもの同士を最小限の信号線でコネクタを介して接続してある。これにより、メンテナンス及び部品交換を容易にできるようにしてある。
[記憶部]
記憶部3は、システムプログラムデータを格納したROMと、稼働中にワーキングデータを格納するRAMとを有している。必要に応じて、記憶部3を補助するため、外部記憶装置を接続しても良い。記憶部3に記憶される内容には、印刷制御に関する基礎データとして、一例として、片面印刷のフォーマット及びサイズ種類、両面印刷のフォーマット及びサイズ種類、蛇腹印刷のフォーマット及びサイズ種類などがある。
また、用紙搬送制御に関する基礎データとして、用紙搬送部において駆動体として用いられるパルスモータの1パルス当たりの搬送距離Δd、用紙の位置検知用マーカを検知するために所定の複数位置に設置されているマーカセンサの検知位置から所定の動作位置までの距離、例えば、印刷ユニットBにおいては、図4,5,6,7を参照しながら説明すると、印刷ヘッドの直前に設置されているマーカセンサS1の検知位置からその印刷ヘッドによる印刷位置までの距離L1、後処理ユニットCにおいては、カット部9の直前に設置されているマーカセンサS2の検知位置からそのカット部9のカット位置までの距離L2、折目形成部11の直前に設置されているマーカセンサS3の検知位置からその折目形成部11による折目形成位置までの距離L3、糊付け部12の直前に設置されているマーカセンサS4の検知位置から糊付け部12による糊付け位置までの距離L4、同センサS4の検知位置から二つ折り・貼付け部13による二つ折り位置までの距離L5、蛇腹印刷の際に必要な後退位置に用紙が到達したことを検出するためのマーカセンサS5,S6を基準とする距離L6、パンチング部17の直前に設けてあるマーンセンサS8からパンチング位置までの距離L7などがある。
[表示部]
表示部4は、入力部1又は外部入力部1’から入力される文字データ及び画像データに基づいて表示画面に、入力内容及び印刷内容を表示するためのものであり、液晶ディスプレイ装置などが使用される。この表示部の表示画面を見ながら、印刷のための各種設定、印刷内容の確認及び印刷指令の入力を行うことができる。
[検出部]
検出部5は、入力部の一種であるが、図5に例示するように、搬送される用紙p(カット後の用紙、すなわち印刷物も含む。)に対して所定の処理を行う場合の処理開始位置を決定するための、用紙裏面に付された位置検出用マーカmを印刷ユニットB及び後処理ユニットCの所定位置において検出するために設けてある前記マーカセンサS1,S2,…から構成されている。入力部1,外部入力部1’、表示部4及び検出部5が入出力インタフェースにより中央の制御部に接続されていることはいうまでもない。
[2.2 印刷ユニット]
印刷ユニットBには、給紙部6、第1用紙搬送部7と、印刷部8とが収容されている。給紙部6の上方に印刷部8を配置して、給紙部6から印刷部8の終端部までの第1用紙搬送部7の搬送路をほぼ垂直上方に向くように設けてある。続いて、印刷ユニットBの各構成要素について説明する。
[給紙部]
給紙部6は、このプリンタで片面印刷用紙として用いるロール紙pを装填し、保持するためのロール紙ホルダ61と、繰り出し手段62とを有している。繰り出し手段62は、第1用紙搬送部7に対するロール紙の初期搬送抵抗を少なくして、印刷部8における用紙搬送の安定性を高めるために通常用いられるものであり、図示されていないが、モータにより回転され、ロール紙pに回転力を伝達するローラなどから構成されている。
[用紙搬送部]
用紙搬送部は、印刷ユニットBと後処理ユニットCに連続するように設けられ、印刷ユニットBの給紙部6から印刷部8の終端までの範囲において稼働する第1用紙搬送部7と、さらに後述される後処理ユニットCのカット部9、経路切替部10を経て、二つ折り・貼付部13まで所定の搬送路に沿って搬送する第2用紙搬送部7´とから構成されていて、各別のマイコンにより制御される。動力を与えるパルスモータ(図示省略)と、各搬送路に沿って配設され、パルスモータの回転力を伝動手段を介して与えられて所定方向に回転する搬送ローラR1,R2,・・・(駆動ローラdrとピンチローラprからなるもの。)と、各ローラ間に設けられて用紙を搬送面に沿って案内するガイド板(図示省略)とから構成されている周知のものである。
第1用紙搬送部7の搬送ローラの中には、給紙部6のロール紙装填部から繰出される用紙pを常に挟持し、搬送力を加えて搬送を開始し得る最初ローラR1と、印刷部8内を搬送され、印刷処理を終えた用紙を挟持して、後処理ユニットC側に送り出す最終ローラR2とがあり、第2用紙搬送部7´の搬送ローラの中に、最終ローラR2から送り出される用紙を後処理ユニットCに受け入れるように設けられた最初ローラR3がある。
[印刷部]
印刷部8は、カラー印刷が可能なプリントエンジンを用いるものであり、シングル型プリントエンジンでも良いが、好ましい実施の形態においては、タンデム型プリントエンジン(不図示)が用いられる。そして、第1用紙搬送部7による用紙搬送面の片側に設けられたプリントエンジンにより、制御部2から与えられる印刷データ及び印刷制御信号に基づき、その用紙の片面の所定の印刷エリアに所定の印刷内容を制御部2から与えられる指定枚数だけ印刷するものである。好ましい実施例では、図5に例示するように、用紙pの所定位置を用紙自体から検出可能にするため、印刷物の種類を問わず一定距離ごとに用紙の裏面にマーカmを、マーカ印刷手段(不図示)により印刷するように構成されている。図8において、CLは後記カット部9によるカット線、Stは所定の印刷エリア(単位印刷面部)を示す。カット線CLの位置、印刷エリアStは、設定により可変である。
印刷部8は、搬送される用紙pの裏面のマーカmをマーカセンサS1が検出した時点からパルスモータを用いる搬送モータが所定ステップ数回転した時点に制御部の印刷ドライバが印刷処理を開始することにより、図5に例示する用紙pの所定の単位印刷面部(印刷エリアSt)の正確な位置に所定の印刷内容を印刷するように構成されている。印刷された用紙pは、印刷ユニットBの最終ローラR2から後処理ユニットCに向けて送り出されるようになっている。
[2.3 後処理ユニット]
後処理ユニットCには、第2用紙搬送部7´のほか、その搬送路に沿ってカット部9、搬送経路切替部(以下、経路切替部という。)10、折目形成部11、糊付け部12、二つ折り・貼付部13及び望みにより付加されるパンチング部14が収容されている。
後処理ユニットCにおいても、カット部9、経路切替部10、折目形成部11、糊付け部12及び二つ折り・貼付部13をその順序で上から下方に設置し、印刷ユニットBの始端部から後処理ユニットCの終端部までの搬送路をほぼ倒立U字形に沿って連続させることにより、装置長の圧縮とプリンタの容積縮小を可能にしている。以下に、後処理ユニットの各構成要素について説明する。
[カット部]
カット部9は、図6に例示するように、既知のものであり、後処理ユニットCの印刷ユニットBから送り出される用紙を受け入れる最初ローラR3に始まる第2用紙搬送部7´により搬送されてくる用紙PのマーカmをマーカセンサS2が検出すると、その検知信号を受けた時点から搬送モータが所定ステップ数回転した時に用紙搬送が一時停止され、その時に用紙カッター9aを駆動して、用紙の搬送方向に直角な直線に沿ってカットするように構成されている。用紙カッター9aは、用紙の所定マーカの前後のカット線CL間の不要部分を切除するため、及び、所定の印刷を終了した用紙(印刷済み用紙)の終端のカット線において切断して所定長の印刷物を形成する時に、切断動作をするように構成されている。切除された不要部分は、ウィング9bを介してダストボックス9c内に自重落下して収容されるようになっている。
[経路切替部]
経路切替部10は、カット部9から送り出される用紙の搬送先を、第1トレイ15a方向に導く斜めの排出路Raと、垂直下方に延びる第1搬送路Rbとのいずれかに指定するものである。入力部1での印刷種類選択操作において片面印刷を選択した場合には、搬送先を排出路Raに指定し、印刷種類選択操作において両面印刷又は蛇腹印刷を選択した場合には、搬送先を折目形成部11方向に向かう第1搬送路Rbに切替える。
経路切替部10は、図6に示すように、例えば、ロータリソレノイド10aと、そのロータリソレノイドにより搬送面中において回動されるウィング10bとで構成され、ウィングの回動方向により搬送先を排出路Raと第1搬送路Rbのいずれか一方に指定するものを使用することができる。ロータリソレノイド10aに代えて、モータとカムの組合わせ又は電磁石とウィングと復帰バネの組合わせなどで構成することもできる。
[折目形成部]
折目形成部11は、図6に示すように、カット部9により所定長にカットされ、経路切替部10により第1搬送路Rb方向に搬送される印刷済み用紙(印刷物)のマーカmがマーカセンサS3により検出された時点から搬送モータが所定ステップ数回転した時点に、すなわち、用紙の長手方向所定位置が折目形成位置に到達して搬送が一時停止されたときに、その印刷物の印刷面と反対側に設けてある後に詳述される折目形成機構により、その印刷物の裏面に折目(筋)を形成するものである。この折目は、後述される二つ折り・貼付部13によりカット後の用紙の所定位置において二つ折り(山折り又は谷折り)をする際に、二つ折りされ易くするために形成される。図6には、図面簡素化のため、折目形成部11の一部しか示されていない。詳細は、後に図12及び13に基づいて説明する。
[糊付け部]
糊付け部12は、図7に示すように、折目形成部11の後段(下側)に設けられ、折目形成後に搬送されてくる印刷済み用紙(印刷物)の所定の折目を境としてその両側の頁を印刷面と反対側の面において貼り付けるための糊を付着するものである。
糊付け部12には、粘着性の糊を用いる既知の任意のものを使用可能である。接着剤を噴霧又は塗布するものも使用可能であるが、引火性の危険を避けるためには、テープ12aの片面に糊を剥離可能に担持させ、そのテープをロールに巻き取ってカートリッジ12bに収容してなる既知の糊カートリッジ12cを用いることが望ましい。また、糊カートリッジ12cを用いる場合は、糊(テープ)の補給が簡単にでき、加熱手段などを必要としないので、印刷品質に影響を与えない点でも、また、設置スペースの面でも好ましい。糊カートリッジ12cのテープ12aは、カートリッジ12bから引き出され、用紙搬送面の近傍に用紙搬送ローラを兼ねる受圧ローラpr8に対向して、押圧・離間可能に設けられた糊付けローラ12dに半巻回されている。
[二つ折り・貼付部]
二つ折り・貼付部13は、図7に示すように、糊付け部12による糊付けを終了した印刷済み用紙を、折目において谷折り又は山折りをして、印刷面が表側になるように二つ折りして重ね合わせ、先に付着された糊により貼り付けるものである。
平面状に送られる用紙を折目に沿って二つ折りする手段は、特に限定されない。また、二つ折りされた用紙を貼り付ける手段も特に限定されない。しかし、印刷物の裏面には糊が付着されているので、その裏面に表面方向の力を糊が障害となることなく加えることは容易でない。また、二つ折りされた印刷物を搬送しながら単にローラなどで押圧するだけでは、山折りされた印刷物をその全長に渡って確実に貼り付けて、あたかも1枚の印刷物のような綺麗な外観を備えることは容易でない。
上記の点に鑑みて、好ましい実施例では、図7に示すように、二つ折り・貼付部13が、印刷物の折曲げ専用の二つ折り部13aと、折曲げ後の印刷物の先端(二つ折り先端)をプレスするプレス部13bと、蛇腹状印刷物の作成のために新規に設けられた堆積部13cとから構成されている。
二つ折り部13aは、糊付け後の所定長の印刷済み用紙が搬送される第1搬送路Rbに連続し、第1搬送路Rbの搬送面に関して前記糊付け部12と反対方向に延びる第2搬送路Rcを上下に挟んで第1搬送路Rbに接して配設された開閉自在の第1搬送ローラR8(dr8,pr8)、第1搬送路Rbの下流側延長部分Rb´を左右に挟んで配設された第2搬送ローラR9(dr9,pr9)、及び第1搬送ローラR8に関して前記糊付け部12と反対側において第2搬送路Rcに配設された第3搬送ローラR10(dr10,pr10)とから構成されている。第1搬送ローラR8の駆動ローラdr8は、糊付け部12の受圧ローラを兼ねている。このような構成により、用紙の搬送距離の短縮効果が得られている。
そして、プレス部13bは、第3搬送ローラR10の下流側であって搬送ローラR10,R11の間において平ローラ13b1をその外周面が第2搬送路Rcに当接した状態で用紙の搬送方向に対して直角方向に転動できるように設け、その平ローラ13b1を第2搬送路Rcに対して適度の圧力で押圧させる付勢部材(不図示)を取り付け、モータとボールねじの組合せなどからなる平ローラ移動手段(不図示)を備えて構成されている。通常時は、平ローラ13b1は第2搬送路Rcから幅方向外側に維持されており、二つ折り・貼付がされた用紙の折目が平ローラ13b1の通過位置に存在したときは、平ローラ13b1が片方向又は往復両方向に転動されて、その用紙の折目及びその周辺がプレスされる。平ローラ13b1は、1つの折目ごとに移動方向を往方向と復方向とに交互に変え、各移動時にプレスを行うようにしてもよい。
堆積部13cは、第1搬送路Rbの下流側延長上に形成されたへ字形の空間により構成されている。そして、堆積部13cは、蛇腹状印刷物の構成単位である両面印刷物の二つ折り(山折り・谷折り)の際の一時的滞在空間と、貼付けを終了した両面印刷物の堆積空間として用いられる。
[パンチング部]
さらに好ましい実施例は、図4及び図7に示すように、第2搬送路Rcの二つ折り・貼付部13の下流側にパンチング部14を有する。パンチング部14は、本発明のプリンタにより作成される両面印刷物が、例えば写真印刷物である場合に、完成した複数の両面印刷物を例えばアルバムブックに綴るためのパンチ孔を複数個、両面印刷物の終端辺に沿って間隔をもって開けるものである。パンチング部14は、図示しないが、一例として、一端が軸支された斜めのレバーに、一定の位置で昇降自在に案内保持された複数のパンチングピンを垂設し、そのレバーに正逆転可能なモータにより回転されるボールねじを螺合して構成される既知のものを用いることができる。
[排紙部]
このプリンタは、片面印刷物と両面印刷物と蛇腹状印刷物の3種類の印刷物の作成が可能である。片面印刷物は、印刷された用紙がカット部9により所定長にカットされると完成するので、経路切替部10から排出路Raより直接に第1トレイ15aに排出されるように構成されている。また、両面印刷物は印刷後の用紙がカット部9において、いわば見開き状の2頁分の長さにカットされ、折目形成部11において中間位置に折目が形成された後、二つ折り・貼付部3により折目において二つ折り・貼付けをされ、望みによりパンチング部によりパンチングをされることにより完成するので、二つ折り・貼付部13及びパンチング部14を通過するように搬送されて、第2搬送路Rcの末端に設けてある第2トレイ15bに排出されるように構成されている。さらに、蛇腹状印刷物は、印刷後の所要の長さを有する用紙がカット部9において所定長にカットされ、折目形成部11において必要数の折目が所定位置に形成され、二つ折り・貼付部13において、一例として、奇数番目の折目では谷折り、偶数番目の折目では山折りを繰り返し、かつ、山折りの際にその折目の両側の頁が貼付けられ、先に貼付けられた両面印刷物が堆積部13cに保留されて、全ての両面印刷物の貼付けが終了したことにより完成するので、堆積部の底部が第3トレイ15cを構成する。
[2.4 本発明による改良点]
進んで、上記構成に対する本発明による改良点について説明する。
印刷種類として両面印刷が指定された場合は、二つ折り・貼付部13が、所定長の印刷物の2頁分の長さを有する一つの単位印刷面部Stを有する用紙をその単位印刷面部Stの中間位置で山折りし、裏面同士を貼付ける1回の二つ折り・貼付動作により、外見的に1枚状の両面印刷物が作成される。これに対して、印刷種類として蛇腹印刷が指定された場合は、印刷物の2頁分の長さを有する全て等長の単位印刷面部Stを指定枚数分有する長尺の用紙に対して、二つ折り・貼付動作を所定回数行なうことにより、蛇腹状印刷物(ブック状印刷物)が作成される。この蛇腹状印刷物の作成を可能にした点は、先の出願には開示されていない新規事項である。詳細は後述される。
本発明においては、上記課題を解決するための新規構成として、(1)印刷ユニットBと後処理ユニットCの間に、改良された一時保留機構16が設けられ、また、(2)少なくとも後処理ユニットBの印刷済み用紙の受け入れ口にスキュー解消機構17が備えられ、また、(3)折目形成部11に改良された折目形成機構が備えられ、さらに、(4)二つ折り・貼付部13には両面印刷物の作成のほか、上記蛇腹状印刷物の作成を可能にする制御手段が付加されている。以下に、これらについて順次詳述する。
(1) 保留部の改良
印刷ユニットBと後処理ユニットCの間には、図11に示すように、先の印刷物の後処理が未終了のために印刷済み用紙を直ちに後処理ユニットCに搬入できない時、あるいは、現在印刷中であるその印刷中の用紙を後処理ユニットCに搬入できない時に、印刷ユニットの終端ローラR2から送り出される用紙を一時保留するための用紙保留部16が設けられている。用紙保留部16は、印刷ユニットBの後尾部と後処理ユニットCの先頭部のいずれの側に設けられてもよい。
用紙保留部16は、図11に示すように、印刷ユニットBの最終ローラR2と後処理ユニットCの最初ローラR3との間の距離を開けて、その間を上部開口面として下方に延びる保留空間16aを形成し、前記開口面を閉鎖する位置と開放する位置との間を移動可能なガイド部材16bを備え、かつ、そのガイド部材を閉鎖位置から開放位置まで及びその逆方向に移動させる移動手段(不図示)を備えて構成されている。そして、開口面の上側には、印刷ユニットBの最終ローラR2のニップと後処理ユニットCの最初ローラR3のニップを結ぶ用紙搬送面に下端面を有する送りローラ16cが複数個、適宜の間隔を置いて設けられているとともに、ガイド部材16bには、閉鎖位置に存在するときに前記各送りローラ16cに当接する押さえローラ16dが取付けられている。
図11に例示するガイド部材16bは、後処理ユニットCの最初ローラ側R3に設けた支軸16eにガイド部材16bの後端部を固着し、図示されていないモータとレバーからなる移動手段により支軸16eを中心にガイド部材16bを閉鎖位置と解放位置の間を回転させるように構成されている。
(2) スキュー解消機構の新設
後処理ユニットCの最初ローラR3に近接して、図8、9に例示するようなスキュー解消機構17が設けられている。スキュー解消機構17は、後処理ユニットCの最初ローラR3の押圧ローラpr3を兼ねるローラ17aと、前記用紙搬送面の幅方向両側に設けられた幅寄せ部材17b1,17b2と、各幅寄せ部材を搬送面の幅方向に移動させる移動手段17c1,17c2とを有している。
ローラ17aは、外周方向の用紙に対する摩擦力よりも軸方向の用紙に対する摩擦力が小さいものである。このようなローラの一例を説明すると、ローラ17aは、図10に示すように、外周面に用紙搬送方向には尖鋭で、ローラの長手方向には丸みを有する多数の小突起171が均等に分布配設されている既知のものである。この突起付きローラ(以下、突起ローラという。)17aは、回転されるときは、用紙搬送面に存在する用紙を確実に突起ローラ17aの軸に直角な方向に搬送する摩擦力を作用するが、突起ローラが回転しないときは、その用紙に対してその幅方向の摺動を許す程度の摩擦力しか作用しない。
一方の幅寄せ部材17b1は、搬送面の幅方向一方側に、用紙搬送方向に対して直角方向に往復移動自在に保持された軸172の先端に固着され、軸172は移動手段17c1に連繋されている。図示の例では、移動手段17c1は、1本の回転軸173の一端に固着された溝付き円筒カム174で構成され、幅寄せ部材17b1の軸172に固着された作動棒172´の下端がその溝に摺動可能に嵌合されている。軸173には、制御部2により制御される幅寄せモータ(不図示)の回転軸が結合されている。
他方の幅寄せ部材17b2は、用紙搬送面の幅方向他方側に、用紙搬送方向に対して直角方向に往復移動自在に保持された軸175の先端に固着され、軸175は移動手段17c2に連繋されている。軸175はコイルバネなどの弾性部材176により幅寄せ部材17b2が搬送面Rの中央方向に付勢されている。移動手段17c2は、回転軸173の他端に固着された溝付き円筒カム177で構成され、幅寄せ部材17b2の軸175に固着された作動棒175´の下端がその溝に摺動可能に嵌合されている。
幅寄せ部材17b1、17b2は、搬送ローラR3の前後に二分割し、連結した構造とすると、幅寄せ作用を効率的に行うことができる。
こうして、軸173が回転されると、溝付き円筒カム174を介して一方の幅寄せ部材17b1は、用紙搬送面の中央から最も遠い距離である拡幅位置p1と、同用紙搬送面に最も近い位置である、用紙搬送の基準位置p2との間を往復移動可能である。また、軸173が回転されると、溝付き円筒カム177を介して他方の幅寄せ部材17b2は、用紙搬送面の中央から最も遠い距離である拡幅位置p3と、一辺が基準位置に当接された用紙の他辺に、その他辺を損傷させない程度の柔軟な力で押し当たる幅寄せ位置p4との間を往復移動可能である。軸173は左右に二分し、それぞれに幅寄せモータを結合して、移動手段17c1,17c2が独立に作用するように構成しても良い。
そして、印刷ユニットBの最終ローラR2から送り出される用紙の始端に次ぐマーカがマーカセンサS2により検出されて、その用紙の始端が最初ローラR3に挟持されたと判断した後、(最初ローラR3のニップが開放された状態で)幅寄せモータが所定角度回転されて、両幅寄せ部材17b1,17b2は、拡幅位置p1と基準位置p2又は拡幅位置p3と幅寄せ位置p4との間を少なくとも1回、好ましくは複数回、往復移動されて、突起ローラ71aの上側に存在する用紙に対して、その幅方向一辺を基準位置p2に合致させる幅寄せ作用が行われるようになっている。従って、用紙保留部16に保留された用紙にスキューが生じている場合は、そのスキューが幅寄せ作用により解消される。従って、後処理ユニットCの内方には、以後、搬送基準面に沿って正確な位置を搬送される。軸173が左右二分されているときは、幅寄せ部材17b1が基準位置p2に位置された状態で幅寄せ部材17b2がp3とp4の間を1回又は複数回往復移動される。
印刷ユニットBがシングル型であって、用紙の順送と逆送を繰り返してカラー印刷を行うタイプのものである場合は、用紙に色ずれを発生させるようなスキューが生じないが、タンデム型であって、1つの印刷物分の印刷を終了する度にカットして、未印刷の用紙を用紙搬送部7の搬送開始位置まで戻す場合は、その用紙の始端にスキューが生じている虞がある。従って、タンデム型の印刷ユニットには、特に高い解像度が求められるカラー写真を印刷するプリンタの場合は、用紙搬送部の最初ローラR1の直前にも、上記と同様のスキュー解消機構を備えることが望ましい。これにより、印刷ユニットにおいて、色ずれのないカラー写真印刷が可能となる。
(3) 折目形成部の改良
上記第2の課題を解決する具体例を、図12,13により説明する。
折目形成機構は、図12に示す例では、後処理ユニットBに固定されるフレーム11aと、そのフレームの左右両側に回転自在に取付けられたプーリ(不図示)の間に巻回されたベルト11bと、フレーム11aの左右の支持部11cの間に固定されたガイド軸11dと、そのガイド軸に摺動自在に支持され、ベルト11bの一部に結合されたホルダ11eと、そのホルダ11eに支点11fにおいて揺動自在に支持されたレバー11gと、そのレバーの一端に支軸11hにより回転自在に保持された折目形成ローラ11iと、レバー11gの他端とホルダ11eの間に折目形成ローラ11iが用紙搬送面の方向に付勢されるように装着された弾性部材、例えばコイルばね11jとを有し、フレーム11aの下辺に設けられ、先端が折目形成ローラ11iの下面に摺動自在に当接されている位置決め部材11kと、支軸11hにレバー11gと折目形成ローラ11iとの間において巻装されているコイルバネ11lと、支軸11hのレバー11gと反対側の端部に固着されたアーム11mと、そのアームの先端に回転自在に設けられ、フレーム11aの下面内側に設けてある板カム11nのカム面に転動自在に当接されているローラ11oと、フレーム11aに取り付けられ、前記プーリを介してホルダ11eをガイド軸11dに沿って往復移動させるモータ11pとを有している。
折目形成ローラ11iは、外周面に断面三角形の環状突起(リングエッジ)11i’が形成されている。そして、用紙搬送面に関して折目形成ローラ11iと反対側に、折目形成台11qが用紙搬送面と平行に設置され、その折目形成台11qには、折目形成ローラ11iの突起11i’と対向して開口し、所要の深さを有する断面矩形の凹条11q’が形成されている。
板カム11nのカム面11n’は、本発明の第3の課題を解決するため、特に次のように形成されている。すなわち、折目形成台11qを基準面として、その基準面からの高さh1が最も高い第1カム面11n’1を板カム11nの両側の用紙搬送位置よりも外側に有し、その両側の第1カム面11n’1よりも内側に所定の距離dに渡って基準面からの高さh2が第1カム面11n’1の高さh1よりも低い第2カム面11n’2を有し、さらに両側の第2カム面11n’2の間に基準面からの高さh3が最も低い第3カム面11n’3を有している。第1カム面11n’1と第2カム面11n’2の間、及び第2カム面11n’2と第3カム面11n’3の間はそれぞれなだらかな曲面により連続されている。
第1カム面11n’1の高さh1は、このカム面をローラ11oが転動するとき、折目形成ローラ11iの環状突起11i’の先端が折目形成台11qの表面から用紙の厚みよりもごく僅かに離間される高さに存在するように設定され、第2カム面11n’2の高さh2は、このカム面をローラ11oが転動するとき、折目形成ローラ11iの突起11i’の先端が折目形成台11qの表面から用紙の厚みとほぼ等しい位置に存在する存在するように設定され、第3カム面11n’3の高さh3は、このカム面をローラ11oが転動するとき、折目形成ローラ11iの環状突起11i’の先端が折目形成台11qの表面から用紙の厚みのほぼ半分と等しい位置に存在するように設定されている。
上記の構成により、モータ11pが回転されると、用紙搬送面の左右いずれか一方側の外側に存在するホルダ11eが用紙搬送面の左右いずれか他方側の外側まで移動され、その間に折目形成ローラ11iはコイルばね11jにより用紙搬送面に付勢されながら折目形成台11qの凹条11q’内を転動する。従って、折目形成台11qの表面に用紙が存在するときは、その折目形成ローラ11iの環状突起11i’によってその用紙に直線状の折目(筋)が形成される。
第2カム面11n’2の高さh2及び前記所定の距離d3は、転動する折目形成ローラ11iの環状突起11i’が急激に用紙の幅方向端縁peに衝撃を与えて用紙をずらさせたり、用紙の二つ折りの際にその端縁を破断したりすることを避けるために設定してある。従って、上記折目形成機構を用いる本発明においては、用紙のずれを起こすことなく折目の形成が可能であり、また、用紙の端縁peの強度が保たれるので、端縁を切断させずに用紙の二つ折りを行うことができる。
用紙に対する折目形成は、折目形成ローラ11iを1方向に1回移動させる度に行うようにしても良いし、折目形成ローラ11iを1往復移動させて行うようにしても良い。
(4) 糊付け部の改良
先の出願に係るプリンタにおいては、両面印刷物作成のための糊付け動作しかなかった。その糊付け動作は、連続する2頁分の長さを有する印刷済み用紙の所定のマーカmがマーカセンサS4により検出された時点から搬送モータの回転数が所定ステップ数に達したとき、すなわち、その用紙の前記折目が糊付け位置(糊付けローラ12dと受圧ローラpr8のニップ)に到達したとき、その用紙の前半部(1頁目)と後半部(2頁目)を貼付るために、その折目からその用紙の後端までの領域に糊付けを行うものであった。
これに対し、本発明では、糊付け部が同じ構成のままで、上記両面印刷物の場合の糊付けパターンに加えて、蛇腹状印刷物の場合の糊付けのための、異なった糊付けパターンを行う糊付け制御プログラムが付加されている。このように、ソフトウェアの付加のみで、両面印刷と蛇腹印刷とを実現している。
すなわち、印刷物が、複数の折目を有する用紙を後記二つ折り・貼付部13により各折目において順次山折りと谷折りをし、山折りの折目の両側の頁を貼付けて蛇腹状に形成される蛇腹状印刷物である場合は、山折りされる折目の前後に連続する2頁の裏面を貼付けるために、その折目からその折目に続く頁のほぼ中間位置までの領域に糊付けを行うように制御される。これについては、後に詳述する。
(5) 二つ折り・貼付部の改良
先の出願発明では、二つ折り・貼付部13が両面印刷物を形成するための動作しかしなかったが、本発明では、同じ構成で、その動作の制御パターンを付加することにより、蛇腹状印刷物の作成が可能になった。
作成される印刷物が両面印刷物である場合は、糊付けされた用紙を、一つの折目において山折りをして印刷面が表側になるように二つ折りをし、かつ、重ね合わせて貼り付けるように制御される。作成される印刷物が蛇腹状印刷物である場合は、糊付けされた用紙を、各折目において交互に谷折りと山折りを繰り返し、山折りの際に、印刷面が表側になるように二つ折りをし、かつ、重ね合わせて貼り付けるように制御される。詳細は後述される。
[3.作用の説明]
続いて、上記構成による作用(動作)を、図14以下の図面に基づいて、次の順序に沿って説明する。
(1)初期化動作
(2)片面印刷
(3)両面印刷
(4)蛇腹印刷
[初期化動作]
このプリンタに電源を投入すると、図14に示すように、まず、初期化動作及びチェック動作が行われる(S11。Sはステップを意味する。)。詳しくは、印刷ユニットBの給紙部6に設けてある用紙センサ(不図示)により用紙の有無が調べられ、用紙保留部15の用紙ガイド15aを閉鎖位置に保持する。用紙有りと検知されたときは、記憶部の用紙有りフラグがONされ、用紙無しと検知されたときは、その用紙有りフラグはOFFされる。ON,OFFに対応して表示部4に用紙の有無が表示される。用紙無しの表示に基づき、給紙部6のロール紙ホルダ61に用紙を装填すると、制御装置Aの制御部2はその用紙の始端をカット部9によりカットして、用紙の綺麗な始端を搬送開始位置に待機させる初期化動作を行う。
すなわち、図15(a)に示すように、装填したロール紙の先端を繰り出し手段62に挟持させて、装填センサ(不図示)をONさせると、又は給紙ボタンを押すと、図15(b)に示すように、給紙部6が始動してその用紙を繰り出すとともに、第1用紙搬送部7が連動して、その用紙を搬送する。その搬送の際に、用紙には印刷部8のマーカ印刷手段により、用紙の裏面に所定距離ごとにマーカを印刷する。マーカを印刷された用紙は、印刷部8から送り出され、用紙保留部15のガイド部材15aの上面を経て、カット部9の手前のマーカセンサS2により最初のマーカが検知されると、そのマーカ検知時点から搬送モータのステップ数が所定値になった時に、搬送が止められ、これと同時にカット部9が動作されて、そのマーカから後方に離れた所定位置において用紙がカットされる。このカットにより切り離された先端部分p’は、図15(c)に示すように、ウィング9bによりダストボックス9cに落下収容される。
次に、カットにより綺麗な先端を備えた用紙は逆送され、図15(c)に示すように、その先端が搬送開始位置に到達したことを検知されたとき、逆送が停止される。そして、初期化動作により準備状態が良好か否かのチェック動作を行う(S12)。そのチェックの結果がOKの場合は、表示部4にOK表示をし(S13)、OKでないときは、NG表示をする(S14)。
OK表示をしたときは、印刷内容の設定入力が可能になる。
そこで、図16に示すように、入力部2から印刷内容を設定する(S15)と、用紙搬送部7及び印刷部8は制御装置Aの制御部2が印刷ユニットBに印刷開始指令を与えるのを待機する。
印刷ユニットBが印刷開始指令を受けると(S16でY)、スキュー解消をされるのを待つ(S17)。すなわち、作成する印刷物の種類を問わず、まず、用紙搬送に先立ち、搬送開始位置直前のスキュー解消機構17’が起動され、その用紙の先端を搬送路幅方向に複数回振動させる幅寄せ作用を行って、その用紙の一端を搬送基準面に当接させる。
スキュー解消がされたときは、用紙搬送部7が用紙搬送を開始し(S18)、図15(d)に示すように、その用紙の先端から所定位置離れた位置に最初のマーカを印刷し(S19)、その最初のマーカが最初のマーカセンサS1により検知された時点(S110)から搬送モータの所定ステップ数経過時に、制御部2から印刷物の種類に応じて与えられるコマンドに応じて印刷部8による印刷処理が開始される(S111)。以下に、印刷物の各種類に対応する制御動作を説明する。
[片面印刷]
印刷物の種類として片面印刷が選択された場合(図4の設定内容1の場合)は、用紙の片面1頁分の領域(単位印刷面部)に対する印刷が搬送中の用紙に対して行われる。指定枚数が2以上のときは、1頁分の領域に対する印刷が指定枚数分連続して行われる(S111−S112、…)。指定枚数分の印刷を終了したときは、終端のマーカを印刷(S113)した後、印刷処理を終了する。
搬送される印刷済み用紙は、印刷ユニットBの最終ローラR2から送り出され、用紙保留部16の閉鎖位置に保持されているガイド部材16bの上面を経て後処理ユニットCの最初ローラR3を通過し、その用紙がその先端の後方位置にある最初マーカm1をマーカセンサS2が検知した時点(図17(a)S21でY)から第1所定距離n2だけ搬送された時(例えば、搬送モータの所定ステップ数n1経過時)にカット部9が動作され(S22)、その用紙の先端の印刷されていない不要部分がカットされて切り離され(S23)、先端排除時はウィング10が排除位置に保たれているため、ダストボックス9cに排除される。カット後の残された印刷済み用紙は、そのまま前進される。
片面印刷時は、経路切替部10の経路切替え用モータがホームポジションに維持されて搬送路を排出路Ra方向に導通させているので、前進される用紙は排出路Raに進む。そして、用紙が最初マーカの検知時点(図17(b)S21)から当該印刷物の指定された出力サイズにより決定される第2所定距離だけ搬送された時(図17(b)S22)、カット部9が再び動作され(図17(b)S23)、最初の印刷済み用紙から所定長の片面印刷物が作成される。その片面印刷物は、排出路Raから第1トレイ15aに排出される。
指定枚数が2枚以上であるとき(図17(b)S24でN)は、1枚目の片面印刷物の後端カットに引き続き、その後のマーカセンサS2によるマーカ検知時点(S21)から第2所定距離の搬送後(S22)に、カット部9によりカットされて(S23)、2枚目の片面印刷物が作成され、第1トレイ15aに排出される。以後、指定枚数の最後まで、マーカ検知後の第2所定距離搬送とカットと排出が繰り返される。
印刷のために搬送された用紙は、指定枚数の最後の片面印刷物のカット部9による後端カットを終了すると同時に、後処理ユニットCの最初ローラR3が開放され、印刷ユニットBの最終ローラR2及び最初ローラR1が逆転されるため、逆送され、その用紙の先端が、図15(c)に示すように、搬送開始位置まで戻された時に、用紙の逆送が停止されて、印刷ユニットBは制御部2からの次の印刷指令入力を待機する。
[両面印刷]
入力部において、印刷物の種類として両面印刷が選択された場合(図4の設定内容2の場合)は、用紙の片面1頁分の領域(単位印刷面部)に対する印刷が2頁分連続して搬送中の用紙に対して行われる。指定枚数が2以上のときは、連続2頁分の領域に対する印刷が指定枚数分連続して行われる。搬送される用紙は、印刷ユニットBの最終ローラR2から送り出され、用紙保留部16の閉鎖位置に保持されているガイド部材16bの上面を経て後処理ユニットCの最初ローラR3を通過し、その用紙がその先端の後方位置にある最初のマーカをマーカセンサS2が検知した時点(S21でY)から第1所定距離だけ搬送された時(S22)に、その用紙がカット部9によりカットされ(S23)、その用紙の先端の印刷されていない不要部分がカットされて切り離され、ダストボックス9cに排除される。カット後の残された印刷済み用紙は、そのまま前進される。
両面印刷時は、経路切替部10が搬送先を第1搬送路Rbに導通させているので、前進される用紙は第1搬送路Rbの方向に進む。そして、印刷済み用紙が最初マーカの検知時点から当該印刷物の指定された出力サイズにより決定される第3所定距離だけ搬送された時、カット部9がその用紙の後端をカットし(S23)、最初の印刷済み用紙から所定長の見開き状態の両面印刷物が作成される。その見開き状態の両面印刷物は、経路切替部10により進行方向を指定された第1搬送路Rbを搬送ローラR5により折目形成部11に向かって搬送される。
指定枚数が2枚以上であるとき(S24でN)は、S21に戻り、1枚目の両面印刷物の後端カットに引き続き、その後のマーカセンサS2によるマーカ検知時点から第3所定距離の搬送後に、カット部9によりカットされて2枚目の見開き状態の両面印刷物が作成され、その見開き状態の両面印刷物は、経路切替部10により第1搬送路Rbに向けられ、搬送ローラR5により折目形成部11に向かって搬送される。以後、指定枚数の最後まで、マーカセンサS2によるマーカ検知後の第3所定距離搬送とカットと搬送が繰り返される。
搬送ローラR5により下方に搬送される見開き状態の両面印刷物は、マーカセンサS3によるマーカ検知時点から所定距離搬送されたとき、すなわち、見開き状態の両面印刷物の長手方向中間位置が図12に示す折目形成台11qの溝11q’と折目形成ローラ11iの環状突起11i’との間、つまり、折目形成位置に到達したとき、搬送ローラR5による両面印刷物の搬送が止められる。そして、その直後に、折目形成部11の移動手段11pが折目形成ローラ11iを用紙搬送路の幅方向一方の外側から他方の外側まで移動させることにより、板カム11nの作用により折目形成ローラ11iの環状突起11i’が、図13に示すように、両面印刷物の幅方向両端縁peを残して、その間に所定の深さの折目flを、両面印刷物の印刷面と反対面(裏面)に形成する。
長手方向中間位置に折目を形成された見開き状態の両面印刷物は、折目形成部11の前後に存在する搬送ローラR5、R6により第1搬送路Rbをさらに下方に搬送され、図18に示すように、途中の搬送ローラR7を通過した後、糊付け部12の糊付けローラ12dと、二つ折り・貼付部13の二つ折り部13aの回転中のローラdr8との間に進入される。この時点には、糊付けローラ12dは受圧ローラdr8から離間されている。そして、その見開き状態の両面印刷物のマーカ検知時点から所定距離が搬送された時(S45でY)、すなわち、当該両面印刷物の折目が糊付けローラ12dと受圧ローラdr8のニップ、つまり、糊付け位置に到達した時点に、図18(a)に示すように、糊付けローラ12dがローラdr8に押圧されるため、糊カートリッジ12cのテープ12aから糊が両面印刷物の裏面に転移される。この糊付けは、両面印刷物の後端まで行われる。
糊付け工程中に搬送される両面印刷物は、二つ折り・貼付部13の第2搬送ローラR9によりそのまま第1搬送路Rbを下方に搬送される。そして、糊付けが開始された両面印刷物の折目が、マーカ検知時点からの搬送距離計測により、第1搬送路Rbと第2搬送路Rcの交差点、すなわち、二つ折り開始位置に到達したと判断したとき、搬送ローラR7は正方向回転を継続しており、二つ折り・貼付部13のローラpr8は正方向回転中のローラdr8に押圧され、かつ、第3搬送ローラR9が逆転されるため、見開き状態の両面印刷物は、その折目において図7、図18おいて左側に押し込まれて、山折り状に二つ折りされ、重ね合わされながら、第1搬送ローラR8,第3搬送ローラR10により第2搬送路Rcに引き込まれる。この際に、二つ折りされる両面印刷物の1頁目と2頁目の裏面同士が圧接されて、糊により貼り付けられる。
しかし、搬送ローラR8,R10による圧接のみによっては、特に山折りされた部分の貼付が完全でなく、あるいは、折目の両側部分の復元力による僅かな膨らみが生じる虞があるので、第3搬送ローラR10及び搬送ローラR11によりさらに水平搬送が継続され、マーカセンサS7によるマーカ検知時点から所定距離搬送後に、すなわち、その山折りされた折目がプレス部13bのプレス位置に到達したときに、水平搬送が止められ、プレス部13bによりその山折りされた部分が第2搬送路Rcの下側に設けてある受圧板(不図示)にプレスされる。これにより、山折りされた部分が完全に平面状になり、両面に印刷面を有する見掛け上1枚状の両面印刷物が完成する。
1枚状の両面印刷物は、その後に正方向に回転される搬送ローラR10、R11及びR12により第2搬送路Rcの後方に、すなわち、図7、18において左方向に送られ、マーカセンサS8によるマーカ検知時点から所定距離搬送後に、すなわち、その両面印刷物の搬送方向後端部がパンチング部17のパンチング位置に到達したとき、搬送が停止され、パンチング部17により穿孔される。パンチング部17の動作フローは図19に示すとおりである。その後、搬送ローラR11及びR12により、パンチ孔が形成された1枚状の両面印刷物は、第2トレイ15bに排出される。
両面印刷時における糊付けと二つ折り・貼付を経て排出されるまでの一貫した動作を図20に基づいて説明する。
折目形成部から送り込まれる印刷済み用紙を糊付け位置まで搬送した後(S301)、糊付けローラを迫り出して糊付けを開始する(S302)。その糊付け開始位置が二つ折り開始位置に到達するまで、糊付けしながら搬送し(S303)、糊付け開始位置が二つ折り開始位置に到達したとき、搬送を停止し(S304)、折目を境としてその前半部は逆送(逆方向搬送)し、後半部は順送(順方向搬送)して、印刷済み用紙を折目において山折りをしながら、かつ、糊付けをしながら搬送する(S305)。その搬送の間に、二つ折り・糊付けをされた用紙が貼付けられる。続いて、山折り先端がプレス位置に達するまで搬送する(S306)。その搬送中に、印刷済み用紙の終端までの糊付けが終了したか否かを調べ(S307)、終了した時は、糊付けローラを引っ込めて糊付けを終了する(S308)。二つ折りをされた用紙の先端がプレス位置に到達した時は(S309でY)、搬送を停止し(S110)、その用紙の先端をプレスする(S311)。
このプレスにより両面印刷物が完成する。その両面印刷物をパンチング位置に向けて搬送される(S312)。パンチ孔開けが指定されているか否かを調べ(S313)、指定されている時は、その用紙がパンチング位置に到達した時(S314でY)に搬送を停止し(S315)、パンチ孔開けをする(S316)。最後に、パンチ孔を開けられた両面印刷物を、第2トレイ15bに排出するまで搬送して(S317)、両面印刷物の作成処理を終了する。
[蛇腹印刷]
図4の設定内容3を入力部の操作により設定後、スタート指令を入力すると、搬送開始位置に存在する用紙に対するスキュー解消動作がされた後、給紙部6、用紙搬送部7が始動する。最初のマーカセンサS1によるマーカ検知時点から所定距離、すなわち、図21(a)に示すように始端に所定幅の糊代部ap分の長さを確保した後、最終的に1枚の両面印刷物を構成する2頁を1単位として、2頁分の印刷エリア(単位印刷面部)bp1,bp2;bp3,bp4;〜bpn−1,bpnに印刷を連続して行なう。この2頁1単位の単位印刷面部への印刷は、作成される蛇腹状印刷物の指定枚数分(St1〜Stn)だけ連続して行なわれる。しかし、単位印刷面部の2頁のうち、両頁に印刷するか、いずれか1頁のみに印刷するかは、任意に設定可能である。
用紙pには、指定枚数の最後の単位印刷面部bpnの終端に所定長の背表紙部cpが設けられる。この長さは、指定枚数に対応して演算により決定される。さらに、その背表紙部cpに続いて、1つの単位印刷面部と等しい長さを有する裏表紙部dp1及び折返し部dpが付加されている。単位印刷面部は、カラー写真アルバムにおける写真掲載部に相当する。従って、印刷部8による印刷は、単位印刷面部のみに行なっても良いが、背表紙部cp、裏表紙部dp1及び折返し部dp2のいずれか又は全部に行なっても良い。
こうして、印刷ユニットBにおいて印刷をされた用紙に対しては、後処理ユニットCにおけるカット部9により、糊代部apの先端と折返し部dp2の終端においてカットされる。印刷される蛇腹状印刷物の指定冊数が1の場合は、用紙保留部16のガイド部材15aは、保留空間の開口面を閉鎖する位置に保持されている。カット部9による折返し部dp2の終端のカットにより分離された用紙は、用紙搬送部7により戻され、その先端が搬送開始位置に保持されて、次の印刷指令を待機する。そして、蛇腹印刷時は、経路切替部10は搬送路を第1搬送路Rb方向に導通させているので、印刷済み用紙は、カット後、第1搬送路Rbの方向に進む。
また、蛇腹状印刷物の指定冊数が2以上の場合は、用紙保留部16のガイド部材15aは開放位置に移動されて保持される。そして、印刷ユニットBでは1冊目の印刷終了に引き続き、指定冊数まで用紙先端の糊代部apの確保に続く所定枚数分の印刷が行なわれる。後処理ユニットCの蛇腹状印刷物用印刷済み用紙に対する折目形成、糊付け、二つ折り・貼付けには、1枚状両面印刷物用の印刷済み用紙に対する場合よりも時間がかかり、1冊分の蛇腹状印刷物のための一連の印刷に要する時間よりも長いので、先の印刷済み用紙に対する後処理が、後の印刷済み用紙の後処理ユニットCへの送り込みにより影響されることがなくなるまで、後処理ユニットCの最初ローラR3の回転を止める。従って、印刷ユニットBの最終ローラR2から送り出される印刷済み用紙は、用紙保留部16の保留空間16cに垂下湾曲して保留される。
カット部9により所定長にカットされ、第1搬送路Rbに進行される印刷済み用紙pには、搬送が間欠的に停止される都度に、折目形成部11により、図21(b)に示すように、その用紙pの裏面に、その用紙の先端から糊代apの幅分の距離を隔てた所定位置、隣接する各頁bp1,bp2,bp3〜の間、最後頁の終端と背表紙cpの間、及び裏表紙dp1と折り返し紙dp2の間に、それぞれ折目fl1,fl2,fl3,〜fln−1,flnが順次形成される。
折目が順次形成される印刷済み用紙pが搬送ローラR6、7、8,9により第1搬送路Rbを搬送され、その印刷済み用紙pの偶数番目の折目、すなわち、各単位印刷面部の中間位置の折目が糊付け位置に到来する度に、糊付けローラ12dが受圧ローラdr8に圧接されて、図21(c)に示すように、その折目からその折目に続く単位印刷面部の中間位置(後述される谷折りを妨げない任意の位置で良い。)までの領域に、糊付けがされる。
続いて、糊付けされた印刷済み用紙pは、二つ折り・貼付部13において、印刷済み用紙pの偶数番目の折目(図21においては、fl2,fl4,…)、すなわち、単位印刷面部の中間折目においては山折り(mf)がされる。その山折りされた折目からその折目の前後の一定距離までの領域において裏面同士で貼付られる。山折り・貼付けをされた単位印刷面部は、引き続き、プレス部13bによるプレスがされて、見掛け上、1枚状の両面印刷物となる。用紙の最初の折目及び奇数番目の折目すなわち単位印刷面部間の折目(図21においては、fl,fl3,fl5,…)においては谷折り(vf)がされる。
こうして、糊付けされた印刷済み用紙pは、二つ折り・貼付部13による各単位印刷面部ごとの山折りと、各単位印刷面部間における谷折りとが、指定枚数の最終まで繰り返され、指定枚数の両面印刷物の集合体、すなわち、蛇腹状印刷物の作成が終わるまで、作成された両面印刷物が第1搬送路Rbの下方に設けられた堆積部13cに順次保留される。
以下に、糊付け、二つ折り(山折りと谷折り)、貼付及びプレスを経て、蛇腹状印刷物が完成するまでの過程を、図22A〜図22L及び図23A,23Bのフローチャートを参照しながら説明する。
折目形成物11から進行する印刷済み用紙pは、正回転している搬送ローラR6,7,8,9により、用紙先端の糊代apが先頭となって、第1搬送路Rbに沿って順送され(S401)、最初の単位印刷面部の中間折目fl2が糊付け位置に到達した時、糊付けローラ12dがローラdr8に圧接されて、糊付けが開始される(S402)。この時は、第1搬送路Rbのローラpr8はローラdr8から離間されている〈図22A〉。
最初の単位印刷面部の中間折目fl2が第1搬送路Rbと第2搬送路Rcとの交差点(二つ折り開始位置)に到達するまで糊付けしながら搬送し、(S403)、二つ折り開始位置まで来ると、搬送を一時停止し(S404)、ローラpr8はローラdr8に圧接されるとともに、第2搬送ローラR9が逆転され、搬送ローラR6,7,8,10,11は正転を継続しているので、折目fl2から上側の順送される用紙と、折目fl2から下側の逆送される用紙とが折目fl2において山折りされながら、第2搬送路Rcを進行し、その間に第1搬送ローラR8と第3搬送ローラ10による挟持力により最初の単位印刷面部の1頁目と2頁目が糊により貼付けられる(s405)〈図22B〉。
その後も、搬送ローラR6,7,8,10,11の正転と搬送ローラR9の逆転は継続され、二つ折り先端がプレス位置に達するまで糊付けされた用紙が搬送され(S406)、糊付けが終了したか否かを調べる(S407。終了した時は、糊付けローラ12dは、折目fl2が検知された時点から搬送路Rbにおける用紙の順送により2頁目の中間位置が糊付けローラ12dとローラdr8とのニップを通過した時点に、ローラdr8から離間される〈図22C〉。
糊付けが終了していない時はプレス位置に達したか否かを調べ、達していない時はS406に戻り、達した時は、搬送を止めた後(S410)、ブレス部13bにより山折りされた用紙の先端部分がプレスされて、貼付が完全化され、かつ、山折りされた部分が扁平化される(S411)〈図22C〉。
最初の単位印刷面部の終端に形成されている折目fl3が搬送路Rb,Rcと第2搬送路Rdとの交差点に到達した時点(S412)〈図22D〉に、搬送ローラR6,7,8が正転を一時止め(S413)、ローラpr8がローラdr8から離間される(S414)。次いで、搬送ローラR10,11は逆転され、かつ、搬送ローラR9は正転に変更される〈図22E〉。搬送ローラR9の正転による用紙先端側の順送と搬送ローラR6,7,8の正転による折目fl3よりも上側の用紙の順送と、ローラpr8のローラdr8からの離間と、搬送ローラR6〜11の上記回転方向とが相まって、折目fl3は谷折りされる(S415)〈図22E〉。
そして、搬送ローラR6〜11の上記回転方向の継続により、プレスされて実質的に1枚状に形成され最初の両面印刷物(1枚目の両面印刷物)St1は、2番目の単位印刷面部の1頁目とともに、第1搬送路Rbを下方に堆積部13cまで搬送される〈図22F〉。1枚目の両面印刷物St1の下方搬送は、その後端が搬送ローラR9のニップから離脱するまで継続され〈図22G〉、その離脱に必要十分な距離を順送し、二つ折り先端が堆積部に達すると(S406でY)、その搬送を止める(S417)。そして、搬送ローラR6を止めたまま、搬送ローラR7,R8,R9を逆転して、2番目の単位印刷面部の中間折目fl4が糊付けローラ12dと搬送ローラR7の間に達するまで逆送させる(S418)〈図22H〉。この場合、搬送ローラR6,R7間の第1搬送路Rbの側方には、この逆送により搬送ローラR6,R7間の用紙p”が湾曲して退避できる第2保留部dsが形成してある。
2番目の単位印刷面部の中間折目fl4が糊付けローラ12dと搬送ローラR7の間に達した時は、搬送が止められる(S419)。次ぎに、両面印刷物の所定枚数分まで終了していない時は、S402に戻る。所定枚数に達すると、用紙の末端まで堆積部13に搬送して(S421)、制御を終了する。
搬送ローラR7,R8,R9をそれまでと反対方向に回転させ、その糊付け位置に達したとき、糊付けローラ12dを受圧ローラdr8に圧接させ〈図22I〉、また、その折目fl4が第1搬送路Rbと第2搬送路Rcとの交差点に到達した時点〈図22I〉に、搬送ローラR9を逆転させると同時にローラpr8をローラdr8に圧接して、折目fl4より上側部分の用紙を下方に、折目fl4より下側部分の用紙を上方に進行させることにより、図22Cの場合と同様に、その折目fl4を山折りさせるとともに、図22J,図22Kに示すように、2番目の単位印刷面部の1頁目と2頁目とを糊により貼付け、かつ、プレス部13bによりプレスして、1枚目に連続する2枚目の両面印刷物St2が形成され、堆積部13cに送り出される。
両面印刷物の作成枚数が2以上である場合は、図22Eから図22Kまでの工程が、最終枚まで繰り返され、この工程の繰り返しにより順次作成される両面印刷物は、先に堆積部13cに収容された両面印刷物の上側に堆積される(S421)〈図22L〉。
そして、最終の両面印刷物の形成を終了した後は、その最終の両面印刷物の終端に背表紙部cpと、裏表紙部dp1と、折返し部dp2とが連続して付加されているので、図22KにおけるSt2が最終枚の両面印刷物Stnであると仮定すると、その最終の両面印刷物Stnの終端と背表紙との間の折目において、図22Eに示されているのと同様にして谷折りがされた後、図22Fに示されているのと同様にして、その最終枚の両面印刷物Stnと背表紙部cpと、裏表紙部dp1と、折返し部dp2とが堆積部13cに送り出され、その堆積部13cの底部に備えてある第3トレイ15cに収容される。
図7、図22A〜図22Lにおいて、19,20,21は、作成される印刷物が蛇腹状印刷物である場合に、堆積部13cに収容された両面印刷物のその後の用紙からの分離及び堆積部内での摺動を円滑にし、あるいは移動方向を案内するために設けられたガイド板である。ガイド板21の右側部分により第3トレイ15cが構成されている。ガイド板21の右側部分に第3トレイ(不図示)を出し入れ自在に載置しても良い。あるいは、ガイド板21にモータにより周回される無端チェーン22を取付け、蛇腹状印刷物の印刷終了時にスイッチ操作によりその無端チェーン22を周回させて、その蛇腹状印刷物を図7において左方向又は右方向に送り出すことも可能である。
[図24,25に基づく説明]
上記プリンタによる印刷終了から蛇腹状印刷物の完成までを図24,25に基づいて説明する。図24(a)は前記第3トレイから取り出された、又は無端チェーン22により送り出された蛇腹状印刷物PM1を示す。図24(b)に示すように、その糊代部apを谷折りし、背表紙部cp、裏表紙部dp1及び折返し部dp2を順次山折りして、図24(c)に示すように、折返し部の内面を糊代部の内面に糊で貼付けることにより、裏表紙部dp1と折返し部dp2が背中合わせの状態で固定され、各単位印刷面部により構成されている1枚の両面印刷物のそれぞれと同様の外観を備える。従って、全体が整頓された蛇腹状印刷物PM2となる。
この蛇腹状印刷物PM2の全ての両面印刷物の谷折り側の背面に綴り込みテープtを貼付けた場合は、外力を加えない自然状態において、蛇腹状印刷物PM2は図25(a)に示すように、閉じた状態の形態を保持する。そして、1枚ずつ任意の頁まで、又は複数枚を一度に、手で開けて印刷内容を見ることができる。これに対して、綴り込みテープtを付けない場合は、各両面印刷物の谷折り側が拘束されていないため、蛇腹状印刷物PM2は、これを平面上に立てると、用紙の弾性復元力によりそれぞれの両面印刷物が任意の角度まで開くため、全体として放射状に開いた形態を維持することができる。従って、全頁の印刷内容を一覧することができる。望みにより、図25(b)に示すように、左右両端の両面印刷物を外側に開いて、一覧性を高め、複数人が同時に印刷内容を見ることもできる。
スキュー解消機構のスキュー解消動作は、1冊分の蛇腹状印刷物の終端カットの都度に行なっても良いし、毎回の入力設定に基づく指定冊数のうちの最初の1冊の蛇腹状印刷物の作成開始時に行なうようにしても良い。
上記蛇腹状印刷物の構造の特徴は、(a)帯状の所定長の印刷用紙の一端側には所定長の糊代部が形成され、その糊代部に続いて全て等長の単位印刷面部が連続して設けられ、終端の単位印刷面部に続いて背表紙部、裏表紙部及び折返し部が順次連続して形成され、(b)少なくとも前記単位印刷面部には片面において任意の印刷がされており、(c)前記糊代部とこれに隣る最初の単位印刷面部との間、各単位印刷面部の中間位置、互いに隣接する単位印刷面部の間、最終の単位印刷面部と背表紙部との間及び背表紙部、裏表紙部、折返し部相互間に、それぞれ印刷用紙の長手方向に対して直角方向に延びる折目が形成され、(d)各単位印刷面部の中間位置の折目、最終の単位印刷面部と背表紙部の間の折目及び背表紙部、裏表紙部、折返し部相互間の折目においてはいずれも山折りをされ、前記糊代部と最初の単位印刷面部との間の折目及び隣接する単位印刷面部間の折目においてはいずれも谷折りがされているとともに、各単位印刷面部は山折りされた折目からその折目に隣接する谷折りされた折目までの中間位置までの領域において糊付けされており、(e)前記背表紙部は、前記全ての単位印刷面部の谷折りされた折目の外側を被覆し、前記折返し部の端部の内面の少なくとも一部は前記糊代部の内面に貼付けられていることである。
上記構造により、ロール紙から蛇腹状印刷物を一貫製作が可能、全表面に印刷可能で無駄な面がない、外観体裁に優れている、製造効率が良好である等の効果が得られる。
A 制御装置
B 印刷ユニット
6 給紙部
7 用紙搬送部
8 印刷部
C 後処理ユニット
9 カット部
10 搬送経路切替部
11 折目形成部
11i 折目形成ローラ
11n 板カム
11n1 第1カム面
11n2 第2カム面
11n3 第3カム面
12 糊付け部
13 二つ折り・貼付部
13a 二つ折り部
13b プレス部
13c 堆積部
14 パンチング部
15a,15b,15c トレイ
16 一時保留機構
16a 収容空間
16b ガイド部材
17 スキュー解消機構
R1 印刷ユニットの最初ローラ
R2 印刷ユニットの最終ローラ
R3 後処理ユニットの最初ローラ
R8 二つ折り部の第1搬送ローラ
R9 二つ折り部の第2搬送ローラ
R10 二つ折り部の第3搬送ローラ
Rb 第1搬送路
Rc 第2搬送路
p 用紙(片面印刷用紙)
ap 糊代部
bp1〜bpn 単位印刷面部
fl 折目
cp 背表紙部
dp1 裏表紙部
dp2 折返し部
PM1 両面印刷物
PM2 蛇腹状印刷物

Claims (7)

  1. ロール状の印刷用紙を用いて片面印刷物、両面印刷物又は蛇腹状印刷物のいずれも選択的に作成可能なプリンタにおいて、
    (1)印刷ユニットと、後処理ユニットと、制御装置とを有し、
    (2)前記印刷ユニットは、
    前記制御装置に制御されて前記印刷用紙を給紙する給紙部と、
    前記制御装置に制御されて前記給紙部から給紙される印刷用紙の所定量を後記印刷部を経て前記印刷ユニットから送り出す第1用紙搬送部と、
    搬送される印刷用紙の片面に前記制御装置から与えられるデータを基に印刷する印刷部とを有し、
    (3)前記後処理ユニットは、
    前記印刷ユニットから送り出される印刷済み用紙を前記制御装置に制御されて所定長ごとにカットして、所定長の印刷済み用紙を作成するカット部と、
    前記制御装置に制御されてカット後の印刷済み用紙の搬送先を第1トレイ側に導く排出路と後記折目形成部に向かう第1搬送路のいずれかに切替える搬送経路切替部と、
    前記制御装置に制御されて前記第1搬送路に向けられた所定長の印刷済み用紙の単位印刷面部の中間位置又はその中間位置と各単位印刷面部間に折目を形成する折目形成部と、
    折目を形成された印刷済み用紙の所定位置に糊を付ける糊付け部と、
    糊付けされた所定長の印刷済み用紙の各単位印刷面部を前記折目において山折りをして前記糊により貼付けし、かつ、その山折りされた部分をプレスする二つ折り・貼付部と、
    前記印刷ユニットから送り出された印刷済み用紙を受け入れ、前記カット部、前記折目形成部、前記糊付け部及び前記二つ折り・貼付部を経て搬送し、最終的に第2トレイ又は第3トレイに排出する第2用紙搬送部とを有し、
    (4)前記二つ折り・貼付部は、
    糊付け後の所定長の印刷済み用紙が搬送される前記第1搬送路に連続し、かつ前記糊付け部と反対方向に延びる第2搬送路に前記第1搬送路に接して配設された開閉自在の第1搬送ローラ、前記第1搬送路の前記糊付け部よりも下流側に延長された部分に配設された第2搬送ローラ及び前記第2搬送路の前記第1搬送ローラよりも下流側に配設された第3搬送ローラとからなる二つ折り部と、
    前記第2搬送路の前記第3搬送ローラよりも下流側に設けられ、前記印刷済み用紙の前記二つ折り部により山折りをされ、かつ、糊付けされた部分をプレスするプレス部とからなるものであり、
    (5)前記第1搬送ローラ、第2搬送ローラ及び第3搬送ローラは、前記第2用紙搬送部の一部をも構成するものであり、
    (6)前記制御装置は、
    カット後の印刷済み用紙の搬送先を、片面印刷物を作成する場合は前記第1トレイ側とし、両面印刷物又は蛇腹状印刷物を作成する場合は前記第1搬送路側とする搬送経路切替部制御手段と、
    前記印刷部に、片面印刷物を作成する場合は前記ロール状の印刷用紙の搬送中にその印刷用紙の片面に1頁分の印刷をさせ、両面印刷物を作成する場合は前記印刷用紙の片面に連続して2頁分の印刷をさせ、蛇腹状印刷物を作成する場合は1枚の両面印刷物を構成する2頁を1単位とする印刷エリアである単位印刷面部に所定枚数分連続して印刷をさせる印刷部制御手段と、
    前記糊付け部に、両面印刷物を作成する場合は両面印刷物の折目が糊付け位置に到達した時にその両面印刷物の裏面に糊付けをさせ、蛇腹状印刷物を作成する場合は見開き状態の両面印刷物の単位印刷面部の中間位置の折目が前記糊付け位置に到達するたびにその折目からその折目に続く単位印刷面部の中間位置までその両面印刷物の裏面に糊付けをさせる糊付け部制御手段と、
    両面印刷物を作成する場合は前記第1搬送路を搬送される折目形成・糊付け後の印刷済み用紙の単位印刷面部の中間折目が所定の二つ折り開始位置に到達した時に前記二つ折り・貼付部の第1搬送ローラ及び第3搬送ローラを正回転させるとともに第2搬送ローラを逆回転させ、蛇腹状印刷物を作成する場合は前記第1搬送路を搬送される折目形成・糊付け後の印刷済み用紙の単位印刷面部の中間折目が前記二つ折り開始位置に到達するたびに、前記二つ折り・貼付部の第1搬送ローラ及び第3搬送ローラを正回転させるとともに、前記第2搬送ローラを前記中間折目が前記プレス部のプレス位置に達するまで逆回転させ、前記印刷済み用紙の単位印刷面部間の折目が前記二つ折り開始位置に到達するたびに、前記第1搬送ローラの正回転を一時止めて開放するとともに前記第3搬送ローラを逆回転させ、かつ、第2搬送ローラを前記プレス部によりプレスされた前記印刷済み用紙の先端が前記第2搬送ローラの下流側に達するまで正回転させ、続いて、第1搬送ローラ及び第2搬送ローラを次の中間折目が前記二つ折り開始位置に到達するまで逆回転させ、以後、連続する所定枚数の両面印刷物が形成されるまで、中間折目が二つ折り開始位置に到達するたびの第1、第3搬送ローラの正回転と第2搬送ローラの逆回転、及び単位印刷面部間の折目が二つ折り開始位置に到達するたびの第1搬送ローラの正回転一時停止・開放、第3搬送ローラの逆回転、第2搬送ローラの正回転及び第1搬送ローラと第2搬送ローラの次の中間折目が前記二つ折り開始位置に到達するまでの逆回転をさせる用紙搬送部制御手段と、
    糊付け後の単位印刷面部が第2搬送路を第1搬送ローラから第3搬送ローラ方向に搬送される時に前記プレス部を動作させるプレス部制御手段とを含むものである、
    ことを特徴とするプリンタ。
  2. 請求項1に記載のプリンタにおいて、
    折目形成部は、用紙の印刷面と同一側において用紙搬送面に表面を接して設けられた折目形成台と、その折目形成台と用紙搬送面に関して反対側に備えられた、外周面に断面三角形の環状突起を有する折目形成ローラと、その折目形成ローラを前記折目形成台方向に付勢しながら用紙搬送方向に直角な方向に往復移動させる手段と、前記折目形成ローラの移動過程においてその折目形成ローラの前記環状突起の前記折目形成台からの距離を規制する板カムとを有し、
    その板カムは、前記用紙搬送面における用紙搬送位置の両外側に対応する位置に第1カム面を、その両側の第1カム面の内側に幅小の第2カム面を、その両側の第2カム面の間を連続する第3カム面を有し、
    第1カム面、第2カム面及び第3カム面は、それぞれ、前記折目形成ローラの環状突起の折目形成台の表面からの距離を、折目形成ローラの環状突起の先端が折目形成台の表面から用紙の厚みよりもごく僅かに離間する距離、折目形成ローラの突起の先端が折目形成台の表面から用紙の厚みとほぼ等しい位置に存在する距離、及び、折目形成ローラの環状突起の先端が折目形成台の表面から用紙の厚みのほぼ半分と等しい位置に存在する距離に規制することを特徴とするプリンタ。
  3. 請求項1,2のいずれか1項に記載のプリンタにおいて、
    印刷ユニットが送り出すローラと後処理ユニットが受け入れるローラとの間に、印刷ユニットのローラが送り出す印刷済み用紙を自重で垂下湾曲させて保留するための一時保留機構を備えること、
    その一時保留機構は、前記印刷ユニットが送り出すローラと後処理ユニットが受け入れるローラとの間に、前記印刷ユニットのローラが送り出す印刷済み用紙を上部開口面から自重で垂下湾曲させて収容する収容空間を設けるとともに、前記上部開口面に、前記印刷ユニットのローラが送り出す印刷済み用紙を支持し、前記後処理ユニットのローラ方向に案内するガイド部材を、前記上部開口面を閉鎖する位置からその上部開口面を開放する位置まで移動可能に備え、前記印刷ユニットが送り出す印刷済み用紙の長さが所定長以上である場合に、その用紙の先端を前記後処理ユニットのローラが把持した後、前記ガイド部材を前記収容空間の上部開口面を閉鎖する位置から開放する位置まで移動させる手段を備えている、
    ことを特徴とするプリンタ。
  4. 請求項1,2,3のいずれか1項に記載のプリンタにおいて、
    後処理ユニットの印刷ユニットが送り出す印刷済み用紙を受け入れるローラの搬送方向手前と、後処理ユニットが印刷済み用紙を受け入れるローラの直前とのいずれか一方又は双方にスキュー解消機構を備えること、
    そのスキュー解消機構は、円周方向の摩擦力よりも軸方向の摩擦力が小さいローラと、前記ローラの軸方向一方側に設けられ、一方の拡幅位置と基準位置との間を移動可能に支持された第1幅寄せ部材と、前記ローラの軸方向他方側に設けられ、弾性部材により用紙搬送路中央方向に付勢され、この場合、前記弾性部材の付勢力は印刷済み用紙を変形させない大きさに設定されており、かつ、他方の拡幅位置と前記弾性部材による付勢を可能にする位置との間を移動可能に支持された第2幅寄せ部材とからなる幅寄せ手段と、前記第1及び第2幅寄せ部材をそれぞれ拡幅位置と基準位置又は拡幅位置と弾性部材による付勢を可能にする位置との間を1回又は複数回移動させる移動手段とを備えて構成されている、
    ことを特徴とするプリンタ。
  5. 印刷ユニットは、タンデム型プリントエンジンを用いるものであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のプリンタ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のプリンタにおいて、
    印刷ユニットに、給紙部、第1用紙搬送部及び印刷部が収容されていて、給紙部の上方に印刷部を配置して、給紙部から印刷部の終端部までの第1用紙搬送部をほぼ垂直上方に向くように設け、後処理ユニットに、カット部、経路切替部、折目形成部、糊付け部及び二つ折り・貼付部をその順序で上から下方に設置して、印刷ユニットの始端部から後処理ユニットの終端部まで用紙をほぼ倒立U字形に沿って搬送させることを特徴とするプリンタ。
  7. ロール状の印刷用紙を搬送しながら、その印刷用紙の全て等長の単位印刷面部に、指定された内容を指定された頁分だけ印刷する第1工程、
    印刷済み用紙を1冊分の所定長にカットする第2工程、
    各単位印刷面部の中間位置及び各単位印刷面部の間に折目を形成する第3工程、
    印刷済み用紙の印刷面と反対側の裏面に糊付けをする第4工程、
    単位印刷面部の中間位置の折目より後方部分の用紙を順送すると同時にその折目より前方部分を逆送して、その折目を山折りしながら搬送することにより、山折りされた単位印刷面部の裏面同士を糊により貼付け、かつ、前記山折りされた部分をプレスして、その単位印刷面部を、見掛け上、1枚状の両面印刷物に形成する第5工程、
    一つの両面印刷物に形成する度に、その両面印刷物を逆送すると同時に後続する単位印刷面部を順送して、既に作成された両面印刷物を堆積部に退避させ、かつ、その両面印刷物と後続する単位印刷面部との間の折目を谷折りする第6工程、及び、
    上記第5工程と第6工程を前記両面印刷物の指定枚数分繰り返す第7工程、
    とからなり、
    前記堆積部に退避して堆積された複数の両面印刷物から蛇腹状印刷物を形成することを特徴とする蛇腹状印刷物の作成方法。
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